JP5845991B2 - スピーカ検査装置 - Google Patents
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Description
本件は、スピーカ検査装置に関する。
従来、PC(Personal Computer)などの機器に設けられたステレオスピーカの検査を行う方法として、種々の方法が提案されている。例えば、機器をベルトコンベアを用いて搬送している間にステレオスピーカから音声を出力させ、機器がマイクの真下を通過する間に録音された音声を解析することで、ステレオスピーカの検査を行う方法などが知られている。
しかしながら、ベルトコンベア上の機器のスピーカ検査(例えば、ステレオスピーカの左右取り付け位置違いや左右スピーカバランスの検査)は、マイクの真下を左右スピーカが通過している間継続して録音する必要があった。この場合、録音時間は、30〜40秒程度必要となってしまい(ベルトコンベア速度が、例えば14mm/秒の場合)、検査に長時間を要することになる。
なお、特許文献1には、複数のスピーカを2個のスピーカの組に分け、各組のスピーカに対して正逆2相の試験信号を供給し、スピーカ前方における音の有無を判定することでスピーカが正常か否かを判定する方法が開示されている。しかるに、本方法を用いてもステレオスピーカの左右取り付け位置違いや左右スピーカバランスまで検出することはできない。
そこで本件は上記の課題に鑑みてなされたものであり、機器に設けられた2つのスピーカの取り付け位置違いや音声出力バランスを短時間で検査することが可能なスピーカ検査装置を提供することを目的とする。
本明細書に記載のスピーカ検査装置は、2つのスピーカが一軸方向に沿って配列された機器に対して、前記2つのスピーカのうちの一方から第1の音声パターンを繰り返し出力させるとともに、他方から前記第1の音声パターンとは逆相の第2の音声パターンを前記一方のスピーカと同時に繰り返し出力させる指示を出す機器制御部と、前記機器に対して前記一軸方向に相対移動するマイクが、前記2つのスピーカの中心位置近傍の第1位置に位置するときと、前記第1位置から前記一軸方向に離れた第2位置に位置するときと、の間で、前記マイクによる録音を実行する録音実行部と、前記第1位置の近傍において録音された音声パターンと、前記第2位置の近傍において録音された音声パターンとに基づいて、前記2つのスピーカの検査を行う検査部と、を備えている。
本明細書に記載のスピーカ検査装置は、機器に設けられた2つのスピーカの取り付け位置違いや音声出力バランスを短時間で検査することができるという効果を奏する。
以下、スピーカ検査装置の一実施形態について、図1〜図8に基づいて詳細に説明する。図1には、スピーカ検査装置100を含むスピーカ検査システム200の構成が概略的に示されている。
図1に示すようにスピーカ検査システム200は、ベルトコンベア80と、エンコーダ装置50と、筐体検出センサ60と、マイク40と、スピーカ検査装置100と、を備える。なお、図2には、スピーカ検査システム200の各部(ベルトコンベア80は除く)のブロック図が示されている。
ベルトコンベア80は、2つのスピーカ(図1の左右方向に所定間隔をあけて配置された右スピーカ72R、左スピーカ72L)を有する検査対象の機器(本実施形態では、PC)70を図1の矢印方向に搬送する装置である。なお、右スピーカ72Rと左スピーカ72Lとが並ぶ方向(一軸方向)と、ベルトコンベア80の搬送方向は、一致しているものとする。ベルトコンベア80によるPC70の搬送速度は、例えば、14mm/秒であるものとする。
エンコーダ装置50は、図2に示すように、ロータリエンコーダ52と、エンコーダカウンタ54と、通信部56と、を有する。ロータリエンコーダ52は、ベルトコンベア80を駆動するモータの回転軸等に設けられ、回転軸の回転角度に対応するパルスをエンコーダカウンタ54に対して出力する。エンコーダカウンタ54は、ロータリエンコーダ52から出力されるパルス数をカウントする。通信部56は、スピーカ検査装置100の通信部14との間で通信を行うことで、エンコーダカウンタ54のカウント結果をスピーカ検査装置100に対して送信する。
筐体検出センサ60は、一例として、図1に示すような送光部60aと、受光部60bと、を有する光学式通過センサであるものとする。筐体検出センサ60は、送光部60aから照射された検出光(レーザ)を受光部60bが受光できなくなったときに、送光部60aと受光部60bとの間にPC70が位置したことを検知する。なお、筐体検出センサ60としては、光学式通過センサに限らず、PC70が所定位置を通過していることを検知できるセンサであれば、種々のセンサを採用することができる。
マイク40は、ベルトコンベア80の上方から吊り下げられた状態(位置は固定されている)とされ、PC70のスピーカ72R,72Lから出力される音声を集音して、スピーカ検査装置100(録音部10)に対して入力する。
ここで、PC70について説明する。PC70は、図2に示すように、右スピーカ72R、左スピーカ72L、スピーカ制御部74、通信部76、及び主制御部78を有する。なお、PC70は、図2に示す以外の構成(機能)も有しているが、これらの構成(機能)についての図示及び説明は省略するものとする。
右スピーカ72R、左スピーカ72Lは、スピーカ制御部74の指示の下、音声を出力する。スピーカ制御部74は、主制御部78の指示の下、右スピーカ72R、左スピーカ72Lに対する音声出力の指示を出す。通信部76は、例えば、スピーカ検査装置100の通信部14と無線にて通信することが可能なインタフェース(無線LAN(Local Area Network)や、Bluetooth(登録商標)などのインタフェース)であるものとする。主制御部78は、PC70全体を統括的に制御する。
次に、本実施形態のスピーカ検査装置100について、説明する。スピーカ検査装置100は、図2に示すように、録音実行部としての録音部10と、音声処理部12と、通信部14と、機器制御部及び検査部としての主制御部16と、記憶部18と、を有する。
録音部10は、主制御部16の指示の下、マイク40で集音された音声を録音する。音声処理部12は、録音部10で録音された音声データを所定の音声フォーマット(wav形式やMP3形式など)で記憶部18に保存する。
通信部14は、PC70の通信部76と無線にて通信を行うとともに、筐体検出センサ60及びエンコーダ装置50の通信部56と通信(例えば有線通信)を行う。
主制御部16は、スピーカ検査装置100の各部を統括的に制御するとともに、通信部14、76を介して、スピーカ72R,72Lから所定の音声パターンを繰り返し出力するように、PC70の主制御部78に対して指示を出す。また、主制御部16は、記憶部18に記憶された音声データ(録音データ)を解析して、PC70のスピーカ72R,72Lの検査を行う。
ここで、右スピーカ72Rから出力される音声パターン(第1の音声パターン)は、一例として図3(a)に示すような音声パターンであるものとする。具体的には、右スピーカ72Rから出力される音声パターンは、時間t1の間継続する正弦波信号である頭出し信号パターンとしての頭出し信号部と、時間t2の間継続する無音部と、時間t3の間継続する正弦波信号である右スピーカ用音声信号部とを有している。
一方、左スピーカ72Lから出力される音声パターン(第2の音声パターン)は、図3(b)に示すような音声パターンであるものとする。具体的には、左スピーカ72Lから出力される音声パターンは、時間t1の間継続する正弦波信号である頭出し信号部と、時間t2の間継続する無音部と、時間t3の間継続する正弦波信号である左スピーカ用音声信号部とを有している。ここで、左スピーカ72Lから出力される音声パターンの頭出し信号部は、右スピーカ72Rから出力される音声パターンの頭出し信号部と同一となっている。一方、左スピーカ72Lから出力される音声パターンの左スピーカ用音声信号部は、右スピーカ72Rから出力される音声パターンの右スピーカ用音声信号部に対して逆相となっている。
なお、図3(a)、図3(b)に示す時間t4は、右(左)スピーカ用音声信号部が出力されてから、後述する判定ポイント(右(左)スピーカ用音声信号部の振幅の絶対値が最初に最大となる時刻)までの時間を意味する。なお、時間t1、t2、t3、t4については、必要に応じて適宜変更することができる。
図2に戻り、記憶部18は、音声処理部12から入力される音声データを記憶したり、図6に示すエンコーダカウンタ期待値テーブルを記憶する。
次に、本実施形態のスピーカ検査装置100及びPC70の動作・処理について、図4のフローチャートに沿って、詳細に説明する。なお、図4の処理は、スピーカ検査装置100及びPC70の動作・処理のタイミングを考慮して、各処理・判断を図示している。なお、図4の処理が開始される段階では、ベルトコンベア80上の筐体検出センサ60の手前側(図1の左側)において、PC70が搬送されているものとする。
図4の処理では、まず、ステップS10において、スピーカ検査装置100の主制御部16が、通信部14,76を介して、PC70の主制御部78に対して、スピーカ72R,72Lからの音声パターン出力を指示する。
これに対し、PC70の主制御部78は、ステップS100において、音声パターン出力の指示があるまで待機している。したがって、主制御部78は、スピーカ検査装置100側においてステップS10の処理が行われた段階で、ステップS102に移行する。ステップS102では、主制御部78は、スピーカ制御部74に対して、左右のスピーカ72R,72Lから音声パターンを同時に繰り返し出力するよう指示を出す。これにより、スピーカ72R,72Lからは、図3(a)、図3(b)に示す音声パターンが同時に繰り返し出力されることになる。
一方、スピーカ検査装置100では、主制御部16が、ステップS12において筐体検出センサ60の検出結果を読み込む。次いで、ステップS14では、筐体検出センサ60の検出結果がONであるか否か(PC70が筐体検出センサ60において検出されたか否か)を判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS12に戻り、ステップS12,S14の処理・判断を繰り返す。一方、ステップS14の判断が肯定された場合、すなわち、PC70が筐体検出センサ60で検出された場合には、ステップS16に移行する。なお、ステップS16に移行する段階では、図5(a)に示す位置にPC70が位置していることになる。
ステップS16に移行すると、主制御部16は、エンコーダカウンタ54から送信されてくるカウント値をリセットする(カウント値を0にする)。次いで、ステップS18では、主制御部16は、エンコーダカウンタ期待値テーブルを読み込む。ここで、エンコーダカウンタ期待値テーブルは、図6に示すような構造となっている。具体的には、エンコーダカウンタ期待値テーブルは、端末IDと、中心点カウンタ期待値と、中心点前カウンタ期待値と、の各フィールドを有する。端末IDのフィールドには、PCの種別ごとに一意に定められているIDが格納される。中心点カウンタ期待値のフィールドには、筐体検出センサ60がPC70を検出した時点におけるエンコーダカウンタ54のカウント値を0とした場合における、マイク40がPC70の中心点位置(スピーカ72R,72Lから等距離の点)に到達した場合(図1の状態)のカウント値が格納される。中心点前カウンタ期待値のフィールドには、筐体検出センサ60がPC70を検出した時点におけるエンコーダカウンタ54のカウント値を0とした場合における、マイク40がPC70の中心点前位置に到達した場合(図5(b)の状態)のカウント値が格納される。ここで、中心点前位置とは、PC70の中心点(スピーカ72R,72Lから等距離の点)から所定時間(例えば約5秒)前に通過する程度離れた位置を意味する。なお、中心点カウンタ期待値と中心点前カウンタ期待値は、PC70の大きさやスピーカ72R,72Lの設置位置等に依存するため、端末IDごとに異なる値となる。なお、上記「中心点」位置は、第1位置に相当し、上記「中心点前位置」は、第2位置に相当する。
なお、ここでは、ベルトコンベア80によって搬送されているPC70の端末IDが「001」であったものとする。したがって、主制御部16は、中心点カウンタ期待値として「5000」、中心点前カウンタ期待値として「2000」を読み込むものとする。なお、ベルトコンベア80によって搬送されているPC70の種別は、作業者がスピーカ検査装置100に対して入力するようにすればよい。ただし、これに限らず、例えば、PC70にタグ等を設けておき、不図示の読取装置により読み取ったタグの情報をスピーカ検査装置100に対して入力するようにしてもよい。
図4に戻り、次のステップS20では、主制御部16は、エンコーダカウンタ54の値を読み込む。次いで、ステップS22では、主制御部16は、マイク40が左右スピーカ72R,72Lの中心点前位置(第2位置)に到達したか否かを判断する。ここでは、主制御部16は、エンコーダカウンタ54の値が、ステップS18で読み込んだ中心点前カウンタ期待値「2000」に到達したか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS20に戻り、ステップS20,S22の処理・判断を繰り返すが、ステップS22の判断が肯定された場合には、ステップS24に移行する。なお、ステップS24に移行する段階では、図5(b)の位置にPC70が位置していることになる。
ステップS24に移行すると、主制御部16は、録音部10に指示を出して、録音を開始する。次いで、ステップS26では、主制御部16が、エンコーダカウンタ54の値を読み込む。次いで、ステップS28では、主制御部16が、マイク40が左右スピーカ72R,72Lの中心点位置(第1位置)に到達したか否かを判断する。ここでは、主制御部16は、エンコーダカウンタ54の値が、ステップS18で読み込んだ中心点カウンタ期待値「5000」に到達したか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS26に戻り、ステップS26,S28の処理・判断を繰り返すが、ステップS28の判断が肯定された場合には、ステップS30に移行する。なお、ステップS30に移行する段階では、PC70は、図1の位置に位置していることになる。
ステップS30に移行すると、主制御部16は、録音部10に指示を出して、録音を終了する。次いで、ステップS32では、主制御部16は、PC70の主制御部78に対し、スピーカ72R,72Lからの音声パターン出力を停止するように指示を出す。
ここで、PC70の主制御部78は、音声パターンを繰り返し出力し続けた状態で、ステップS104において音声パターン出力停止の指示がスピーカ検査装置100の主制御部16から出されるまで待機している。したがって、スピーカ検査装置100側においてステップS32の処理が実行された後は、主制御部78は、ステップS106に移行することになる。ステップS106では、主制御部78は、左右のスピーカ72R,72Lからの音声パターン出力を停止する。
一方、スピーカ検査装置100の主制御部16は、ステップS32の後、ステップS34において、音声処理部12に指示を出し、録音データを記憶部18に保存する。この場合、音声処理部12は、録音データ(音声データ)を所定の音声フォーマット(wav形式やMP3形式など)で記憶部18に保存する。
次いで、主制御部16は、ステップS36において、録音データの波形解析・良否判定処理のサブルーチンを実行する。このステップS36では、図7に示すフローチャートに沿った処理が実行されることになる。
図7の処理では、主制御部16は、ステップS50において、記憶部18から録音データを読み込む。録音データとしては、例えば、図8(a)〜図8(c)のような録音データが読み込まれる。
次いで、ステップS52では、主制御部16は、窓関数を微小時間(Δt)ずつずらしながら、短時間フーリエ変換を行う。
次いで、ステップS54では、主制御部16は、変換後データを検索して、頭出し信号の特定周波数成分が含まれていれば、それを検出し、頭出し信号検出フラグを設定する。
次いで、ステップS56では、主制御部16は、中心点前/中心点の頭出し信号部を検出する処理を行う。具体的には、主制御部16は、頭出し信号検出フラグを検索して、頭出し信号部の出力時間幅t1と同じ時間分フラグがONしているかを走査する。そして、主制御部16は、最初に頭出し信号検出フラグを検出したところを「中心点前」、最後に検出したところを「中心点」として抽出する(図8(a)〜図8(c)参照)。なお、「中心点」は、厳密には、スピーカ72R,72Lそれぞれから等距離にある点(例えば中点)からは、ずれた位置となる。
次いで、ステップS58では、主制御部16は、「中心点前」及び「中心点」それぞれに関し、判定ポイントの音声信号の振幅値(t1+t2+t4の時刻の振幅値)を抽出する。すなわち、図8(a)〜図8(c)における判定ポイント1及び判定ポイント2の音声信号の振幅値を抽出する。
次いで、ステップS60では、主制御部16は、中心点の判定ポイント(判定ポイント2)の振幅値が閾値以下であるか否かを判断する。ここで、閾値とは、略ゼロの値であるとする。ステップS60の判断が否定された場合、すなわち、図8(b)のような場合には、ステップS62に移行する。そして、ステップS62では、主制御部16は、左右スピーカ72R,72Lの音声出力バランスがNGであると判定し、図7及び図4の全処理を終了する。なお、このように、中心点の判定ポイント(判定ポイント2)の振幅値が閾値を越えている場合に、左右スピーカ72R,72Lの音声出力バランスがNGであると判定するのは、左右スピーカ72R,72Lにおいて、図3(a)、図3(b)のような音声パターン(右スピーカ用音声信号部と左スピーカ用音声信号部とが逆相)を出力しているためである。すなわち、左右スピーカ72R,72Lのバランスが良ければ、中心点近傍においては、右スピーカ用音声信号部と左スピーカ用音声信号部とが打ち消しあってほぼ無音になると考えられるからである。
一方、ステップS60の判断が肯定された場合(図8(a)、図8(c)の場合)には、主制御部16は、ステップS64に移行する。
ステップS64に移行すると、主制御部16は、中心点前の振幅は右スピーカ音声波形か否かを判断する。この場合、中心点前の判定ポイント(判定ポイント1)の値が−(負)であれば(図8(a)のような場合であれば)、図3(a)の右スピーカの音声パターンと一致するので、判断は肯定される。一方、中心点前の判定ポイント(判定ポイント1)の値が+(正)であれば(図8(b)のような場合であれば)、図3(b)に左スピーカの音声パターンと一致するので、判断は否定される。
ステップS64の判断が肯定された場合には、ステップS66に移行し、取付け位置と音声出力が正常である(OK)と判定する。すなわち、図8(a)のような音声データが録音された場合には、主制御部16は、PC70のスピーカ72R,72Lの取付け位置と音声出力が正常であると判定する。なお、このように、中心点前の振幅が右スピーカ音声波形と一致する場合に、PC70のスピーカ72R,72Lの取付け位置と音声出力が正常であると判定するのは、中心点前においては、マイク40が右スピーカ72Rの近くにあるため、右スピーカの音声パターンが録音されると考えられるからである。なお、録音される音声パターンは、左スピーカの音声パターンによってわずかに打ち消されるため、振幅値は図3(a)よりもわずかに小さくなる。
一方、ステップS64の判断が否定された場合には、主制御部16は、ステップS68に移行し、中心点前の振幅は左スピーカ音声波形か否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合(図8(c)の場合)には、主制御部16は、取付け位置違い(左右)と判定し、図7及び図4の全処理を終了する。一方、ステップS68の判断が否定された場合には、スピーカ音声出力異常(左右)と判定し、図7及び図4の全処理を終了する。
以上のような処理を行うことで、ベルトコンベア80によって搬送されているPC70のスピーカ72R,72Lの左右バランスや取り付け位置違い、及びスピーカ音声出力異常を、短時間(約5秒間の録音)で行うことができる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によると、主制御部16は、2つのスピーカ72R,72Lが一軸方向に沿って配列されたPC70に対して、右スピーカ72Rから所定の音声パターン(図3(a))を繰り返し出力させるとともに、左スピーカ72Lから所定の音声パターン(図3(b):図3(a)とは逆相の音声パターン)を右スピーカ72Rと同時に繰り返し出力させる指示を出し、録音部10は、マイク40が、スピーカ72R,72Lの中心点と、中心点前とに位置するときと、の間(例えば、約5秒)で録音を実行する。そして、主制御部16は、スピーカ72R,72Lの中心点において録音された音声パターンと、中心点前において録音された音声パターンとに基づいて、スピーカ72R,72Lの検査を行う。これにより、本実施形態では、PC70とマイク40の位置関係と、録音される音声パターン(無音か、いずれのスピーカから出力されている音声パターンか)とを考慮したスピーカの検査(左右バランス、取り付け位置の検査)を短時間で行うことができる。また、本実施形態では、短時間でスピーカの検査を行うことができるので、スピーカ検査装置100のマシンサイクルタイム短縮により、試験工程のサイクルタイム短縮を図ることが可能となる。
また、本実施形態では、検査時間短縮のために、マイクを複数本使用したりする必要がない。これにより、マイクやアンプ設備が増加することや同時録音を行わなければならないことによる、スピーカ検査装置100の負荷を抑制することができる。
また、本実施形態では、図3(a)、図3(b)に示すように、スピーカ72R,72Lから出力する音声パターンに、頭出し信号部を設けているので判定ポイント1,2(図8(a)〜図8(c))の特定が容易となり、検査を正確に行うことが可能となる。
なお、上記実施形態では、PC70がベルトコンベア80によって搬送されている間に、固定されたマイク40を用いてスピーカの検査を行う場合について説明したが、これに限られるものではない。すなわち、PC70とマイク40とが相対移動するような構成であればよいので、PC70が固定でマイク40が移動するような構成を採用してもよい。
また、上記実施形態では、中心点と、中心点前との間で録音を行い、中心点と中心点前において録音された音声パターンの振幅値を用いてスピーカを検査する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、中心点と、中心点後(中心点から所定距離離れた位置)との間で録音を行い、それぞれにおいて録音された音声パターンの振幅値を用いてスピーカを検査するようにしてもよい。
なお、上記実施形態では、PC70の位置を特定するために、筐体検出センサ60と、エンコーダ装置50とを用いることとしたが、PC70の中心点や中心点前を検出できる装置であれば、種々の装置を採用することができる。
なお、上記実施形態では、検査対象の機器がPCである場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、携帯電話やスマートフォン、タブレット型端末などを検査対象の機器とすることも可能である。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) 2つのスピーカが一軸方向に沿って配列された機器に対して、前記2つのスピーカのうちの一方から第1の音声パターンを繰り返し出力させるとともに、他方から前記第1の音声パターンとは逆相の第2の音声パターンを前記一方のスピーカと同時に繰り返し出力させる指示を出す機器制御部と、
前記機器に対して前記一軸方向に相対移動するマイクが、前記2つのスピーカの中心位置近傍の第1位置に位置するときと、前記第1位置から前記一軸方向に離れた第2位置に位置するときと、の間で、前記マイクによる録音を実行する録音実行部と、
前記第1位置の近傍において録音された音声パターンと、前記第2位置の近傍において録音された音声パターンとに基づいて、前記2つのスピーカの検査を行う検査部と、を備えるスピーカ検査装置。
(付記2) 前記第1の音声パターンの先頭と、前記第2の音声パターンの先頭には、第1、第2の音声パターンとは異なる頭出し音声パターンが設けられていることを特徴とする付記1に記載のスピーカ検査装置。
(付記3) 前記検査部は、前記マイクが前記第1位置の近傍に位置し、かつ前記頭出し信号が録音されてから所定時間経過後において録音された音声パターンの振幅と、前記マイクが前記第2位置の近傍に位置し、かつ前記頭出し信号が録音されてから所定時間経過後において録音された音声パターンの振幅と、に基づいて、前記2つのスピーカの検査を行うことを特徴とする付記2に記載のスピーカ検査装置。
(付記4) 前記検査部は、前記2つのスピーカの前記第1位置の近傍において録音された音声パターンと、前記第2位置の近傍において録音された音声パターンとに基づいて、前記2つのスピーカの取り付け違い、音声出力バランス、音声出力異常の少なくとも1つを検査することを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載のスピーカ検査装置。
(付記1) 2つのスピーカが一軸方向に沿って配列された機器に対して、前記2つのスピーカのうちの一方から第1の音声パターンを繰り返し出力させるとともに、他方から前記第1の音声パターンとは逆相の第2の音声パターンを前記一方のスピーカと同時に繰り返し出力させる指示を出す機器制御部と、
前記機器に対して前記一軸方向に相対移動するマイクが、前記2つのスピーカの中心位置近傍の第1位置に位置するときと、前記第1位置から前記一軸方向に離れた第2位置に位置するときと、の間で、前記マイクによる録音を実行する録音実行部と、
前記第1位置の近傍において録音された音声パターンと、前記第2位置の近傍において録音された音声パターンとに基づいて、前記2つのスピーカの検査を行う検査部と、を備えるスピーカ検査装置。
(付記2) 前記第1の音声パターンの先頭と、前記第2の音声パターンの先頭には、第1、第2の音声パターンとは異なる頭出し音声パターンが設けられていることを特徴とする付記1に記載のスピーカ検査装置。
(付記3) 前記検査部は、前記マイクが前記第1位置の近傍に位置し、かつ前記頭出し信号が録音されてから所定時間経過後において録音された音声パターンの振幅と、前記マイクが前記第2位置の近傍に位置し、かつ前記頭出し信号が録音されてから所定時間経過後において録音された音声パターンの振幅と、に基づいて、前記2つのスピーカの検査を行うことを特徴とする付記2に記載のスピーカ検査装置。
(付記4) 前記検査部は、前記2つのスピーカの前記第1位置の近傍において録音された音声パターンと、前記第2位置の近傍において録音された音声パターンとに基づいて、前記2つのスピーカの取り付け違い、音声出力バランス、音声出力異常の少なくとも1つを検査することを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載のスピーカ検査装置。
10 録音部(録音実行部)
16 主制御部(機器制御部、検査部)
40 マイク
70 PC(機器)
72R 右スピーカ(スピーカ)
72L 左スピーカ(スピーカ)
100 スピーカ検査装置
16 主制御部(機器制御部、検査部)
40 マイク
70 PC(機器)
72R 右スピーカ(スピーカ)
72L 左スピーカ(スピーカ)
100 スピーカ検査装置
Claims (3)
- 2つのスピーカが一軸方向に沿って配列された機器に対して、前記2つのスピーカのうちの一方から第1の音声パターンを繰り返し出力させるとともに、他方から前記第1の音声パターンとは逆相の第2の音声パターンを前記一方のスピーカと同時に繰り返し出力させる指示を出す機器制御部と、
前記機器に対して前記一軸方向に相対移動するマイクが、前記2つのスピーカの中心位置近傍の第1位置に位置するときと、前記第1位置から前記一軸方向に離れた第2位置に位置するときと、の間で、前記マイクによる録音を実行する録音実行部と、
前記第1位置の近傍において録音された音声パターンと、前記第2位置の近傍において録音された音声パターンとに基づいて、前記2つのスピーカの検査を行う検査部と、を備えるスピーカ検査装置。 - 前記第1の音声パターンの先頭と、前記第2の音声パターンの先頭には、第1、第2の音声パターンとは異なる頭出し音声パターンが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ検査装置。
- 前記検査部は、前記マイクが前記第1位置の近傍に位置し、かつ前記頭出し信号が録音されてから所定時間経過後において録音された音声パターンの振幅と、前記マイクが前記第2位置の近傍に位置し、かつ前記頭出し信号が録音されてから所定時間経過後において録音された音声パターンの振幅と、に基づいて、前記2つのスピーカの検査を行うことを特徴とする請求項2に記載のスピーカ検査装置。
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