最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る情報配信装置は、複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置であって、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定する設定部と、前記設定部が設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知する通知部と、前記機器から通知された前記識別情報、および前記要素情報を指定する指定情報を、前記識別情報ごとに記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記識別情報および前記指定情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供する提供部とを備える。
このように、ある対象情報の要素情報を機器が指定する際に用いる当該対象情報の識別情報を機器ごとに設定する構成により、ある機器が指定した要素情報が対象情報における複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した要素情報と異なる要素情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、情報配信装置が各機器に設定した識別情報を各機器から通知させることにより、要素情報を指定してきた各機器を別個に管理することができるため、ある機器が要素情報を指定した後に、当該機器の識別情報など当該機器に関する情報が変更された場合であっても、当該機器が指定した要素情報を正確に特定することができる。
(2)好ましくは、前記提供部は、前記機器からの情報要求を受けると、前記記憶部に記憶された前記識別情報および前記指定情報を参照することにより、前記情報要求の示す前記識別情報に対応する前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供する。
このような構成により、機器が情報配信装置に対して要素情報を指定した後に、当該機器が当該情報配信装置に対して情報要求を行う場合であっても、当該機器が指定した要素情報を正確に特定し、提供することができる。
(3)本発明の実施の形態に係る情報配信装置は、複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置であって、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定する設定部と、前記設定部が設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知する通知部と、前記機器から通知された前記識別情報を、前記機器ごとに記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供する提供部とを備える。
このように、ある対象情報を機器が指定する際に用いる当該対象情報の識別情報を機器ごとに設定する構成により、ある機器が指定した対象情報を複数の対象情報の中から正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した対象情報と異なる対象情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、情報配信装置が各機器に設定した識別情報を各機器から通知させることにより、対象情報を指定してきた各機器を別個に管理することができるため、ある機器が対象情報を指定した後に、当該機器の識別情報など当該機器に関する情報が変更された場合であっても、当該機器が指定した対象情報を正確に特定することができる。
(4)好ましくは、前記提供部は、前記機器からの情報要求を受けると、前記記憶部に記憶された前記識別情報を参照することにより、前記情報要求の示す前記識別情報に対応する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供する。
このような構成により、機器が情報配信装置に対して対象情報を指定した後に、当該機器が当該情報配信装置に対して情報要求を行う場合であっても、当該機器が指定した対象情報を正確に特定し、提供することができる。
(5)本発明の実施の形態に係る情報配信装置は、複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置であって、前記機器から通知された前記要素情報を指定する指定情報、および前記機器の識別情報を、前記識別情報ごとに記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記指定情報および前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供する提供部とを備える。
このような構成により、機器の識別情報に対応する指定情報を確認することで、当該機器が指定した要素情報が対象情報における複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した要素情報と異なる要素情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各機器に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信装置を実現することができる。
(6)好ましくは、前記提供部は、前記機器からの情報要求を受けると、前記記憶部に記憶された前記指定情報および前記識別情報を参照することにより、前記情報要求の送信元の前記機器に対応する前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供する。
このような構成により、機器が情報配信装置に対して要素情報を指定した後に、当該機器が当該情報配信装置に対して情報要求を行う場合であっても、当該機器が指定した要素情報を正確に特定し、提供することができる。
(7)本発明の実施の形態に係る情報配信装置は、複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置であって、前記対象情報と前記機器の識別情報との対応関係を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記対応関係に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供する提供部とを備える。
このような構成により、機器の識別情報に対応する対象情報を確認することで、当該機器が指定した対象情報を複数の対象情報の中から正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した対象情報と異なる対象情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各機器に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信装置を実現することができる。
(8)好ましくは、前記提供部は、前記機器からの情報要求を受けると、前記記憶部に記憶された前記対応関係を参照することにより、前記情報要求に含まれる前記識別情報に基づいて、前記情報要求の送信元の前記機器に対応する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供する。
このような構成により、機器が情報配信装置に対して対象情報を指定した後に、当該機器が当該情報配信装置に対して情報要求を行う場合であっても、当該機器が指定した対象情報を正確に特定し、提供することができる。
(9)より好ましくは、前記対象情報は、時系列の複数の要素情報を含み、新たな前記要素情報が定期的または不定期に作成される。
このような構成により、時間の経過に伴って更新される情報を機器へ正しく提供することができる。
(10)本発明の実施の形態に係る情報配信システムは、複数の機器と、前記複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置とを備え、前記情報配信装置は、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定し、設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知し、前記機器は、前記情報配信装置から通知された前記識別情報、および前記要素情報を指定する指定情報を前記情報配信装置へ通知し、前記情報配信装置は、前記機器から通知された前記識別情報および前記指定情報を、前記識別情報ごとに記憶し、前記情報配信装置は、記憶した前記識別情報および前記指定情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供する。
このように、ある対象情報の要素情報を機器が指定する際に用いる当該対象情報の識別情報を機器ごとに設定する構成により、ある機器が指定した要素情報が対象情報における複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した要素情報と異なる要素情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、情報配信装置が各機器に設定した識別情報を各機器から通知させることにより、要素情報を指定してきた各機器を別個に管理することができるため、ある機器が要素情報を指定した後に、当該機器の識別情報など当該機器に関する情報が変更された場合であっても、当該機器が指定した要素情報を正確に特定することができる。
(11)本発明の実施の形態に係る情報配信システムは、複数の機器と、前記複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置とを備え、前記情報配信装置は、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定し、設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知し、前記機器は、前記情報配信装置から通知された前記識別情報を前記情報配信装置へ通知し、前記情報配信装置は、前記機器から通知された前記識別情報を、前記機器ごとに記憶し、前記情報配信装置は、記憶した前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供する。
このように、ある対象情報を機器が指定する際に用いる当該対象情報の識別情報を機器ごとに設定する構成により、ある機器が指定した対象情報を複数の対象情報の中から正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した対象情報と異なる対象情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、情報配信装置が各機器に設定した識別情報を各機器から通知させることにより、対象情報を指定してきた各機器を別個に管理することができるため、ある機器が対象情報を指定した後に、当該機器の識別情報など当該機器に関する情報が変更された場合であっても、当該機器が指定した対象情報を正確に特定することができる。
(12)本発明の実施の形態に係る情報配信システムは、複数の機器と、前記複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置とを備え、前記機器は、前記要素情報を指定する指定情報を前記情報配信装置へ通知し、前記情報配信装置は、前記機器から通知された前記要素情報を指定する指定情報、および前記機器の識別情報を、前記識別情報ごとに記憶し、前記情報配信装置は、前記記憶した前記指定情報および前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供する。
このような構成により、機器の識別情報に対応する指定情報を確認することで、当該機器が指定した要素情報が対象情報における複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した要素情報と異なる要素情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各機器に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信システムを実現することができる。
(13)本発明の実施の形態に係る情報配信システムは、複数の機器と、前記複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置とを備え、前記情報配信装置は、前記対象情報と前記機器の識別情報との対応関係を記憶し、前記機器は、前記対象情報を前記情報配信装置へ要求し、前記情報配信装置は、記憶した前記対応関係に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供する。
このような構成により、機器の識別情報に対応する対象情報を確認することで、当該機器が指定した対象情報を複数の対象情報の中から正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した対象情報と異なる対象情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各機器に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信システムを実現することができる。
(14)本発明の実施の形態に係る情報配信方法は、複数の機器と、前記複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置とを備える情報配信システムにおける情報配信方法であって、前記情報配信装置が、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定するステップと、前記情報配信装置が、設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知するステップと、前記機器が、前記情報配信装置から通知された前記識別情報、および前記要素情報を指定する指定情報を前記情報配信装置へ通知するステップと、前記情報配信装置が、前記機器から通知された前記識別情報および前記指定情報を、前記識別情報ごとに記憶するステップと、前記情報配信装置が、記憶した前記識別情報および前記指定情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供するステップとを含む。
このように、ある対象情報の要素情報を機器が指定する際に用いる当該対象情報の識別情報を機器ごとに設定することにより、ある機器が指定した要素情報が対象情報における複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した要素情報と異なる要素情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、情報配信装置が各機器に設定した識別情報を各機器から通知させることにより、要素情報を指定してきた各機器を別個に管理することができるため、ある機器が要素情報を指定した後に、当該機器の識別情報など当該機器に関する情報が変更された場合であっても、当該機器が指定した要素情報を正確に特定することができる。
(15)本発明の実施の形態に係る情報配信方法は、複数の機器と、前記複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置とを備える情報配信システムにおける情報配信方法であって、前記情報配信装置が、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定するステップと、前記情報配信装置が、設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知するステップと、前記機器が、前記情報配信装置から通知された前記識別情報を前記情報配信装置へ通知するステップと、前記情報配信装置が、前記機器から通知された前記識別情報を、前記機器ごとに記憶するステップと、前記情報配信装置が、記憶した前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供するステップとを含む。
このように、ある対象情報を機器が指定する際に用いる当該対象情報の識別情報を機器ごとに設定することにより、ある機器が指定した対象情報を複数の対象情報の中から正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した対象情報と異なる対象情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、情報配信装置が各機器に設定した識別情報を各機器から通知させることにより、対象情報を指定してきた各機器を別個に管理することができるため、ある機器が対象情報を指定した後に、当該機器の識別情報など当該機器に関する情報が変更された場合であっても、当該機器が指定した対象情報を正確に特定することができる。
(16)本発明の実施の形態に係る情報配信方法は、複数の機器と、前記複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置とを備える情報配信システムにおける情報配信方法であって、前記機器が、前記要素情報を指定する指定情報を前記情報配信装置へ通知するステップと、前記情報配信装置が、前記機器から通知された前記要素情報を指定する指定情報、および前記機器の識別情報を、前記識別情報ごとに記憶するステップと、前記情報配信装置が、記憶した前記指定情報および前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供するステップとを含む。
これにより、機器の識別情報に対応する指定情報を確認することで、当該機器が指定した要素情報が対象情報における複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した要素情報と異なる要素情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各機器に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信システムを実現することができる。
(17)本発明の実施の形態に係る情報配信方法は、複数の機器と、前記複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置とを備える情報配信システムにおける情報配信方法であって、前記情報配信装置が、前記対象情報と前記機器の識別情報との対応関係を記憶するステップと、前記機器が、前記対象情報を前記情報配信装置へ要求するステップと、前記情報配信装置が、記憶した前記対応関係に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供するステップとを含む。
これにより、機器の識別情報に対応する対象情報を確認することで、当該機器が指定した対象情報を複数の対象情報の中から正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した対象情報と異なる対象情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各機器に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信システムを実現することができる。
(18)本発明の実施の形態に係る情報配信プログラムは、複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置において用いられる情報配信プログラムであって、コンピュータに、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定するステップと、設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知するステップと、前記機器から通知された前記識別情報、および前記要素情報を指定する指定情報を、前記識別情報ごとに記憶するステップと、記憶した前記識別情報および前記指定情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供するステップとを実行させるためのプログラムである。
このように、ある対象情報の要素情報を機器が指定する際に用いる当該対象情報の識別情報を機器ごとに設定することにより、ある機器が指定した要素情報が対象情報における複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した要素情報と異なる要素情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、情報配信装置が各機器に設定した識別情報を各機器から通知させることにより、要素情報を指定してきた各機器を別個に管理することができるため、ある機器が要素情報を指定した後に、当該機器の識別情報など当該機器に関する情報が変更された場合であっても、当該機器が指定した要素情報を正確に特定することができる。
(19)本発明の実施の形態に係る情報配信プログラムは、複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置において用いられる情報配信プログラムであって、コンピュータに、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定するステップと、設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知するステップと、前記機器から通知された前記識別情報を、前記機器ごとに記憶するステップと、記憶した前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供するステップとを実行させるためのプログラムである。
このように、ある対象情報を機器が指定する際に用いる当該対象情報の識別情報を機器ごとに設定することにより、ある機器が指定した対象情報を複数の対象情報の中から正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した対象情報と異なる対象情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、情報配信装置が各機器に設定した識別情報を各機器から通知させることにより、対象情報を指定してきた各機器を別個に管理することができるため、ある機器が対象情報を指定した後に、当該機器の識別情報など当該機器に関する情報が変更された場合であっても、当該機器が指定した対象情報を正確に特定することができる。
(20)本発明の実施の形態に係る情報配信プログラムは、複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置において用いられる情報配信プログラムであって、コンピュータに、前記機器から通知された前記要素情報を指定する指定情報、および前記機器の識別情報を、前記識別情報ごとに記憶するステップと、記憶した前記指定情報および前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供するステップとを実行させるためのプログラムである。
これにより、機器の識別情報に対応する指定情報を確認することで、当該機器が指定した要素情報が対象情報における複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した要素情報と異なる要素情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各機器に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信システムを実現することができる。
(21)本発明の実施の形態に係る情報配信プログラムは、複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置において用いられる情報配信プログラムであって、コンピュータに、前記対象情報と前記機器の識別情報との対応関係を記憶するステップと、記憶した前記対応関係に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供するステップとを実行させるためのプログラムである。
これにより、機器の識別情報に対応する対象情報を確認することで、当該機器が指定した対象情報を複数の対象情報の中から正確に特定することができる。すなわち、各機器が指定した対象情報と異なる対象情報が各機器に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各機器に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信システムを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(第1の実施の形態)
[構成および基本動作]
(情報配信システム全体の構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る情報配信システムの構成を示す図である。
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る情報配信システム201は、スマートメータ(情報配信装置)101と、制御装置(機器)102A,102Bと、複数の電気機器161とを備える。以下、制御装置102A,102Bのそれぞれを、「制御装置102」とも称する。
スマートメータ101は、情報配信システム201の管理を行う管理サーバ151との間で、電力線またはインターネットを介して各種情報の送受信を行う。具体的には、スマートメータ101は、通信機能付きの電力計測器であり、計測結果等を、管理サーバ151へ送信する。また、スマートメータ101は、管理サーバ151から配信情報を受信する(図1に示す「Aルート」)。この配信情報には、日別または時間帯別の電気料金情報など、時系列の複数の要素情報が含まれる。
また、スマートメータ101は、電力線などを介して制御装置102に接続され、管理サーバ151から受信した配信情報の一部または全部を制御装置102へ送信する(図1に示す「Bルート」)。
制御装置102は、たとえばHEMS(Home Energy Management System)において用いられる装置であり、複数の機器を管理する。すなわち、制御装置102は、1または複数の電気機器161と有線接続または無線接続され、スマートメータ101から受信した一部または全部の配信情報を用いて電気機器161を管理する。
たとえば、制御装置102は、スマートメータ101から日別または時間帯別の電気料金情報を受信すると、受信した電気料金情報に基づいて、電気機器161であるエアコンに対して省電力モードで動作するように制御したり、または、電気機器161である蓄電池に対して電気料金が比較的安い時間帯に充電を行うように制御したりする。
(スマートメータの構成)
図2は、図1に示すスマートメータの構成を示す図である。
図2を参照して、スマートメータ101は、取得部11と、記憶部12と、設定部13と、通知部14と、提供部15と、受信部16とを含む。
取得部11は、管理サーバ151から配信情報を受信する。取得部11は、たとえば、要素情報として「当日の電気料金情報」、「翌日の電気料金情報」および「翌々日の電気料金情報」を含む配信情報を管理サーバ151から受信する。そして、取得部11は、受信した配信情報を記憶部12へ出力し、記憶部12は、この配信情報を記憶する。
設定部13は、記憶部12に記憶されている配信情報の各要素情報にID(Identification)を付与する。たとえば、取得部11は、「当日の電気料金情報」に「ID1」を付与し、「翌日の電気料金情報」に「ID2」を付与し、「翌々日の電気料金情報」に「ID3」を付与する。
また、設定部13は、記憶部12に記憶されている配信情報を用いて、この配信情報に含まれる一部または全部の要素情報が含まれる対象情報(以下、「インスタンス」とも称する)を生成する。そして、設定部13は、生成したインスタンスに制御装置102A,102Bごとの識別情報(以下、「インスタンスコード」とも称する)を設定する。このインスタンスコードは、制御装置102A,102Bがスマートメータ101に対して任意の要素情報を指定する際に、スマートメータ101へ通知すべき情報である。
たとえば、設定部13は、制御装置102A,102Bごとにインスタンスを生成し、生成したインスタンスごとにインスタンスコードを設定する。
図3は、図2に示す設定部により生成されるインスタンスの具体例を示す図である。
すなわち、図3(a)に示すように、設定部13は、制御装置102A用のインスタンスを生成し、当該インスタンスに対してインスタンスコード「01」を設定する。「01」のインスタンスコードが設定されたインスタンスを、以下「インスタンス01」と称する。
また、図3(b)に示すように、設定部13、制御装置102B用のインスタンスを生成し、当該インスタンスに対してインスタンスコード「02」を設定する。「02」のインスタンスコードが付与されたインスタンスを、以下「インスタンス02」と称する。
設定部13は、たとえば、「インスタンスコード01」および「インスタンスコード02」のいずれにも同じ要素情報、すなわち「ID1」が付与された「当日の電気料金情報」、「ID2」が付与された「翌日の電気料金情報」および「ID3」が付与された「翌々日の電気料金情報」が含まれるようにインスタンスを生成する。
なお、設定部13は、必ずしも制御装置102A,102Bごとにインスタンスを生成する必要はなく、インスタンスの内容が各制御装置102で共通である場合には、1つのインスタンスを生成する構成であってもよい。すなわち、設定部13は、制御装置102A,102Bごとにインスタンスのインスタンスコードを設定する構成であればよい。
また、インスタンスは、配信情報そのものであってもよい。このような場合、設定部13は、インスタンスを生成することなく、配信情報をインスタンスとして扱うことができる。
再び図2を参照して、通知部14は、設定部13により設定されたインスタンスコードを、対応する制御装置102へ通知する。
そして、制御装置102Aは、スマートメータ101に対してインスタンスに含まれる要素情報を指定する場合、たとえば、インスタンスコード「01」と、「インスタンス01」に含まれる任意の要素情報を指定する指定情報、具体的には当該要素情報に付与されたIDとを通知する。
また、制御装置102Bは、スマートメータ101に対してインスタンスに含まれる要素情報を指定する場合、たとえば、インスタンスコード「02」と、「インスタンス02」に含まれる任意の要素情報を指定する指定情報、具体的には当該要素情報に付与されたIDとを通知する。
受信部16は、制御装置102からのインスタンスコードおよび指定情報であるIDを受信すると、受信したインスタンスコードおよびIDを記憶部12へ出力し、記憶部12は、受信部16から受けたインスタンスコードおよびIDを対応づけて記憶する。
図4は、図2に示す記憶部に記憶される、インスタンスコードとIDとの対応関係の具体例を示す図である。
すなわち、図4を参照して、たとえば、制御装置102Aからインスタンスコード「01」および「ID1」が通知されると、記憶部12は、インスタンスコード「01」および「ID1」を対応づけて記憶する。また、たとえば、制御装置102Bからインスタンスコード「02」および「ID2」が通知されると、記憶部12は、インスタンスコード「02」および「ID2」を対応づけて記憶する。
再び図2を参照して、提供部15は、制御装置102から情報要求を受ける。この情報要求には、たとえば、インスタンスコードが含まれ、指定情報たとえばIDは含まれていない。
そして、提供部15は、この情報要求を受けると、記憶部12に記憶されている記憶内容、すなわち制御装置102から通知されたインスタンスコードおよびIDを用いて、情報要求を送信した制御装置102が要求するインスタンスの要素情報を特定する。そして、提供部15は、特定した要素情報を制御装置102へ送信する。
具体的には、提供部15は、制御装置102Aから通知されたインスタンスコードおよびIDとして、インスタンスコード「01」および「ID1」が記憶部12に記憶されている場合において、制御装置102Aからインスタンスコード「01」が含まれている情報要求を受けると、インスタンスコード「01」が設定された「インスタンス01」に含まれている「ID1」の情報、たとえば「当日の電気料金情報」を特定し、特定した要素情報を制御装置102Aへ送信する。
また、提供部15は、制御装置102Bから通知されたインスタンスコードおよびIDとして、インスタンスコード「02」および「ID2」が記憶部12に記憶されている場合において、制御装置102Bからインスタンスコード「02」が含まれている情報要求を受けると、インスタンスコード「02」が設定された「インスタンス02」に含まれている「ID2」の情報、たとえば「翌日の電気料金情報」を特定し、特定した要素情報を制御装置102Aへ送信する。
[動作]
次に、本発明の第1の実施の形態に係る情報配信システムの動作について図面を用いて説明する。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る情報配信システムによる情報配信手順を定めたシーケンス図である。
情報配信システム201における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンス図の各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリからそれぞれ読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図5を参照して、まず、スマートメータ101は、管理サーバ151から配信情報を受信する(ステップS11)。ここでは、スマートメータ101は、管理サーバ151から、当日、翌日および翌々日のそれぞれの電気料金情報を要素情報として含む配信情報を受信することとする。
次に、スマートメータ101は、管理サーバ151から受信した配信情報に含まれる各要素情報にIDを付与する(ステップS12)。
次に、制御装置102Aがスマートメータ101に対して機器情報問合せを送信すると(ステップS13)、スマートメータ101は、機器情報問合せを受信し、当該機器情報問合せに対して電文解析を行うことにより、当該機器情報問合せの送信元である機器のIPアドレスと、送信元である機器の機器種別情報とを取得する(ステップS14)。
次に、スマートメータ101は、配信情報を用いて、取得したIPアドレスおよび機器種別情報を有する機器用のインスタンスを生成し、生成したインスタンスにインスタンスコードを設定する。ここでは、スマートメータ101は、取得したIPアドレスおよび機器種別情報を有する機器用のインスタンスにインスタンスコード「01」を設定することとする(ステップS15)。
次に、スマートメータ101は、自己に付与されている機器種別コード、および、インスタンスコード「01」を、機器情報応答として制御装置102Aへ送信する(ステップS16)。
ここで、制御装置102Bによる機器情報問合せの割り込みがあるとする。すなわち、制御装置102Bがスマートメータ101に対して機器情報問合せを送信すると(ステップS17)、スマートメータ101は、機器情報問合せを受信し、受信した当該機器情報問合せに対して電文解析を行うことにより、当該機器情報問合せの送信元である機器のIPアドレスと、送信元である機器の機器種別情報とを取得する(ステップS18)。
次に、スマートメータ101は、新たに取得したIPアドレスと、過去に取得したIPアドレスとが同一であるか否か、および、新たに取得した機器種別情報と、過去に取得した機器種別情報とが同一であるか否かを確認する。
ここでは、ステップS18において取得されたIPアドレスおよび機器種別情報は、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報であり、ステップS14において取得されたIPアドレスおよび機器種別情報は、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報である。このため、スマートメータ101は、新たに取得したIPアドレスおよび過去に取得したIPアドレス、または、新たに取得した機器種別情報および過去に取得した機器種別情報、の少なくとも一方は同一ではないと判断する。
そして、スマートメータ101は、新たに取得したIPアドレスと、過去に取得したIPアドレスとが同一ではないと判断した場合、または、新たに取得した機器種別情報と、過去に取得した機器種別情報とが同一ではないと判断した場合、新たに取得したIPアドレスおよび機器種別情報を有する機器用のインスタンスを生成する。そして、スマートメータ101は、生成したインスタンスにインスタンスコードを設定する。ここでは、スマートメータ101は、新たに取得したIPアドレスおよび機器種別情報を有する機器用のインスタンスにインスタンスコード「02」を設定することとする(ステップS19)。
次に、スマートメータ101は、自己に付与されている機器種別コード、および、インスタンスコード「02」を、機器情報応答として制御装置102Bへ送信する(ステップS20)。
なお、スマートメータ101が、既に取得したIPアドレスと、新たに取得したIPアドレスとが同一であると判断し、かつ、既に取得した機器種別情報と、新たに取得した機器種別情報とが同一であると判断した場合、すなわち、先に機器情報問合せを送信した機器と、後に機器情報問合せを送信した機器とが同一である場合、スマートメータ101は、新たにインスタンスを生成することなく、たとえば、既に生成したインスタンスのインスタンスコード「01」を、機器情報応答として送信する。
次に、制御装置102Aが、スマートメータ101から通知を受けたインスタンスコードに対応する「インスタンス01」に含まれている要素情報の種類を問い合わせるためのID通知要求を、スマートメータ101へ送信すると(ステップS21)、スマートメータ101は、このID通知要求を受けて、「インスタンス01」に含まれている要素情報の種類を、ID通知応答として送信する。
ここでは、「インスタンス01」には、「ID1」が付与された「当日の電気料金情報」と、「ID2」が付与された「翌日の電気料金情報」と、「ID3」が付与された「翌々日の電気料金情報」とが含まれているとする。この場合、スマートメータ101は、「ID1」〜「ID3」に対応する要素情報の種類が、それぞれ「当日の電気料金情報」、「翌日の電気料金情報」、「翌々日の電気料金情報」であることを示す一覧を、ID通知応答として制御装置102Aへ送信する(ステップS22)。
次に、制御装置102Aは、スマートメータ101からID通知応答を受けて、「インスタンス01」に含まれる要素情報の中から任意の要素情報のIDを指定して、対象情報の識別情報であるインスタンスコードと、指定情報であるIDとを通知する。たとえば、制御情報102Aは、「当日の電気料金情報」を取得したい場合、インスタンスコード「01」と「ID1」とを通知する(ステップS23)。
そして、スマートメータ101は、制御装置102Aから通知されたインスタンスコードおよびID、たとえば、インスタンスコード「01」と「ID1」とを対応づけて記憶する(ステップS24)。
また、ここで、制御装置102Bが、スマートメータ101から通知を受けたインスタンスコードに対応する「インスタンス02」に含まれている要素情報を問い合わせるためのID通知要求を、スマートメータ101へ送信すると(ステップS25)、スマートメータ101は、このID通知要求を受けて、「インスタンス02」に含まれている要素情報の種類を、ID通知応答として送信する。
ここでは、「インスタンス02」には、「インスタンス01」と同様に、「ID1」が付与された「当日の電気料金情報」と、「ID2」が付与された「翌日の電気料金情報」と、「ID3」が付与された「翌々日の電気料金情報」とが含まれているとする。この場合、スマートメータ101は、「ID1」〜「ID3」に対応する要素情報が、それぞれ「当日の電気料金情報」、「翌日の電気料金情報」、「翌々日の電気料金情報」であることを示す一覧を、ID通知応答として制御装置102Bへ送信する(ステップS26)。
次に、制御装置102Bは、スマートメータ101からID通知応答を受けて、「インスタンス02」に含まれる要素情報の中から任意の要素情報のIDを指定して、対象情報の識別情報であるインスタンスコードと、指定情報であるIDとを通知する。たとえば、制御情報102Bは、「翌日の電気料金情報」を取得したい場合、インスタンスコード「02」と「ID2」とを通知する(ステップS27)。
そして、スマートメータ101は、制御装置102Bから通知されたインスタンスコードおよびID、たとえば、インスタンスコード「02」と「ID2」とを対応づけて記憶する(ステップS28)。
次に、制御装置102Aが、自己に設定されたインスタンスコード「01」と、情報要求とをスマートメータ101へ通知すると(ステップS29)、スマートメータ101は、ステップS24において記憶した記憶内容を用いて、インスタンスコード「01」に対応づけられた「ID1」たとえば「当日の電気料金情報」を、送信すべき要素情報として特定する。そして、スマートメータ101は、特定した要素情報を、情報要求応答として制御装置102Aへ送信する(ステップS30)。
また、制御装置102Bが、自己に設定されたインスタンスコード「02」と、情報要求とをスマートメータ101へ通知すると(ステップS31)、スマートメータ101は、ステップS28において記憶した記憶内容を用いて、インスタンスコード「02」に対応づけられた「ID2」たとえば「翌日の電気料金情報」を、送信すべき要素情報として特定する。そして、スマートメータ101は、特定した要素情報を、情報要求応答として制御装置102Bへ送信する(ステップS32)。
なお、上述した例では、スマートメータ101が制御装置102A,102Bへ電気料金情報を送信する場合について説明したが、スマートメータ101から送信される情報は他の種類の情報であってもよい。
また、上述した例では、制御装置102によるIDの通知が行われた後に、当該制御装置102による情報要求の通知が行われる場合について説明したが、制御装置102は、IDの通知に情報要求の通知を含めることが可能である。そして、スマートメータ101は、制御装置102から情報要求の通知が含まれるIDの通知を受けると、通知されたIDに対応する要素情報を、当該制御装置102へ送信する。
ところで、上述した特許文献1に記載の機器管理システムでは、各種電気機器を管理する機器管理装置が、特定の電気機器を指定して情報の送信または受信を行うことにより、電気機器の管理が行われる。
ここで、機器管理装置が各種電気機器に対して情報を送信する際、まず、電気機器が取得したい情報を指定して機器管理装置へ要求すると、機器管理装置が指定された情報を電気機器へ送信する。
しかしながら、機器管理装置により管理される電気機器が複数存在する場合、各種電気機器が任意のタイミングで情報の指定および要求を行うため、複数の電気機器による情報の指定および要求が近いタイミングで行われることがある。そして、たとえば、ある電気機器による情報の指定と要求との間に他の電気機器による情報の指定が行われるような場合には、先に情報の指定を行った電気機器に対して、指定された情報と異なる情報が送信されてしまう可能性がある。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係る情報配信システム201におけるスマートメータ101では、設定部11が、制御装置102が自己のスマートメータ101に通知すべきインスタンスのインスタンスコードを、制御装置102ごとに設定する。また、通知部14が、設定部11が設定したインスタンスコードを、対応する制御装置102へ通知する。また、記憶部12が、制御装置102から通知されたインスタンスコード、および要素情報を指定するIDを、インスタンスコードごとに記憶する。また、提供部15が、記憶部12に記憶されたインスタンスコードおよび要素情報のIDに基づいて、制御装置102が要求するインスタンスの要素情報を特定し、特定した要素情報を制御装置102へ提供する。
このように、あるインスタンスの要素情報を制御装置102が指定する際に用いる当該インスタンスのインスタンスコードを制御装置102ごとに設定する構成により、ある制御装置102が指定した要素情報がインスタンスにおける複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各制御装置102が指定した要素情報と異なる要素情報が各制御装置102に提供されることを防ぐことができる。
また、スマートメータ101が各制御装置102に設定したインスタンスコードを各制御装置102から通知させることにより、要素情報を指定してきた各制御装置102を別個に管理することができるため、ある制御装置102が要素情報を指定した後に、当該制御装置102の識別情報など当該制御装置102に関する情報が変更された場合であっても、当該制御装置102が指定した要素情報を正確に特定することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る情報配信システム201におけるスマートメータ101では、提供部15は、制御装置102からの情報要求を受けると、記憶部12に記憶されたインスタンスコードおよびIDを参照することにより、当該情報要求の示すインスタンスコードに対応する要素情報を特定し、特定した要素情報を制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102がスマートメータ101に対して要素情報を指定した後に、当該制御装置102が当該スマートメータ101に対して情報要求を行う場合であっても、当該制御装置102が指定した要素情報を正確に特定し、提供することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る情報配信システム201におけるスマートメータ101では、インスタンスは、時系列の複数の要素情報を含み、新たな要素情報が定期的または不定期に作成される。
このような構成により、時間の経過に伴って更新される情報を機器へ正しく提供することができる。
(第2の実施の形態)
上述した第1の実施の形態に係る情報配信システム201では、スマートメータ101が、複数の制御装置102に対して情報の提供を行う。これに対して、本発明の第2の実施の形態に係る情報配信システム201では、電気機器161が、複数の制御装置102に対して情報の提供を行う。
[構成および基本動作]
(情報配信システム全体の構成)
再び図1を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る情報配信システム201では、電気機器(情報配信装置)161は、自己の動作に関する要素情報(以下、「プロパティ情報」と称する)を制御装置102へ送信する。そして、制御装置102は、電気機器161から受信したプロパティ情報を用いて、当該プロパティ情報の送信元である電気機器161の制御を行う。
たとえば、電気機器161がエアコンである場合、電気機器161は、現在の設定温度を示す情報を制御装置102へ送信する。そして、制御装置102は、電気機器161から現在の設定温度を示す情報を受信すると、消費電力量および現在の宅内の温度等を総合的に判断して、電気機器161の設定温度を上げるなどの制御を行う。
なお、制御装置102Aと、制御装置102Bとでは、電気機器161に対して行うことのできる制御の項目に違いがあってもよい。
たとえば、電気機器161がエアコンである場合、制御装置102Aは、電気機器161に対して、電源のオンオフの切り替え、温度の設定、消費電流量の制御、通常モードと急速モードとの切り替え、および、風向きの設定を行うことが可能に構成され、これに対して、制御装置102Bは、電気機器161に対して、電源のオンオフの切り替え、および、温度の設定のみを行うことが可能に構成されていてもよい。
(電気機器の構成)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る情報配信システムにおける電気機器の構成を示す図である。
図6を参照して、電気機器161は、取得部21と、記憶部22と、設定部23と、通知部24と、提供部25と、受信部26とを含む。
取得部21は、たとえば、電気機器161がエアコンである場合、ユーザが操作するリモコンから温度の設定値または風向きの設定値などを受信し、受信した設定値に従って自己の電気機器161が動作するように制御する。また、取得部21は、リモコンから受信した信号に含まれる設定値等をプロパティ情報として記憶部22へ出力し、記憶部22は、このプロパティ情報を記憶する。
記憶部22は、たとえば、時系列の複数のプロパティ情報、すなわち「3時間前のプロパティ情報」、「2時間前のプロパティ情報」、「1時間前のプロパティ情報」および「現在のプロパティ情報」を記憶する。
なお、「3時間前のプロパティ情報」、「2時間前のプロパティ情報」、「1時間前のプロパティ情報」および「現在のプロパティ情報」には、それぞれ、詳細情報が含まれている。たとえば、電気機器161がエアコンである場合、各プロパティ情報には、電源のオンオフを示す情報と、設定温度を示す情報と、消費電流の計測値を示す情報と、通常モードで動作しているか、または、急速モードで動作しているかを示す情報と、風向きを示す情報とが、詳細情報として含まれている。
設定部23は、記憶部22に記憶されている各プロパティ情報にIDを付与する。たとえば、設定部23は、「3時間前のプロパティ情報」に「ID1」を付与し、「2時間前のプロパティ情報」に「ID2」を付与し、「1時間前のプロパティ情報」に「ID3」を付与し、「現在のプロパティ情報」に「ID4」を付与する。
また、設定部23は、記憶部22に記憶されている複数のプロパティ情報を用いて、制御装置102A,102Bごとに1または複数のプロパティ情報が含まれるインスタンスを生成し、生成した各インスタンスにインスタンスコードを設定する。
図7は、図6に示す設定部により生成されるインスタンスの具体例を示す図である。
すなわち、図7(a)に示すように、設定部23は、制御装置102A用のインスタンスを生成し、当該インスタンスに対してインスタンスコード「01」を設定する。また、図7(b)に示すように、設定部23は、制御装置102B用のインスタンスを生成し、当該インスタンスに対してインスタンスコード「02」を設定する。
設定部23は、たとえば、「インスタンス01」および「インスタンス02」のいずれにも、要素情報の種類として、「ID1」が付与された「3時間前のプロパティ情報」、「ID2」が付与された「2時間前のプロパティ情報」、「ID3」が付与された「1時間前のプロパティ情報」、および、「ID4」が付与された「現在のプロパティ情報」が含まれるようにインスタンスを生成する。
なお、設定部23は、「インスタンス01」および「インスタンス02」の生成において、制御装置102A,102Bが自己の電気機器161に対してそれぞれ行うことのできる制御の項目に応じて、「インスタンス01」における要素情報に含まれる詳細情報と、「インスタンス02」における要素情報に含まれる詳細情報とを異なる情報にしてもよい。
たとえば、電気機器161がエアコンである場合、設定部23は、電源のオンオフを示す情報である「動作状態」と、設定温度を示す情報である「温度」と、消費電流の計測値を示す情報である「電流状態」と、通常モードで動作しているか、または、急速モードで動作しているかを示す情報である「動作モード」と、風向きを示す情報である「風向」とが詳細情報として含まれるように「インスタンス01」を生成することができる。また、設定部23は、「動作情報」および「温度」のみが詳細情報として含まれるように「インスタンス02」を生成することができる。
再び図6を参照して、通知部24は、設定部23により設定されたインスタンスコードを、対応する制御装置102へ通知する。
受信部26は、制御装置102から通知されるインスタンスコードおよびIDを受信すると、受信したインスタンスコードおよびIDを記憶部22へ出力し、記憶部22は、受信部26から受けたインスタンスコードおよびIDを対応づけて記憶する。
提供部25は、制御装置102から情報要求を受ける。そして、提供部25は、この情報要求を受けると、記憶部22に記憶されている記憶内容、すなわち制御装置102から通知されたインスタンスコードおよびIDを用いて、情報要求を送信した制御装置102が要求するプロパティ情報を特定する。そして、提供部25は、特定したプロパティ情報を制御装置102へ送信する。
具体的には、提供部25は、制御装置102Aから通知されたインスタンスコードおよびIDとして、インスタンスコード「01」および「ID1」が記憶部22に記憶されている場合において、制御装置102Aからインスタンスコード「01」が含まれている情報要求を受けると、生成したインスタンスの中からインスタンスコード「01」が設定された「インスタンス01」を特定する。
そして、提供部25は、特定した「インスタンス01」に含まれている「ID1」の情報、たとえば「3時間前のプロパティ情報」を、送信すべきプロパティ情報として特定する。そして、提供部25は、特定したプロパティ情報に含まれる詳細情報、具体的には3時間前の自己の電気機器161の「動作状態」、「温度」、「電流状態」、「動作モード」および「風向」を、制御装置102Aへ送信する。
また、提供部25は、制御装置102Bから通知されたインスタンスコードおよびIDとして、インスタンスコード「02」および「ID2」が記憶部22に記憶されている場合において、制御装置102Bからインスタンスコード「02」が含まれている情報要求を受けると、生成したインスタンスの中からインスタンスコード「02」が設定された「インスタンス02」を特定する。
そして、提供部25は、特定した「インスタンス02」に含まれている「ID2」の情報、たとえば「2時間前のプロパティ情報」を、送信すべきプロパティ情報として特定する。そして、提供部25は、特定したプロパティ情報に含まれる詳細情報、具体的には2時間前の自己の電気機器161の「動作状態」および「温度」を、制御装置102Bへ送信する。
[動作]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る情報配信システムの動作について図面を用いて説明する。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る情報配信システムによる情報配信手順を定めたシーケンス図である。
情報配信システム201における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンス図の各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリからそれぞれ読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図8を参照して、まず、電気機器161は、たとえば時間帯ごとの自己の動作状態を示すプロパティ情報を記憶する(ステップS41)。そして、電気機器161は、各プロパティ情報にIDを付与する(ステップS42)。
ステップS43〜ステップS58までの動作は、動作主体を除き、図5に示すステップS13〜ステップS28までの動作と同様であるため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
なお、電気機器161は、ステップS45およびステップS49におけるインスタンスの生成において、制御装置102A,102Bがそれぞれ自己に対して行うことのできる制御の項目に応じて、「インスタンス01」における要素情報に含まれる詳細情報と、「インスタンス02」における要素情報に含まれる詳細情報とを異なる情報にすることができる。
具体的には、電気機器161は、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報と、この制御装置102Aが自己に対して、電源のオンオフの切り替え、温度の設定、消費電流量の制御、通常モードと急速モードとの切り替え、および、風向きの設定を行うことが可能であることとを対応づけて記憶しているとする。この場合、電気機器161は、ステップS45において、制御装置102A用の「インスタンス01」に、詳細情報として「動作状態」、「温度」、「電流状態」、「動作モード」および「風向」を含めることができる。
また、電気機器161は、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報と、この制御装置102Bが自己に対して、電源のオンオフの切り替え、および、温度の設定を行うことが可能であることとを対応づけて記憶しているとする。この場合、電気機器161は、ステップS49において、制御装置102B用の「インスタンス02」に、詳細情報として「動作状態」および「温度」を含めることができる。
次に、制御装置102Aが、自己に設定されたインスタンスコード「01」と、情報要求とを電気機器161へ通知すると(ステップS59)、電気機器161は、ステップS54において記憶した記憶内容を用いて、インスタンスコード「01」に対応づけられた「ID1」たとえば「インスタンス01」に含まれる「3時間前のプロパティ情報」を、送信すべき要素情報として特定する。
そして、電気機器161は、特定した要素情報に含まれる詳細情報、たとえば、3時間前の自己の電気機器161の「動作状態」、「温度」、「電流状態」、「動作モード」および「風向」を、情報要求応答として制御装置102Aへ送信する(ステップS60)。
次に、制御装置102Bが、自己に設定されたインスタンスコード「02」と、情報要求とを電気機器161へ通知すると(ステップS61)、電気機器161は、ステップS58において記憶した記憶内容を用いて、インスタンスコード「02」に対応づけられた「ID2」たとえば「インスタンス02」に含まれる「2時間前のプロパティ情報」を、送信すべき要素情報として特定する。
そして、電気機器161は、特定した要素情報に含まれる詳細情報、たとえば、2時間前の自己の電気機器161の「動作状態」および「温度」を、情報要求応答として制御装置102Bへ送信する(ステップS62)。
なお、上述した例では、電気機器161が制御装置102A,102Bへプロパティ情報を送信する場合について説明したが、電気機器161から送信される情報は他の種類の情報であってもよい。
たとえば、電気機器161は、制御装置102へインスタンス全体の情報を送信してもよい。具体的には、電気機器161は、制御装置102A用に「インスタンス01」を生成し、制御装置102B用に「インスタンス02」を生成したとする。
この場合において、電気機器161は、制御装置102Aからインスタンスコード「01」の指定を受けると、「インスタンス01」を特定し、特定した「インスタンス01」全体、たとえば3時間前における「動作状態」、「温度」、「電流状態」、「動作モード」および「風光」(以下、これらを「5つの詳細情報」とも称する)と、2時間前における5つの詳細情報と、1時間前における5つの詳細情報と、現在における5つの詳細情報とを、制御装置102Aへ送信することができる。
また、上記の場合において、電気機器161は、制御装置102Bからインスタンスコード「02」の指定を受けると、「インスタンス02」を特定し、特定した「インスタンス02」全体、たとえば3時間前における「動作状態」および「温度」(以下、これらを「2つの詳細情報」とも称する)と、2時間前における2つの詳細情報と、1時間前における2つの詳細情報と、現在における2つの詳細情報とを、制御装置102Bへ送信することができる。
また、上述した例では、制御装置102によるIDの通知が行われた後に、当該制御装置102による情報要求の通知が行われる場合について説明したが、制御装置102は、IDの通知に情報要求の通知を含めることが可能である。そして、電気機器161は、制御装置102から情報要求の通知が含まれるIDの通知を受けると、通知されたIDに対応する要素情報を、当該制御装置102へ送信する。
上述のように、本発明の第2の実施の形態に係る情報配信システム201における電気機器161では、設定部23が、制御装置102が電気機器161に通知すべきインスタンスのインスタンスコードを、制御装置102ごとに設定する。また、通知部24が、設定部23が設定したインスタンスコードを、対応の制御装置102へ通知する。また、記憶部22が、制御装置102から通知されたインスタンスコードを、制御装置102ごとに記憶する。また、提供部25が、記憶部22に記憶されたインスタンスコードに基づいて、制御装置102が要求するインスタンスを特定し、特定したインスタンスを制御装置102へ提供する。
このように、あるインスタンスを制御装置102が指定する際に用いる当該インスタンスのインスタンスコードを制御装置102ごとに設定する構成により、ある制御装置102が指定したインスタンスを複数のインスタンスの中から正確に特定することができる。すなわち、各制御装置102が指定したインスタンスと異なるインスタンスが各制御装置102に提供されることを防ぐことができる。
また、電気機器161が各制御装置102に設定したインスタンスコードを各制御装置102から通知させることにより、インスタンスを指定してきた各制御装置102を別個に管理することができるため、ある制御装置102がインスタンスを指定した後に、当該制御装置102の識別情報など当該制御装置102に関する情報が変更された場合であっても、当該制御装置102が指定したインスタンスを正確に特定することができる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る情報配信システム201における電気機器161では、提供部25は、制御装置102からの情報要求を受けると、記憶部22に記憶されたインスタンスコードを参照することにより、当該情報要求の示すインスタンスコードに対応するインスタンスを特定し、特定したインスタンスを制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102が電気機器161に対してインスタンスを指定した後に、当該制御装置102が当該電気機器161に対して情報要求を行う場合であっても、当該制御装置102が指定したインスタンスを正確に特定し、提供することができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る情報配信システム201では、管理サーバ151が、複数の制御装置102に対して情報の提供を行う。
[構成および基本動作]
(情報配信システム全体の構成)
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る情報配信システムの構成を示す図である。
図9を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る情報配信システム201は、管理サーバ(情報配信装置)151と、制御装置102A,102Bとを備える。制御装置102A,102Bは、たとえば、互いに異なる家庭のA宅,B宅にそれぞれ設置されている。
管理サーバ151は、電力線またはインターネットを介して、各家庭に設置された制御装置102との間で各種情報の送受信を行う。たとえば、管理サーバ151は、家庭ごとの契約内容に応じた使用電力量情報を、対応する制御装置102へ送信する(図9に示す「ルートC」)。
制御装置102は、1または複数の電気機器161と有線接続または無線接続され、たとえば、管理サーバ151から受信した使用電力量情報に基づいて、自己に接続されている電気機器161の管理を行う。具体的には、制御装置102は、受信した使用電力量情報に基づいて、自己に接続されている複数の電気機器161による電力の総使用量が契約されている使用電力量の範囲内に収まるように、各電気機器161の動作を制御する。
(管理サーバの構成)
図10は、図9に示す管理サーバの構成を示す図である。
図10を参照して、管理サーバ151は、記憶部31と、設定部32と、通知部33と、提供部34と、受信部35とを含む。
記憶部31は、時系列の複数の要素情報、たとえば「先々月の契約使用電力量情報」、「先月の契約使用電力量情報」および「今月の契約使用電力量情報」を記憶する。これらの要素情報には、それぞれ詳細情報として、A宅における契約使用電力量情報と、B宅における契約使用電力量情報とが含まれている。
設定部32は、記憶部31に記憶されている複数の要素情報にそれぞれIDを付与する。たとえば、設定部32は、「先々月の契約使用電力量情報」に「ID1」を付与し、「先月の契約使用電力量情報」に「ID2」を付与し、「今月の契約使用電力量情報」に「ID3」を付与する。
また、設定部32は、記憶部31に記憶されている複数の要素情報を用いて、制御装置102A,102Bごとに1または複数の要素情報が含まれるインスタンスを生成し、生成した各インスタンスにインスタンスコードを設定する。
図11は、図10に示す設定部により生成されるインスタンスの具体例を示す図である。
すなわち、図11(a)に示すように、設定部32は、制御装置102A用のインスタンスを生成し、当該インスタンスに対してインスタンスコード「01」を設定する。また、図11(b)に示すように、設定部32は、制御装置102B用のインスタンスを生成し、当該インスタンスに対してインスタンスコード「02」を設定する。
設定部32は、たとえば、「インスタンス01」および「インスタンス02」のいずれにも、要素情報の種類として、「ID1」が付与された「先々月の契約使用電力量情報」、「ID2」が付与された「先月の契約使用電力量情報」、および、「ID3」が付与された「今月の契約使用電力量情報」が含まれるようにインスタンスを生成する。
なお、設定部32は、「インスタンス01」における要素情報に含まれる詳細情報と、「インスタンス02」における要素情報に含まれる詳細情報とを異なる情報にすることができる。
たとえば、設定部32は、制御装置102A用の「インスタンス01」には、「先々月の契約使用電力量情報」の詳細情報として「A宅における先々月の契約使用電力量情報」を含め、「先月の契約使用電力量情報」の詳細情報として「A宅における先月の契約使用電力量情報」を含め、「今月の契約使用電力量情報」の詳細情報として「A宅における今月の契約使用電力量情報」を含める。
また、たとえば、設定部32は、制御装置102B用の「インスタンス02」には、「先々月の契約使用電力量情報」の詳細情報として「B宅における先々月の契約使用電力量情報」を含め、「先月の契約使用電力量情報」の詳細情報として「B宅における先月の契約使用電力量情報」を含め、「今月の契約使用電力量情報」の詳細情報として「B宅における今月の契約使用電力量情報」を含める。
再び図10を参照して、通知部33は、設定部32により設定されたインスタンスコードを、対応する制御装置102へ通知する。
受信部35は、制御装置102から通知されるインスタンスコードおよびIDを受信すると、受信したインスタンスコードおよびIDを記憶部31へ出力し、記憶部31は、受信部35から受けたインスタンスコードおよびIDを対応づけて記憶する。
提供部34は、制御装置102から情報要求を受ける。そして、提供部34は、この情報要求を受けると、記憶部31に記憶されている記憶内容、すなわち制御装置102から通知されたインスタンスコードおよびIDを用いて、情報要求を送信した制御装置102が要求する要素情報を特定する。そして、提供部34は、特定した要素情報を制御装置102へ送信する。
具体的には、提供部34は、制御装置102Aから通知されたインスタンスコードおよびIDとして、インスタンスコード「01」および「ID1」が記憶部31に記憶されている場合において、制御装置102Aからインスタンスコード「01」が含まれている情報要求を受けると、生成したインスタンスの中からインスタンスコード「01」が設定された「インスタンス01」を特定する。
そして、提供部25は、特定した「インスタンス01」に含まれている「ID1」の要素情報、たとえば「先々月の契約使用電力量情報」を、送信すべきプロパティ情報として特定する。そして、提供部34は、特定した要素情報に含まれる詳細情報、たとえば「A宅における先々月の契約使用電力量情報」を、制御装置102Aへ送信する。
また、提供部34は、制御装置102Bから通知されたインスタンスコードおよびIDとして、インスタンスコード「02」および「ID2」が記憶部31に記憶されている場合において、制御装置102Bからインスタンスコード「02」が含まれている情報要求を受けると、生成したインスタンスの中からインスタンスコード「02」が設定された「インスタンス02」を特定する。
そして、提供部25は、特定した「インスタンス02」に含まれている「ID2」の情報、たとえば「先月の契約使用電力量情報」を、送信すべきプロパティ情報として特定する。そして、提供部34は、特定した要素情報に含まれる詳細情報、たとえば「B宅における先月の契約使用電力量情報」を、制御装置102Bへ送信する。
[動作]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る情報配信システムの動作について図面を用いて説明する。
図12は、本発明の第3の実施の形態に係る情報配信システムによる機器管理のための情報取得手順を定めたシーケンス図である。
情報配信システム201における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンス図の各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリからそれぞれ読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図12を参照して、まず、管理サーバ151は、たとえば月別の契約使用電力量情報である各要素情報にIDを付与する(ステップS71)。
ステップS72〜ステップS87までの動作は、動作主体を除き、図5に示すステップS13〜ステップS28までの動作と同様であるため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
なお、管理サーバ151は、ステップS74およびステップS78におけるインスタンスの生成において、「インスタンス01」における要素情報に含まれる詳細情報と、「インスタンス02」における要素情報に含まれる詳細情報とを異なる情報にすることができる。
具体的には、管理サーバ151は、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報と、この制御装置102Aが設置されている家庭がA宅であることを対応づけて記憶しているとする。この場合、管理サーバ151は、ステップS74において、制御装置102A用の「インスタンス01」に、詳細情報として「A宅における先々月の契約使用電力量情報」、「A宅における先月の契約使用電力量情報」および「A宅における今月の契約使用電力量情報」を含めることができる。
また、具体的には、管理サーバ151は、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報と、この制御装置102Bが設置されている家庭がB宅であることを対応づけて記憶しているとする。この場合、管理サーバ151は、ステップS78において、制御装置102B用の「インスタンス02」に、詳細情報として「B宅における先々月の契約使用電力量情報」、「B宅における先月の契約使用電力量情報」および「B宅における今月の契約使用電力量情報」を含めることができる。
次に、制御装置102Aが、自己に設定されたインスタンスコード「01」と、情報要求とを管理サーバ151へ通知すると(ステップS88)、管理サーバ151は、ステップS83において記憶した記憶内容を用いて、インスタンスコード「01」に対応づけられた「ID1」たとえば「インスタンス01」に含まれる「先々月の契約使用電力量情報」を送信すべき要素情報として特定する。
そして、管理サーバ151は、特定した要素情報に含まれる詳細情報、たとえば「A宅における先々月の契約使用電力量情報」を、情報要求応答として制御装置102Aへ送信する(ステップS89)。
次に、制御装置102Bが、自己に設定されたインスタンスコード「02」と、情報要求とを管理サーバ151へ通知すると(ステップS90)、管理サーバ151は、ステップS87において記憶した記憶内容を用いて、インスタンスコード「02」に対応づけられた「ID2」たとえば「インスタンス02」に含まれる「先月の契約使用電力量情報」を、送信すべき要素情報として特定する。
そして、管理サーバ151は、特定した要素情報に含まれる詳細情報、たとえば「B宅における先月の契約使用電力量情報」を、情報要求応答として制御装置102Bへ送信する(ステップS91)。
なお、上述した例では、管理サーバ151が制御装置102A,102Bへ契約使用電力量情報を送信する場合について説明したが、管理サーバ151から送信される情報は他の種類の情報であってもよい。
たとえば、管理サーバ151は、制御装置102へインスタンス全体の情報を送信してもよい。具体的には、管理サーバ151は、制御装置102A用に「インスタンス01」を生成し、制御装置102B用に「インスタンス02」を生成したとする。
この場合において、管理サーバ151は、制御装置102Aからインスタンスコード「01」の指定を受けると、「インスタンス01」を特定し、特定した「インスタンス01」全体、たとえばA宅における先々月の契約使用電力量情報と、A宅における先月の契約使用電力量情報と、A宅における今月の契約使用電力量情報とを、制御装置102Aへ送信することができる。
また、上記の場合において、管理サーバ151は、制御装置102Bからインスタンスコード「02」の指定を受けると、「インスタンス02」を特定し、特定した「インスタンス02」全体、たとえばB宅における先々月の契約使用電力量情報と、B宅における先月の契約使用電力量情報と、B宅における今月の契約使用電力量情報とを、制御装置102Bへ送信することができる。
また、上述した例では、制御装置102によるIDの通知が行われた後に、当該制御装置102による情報要求の通知が行われる場合について説明したが、制御装置102は、IDの通知に情報要求の通知を含めることが可能である。そして、管理サーバ151は、制御装置102から情報要求の通知が含まれるIDの通知を受けると、通知されたIDに対応する要素情報を、当該制御装置102へ送信する。
上述のように、本発明の第3の実施の形態に係る情報配信システム201における管理サーバ151では、設定部32が、制御装置102が管理サーバ151に通知すべきインスタンスのインスタンスコードを、制御装置102ごとに設定する。また、通知部33は、設定部32が設定したインスタンスコードを、対応の制御装置102へ通知する。また、記憶部31が、制御装置102から通知されたインスタンスコードを、制御装置102ごとに記憶する。また、提供部34が、記憶部31に記憶されたインスタンスコードに基づいて、制御装置102が要求するインスタンスを特定し、特定したインスタンスを制御装置102へ提供する。
このように、あるインスタンスを制御装置102が指定する際に用いる当該インスタンスのインスタンスコードを制御装置102ごとに設定する構成により、ある制御装置102が指定したインスタンスを複数のインスタンスの中から正確に特定することができる。すなわち、各制御装置102が指定したインスタンスと異なるインスタンスが各制御装置102に提供されることを防ぐことができる。
また、管理サーバ151が各制御装置102に設定したインスタンスコードを各制御装置102から通知させることにより、インスタンスを指定してきた各制御装置102を別個に管理することができるため、ある制御装置102がインスタンスを指定した後に、当該制御装置102の識別情報など当該制御装置102に関する情報が変更された場合であっても、当該制御装置102が指定したインスタンスを正確に特定することができる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る情報配信システム201における管理サーバ151では、提供部34は、制御装置102からの情報要求を受けると、記憶部31に記憶されたインスタンスコードを参照することにより、当該情報要求の示すインスタンスコードに対応するインスタンスを特定し、特定したインスタンスを制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102が管理サーバ151に対してインスタンスを指定した後に、当該制御装置102が当該管理サーバ151に対して情報要求を行う場合であっても、当該制御装置102が指定したインスタンスを正確に特定し、提供することができる。
(第4の実施の形態)
上述した第1〜第3の実施の形態に係る情報配信システム201では、情報の提供先である機器ごとにインスタンスのインスタンスコードを設定し、機器から通知されたインスタンスコードおよびIDを対応づけて記憶する。
これに対して、本発明の第4の実施の形態に係る情報配信システム201では、機器から通知されたIDと、当該機器の識別情報とを対応づけて記憶する。
本発明の第4の実施の形態に係る情報配信システム201は、スマートメータ101における各ユニットの動作を除いては、上述した本発明の第1の実施の形態に係る情報配信システム201と同様である。
(スマートメータの構成)
再び図2を参照して、本発明の第4の実施の形態に係るスマートメータ101は、本発明の第1の実施の形態に係るスマートメータ101と同様に、取得部11と、記憶部12と、設定部13と、通知部14と、提供部15と、受信部16とを含む。ここでは本発明の第1の実施の形態に係るスマートメータ101と異なる点について主に説明する。
設定部13は、記憶部12に記憶されている配信情報を用いて、この配信情報に含まれる一部または全部の要素情報が含まれるインスタンスを生成し、生成したインスタンスにインスタンスコードを設定する。このとき、設定部13は、制御装置102A,102Bごとにインスタンスコードを設定することなく、制御装置102A,102Bに対して共通のインスタンスコードを設定する。
設定部13は、たとえば、制御装置102A,102Bに対して共通のインスタンスを生成し、生成したインスタンスにインスタンスコード「0X」を設定する。この場合、制御装置102Aは、スマートメータ101に対してインスタンスに含まれる要素情報を指定する場合、インスタンスコード「0X」と、「インスタンス0X」に含まれる任意の要素情報を指定するIDとを通知する。また、制御装置102Bは、スマートメータ101に対してインスタンスに含まれる要素情報を指定する場合、インスタンスコード「0X」と、「インスタンス0X」に含まれる任意の要素情報を指定するIDとを通知する。
受信部16は、制御装置102からのインスタンスコードおよびIDを受信すると、IDの通知を行った機器の識別情報を取得する。この識別情報とは、たとえば、機器のIPアドレスおよび機器種別情報である。そして、受信部16は、取得したIPアドレスおよび機器種別情報と、通知されたIDとを記憶部12へ出力する。
記憶部12は、受信部16から受けたIPアドレスと、機器種別情報と、IDとを対応づけて記憶する。
図13は、本発明の第4の実施の形態に係る情報配信システムにおけるスマートメータの記憶部に記憶される、IPアドレスと、機器種別情報と、IDとの対応関係の具体例を示す図である。
図13を参照して、たとえば、制御装置102Aから「ID1」が通知されると、受信部16は、「ID1」の通知を行った制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報を取得し、取得した制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報を記憶部12へ出力する。そして、記憶部12は、制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、制御装置102Aによる通知された「ID1」とを対応づけて記憶する。
また、たとえば、制御装置102Bから「ID2」が通知されると、受信部16は、「ID2」の通知を行った制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報を取得し、取得した制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報を記憶部12へ出力する。そして、記憶部12は、制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、制御装置102Bによる通知された「ID2」とを対応づけて記憶する。
再び図2を参照して、提供部15は、制御装置102から情報要求を受けると、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレスおよび機器種別情報を取得する。そして、提供部15は、記憶部12に記憶されている記憶内容、すなわち制御装置102のIPアドレスと、制御装置102の機器種別情報と、IDとを用いて、情報要求を送信した制御装置102が要求するインスタンスの要素情報を特定する。そして、提供部15は、特定した要素情報を制御装置102へ送信する。
具体的には、提供部15は、制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、「ID1」とが対応づけられて記憶部12に記憶されている場合において、情報要求の送信元である機器のIPアドレスおよび機器種別情報が、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報と同一である場合、「ID1」が付与された要素情報を特定し、特定した要素情報を情報要求の送信元である機器すなわち制御装置102Aへ送信する。
また、提供部15は、制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、「ID2」とが対応づけられて記憶部12に記憶されている場合において、情報要求の送信元である機器のIPアドレスおよび機器種別情報が、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報と同一である場合、「ID2」が付与された要素情報を特定し、特定した要素情報を情報要求の送信元である機器すなわち制御装置102Bへ送信する。
[動作]
次に、本発明の第4の実施の形態に係る情報配信システムの動作について図面を用いて説明する。
図14は、本発明の第4の実施の形態に係る情報配信システムによる情報配信手順を定めたシーケンス図である。
情報配信システム201における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンス図の各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリからそれぞれ読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図14を参照して、まず、スマートメータ101は、管理サーバ151から配信情報を受信する(ステップS101)。ここでは、スマートメータ101は、管理サーバ151から、当日、翌日および翌々日のそれぞれの電気料金情報を要素情報として含む配信情報を受信することとする。
次に、スマートメータ101は、管理サーバ151から受信した配信情報に含まれる各要素情報にIDを付与する(ステップS102)。
次に、スマートメータ101は、配信情報を用いて、制御装置102A,102Bに対して共通のインスタンスを生成し、生成したインスタンスに、たとえばインスタンスコード「0X」を設定する(ステップS103)。
次に、制御装置102Aがスマートメータ101に対して機器情報問合せを送信すると(ステップS104)、スマートメータ101は、機器情報問合せを受信し、自己に付与されている機器種別コード、および、インスタンスコード「0X」を、機器情報応答として制御装置102Aへ送信する(ステップS105)。
次に、制御装置102Bによる機器情報問合せの割り込みがあるとする。すなわち、制御装置102Bがスマートメータ101に対して機器情報問合せを送信すると(ステップS106)、スマートメータ101は、機器情報問合せを受信し、自己に付与されている機器種別コード、および、インスタンスコード「0X」、すなわちステップS105において送信した情報と同一の情報を、機器情報応答として制御装置102Bへ送信する(ステップS107)。
次に、制御装置102Aが、スマートメータ101から通知を受けたインスタンスコードに対応する「インスタンス0X」に含まれている要素情報の種類を問い合わせるためのID通知要求を、スマートメータ101へ送信すると(ステップS108)、スマートメータ101は、このID通知要求を受けて、「インスタンス0X」に含まれている要素情報の種類を、ID通知応答として送信する。
ここでは、「インスタンス0X」には、「ID1」が付与された「当日の電気料金情報」と、「ID2」が付与された「翌日の電気料金情報」と、「ID3」が付与された「翌々日の電気料金情報」とが含まれているとする。この場合、スマートメータ101は、「ID1」〜「ID3」に対応する要素情報の種類が、それぞれ「当日の電気料金情報」、「翌日の電気料金情報」、「翌々日の電気料金情報」であることを示す一覧を、ID通知応答として制御装置102Aへ送信する(ステップS109)。
次に、制御装置102Aは、スマートメータ101からID通知応答を受けて、「インスタンス0X」に含まれる要素情報の中から任意の要素情報のIDを指定して、インスタンスコードと、指定情報であるIDとを通知する。たとえば、制御情報102Aは、「当日の電気料金情報」を取得したい場合、インスタンスコード「0X」と「ID1」とを通知する(ステップS110)。
次に、スマートメータ101は、受信した通知に対して電文解析を行うことにより、当該通知を行った機器のIPアドレスと、当該通知を行った機器の機器種別情報とを取得する(ステップS111)。
そして、スマートメータ101は、取得したIPアドレスと、機器種別情報と、通知されたID、すなわち制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、「ID1」とを対応づけて記憶する(ステップS112)。
次に、制御装置102Bが、スマートメータ101から通知を受けたインスタンスコードに対応する「インスタンス0X」に含まれている要素情報の種類を問い合わせるためのID通知要求を、スマートメータ101へ送信すると(ステップS113)、スマートメータ101は、このID通知要求を受けて、「インスタンス0X」に含まれている要素情報の種類を、ID通知応答として送信する(ステップS114)。
次に、制御装置102Bは、スマートメータ101から、制御装置102Aへ送信されたものと同様のID通知応答を受けて、「インスタンス0X」に含まれる要素情報の中から任意の要素情報のIDを指定して、インスタンスコードと、指定情報であるIDとを通知する。たとえば、制御情報102Bは、「翌日の電気料金情報」を取得したい場合、インスタンスコード「0X」と「ID2」とを通知する(ステップS115)。
次に、スマートメータ101は、受信した通知に対して電文解析を行うことにより、当該通知を行った機器のIPアドレスと、当該通知を行った機器の機器種別情報とを取得する(ステップS116)。
そして、スマートメータ101は、取得したIPアドレスと、機器種別情報と、通知されたID、すなわち制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、「ID2」とを対応づけて記憶する(ステップS117)。
次に、制御装置102Aが、情報要求をスマートメータ101へ通知すると(ステップS118)、スマートメータ101は、当該情報要求に対して電文解析を行うことにより、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレス、および、送信元である機器の機器種別情報、すなわち制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報を取得する。
そして、スマートメータ101は、ステップS112において記憶した記憶内容を用いて、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報に対応づけられた「ID1」たとえば「当日の電気料金情報」を、送信すべき要素情報として特定する(ステップS119)。そして、スマートメータ101は、特定した要素情報を、情報要求応答として制御装置102Aへ送信する(ステップS120)。
次に、制御装置102Bが、情報要求をスマートメータ101へ通知すると(ステップS121)、スマートメータ101は、当該情報要求に対して電文解析を行うことにより、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレス、および、送信元である機器の機器種別情報、すなわち制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報を取得する。
そして、スマートメータ101は、ステップS117において記憶した記憶内容を用いて、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報に対応づけられた「ID2」たとえば「翌日の電気料金情報」を、送信すべき要素情報として特定する(ステップS122)。そして、スマートメータ101は、特定した要素情報を、情報要求応答として制御装置102Bへ送信する(ステップS123)。
なお、上述した例では、スマートメータ101が制御装置102A,102Bへ電気料金情報を送信する場合について説明したが、スマートメータ101から送信される情報は他の種類の情報であってもよい。
また、上述した例では、制御装置102によるIDの通知が行われた後に、当該制御装置102による情報要求の通知が行われる場合について説明したが、制御装置102は、IDの通知に情報要求の通知を含めることが可能である。そして、スマートメータ101は、制御装置102から情報要求の通知が含まれるIDの通知を受けると、通知されたIDに対応する要素情報を、当該制御装置102へ送信する。
上記のように、本発明の第4の実施の形態に係る情報配信システム201におけるスマートメータ101では、記憶部12が、制御装置102から通知された要素情報を指定するID、および制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報を、当該IPアドレスおよび機器種別情報ごとに記憶する。提供部15は、記憶部12に記憶されたIDと、IPアドレスと、機器種別情報とに基づいて、制御装置102が要求するインスタンスの要素情報を特定し、特定した要素情報を制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報に対応するIDを確認することで、当該制御装置102が指定した要素情報がインスタンスにおける複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各制御装置102が指定した要素情報と異なる要素情報が各制御装置102に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各制御装置102に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信システム201を実現することができる。
また、本発明の第4の実施の形態に係る情報配信システム201におけるスマートメータ101では、提供部15は、制御装置102からの情報要求を受けると、記憶部12に記憶されたIDと、制御装置102のIPアドレスおよび制御装置102の機器種別情報とを参照することにより、当該情報要求の送信元の制御装置102に対応する要素情報を特定し、特定した要素情報を制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102がスマートメータ101に対して要素情報を指定した後に、当該制御装置102が当該スマートメータ101に対して情報要求を行う場合であっても、当該制御装置102が指定した要素情報を正確に特定し、提供することができる。
(第5の実施の形態)
上述した第4の実施の形態に係る情報配信システム201では、スマートメータ101が複数の制御装置102に対して情報の提供を行う場合において、スマートメータ101が、制御装置102から通知されたIDと、当該制御装置102の識別情報とを対応づけて記憶する。
これに対して、本発明の第5の実施の形態に係る情報配信システム201では、電気機器161が複数の制御装置102に対して情報の提供を行う場合において、電気機器161が、制御装置102から通知されたIDと、当該制御装置102の識別情報とを対応づけて記憶する。
本発明の第5の実施の形態に係る情報配信システム201は、電気機器161における各ユニットの動作を除いては、上述した本発明の第2の実施の形態に係る情報配信システム201と同様である。
(電気機器の構成)
再び図6を参照して、本発明の第5の実施の形態に係る電気機器161は、本発明の第2の実施の形態に係る電気機器161と同様に、取得部21と、記憶部22と、設定部23と、通知部24と、提供部25と、受信部26とを含む。ここでは本発明の第2の実施の形態に係る電気機器161と異なる点について主に説明する。
設定部23は、記憶部22に記憶されているプロパティ情報を用いて、1または複数のプロパティ情報が含まれるインスタンスを生成し、生成したインスタンスにインスタンスコードを設定する。このとき、設定部23は、制御装置102A,102Bごとにインスタンスコードを設定することなく、制御装置102A,102Bに対して共通のインスタンスコードを設定する。
受信部26は、制御装置102からのインスタンスコードおよびIDを受信すると、IDの通知を行った機器の識別情報、具体的には、機器のIPアドレスおよび機器種別情報を取得する。そして、受信部26は、取得したIPアドレスおよび機器種別情報と、通知されたIDとを記憶部22へ出力する。
記憶部22は、受信部26から受けたIPアドレスと、機器種別情報と、IDとを対応づけて記憶する。
図15は、本発明の第5の実施の形態に係る情報配信システムにおける電気機器の記憶部に記憶される、IPアドレスと、機器種別情報と、IDとの対応関係の具体例を示す図である。
図15を参照して、たとえば、制御装置102Aから「ID1」が通知されると、受信部26は、「ID1」の通知を行った制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報を取得し、取得した制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報を記憶部22へ出力する。そして、記憶部22は、制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、制御装置102Aによる通知された「ID1」とを対応づけて記憶する。
また、たとえば、制御装置102Bから「ID2」が通知されると、受信部26は、「ID2」の通知を行った制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報を取得し、取得した制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報を記憶部22へ出力する。そして、記憶部22は、制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、制御装置102Bによる通知された「ID2」とを対応づけて記憶する。
また、記憶部22は、たとえば、制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報と、制御装置102が自己の電気機器161に対して行うことのできる制御の項目とを対応づけて予め記憶する。そして、記憶部22は、受信部26から受けたIPアドレスおよび機器種別情報と、IDとを対応づけて記憶する際、さらに、当該IPアドレスおよび機器種別情報に対応する制御項目を詳細情報として対応づけて記憶する。
たとえば、記憶部22は、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報と、この制御装置102Aが自己の電気機器161に対して、電源のオンオフの切り替え、温度の設定、消費電流量の制御、通常モードと急速モードとの切り替え、および、風向きの設定を行うことが可能であることとを対応づけて予め記憶する。この場合、記憶部22は、制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、制御装置102Aから通知された「ID1」と、詳細情報である「動作状態」、「温度」、「電流状態」、「動作モード」および「風向」とを対応づけて記憶する。
また、たとえば、記憶部22は、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報と、この制御装置102Bが自己の電気機器161に対して、電源のオンオフの切り替え、および、温度の設定を行うことが可能であることとを対応づけて予め記憶する。この場合、記憶部22は、制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、制御装置102Bから通知された「ID2」と、詳細情報である「動作状態」および「温度」とを対応づけて記憶する。
再び図6を参照して、提供部25は、制御装置102から情報要求を受けると、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレスおよび機器種別情報を取得する。そして、提供部25は、記憶部22に記憶されている記憶内容、すなわち制御装置102のIPアドレスと、制御装置102の機器種別情報と、IDとを用いて、情報要求を送信した制御装置102が要求するインスタンスの要素情報を特定する。そして、提供部25は、特定した要素情報に含まれる詳細情報を制御装置102へ送信する。
具体的には、提供部25は、制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、「ID1」と、詳細情報である「動作状態」、「温度」、「電流状態」、「動作モード」および「風向」とが対応づけられて記憶部22に記憶されている場合において、情報要求の送信元である機器のIPアドレスおよび機器種別情報が、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報と同一である場合、「ID1」が付与された要素情報を特定し、特定した要素情報に含まれる詳細情報を情報要求の送信元である機器すなわち制御装置102Aへ送信する。
また、提供部25は、制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、「ID2」と、詳細情報である「動作状態」および「温度」とが対応づけられて記憶部22に記憶されている場合において、情報要求の送信元である機器のIPアドレスおよび機器種別情報が、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報と同一である場合、「ID2」が付与された要素情報を特定し、特定した要素情報に含まれる詳細情報を情報要求の送信元である機器すなわち制御装置102Bへ送信する。
[動作]
次に、本発明の第5の実施の形態に係る情報配信システムの動作について図面を用いて説明する。
図16は、本発明の第5の実施の形態に係る情報配信システムによる情報配信手順を定めたシーケンス図である。
情報配信システム201における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンス図の各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリからそれぞれ読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図16を参照して、まず、電気機器161は、たとえば時間帯ごとの自己の動作情報を示すプロパティ情報を記憶する(ステップS131)。そして、電気機器161は、各プロパティ情報にIDを付与する(ステップS132)。
ステップS133からステップS147までの動作は、動作主体を除き、図14に示すステップS103〜ステップS117までの動作と同様であるため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
なお、電気機器161は、ステップS142およびステップS147において、制御装置102のIPアドレス、制御装置102の機器種別情報、および、制御装置102により通知されたIDに加えて、さらに、制御装置102が自己の電気機器161に対して行うことのできる制御の項目を示す詳細情報を対応づけて記憶する。
次に、制御装置102Aが、情報要求を電気機器161へ通知すると(ステップS148)、電気機器161は、当該情報要求に対して電文解析を行うことにより、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレス、および、送信元である機器の機器種別情報、すなわち制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報を取得する。
そして、電気機器161は、ステップS142において記憶した記憶内容を用いて、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報に対応づけられた「ID1」と、詳細情報とを特定する(ステップS149)。そして、電気機器161は、特定した「ID1」と詳細情報とを用いて、たとえば「ID1」が付与された「3時間前のプロパティ情報」に含まれる「動作状態」、「温度」、「電流状態」、「動作モード」および「風向」を、情報要求応答として制御装置102Aへ送信する(ステップS150)。
次に、制御装置102Bが、情報要求を電気機器161へ通知すると(ステップS151)、電気機器161は、当該情報要求に対して電文解析を行うことにより、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレス、および、送信元である機器の機器種別情報、すなわち制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報を取得する。
そして、電気機器161は、ステップS147において記憶した記憶内容を用いて、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報に対応づけられた「ID2」と、詳細情報とを特定する(ステップS152)。そして、電気機器161は、特定した「ID2」と詳細情報とを用いて、たとえば「ID2」が付与された「2時間前のプロパティ情報」に含まれる「動作状態」および「温度」を、情報要求応答として制御装置102Bへ送信する(ステップS153)。
なお、上述した例では、電気機器161が制御装置102A,102Bへプロパティ情報を送信する場合について説明したが、電気機器161から送信される情報は他の種類の情報であってもよい。
上記のように、本発明の第5の実施の形態に係る情報配信システム201における電気機器161では、記憶部22が、制御装置102から通知された要素情報を指定するID、および制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報を、当該IPアドレスおよび機器種別情報ごとに記憶する。提供部25は、記憶部22に記憶されたIDと、IPアドレスと、機器種別情報とに基づいて、制御装置102が要求するインスタンスの要素情報を特定し、特定した要素情報を制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報に対応するIDを確認することで、当該制御装置102が指定した要素情報がインスタンスにおける複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各制御装置102が指定した要素情報と異なる要素情報が各制御装置102に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各制御装置102に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信システム201を実現することができる。
また、本発明の第5の実施の形態に係る情報配信システム201における電気機器161では、提供部25は、制御装置102からの情報要求を受けると、記憶部22に記憶されたIDと、制御装置102のIPアドレスおよび制御装置102の機器種別情報とを参照することにより、当該情報要求の送信元の制御装置102に対応する要素情報を特定し、特定した要素情報を制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102が電気機器161に対して要素情報を指定した後に、当該制御装置102が当該電気機器161に対して情報要求を行う場合であっても、当該制御装置102が指定した要素情報を正確に特定し、提供することができる。
(変形例)
なお、上述した本発明の第5の実施の形態に係る情報配信システム201では、電気機器161が、制御装置102A,102Bに対して共通のインスタンスを生成する。しかしながら、このような形態に限定されず、電気機器161は、制御装置102A,102Bごとに別々のインスタンスを生成してもよい。
具体的には、電気機器161は、まず、制御装置102Aから機器情報問合せを受信すると、当該機器情報問合せの送信元である機器のIPアドレスと、送信元である機器の機器種別情報とを取得する。
そして、電気機器161は、自己が記憶しているプロパティ情報を用いて、取得したIPアドレスおよび機器種別情報を有する機器用のインスタンスを生成し、生成したインスタンスにインスタンスコード、たとえば「0X」を設定する。そして、電気機器161は、自己に付与されている機器種別コード、および、インスタンスコード「0X」を、機器情報応答として制御装置102Aへ送信する。
また、電気機器161は、制御装置102A用に生成したインスタンスと、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報とを対応づけて記憶する。
次に、電気機器161は、制御装置102Bから機器情報問合せを受信すると、当該機器情報問合せの送信元である機器のIPアドレスと、送信元である機器の機器種別情報とを取得する。
そして、電気機器161は、自己が記憶しているプロパティ情報を用いて、取得したIPアドレスおよび機器種別情報を有する機器用のインスタンスを生成し、生成したインスタンスにインスタンスコード、たとえば「0X」を設定する。そして、電気機器161は、自己に付与されている機器種別コード、および、インスタンスコード「0X」を、機器情報応答として制御装置102Bへ送信する。
また、電気機器161は、制御装置102B用に生成したインスタンスと、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報とを対応づけて記憶する。
ここで、電気機器161は、制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、制御装置102Aが自己に対して行うことのできる制御の項目、たとえば「動作状態」、「温度」、「電流状態」、「動作モード」および「風向」とを対応づけて予め記憶しているとする。この場合、電気機器161は、制御装置102A用のインスタンスに、詳細情報として「動作状態」、「温度」、「電流状態」、「動作モード」および「風向」を含めることができる。
また、電気機器161は、制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、制御装置102Bが自己に対して行うことのできる制御の項目、たとえば「動作状態」および「温度」とを対応づけて予め記憶しているとする。この場合、電気機器161は、制御装置102B用のインスタンスに、詳細情報として「動作状態」および「温度」を含めることができる。
次に、電気機器161は、制御装置102からインスタンスに含まれる任意の要素情報のIDの指定を受けると、当該指定を行った機器のIPアドレスおよび機器種別情報を取得し、取得したIPアドレスおよび機器種別情報と、通知されたIDとを対応づけて記憶する。
たとえば、電気機器161は、制御装置102Aから「ID1」の通知を受けると、制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、制御装置102Aから通知された「ID1」とを対応づけて記憶する。また、電気機器161は、制御装置102Bから「ID2」の通知を受けると、制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、制御装置102Bから通知された「ID2」とを対応づけて記憶する。
次に、電気機器161は、制御装置102から情報要求を受けると、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレス、および、送信元である機器の機器種別情報を取得する。そして、電気機器161は、記憶内容すなわちIPアドレスおよび機器種別情報と、インスタンスとの対応関係を用いて、当該情報要求の送信元である機器用のインスタンスを特定する。
さらに、電気機器161は、IPアドレスおよび機器種別情報とIDとの対応関係を用いて、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレスおよび機器種別情報に対応するIDを特定する。そして、電気機器161は、特定したインスタンスおよびIDに基づいて、制御装置102へ送信すべき情報を特定し、特定した情報を制御装置102へ送信する。
たとえば、電気機器161は、制御装置102Aから情報要求を受けると、当該情報要求に含まれる制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報に基づいて、制御装置102A用のインスタンスを特定する。さらに、電気機器161は、当該情報要求に含まれる制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報に基づいて、要素情報を指定するIDとして「ID1」を特定する。
そして、電気機器161は、制御装置102A用のインスタンスにおける「ID1」の詳細情報、たとえば「3時間前のプロパティ情報」に含まれる「動作状態」、「温度」、「電流状態」、「動作モード」および「風向」を、情報要求応答として制御装置102Aへ送信する。
また、たとえば、電気機器161は、制御装置102Bから情報要求を受けると、当該情報要求に含まれる制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報に基づいて、制御装置102B用のインスタンスを特定する。さらに、電気機器161は、当該情報要求に含まれる制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報に基づいて、要素情報を指定するIDとして「ID2」を特定する。
そして、電気機器161は、制御装置102B用のインスタンスにおける「ID2」の詳細情報、たとえば「2時間前のプロパティ情報」に含まれる「動作状態」および「温度」を、情報要求応答として制御装置102Bへ送信する。
なお、電気機器161は、制御装置102へインスタンス全体の情報を送信してもよい。具体的には、電気機器161は、制御装置102A用の「インスタンス0X」と、制御装置102B用の「インスタンス0X」とを生成したとする。
この場合において、電気機器161は、制御装置102AからIDの指定を受けることなく、インスタンスコード「0X」の指定を受けると、制御装置102A用の「インスタンス0X」を特定し、特定した制御装置102A用の「インスタンス0X」全体の情報、たとえば3時間前における「動作状態」、「温度」、「電流状態」、「動作モード」および「風光」(以下、これらを「5つの詳細情報」とも称する)と、2時間前における5つの詳細情報と、1時間前における5つの詳細情報と、現在における5つの詳細情報とを、制御装置102Aへ送信することができる。
また、上記の場合において、電気機器161は、制御装置102BからIDの指定を受けることなく、インスタンスコード「0X」の指定を受けると、制御装置102B用の「インスタンス0X」を特定し、特定した制御装置102B用の「インスタンス0X」全体の情報、たとえば3時間前における「動作状態」および「温度」(以下、これらを「2つの詳細情報」とも称する)と、2時間前における2つの詳細情報と、1時間前における2つの詳細情報と、現在における2つの詳細情報とを、制御装置102Bへ送信することができる。
また、上述した例では、制御装置102によるIDの通知が行われた後に、当該制御装置102による情報要求の通知が行われる場合について説明したが、制御装置102は、IDの通知に情報要求の通知を含めることが可能である。そして、電気機器161は、制御装置102から情報要求の通知が含まれるIDの通知を受けると、通知されたIDに対応する要素情報を、当該制御装置102へ送信する。
上記のように、本発明の第5の実施の形態に係る情報配信システム201の変形例における電気機器161では、記憶部22が、インスタンスと制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報との対応関係を記憶する。また、提供部25が、記憶部22に記憶された当該対応関係に基づいて、制御装置102が要求するインスタンスを特定し、特定したインスタンスを制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報に対応するインスタンスを確認することで、当該制御装置102が指定したインスタンスを複数のインスタンスの中から正確に特定することができる。すなわち、各制御装置102が指定したインスタンスと異なるインスタンスが各制御装置102に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各制御装置102に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信システム201を実現することができる。
また、本発明の第5の実施の形態に係る情報配信システム201の変形例における電気機器161では、提供部25は、制御装置102からの情報要求を受けると、記憶部22に記憶された対応関係、すなわちインスタンスと制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報との対応関係を参照することにより、当該情報要求に含まれるIPアドレスおよび機器種別情報に基づいて、当該情報要求の送信元の制御装置102に対応するインスタンスを特定し、特定したインスタンスを制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102が電気機器161に対してインスタンスに含まれる情報を指定した後に、当該制御装置102が当該電気機器161に対して情報要求を行う場合であっても、当該制御装置102が指定したインスタンスを正確に特定し、提供することができる。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態に係る情報配信システム201では、管理サーバ151が複数の制御装置102に対して情報の提供を行う場合において、管理サーバ151が、制御装置102から通知されたIDと、当該制御装置102の識別情報とを対応づけて記憶する。
本発明の第6の実施の形態に係る情報配信システム201は、管理サーバ151における各ユニットの動作を除いては、上述した本発明の第3の実施の形態に係る情報配信システム201と同様である。
(管理サーバの構成)
再び図10を参照して、本発明の第6の実施の形態に係る管理サーバ151は、本発明の第3の実施の形態に係る管理サーバ151と同様に、記憶部31と、設定部32と、通知部33と、提供部34と、受信部35とを含む。ここでは本発明の第3の実施の形態に係る管理サーバ151と異なる点について主に説明する。
設定部32は、記憶部31に記憶されている要素情報を用いて、1または複数の要素情報が含まれるインスタンスを生成し、生成したインスタンスにインスタンスコードを設定する。このとき、設定部32は、制御装置102A,102Bごとにインスタンスコードを設定することなく、制御装置102A,102Bに対して共通のインスタンスコードを設定する。
受信部35は、制御装置102からのインスタンスコードおよびIDを受信すると、IDの通知を行った機器の識別情報、具体的には、機器のIPアドレスおよび機器種別情報を取得する。そして、受信部35は、取得したIPアドレスおよび機器種別情報と、通知されたIDとを記憶部31へ出力する。
記憶部31は、受信部35から受けたIPアドレスと、機器種別情報と、IDとを対応づけて記憶する。
図17は、本発明の第6の実施の形態に係る情報配信システムにおける管理サーバの記憶部に記憶される、IPアドレスと、機器種別情報と、IDとの対応関係の具体例を示す図である。
図17を参照して、たとえば、制御装置102Aから「ID1」が通知されると、受信部35は、「ID1」の通知を行った制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報を取得し、取得した制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報を記憶部31へ出力する。そして、記憶部31は、制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、制御装置102Aによる通知された「ID1」とを対応づけて記憶する。
また、たとえば、制御装置102Bから「ID2」が通知されると、受信部35は、「ID2」の通知を行った制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報を取得し、取得した制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報を記憶部31へ出力する。そして、記憶部31は、制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、制御装置102Bによる通知された「ID2」とを対応づけて記憶する。
また、記憶部31は、たとえば、制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報と、制御装置102が設置されている家庭における契約使用電力量情報とを対応づけて予め記憶する。そして、記憶部31は、受信部35から受けたIPアドレスおよび機器種別情報と、IDとを対応づけて記憶する際、さらに、当該IPアドレスおよび機器種別情報に対応する家庭における契約使用電力量情報を詳細情報として対応づけて記憶する。
たとえば、記憶部31は、制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、制御装置102Aから通知された「ID1」と、「A宅における契約使用電力量情報」とを対応づけて記憶する。また、記憶部31は、制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、制御装置102Bから通知された「ID1」と、「B宅における契約使用電力量情報」とを対応づけて記憶する。
再び図10を参照して、提供部34は、制御装置102から情報要求を受けると、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレスおよび機器種別情報を取得する。そして、提供部34は、記憶部31に記憶されている記憶内容、すなわち制御装置102のIPアドレスと、制御装置102の機器種別情報と、IDとを用いて、情報要求を送信した制御装置102が要求するインスタンスの要素情報を特定する。そして、提供部34は、特定した要素情報に含まれる詳細情報を制御装置102へ送信する。
具体的には、提供部34は、制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、「ID1」と、詳細情報である「A宅における契約使用電力量情報」とが対応づけられて記憶部31に記憶されている場合において、情報要求の送信元である機器のIPアドレスおよび機器種別情報が、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報と同一である場合、「ID1」が付与された要素情報を特定し、特定した要素情報に含まれる「A宅における契約使用電力量情報」を情報要求の送信元である機器すなわち制御装置102Aへ送信する。
また、提供部34は、制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、「ID2」と、詳細情報である「B宅における契約使用電力量情報」とが対応づけられて記憶部31に記憶されている場合において、情報要求の送信元である機器のIPアドレスおよび機器種別情報が、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報と同一である場合、「ID2」が付与された要素情報を特定し、特定した要素情報に含まれる「B宅における契約使用電力量情報」を情報要求の送信元である機器すなわち制御装置102Aへ送信する。
[動作]
次に、本発明の第6の実施の形態に係る情報配信システムの動作について図面を用いて説明する。
図18は、本発明の第6の実施の形態に係る情報配信システムによる情報配信手順を定めたシーケンス図である。
情報配信システム201における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンス図の各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリからそれぞれ読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図18を参照して、まず、管理サーバ151は、たとえば月別の契約使用電力量情報である各要素情報にIDを付与する(ステップS161)。
ステップS162からステップS176までの動作は、動作主体を除き、図14に示すステップS103〜ステップS117までの動作と同様であるため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
なお、管理サーバ151は、ステップS171およびステップS176において、制御装置102のIPアドレス、制御装置102の機器種別情報、および、制御装置102により通知されたIDに加えて、さらに、制御装置102が設置されている家庭における契約使用電力量情報を示す詳細情報を対応づけて記憶する。
次に、制御装置102Aが、情報要求を管理サーバ151へ通知すると(ステップS1177)、管理サーバ151は、当該情報要求に対して電文解析を行うことにより、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレス、および、送信元である機器の機器種別情報、すなわち制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報を取得する。
そして、管理サーバ151は、ステップS171において記憶した記憶内容を用いて、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報に対応づけられた「ID1」と、詳細情報とを特定する(ステップS178)。そして、管理サーバ151は、特定した「ID1」と詳細情報とを用いて、たとえば「ID1」が付与された「先々月における契約使用電力量情報」に含まれる「A宅における契約使用電力量情報」を、情報要求応答として制御装置102Aへ送信する(ステップS179)。
次に、制御装置102Bが、情報要求を管理サーバ151へ通知すると(ステップS180)、管理サーバ151は、当該情報要求に対して電文解析を行うことにより、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレス、および、送信元である機器の機器種別情報、すなわち制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報を取得する。
そして、管理サーバ151は、ステップS176において記憶した記憶内容を用いて、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報に対応づけられた「ID2」と、詳細情報とを特定する(ステップS181)。そして、管理サーバ151は、特定した「ID2」と詳細情報とを用いて、たとえば「ID2」が付与された「先月における契約使用電力量情報」に含まれる「B宅における契約使用電力量情報」を、情報要求応答として制御装置102Bへ送信する(ステップS182)。
なお、上述した例では、管理サーバ151が制御装置102A,102Bへ契約使用電力量情報を送信する場合について説明したが、管理サーバ151から送信される情報は他の種類の情報であってもよい。
上記のように、本発明の第6の実施の形態に係る情報配信システム201における管理サーバ151では、記憶部31が、制御装置102から通知された要素情報を指定するID、および制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報を、当該IPアドレスおよび機器種別情報ごとに記憶する。提供部34は、記憶部31に記憶されたIDと、IPアドレスと、機器種別情報とに基づいて、制御装置102が要求するインスタンスの要素情報を特定し、特定した要素情報を制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報に対応するIDを確認することで、当該制御装置102が指定した要素情報がインスタンスにおける複数の要素情報のうちのいずれの要素情報であるかを正確に特定することができる。すなわち、各制御装置102が指定した要素情報と異なる要素情報が各制御装置102に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各制御装置102に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信システム201を実現することができる。
また、本発明の第6の実施の形態に係る情報配信システム201における管理サーバ151では、提供部34は、制御装置102からの情報要求を受けると、記憶部31に記憶されたIDと、制御装置102のIPアドレスおよび制御装置102の機器種別情報とを参照することにより、当該情報要求の送信元の制御装置102に対応する要素情報を特定し、特定した要素情報を制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102が管理サーバ151に対して要素情報を指定した後に、当該制御装置102が当該管理サーバ151に対して情報要求を行う場合であっても、当該制御装置102が指定した要素情報を正確に特定し、提供することができる。
(変形例)
なお、上述した本発明の第6の実施の形態に係る情報配信システム201では、管理サーバ151が、制御装置102A,102Bに対して共通のインスタンスを生成する。しかしながら、このような形態に限定されず、管理サーバ151は、制御装置102A,102Bごとに別々のインスタンスを生成してもよい。
具体的には、管理サーバ151は、まず、制御装置102Aから機器情報問合せを受信すると、当該機器情報問合せの送信元である機器のIPアドレスと、送信元である機器の機器種別情報とを取得する。
そして、管理サーバ151は、自己が記憶している要素情報を用いて、取得したIPアドレスおよび機器種別情報を有する機器用のインスタンスを生成し、生成したインスタンスにインスタンスコード、たとえば「0X」を設定する。そして、管理サーバ151は、自己に付与されている機器種別コード、および、インスタンスコード「0X」を、機器情報応答として制御装置102Aへ送信する。
また、電気機器161は、制御装置102A用に生成したインスタンスと、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報とを対応づけて記憶する。
次に、管理サーバ151は、制御装置102Bから機器情報問合せを受信すると、当該機器情報問合せの送信元である機器のIPアドレスと、送信元である機器の機器種別情報とを取得する。
そして、管理サーバ151は、自己が記憶しているプロパティ情報を用いて、取得したIPアドレスおよび機器種別情報を有する機器用のインスタンスを生成し、生成したインスタンスにインスタンスコード、たとえば「0X」を設定する。そして、電気機器161は、自己に付与されている機器種別コード、および、インスタンスコード「0X」を、機器情報応答として制御装置102Bへ送信する。
また、電気機器161は、制御装置102B用に生成したインスタンスと、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報とを対応づけて記憶する。
ここで、管理サーバ151は、制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報と、この制御装置102Aが設置されている家庭がA宅であることとを対応づけて記憶する。また、管理サーバ151は、制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報と、この制御装置102Bが設置されている家庭がB宅であることとを対応づけて記憶する。
この場合、管理サーバ151は、制御装置102A用のインスタンスに、詳細情報として、たとえば「A宅における先々月の契約使用電力量情報」、「A宅における先月の契約使用電力量情報」および「A宅における今月の契約使用電力量情報」を含めることができる。また、管理サーバ151は、制御装置102B用のインスタンスに、詳細情報として、たとえば「B宅における先々月の契約使用電力量情報」、「B宅における先月の契約使用電力量情報」および「B宅における今月の契約使用電力量情報」を含めることができる。
次に、管理サーバ151は、制御装置102からインスタンスに含まれる任意の要素情報のIDの指定を受けると、当該指定を行った機器のIPアドレスおよび機器種別情報を取得し、取得したIPアドレスおよび機器種別情報と、通知されたIDとを対応づけて記憶する。
たとえば、管理サーバ151は、制御装置102Aから「ID1」の通知を受けると、制御装置102AのIPアドレスと、制御装置102Aの機器種別情報と、制御装置102Aから通知された「ID1」とを対応づけて記憶する。また、管理サーバ151は、制御装置102Bから「ID2」の通知を受けると、制御装置102BのIPアドレスと、制御装置102Bの機器種別情報と、制御装置102Bから通知された「ID2」とを対応づけて記憶する。
次に、管理サーバ151は、制御装置102から情報要求を受けると、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレス、および、送信元である機器の機器種別情報を取得する。そして、管理サーバ151は、記憶内容すなわちIPアドレスおよび機器種別情報と、インスタンスとの対応関係を用いて、当該情報要求の送信元である機器用のインスタンスを特定する。
さらに、管理サーバ151は、IPアドレスおよび機器種別情報とIDとの対応関係を用いて、当該情報要求の送信元である機器のIPアドレスおよび機器種別情報に対応するIDを特定する。そして、管理サーバ151は、特定したインスタンスおよびIDに基づいて、制御装置102へ送信すべき情報を特定し、特定した情報を制御装置102へ送信する。
たとえば、管理サーバ151は、制御装置102Aから情報要求を受けると、当該情報要求に含まれる制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報に基づいて、制御装置102A用のインスタンスを特定する。さらに、管理サーバ151は、当該情報要求に含まれる制御装置102AのIPアドレスおよび機器種別情報に基づいて、要素情報を指定するIDとして「ID1」を特定する。
そして、管理サーバ151は、制御装置102A用のインスタンスにおける「ID1」の詳細情報、たとえば「A宅における先々月の契約使用電力量情報」を、情報要求応答として制御装置102Aへ送信する。
また、たとえば、管理サーバ151は、制御装置102Bから情報要求を受けると、当該情報要求に含まれる制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報に基づいて、制御装置102B用のインスタンスを特定する。さらに、管理サーバ151は、当該情報要求に含まれる制御装置102BのIPアドレスおよび機器種別情報に基づいて、要素情報を指定するIDとして「ID2」を特定する。
そして、管理サーバ151は、制御装置102B用のインスタンスにおける「ID2」の詳細情報、たとえば「B宅における先月の契約使用電力量情報」を、情報要求応答として制御装置102Bへ送信する。
なお、管理サーバ151は、制御装置102へインスタンス全体の情報を送信してもよい。具体的には、管理サーバ151は、制御装置102A用の「インスタンス0X」と、制御装置102B用の「インスタンス0X」とを生成したとする。
この場合において、管理サーバ151は、制御装置102AからIDの指定を受けることなく、インスタンスコード「0X」の指定を受けると、制御装置102A用の「インスタンス0X」を特定し、特定した制御装置102A用の「インスタンス0X」全体の情報、たとえばA宅における先々月の契約使用電力量情報と、A宅における先月の契約使用電力量情報と、A宅における今月の契約使用電力量情報とを、制御装置102Aへ送信することができる。
また、上記の場合において、管理サーバ151は、制御装置102BからIDの指定を受けることなく、インスタンスコード「0X」の指定を受けると、制御装置102B用の「インスタンス0X」を特定し、特定した制御装置102B用の「インスタンス0X」全体の情報、たとえばB宅における先々月の契約使用電力量情報と、B宅における先月の契約使用電力量情報と、B宅における今月の契約使用電力量情報とを、制御装置102Bへ送信することができる。
また、上述した例では、制御装置102によるIDの通知が行われた後に、当該制御装置102による情報要求の通知が行われる場合について説明したが、制御装置102は、IDの通知に情報要求の通知を含めることが可能である。そして、管理サーバ151は、制御装置102から情報要求の通知が含まれるIDの通知を受けると、通知されたIDに対応する要素情報を、当該制御装置102へ送信する。
上記のように、本発明の第6の実施の形態に係る情報配信システム201の変形例における管理サーバ151では、記憶部31が、インスタンスと制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報との対応関係を記憶する。また、提供部34が、記憶部31に記憶された当該対応関係に基づいて、制御装置102が要求するインスタンスを特定し、特定したインスタンスを制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報に対応するインスタンスを確認することで、当該制御装置102が指定したインスタンスを複数のインスタンスの中から正確に特定することができる。すなわち、各制御装置102が指定したインスタンスと異なるインスタンスが各制御装置102に提供されることを防ぐことができる。
また、たとえば各制御装置102に対して新たな情報の設定を行う必要がないため、簡易な構成および処理の情報配信システム201を実現することができる。
また、本発明の第6の実施の形態に係る情報配信システム201の変形例における管理サーバ151では、提供部34は、制御装置102からの情報要求を受けると、記憶部31に記憶された対応関係、すなわちインスタンスと制御装置102のIPアドレスおよび機器種別情報との対応関係を参照することにより、当該情報要求に含まれるIPアドレスおよび機器種別情報に基づいて、当該情報要求の送信元の制御装置102に対応するインスタンスを特定し、特定したインスタンスを制御装置102へ提供する。
このような構成により、制御装置102が管理サーバ151に対してインスタンスに含まれる情報を指定した後に、当該制御装置102が当該管理サーバ151に対して情報要求を行う場合であっても、当該制御装置102が指定したインスタンスを正確に特定し、提供することができる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置であって、
前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定する設定部と、
前記設定部が設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知する通知部と、
前記機器から通知された前記識別情報、および前記要素情報を指定する指定情報を、前記識別情報ごとに記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記識別情報および前記指定情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供する提供部とを備え、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である前記機器へ、要素情報を提供可能である、情報配信装置。
[付記2]
複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置であって、
前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定する設定部と、
前記設定部が設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知する通知部と、
前記機器から通知された前記識別情報を、前記機器ごとに記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供する提供部とを備え、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である前記機器へ、要素情報を提供可能である、情報配信装置。
[付記3]
複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置であって、
前記機器から通知された前記要素情報を指定する指定情報、および前記機器の識別情報を、前記識別情報ごとに記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記指定情報および前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供する提供部とを備え、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である前記機器へ、要素情報を提供可能である、情報配信装置。
[付記4]
複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置であって、
前記対象情報と前記機器の識別情報との対応関係を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記対応関係に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供する提供部とを備え、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である前記機器へ、要素情報を提供可能である、情報配信装置。
[付記5]
複数の機器と、
前記複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置とを備え、
前記情報配信装置は、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定し、設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知し、
前記機器は、前記情報配信装置から通知された前記識別情報、および前記要素情報を指定する指定情報を前記情報配信装置へ通知し、
前記情報配信装置は、前記機器から通知された前記識別情報および前記指定情報を、前記識別情報ごとに記憶し、
前記情報配信装置は、記憶した前記識別情報および前記指定情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供し、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信システム。
[付記6]
複数の機器と、
前記複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置とを備え、
前記情報配信装置は、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定し、設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知し、
前記機器は、前記情報配信装置から通知された前記識別情報を前記情報配信装置へ通知し、
前記情報配信装置は、前記機器から通知された前記識別情報を、前記機器ごとに記憶し、
前記情報配信装置は、記憶した前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供し、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信システム。
[付記7]
複数の機器と、
前記複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置とを備え、
前記機器は、前記要素情報を指定する指定情報を前記情報配信装置へ通知し、
前記情報配信装置は、前記機器から通知された前記要素情報を指定する指定情報、および前記機器の識別情報を、前記識別情報ごとに記憶し、
前記情報配信装置は、前記記憶した前記指定情報および前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供し、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信システム。
[付記8]
複数の機器と、
前記複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置とを備え、
前記情報配信装置は、前記対象情報と前記機器の識別情報との対応関係を記憶し、
前記機器は、前記対象情報を前記情報配信装置へ要求し、
前記情報配信装置は、記憶した前記対応関係に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供し、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信システム。
[付記9]
複数の機器と、前記複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置とを備える情報配信システムにおける情報配信方法であって、
前記情報配信装置が、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定するステップと、
前記情報配信装置が、設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知するステップと、
前記機器が、前記情報配信装置から通知された前記識別情報、および前記要素情報を指定する指定情報を前記情報配信装置へ通知するステップと、
前記情報配信装置が、前記機器から通知された前記識別情報および前記指定情報を、前記識別情報ごとに記憶するステップと、
前記情報配信装置が、記憶した前記識別情報および前記指定情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供するステップとを含み、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信方法。
[付記10]
複数の機器と、前記複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置とを備える情報配信システムにおける情報配信方法であって、
前記情報配信装置が、前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定するステップと、
前記情報配信装置が、設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知するステップと、
前記機器が、前記情報配信装置から通知された前記識別情報を前記情報配信装置へ通知するステップと、
前記情報配信装置が、前記機器から通知された前記識別情報を、前記機器ごとに記憶するステップと、
前記情報配信装置が、記憶した前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供するステップとを含み、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信方法。
[付記11]
複数の機器と、前記複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置とを備える情報配信システムにおける情報配信方法であって、
前記機器が、前記要素情報を指定する指定情報を前記情報配信装置へ通知するステップと、
前記情報配信装置が、前記機器から通知された前記要素情報を指定する指定情報、および前記機器の識別情報を、前記識別情報ごとに記憶するステップと、
前記情報配信装置が、記憶した前記指定情報および前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供するステップとを含み、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信方法。
[付記12]
複数の機器と、前記複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置とを備える情報配信システムにおける情報配信方法であって、
前記情報配信装置が、前記対象情報と前記機器の識別情報との対応関係を記憶するステップと、
前記機器が、前記対象情報を前記情報配信装置へ要求するステップと、
前記情報配信装置が、記憶した前記対応関係に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供するステップとを含み、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信方法。
[付記13]
複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置において用いられる情報配信プログラムであって、
コンピュータに、
前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定するステップと、
設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知するステップと、
前記機器から通知された前記識別情報、および前記要素情報を指定する指定情報を、前記識別情報ごとに記憶するステップと、
記憶した前記識別情報および前記指定情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供するステップとを実行させるためのプログラムであり、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信プログラム。
[付記14]
複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置において用いられる情報配信プログラムであって、
コンピュータに、
前記機器が前記情報配信装置に通知すべき前記対象情報の識別情報を、前記機器ごとに設定するステップと、
設定した前記識別情報を、対応の前記機器へ通知するステップと、
前記機器から通知された前記識別情報を、前記機器ごとに記憶するステップと、
記憶した前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供するステップとを実行させるためのプログラムであり、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信プログラム。
[付記15]
複数の機器に対して、対象情報に含まれる1または複数の要素情報を提供可能な情報配信装置において用いられる情報配信プログラムであって、
コンピュータに、
前記機器から通知された前記要素情報を指定する指定情報、および前記機器の識別情報を、前記識別情報ごとに記憶するステップと、
記憶した前記指定情報および前記識別情報に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報の前記要素情報を特定し、特定した前記要素情報を前記機器へ提供するステップとを実行させるためのプログラムであり、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信プログラム。
[付記16]
複数の機器に対して複数の対象情報を提供可能な情報配信装置において用いられる情報配信プログラムであって、
コンピュータに、
前記対象情報と前記機器の識別情報との対応関係を記憶するステップと、
記憶した前記対応関係に基づいて、前記機器が要求する前記対象情報を特定し、特定した前記対象情報を前記機器へ提供するステップとを実行させるためのプログラムであり、
前記情報配信装置は、電力計測を行うスマートメータ、宅内における電気機器または管理サーバであり、
前記機器は、HEMS(Home Energy Management System)において用いられる制御装置である、情報配信プログラム。