以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかる遊技システムの全体構成を示す図である。図示するように、この遊技システムは、パチンコ遊技機1と、サーバ装置200と、携帯電話機300とから構成される。携帯電話機300は、パチンコ遊技機1で遊技を行う者(行おうとする者)の利用に供されるものである。携帯電話機300とサーバ装置200とは、ネットワーク151を介して接続される。
図2は、図1のパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)と、を含む構造体である。
図2に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の前面には、チャンスボタン16が設けられている。チャンスボタン16は、可変表示装置9などの演出手段において所定の種類の演出が実行されているときに、遊技者がこれを操作し、その操作が所定の操作条件を満たしたか否かにより、演出の経過および/または結果を変化させることができるボタンである。
打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、回転操作することにより遊技領域7に打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)により構成される可変表示装置9を備えている。可変表示装置9の周囲を取り巻く円形状の枠の中に、演出手段としての装飾ランプ25a〜25cと、役物26とが設けられている。遊技領域7の可変表示装置9よりも下側には、2つの始動入賞口14a、14bが上下に並べて配置されている。下側にある始動入賞口14bには、開放状態となることで遊技球の入賞を容易にする可変入賞装置15が設けられている。可変入賞装置15が閉鎖状態となっているときには、始動入賞口14bへの遊技球の入賞が困難になるが、完全に不可能となってしまう訳ではない。
始動入賞口14a、14bの下方には、大入賞口21が開放状態とされる特別可変入賞装置20が設けられている。特別可変入賞装置20が閉鎖状態となっているときには、大入賞口21に遊技球が全く入賞し得なくなる。特別可変入賞装置20が設けられている位置は、遊技者が可変表示装置9を見て遊技を進めている場合には、大入賞口21が開放状態となっているのかどうかが遊技者にほとんど分からないような位置となっている。特別可変入賞装置20の両側には、7セグメントLEDにより構成される特別図柄表示器10a、10bが設けられている。特別図柄表示器10a、10bでは、7セグメントLEDによって表示される特別図柄の変動表示を行なっている。
特別図柄表示器10aは、始動入賞口14aへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄の変動表示(特図ゲーム)を行い、特別図柄表示器10bは、始動入賞口14bへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄の変動表示を行う。特別図柄表示器10a、10bの両方で同時に特別図柄の変動表示が行われることはなく、特別図柄表示器10aまたは10bで特別図柄の変動表示が終了した後に、特別図柄表示器10a、10bの両方で変動表示を開始させるための条件が成立しているときには、いわゆる電チューサポートがされる方の特別図柄表示器10bで優先的に特別図柄の変動表示が行われることとなる。
特別図柄表示器10a、10bの表示結果の態様は、7つのセグメントの点灯/非点灯の組み合わせにより、2^7−1=127通りある(^は、べき乗を表し、7セグメントの全てを非点灯する態様が特別図柄表示器10a、10bの表示結果として除かれるため、1だけマイナスされている)。第1特定表示結果、第2特定表示結果、第3特定表示結果、第4特定表示結果には、「0」〜「9」の数字などの遊技者にとって比較的分かり易い図柄を含んでいてよいが、意味のある文字とは認識できない7つのセグメントの点灯/非点灯の組み合わせも採用しており、特別図柄表示器10a、10bの表示結果だけからは大当たりの種類を特定することが非常に困難なものとなっている。
特別図柄表示器10a、10bに第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、通常遊技状態(或いは、確率変動状態とならない時短状態)よりも大当たり確率が高くなる確率変動状態に遊技状態が制御される。
特別図柄表示器10a、10bに第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、前記した確率変動状態に遊技状態が制御される。
特別図柄表示器10a、10bに第3特定表示結果(突然確変大当たり図柄)を表示した後には、後述する第2大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第2大当たり遊技状態の終了後に、次の大当たり(種類を問わず)が発生するまでの間、時短状態(特別図柄及び普通図柄の変動表示の時間が短縮される状態)に遊技状態が制御されるとともに、前記した確率変動状態に遊技状態が制御される。
特別図柄表示器10a、10bに第4特定表示結果(時短大当たり図柄)を表示した後には、後述する第1大当たり遊技状態に遊技状態を制御する。第1大当たり遊技状態の終了後に、特別図柄表示器10a、10bにおいて100回の変動表示が行われるまでの間は時短状態に遊技状態が制御されるものの、次の大当たり発生までの大当たり確率を通常とする(確率変動状態の大当たり確率よりも低くなる)通常遊技状態に制御される。通常遊技状態において何れかの種類の大当たりが発生することを、初当たりという。
また、可変表示装置9では、横方向に3つ並べられた飾り図柄表示領域9a〜9cにて飾り図柄(例えば、「0」〜「9」の10種類)を縦方向にスクロールさせる変動表示を行っている。可変表示装置9は、特別図柄表示器10a、10bで行われる変動表示の内容を、飾り図柄の変動表示によって演出効果を高めて遊技者に表示するための変動表示装置である。特別図柄表示器10a、10bで特別図柄の変動表示が継続されている限り、飾り図柄の変動表示が一旦停止(仮停止)していても、大当たり抽選及び大当たり種別抽選に対する確定的な表示結果が示されたことにはならない。
さらに、可変表示装置9においては、飾り図柄が変動表示されるのに合わせてキャラクタの表示などによる演出(リーチ予告などの各種予告演出やリーチ演出表示など)が行われたり、飾り図柄が変動表示されているときに後述するマーカーが表示されるものとなる。可変表示装置9は、特別図柄の変動表示に合わせて飾り図柄の変動表示を行うため以外に、大当たり演出における画像を表示するためにも用いられる。
なお、第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)の表示によっても、第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)の表示によっても、第1大当たり遊技状態から確率変動状態への制御(+時短)という遊技状態の制御には全く変わりがない。もっとも、特別図柄表示器10a、10bに第1特定表示結果(確率変動大当たり図柄)が表示されたときには、この時点で可変表示装置9に表示される飾り図柄を「1」または「7」で揃えるなどして確率変動状態に制御される旨が報知される。
これに対して、第2特定表示結果(確変昇格大当たり図柄)が表示されたときには、この時点では可変表示装置9に表示される飾り図柄を第4特定表示結果(時短大当たり図柄)が表示されたときと同様に「1」または「7」以外の図柄で揃えるなどして確率変動状態に制御される旨が報知されない。第4特定表示結果(時短大当たり図柄)が表示されたときには、可変表示装置9に表示される飾り図柄を「1」または「7」以外の図柄とする。確率変動状態に制御される旨は、大当たり演出において報知される。
第3特定表示結果(突然確変大当たり図柄)が表示されたときには、可変表示装置9に表示される飾り図柄を特別図柄表示器10a、10bにハズレ図柄が表示されたときと同様の3つの飾り図柄が揃っていない態様にするものとなっている。なお、突然確変大当たりによって制御される第2大当たり遊技状態は、大入賞口21の開放が極短期間で終了し、大当たり演出も実行されずに次の変動表示の開始までハズレ図柄を表示したままとしておく。もっとも、第2大当たり遊技状態が終了して次の変動表示が開始されたときには、確率変動状態に制御されていることとなる。
また、特別図柄表示器10aまたは10bにて特別図柄の変動表示が行われ、可変表示装置9にて飾り図柄の変動表示が行われているときに、装飾ランプ25a〜25cの点灯や役物26の駆動などによる演出が実行されることがある。なお、パチンコ遊技機1において実行される演出には、大きく分けて予告と告知とがあるが、予告とは、それによって示される内容が生じる可能性があることの報知であり、それによって示される内容が生じることを確定的に示す報知である告知と区別される。但し、一連の演出の終了間際までは可能性を示すだけであるが、当該一連の演出の最終部分で確定的な報知がなされる場合は、最終部分が告知、それよりも前の部分が予告としての意味を持つ演出となる。
可変表示装置9の表示領域のうちの下部の表示領域に、始動入賞口14a、14bに遊技球が入り始動条件が成立したが未だ特別図柄表示器10a、10bの開始条件(例えば、前回の特別図柄の変動表示の終了、大当たり遊技状態の終了)が成立していない始動条件の成立回数として後述する主基板31のRAM55(図3参照)に記憶された保留記憶数をそれぞれ表示する保留記憶数表示手段として特別図柄保留記憶表示部11a、11bが設定されている。
特別図柄保留記憶表示部11aは、4つのアイコンの表示部を備え、始動入賞口14aへの有効始動入賞(本実施形態では、保留記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎に、表示するアイコンをその時点で表示されているアイコンの右側に1つ追加し、特別図柄表示器10aにて特別図柄の変動表示が開始される毎に、最も左側に表示されていたアイコン(今回開始した変動表示に対応していたもの)を消去するとともに、他に表示されていたアイコンを1つずつ左にずらして表示する。すなわち、表示するアイコンの数を1つ減らす。特別図柄保留記憶表示部11bについても、同様に、始動入賞口14bへの有効始動入賞がある毎に、アイコンを1つ増やし、特別図柄表示器10bにて特別図柄の変動表示が開始される毎に、アイコンを1つ減らす。
RAM55(図3参照)には、特別図柄表示器10aにおける特別図柄の始動条件が成立(打球が始動入賞口14aへ入賞)したときに主基板31のCPU56(図3参照)により抽出された大当たり判定用乱数等の各種乱数の抽出順番を特定可能に記憶する4つの保留記憶バッファが設けられている。特別図柄保留記憶表示部11aは、保留記憶バッファのうちで各種乱数の記憶された保留記憶バッファの数(保留記憶数)を特定可能に表示する。保留記憶バッファには、抽出された各種乱数のうち未だ開始条件(例えば、前回の特別図柄の変動表示の終了、大当たり遊技状態の終了)が成立していない数値データが予め定められた上限数として4個まで記憶される。特別図柄保留記憶表示部11bについても、同様の保留記憶バッファが設けられている。
上記した始動入賞口14a、14bに入った入賞球は、それぞれ遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ62a、62b(図3参照)によって検出される。可変入賞装置15は、ソレノイド71(図3参照)によって開放状態とされる。後述する普通図柄の変動表示の結果に応じてソレノイド71により可変入賞装置15が開放状態となることにより、遊技球が始動入賞口14bに入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態となる。
また、特別可変入賞装置20は、ソレノイド72(図3参照)により可動して大入賞口21に遊技球が入賞可能な受入可能状態と、大入賞口21に遊技球が入賞不能な受入不能状態とに変化可能であり、受入可能状態において大入賞口21が開放状態とされるものとなる。また、特別可変入賞装置20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球は、カウントスイッチ63(図3参照)で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口21内の経路を切り換えるためのソレノイド73(図3参照)も設けられている。
特別可変入賞装置20は、第1大当たり遊技状態において、大入賞口21の開放から一定時間経過するまで、または所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口21を開放状態とする。大入賞口21が開閉されてから一定期間(例えば、第1大当たり遊技状態においては30秒、第2大当たり遊技状態においては1秒)経過するまで、または所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口21に入賞するまでが1ラウンドである。第1大当たり遊技状態は、このような大入賞口21の開放が所定回数(例えば、15回)に亘って繰り返して提供される遊技状態である。
特別可変入賞装置20は、また、第2大当たり遊技状態において、大入賞口21を極めて短い時間(例えば、0.2〜0.5秒程度)で2回だけ開放状態とする。突然確変大当たりしたときに確率変動状態に制御される前の遊技状態が、この第2大当たり遊技状態である。第2大当たり遊技状態は、大入賞口21の開放が極めて短い期間しか行われないため、打球が1つも大入賞口21に入賞しないまま終了して、確率変動状態に制御されることとなる場合も多く、第2大当たり遊技状態に制御されたこと自体が遊技者に気づかれない場合も多い。
また、遊技領域7の左側には、「15」及び「2」と付された一対のLEDからなるラウンド数表示器19が設けられている。このラウンド数表示器19は、発生される大当たり遊技状態のラウンド数(第1、第2大当たり遊技状態で、それぞれ15、2ラウンド)を表示するものである。一方、遊技領域7の右側には、「○」及び「×」と付された左右一対のLEDからなる普通図柄表示器12が設けられている。この普通図柄表示器12は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」及び「×」)を変動表示可能なものである。
ゲート28a、28bを遊技球が通過したことがゲートスイッチ61(図3参照)で検出されると、普通図柄当たり判定用乱数が抽出されて主基板31(図3参照)に搭載されるRAM55(図3参照)の普通図柄バッファに格納される。この実施の形態では、RAM55(図3参照)の普通図柄バッファに記憶可能な普通図柄当たり判定用乱数の記憶数の上限は、4個となっている。普通図柄表示器12において普通図柄の表示状態が変化(「○」および「×」が交互に点灯)する変動表示を開始できる状態(前回の普通図柄表示器12における変動表示の終了)であれば、普通図柄表示器12において普通図柄の変動表示が開始される。
普通図柄表示器12の上方には、普通図柄バッファに格納される普通図柄当たり判定用乱数の記憶数を表示する所定数(この実施の形態では4つ)のLEDを有する普通図柄保留記憶表示器13が設けられている。この普通図柄保留記憶表示器13は、ゲート28a、28bを遊技球が通過したことがゲートスイッチ61で検出されて新たに普通図柄当たり判定用乱数が記憶されると、点灯するLEDを1つ増やす。普通図柄表示器12にて普通図柄(例えば、「○」及び「×」)の変動表示が開始される毎に点灯しているLEDを1減らす。
普通図柄表示器12にて、○と×の付された左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の変動表示が行われ、変動表示は所定時間(例えば、時短状態であれば2.9秒、時短状態でなければ29.2秒)継続する。そして、変動表示の終了時に○の付された左側のランプが点灯すれば当たりとなる。普通図柄表示器12における変動表示の表示結果が当たりである場合には、可変入賞装置15が所定時間(例えば、時短状態であれば2.9秒、時短状態でなければ1.4秒)だけ開放状態になる。
普通図柄の変動表示の結果を当たりとするか否かは、ゲート28a、28bを遊技球が通過し、ゲートスイッチ61で遊技球が検出されたときに抽出された普通図柄当たり判定用乱数の値が所定の普通図柄当たり判定値と合致したか否かによって決定される。この当たり確率は、時短状態では非常に高い(例えば、35/36)が、時短状態でなければ低い(例えば、1/36)ものとなっている。時短状態は、このように可変入賞装置15が開放状態にある割合が非常に多いので、遊技者の手持ちの遊技球を減少させずに(或いは、減少したとしても減少量はごく僅かで)、遊技を進められる状態となっている。
ゲート28aの左方及び下方、並びにゲート28bの下方及び右方には、それぞれ入賞口29a〜29dが設けられている。入賞口29a〜29dに遊技球が入賞したことが入賞口スイッチ64(図3参照)で検出されると、所定数の遊技球が払い出される。遊技球の払い出しは、始動入賞口14a、14b、大入賞口21への遊技球の入賞によっても行われるが、ゲート28a、28bを遊技球が通過しても行われない。
遊技盤6の遊技領域7の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口30が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ40、枠ランプ左41および枠ランプ右42が設けられている。
また、図2には示していないが、パチンコ遊技機1には打球操作ハンドル5を操作することにより駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置45(図3参照)が設けられている。打球発射装置45から発射された遊技球は、遊技盤6に遊技領域7を囲むように円形状に載設された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。始動入賞口14a、14b、大入賞口21、入賞口29a〜29dのいずれにも入賞しなかった遊技球は、アウト口30から排出されるものとなっている。
図3は、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の回路構成の概要を表したブロック図である。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って遊技の信号を制御するCPU56、及び表示制御基板80等に制御信号を送信するI/Oポート部57を含む。
この実施の形態では、ROM54、RAM55、CPU56及びI/Oポート部57を含む基本回路53は、1チップマイクロコンピュータとして構成されているが、この基本回路53を構成する1チップマイクロコンピュータには、パチンコ遊技機1の電源が遮断されている間にもバックアップバッテリから電力が供給されている。すなわち、RAM55に記憶されているデータは、バックアップバッテリから電力が供給される限りにおいて、パチンコ遊技機1の電源が遮断されている間も保持される。
なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータとは、主基板31に搭載されるCPU56、ROM54、RAM55、I/Oポート部57、等の周辺回路のことである。
また、ゲートスイッチ61、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63、入賞口スイッチ64、余剰球受皿4がいっぱいになったときに検出する満タンスイッチ(図示しない)、カウントスイッチ短絡信号(図示しない)、からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路32、可変入賞装置15を開閉するソレノイド71、特別可変入賞装置20を開閉するソレノイド72、大入賞口21内に設けられたシーソーを可動するソレノイド73、等を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路33、電源投入時に基本回路53をリセットするためのシステムリセット回路(図示しない)、基本回路53から与えられるデータに従って、大当たり遊技状態(第1大当たり遊技状態、第2大当たり遊技状態)の発生を示す大当たり情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路34、も主基板31に搭載されている。
また、電源起動時において内部状態(RAM55)をリセットするリセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94も、主基板31に接続されており、これらのスイッチの検出信号を基本回路53へと送る。これらのスイッチ93、94は、パチンコ遊技機1の内部に設けられている。また、主基板31に搭載されたCPU56は、特別図柄表示器10a、10bの表示制御、普通図柄表示器12、およびラウンド数表示器19の表示制御を行う。さらに、普通図柄保留記憶表示器13の発光制御を行う。
主基板31に設けられた遊技制御用マイクロコンピュータ(CPU56及びROM54、RAM55等の周辺回路)は、プリペイドカード等が挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50、遊技盤6に設けられた複数の入賞口にて遊技球の入賞を検出したことにより賞球払い出しを行う球払出装置44、を制御する払出制御基板36に払出制御信号を送信する。また、遊技制御用マイクロコンピュータは、打球操作ハンドル5を操作することにより打球発射装置45を駆動制御して遊技球を遊技領域7に向けて発射制御する発射制御基板37に発射制御信号を送信する。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータは、表示制御基板80に演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御コマンドを受信することにより表示制御基板80に設けられた表示制御用マイクロコンピュータ(表示制御用CPU(図示しない)、RAM(図示しない)、ROM(図示しない)、I/Oポート部(図示しない)、等の周辺回路)は、可変表示装置9の表示制御を行う。表示制御用マイクロコンピュータには、パチンコ遊技機1の電源が遮断されている間にバックアップバッテリから電力が供給されず、そのRAMに記憶されたデータは、パチンコ遊技機1の電源が遮断されると消去される。
表示制御用CPUは、ROMに格納されたプログラムに従って動作し、主基板31から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って可変表示装置9の表示制御を行う。具体的には、画像表示を行う表示制御機能及び高速描画機能を有するVDP(図示しない)により可変表示装置9の表示制御を行う。表示制御用CPUは、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示しない)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、怪物、文字、図形または記号等を予め格納しておくためのものである。
そして、表示制御用CPUは、キャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは、表示制御用CPUからデータが入力されたことに基づいて動作する。この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP(図示しない)が表示制御基板80に搭載されている。また、VDPは、表示制御用CPUとは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM(図示しない)をマッピングしている。VDPは、キャラクタ画像データに従って可変表示装置9に表示するための画像データを生成し、VRAMに展開する。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。そして、可変表示装置9に出力する。なお、可変表示装置9の表示制御には、特別図柄の変動表示(リーチ演出表示を含む)、リーチ予告演出、後述するマーカーの表示、大当たり演出、保留記憶のアイコン表示などが含まれる。
また、表示制御基板80には、スイッチ回路(図示しない)を介してチャンスボタン16も接続されており、チャンスボタン16の押圧操作を検出した検出信号を、表示制御用マイクロコンピュータへと送る。
また、この実施の形態では、表示制御基板80に設けられた表示制御用マイクロコンピュータは、音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力することによりスピーカ27の音声出力制御を行うとともに、ランプドライバ基板35に役物、ランプ・LEDの駆動信号を出力することによりパチンコ遊技機1に設けられた役物、ランプ・LEDの発光制御を行う。すなわち、表示制御基板80に搭載される表示制御用マイクロコンピュータは、主基板31から送信される可変表示装置9の表示制御、ランプ・LEDの点灯制御、遊技音発生等の演出の制御に関する指令情報としての演出制御コマンド(制御信号)に基づいて可変表示装置9、スピーカ27、パチンコ遊技機1に設けられるランプ・LED等の発光体の制御を行う演出制御用マイクロコンピュータである。
スピーカ27から出力される音声の再生の処理そのものは、音声出力基板70に搭載された音声制御用マイクロコンピュータ(CPU、RAM、ROMを含む)が行い、ランプ・LEDの点灯制御の処理そのものは、ランプドライバ回路35に搭載されたランプ制御用マイクロコンピュータ(CPU、RAM、ROMを含む)が行うものとなっている。もっとも、これらのマイクロコンピュータは、表示制御基板80の表示制御用CPUから指示されたままに音声の再生出力やランプ・LEDの点灯を単純に行うのみであり、どの様な音声を再生出力させるか、ランプ・LEDをどの様に点灯させるかは、表示制御基板80の表示制御用CPUが制御しているとも言える。
図4は、図1のサーバ装置200の構成を示すブロック図である。図示するように、サーバ装置200は、サーバ本体201を中心として構築される。サーバ本体201は、その内部バス219に接続された制御部203、RAM205、ハードディスク・ドライブ(HDD)207、DVD/CD−ROMドライブ213、通信インターフェイス215を含む。DVD/CD−ROMドライブ213には、記録媒体(DVD−ROMまたはCD−ROM)231を装着し得る。
制御部203は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)などを含み、HDD207や記録媒体231上に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置200の制御を行う。制御部203は、現在時刻を計時する内部タイマを備えている。RAM205は、制御部203のワークエリアである。HDD207は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。通信インターフェイス215は、ネットワーク151に接続され、携帯電話機300との通信を行う。
サーバ装置200での処理を行うためのプログラム及びデータは、最初例えば記録媒体231に記憶され、ここからHDD207にインストールされる。そして、このプログラム及びデータは実行時にHDD207から読み出されて、RAM205にロードされる。制御部203は、RAM205にロードされたプログラム及びデータを処理する。制御部203が処理を行っている間の中間的なデータは、RAM205に記憶される。
また、サーバ装置200のHDD207には、この実施の形態にかかる遊技システムを構成させるために携帯電話機300において実行されることとなるアプリケーションプログラムが記憶されている。制御部203は、携帯電話機300からのアプリケーションプログラムのダウンロード要求に応答してHDD207から該アプリケーションプログラムを読み出し、通信インターフェイス215からネットワークを介して要求元の携帯電話機300に送信する。
図5は、図1の携帯電話機300の構成を示すブロック図である。図示するように、携帯電話機300は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、GPS304と、入力装置305と、表示装置306と、撮影装置307と、通信装置308とを備える。携帯電話機300は、このほかにも通話を行うために必要な構成要素を備えているが、本発明とは直接関係がないため、図5において省略している。
CPU301は、ROM302に記憶されたプログラムを実行し、遊技システムを利用するために必要な処理を行う。CPU301は、内部タイマを含む。ROM302は、この実施の形態にかかる遊技システムを利用するためのアプリケーションプログラムを含むCPU301の処理プログラムを記憶する。ROM302の少なくとも一部は、電気的に書き込み/消去が可能なフラッシュメモリによって構成されている。アプリケーションプログラム(該アプリケーションで使用する固定データを含む)は、サーバ装置200からダウンロードして、フラッシュメモリに格納されるものとなる。
RAM303は、バッテリバックアップされており、後述する各種のテーブルなどのデータを記憶するとともに、CPU301のワークエリアとして使用される。撮影装置307によって撮影したマーカー(後述)の一時記憶エリアとしても使用される。GPS304は、携帯電話機300が現実に位置している実空間における位置情報を取得する。入力装置305は、「1」〜「0」までの数字キー、「*」キー、「#」キー、方向キーなどを含み、利用者の操作によって必要な情報をCPU301に入力する。また、撮影装置307により写真を撮影するための指示も、入力装置305から入力する。
表示装置306は、液晶表示装置などによって構成され、撮影装置307によって後述するマーカーが撮影された場合に、撮影されたマーカーに応じて確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度を示す撮影予告の画像を表示する。撮影装置307は、実空間における画像を撮影するためのカメラから構成されたものである。撮影装置307は、パチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示される後述のマーカーを撮影するために用いられる。通信装置308は、ネットワーク151を介してサーバ装置200と情報を送受信する。
以下、この実施の形態にかかる遊技システムを構成するパチンコ遊技機1における遊技について、特に、特別図柄表示器10a、10bにおける特別図柄の変動表示、及び可変表示装置9における飾り図柄の変動表示について説明する。特別図柄の変動表示の結果を大当たりとするか否か、大当たりとする場合にはいずれの種類の大当たりとするか、さらには特別図柄の変動パターンをいずれとするかは、始動入賞時に抽出される各種乱数(大当たり判定用乱数、大当たり種別判定用乱数、変動種別判定用乱数、変動パターン判定用乱数)に基づいて、特別図柄表示器10a、10bにおける特別図柄の変動表示の始動条件が成立したときに決定される。
まず、大当たりの決定について説明する。図6(a)は、ROM54に記憶されている大当たり判定用テーブルを示す図である。特別図柄の変動表示の結果を大当たりとするか否かは、図6(a)の大当たり判定用テーブルと、始動入賞時に抽出された乱数のうちの大当たり判定用乱数(ランダムR:0〜65535)の値とに基づいて決定される。通常時(非確率変動時)においては、大当たり判定用乱数の値が1000〜1059、13320〜13477であれば、大当たりとすることを決定し、それ以外の値であれば、ハズレとすることを決定する。一方、確率変動時においては、大当たり判定用乱数の値が1020〜1519、13320〜15004であれば、大当たりとすることを決定し、それ以外の値であれば、ハズレとすることを決定する。
次に、大当たり種別の決定について説明する。図6(b)及び図6(c)は、ROM54に記憶されている大当たり種別判定用テーブルを示す図である。ここで、図6(b)は、特別図柄表示器10bで特別図柄の変動表示を行う場合に大当たり種別を決定するための大当たり種別判定用テーブルであり、図6(c)は、特別図柄表示器10aで特別図柄の変動表示を行う場合に大当たり種別を決定するための大当たり種別判定用テーブルである。
特別図柄表示器10bで特別図柄の変動表示を行う場合には、大当たり判定用乱数及び大当たり判定用テーブルに基づいて特別図柄の変動表示の結果を大当たりとする旨が決定された場合、さらに始動入賞時に抽出された乱数のうちの大当たり種別判定用乱数(ランダムQ:0〜9)の値が0、3、5または7であれば確率変動大当たりと決定し、1であれば確変昇格大当たりと決定し、9であれば突然確変大当たりと決定し、2、4、6または8であれば時短大当たりと決定する。
一方、特別図柄表示器10aで特別図柄の変動表示を行う場合には、大当たり判定用乱数及び大当たり判定用テーブルに基づいて特別図柄の変動表示の結果を大当たりとする旨が決定された場合、さらに始動入賞時に抽出された乱数のうちの大当たり種別判定用乱数(ランダムQ:0〜9)の値が3、5または7であれば確率変動大当たりと決定し、1であれば確変昇格大当たりと決定し、0または9であれば突然確変大当たりと決定し、2、4、6または8であれば時短大当たりと決定する。
ところで、確率変動状態では、30分の1の確率で大当たりとなるが、新たな大当たりが発生するまで特別図柄の変動表示が実行される回数の制限なく、時短状態に制御される。時短状態では、可変入賞装置15が開放状態にある割合が非常に高く、特別図柄表示器10aよりも優先される特別図柄表示器10bにて特別図柄の変動表示を行わせるための始動入賞口14bの入賞による保留記憶が途切れることが少ない。また、第1大当たり遊技状態に制御されている間の時間は非常に長いので、ほとんど例外なく、第1大当たり遊技状態が終了するまでに始動入賞口14aの入賞による保留記憶も、始動入賞口14bの入賞による保留記憶も一杯になる。
特別図柄表示器10aで特別図柄の変動表示を行う場合に確率変動大当たりまたは確変昇格大当たりとなる確率は、大当たりとなった場合の2/5(=4/10)であるのに対して、特別図柄表示器10bで特別図柄の変動表示を行う場合に確率変動大当たりまたは確変昇格大当たりとなる確率は、大当たりとなった場合の1/2(=5/10)もある。つまり、一旦確率変動大当たりまたは確変昇格大当たりが発生すると、それに基づく第1大当たり遊技状態が終了してから、さらに遊技者が多くの遊技球を獲得することができる第1大当たり遊技状態を介して次も確率変動状態となる割合が高いものとなる。
大当たり抽選及び大当たり種別抽選の結果が確定すると、これらの決定結果と変動種別判定用乱数の値に基づいて変動パターンの種別が決定され、さらに始動入賞時に抽出された変動パターン判定用乱数の値に基づいて変動パターンが決定されるものとなる。変動パターンの種別には、ハズレとすることが決定された場合には、非リーチハズレ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの3種類がある。
確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとすることが決定された場合には、ノーマルリーチ、スーパーリーチの2種類がある。突然確変大当たりとすることが決定された場合には、突然確変の1種類であるが、これは、飾り図柄の変動に関しては非リーチハズレと基本的に同じものになる。なお、ノーマルリーチの種別に属する変動パターンのうちのロングリーチ、及びスーパーリーチの種別に属する各変動パターンでは、他の変動パターンよりも変動表示に要する時間が長いものとなっている。
上記したように、特別図柄表示器10a、10bに第1、第2または第4特定表示結果が導出されると、すなわち確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりが発生すると、第1大当たり遊技状態に制御されるが、この確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりを発生させることとなる始動入賞が発生しても、そのときには先の始動入賞に基づいて特別図柄の(飾り図柄も)変動表示が行われていることもある。この場合は、始動入賞に基づいて変動表示を行う権利(始動入賞時に抽出された各種乱数)が保留記憶されるが、保留記憶されている旨が特別図柄保留記憶表示部11a、11bに表示されて、遊技者に報知されるものとなる。
この特別図柄保留記憶表示部11a、11bへのアイコンの表示、可変表示装置9における飾り図柄の変動表示や大当たり演出は、表示制御基板80の表示制御用CPUにより実行されるものとなっている。もっとも、これらのアイコンの表示や各種演出は、遊技の進行状況に沿って行われるものとなるため、上記各種の決定を含む主基板31のCPU56による遊技の進行状況に応じて、CPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
すなわち、始動入賞口14aまたは14bに遊技球が入賞したときに、このときに抽出された大当たり判定用乱数により大当たりとなるか否か(さらに、大当たり種別判定用乱数により決定される大当たりの種別を含んでいてもよい)、及び変動種別判定用乱数の値により選択される変動パターンの種別、並びに遊技球が入賞した始動入賞口の種類と該始動入賞後の保留記憶数と対応付けた始動入賞コマンドが、主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
入賞口29a〜29dに遊技球が入賞したときに、入賞口の種類を示す通常入賞コマンドが主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。チャンスボタン16が操作されたときには、その旨を示すチャンスボタンコマンドが主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
また、特別図柄表示器10aまたは10bにて特別図柄の変動表示を開始させるときに、これを開始させた始動入賞と、この変動表示において大当たりとするか否か及び大当たり種別と、決定された変動パターンとを示す開始時コマンドが、主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。また、遊技状態が変化したときに、変化した後の遊技状態を示す遊技状態コマンドが、主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
また、特別図柄表示器10aまたは10bに第1特定表示結果〜第6特定表示結果が導出されて、大当たり遊技状態に制御されたときには、各ラウンドが開始される度に当該ラウンド数を示す大当たりラウンドコマンドが、主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。各ラウンドが終了したときにも、ラウンドの終了を示すラウンド終了コマンドが、主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
さらに、パチンコ遊技機1の電源を立ち上げたときには、前回の電源遮断時のデータがクリアされずにRAM55に記憶されていれば該電源遮断時の状態(始動入賞口14a、14bの保留記憶がある場合もあり)から、RAM55がクリアされていれば初期状態(始動入賞口14a、14bの何れの保留記憶の数も0)から、遊技の進行を開始させることとなるが、このときに、始動入賞口14a、14bの保留記憶数と遊技状態とを特定可能な情報を含む起動時コマンドが、主基板31のCPU56から表示制御基板80の表示制御用CPUへと送信されるものとなっている。
表示制御基板80の表示制御用CPUは、開始時コマンドを受信すると、最終的に停止される飾り図柄の種類を選択し、開始時コマンドが示す変動パターンで飾り図柄を可変表示装置9において変動表示させた後、選択した種類の飾り図柄を可変表示装置9に表示して、変動表示の結果を示すものとしている。所定の変動パターン(例えば、ロングリーチやスーパーリーチなどの一定時間以上を要する変動パターン)で飾り図柄の変動表示が行われるときには、そのうちの所定の期間において、リーチ予告などの予告演出が行われる。
予告演出には、複数種類のものがあるが、そのうちの1つとして、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを特定可能なマーカー(但し、遊技者がマーカーから簡単に特定できるものではない)を可変表示装置9に表示し、携帯電話機300の撮影装置307でマーカーが撮影されると、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が示される撮影予告が含まれる。
図7は、パチンコ遊技機1において実行される予告演出の種類を選択するための予告演出の選択テーブルを示す図である。図示するように、予告演出の種類の選択割合は、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かに応じて異なるものとなっている。すなわち、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるときには、予告なし、予告A、予告B、撮影予告が、それぞれa0、a1、a2、a3の割合で選択される。一方、ハズレとなるとき(突然確変大当たりとなるときを含む)には、予告なし、予告A、予告B、撮影予告が、それぞれb0、b1、b2、b3の割合で選択される。
ここで、予告演出の選択割合a0〜a3、b0〜b3は、a0+a1+a2+a3=1、b0+b1+b2+b3=1となっているが、a1>b1、a2>b2、a3>b3となっており、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるときの方が、ハズレとなるときよりも予告演出が実行される頻度が高いものとなっている。また、a3/(a3+b3)>a2/(a2+b2)>a1/(a1+b1)となっており、特に撮影予告が実行されたときに確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる割合は非常に高く、その約半数が確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるようにa3、b3の値が設定されている。
図8は、飾り図柄の変動表示が行われているときにおいてパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示されるマーカーの表示態様を示す図である。マーカーには、2次元コードとキャラクタという異なる2つの種別のものがあり、撮影予告の実行が決定された場合において、そのうちの何れかが所定の割合(均等な割合でも異なる割合でもよい)で選択され、選択された種別のマーカーが、次に説明するような表示態様で可変表示装置9に表示されるものとなる。
2次元コードのマーカーもキャラクタのマーカーも、その情報として、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを示す情報と、可変表示装置9に表示された順序を示す情報とが含まれている。もっとも、2次元コードには、そもそも様々な種類のものがあり、コードのうちのどの部分が確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを示しているのか、可変表示装置9に表示された順序を示しているのかを遊技者が判別することは実質的に不可能である。
また、マーカーとして表示されるキャラクタも、微妙に形態が異なる様々な種類のものがあり、そのキャラクタの形態の差から、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かと、可変表示装置9に表示された順序を遊技者が判別することが実質的に不可能なものとなっている。例えば、一見して変わりがないような形態の2種類のキャラクタにおいて、一方は確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示し、他方は確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとならないことを示しているという具合である。
2次元コードがマーカーとして表示される場合もキャラクタがマーカーとして表示される場合も、マーカーの形態が異なる以外、表示の位置や時間などの態様に違いはないので、図8では、2次元コードがマーカーとして表示される場合を例として示している。なお、図8は、あくまでマーカーの表示態様の一例であり、各マーカーが表示される位置の軌跡には、様々なパターンが生じ得るものとなっている(表示される時間は、どのような軌跡となる場合も変わらない)。
なお、図8(a)〜(f)においては、マーカーを見やすくするため飾り図柄を描いていないが、実際は、変動表示されている飾り図柄も表示されている。また、図8(a)〜(f)において、可変表示装置9に表示されるマーカーは、その順序を分かり易く示すために□の中に1,2,3という数字を描いて示しているが、実際に表示される□の中は2次元コードであり、数字が描かれている訳ではない。
まず、図8(a)に示すように、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示が開始される。次に、図8(b)に示すように、その所定時間の後に、1番目のマーカー401が可変表示装置9上の任意の位置から表示開始され、その表示位置を移動させていく。図8(c)に示すように、1番目のマーカー401が表示開始されてから所定時間の後に、2番目のマーカー402も可変表示装置9上の任意の位置から表示開始され、その表示位置を移動させていく。さらに、図8(d)に示すように、2番目のマーカー402が表示開始されてから所定時間の後に、3番目のマーカー403も可変表示装置9上の任意の位置から表示開始され、その表示位置を移動させていく。マーカー401〜403は、何れも所定の大きさで表示される。
その後、図8(e)〜(g)にそれぞれ示すように、3番目のマーカー403の表示開始から所定時間の後に、1番目に表示開始されたマーカー401が可変表示装置9から表示消去され、さらにそこから所定時間の後に、2番目に表示開始されたマーカー402が可変表示装置9から表示消去され、さらにそこから所定時間の後に、3番目に表示開始されたマーカー403も可変表示装置9から表示消去される。この間の時間は、数秒程度であり、遊技者は、可変表示装置9で移動表示されているマーカー401〜403を追いかけて携帯電話機300の撮影装置307を向け、マーカー401〜403の画像を静止画像として撮影して携帯電話機300内に取り込ませる必要がある。
2次元コードのマーカーもキャラクタのマーカーも、携帯電話機300の撮影装置307によって所定の大きさ以上で、大きなブレが生じることなく撮影された場合には、携帯電話機300のアプリケーションプログラムにより撮影されたマーカーの画像を解析することで、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かと、各マーカーが可変表示装置9に表示された順序とを特定することができるものとなっている。
撮影装置307によって撮影されたマーカーが小さすぎたりブレが生じていた場合には、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かと、可変表示装置9に表示された順序とを特定できないこともある。なお、可変表示装置9には同時に2または3のマーカーが表示され得るが、複数のマーカーを同時に撮影装置307で撮影しても、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かと、可変表示装置9に表示された順序を特定できるようにはならず、これらを特定できるようにするためには、マーカーを1つずつ撮影しなければならない。
携帯電話機300においては、上記のようにパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示されたマーカーが撮影されると、撮影されたマーカーに応じて、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度を表示装置306に表示して遊技者に示すものとしている。もっとも、表示装置306に表示される信頼度は、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度を正しく示しているとは限らない。これは、次のようなテーブルに従って表示される信頼度(予告内容)が選択されるからである。
図9は、携帯電話機300のアプリケーションプログラムのデータとしてROM302に記憶される予告内容選択テーブルを示す図である。予告内容選択テーブルとしては、マーカーの種別が2次元コードである場合に適用されるものと、マーカーの種別がキャラクタである場合に適用されるものとが別々に用意されており、それぞれを図9(a)、図9(b)において示している。
予告内容選択テーブルに従って選択される予告内容には、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い/中程度/低いの3種類があるが、これらは、携帯電話機300の撮影装置307によって撮影したマーカーの数及び順序(1個、2個、3個順序違い、3個順序通り)と、携帯電話機300の撮影装置307によって撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが特定されたか否かに応じて、選択されるものとなる。
図9(a)に示すマーカーの種別が2次元コードである場合の予告内容選択テーブルでは、携帯電話機300の撮影装置307によって撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが特定される場合には、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い/中程度/低いが、マーカーの数が1個の場合はそれぞれA1、A2、A3の割合で、マーカーの数が2個の場合はそれぞれA4、A5、A6の割合で、マーカーの数が3個で順序違いの場合にはそれぞれA7、A8、A9の割合で、マーカーの数が3個で順序通りの場合にはそれぞれ1、0、0の割合で選択される。
携帯電話機300の撮影装置307によって撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとならないことが特定される場合には、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い/中程度/低いが、マーカーの数が1個の場合はそれぞれB1、B2、B3の割合で、マーカーの数が2個の場合はそれぞれB4、B5、B6の割合で、マーカーの数が3個で順序違いの場合にはそれぞれB7、B8、B9の割合で、マーカーの数が3個で順序通りの場合にはそれぞれ0、0、1の割合で選択される。
また、図9(b)に示すマーカーの種別がキャラクタである場合の予告内容選択テーブルでは、携帯電話機300の撮影装置307によって撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが特定される場合には、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い/中程度/低いが、マーカーの数が1個の場合はそれぞれA1、A2、A3の割合で、マーカーの数が2個の場合はそれぞれA4’(≠A4)、A5’(≠A5)、A6’(≠A6)の割合で、マーカーの数が3個で順序違いの場合にはそれぞれA7’(≠A7)、A8’(≠A8)、A9’(≠A9)の割合で、マーカーの数が3個で順序通りの場合にはそれぞれ1、0、0の割合で選択される。
携帯電話機300の撮影装置307によって撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとならないことが特定される場合には、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い/中程度/低いが、マーカーの数が1個の場合はそれぞれB1、B2、B3の割合で、マーカーの数が2個の場合はそれぞれB4’(≠B4)、B5’(≠B5)、B6’(≠B6)の割合で、マーカーの数が3個で順序違いの場合にはそれぞれB7’(≠B7)、B8’(≠B8)、B9’(≠B9)の割合で、マーカーの数が3個で順序通りの場合にはそれぞれ0、0、1の割合で選択される。
ここで、選択割合A1〜A9、A4’〜A9’には、A1<A4<A7<1、A3>A6>A9>0、A1<A4’<A7’<1、A3>A6’>A9’>0という関係があり、実際に確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる場合に信頼度が高いと報知される割合は、マーカーの数が多いほど高く、また、マーカーの数が同じ3個であれば順序通りに撮影したときの方が高いものとなっている。一方、信頼度が低いと報知される割合は、マーカーの数が多いほど低く、マーカーの数が同じ3個であれば順序通りに撮影したときの方が低いものとなっている。
また、選択割合B1〜B9、B4’〜B9’には、B1>B4>B7>0、B3<B6<B9<1、B1>B4’>B7’>0、B3<B6’<B9’<1という関係があり、実際にハズレとなる場合(突然確変大当たりとなる場合を含む)に信頼度が低いと報知される割合は、マーカーの数が多いほど高く、また、マーカーの数が同じ3個であれば順序通りに撮影したときの方が高いものとなっている。一方、信頼度が高いと報知される割合は、マーカーの数が多いほど低く、マーカーの数が同じ3個であれば順序通りに撮影したときの方が低いものとなっている。
このように携帯電話機300の表示装置306に表示される予告内容が実際に確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かに応じたものであることの正確性(情報としての信憑性)は、携帯電話機300の撮影装置307によって撮影したマーカーの数が多いほど、マーカーの数が同じ3個であれば順序通りに取得されたときの方が高いものとなっている。
また、選択割合A4〜A9の各値は、選択割合A4’〜A9’の各値とは異なり、選択割合B4〜B9の各値は、選択割合B4’〜B9’の各値とは異なっている。このため、可変表示装置9に表示されたマーカーの種別が2次元コードであった場合とキャラクタであった場合とでは、携帯電話機300の撮影装置307によって撮影したマーカーの数が2個であるときと3個で順序違いであるときとにおいて、予告内容の情報としての信憑性が異なるものとなっている。
なお、上記の選択割合A1〜A9、A4’〜A9’、B1〜B9、B4’〜B9’は、予告内容の信憑性を携帯電話機300の撮影装置307によって撮影したマーカーの数、順序に応じて変化させるものの、信頼度が高いと示された場合の全体で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることの割合は、信頼度が中程度と示された場合の全体で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることの割合よりも高く、信頼度が中程度と示された場合の全体で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることの割合は、信頼度が低いと示された場合の全体で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることの割合よりも高くなるという前提を失わない範囲の値に定められている。
ところで、携帯電話機300の撮影装置307によって撮影したマーカーは、撮影から一定期間(1回の変動表示において可変表示装置9に1個目のマーカーが表示開始されてから3個目のマーカーが表示消去されるまでの期間よりも極僅かに長い期間)を経過すると、その有効期限が過ぎて破棄されるものとなっている。但し、マーカーが破棄されても、マーカに基づく信頼度の表示は継続される。
また、有効期限内のマーカーがRAM303に複数記憶されている場合において、各マーカーから特定される当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かの情報が全て一致しないとき、或いは各マーカーの種別が全て一致しないときには、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度の表示は行われず、表示装置306に所定のエラー表示がなされる。当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かの情報が一致しない、或いは種別が一致しない複数のマーカーがRAM303に記憶されたときには、これらのマーカーは、エラー表示が行われた後に全て破棄されるものとなっている。
以下、この実施の形態にかかる遊技システムにおける処理について説明する。この実施の形態にかかる遊技システムを構成するパチンコ遊技機1は、この実施の形態にかかる遊技システムを体系的に使用するか否かに関わらず、単独でも遊技を行えるものである。そこで、遊技システム全体における処理を説明する前に、パチンコ遊技機1において遊技の進行のために行われる処理について説明する。
まず、電源起動時の処理について説明する。リセットスイッチ93をON状態とした状態でメインスイッチ94をON状態としてパチンコ遊技機1を起動すると、RAM55の格納領域のうち使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する。ここで、RAM55が初期化されたときには、確率変動状態にも時短状態にも制御されていない遊技状態となる。そして、遊技を進行させるための処理を開始させることができる。
一方、リセットスイッチ93をOFF状態でメインスイッチ94をON状態としてパチンコ遊技機1を起動した場合は、RAM55のデータが壊れているかどうかを診断し、RAM55のデータが壊れていなかった場合、すなわち前回のパチンコ遊技機1の電源をOFFしたときのデータが正常なままで残っている場合には、RAM55に記憶されているデータはそのままとして、前回にパチンコ遊技機1の電源をOFFしたときの状態から、遊技を進行させるための処理を開始させることができる。
パチンコ遊技機1において遊技を進行させるための処理は、2ms毎に実行されるタイマ割り込みに従って実行される。なお、打球操作ハンドル5の操作に基づく遊技領域7への遊技球の発射だけは、2ms毎のタイマ割り込み処理とは独立して行われるものとなっている。
図10は、CPU56が実行するメイン処理にて2ms毎に実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS21)を行った後、ステップS22〜S36の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路32を介して、ゲートスイッチ61、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63、クリアスイッチ65、等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態を判定するスイッチ処理を行う(ステップS22)。
次に、遊技制御に用いられる大当たり判定用の乱数、大当たり種別判定用乱数、確率変動終了判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU56は、更に、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理(ステップS24)及び表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS25)。
更に、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて特別図柄表示器10a、10b、可変表示装置9、特別可変入賞装置20、等を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器12の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。普通図柄プロセス処理を実行することにより普通図柄表示器12の表示制御および可変入賞装置15の開閉制御が実行される。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセス処理でRAM55の所定の領域に設定され、可変表示装置9等において各種演出を行うためのコマンドを表示制御基板80に送出する特別図柄コマンド制御処理を行う(ステップS28)。また、普通図柄プロセス処理でRAM55の所定の領域に設定された普通図柄に関するコマンドを送出する普通図柄コマンド制御処理を行う(ステップS29)。
更に、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当たり情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63等の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、始動口スイッチ62a、62b、カウントスイッチ63等の何れかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板36に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板36に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置44を駆動する。
そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS32)。記憶処理においては、始動口スイッチ62a、62bの検出信号に基づいて大当たり判定用乱数等の各種乱数を抽出し、抽出した乱数の値を始動口スイッチ62a、62bの別に保留記憶させる。また、抽出した各種乱数の値等を示すコマンドを送出する処理も行う。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。更に、所定の条件が成立したときにソレノイド回路33に駆動指令を行う(ステップS34)。可変入賞装置15、特別可変入賞装置20、を開放状態または閉鎖状態としたり、大入賞口21内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路33は、駆動指令に応じてソレノイド71〜73を駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS35)、割込許可状態に設定する(ステップS36)。
次に、ステップS26の特別図柄プロセス処理について説明する。特別図柄プロセス処理では、CPU56は、まず、遊技盤6に設けられている始動入賞口14a、14bに遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ62がオンしているかどうか、すなわち遊技球が始動入賞口14a、14bに入賞する始動入賞が発生しているかどうかを判定し、始動入賞が発生していたら始動口スイッチ通過処理を行う。始動口スイッチ通過処理では、大当たり判定用乱数、大当たり種別判定用乱数、変動種別判定用乱数、変動パターン判定用乱数、及び確率変動終了判定用乱数を抽出して始動入賞口14a、14bの各々に対応する保留記憶バッファに記憶させる(但し、保留記憶バッファが満杯のときは、抽出した乱数を破棄する)とともに、抽出した乱数の値と遊技球が入賞した始動入賞口の種類を始動入賞毎の識別情報と対応付けたコマンドを表示制御基板80へと送信する。
その後、特別図柄プロセスフラグの状態に応じて、次に説明する特別図柄通常処理、変動パターン設定処理、特別図柄変動処理、特別図柄停止処理、大入賞口開放前処理、大入賞口開放中処理、大当たり終了処理の何れかの処理を行う。
特別図柄通常処理:特別図柄の変動表示を開始できる状態になると開始される処理であり、CPU56は、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、確率変動状態に制御されていれば確率変動終了判定用乱数の値に基づいて確率変動状態を終了させるか否か、大当たり判定用乱数の値に基づいて大当たりとするか否か(特定表示結果とするか否か)を決定し、大当たりとする場合には、確変回数カウンタの値と大当たり種別判定用乱数の値に基づいて大当たりの種別も決定する。始動入賞口14a、14bの何れについても保留記憶カウンタの値が0でないときには、始動入賞口14bの保留記憶から優先して大当たり等の決定が行われる。なお、特別図柄通常処理の詳細については後述する。
変動パターン設定処理:特別図柄表示器10a、10bにおける特別図柄の変動パターン種別を、始動入賞時に抽出した変動種別判定用乱数の値と保留記憶の数とに応じて選択する。そして、選択した変動パターンの種別と始動入賞発生時に抽出した変動パターン判定用乱数の値に応じて予め定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。決定された変動パターンと時短状態に制御されているか否かに基づいて、特別図柄の変動時間を特別図柄プロセスタイマ(ダウンタイマにより構成される)にセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。このとき、特別図柄表示器10aまたは10bに特別図柄の変動表示開始を指示する信号を出力するとともに、選択した変動パターンを示すコマンドと大当たりとするか否か及び大当たり種別を示すコマンドとを、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に対して送信される状態に設定する。
特別図柄変動処理:変動パターン設定処理で選択された変動パターンに応じて変動時間のセットされた特別図柄プロセスタイマの計時時間を監視し、当該変動時間が経過して特別図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、次に特別図柄停止処理に移行させるよう制御を行う。
特別図柄停止処理:特別図柄表示器10a、10bにて変動表示する特別図柄の変動表示を停止するとともに、時短状態に制御されているときには、時短状態での変動表示が実行された回数をカウントし、100回となっていたならば時短状態を終了させる。また、特別図柄の停止を示す信号を特別図柄表示器10a、10bに出力される状態に設定するとともに、図柄の停止を示すコマンドを、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に送信される状態に設定する。
大入賞口開放前処理:大当たり後に最初にこの処理が行われるときには大入賞口21のラウンド数を設定し、ラウンド数表示器19にラウンド数を表示させた後、大入賞口21を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド72を駆動して大入賞口21を開放状態として特別可変入賞装置20を開放状態とする。また、大入賞口21の開放されたラウンド数をカウントすると共に、開放タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定する。
大入賞口開放中処理:第1大当たり遊技状態中および第2大当たり遊技状態中のラウンド表示のためのコマンド(ラウンドの開始時におけるラウンド数を示すコマンド、及び各ラウンドの終了を示すコマンド)を、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に送信される状態に設定する処理や、大入賞口21の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。
大当たり終了処理:第1大当たり遊技状態または第2大当たり遊技状態が終了したことを示すコマンドを、直後の特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で表示制御基板80に送信される状態に設定する。
一方、表示制御基板80などのサブ側の各種基板においては、主基板31の基本回路53から送信されたコマンドに基づいて、特別図柄の変動表示に合わせて可変表示装置9において飾り図柄を変動表示させる処理やリーチ予告、或いは第1大当たり遊技状態に制御されているときに大当たり演出を実行する処理を行う。図11は、表示制御基板80の表示制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
このメイン処理では、まず、表示制御基板80に搭載された表示制御用マイクロコンピュータに含まれるRAMのうちで必要な領域を初期化する初期化処理を行う(ステップS701)。次に、所定時間(例えば33ms(可変表示装置9の1フレーム期間))毎に実行されるタイマ割り込み処理によってセットされるタイマ割り込みフラグの状態が1となっているかどうかを判定し(ステップS702)、タイマ割り込みフラグの状態が1となるまでステップS702の処理を繰り返して行う。
タイマ割り込みフラグの状態が1となっている後、まず、このタイマ割り込みフラグを0にクリアし(ステップS703)、主基板31の基本回路53から送信されたコマンドを受信したかどうかをチェックし、コマンドを受信している場合には、その内容を解析するコマンド解析処理を実行する(ステップS704)。
次に、コマンド解析処理におけるコマンドの解析結果に基づいて、可変表示装置9において飾り図柄を変動表示させたり、大当たり演出を実行させたりする演出制御プロセス処理を実行する(ステップS705)。また、コマンドの解析結果に基づいて、飾り図柄の変動表示や大当たり演出以外の各種演出(マーカーの表示を含む)を実行させる予告制御プロセス処理を実行する(ステップS706)。さらに、予告態様判定用乱数などの乱数を更新する乱数更新処理を実行して(ステップS707)、ステップS702の処理に戻る。
このようなパチンコ遊技機1における処理において、飾り図柄の変動表示毎に可変表示装置9にマーカーが順次表示されると、遊技者は、自己が利用する携帯電話機300の撮影装置307を表示されているマーカーに向けて、その画像を撮影する。そして、撮影されたマーカーの画像に基づいて、携帯電話機300のアプリケーションプログラムによる処理が行われ、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることの信頼度が表示装置306に表示されるものとなる。
図12は、この実施の形態にかかる遊技システムにおいて、携帯電話機300のアプリケーションプログラムにより実行される処理を示すフローチャートである。CPU301は、撮影装置307によって新たなマーカーの画像が撮影されてRAM303に記憶されると、そのマーカーの画像認識を行い、当該マーカーに含まれている情報(マーカーの種別、マーカーの順序、及び確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否か)を解析する(ステップS101)。
次に、CPU301は、ステップS101で今回画像認識を行ったマーカーが当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定し、今回特定した結果が、前回以前に画像認識を行って既にRAM303に記憶されているマーカーにより当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定した結果と一致しないものとならないかを判定する(ステップS102)。
今回画像認識を行ったマーカーと前回以前に画像認識を行ったマーカーとで当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定した結果が一致している場合には、CPU301は、ステップS101で今回画像認識を行ったマーカーの種別を特定し、前回以前に画像認識を行って既にRAM303に記憶されているマーカーについて特定された種別と一致しないものとならないかを判定する(ステップS103)。
ステップS102で今回画像認識を行ったマーカーと前回以前に画像認識を行ったマーカーとで当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定した結果が一致していない場合、或いは、ステップS103で今回画像認識を行ったマーカーと前回以前に画像認識を行ったマーカーとで種別が一致しない場合には、CPU301は、表示装置306に所定のエラー表示をさせる(ステップS104)。その後、RAM303に記憶されているマーカーを全て破棄して(ステップS105)、処理を終了する。
ステップS103で今回画像認識を行ったマーカーと前回以前に画像認識を行ったマーカーとで種別が一致する場合には、CPU301は、これまでに撮影装置307により撮影されてRAM303に記憶されているマーカーの数、及びマーカーが3個ある場合には各マーカーが撮影された順序(可変表示装置9に表示された順序通りか表示された順序と違うか)を判定する(ステップS106)。
CPU301は、ステップS106で判定したマーカーの数及び各マーカーが撮影された順序、ステップS102で特定された当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否か、ステップS103で特定されたマーカーの種別に応じて図9(a)または(b)の予告内容選択テーブルを参照し、予告内容の選択のために抽出された所定の乱数に従って、表示装置306に表示すべき予告内容(確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い/中程度/低い)を選択する(ステップS107)。
CPU301は、ステップS107で選択した予告内容(確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い/中程度/低い)に応じた画像を表示装置306に表示させ、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かの信頼度を、遊技者に報知する(ステップS108)。その後、CPU301は、RAM303に既に3個のマーカーが記憶されているかを判定する(ステップS109)。3個のマーカーが記憶されていれば、CPU301は、RAM303に記憶されているマーカーを全て破棄して(ステップS110)、処理を終了する。
RAM303に記憶されているマーカーが未だ3個となっていなければ、CPU301は、RAM303に最初のマーカーが記憶されてから一定期間を経過し、マーカーの有効期限を経過しているか否かを判定する(ステップS111)。マーカーの有効期限を経過していなければ、ステップS101の処理に戻る。マーカーの有効期限を経過していれば、CPU301は、RAM303に記憶されているマーカーを全て破棄して(ステップS112)、処理を終了する。
以下、この実施の形態にかかる遊技システムにおいて、パチンコ遊技機1における飾り図柄の変動表示の開始から携帯電話機に予告内容を表示するまでの実行を、具体的な例に基づいて説明する。図13は、この実施の形態において、パチンコ遊技機1における飾り図柄の変動表示の開始から携帯電話機に予告内容を順に表示するまでの実行例を示す図である。まず、図13(a)に示すように、パチンコ遊技機1の可変表示装置9において飾り図柄の変動表示が開始される。この変動表示が開始されるときにおいて、当該変動表示で撮影予告を行うことが決定されたものとする。
次に、図13(b)に示すように、可変表示装置9にマーカー401、402が表示されるが、この間において、遊技者が自己の携帯電話機300の撮影装置307を1番目のマーカー401に向けて、これを撮影したものとする。すると、携帯電話機300の表示装置306には、撮影した画像である1番目のマーカー401の画像が一旦表示された後、この1番目のマーカーに従って選択された予告内容(ここでは、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が低い)が表示される。
次に、図13(c)に示すように、可変表示装置9にはマーカー401、402の画像に加えてマーカー403の画像が表示されるが、この間において、遊技者が自己の携帯電話機300の撮影装置307を2番目のマーカー402に向けて、これを撮影したものとする。すると、携帯電話機300の表示装置306には、撮影した画像である2番目のマーカー402の画像が一旦表示された後、既に撮影した1番目のマーカーと2番目のマーカーの合計2個のマーカーに従って選択された予告内容(ここでは、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が中程度)が表示される。
次に、図13(d)に示すように、可変表示装置9からマーカー401の画像が表示消去されるものの、未だマーカー402、403の画像が表示されている間において、遊技者が自己の携帯電話機300の撮影装置307を3番目のマーカー403に向けて、これを撮影したものとする。すると、携帯電話機300の表示装置306には、撮影した画像である3番目のマーカー403の画像が一旦表示された後、既に撮影した1番目〜3番目の合計3個が順序通りに撮影されたことに従って選択された予告内容(ここでは、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い)が表示される。
3個のマーカーが順序通りに撮影されて当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高いと表示されるのは、当該変動表示で実際に確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる場合だけであるので、図13(e)に示すように、当該変動表示が終了したときに大当たりの表示態様(ここでは、7−7−7)が可変表示装置9に表示されるものとなる。
以上説明したように、この実施の形態にかかる遊技システムでは、パチンコ遊技機1において行われる飾り図柄の変動表示毎に当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとするか否かが決定されるが、撮影予告を行うことが決定された変動表示においては、飾り図柄の変動表示の開始からの一定期間において3つのマーカー401〜403が可変表示装置9に表示される。これらのマーカー401〜403は、それぞれが当該変動表示において確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを特定可能な情報を含んでいる。
また、パチンコ遊技機1において遊技を行う遊技者が、このように可変表示装置9に表示されたマーカー401〜403を自己の携帯電話機300の撮影装置307により撮影すると、撮影されたマーカー401〜403に基づいて、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が表示装置306に表示されて、これが遊技者に報知されるものとなる。ここで、報知される信頼度は、必ずしも当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるかの割合に応じたものではない。つまり、携帯電話機300により撮影されたマーカーの数が多くなるほど、報知された信頼度の情報としての信憑性が高くなる。
このようにパチンコ遊技機1において飾り図柄の変動表示が開始されてからの一定期間において、遊技者の携帯電話機300に当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度を表示させるために、パチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示されたマーカー401〜403を1回・1個だけ撮影するのではなく、表示された3つのマーカー401〜403をなるべく多く取得することにメリットが生まれるので、マーカー401〜403の撮影の作業を単純なものとせず、これに面白みを生じさせるものとすることができる。
また、パチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示された3個のマーカー401〜403のうちで実際に撮影されたマーカー401〜403の数に応じて表示装置306に表示される当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度の情報としての信憑性に変化が生じるので、信頼度の報知が単純なものとならず、その内容に面白みを生じさせることができる。
また、撮影予告が行われるときに表示されるマーカー401〜403は、パチンコ遊技機1の可変表示装置9上の異なる位置において、それぞれ移動しながら表示されるものとなっている。マーカー401〜403は、それぞれ可変表示装置9上の異なる位置で移動表示されるが、そこから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを携帯電話機300が特定できるようにするためには、1回の撮影で1個ずつ、所定の大きさ以上で撮影しなければならない。
従って、可変表示装置9に表示されているマーカー401〜403を携帯電話機300の撮影装置307により撮影するためには、1つを撮影するためにも移動を追いかけて携帯電話機300を動かす必要があり、また、複数を撮影するためには各々の表示位置に携帯電話機300を動かす必要がある。このため、マーカー401〜403の撮影の作業がいっそう面白みのあるものとなり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
しかも、撮影予告が行われる度にマーカー401〜403の移動の軌跡も異なることから、遊技者が自己の携帯電話機300をパチンコ遊技機1の可変表示装置9の同じ位置に向けて待ち構えているだけでは、可変表示装置9にマーカー401〜403が表示されても、これを1つも撮影できないということも起こり得る。このため、マーカー401〜403の撮影の作業がいっそう面白みのあるものとなり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、マーカー401〜403は、3個全てが同時に可変表示装置9に表示されている場合もあるものの、その表示開始/表示消去のタイミングがずれており、そのタイミングの違いに応じて順序づけがされている。マーカー401〜403を順序通りに撮影するためには、可変表示装置9の異なる位置に表示されているマーカー401〜403を表示開始された順序通りに携帯電話機300の撮影装置307で撮影する必要があるため、マーカー401〜403の撮影がいっそう面白みのあるものとなり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、可変表示装置9に表示されたマーカー401〜403を結果的には3個全て撮影できたとしても、3個のマーカー401〜403を順序通りに撮影できたときの方が順序違いとなったときよりも当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度の情報としての信憑性が高くなるので、表示装置306に表示される信頼度の情報としての価値に、いっそうの面白みを生じさせることができる。
しかも、マーカー401〜403がそれぞれ可変表示装置9上で移動表示されることから、各々が表示開始されたときから注意していないとマーカー401〜403の順序が分からなくなってしまうので、個々のマーカー401〜403の各々の動きにも遊技者を注目させることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。もっとも、最後に表示開始された3番目のマーカー403が最も遅くまで可変表示装置9に表示され続け、次に遅く表示開始された2番目のマーカー402が次に遅くまで可変表示装置9に表示され続けるので、後から表示開始されたマーカー403、402であるからといって、先に表示開始されたマーカー401よりも撮影できる期間が厳しくなってしまうことはない。
また、マーカー401〜403は、それぞれタイミングを変えて表示開始/表示消去されるため、遊技者が携帯電話機300の撮影装置307によりできる限り多くのマーカー401〜403を撮影するためには、マーカー401〜403が各々可変表示装置9に表示されている間に撮影を行う必要がある。これにより、マーカー401〜403の撮影に対して一定期間継続して遊技者に関心を持たせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、撮影予告が行われるときにおいてパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示されるマーカー401〜403には、2次元コードの他に、キャラクタという種別の異なるものがある。そして、携帯電話機300の撮影装置307により撮影されたマーカー401〜403の数が2個であるか、3個で順序違いであるときには、マーカーの種別の違いによって、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度の情報としての信憑性が異なるものとなる。このため、可変表示装置9に表示されるマーカーの種別にも遊技者に興味を持たせることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、撮影予告が行われるときにおいてパチンコ遊技機1の可変表示装置9には3個のマーカー401〜403が表示されるが、そのうちの1個が撮影されていく度に当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が選択され、表示装置306に表示されるものとなっている。そして、撮影されたマーカー401〜403の数が増えるほどに、表示された信頼度の情報としての信憑性が高まることになる。このように情報の信憑性がステップアップして遊技者に提供されることによって、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
ところで、マーカー401〜403には、1回の変動表示において可変表示装置9に1個目のマーカが表示開始されてから3個目のマーカーが表示消去されるまでの期間よりも極僅かに長い期間で有効期限が設定されているので、本来は、異なる回の変動表示に対してパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示されているマーカー401〜403が同じ回の変動表示のものとして認識されることはないはずである。また、マーカー401〜403が表示されている時間は数秒程度に限られているため、本来は、異なる台のパチンコ遊技機1の可変表示装置9で表示されているマーカー401〜403が同じ台の同じ回の変動表示のものとして認識されることはないはずである。
だからといって、携帯電話機300のアプリケーションプログラムによる処理の上での何らかの問題により、或いは、遊技者の意図的な不正行為により、このようなことが起こらないとは限らない。そこで、携帯電話機300のRAM303に有効期限内のマーカー401〜403が2つ以上記憶されているときには、各々から特定される当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かという情報が全て一致するかと、各マーカーの種別が全て一致するかを判定するものとしている。
そして、これらの不一致があった場合には、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度の報知を行わず、所定のエラー報知を行うものとなっている。これにより、遊技システムとして本来予定されていない異常な状態で、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が報知されるのを防ぐことができる。また、信頼度を報知せずにエラー報知を行うことで、携帯電話機300のRAM303に有効期限内のものとして記憶されているマーカーが異常なものであったことを遊技者が認識できるようになる。
また、携帯電話機300のアプリケーションプログラムをサーバ装置200から一旦ダウンロードしてしまえば、パチンコ遊技機1において撮影予告を行うときにマーカー401〜403を可変表示装置9に表示した後は、全て携帯電話機300の中で、撮影したマーカー401〜403に基づいて当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度を表示装置306に表示させるまでの処理を行うことができる。このため、サーバ装置200に余分な負荷がかかることがなく、システム資源を余分に消費してしまうことがない。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、パチンコ遊技機1において撮影予告を行うことが決定された変動表示においては、可変表示装置9上でマーカーが移動表示されるものとなっていた。このマーカーの移動表示の速度は、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かに応じて異ならせるものとすることもできる。特に、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる場合には、ハズレ(突然確変大当たりとなる場合を含む)となる場合よりも、マーカーの移動表示の速度を速くするものとしてもよい。
このように当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かに応じて、マーカーの移動表示の速度を変化させることによって、その移動表示の違いに応じて異なる期待感を遊技者に与えることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。特に、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる場合の移動速度をより速くする場合には、遊技者の期待感が高められるときほど携帯電話機300でマーカーを追いかけるのが大変になるので、その期待感の高まりに応じた遊技の面白みを加えることができる。
上記の実施の形態では、撮影予告が行われるときにおいてパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示されるマーカー401〜403は、可変表示装置9上で移動表示されるものとなっていた。また、表示開始/表示消去のタイミングは少しずつずれているものの、複数が同時に可変表示装置9に表示されている場合もあった。また、表示開始のタイミングの順番で順序づけがされていた。これに対して、マーカー401〜403は、可変表示装置9上で停止して表示されるものであってもよい(但し、設営予告の度に、その表示位置が変わるものとしてもよい)。
また、マーカー401〜403の表示開始/表示消去のタイミングは、全て同じであってもよい。マーカー401〜403の順序は、表示開始のタイミングとは異なる順番で設定されるものとしてもよい(この場合は、数字を表示するなどしてマーカー401〜403の順序を遊技者に示す必要がある)。或いは、マーカー401〜403は、可変表示装置9に同時に複数が表示され得るものでなく、各々が表示される期間が互いに重複しないものであってもよい。この場合において、マーカー401〜403が表示されるタイミングは、ランダムに変化するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、パチンコ遊技機1の可変表示装置9において、マーカー401〜403は、何れも所定の大きさで表示されるものとなっていた。これに対して、マーカー401〜403の大きさは、撮影予告の度に異なるものとなってもよく、同時に表示されるマーカー401〜403が3個とも同じ大きさとなっても、3個が違う大きさとなってもよい。また、マーカー401〜403の各々が表示開始されてから表示消去されるまでの期間において、その大きさが変化するものであってもよい。
当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かと、可変表示装置9に表示された順序を特定できるようにはならず、これらを特定できるようにするためには、マーカー401〜403を1つずつ所定の大きさ以上で撮影しなければならないが、このようにマーカー401〜403の大きさが変化することで、これによって携帯電話機300の撮影装置307を何処まで近づけなくてはならないかが変わってくる。これにより、マーカー401〜403の撮影の作業がいっそう面白みのあるものとなり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、撮影予告が行われるときにパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示されるマーカー401〜403は、その情報として、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを示す情報と、可変表示装置9に表示された順序を示す情報とが含まれていた。これに加えて、撮影予告が行われる度に取得される所定の番号(パチンコ遊技機1毎に定められるシーケンス番号や、ランダムな番号)をマーカー401〜403に情報として含ませるものとしてもよい。
この場合においては、有効期限内のマーカー401〜403がRAM303に複数記憶されているときに、各マーカー401〜403に情報として含まれている所定の番号を特定し、特定した所定の番号が全て一致するのでなければ、表示装置306に所定のエラー表示を行ってから、これらを全て破棄するものとしてもよい。これにより、遊技システムとして本来予定されていない異常な状態で、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が報知されるのを、より確実に防ぐことができるようになる。
上記の実施の形態では、撮影予告が行われるときにパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示されるマーカーには、2次元コードとキャラクタという2つの種別のものがあったが、その種別数は、任意に定めることができる。また、例えば、同じ2次元コードであるが種別毎に色が異なるなど、その種別の区別の仕方も任意である。さらに、色も大きさも全体としての形も同じ2次元コードであって遊技者が直接種別を認識することは困難であるが、そこに含まれる情報の違いによってマーカーの種別が区別されるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、撮影予告が行われるときにパチンコ遊技機1の可変表示装置9には3個のマーカー401〜403が表示されるものとなっていた。もっとも、撮影予告が行われるときにパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示される個数は2以上の任意の個数とすることができ、撮影予告が行われる度に、可変表示装置9に表示されるマーカーの数を2個以上の所定個以下の範囲で任意に決定できるようにしてもよい。
上記の実施の形態では、撮影予告が行われるときにパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示される3個のマーカー401〜403のうちの1つでも携帯電話機300の撮影装置307で撮影されると当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度の報知が行われるものとなっていた。もっとも、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度の報知を行うのは、3個のマーカー401〜403のうちの2以上が撮影されたときだけとしてもよい。
上記の実施の形態では、撮影予告が行われるときにパチンコ遊技機1の可変表示装置9には3個のマーカー401〜403が表示され、これらを携帯電話機300の撮影装置307で静止画像として撮影することで、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度の報知が行われるものとなっていた。もっとも、本発明は、これに限るものではない。
例えば、パチンコ遊技機1に配された所定のランプを当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かに応じた態様(遊技者には何れか区別がつきにくい態様)で点滅させ、これを携帯電話機300の撮影装置307により動画像として撮影するものとしてもよい。携帯電話機300のCPU301は、動画像として撮影されたランプの点灯態様を解析し、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを特定する。
また、これに用いられるランプは、複数でも1つであってもよい。ランプが1つの場合には、複数回の点滅期間を定め、各回の点滅期間における点滅を、上記の実施の形態におけるマーカー401〜403の各々に対応させることができる。また、ランプが複数の場合には、各々のランプが点滅する期間は同時であっても異なっていてもよく、また、各ランプを上記の実施の形態におけるマーカー401〜403の各々に対応させることができる。
或いは、携帯電話機300がマイクロフォン(通話以外にも使えるもの)を備える場合には、パチンコ遊技機1のスピーカ27から当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かに応じた態様(遊技者には何れか区別がつきにくい態様)で音声(一定程度以上にマイクロフォンを近づけないと録音できないレベル)を出力させ、これを携帯電話機300のマイクロフォンにより録音するものとしてもよい。携帯電話機300のCPU301は、録音された音声を解析し、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを特定する。
このような音声を出力するスピーカ27は、右または左の何れか一方に固定されているものでも、両方としてもよい。この場合は、複数回の音声出力期間を定め、各回の音声出力期間における音声の出力を、上記の実施の形態におけるマーカー401〜403の各々に対応させることができる。また、予め定められた音声出力期間において音声が出力されるものとなっているが、左右の何れから出力されるかがランダムに決められるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、パチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示されたマーカーを撮影することで携帯電話機300の表示装置306に表示される確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度を高い/中程度/低いの何れとするかは、当該マーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが特定されるか否かと、撮影されたマーカーの数及び順序とに応じて選択されるものとしていた。しかしながら、本発明は、これに限られない。
第1の手法として、撮影されたマーカーの数や順序に関わらずに、まず、当該マーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが特定されるか否かに応じて、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度を高い/中程度/低いの何れとするかを選択するものとしてもよい。その上で、撮影されたマーカーの数や順序に応じて、表示装置306に実際に表示させる信頼度を最初に選択した信頼度とは異なる信頼度に変更するものとしてもよい。
例えば、携帯電話機300の撮影装置307によって撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが特定される場合には、最初は必ず信頼度が高いを選択し、確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとならないことが特定される場合には、最初は必ず信頼度が低いを選択する。マーカーの数が3個で順序通りの場合は、最初に選択した信頼度を変更することなく表示装置306に表示させる。
それ以外の場合は、最初に選択した信頼度をマーカーの数に応じた割合で変更して表示装置306に表示させる。ここで、撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが特定される場合、マーカーの数が1個の場合には信頼度が中程度にX1の割合で、信頼度が低いにY1の割合で変更する。同様に、マーカーの数が2個の場合にはそれぞれX2、Y2の割合で、マーカー数が3個で順序違いの場合にはX3、Y3の割合で変更する。
一方、撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとならないことが特定される場合、マーカーの数が1個の場合には信頼度が中程度にZ1の割合で、信頼度が高いにW1の割合で変更する。同様に、マーカーの数が2個の場合にはそれぞれZ2、W2の割合で、マーカー数が3個で順序違いの場合にはZ3、W3の割合で変更する。
この信頼度の変更割合X1〜X3、Y1〜Y3、Z1〜Z3、W1〜W3は、信頼度が高いと示された場合の全体で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることの割合が信頼度が中程度と示された場合の全体で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることの割合よりも高く、信頼度が中程度と示された場合の全体で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることの割合が信頼度が低いと示された場合の全体で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることの割合よりも高くなり、且つ表示された信頼度の情報としての信憑性が、撮影したマーカーの数が多いほど、マーカーの数が同じ3個であれば順序通りに取得されたときの方が高いものとなるような範囲で、適当な値に定めることができる。
また、第2の手法として撮影されたマーカーの数が1個だけである場合には、撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとならないことが特定されるか否かに応じて、信頼度が高い/中程度/低いをそれぞれ所定の割合で選択する。撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとならないことが特定されるか否かに関わらず、信頼度が高い/中程度/低いをそれぞれ所定の割合(例えば、均等な割合)で選択するものとしてもよい。
撮影されたマーカーの数が2個となったときは、マーカーの数が1個のときに選択された信頼度を一定の割合で変更していく。撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが特定される場合、マーカーの数が1個の状態で信頼度が高いが選択されていた場合には変更せず、信頼度が中程度、低いが変更されていた場合に、それぞれx、y(x<y)の割合で信頼度が高いに変更する。撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとならないことが特定される場合、マーカーの数が1個の状態で信頼度が低いが選択されていた場合には変更せず、信頼度が中程度、低いが変更されていた場合に、それぞれz、y(x<y)の割合で信頼度が高いに変更する。
撮影されたマーカーの数が3個となったときにそれが順序違いであれば、マーカーの数が2個のときの選択状態での信頼度を変更していく。撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが特定される場合、マーカーの数が2個の状態で信頼度が高いが選択されていた場合には変更せず、信頼度が中程度、低いが変更されていた場合に、それぞれx、y(x<y)の割合で信頼度が高いに変更する。撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとならないことが特定される場合、マーカーの数が1個の状態で信頼度が低いが選択されていた場合には変更せず、信頼度が中程度、低いが変更されていた場合に、それぞれz、y(x<y)の割合で信頼度が高いに変更する。
撮影されたマーカーの数が3個となったときにそれが順序通りであれば、撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることが特定される場合には、マーカーの数が2個のときに如何なる信頼度の選択状態であったかに関わらずに全て信頼度が高いに変更する。撮影したマーカーから当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとならないことが特定される場合には、マーカーの数が2個のときに如何なる信頼度の選択状態であったかに関わらずに全て信頼度が低いに変更する。
これらの2つの手法によって携帯電話機300の表示装置306に表示する信頼度を決定する場合も、上記の実施の形態で示した手法で携帯電話機300の表示装置306に表示する信頼度を決定する場合と同様に、撮影したマーカーの数が多くなるほど、さらには3個のマーカーが撮影されたときには順序通りとなっている場合ほど、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度の情報としての信憑性を高くしていくことが可能となる。
上記の実施の形態では、撮影予告が行われるときにパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示された3個のマーカー401〜403がそれぞれ携帯電話機300の撮影装置307で撮影される度に、これまでに撮影されたマーカー401〜403に基づいて、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が表示装置306に表示されるものとなっていた。もっとも、1つのマーカー401〜403の撮影で直ぐに信頼度の表示を行うものとせず、マーカー401〜403の何れか1つが撮影されてから他のマーカーが撮影されることなく所定時間が経過したときに、撮影されたマーカー401〜403の数を確定させ、このときに初めて当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が表示装置306に表示されるものとしてもよい。
図14は、この変形例において携帯電話機300のアプリケーションプログラムにより実行される処理を示すフローチャートである。なお、図14のフローチャートでは、図12のフローチャートと同様の処理を省略している場合がある。CPU301は、撮影装置307によって新たなマーカーの画像が撮影されてRAM303に記憶されると、そのマーカーの画像認識を行い、当該マーカーに含まれている情報(マーカーの種別、マーカーの順序、及び確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否か)を解析する(ステップS201)。
次に、CPU301は、ステップS201で今回画像認識を行ったマーカーが撮影されてから新たなマーカーが撮影されることなく、所定時間を経過したかどうかを判定する(ステップS202)。所定時間を経過していなければ、ステップS201に戻る。所定時間を経過していれば、その時点でパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示された3個のマーカーのうちで遊技者が撮影に成功したマーカーの数が確定されるものとなる。
CPU301は、撮影した各マーカーについて、各々が当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定し、各マーカーについて当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定した結果が、全て一致しているか、それとも一致しないものがあるかを判定する(ステップS203)。
各マーカーについて当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定した結果が全て一致している場合には、CPU301は、撮影した各マーカーについて、マーカーの種別を特定し、各マーカーについて特定した種別が、特定した結果が、全て一致しているか、それとも一致しないものがあるかを判定する(ステップS204)。
ステップS203で各マーカーについて当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定した結果に一致しないものがあった場合、或いは、ステップS204で各マーカーについて特定した種別に一致しないものがあった場合には、CPU301は、表示装置306に所定のエラー表示をさせ(ステップS205)、処理を終了する。
ステップS204で各マーカーについて特定した種別が全て一致する場合には、CPU301は、これまでに撮影装置307により撮影されてRAM303に記憶されているマーカーの数、及びマーカーが3個ある場合には各マーカーが撮影された順序(可変表示装置9に表示された順序通りか表示された順序と違うか)を判定する(ステップS206)。
CPU301は、ステップS206で判定したマーカーの数及び各マーカーが撮影された順序、ステップS203で特定された当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否か、ステップS204で特定されたマーカーの種別に応じて図9(a)または(b)の予告内容選択テーブルを参照し、予告内容の選択のために抽出された所定の乱数に従って、表示装置306に表示すべき予告内容(確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い/中程度/低い)を選択する(ステップS207)。
CPU301は、ステップS207で選択した予告内容(確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い/中程度/低い)に応じた画像を表示装置306に表示させ、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かの信頼度を、遊技者に報知して(ステップS208)、処理を終了する。
この変形例では、新たなマーカーが撮影されずに所定期間を経過したときに初めて、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が携帯電話機300の表示装置306に表示されるものとなっているので、遊技者は、未だ撮影されたマーカーの数が少ないうちの情報としての信憑性が低い信頼度に惑わされることなく、マーカーの撮影や遊技に集中することが可能になる。
上記の実施の形態では、撮影予告が行われるときにおいてパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示される3個のマーカー401〜403には、それぞれに当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを特定可能な情報が含まれているものとしていた。これに対して、通常のマーカー401〜403には当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを特定可能な情報を含ませず、これとは別に可変表示装置9に表示されるマーカー(特定マーカーという)にだけ、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを特定可能な情報を含ませるものとしてもよい。
このようなものでは、図14に示した変形例のステップS202を、特定マーカーが撮影されたかどうかを判定するステップに変えるものとして、その処理を行うことができる。また、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを特定可能な情報は、通常のマーカー401〜403には含まれず、特定マーカーにのみ含まれているので、ステップS203の処理は不要となる。また、特定マーカーは、予告内容を選択する場合の撮影されたマーカーの数に含めないものとすることができる。
或いは、可変表示装置9に表示されるマーカー401〜403の中に、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを特定可能な情報が含まれるものと含まれないものとがあってもよく、可変表示装置9に表示されたマーカー401〜403のうちで当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを特定可能な情報が含まれるものが1個以上撮影装置307により撮影されたことを条件として、携帯電話機300の表示装置306に当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かの信頼度を表示させるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、撮影予告により、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度を報知するものとしていたが、当該変動表示でスーパーリーチとなる信頼度を撮影予告で報知するものとしてもよい。この場合は、パチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示されるマーカー401〜403に、当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否かを特定可能とする情報を含ませるのではなく、当該変動表示でスーパーリーチとなるか否かを特定可能とする情報を含ませるものとすればよい。
上記の実施の形態では、大当たりの種類として確率変動大当たり、確変昇格大当たり、突然確変大当たり、及び時短大当たりがあり、前三者では、何れも確率変動大当たりに制御されたことが遊技者に分かるものとなっていた。これに対して、大当たりの種類として確変昇格大当たりに代えて、飾り図柄を「1」または「7」以外の図柄で揃えて停止させるとともに、大当たり演出においても確率変動状態に制御されるか否かを報知しない確変潜伏大当たりを設けるものとしてもよい。確変潜伏大当たりでも時短大当たりでも遊技者の見た目上は変わらないので、その何れかが発生した場合に、確率変動状態に制御されているか否かが分からない確変潜伏状態となる。
このように確変潜伏状態に制御されるパチンコ遊技機では、遊技者は、確変潜伏状態に制御されているときに、飾り図柄の変動表示が行われているときに当該変動表示で大当たりとなることを期待するのと同様に、確率変動状態に制御されていることを期待する。そこで、確変潜伏状態において実際に確率変動状態に制御されているかどうかを予告する確変潜伏予告に、上記の実施の形態における撮影予告を適用することができる。撮影予告を確変潜伏予告に適用した場合も、上記の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、撮影予告が確変潜伏予告に適用される場合には、同じ確変潜伏状態での撮影予告に適用される可変表示装置9への複数のマーカーの表示は、1回の変動表示で行うのではなく、複数回の変動表示に分けて行うことができる。例えば、確変潜伏状態に移行されてから5回目の変動表示で1個目のマーカーを、10回目の変動表示で2個目のマーカーを、15回目の変動表示で3個目のマーカーを可変表示装置9に表示させることもできる。
表示制御基板80の表示制御用CPUは、主基板31のCPU56から送信された遊技状態コマンドによって実際に確率変動状態に制御されているのか否かを判断することができるが、確変潜伏予告は、例えば、確変潜伏状態にある間の変動表示が開始されるとき(開始時コマンドを受信したとき)に、実際の遊技状態が確率変動状態であるか否かを判断し、確率変動状態であるか否かに応じて異なる割合で確変潜伏予告を行う旨を決定するものとすればよい。
なお、確変潜伏状態には、特別図柄表示器10a、10bに特定表示結果以外の表示結果を表示した後に、第2大当たり遊技状態と同様の制御が行われる小当たり遊技状態に制御し、小当たり遊技状態の終了後は小当たり遊技状態に制御される前に制御されていたのと同じ遊技状態に(確率変動状態に制御されていたのであれば確率変動状態に、通常遊技状態に制御されていたのであれば通常遊技状態に)制御させる小当たりと、突然通常大当たり(確率変動状態に制御されないこと以外は突然確変大当たりと同じ)と上記の突然確変大当たりとで確変潜伏状態とすることもできる。
また、確変潜伏状態に制御されるパチンコ遊技機では、確変潜伏モードが継続するか否かの可能性、さらには実際に確率変動状態に制御されているか否かの可能性を遊技者に報知する演出として、上記の実施の形態における撮影予告を適用するものとしてもよい。また、遊技者に有利な遊技状態(或いは、有利な遊技状態に制御されている可能性がある状態)が所定期間の経過で終了する場合と所定期間の経過後も継続する場合とがあるものであれば、その有利な遊技状態(或いは、有利な遊技状態に制御されている可能性がある状態)が所定期間の経過後も継続するか否かを遊技者に報知するもの全般に、上記の実施の形態における撮影予告を適用することができる。
例えば、大当たりの種類として、第1大当たり遊技状態終了後の所定ゲーム数(例えば、10ゲーム)だけ確率変動状態に制御される短期確率変動大当たりと、所定ゲーム数を越えても(次回大当たりまでとしてもよい)確率変動状態が継続する長期確率変動大当たりとを用意するとともに、何れの種類の大当たりが発生したかを可変表示装置9における飾り図柄の表示結果などにおいて遊技者に示さないことで、10ゲームで確率変動状態が終了するのか10ゲームの消化後も確率変動状態が継続するのかが分からないものとする。この場合、第1大当たり遊技状態の終了後の10ゲームで、上記の実施の形態における撮影予告を実行し、10ゲームよりも後も確率変動状態が継続することを予告するものとすることができる。
また、確変昇格大当たりとなったときには可変表示装置9に停止された飾り図柄の種類では時短大当たりと区別がつかないので、確変昇格大当たりと時短大当たりの後に制御される第1大当たり遊技状態における大当たり演出において、確率変動状態に制御されるか否かを示すために、上記の実施の形態における撮影予告を適用し、確率変動大当たりとなることを予告または告知するものとすることができる。
また、例えば、大当たり遊技状態として、7ラウンドだけ大入賞口の開放が行われる7ラウンド大当たり遊技状態と、15ラウンドだけ大入賞口の開放が行われる15ラウンド大当たり遊技状態とがあり、直前の飾り図柄の変動表示の結果からは、その何れに制御されているかが分からないものとする。この場合、7ラウンド経過で大当たり遊技状態が終了する場合と7ラウンド経過後も大当たり遊技状態が継続する場合とがあるので、大当たりラウンド演出における第1ラウンドから第7ラウンドの演出で、上記の実施の形態における撮影予告を適用し、15ラウンド大当たりとなることを予告または告知するものとすることができる。
上記の実施の形態では、始動入賞口14a、14bに遊技球が入賞しても、未だ先の始動入賞に基づく変動表示が行われているなどして直ぐに変動表示を開始できない場合には、当該始動入賞に基づいて抽出された各種乱数がRAM55の保留記憶バッファに保留記憶されるものとなっていた。そして、各種乱数が保留記憶されている保留記憶バッファに対応したアイコンが特別図柄保留記憶表示部11a、11bに表示されるものとなっていた。特別図柄保留記憶表示部11a、11bに表示されたアイコンに対応した変動表示は、未だ実行されてはいないものの、既に各種乱数の抽出は終了しているため、その変動表示が如何なるもの(大当たりとなるか否かや変動パターン)となるかは既に確定してしまっていることとなる。
もっとも、特別図柄保留記憶表示部11a、11bにアイコンが表示されて保留記憶されているのが分かるのであれば、遊技者は、実行中の変動表示に対するのと同様に、未だ実際には開始されていない変動表示において大当たりやスーパーリーチになることを期待することとなる。そこで、保留記憶により次以降に行われる変動で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる可能性があること、或いはスーパーリーチとなることを報知する先読み予告に、上記の実施の形態における撮影予告を適用するものとしてもよい。先読み予告を適用した場合も、上記の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、撮影予告が確変潜伏予告に適用される場合には、同じ確変潜伏状態での撮影予告に適用される可変表示装置9への複数のマーカーの表示は、1回の変動表示で行うのではなく、複数回の変動表示に分けて行うことができる。例えば、先読みのターゲットとなっている変動表示よりも前に実行される保留記憶が3つある場合には、ターゲットの3つ前の変動表示で1個目のマーカーを、ターゲットの2つ前の変動表示で2個目のマーカーを、ターゲットの1つ前の変動表示で3個目のマーカーを可変表示装置9に表示させることもできる。
上記の実施の形態では、本発明の遊技システムを構成する遊技機としてパチンコ遊技機を適用した場合を例として説明した。もっとも、ビッグボーナス、レギュラーボーナスやチャレンジボーナス(以下、これらをまとめてボーナスという)、或いはAT(Assist Time)やRT(Replay Time)などの遊技者にとって遊技状態を移行させることができるスロットマシンも、本発明の遊技システムを構成する遊技機として適用することができる。
例えば、演出装置として液晶表示器を備えるスロットマシンにおいては、ゲーム毎にスタートレバーの操作時に行われる内部抽選で、ボーナスを含む各役の入賞の発生を許容するか否かを決定している。この内部抽選においてボーナス当選したか否かに応じて、ボーナス予告またはボーナス告知が行われる。このボーナス予告或いはボーナス告知を、スタートレバーの操作により回転開始し、停止ボタンの操作により回転停止する3個のリールを設けた可変表示装置とは別個に設けられた演出装置である液晶表示装置に画像を表示することにおいて行うものがある。このようなスロットマシンでは、ボーナス予告やボーナス告知のために、上記のパチンコ遊技機1における撮影予告を適用することができる。
なお、撮影予告がスロットマシンにおけるボーナス予告やボーナス告知に適用される場合には、液晶表示装置への複数のマーカーの表示は、1ゲーム(リールの回転開始から全てのリールの停止までの期間)で行うのではなく、複数ゲームに分けて行う連続演出とすることができる。スロットマシンにおいては、内部抽選でボーナス当選したゲームで必ずしもボーナス入賞するものではなく、当選した種類のボーナスに応じた適切な操作手順で停止ボタンが操作されない限りボーナス入賞しない。
また、遊技状態がボーナスに制御されている場合の各ゲームで、ボーナス当選しているか否かに応じて撮影予告を行うか否かを決定し(ボーナス当選している場合の方が高い割合で決定される)、撮影予告をすると決定したゲームで1個目のマーカーを、次のゲームで2個目のマーカーを、さらに次のゲームで3個目のマーカーを液晶表示装置に表示させることもできる。
もっとも、撮影予告がスロットマシンにおけるボーナス予告やボーナス告知に適用される場合の液晶表示装置への複数のマーカーの表示を1ゲーム内で行うものとしてもよく、例えば、スタートレバーが操作されたタイミングから所定期間だけ1個目のマーカーを、第1停止ボタンが操作されたタイミングから所定期間だけ2個目のマーカーを、第2停止ボタンが操作されたタイミングから所定期間だけ3個目のマーカーを、液晶表示装置に表示させるものとしてもよい。
この場合には、スロットマシンにおける遊技操作(スタートレバー、第1停止ボタン、第2停止ボタンの操作)と、マーカーの撮影とをそれぞれ如何なるタイミングで行うかの兼ね合いが生じるので、マーカーの撮影がゲームの進行との絡みでいっそう面白みのあるものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、スロットマシンへの撮影予告の適用は、ボーナス告知やボーナス予告だけではなく、RTに制御させる際に、当該RTをパンク役の当選が報知されるARTとすることが決定されたか否かのART予告やART告知にも適用することができる。さらには、ボーナス予告またはボーナス告知やART予告やART告知だけではなく、ATなどの遊技者にとって有利な遊技状態として継続ゲーム数が異なる複数種類のものがある場合には、その有利な遊技状態が継続するか否かの予告または告知にも適用することができる。
上記の実施の形態では、携帯電話機300のアプリケーションプログラムは、サーバ装置200のHDD207に保存され、ここからダウンロードしてROM302に格納されるものとなっていた。もっとも、このアプリケーションプログラムを格納した半導体メモリカードを配布するものとし、携帯電話機300が有するメモリスロットに挿入された半導体メモリカードから読み出して、ROM302に格納されるものとしてもよい。また、携帯電話機300は、このアプリケーションプログラムがROM302にプリインストールされたものであってもよい。
上記の実施の形態では、携帯電話機300の撮影装置307により撮影されたマーカー401〜403に基づいて表示装置306に表示される当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度は、当該携帯電話機300のアプリケーションプログラムにより選択されるものとなっていた。これに対して、携帯電話機300で撮影したマーカー401〜403をサーバ装置200に送り、撮影されたマーカー401〜403に基づいて表示装置306に表示される当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度をサーバ装置200において選択し、これを携帯電話機300に返送して表示装置306に表示させるものとしてもよい。
図15は、この変形例において携帯電話機300とサーバ装置200によりそれぞれ行われる処理を示すフローチャートである。なお、この変形例においては、図9の予告内容選択テーブルは、携帯電話機300のROM302に記憶されるものではなく、サーバ装置200のHDD207に記憶されるものとなる。なお、図15のフローチャートでも、図12のフローチャートと同様の処理を省略している場合がある。
また、図15のフローチャートは、図14で示した変形例と同様にマーカー401〜403の何れか1つが撮影されてから他のマーカーが撮影されることなく所定時間が経過したときに、撮影されたマーカー401〜403の数を確定させ、このときに初めて当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度を表示装置306に表示させるものを携帯電話機300とサーバ装置200との協働で実現する場合を示しているが、図12のフローチャートのようにマーカー401〜403が撮影される度に選択された信頼度を表示させるものも携帯電話機300とサーバ装置200との協働で実現することができる。
まず、携帯電話機300のCPU301は、撮影装置307によって新たなマーカーの画像が撮影されてRAM303に記憶されると、そのマーカーの画像認識を行い、当該マーカーに含まれている情報(マーカーの種別、マーカーの順序、及び確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなるか否か)を解析する(ステップS301)。
次に、CPU301は、ステップS301で今回画像認識を行ったマーカーが撮影されてから新たなマーカーが撮影されることなく、所定時間を経過したかどうかを判定する(ステップS302)。所定時間を経過していなければ、ステップS301に戻る。所定時間を経過していれば、その時点でパチンコ遊技機1の可変表示装置9に表示された3個のマーカーのうちで遊技者が撮影に成功したマーカーの数が確定され、CPU301は、通信装置308からネットワーク151を介してサーバ装置300へと送信する(ステップS303)。
次に、サーバ装置200においては、制御部203は、ステップS303で携帯電話機300から送信されたマーカーを通信インターフェイス215により受信させ、例えば、これをHDD207に一時記憶させる(ステップS401)。
制御部203は、受信した各マーカーについて、各々が当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定し、各マーカーについて当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定した結果が、全て一致しているか、それとも一致しないものがあるかを判定する(ステップS402)。
各マーカーについて当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定した結果が全て一致している場合には、制御部203は、受信した各マーカーについて、マーカーの種別を特定し、各マーカーについて特定した種別が、特定した結果が、全て一致しているか、それとも一致しないものがあるかを判定する(ステップS403)。
ステップS402で各マーカーについて当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定した結果に一致しないものがあった場合、或いは、ステップS403で各マーカーについて特定した種別に一致しないものがあった場合には、制御部203は、通信インターフェイス215からネットワーク151を介して携帯電話機300にエラー通知を送信し(ステップS404)、処理を終了する。
ステップS403で各マーカーについて特定した種別が全て一致する場合には、制御部203は、通信インターフェイス215により受信してHDD207に記憶されているマーカーの数、及びマーカーが3個ある場合には各マーカーが撮影された順序(可変表示装置9に表示された順序通りか表示された順序と違うか)を判定する(ステップS405)。
制御部203は、ステップS405で判定したマーカーの数及び各マーカーが撮影された順序、ステップS402で特定された当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否か、ステップS403で特定されたマーカーの種別に応じて図9(a)または(b)の予告内容選択テーブルを参照し、予告内容の選択のために抽出された所定の乱数に従って、予告内容(確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い/中程度/低い)を選択する(ステップS406)。
制御部203は、ステップS406で選択した予告内容(確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなる信頼度が高い/中程度/低い)に応じた信頼度通知を通信インターフェイス215からネットワーク151を介して携帯電話機300に送信して(ステップS407)、処理を終了する。
その後、携帯電話機300では、CPU301は、通信装置308にステップS404でサーバ装置200から送信されたエラー通知、またはステップS407でサーバ装置200から送信された信頼度通知を受信させる(ステップS304)。そして、CPU301は、受信した通知の種類に基づいて、所定のエラー表示、または受信した信頼度の表示を表示装置306にて行わせる(ステップS305)。そして、処理を終了する。
以上のように、このような携帯電話機300とサーバ装置200の協働により処理を行う場合でも、携帯電話機300のアプリケーションプログラムにより処理を行う場合と同様の効果を得ることができる。また、遊技者毎の遊技システムの利用をサーバ装置200で管理できるため、遊技システムの利用度に応じた従量課金も可能となる。さらに、携帯電話機300の撮影装置307によって撮影されたマーカー401〜403が当該変動表示で確率変動大当たり、確変昇格大当たりまたは時短大当たりとなることを示しているか否かを特定する部分のプログラムが遊技者の手に渡ることがないので、これが不正利用されるのを防止することができる。