JP5844562B2 - 偏光性積層フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光板またはその製造中間物として好適に用いられる偏光性積層フィルムの製造方法に関する。
偏光板は、液晶表示装置における偏光の供給素子として、また偏光の検出素子として、広く用いられている。かかる偏光板として、従来より、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムの片面または両面にトリアセチルセルロースなどからなる保護フィルムを接着したものが使用されているが、近年、液晶表示装置のノート型パーソナルコンピュータや携帯電話などモバイル機器への展開、さらには大型テレビへの展開などに伴い、偏光板のさらなる薄型軽量化が求められている。
たとえば特許文献1〜4には、熱可塑性樹脂からなる基材フィルムの一方の面にポリビニルアルコール系樹脂からなる樹脂層を形成した後、延伸処理および染色処理等を施してして得られる、薄肉の偏光子層を有する偏光性積層フィルムを偏光板またはその製造中間物として用いることが開示されている。
特開2000−338329号公報 特開2009−93074号公報 特開2009−98653号公報 特開2003−43257号公報
従来の偏光性積層フィルムの製造においては、とりわけ延伸処理時の延伸倍率が高い場合、ポリビニルアルコール系樹脂層の染色時において、フィルムをニップロールなどのロールで巻き取る際にフィルムが延伸方向に裂けてしまうという問題があった。
そこで本発明の目的は、染色工程における延伸方向への裂けを良好に抑制しうる偏光性積層フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明は、熱可塑性樹脂にゴム成分が分散されてなる基材フィルムの一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層フィルムを得る工程と、積層フィルムを一軸延伸して延伸フィルムを得る工程と、延伸フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色して染色フィルムを得る工程と、染色フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層を、架橋剤を含む溶液に浸漬して偏光子層を形成し架橋フィルムを得る工程と、架橋フィルムを乾燥する工程とを含む偏光性積層フィルムの製造方法を提供する。
基材フィルムを構成する熱可塑性樹脂は、たとえばプロピレン単独重合体等のポリプロピレン系樹脂であることができる。
基材フィルムに分散されるゴム成分は、好ましくはエチレンユニットを含む共重合体であり、たとえばエチレンユニットと、プロピレンユニット、ブテンユニット、オクテンユニットおよびスチレンユニットからなる群から選択される1種以上のユニットとを含む共重合体であることができる。ゴム成分であるエチレン共重合体におけるエチレンユニットの含有量は、好ましくは10重量%超90重量%未満である。
また本発明は、熱可塑性樹脂にゴム成分が分散されてなる基材フィルムと、該基材フィルムの一方の面に積層される厚み10μm以下の偏光子層とを備える偏光性積層フィルムを提供する。この偏光性積層フィルムは、上記本発明に係る方法により好適に製造することができる。
本発明によれば、薄肉の偏光子層を有する薄型偏光性積層フィルムを提供できることに加えて、ゴム成分を分散させた熱可塑性樹脂フィルムを基材フィルムとして用いているので、染色工程における延伸方向への裂けを効果的に抑制することができ、歩留まり良く、かつ安定的に偏光性積層フィルムを製造することができる。
本発明の偏光性積層フィルムは、液晶表示装置、たとえばモバイル端末などに使用される液晶表示装置用の偏光板またはその製造中間物として好適に適用することができる。
積層工程で得られる積層フィルムの一例を示す概略断面図である。 延伸工程で得られる延伸フィルムの一例を示す概略断面図である。 染色工程で得られる染色フィルムの一例を示す概略断面図である。 架橋工程で得られる架橋フィルムの一例を示す概略断面図である。 偏光性積層フィルムの一例を示す概略断面図である。 保護フィルム付き偏光板の一例を示す概略断面図である。
<偏光性積層フィルムの製造方法>
本発明に係る偏光性積層フィルムの製造方法は下記工程を含む。
(a)熱可塑性樹脂にゴム成分が分散されてなる基材フィルムの一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層フィルムを得る積層工程、
(b)積層フィルムを一軸延伸して延伸フィルムを得る延伸工程、
(c)延伸フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色して、染色フィルムを得る染色工程、
(d)染色フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層を、架橋剤を含む溶液に浸漬して偏光子層を形成し、架橋フィルムを得る架橋工程、および
(e)架橋フィルムを乾燥する乾燥工程。
本発明に用いる基材フィルムは、ゴム成分を分散させていることにより、延伸工程(b)において高倍率で延伸した後においても高い引き裂き強度を有しており、したがって延伸フィルムを染色する染色工程(c)における延伸方向へのフィルムの裂けに対する耐性が効果的に改善される。本発明は、製造工程の増加を伴わずに所望の効果が得られるという点でも有利である。以下、図1〜4を参照しながら本発明の偏光性積層フィルムの製造方法について詳細に説明する。
(a)積層工程
本工程では、図1を参照して、熱可塑性樹脂にゴム成分が分散(ブレンド分散)されてなるフィルムを基材フィルム10として、その一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層20を形成して積層フィルム100を得る。
(基材フィルム)
基材フィルム10のベースとなる熱可塑性樹脂は、透明性、機械的強度、熱安定性、延伸性などに優れる熱可塑性樹脂であることが好ましい。このような熱可塑性樹脂の具体例を挙げれば、たとえば、鎖状ポリオレフィン系樹脂;環状ポリオレフィン系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;ポリエステル系樹脂;セルロースエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリビニルアルコール系樹脂;酢酸ビニル系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;およびこれらの混合物または共重合物などが挙げられる。
基材フィルム10の取扱い性の観点から、熱可塑性樹脂は、常温常圧(25℃、101.3kPa)においてリジッドであることが好ましい。リジッドであるとは、非晶性高分子である場合においてはガラス転移温度Tgが常圧下において常温より高いこと、結晶性高分子である場合においては結晶化融点Tmが常圧下において常温より高いことを意味する。延伸工程(b)に供されることを考慮すると、100℃以上のTgまたはTmを有する熱可塑性樹脂が好適である。
鎖状ポリオレフィン系樹脂としては、安定的に高倍率に延伸しやすいことから、ポリプロピレン系樹脂(プロピレンの単独重合体であるポリプロピレン樹脂や、プロピレンを主体とする共重合体等)、ポリエチレン系樹脂(エチレンの単独重合体であるポリエチレン樹脂や、エチレンを主体とする共重合体等)などが好ましく用いられる。鎖状ポリオレフィン系樹脂は結晶性である場合が多く、プロピレンの単独重合体であるポリプロピレン樹脂は、結晶化融点Tmが概ね150〜180℃の範囲にある。エチレンの単独重合体であるポリエチレン樹脂の場合、結晶化融点Tmは密度などにより変動し得るが、概ね100〜140℃の範囲である。
プロピレンを主体とし、他種のモノマーを共重合させたポリプロピレン系樹脂や、エチレンを主体とし、他種のモノマーを共重合させたポリエチレン系樹脂を用いることにより、基材フィルム10の耐熱性や柔軟性を向上させ得る。
プロピレンに共重合可能な他種のモノマーとしては、たとえば、エチレン、α−オレフィンを挙げることができる。α−オレフィンとしては、炭素数4以上のα−オレフィンが好ましく用いられ、より好ましくは炭素数4〜10のα−オレフィンである。炭素数4〜10のα−オレフィンの具体例を挙げれば、たとえば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン等の直鎖状モノオレフィン類;3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等の分岐状モノオレフィン類;ビニルシクロヘキサンなどである。プロピレンとこれに共重合可能な他のモノマーとの共重合体は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
エチレンに共重合可能な他種のモノマーとしては、たとえば、α−オレフィンを挙げることができる。α−オレフィンとしては、プロピレンのほか、炭素数4以上のα−オレフィンが好ましく用いられ、より好ましくはプロピレン、炭素数4〜10のα−オレフィンである。
上記のなかでも、ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−1−ブテンランダム共重合体、および、プロピレン−エチレン−1−ブテンランダム共重合体が好ましく用いられる。また、ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−1−ブテンランダム共重合体、および、エチレン−プロピレン−1−ブテンランダム共重合体が好ましく用いられる。
ポリプロピレン系樹脂の立体規則性は、実質的にアイソタクチックまたはシンジオタクチックであることが好ましい。かかるプロピレン系樹脂からなる基材フィルムは、その取扱い性が比較的良好であるとともに、高温環境下における機械的強度に優れている。
鎖状ポリオレフィン系樹脂が、主モノマーと他種のモノマー(共重合成分)との共重合体からなる場合、他種のモノマーの含有量(共重合比)は少量であることが好ましく、具体的には10重量%以下であることが好ましく、8重量%以下であることがより好ましい。共重合比が少量であれば、共重合体は常温常圧下で結晶化したセグメントを多く含む状態となり、リジッドな樹脂となりやすい。一方、共重合比が多すぎると、常温常圧下で液状となったり、耐熱性が逆に低下したりする場合がある。共重合体中の他種のモノマーの共重合比は、重合時における物質収支から算出することができるほか、「高分子分析ハンドブック」(1995年、紀伊国屋書店発行)の第616頁に記載されている方法に従い、赤外線(IR)スペクトル測定を行なうことにより求めることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称であり、たとえば、特開平1−240517号公報、特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報等に記載されている樹脂が挙げられる。環状ポリオレフィン系樹脂の具体例を挙げれば、たとえば、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレン等の鎖状オレフィンとの共重合体(代表的にはランダム共重合体)、およびこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、ならびにそれらの水素化物などである。なかでも、環状オレフィンとしてノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマー等のノルボルネン系モノマーを用いたノルボルネン系樹脂が好ましく用いられる。
環状ポリオレフィン系樹脂の市販品の例を挙げれば、いずれも商品名で、「Topas」(TOPAS ADVANCED POLYMERS GmbH社製、ポリプラスチックス(株)から入手できる)、「アートン」(JSR(株)製)、「ゼオノア(ZEONOR)」(日本ゼオン(株)製)、「ゼオネックス(ZEONEX)」(日本ゼオン(株)製)、「アペル」(三井化学(株)製)などである。
(メタ)アクリル系樹脂としては、たとえば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂など)、脂環族炭化水素基を有する重合体(たとえば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体など)が挙げられる。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどの、アルキル部位の炭素数が1〜6のポリ(メタ)アクリル酸アルキルであり、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂である。
ポリエステル系樹脂はエステル結合を有するポリマーであり、たとえば多価カルボン酸(そのエステル体も含む)と多価アルコールとの重縮合によって得ることができる。多価カルボン酸としては、主に2価カルボン酸が用いられ、たとえばイソフタル酸、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチルなどがある。多価アルコールとしては、主に2価アルコールが用いられ、たとえばプロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。ポリエステル系樹脂の具体例を挙げれば、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリシクロへキサンジメチルテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチルナフタレートなどである。これらのブレンド樹脂や、共重合体も好適に用いることができる。
セルロースエステル系樹脂は、セルロースと脂肪酸とのエステルである。セルロースエステル系樹脂の具体例としては、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネートのほか、これらの共重合物や、水酸基の一部が他の置換基などで修飾されたものなどが挙げられる。これらの中でも、セルローストリアセテートが特に好ましい。セルローストリアセテートは多くの製品が市販されており、入手容易性やコストの点でも有利である。セルローストリアセテートの市販品の例としては、いずれも商品名で、「フジタックTD80」(富士フイルム(株)製)、「フジタックTD80UF」(富士フイルム(株)製)、「フジタックTD80UZ」(富士フイルム(株)製)、「フジタックTD40UZ」(富士フイルム(株)製)、「KC8UX2M」(コニカミノルタオプト(株)製)、「KC4UY」(コニカミノルタオプト(株)製)などが挙げられる。
ポリカーボネート系樹脂は、カルボナート基を介してモノマー単位が結合されたポリマーからなるエンジニアリングプラスチックであり、高い耐衝撃性、耐熱性、難燃性を有する樹脂である。また、高い透明性を有することから光学用途でも好適に用いられる。光学用途では光弾性係数を下げるためにポリマー骨格を修飾したような変性ポリカーボネートと呼ばれる樹脂や、波長依存性を改良した共重合ポリカーボネートなども市販されており、これらも好適に用いることができる。ポリカーボネート樹脂の市販品の例を挙げれば、いずれも商品名で、「パンライト」(帝人化成(株))、「ユーピロン」(三菱エンジニアリングプラスチック(株))、「SDポリカ」(住友ダウ(株))、「カリバー」(ダウケミカル(株))などである。
熱可塑性樹脂に分散されるゴム成分はゴム弾性を有する樹脂成分であり、通常、ゴム粒子として熱可塑性樹脂中に均一に分散される。ゴム成分を混合分散させることにより、基材フィルム、ひいては延伸フィルムの引き裂き強度を向上させることができる。ゴム成分は、ゴム弾性を有する樹脂である限り特に制限されないが、熱可塑性樹脂との相溶性の観点から、用いる熱可塑性樹脂と同種あるいは類似の樹脂から構成されることが好ましい。
たとえば、熱可塑性樹脂が鎖状ポリオレフィン系樹脂である場合、ゴム成分は、エチレンおよびα−オレフィンから選択される2種以上のモノマーの共重合体であることができる。この場合において、当該共重合体を構成する各モノマーの含有量(重合比率)は、90重量%未満であることが好ましく、80重量%未満であることがより好ましい。ある1つのモノマーユニットの含有量が過度に高いと、そのモノマーユニットの連続セグメントが生じやすくなって結晶化しやすくなりゴム弾性が失われることがある。
上記2種以上のモノマーの共重合体からなるゴム成分としては、エチレンユニットを含む種々の共重合体を好適に用いることができ、なかでも、エチレンユニットに加え、プロピレンユニット、ブテンユニット、オクテンユニットおよびスチレンユニットからなる群から選択される1種以上のユニットを含む共重合体がより好ましく用いられる。当該共重合体におけるエチレンユニットの含有量(重合比率)は、好ましくは10重量%超90重量%未満であり、より好ましくは20重量%以上80重量%以下、さらに好ましくは25重量%以上70重量%以下である。本発明に用いる基材フィルムの1つの好ましい実施形態は、熱可塑性樹脂としてポリプロピレン系樹脂(たとえばプロピレン単独重合体)を用い、これにゴム成分としてエチレンユニットを上記の含有量で含む共重合体を分散させたものである。
共重合体中のエチレンユニットの含有量は、重合時における物質収支から算出することができるほか、「高分子分析ハンドブック」(1995年、紀伊国屋書店発行)の第616頁に記載されている方法に従い、赤外線(IR)スペクトル測定を行なうことにより求めることができる。
熱可塑性樹脂が(メタ)アクリル系樹脂である場合、相溶性の観点から、ゴム成分としてゴム弾性を有するアクリル系重合体を含有することが好ましい。アクリル系重合体は、アクリル酸アルキルを主体とする重合体であるのがよく、アクリル酸アルキルの単独重合体であってもよいし、アクリル酸アルキル50重量%以上と他のモノマー50重量%以下との共重合体であってもよい。
アクリル酸アルキルとしては、通常、そのアルキル基の炭素数が4〜8のものが用いられる。上記他のモノマーの例としては、メタクリル酸メチルやメタクリル酸エチルのようなメタクリル酸アルキル、スチレンやアルキルスチレンのようなスチレン系モノマー、アクリロニトリルやメタクリロニトリルのような不飽和ニトリル等の単官能モノマーのほか、(メタ)アクリル酸アリルや(メタ)アクリル酸メタリルのような不飽和カルボン酸のアルケニルエステル、マレイン酸ジアリルのような二塩基酸のジアルケニルエステル、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートのようなグリコール類の不飽和カルボン酸ジエステル等の多官能モノマーが挙げられる。
アクリル系重合体を含有するゴム成分は粒子状であることが好ましく、アクリル系重合体の層を有する多層構造の粒子であることがより好ましい。アクリル系重合体の層(核)の外側にメタクリル酸アルキルを主体とする重合体の層を有する2層構造のものであってもよいし、さらにアクリル系重合体の層の内側にメタクリル酸アルキルを主体とする重合体の層(核)を有する3層構造のものであってもよい。多層構造のアクリル系ゴム粒子は、たとえば特公昭55−27576号公報に記載の方法により製造することができる。
ゴム成分の配合量は、好ましくは熱可塑性樹脂の5〜50重量%であり、より好ましくは10〜45重量%である。ゴム成分の配合量が少なすぎると、十分な引き裂き強度向上効果が得られにくい傾向にあり、ゴム成分の配合量が多すぎると、基材フィルムの取扱い性が低下する傾向にある。
ゴム成分の熱可塑性樹脂への分散方法は特に限定されず、たとえば別々に作製した熱可塑性樹脂とゴム成分(ゴム粒子)をプラストミル等で混練して分散させる方法や、熱可塑性樹脂調製時に同じ反応容器内でゴム成分も調製してゴム成分が分散された熱可塑性樹脂を得るリアクターブレンド法などを挙げることができる。リアクターブレンド法は、ゴム成分の分散程度を向上させるうえで有利である。
基材フィルム10には、上記の熱可塑性樹脂およびゴム成分の他に、任意の適切な添加剤が添加されていてもよい。このような添加剤としては、たとえば、ゴム成分の分散性を向上させるための相溶化剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、および着色剤などが挙げられる。基材フィルム中の熱可塑性樹脂およびゴム成分の合計含有量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは50〜99重量%、さらに好ましくは60〜98重量%、特に好ましくは70〜97重量%である。当該合計含有量が50重量%未満の場合、熱可塑性樹脂が本来有する高透明性等が十分に発現されないおそれがある。
相溶化剤としては、低分子のものも用いることができるがブリードなどの懸念から高分子からなる相溶化剤を用いることがより好ましい。高分子からなる相溶化剤の例としてはブロック共重合体などが挙げられ、具体的にはスチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合体などが挙げられる。
積層フィルム100における基材フィルム10の厚さ(延伸前)は特に制限されないが、強度や取扱い性等の作業性の点から1〜500μmが好ましく、1〜300μmがより好ましく、5〜200μmがさらに好ましく、5〜150μmが最も好ましい。
基材フィルム10のポリビニルアルコール系樹脂層20が形成される側の表面には、ポリビニルアルコール系樹脂層20との密着性を向上させるために、コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等の密着性向上処理を施したり、プライマー層、接着剤層等の薄層を形成したりしてもよい。
(ポリビニルアルコール系樹脂層)
ポリビニルアルコール系樹脂層20を形成するポリビニルアルコール系樹脂としては、たとえば、ポリビニルアルコール樹脂およびその誘導体が挙げられる。ポリビニルアルコール樹脂の誘導体としては、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタールなどの他、ポリビニルアルコール樹脂をエチレン、プロピレン等のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸のアルキルエステル、アクリルアミドなどで変性したものが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルアルコール樹脂を用いるのが好ましい。
ポリビニルアルコール系樹脂は、完全ケン化品であることが好ましい。ケン化度の範囲は、好ましくは80.0〜100.0モル%であり、より好ましくは90.0〜99.5モル%であり、さらに好ましくは94.0〜99.0モル%である。ケン化度が80.0モル%未満であると、偏光性積層フィルムとした後の耐水性および耐湿熱性に著しく劣る不具合がある。また、ケン化度が99.5モル%を超えるポリビニルアルコール系樹脂を使用した場合には、著しく染色速度が遅くなり、十分な偏光性能を有する偏光性積層フィルムが得られない場合があり、また製造において通常の数倍もの時間を要する不具合を生じる場合がある。
ここでいうケン化度とは、ポリビニルアルコール系樹脂の原料であるポリ酢酸ビニル系樹脂に含まれる酢酸基がケン化工程により水酸基に変化した割合をユニット比(モル%)で表したものであり、下記式で定義される数値である。JIS K 6726(1994)で規定されている方法で求めることができる。
ケン化度(モル%)=(水酸基の数)÷(水酸基の数+酢酸基の数)×100
ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は特に制限されるものではないが、100〜10000が好ましく、1500〜8000がより好ましく、さらには2000〜5000であることが最も好ましい。ここでいう平均重合度もJIS K 6726(1994)によって定められた方法によって求められる数値である。
上述のポリビニルアルコール系樹脂には、必要に応じて、可塑剤、界面活性剤等の添加剤が添加されてもよい。可塑剤としては、ポリオールおよびその縮合物などを用いることができ、たとえばグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどが例示される。添加剤の配合量は特に制限されないが、ポリビニルアルコール系樹脂の20重量%以下とするのが好適である。
ポリビニルアルコール系樹脂層20は、好ましくは、ポリビニルアルコール系樹脂を良溶媒に溶解させて得たポリビニルアルコール系樹脂溶液を基材フィルム10の一方の面に塗工し、乾燥により溶剤を蒸発させることによって形成される。このような方法によれば、ポリビニルアルコール系樹脂層20を薄く形成することが可能となる。ポリビニルアルコール系樹脂溶液を基材フィルム10に塗工する方法としては、ワイヤーバーコーティング法、リバースコーティング、グラビアコーティング等のロールコーティング法、スピンコーティング法、スクリーンコーティング法、ファウンテンコーティング法、ディッピング法、スプレー法などの公知の方法から適宜選択できる。乾燥温度は、たとえば50〜200℃であり、好ましくは60〜150℃である。乾燥時間は、たとえば2〜20分である。
上述のように、ポリビニルアルコール系樹脂層20を形成する前に、基材フィルム10のポリビニルアルコール系樹脂層20が形成される側の表面に、密着性を向上させることを目的としてプライマー層をあらかじめ形成しておいてもよい。プライマー層は、たとえばポリビニルアルコール系樹脂と架橋剤とを含む溶液を、上記と同様の方法に塗工し、乾燥させることにより形成できる。
なお、ポリビニルアルコール系樹脂層20は、基材フィルム10上にポリビニルアルコール系樹脂からなるフィルムを貼着することにより形成することもできるが、この場合、フィルム間の貼着には接着剤を用いることができる。
積層フィルム100におけるポリビニルアルコール系樹脂層20の厚みは、3μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上45μm以下がより好ましい。3μm以下であると延伸後に薄くなりすぎて染色性が著しく悪化してしまい、50μmを超えると、得られる偏光性積層フィルムが厚くなる。
(b)延伸工程
本工程は、基材フィルム10およびポリビニルアルコール系樹脂層20を備える積層フィルム100を一軸延伸して延伸フィルム200を得る工程である(図2参照)。積層フィルム100の延伸倍率は、所望する偏光特性に応じて適宜選択することができるが、好ましくは積層フィルム100の元長に対して5倍超17倍以下であり、より好ましくは5倍超8倍以下である。延伸倍率が5倍以下であると、延伸されたポリビニルアルコール系樹脂層20’が十分に配向しないため、結果として、偏光子層の偏光度が十分に高くならない。一方、延伸倍率が17倍を超えると延伸時のフィルムの破断が生じ易くなると同時に、フィルムの厚みが必要以上に薄くなり、後工程での加工性・取扱い性が低下するおそれがある。本発明においては、上記のようなゴム成分が分散された基材フィルム10を用いるため、延伸倍率を5倍超にした場合であっても、得られる延伸フィルム200は、延伸方向への裂けに対する高い耐性を有する。したがって、本発明によれば、高い偏光特性を示すとともに、高い耐久性を備える偏光性積層フィルムを提供することができる。
一軸延伸処理は、一段での延伸に限定されず、多段で行なうこともできる。この場合、延伸処理の全段を合わせて5倍超の延伸倍率となるように延伸処理を行なうことが好ましい。
一軸延伸は、積層フィルム100の長手方向(フィルム搬送方向)に延伸を行なう縦延伸であることが好ましい。縦延伸方式としては、ロール間延伸方法、圧縮延伸方法、テンターを用いた延伸方法などが挙げられる。なお、一軸延伸は、縦延伸処理に限定されることはなく、斜め延伸等であってもよい。
延伸処理は、湿潤式延伸方法、乾式延伸方法のいずれも採用できるが、乾式延伸方法を用いる方が、延伸する際の温度を広い範囲から選択することができる点で好ましい。
延伸温度は、基材フィルムのガラス転移温度Tgまたは結晶化融点Tm近傍に設定され、好ましくは〔(TgまたはTm)−30℃〕〜〔(TgまたはTm)+15℃〕の範囲であり、より好ましくは〔(TgまたはTm)−25℃〕〜〔TgまたはTm〕の範囲である。延伸温度を〔(TgまたはTm)−30℃〕より低くすると、5倍超の高倍率延伸が困難になる。延伸温度が〔(TgまたはTm)+15℃〕を超えると、基材フィルム10の流動性が大きすぎて延伸が困難となる傾向にある。なお、延伸温度は上記範囲内であって、さらに好ましくは120℃以上である。延伸温度が120℃以上の場合、5倍超の高延伸倍率であっても延伸処理に困難性を伴わないからである。延伸処理の温度調整は、通常、加熱炉の温度調整による。
延伸フィルム200における一軸延伸された基材フィルム10’の厚さは、積層フィルム100の厚さが上記範囲である場合、通常1〜300μmとなり、好ましくは1〜100μmである。また、延伸フィルム200における一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂層20’の厚さは、1〜10μmであることが好ましく、2〜8μmであることがより好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂層20’の厚さが1μm以下であると薄すぎて染色性が著しく悪化してしまい、10μmを超えると、得られる偏光性積層フィルムが厚くなる。
(c)染色工程
本工程は、延伸フィルム200のポリビニルアルコール樹脂層20’を、二色性色素で染色して染色フィルム300を得る工程である(図3参照)。二色性色素としては、たとえば、ヨウ素や有機染料などが挙げられる。有機染料としては、たとえば、レッドBR、レッドLR、レッドR、ピンクLB、ルビンBL、ボルドーGS、スカイブルーLG、レモンイエロー、ブルーBR、ブルー2R、ネイビーRY、グリーンLG、バイオレットLB、バイオレットB、ブラックH、ブラックB、ブラックGSP、イエロー3G、イエローR、オレンジLR、オレンジ3R、スカーレットGL、スカーレットKGL、コンゴーレッド、ブリリアントバイオレットBK、スプラブルーG、スプラブルーGL、スプラオレンジGL、ダイレクトスカイブルー、ダイレクトファーストオレンジS、ファーストブラックなどが使用できる。これらの二色性物質は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
染色工程は、たとえば、上記二色性色素を含有する溶液(染色溶液)に、延伸フィルム200全体を浸漬することにより行なうことができる。染色溶液としては、上記二色性色素を溶媒に溶解した溶液を使用できる。染色溶液の溶媒としては、一般的には水が使用されるが、水と相溶性のある有機溶媒がさらに添加されてもよい。二色性色素の濃度は、0.01〜10重量%であることが好ましく、0.02〜7重量%であることがより好ましく、0.025〜5重量%であることが特に好ましい。
二色性色素としてヨウ素を使用する場合、染色効率をより一層向上できることから、さらにヨウ化物を、ヨウ素を含有する染色溶液に添加することが好ましい。このヨウ化物としては、たとえば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタンなどが挙げられる。染色溶液におけるヨウ化物の濃度は、0.01〜20重量%であることが好ましい。ヨウ化物の中でも、ヨウ化カリウムを添加することが好ましい。ヨウ化カリウムを添加する場合、ヨウ素とヨウ化カリウムとの割合は重量比で、1:5〜1:100の範囲にあることが好ましく、1:6〜1:80の範囲にあることがより好ましく、1:7〜1:70の範囲にあることが特に好ましい。
染色溶液への延伸フィルム200の浸漬時間は特に限定されないが、15秒〜15分間の範囲であることが好ましく、30秒〜3分間であることがより好ましい。また、染色溶液の温度は、10〜60℃の範囲にあることが好ましく、20〜40℃の範囲にあることがより好ましい。
なお、染色工程を延伸工程の前または同時に行なうことも可能であるが、ポリビニルアルコール系樹脂層に吸着させた二色性色素を良好に配向させることができるよう、積層フィルム100に延伸工程を施した後に行なうことが好ましい。
(d)架橋工程
本工程は、二色性色素で染色させて得られた染色フィルム300のポリビニルアルコール系樹脂層30に対して架橋処理を行ない、ポリビニルアルコール系樹脂層を偏光子層40とする架橋フィルム400を得る工程である(図4参照)。架橋工程は、たとえば架橋剤を含む溶液(架橋溶液)中に染色フィルム300を浸漬することにより行なうことができる。架橋剤としては、従来公知の物質を使用することができる。たとえば、ホウ酸、ホウ砂等のホウ素化合物や、グリオキザール、グルタルアルデヒドなどが挙げられる。これらは1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋溶液としては、架橋剤を溶媒に溶解した溶液を使用できる。溶媒としては、たとえば水が使用できるが、さらに、水と相溶性のある有機溶媒を含んでもよい。架橋溶液における架橋剤の濃度は、1〜20重量%の範囲にあることが好ましく、6〜15重量%であることがより好ましい。
架橋溶液には、ヨウ化物を添加してもよい。ヨウ化物の添加により、偏光子層40の面内における偏光特性をより均一化させることができる。ヨウ化物としては、たとえば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタンが挙げられる。ヨウ化物の濃度は、好ましくは0.05〜15重量%、より好ましくは0.5〜8重量%である。
架橋溶液への染色フィルム300の浸漬時間は、15秒〜20分間であることが好ましく、30秒〜15分間であることがより好ましい。また、架橋溶液の温度は、10〜90℃の範囲にあることが好ましい。
なお、架橋工程は、架橋剤を染色溶液中に配合することにより、染色工程と同時に行なうこともできる。また、架橋工程と延伸工程とを同時に行なってもよい。
(e)乾燥工程
得られた架橋フィルム400は、通常、洗浄を行なった後、乾燥される。これにより偏光性積層フィルムが得られる(図5参照)。洗浄は、イオン交換水、蒸留水などの純水に架橋フィルム400を浸漬することにより行なうことができる。水洗浄温度は、通常3〜50℃、好ましくは4〜20℃の範囲である。浸漬時間は、通常2〜300秒間、好ましくは5〜240秒間である。洗浄は、ヨウ化物溶液による洗浄処理と水洗浄処理とを組み合わせてもよく、適宜にメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、プロパノール等の液体アルコールを配合した溶液を用いることもできる。
乾燥方法としては、任意の適切な方法(たとえば、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥)を採用しうる。たとえば、加熱乾燥の場合の乾燥温度は、通常20〜95℃であり、乾燥時間は、通常1〜15分間程度である。
偏光性積層フィルムは、二色性色素が吸着配向されたポリビニルアルコール系樹脂層からなる偏光子層40を備えるものであり、これ自体偏光板として用いることができる。本発明の方法によれば、偏光子層40の厚みを10μm以下にすることが可能であるため、薄型の偏光性積層フィルムを得ることができる。また、本発明の偏光性積層フィルムは、偏光性能および耐久性にも優れる。
<保護フィルム付き偏光板の製造方法>
上記偏光性積層フィルムは、保護フィルムを貼着した偏光板を製造するための中間物としても有用であり、これを用いることにより、保護フィルム付き偏光板を効率的に歩留まり良く製造することができる。保護フィルム付き偏光板の一例を図6に示す。図示される保護フィルム付き偏光板600は、偏光子層40における延伸された基材フィルム10’が積層されていた面とは反対側に保護フィルム50を有する。図6の例においては基材フィルム10’が剥離除去されているが、保護フィルム付き偏光板は基材フィルム10’を有していてもよい。
保護フィルム付き偏光板は、上記偏光性積層フィルムを用いて、下記工程を含む方法によって作製することができる。
(A)偏光性積層フィルム500の偏光子層40における基材フィルム10’側とは反対側の面に保護フィルム50を貼合する工程、
(B)基材フィルム10’を剥離除去する工程。なお、工程(B)は上述のように任意の工程である。
保護フィルム50は、基材フィルムを構成する熱可塑性樹脂として上述した樹脂と同様の樹脂から構成することができる。保護フィルム50は、一軸延伸または二軸延伸により位相差を付与したものであってもよい。
保護フィルム50は薄いものが好ましいが、薄すぎると強度が低下し、加工性に劣る。一方、厚すぎると透明性が低下したり、積層後に必要な養生時間が長くなったりするなどの問題が生じる。したがって、保護フィルム50の厚みは80μm以下が好ましく、より好ましくは5〜60μmである。また、保護フィルム付き偏光板の薄型化の観点からは、偏光子層40と保護フィルム50の合計の厚みは100μm以下であることが好ましく、より好ましくは90μm以下、さらに好ましくは80μm以下である。
保護フィルム50の偏光子層40とは反対側の表面に、ハードコート層、防眩層、光拡散層、反射防止層などの光学層を形成することもできる。
偏光子層40と保護フィルム50との貼合は、接着剤または粘着剤を用いて行なうことができる。接着剤としては、たとえばポリビニルアルコール系樹脂水溶液、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤などの水系接着剤が挙げられる。保護フィルム50としてケン化処理などで親水化処理されたセルロースエステル系樹脂フィルムを用いる場合、接着剤としてはポリビニルアルコール系樹脂水溶液が好適に用いられる。接着剤として用いるポリビニルアルコール系樹脂には、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるビニルアルコール系共重合体、さらにはそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体などがある。水系接着剤には、多価アルデヒド、水溶性エポキシ化合物、メラミン系化合物、ジルコニア化合物、亜鉛化合物などが添加剤として添加されてもよい。
水系接着剤を用いて偏光子層40と保護フィルム50とを貼合する方法は特に限定されるものではなく、たとえば流延法、マイヤーバーコート法、グラビアコート法、カンマコーター法、ドクタープレート法、ダイコート法、ディップコート法、噴霧法などにより、偏光子層40および/または保護フィルム50の表面に接着剤を均一に塗布し、塗布面にもう一方のフィルムを重ねてロールなどを用いて貼合し、乾燥する方法などが挙げられる。流延法とは、被塗布物である偏光子層40または保護フィルム50を、概ね垂直方向、概ね水平方向、または両者の間の斜め方向に移動させながら、その表面に接着剤を流下して拡布させる方法である。
偏光子層40と保護フィルム50とを貼合した後、水系接着剤中に含まれる水を除去するため、積層されたフィルムを乾燥させる。乾燥温度は、好ましくは30〜90℃である。30℃未満であると、偏光子層40と保護フィルム50が剥離しやすくなる傾向がある。また、90℃以上であると、熱によって偏光性能が劣化するおそれがある。乾燥時間は10〜1000秒とすることができ、特に生産性の観点からは、好ましくは60〜750秒、より好ましくは150〜600秒である。乾燥後はさらに、室温またはそれよりやや高い温度、たとえば、20〜45℃程度の温度で12〜600時間程度養生してもよい。養生温度は、乾燥時に採用した温度よりも低く設定されるのが一般的である。
偏光子層40と保護フィルム50とを貼合する際の接着剤として、光硬化性接着剤を用いることもできる。光硬化性接着剤としては、たとえば光硬化性エポキシ樹脂と光カチオン重合開始剤との混合物を挙げることができる。
光硬化性接着剤を用いる場合は、偏光子層40と保護フィルム50とを上記と同様にして貼合した後、活性エネルギー線を照射することによって光硬化性接着剤を硬化させる。活性エネルギー線の光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する活性エネルギー線が好ましく、具体的には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどが好ましく用いられる。
光硬化性接着剤への光照射強度は、光硬化性接着剤の組成によって適宜決定され、特に限定されないが、重合開始剤の活性化に有効な波長領域の照射強度が0.1〜6000mW/cm2であることが好ましい。照射強度が0.1mW/cm2以上である場合、反応時間が長くなりすぎず、6000mW/cm2以下である場合、光源から輻射される熱および光硬化性接着剤の硬化時の発熱によるエポキシ樹脂の黄変や偏光子層の劣化を生じるおそれが少ない。光硬化性接着剤への光照射時間は、硬化させる光硬化性接着剤に応じて適用されるものであって特に限定されないが、上記の照射強度と照射時間との積として表される積算光量が10〜10000mJ/cm2となるように設定されることが好ましい。光硬化性接着剤への積算光量が10mJ/cm2以上である場合、重合開始剤由来の活性種を十分量発生させて硬化反応をより確実に進行させることができ、10000mJ/cm2以下である場合、照射時間が長くなりすぎず良好な生産性を維持できる。
なお、偏光子層40と保護フィルム50との貼合にあたっては、あらかじめ偏光子層40および/または保護フィルム50の接着面に、接着性を向上させるために、プラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理などの表面処理を必要に応じて施してもよい。ケン化処理としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリの水溶液に浸漬する方法が挙げられる。
一方、偏光子層40と保護フィルム50との貼合に用いられる粘着剤は、通常、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂などをベースポリマーとし、これに、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物などの架橋剤を加えた組成物からなる。さらに微粒子を含有して光散乱性を示す粘着剤層とすることもできる。
粘着剤層の厚みは1〜40μmであることが好ましいが、加工性、耐久性等を損なわない範囲で薄く形成することが好ましく、より好ましくは3〜25μmである。粘着剤層の厚みが1μm未満であると粘着性が低下し、40μmを超えると粘着剤がはみ出すなどの不具合を生じ易くなる。
粘着剤により偏光子層40と保護フィルム50とを貼合する方法は特に限定されるものではなく、保護フィルム面または偏光子層面に、上記したベースポリマーをはじめとする各成分を含む溶液(粘着剤組成物)を塗布し、乾燥して粘着剤層を形成した後、偏光子層40と保護フィルム50とを貼り合わせてもよいし、セパレータ(剥離フィルム)上に粘着剤層を形成した後、保護フィルム面または偏光子層面に転写して、偏光子層40と保護フィルム50とを貼り合わせてもよい。
なお、密着性を向上させるために、偏光子層40および/または保護フィルム50の貼合面、あるいは粘着剤層の片面もしくは両面に、あらかじめコロナ処理などの表面処理を必要に応じて施してもよい。
上記工程(B)は、工程(A)で得られる基材フィルム10’/偏光子層40/保護フィルム50を備える積層体から、基材フィルム10’を剥離除去する工程である。保護フィルム50の貼合後、そのまますぐ基材フィルム10’を剥離してもよいし、保護フィルム50を貼合後、一度ロール状に巻き取った後、後工程で巻き出しながら基材フィルム10’を剥離してもよい。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
〔偏光性積層フィルムの作製〕
<実施例1>
(1)基材フィルムの作製
リアクターブレンド法によって、同じ反応容器内で熱可塑性樹脂およびゴム成分を順次調製した。具体的には、チーグラー・ナッタ型触媒を用いて、第一工程としてプロピレンモノマーを気相中でフィードしていき、熱可塑性樹脂であるプロピレン単独重合体を製造した。プロピレンモノマーのフィードを止めて反応を停止させた後、その反応容器にそのまま、第二工程としてエチレンモノマーとプロピレンモノマーを気相中でフィードしていき、ゴム成分であるエチレン−プロピレン共重合体を製造し、ゴム成分であるエチレン−プロピレン共重合体が粒子状で分散されたプロピレン単独重合体を得た。共重合体に占めるエチレンユニットの含有量を重合時の物質収支から求めたところ、35重量%であった。また樹脂全体(熱可塑性樹脂およびゴム成分の合計)に占めるエチレンユニットの含有量を高分子ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行)の第616頁に記載されている方法に従って求め、この値から樹脂全体に占めるエチレン−プロピレン共重合体の含有量を算出したところ、29重量%であった(すなわち、エチレン−プロピレン共重合体の含有量は熱可塑性樹脂の40.8重量%)。
得られた混合樹脂を250℃で溶融混錬した後、Tダイにて280℃の温度で溶融押出を行ない、厚み100μmの基材フィルムを得た。
(2)プライマー層の形成
ポリビニルアルコール粉末(日本合成化学工業(株)製「Z−200」、平均重合度1100、平均ケン化度99.5モル%)を95℃の熱水に溶解し、濃度3重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液に架橋剤(住友化学(株)製「スミレーズレジン650」)をポリビニルアルコール粉末6重量部に対して5重量部混合した。得られた混合水溶液を、コロナ処理を施した上記基材フィルムのコロナ処理面上にマイクログラビアコーターを用いて塗工し、80℃で10分間乾燥させることにより、厚み0.2μmのプライマー層を形成した。
(3)ポリビニルアルコール系樹脂層の形成
ポリビニルアルコール粉末(クラレ(株)製「PVA124」、平均重合度2400、平均ケン化度98.0〜99.0モル%)を95℃の熱水に溶解し、濃度8重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液を、上記プライマー層上にリップコーターを用いて塗工し、80℃で2分間、70℃で2分間、ついで60℃で4分間の条件下で乾燥させることにより、基材フィルム上にプライマー層を介してポリビニルアルコール系樹脂層が積層された積層フィルムを作製した。ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みは9.8μmであった。
(4)延伸フィルムの作製
上記積層フィルムを160℃の延伸温度で5.8倍に自由端縦一軸延伸し、延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの厚みは28.5μmであり、ポリビニルアルコール系樹脂層の厚みは4.2μmであった。
(5)偏光性積層フィルムの作製
上記延伸フィルムを60℃の温浴に60秒間浸漬した後、ヨウ素とヨウ化カリウムとを含む水溶液である30℃の染色溶液に150秒間程度浸漬して、ポリビニルアルコール系樹脂層の染色を行ない、ついで10℃の純水で余分なヨウ素液を洗い流した。次に、ホウ酸とヨウ化カリウムとを含む水溶液である76℃の架橋溶液に600秒間浸漬した。その後、10℃の純水で4秒間洗浄し、最後に50℃で300秒間乾燥させることにより、偏光性積層フィルムを得た。
偏光性積層フィルムを作製するまでの各工程において、延伸後のフィルムの裂け等の不具合は生じず、安定して偏光性積層フィルムを作製することができた。
<実施例2>
実施例1の「(1)基材フィルムの作製」の第二工程において、エチレンモノマーと1−ブテンモノマーをフィードし、ゴム成分としてエチレン−ブテン共重合体を調製したこと以外は、実施例1と同様にして厚み100μmの基材フィルムを作製した。共重合体に占めるエチレンユニットの含有量は35重量%であった。また樹脂全体に占めるエチレンユニットの含有量は30重量%であった(すなわち、エチレン−プロピレン共重合体の含有量は熱可塑性樹脂の42.9重量%)。
このようにして得られた基材フィルムを用い、実施例1と同様にして偏光性積層フィルムを作製した。偏光性積層フィルムを作製するまでの各工程において、延伸後のフィルムの裂け等の不具合は生じず、安定して偏光性積層フィルムを作製することができた。
<比較例1>
プロピレン単独重合体(住友化学(株)製「住友ノーブレンFLX80E4」、融点Tm=163℃)からなる厚み100μmの基材フィルム(ゴム成分なし)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作製した。ついで、実施例1と同様の条件で自由端縦一軸延伸処理を行ない、厚み30.1μmの延伸フィルムを得た。延伸フィルムにおけるポリビニルアルコール系樹脂層の厚みは4.5μmであった。
<比較例2>
エチレンユニットを約5重量%含むプロピレン−エチレンランダム共重合体(住友化学(株)製「住友ノーブレン W151」、融点Tm=138℃)からなる厚み100μmの基材フィルム(ゴム成分なし)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作製した。ついで、実施例1と同様の条件で自由端縦一軸延伸処理を行ない、厚み30.1μmの延伸フィルムを得た。延伸フィルムにおけるポリビニルアルコール系樹脂層の厚みは4.5μmであった。
(延伸フィルムの引き裂き強度の測定)
上記実施例および比較例で得られた延伸フィルムの引き裂き強度を次の方法で測定した。まず、延伸フィルムの短辺端部の中央(フィルム幅方向の中央)から、カッターを用いて延伸方向と平行に切り目を入れた。次に、万能引っ張り試験機((株)島津製作所製「オートグラフAG−I」)を用いて、この切り目の基点から延伸フィルムを引き裂き、そのときの引き裂き強度を同装置を用いて測定した。フィルム引き裂き時の速度は300mm/minとした。本測定により、各引き裂き距離(切り目の基点からの引き裂かれたフィルムの距離)における引き裂き強度が得られるが、引っ張り試験機を用いた引き裂き強度測定においては、ある程度の引き裂き距離に達してフィルムの引き裂き角度が安定するまでは、引き裂き強度が高く出ることが多い。したがって、本測定では、この部分を除外し、引き裂き強度が安定している領域における引き裂き強度の平均値を求め、これを引き裂き強度とした。結果を表1に示す。
Figure 0005844562
表1に示されるとおり、実施例1および2の延伸フィルムは、比較例1および2と比較して、延伸方向への裂けに対して高い耐性を有することが確認された。
〔保護フィルム付き偏光板の作製〕
<実施例3>
実施例1および2で得られた各偏光性積層フィルムを用いて、次の手順で保護フィルム付き偏光板を作製した。まず、ポリビニルアルコール粉末((株)クラレ製「KL−318」、平均重合度1800)を95℃の熱水に溶解し、濃度3重量%のポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液に架橋剤(住友化学(株)製「スミレーズレジン650」)をポリビニルアルコール粉末2重量部に対して1重量部混合し、接着剤溶液とした。
次に、偏光性積層フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層上に、上記接着剤溶液を塗布した後、トリアセチルセルロース(TAC)からなる保護フィルム(コニカミノルタオプト(株)製「KC4UY」)を貼合し、保護フィルム/接着剤層/偏光子層/プライマー層/基材フィルムの5層からなる偏光板を得た。得られた偏光板から基材フィルムを剥離し、保護フィルム/接着剤層/偏光子層/プライマー層の4層からなる偏光板を作製した。基材フィルムは容易に剥離することができた。
10 基材フィルム、10’ 延伸された基材フィルム、20 ポリビニルアルコール系樹脂層、20’ 延伸されたポリビニルアルコール系樹脂層、30 二色性色素で染色されたポリビニルアルコール系樹脂層、40 偏光子層、50 保護フィルム、100 積層フィルム、200 延伸フィルム、300 染色フィルム、400 架橋フィルム、500 偏光性積層フィルム、600 保護フィルム付き偏光板。

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂にエチレンユニットを含む共重合体であるゴム成分が分散されてなる基材フィルムの一方の面にポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層フィルムを得る工程と、
    前記積層フィルムを一軸延伸して延伸フィルムを得る工程と、
    前記延伸フィルムの前記ポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色して、染色フィルムを得る工程と、
    前記染色フィルムの前記ポリビニルアルコール系樹脂層を、架橋剤を含む溶液に浸漬して偏光子層を形成し、架橋フィルムを得る工程と、
    前記架橋フィルムを乾燥する工程と、
    を含む偏光性積層フィルムの製造方法。
  2. 前記熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂である請求項1に記載の偏光性積層フィルムの製造方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂がプロピレン単独重合体である請求項1に記載の偏光性積層フィルムの製造方法。
  4. 前記ゴム成分がエチレンユニットと、プロピレンユニット、ブテンユニット、オクテンユニットおよびスチレンユニットからなる群から選択される1種以上のユニットとを含む共重合体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏光性積層フィルムの製造方法。
  5. 前記共重合体における前記エチレンユニットの含有量が10重量%超90重量%未満である請求項1〜4のいずれか1項に記載の偏光性積層フィルムの製造方法。
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