JP2014150801A - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2014150801A
JP2014150801A JP2013019880A JP2013019880A JP2014150801A JP 2014150801 A JP2014150801 A JP 2014150801A JP 2013019880 A JP2013019880 A JP 2013019880A JP 2013019880 A JP2013019880 A JP 2013019880A JP 2014150801 A JP2014150801 A JP 2014150801A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
effect
symbol
special
display
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013019880A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6231753B2 (ja
Inventor
Toshio Ogura
敏男 小倉
Toshiyuki Takeishi
俊之 竹石
Yuji Ito
裕司 伊藤
Kei Kawahara
啓 川原
Yukiteru Chinno
行映 陳野
Akiyuki Hattori
明之 服部
Koji Umehara
功嗣 梅原
Mitsunori Takahashi
三典 高橋
Naoteru Noguchi
尚輝 野口
Isamu Umezawa
勇 梅沢
Shogo Urakawa
翔吾 浦川
Daizo Tanifuji
大蔵 谷藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2013019880A priority Critical patent/JP6231753B2/ja
Publication of JP2014150801A publication Critical patent/JP2014150801A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6231753B2 publication Critical patent/JP6231753B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Display Devices Of Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

【課題】遊技興趣の低下を防止する。
【解決手段】遊技機は、キャラクタを表示する表示条件が成立したときに複数種類のいずれかの特定情報を記憶し、記憶された特定情報に対応するキャラクタを前記表示装置に表示する。そして、特定情報が記憶されてから所定期間経過したことに基づいて異なる種類の特定情報に更新するとともに、表示したキャラクタを更新表示する。また、遊技機は、記憶された特定情報に対応する演出であって、有利価値が付与されるか否かを示唆する示唆演出を実行する。
【選択図】図26

Description

本発明は、パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機に係り、詳しくは、遊技において特別条件が成立したことに基づいて遊技者にとって有利な有利価値を付与する遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞して実行条件(始動条件)が成立すると、複数種類の識別情報(以下、表示図柄)を可変表示装置にて可変表示し、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたパチンコ遊技機がある。また、遊技機の他の一例として、メダルやコイン、あるいは、パチンコ遊技機と同様の遊技球といった遊技媒体を用いて1ゲームに対する所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示装置による表示図柄の可変表示を開始し、導出された表示結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能としたスロットマシンがある。ここで、所定の遊技価値の付与は、賞球やメダルといった景品遊技媒体の払出し、遊技者の得点の加算、遊技媒体を使用(消化)しない再ゲームの実行、特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)などの通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態への制御のうち、一部または全部を含む概念である。
このような遊技機として、特定のリーチ演出時に使用されるアイテムを複数種類貯留可能であり、特定のリーチ演出時に、貯留されたアイテムから遊技者が選択したアイテムに応じた演出を実行するものがある(例えば特許文献1)。
特開2006−55341号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の遊技機では、一旦アイテムを貯留すると、当該アイテムは使用されるまで態様が変化しないため、使用タイミングを失ってしまうとアイテムに対する注目が失われ、遊技興趣を低下させるおそれがある。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、遊技興趣の低下を防止することのできる遊技機の提供を目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る遊技機は、
所定のキャラクタを表示する表示装置(例えば演出表示装置9など)を備え、遊技において特別条件が成立したことに基づいて遊技者にとって有利な有利価値を付与する遊技機(例えばパチンコ遊技機1やスロットマシン500など)であって、
前記キャラクタを表示する表示条件が成立したときに複数種類のいずれかの特定情報を記憶する特定情報記憶手段(例えばアイテム記憶領域など)と、
前記特定情報記憶手段に記憶された特定情報に対応するキャラクタを前記表示装置に表示するキャラクタ表示手段(例えばステップS908の処理を実行する演出制御用CPU101など)と、
前記特定情報が前記特定情報記憶手段に記憶されてから所定期間経過したことに基づいて前記特定情報を異なる種類の特定情報に更新する特定情報更新手段(例えばステップS570の処理を実行する演出制御用CPU101など)と、
前記特定情報更新手段により特定情報が更新されたことに基づいて、前記キャラクタ表示手段により表示された前記特定情報に対応するキャラクタを、前記更新された特定情報に対応するキャラクタに更新表示するキャラクタ更新表示手段(例えばステップS570の処理を実行する演出制御用CPU101など)と、
前記特定情報記憶手段に記憶された特定情報に対応する演出であって、前記有利価値が付与されるか否かを示唆する示唆演出を実行するキャラクタ演出実行手段(例えばステップS962の処理にしたがってアイテム演出を実行する演出制御用CPU101など)と、
を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、所定のキャラクタが表示されてから示唆演出が実行されるまでに、異なる種類のキャラクタに変更されることがあるため、表示されたキャラクタが変更されるか否かに遊技者の注目を集めることができ、遊技興趣の低下を防止することができる。また、変更前のキャラクタの使用タイミングを失っても変更後のキャラクタの使用タイミングとなることがあるため、キャラクタに対する注目を集めることができ、遊技興趣の低下を防止することができる。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記キャラクタ演出実行手段は、前記特定情報の種類に応じて異なる時期に前記示唆演出を実行する(例えば図25に示す使用タイミングに従ってアイテム演出を実行するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特定情報の種類に応じて異なるタイミングで示唆演出が実行されるため、示唆演出の実行タイミングのバリエーションが増え、遊技興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
前記キャラクタ演出実行手段は、前記特定情報の種類に応じて異なる示唆演出を実行する(例えば図25に示す演出内容に従ってアイテム演出を実行するなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特定情報の種類に応じて異なる種類の示唆演出が実行されるため、演出のバリエーションが増え、遊技興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、
前記特定情報記憶手段は、複数の特定情報を同時に記憶可能である(例えばアイテム記憶領域には複数のアイテム情報を同時に記憶することができるなど)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、複数の特定情報が記憶されるので示唆演出の実行機会が増え、遊技興趣を向上させることができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、
前記キャラクタ更新表示手段により更新表示されるまでの期間を特定可能な報知演出を行う期間報知手段(例えばアイテムカウント値をメータ表示し、可変表示が行われる度にメータが減少していく表示を行う演出制御用CPU101など)をさらに備える、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、キャラクタが変化する期間を特定できるため、遊技興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、
前記特定情報記憶手段に記憶された特定情報および前記表示装置に表示された、前記特定情報に対応するキャラクタを消去する特定情報消去手段(例えばステップS570の処理にてアイテム消去の処理を行う演出制御用CPU101など)をさらに備える、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、キャラクタが消去される場合があるため、表示されたキャラクタに対する注目を集めることができる。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかの遊技機において、
前記キャラクタ表示手段は、複数のキャラクタを表示可能であり、
前記キャラクタ演出実行手段により実行された示唆演出に対応する特定情報以外の特定情報が前記特定情報記憶手段に記憶されていた場合に、前記有利価値とは異なる特典として付与する特典付与手段(例えば携帯端末で読み取り可能な二次元コードを特典データとして表示する演出制御用CPU101など)をさらに備える、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、キャラクタを複数取得しようとする遊技者の意欲を向上させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 振分装置を説明するための説明図である。 可変入賞球装置が開放状態に制御されているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞する形態を説明するための説明図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 変動パターンを例示する図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 保留特定領域と特図保留記憶部の構成例を示す図である。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートなどである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示予告等決定処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示予告決定処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示予告実行決定テーブルの構成例を示す図である。 アイテム付与決定テーブルの構成例を示す図である。 アイテム種類決定テーブルの構成例を示す図である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 アイテム演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 アイテム使用設定処理の一例を示すフローチャートである。 アイテムテーブルの構成例を示す図である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 アイテム変更テーブルの構成例を示す図である。 大当り演出中処理内の処理の一例を示すフローチャートである。 画像表示装置における表示動作例を示す図である。 画像表示装置における表示動作例を示す図である。 画像表示装置における表示動作例を示す図である。 エンディング演出処理内の処理の一例を示すフローチャートである。 アイテム付与決定テーブルとアイテム種類決定テーブルの構成例を示す図である。 他の画像表示装置にて保有アイテムが表示される例を示す図である。 変形例におけるパチンコ遊技機の正面図である。 この発明が適用されるスロットマシンの正面図である。 スロットマシンに搭載される各種の制御基板などを示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126が内蔵されている。
第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件が成立(この実施の形態では、技球が第1始動入賞口13を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、第1保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。また、第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第2始動条件が成立(この実施の形態では、遊技球が第2始動入賞口14または第3始動入賞口17を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、第2保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、流入した遊技球を振り分けるための振分装置200が設けられている。また、演出表示装置9の下方には、左右に並ぶように第1始動入賞口13および第2始動入賞口14が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。また、第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。
また、第2始動入賞口14には、開放状態と閉鎖放状態とに変化可能な可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開放状態とされる。可変入賞球装置15が開放状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に始動入賞し易くなり、遊技者にとって有利な状態になる。なお、この実施の形態では、可変入賞球装置15が閉鎖放状態の場合であっても、開放状態と比較すると入賞しにくいももの振分装置200を経由して第2始動入賞口14に入賞可能であるように構成する場合を示しているが、可変入賞球装置15が開放状態である場合にのみ第2始動入賞口14に始動入賞可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、後述するように、遊技状態が確変状態(この実施の形態では、高確率状態に制御されるとともに時短状態(高ベース状態)にも制御される)である場合に、可変入賞球装置15が開放状態となる頻度が高められ第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなる。そのため、この実施の形態では、遊技状態が確変状態に制御されている場合には、遊技者は遊技領域7の右方を狙って遊技球を発射するように発射操作を行う(いわゆる右打ち)方が有利になる。なお、遊技状態が確変状態に制御された場合には、例えば、演出表示装置9に「右を狙え!」などと表示して右打ちを示唆する表示を行うようにすることが望ましい。
以下、第1始動入賞口13、第2始動入賞口14を総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、遊技状態が確変状態や時短状態(高ベース状態)であっても一貫して遊技領域7の左方を狙って遊技球を発射させる仕様の遊技機である場合には、逆に左側の第1始動入賞口13にのみ可変入賞球装置15を設けるようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口147に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられている。そのように、この実施の形態では、合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられていることによって、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)。なお、合算保留記憶表示部18cに代えて、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部と第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部とを設けるように構成してもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技領域7の左右にそれぞれ設けられたゲート32を遊技球が通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開放状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。なお、この実施の形態では、確変状態に制御されるときには、図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)にも制御される。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球(アウト球)が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レール(図示せず)を通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14および第3始動入賞口17への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、大当り(15R確変大当り、突然確変大当り)となった場合には、遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行(この実施の形態では、時短状態に移行)する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開放状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開放状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開放状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開放状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開放状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉鎖放状態から開放状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開放状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
次に、振分装置200について説明する。図2は、振分装置200を説明するための説明図である。図2に示すように、振分装置200上部には、遊技球が流入可能な流入口201が設けられている。また、振分装置200内部には、流入口201から振分装置200内に流入した遊技球を左側通路203と右側通路204とのいずれかに振り分けるための振分部材202が設けられている。また、振分装置200の下部には、左側通路203を通過した遊技球が振分装置200から流出可能な左側流出口205と、右側通路204を通過した遊技球が振分装置200から流出可能な右側流出口206とが設けられている。
図2(a)に示す例では、振分部材202によって振分装置200内の右側通路204が遮蔽され、遊技球が左側通路203を通過可能な状態が示されている。図2(a)に示す状態において遊技球が流入口201から振分装置200内に流入すると、図2(b)に示すように、流入口201から流入した遊技球は振分部材200によって左側通路203に振り分けられ、左側通路203を通過して左側流出口205から流出する。そして、左側流出口205の下方には第1始動入賞口13が位置しているので、左側流出口205から流出した遊技球は、第1始動入賞口13に入賞する。
また、遊技球が左側通路203を通過するときに、振分部材202の回転軸部分に設けられている羽根部202aに遊技球があたり、遊技球の自重によって羽根部202aが押されることによって、図2(a)および図2(b)に示すように、振分部材202が右側に倒れている状態から左側に倒れている状態に変化する。そのように変化することにより、図2(b)に示すように、振分部材202によって振分装置200内の左側通路203が遮蔽され、遊技球が右側通路204を通過可能な状態となる。
次いで、そのような状態において、図2(c)に示すように、遊技球が流入口201から振分装置200内に流入すると、図2(d)に示すように、流入口201から流入した遊技球は振分部材200によって右側通路204に振り分けられ、右側通路204を通過して右側流出口206から流出する。そして、右側流出口206の下方には第2始動入賞口14が位置しているので、右側流出口206から流出した遊技球は、第2始動入賞口14に入賞する。
また、遊技球が右側通路204を通過するときに、振分部材204の回転軸部分に設けられている羽根部202aに遊技球があたり、遊技球の自重によって羽根部202aが押されることによって、図2(c)および図2(d)に示すように、振分部材202が左側に倒れている状態から右側に倒れている状態に変化する。そのように変化することにより、図2(d)に示すように、振分部材202によって振分装置200内の右側通路204が遮蔽され、遊技球が左側通路203を通過可能な状態となる。
図2に示すような動作をすることにより、この実施の形態では、振分部材202によって振分装置200に流入した遊技球が左側通路203と右側通路204とに交互に振り分けられ、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに交互に入賞可能となる。
一方、この実施の形態では、振分装置200の振分部材202の状態にかかわらず、可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときにも第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能である。図3は、可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときに第2始動入賞口14に遊技球が入賞する形態を説明するための説明図である。図3に示すように、振分部材202によって振分装置200内の右側通路204が遮蔽され、遊技球が左側通路203を通過可能な状態(右側通路204は通過不能または通過困難な状態)であっても、可変入賞球装置15が開放状態に制御されていれば、振分装置200の右方から遊技球が進入し第2始動入賞口14に入賞することが可能である。
なお、この実施の形態では、図3に示すように、第2始動入賞口14の左右両側に可変入賞球装置15の羽根部品が設けられている場合を示しているが、可変入賞球装置15が開放状態の場合に振分装置200を経由せずに第2始動入賞口14に入賞する場合には、図3に示すように振分装置200の右方から遊技球が進入して入賞する場合が殆どであることから、可変入賞球装置15の左側の羽根部品はなくてもよい。ただし、そのようにしてしまうと、振分装置200の右方から進入した遊技球が第2始動入賞口14の上を素通りして入賞できない場合も考えられるので、振分装置200の右方から進入した遊技球の勢いを止めるための遮蔽部(例えば、合成樹脂製の突起状部品や釘)を第2始動入賞口の開口部の左側に設けるようにして、可変入賞球装置15が開放中の第2始動入賞口14に遊技球が入賞するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図2および図3に示したように、振分装置200の下方に第1始動入賞口13および第2始動入賞口14を設けるように構成することによって、左側通路203に振り分けられた遊技球は略100%で第1始動入賞口13に入賞し、右側通路204に振り分けられた遊技球は略100%で第2始動入賞口14に入賞する場合を示したが、左側通路203や右側通路204に振り分けられた遊技球が振分装置200の外にこぼれる場合があるように構成し、左側通路203や右側通路204に振り分けられても必ずしも第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に入賞しない場合があるようにしてもよい。例えば、図2および図3では左側流出口205および右側流出口206からダイレクトに真下に遊技球が落下するように構成したが、左側流出口205および右側流出口206に底面部材を設けて遊技者から見て奥側に一旦誘導されてから第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に遊技球が流れるように構成するとともに、左側通路203や右側通路204の外側側面に開口部を設けて、左側通路203や右側通路204に振り分けられた遊技球の一部がその開口部から振分装置200の外にこぼれて第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に入賞しない場合があるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14が振分装置200の外部に設けられている(具体的には、図2および図3に示すように、振分装置200の下方に設けられている)場合を示したが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14が振分装置200の内部に含まれているように構成してもよい。
また、この実施の形態では、振分装置200に2つの通路203,204が設けられている場合を示したが、2つである場合にかぎらず、3以上の通路が設けられていてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14のいずれか一方または両方に入賞可能な通路が複数存在するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、振分装置200の振分部材202が遊技球の自重によって物理的に左右に切り替わる場合を示したが、例えば、振分部材202を駆動するためのソレノイドやモータを設け、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの制御によって振分部材202を交互に切り替えるように構成してもよい。
また、逆に、この実施の形態では、第2始動入賞口14に設けられた可変入賞球装置15についてはソレノイド16を駆動制御することにより開閉動作を行う場合を示しているが、可変入賞球装置15に振分部材202と類似の機構を適用して遊技球の自重により開閉動作を行うように構成するなど、可変入賞球装置15を遊技制御用マイクロコンピュータ560による制御によらずに物理的に開閉動作するように構成してもよい。この場合、例えば、可変入賞球装置15の開放状態を検出するためのセンサ(例えば、光センサ)を設けるようにし、そのセンサからの入力にもとづいて可変入賞球装置15が開放状態であるか否かを判定するようにすればよい。
図4は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、第3始動口スイッチ17aおよびカウントスイッチ23、からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
なお、演出制御手段には、後述するように、スティックコントローラ122が備えるトリガセンサ125や傾倒方向センサユニット123、バイブレータ用モータ126、およびプッシュボタン120が備えるプッシュセンサ124にも接続されているのであるが(図5参照)、図4では図示を省略している。
図5は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図5に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。RAMには、後述するアイテム情報が格納される。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納された演出制御用のプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。演出制御基板80に搭載されたROMには、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROMには、演出制御用CPU101が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。一例として、ROMには、演出制御用CPU101が各種の演出装置(例えば演出表示装置9やスピーカ27、ランプやLEDなどの発光体型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
演出制御基板80では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図5には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図4に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて発光体(本例では、枠LED28)に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられたゲートを通過した遊技球がゲートスイッチ32aによって検出されたことといった、普通図柄表示器10にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器10による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1始動入賞口13を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ13aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器8aによる特図ゲームが開始される。また、第2始動入賞口14を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ14aによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示器8aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤6の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置20を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置20の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)や第2ラウンド数(例えば「10」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回や10回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数や第2ラウンド数よりも少ない第3ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置20において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置20を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。
演出表示装置9に設けられた「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rでは、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の可変表示が開始される。そして、演出図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける確定演出図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、演出図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア9Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置9の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、演出表示装置9における表示動作のみならず、スピーカ27による音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。また、詳しくは後述するが、この実施の形態では、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチCといった種類のスーパーリーチ演出が予め用意されている。
演出図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板31の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板31の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板80の側で実行するか否かが決定されてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて演出図柄を変動させてから、複数の演出図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rなど)にて演出図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の図柄表示エリア(例えば「左」の図柄表示エリア9Lと「右」の図柄表示エリア9Rのいずれか一方または双方)にて演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示演出では、演出図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでに複数の演出図柄を仮停止表示させた後、所定数の演出図柄について可変表示を再度実行することにより、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する演出図柄が停止表示されるときとがある。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、演出図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて演出図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の図柄表示エリア9L、9C、9Rにて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、演出図柄の可変表示が開始されてから全部の演出図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて演出図柄が再変動する回数である。
「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにて、例えば予め定められた複数種類の擬似連チャンス目のうちいずれかを構成する演出図柄が、所定表示結果として一旦は仮停止表示される。その後に、擬似連変動(再可変表示)が行われる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、演出図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした演出図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、演出図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する演出図柄を仮停止表示させた後、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する演出図柄が仮停止表示されたときには、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。
また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、演出図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの演出図柄を、確定演出図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、演出図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の演出図柄を一旦仮停止表示させた後、図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて演出図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、図柄表示エリア9L、9C、9Rの一部にて演出図柄を再び変動させることで、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。
演出図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、演出図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、先読み予告演出となるものが含まれていればよい。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる可変表示を開始するより前に、特図ゲームの保留情報などに基づいて実行可能となる予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の可変表示にわたり、可変表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。なお、特図ゲームが1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の可変表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の可変表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の可変表示にわたり、可変表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
この実施の形態では、先読み予告演出として、保留表示変化の態様の先読み予告演出が実行される。例えば、保留表示変化の先読み予告演出(以下、保留表示予告という。)がある。保留表示予告は、保留記憶表示によって表示している保留表示図柄のうち、予告対象(所謂先読みターゲット)となる可変表示に対応する保留表示図柄を通常時の保留表示図柄(例えば、丸印の図柄)から他の図柄となる保留表示図柄に変更することなどによって、その変更した保留表示図柄に対応する可変表示(予告対象の可変表示)において「大当り」となる可能性などを予告する演出である。この実施の形態における保留表示予告は、予告対象となる可変表示に対応する保留表示図柄を点滅させることによって当該保留表示図柄に対応する可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する(例えば図29(b))。なお、保留表示予告は、予告対象の保留表示図柄を点滅させることの他に、例えば、異なる態様に変化させてもよい(丸の保留表示図柄を星形に変化させたり、保留表示図柄の色を変化させてもよい)。
さらに、詳しくは後述するが、この実施の形態では、所定のタイミングで使用可能なアイテムが付与され、当該アイテムを使用することにより、アイテムの種類に応じた演出(アイテム演出)が行われる。これにより、通常の演出とは異なる演出が行われるため、遊技者のアイテムが付与されることやアイテムの種類に対する注目を集めることができる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「1」、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。通常大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「1」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよく、ラウンドの実行回数が第1ラウンド数(例えば「15」)の大当りとなる。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよく、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数(例えば「10」)の大当りとなる。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「非確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の可変表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器10による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく可変入賞球装置15における可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口14を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口14に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口14は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定演出図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定演出図柄(短期開放ラウンド大当り状態に対応したチャンス目となる確定演出図柄)が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
演出図柄の可変表示結果として開放チャンス目を構成する確定演出図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となる場合には、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときと、可変表示結果が「小当り」であることに基づき小当り遊技状態に制御されたときとがある。一方、演出図柄の可変表示結果としてリーチ組合せを構成する確定演出図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となるのは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときのみである。したがって、開放チャンス目を構成する確定演出図柄は、短期開放大当り状態および小当り遊技状態のいずれに制御されることにも対応している一方で、リーチ組合せの確定演出図柄は、短期開放大当り状態に制御されることに対応している。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せとなる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置9の表示領域にて演出図柄を可変表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
図6は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンと、擬似連の可変表示演出が実行される変動パターンがある。図6に示す例における擬似連の変動パターンでは、擬似連の回数について示していないが、擬似連の回数毎に変動パターンが設定されていてもよい。また、擬似連の可変表示後、リーチ演出を実行する変動パターンが設定されていてもよい。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。スーパーリーチ変動パターンには、可変表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに関わらず、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチCといった態様のリーチ演出がある。
演出制御用CPU101は、例えば演出図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。また、演出制御用CPU101は、例えば予告演出といった所定演出の実行を開始するときなどに、対応する演出制御パターン(予告演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROMから読み出してRAMの所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROMにおける記憶アドレスを、RAMの所定領域に一時記憶させて、ROMにおける記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU101から出力される。そして、例えば所定のVDP109がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU101からの指令を受けた音声出力基板70では、例えば音声合成用IC703が、その指令(音番号データ)に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。
演出制御基板80に搭載されたRAMには、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域が設けられている。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板31では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ560が起動し、CPU56によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU56は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAMがクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU56へ送出され、CPU56は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU56は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU56は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板31の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU56は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、RAMに設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置20における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU56は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器10における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や可変入賞球装置15における可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU56は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板31から演出制御基板80などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、RAMに設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、演出制御基板80に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポート571に制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図7は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU56は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図8は、始動入賞判定処理として、図7のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示す始動入賞判定処理において、CPU56は、まず、第1始動入賞口13に対応して設けられた第1始動口スイッチ13aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ13aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ13aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU56は、例えばRAMに設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えばRAMに設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ13aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口14に対応して設けられた第2始動口スイッチ14aからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ14aがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ14aがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU56は、例えばRAM102に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えばRAMに設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。なお、ステップS201にて第1始動口スイッチ13aがオンで(ステップS201;Yes)、かつ、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、第1始動入賞口に入賞があったことを示すコマンドを演出制御基板80に送信するようにしてもよい。また、同様に、ステップS204にて第2始動口スイッチ14aがオンで(ステップS204;Yes)、かつ、ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値である場合にも、第2始動入賞口に入賞があったことを示すコマンドを演出制御基板80に送信するようにしてもよい。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、RAMに設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後、CPU56は、図9(A)に示すように、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、始動口バッファ値に応じて「第1」または「第2」を示すデータをセットする(ステップS209)。保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(図9(A)に示す例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図9(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図9(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14(第3始動入賞口17を含む)への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
ステップS209の処理を実行した後、CPU56は、乱数回路503やRAMのランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS210)。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における演出図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。CPU56は、ステップS210の処理を実行することにより、特別図柄や演出図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部または全部を示す数値データを抽出する。
こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、図9(B)に示すような第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1、MR2を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、図9(C)に示すような第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1、MR2を示す数値データがセットされる。
図9(B)に示す第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口13を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口13への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU56により乱数回路503等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
図9(C)に示す第2特図保留記憶部151Bは、可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口14を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口14への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU56により乱数回路503等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
なお、第1始動入賞口13を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口14を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
図8に示すステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS212)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM54における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板80に対して、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM54における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板80に対して、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、所定のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板31から演出制御基板80に対して伝送される。
ステップS212の処理を実行した後は、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS213)。その後、例えばROM54における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板80に対して、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンド、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドのいずれかと、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンド(すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンド)を送信するための設定を行う(ステップS214)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、所定のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板31から演出制御基板80に対して伝送される。
ステップS214の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS215)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS215;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS215;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS217)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図10(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図8のステップS213にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や演出図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図7のステップS110、図11)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図7のステップS111)において、演出図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口13または第2始動入賞口14)にて検出されたタイミングで、CPU56がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を導出表示すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、演出図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や演出図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、演出図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板80の側で演出制御用CPU101などにより、先読み予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図10(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU56は、まず、例えばRAMに設けられた遊技制御フラグ設定部152などにおける時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。CPU56は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、後述する第1特図表示結果決定テーブル130Aまたは第2特図表示結果決定テーブル130Bを構成するテーブルデータから、始動口バッファ値(「1」または「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(ステップS402)。その後、図8のステップS210にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)。大当り判定範囲には、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値が設定され、CPU56が乱数値MR1と各決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU56が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定(大当り始動判定)できる。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS403;No)、その乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。CPU56は、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り判定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。ステップS404にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS404;No)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板80に対して送信するための設定を行う(ステップS405)。一例として、CPU56は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「00H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。
ステップS404にて小当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS404;Yes)、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板80に対して送信するための設定を行う(ステップS407)。一例として、CPU56は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「04H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS403;Yes)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS409)。このとき、CPU56は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、後述する大当り種別決定テーブル131を構成するテーブルデータから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。こうしたステップS409の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板80に対して送信するための設定が行われる(ステップS410)。一例として、ステップS409にて大当り種別が「確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「01H」とし、大当り種別が「非確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「02H」とし、大当り種別が「突確」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「03H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。なお、大当り種別が「非確変」である場合には、例えば、第1ラウンド数(15回)の大当り(「大当り1」)であるか、第2ラウンド数(10回)の大当り(「大当り2」)であるかをさらに決定し、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを、決定した内容に応じた値としてコマンドテーブルなどを設定すればよい。
ステップS405、S407、S410の処理のいずれかを実行した後には、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データと、ROM54に記憶される変動パターン決定テーブルと、を用いて乱数値MR3が含まれる決定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップS412)。
ステップS412では、例えば、変動パターン決定テーブルを設定して、変動カテゴリとしていずれの変動パターンに決定されるかの判定を行う。そして、その変動パターンがPA1−1、PA1−2のいずれかである場合には、非リーチハズレの変動カテゴリであると判定する。また、変動パターンがPA2−1、PB2−1〜PA2−3のいずれかである場合には、リーチハズレの変動カテゴリであると判定する。また、変動パターンがPA4−1、PB4−1〜PB4−3のいずれかである場合には、リーチ大当りの変動カテゴリであると判定する。また、変動パターンがPC1−1〜PC1−3のいずれかである場合には、突確・小当りの変動カテゴリであると判定する。なお、ステップS412では、変動カテゴリが非リーチハズレ、リーチハズレ、リーチ大当り、突確・小当り、のいずれの変動カテゴリに含まれるかを判定しているが、より細かい判定を行ってもよい。例えば、リーチを伴う変動パターンである場合には、ノーマルリーチとなるかスーパーリーチとなるかによって異なる変動カテゴリと判定するようにしてもよい。また、擬似連の可変表示演出を伴う変動パターンである場合には、リーチ演出を行うか否かに応じて、また、大当りとなるかハズレとなるかに応じて、非リーチハズレ、リーチハズレ、リーチ大当りのいずれかの変動カテゴリとすればよく、また、擬似連の可変表示を行うことを示す変動カテゴリを用意してもよい。
その後、ステップS412の処理による判定結果に応じて、図10(B)に示す変動カテゴリコマンドのいずれかを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図8に示す始動入賞判定処理や図10(A)に示す入賞時乱数値判定処理では、図8におけるステップS212の処理を実行した後に、ステップS213にて図10(A)に示す入賞時乱数値判定処理が実行されることで、図10(A)におけるステップS405、S407、S410、S413の処理を実行し、さらに図8におけるステップS214の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、コマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14を遊技球が通過(進入)して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド、合計保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。なお、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図7のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU56は、RAM55に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の可変表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の可変表示態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、RAM55に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグがともにオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」または「10回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。開放回数は、大当り種別が「非確変」である場合に、「大当り1」、「大当り2」であるかに応じて設定すればよい(「確変」の場合には「15回」)。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置9やスピーカ27、ランプなどといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、可変表示結果が「小当り」となったときには、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイドに対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、演出表示装置9やスピーカ27、ランプなどといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図11は、特別図柄通常処理として、図7のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す特別図柄通常処理において、CPU56は、まず、合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS230)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば(ステップS230;Yes)、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS250)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS250で客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
なお、ステップS230において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認するのではなく、保留特定領域の1番目の領域にデータが設定されているか否かを確認し、設定されていれば保留記憶があると判定してステップS231に移行し、設定されていなければ保留記憶がないと判定してステップS250に移行してもよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図9(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS231)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、RAM55にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新し、保留特定領域における各保存領域の内容をシフトする。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
一方、ステップS231にて、保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1、MR2示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、RAM55にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新し、保留特定領域における各保存領域の内容をシフトする。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファ値に対応する特図表示結果決定テーブルを選択してセットする(ステップS239)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、図11(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルにセットする。一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、図11(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルにセットする。また、CPU56は、現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータを選択すればよい。
第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aの設定例では、所定範囲の決定値(「30000」〜「30350」の範囲の値)が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される割合を、異ならせることができる。
特に、第2特図を用いた特図ゲームでは特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短状態(低確高ベース状態)や確変状態(高確高ベース状態)といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な小当り遊技状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいても、第1特図表示結果決定テーブル130Aにおける設定とは異なる所定範囲の決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、第1特図表示結果決定テーブル130Aに比べて少ない決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられてもよい。こうして、時短状態や確変状態といった高ベース状態であるときには、通常状態や時短なし確変状態といった低ベース状態であるときよりも、小当り遊技状態に制御すると決定される割合が低くなるようにしてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図11に示すステップS239の処理に続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS239では現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータが選択されていることから、ステップS240の処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、異なる決定用データを用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定される。例えば、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が通常状態又は時短状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が通常状態又は時短状態の場合に対応するテーブルデータが、通常決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。これに対して、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が確変状態の場合に対応するテーブルデータが、特別決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、RAM102に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図12に示す大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。
大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示器8aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示器8bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。なお、この実施の形態では、大当り種別が「非確変」である場合、「大当り1」であるか「大当り2」であるかに決定値が割り当てられていればよい(例えば、「0」〜「35」のうち、「0」〜「17」が「大当り1」、「18」〜「35」が「大当り2」など)。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の決定値(「82」〜「99」の範囲の値)が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「突確」として短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口14に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な短期開放大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
なお、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図11に示すステップS243にてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」、「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
ステップS244の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えばRAM55に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。なお、大当り種別が「非確変」である場合には、大当りバッファ値の他に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数が「15回」であるか「10回」であるかを設定しておけばよい(例えば「大当り1」または「大当り2」の情報を記憶)。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、RAM55に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち通常大当り図柄となる「1」または「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。例えば、「大当り1」の情報が記憶されている場合には、「1」の数字を示す特別図柄を、「大当り2」の情報が記憶されている場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、短期開放大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。
図14は、変動パターン設定処理として、図7のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターンを複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図14(A)に示す大当り変動パターン決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えばRAM55に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
大当り変動パターン決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、変動パターンPB4−3、及び変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3のいずれかに割り当てられている。
大当り変動パターン決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターンに決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターンに割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、及び変動パターンPB4−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターンに決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターンに決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、及び変動パターンPB4−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、及び変動パターンPB4−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて短期開放大当り状態に制御される場合には、通常開放大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターンに決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターンに対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターンに決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに決定することができる。なお、この実施の形態では、大当り種別が「非確変」の場合の方が、「確変」の場合よりも、多くの決定値がノーマルリーチの変動パターンを示す変動パターンPA4−1に割り当てられている。したがって、スーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、大当り種別が「非確変」となるよりも「確変」となる可能性が高くなるため、遊技者に期待を抱かせることができ、遊技興趣を向上させることができる。また、図14(A)に示す大当り変動パターン決定テーブル132Aでは、スーパーリーチCのリーチ演出を行う変動パターンPB4−1よりも、スーパーリーチBのリーチ演出を行う変動パターンPB4−2の方が、変動パターンPB4−2よりも、スーパーリーチAのリーチ演出を行う変動パターンPB4−3の方が、すなわち、変動時間が長くなるにつれて(図6の変動時間参照)多くの決定値が割り当てられている。
図13に示すステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図14(B)に示す小当り変動パターン決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;No)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図14(C)に示すハズレ変動パターン決定テーブル132Cを選択してセットする(ステップS266)。例えばRAM102に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを特定する(ステップS267)。
ハズレ変動パターン決定テーブル132Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ハズレ変動パターン決定テーブル132Cでは、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、各変動パターンに決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターンに割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、同一の変動パターンに決定される割合を異ならせることができる。ハズレ変動パターン決定テーブル132Cとでは、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、異なる変動パターンに決定値が割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、異なる変動パターンに決定することができる。なお、ハズレ変動パターン決定テーブル132Cでは、図14(A)の大当り変動パターン決定テーブル132Aとは対象的に、スーパーリーチのリーチ演出を行う変動パターンに割り当てられている決定値よりも、多くの決定値が非リーチの変動パターンに割り当てられている。したがって、スーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、大当りとなる期待度が高くなっている。また、ハズレ変動パターン決定テーブル132Cでは、図14(A)の大当り変動パターン決定テーブル132Aとは対象的に、スーパーリーチCのリーチ演出を行う変動パターンPB2−1よりも、スーパーリーチBのリーチ演出を行う変動パターンPB2−2の方が、変動パターンPB2ー2よりも、スーパーリーチAのリーチ演出を行う変動パターンPB2−3の方が、すなわち、スーパーリーチの変動時間が長くなるにつれて(図6のスーパーリーチにおける変動時間参照)少なくなるように、決定値が割り当てられている。したがって、変動時間の長いスーパーリーチのリーチ演出が実行されるほど、大当りとなる期待度が高くなっている。これによれば、実行されるリーチ演出の種類にも遊技者の注目を集めることができ、遊技興趣を向上させることができる。
図13に示すステップS263、S265、S268の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。ここで、ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示器8aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示器8bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した演出図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
大当りフラグがオンであるときには、大当り変動パターン決定テーブル132Aを構成するテーブルデータのうちから、ステップS263の処理により特定された大当り種別に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターンを決定できればよい。こうして、CPU56は、特図表示結果を「大当り」にする決定結果に対応して予め複数用意された変動パターンのうちから、いずれかの変動パターンに決定できればよい。
小当りフラグがオンであるときには、小当り変動パターン決定テーブル132Bを参照し、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターンを決定できればよい。こうして、CPU56は、特図表示結果を「小当り」にする決定結果に対応して予め用意された変動パターンに決定できればよい。
大当りフラグと小当りフラグがともにオフであるときには、ステップS269の処理にて変動パターンを決定することにより、演出図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。すなわち、ステップS269の処理には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS269にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。
ステップS270の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS271の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM54における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、RAM55に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM54における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
ここで、第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定するコマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定するコマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rで可変表示される演出図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や演出図柄などの可変表示結果を指定するコマンドである。遊技状態指定コマンドは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定するコマンドである。
ステップS272でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから所定のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板31から演出制御基板80に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
次に、演出制御基板80における動作を説明する。
演出制御基板80では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU101が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU101は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAMのクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板80に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板80の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板31から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板31からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU101は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU101は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板77を介して主基板31から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU101は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ27からの音声出力動作、遊技効果ランプ及びLEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板31から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAMのランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図16は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、まず、先読み予告演出の有無や示唆演出の実行態様などを決定する保留表示予告等決定処理を実行する(ステップS999)。
図17は、図16のステップS999にて実行される保留表示予告等決定処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す保留表示予告等決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける記憶内容をチェックする(ステップS501)。そして、始動入賞時のコマンドのうち、少なくともいずれかとなる新たな受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS502)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに少なくとも始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドまたは保留記憶数通知コマンドのうち、いずれかが新たに格納されているか否かを確認することにより受信コマンドの有無を判定できる。いずれのコマンドも新たに受信していなければ(ステップS502;No)、そのまま保留表示予告等決定処理を終了する。
一方、新たなコマンドの格納があるなどして、新たな受信コマンドがあると判定された場合には(ステップS502;Yes)、保留表示予告の実行が制限される保留表示予告制限があるか否かを判定する(ステップS504)。演出制御用CPU101は、所定の保留表示予告制限条件が成立したか否かの判定を行い、成立したと判定された場合に、保留表示予告制限があると判定すればよい。保留表示予告制限は、例えば新たな受信コマンドとなっている第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンドによる通知内容が「入賞時判定制限中」である場合に成立すればよい。例えば、始動入賞時のコマンドに取りこぼしや不整合が発生した場合には、それらのコマンドに対応する保留情報の可変表示が実行(消化)されるまで、先読み予告演出の設定が行われないように制限されればよい。
ステップS504にて保留表示予告制限なしと判定された場合には(ステップS504;No)、演出実行制限フラグがオン状態であるかを判定し(ステップS505)、演出実行制限フラグがオフ状態である場合には(ステップS505;No)、始動入賞の発生に基づく受信コマンド(始動口入賞指定コマンドおよび保留記憶数通知コマンド)の順序と内容をチェックして(ステップS506)、正常に受信できたか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506の処理では、例えば始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドの受信が順番通りであるか否か、いずれも欠落なく受信できたか否か、受信コマンドの内容に矛盾(不整合)がないかなどの確認を行い、いずれか1つでも否定された場合には、正常に受信できなかったと判定すればよい。
具体的な一例として、第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号「2」の格納領域に、第1特図保留記憶数が「1」であることを通知する第1保留記憶数通知コマンドが格納されている場合には、第1始動入賞時コマンドバッファの記憶状態から特定される第1特図保留記憶数と、第1保留記憶数通知コマンドにより通知された第1特図保留記憶数との相違が許容されない場合であるとして、保留記憶数通知コマンドの内容に矛盾(不整合)があると判断すればよい。
始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドの受信が順番通りであること、いずれも欠落なく受信できたこと、受信コマンドの内容に矛盾(不整合)がないことのうち、いずれか1つでも否定された場合に異常が発生したと判定するものに限定されず、例えばいずれか2つが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。あるいは、すべてが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。
ステップS507にて正常に受信できたと判定された場合には(ステップS507;Yes)、第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに格納されている始動口入賞指定コマンドなどの数をチェックして合計保留記憶数が「3」以上であるかを判定する(ステップS508)。合計保留記憶数が「3」以上である場合には(ステップS508)、保留表示予告決定処理を実行する(ステップS509)。
図18は、保留表示予告決定処理として、図17のステップS509にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す保留表示予告決定処理において、演出制御用CPU101は、保留表示予告を実行するか否かを決定する(ステップS901)。一例として、ステップS901の処理では、乱数回路または演出用ランダムカウンタ等により更新される保留表示予告実行決定用の乱数値SR2(例えば、「1」〜「100」の範囲の値を取り得る。)を示す数値データを抽出し、ROMに予め記憶されて用意された保留表示予告実行決定テーブルを参照することなどにより、保留表示予告の実行の有無を決定すればよい。
図19は、保留表示予告実行決定テーブルの内容を示している。保留表示予告実行決定テーブルでは、例えば、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が、保留表示予告を実行するか否かの決定結果に、新たな受信コマンドとなっている変動カテゴリコマンドによる通知内容(通知内容が「大当り」であるか、この通知内容がこれら以外であるかといった大当り種別)に応じて割り当てられていればよい。演出制御用CPU101は、保留表示予告実行決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、乱数値SR2と、新たな受信コマンドとなっている変動カテゴリコマンドによる通知内容と、に基づいて、保留表示予告実行決定テーブルを参照することにより、前記の通知内容に応じて乱数値SR2に該当する決定値に割り当てられた「実行有り」又は「実行無し」のいずれかを決定結果とすればよい。実行有りの場合には、保留表示予告を実行することを決定する。実行無しの場合には、保留表示予告を実行しないと決定する。例えば、乱数値SR2が「30」のときには、演出制御用CPU101は、前記の通知内容が「大当り」である場合には、保留表示予告を実行すると決定し、前記の通知内容がこれら以外の場合には、保留表示予告を実行しないと決定する。
図19に示すように、この実施の形態では、新たな受信コマンドとなっている変動カテゴリコマンドによる通知内容が、ターゲットの可変表示の表示結果(大当り種別)が「大当り」であるとの判定結果である場合には、保留表示予告を実行すると決定されやすくなり、新たな受信コマンドとなっている変動カテゴリコマンドによる通知内容がそれ以外である場合(「大当り」ではないとの判定結果である場合)には、保留表示予告を実行しないと決定されやすくなっているため、保留表示予告が実行されたときには、ターゲット(新たな受信コマンドに対応する保留記憶)の可変表示の表示結果が「大当り」になりやすくなる(ターゲットの可変表示についての大当り期待度が高い)。
図18に戻り、ステップS901のあと、演出制御用CPU101は、ステップS901の決定結果に基づいて、保留表示予告を実行すると決定されたか否かを判定する(ステップS902)。ステップS901の処理において保留表示予告を実行すると決定していない場合(ステップS902;No)、保留表示予告決定処理を終了する。一方、ステップS901の処理において保留表示予告を実行すると決定している場合(ステップS902;Yes)、演出実行制限フラグをオン状態にセットする(ステップS903)。ステップS903にてオン状態にセットされた演出実行制限フラグは、後述するステップS553の処理にてクリアされればよい。この実施の形態では、既に保留表示予告を実行中であるときには、さらに保留表示予告を実行するための処理が行われないようになっている。一方、可変表示態様が「非リーチ」に決定される旨の入賞時判定結果(変動カテゴリコマンドの内容)に基づき保留表示予告が実行されているときに、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の入賞時判定結果やリーチを伴う変動パターンに決定される旨の入賞時判定結果(変動カテゴリコマンドの内容)が得られたときには、実行中の保留表示予告からスーパーリーチや大当りの予告演出へと切り替えてもよい。また、可変表示結果が「大当り」に決定される旨の入賞時判定結果に基づき保留表示予告が実行されているなど、期待度の高い保留表示予告が実行されている場合には、当該保留が消化されるまでの間、その他の保留表示については保留表示予告の実行を制限してもよい。
ステップS903にて演出実行制限フラグをオン状態にセットした後は、アイテム付与決定処理を実行することにより、アイテムを付与するか否かを決定する(ステップS904)。一例として、ステップS904の処理では、乱数回路または演出用ランダムカウンタ等により更新されるアイテム付与決定用の乱数値SR3(例えば、「1」〜「100」の範囲の値を取り得る。)を示す数値データを抽出し、ROMに予め記憶されて用意されたアイテム付与決定テーブルを参照することなどにより、アイテム付与の有無を決定すればよい。
図20は、アイテム付与決定テーブルの内容を示している。アイテム付与決定テーブルでは、例えば、乱数値SR3と比較される数値(決定値)が、アイテムを付与するか否かの決定結果に、新たな受信コマンドとなっている変動カテゴリコマンドによる通知内容(通知内容が「スーパーリーチ」であるか、この通知内容がこれ以外であるか)に応じて割り当てられていればよい。演出制御用CPU101は、保留表示予告実行決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、乱数値SR3と、新たな受信コマンドとなっている変動カテゴリコマンドによる通知内容と、に基づいて、アイテム付与決定テーブルを参照することにより、前記の通知内容に応じて乱数値SR3に該当する決定値に割り当てられた「有り」又は「無し」のいずれかを決定結果とすればよい。有りの場合には、アイテムを付与することを決定する。無しの場合には、アイテムを付与しないと決定する。例えば、乱数値SR3が「30」のときには、演出制御用CPU101は、前記の通知内容が「スーパーリーチ」である場合には、アイテムを付与すると決定し、前記の通知内容がこれら以外の場合には、アイテムを付与しないと決定する。
ステップS904の処理を実行した後には、ステップS904にてアイテムを付与すると決定されたか否かを判定する(ステップS905)。アイテムを付与すると決定された場合(ステップS905;Yes)、付与するアイテムの種類を、複数種類のいずれかに決定するアイテム種類決定処理を実行する(ステップS906)。一例として、ステップS906の処理では、乱数回路または演出用ランダムカウンタ等により更新されるアイテム種類決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMに予め記憶されて用意されたアイテム種類決定テーブルを参照することなどにより、付与するアイテムの種類を決定すればよい。
図21は、アイテム種類決定テーブルの内容を示している。アイテム種類決定テーブルでは、例えば、乱数値と比較される数値(決定値)が、アイテムA〜Cのいずれかに、新たな受信コマンドとなっている変動カテゴリコマンドによる通知内容(通知内容が「スーパーリーチ」であるか、この通知内容がこれ以外であるか)に応じて、図示する決定割合となるように割り当てられていればよい。演出制御用CPU101は、アイテム種類決定テーブルを使用テーブルとしてセットし、乱数値と、新たな受信コマンドとなっている変動カテゴリコマンドによる通知内容と、に基づいて、アイテム種類決定テーブルを参照することにより、前記の通知内容に応じて乱数値に該当する決定値に割り当てられたアイテムA〜Cのいずれかを決定結果とすればよい。
図18に戻り、ステップS906の処理では、決定したアイテムの種類を示すアイテム情報をRAMの所定領域(アイテム記憶領域)に記憶する。アイテム記憶領域は、複数のアイテム情報を同時に記憶することができ、例えば、3種類のアイテム情報を記憶可能である。また、記憶されたアイテム情報は、後述するステップS570(アイテム消去の場合)やステップS963の処理にて消去される。
ステップS906の処理を実行した後は、当該ステップS906の処理にて決定されたアイテムのアイテムカウント値を設定する(ステップS907)。アイテムカウント値は、例えば、アイテムの種類が変更されるまで(消去される場合や変化しない場合もある)における可変表示回数を示している。アイテムカウント値は、例えば、アイテムの種類に応じて予め定められていてもよいし、アイテムの種類が決定される度に任意の値としてもよい。例えば、アイテムCに対応するアイテムカウント値をアイテムAやアイテムBに対応するアイテムカウント値よりも低い値としてもよい。これによれば、アイテムCが変化するまでの期間が短くなり、遊技興趣の低下を防止することができる。一方で、アイテムAまたはBに対応するアイテムカウント値をアイテムCに対応するアイテムカウント値よりも低い値としてもよい。これによれば、アイテムAまたはBが変化するまでの期間が短くなるため、表示されたアイテムに対する遊技者の注目を集めることができる。また、保留予告のターゲットとなる保留の保留番号としてもよい。さらに、上記のいずれの方法でアイテムカウント値を決定するかをその都度選択し、選択した方法によりアイテムカウント値を設定してもよい。さらに、遊技状態に応じてアイテムカウント値を設定するようにしてもよい。例えば、アイテムカウント値を変動回数として設定する場合には、時短制御中は、可変表示時間が短いため、時短制御中でない場合よりも多い回数設定するようにしてもよい。また、確変制御が行われていることを報知しない潜伏中の場合には、アイテムカウント値を通常時とは異なる値に設定するようにしてもよい。これによれば、確変潜伏中であることを遊技者に報知することができ、遊技興趣を向上させることができる。以上より、付与されたアイテムが変化するまでの期間のバリエーションが増え、遊技興趣を向上させることができる。
ステップS907にてアイテムカウント値を設定した後は、アイテム取得表示設定処理を行い(ステップS908)、ステップS906の処理で決定した種類のアイテム画像を演出表示装置9に表示して、保留表示予告決定処理を終了する。なお、ステップS908の処理では、ステップS907にて設定したアイテムカウント値をさらに表示してもよい。そして、後述するステップS569にてアイテムカウント値が「0」でないと判定された場合に、当該表示したアイテムカウント値を更新する(カウントダウンするよう更新する)ようにしてもよい。また、例えばアイテムカウント値を、メータ表示するようにしてもよい(可変表示が行われる度にメータが減少していく表示をしてもよい)。これによれば、アイテムの種類が変化する期間を特定できるため、遊技興趣を向上させることができる。また、アイテムを表示させるタイミングは複数あってもよく、例えば、アイテムの種類に応じて表示タイミングを異ならせてもよい。
ステップS902にて保留表示予告実行なしと判定された場合(ステップS902;No)、または、ステップS903にてアイテムが付与されないと判定された場合(ステップS903;No)、保留表示予告決定処理を終了する。
図17に戻り、ステップS509の処理を実行した後、または、ステップS504にて保留表示予告制限ありと判定された場合(ステップS504;Yes)、または、ステップS505にて演出実行制限フラグがオン状態であると判定された場合(ステップS505;Yes)、または、ステップS507にて正常に受信できたと判定されなかった場合(ステップS507;No)、または、ステップS508にて保留記憶数が3未満であると判定された場合(ステップS508;No)には、保留表示予告決定処理を終了する。
図16に戻り、演出制御用CPU101は、ステップS999の処理を実行したあと、例えばRAMなどに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板31からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、演出表示装置9における演出図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、演出表示装置9における演出図柄の可変表示や、目標報知演出の実行設定や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定演出図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU101は、RAMに設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、演出図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。また、可変表示中演出処理では、付与されたアイテムを用いたアイテム演出を実行する。アイテム演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが報知される演出である。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから演出図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板31から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、演出図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定演出図柄を完全停止表示させる。特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定演出図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板31からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板80の側で自律的に確定演出図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定演出図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU101は、主基板31から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU101は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させることや、音声出力基板70に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプドライバ基板35に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板31からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させることや、音声出力基板70に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ27から音声や効果音を出力させること、ランプドライバ基板35に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU101は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させることや、音声出力基板70に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ27から音声や効果音を出力させること、ランプドライバ基板35に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、付与されたアイテムを用いたアイテム演出が実行される。そして、例えば主基板31からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU101は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させることや、音声出力基板70に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ27から音声や効果音を出力させること、ランプドライバ基板35に対する指令(電飾信号)の出力によりランプや装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。
図22は、可変表示開始設定処理として、図16のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図22に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、例えば主基板31から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS521;Yes)、例えば主基板31から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが演出図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、RAMに設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示領域における「左」の図柄表示エリア9Lに停止表示される左確定演出図柄を決定する。次に、RAMに設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示領域における「右」の演出図柄表示エリア9Rに停止表示される右確定演出図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、RAMに設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示領域における「中」の演出図柄表示エリア9Cに停止表示される中確定演出図柄を決定する。なお、ステップS523の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組合せの確定演出図柄を決定すればよい。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、RAMに設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示領域における「左」と「右」の演出図柄表示エリア9L、9Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定する。さらに、RAMに設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定演出図柄のうち演出表示装置9の表示領域における「中」の演出図柄表示エリア9Cにて停止表示される中確定演出図柄を決定する。ここで、例えば中確定演出図柄の図柄番号が左確定演出図柄及び右確定演出図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定演出図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定演出図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定演出図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定演出図柄を決定するときには、左確定演出図柄及び右確定演出図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定演出図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、または、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS525)。「突確」または「小当り」であると判定されたときには(ステップS525;Yes)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS527)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜PC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する。この場合には、RAMに設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMなどに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定演出図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS525にて「突確」または「小当り」以外の「非確変」または「確変」であると判定されたときには(ステップS525;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定演出図柄の組合せを決定する(ステップS526)。一例として、ステップS526の処理では、まず、RAMのランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、演出表示装置9の画面上で「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア9L、9C、9Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の演出図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる演出図柄を確定演出図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちいずれか1つの演出図柄を選択して、非確変大当り組合せを構成する確定演出図柄に決定すればよい。なお、大当り種別が「非確変」である場合、第1ラウンド数(15回)の大当り(「大当り1」)であるか、第2ラウンド数(10回)の大当り(「大当り2」)であるかに応じて確定演出図柄を決定してもよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄または確変図柄のうちからいずれか1つの演出図柄を選択して、非確変大当り組合せまたは確変大当り組合せを構成する確定演出図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組合せの確定演出図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出などにより確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組合せの確定演出図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS523、S524、S526、S527のいずれかの処理を実行した後は、ステップアップ予告設定処理を実行する(ステップS529)。ステップアップ予告は、所定の順番に従って段階的に予告演出を実行する演出である。この実施の形態におけるステップアップ予告は、演出表示装置9の表示領域に、ステップアップ予告の段階(ステップ)に対応した枠(演出領域)を表示させる。そして、その段階に対応した枠内で、その段階に対応したキャラクタ画像またはキャラクタが登場する映像を表示させる。この実施の形態では、n(nは自然数)段階を超える段階までステップアップ予告が実行されるときに、n+1段階の演出が実行されるタイミング前に該n+1段階の演出が実行される枠(演出領域)を表示する。また、n段階でステップアップ予告の実行が終わるときにも、n+1段階の演出が実行されるタイミング前にn+1段階の演出が実行される枠(演出領域)を表示する。即ち、ステップアップ予告が実行されるときには、少なくとも次の段階に対応した枠(演出領域)が演出表示装置9に表示されていることになる。
こうしたステップアップが可能な予告演出は、1回の始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口に1個の遊技球が進入したこと)に対応して実行される特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、可動物等による演出内容)が複数段階に変化(ステップアップ)するステップアップ予告演出とも称される。一般的には変化する段階数(ステップ数)が多い程信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)が高くなる。また、ステップアップ予告演出におけるステップ数、あるいは、各ステップにおける演出態様に応じて、「15R確変大当り」や「2R確変大当り」となること、特定のリーチ演出が実行されること、「15R非確変大当り」から「15R確変大当り」へと昇格することのうち、少なくともいずれか1つを予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
ステップS529の処理では、ステップアップ予告を実行するか否かと、実行する場合におけるステップアップ予告のステップ数と態様が設定される。例えば、ステップアップ予告を実行するか否かは、乱数回路または演出用ランダムカウンタ等により更新されるステップアップ予告決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMに予め記憶されて用意されたステップアップ予告決定テーブルを参照するなどにより、ステップアップ予告を実行するか否かを決定すればよい。なお、ステップアップ予告決定テーブルには、例えば、乱数値と比較される数値(決定値)が、ステップアップ予告を実行するか否かの決定結果に、新たな受信コマンドとなっている変動カテゴリコマンドによる通知内容に応じて割り当てられていればよい。また、ステップアップ予告のステップ数や態様は、乱数回路または演出用ランダムカウンタ等により更新されるステップアップ態様決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMに予め記憶されて用意されたステップアップ態様決定テーブルを参照するなどにより、決定すればよい。なお、ステップアップ態様決定テーブルには、例えば、乱数値と比較される数値(決定値)が、複数のステップアップ数と複数のステップアップ態様とのいずれかに、新たな受信コマンドとなっている変動カテゴリコマンドによる通知内容に応じて割り当てられていればよい。
ステップS529の処理を実行した後は、アイテム演出処理を実行する設定を行うアイテム演出設定処理を実行する(ステップS530)。ステップS530の処理が実行されることにより、付与されたアイテムを用いたアイテム演出の実行設定が行われる。
図23は、アイテム演出設定処理の一例を示すフローチャートである。アイテム演出設定処理は、ステップS530の他にも、後述するステップS557、S781の処理でも実行される。詳しくは後述するが、ステップS781の処理にて実行された場合には、大当り中におけるアイテム演出の実行設定が行われる。アイテム演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、使用可能なアイテムが存在するか否かを、アイテム記憶領域にアイテム情報が格納されているか否かにより判定する(ステップS954)。
ステップS954にて使用可能アイテムが存在すると判定した場合(ステップS954;Yes)、使用可能アイテムの中から使用アイテムを選択する(ステップS955)。ステップS955の処理は、いずれのアイテムを使用するのか(使用アイテム)、または、いずれのアイテムも使用しないのか、を選択する処理である。使用アイテムの選択は、乱数回路または演出用ランダムカウンタ等により更新される使用アイテム決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMに予め記憶されて用意された使用アイテム決定テーブルを参照することなどにより決定すればよい。使用アイテム決定テーブルは、例えば、アイテムを用いた演出(アイテム演出)が実行されるタイミングに応じた数(図26に示す使用タイミングの数)用意されていればよく、可変表示結果が大当りとなるか否かに応じて複数の使用可能アイテムの組合せから使用アイテムを決定することができるように、決定値が割り当てられていればよい。この場合、変動パターンとステップS529におけるステップアップ予告の実行設定に応じて、アイテム演出を実行するタイミング(使用タイミング)を決定し、いずれのアイテム決定テーブルを選択するかを決定すればよい。アイテム決定テーブルでは、例えば、可変表示結果が大当りとなる場合であって、アイテムAまたはBに対応するアイテム情報がアイテム記憶領域に格納されている場合には、アイテムAまたはアイテムBを使用アイテムとして決定する割合が高くなるように、決定値が割り当てられていればよい。したがって、アイテムAまたはアイテムBを用いたアイテム演出が実行された場合には、大当りとなる期待度がアイテムCを用いたアイテム演出が実行される場合よりも高くなっている。
ステップS955の処理を実行した後は、アイテム使用設定処理を実行し(ステップS956)、アイテム演出設定処理を終了する。なお、ステップS955にて使用可能アイテムが選択されなかった場合(アイテムを使用しないと決定された場合)には、ステップS956の処理をスキップしてアイテム演出設定処理を終了するようにしてもよい。
図24は、図23のステップS956にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示すアイテム使用設定処理において、演出制御用CPU101は、ROMに予め記憶されて用意されたアイテムテーブルA〜Cのうち、使用アイテムに対応するアイテムテーブルを選択する(ステップS961)。そして、使用タイミングに応じた演出を実行するための設定を行う(ステップS962)。
図25は、各アイテムテーブルの内容を示している。アイテムテーブルでは、当該アイテムの使用タイミングと使用後の演出内容が設定されており、演出制御用CPU101は、使用タイミングに応じてアイテムテーブルから使用後の演出内容を特定し、特定した内容のアイテム演出を実行する設定を行う。なお、アイテム使用後の演出は、当該アイテムテーブルに示された内容に限られない。また、図示するアイテムテーブルでは、使用タイミングにつき1つの演出内容が設定されているが、複数の演出内容が設定され、使用されるたびに複数の演出のいずれかの演出が実行されるようにしてもよい。例えば、ステップアップ予告を1段階ランクアップさせるアイテム演出A1と、ステップアップ予告を2段階ランクアップさせるアイテム演出A2、リーチハズレ後に別の態様のリーチ演出に発展させるアイテム演出B1と、リーチハズレから大当りに変化させるアイテム演出B2といったように、アイテムAとBそれぞれの使用タイミングにおいて複数種類の演出内容が設定されていてもよい。また、アイテム自体を、上記アイテム演出A1を行うアイテムA1、アイテム演出A2を行うアイテムA2といったように複数用意してもよい。また、アイテム記憶領域に特定のアイテムの組合せとなるアイテムが記憶されている場合にのみ行われる特別演出を実行するようにしてもよい。なお、この実施の形態では、アイテムA〜Cのいずれのアイテムが使用された場合にも、アイテムが使用されたことを示す演出が実行されてから、当該演出内容に示された演出が実行される。アイテムテーブルCにおける演出内容は、アイテムが使用されたことを示す演出が実行されるのみであることを示している。なお、アイテムCを使用した演出であっても、アイテムAまたはアイテムBを使用した演出と同様の演出が低い割合で実行されることとしてもよい。これによれば、アイテムCが使用されることに対する興趣の低下を防止することができる。また、例えば、大当りとなる可変表示においてアイテムCが使用される場合には、アイテムAやアイテムBが使用される場合と比べて高い割合で通常時には実行されないプレミア演出を実行するようにしてもよい。これによれば、アイテムCが使用されることの遊技者の期待感を向上させることができる。ステップS962の処理を実行した後は、使用アイテムを示すアイテム情報をアイテム記憶領域から削除するとともに、演出表示装置9に表示されていた使用アイテムを消去する設定を行い(ステップS963)、アイテム使用設定処理を終了する。
ステップS530の処理を実行した後は、この後に使用する使用パターンとなる演出制御パターンを、予め用意された複数パターンのうちから選択する(ステップS531)。演出制御用CPU101は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、ステップS529で決定した内容などに対応して、ROMに予め記憶された複数の演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットすればよい。続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAMの所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS532)。
そして、演出表示装置9における演出図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS533)。このときには、例えばステップS531にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令をVDP109等に対して伝送させることなどにより、演出表示装置9の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS534)、可変表示開始設定処理を終了する。
図26は、可変表示中演出処理として、図16のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図26に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS551にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS551;No)、保留表示予告を実行するための先読み予告演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS552)。先読み予告演出実行期間は、例えばステップS530にて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS552にて先読み予告演出実行期間であると判定されたときには(ステップS552;Yes)、保留表示予告を実行するための演出動作制御を、演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて行う(ステップS553)。なお、ステップS530にて、当該先読み予告演出実行期間中にアイテム演出を実行する設定がなされている場合には、設定された内容に基づくアイテム演出を、演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて実行する。
図26に戻り、ステップS553の処理を実行した後、またはステップS552にて先読み予告演出実行期間でないと判定されたときには(ステップS552;No)、擬似連の可変表示演出またはステップアップ予告を実行するための演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS555)。擬似連の可変表示演出またはステップアップ予告を実行するための演出実行期間は、例えばステップS530にて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS555にて擬似連の可変表示演出またはステップアップ予告を実行するための演出実行期間であると判定されたときには(ステップS552;Yes)、擬似連の可変表示演出またはステップアップ予告を実行するための演出動作制御を、演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて行う(ステップS556)。なお、ステップS530にて、当該擬似連の可変表示演出またはステップアップ予告を実行するための演出実行期間中にアイテム演出を実行する設定がなされている場合には、設定された内容に基づくアイテム演出を、演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて実行する。
ステップS556の処理を実行した後、またはステップS555にて擬似連の可変表示演出またはステップアップ予告を実行するための演出実行期間でないと判定されたときには(ステップS555;No)、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS558)。リーチ演出実行期間は、例えば変動パターンに応じて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS558にてリーチ演出実行期間であると判定されたときには(ステップS558;Yes)、例えば演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS559)。なお、ステップS530にて、当該リーチ演出実行期間中にアイテム演出を実行する設定がなされている場合には、設定された内容に基づくアイテム演出を、演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて実行する。
ステップS559の処理を実行した後、またはステップS558にてリーチ演出実行期間でないと判定されたときには(ステップS558;No)、例えば変動パターンに対応して選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、演出図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS561)、可変表示中演出処理を終了する。
一方、ステップS551にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS551;Yes)、主基板31から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS563)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS563;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS563にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS563;Yes)、例えばVDP109等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、演出図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定演出図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS564)。なお、例えば、図25(A)に示す「10ラウンド大当り(大当り2)を一旦表示後15ラウンド大当り(大当り1)へ表示変更」の演出内容のアイテム演出の実行設定がなされている場合、一旦10ラウンド大当りを示す図柄が停止した後に、最終停止図柄として15ラウンド大当りを示す図柄が停止することとなる。ステップS564の処理を実行した後には、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を演出制御プロセスタイマなどに設定する(ステップS566)。
ステップS566の処理を実行した後は、アイテム記憶領域にアイテム情報が格納されているか否かにより保有アイテムが有るか否かを判定する(ステップS567)。保有アイテムが有ると判定した場合(ステップS567;Yes)、アイテムカウント値を1減算する(ステップS568)。複数のアイテム情報がアイテム記憶領域に格納されている場合には、各アイテム情報に対応するアイテムカウント値を1減算すればよい。そして、アイテムカウント値が「0」となったか否かを判定し(ステップS569)、「0」である場合、保有アイテムの種類を変更するアイテム変更処理を行う(ステップS570)。アイテム変更処理では、乱数回路または演出用ランダムカウンタ等により更新されるアイテム変更用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROMに予め記憶されて用意されたアイテム変更テーブルを参照することなどにより、変更後のアイテムの種類を決定すればよい。また、ステップS570にてアイテムが変更された場合(変化しない場合も含む)は、再度アイテムカウント値が設定される。また、ステップS570では、アイテムの種類が変更したことを遊技者に報知する演出も実行される(アイテムが消去された場合も同様)。ステップS570では、アイテム記憶領域に記憶された変更対象のアイテム情報を更新するとともに、表示中のアイテム画像を、変更後のアイテム画像に更新表示する。
図27は、アイテム変更テーブルの内容を示している。アイテム変更テーブルでは、例えば、変更対象となるアイテムの種類に応じて、乱数値と比較される数値(決定値)が、アイテムA〜Cのいずれか、および、変化なし、アイテム消去、のいずれかに、図示する決定割合で割り当てられていればよい。アイテム消去は、アイテム記憶領域に記憶されている変更対象のアイテム情報を消去するとともに、演出表示装置9に表示されている変更対象のアイテム画像を消去する態様を示している。演出制御用CPU101は、アイテム変更テーブルを使用テーブルとしてセットし、乱数値と、変更対象のアイテムの種類と、に基づいて、変更後のアイテムの種類を決定すればよい。なお、変更対象のアイテムの種類は、アイテムカウント値が「0」であるアイテムを示している。図示する例によれば、変更対象のアイテムの種類がそのまま変化しない場合やアイテムが消去される場合がある。そのため、表示されたアイテムに対する遊技者の注目を集めることができる。
図27に示すアイテム変更テーブルでは、変更対象アイテムがアイテムAまたはアイテムBである場合、アイテムCに変化する割合が最も高くなるように、変更割合が設定されている。また、変更対象アイテムがアイテムCである場合、変更後のアイテムがアイテム消去となる割合が最も高くなるように、変更割合が設定されている。アイテム消去は、保有している(アイテム記憶領域に格納されている)アイテム情報を消去する態様を示している。アイテムCは、上述したように、アイテムが使用されたことを示す演出が実行されるのみであり、アイテムCを用いた演出は、アイテムAまたはBを用いたアイテム演出が実行される場合よりも、大当りとなる期待度が低い演出であるため、遊技者のアイテム演出に対する注目度が低下する。また、アイテムが消去された場合は、アイテムを用いた演出が実行されなくなってしまうことから、同様に演出に対する遊技者の注目度が低下する。したがって、アイテムが変化されるまでにアイテムを用いた演出が行われることに対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、これに対し、例えば、アイテムCが変更対象のアイテムであった場合、アイテムAまたはアイテムBに変更される割合が高くなるように、アイテムAまたはBの場合にも、アイテムBまたはAに変更される割合が高くなるように、アイテム変更テーブルを設定してもよい。これによれば、アイテムが変更された場合に、アイテムAまたはBを用いた演出が実行される割合が高くなるため、アイテムが変更されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。なお、アイテムの変更は、複数の段階に亘って変更するものであってもよく、例えば、徐々に大当り期待度が低くなるようにアイテムの種類を変更してもよい。また、一旦大当り期待度の低いアイテムに変更した後、大当り期待度の高いアイテムに変更するようにしてもよい。
図26に戻り、ステップS570の処理を実行した後、またはステップS567にて保有アイテムなしと判定された場合(ステップS567;No)、またはステップS569にてアイテムカウント値が「0」でないと判定された場合(ステップS569;No)、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新し(ステップS571)、可変表示中演出処理を終了する。なお、ステップS569にてアイテムカウント値が「0」でないと判定された場合(ステップS569;No)において、アイテムカウント値を表示している場合には、カウントダウン表示を行うよう、表示中のカウント値を更新してもよい。また、アイテムカウント値をメータ表示している場合には、メータを減らすよう更新してもよい。
図28は、大当り演出中処理内の処理として、図16のステップS176にて実行される大当り演出中処理の中で実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す大当り演出中処理において、演出制御用CPU101は、アイテム演出設定処理を実行する(ステップS781)。ステップS781の処理では、例えば、図26に示すアイテムテーブルBにおける大当り演出実行期間の使用タイミングに示される演出内容のアイテム演出やアイテムCを用いた演出が実行される設定がされればよい。ステップS781の処理を実行した後は、大当り演出中処理を終了する。ステップS781においてアイテム演出の設定が行われることにより、大当り演出中処理において、アイテム演出が実行される。
上記の演出制御プロセス処理が繰り返し行われることによって、保留表示予告やアイテム演出などが実行される。
続いて保留表示予告やアイテム演出が実行される場合の主な演出動作例を、図29〜図31を参照して説明する。図29は、保留表示予告と、アイテムが付与されるアイテム取得と、付与されたアイテムが変更されるアイテム変更と、アイテムCを用いた演出が実行される場合の演出動作例を示している。図29(a)は、アイテム記憶領域にアイテム情報が2つ格納されている状態を示しており、具体的には、アイテムBとアイテムCを示すアイテム情報が格納されている。そして、遊技球が始動入賞口(第1または第2)に入賞すると、図29(b)に示すように、保留表示予告が実行されるとともに、ステップS906にてアイテムAのアイテムを付与することが決定される。そして、アイテムAを示すアイテム情報がアイテム記憶領域に格納され、ステップS908にてアイテムAが表示される。また、アイテムAのアイテム情報に対応するアイテムカウント値も設定される。なお、図29(a)に示す例では、アイテムBとアイテムCを示すアイテム情報がアイテム記憶領域に格納されているが、ステップS955にて使用アイテムとしていずれも選択されなかった場合の例を示している。
図29(c)は、図29(b)でアイテムAが付与された後、複数回の可変表示が実行された場合の例を示しており、具体的には、設定されたアイテムカウント値で示された回数の可変表示が実行された後の演出動作例を示している。図29(b)から図29(c)に移行するまでの期間において、可変表示が実行される度に、ステップS568の処理により、保有しているアイテムA〜Cに対応するアイテムカウント値が1減算される。そして、アイテムAに対応するアイテムカウント値が「0」になり、図29(c)において、ステップS570の処理により、アイテムAがアイテムCに変更される。
そして、図29(d)、(e)、(f)に示すように、擬似連の可変表示演出が実行され、図29(g)に示すように、リーチ状態となり、図29(h)に示すようにアイテム演出が実行される。図29(h)に示す例では、ステップS955の処理により、アイテムCが選択され、アイテムCを用いた演出(アイテムCが使用されたことを示す演出)が実行される例を示している。その後、図29(i)に示すように、可変表示が終了する。
図30は、アイテムBを用いたアイテム演出が実行された(ステップS955の処理にてアイテムBが選択された)場合の演出動作例を示している。また、図示する例は、図26(B)における使用タイミングが「擬似連演出実行期間」である場合の例を示している。図29に示す例と同様に、図30(a)〜(d)に示す擬似連の可変表示演出が実行され、図30(e)に示すように、リーチ状態となる。そして、図30(f)に示すようにアイテムBが使用されたことを報知する演出を行う。そして、図30(g)に示すように、擬似連の可変表示演出が再実行される。
図31は、アイテムAを用いたアイテム演出が実行された(ステップS955の処理にてアイテムAが選択された)場合の演出動作例を示している。また、図示する例は、図26(A)における使用タイミングが「リーチ演出実行期間」である場合の例を示している。図31(a)に示すように、リーチ状態となった後、図31(b)に示すようにスーパーリーチCが実行されたことを遊技者に報知する。そして、図31(c)に示すように、アイテムAが使用されたことを報知する演出を行い、図31(d)に示すように、スーパーリーチAにリーチ演出を変更し、図31(e)に示すように、可変表示が終了する。図31(e)に示す例では、可変表示結果が大当りとなる例を示しているが、大当りとなった後、余っているアイテムがある場合、すなわち、アイテム記憶領域にアイテム情報が格納されている場合には、当該余ったアイテムに対応する情報(例えばコンテンツなど)を含む、携帯端末で読み取り可能な二次元コードを、特典データとして表示してもよい。そして、携帯端末によって二次元コードを読みとり、携帯端末から管理サーバにアクセスすることによって、二次元コードが示すコンテンツを取得することができる。また、管理サーバからパスワードを取得し、取得したパスワードを遊技機に入力して特典を得ることができるようにしてもよい。なお、二次元コードを表示するタイミングは、例えば、遊技者の遊技終了時であってもよい。遊技の終了は、遊技者によるボタン操作等により判定すればよい。このような構成によれば、アイテムを取得しようとする遊技者の意欲を向上させることができ、遊技興趣を向上させることができる。なお、管理サーバは、一般的なサーバコンピュータと同等のハードウェアを備える構成であり、インターネット網を介して、携帯端末とのデータ通信が可能となっている。管理サーバは、携帯端末からのアクセスの要求内容に応じて、例えば、当該遊技者に対応する遊技情報の登録や更新、パスワードの発行、特典の付与等を行う。なお、本実施形態では、管理サーバは、端末識別情報(SIMデータ)が付与された携帯端末のみからアクセスが可能とされており、端末識別情報が付与されていない携帯端末や端末識別情報は付与されているものの、端末識別情報の送信を拒否した携帯端末からのアクセスは拒否される。
以上説明したように、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1によれば、以下の効果を奏することができる。
演出制御用CPU101は、設定したアイテムカウント値が「0」であるか否かを判定し、「0」である場合にはアイテムの種類を変更する。したがって、アイテム画像が表示されてからアイテム演出が実行されるまでに、異なる種類のアイテム画像に変更されることがあるため、表示されたアイテム画像が変更されるか否かに遊技者の注目を集めることができ、遊技興趣の低下を防止することができる。また、変更前のアイテムの使用タイミングを失っても変更後のアイテムの使用タイミングとなることがあるため、アイテム画像に対する注目を集めることができ、遊技興趣の低下を防止することができる。
また、演出制御用CPU101は、付与されたアイテムの種類に応じて異なるタイミングでアイテム演出を実行する。したがって、アイテム演出の実行タイミングのバリエーションが増え、遊技興趣を向上させることができる。さらに、演出制御用CPU101は、付与されたアイテムの種類に応じて異なる内容のアイテム演出を実行する。したがって、アイテム演出のバリエーションが増え、遊技興趣を向上させることができる。また、アイテム記憶領域には複数のアイテムが格納可能であるため、複数のアイテムを保有することができる。したがって、アイテム演出の実行機会が増え、遊技興趣を向上させることができる。また、ステップS570の処理にて、付与されたアイテムを消去する処理が実行される場合がある。したがって、アイテム画像が消去される場合があるため、表示されたアイテム画像に対する注目を集めることができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、パチンコ遊技機1では、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。また、下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせてもよい。
(変形例1)
上記実施の形態では、図18の保留表示予告決定処理においてアイテムが付与される例を示したが、これは一例である。アイテムは、例えば、大当り演出の終了時に付与されるようにしてもよい。この場合、図32に示す処理を実行することにより、アイテムが付与されればよい。図32は、図16のステップS177の処理の中で実行される処理の一例を示すフローチャートである。図32のエンディング演出処理内の処理において、演出制御用CPU101は、図18に示すステップS904〜S908と同様の処理を実行する(ステップS771〜S775)。図32に示すステップS771の処理では、図33(A)に示すアイテム付与決定テーブルに基づいてアイテムを付与するか否かを決定すればよい。図33(A)に示すアイテム付与決定テーブルは、大当り種別に応じて、アイテムを付与するか否かが、図示する決定割合で設定されていればよい。また、図32に示すステップS773の処理では、図33(B)に示すアイテム種類決定テーブルに基づいて付与するアイテムの種類を決定すればよい。図33(B)に示すアイテム種類決定テーブルは、大当り種別に応じて、各アイテムの種類が、図示する決定割合で設定されていればよい。これにより、大当り演出の終了時にアイテムが付与されることとなる。なお、アイテム付与のタイミングはその他のタイミングであってもよく、例えば、スーパーリーチ演出中であってもよい。また、アイテムは、複数のタイミングで付与されるようにしてもよい。
(変形例2)
上記実施の形態では、演出表示装置9に保有アイテムが表示される例を示したが、これは一例である。例えば、図34に示すように、演出表示装置9の他に、保有アイテム表示用の画像表示装置80(サブ液晶)を設けてもよい。これによれば、リーチ演出やステップアップ予告が実行された場合であっても、保有アイテムの表示がリーチ演出等の妨げとなってしまい遊技興趣を低下させてしまうことを防止することができる。また、上記実施の形態では、アイテムが付与されてからアイテムが使用されるまでの期間保有されたアイテムを表示する例を示したが、これは一例である。例えば、アイテムが付与されたタイミングと、アイテムが使用されたタイミングと、アイテムが変更されるタイミングにアイテムが表示されればよい。また、アイテム画像ではなく、アイテムの種類をメッセージにより表示するようにしてもよい。また、上記実施の形態では、アイテム画像が植物であり、人物画像が表示されてアイテムが使用される例を示したが、これは一例である。アイテム画像は、例えば、人物や動物といったキャラクタ画像でよい。さらに、上記実施の形態では、アイテムの種類を変化させることで、変化前後におけるアイテム演出の内容が変化する例を示したが、例えば、表示された人物の髪型や目つきが変わるなどといった軽微な変化により、変化前後におけるアイテム演出の内容を変化させるようにしてもよい。
(変形例3)
上記実施の形態では、振分装置200の下方に設けられた第2始動入賞口14に可変入賞球装置15を設ける場合を示したが、第3始動入賞口に可変入賞球装置を設けるように構成してもよい。以下、第3始動入賞口に可変入賞球装置を設けた変形例について説明する。
図35は、変形例におけるパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図35に示す変形例では、第2始動入賞口14に可変入賞球装置15が設けられていない点で、上記に示した実施の形態と異なる。また、図28に示す変形例では、演出表示装置9の右方に第3始動入賞口19を備える。また、第3始動入賞口19に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第3始動口スイッチ19aによって検出される。また、第3始動入賞口19には、開放状態と閉鎖放状態とに変化可能な可変入賞球装置15aが設けられている。可変入賞球装置15aは、ソレノイド16aによって開放状態とされる。可変入賞球装置15aが開放状態になることによって、遊技球が第3始動入賞口19に始動入賞し易くなり、遊技者にとって有利な状態になる。なお、図28に示す変形例では、可変入賞球装置15aが閉鎖放状態の場合であっても、開放状態と比較すると入賞しにくいももの第3始動入賞口19に入賞可能であるように構成する場合を示しているが、可変入賞球装置15aが開放状態である場合にのみ第3始動入賞口19に始動入賞可能に構成してもよい。
また、図35に示す変形例では、遊技状態が確変状態(すなわち、高ベース状態)である場合に、可変入賞球装置15aが開放状態となる頻度が高められ第3始動入賞口19に始動入賞しやすくなる。そのため、図28に示す変形例においても、上記の実施の形態と同様に、遊技状態が確変状態に制御されている場合には、遊技者は遊技領域7の右方を狙って遊技球を発射するように発射操作を行う(いわゆる右打ち)方が有利になる。なお、第3始動口スイッチ19aによって遊技球の入賞が検出された場合には、第2保留記憶数カウンタおよび合計保留記憶数カウンタを1増加させればよい。なお、第3始動入賞口19にのみ可変入賞球装置15aを設ける場合を示したが、第2始動入賞口14にも可変入賞球装置15を設けるようにしてもよい。
(変形例4)
上記実施の形態では、遊技媒体となる遊技球を遊技領域に発射して、特別図柄や飾り図柄を可変表示するパチンコ遊技機1に、アイテム演出や付与されたアイテムを変更する演出(アイテム変更演出)を実行するための構成などを設けるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、スロットマシンなどの他の遊技機にも、この発明の特徴となる構成や機能を適用することができる。図36は、スロットマシン500の正面図であり、主要部材のレイアウトを示す。スロットマシン500は、大別して、前面が開口する筐体と、この筐体の側端に回動自在に枢支された前面扉とから構成されている。スロットマシン500の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリールRL、RC、RRを水平方向に並設した可変表示装置501が設置されている。リールRL、RC、RRの外周部には、例えば「黒7」、「網7」、「白7」、「白BAR」、「黒BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「オレンジ」、「スイカ」、「チェリー」といった、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。リールRL、RC、RRの外周部に描かれた図柄は、各々上中下三段に表示されている。
各リールRL、RC、RRは、各々対応して設けられたリールモータ651L、651C、651R(図37)によって回転させることで、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リールRL、RC、RRの回転を停止させることで、3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。また、スロットマシン500の前面扉には、パチンコ遊技機1の演出表示装置9と同様の表示機能を有する画像表示装置510が設けられている。そして、スロットマシン500の前面扉における可変表示装置501の下部などには、遊技者が各種の操作を行うための各種入力スイッチ等が配される操作テーブルが設けられている。
操作テーブルの上面には、スロットマシン500において遊技媒体となるメダルを投入して収納可能なメダル投入口502や、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて1ゲームで賭けることのできる最高枚数分(本例では3枚分)の賭数を設定するためのMAXBETスイッチ504などが設けられている。メダル投入口502に投入されたメダルは、所定の投入メダルセンサによって検知される。また、メダル1枚分の賭数を設定するためのBETスイッチや、スロットマシン500による遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示部などが、操作テーブルの上面に設けられてもよい。
例えば操作テーブルの手前側と行った、前面扉の所定位置には、スロットマシン500にてゲームを開始する際に操作されるスタートレバー505、リールRL、RC、RRの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ506L、506C、506R、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算するための精算スイッチ508、遊技者による押下操作が可能な演出用のプッシュボタン(CHANCEボタン)531などが、設けられている。その他にも、スロットマシン500の前面扉には、効果音を発する2つのスピーカ511L、511Rや、遊技効果ランプ509、メダルが払い出されるメダル払出口507などが設けられている。
スロットマシン500においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入口502から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはBETスイッチやMAXBETスイッチ504を操作する。こうして賭数が設定されると、賭数に応じた複数の入賞ラインのいずれかが有効となり、スタートレバー505の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが実行可能な状態となって、可変表示の実行条件が成立する。なお、前回のゲームにてリプレイなどの再遊技役の入賞が発生した場合にも、続けて次のゲームが実行可能となり、可変表示の実行条件が成立する。
こうしてゲームが実行可能な状態でスタートレバー505が操作されると、その操作がスタートレバースイッチ505A(図37)により検知されたことに基づき、可変表示の開始条件が成立したことに対応して、各リールRL、RC、RRが回転し、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ506L、506C、506Rが操作されると、対応するリールRL、RC、RRの回転が停止し、表示結果が視認可能に導出表示される。そして、全てのリールRL、RC、RRの回転が停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン上に予め定められた役と呼ばれる図柄の組合せが各リールRL、RC、RRの表示結果として停止した場合には入賞が発生する。
入賞となる役の種類には、大別して、メダルの付与を伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがあり、遊技状態に応じて入賞となる役が定められている。スロットマシン500では、スタートレバー505が操作されたタイミングで抽出した乱数値に基づき、遊技状態に応じて定められた各役の入賞の発生を許容するか否かを決定する内部抽選を行う。この内部抽選に当選して入賞の発生が許容されていることを、「内部当選している」ともいう。各役の当選のうち、小役及び再遊技役の当選は、その当選が決定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選は、その内部抽選により発生が許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役となる入賞の発生が一度許容されると、例え、各ゲームにて特別役となる入賞を発生させることができなかった場合でも、その当選は次のゲームへ持ち越されることになる。
スロットマシン500における遊技状態には、例えばレギュラーボーナス、ビッグボーナス、チャレンジボーナス、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。チャレンジボーナスの遊技状態では、そのチャレンジボーナスが終了するまで、1ゲームを消化したことにより終了条件が成立するチャレンジタイムに、ゲームごとに繰返し制御される。チャレンジボーナスの遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞役として予め定められており、内部抽選での抽選対象とされる。チャレンジタイム(CT)では、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチ506L、506C、506Rが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となる。チャレンジタイムにある間は、全ての小役の入賞が一律に許容された状態に制御されればよい。また、チャレンジボーナスのときには、通常遊技状態のときの賭数と異ならせることにより、レギュラーボーナスに当選する確率を向上させてもよい。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、チャレンジボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。
通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば297枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。
レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。
スロットマシン500では、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナス、チャレンジボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナス、チャレンジボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利度が高い遊技状態であればよい。
このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利度が高い遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知される遊技状態(いわゆるアシストタイムあるいはAT)や、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイムあるいはRTや集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
加えて、リプレイタイムとなった後、所定の転落役に当選して該転落役に対応する終了図柄組合せが導出されることによりリプレイタイムを終了させる場合に、リプレイタイムとなってから終了図柄組合せが導出されることなく所定数のゲームを消化したことを条件として、転落役に当選したときに当該転落役を回避するための情報を報知する報知期間(ART)に制御してもよい。あるいは、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが終了した後、直ちにARTへの制御が開始されてもよい。
スロットマシン500には、例えば図37に示すような主基板600、演出制御基板620、リールユニット650などが搭載されている。その他にも、スロットマシン500には、主基板600に接続された電源基板や中継基板等の他の基板も搭載されている。
主基板600には、遊技制御用マイクロコンピュータ610が設けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ610は、上記実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ100と同様に、プログラムに従った制御を行うCPU、ユーザプログラムやデータを記憶するROM、ワークエリアとしてCPUにより使用されるRAMなどを備えて構成されている。リールユニット650は、リールモータ651L、651C、651R、リールランプ652、リールセンサ653などを備えて構成される。リールモータ651L、651C、651Rは、各リールRL、RC、RRを回転させるためのモータである。リールランプ652は、各リールRL、RC、RRの内部に設けられ、各リールRL、RC、RRに描かれた図柄のうち、可変表示装置501にて視認可能となる図柄をリールの内側から照射するためのランプである。リールセンサ653は、各リールRL、RC、RRの回転状態や回転数などを検知するためのセンサである。
演出制御基板620には、プッシュボタン531からの検出信号などを伝送する配線が接続されており、演出制御用CPU630や、表示制御部631、音制御部632、ランプ制御部633などが搭載されていればよい。なお、図2に示すパチンコ遊技機1の構成と同様に、音声制御基板やランプ制御基板を演出制御基板620とは別個に設け、音制御部632の機能を音声制御基板に搭載された各種回路により実現し、ランプ制御部633の機能をランプ制御基板に搭載された各種回路により実現してもよい。
演出制御用CPU630は、上記実施の形態における演出制御用CPU120と同様に、プログラムに従った制御を行う。表示制御部631は、画像表示装置510における表示動作の制御を行うものであり、上記実施の形態における表示制御部123と同様に、演出制御用CPU630からの表示制御指令に従った画像データの処理を実行する画像処理プロセッサや、画像表示装置510の画面上に画像を表示させるために使用される各種の画像データなどを記憶する画像処理用データメモリを備えて構成される。
演出制御用CPU630では、主基板600から受信した演出制御コマンドに基づく演出制御パターンに従って画像表示装置510やスピーカ511L、511R、遊技効果ランプ509などによる演出動作を制御するための指令や処理が実行される。例えば画像表示装置510の画面上では、可変表示装置501における図柄の可変表示などに対応して、特別役などが内部当選している可能性を示唆する予告演出となる演出画像の表示が行われるようにしてもよい。その他にも、画像表示装置510の画面上では、例えば遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行することを報知する報知演出となる演出画像の表示といった、スロットマシン500における遊技の進行に関する演出画像の表示が行われる。さらに、画像表示装置510の画面上では、例えば客待ち中のデモンストレーション画面となる演出画像の表示といった、スロットマシン500における遊技が進行していなくても所定の演出画像が表示されることがあればよい。
なお、画像表示装置510の画面上には、例えば上記実施の形態における画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアと同様にして、「左」、「中」、「右」の可変表示部が設けられ、例えば演出制御用CPU630が上記実施の形態における可変表示中演出処理をスロットマシン500に合わせて変更した処理を実行してもよい。これにより、可変表示装置501における図柄の可変表示に対応して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄が可変表示されてもよい。
このように、スロットマシン500が備える画像表示装置510は、予告演出や報知演出、その他の所定画面となる演出画像の表示が行われることにより、あるいは、飾り図柄の可変表示が行われることなどにより、スロットマシン500における遊技の進行に伴い遊技者の注目が最も向けられやすい。すなわち、画像表示装置510は、遊技に関する主要な演出を行う主要演出手段となる。そして、こうした画像表示装置510の画面上における演出画像の表示や、スピーカ511L、511Rによる音声出力、遊技効果ランプ509の点灯動作といった、スロットマシン500における演出動作の少なくとも一部として、上記実施の形態と同様のアイテム演出やアイテム変更演出が実行可能であればよい。
スロットマシン500では、上記実施の形態と同様に、例えばアイテムを用いたアイテム演出やアイテム変更演出と同様の予告演出(アイテム演出とアイテム変更演出など)を、内部当選が発生してから入賞が発生するまでの複数ゲームに亘り実行できればよい。演出制御用CPU630は、画像表示装置510の表示領域などを用いて、上記の可変表示やアイテム画像や演出画像の表示などをすることによってアイテム演出等の各種演出を実行する。なお、アイテムは、例えば、ゲームの開始時に付与されればよい。そして、内部当選が発生したか否かに応じて異なる割合で、アイテム演出の実行有無を決定するとともに、使用アイテムの種類を決定する。例えば、内部当選が発生したときには、内部当選が発生していないときよりも高い割合で、アイテム演出の実行を決定するとともに、アイテムCよりも高い割合でアイテムAまたはBを用いたアイテム演出を実行すると決定すればよい。そして、アイテムが付与された際に設定されたアイテムカウント値が「0」となったタイミングで保有アイテムを変更するアイテム変更演出を実行すればよい。また、アイテムを用いたアイテム演出やアイテム変更演出と同様の予告演出(アイテム演出とアイテム変更演出など)は、AT、RTといった遊技状態中に実行されてもよい。また、「チェリー」などの小役が当選したときに実行されてもよい。例えば、上記実施の形態における「大当り」をレギュラーボーナス、ビッグボーナス、AT、RTに対応させ、スーパーリーチの様に大当りとなる期待度が高い変動パターンを、例えば、レギュラーボーナス、ビッグボーナスと同時に成立しやすい、または、AT抽選の条件として導出される、「チェリー」などの小役の入賞に対応させればよい。また、アイテム付与の条件については、上記実施の形態における保留表示予告の判定結果を例えば小役の当選時やレギュラーボーナス、ビッグボーナス、ATなどの成立時に対応させればよい。なお、スロットマシン500では、内部当選のタイミングが報知タイミングと同じタイミングとなっていない場合が多く、内部当選役が成立してから報知演出が行われるまでの期間内に行われる前兆演出にて上記アイテム演出等を実行すればよい。例えば、上記実施の形態における「リーチ演出の態様を切り替える」アイテムAのリーチ演出実行期間中に行われる演出の場合には、小役当選後に行われる「連続演出を一旦表示して他の連続演出に切り替える」演出を行うなどすればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。スロットマシン500は、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機1やスロットマシン500は、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシン500は、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
(変形例5)
上記実施の形態では、図22に示すステップS530にて、保有しているアイテムから使用するアイテムを自動で決定し、アイテム演出の実行設定を行う例を示したが、これは一例である。使用するアイテムは、遊技者による操作により決定してもよい。この場合、例えば、図26における可変表示中演出処理におけるステップS552やS555やS558の処理にて各演出の実行期間であると判定された場合に、使用可能アイテムを保有しているか否かを判定し、使用可能アイテムを演出表示装置9に表示して、遊技者に使用アイテムを選択させるようにしてもよい。例えば、遊技者のスティックコントローラ122とプッシュボタン120による操作を検知し、使用アイテムを決定すればよい。そして、ステップS553、S556、S559の処理にてアイテム演出を実行するようにしてもよい。また、使用アイテムを決定する際に表示する保有アイテムは、例えば、表示装置9の他に設けられた画像表示装置80(サブ液晶)に表示するようにしてもよい。この場合、各アイテムにおけるアイテム演出の説明(大当り期待度など)を表示するようにしてもよい。
(変形例6)
上記実施の形態では、1回の可変表示中に1つのアイテムが使用され、使用されたアイテムに対応するアイテム演出が実行される例を示したが、これは一例である。例えば、1回の可変表示中に複数のアイテムが使用されてもよい。複数のアイテムが使用される場合、例えば、アイテムAとB、AとC、BとCといった別の種類のアイテムが同じタイミングで複数使用されてもよいし、別の種類のアイテムまたは同じ種類のアイテムが異なるタイミングで使用されてもよい(すなわち、使用タイミングが複数あってもよい)。別の種類のアイテムが同じタイミングで複数使用される場合は、例えば、アイテムAとアイテムBとが同時に使用された場合、リーチハズレ後に復活して15Rの大当りとなり、アイテムAとCとが同時に使用された場合、ステップアップ予告が5段階目に突入するなど、単独で使用された場合よりも大当りとなる期待度が高いアイテム演出が実行されればよい。また、別の種類のアイテムまたは同じ種類のアイテムが異なるタイミングで使用される場合には、例えば、アイテムが使用されるタイミング毎に優先度が設けられて使用アイテムが決定されればよい。例えば、アイテムAを用いてリーチ演出が切り替わる演出が実行された後、さらにアイテムAを用いた10R大当りを一旦表示した後に15R大当りへと表示変更する演出を実行してもよい。また、アイテムを用いない場合においても、アイテム演出と同様の演出が実行されてもよい。この場合、アイテムの使用タイミング毎に優先度が設けられていてもよい。例えば、スーパーリーチのリーチ演出の態様を切り替えた後復活演出を行い、さらに10R大当りと見せかけて15R大当りとする演出を行う場合において、アイテムAとBと保有していると、アイテムAは、リーチ演出実行期間と大当り確定時が使用タイミングとなるが、例えば、リーチ演出実行期間における使用タイミングの方の優先度を高く設定しておいてもよい。一方、アイテムBについても同様に、リーチ演出実行期間と大当り実行期間といった2つの使用タイミングが上記演出を実行することが可能な使用タイミングとなるが、リーチ演出実行期間における使用タイミングの方の優先度を高く設定しておいてもよい。これにより、10R大当りと見せかけて15R大当りとする演出はアイテムを用いずに行われる演出となる。
(変形例7)
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板80に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板80に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御基板80の側では、2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板80の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 演出表示装置
13 第1始動入賞口
13a 第1始動口スイッチ
14 第2始動入賞口
14a 第2始動口スイッチ
15 可変入賞球装置
17 第3始動入賞口
17a 第3始動口スイッチ
20 特別可変入賞球装置
200 振分装置
201 流入口
202 振分部材
203 左側通路
204 右側通路
205 左側流出口
206 右側流出口
31 遊技制御基板(主基板)
56 CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
109 VDP

Claims (1)

  1. 所定のキャラクタを表示する表示装置を備え、遊技において特別条件が成立したことに基づいて遊技者にとって有利な有利価値を付与する遊技機であって、
    前記キャラクタを表示する表示条件が成立したときに複数種類のいずれかの特定情報を記憶する特定情報記憶手段と、
    前記特定情報記憶手段に記憶された特定情報に対応するキャラクタを前記表示装置に表示するキャラクタ表示手段と、
    前記特定情報が前記特定情報記憶手段に記憶されてから所定期間経過したことに基づいて前記特定情報を異なる種類の特定情報に更新する特定情報更新手段と、
    前記特定情報更新手段により特定情報が更新されたことに基づいて、前記キャラクタ表示手段により表示された前記特定情報に対応するキャラクタを、前記更新された特定情報に対応するキャラクタに更新表示するキャラクタ更新表示手段と、
    前記特定情報記憶手段に記憶された特定情報に対応する演出であって、前記有利価値が付与されるか否かを示唆する示唆演出を実行するキャラクタ演出実行手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。



JP2013019880A 2013-02-04 2013-02-04 遊技機 Active JP6231753B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013019880A JP6231753B2 (ja) 2013-02-04 2013-02-04 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013019880A JP6231753B2 (ja) 2013-02-04 2013-02-04 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014150801A true JP2014150801A (ja) 2014-08-25
JP6231753B2 JP6231753B2 (ja) 2017-11-15

Family

ID=51573321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013019880A Active JP6231753B2 (ja) 2013-02-04 2013-02-04 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6231753B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017195983A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2017195978A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2017195977A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2017195984A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2018139773A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 株式会社三共 遊技機
JP2018139771A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 株式会社三共 遊技機
JP2018139772A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 株式会社三共 遊技機
JP2018191663A (ja) * 2017-05-12 2018-12-06 株式会社三共 遊技機
JP2018191665A (ja) * 2017-05-12 2018-12-06 株式会社三共 遊技機
JP2018191664A (ja) * 2017-05-12 2018-12-06 株式会社三共 遊技機
JP2019130419A (ja) * 2019-05-20 2019-08-08 株式会社大都技研 遊技台
JP7496789B2 (ja) 2021-02-19 2024-06-07 株式会社三共 遊技機

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7123510B2 (ja) * 2019-11-07 2022-08-23 株式会社三共 遊技機
JP7123509B2 (ja) * 2019-11-07 2022-08-23 株式会社三共 遊技機
JP7123508B2 (ja) * 2019-11-07 2022-08-23 株式会社三共 遊技機
JP7309574B2 (ja) * 2019-11-13 2023-07-18 株式会社三共 遊技機
JP7309575B2 (ja) * 2019-11-13 2023-07-18 株式会社三共 遊技機
JP7309576B2 (ja) * 2019-11-13 2023-07-18 株式会社三共 遊技機

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09206436A (ja) * 1996-02-01 1997-08-12 Sankyo Kk 遊技機

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09206436A (ja) * 1996-02-01 1997-08-12 Sankyo Kk 遊技機

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017195983A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2017195978A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2017195977A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2017195984A (ja) * 2016-04-25 2017-11-02 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2018139773A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 株式会社三共 遊技機
JP2018139771A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 株式会社三共 遊技機
JP2018139772A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 株式会社三共 遊技機
JP2018191663A (ja) * 2017-05-12 2018-12-06 株式会社三共 遊技機
JP2018191665A (ja) * 2017-05-12 2018-12-06 株式会社三共 遊技機
JP2018191664A (ja) * 2017-05-12 2018-12-06 株式会社三共 遊技機
JP2019130419A (ja) * 2019-05-20 2019-08-08 株式会社大都技研 遊技台
JP7496789B2 (ja) 2021-02-19 2024-06-07 株式会社三共 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP6231753B2 (ja) 2017-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6231753B2 (ja) 遊技機
JP6023584B2 (ja) 遊技機
JP6417095B2 (ja) 遊技機
JP6135970B2 (ja) 遊技機
JP6050190B2 (ja) 遊技機
JP6118741B2 (ja) 遊技機
JP6257138B2 (ja) 遊技機
JP6206635B2 (ja) 遊技機
JP6050191B2 (ja) 遊技機
JP5845027B2 (ja) 遊技機
JP2013233322A (ja) 遊技機
JP2015016167A (ja) 遊技機
JP2015070966A (ja) 遊技機
JP6343646B2 (ja) 遊技機
JP2015084918A (ja) 遊技機
JP2014128398A (ja) 遊技機
JP6118787B2 (ja) 遊技機
JP6263785B2 (ja) 遊技機
JP2017006517A (ja) 遊技機
JP2015070967A (ja) 遊技機
JP6019427B2 (ja) 遊技機
JP5603319B2 (ja) 遊技機
JP6921256B2 (ja) 遊技機
JP5794699B2 (ja) 遊技機
JP6343647B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161226

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170516

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170802

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171017

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6231753

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250