以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかる遊技システムの全体構成を示す図である。図示するように、この遊技システムは、パチンコ遊技機1と、サーバ装置200と、携帯電話機300とから構成される。携帯電話機300は、パチンコ遊技機1で遊技を行う者(行おうとする者)の利用に供されるものである。携帯電話機300とサーバ装置200とは、ネットワーク151を介して接続される。
図2は、図1のパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)と、を含む構造体である。
図2に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の前面には、チャンスボタン16とジョグダイヤル17とが設けられている。チャンスボタン16は、可変表示装置9などの演出手段において所定の種類の演出が実行されているときに、遊技者がこれを操作し、その操作が所定の操作条件を満たしたか否かにより、演出の経過および/または結果を変化させることができるボタンである。チャンスボタン16は、後述するパスワードの入力や遊技の終了を指示するためにも用いられる。また、ジョグダイヤル17は、後述するパスワードをパチンコ遊技機1に入力するために用いられるボタンであり、右回り/左回りの回転操作を行うことができるものとなっている。
打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、回転操作することにより遊技領域7に打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)により構成される可変表示装置9を備えている。可変表示装置9の周囲を取り巻く円形状の枠の中に、演出手段としての装飾ランプ25a〜25cと、役物26とが設けられている。遊技領域7の可変表示装置9よりも下側には、2つの始動入賞口14a、14bが上下に並べて配置されている。下側にある始動入賞口14bには、開放状態となることで遊技球の入賞を容易にする可変入賞装置15が設けられている。可変入賞装置15が閉鎖状態となっているときには、始動入賞口14bへの遊技球の入賞が困難になるが、完全に不可能となってしまう訳ではない。
始動入賞口14a、14bの下方には、大入賞口21が開放状態とされる特別可変入賞装置20が設けられている。特別可変入賞装置20が閉鎖状態となっているときには、大入賞口21に遊技球が全く入賞し得なくなる。特別可変入賞装置20が設けられている位置は、遊技者が可変表示装置9を見て遊技を進めている場合には、大入賞口21が開放状態となっているのかどうかが遊技者にほとんど分からないような位置となっている。特別可変入賞装置20の両側には、7セグメントLEDにより構成される特別図柄表示器10a、10bが設けられている。特別図柄表示器10a、10bでは、7セグメントLEDによって表示される特別図柄の変動表示を行なっている。
特別図柄表示器10aは、始動入賞口14aへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄の変動表示(特図ゲーム)を行い、特別図柄表示器10bは、始動入賞口14bへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄の変動表示を行う。特別図柄表示器10a、10bの両方で同時に特別図柄の変動表示が行われることはなく、特別図柄表示器10aまたは10bで特別図柄の変動表示が終了した後に、特別図柄表示器10a、10bの両方で変動表示を開始させるための条件が成立しているときには、いわゆる電チューサポートがされる方の特別図柄表示器10bで優先的に特別図柄の変動表示が行われることとなる。
特別図柄表示器10a、10bの表示結果の態様は、7つのセグメントの点灯/非点灯の組み合わせにより、2^7−1=127通りある(^は、べき乗を表し、7セグメントの全てを非点灯する態様が特別図柄表示器10a、10bの表示結果として除かれるため、1だけマイナスされている)。第1特定表示結果、第2特定表示結果、第3特定表示結果、第4特定表示結果には、「0」〜「9」の数字などの遊技者にとって比較的分かり易い図柄を含んでいてよいが、意味のある文字とは認識できない7つのセグメントの点灯/非点灯の組み合わせも採用しており、特別図柄表示器10a、10bの表示結果だけからは大当たりの種類を特定することが非常に困難なものとなっている。
特別図柄表示器10a、10bに第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、通常遊技状態(或いは、確率変動状態とならない時短状態)よりも大当たり確率が高くなる確率変動状態に遊技状態が制御される。
特別図柄表示器10a、10bに第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、前記した確率変動状態に遊技状態が制御される。
特別図柄表示器10a、10bに第3特定表示結果(突然確変大当たり図柄)を表示した後には、後述する第2大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第2大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、前記した確率変動状態に遊技状態が制御される。
特別図柄表示器10a、10bに第4特定表示結果(時短大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、特別図柄表示器10a、10bにおいて100回の変動表示が行われるまでの間は時短状態に遊技状態が制御されるものの、次の大当たり発生までの大当たり確率を通常とする(確率変動状態の大当たり確率よりも低くなる)通常遊技状態に制御される。通常遊技状態において何れかの種類の大当たりが発生することを、初当たりという。
また、可変表示装置9では、横方向に3つ並べられた飾り図柄表示領域9a〜9cにて飾り図柄(例えば、「0」〜「9」の10種類)を縦方向にスクロールさせる変動表示を行っている。可変表示装置9は、特別図柄表示器10a、10bで行われる変動表示の内容を、飾り図柄の変動表示によって演出効果を高めて遊技者に表示するための変動表示装置である。特別図柄表示器10a、10bで特別図柄の変動表示が継続されている限り、飾り図柄の変動表示が一旦停止(仮停止)していても、大当たり抽選及び大当たり種別抽選に対する確定的な表示結果が示されたことにはならない。
さらに、可変表示装置9においては、飾り図柄が変動表示されるのに合わせてキャラクタの表示などによる演出(リーチ演出表示などの各種演出)が行われるものとなる。可変表示装置9は、特別図柄の変動表示に合わせて飾り図柄の変動表示を行うため以外に、大当たり演出における画像を表示するためにも用いられる。
なお、第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)の表示によっても、第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)の表示によっても、第1大当たり遊技状態から確率変動状態への制御(+時短)という遊技状態の制御には全く変わりがない。もっとも、特別図柄表示器10a、10bに第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)が表示されたときには、この時点で可変表示装置9に表示される飾り図柄を「1」または「7」で揃えるなどして確率変動状態に制御される旨が報知される。
これに対して、第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)が表示されたときには、この時点では可変表示装置9に表示される飾り図柄を第4特定表示結果(時短大当たり図柄)が表示されたときと同様に「1」または「7」以外の図柄で揃えるなどして確率変動状態に制御される旨が報知されない。第4特定表示結果(時短大当たり図柄)が表示されたときには、可変表示装置9に表示される飾り図柄を「1」または「7」以外の図柄とする。確率変動状態に制御される旨は、大当たり演出において報知される。
第3特定表示結果(突然確変大当たり図柄)が表示されたときには、可変表示装置9に表示される飾り図柄を特別図柄表示器10a、10bにハズレ図柄が表示されたときと同様の3つの飾り図柄が揃っていない態様にするものとなっている。なお、突然確変大当たりによって制御される第2大当たり遊技状態は、大入賞口21の開放が極短期間で終了し、大当たり演出も実行されずに次の変動表示の開始までハズレ図柄を表示したままとしておく。もっとも、第2大当たり遊技状態が終了して次の変動表示が開始されたときには、確率変動状態に制御されていることとなる。
また、特別図柄表示器10aまたは10bにて特別図柄の変動表示が行われ、可変表示装置9にて飾り図柄の変動表示が行われているときに、装飾ランプ25a〜25cの点灯や役物26の駆動などによる演出が実行されることがある。なお、パチンコ遊技機1において実行される演出には、大きく分けて予告と告知とがあるが、予告とは、それによって示される内容が生じる可能性があることの報知であり、それによって示される内容が生じることを確定的に示す報知である告知と区別される。但し、一連の演出の終了間際までは可能性を示すだけであるが、当該一連の演出の最終部分で確定的な報知がなされる場合は、最終部分が告知、それよりも前の部分が予告としての意味を持つ演出となる。
可変表示装置9の表示領域のうちの下部の表示領域に、始動入賞口14a、14bに遊技球が入り始動条件が成立したが未だ特別図柄表示器10a、10bの開始条件(例えば、前回の特別図柄の変動表示の終了、大当たり遊技状態の終了)が成立していない始動条件の成立回数として後述する主基板31のRAM55(図3参照)に記憶された保留記憶数をそれぞれ表示する保留記憶数表示手段として特別図柄保留記憶表示部11a、11bが設定されている。
特別図柄保留記憶表示部11aは、4つのアイコンの表示部を備え、始動入賞口14aへの有効始動入賞(本実施形態では、保留記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎に、表示するアイコンをその時点で表示されているアイコンの右側に1つ追加し、特別図柄表示器10aにて特別図柄の変動表示が開始される毎に、最も左側に表示されていたアイコン(今回開始した変動表示に対応していたもの)を消去するとともに、他に表示されていたアイコンを1つずつ左にずらして表示する。すなわち、表示するアイコンの数を1つ減らす。特別図柄保留記憶表示部11bについても、同様に、始動入賞口14bへの有効始動入賞がある毎に、アイコンを1つ増やし、特別図柄表示器10bにて特別図柄の変動表示が開始される毎に、アイコンを1つ減らす。
RAM55(図3参照)には、特別図柄表示器10aにおける特別図柄の始動条件が成立(打球が始動入賞口14aへ入賞)したときに主基板31のCPU56(図3参照)により抽出された大当たり判定用乱数等の各種乱数の抽出順番を特定可能に記憶する4つの保留記憶バッファが設けられている。特別図柄保留記憶表示部11aは、保留記憶バッファのうちで各種乱数の記憶された保留記憶バッファの数(保留記憶数)を特定可能に表示する。保留記憶バッファには、抽出された各種乱数のうち未だ開始条件(例えば、前回の特別図柄の変動表示の終了、大当たり遊技状態の終了)が成立していない数値データが予め定められた上限数として4個まで記憶される。特別図柄保留記憶表示部11bについても、同様の保留記憶バッファが設けられている。
上記した始動入賞口14a、14bに入った入賞球は、それぞれ遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ62a、62b(図3参照)によって検出される。可変入賞装置15は、ソレノイド71(図3参照)によって開放状態とされる。後述する普通図柄の変動表示の結果に応じてソレノイド71により可変入賞装置15が開放状態となることにより、遊技球が始動入賞口14bに入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態となる。
また、特別可変入賞装置20は、ソレノイド72(図3参照)により可動して大入賞口21に遊技球が入賞可能な受入可能状態と、大入賞口21に遊技球が入賞不能な受入不能状態とに変化可能であり、受入可能状態において大入賞口21が開放状態とされるものとなる。また、特別可変入賞装置20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球は、カウントスイッチ63(図3参照)で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口21内の経路を切り換えるためのソレノイド73(図3参照)も設けられている。
特別可変入賞装置20は、第1大当たり遊技状態において、大入賞口21の開放から一定時間経過するまで、または所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口21を開放状態とする。大入賞口21が開閉されてから一定期間(例えば、第1大当たり遊技状態においては30秒、第2大当たり遊技状態においては1秒)経過するまで、または所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口21に入賞するまでが1ラウンドである。第1大当たり遊技状態は、このような大入賞口21の開放が所定回数(例えば、15回)に亘って繰り返して提供される遊技状態である。
特別可変入賞装置20は、また、第2大当たり遊技状態において、大入賞口21を極めて短い時間(例えば、0.2〜0.5秒程度)で2回だけ開放状態とする。突然確変大当たりしたときに確率変動状態に制御される前の遊技状態が、この第2大当たり遊技状態である。第2大当たり遊技状態は、大入賞口21の開放が極めて短い期間しか行われないため、打球が1つも大入賞口21に入賞しないまま終了して、確率変動状態に制御されることとなる場合も多く、第2大当たり遊技状態に制御されたこと自体が遊技者に気づかれない場合も多い。
また、遊技領域7の左側には、「15」及び「2」と付された一対のLEDからなるラウンド数表示器19が設けられている。このラウンド数表示器19は、発生される大当たり遊技状態のラウンド数(第1、第2大当たり遊技状態で、それぞれ15、2ラウンド)を表示するものである。一方、遊技領域7の右側には、「○」及び「×」と付された左右一対のLEDからなる普通図柄表示器12が設けられている。この普通図柄表示器12は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」及び「×」)を変動表示可能なものである。
ゲート28a、28bを遊技球が通過したことがゲートスイッチ61(図3参照)で検出されると、普通図柄当たり判定用乱数が抽出されて主基板31(図3参照)に搭載されるRAM55(図3参照)の普通図柄バッファに格納される。この実施の形態では、RAM55(図3参照)の普通図柄バッファに記憶可能な普通図柄当たり判定用乱数の記憶数の上限は、4個となっている。普通図柄表示器12において普通図柄の表示状態が変化(「○」および「×」が交互に点灯)する変動表示を開始できる状態(前回の普通図柄表示器12における変動表示の終了)であれば、普通図柄表示器12において普通図柄の変動表示が開始される。
普通図柄表示器12の上方には、普通図柄バッファに格納される普通図柄当たり判定用乱数の記憶数を表示する所定数(この実施の形態では4つ)のLEDを有する普通図柄保留記憶表示器13が設けられている。この普通図柄保留記憶表示器13は、ゲート28a、28bを遊技球が通過したことがゲートスイッチ61で検出されて新たに普通図柄当たり判定用乱数が記憶されると、点灯するLEDを1つ増やす。普通図柄表示器12にて普通図柄(例えば、「○」及び「×」)の変動表示が開始される毎に点灯しているLEDを1減らす。
普通図柄表示器12にて、○と×の付された左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の変動表示が行われ、変動表示は所定時間(例えば、時短状態であれば2.9秒、時短状態でなければ29.2秒)継続する。そして、変動表示の終了時に○の付された左側のランプが点灯すれば当たりとなる。普通図柄表示器12における変動表示の表示結果が当たりである場合には、可変入賞装置15が所定時間(例えば、時短状態であれば2.9秒、時短状態でなければ1.4秒)だけ開放状態になる。
普通図柄の変動表示の結果を当たりとするか否かは、ゲート28a、28bを遊技球が通過し、ゲートスイッチ61で遊技球が検出されたときに抽出された普通図柄当たり判定用乱数の値が所定の普通図柄当たり判定値と合致したか否かによって決定される。この当たり確率は、時短状態では非常に高い(例えば、35/36)が、時短状態でなければ低い(例えば、1/36)ものとなっている。時短状態は、このように可変入賞装置15が開放状態にある割合が非常に多いので、遊技者の手持ちの遊技球を減少させずに(或いは、減少したとしても減少量はごく僅かで)、遊技を進められる状態となっている。
ゲート28aの左方及び下方、並びにゲート28bの下方及び右方には、それぞれ入賞口29a〜29dが設けられている。入賞口29a〜29dに遊技球が入賞したことが入賞口スイッチ64a(図3参照)で検出されると、所定数の遊技球が払い出される。遊技球の払い出しは、始動入賞口14a、14b、大入賞口21への遊技球の入賞によっても行われるが、ゲート28a、28bを遊技球が通過しても行われない。
遊技盤6の遊技領域7の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口30が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ40、枠ランプ左41および枠ランプ右42が設けられている。
また、図2には示していないが、パチンコ遊技機1には打球操作ハンドル5を操作することにより駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置45(図3参照)が設けられている。打球発射装置45から発射された遊技球は、遊技盤6に遊技領域7を囲むように円形状に載設された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。始動入賞口14a、14b、大入賞口21、入賞口29a〜29dのいずれにも入賞しなかった遊技球は、アウト口30から排出されるものとなっている。
図3は、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の回路構成の概要を表したブロック図である。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って遊技の信号を制御するCPU56、及び表示制御基板80等に制御信号を送信するI/Oポート部57を含む。
この実施の形態では、ROM54、RAM55、CPU56及びI/Oポート部57を含む基本回路53は、1チップマイクロコンピュータとして構成されているが、この基本回路53を構成する1チップマイクロコンピュータには、パチンコ遊技機1の電源が遮断されている間にもバックアップバッテリから電力が供給されている。すなわち、RAM55に記憶されているデータは、バックアップバッテリから電力が供給される限りにおいて、パチンコ遊技機1の電源が遮断されている間も保持される。
なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータとは、主基板31に搭載されるCPU56、ROM54、RAM55、I/Oポート部57、等の周辺回路のことである。
また、ゲートスイッチ61、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63、入賞口スイッチ64、余剰球受皿4がいっぱいになったときに検出する満タンスイッチ(図示しない)、カウントスイッチ短絡信号(図示しない)、からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路32、可変入賞装置15を開閉するソレノイド71、特別可変入賞装置20を開閉するソレノイド72、大入賞口21内に設けられたシーソーを可動するソレノイド73、等を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路33、電源投入時に基本回路53をリセットするためのシステムリセット回路(図示しない)、基本回路53から与えられるデータに従って、大当たり遊技状態(第1大当たり遊技状態、第2大当たり遊技状態)の発生を示す大当たり情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路34、も主基板31に搭載されている。
また、電源起動時において内部状態(RAM55)をリセットするリセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94も、主基板31に接続されており、これらのスイッチの検出信号を基本回路53へと送る。これらのスイッチ93、94は、パチンコ遊技機1の内部に設けられている。また、主基板31に搭載されたCPU56は、特別図柄表示器10a、10bの表示制御、普通図柄表示器12、およびラウンド数表示器19の表示制御を行う。さらに、普通図柄保留記憶表示器13の発光制御を行う。
主基板31に設けられた遊技制御用マイクロコンピュータ(CPU56及びROM54、RAM55等の周辺回路)は、プリペイドカード等が挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50、遊技盤6に設けられた複数の入賞口にて遊技球の入賞を検出したことにより賞球払い出しを行う球払出装置44、を制御する払出制御基板36に払出制御信号を送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータは、打球操作ハンドル5を操作することにより打球発射装置45を駆動制御して遊技球を遊技領域7に向けて発射制御する発射制御基板37に発射制御信号を送信する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータは、表示制御基板80に演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御コマンドを受信することにより表示制御基板80に設けられた表示制御用マイクロコンピュータ(表示制御用CPU(図示しない)、RAM(図示しない)、ROM(図示しない)、I/Oポート部(図示しない)、等の周辺回路)は、可変表示装置9の表示制御を行う。表示制御用マイクロコンピュータには、パチンコ遊技機1の電源が遮断されている間にバックアップバッテリから電力が供給されず、そのRAMに記憶されたデータは、パチンコ遊技機1の電源が遮断されると消去される。
表示制御用CPUは、ROMに格納されたプログラムに従って動作し、主基板31から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って可変表示装置9の表示制御を行う。具体的には、画像表示を行う表示制御機能及び高速描画機能を有するVDP(図示しない)により可変表示装置9の表示制御を行う。表示制御用CPUは、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示しない)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、怪物、文字、図形または記号等を予め格納しておくためのものである。
そして、表示制御用CPUは、キャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは、表示制御用CPUからデータが入力されたことに基づいて動作する。この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP(図示しない)が表示制御基板80に搭載されている。また、VDPは、表示制御用CPUとは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM(図示しない)をマッピングしている。VDPは、キャラクタ画像データに従って可変表示装置9に表示するための画像データを生成し、VRAMに展開する。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。そして、可変表示装置9に出力する。なお、可変表示装置9の表示制御には、特別図柄の変動表示(リーチ演出表示を含む)、リーチ予告演出、大当たり演出、保留記憶のアイコン表示などが含まれる。
また、表示制御基板80には、スイッチ回路(図示しない)を介してチャンスボタン16及びジョグダイヤル17も接続されており、チャンスボタン16の押圧操作(非長押し、長押し)ジョグダイヤル17の操作(右回り操作、左回り操作)を検出した検出信号を、表示制御用マイクロコンピュータへと送る。
また、この実施の形態では、表示制御基板80に設けられた表示制御用マイクロコンピュータは、音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力することによりスピーカ27の音声出力制御を行うとともに、ランプドライバ基板35に役物、ランプ・LEDの駆動信号を出力することによりパチンコ遊技機1に設けられた役物、ランプ・LEDの発光制御を行う。すなわち、表示制御基板80に搭載される表示制御用マイクロコンピュータは、主基板31から送信される可変表示装置9の表示制御、ランプ・LEDの点灯制御、遊技音発生等の演出の制御に関する指令情報としての演出制御コマンド(制御信号)に基づいて可変表示装置9、スピーカ27、パチンコ遊技機1に設けられるランプ・LED等の発光体の制御を行う演出制御用マイクロコンピュータである。
スピーカ27から出力される音声の再生の処理そのものは、音声出力基板70に搭載された音声制御用マイクロコンピュータ(CPU、RAM、ROMを含む)が行い、ランプ・LEDの点灯制御の処理そのものは、ランプドライバ回路35に搭載されたランプ制御用マイクロコンピュータ(CPU、RAM、ROMを含む)が行うものとなっている。もっとも、これらのマイクロコンピュータは、表示制御基板80の表示制御用CPUから指示されたままに音声の再生出力やランプ・LEDの点灯を単純に行うのみであり、どの様な音声を再生出力させるか、ランプ・LEDをどの様に点灯させるかは、表示制御基板80の表示制御用CPUが制御しているとも言える。
上記パチンコ遊技機1においては、始動入賞口14a、14bに遊技球が始動入賞すると、大当たり判定用乱数、大当たり種別判定用乱数、変動種別判定用乱数、変動パターン判定用乱数を抽出する。当該始動入賞の時点で先の始動入賞に基づく変動表示を行っている場合など変動開始条件が成立していないときには、抽出された各種乱数は、RAM55の保留記憶バッファに保留記憶される。
始動入賞口14a、14bの始動入賞についての変動開始条件が成立する(当該始動入賞に優先される始動入賞の変動表示が全て終了した場合、或いは始動入賞の時点で全く保留記憶がない場合に成立する)と、保留記憶された各種乱数(始動入賞の時点で全く保留記憶がない場合には抽出された各種乱数)に基づいて、特別図柄の変動表示の結果を大当たりとするか否か、大当たりとする場合にはいずれの種類の大当たりとするか、さらには特別図柄の変動パターンをいずれとするかがCPU56により決定される。
まず、大当たり判定用乱数に基づいて、特別図柄の変動表示の結果を大当たりとするか否かが決定される。大当たりとする旨が決定された場合には、さらに大当たり種別判定用乱数に基づいて、確率変動大当たり、確変昇格大当たり、時短大当たり、突然確変大当たりの何れとするかが決定される。
また、大当たり抽選及び大当たり種別抽選の結果、並びに変動種別判定用乱数の値に基づいて変動パターンの種別が決定され、さらに始動入賞時に抽出された変動パターン判定用乱数の値に基づいて変動パターンが決定されるものとなる。変動パターンの種別には、ハズレとすることが決定された場合には、非リーチハズレ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの3種類がある。確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとすることが決定された場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチの2種類がある。突然確変大当たりとすることが決定された場合には、突然確変の1種類であるが、これは、飾り図柄の変動に関しては非リーチハズレと基本的に同じものになる。
主基板31のCPU56は、新たに開始される変動表示を開始させる始動入賞と、この変動表示において大当たりとするか否か及び大当たり種別と、決定された変動パターンとを示す開始時コマンドを、表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信するものとなっている。表示制御基板80の表示制御用CPUは、開始時コマンドを受信すると、最終的に停止される飾り図柄の種類を選択し、開始時コマンドが示す変動パターンで飾り図柄を可変表示装置9において変動表示させた後、選択した種類の飾り図柄を可変表示装置9に表示して、変動表示の結果を示すものとしている。
また、表示制御基板80の表示制御用CPUは、また、飾り図柄の変動表示においてスーパーリーチとなることを予告するリーチ予告演出を実行するものとしている(後述するパチンコ遊技機1における“演出”とは、特に、このリーチ予告演出を指す)。リーチ予告演出には、複数種類の態様のもの(後述する演出A’、演出B’など)があり、何れかの態様のものが選択されて実行される(但し、何れの態様のリーチ予告演出も実行されない場合もある)。また、リーチ予告演出の態様の選択は、当該遊技者の遊技履歴や撮影履歴によって変わってくるが、これについての詳細は後述する。
図4は、図1のサーバ装置200の構成を示すブロック図である。図示するように、サーバ装置200は、サーバ本体201を中心として構築される。サーバ本体201は、その内部バス219に接続された制御部203、RAM205、ハードディスク・ドライブ(HDD)207、DVD/CD−ROMドライブ213、通信インターフェイス215を含む。DVD/CD−ROMドライブ213には、記録媒体(DVD−ROMまたはCD−ROM)231を装着し得る。
制御部203は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)などを含み、HDD207や記録媒体231上に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置200の制御を行う。制御部203は、現在時刻を計時する内部タイマを備えている。RAM205は、制御部203のワークエリアである。HDD207は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。通信インターフェイス215は、ネットワーク151に接続され、携帯電話機300との通信を行う。
サーバ装置200での処理を行うためのプログラム及びデータは、最初例えば記録媒体231に記憶され、ここからHDD207にインストールされる。そして、このプログラム及びデータは実行時にHDD207から読み出されて、RAM205にロードされる。制御部203は、RAM205にロードされたプログラム及びデータを処理する。制御部203が処理を行っている間の中間的なデータは、RAM205に記憶される。
図5は、図1の携帯電話機300の構成を示すブロック図である。図示するように、携帯電話機300は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、GPS304と、入力装置305と、表示装置306と、撮影装置307と、通信装置308とを備える。携帯電話機300は、このほかにも通話を行うために必要な構成要素を備えているが、本発明とは直接関係がないため、図5において省略している。
CPU301は、ROM302に記憶されたプログラムを実行し、遊技システムを利用するために必要な処理を行う。CPU301は、内部タイマを含む。ROM302は、この実施の形態にかかる遊技システムを利用するためのアプリケーションプログラムを含むCPU301の処理プログラムを記憶する。ROM302の少なくとも一部は、電気的に書き込み/消去が可能なフラッシュメモリによって構成されている。アプリケーションプログラム(該アプリケーションで使用する固定データを含む)は、サーバ装置200からダウンロードして、フラッシュメモリに格納されるものとなる。
RAM303は、バッテリバックアップされており、後述する各種のテーブルなどのデータを記憶するとともに、CPU301のワークエリアとして使用される。GPS304は、携帯電話機300が現実に位置している実空間における位置情報を取得する。入力装置305は、「1」〜「0」までの数字キー、「*」キー、「#」キー、方向キーなどを含み、利用者の操作によって必要な情報をCPU301に入力する。また、撮影装置307により写真を撮影するための指示も、入力装置305から入力する。
表示装置306は、液晶表示装置などによって構成され、撮影装置307によって撮影された写真画像を背景画像としてサーバ装置200から送られたキャラクタ画像を合成した画面などの各種画面を表示する。撮影装置307は、実空間における画像を撮影するためのカメラから構成されたものである。撮影装置307は、後述するキャラクタ取得のための画像の撮影の他に、遊技機1の可変表示装置9に表示される遊技履歴を示す二次元コードを撮影するために用いられる。通信装置308は、ネットワーク151を介してサーバ装置200と情報を送受信する。
上記の遊技システムにおいては、システムの利用登録者として登録された携帯電話機300の利用者がパチンコ遊技機1にて遊技を行う際に、携帯電話機300からサーバ装置200にアクセスして、パスワードの発行を受ける。このパスワードについての詳細は、後述する。サーバ装置200において発行されたパスワードは、携帯電話機300の表示装置306に表示される。
パスワードの発行を受けた利用者は、表示装置306に表示されたパスワードをパチンコ遊技機1に入力してから、パチンコ遊技機1において遊技を行う。また、パスワードが入力されると、パチンコ遊技機1において遊技履歴(具体的には、後述する回転数)の収集が開始される(同じユーザのそれまでの遊技履歴がサーバ装置200から提供されるので、収集される遊技履歴とは、過去の遊技と今回行った遊技とでの遊技履歴となる)。遊技者が遊技を終了すると、パチンコ遊技機1から出力された遊技履歴を携帯電話機300に取り込むことが可能となる。
図6(a)は、このパチンコ遊技機1へのパスワードの入力を説明する図である。図示するように、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示が行われていない(特別図柄表示器10a、10bにおいて特別図柄の変動表示が行われてなく、また、始動入賞口14a、14bの何れの保留記憶もない)状態(図6(a)の上の画面の状態)で遊技者がチャンスボタン16を押圧操作(非長押し)すると、可変表示装置9にパスワードの入力画面(図6(a)の下の画面)が表示される。
パスワードの入力画面では、a〜zのアルファベットが並べて表示され、ジョグダイヤル17を回転操作することにより、何れかの文字にカーソルが移動する。遊技者がチャンスボタン16を押圧操作(非長押し)すると、カーソルが付されている文字がパスワードの1文字ずつ入力されていく。遊技者がチャンスボタン16を長押し操作すると、それまでに入力された文字列がパスワードとしてパチンコ遊技機1に入力されるものとなる。なお、ジョグダイヤル17の操作により「削除」にカーソルを合わせてチャンスボタン16を押圧操作(非長押し)すると、直前に入力された1文字が削除される。
また、図6(b)は、携帯電話機300への遊技履歴の取り込みを説明する図である。図示するように、図6(a)のようにパスワードを入力してから遊技を行った遊技者がチャンスボタン16を長押し操作すると、そこまでの遊技履歴を示す2次元コードが可変表示装置9に表示される。この2次元コードは、遊技履歴そのものを示す情報のみではなく、図6(a)のように入力したパスワードを示す情報も含んでいる。
遊技者は、可変表示装置9に表示された2次元コードを撮影装置307により撮影して携帯電話機300に取り込ませる。携帯電話機300のCPU301は、取り込んだ2次元コードからパスワードと遊技履歴とを抽出し、抽出したパスワードが当該携帯電話機300に割り当てられたパスワードと一致するかどうかを判定する。パスワードが一致することを条件に、2次元コードから抽出した遊技履歴を携帯電話機300に取り込ませるものとなる。
また、パチンコ遊技機1において遊技を行っていないときにおいては、遊技者は、携帯電話機300の撮影装置307により写真を撮影すると、サーバ装置200から提供されるキャラクタ画像を取り込んで当該写真に合成して表示装置306に表示させることができる。より具体的には、撮影装置307により写真が撮影されると、GPS304により取得した位置情報とCPU301の内部タイマから取得した時刻情報とが、通信装置308からネットワーク151を介してサーバ装置200に送られる。このときに、携帯電話機300に取り込まれた2次元コードから抽出した遊技履歴も併せてサーバ装置200へと送られる。
サーバ装置200は、携帯電話機300から送られた位置情報と時刻情報とに基づいて提供するキャラクタ画像の種類を特定し(位置/時刻によってはキャラクタ画像がない場合もあり)、当該位置情報及び時刻情報に対応したキャラクタ画像がある場合には、それが携帯電話機300に返送される。また、サーバ装置200は、携帯電話機300毎に取得されたキャラクタ画像を管理し、また、携帯電話機300毎に遊技者の遊技履歴を管理するものとしている。
パチンコ遊技機1で遊技を開始する際に、携帯電話機300からサーバ装置200にパスワードの発行を要求すると、サーバ装置200は、当該携帯電話機300に一意に割り当てられたパスワード(以下、これを固有パスワードという)と、当該携帯電話機300について記憶されている遊技履歴と撮影履歴とに基づいてパスワードを生成し、要求元の携帯電話機300に返送する。
このパスワードは、前述の通りにパチンコ遊技機1に入力されるが、パチンコ遊技機1は、入力されたパスワードにより、当該携帯電話機300についての遊技履歴撮影履歴を特定できることとなる。この場合に各回の飾り図柄の変動表示において行われるリーチ予告は、遊技履歴(パスワードの入力後の遊技も合わせたもの)と撮影履歴に応じて行われるものとなる。
以下、この実施の形態にかかる遊技システムを利用するために、パチンコ遊技機1、サーバ装置200、及び携帯電話機300の各々において管理されるデータについて説明する。
まず、サーバ装置200において管理されるデータについて説明する。図7は、サーバ装置200において管理されるデータを示す図である。サーバ装置200において管理されるデータには、図7(a)に示す遊技者データテーブルと、図7(b)に示すキャラクタ別撮影回数履歴テーブルと、図7(c)に示す地域別撮影回数履歴テーブルと、図7(d)に示す遊技履歴テーブルと、図7(e)に示すキャラクタ出現データテーブルとが含まれる。
図7(a)の遊技者データテーブルは、遊技者毎にIDと固有パスワードと撮影可能数とを対応付けて登録したテーブルである。IDは、遊技者毎(携帯電話機300毎)に割り当てられた識別情報である。固有パスワードは、遊技者毎(携帯電話機300毎)に割り当てられたものであり、この遊技システムを利用してパチンコ遊技機1で遊技を行う場合にパチンコ遊技機1に入力されるパスワードは、この固有パスワードにも基づいて生成されるものであるため、携帯電話機300毎の認証情報ともなり得るものである。
撮影可能数は、対応する携帯電話機300において撮影装置307により撮影した写真に合成されるキャラクタ画像を取得できる残り回数を示すものである。撮影可能数は、パチンコ遊技機1において遊技を行い、遊技の終了後に取り込んだ遊技履歴を携帯電話機300からサーバ装置200に送り、遊技履歴テーブルの回転数が更新されると、該遊技履歴の更新に応じて(更新前の回転数÷100と更新後の回転数÷100の差だけ)加算され、撮影装置307により写真を撮影してキャラクタ画像を取得する度に1ずつ減算される(キャラクタ画像が取得されなければ減算されない)。撮影可能数が0となっているときには、対応する携帯電話機300において撮影装置307により写真を撮影しても、キャラクタ画像を取得することはできない。
図7(b)のキャラクタ別撮影回数履歴テーブルは、遊技者毎にIDと各キャラクタ(キャラクタA,B,C,D,E,F,…)の撮影回数とを対応付けて登録したテーブルである。IDは、遊技者データテーブルのIDと同じである。各キャラクタの撮影回数は、対応する携帯電話機300において撮影装置307により写真を撮影して取得されたキャラクタ画像のキャラクタの種類毎の数を示すものである。例えば、ID0001の遊技者のキャラクタAは20となっているが、これは、ID0001に対応する携帯電話機300において撮影装置307により写真を撮影して取得されたキャラクタ画像のうちにキャラクタAのキャラクタ画像が20あることを示す。
図7(c)の地域別撮影回数履歴テーブルは、遊技者毎にIDと各地域(地域α,β,δ,…)の撮影回数とを対応付けて登録したテーブルである。各地域の撮影回数は、対応する携帯電話機300においてキャラクタ画像を取得することとなった写真を撮影した地域毎の数を示すものである。例えば、ID0001の遊技者の地域αは21となっているが、これは、ID0001に対応する携帯電話機300においてキャラクタ画像が取得された写真を撮影した地域のうちに地域αが21回あることを示す。
図7(d)の遊技履歴テーブルは、遊技者毎にIDと遊技履歴(パチンコ遊技機1での回転数(特別図柄の変動表示の回数))とを対応付けて登録したテーブルである。遊技履歴(回転数)は、遊技者がパチンコ遊技機1での遊技を終了すると一旦携帯電話機300に取り込まれるが、携帯電話機300に取り込まれた遊技履歴(回転数)は、携帯電話機300により写真を撮影する度に、GPS304により取得した位置情報とCPU301の内部タイマにより取得した時刻情報とともに送られてくる。このときに携帯電話機300から送られてきた遊技履歴(回転数)を遊技履歴テーブルに登録されているものと比較し、両者が異なっている場合には、遊技履歴テーブルの遊技履歴(回転数)を携帯電話機300から送られてきたものに変更するものとしている。
図7(e)のキャラクタ出現データテーブルは、携帯電話機300において写真を撮影し、GPS304により取得した位置情報とCPU301の内部タイマにより取得した時刻情報とが送られてきたときに、当該位置情報及び時刻情報に対応して提供されるキャラクタ画像の種類を登録したテーブルである。なお、このキャラクタ出現データテーブルに登録されている情報は、携帯電話機300からサーバ装置200にアクセスすることで、何時でも閲覧することが可能となる。
例えば、地域αで7:00以後8:00よりも前の時間帯で写真を撮影した場合には、当該地域αで写真を撮影して過去にキャラクタ画像を取得した回数に応じて、キャラクタA(20回以下)またはキャラクタD(21回以上)のキャラクタ画像が該写真を撮影した携帯電話機300に提供されるものとなる。地域α以外の地域βや地域γでは7:00以後8:00よりも前の時間帯で写真を撮影しても何れのキャラクタ画像も提供されない。地域αでも次の8:00以後9:00よりも前の時間帯で写真を撮影しても何れのキャラクタ画像も提供されない。
次に、パチンコ遊技機1において管理されるデータについて説明する。図8は、パチンコ遊技機1において管理されるデータを示す図である。パチンコ遊技機1において管理されるデータには、図8(a)に示す演出条件参照データテーブルに加えて、図8(b)に示すような表示制御基板80のRAMで管理される各種データがある。
図8(a)に示す演出条件参照データテーブルは、遊技履歴(回転数)と撮影履歴(キャラクタ条件(キャラクタ画像の種類及び数))に応じて、リーチ予告演出としての演出の種類毎に選択割合を登録したテーブルである。撮影履歴として遊技者が取得しているキャラクタ画像がないとき(パスワードを入力していないときを含む)は、当該遊技者の遊技履歴としての回転数が2000回以下であるときも2001回以上であるときも、演出A’、演出B’、演出A”、演出B”が、それぞれa1、a2、a3、a4の割合で選択されて実行される。演出A+Bが選択されて実行されることはない。
撮影履歴として遊技者が取得しているキャラクタ画像にキャラクタAが含まれる(但し、20個未満で、キャラクタBは含まれない)ときには、当該遊技者の遊技履歴としての回転数が2000回以下であれば演出A’、演出B’、演出A”、演出B”が、それぞれb1、b2、b3、b4の割合で選択されて実行されるが、回転数が2001回以上であれば、それぞれb6、b7、b8、b9の割合で選択されて実行される。演出A+Bが選択されて実行されることはない。
撮影履歴として遊技者が取得しているキャラクタ画像にキャラクタBが含まれる(但し、20個未満で、キャラクタAは含まれない)ときには、当該遊技者の遊技履歴としての回転数が2000回以下であれば演出A’、演出B’、演出A”、演出B”が、それぞれc1、c2、c3、c4の割合で選択されて実行されるが、回転数が2001回以上であれば、それぞれc6、c7、c8、c9の割合で選択されて実行される。演出A+Bが選択されて実行されることはない。
撮影履歴として遊技者が取得しているキャラクタ画像にキャラクタAが20個以上含まれる(但し、キャラクタBは含まれない)ときには、当該遊技者の遊技履歴としての回転数が2000回以下であれば演出A’、演出B’、演出A”、演出B”が、それぞれd1、d2、d3、d4の割合で選択されて実行されるが、回転数が2001回以上であれば、それぞれd6、d7、d8、d9の割合で選択されて実行される。演出A+Bが選択されて実行されることはない。
撮影履歴として遊技者が取得しているキャラクタ画像にキャラクタBが20個以上含まれる(但し、キャラクタAは含まれない)ときには、当該遊技者の遊技履歴としての回転数が2000回以下であれば演出A’、演出B’、演出A”、演出B”が、それぞれe1、e2、e3、e4の割合で選択されて実行されるが、回転数が2001回以上であれば、それぞれe6、e7、e8、e9の割合で選択されて実行される。演出A+Bが選択されて実行されることはない。
撮影履歴として遊技者が取得しているキャラクタ画像にキャラクタAとキャラクタBの両方が含まれるときには、当該遊技者の遊技履歴としての回転数が2000回以下であれば演出A’、演出B’、演出A”、演出B”、演出A+Bが、それぞれf1、f2、f3、f4、f5の割合で選択されて実行されるが、回転数が2001回以上であれば、それぞれf6、f7、f8、f9、f10の割合で選択されて実行される。
このテーブルから分かるように、遊技者が同じようにキャラクタAのキャラクタ画像を取得し、キャラクタBのキャラクタ画像を取得していない場合であっても、取得したキャラクタAのキャラクタ画像の数が20個以上となると、演出の選択割合が異なることとなる。キャラクタBのキャラクタ画像を取得し、キャラクタAのキャラクタ画像を取得していない場合も同様である。また、遊技者がキャラクタAとキャラクタBの双方のキャラクタ画像を取得していると、演出A+Bを選択し得るものとなる。つまり、リーチ予告演出としての演出A+Bは、遊技者がキャラクタAとキャラクタBの双方のキャラクタ画像を取得していることを条件として実行され得る演出となっている。
図8(b)に示す演出条件参照データテーブル以外の各種データには、遊技機ID801と、パスワード802と、撮影履歴803と、遊技履歴804とが含まれる。遊技機ID801は、パチンコ遊技機1毎に個別に割り当てられた識別情報である。パスワード802は、図6(a)に示すように遊技者によって入力されたパスワードを記憶したものであり、図6(b)に示すように遊技終了操作がされて遊技履歴を示す2次元コードが可変表示装置9に表示されると削除される。
撮影履歴803は、図6(a)に示すようにパスワードが入力されたときに、これから特定される撮影履歴(当該パスワードに対応する携帯電話機300において取得されたキャラクタ画像の種類毎の数)を記憶したものである。遊技履歴804は、入力されたパスワードから特定される遊技履歴(回転数)を記憶させたものであるが、その後に飾り図柄の変動表示が1回行われる(1回転される)度に、1ずつ加算されていく。図6(b)に示すように遊技終了操作がされると、その時点で遊技履歴804として記憶されている回転数を示す2次元コードが生成されるものとなる。
次に、携帯電話機300において管理されるデータについて説明する。図9は、携帯電話機300において管理されるデータを示す図である。このデータは、例えば、RAM303の所定の領域に記憶されて管理されるもので、遊技者ID901と、パスワード902と、撮影履歴903と、遊技履歴904とを含む。遊技者ID901は、携帯電話機300の利用者がこの遊技システムの利用者登録をしたときに発行されたものである。パスワード902は、携帯電話機300の利用者がパチンコ遊技機1での遊技を開始するに際してのパスワードの発行要求に応答してサーバ装置200において発行され、送られてきたものであり、表示装置306に表示されるものである。
撮影履歴903は、ここでは、撮影装置307により撮影した画像と、この際にサーバ装置200から送られてきたキャラクタ画像とを合成した合成画像の各々のデータとなる。もっとも、撮影履歴903として記憶された各合成画像を基に、当該携帯電話機300の利用者が取得したキャラクタ画像の種類毎の数を特定できるので、図7(b)のキャラクタ別撮影回数履歴テーブルに登録されている当該携帯電話機300のIDに対応付けてデータや、パチンコ遊技機1に一時記憶される撮影履歴803のデータと実質的な変わりはない。
遊技履歴904は、パスワードを入力してからパチンコ遊技機1で遊技を行い、その遊技を終了したときに可変表示装置9に表示された2次元コードを撮影装置307により撮影し、そこから取り込まれた遊技履歴を示す。新たな2次元コードを撮影して遊技履歴を取り込むまで、遊技履歴904のデータは保持され、また、新たな2次元コードを撮影して遊技履歴が取り込まれると、遊技履歴904のデータが新たな2次元コードから取り込まれた遊技履歴に更新されるものとなる。
以下、この実施の形態にかかる遊技システムにおける処理について説明する。この実施の形態にかかる遊技システムを構成するパチンコ遊技機1は、この実施の形態にかかる遊技システムを体系的に使用するか否かに関わらず、単独でも遊技を行えるものである(但し、演出はデフォルト設定のものにしかならない)。そこで、遊技システム全体における処理を説明する前に、パチンコ遊技機1において遊技の進行のために行われる処理について説明する。
まず、電源起動時の処理について説明する。リセットスイッチ93をON状態とした状態でメインスイッチ94をON状態としてパチンコ遊技機1を起動すると、RAM55の格納領域のうち使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する。ここで、RAM55が初期化されたときには、確率変動状態にも時短状態にも制御されていない遊技状態となる。そして、遊技を進行させるための処理を開始させることができる。
一方、リセットスイッチ93をOFF状態でメインスイッチ94をON状態としてパチンコ遊技機1を起動した場合は、RAM55のデータが壊れているかどうかを診断し、RAM55のデータが壊れていなかった場合、すなわち前回のパチンコ遊技機1の電源をOFFしたときのデータが正常なままで残っている場合には、RAM55に記憶されているデータはそのままとして、前回にパチンコ遊技機1の電源をOFFしたときの状態から、遊技を進行させるための処理を開始させることができる。
パチンコ遊技機1において遊技を進行させるための処理は、2ms毎に実行されるタイマ割り込みに従って実行される。なお、打球操作ハンドル5の操作に基づく遊技領域7への遊技球の発射だけは、2ms毎のタイマ割り込み処理とは独立して行われるものとなっている。
図10は、CPU56が実行するメイン処理にて2ms毎に実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS21)を行った後、ステップS22〜S36の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路32を介して、ゲートスイッチ61、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63、クリアスイッチ65、等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態を判定するスイッチ処理を行う(ステップS22)。
次に、遊技制御に用いられる大当たり判定用の乱数、大当たり種別判定用乱数、確率変動終了判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU56は、更に、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理(ステップS24)及び表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS25)。
更に、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて特別図柄表示器10a、10b、可変表示装置9、特別可変入賞装置20、等を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器12の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。普通図柄プロセス処理を実行することにより普通図柄表示器12の表示制御および可変入賞装置15の開閉制御が実行される。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセス処理でRAM55の所定の領域に設定され、可変表示装置9等において各種演出を行うためのコマンドを表示制御基板80に送出する特別図柄コマンド制御処理を行う(ステップS28)。また、普通図柄プロセス処理でRAM55の所定の領域に設定された普通図柄に関するコマンドを送出する普通図柄コマンド制御処理を行う(ステップS29)。
更に、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当たり情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63等の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63等の何れかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板36に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板36に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置44を駆動する。
そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS32)。記憶処理においては、始動口スイッチ62a、62bの検出信号に基づいて大当たり判定用乱数等の各種乱数を抽出し、抽出した乱数の値を始動口スイッチ62a、62bの別に保留記憶させる。また、抽出した各種乱数の値等を示すコマンドを送出する処理も行う。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。更に、所定の条件が成立したときにソレノイド回路33に駆動指令を行う(ステップS34)。可変入賞装置15、特別可変入賞装置20、を開放状態または閉鎖状態としたり、大入賞口21内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路33は、駆動指令に応じてソレノイド71〜73を駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS35)、割込許可状態に設定する(ステップS36)。
次に、ステップS26の特別図柄プロセス処理について説明する。特別図柄プロセス処理では、CPU56は、まず、遊技盤6に設けられている始動入賞口14a、14bに遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ62がオンしているかどうか、すなわち遊技球が始動入賞口14a、14bに入賞する始動入賞が発生しているかどうかを判定し、始動入賞が発生していたら始動口スイッチ通過処理を行う。始動口スイッチ通過処理では、大当たり判定用乱数、大当たり種別判定用乱数、変動種別判定用乱数、変動パターン判定用乱数、及び確率変動終了判定用乱数を抽出して始動入賞口14a、14bの各々に対応する保留記憶バッファに記憶させる(但し、保留記憶バッファが満杯のときは、抽出した乱数を破棄する)とともに、抽出した乱数の値と遊技球が入賞した始動入賞口の種類を始動入賞毎の識別情報と対応付けたコマンドを表示制御基板80へと送信する。
その後、特別図柄プロセスフラグの状態に応じて、次に説明する特別図柄通常処理、変動パターン設定処理、演出設定処理、特別図柄変動処理、特別図柄停止処理、大入賞口開放前処理、大入賞口開放中処理、大当たり終了処理の何れかの処理を行う。
特別図柄通常処理:特別図柄の変動表示を開始できる状態になると開始される処理であり、CPU56は、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、確率変動状態に制御されていれば確率変動終了判定用乱数の値に基づいて確率変動状態を終了させるか否か、大当たり判定用乱数の値に基づいて大当たりとするか否か(特定表示結果とするか否か)を決定し、大当たりとする場合には、確変回数カウンタの値と大当たり種別判定用乱数の値に基づいて大当たりの種別も決定する。始動入賞口14a、14bの何れについても保留記憶カウンタの値が0でないときには、始動入賞口14bの保留記憶から優先して大当たり等の決定が行われる。なお、特別図柄通常処理の詳細については後述する。
変動パターン設定処理:特別図柄表示器10a、10bにおける特別図柄の変動パターン種別を、始動入賞時に抽出した変動種別判定用乱数の値と保留記憶の数とに応じて選択する。そして、選択した変動パターンの種別と始動入賞発生時に抽出した変動パターン判定用乱数の値に応じて予め定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。決定された変動パターンと時短状態に制御されているか否かに基づいて、特別図柄の変動時間を特別図柄プロセスタイマ(ダウンタイマにより構成される)にセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。このとき、特別図柄表示器10aまたは10bに特別図柄の変動表示開始を指示する信号を出力するとともに、選択した変動パターンを示すコマンドと大当たりとするか否か及び大当たり種別を示すコマンドとを、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に対して送信される状態に設定する。
特別図柄変動処理:変動パターン設定処理で選択された変動パターンに応じて変動時間のセットされた特別図柄プロセスタイマの計時時間を監視し、当該変動時間が経過して特別図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、次に特別図柄停止処理に移行させるよう制御を行う。
特別図柄停止処理:特別図柄表示器10a、10bにて変動表示する特別図柄の変動表示を停止するとともに、時短状態に制御されているときには、時短状態での変動表示が実行された回数をカウントし、100回となっていたならば時短状態を終了させる。また、特別図柄の停止を示す信号を特別図柄表示器10a、10bに出力される状態に設定するとともに、図柄の停止を示すコマンドを、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に送信される状態に設定する。
大入賞口開放前処理:大当たり後に最初にこの処理が行われるときには大入賞口21のラウンド数を設定し、ラウンド数表示器19にラウンド数を表示させた後、大入賞口21を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド72を駆動して大入賞口21を開放状態として特別可変入賞装置20を開放状態とする。また、大入賞口21の開放されたラウンド数をカウントすると共に、開放タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定する。
大入賞口開放中処理:第1大当たり遊技状態中および第2大当たり遊技状態中のラウンド表示のためのコマンド(ラウンドの開始時におけるラウンド数を示すコマンド、及び各ラウンドの終了を示すコマンド)を、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に送信される状態に設定する処理や、大入賞口21の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。
大当たり終了処理:第1大当たり遊技状態または第2大当たり遊技状態が終了したことを示すコマンドを、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に送信される状態に設定する。
一方、表示制御基板80などのサブ側の各種基板においては、主基板31の基本回路53から送信されたコマンドに基づいて、特別図柄の変動表示に合わせて可変表示装置9において飾り図柄を変動表示させる処理やリーチ予告、或いは第1大当たり遊技状態に制御されているときに大当たり演出を実行する処理を行う。図11は、表示制御基板80の表示制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
このメイン処理では、まず、表示制御基板80に搭載された表示制御用マイクロコンピュータに含まれるRAMのうちで必要な領域を初期化する初期化処理を行う(ステップS701)。次に、所定時間(例えば33ms(可変表示装置9の1フレーム期間))毎に実行されるタイマ割り込み処理によってセットされるタイマ割り込みフラグの状態が1となっているかどうかを判定し(ステップS702)、タイマ割り込みフラグの状態が1となるまでステップS702の処理を繰り返して行う。
タイマ割り込みフラグの状態が1となっている後、まず、このタイマ割り込みフラグを0にクリアし(ステップS703)、主基板31の基本回路53から送信されたコマンドを受信したかどうかをチェックし、コマンドを受信している場合には、その内容を解析するコマンド解析処理を実行する(ステップS704)。
次に、コマンド解析処理におけるコマンドの解析結果に基づいて、可変表示装置9において飾り図柄を変動表示させたり、大当たり演出を実行させたりする演出制御プロセス処理を実行する(ステップS705)。また、コマンドの解析結果に基づいて、飾り図柄の変動表示や大当たり演出以外の各種演出(リーチ予告演出を含む)を実行させる予告制御プロセス処理を実行する(ステップS706)。さらに、予告態様判定用乱数などの乱数を更新する乱数更新処理を実行して(ステップS707)、ステップS702の処理に戻る。
なお、遊技開始時において遊技者がパチンコ遊技機1にパスワードを入力した場合には、このパスワードに基づいて表示制御用CPUにより当該遊技者の遊技履歴及び撮影履歴が特定され、表示制御用マイクロコンピュータに含まれるRAMに保存される。また、表示制御用CPUは、ここから遊技履歴の収集を開始し、遊技者が遊技を停止して遊技終了操作を行うと、可変表示装置9に収集した遊技履歴に応じた2次元コードを表示させるものとなっている。
以下、この実施の形態にかかる遊技システム全体における処理の流れについて説明する。図12は、この実施の形態にかかる遊技システムにおける処理の流れを示すシーケンス図である。なお、以下の説明における携帯電話機300の利用者とパチンコ遊技機1の遊技者は、同一人物であり、この実施の形態にかかる遊技システムの利用者として登録されているものとする。
まず、携帯電話機300の利用者が撮影装置307により写真を撮影すると、携帯電話機300のGPS304により位置情報が取得され、CPU301の内部タイマにより時刻情報が取得される。取得された位置情報と時刻情報は、RAM303に記憶されている遊技者ID901及び遊技履歴904とともに通信装置308からネットワーク151を介してサーバ装置200に送信される。
サーバ装置200では、遊技者ID及び遊技履歴とともに携帯電話機300から送信された位置情報及び時刻情報を受信すると、受信した遊技者IDと同じIDと対応付けて図7(d)の遊技履歴テーブルに登録されている遊技履歴が、受信した遊技履歴と一致するか否かを判定する。一致しない場合には、当該IDに対応して遊技履歴テーブルに登録されている遊技履歴を、受信した遊技履歴に更新する。また、遊技履歴の更新に応じて撮影可能回数が増加されることとなる場合には、図7(a)の遊技者データテーブルに登録されている撮影可能回数を増加させる。一致する場合には、そのまま次の処理に進む。
サーバ装置200では、また、受信した位置情報及び時刻情報に基づいて地域と時間帯とを特定し、また、特定した地域について当該IDに対応付けて図7(c)の地域別撮影回数履歴テーブルに登録されている撮影回数を取得する。そして、ここで取得した撮影回数と特定した地域及び時間帯に基づいて、図7(e)のキャラクタ出現データテーブルに登録されているキャラクタ画像の種類を取得する。
何らのキャラクタ画像も取得されなければ、ここでの処理は終了となる。何らかの種類のキャラクタ画像が取得される場合には、取得したキャラクタ画像の種類について当該IDに対応付けて図7(b)のキャラクタ別撮影回数履歴テーブルに登録されているキャラクタ画像の数を加算する。そして、取得した種類のキャラクタ画像を、通信インターフェイス215からネットワーク151を介して、位置情報及び時刻情報を送ってきた携帯電話機300に送信する。
携帯電話機300では、サーバ装置200から送られたキャラクタ画像を受信すると、このキャラクタ画像を撮影装置307により撮影した画像を背景画像として合成し、合成した画像を表示装置306に表示させる。また、RAM303に記憶されている撮影履歴903を更新する。
また、上記のようにしてキャラクタ画像を取得している携帯電話機300の利用者がパチンコ遊技機1において遊技を行おうとする場合、携帯電話機300からサーバ装置200にアクセスして、パスワードの発行を要求する。パスワードの発行要求を受けたサーバ装置200では、当該携帯電話機300に対応するIDをキーとして、図7(b)のキャラクタ別撮影回数履歴テーブルから撮影履歴を、図7(d)の遊技履歴テーブルから遊技履歴をそれぞれ読み出し、また、当該携帯電話機の固有パスワードを読み出し、これらに基づいてパスワードを生成し、要求元の携帯電話機300に返送する。
サーバ装置200からのパスワードを受信した携帯電話機300は、受信したパスワードをパスワード902としてRAM303に記憶させるとともに、表示装置306に表示させる。遊技者は、表示装置306に表示されているパスワードを、チャンスボタン16及びジョグダイヤル17を操作してパチンコ遊技機1に入力する。入力されたパスワードは、表示制御基板80の表示制御用マイクロコンピュータに渡されてパスワード802として記憶される。パチンコ遊技機1では、入力されたパスワードから撮影履歴及び遊技履歴を特定し、それぞれ撮影履歴803及び遊技履歴804として記憶させる。
また、パチンコ遊技機1では、このようにパスワード802、撮影履歴803及び遊技履歴804の記憶がなされた状態では、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示が1回行われる度に、遊技履歴804としての回転数が1ずつ加算されるものとなる。また、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示が行われているときに実行されるリーチ予告演出の種類は、記憶されている撮影履歴803及び遊技履歴804に応じて選択されるものとなる。
その後、遊技者がチャンスボタン16の操作により遊技の終了を指示すると、パチンコ遊技機1では、記憶されているパスワード802と遊技履歴804とを示す2次元コードを生成し、これを可変表示装置9に表示させる。遊技者が携帯電話機300の撮影装置307により可変表示装置9に表示された2次元コードを撮影すると、その2次元コードが示すパスワードと遊技履歴とを抽出する。
抽出されたパスワードが、携帯電話機300のRAM303に記憶されているパスワード902と一致する場合には、抽出した遊技履歴を取り込み、RAM303に記憶されている遊技履歴904をこれで書き換える。抽出されたパスワードが記憶されているパスワード902と一致しない場合には、抽出した遊技履歴を取り込むことなく、そのまま破棄して処理の終了となる。
以上説明したように、この実施の形態にかかる遊技システムでは、携帯電話機300の利用者(パチンコ遊技機1において遊技を行い得る遊技者)が写真を撮影すると、GPS304により位置情報が、CPU301の内部タイマにより時刻情報を取得され、サーバ装置200に送信される。サーバ装置200においては、携帯電話機300から送られてきた位置情報及び時刻情報に応じて、当該利用者にキャラクタ画像を取得させる。そして、このようにしてキャラクタ画像を取得した者がパチンコ遊技機1において遊技を行う場合には、該パチンコ遊技機1において実行されるリーチ予告演出の態様の選択割合がキャラクタ画像の取得履歴に応じて変化させられるものとなる。
これにより、携帯電話機300の利用によってサーバ装置200からキャラクタ画像を取得する、パチンコ遊技機1で遊技を行うという各々の行為のみでは得られない両者の融合による面白みを生じさせるので、興趣向上を図ることができる。また、携帯電話機300の利用によるキャラクタ画像の取得がパチンコ遊技機1での演出に変化を生じさせるので、例えば、パチンコ遊技機1での遊技しか行ったことがない者に対して携帯電話機300からのキャラクタ画像の取得を動機付けることができ、携帯電話機300からのキャラクタ画像の取得を行っている者に対してパチンコ遊技機1での遊技を行うことを動機付けることができる。
また、携帯電話機300で写真を撮影したときにサーバ装置200からキャラクタ画像が送られてきた場合には、撮影した写真を背景画像として当該キャラクタ画像を合成した画像が表示装置307に表示されるものとなる。このため、パチンコ遊技機1での演出を変化させるキャラクタ画像の取得が遊技者にとって分かり易いものとなり、また、そのキャラクタ画像を如何なる場面で取得したかも遊技者にとって分かり易いものとなる。
また、取得可能なキャラクタ画像には複数種類のキャラクタのものがあるが、既に取得されているキャラクタ画像と同じ種類のキャラクタのキャラクタ画像も取得可能なものとなっている。そして、例えば、キャラクタAのキャラクタ画像を20個以上集めると、キャラクタAのキャラクタ画像が20個未満のときとはリーチ予告演出の態様の選択割合が変わることとなる。また、キャラクタAとキャラクタBの双方のキャラクタ画像を集めると、キャラクタAまたはキャラクタBの一方だけが取得されているときとはリーチ予告演出の態様の選択割合が変わることとなる。
これにより、既に何らかの形でキャラクタ画像を取得している遊技者に対しても、携帯電話機300からのキャラクタ画像の取得を動機付けることができ、遊技システムの利用度(特に携帯電話機300とサーバ装置200によるキャラクタ画像の取得の側面における利用度)を高めさせることができる。さらに、キャラクタAとキャラクタBの双方のキャラクタ画像を集めたときだけに実行され得るリーチ予告演出もあるので、遊技者の収集欲を満足させるとともに携帯電話機300からのキャラクタ画像の取得の動機付けをいっそう図ることができる。
また、サーバ装置200から提供されるキャラクタ画像は、携帯電話機300から送られた位置情報に応じた地域と時刻情報に応じた時間帯の一方が同じでも他方が異なれば、異なる種類のキャラクタのものとなることがあり、位置情報に応じた地域と時刻情報に応じた時間帯に双方が同じ場合であっても、当該地域で既にキャラクタ画像を取得した回数が異なれば、異なる種類のキャラクタのものとなることがある。これにより、キャラクタ画像を取得できる機会が多様なものとなり、また、取得されるキャラクタ画像の種類が多様なものとなるので、興趣向上を図ることができる。
また、遊技者がパチンコ遊技機1での遊技を実際に行うことによって収集された遊技履歴に応じて携帯電話機300で写真を撮影して取得できるキャラクタ画像の数が増加させられるので、パチンコ遊技機1での遊技を実際に行うことの動機付けとなり、遊技システムの利用度(特にパチンコ遊技機1での遊技の側面における利用度)を高めさせることができる。また、キャラクタ画像を取得できる機会が多様なものとなるので、興趣向上を図ることができる。
また、遊技者がパチンコ遊技機1での遊技を終了して携帯電話機300に遊技履歴を取り込むための手法として、可変表示装置9に表示された2次元コードの読み取りが適用されているが、この2次元コードは遊技履歴の他に遊技者が入力したパスワードを示すものとなっている。読み取った2次元コードから特定されるパスワードが携帯電話機300に登録されているパスワード902と一致しない限り、携帯電話機300に遊技履歴が取り込まれない。これにより、他人が行った遊技の遊技履歴が携帯電話機300を利用する遊技者の遊技履歴として誤って入力されてしまうことがなくなり、個人個人の遊技履歴を正確に反映させることが可能になる。また、他人が遊技を行ったまま放置されているパチンコ遊技機1から不当に遊技履歴が携帯電話機300に入力されるのを防ぐことができる。
さらに、キャラクタ画像を取得できるか否かと取得できるキャラクタ画像の種類は、地域及び時間帯によって異なってくるが、これを設定したキャラクタ出現データテーブル(図7(e))は、携帯電話機300からサーバ装置200にアクセスすることによって遊技システムの各利用者が任意に閲覧することができるものとなる。このキャラクタ出現データテーブルの公開によって、携帯電話機300を利用する遊技者を所望の場所・時間で誘導することが可能となるので、例えば、遊技店の意向で位置情報および/または時刻情報の設定を行うことで、遊技店のイベントに合わせて遊技者が集まるようにし向けることができるものとなる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、携帯電話機300の撮影装置307で写真を撮影したとき、GPS304で取得した位置情報とともにCPU301の内部タイマから取得した時刻情報をサーバ装置200に送信するものとしていたが、内部タイマからの時刻情報の取得はせずに、GPS304で取得した位置情報のみをサーバ装置200に送信するものとしてもよい。その代わりに、携帯電話機300からの位置情報を受信したときに、サーバ装置200の制御部203が有する内部タイマで計測する時刻情報を取得し、これに基づいて処理を行うものとしてもよい。また、位置情報と時刻情報の双方に基づいて出現させるキャラクタの種類を決めるのではなく、その一方のみに基づいて出現させるキャラクタの種類を決めるものであってもよい。
上記の実施の形態では、携帯電話機300の実空間における位置は、GPS304によって特定されるものとなっていた。もっとも、より概略的な位置を特定できれば十分なものとするのであれば、携帯電話機300と信号交信している基地局によって位置を特定してもよい。この場合、GPS304を搭載していない携帯電話機でも、或いはGPS304によりGPS衛星を捕まえられずに位置を特定できない場合でも、本発明の遊技システムを利用することが可能となる。なお、GPS304により位置情報を取得できたときには、これによって携帯電話機300の位置を特定し、GPS304により位置情報を取得できなければ(GPS304を搭載していない場合を含む)、基地局によって携帯電話機300の位置を特定するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、図7(e)のキャラクタ出現データテーブルの情報は、携帯電話機300からサーバ装置200にアクセスして任意に閲覧することができるものとなっていたが、さらに、キャラクタ出現データテーブルの情報を含むメールを適宜携帯電話機300に配信するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、遊技履歴に応じて携帯電話機300で写真を撮影してキャラクタ画像を取得できる数が変わるものとなっていた。もっとも、遊技履歴に応じてキャラクタ画像を取得できる数を変化させる以外にも、例えば、遊技履歴(例えば、2001回転以上か否か)に応じて携帯電話機300で写真を撮影して位置情報と時刻情報をサーバ装置200に送ったときにキャラクタ画像を取得できる地域と時間帯を変化させるものとしてもよい。この場合には、キャラクタ画像を取得できる機会が多様なものとなるので、興趣向上を図ることができる。
また、携帯電話機300で写真を撮影してサーバ装置200に送った位置情報と時刻情報とが同じ地域、時間帯を示すものであっても、キャラクタ画像を取得できるか否か、或いは取得できるキャラクタ画像の種類を遊技履歴(例えば、2001回転以上か否か)に応じて変化させるものとしてもよい。この場合には、遊技の履歴に応じて取得されるキャラクタ画像の種類が変化させられるので、パチンコ遊技機1での遊技を行うことの動機付けとなり、遊技システムの利用度(特に、パチンコ遊技機1での遊技の側面における利用度)を高めさせることができる。また、キャラクタ画像を取得できる機会、取得されるキャラクタ画像の種類が多様なものとなるので、興趣向上を図ることができる。
上記の実施の形態では、携帯電話機300から送られた位置情報及び時刻情報を受信したサーバ装置200は、該受信した位置情報及び時刻情報等に応じて1のキャラクタ画像を取得し、当該位置情報及び時刻情報の送信元の携帯電話機300に返送するものとしていた。これに対して、サーバ装置200は、携帯電話機300から送られた位置情報及び時刻情報に応じて2以上のキャラクタ画像を取得し、取得した2以上のキャラクタ画像を携帯電話機300に送信するものとしてもよい。この場合において、携帯電話機300では、GPS304に取得した位置情報及びCPU301の内部タイマにより取得した時刻情報に応じて、受信した2以上のキャラクタ画像のうちから遊技者に取得させる何れかのキャラクタ画像をアプリケーションプログラムにより選択するものとしてもよい。
或いは、図7(e)のキャラクタ出現データテーブルと同様のテーブルを携帯電話機300のROM302(フラッシュメモリ)に記憶させておき、撮影装置307により写真の撮影を行ったときに、GPS304により位置情報を、CPU301の内部タイマにより時刻情報を取得し、取得した位置情報及び時刻情報に応じてROM302に記憶されているテーブルを参照して、何れかのキャラクタ画像を遊技者に取得させるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、サーバ装置200は、携帯電話機300からのパスワードの発行要求に対して、固有パスワードとともに遊技履歴と撮影履歴とに基づいてパスワードを生成し、要求元の携帯電話機300に返送するものとしていた。ここで生成され得るパスワードは、固有パスワードと遊技履歴と撮影履歴と1対1で対応するものでなくてもよく、遊技履歴および/または撮影履歴と生成され得るパスワードとが、1対多や多対1で対応するものであってもよい。
例えば、遊技履歴および/または撮影履歴が同じであっても生成され得るパスワードとして多種類あるものとし、サーバ装置200は、何れか1種類のパスワードを生成して、携帯電話機300に返送するものとしてもよい。或いは、サーバ装置200は、携帯電話機300からの要求に対して2種類以上のパスワードを生成し、その何れも携帯電話機300に返送するものとしてもよい。この場合、携帯電話機300の利用者は、2種類以上のパスワードのうちの何れかを選択してパチンコ遊技機1に入力するものとすることができる。
さらに、2種類以上のパスワードから遊技者が何れかのパスワードを選択してパチンコ遊技機1に入力するものでは、遊技履歴や撮影履歴に対して演出の選択割合をテーブル登録しておくのではなく、パスワードに対して演出の選択割合をテーブル登録しておくものとしてもよい。この場合、遊技履歴や撮影履歴が同じであっても、遊技者が選択して入力したパスワードの種類に応じて実行される演出が異なることとなるので、演出の面白みが増し、さらに遊技の興趣を向上させることができる。なお、パスワードに対して演出の選択割合をテーブル登録しておくという手法は、サーバ装置200から携帯電話機300に送られるパスワードが1種類だけである場合にも適用することができる。
上記の実施の形態では、遊技者がパチンコ遊技機1にて遊技を行うのに際して、携帯電話機300からサーバ装置200にパスワードの発行を要求し、これに応答して返送されたパスワードをパチンコ遊技機1に入力するものとしていた。パチンコ遊技機1では、入力されたパスワードから遊技履歴及び撮影履歴を特定し、ここで特定した遊技履歴(さらには、その後の遊技履歴)と撮影履歴とに基づいて、パチンコ遊技機1で行われるリーチ予告演出の選択を変化させるものとしていた。
これに対して、遊技者がパチンコ遊技機1にて遊技を開始する際に携帯電話機300の入力装置305から所定の操作を行うと、CPU301がRAM303で管理されている撮影履歴903及び遊技履歴904(さらに、遊技者ID901)に基づいてパスワードを生成し、これをパスワード903として記憶させるとともに表示装置306に表示させるものとしてもよい。そして、遊技者は、このように生成されたパスワードをパチンコ遊技機1に入力するものとしてもよい。
或いは、遊技者は、パスワードを入力するのに代えて、携帯電話機300に保存されている撮影履歴903及び遊技履歴904をパチンコ遊技機1に入力するものとしてもよい。パチンコ遊技機1においては、携帯電話機300から入力された撮影履歴903と遊技履歴904(さらには、その後の遊技履歴)とに基づいて、リーチ予告演出の選択を変化させるものとすることができる。
なお、携帯電話機300からパチンコ遊技機1に撮影履歴903及び遊技履歴904を入力するための手法として、例えば、携帯電話機300とパチンコ遊技機1の双方が赤外線通信機能を有するのであれば、これを利用した手法を適用できる。また、パチンコ遊技機1に撮影装置(カメラ)を装備し、携帯電話機300の表示装置306に撮影履歴903及び遊技履歴904に対応した2次元コードを表示させ、当該2次元コードをパチンコ遊技機1の撮影装置で撮影して取り込むものとしてもよい。
このような構成とした場合も、上記の実施の形態にかかる遊技システムと同じ効果を得ることができる。また、このような場合には、携帯電話機300において撮影履歴903と遊技履歴904とが管理されていればよいので、上記の実施の形態においてサーバ装置200で管理されているデータのうちのキャラクタ別撮影回数履歴テーブル(図7(b))と遊技履歴テーブル(図7(d))を、サーバ装置200が管理する必要がなくなるものとなる。
上記の実施の形態では、パチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示された2次元コードを撮影装置307により撮影することで携帯電話機300に取り込まれた遊技履歴は、遊技履歴904として保存しておき、携帯電話機300において写真を撮影して位置情報及び時刻情報をサーバ装置200に送信するときに、これとともにサーバ装置200に送られるものとしていた。もっとも、携帯電話機300に遊技履歴が取り込まれた後に写真撮影とは無関係にサーバ装置200にアクセスし、携帯電話機300からサーバ装置200に送るものとしてもよい。
また、2次元コードを可変表示装置9に表示して遊技履歴を携帯電話機300に取り込ませるのとともに、パチンコ遊技機1からサーバ装置200に直接アクセスし、遊技履歴をサーバ装置200に送信するものとしてもよい。この場合、サーバ装置200は、携帯電話機300から遊技履歴904が送られてくるのを待たずに(そもそも携帯電話機300からサーバ装置200に遊技履歴を送る必要がない)、パチンコ遊技機1から送られてきた遊技履歴に基づいて図7(d)の遊技履歴テーブルを更新し、また、図7(a)の遊技者データテーブルに登録されている撮影可能回数を更新するものとすることができる。
上記の実施の形態では、本発明をパチンコ遊技機に適用した場合を例として説明した。もっとも、ビッグボーナス、レギュラーボーナスやチャレンジボーナス(以下、これらをまとめてボーナスという)、或いはAT(Assist Time)やRT(Replay Time)などの遊技者にとって遊技状態を連チャンさせることができるスロットマシンにも、本発明を適用することができる。
例えば、スロットマシンにおいては、ゲーム毎にスタートレバーの操作時に行われる内部抽選でボーナス当選し、ボーナス当選フラグ(入賞まで持ち越し)が設定されているか否かを予告或いは告知するものとしている。このボーナス予告或いはボーナス告知を、スタートレバーの操作により回転開始し、停止ボタンの操作により回転停止するリールを設けた可変表示装置とは別個に設けられた演出装置である液晶表示装置に画像を表示することにおいて行うものがある。このような演出を、上記のパチンコ遊技機1における演出に代えて適用するものとすればよい。