JP5844362B2 - 積極駆動スパイラルコンベアおよびベルト - Google Patents

Description

本発明は、概して動力駆動式コンベアに関し、詳細には、コンベアベルトが回転駆動タワーの周囲のらせん経路において積極駆動されるスパイラルコンベアに関する。

コンベアベルトは、物品、例えば食品および他の物質などを冷却または加熱された環境を通して搬送するために使用されることが多い。小さい設置面積で長い搬送経路を実現するために、冷凍庫および乾燥機では、中央タワー、ドラムまたはケージに巻き付くらせん経路をコンベアベルトがたどるスパイラルコンベアが使用される。

らせんコンベアの中には、非回転式中央タワーに支持されるらせん状トラックで構成されるものもある。コンベアベルトは、らせん経路の外側の単一地点の駆動スプロケットによって、らせん状トラックの周囲で駆動される。ベルトの最大張力は、駆動スプロケットと係合する直前に発生するが、そのような長いベルトでは非常に高い可能性がある。最大ベルト張力を低減するために、増速駆動式スパイラルコンベアシステムが使用される。これら増速駆動システムでは、コンベアベルトは、ベルトの内側縁部と、周囲にベルトがらせん状に巻かれる回転ドラムのより速く回転する外面との間の摩擦接触によって駆動される。ベルトはらせん経路全体に沿って駆動されるため、最大ベルト張力は低減する。しかし、いくらかの張力が、ドラムとベルト縁部との間の効果的な摩擦係合になお必要とされる。さらに、摩擦係合によってベルト縁部および外側ドラム面に摩耗が引き起こされる。ドラムを駆動するために必要とされる回転エネルギーの大部分は摩擦となって失われるため、運動および動力必要量はかなり高い可能性がある。そして増速システムはドラムの外側とベルトの内側縁部との間の摩擦に影響されやすいので、張力および増速の適切な設定は設置ごとに変わる。

積極駆動式スパイラルシステムは、回転ケージの外側の駆動構造がコンベアベルトの内側の構造と係合するものであり、増速システムのいくつかの欠点を克服するために使用されてきた。ケージ上の規則的に離間された駆動構造と、ベルト内側縁部の規則的に離間された縁部構造との間に積極係合があるため、増速システムで起きるようなすべりはない。追加的張力を必要とせず、摩擦損失はより少ない。しかし積極駆動式スパイラルシステムの１つの問題は、ベルトをケージの駆動構造と正確に係合し、そしてそれから離すことにある。

本発明の特徴を具現化するコンベアベルトの１つのバージョンは、列の第１側縁部から列の反対側の第２側縁部まで搬送方向に対して垂直に延在するヒンジ軸を規定するヒンジ連結部に沿って連続列間で連結された一連のベルトモジュール列を備える。第１側縁部が搬送経路において回転の内側にある時、一連の列が第１側縁部でともにつぶれることができるように、ヒンジ連結部は搬送方向に遊びがある。第１側縁部は駆動面を有する。歯が列の第１側縁部から遠位端まで外側に突出する。各歯の案内面は、外側駆動部材の端部を歯の間に案内し、それにより駆動部材が、連続する列の列の駆動面と駆動接触してコンベアベルトを搬送方向に駆動するように向けられている。

本発明の別の態様において、スパイラルコンベアの１つのバージョンは、底部から頂部まで延在する外周を有する回転式円筒状駆動タワーを備える。ベルト進入レベルは上昇スパイラルでは底部に隣接し、または下降スパイラルでは頂部に隣接する。平行な駆動部材が、ある長さで駆動タワーの周囲に延在する。各駆動部材は上端から下端まで半径方向外側に突出する隆起部を有する。隆起部の下端は、上昇スパイラルではベルト進入レベルから上方へ第１の距離だけ間隔を空けられ、または、隆起部の上端は、下降スパイラルではベルト進入レベルから下方に第１の距離だけ間隔を空けられている。コンベアベルトは回転式円筒状駆動タワーの外周の周りをらせん状搬送経路に沿って搬送方向を上方へまたは下方へ前進する。コンベアベルトは複数のベルトモジュール列を含み、複数のベルトモジュール列は上面と下面とを有し、列の第１側縁部から列の反対側の第２側縁部まで搬送方向に対して垂直に延在するヒンジ軸を規定するヒンジ連結部に沿って連続列間でヒンジ式に連結されている。第１側縁部がらせん状搬送経路の内側にある時、一連の列が第１側縁部でともにつぶれることができるようにヒンジ連結部は搬送方向に遊びを有する。各列の第１側縁部は駆動面と外方に延在する一連の歯とを含み、歯の案内面は、コンベアベルトをらせん状搬送経路に沿って搬送方向に駆動するために、上昇スパイラルでは隆起部の下端を、または下降スパイラルでは隆起部の上端を歯の間に案内し、それによって隆起部が駆動面と駆動接触するように位置付けられるように向けられる。

スパイラルコンベアの別のバージョンは、底部から頂部まで延在し、垂直軸の周りを回転する駆動タワーを備える。平行な駆動部材が、駆動タワーの底部から頂部まで、ある長さで延在する。駆動部材のそれぞれは外方に突出する隆起部を有し、隆起部の垂直軸からの距離は、駆動タワーの底部から頂部まで変化する。コンベアベルトは、駆動部材の隆起部がベルトの内側縁部と係合することによって、駆動タワーの周りのらせん経路上で積極駆動される。

これら本発明の特徴、ならびにその有利性は、以下の説明、添付の請求項、および付随する図面を参照することによってより理解される。

図１は、本発明の特徴を具現化するスパイラルコンベアシステムの側面概略図である。 図２Ａは、図１の駆動タワーの駆動部材の下側部分の縦断面図である。 図２Ｂは、図１の駆動タワーの駆動部材の下側部分の正面図である。 図２Ｃは、図１の駆動タワーの駆動部材の下側部分に進入するスパイラルコンベアベルトの上面図である。 図３Ａは、図１の駆動タワーの駆動部材の中間部分の縦断面図である。 図３Ｂは、図１の駆動タワーの駆動部材の中間部分の正面図である。 図４Ａは、図１の駆動タワーの駆動部材の上側部分の縦断面図である。 図４Ｂは、図１の駆動タワーの駆動部材の上側部分の正面図である。 図５Ａは、本発明の特徴を具現化する側部柔軟性コンベアベルトモジュールの内側縁部の不等角上面図である。 図５Ｂは、本発明の特徴を具現化する側部柔軟性コンベアベルトモジュールの内側縁部の不等角底面図である。 図６は、本発明の特徴を具現化する側部柔軟性コンベアベルトモジュールの別のバージョンの内側縁部の不等角図である。 図７は、本発明の特徴を具現化する側部柔軟性コンベアベルトモジュールのさらに別のバージョンの内側縁部の不等角図である。 図８は、本発明の特徴を具現化する側部柔軟性コンベアベルトモジュールのなおさらに別のバージョンの内側縁部の不等角図である。 図９は、本発明の特徴を具現化する側部柔軟性コンベアベルトの別のバージョンの内側縁部および駆動タワーの周囲の上面図である。 図１０は、図５Ａおよび５Ｂのモジュールから構成されたコンベアベルトの内側縁部の一部の不等角図である。 図１１は、図５〜８のモジュール式コンベアベルトを使用する別のスパイラルコンベアの側面図である。 図１２は、図１１のスパイラルコンベアの駆動部材の一部の斜視図である。 図１３は、線１３−１３に沿った図１２の駆動部材の断面図である。 図１４は、図１１のスパイラルコンベアの一部の側面図であり、ベルト進入レベルの駆動タワーを示す。 図１５は、図１１のスパイラルコンベアのベルト進入レベルの拡大図であり、コンベアベルトと駆動部材との初期係合を示す。 図１６は、図５〜８のモジュールから作製されたコンベアベルトと使用可能な、タワー周囲にらせん状駆動バーを備えたスパイラル駆動タワーの別のバージョンの、力ダイアグラムが重ね合わせられた側面図である。 図１７は、図５〜８のモジュールから作製されたコンベアベルトと使用可能な、外側に延在する底スカート部分を備えた駆動タワーの他のバージョンの斜視図である。 図１８は、図５〜８のモジュールから作製されたコンベアベルトと使用可能な、外側に延在する底スカート部分を備えた駆動タワーの他のバージョンの斜視図である。

図１にスパイラルコンベアが概略的に示されている。スパイラルコンベアは、垂直軸１２の周囲を回転するように駆動される円筒ドラムまたはケージの形態にある駆動タワー１０を含む。その回転するタワーは、その周囲１６の周りに規則的に離間された複数の平行な、一般的には垂直な駆動部材１４を有する。各駆動部材はタワーの底部１８と頂部１９との間の長さに延在する。コンベアベルト２０はタワー周囲の多層らせん経路をたどる。経路はらせん状搬送経路によってまたは底部の搬送経路よって画定され、スタッカープレートがベルトに取り付けられる。ベルトの内側縁部は駆動部材と積極係合しており、タワーが回転するにつれ駆動部材がベルトをタワーの上方へ上げる。ベルトは、タワー頂部の出口から底部の入口に戻るその経路を形成する際、様々な引き上げ、アイドルおよび供給スプロケット２２の周りを移動する。タワー１０は底部で基部２４に取り付けられ、モータおよびギア（図示せず）によって回転する。

駆動部材１４のそれぞれは、図２ＡおよびＢに示されるように、底部１８で駆動タワー１０の下部リング２７に固定された略垂直のレール２６と、レールの外方に突出した隆起部２８とを備える。レールのほぼ全長に沿ってレールの外面３４を覆う上張り３２に形成された隆起部が示されている。図２Ｃに示されるように、タブ３６が上張りをレールに保持している。上張りに形成する代わりに、隆起部をレールに直接溶接するか、あるいはレールと一体式に形成することができる。

各駆動部材の下側部分３８において、隆起部２８は等高領域４０とテーパ領域４２とを含む。等高領域はレールの底部で始まり、テーパ領域まで上方へ延びる。隆起部２８の高さは、等高領域での高さｈ_２からテーパ領域の上端での最大高さｈ_１まで増大する。換言すると、隆起部２８の、駆動タワーの垂直軸１２（図１）からの距離は、等距離からテーパ領域の上端のより長い距離まで増大する。下側部分３８の等高領域は、角度αだけ垂直面から角度を成す。

駆動タワーの下側部分の底部における隆起部の非垂直向きと低い高さｈ_２とによって、図２Ｂおよび２Ｃに示されるように、回転しているタワーにコンベアベルト２０が入りやすくなる。通常はヒンジロッド（図示せず）によって列対列で相互接続されるベルトモジュール４４の一連の列から構成されるモジュラー式プラスチックコンベアベルトとしてコンベアベルト２０は示されている。ベルトが、回転しているタワー１０内へ接線方向に前進すると、その内側縁部４６の１つが隆起部２８の１つと接触し得る。ベルトが駆動タワーのより近くに向けられると、最終的には隆起部がスライドし、内側縁部から離れて隣接ベルト列間の間隙４８の中へ入る。下側部分における隆起部の角度の付いた向きは、傾斜したらせん経路５０に沿ってベルトが移動する時、ベルトを適切な係合に案内する一助となる。ベルトが駆動部材の下側部分３８のテーパ領域４２に到達する時まで、隆起部はベルト列の内側縁部のすぐ上流の位置をとる。この位置において、駆動部材はベルトの内側縁部と係合し、ベルトをらせん経路５０に沿って滑らないように積極駆動する。テーパ領域４２において、隆起部はその最大高さｈ_１まで徐々に高さを増す。この漸増がさらに、最大高さの駆動部材１４’によって示されているように、ベルトを回転タワーと完全に積極係合するように移行させる一助となる。

各駆動部材１４の中間部分５２において、隆起部２８は最大高さｈ_１まで延在する。中間部分において、垂直軸１２（図１）からの隆起部の距離は一定である。図３Ａおよび３Ｂに示されるように、中間部分は駆動タワーの周囲に、下側部分３８の真上に配置される。中間部分はタワーの高さの主要部分を構成し、ゆえにコンベアベルトとの駆動係合の大部分を提供する。中間部分は示されるように垂直であってもよく、あるいは垂直面に対して斜めになっていてもよい。図４Ａおよび４Ｂに示されるように、ベルトがタワー１０の頂部１９から出る少し手前で、隆起部の高さは最大高さｈ_１から先細になり頂部でゼロになる。先細は各駆動部材１４の上側部分５４において生じる。各レールの頂部は上部リム５６に固定されている。上側部分において隆起部２８の高さが減少することによって、すなわち隆起部の、駆動タワーの垂直軸からの距離が減少することによって、ベルトが回転タワーの駆動部材から徐々にそして完全に離脱することが可能になる。

このようにして、駆動部材を備えた図１〜４のスパイラルコンベアは、らせん経路に沿って増速駆動することなくコンベアベルトを積極駆動し、その駆動部材によってベルトの内側縁部と、回転するスパイラル駆動タワーの底部から頂部まで高さが変わる隆起部とが係合する。

図５Ａおよび５Ｂに示される縁部ベルトモジュール６０を使用して、図２Ｃのベルト２０の構造と異なる縁部構造を有する側部柔軟性コンベアベルトを構成することができる。縁部モジュール６０は、ベルトのサイドモジュール６６のキャビティ６４に取り付けられたテント形状歯６２を有する。歯はモジュールの上面６８からキャビティ６４に押し込められる。歯の基部７４から延在する突出部７２のコーナーにねじ込まれたねじ７０の頭部が、キャビティの内側コーナーでモジュールの下面６９を捕捉し、歯をモジュールに取り付ける。歯は、ねじを取り除くことによってモジュールから取り外すことができる。突出部７２もモジュールの枢動ロッドホール７６を部分的に塞ぎ、ヒンジロッドをベルト内に保持する助けとなる。この縁部モジュールの変形において、代わりに歯を下面６９から挿入し、同じように保持することができる。そのようにしてこれら歯は上面６８から上へ、または下面６９から下へ延在することができる。テント形状歯は、歯の遠位端８０から離れるにつれて集まる一対の案内面７８、７９を有する。

ベルトモジュールの内側縁部から延在する歯の別のバージョンが図６に示されている。このモジュールではダイヤモンド−プリズム形状歯８２が、モジュール８６の内側縁部８４の半径方向外側に延在する。ダイヤモンド形状歯はモジュールと一体的に成形され、４つの案内面８８Ａ〜Ｄと２つの垂直駆動面８９Ａ、８９Ｂとを有する。図５Ａおよび５Ｂのテント形状歯６２は縁部モジュールと一体的に形成可能であり、また、図６のダイヤモンド形状歯はモジュールに取り付け可能な別個のピースとして作製可能であることは明らかであろう。一体成型された歯を備えた別のベルトモジュールが図７に示されている。ベルトモジュール１３０は、モジュールの内側縁部１３４から半径方向外側に突出する切頭三角状プリズムの形状の歯１３２を有する。案内面１３６、１３７がモジュールの上面および下面から集束する。三角状プリズムの底面は駆動面１３８として作用する。図８のベルトモジュール１４０は円筒楕円形の形状の歯１４２を有する。この歯は丸みを帯びた案内面１４５、１４６を有し、それらの間に反対側にある駆動面１４６、１４７が延びている。

図５Ａおよび５Ｂのような内側縁部を有するモジュールから作製されたコンベアベルト９０の一部が図１０に示されている。このベルト部分は、搬送方向９６に対して垂直に延在するヒンジ連結部９４のヒンジロッド９３によって列９２において連結されたモジュールを示す。ベルトのピッチは連続するヒンジ間の距離である。ヒンジロッド開口部９８は搬送方向に長く、搬送方向に十分な遊びを提供することにより、ベルトの側縁部１００が回転の内側でつぶれる間、反対側の外側縁部が外径に沿ったより長い経路をたどれるように広がるようになっている。スパイラル駆動タワーに進入するベルト９０は低張力であり得るため、図１０に示されるように列はともにつぶれ得る。歯６２の後続案内面７９はそれらの遠位端８０から、連続する後続モジュールに面する駆動面１０２の方へ下降する。歯６２の先行案内面７８はそれらの遠位端８０から反対方向に、連続する先行モジュールの後方を向く駆動面１０２の方へ下降する。ベルト縁部の反対面１０３は、ベルトが反対方向に作動される場合、駆動面として使用することができる。

コンベアベルト９０がタワー周囲の周りのらせん経路１０６をたどるスパイラル駆動タワー１０４が図１１に示されている。垂直駆動部材１１２がタワーの頂部１１４から底部１１５までの長さに延在する。駆動部材は、最適な作動特性のために、一体的な複数のベルトピッチに等しい間隔で配置されると好ましい。しかし、非一体的な複数のベルトピッチで、または、異なる一体的な複数のベルトピッチで非均一的にそれらを離間することもできる。隆起部１１６は、その上端１１８から下端１１９まで、離間された駆動部材１１２の半径方向外側に突出している。この例ではコンベアは、らせん状に上昇する搬送方向１１０を伴う方向１０８の上昇スパイラル回転である。最初にベルトは隆起部の下端１１９より下のベルト進入レベル１２０でタワーと係合する。ベルトは、隆起部１１６の下端１１９のレベルまで上昇する前、タワーの周りを、わずかに傾斜した経路を約９０°などにわたり、またはベルトの内側縁部がつぶれるのに必要などんな円弧長さにもわたり移動する。

図１２および１３に示されるように、隆起部１１６の下端１１９は先細にされる。駆動部材１１２は平坦なストリップであり、その長さの大部分に沿って隆起部が外側に突出している。ストリップの両側縁部の溝１２１が、タワー周囲を形成する周囲構造１２２の縁部を受け止める。

コンベアベルトと上昇スパイラルとの係合が図１４および１５に示されている。図１４は、隆起部１１６の下端１１９の下でタワーと係合するコンベアベルトの底層を示す。隆起部の下端は、ベルト進入レベル１２０の上に垂直距離１２４だけ後退している。このタワーの後退部分において、ベルトの内側縁部は、ベルトの内側縁部につぶれる機械を与えるべく、タワーの周囲と摩擦接触しつつタワーに沿って移動する。最終的にベルト９０は隆起部１１６の下端１１９まで上がる。最初に隆起部１１６の遠位端１１９は、ベルト列の１つの上面６８から上方へ延在する歯６２と、以下の３つの場所：（ａ）先行案内面７８；（ｂ）後続案内面７９；または（ｃ）遠位端８０のうちの１つにおいて接触する。最初に先行案内面７８と接触した場合、隆起部の下端１１９は先行案内面を下降する傾向にあり、隆起部が先行の列を積極駆動する位置において列間に嵌合するように、その列を先行の列から後方へ離れるように押す。隆起部１１６の下端１１９が最初に後続案内面７９と接触した場合、下端はその案内面を滑り降り、その列と連続する後続列との間の間隙の、隆起部の先行側１２６が列の駆動面１０２（図１０）に駆動力を付与する位置に入る。隆起部の下端が歯６２の頂部の遠位端８０と最初に接触した場合、隆起部は摩擦およびベルト張力に応じてどちらかの案内面を滑り降りることができる。

下降スパイラルにおいて、運転は同じである。ベルト進入レベルはタワー頂部の隆起部の上端の上にある。隆起部は、ベルトの内側縁部がタワー周囲に向かってつぶれるのに十分な垂直距離だけ進入レベルより下に間隔を空けられている。下降スパイラルのベルトの歯は、隆起部の上端と係合するためにベルトの下面から下方に延在する。上下両方に向けられた案内面８８Ａ〜Ｄと駆動面８９Ａ、８９Ｂとを有する図６のようなモジュール、あるいは、丸みを付けられたｔｏおよび下側案内面１４４、１４５と駆動面１４６、１４７とを有する図８のようなモジュールから構成されるコンベアベルトは、下降および上昇スパイラルの両方に使用可能であり、両方向に駆動することができる。図６および８の歯はその垂直中心線および水平中心線の周りで対称である。図７のモジュールの三角形状の歯１３２の２つの案内面１３６、１３７によって、このようなモジュールから構成されたコンベアベルトが、上昇または下降スパイラルのいずれかにおいて、駆動面１４７に対して駆動されることが許容される。

図９は、各列の半径方向外側に延在する複数の歯を有する縁部モジュール１５０を備えた側部柔軟性コンベアベルトを示す。歯１５２、１５３のそれぞれは、鋸歯形状を形成する角度付き先行案内面１５４と後続駆動面１５６とを有する。駆動タワーの周囲の各駆動部材１５８は、先行駆動面１６２を備えた複数の鋸歯状隆起部１６０を有する。案内面１５４は隆起部の先行駆動面１６２を先行駆動面１５６と駆動接触するように案内する。タワーの隆起部はベルトの歯よりもわずかに薄く、それらがより簡単に嵌合するようになっている。また、歯の密度を高くすると、係合に利用できるポイントがさらに多く駆動タワーに提供される。

図１〜４に示される駆動タワーおよび図１１〜１５に示される駆動タワー周囲の駆動部材が略垂直であったとしても、図１６に示すように駆動部材を垂直面に対して斜めにすることができる。駆動タワー１６６は、らせん構造を形成するために、タワーの周囲１７０に垂直面に対して斜めにされた駆動部材上の隆起部１６８を有する。らせん経路１７４に沿って下降スパイラルとして作動するコンベアベルト１７２が示されている。ベルトは図７の歯、すなわち搬送方向に対して斜めの面、好ましくは非垂直の駆動隆起部の傾斜と同角度の面を備えた歯を有する縁部モジュールで構成される。下側案内面１３６によって駆動部材の上端１７６はベルト縁部と初期接触するように案内される。隆起部の先行縁部１７８が縁部モジュールの上側案内面１３７と係合し、そして上側案内面１３７は代わりに駆動面として作用する。図１６のタワーに重ね合わせられた力ダイアグラムが示すのは、傾斜隆起部１６８の先行面１７８によって、同様の傾斜の歯面１３７（拡大表示されている）に対してかけられかつその面に対して直角の方向に作用する総合力Ｆ_Ｔが、下向きの垂直成分Ｆ_Ｖを有し、それがコンベアベルトの内側縁部を押し下げる一助となっていることである。以前のバージョンの垂直駆動部材を備えたスパイラル駆動タワーに進入するコンベアベルトに必要とされ得る追加の押下げ構造の必要性がこれによって排除される。そして、図１６の前傾隆起部によって、コンベアベルトは駆動タワーの回転よりも速く移動するであろう。隆起部が逆に傾いていたら、ベルトはより遅く移動するであろう。

駆動タワーの他の２つのバージョンが図１７および１８に示されている。図１７の駆動タワー１８０は円筒状上部１８２と、タワーの底部１８８に向かってタワーの垂直軸１８６から外側に広がるスカート部１８４とを有する。図１８の駆動タワー１９０は第１の直径ｄ_１を有する上側部分１９２を有する。スカート部１９４は、上側部分１９２の第１の直径ｄ_１よりも長い第２の直径ｄ_２を有する下側部分１９６を含む。テーパ部１９７は下側部分１９６を上側部分１９２に接続している。（テーパの程度は図面では誇張されている。）下側部分からこれらスカート付き駆動タワーのいずれかに進入するコンベアベルトは、ベルトの外側縁部にある量の初期張力を有する。コンベアベルトがタワーのスカート部上をらせん状に移動する時にコンベアベルトの内側縁部がつぶれ始めると、タワーの直径がスカート部でわずかに減少し、コンベアベルトの外側縁部の張力を緩める一助となる。

このように図１１〜１８のスパイラルコンベアは、コンベアベルトをらせん経路に沿って増速駆動することなく積極駆動するものであり、その駆動部材がベルトの内側縁部を隆起部と係合し、隆起部は最初にベルトの駆動面に対する駆動位置に案内される。そしてまた、スパイラルコンベアシステムによって、内側回転半径が駆動タワーの半径と一致しないベルトの使用が許容される。

Claims (36)

1. 一連のベルトモジュール列であって、上面および下面を有し、前記列の第１側縁部から前記列の反対側の第２側縁部まで搬送方向に対して垂直に延在するヒンジ軸を規定するヒンジ連結部に沿って連続列間でヒンジ式に連結され、前記第１側縁部が搬送経路において回転の内側にある時、前記一連の列が前記第１側縁部でともにつぶれることができるように、前記ヒンジ連結部は前記搬送方向に遊びがあり、前記第１側縁部が駆動面を含む、一連のベルトモジュール列と、
   複数の歯であって、各歯が前記列の１つの前記第１側縁部から遠位端まで外側に突出し、かつ案内面を有し、前記案内面は、外側駆動部材の端部を前記歯の間に案内し、その列の、または連続する列の前記駆動面と駆動接触させ、コンベアベルトを前記搬送方向に駆動するように向けられている、複数の歯と
   を備えることを特徴とするコンベアベルト。
2. 請求項１に記載のコンベアベルトにおいて、各歯が前記列の前記上面から上方へ延在することを特徴とするコンベアベルト。
3. 請求項１に記載のコンベアベルトにおいて、各歯が前記列の前記下面から下方へ延在することを特徴とするコンベアベルト。
4. 請求項１に記載のコンベアベルトにおいて、各歯が前記列の前記第１側縁部から半径方向外側に延在することを特徴とするコンベアベルト。
5. 請求項４に記載のコンベアベルトにおいて、各歯が４つの案内面を有するダイヤモンド−プリズム形状であることを特徴とするコンベアベルト。
6. 請求項１に記載のコンベアベルトにおいて、各歯が、遠位端から離れるにつれて集まる一対の案内面を有することを特徴とするコンベアベルト。
7. 請求項１に記載のコンベアベルトにおいて、各歯が２つの案内面を有するテント形状であることを特徴とするコンベアベルト。
8. 請求項１に記載のコンベアベルトにおいて、前記歯が、丸められた駆動面を有することを特徴とするコンベアベルト。
9. 請求項１に記載のコンベアベルトが、前記第１側縁部から外側に突出する複数の歯を備えることを特徴とするコンベアベルト。
10. 請求項１に記載のコンベアベルトにおいて、各歯が、前記第１側縁部に取り外し可能に取り付けられることを特徴とするコンベアベルト。
11. 請求項１に記載のコンベアベルトにおいて、各歯が、前記第１側縁部と一体的に形成されることを特徴とするコンベアベルト。
12. スパイラルコンベアであって、
    底部から頂部まで延在する外周を有する回転式円筒状駆動タワーであって、ベルト進入レベルが上昇スパイラルでは前記底部に隣接し、または下降スパイラルでは前記頂部に隣接する回転式円筒状駆動タワーと、
    ある長さにわたって前記駆動タワーの周囲に延在する複数の平行な駆動部材であって、それぞれが下端から上端まで半径方向外側に突出する隆起部を有し、前記隆起部の前記下端は、上昇スパイラルでは前記ベルト進入レベルから上方へ第１の距離だけ間隔を空けられ、または、前記隆起部の前記上端は、下降スパイラルでは前記ベルト進入レベルから下方に第１の距離だけ間隔を空けられている、複数の平行な駆動部材と、
    前記回転式円筒状駆動タワーの前記外周の周りをらせん状搬送経路に沿って搬送方向を上方へまたは下方へ前進するコンベアベルトであって、前記コンベアベルトは複数のベルトモジュール列を含み、複数のベルトモジュール列は上面と下面とを有し、前記列の第１側縁部から前記列の反対側の第２側縁部まで前記搬送方向に対して垂直に延在するヒンジ軸を規定するヒンジ連結部に沿って連続列間でヒンジ式に連結されており、前記第１側縁部が前記らせん状搬送経路の内側にある時、前記列が前記第１側縁部でともにつぶれることができるように前記ヒンジ連結部は前記搬送方向に遊びを有し、前記第１側縁部は各列に駆動面を含み、前記コンベアベルトの前記第１側縁部が、外方に延在する一連の歯を含み、前記歯の案内面が、前記コンベアベルトを前記らせん状搬送経路に沿って前記搬送方向に駆動するために、上昇スパイラルでは前記隆起部の前記下端を、または下降スパイラルでは前記隆起部の前記上端を前記歯の間に案内し、前記隆起部を前記駆動面と駆動接触するように位置付けるように向けられたコンベアベルトと
    を備えることを特徴とするスパイラルコンベア。
13. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記第１の距離は、前記コンベアベルトが前記駆動部材の前記下端または上端と係合する前に前記コンベアベルトの第１縁部がつぶれるように前記コンベアベルトと前記円筒状駆動タワーの前記周囲とを十分に接触させるのにかなり十分なものであることを特徴とするスパイラルコンベア。
14. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記歯の前記案内面が、下降スパイラルでは前記列の前記下面から前記隆起部を前記駆動面と駆動接触するように案内することを特徴とするスパイラルコンベア。
15. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアにおいて、各歯が前記列の前記下面から下方に延在することを特徴とするスパイラルコンベア。
16. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記歯の前記案内面が、上昇スパイラルでは前記列の前記上面から前記隆起部を前記駆動面と駆動接触するように案内することを特徴とするスパイラルコンベア。
17. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアにおいて、各歯が前記列の前記上面から上方へ延在することを特徴とするスパイラルコンベア。
18. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記駆動部材の前記上端または前記下端の前記隆起部が先細にされることを特徴とするスパイラルコンベア。
19. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記歯が前記列の前記第１側縁部から半径方向外側に延在することを特徴とするスパイラルコンベア。
20. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアにおいて、各歯が、遠位端から離れるにつれて集まる一対の案内面を有することを特徴とするスパイラルコンベア。
21. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアが、各列の前記第１側縁部から外側に延在する複数の歯と、各列の前記複数の歯と係合するために前記駆動部材の各々に形成された複数の隆起部とを備えることを特徴とするスパイラルコンベア。
22. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記歯が前記第１側縁部に取り外し可能に取り付けられることを特徴とするスパイラルコンベア。
23. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記歯が前記第１側縁部と一体的に形成されることを特徴とするスパイラルコンベア。
24. 請求項１２に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記隆起部が垂直面に対して斜めになっていることを特徴とするスパイラルコンベア。
25. 底部から頂部まで延在し、垂直軸の周りを回転する駆動タワーと、
    前記駆動タワーの前記底部から前記頂部まで、ある長さにわたり延在する複数の平行な駆動部材と、
    コンベアベルトと、を備え、
    前記駆動部材のそれぞれが、外側に突出する隆起部を含み、前記隆起部の前記垂直軸からの距離が、前記駆動タワーの前記底部から前記頂部まで変化し、
    前記コンベアベルトは、前記駆動部材の前記隆起部が前記コンベアベルトの内側縁部と係合することによって前記駆動タワーの周りのらせん経路で積極駆動されることを特徴とするスパイラルコンベア。
26. 請求項２５に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記隆起部の前記垂直軸からの距離が、前記駆動部材の前記長さの大部分に沿って一定であることを特徴とするスパイラルコンベア。
27. 請求項２５に記載のスパイラルコンベアにおいて、各駆動部材が前記駆動タワーの前記頂部に上側部分を含み、前記上側部分の前記隆起部が前記駆動タワーの前記頂部に向かって先細になることを特徴とするスパイラルコンベア。
28. 請求項２７に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記隆起部が前記上側部分において直線状に先細になることを特徴とするスパイラルコンベア。
29. 請求項２５に記載のスパイラルコンベアにおいて、各駆動部材が前記駆動タワーの前記底部に下側部分を含み、前記隆起部が前記下側部分より上で前記駆動タワーに沿って垂直に延在し、前記下側部分において垂直面に対して角度を付けられることを特徴とするスパイラルコンベア。
30. 請求項２５に記載のスパイラルコンベアにおいて、各駆動部材が前記駆動タワーの前記底部に下側部分を含み、前記下側部分の前記隆起部がその長さの一部に沿って先細にされることを特徴とするスパイラルコンベア。
31. 請求項３０に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記下側部分における前記隆起部の前記垂直軸からの距離が、前記先細にされた部分より下で一定であることを特徴とするスパイラルコンベア。
32. 請求項２５に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記隆起部が、中間部分によって接続される下側部分および上側部分で長さが連続的であり、前記中間部分における前記隆起部の前記垂直軸からの距離が一定距離であり、前記上側部分における前記隆起部の前記垂直軸からの距離が前記駆動タワーの前記頂部に向かって前記一定距離からゼロへ減少し、前記下側部分における前記隆起部の前記垂直軸からの距離が前記駆動タワーの前記底部に向かって前記一定距離からより短い距離へ減少することを特徴とするスパイラルコンベア。
33. 請求項２５に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記垂直軸からの第１の一定距離を画定し、前記垂直軸からのより大きい第２の距離に増え、続いて前記第２の距離で一定を維持し、最後に前記駆動タワーの前記頂部まで前記垂直からの距離が減少する下端から上端までの縦断面を前記隆起部が有することを特徴とするスパイラルコンベア。
34. 請求項３３に記載のスパイラルコンベアにおいて、縦断面が前記第１の一定距離で一定である前記隆起部が垂直面に対して角度を付けられることを特徴とするスパイラルコンベア。
35. 請求項２５に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記駆動タワーが第１の直径を有する上側部分と、前記駆動タワーの底部に向かって前記垂直軸から外側に広がるスカート部分とを有することを特徴とするスパイラルコンベア。
36. 請求項３５に記載のスパイラルコンベアにおいて、前記スカート部分が、前記第１の直径より大きい第２の直径を有する底部分と、前記底部分と前記上側部分とを接続するテーパ部分とを含むことを特徴とするスパイラルコンベア。

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