JP2005070591A - コンタクトレンズ用酵素液剤およびそれを用いたコンタクトレンズの洗浄消毒方法 - Google Patents

コンタクトレンズ用酵素液剤およびそれを用いたコンタクトレンズの洗浄消毒方法 Download PDF

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Abstract

【構成】
この発明は、コンタクトレンズを洗浄するための有効量の蛋白分解酵素を含有し、1,3−ブチレングリコール、グリセリンを含む安定なコンタクトレンズ用酵素液剤、およびそれを用いたコンタクトレンズの洗浄消毒方法に関するものである。
【効果】
前記2種類の有機液体を特定比率で組み合わせることにより、酵素活性を長期に渡って安定な状態に保ち、ソフトコンタクトレンズおよびハードコンタクトレンズのいずれのケアソリューションとの組み合わせにおいても各ソリューションの機能を阻害することなく、良好な蛋白洗浄効果を発現することができる。従って、洗浄処理と消毒処理といった複数の処理を同時的に行わしめることができる方法を提供することができるものである。

Description

本発明は、コンタクトレンズ用酵素液剤及びそれを用いたコンタクトレンズの洗浄消毒方法に係わり、特に、コンタクトレンズの洗浄に有効な酵素の安定化に効果のある液剤、並びにかかる液剤とイオン性殺菌剤を含むコンタクトレンズ用処理液とを混合することにより得られる溶液によって、コンタクトレンズの洗浄と消毒を同時に行うことのできるコンタクトレンズの洗浄消毒方法に関する。
コンタクトレンズは人の眼に直接接触して使用されるので、これを安全且つ快適に装用するためには、定期的に洗浄・消毒等の手入れを行うことが必要となる。コンタクトレンズには涙液中の成分や、手指による取扱中に汚れが付着し、これを放置してそのまま使用を継続すれば、角膜や結膜に対し悪影響を及ぼすことが予想されるからである。また、これらの汚れが原因でコンタクトレンズを保存中に細菌などの微生物が増殖するおそれもあり、それらの微生物によっても眼感染症などを引き起こす可能性もある。
これらのコンタクトレンズ用ケアソリューションは、従来用途に応じて使い分けられていたが、コスト低減、簡便化の中で、一液で洗浄、保存、消毒などを行いうる多目的型の液剤が用いられるようになってきている。特に含水性コンタクトレンズにあっては、レンズ表面において微生物が繁殖しやすい環境であるために消毒が必須の処理とされており、装置の必要な煮沸消毒に代わって、現在は殺菌剤を含む化学的消毒方法が主流に成っている。このような多目的型のソリューションには、眼脂や手指由来の脂質汚れを除去するための界面活性剤と、消毒効果を奏するイオン性殺菌剤とを組み合わせて用いられるのが一般的であり、例えば、界面活性剤としてポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン置換エチレンジアミン、殺菌剤としてチメロサール、塩化ベンザルコニウムなどとを組み合わせたもの(特開昭59−129299号)、各種界面活性剤と殺菌剤としてポリヘキサメチレンビグアニドとの組み合わせ(特開平6−321715号)、界面活性剤としてポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール共重合体、殺菌剤としてクロルヘキシジンとの組み合わせ(特開平8−182746号)などがある。しかし、前記界面活性剤は、脂質汚れの除去には適しているけれども、蛋白質汚れに対しては必ずしも洗浄効果は高いものではない。コンタクトレンズに付着する蛋白質汚れに対しては、蛋白分解酵素を用いることが公知であり、蛋白分解酵素をこれらの溶液に添加することにより、形式的にはコンタクトレンズのケアが一度に行いうるものとなる。ところが、酵素剤の添加により殺菌剤の消毒効果が阻害されることがあり、洗浄と消毒が同時に可能ならしめる組成物、手法が望まれていた。
酵素剤と前記多目的ソリューションとを組み合わせた「方法」としては、(1)アルキルトリエタノールアンモニウムクロリドの如き、特定構造の4級アンモニウム塩と、水溶性ポリヒドロキシエチルメタクリレート等の非毒性無毒化ポリマーおよびパパイン等の蛋白分解酵素を含有する水溶液にコンタクトレンズを接触させる方法(特開昭50−126245号)、(2)蛋白分解酵素、並びに眼適用において使用される4級アンモニウム塩およびビグアニドから選択された殺菌剤を含有する水性系の浸透圧値が、前記殺菌剤の活性を実質上阻害しないレベル(低浸透圧)にてコンタクトレンズを接触させる方法(特開平2−289255号)、(3)第4級アンモニウム化合物重合体等の重合体型殺菌剤およびクエン酸、エチレンジアミン四酢酸、酢酸およびこれらの塩類から選択される錯化剤からなる第一成分と、眼科的に許容される蛋白分解酵素からなる第二成分とを水性溶液形成用組成物にして、該組成物を液体に溶解させた状態でコンタクトレンズの洗浄消毒可能な組成物に関する公報(特開平4−231054号)が提案されている。しかし、前記(2)については、具体的な供給形態の開示がされているものではなく、前記(1)、(3)についての酵素剤の供給は錠剤等の固形物であって、その溶液の調整には手間がかかり、解決しなければならない問題が内在されているのである。
なお、本発明者らは、上記課題を解決するために先に特開平9−38180号においてプロピレングリコールとグリセリンを適当な比率に混合した液体酵素剤を用いる洗浄消毒方法を提案したが、本発明はかかる共通の課題に対し、先の提案とは別意の構成を具備するものである。
特開昭59−129299号公報 特開平 6−321715号公報 特開平 8−182746号公報 特開昭50−126245号公報 特開平 2−289255号公報 特開平 4−231054号公報 特開平 9− 38180号公報
ここにおいて、本発明は、上述した事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、コンタクトレンズの取り扱いを簡便に、しかも安全に行うために、保存安定性を向上させた蛋白分解酵素含有液剤を提供することにあり、また他の課題とするところは、かかる酵素液剤を、イオン性殺菌剤を含むコンタクトレンズ用処理液に添加したときに、該コンタクトレンズ用処理液の洗浄効果、消毒効果を実質的に低下させないコンタクトレンズの洗浄消毒方法を提供することにある。
そして、本発明にあっては上記課題を解決するために、以下に示す液剤を提案するものである。すなわち、コンタクトレンズを洗浄するために有効な量の蛋白分解酵素を、1,3−ブチレングリコールとグリセリンの共存によって保存中に酵素の失活を招かないようにし、それらを特定配合比に組み合わせることによって、イオン性殺菌剤を含むコンタクトレンズ処理液に添加して希釈しても、該殺菌剤の消毒効果を阻害させない酵素液剤を見出し、それを用いたコンタクトレンズの洗浄と消毒を同時に行いうる方法をもその要旨とするものである。
本発明のコンタクトレンズ用酵素液剤には、10〜80w/v%の1,3−ブチレングリコールと、10〜80w/v%のグリセリンとが、前記両者の合計量40〜90w/v%で含有されているところから、酵素が液体状態であっても安定に保たれ、1,3ブチレングリコールの抗菌力によって、当該酵素液剤そのものの防腐効力をも効果的に高められているのである。この酵素液剤は、各種イオン性殺菌剤を含むコンタクトレンズ処理液に添加しても、殺菌剤の消毒効果を低下することがなく、酵素の作用によってコンタクトレンズに付着する蛋白汚れを除去するため、簡便で、効率的な処理が実現される。
前記酵素液剤には更に0.1〜20w/v%のホウ酸化合物を含有させることができる。このホウ酸化合物は、前記1,3−ブチレングリコールの抗菌力を補強し、さらに酵素の安定化にも寄与する成分として添加され、且つイオン性殺菌剤を含むコンタクトレンズ処理液との混合の際に、混合液のpH安定化効果をも奏するものである。
また、本発明の酵素液剤において、蛋白分解酵素が、セリンプロテアーゼである場合には、0.5〜50mMのカルシウムイオンを組み合わせて用いることが好ましい。このカルシウムイオンにより、セリンプロテアーゼが更に安定化することとなるところから、より長期に渡って保管する事が可能となり、商品の製造、流通、販売さらには、使用者における使用期間を通じてより安定した洗浄効果を保障することができるのである。
なお、上記構成からなる本発明に係るコンタクトレンズ用酵素液剤は、イオン性殺菌剤を含むコンタクトレンズ用処理液との併用において、コンタクトレンズの洗浄消毒を同時に効果的に行う方法をも提供するものであるが、本発明方法は、コンタクトレンズ用処理液と酵素液剤との混合は特別な条件、時間を必要とせず、液体同士の混合により迅速に且つ両者の均一な混合が可能であるところから、コンタクトレンズ使用者に安全で快適なコンタクトライフを提示するものでもある。
本発明には、コンタクトレンズに付着した蛋白質による汚れを除去するために用いられるものであって、その使用量は後述のコンタクトレンズ用処理液との混合後の濃度を基準とし、目的とする洗浄効果を調べた上で適宜に決定されることとなるが、一般に0.1〜10w/v%の割合で、好ましくは0.5〜5w/v%の割合となるように配合される。また、蛋白分解酵素は触媒残基の種類によって、セリンプロテアーゼ、チオールプロテアーゼ、酸性プロテアーゼ、金属プロテアーゼに分類される。チオールプロテアーゼは、酵素分子中の活性部位に−SH基を有して活性であるため、空気酸化によって容易に酸化される。そこで、チオールプロテアーゼを使用するためには、通常還元剤の存在を必要要件とする。また、酸性プロテアーゼは至適pHが酸性であることから処理液を酸性にする必要があるが、コンタクトレンズ用処理液は眼に対する刺激のないことが前提であり、そのような酸性にすることが好ましくないこと。さらに金属プロテアーゼはチロシン残基に結合した亜鉛イオンが活性中心とされるが、通常コンタクトレンズ用処理液に配合されているキレート剤によって、この亜鉛イオンが奪われることにより、蛋白分解能を失うと考えられるため、本発明には、セリンプロテアーゼが好適である。セリンプロテアーゼは、活性発現のためにコファクターを必要とせず、中性付近において十分活性を発現するからである。
このように、本発明において、蛋白分解酵素として好適に用いられるセリンプロテアーゼは、アスパラギン酸、ヒスチジン、セリンから成る3つ組アミノ酸残基の活性部位の存在が共通しており、具体的には、動物由来のキモトリプシンやトリプシン、細菌、糸状菌由来のプロテアーゼを挙げることができる。それらのなかでも、細菌のバチルス属由来のプロテアーゼは、種々のものが市販されており「ビオプラーゼ」(ナガセ生化学工業株式会社製)、「クリアレンズプロ」(ノボザイムスジャパン株式会社製)、「アルカリプロテアーゼGL−440」(協和エンザイム株式会社製)等を使用することができる。
そして、このセリンプロテアーゼのなかでも、バチルス属由来のセリンプロテアーゼは、分子内にカルシウムイオンと結合する部位を有しており、そこにカルシウムイオンを結合した状態で安定な構造を取る。よって、蛋白分解酵素として、バチルス属由来のセリンプロテアーゼが用いられる場合には、酵素と共に、カルシウムイオンを添加することにより、蛋白分解酵素の安定性を高めることができ、以て本発明にて用いられる液体洗浄剤の蛋白汚れに対する安定した洗浄力の維持を効果的に図り得るのである。かかる、カルシウムイオンは、カルシウム塩の形態で供給されるものであり、具体的には塩化カルシウム、酢酸カルシウム等として添加される。カルシウム塩は、カルシウムイオンとして、0.5〜50mM、好ましくは2〜35mMの濃度となるように添加される。このカルシウムイオンの濃度が、0.5mMよりも低くなると、酵素の安定化効果が不十分となり、50mMより高くしても、より大きな安定化効果を期待し得るものではないからである。
このような蛋白分解酵素は、水溶液中では一般的には不安定で、自己消化により活性が低下するために、それを液状で供給する場合には、有機溶媒が添加される。その中でも、生体組織に対して安全性が高く且つコンタクトレンズの素材に影響を及ぼさないものを選ぶ必要があり、本発明者らは先の発明においてグリセリンとプロピレングリコールとを用いた液剤を提案した。そして、更に詳細に検討した結果、プロピレングリコールに替えて1,3−ブチレングリコールを使用することにより、同等以上の酵素安定性を有し、多目的ソリューションと組み合わせてもその殺菌剤の消毒効果を阻害しないとともに、使用時における安全性を飛躍的に向上させることが判明し、本発明に至ったのである。すなわち、本発明では、コンタクトレンズ用酵素液剤を構成する溶媒として、水に所定の割合において1,3−ブチレングリコールとグリセリンとが配合された混合溶媒が用いられるのであり、両成分の働きにより蛋白分解酵素は溶液中でも安定した状態で長期保存が可能であり、製造から使用者に渡り、当該製品を使い切るまでの間継続して高い洗浄効果を維持し、以てコンタクトレンズの蛋白汚れを効果的に除去することができ、また、他のイオン性殺菌剤を含むコンタクトレンズ用処理剤(多目的ソリューション)に添加して用いることにより、コンタクトレンズの洗浄、消毒が同時且つ容易に行うことのできるという特徴を有する。
グリセリンは、従来より酵素を安定化させる有機溶媒として一般的に知られており、グリセリンのみにより安定化された酵素液剤を適当なコンタクトレンズ用洗浄剤とを組み合わせることによってコンタクトレンズの洗浄効果は充分発揮させることができる。しかし、グリセリン単独では、酵素の安定化という目的を達することができても、上述の多目的ソリューションと組み合わせて用いた場合には、当該ソリューションに含有される殺菌剤の消毒効果が阻害され、その結果、洗浄と消毒の同時処理ができないという問題があった。本発明では、これに1,3−ブチレングリコールを組み合わせて使用することによって、消毒効果の維持向上を図ったものである。なお、グリセリンの含有量は10〜80w/v%、好ましくは15〜60w/v%の範囲で添加することができる。グリセリンの含有量が10w/v%よりも低い場合には、1,3−ブチレングリコールによる酵素の安定化を要求することとなるが、酵素の安定化の観点からはグリセリンの方が効果が高く、全体に占めるこれら有機溶媒の含有量を高くに設定しなければ成らなくなる。そうすると、他のコンタクトレンズ用洗浄剤や、多目的ソリューションに混合した後の溶液の浸透圧が高くなって、処理後のレンズを装用する際の刺激や、レンズに対するサイズ変化などの影響があるため好ましくないからである。また、グリセリンの含有量が80w/v%を越える量を配合しても、酵素安定性の効果が向上する訳ではなく、むしろ1,3−ブチレングリコールの添加量が抑えられる結果、前記多目的ソリューションの消毒効果が阻害されるからである。
1,3−ブチレングリコールは、蛋白分解酵素を安定化させるだけでなく、それ自身が優れた消毒効果と脂質汚れ除去効果を有しているところから、本発明では、蛋白分解酵素による洗浄効果に加えて、脂質に対する優れた洗浄効果及び優れた消毒効果も有利に発揮され、酵素液剤に他の殺菌剤を添加しなくても、当該酵素液剤の防腐効果は充分なのである。なお、プロピレングリコールに比較して、1,3−ブチレングリコールは、皮膚に対する刺激がなく、毒性が極めて小さいことが知られている。また、分子量がプロピレングリコールより大きいので、酵素液剤として同じ組成比で使用しても、1,3−ブチレングリコールの方が浸透圧が低くなり、使用時に他のケアソリューションと組み合わせて使用した場合にも、当該ソリューションの浸透圧の上昇を抑制する方向に働くのである。特に含水性ソフトコンタクトレンズにおいては、浸透圧の上昇は、レンズサイズ変化やレンズ装用時の眼に対する刺激などとして顕著に現れやすいので、1,3−ブチレングリコールの使用は有利となる。
そして、そのような優れた効果を有効に発揮させるためには、1,3−ブチレングリコールは、酵素液剤中に10〜80w/v%の割合で含有し、好ましくは15〜60w/v%の範囲とされる。1,3−ブチレングリコールの含有量が10w/v%よりも低い場合には、多目的ソリューションとの混合後の消毒効果が低くなり、また、酵素液剤自体の防腐効力も低下することとなる。一方、80w/v%より多くしても、酵素安定化、前記消毒効果の向上には不要であり、換えって、混合後の浸透圧が高くなるという不利益が大きくなるだけだからである。
上記、1,3−ブチレングリコールとグリセリンの合計量は、40〜90w/v%とされ、好ましくは45〜80w/v%とされる。かかる割合が40w/v%よりも低い場合には、酵素安定化が充分でなく、また90w/v%を越える割合で添加しても、安定化の向上が見込めないだけでなく、混合後の浸透圧が高くなるなどの問題があるからである。
また、本発明のコンタクトレンズ用酵素液剤には、酵素の安定化、防腐効果、消毒効果の向上のために、ホウ酸化合物を添加することができる。ホウ酸化合物としては、ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、ホウ砂、メタホウ酸塩、四ホウ酸塩などが例示される。これらホウ酸化合物は一種または二種以上を選択して用いられ、その使用量は0.1〜20w/v%、好ましくは0.5〜5w/v%である。ホウ酸化合物が0.1w/v%より少ない割合であれば酵素の安定化に寄与することは望めず、また20w/v%より多い場合には、酵素液在中への溶解性が悪くなる傾向があり、製造上問題であるからである。
さらに、本発明のコンタクトレンズ用酵素液剤には、コンタクトレンズに付着した眼脂等の汚れの除去効果の向上、液剤の粘度調整のために、界面活性剤を含有させることができる。この界面活性剤は、生体への安全性が高く、コンタクトレンズ素材への影響がなく、また、蛋白分解酵素の安定性を損なうことがないこと、そして他のコンタクトレンズ用洗浄剤や、多目的ソリューションなどに混合しても、その洗浄効果や、消毒効果に影響しないものである必要がある。このような観点からすると、陰イオン性界面活性剤は、多目的ソリューションに用いられる殺菌剤が一般的に陽イオン性であるために、これと結合して消毒効果を低下させることが予想され、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤は、特に含水性コンタクトレンズとの相互作用が強く、レンズ素材に吸着する傾向があるため、非イオン性界面活性剤が好ましい。
このような非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール共重合体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン置換エチレンジアミン、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖アルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられ、なかでもポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール共重合体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン置換エチレンジアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が生体に対する安全性が高い点から、好ましい。前記界面活性剤は、酵素液剤中に、10w/v%以下、好ましくは0.1〜3w/v%の割合において含有され、当該酵素液剤を混合するコンタクトレンズ用溶液中に含まれる界面活性剤の量により適宜調整される。
また、酵素液剤のpHを安定化して酵素安定性を向上させ、混合後のコンタクトレンズ処理液のpHを調整するための成分として緩衝剤を使用することができる。当該緩衝剤は、コンタクトレンズ用ソリューションに一般的に使用されているものから適当な成分を添加すればよいが、特に酵素液剤にカルシウムイオンを含む場合には、リン酸緩衝剤は不溶性の塩を形成し易いので注意が必要である。従来公知の緩衝剤の中でも、前記のホウ酸化合物の使用を兼ねたホウ酸/ホウ砂緩衝剤を用いることが好ましい。他には、トリスヒドロキシアミノメタンと塩酸との組み合わせなども好適に使用できる。かかる緩衝剤の配合割合は、0.1〜10w/v%、好ましくは0.2〜5w/v%とされるのが望ましい。その配合割合が少なすぎると、pHを安定化するだけの効果がなく、多すぎると他の成分の添加量が相対的に少なくなって、他の成分による効果の発現に影響するからである。
こうして、調製されたコンタクトレンズ用酵素液剤は、そのままコンタクトレンズに数滴滴下して手指により洗浄する他、コンタクトレンズ用洗浄剤、または保存剤と混合して、希釈したのち一定時間浸漬して洗浄することができる。また、本発明では特にイオン性殺菌剤を含む多目的ソリューションに混合して使用することができるようにした点に特徴があり、洗浄、消毒を同時に行うこともできるものである。その方法は、次の三つの工程からなり、初めにコンタクトレンズを消毒するのに有効な量のイオン性殺菌剤を含む多目的ソリューションにコンタクトレンズ用酵素液剤を添加して希釈する工程と、処理液中に酵素液剤を均一に分散させる工程と、前記処理液にコンタクトレンズを入れ、コンタクトレンズを洗浄し消毒するために充分な時間浸漬する工程とを含む方法である。このとき、酵素液剤の希釈割合は、酵素液剤中に含まれる酵素濃度を基準に調節されることとなるが、その他にも希釈後の溶液のpHがおよそ中性(6〜8、好ましくは6.5〜7.5)で、且つ浸透圧は生理的に問題のない範囲(250〜600mOsm、好ましくは300〜450mOsm)になるようにすることが望ましい。そして均一に分散される工程では、積極的に滴下後の溶液を混合する場合の他、適当な時間静置するだけで、自然に混合させてもよい。この工程は、特に含水性コンタクトレンズの処理に際して必要とされる。何故ならば、酵素液剤は有機液体の濃度が高いので浸透圧はかなり高くなっており、含水性コンタクトレンズが有機液体を吸収しやすいので、急激なサイズ変化あるいは局所的な変形を起こすおそれがあるからである。勿論、後続する洗浄消毒時間の浸漬時間内に元の形状に戻るけれども、使用者によっては洗浄消毒を中断して再装用したい場合なども想定されるから、酵素液剤と処理液との均一な分散工程を入れることが望ましいのである。また最後の工程では殺菌剤の種類、多目的ソリューションの処方等の違いにより消毒に要する時間は一定ではなく、それぞれの取り扱い方法に従うこととなる。一般には2時間以上の浸漬にて、充分な効果が認められる。さらに、酵素液剤を保存液に希釈して、煮沸消毒により処理することも可能である。
上記したように、本発明の酵素液剤は酵素を安定化して保存することができ、一連の操作によって、簡便に、蛋白汚れを除去しつつ、コンタクトレンズを消毒することができる。なお、この洗浄消毒処理の後において、コンタクトレンズは、単に、濯ぐだけで眼に装用することができるものである。
以下本発明をより具体的に明らかにするために、本発明の幾つかの実施例を示しながら説明する。
本発明例1に係るコンタクトレンズ用酵素液剤を、下記表1に示される組成となるように、以下の通りに調製した。まず、局方塩化カルシウム(富田製薬株式会社):0.06gに精製水:1mlを加え、さらに局方濃グリセリン(日本油脂株式会社製):45g及び試薬特級1,3−ブチレングリコール(和光純薬工業株式会社製):17.5gを加えた後、これに、バチルス属由来の蛋白分解酵素(アルカリプロテアーゼGL−440(協和ソルザイム株式会社製))の1.3gと緩衝剤としての局方ホウ砂(富田製薬株式会社製)の1.0gを溶解した。得られた溶液にさらに精製水を加えて、全量を100mlとしたのち、1.0N塩酸によって、pHを6.0に調製して、目的とするコンタクトレンズ用酵素液剤を得た。
また、本発明例2〜6についても、下記表1に示される組成となるように、上記本発明例1に係るコンタクトレンズ用酵素液剤の調製の場合と同様にして調製した。なお、本発明例6に係るコンタクトレンズ用酵素液剤は、他の本発明例とは異なり、非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール共重合体(プルロニックL−64(旭電化工業株式会社製))が更に添加されているところに特徴がある。また本発明例1、4、5はグリセリン濃度が相対的に高い例、本発明例2、3は1,3−ブチレングリコール濃度が相対的に高い例を示す。
さらに、比較例1〜3についても、表1に示される組成となるように、上記本発明例に係るコンタクトレンズ用酵素液剤と同様にして調製した。なお、比較例1及び3は1,3−ブチレングリコール、グリセリンがそれぞれ単独で含有させた場合で、比較例2は、グリセリンと他の多価アルコール類であるソルビトール(和光純薬工業株式会社製)とを組み合わせて使用し、殺菌剤としてソルビン酸カリウム(和光純薬工業株式会社製)を添加したものである。
―酵素安定性試験―
次ぎに、上記の如く調製した本発明例1〜6および比較例1〜3に係るコンタクトレンズ用液体酵素洗浄剤のそれぞれについて、50℃の温度条件下に1ヶ月保存した後の残存酵素活性を以下の手順に従って測定した。
まず、それぞれのコンタクトレンズ用酵素液剤を、精製水で適当な希釈倍率:dとなるように希釈し、その各々の1mlに、37℃に加温した、蛋白質として0.6w/v%カゼイン水溶液(pH7.0、 0.05Mリン酸一水素ナトリウム水溶液):5.0mlをそれぞれ添加した。これを37℃の温度下に10分間保温しながら、各洗浄剤に含まれる蛋白分解酵素にて蛋白質を処理した。そののち、沈殿試薬(0.11Mトリクロル酢酸、0.22M酢酸ナトリウムおよび0.33M酢酸の混合液):5mlを加えて、未分解の蛋白質を沈殿させた。そして、この溶液を濾過して得られた濾液について275nmにおける吸収(A)を測定した。また、対照として、それとは別に、それぞれのコンタクトレンズ用酵素液剤を、精製水で前記希釈倍率:dとなるように希釈し、その各々の1mlに、前記沈殿試薬5mlをそれぞれ加えたものを用意し、これに更に前記カゼイン水溶液:5mlを添加して、蛋白質を沈殿させた。そしてこれを濾過して得られる濾液について、275nmにおける吸収(A0)を測定した。また、1分間にチロシン1×10−6g相当量の275nmの吸収を示す非蛋白性物質を生成することのできる蛋白分解酵素の活性を1uとした。
蛋白分解酵素活性(u/ml)={(A−A0)/(As)}×50×11×d/10
s:275nmにおけるチロシン50μg/ml 当たりの吸収=391 d:希釈倍率
そして、このように算出された、調製時の蛋白分解酵素の活性及び50℃の温度で1ヶ月保存した後の蛋白分解酵素の活性を基に、以下の式により、残存活性を求めその結果を表1最下段に示した。
残存活性(%)={(50℃、1ヶ月保存後の蛋白分解酵素の活性)/(調製時の蛋白分解酵素の活性)}×100
Figure 2005070591
かかる表1に示される結果から、本発明例に係るコンタクトレンズ用酵素液剤は、良好な酵素安定性を示すことが確認された。一方、グリセリン60%の比較例3を除き比較例1、2は充分な酵素安定性が得られないことが分かる。
次に、本発明例に係るコンタクトレンズ用酵素液剤とコンタクトレンズ用の多目的ソリューションとを組み合わせたときの消毒効果を確認するために、以下の試験を行った。
―消毒効果試験―
供試菌として、セラチア・マルセセンス(S.m.:Serratia marcescens ATCC 13880)を用た。トリプトソイ寒天培地(栄研化学製)にて33℃×24時間培養したものをダルベコりん酸緩衝液(以後DPBST(-)という;ISO/FDIS14729参照)に懸濁し、107〜108cfu/mlの供試菌液となるように調製した。
他方、イオン性殺菌剤としてポリヘキサメチレンビグアニドを含む市販のコンタクトレンズ用多目的ソリューション(アラガン社製のコンプリート)の10mlを、それぞれ別の試験管にとり、このそれぞれに前記本発明例1〜5および比較例3に係るコンタクトレンズ用酵素液剤を各250μl添加し、均一に混合した。さらに、それぞれの試験管に、上記供試菌液を添加して106cfu/mlの菌を含むように調製し、これを、25℃で4時間放置した(以下、これを菌懸濁液という)。そして、これらのそれぞれについて、菌懸濁液の1mlを取り出し、生理食塩水で10倍毎に希釈してサンプルを調製した。次いで、この得られたサンプルを、トリプトソイ寒天培地の17mlを用いて培養し、平板希釈法により、サンプル1ml中に含まれる生菌数を測定し、その値から菌懸濁液の1ml中に含まれる生菌数を算出した。なお、かかる平板希釈法により菌数を測定する際には、培養後に平板上で適当にコロニーが分散している希釈段階の平板を計測し、培養操作上はサンプルから持ち込まれる殺菌剤が菌の発育を阻害しないことを確認した。また、対照として用いた市販のコンタクトレンズ用多目的ソリューション単独(A−1)
の場合と比較した。そして、かかる測定にて得られた生菌数から、下記の計算式に従って、対数に換算した菌減少量を求め、その結果を下記表2に示す。
菌減少量〔対数換算〕=LOG(接種直後の菌懸濁液1ml中の生菌数)−LOG(処理後の菌懸濁液1ml中の生菌数)
Figure 2005070591
かかる表2の結果から、本発明に従うコンタクトレンズ用酵素液剤が、優れた消毒効果を示すことが確認された。それに対して、グリセリンのみで安定化された酵素液剤を用いた場合には、消毒効果が低下してしまうことが分かる。
次に、本発明例に係るコンタクトレンズ用酵素液剤自体の防腐効力について確認するために、以下の試験を行った。
―防腐効果試験―
供試菌として、大腸菌(E.coli:Escherrichia coli ATCC8739)及びアスペルギルス・ニガー(A.niger:Aspergillus niger ATCC16404)を用いた。大腸菌は、トリプトソイ寒天培地(栄研化学製)にて33℃×24時間培養したものをDPBST(-)に懸濁し、107〜108cfu/mlの供試菌液となるように調製した。A.nigerについては、ポテトデキストロース寒天培地(和光純薬工業製)で23℃×10日間培養したものを、DPBST(-)を用いて、培地の表面より掻き取り、次いで、菌糸を取り除くため、滅菌済ポリプロピレンウールで濾過した後、107〜108cfu/mlの胞子浮遊液とした。
次いで、前記本発明例1〜3および比較例3を用い、その10mlを試験管に入れ、これに上記大腸菌、アスペルギルス・ニガーの供試菌液をそれぞれ105cfu/mlの菌数を含むように、各菌懸濁液を調製し、21日間室温下に放置した。そして7日後、14日後、21日後に、かかる菌懸濁液の1mlを取り出し、生理食塩水で10倍毎に希釈してサンプルを調製した。次いで、この得られたサンプルを、大腸菌の場合はトリプトソイ寒天培地の17mlを、アスペルギルス・ニガーの場合はブドウ糖ペプトン寒天培地の20mlを用いて培養し、平板希釈法により、サンプル1ml中に含まれる生菌数を測定し、その値から菌懸濁液の1ml中に含まれる生菌数を算出した。そして、かかる測定にて得られた生菌数から、前記の計算式に従って、対数に換算した菌減少量を求め、その結果を下記表3(大腸菌について)、表4(アスペルギルス・ニガーについて)に示す。なお、希釈段階、培養条件などの確認をして試験を行ったことは実施例2と同様である。
Figure 2005070591
Figure 2005070591
かかる表3、表4の結果から、本発明に従うコンタクトレンズ用酵素液剤が、優れた防腐効果を示すことが分かる。また、2ヶ月後の菌懸濁液の生菌数を測定したが、本発明例については、いずれの菌も増加することなく、充分な防腐効力を有することが確認された。これは、使用者が開封後、通常の使用期間を無菌的に保持することができることを示す。それに対して、グリセリンのみで安定化された比較例3にあっては、防腐効力が低い為に、使用中に雑菌の混入により酵素液剤の無菌性を保障しえないこととなる。
本発明例に係るコンタクトレンズ用酵素液剤の洗浄効果を調べるために、以下の手順で試験を実施した。まず、蛋白質汚れを付着させる溶液として精製水100ml中に、蛋白成分(アルブミン:0.388g、γ−グロブリン:0.161g、リゾチーム:0.120g)と、無機成分(塩化ナトリウム:0.9g、塩化カルシウム・二水塩:0.015g、リン酸二水素ナトリウム・二水塩:0.104g)を含む人工涙液を調製した。そして、ソフトコンタクトレンズ(メニコンソフトMA:株式会社メニコン製)を6枚準備し、これらのレンズをそれぞれ前記人工涙液5ml中に浸漬し30分間煮沸した後、冷却し、レンズを取り出して余分な蛋白質をかるくこすり落とした後、これらのレンズを生理食塩水中に浸漬して、暗視野実体顕微鏡を用いて10倍に拡大して観察したところ、いずれのレンズにも全面に白い蛋白質汚れが付着していることが確認された。次いで、コンタクトレンズ用多目的ソリューション(アラガン社製のコンプリート)の3.5mlに、本発明例1〜6に係わるコンタクトレンズ用酵素液剤の1滴を滴下した混合溶液に、前記蛋白質汚れの付着したレンズを室温で4時間浸漬した。浸漬後レンズを取り出し、生理食塩水中に浸漬して、暗視野実体顕微鏡を用いて10倍に拡大して観察したところ、蛋白質の汚れが完全に除去されていることが確認された。
本発明例に係るコンタクトレンズ用酵素液剤の、他のコンタクトレンズ用処理剤との組み合わせによる洗浄効果を調べるために以下の試験を行った。ハードコンタクトレンズ(メニコンEX:株式会社メニコン製)を6枚準備し、これらのレンズをそれぞれ実施例4と同様の人工涙液5ml中に浸漬して、60℃で2時間加熱した。このレンズを取り出して余分な蛋白質をかるくこすり落とした後、これらのレンズを生理食塩水中に浸漬して、暗視野実体顕微鏡を用いて10倍に拡大して観察したところ、いずれのレンズにも全面に白い蛋白質汚れが付着していることが確認された。次いで、市販のハードコンタクトレンズ用洗浄保存液(O2ケア:株式会社メニコン製)の2mlにそれぞれ本発明例1〜6に係わるコンタクトレンズ用酵素液剤の1滴を滴下した混合溶液に、前記蛋白質汚れの付着したレンズを室温で4時間浸漬した。浸漬後レンズを取り出し、生理食塩水中に浸漬して、暗視野実体顕微鏡を用いて10倍に拡大して観察したところ、蛋白質の汚れが完全に除去されていることが確認された。
上記実施例4および5の結果から、本発明の酵素液剤は、コンタクトレンズの蛋白質汚れに対する高い洗浄力があることが分かる。また、以上の説明から明らかなように、本発明に従うコンタクトレンズ用酵素液剤は、酵素活性を長期に渡って安定な状態に保ち、ソフトコンタクトレンズおよびハードコンタクトレンズのいずれのケアソリューションとの組み合わせにおいても各ソリューションの機能を阻害することなく、良好な蛋白洗浄効果を発現することができる。従って、洗浄処理と消毒処理といった複数の処理を同時的に行わしめることができる方法を提供することができるものである。

Claims (5)

  1. コンタクトレンズを洗浄するための有効量の蛋白分解酵素を含有し、1,3−ブチレングリコール、グリセリンを含む安定なコンタクトレンズ用酵素液剤。
  2. 前記酵素液剤が、10〜80w/v%の1,3−ブチレングリコール及び、10〜80w/v%のグリセリンとを含み、且つ、1,3−ブチレングリコール、グリセリンの含有量合計が40〜90w/v%である請求項1記載のコンタクトレンズ用酵素液剤。
  3. 0.1〜20w/v%のホウ酸化合物をさらに含有することを特徴とする請求項1乃至2に記載の酵素液剤。
  4. 前記蛋白分解酵素が、セリンプロテアーゼであり、且つ0.5〜50mMのカルシウムイオンを含有することを特徴とする請求項1乃至3記載の酵素液剤。
  5. コンタクトレンズを洗浄しかつ消毒する方法であって、コンタクトレンズを消毒するのに有効な量のイオン性殺菌剤を含むコンタクトレンズ用処理液に前記請求項1乃至4記載のコンタクトレンズ用酵素液剤を添加して希釈する工程と、処理液と酵素液剤を均一に分散させる工程と、前記処理液にコンタクトレンズを入れ、コンタクトレンズを洗浄し消毒するために充分な時間浸漬する工程とを含む方法。
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JP2007041492A (ja) * 2005-07-07 2007-02-15 Rohto Pharmaceut Co Ltd コンタクトレンズケア方法及び組成物
JP2007308592A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Kao Corp 液体洗浄剤組成物

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