JP2006279753A - スピーカ検査方法、スピーカ検査装置および音響再生装置 - Google Patents

スピーカ検査方法、スピーカ検査装置および音響再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 習熟を必要とすることなく、多数のスピーカについて各スピーカにおける出力音声の位相が適切であるか否かを検査することができるようにする。
【解決手段】 試験信号発生部12および試験信号切換部13は、複数のスピーカを2個のスピーカの組に分け、各組における2個のスピーカに対し、正逆2相の試験信号を供給する。試験信号判定部15は、スピーカの組毎に、複数のスピーカの前方の位置における音の有無を判定する。制御部11は、スピーカの組毎に得られた音の有無の判定結果に基づき複数のスピーカが正常に動作しているか否かを判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のスピーカの位相検査に好適なスピーカ検査方法、スピーカ検査装置および該スピーカ検査装置を有する音響再生装置に関する。
スピーカアレイなどように、多数のスピーカの協働により音場を形成するシステムは、同一入力信号を与えたときに各スピーカから同位相の音声が出力されることを前提としている。この前提が守られるためには、各スピーカの正極端子および負極端子がこれらを駆動する各アンプの正極端子および負極端子に各々正しく接続されていなければならない。しかし、一部のスピーカとアンプとが極性を誤って接続される場合も有り得る。この場合、そのスピーカと他のスピーカとでは、同一入力信号を与えたときに出力される音声が逆位相となる。このため、上記の前提の下に所期の音場が形成されるように作成された音声信号を各スピーカに与えたとしても、肝心の前提が崩れているため、到底、そのような音場を形成することはできない。そこで、複数のスピーカから放音を行った場合に各スピーカから同位相の音声が出力されているか否かを検査する手段が必要になる。従来、複数のスピーカから出力される音声の位相を検査する技術として、次のようなものがあった。まず、特許文献1に開示された技術では、左右2チャネルのスピーカに共通の信号を与え、その際に音像が各スピーカの間に定位して聴こえれば各スピーカの出力音声は同位相、各スピーカの外側に定位して聴こえれば各スピーカの出力音声は逆位相と判定する。また、非特許文献1は、ステレオ再生用の各スピーカに位相検査用の試験信号を供給するアナログ・オーディオジェネレータと、各スピーカから出力される音をマイクロホンにより取得し、それらの位相関係を求めるアナログ・オーディオアナライザとを提案している。また、以上の他、次のような方法もある。この方法では、左右のスピーカから出力される2チャネル分の音声をマイクロホンにより採取して、これらをオシロシコープに与え、リサージュ図形を表示させ、チャネル間の位相差を調べる。
特開2000−102089号公報 NTI社製品紹介 Minstruments、[2005年3月21日検索]、インターネット<URL:http://www.nti-japan.com/products/1_mins.html>
ところで、上述した非特許文献1に開示された装置を用いる検査方法では、検出される2チャネルの可聴信号の位相差が、周囲の暗騒音、受音するマイクロホンロホンの設置条件、向きなどの影響を受ける。従って、この検査方法は、誰でも容易に実施することができるものではない。また、オシロスコープを用いる検査方法は、詳細な計測が可能ではあるが、操作に専門的な知識が必要である。従って、この検査方法も、誰でも容易に実施することができるものではない。また、特許文献1に開示された技術は、聴感に頼って2チャネルのスピーカの位相関係が正相か逆相かを判定するものであるため、慣れない者が行うと、判定が不確実なものになりやすい。さらに上述した各従来技術は、2チャネルのスピーカの位相の検査に用いることはできるが、スピーカアレイなどのように、多数のスピーカを有するシステムに適用することができないという問題があった。
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、習熟を必要とすることなく、多数のスピーカについて各スピーカにおける出力音声の位相が適切であるか否かを検査することができるスピーカ検査方法、スピーカ検査装置および音響再生装置を提供することを目的とする。
この発明は、複数のスピーカを所定個数のスピーカの組に分け、各組における所定個数のスピーカに対し、いずれも無信号ではなく、かつ、各々を加算すると0になる所定個数の試験信号を供給し、前記複数のスピーカにより発生される音の有無を検出することにより、前記複数のスピーカが正常に動作しているか否かを検査することを特徴とするスピーカ検査方法を提供する。
かかるスピーカ検査方法によれば、複数のスピーカの前方における音の有無によりスピーカが正常に動作しているか否かの判断を行えばよいので、習熟を要することなく、誰でも容易に複数のスピーカの動作が正常か否かを検査することができる。
また、この発明は、複数のスピーカを所定個数のスピーカの組に分け、各組における所定個数のスピーカに対し、いずれも無信号ではなく、かつ、各々を加算すると0になる所定個数の試験信号を供給する試験信号供給手段と、前記スピーカの組毎に、前記所定個数の試験信号を供給した場合における前記複数のスピーカの前方の位置における音の有無を判定する判定手段と、前記スピーカの組毎に得られた前記音の有無の判定結果に基づき前記複数のスピーカが正常に動作しているか否かを検査する検査手段とを具備することを特徴とするスピーカ検査装置を提供する。
かかるスピーカ検査装置によれば、上記のスピーカ検査方法を自動的に実施することができる。
好ましい態様において、前記試験信号供給手段は、前記所定個数の試験信号を発生する試験信号発生部と、前記複数のスピーカの中から前記所定個数のスピーカの組を順次選択し、選択した組の所定個数のスピーカに対し、前記試験信号発生部により発生される所定個数の試験信号を供給する試験信号切換部とを具備する。
他の好ましい態様において、前記試験信号供給手段は、前記スピーカの組毎に、異なった周波数を有する所定個数の試験信号を発生し、前記スピーカの組毎に発生した所定個数の試験信号を同時に各スピーカに供給する。
好ましい態様において、前記試験信号供給手段は、前記所定個数の試験信号として、互いに逆相関係にある2相の周期波形信号を発生する。
好ましい態様において、前記検査手段は、音が有る旨の判定結果が得られた組の中に正常に動作していないスピーカが存在すると推定し、前記複数のスピーカの中から正常に動作していないスピーカを選択する。
以上挙げたスピーカ検査装置は、音響再生装置内に設けてもよい。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、この発明の第1実施形態であるスピーカ検査装置10の構成を示すブロック図である。このスピーカ検査装置10は、n個のアンプAk(k=1〜n)とこれらのアンプにより駆動されるn個のスピーカSPk(k=1〜n)とからなる検査対象20の検査を行う装置である。この検査において、n個のスピーカSPk(k=1〜n)の前方の受音点にはマイクロホン30が配置される。マイクロホン30は、検査精度を上げるためには、検査対象の複数のスピーカからほぼ等距離の近傍に設置するのが望ましい。そして、スピーカ検査装置10は、アンプAk(k=1〜n)に試験信号を供給し、このときのマイクロホン30の出力信号に基づき、各スピーカSPk(k=1〜n)が同一入力信号に対して同位相の音声を出力するか否かの判定を行う。
検査対象20は、例えば図2に示すようなスピーカアレイ21である。このスピーカアレイ21は、n個のスピーカSPk(k=1〜n)を行列状に配列してなるものである。なお、図2に示すスピーカアレイ21は、各スピーカSPk(k=1〜n)を駆動するアンプAk(k=1〜n)とともに共通の筐体内に収められているが、図面が煩雑になるのを防止するため、アンプAk(k=1〜n)の図示は省略されている。周知の通り、スピーカアレイを用いた音響再生装置では、共通の音声信号を遅延させた遅延音声信号を複数生成して複数のスピーカに供給し、その際の各スピーカに供給する遅延音声信号の位相または時間遅れおよびレベルを調整することにより、スピーカアレイから放射する音響ビームの方向および指向性の鋭さの制御を行う。この制御は、同一音声信号の入力に対して各スピーカから同位相の音声が出力されることを前提として行われる。好ましい態様において、図1におけるスピーカ検査装置10は、スピーカアレイ21が、この前提通りの動作をするか否かの検査を行う。以下では、検査対象20がスピーカアレイ21である場合を例に挙げ、本実施形態の詳細を説明する。
図1において、制御部11は、CPU、ROM、RAMなどからなり、ROM内に予め記憶した制御プログラムに従って、スピーカ検査装置10内の各部を制御する制御中枢である。試験信号発生部12は、制御部11による制御の下、正相および逆相の2相からなる試験信号を発生する装置である。図3は、この試験信号発生部12により発生される2相の試験信号を示す波形図である。この図に示すように、本実施形態では、加算すると0になる関係にある正逆2相の正弦波信号が試験信号として用いられる。試験信号切換部13は、アンプAk(k=1〜n)の中からこの試験信号の供給先とする2個のアンプを選択し、選択した2個のアンプに正逆各相の試験信号を供給する装置である。本実施形態において試験信号切換部13は、制御部11による制御の下、検査対象20たるスピーカアレイ21の各スピーカの中から隣接する2個のスピーカの組を順次選択し、選択した組の2個のスピーカの前段のアンプに正逆各相の試験信号を供給する。図3に示す例では、図2に示すように隣接したスピーカSP1およびSP2の前段のアンプに正逆2相の試験信号が供給されている。
試験信号受音部14は、制御部11から与えられる受音指令に従い、マイクロホン30の出力信号を受信し、受音点における音圧レベルを示す音圧信号を出力する。試験信号判定部15は、試験信号切換部13を介して2個のスピーカの組に試験信号が供給される度に、そのとき制御部11から与えられる判定指令に従い、試験信号受音部14から得られる音圧信号が閾値以上であるか否かの判定を行い、判定結果を制御部11に報告する判定手段である。制御部11は、スピーカの各組について試験信号判定部15から得られた判定結果を解析し、各スピーカSPk(k=1〜n)の出力音声波形の位相が適切であるか、不適切なスピーカがある場合にそのスピーカはどれであるかの判定を行う検査手段である。表示部16は、例えば液晶表示パネルなどの表示装置であり、制御部11による制御の下、この判定の結果を含む各種の表示を行う。
次に本実施形態の動作を説明する。制御部11は、図示しない操作部の操作により検査開始のコマンドが与えられると、試験信号発生部12に正逆2相の試験信号の発生を開始させる。次に制御部11は、スピーカSPk(k=1〜n)の中から隣接する2個のスピーカの組を選択すべき旨の指令を試験信号切換部13に送るとともに、試験信号受音部14および試験信号判定部15に受音指令および判定指令を各々送る。
ここで、試験信号切換部13により図2に示すスピーカSP1およびSP2が選択されたとすると、その前段の各アンプに試験信号が供給される。そして、スピーカSP1およびSP2とそれらの前段のアンプとが故障しておらず、かつ、アンプおよびスピーカ間が極性を誤ることなく接続されている場合には、各スピーカSP1およびSP2から互いに逆位相の音声が出力される。このようにしてスピーカSP1およびSP2から出力された各音声は受音点において打ち消しあうため、このとき試験信号受音部14により検出される受音点における音圧は僅かなものとなる。従って、試験信号判定部15では、受音点における音圧が閾値未満である旨の判定がなされ、OKなる判定結果が制御部11に報告される。一方、スピーカSP1およびSP2の一方とその前段のアンプとが極性を誤って接続されている場合には、各スピーカSP1およびSP2から同相の音声波形が出力される。このため、試験信号受音部14により検出される受音点における音圧は大きなものとなり、試験信号判定部15では、受音点における音圧が閾値以上である旨の判定がなされ、NGなる判定結果が制御部11に報告される。なお、2個のスピーカのうちの一方または2個のアンプのうちの一方が故障している場合、2個のスピーカの一方とその前段のアンプとを接続する信号線が断線している場合も同様な判定結果となる。
このようにして、1つの組についての判定結果が得られると、制御部11は、次のスピーカSP3およびSP4の組を試験信号切換部13に送るとともに、試験信号受音部14および試験信号判定部15に受音指令および判定指令を送る。以後、同様の処理が、スピーカアレイ21における隣接する2つのスピーカの各組について実行され、制御部11は、各組に対応した判定結果を取得する。
本実施形態では、以上のような処理が第1フェーズおよび第2フェーズの2回に亙り実行される。図4はその実行手順を示している。まず、第1フェーズでは、スピーカSP1およびSP2の組を選択して判定TA1を実行し、スピーカSP3およびSP4の組を選択して判定TA2を実行し、という具合に、スピーカの組の選択および音圧信号の判定を順次実行する。次に第2フェーズでは、スピーカSP1を除外し、スピーカSP2およびSP3の組を選択して判定TB1を実行し、スピーカSP4およびSP5の組を選択して判定TB2を実行し、という具合に、スピーカの組の選択および音圧信号の判定を順次実行する。すなわち、第1フェーズにおいて同一の組に割り当てられた2つのスピーカは、第2フェーズでは隣り合った別の組に割り当てられる。
制御部11は、各フェーズでの判定結果が得られると、それらの解析を行い、各スピーカSPk(k=1〜n)の出力音声の位相が適切であるか、不適切なスピーカがある場合にそのスピーカはどれであるかの判定を行い、その結果を表示部16に表示する。具体的には次の通りである。
(a)第1フェーズにおける判定結果および第2フェーズにおける判定結果が全てOKである場合、各スピーカSPk(k=1〜n)の出力音声の位相が適切である、と判定する。
(b)一方のフェーズにおいて、ある組についての判定結果がNGである場合、他方のフェーズでの判定結果を参照して、出力音声の位相に異常があるスピーカを特定する。例えば第1フェーズにおいて判定TA3の結果がNGであったとする。この場合、スピーカSP5またはSP6のいずれかの出力音声の位相が異常であるか、あるいはいずれかのスピーカから音声が出力されていないかのいずれかである。そこで、第2フェーズの判定結果を参照し、例えば判定TB2の結果がOKであり、判定TB3の結果がNGである場合には、判定TA3の対象となった組(SP5、SP6)と判定TB3の対象となった組(SP6、SP7)の共有部分であるスピーカSP6の出力音声の位相に異常があると判定する。逆に判定TB2の結果がNGであり、判定TB3の結果がOKである場合には、スピーカSP5の出力音声の位相に異常があると判定することとなる。
(c)稀なケースではあるが、隣接する2個のスピーカの両方が極性を誤って前段のアンプと接続されることも起こりうる。そのような場合における判定方法は次のようになる。例えば、スピーカSP5およびSP6の両方が極性を誤って前段のアンプと接続されていたとする。この場合、第1フェーズにおける判定TA3の結果はOKとなる。しかし、第2フェーズにおける判定TB2およびTB3の結果はいずれもNGとなる。このような場合、制御部11は、判定TB2の対象となっている組(SP4、SP5)および判定TB3の対象となっている組(SP6、SP7)の各スピーカのうち第1フェーズにおいて同一の組に割り当てられているスピーカSP5およびSP6の両方に異常があると判断する。この場合において、スピーカSP4およびSP7は、判定TB2およびTB3においてNGと判定された組に属してはいるが、第1フェーズにおける判定TA2およびTA4の結果がいずれもOKであるならば、これらのスピーカSP4およびSP7の出力音声の位相には異常がないと考えられる。従って、このケースにおいてスピーカSP5およびSP6の両方に異常があると判断するのは妥当であるといえる。
以上のように、本実施形態によれば、試験信号の供給をしたときに、受音点において閾値以上の音圧が検出されるか否かによりスピーカの出力音声の位相が適正であるか否かの判定が行われ、その結果が表示される。従って、誰でも容易に複数のスピーカの出力音声波形の位相が正常か否かを調べることができる。
<第2実施形態>
次にこの発明の第2実施形態であるスピーカ検査装置について説明する。本実施形態におけるスピーカ検査装置は、基本的には上記第1実施形態と同様な構成を有しているが、次の点において上記第1実施形態のものと異なる。
(a)本実施形態におけるスピーカ検査装置において、試験信号発生部12は、図5に示すように周波数の異なった周期波形信号である試験信号Sak(k=1〜m)と、これらと逆相の関係にある周期的な試験信号Sbk(k=1〜m)を発生する。ここで、発生する試験信号の総数2mは、検査対象20であるスピーカアレイ21のスピーカの個数nと等しく、m=n/2である。
(b)試験信号切換部13は、試験信号Sak(k=1〜m)およびSbk(k=1〜m)を同時に検査対象20であるスピーカアレイ21に供給する。さらに詳述すると、第1フェーズでは、スピーカSP1およびSP2の組に試験信号Sa1およびSb1の組を、スピーカSP3およびSP4の組に試験信号Sa2およびSb2の組を、という具合に、スピーカアレイ21における隣接する2個のスピーカの組に各々周波数の異なった正逆2相の試験信号SakおよびSbkを同時に供給する。そして、第2フェーズでは、試験信号の供給対象からスピーカSP1を除外し、スピーカSP2およびSP3の組に試験信号Sa1およびSb1の組を、スピーカSP4およびSP5の組に試験信号Sa2およびSb2の組を、という具合に、第1フェーズとは異なる組み合わせで、2個のスピーカの各組に各々周波数の異なった正逆2相の試験信号SakおよびSbkを同時に供給する。
(c)試験信号受音部14は、試験信号SakおよびSbk(k=1〜m)の各々と同一周波数帯の信号を通過させるm個のバンドパスフィルタからなるフィルタバンクを有している。各バンドパスフィルタにはマイクロホン30の出力信号が入力される。
(d)試験信号判定部15は、制御部11からの判定指令に従い、試験信号受音部14の各バンドパスフィルタの出力信号について、各々のレベルが閾値以上であるか否かを各々判定し、閾値未満であればOKなる判定結果を、閾値以上であればNGなる判定結果を制御部11に報告する。この判定は、第1フェーズおよび第2フェーズの両方において行われる。
(e)制御部11は、第1フェーズにおける判定結果および第2フェーズにおける判定結果を試験信号判定部15から取得し、取得した判定結果を解析して、各スピーカSPk(k=1〜n)の出力音声波形の位相が適切であるか、不適切なスピーカがある場合にそのスピーカはどれであるかの判定を行う。その際の具体的な判定方法は上記第1実施形態と同様である。
本実施形態においても上記第1実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態によれば、隣接した2個のスピーカの組の全組に対する試験信号の供給と、各組からの音声波形の出力によって生じる受音点における音圧レベルの判定を同時に行うので、上記第1実施形態よりも高速に最終的な判定結果を得ることができるという利点がある。
<他の実施形態>
以上、本発明の第1および第2の実施形態を説明したが、本発明にはこれら以外にも各種の実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
(1)上記実施形態においてスピーカ検査装置10により自動的に行われた検査をユーザが手動により行ってもよい。すなわち、ユーザは、複数のスピーカの中から2個のスピーカの組を順次選択し、正弦波発振器などから出力される正相および逆相の正弦波信号を、選択した組の2個のスピーカに与え、2個のスピーカの前方において音が聴こえるか否かを判断するのである。各組についての判断結果に基づいて、位相に異常のあるスピーカがあるか否かを判断する検査方法は上記実施形態と同様である。この検査方法において要求されるのは、音が聴こえるか否かの判断である。従って、誰でも簡単にスピーカの出力音声の位相が正常か否かの検査を行うことができる。
(2)この発明に係るスピーカ検査装置は、スピーカアレイなどのような複数のスピーカを含む装置の製造工場の検査工程において使用する他、製造後におけるスピーカアレイ等の保守作業において使用してもよい。以下、その一例を示す。図6には、スピーカアレイ21と、このスピーカアレイ21の各スピーカに供給する遅延音声信号を発生する信号処理装置40とを含む音響再生装置100が示されている。このような音響再生装置100において、例えばスピーカアレイ21の一部のスピーカまたはその前段のアンプが故障した場合に、そのスピーカまたはアンプの交換作業が行われる。そのような場合に、交換作業後において、例えば交換したスピーカから正常な位相で音声波形が出力されるか否か検査する必要がある。この検査を上記実施形態におけるスピーカ検査装置10を使用して実施してもよい。
その際の便宜を考慮して、検査対象であるスピーカアレイ21とスピーカ検査装置10とを接続することができるように音響再生装置100を構成してもよい。図6に示す例において音響再生装置100は、コネクタ101を介してスピーカ検査装置10に接続されるように構成されている。また、信号処理装置40とスピーカアレイ21との間には加算器群102が介挿されている。通常動作時、信号処理装置40から出力される複数の遅延音声信号は加算器群102を介してスピーカアレイ21に供給される。そして、スピーカ検査装置10による検査が行われるときには、スピーカ検査装置10内の試験信号切換部13(図1参照)を介して出力される試験信号が、加算器群102の中の該当する加算器を介してスピーカアレイ21に送られるのである。
(3)検査対象である複数のスピーカを含む装置内にスピーカ検査装置10を内蔵させておいてもよい。例えば図6に示す例では、破線200によって囲まれた全体を音響再生装置内に収めてもよい。この場合において、スピーカ検査装置10における試験信号発生部12および試験信号切換部13の機能を信号処理装置40が営むように構成してもよい。
(4)上記第1実施形態および第2実施形態では、試験信号として正弦波信号を用いたが、試験信号は、矩形波信号、三角波信号であってもよい。
(5)上記第1実施形態および第2実施形態では、2つのスピーカの組を選択し、各組について、足し合わせると0となるような2相の周期波形信号を試験信号として各スピーカに供給した。しかし、各組を構成するスピーカの数を例えば3個とし、足し合わせると0になる3相の周期波形信号を試験信号として各組の3個のスピーカに供給してもよい。
(6)上記第1実施形態および第2実施形態では、周期的な波形の試験信号を試験信号として用いた。しかし、試験信号は、周期的な波形のものでなくてもよく、足し合わせることにより0となる複数の信号を試験信号として使用し、複数のスピーカからなる組に供給すれば、上記各実施形態と同様の効果が得られる。例えばピンクノイズおよびこれと逆相のノイズを試験信号として用いてもよい。なお、以上の説明において試験信号の供給によりスピーカから出力する音声波形は、いわゆる声に限らず、全ての可聴信号波形を含むことは言うまでもない。
(7)上記第1実施形態におけるスピーカの検査の手順を次のように変形することも考えられる。
a.まず、配線の目視確認あるいは再生音を聴覚での確認などの方法により、スピーカSP1の位相が正しいか否かを確認し、異常がある場合には配線の変更などにより正常な状態にする。
b.次にスピーカSP1およびSP2の組に正逆2相の試験信号を供給し、音の有無によりスピーカSP2の位相が正常か否かを判断する。
c.上記bにおいてスピーカSP2の位相が正常である場合には、スピーカSP2およびSP3の組に正逆2相の試験信号を供給し、音の有無によりスピーカSP3の位相が正常か否かを判断する。
d.以後、スピーカを1個ずつずらしながら組を選択し、同様の検査を行う。その際、あるスピーカSPjが異常である旨が判定された場合には、そのスピーカSPjを除外し、その次のスピーカSPj+1と判定済みの正常なスピーカSPj−1とを組にして試験信号を与え、そのときの音の有無によりスピーカSPj+1の位相が正常か否かの判定を行う。そして、スピーカSPj+1の位相が正常である旨の判定結果が得られた場合には、スピーカSPj+1およびSPj+2を組にして同様な検査を行うのである。
以上のように組を変えながら全てのスピーカの組についての検査を行うことにより、異常のあるスピーカを全て見つけることができる。
この発明の第1実施形態であるスピーカ検査装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態における検査対象の一例であるスピーカアレイを示す図である。 同実施形態において発生される試験信号の波形を示す図である。 同実施形態におけるスピーカの各組の検査手順を示す図である。 この発明の第2実施形態であるスピーカ検査装置において発生される試験信号を示す図である。 この発明の実施形態であるスピーカ検査装置の使用態様を例示する図である。
符号の説明
11…制御部、12…試験信号発生部、13…試験信号切換部、SPk(k=1〜n)…スピーカ、Ak(k=1〜n)…アンプ、20…検査対象、30…マイクロホン、14…試験信号受音部、15…試験信号判定部、16…表示部、10…スピーカ検査装置。

Claims (7)

  1. 複数のスピーカを所定個数のスピーカの組に分け、各組における所定個数のスピーカに対し、いずれも無信号ではなく、かつ、各々を加算すると0になる所定個数の試験信号を供給し、前記複数のスピーカにより発生する音の有無を検出することにより、前記複数のスピーカが正常に動作しているか否かを検査することを特徴とするスピーカ検査方法。
  2. 複数のスピーカを所定個数のスピーカの組に分け、各組における所定個数のスピーカに対し、いずれも無信号ではなく、かつ、各々を加算すると0になる所定個数の試験信号を供給する試験信号供給手段と、
    前記スピーカの組毎に、前記所定個数の試験信号を供給した場合における前記複数のスピーカの前方の位置における音の有無を判定する判定手段と、
    前記スピーカの組毎に得られた前記音の有無の判定結果に基づき前記複数のスピーカが正常に動作しているか否かを検査する検査手段と
    を具備することを特徴とするスピーカ検査装置。
  3. 前記試験信号供給手段は、前記所定個数の試験信号を発生する試験信号発生部と、
    前記複数のスピーカの中から前記所定個数のスピーカの組を順次選択し、選択した組の所定個数のスピーカに対し、前記試験信号発生部により発生される所定個数の試験信号を供給する試験信号切換部と
    を具備することを特徴とする請求項2に記載のスピーカ検査装置。
  4. 前記試験信号供給手段は、前記スピーカの組毎に、異なった周波数を有する所定個数の試験信号を発生し、前記スピーカの組毎に発生した所定個数の試験信号を同時に各スピーカに供給することを特徴とする請求項2に記載のスピーカ検査装置。
  5. 前記試験信号供給手段は、前記所定個数の試験信号として、互いに逆相関係にある2相の周期波形信号を発生することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1の請求項に記載のスピーカ検査装置。
  6. 前記検査手段は、音が有る旨の判定結果が得られた組の中に正常に動作していないスピーカが存在すると推定し、前記複数のスピーカの中から正常に動作していないスピーカを選択することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1の請求項に記載のスピーカ検査装置。
  7. 請求項2〜6のいずれか1の請求項に記載のスピーカ検査装置を有することを特徴とする音響再生装置。
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