[0026] この明細書は、本発明の例示的実施形態及び応用例を記載するものである。本発明は、しかしながら、これらの例示的実施形態及び応用例に、又は、当該例示的実施形態及び応用例が機能する又はここで記載される方法に限られるものではない。更に、図面は、簡略化された又は部分的な図を示す場合があり、当該図面の要素の大きさは強調されている、又は、明確性ために比例していない場合がある。加えて、本願明細書において用いられる「〜の上に」「〜にくっつけられる」「〜に連結される」といった用語に関して、ある物体(例えば、材料、層、基板、その他)が、他の物体の上に直接ある、直接くっつけられる、又は直接連結しているかどうかにかかわらず、又は、1以上の介在物が、当該ある物体と当該他の物体の間にあるかにかかわらず、当該ある物体は、当該他の物体「の上に」ある、「くっつけられる」、又は「連結される」ものとする。また、方向(例えば、上で(above)、下で(below)、上部(top)、下部(bottom)、横へ(side)、上へ(up)、下へ(down)、下に(under)、超えて(over)、上部の(upper)、下部の(lower)、水平の(horizontal)、縦の(vertical)、「x」、「y」、「z」、など)は、もし記載されている場合、相対的なものであり、単に一例として、図示や説明を容易にするために記載されるものであって、限定するためのものではない。加えて、参照符号が要素のリストに付されている場合(例えば、要素a、b、c)、そのような参照符号は、それ自体で、リストアップされた要素のいずれか1つ、リストアップされた全ての要素よりも少ない数のいずれかの組合せ、及び/又は、リストアップされた要素の全ての組合せを含むことを意図している。
[0027] 図1は、本発明のいくつかの実施形態に係るDUT112を検査するためのマルチDUT検査システム100の一例を示す。図示するように、マルチDUT検査システム100は、ローダ102、アライナ104、ムーバ106、及び検査セル108を含み得る。検査セル110は、検査セル108のうちの1つの例である。検査セル108は、このように、複数(例えば、2、3、4、5、10、20、又はそれ以上)の検査セル110を備えることができる。アライナ104は1以上のアクセスドア122を備えることができ、検査セル110は1以上のアクセスドア124を含み得る。
[0028] DUT112(被検査デバイス(Device Under Test)の頭字語)は、ローダ102に装入され、キャリア116上に配置される。その一例は、図2A及び2Bに図示されている。キャリア116上のDUT112の位置は、DUT112の入力及び/又は出力端子114が、キャリア116上のキャリア・アライメント特徴部118(図2A及び2Bを参照)に対して位置合わせされるように、アライナ104にて調整することができる。キャリア116上で位置合わせされたDUT112は、続いて、検査セル110に配置される。その一例を図4A及び4Bに図示する。検査セル110は、導電性プローブ410に対する所定の位置にある接触器アライメント特徴部412を有する接触器408を含み得る。キャリア116上のキャリア・アライメント特徴部118は、検査セル110の接触器アライメント特徴部412と機械的に連結することができ、それによって、接触器408のプローブ410は、プローブ410にとって十分に、DUT112の端子114と位置を合わせされ、端子114は物理的接触を有することになり、それによって、プローブ410と端子114の間に電気的接続を確立し得る。続いて、検査信号が、接触器408を介して、DUT112へ/から供給され、DUT112を検査する。検査されたDUT112は、続いて、検査セル110から取り出され、最終的に、例えば、ローダ102を介して、マルチDUT検査システム100から取り出される。ムーバ106は、1以上のロボットアーム120を備え、マルチDUT検査システム100周辺でDUT112及びDUT112/キャリア116の組合せを移動し得る。図示のように、マルチDUT検査システム100はまた、制御部126及びメモリ128を含み得る。
[0029] DUT112は、入力及び/又は出力電気端子114を備えた1以上の電子デバイスとすることができる。例えば、DUT112は、分離前の半導体ダイからなる半導体ウェーハとし得る。別の例として、DUT112は、ホルダ上に又はホルダ内に配設された、分離されたダイ(パッケージ化されている又はされていないダイ)を備えていてもよい。さらに別の例として、DUT112は、ホルダ上に又はホルダ内に配設されている他のタイプの電子デバイスとすることができる。図2A及び2Bに示すように、DUT112はまた、端子114に対して、既知の位置にある1以上のDUTアライメント特徴部212を含み得る。いくつかの実施形態では、DUTアライメント特徴部212は、1以上の端子114を備え得る。例えば、DUTアライメント特徴部212は、1以上の端子114の1以上の端部又は角を備え得る。図において例示される例では、アライメント特徴部212は、端子114のうちの1以上に対応しており、したがって、図示されていない異なるアライメント特徴部212が存在する。しかしながら、留意されるように、アライメント特徴部212は、上記の代わりに、DUT112、及び/又は、1以上の端子114から既知のオフセット位置にあるDUTホルダ(図示せず)の別々のマーク、端部、角及び/又は構造体(図示せず)とし得る。図示のように、実施形態によっては、DUT112は、方向マーク132を有し得る。いくつかの実施形態では、方向マーク132は、DUT112の端部130の変則部とし得る。上述のとおり、DUT112は半導体ウェーハでもよく、方向マーク132はウェーハの端部130の切り抜き部であり得る。
[0030] 図2A及び2Bに図示されるDUT112は一例に過ぎず、DUT112は、図示されるものとは異なり得る。例えば、DUT112は、他の形状とし得る。別の実施例として、DUT112は、図示される全ての特徴部を備える必要はない(例えば、DUT112は、アライメント特徴部212及び/又は方向マーク132がなくてもよい)。さらに別の例として、DUT112は、図示のものと異なるアライメントマーク132を有してもよく、複数のアライメントマーク132を有してもよい。さらに別の例として、DUT112は、図示しない追加の特徴部を有することもできる。さらに別の例としては、図示よりも多い又は少ない端子114であってよい。
[0031] ローダ102は、DUT112を受け止めることのできる装置を備え得る。例えば、DUT112が半導体ダイを備える半導体ウェーハである場合、ローダ102はそのようなウェーハを受け止める装置を備え得る。例えば、ローダ102は、当該分野で既知のロボット・ウェーハ・ハンドラを備え得る。別の例として、ローダ102は、当該分野で既知の1以上のEFEMs(装置フロントエンドモジュール)を備え得る。いずれにせよ、DUT112はローダ102内でキャリア116に配置され、ムーバ106はローダ102からアライナ104までDUT112及びキャリア116の組合せを移動し、ここで、DUT112はキャリア116に対して位置合わせされる。あるいは、DUT112は、アライナ104でキャリア116上に配置され、位置合わせされてもよい。この場合には、ムーバ106は、ローダ102からアライナ104にDUT112を移動し得る。
[0032] ムーバ106は、マルチDUT検査システム100の周囲に、DUT112、キャリア116、及び、DUT112とキャリア116組合せを移動できる装置を備え得る。例えば、ムーバ106は、DUT112、キャリア116、及びDUT112/キャリア116の組合せを移動させるための1以上のコンベヤ(図示せず)及び/又はエレベータ(図示せず)を備え得る。図1に示すように、ムーバ106は、さらに、DUT112、キャリア116、及び/又はDUT112/キャリア116の組合せを把持し得る、1以上のロボットアーム120を含んでもよく、DUT112、キャリア116、及び/又はDUT112/キャリア116の組合せを、ローダ102、アライナ104、及び/又は検査セル110に/から移動させることができる。図示されていないが、DUT112及び/又はキャリア116(本願明細書において開示されるキャリア116のいずれの実施形態を含む)は、アーム120が把持することのできるハンドル(図示せず)又は他の特徴部を含み得る。
[0033] 本発明のいくつかの実施形態に係るキャリア116の一例が、図2A及び2Bに示される。図示のように、キャリア116は、DUT112が配置される担持面204を有する基板202(例えば、材料ブロック)を備え得る。好適なキャリアの非限定的な例には、金属又はセラミック板等が挙げられる。いくつかの実施形態では、基板202の厚みTCは、DUT112の厚みTDより大きくすることができる。例えば、厚みTCを、DUT112の厚みTDの2、5、8、9、10倍とすることができる。あるいは、厚みTCを、厚みTD以下にしてもよい。
[0034] 固定機構208は、DUT112が担持面204上に移動されて、固定機構208が担持面204上の適当な位置にDUT112を選択的に固定できるよう、DUT112を選択的に解除することができる。このように、固定機構208が解除された状態にある間は、DUT112は担持面204上を自由に移動する(又は移動される)ことができるが、固定機構208が固定状態にある間は、DUT112が担持面204上で移動する(又は移動される)ことができないように、固定機構208はDUT112を担持面204の適当な位置に保持(又は固定)する。固定機構208は、DUT112を選択的に固定したり、解除したりすることに適した機構である。固定機構208の非限定的な例としては、担持面204にある1以上の真空溝(図示せず)、静電機構(例えば、クランプ)(図示せず)、機械的クランプ(図示せず)、などがある。
[0035] キャリア116は、キャリア・アライメント特徴部118を備え、後述するように、キャリア・アライメント特徴部118は、検査セル110において対応する接触器アライメント特徴部412(図4A及び4Bを参照)と(例えば、機械的に)連結し得る。キャリア・アライメント特徴部118及び接触器アライメント特徴部412が連結している間は、キャリア116は、検査セル110において、接触器408のプローブ410に対して所定の方向にある。DUT112は、DUT112/キャリア116の組合せが検査セル110に配置されると、DUT112の端子114が接触器408のプローブ410に位置合わせされ、それによって、接触器408のプローブ410と接触して電気的接続をなすように、担持面204上に配置される。キャリア116のキャリア・アライメント特徴部(例えば、118)が接触器408の接触器アライメント特徴部412に機械的に連結している間(例えば、図4Bに示すように)、DUT112の端子114と接触器408のプローブ410とが十分に位置合わせされて接触し、それによって、端子とプローブ410の間に電気的接続を確立するように、DUT112がキャリア・アライメント特徴部(例えば、キャリア・アライメント特徴部118)に対して配置される端子114を有するキャリア116に配置される場合、本明細書で使用しているように、DUT112は、キャリア116「に位置合わせされる」、キャリア116「の上で位置合わせされる」、又はキャリア116「の上のアライメント位置」に位置合わせされる。
[0036] キャリア・アライメント特徴部118は、機械的受け口であり得る、対応する接触器アライメント特徴部412に嵌挿して、このように連結した延設部(extensions)のような機械的特徴部とすることができる。あるいは、接触器アライメント特徴部412は、受け口であり得る、対応するキャリア・アライメント特徴部118に嵌挿して、このように連結した延設部であってもよい。いずれにしても、図2A及び2Bに示されるキャリア・アライメント特徴部118の数及び配置は、一例に過ぎず、図2A及び2Bに示されるものと、異なる場所及び/又は異なるパターンである、3つより多い又は少ないキャリア・アライメント特徴部118とし得る。いくつかの実施形態において、キャリア・アライメント特徴部118の数及び配置は、DUT112の端子114に対して概ね平行である平面において、例えば、6つの自由度において、あるいは、3つの自由度において、運動学的にキャリア116と接触器408とを位置合わせし得る。本明細書で使用しているように、運動学的な位置合わせ手段は、アライメント特徴部対の最小限の数を用いて位置合わせする(各対は、1つのキャリア・アライメント特徴部118及び1つの接触器アライメント特徴部412である)。例えば、二次元の平面において3つのアライメント特徴部対、及び、三次元空間の6つのアライメント特徴部対である。
[0037] DUT112は、キャリア・アライメント特徴部118と直接に位置合わせされ得る。いくつかの実施形態においては、しかしながら、キャリア116は、キャリア・アライメント特徴部118に対して既知の位置に配置されるオフセット・アライメント特徴部206を含むことができ、DUT112は、オフセット・アライメント特徴部206に直接位置合わせされ、したがって、キャリア・アライメント特徴部118に間接的に位置合わせされ得る。オフセット・アライメント特徴部206は、位置合わせのために最適化され得る。例えば、オフセット・アライメント特徴部206は、担持面204の撮像画像にて容易に特定される特徴部とし得る。したがって、いくつかの実施形態では、オフセット・アライメント特徴部206は、担持面204及びDUT112のデジタル化画像にて容易に特定されるような形状、色、パターン等を備えることができる。
[0038] 図2Bに示すように、キャリア116は、1以上の温度制御デバイス210を備え得る。温度制御デバイス210は、DUT112を、選択的に、可能な温度範囲にて所望の温度にし及び/又は維持し得る。温度制御デバイス210は、例えば、1以上の加熱デバイス及び/又は冷却デバイスを備え得る。例えば、温度制御デバイス210は、1以上の抵抗式加熱要素(図示せず)、加熱された又は冷却された流体(例えば、液体、ガス等)が循環できる基板202内又は基板202上の通路(図示せず)を備え得る。いくつかの実施形態では、温度制御デバイス210は、キャリア116に完備されていてもよい。すなわち、温度制御デバイス210は、キャリア116及び/又はDUT112上にない又はその一部でない装置に接続することなく、少なくとも一定期間稼働できる。他の実施形態において、温度制御デバイス210は、キャリア116に完備されておらず、キャリア116及び/又はDUT112上にない又はその一部でない装置(例えば、電源、加熱された又は冷却された流体源、等)(図示せず)に接続する。いくつかの実施形態では、基板202の材料及び/又は構造は、DUT112の加熱又は冷却を容易にするよう選択し得る。
[0039] 図2A及び2Bで示すキャリア116は、一例に過ぎない。したがって、例えば、キャリア116が、図2A及び2Bにおいて図示される特徴部又は要素の全てを含む必要はなく、キャリア116は、図2A及び2Bに図示されない追加的な特徴又は要素を有し得るし、キャリア116は、図2A及び2Bに図示されるものと異なる特徴部又は要素を有し得る。例えば、概ね上述したように、キャリア116はオフセット・アライメント特徴部206を含む必要はない。別の例として、キャリア116は、温度制御デバイス210を含む必要はない。さらに別の例として、キャリア116は、DUT112周辺に、自己充足的なクリーンルーム環境を提供し得ることができるカバー(図示せず)及び密閉機構(図示せず)を含み得る。さらに別の例として、キャリア116の実施形態において、電動、空気式、油圧式及び/又は、真空のコネクタ等、及び/又は、1以上のセンサ、電子制御部、電子記憶装置及び/又は他の電子回路網などのデバイス又は特徴部の1つ以上が含まれていてもよい。
[0040] 本発明のいくつかの実施形態に係るアライナ104の一例が図3に示される。図示するように、アライナ104は筐体(housing)302を含むことができ、当該筐体302は、DUT112、キャリア116、及び/又は、DUT112/キャリア116の組合せをアライナ104に配置できるようにする、アクセスドア122を含み得る。いくつかの実施形態では、筐体302は、アクセスドア122が閉じると、自己充足的なクリーンルーム・エンクロージャを提供するのに十分密封されている、又は、密封可能にすることができる。アライナ104もまた、制御部308及びメモリ316を含み、又は制御部308及びメモリ316に接続され得る。制御部308は、アライナ104の動作の全て又は一部を制御することができ、メモリ316に格納されるプログラムコード(下で定義される)に従って動作することができる。上記の代わりに、又は上記に加えて、制御部308は、物理的に組み込まれた回路網に従って全体的にあるいは部分的に動作し得る。制御部308は、制御部126に対して以下で特定される制御部のいずれかのタイプの1つ以上とすることができ、メモリ316は、メモリ128に関して以下で特定される記憶装置のいずれかのタイプの1つ以上とすることができる。
[0041] 上記したように、DUT112は、ローダ102又はアライナ104のキャリア116に配置され得る。キャリア116は、アライナ104の任意の保持機構又は構造体(図示せず)に配設され得る。例えば、キャリア116は、図3に示すような筐体302の底部、ステージ(図示せず)、などに配設され得る。
[0042] アライナ104は、アライナ104において特定位置及び/又は方向にキャリア116をガイドする機構318を含み得る。例えば、ガイド機構318はガイドレール、凹部、停止構造など、少なくともアライナ104の全般的に起伏の多い位置又は方向にキャリア116をガイドするものを備え得る。いくつかの実施形態では、例えば、ガイド機構は、ガイドレール(図示せず)及び停止構造(図示せず)を備え得る。そのようなガイドレール(図示せず)は、キャリアが筐体302に装入される時にキャリア116をガイドすることができ、停止構造(図示せず)は、キャリア116が、筐体302の所望の位置及び/又は方向にあるときに、ガイドレールに(図示せず)沿ってキャリア116の動きを停止させることができる。
[0043] 図3に示すように、アライナ104は、キャリア116に対してDUT112を移動させるために起動される移動機構306を含み得る。例えば、移動機構306は、キャリア116を移動させることなく、DUT112を移動させ、DUT112を移動させることなくキャリア116を移動させ、及び/又は、DUT112及びキャリア116を別々に移動させることができる。キャリア116上の固定機構208は、移動機構306が基板202の担持面204上のDUT112を移動できるように、DUT112を解除する。移動機構306の非限定的な例としては、1以上のモータ駆動ステージ、圧電ステージ、ピエゾウォーキング・ビームステージ等を含む。移動機構306の他の例としては、DUT112の一部に選択的に噴流を吹きかけてキャリア116に対してDUT112を移動する装置、キャリア116に対してDUT112を移動する静電荷を選択的に作成する装置、などがある。
[0044] アライナ104はまた、1以上のカメラ304を含むことができ、カメラ304は、DUT112及び/又はキャリア116の1以上の電子(例えば、デジタルの)画像を撮像することができる。それらの画像は、キャリア116上のアライメント位置にDUT112を移動させるために用いられ得る。ユーザである人間(図示せず)は、DUT112がキャリア116上のアライメント位置にくるまで、キャリア116に対してDUT112が移動するよう移動機構306を手動で制御し得る。上記の代わりに、又は、上記に加えて、制御部308は、DUT112及び/又はキャリア116の画像を受信して、ムーバ306制御し、キャリア116上のアライメント位置にDUT112が移動するよう、キャリア116(上記のように)に対してDUTを移動させることができる。キャリア116上のアライメント位置へDUT112を移動させることは、DUT112及び/又はキャリア116の画像を撮像し、続いてキャリア116上のDUT112を移動するという複数の一連の作業を必要とする。移動機構306がキャリア116上のDUT112を移動するためにどのように起動されるかにかかわらず、一旦DUT112がキャリア116上のアライメント位置になれば、固定機構208は、担持面204上のアライメント位置でDUT112を固定することができる。
[0045] 図3に示すように、いくつかの実施形態では、アライナ104は、キャリア116のキャリア・アライメント特徴部118又は他のアラインメント特徴部(図示せず)と(例えば、機械的に)連結することのできるカメラ・アラインメント特徴部312を有するカメラ架台310を含み得る。カメラ304は、カメラ・アラインメント特徴部312とキャリア・アライメント特徴部118とが図3に示すように連結されている間、カメラ304がキャリア・アライメント特徴部118に対して既知の(又は調整された)位置にあるように、カメラ・アラインメント特徴部312に対して既知の(例えば、調整された)位置のカメラ架台310に載置され得る。このような場合、カメラ304は、DUTアラインメント特徴部212の1つ以上の画像を撮像することができ、そのような画像は、キャリア116上のアライメント位置にDUTを移動させるために用いられる(例えば、制御部308によって)。カメラ304は、キャリア・アライメント特徴部118又はキャリア116の他の特徴部又は要素の画像を撮像する必要はない。例えば、制御部308(及び/又は人間の操作者)は、キャリア116に対してDUT112をキャリア116上のアライメント位置に移動させるように、DUTアラインメント特徴部212の撮像画像及びキャリア・アライメント特徴部118に対するカメラ304の既知の位置を利用することができる。移動機構314は、キャリア・アライメント特徴部118と連結するように及び連結しないように、カメラ架台310を移動させることができる。例えば、カメラ架台310は、図3において、カメラ架台310(特にカメラ・アラインメント特徴部312)がキャリア・アライメント特徴部118から連結解除される位置では破線で示されており、キャリア・アライメント特徴部118と連結したカメラ架台310は図3において実線で示されている。あるいは、キャリア116(したがって、DUT112)は、又は、カメラ架台310及びキャリア116は、キャリア・アライメント特徴部118及びカメラ・アラインメント特徴部312を連結するよう移動がなされ得る。
[0046] 他の実施形態において、アライナ104は、カメラ304をキャリア・アライメント特徴部118に連結する特徴部(例えば、カメラ・アラインメント特徴部312)を含む必要はない。例えば、カメラ304は、筐体302に、又は、筐体302における他の構造体(図示せず)に載置され得る。このような場合、カメラ304の位置は、キャリア・アライメント特徴部118に対して周知でなくてもよく、カメラ304は、DUTアラインメント特徴部212(例えば、任意の端子114)及びキャリア・アライメント特徴部118の画像を撮像することができ、それらの画像は、DUT112をキャリア116上のアライメント位置に移動させるよう、制御部308(及び/又は人間の操作者)に用いられ得る。別の例として、カメラ304は、クランプ(図示せず)、又は、筐体302にあるが、カメラ304に直接接続しない同様のデバイスのアラインメント特徴部(図示しないが、カメラ・アラインメント特徴部312のようなものでありうる)に対する既知の位置とし得る。そうしたアラインメント特徴部(図示せず)は、キャリア・アライメント特徴部118と連結することができ、それによって、キャリア・アライメント特徴部118がカメラ304に対して既知の位置となる位置に、キャリア116を移動することができる。
[0047] カメラ304は、DUT112及び/又はキャリア116の画像(例えば、デジタル画像)を撮像する任意のカメラ又は他のデバイスとし得る。図示はしていないが、カメラ304を移動する機構は、アライナ104に含められ得る。例えば、カメラ304は、カメラ架台310に移動可能とし得る。
[0048] カメラ・アライメント特徴部312は、機械的受け口である、対応するキャリア・アライメント特徴部118に嵌挿して、それによって連結した延設部などの機械的特徴部とし得る。あるいは、カメラ・アラインメント特徴部312は、対応するキャリア・アライメント特徴部118(延設部とすることができる)が嵌合する受け口であり得る。いずれにせよ、図3に示されるカメラ・アラインメント特徴部312の数及び配置は一例であり、図示されるよりも多く又は少なくすることができる。さらに、カメラ・アラインメント特徴部312は、図3に示されるものとは、異なる場所及び/又は異なるパターンにし得る。いくつかの実施形態において、カメラ・アラインメント特徴部312の数及び配置は、例えば、3次元空間で6つの自由度において、あるいは、DUT112の端子114に対して概ね平行である平面で3つの自由度において、キャリア116及びカメラ架台310を運動学的に位置合わせし得る。
[0049] 図3で示すアライナ104は、一例に過ぎない。したがって、例えば、アライナ104が、図3において図示される特徴部又は要素の全てを含む必要はなく、アライナ104は、図3に示されない追加的な特徴部又は要素を有し得るし、アライナ104は、図3に示されるものとは異なる特徴部又は要素を有し得る。例えば、概ね上述したように、アライナ104は、カメラ・アラインメント特徴部312、カメラ架台310、又は移動機構314を含む必要はない(例えば、カメラ304は、筐体302に又は筐体302の別の構造体又は複数の構造体(図示せず)に載置することができる)。別の実施例として、さらに概ね上述したように、機械的にキャリア・アライメント特徴部118と連結して、それによってキャリア116をカメラ304に対する所定の位置に移動する筐体302における機械的連結機構(図示せず)があってもよい。さらに別の例として、1台のカメラ304のみであってもよく、又は、図3に示されるように2台のカメラ304よりも多く設けることができる。
[0050] 上記のように、図1に図示した検査セル108は、検査セル110を一例とすることができる2つ以上の検査セルを備え得る。本発明のいくつかの実施形態に係る検査セル110の一例は図4A及び4Bに示される。
[0051] 図示されるように、検査セル110は、筐体402を含むことができ、筐体402は、DUT112/キャリア116の組合せを検査セル110に配置できるようにするアクセスドア124を含み得る。いくつかの実施形態では、筐体402は、アクセスドア122が閉じる時に、自己充足的なクリーンルーム・エンクロージャを提供し得るのに十分密封することができる。検査セル110はまた、制御部418及びメモリ420を含み、又は制御部418及びメモリ420に接続し得る。制御部418は、検査セル110の動作の全て又は一部を制御することができ、メモリ420に格納されるプログラムコード(下で定義される)に従って動作し得る。上記の代わりに、又は上記に加えて、制御部418は、物理的に組み込まれた回路網に従って全体的にあるいは部分的に動作し得る。制御部418は、制御部126に対して以下で特定される制御部のいずれかのタイプの1つ以上とすることができ、メモリ420は、メモリ128に対して以下で特定される記憶装置のいずれかのタイプの1つ以上とすることができる。
[0052] さらに図示されるように、検査セル110は、導電性プローブ410を備え得る接触器を含み得る。プローブ410は、DUT112の端子114とするのに好適な任意の構造とすることができ、それによって端子114と電気的接続をなし得る。好適なプローブ410の例としては、バネ・プローブ、鋲、バンプなどが挙げられる。接触器408は、電力及びグランド、制御及び検査信号などを接触器408に供給することができる電気接続404に電気的に接続することができ、接触器408はプローブ410への電気接続(図示せず)を含み得る。電力、グランド、制御及び検査信号などは、したがって、接触器408を介してDUT112に供給される。同様に、DUT112からの信号は、接触器408を介して電気接続404に供給され得る。
[0053] 接触器408は、プローブ410へ/からの電気接続を提供するのに好適な任意の電子デバイスとし得る。例えば、接触器408は、プローブ・カード・アセンブリ、プローブヘッド・アセンブリ、膜接触器、ロードボード等を備え得る。いくつかの実施形態では、接触器408は、1以上の回路基板、補剛材、プローブヘッド、インターポーザ及び/又はその他の組合せを備え得る。
[0054] 上述のとおり、検査セル110はまた検査セル110の接触器408、筐体402又はその他の要素に連結し得る、接触器アライメント特徴部412を含み得る。さらに上述したように、プローブ410が、プローブ410にとって十分に端子114に位置合わせして、端子114と接触して電気的接続を有するように、接触器アライメント特徴部412は、キャリア116上の対応するキャリア・アライメント特徴部118と機械的に連結し得る。接触器408は、かように、キャリア116上のキャリア・アライメント特徴部118が接触器116上の接触器アライメント特徴部412に連結する際に、プローブ410を端子114に位置合わせする接触器アライメント特徴部412に対する位置で、筐体402内に(又は筐体402に対して)載置され得る。
[0055] 検査セル110は、検査セル110における特定位置及び/又は方向にキャリア116をガイドするためのガイド機構422を含み得る。例えば、ガイド機構422は、ガイドレール、凹部、停止構造など、少なくとも検査セル110の全般的に起伏の多い位置又は方向にキャリア116をガイドするものを備え得る。いくつかの実施形態では、例えば、ガイド機構422は、ガイドレール(図示せず)及び停止構造(図示せず)を備え得る。そのようなガイドレール(図示せず)は、キャリアが筐体402に装入される時にキャリア116をガイドし、停止構造(図示せず)は、キャリア116が、筐体402の所望の位置及び/又は方向になると、ガイドレールに(図示せず)沿ってキャリア116の動きを停止させ得る。上記所望の位置は、大まかでもよいが、それでもやはり、リフト406(後述する)が図4Bにて図示したようにキャリア116を移動する際に、キャリア・アライメント特徴部118と接触器アライメント特徴部412とが機械的に連結するように、接触器アライメント特徴部412にキャリア・アライメント特徴部118を十分に位置合わせされる。
[0056] さらに図4A及び4Bに示すように、検査セル110はリフト406を含み得る。図4Aに示すように、DUT112/キャリア116の組合せはリフト406に配置され、図4Bに示すように、キャリア整合特徴部118が接触器アライメント特徴部412に機械的に連結し、端子114がプローブ410に接触するように、リフト406はDUT112/キャリア116の組合せを移動させ得る。図4A及び4Bに示すように、リフト406は、「z」方向に移動可能とすることができる。いくつかの実施形態では、リフト406は、さらに、「x、y」平面において移動可能とすることができ、さらに「x」、「y」及び/又は「z」軸のうちの1つ以上の軸の周りを回転することができる。本発明はそのように制限されることはないが、図において示される例では、「z」方向又は軸は、キャリア116の担持面204に対して、概ね垂直であり、「x」及び「y」方向又は軸(したがって、「x、y」平面)は、キャリア116の担持面304に対して概ね平行である。リフト406は、キャリア116をサポートして、移動するのに適した任意の機構でありうる。例えば、リフト406は、可動ステージとし得る。好適なリフトの例としては、空気式、電動式、又は油圧式駆動ステージが挙げられる。
[0057] 検査セル110は、空気圧を調整することができる圧力調節器416を含み、又は、これに接続され得る。例えば、圧力調節器416は、空気圧を所望のレベルに、選択的に減少及び/又は上昇させることができる。図示するように、1つ以上の気密シール414が、接触器408とDUT112との間に配設され得る。シール414は接触器408とDUT112間に気密シールを作り出すことができ、圧力調節器416は接触器408とDUT112間の空気圧を選択的に所望のレベルに設定し得る。圧力調節器416はしたがって、接触器408とDUT112間の空間に選択的に真空を作り出すことができ、それによって、例えば、一緒に接触器408及びDUT112を引き寄せることができる。圧力調節器416はさらに、接触器408とDUT112との間の空間の空気圧を選択的に上昇させることができ、それによって、例えば、接触器408及びDUT112を引き離すようにすることができる。圧力調節器416は、このように、DUT112の端子114に対して、プローブ410の力(例えば、全合計の力)を選択的に調整し(例えば、増減する)、それによって、DUT112の端子114と接触器408間の合力(圧力)を調整し得る。例えば、圧力調節器416は、DUTの端子114及び接触器408間の合力を、選択された量(ゼロを含む)にし得る。
[0058] いくつかの実施形態では、リフト406は、端子114がプローブ410に近接して又はプローブ410と初めて接触するように、キャリア116を移動させることができる。圧力調節器416は、続いて、接触器408とDUT112間の空間を真空して、端子114とプローブ410の間に電動接続を確立するのに十分な力で接触器408及びDUT112を引き寄せる。
[0059] 図4A及び4Bで示す検査セル110は、一例に過ぎない。したがって、例えば、検査セル110が、図4A及び4Bにおいて図示される特徴部又は要素の全てを含む必要はなく、検査セル110は、図4A及び4Bに図示されない追加的な特徴部又は要素を有し得るし、検査セル110は、図4A及び4Bに示されるものとは異なる特徴部又は要素を有し得る。例えば、検査セル110は、1以上の電源、制御及び検査信号発生器(アナログ及び/又はデジタル)、温度制御デバイス等(図示せず)を含み得る。そのような電源及び信号発生器(図示せず)は、電気接続404を介して接触器408に接続し、あるいは、接触器408の一部とすることができ、接触器408を介してプローブ410に接続され得る。別の例として、検査セル110は、接触器408を取り出して異なる接触器で取って代わることのできる特徴部(図示せず)を含み得る。さらに別の例として、検査セル110は、シール414又は圧力調節器416を含む必要はない。さらに別の例として、検査セル110は、DUT112/キャリア116の組合せを検査セル110に装入し、検査セル110からDUT112/キャリア116の組合せを取り出すのを容易にするガイド機構(図示せず)を含み得る。さらに、そのようなガイド機構(図示せず)は、キャリア・アライメント特徴部118及び接触器アライメント特徴部412がカメラ又は他のそのような機構を用いずに連結するように、リフト406がDUTキャリア112/キャリア116の組合せを移動させることができる、接触器408に十分に位置合わせされる位置に、当該DUT112/キャリア116の組合せをガイドし得る。例えば、そのようなガイド機構には、ガイドレール、凹部、停止構造等(図示せず)が挙げられる。
[0060] 制御部126は、マルチDUT検査システム100の一部又は全体の動作を制御することができる。例えば、制御部126は、ローダ102、アライナ104、検査セル108及び/又はムーバ106に通信可能に接続され得る。制御部126は、制御信号をローダ102、アライナ104、検査セル108及び/又はムーバ106の1つ以上から状況信号を受信し又はそれらへ制御信号を送信し得る。
[0061] 制御部126は、デジタルメモリ128に格納されるプログラムコードに従って操作することができる1以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ)、コンピュータなどを備えることができ、当該デジタルメモリ128は、限定されるものではないが、半導体メモリデバイス、磁性メモリデバイス、光メモリデバイスなどを備えているデジタルメモリデバイス又は複数のデジタルメモリデバイス備えることができる。上記の代わりに、又は、上記に加えて、制御部126は、物理的に組み込まれた回路網を備えてもよく、制御部126はそのような物理的に組み込まれた回路網に従って全体的に又は部分的に動作し得る。本明細書中で使用するように、プログラムコードとは、メモリ128に格納することができて、制御部126によって実行することができる機械読み取り可読指示を意味する。プログラムコードの非限定的な例としては、ソフトウェア、マイクロコード、ファームウェア、スクリプト等が挙げられる。
[0062] 図1〜4Bにおいて、制御部126はDUT検査システム110の要素の全てを制御するように示されており、アライナ104及び各検査セル110は、それぞれ、制御部308及び418を含む又は制御部308及び418に接続されるように示されている。上述の構成は一例に過ぎず、変形例も考えられる。例えば、制御部126は、全ての又は一部の機能を行うこともでき、制御部308及び/又は制御部418によって行われる制御を行うことができる。別の例としては、例えば、ローダ102及び/又はムーバ106を制御する追加的な制御部を含み得る。
[0063] DUT112、ローダ102、アライナ104、ムーバ106及び検査セル110の例と共にマルチDUT検査システム100の概要が、図1〜4Bに図示され、上記のように説明された。上記説明の全体にわたって留意されるように、図1〜4Bにて図示され、上記にて説明した例は一例であって、制限することを目的とするものではない。実際、多数の変形例が可能であり、特にキャリア116、アライナ104及び検査セル110に関する変形例があることに留意されたい。マルチDUT検査システム100の多数の他の変形例も考えられる。例えば、1つ以上のローダ102、アライナ104及び/又はムーバ106があってもよい。別の例として、ローダ102及びアライナ104は個別の要素である必要はない。すなわち、例えば、アライナ104は、ローダ102の一部とすることができる。別の例として、ローダ102はマルチDUT検査システム100に含まれる必要はなく、DUT112は、アライナ104を介してシステム100に装入したり取り出したりすることができる。検査システム100の変形例のさらに別の例として、検査セル108は、複数の場所(例えば、ムーバ106周辺)に配設され得る。さらに別の例として、例えば、マルチDUT検査システム100は、DUT112(検査済み又は未検査)、キャリア116など保管することができる保管装置(図示せず)などの追加的な要素に含まれ得る。
[0064] 図5A〜12Bは、本発明のいくつかの実施形態に係る、キャリア116の実施形態、アライナ104の実施形態、及びそのようなキャリア116用の検査セル110の追加的な例を示す。図13〜15は、本発明のいくつかの実施形態に係るマルチDUT検査システム100のDUT112を検査するプロセスの一例を示す。
[0065] 図5A〜5Cは、パック・キャリア500という形でのキャリア116の実施形態の一例を示す。図6A〜7Bは、パック・キャリア500に対して構成されるアライナ104の実施形態を示しており、図8A〜9Bはパック・キャリア500に対して構成される検査セル110の実施形態を示す。
[0066] 上述のとおり、図5A〜5Cのパック・キャリア500は、本発明のいくつかの実施形態に係るキャリア116の一例である。パック・キャリア500は、このように、図1〜4Bのいずれかの、また、それらの図について上述した説明におけるキャリア116に取って代わり得る。さらに、パック・キャリア500に関して特に言及されない場合であっても、パック・キャリア500は、キャリア116に対して本願明細書において述べられる特徴又は変形例を含み得る。
[0067] 図示するように、パック・キャリア500は、DUT112(図5A及び5Cにおいて破線で示される)が配置される担持面504を有するパック502を備え得る。パック502は、基板(例えば、材料ブロック)などを備え得る。例えば、パック502は、金属板、セラミック、プレート等を備え得る。いくつかの実施形態では、パック502の厚みTPは、DUT112の厚みTDより大きくし得る。例えば、厚みTPは、DUT112の厚みTDの2、5、8、9、10倍とし得る。あるいは、厚みTPは、厚みTD以下としてもよい。
[0068] 1以上の真空溝506が、担持面504に設けられ得る。機構(図示せず)及び他の装置(図示せず)は、選択的に真空溝504における真空を作り出し、保持し、解放するように、提供される。そのような機構(図示せず)は、1以上の接続ノズル(図示せず)及び当該ノズル(図示せず)から真空溝504への通路を含み得る。溝506における真空は、担持面504上の適当な場所にDUT112を固定することができ、さらに、DUT112が担持面504上を移動がなされるように、真空の解除がDUT112を解放し得る。真空溝504及び真空を作り出して解除ための関連機構は、このように、図2A及び2Bの固定機構208の一例とすることができる。パック502は、上記の代わりに、異なるタイプの固定機構(例えば、機械的クランプなど)を含み得る。図5A及び5Cに示される真空溝504の数、形状又はパターンは一例に過ぎず、図示のものと異なるものにし得る。
[0069] 図5A及び5Cで分かるように、担持面504は、DUT112が担持面504を越えて延在するように、DUT112より小さくし得る。いくつかの実施形態では、担持面504の面積は、DUT112の領域の3/4以下、2/3以下、1/2以下、1/3以下、1/4以下とし得る。いくつかの実施形態では、担持面504の面積は、DUT112の面積の1/25以下、1/50以下又は1/75以下とし得る。担持面504の面積がDUT112の対応する面積より小さいことにより、パック・キャリア500が、より大きいキャリア116と比較して、より少ないサイズ及び/又は熱量を有することができる。このようにパック・キャリア500より小さくすることで、実施形態によっては、製造コストが低くなり、熱量が減少するなどの利点を得られる。担持面504の相対的なサイズとは関係なく、パック502は、以下で述べるように、アライナ104のチャック602及び検査セル110のチャック802の空胴606及び806の深さDにほぼ等しい厚みTPを有し得る。
[0070] パック・アラインメント特徴部510は、パック502の反対面508に配設され得る。例えば、パック・アラインメント特徴部510は、反対面508から延在する延設部又は反対面508内に延在する受け口とし得る。後述するように、パック・アラインメント特徴部510は、図6A〜7Bに示すアライナ104の構成のチャック602の空胴(cavity)アラインメント特徴部610、及び、図8A〜9Bに示す検査セル110の構成における同様なチャック802の空胴アラインメント特徴部810に対応する。パック・アラインメント特徴部510は、機械的受け口又は延設部である、対応する空胴アラインメント特徴部610及び810に嵌挿して、それによって連結する機械的特徴部(例えば、延設部又は受け口)とし得る。
[0071] 図5B及び5Cに示されるパック・アライメント特徴部510の数及び配置は、一例に過ぎず、図5B及び5Cに示されるものと異なる場所及び/又は異なるパターンである、3つより多い又は少ないパック・アライメント特徴部510とし得る。いくつかの実施形態においては、パック・アラインメント特徴部510の数及び配置は、例えば、3次元空間で6つの自由度において、あるいは、パック502の担持面504に対して概ね平行な平面で3つの自由度において、図6A〜7Bに示すアライナ104のチャック602及び図8A〜9Bに示す検査セル110のチャック802上にパック・キャリア500を運動学的に位置合わせするようなものにできる。
[0072] 図5B及び5Cに示すように、リフト連結機構512は、パック502の反対面508上に、又は、反対面508内に配設され得る。後述するように、リフト連結機構512は、図6A〜7Bに示すアライナ104のリフト618及び図8A〜9Bに示す検査セル110のパック・リフト818に連結し得る。リフト連結機構512及びリフト618は、パック502を特定の方向に向ける、同様な咬合変則形状を有し得る。
[0073] 図5A〜5Cで示すパック・キャリア500は、一例に過ぎない。したがって、例えば、パック・キャリア500が、図5A〜5Cにおいて図示される特徴部又は要素の全てを含む必要はなく、パック・キャリア500は、図5A〜5Cに図示されない追加的な特徴部又は要素を有し得るし、パック・キャリア500は、図5A〜5Cに示すものとは異なる特徴部又は要素を有し得る。例えば、図5Cに示すように、パック・キャリア500は、1以上の温度制御デバイス210(上記されている)を含み得る。あるいは、パック・キャリア500は、温度制御デバイス210を含まない。別の例として、パック・キャリア500は、DUT112の周辺に、自己充足的なクリーンルーム環境を提供し得ることができるカバー及び密閉機構(図示せず)を含み得る。さらに別の例として、DUT112は、他のタイプの固定機構(例えば、機械的クランプなど)によって、パック502の担持面504に固定され得る。真空溝506は、このように、別のタイプの固定機構で置き換わられ得る。
[0074] 図6A〜6Bは、本発明のいくつかの実施形態に係る、パック・キャリア500上にDUT112を位置合わせするために用いることができるアライナ104の構成の一例を示す。図6Aの切り抜き600は、アライナ104の内部の一部を示すものである。図示するように、図3に関して概ね上述したように、図6A及び6Bのアライナ104は、アクセスドア122を有する筐体302を含み得る。さらに図3に関して概ね上述したように、アライナ104は、1以上のカメラ304、カメラ・アラインメント特徴部312を有するカメラ架台310、及びカメラ架台310を移動する移動機構314をさらに含み得る。図6A及び6Bのアライナ104は、また、図3に関して上述したように、さらに制御部408及びメモリ316を含み得る。しかしながら、図3とは違って、図6A及び6Bに示すアライナ104の実施形態は、ステージ616、リフト618、及び可動チャック602を含み得る。これらは図3の移動機構306の一例である。
[0075] 図6A及び6Bに示すように、チャック602は上面604を有することができ、パック・キャリア500が配置され得る上面604には空胴606があってもよい。空胴606の下面608は、空胴アラインメント特徴部610を有することができ、空胴アラインメント特徴部610は、上記のように、パック502のパック・アラインメント特徴部510に対応し得る。空胴606は、図7Bに概ね図示されるように、パック・アラインメント特徴部510が空胴アラインメント特徴部610に連結する間、チャック602の上面604及びパック502の担持面504が実質的に(すなわち、およそ)同一平面上となるように、パック502の厚みTPにほぼ等しい深さDを有し得る。上面604及び担持面504の両方に配設される間、DUT112がアライナ104において位置合わせされる際に、DUT112が損傷を受けていない又は壊れていない場合、上面604及び担持面504は実質的に同一平面上となる。あるいは、パック502の担持面504、チャック602の上面604、空胴606の下面608、空胴アラインメント特徴部610、及び/又は、パック・アラインメント特徴部510の1つ以上が、図中の「z」方向において、十分に対応しており(例えば、可撓性がある)、上面604及び担持面504が実質的に同一平面上となるように、上面604及び/又は担持面504の移動を可能にし得る。
[0076] さらに図6A及び6Bに示されるように、チャック602の上面604には、1以上の真空溝614があってもよい。機構(図示せず)及び他の装置(図示せず)を設けて、選択的に真空溝614の真空を作り出し、保持し、解除し得る。そのような機構(図示せず)は、1以上の接続ノズル(図示せず)及び当該ノズル(図示せず)から真空溝614への通路を含み得る。溝614の真空は、上面604上の適当な場所にDUT112を固定し、DUT112が上面504上に又は上面504から離れるように移動できるよう、真空を解除することでDUT112を解放することができる。図6A及び6Bに示される真空溝614の数、形状又はパターンは一例に過ぎず、図示のものと異なるものにし得る。
[0077] さらに図6A及び6Bに図示されるように、チャック602は、チャック・アラインメント特徴部620を有し、チャック・アラインメント特徴部620は、カメラ架台310のカメラ・アラインメント特徴部312と連結し得る。チャック・アラインメント特徴部620は、構造的に及び機能的にキャリア・アライメント特徴部118と同じ又は同様とし得る。キャリア・アライメント特徴部118については、図3のカメラ・アラインメント特徴部312に関して上述した通りである。例えば、パック・アラインメント特徴部510が空胴アラインメント特徴部610に連結する間、チャック・アラインメント特徴部620がパック502に対して既知の位置にあるように、チャック・アラインメント特徴部620は、空胴アラインメント特徴部610に対してチャック602上に配置され得る。そして、カメラ・アラインメント特徴部312がチャック・アラインメント特徴部620に連結する間、カメラ304は、パック502(位置及び方向はパック・アラインメント特徴部510及び空胴アラインメント特徴部610によって定義される)に対して既知の位置にある。
[0078] リフト618は、パック502を空胴606内に及び空胴606外に移動させることができる可動機構とし得る。上記のように、パック502のリフト連結機構512及びリフト618は、パック502を特定の方向に向ける、同様な咬合変則形状を有し得る。可動ステージであるチャック602は、例えば、「x、y」平面で移動可能に、及び、「z」軸に対して回転自在にすることができる。ステージ616は、リフト618及びチャック602を作動及び/又は制御する駆動機構(図示せず)を含み得る。
[0079] 図7A及び7Bは、図6A及び6Bのアライナ104を、アライナ104におけるDUT112/パック・キャリア500の組合せと共に示す。図示するように、パック502は、リフト618(例えば、リフト618は、図示するように、リフト連結機構512に連結することができる)上に配設され、リフト618は、パック502をチャック602の空胴606内に(図7B)、及び、空胴606外に(図7A)移動させることができる。図示はしていないが、例えば、リフト618がパック502を空胴606内に移動させる際に、パック・アラインメント特徴部510が空胴アラインメント特徴部610と大まかに、しかし、十分に位置合わせされて連結するよう、当初の大まかな方向においてパック502をアライナ104に配置するためにガイド機構(例えば、ガイド機構318のようなもの)が設けられ得る。例えば、概ね上記したように、リフト連結機構512及びリフト618は、パック502がリフト618に連結するときにパック502が、したがって、パック・アラインメント特徴部510も、当初の大まかな方向に配置されるように、パック502を方向づける同様な咬合変則形状(interlocking irregular shapes)を有し得る。リフト連結機構512及びリフト618は、このように、図3のガイド機構318の一例とすることができる。
[0080] 移動機構314は、カメラ・アラインメント特徴部312がチャック・アラインメント特徴部620との連結の中(図7B)及び連結の外(図7A)へ移動するように、カメラ架台310を移動させ得る。上記したように、パック・アラインメント特徴部510及び空胴アラインメント特徴部610が連結され、かつ、カメラ・アラインメント特徴部312及びチャック・アラインメント特徴部620が連結されている間(図7Bに示すように)、カメラ304及びパック・アラインメント特徴部510は、互いに対して既知の位置にある。
[0081] 上記したように、アライナ104は、カメラ304をキャリア・アライメント特徴部118に連結する特徴部(例えば、カメラ・アラインメント特徴部312)を含む必要はない。例えば、カメラ304は、筐体302に、又は、筐体302における他の構造体(図示せず)に載置され得る。このような場合、カメラ304の位置は、キャリア・アライメント特徴部118に対して既知でなくてもよく、カメラ304は、DUTアラインメント特徴部212(例えば、任意の端子114)及びキャリア・アライメント特徴部118の画像を撮像することができ、それらの画像は、DUT112をキャリア116上のアライメント位置に移動させるように、制御部308(及び/又は人間の操作者)に用いられ得る。
[0082] 上記したように、真空溝506に真空を作り出したり解除したりすることによって、DUT112は、パック502の担持面504に固定したり緩めたり(unclamp)され得る。同様に、真空溝614の真空を作り出したり解除したりすることによって、DUT112は、チャック602の上面604に固定したり緩めたりされ得る。チャック602の上面604に固定されて、パック502の担持面504から解放されている間に、チャック602は、パック・アラインメント特徴部510に対してDUTアラインメント特徴部212を配置するように、パック502に対してDUT112を移動させ得る。パック・アラインメント特徴部510は、図2A及び2Bのキャリア・アライメント特徴部118と等価物である。チャックは、このように、パック・キャリア500上のアライメント位置に、DUT112を移動させ得る。
[0083] 図6A〜7Bに示されるアライナ104の構成は、一例に過ぎない。したがって、例えば、アライナ104が、図6A〜7Bにおいて図示される特徴部又は要素の全てを含む必要はなく、アライナ104は、図6A〜7Bに示されない追加的な特徴部又は要素を有し得るし、アライナ104は、図6A〜7Bに示されるものとは異なる特徴部又は要素を有し得る。例えば、図3に関して概ね上述したように、アライナ104は、カメラ・アラインメント特徴部312、カメラ架台310、又は移動機構314を含む必要はない(例えば、カメラ304は、筐体302に又は筐体302の別の構造体又は複数の構造体(図示せず)に載置され得る)。このような場合には、チャック602は、チャック・アラインメント特徴部620を含む必要はない。別の例として、2台のカメラ304が示されるが、その代わりに、1台のカメラ304のみ、又は、2台以上のカメラ304とし得る。さらに別の例として、DUT112のないパック502が、まず空胴606に配設され(例えば、パック・アラインメント特徴部510が空胴アラインメント特徴部610に連結した状態で)、DUT112は、その後、アライナ104に挿入されて、パック502の担持面504及びチャック602の上面604に配置されてもよい。さらに別の例として、DUT112は、他のタイプの固定機構(例えば、機械的クランプや静電クランプなど)によって、チャック602の上面604に固定されてもよい。真空溝614は、このように、別のタイプの固定機構で置き換えられ得る。別の例として、可動リフト1102及び/又はステージ1104は、膜キャリア1000に対してDUT112を移動する他のタイプの移動機構で置き換えられ得る。例えば、モータ駆動ステージ又はチャックなどを、可動リフト1102及び/又はステージ1104に取って代わり得る。別の例として、膜キャリア1000の担持面1004上のDUT112を移動させるように、エアージェットをDUT112の一部に選択的に吹きかける装置は、リフト1102及び/又はステージ1104と入れ替えられ得る。さらに別の例として、担持面1004上でDUT112を移動させる静電荷を選択的に生じさせる装置は、リフト1102及び/又はステージ1104に取って代わられうる。リフト1102及び/又はステージ1104の代わりの上述の例の全ては、図3の移動機構306の例とし得る。
[0084] 図8A及び8Bは、本発明のいくつかの実施形態に係るDUT112/パック・キャリア500の組合せを検査するために用いられ得る検査セル110の構成例を示す。図8Aの切り抜き800は、検査セル110の内部の一部を示す。図示するように、図4A及び4Bに関して概ね上述したように、図8A及び8Bの検査セル110はアクセスドア124を有する筐体402を含み得る。さらに図4A及び4Bに関して概ね上述したように、検査セル110はまた、電気接続404、プローブ410を有する接触器408、接触器アライメント特徴部412、シール414、及び、圧力調節器デバイス416を含み得る。図8A及び8Bの検査セル110はまた、図4A及び4Bに関して上記したように、制御部418及びメモリ420をさらに含み得る。しかしながら、図4A及び4Bと違って、図8A及び8Bにおいて図示される検査セル110の実施形態は、チャック802、チャック・リフト816、及び、パック・リフト818を含み得るもので、これらは、図4A及び4Bのリフト406の一例とし得る。
[0085] チャック802は、チャック602と同様とすることができ、同様な要素及び特徴部を有し得る。例えば、図示するように、チャック802は上面804を有し得るし、パック・キャリア500が配置され得る上面804に空胴806があってもよい。空胴806の下面808は、空胴アラインメント特徴部810を有することができ、空胴アラインメント特徴部810は、パック502のパック・アラインメント特徴部510に対応し、連結することができる。空胴806は、図9Bに概ね図示されるように、パック・アラインメント特徴部510が空胴アラインメント特徴部810に連結している間、チャック802の上面804及びパック502の担持面504が実質的に(すなわち、およそ)同一平面上となるように、パック502の厚みTPにほぼ等しい深さDを有し得る。DUT112が上面804及び担持面504の両方に配設されている間、DUT112がプローブ410によって接触される際に、損傷を受けていない又は壊れていない場合、上面804及び担持面504は実質的に同一平面上となる。
[0086] さらに図8A及び8Bに示されるように、チャック802の上面804には、1以上の真空溝814があってもよい。機構(図示せず)及び他の装置(図示せず)は、真空溝814に真空を作り出し、保持し、解除するように、選択的に設けられ得る。そのような機構(図示せず)は、1以上の接続ノズル(図示せず)及び当該ノズル(図示せず)から真空溝814への通路を含み得る。溝814における真空は、上面804上の適当な場所でDUT112を固定し、真空を解除することによって、上面804からDUT112を緩め得る。図8A及び8Bに示される真空溝814の数、形状又はパターンは一例に過ぎず、図示のものと異なるものにし得る。
[0087] さらに図8A及び8Bにおいて図示されるように、チャック802は、接触器アライメント特徴部412と連結することができるチャック・アラインメント特徴部820を有し得る。チャック・アラインメント特徴部820は、図4A及び4Bに関して上述したように、構造的及び機能的に、キャリア・アライメント特徴部118と同じ又は同様とし得る。例えば、パック・アラインメント特徴部510が空胴アラインメント特徴部810に連結する間、チャック・アラインメント特徴部820がパック502に対して既知の位置にあるように、チャック・アラインメント特徴部820は、空胴アラインメント特徴部810に対してチャック802上に配置され得る。上記したように、プローブ410は、接触器アライメント特徴部412及び空胴アラインメント特徴部810に対して既知の位置とすることができ、DUTアラインメントマーク212は、したがって、DUT112の端子114も、アライナ104において、パック・アラインメント特徴部510に対して対応する既知の位置に位置合わせされた。このように、接触器アライメント特徴部412がチャック・アラインメント特徴部820に連結し、パック・アラインメント特徴部510が空胴アラインメント特徴部810に連結すると、プローブ410は端子114と位置が揃う。
[0088] リフト818は、パック502を空胴806内に及び空胴806外に移動することができる可動機構とし得る。チャック・リフト816は、チャック802を、したがって、アラインメント特徴部802も、接触器アライメント特徴部412と連結するように及び連結しないように、移動させ得る。
[0089] 図9A及び9Bは、図8A及び8Bにおいて図示される検査セル110を、検査セル110のDUT112/パック・キャリア500の組合せと共に示す。リフト818は、上記の通り、リフト618のようなものとし得る。すなわち、パック502は、リフト818(例えば、リフト818は、図示するように、リフト連結機構512に連結することができる)上に配設され、リフト818は、チャック802における空胴806内に(図7Bと同様)及び空胴806外に(図7Aと同様)、パック502を移動させ得る。図示はしていないが、例えば、リフト818がパック502を空胴606内に移動する際に、パック・アラインメント特徴部510が空胴アラインメント特徴部810にと大まかに、しかし、十分に位置合わせされて連結するように、当初の大まかな方向においてパック502を検査セル110に配置するためのガイド機構(例えば、ガイド機構422のようなもの)が設けられ得る。例えば、リフト連結機構512及びリフト818は、パック502がリフト818に連結するときに、パック502、したがって、パック・アラインメント特徴部510も、当初の大まかな方向に配置されるように、パック502を方向づける同様な咬合変則形状を有することができる。リフト連結機構512及びリフト818は、このように、図4のガイド機構422の一例とすることができる。そのようなガイド機構(図示せず)の他の例として、ガイドレール(図示せず)などが挙げられる。
[0090] チャック・リフト816は、図9Aに示すように、チャック・アラインメント特徴部820が接触器アライメント特徴部412との連結から移動するように、チャック802を移動させ得る。チャック・リフト816は、図9Bに示すように、チャック・アラインメント特徴部820を移動させて接触器アライメント特徴部412と連結するように、チャック802を移動させ得る。上記のように、圧力調節器416は、接触器408とDUT112との間の空気圧を上昇させたり減少させたりし得る。
[0091] 上記したように、真空溝506に真空を作り出したり解除したりすることによって、DUT112は、パック502の担持面504に固定されたり緩めたりされ得る。同様に、真空溝814に真空を作り出し解除したりすることによって、DUT112は、チャック802の上面804に固定されたり緩められたりされ得る。
[0092] 図8A〜9Bにおいて図示した検査セル110の構成は、一例に過ぎない。したがって、例えば、検査セル110が、図8A〜9Bにおいて図示される特徴部又は要素の全てを含む必要はなく、検査セル110は、図8A〜9Bに図示されない追加的な特徴部又は要素を有したり、検査セル110は、図8A〜9Bに示されるものとは異なる特徴部又は要素を有し得る。例えば、DUT112は、他のタイプの固定機構(例えば、機械的クランプなど)によって、チャック802の上面804に固定され得る。真空溝814は、このように、別のタイプの固定機構で置き換えられ得る。別の例として、検査セル110は、圧力調節器416又はシール414を含む必要はない。
[0093] 図10A及び10Bは、膜キャリア1000の形でのキャリア116の実施形態の一例を示す。図11A及び11Bは、膜キャリア1000のために構成されるアライナ104の実施形態を図示し、図12A及び12Bは、膜キャリア1000のために構成される検査セル110の実施形態を図示する。
[0094] 上述のとおり、図10A及び10Bの膜キャリア1000は、本発明のいくつかの実施形態に係るキャリア116の一例である。膜キャリア1000は、このように、図1〜4Bのいずれかの、また、それらの図について上述した説明におけるキャリア116に取って代わり得る。さらに、膜キャリア1000に関して特に言及されない場合であっても、膜キャリア1000はキャリア116に関して本願明細書において述べられる特徴又は変形例を含み得る。
[0095] 図示するように、膜キャリア1000は、DUT112(図10A及び10Bにおいて破線で示される)が配置される担持面1004を有する膜基板1002を備え得る。膜基板1002は、基板(例えば、材料ブロック)などを備え得る。例えば、膜基板1002は、金属板、セラミック板などを備えることができる。いくつかの実施形態では、膜基板1002の厚みTMは、DUT112の厚みTD以下とし得る。例えば、厚みTMは、DUT112の厚みTDの90パーセント、80パーセント、70パーセント、60パーセント、50パーセント、40パーセント以下とし得る。あるいは、厚みTMは厚みTDの異なるパーセンテージとすることができ、厚みTMはTD以上とすることができる。膜基板1002の厚みTMが比較的小さいことは、膜キャリア500を、より大きいキャリア116と比較して、より少ないサイズ及び/又は熱量を有することができるようになる。このように膜キャリア1000より小さくできることで、実施形態によっては、製造コストを低くしたり、熱量が減少したりするなどの利点を得られる。
[0096] 1以上の真空溝1006は、担持面1004に設けられ得る。機構(図示せず)及び他の装置(図示せず)は、真空溝1004において真空を作り出し、保持し、解除するように、選択的に設けられ得る。そのような機構(図示せず)は、1以上の接続ノズル(図示せず)及び当該ノズル(図示せず)から真空溝1006への通路を含み得る。溝1006の真空は、担持面1004上の適当な場所にDUT112を固定し、DUT112が担持面1004上を移動できるように、真空を解除することでDUT112を解放し得る。真空溝1006及び真空を作り出して解除関連機構は、このように、図2A及び2Bの固定機構208の一例とすることができる。膜基板1002は、上記の代わりに、異なるタイプの固定機構(例えば、機械的クランプなど)を含み得る。図10A及び10Bに示される真空溝1006の数、形状又はパターンは一例に過ぎず、図示のものと異なるものにすることができる。
[0097] 図示するように、膜基板1002の担持面1004は、DUT112のサイズよりも大きくし得る。さらに図示されるように、膜基板1002は、上記したようなキャリア・アライメント特徴部118を含み得る。アラインメント特徴118は、DUT112が配設され得る担持面1004上の領域外に配設され得る。膜基板1002はまた、リフト・ホール1008を含むことができ、このリフト・ホール1008は、DUT112が配設され得る担持面1004上の領域内にある膜基板1002に配設され得る。後述するように、リフト・ホール1008は、可動リフト1102(図11A及び11Bを参照)が膜基板1002を通過したり、DUT112を膜基板1002の担持面1104から持ち上げたりすることを可能にする。さらに後述するように、リフト・ホール1008は、可動リフト1102より大きくすることができ、それによって、可動リフト1102は、したがって、DUT112も、「x、y」平面を移動、及び/又は、膜基板1002に対する「z」軸の周りを回転することができる。当然、リフト・ホール1008と可動リフト1102のサイズの違いが大きいほど、可動リフト1102が膜キャリア1002に対して移動することができる距離は大きくなる。いくつかの実施形態では、各リフト・ホール1008は、可動リフト1102の大きさの1.25、1.5、1.75、2.8倍以上とすることができる。
[0098] 図10A及び10Bに示す膜キャリア1000は、一例に過ぎない。したがって、例えば、膜キャリア1000が、図10A及び10Bにおいて図示される特徴部又は要素の全てを備える必要はなく、膜キャリア1000は、図10A及び10Bに図示されない追加的な特徴部又は要素を有し得るし、膜キャリア1000は、図10A及び10Bに図示されるものとは異なる特徴部又は要素を有し得る。例えば、図10Bに示すように、膜キャリア1000は、1以上の温度制御デバイス210(上記されている)を含み得る。あるいは、膜キャリア1000は、温度制御デバイス210を含まない。別の例として、膜キャリア1000は、DUT112周辺に、自己充足的なクリーンルーム環境を提供することができるカバー及び密閉機構(図示せず)を含み得る。さらに別の例として、DUT112は、例えば、機械的クランプなどのような他のタイプの固定機構によって、膜基板1002の担持面1004に固定され得る。真空溝1006は、このように、別のタイプの固定機構で置き換えられ得る。さらに別の例として、リフト・ホール1008及び/又はキャリア・アライメント特徴部118の数、配置、及びパターンは、図10A及び10Bに示されるものと異なるものとし得る。
[0099] 図11A及び11Bは、本発明のいくつかの実施形態に係る、膜キャリア1000上にDUT112を位置合わせするために用られ得るアライナ104の構成の一例を示す。図示するように、図3に関して概ね上述したように、図11A及び11Bのアライナ104は、アクセスドア122を有する筐体302を含み得る。さらに図3に関して概ね上述したように、アライナ104は、さらに、1以上のカメラ304、カメラ・アラインメント特徴部312を有するカメラ架台310、及びカメラ架台310を移動する移動機構314を含み得る。図11A及び11Bのアライナ104はまた、図3に関して上述したように、制御部308及びメモリ316を含み得る。しかしながら、図3とは違って、図11A及び11Bに示すアライナ104の実施形態は、図3の移動機構306の一例であるステージ1104及び可動リフト1102を含み得る。
[00100] 図11A及び11Bに示すように、ステージ1104は、膜キャリア1000を保持し得る。膜キャリア1000は、それゆえ、可動リフト1102が、図11Aに示すようなステージ1104から膜キャリア1000のリフト・ホール1008内に又はリフト・ホール1008を介して延在するように、図11Aに示すようなステージ1104に配置され得る。(図11A及び11Bに示される図におけるリフト・ホール1008は膜基板1002の内部にあり得るので、図11Aにおいて、リフト・ホール1008は破線で示される。リフト・ホール1008内部にある可動リフト1102の一部も破線で示される。)上記したように、DUT112は、真空溝1006に真空を作り出し解除したりすることによって、膜基板1002の担持面1004に固定され、緩められ得る。
[00101] ステージ1104は、可動リフト1102を「z」軸(図示されるように、膜基板1002の担持面1004に垂直にし得る)に沿って移動し、それによって、図11Bに示すように、DUT112を担持面1104から持ち上げる機構(図示せず)を含み得る。ステージ1104は、さらに、可動リフト1102を「x、y」平面(図示されるように、膜基板1002の担持面1004と平行にし得る)で移動させ、及び/又は、可動リフト1102を「z」軸の周りで回転させる機構(図示せず)を含み得る。上記のように、膜基板1002におけるリフト・ホール1008が、可動リフト1102より大きい限り、ステージ1104は、かように、DUT112を、「x、y」平面で移動させ、及び/又は、DUT112を膜基板1002に対する「z」軸の周りで回転させ得る。以下のことを2回以上繰り返すことによって、DUT112は、膜基板1002に対して、リフト・ホール1008及び可動リフト1102のサイズの差よりも大きい距離を移動させられ得る。すなわち、リフト・ホール1008内の第1の位置における可動リフト1102によって、DUT112を膜基板1002の担持面1004から持ち上げ、膜基板1002に対して可動リフト1102(したがって、DUT112)を移動させ、DUT112を担持面1004へ下ろし、可動リフト1102をリフト・ホール1008内の第1の位置へと戻すこと、である。このように、真空溝1006が真空状態でなく、したがって、DUT112が膜基板1002の担持面1004から緩められている間、ステージ1104は、可動リフト1102を移動させることによって、膜基板1002の担持面1004上で、アラインメント特徴118に対するアライメント位置にDUT112を移動させ得る。
[00102] 図11A及び11Bに示すように、移動機構314は、カメラ架台310のカメラ・アラインメント特徴部312を移動させ、キャリア・アライメント特徴部118と機械的に連結し、連結を外すといったことをし得る。概ね上述したように、カメラ304は、カメラ・アラインメント特徴部312及びキャリア・アライメント特徴部118が連結されている間、カメラ・アラインメント特徴部312に対する、したがって、キャリア・アライメント特徴部118にも対する既知の位置にあり得る。カメラ304によって取得されたDUTアラインメント特徴部212の画像(上記のように端子114の一部でありうる)は、かように、膜基板1002の担持面1004上のアライメント位置にDUT112を移動させるのに用いられ得る。
[00103] 上述のように、アライナ104は、カメラ304をキャリア・アライメント特徴部118に連結する特徴部(例えば、カメラ・アラインメント特徴部312)を含む必要はない。例えば、カメラ304は、筐体302に、又は、筐体302における他の構造体(図示せず)に載置され得る。この場合、カメラ304の位置は、キャリア・アライメント特徴部118に対して既知でなくてもよく、カメラ304は、DUTアラインメント特徴部212(例えば、任意の端子114)及びキャリア・アライメント特徴部118の画像を撮像し、それらの画像を制御部308(及び/又は人間の操作者)に用いることによって、DUT112をキャリア116上のアライメント位置に移動させ得る。別の例として、カメラ304は、アライメント特徴部118、及び、クランプ(図示せず)又は筐体302にあるが、カメラ304に直接連結しない同様のデバイスのアラインメント特徴部(図示しないが、カメラ・アラインメント特徴部312のようなものでありうる)に対する既知の位置にあってもよい。クランプや他のデバイス(図示せず)のそうしたアラインメント特徴部(図示せず)は、キャリア・アライメント特徴部118と連結し、それによって、キャリア・アライメント特徴部118がカメラ304に対する既知の位置となる位置に、膜キャリア1000を移動させ得る。
[00104] 図11A及び11Bに示されるアライナ104の構成は、一例に過ぎない。したがって、例えば、アライナ104が、図11A及び11Bにおいて図示される特徴部又は要素の全てを含む必要はなく、アライナ104は、図11A及び11Bに示されない追加的な特徴部又は要素を有し得るし、アライナ104は、図11A及び11Bに示されるものとは異なる特徴部又は要素を有し得る。例えば、図3に関して概ね上述した様に、アライナ104は、カメラ・アラインメント特徴部312、カメラ架台310、又は移動機構314を含む必要はない(例えば、カメラ304は、筐体302に又は筐体302の別の構造又は構造(図示せず)に載置され得る)。別の例としては、上記したように、機械的にキャリア・アライメント特徴部118と連結して、それによって膜キャリア1000をカメラ304に対する所定の位置にさせる筐体302における機械的連結機構(図示せず)があってもよい。別の例として、2台のカメラ304が示されるが、その代わりに、1台のカメラ304のみ、又は、2台以上のカメラ304とし得る。さらに別の例として、図11A及び11Bに示される可動リフト1102よりも多く又は少なくすることができ、可動リフト1102は、図11A及び11Bに示されるものとは違う位置又はパターンに配置され得る。
[00105] 図12A及び12Bは、本発明のいくつかの実施形態に係るDUT112/膜キャリア1000の組合せを検査するために用られ得る検査セル110の構成例を示す。図示するように、図4A及び4Bに関して概ね上述したように、図12A及び12Bの検査セル110は、アクセスドア124を有する筐体402を含み得る。さらに図4A及び4Bに関して概ね上述したように、検査セル110は、電気接続404、プローブ410を有する接触器408、接触器アライメント特徴部412、シール414、及び、圧力調節器デバイス416を更に含み得る。図12A及び12Bの検査セル110は、また、図4A及び4Bに関して上記したように、更に制御部418及びメモリ420を含み得る。しかしながら、図4A及び4Bとは違って、図12A及び12Bにおいて図示される検査セル110の実施形態は、チャック1202及びチャック・リフト1204を含み得る。これらは、図4A及び4Bのリフト406の一例とすることができる。図12A及び12Bに示すように、ステージ1104は、図11A及び11Bに示されるアライナ104の膜基板1002の担持面1004上におけるアライメント位置に移動して、固定されたDUTと共に、DUT112/膜キャリア1000の組合せを保持することができる。DUT112/膜キャリア1000は、したがって、図11Aに示すように、ステージ1104に配置され得る。
[00106] 図示はしていないが、例えば、キャリア・アライメント特徴部118が接触器アライメント特徴部412に大まかに、しかし、十分に位置合わせされるように、ガイド機構は、当初の大まかな方向において検査セル110におけるDUT112/膜キャリア1000をガイドするために、筐体403に設けられ得る。そのようなガイド機構(図示せず)の例としては、ガイドレール、停止構造など(図示せず)が挙げられる。
[00107] 図示するように、チャック・リフト1204は、図12Aに示すように、キャリア・アラインメント特徴部118が接触器アライメント特徴部412との連結を外すように、チャック1202を移動させ得る。チャック・リフト1204は、また、図12Bに示すように、キャリア・アラインメント特徴部118が移動して接触器アライメント特徴部412と連結するように、チャック1202を移動させ得る。上記のように、圧力調節器416は、接触器408とDUT112との間の空気圧を上げたり下げたりし得る。
[00108] 図12A及び12Bにおいて図示する検査セル110の構成は、一例に過ぎない。したがって、例えば、検査セル110が、図12A及び12Bにおいて図示される特徴部又は要素の全てを含む必要はなく、検査セル110は、図12A及び12Bに図示されない追加的な特徴部又は要素を有し得るし、検査セル110は、図12A及び12Bに示されるものとは異なる特徴部又は要素を有し得る。別の例として、検査セル110は、圧力調節器416又はシール414を含む必要はない。
[00109] 本発明のいくつかの実施形態に係るマルチDUT検査システム100の例及びマルチDUT検査システム100の要素の実施形態の様々な例が、上記のように図示され、説明された。次に、マルチDUT検査システム100のDUT112を検査するプロセスの例が、図13〜15に関して説明される。しかしながら、マルチDUT検査システム100は、説明のために提供されている図13〜15において図示されるプロセスに従った動作に限られるものではない。
[00110] 概ね上述したように、複数のDUT112は、アライナ104でキャリア116上にDUT112を位置合わせして、続いて、DUT112/キャリア116の組合せを、DUT112が検査される検査セル110に装入することによって、マルチDUT検査システム100にて検査され得る。後述するように、マルチDUT検査システム100は、複数のDUT112を連続して検査されることに限られない。むしろ、マルチDUT検査システム100は、複数のDUT112を並行して検査さえ得る。
[00111] 図13は、本発明のいくつかの実施形態に係る図1のマルチDUT検査システム100を運用するプロセス1300を示す。いくつかの実施形態では、プロセス1300は、制御部126上で実行し得る。例えば、メモリ128及び/又は物理的に組み込まれた回路(図示せず)に格納されたプログラムコードに従って動作しながら、制御部126は、プロセス1300を実行し得る。このように、プロセス1300は、メモリ128に格納されるプログラムコードとして、全体的に又は部分的に具現化され得る。あるいは、プロセス1300は、図1に示されない他の装置で実行することができる。さらに別の変形例として、プロセス1300は、操作者たる人間によって全体的に又は部分的に実施され得る。
[00112] 複数のDUT112(例えば、2、3、5、10、20個以上)は、所定時間にマルチDUT検査システム100に置かれ、当該DUT112はシステム100内の異なるポイントに置かれ得る。図13を参照すると、プロセス1300は、プロセス1300が、1以上のDUT112がマルチDUT検査システム100における特定のポイント(DUT112が違うポイントへ移動する準備が整ったポイント)にあることを示す指示を待つ、ループ又は同様の動作上の特徴(例えば、割込み駆動動作特徴)を含み得る。そのような3つのポイントの例が、図13に示される。ステップ1302では、プロセス1300は、1以上の新しいDUT112があるかどうかを判定し得る。新しいDUT112は、例えば、ローダ102に装入されるDUT112とし得る。ステップ1306では、プロセス1300は、1以上のDUT112がアライナ104においてキャリア116上に位置合わせされたかどうか判定し、ステップ1310では、プロセス1300は、1以上のDUT112が検査セル110での検査を全て終えたかどうか判定し得る。
[00113] ステップ1302では、プロセス1300は、検査準備の整った新しいDUT112(又は複数のDUT112)があるかどうか判定し得る。新しいDUT112がローダ102に装入されると、ローダ102は信号、メッセージなどを制御部126に送信し得る。ステップ1302は、このように、例えば、そのような信号かメッセージをローダ102から受信したかどうかを判定することによって実行され得る。別の例として、プロセス1300は、1以上の新しいDUT112があるかどうか判定するために、ステップ1302でローダ102を問い合わせ得る。プロセスがステップ1302で検査準備のできた新しいDUT112があると判定すれば、プロセス1300は、アライナ104にて、キャリア116上に新しいDUT112を位置合わせするプロセスをステップ1304にて開始し得る。後述するように、図14のプロセス1400はDUT112をアライナ104で位置合わせするプロセスの一例であり、プロセス1300は、ステップ1304で、プロセス1400を開始し得る。
[00114] ステップ1306で、プロセス1300は、アライナ104内に、キャリア116上のアライメント位置に移動されたDUT112があるかどうか判定し得る。アライナ104がDUT112をキャリア116上で位置合わせするプロセスを完了すると、アライナ104は、信号、メッセージなどを制御部126に送信し得る。ステップ1306は、このように、例えば、そのような信号かメッセージをアライナ104から受信したかどうかを判定することによって実行し得る。別の例として、プロセス1300は、ステップ1306にて、DUT112が、アライナ104において、キャリア116上のアライメント位置にあるかどうか判定するために、ステップ1306でアライナ104に問い合わせ得る。プロセスが、ステップ1306にて、DUT112がアライナ104においてキャリア116上のアライメント位置にあると判定すると、プロセス1300は、ステップ1308にて、検査セル110にて位置合わせされたDUT112を検査するプロセスを開始し得る。後述するように、図15のプロセス1500は、検査セル110のDUT112を検査するプロセスの一例であり、プロセス1300は、ステップ1308で、プロセス1500を開始し得る。
[00115] ステップ1310で、プロセス1300は、検査が完了したDUT112が検査セル110にあるかどうかを判定し得る。検査セル110がDUTを検査するプロセスを完了すると、検査セル110は、信号、メッセージなどを制御部126に送信し得る。ステップ1310は、このように、例えば、そのような信号かメッセージを検査セル110から受信したかどうかを判定することによって実行し得る。別の例として、プロセス1300は、ステップ1310にて、検査セル110において検査が完了したかどうかを判定するために、検査セル110に問い合わせ得る。プロセスが、ステップ1310にて、検査されたDUT112が検査セル110にあると判定すると、プロセス1300は、ステップ1312にて、検査されたDUTの検査後処理を開始し得る。検査後処理は、検査システム100から検査されたDUT112を取り出すといった程度の簡単なものか、又は、DUT112に関する情報を得るといったものが挙げられる。後述するように、図16のプロセス1600は、検査されたDUT112の検査後処理のためのプロセスの一例であり、プロセス1300は、ステップ1312で、プロセス1600を開始し得る。
[00116] さらに図13を参照すると、図示するように、プロセス1300は、DUT112の温度を設定するステップ1314を含み得る。温度は、例えば、DUT112が検査セル110で検査される温度とし得る。ステップ1314は、プロセス1300の間、いつでも実行することができるので、ステップ1314は図3では浮動の状態で示されている。例えば、ステップ1314は、DUT112が検査セル110で検査される温度におおよそなるように、DUT112がキャリア116に配置された後DUT112がキャリア116に位置合わせされる前に、実行され得る。別の例として、ステップ1314は、DUT112がキャリア116に位置合わせされた後(例えば、ステップ1304での開始時)、DUT112/キャリア116の組合せが検査セル110に装入される前(例えば、ステップ1308での開始時)のいつでも実行され得る。いつ行われるかにかかわらず、ステップ1314は、DUT112を所望の温度(例えば、DUT112が検査セル110で検査される温度)にするために、温度制御デバイス210(図3、5A、5B及び10を参照)を起動させることを備え得る。いくつかの実施形態では、プロセス1300はステップ1314を含む必要はない、又は、ステップ1314は、プロセス1300の所与の実行時に行われる必要はない。
[00117] プロセス1300は、マルチDUT検査システム100でDUT112を検査するプロセスの実施形態の一例に過ぎない。例えば、プロセス1300は、図13に示されない追加的なステップを有し得るし、プロセス1300は、図13に示されるステップの全てを有する必要はなく、プロセス1300は、図13に示すものとは異なるステップを有してもよく、及び/又は、図1300に示されるステップの順序は違っていてもよい。
[00118] 上述のとおり、図14は、アライナ104においてキャリア116上でDUT112を位置合わせするプロセス1400の一例を示すものであり、プロセス1400は、プロセス1300のステップ1304で開始し得る。いくつかの実施形態では、プロセス1400は、アライナ104の制御部308及び/又は検査システム100の制御部126によって実行される。例えば、ステップ1402は制御部126によって実行され、ステップ1404〜1410は制御部308によって実行され得る。いくつかの実施形態では、プロセス1400は、メモリ316、メモリ128及び/又は物理的に組み込まれた回路(図示せず)に格納されたプログラムコードに従って動作する制御部308及び/又は制御部126によって、実行され得る。このように、プロセス1400は、メモリ316及び/又は128に格納されるプログラムコードとして、全体的に又は部分的に実施され得る。あるいは、プロセス1400は、図に示されない他の装置で実行され得る。さらに別の変形例として、プロセス1400は、操作者たる人間によって全体的に又は部分的に実施され得る。
[00119] 上述のとおり、プロセス1400は、プロセス1300が検査される新しいDUTがあるとステップ1302で判定した後、ステップ1304でプロセス1300によって開始される。図14に示すように、ステップ1402にて、新しいDUT112は、アライナ104に装入され得る。新しいDUT112は、上記したいずれの方法で、アライナ104に装入され得る。例えば、新しいDUT112は、アライナ104の(例えば、ローダ102の)外でキャリア116上に配置され、DUT112/キャリア116の組合せがアライナ104に装入され得る。あるいは、新しいDUT112はアライナ104に装入され、アライナ104にすでにあるキャリア116に配置され得る。いずれにせよ、ロボットアーム120を含んでいるムーバ106は、ローダ102からアライナ104へ、新しいDUT112又はDUT112/キャリア116の組合せを移動させ得る。その結果、図3にて図示したような、アライナ104内にあるDUT112/キャリア116の組合せとなり得る。すなわち、図7Bに示すように、パック・アラインメント特徴部510が空胴アラインメント特徴部に連結した状態で、パック502が空胴606に配設されている、DUT112/パック・キャリア500の組合せ、又は、図11Aに示すように、膜基板1002がステージ1104に配置されているDUT112/膜キャリア1000組合せ、である。
[00120] アライナ104が利用できない(例えば、別のDUTがアライナ104にある)場合、アライナ104が利用可能になるまで、プロセス1400は、新しいDUT112を保持場所(図示せず)へ移動させ、又は、DUT112をローダ102に残すよう構成され得る。上記したように、マルチDUT検査システム100は、1つ以上のアライナ104であってもよい。
[00121] 上記のように図3に関して上述したように、アライナ104は、移動機構314及びカメラ・アラインメント特徴部312を備えるカメラ架台310に連結する1以上のカメラ304から成るカメラシステムを含み得る。ステップ1404で、プロセス1400は、カメラ304がキャリア116に対する既知の位置になるように、カメラシステムをドッキングさせ得る。例えば、図3に示されるアライナ104の実施形態において、移動機構314は、カメラ・アライメント特徴部312が、図3に示すように、キャリア・アライメント特徴部118と連結するように、カメラ架台310を移動させ得る。上記のように、カメラ304は、続いて、キャリア・アライメント特徴部118に対する既知の位置になる。別の例としては、図6A及び6B(図5A〜5Cに図示されるパック・キャリア500を利用する)に示されるアライナ104の実施形態において、図7Bに示すように、カメラ・アラインメント特徴部312がチャック・アラインメントに特徴620と連結するように、移動機構314は、カメラ架台310を移動させ得る。上記のように、カメラ304は、続いて、チャック・アライメント特徴部620に対する既知の位置になる。さらに別の例として、図11A及び11B(図10A及び10Bに図示される膜キャリア10000を利用する)に示されるアライナ104の実施形態において、図11A及び11Bに示すように、カメラ・アラインメント特徴部312がキャリア・アラインメントに特徴118と連結するように、移動機構314は、カメラ架台310を移動させ得る。そして、上記のように、カメラ304は、キャリア・アライメント特徴部118に対する既知の位置になる。
[00122] あるいは、ステップ1404は、上記のように、アライナ104においてクランプ又は他のデバイス(図示せず)の連結機構(図示せず)を移動させて、キャリア・アライメント特徴部118と連結することによって行われ得る。そのような連結機構(図示せず)は、カメラ304に対して既知の位置にあり、キャリア・アライメント特徴部118との連結によって、キャリア・アライメント特徴部118を、したがって、キャリア116を(例えばパック・キャリア500及び膜キャリア1000など、本願明細書において開示したキャリア116のいずれの実施形態も含む)を、カメラ304に対する既知の位置に移動させ得る。
[00123] しかしながら、上記のように、アライナ104のいくつかの実施形態は、ドッキング機能のないカメラシステムを持たない。例えば、アライナ104のそのような実施形態では、筐体302又はカメラ・アラインメント特徴部312のないアライナ104の別の構造体に載置された1以上のカメラ304を備え得る。ステップ1404は、アライナ104のそのような実施形態に対し、プロセス1400から省略又は取り去ることができる。
[00124] 図14のステップ1406で、プロセス1400は、キャリア116上でDUT112を位置合わせするために、必要に応じて、DUT112及び/又はキャリア116の全て又は一部の画像(例えば、デジタル画像)を取得し得る。アライナ104のカメラシステムがステップ1404に関して上記したようなドッキング機能を有する場合、プロセス1400はDUTアラインメント特徴部212の画像だけを取得し得る。(上記したように、図においては、DUTアラインメント特徴部212は、DUT112の1以上の端子114の全て又は一部であるが、アラインメント特徴部212は、1以上の端子114から既知のオフセットを有する、異なった構造、形状、マークなどとし得る。)カメラ304はキャリア116に対する既知の場所にあるので、DUT112は、アラインメント特徴部212の画像だけを用いて、キャリア112上で位置合わせされ得る。
[00125] 一方で、アライナ104がステップ1404に関して上述したドッキング機能を有していない場合、プロセス1400は、ステップ1406で、DUTアラインメント特徴部212及びキャリア116上のアラインメント特徴部の画像を取得し得る。例えば、図3に示されるアライナ104の実施形態がカメラ・アラインメント特徴部312を含んでいない場合、DUTアラインメント特徴部212及びキャリア・アライメント特徴部118の画像を、ステップ1406で取得し得る。別の例として、図6A及び6Bに示されるアライナ104の実施形態がカメラ・アラインメント特徴部312を含んでいない場合、DUTアラインメント特徴部212及びチャック・アライメント特徴部620の画像を、ステップ1406で取得し得る。さらに別の例として、図11A及び1Bに示されるアライナ104の実施形態がカメラ・アラインメント特徴部312を含んでいない場合、DUTアラインメント特徴部212及びキャリア・アライメント特徴部118の画像を、ステップ1406で取得し得る。
[00126] ステップ1406がどのように行われるかにかかわらず、いくつかの実施形態では、カメラ304によって撮像される画像は、DUT112の端部130の全体又は一部を含み得る。例えば、当該画像は、端部130の全て又は方向マーク132を含む端部130の一部を含み得る。上記のような、方向マーク132は、端部130の変則部であり得る。そのような実施形態において、ステップ1406は、DUT112の端部130の一部又は全てに対してDUT112のアラインメント特徴部212(例えば、端子114)の位置を特定することを含み得る。例えば、ステップ1406は、方向特徴部132(例えば、端部130の変則部)に対する、DUT112のアラインメント特徴部212(例えば、端子114)の位置を特定することを含み得る。また、ステップ1406の一部として、それらの特定された位置は、アライナ104において位置合わせされるDUT112のアラインメント特徴部212(例えば、端子114)を見つけるように、メモリ(例えば、メモリ316及び/又はメモリ128に格納され、プロセス1400の今後の実行に利用され得る。例えば、プロセス1400は、カメラ304で撮像された画像中において、DUT112の端部130又は端部130の一部(例えば、方向マーク132)を見つけ、そして、前回のDUT112の端部130又は端部130の一部(例えば、方向マーク132)に関するアラインメント特徴部212の格納した位置を利用してアラインメント特徴部212の位置を特定することによって、アライナ104にて位置合わせされる次のDUT112のアラインメント特徴部212(例えば、端子114)を見つけ得る。
[00127] 図14のステップ1408で、プロセス1400は、キャリア116上のアライメント位置にDUT112を移動させるために、ステップ1406で得られた画像を利用し得る。図3に図示されるアライナ104の実施形態において、ステップ1406は、以下の通りに成し遂げられる。すなわち、固定機構208は、DUT112がキャリア116の担持面204上を自由に移動するように、DUT112を解放し得る。移動機構306は、続いて、DUTがキャリア116上のアライメント位置になるまで、キャリア116対してDUT112を移動させ得る。上記のように、移動機構306は、実際のところ、DUT112、キャリア116、又はDUT112及びキャリア116の両方を移動させ得る。一旦DUT112がキャリア116上のアライメント位置になると、固定機構208は、キャリア116上のアライメント位置にあるDUT112を固定するために、係合され得る。
[00128] パック・キャリア500用の図6A及び6Bに図示されるアライナ104の実施形態において、ステップ1408は、以下の通りに成し遂げられる。図7Bを参照すると、パック502の担持面504の真空溝506の真空は、DUT112が担持面504上を自由に移動するように、解除され、真空は、DUT112が上面604に固定されるように、チャック602の上面604の真空溝614において作り出され得る。チャック602は、続いて、DUTがパック・キャリア500上のアライメント位置になるまで、パック502対してDUT112を移動させ得る。一旦DUT112がパック・キャリア500上のアライメント位置にあると、DUT112は、真空溝506に真空を作り出すことによって、パック502の担持面504に固定され得る。真空溝614の真空は解除され、それによって、チャック602の上面604からDUT112が解放される。上記したように、真空溝506及び/又は真空溝614は、別のタイプの固定機構(例えば、機械的クランプなど)で置き換えられ得る。
[00129] 膜キャリア1000の使用に対する図10A及び10Bに図示されるアライナ104の実施形態において、ステップ1408は、以下の通りに成し遂げられる。すなわち、図11Aを参照すると、膜基板1002の担持面1004の真空溝1006の真空は、DUT112が担持面1004上を自由に移動するように、解除され得る。可動リフト1102は、続いて、図11Bに示すように、膜基板1002の担持面1004からDUT112を持ち上げ得る。ステージ1104は、可動リフト1102を、したがってDUT112を、DUTが膜キャリア1000上のキャリア・アライメント特徴部118に対するアライメント位置になるまで、キャリア・アライメント特徴部118に対して移動させ得る。可動リフト1102は、続いて、DUT112を下降させ、膜基板1102の担持面1004へ戻し得る。上記は、DUT112が膜キャリア1000上のアライメント位置になるまで、必要に応じて繰り返し得る。続いて、真空溝1006に真空を作り出すことによって、DUT112は、アライメント位置にて担持面1004に固定され得る。上記したように、真空溝1006は、例えば機械的クランプなどのような別のタイプの固定機構で置き換えられ得る。
[00130] ステップ1408の後、DUT112は、アライメント位置にてキャリア116に固定される。上記したように、「位置合わせされる」又は「アライメント位置」とは、DUT112の端子114が、端子114及びプローブ410が接触することによって電気接続を確立するよう、接触器408のプローブ410に十分に位置合わせされるように、DUT112は、検査セル110の対応する接触器アライメント特徴部(例えば、接触器アライメント特徴部412又は空胴アラインメント特徴部810)にドッキングするキャリアのアラインメント特徴部(例えば、キャリア・アライメント特徴部118又はパック・アラインメント特徴部510)に対して、キャリア116(又は、パック・キャリア500及び膜キャリア1000を含む、本願明細書において記載されているキャリア116のいずれの実施形態)上に配置される、ことを意味する。
[00131] ステップ1410で、プロセス1400は、アラインメントが完了したという信号又はメッセージを送信し得る。例えば、プロセス1400は、制御部126にそのような信号又はメッセージを送信し、これによって、図13のプロセス1300にステップ1306の次の実行で肯定的決定をさせ、ステップ1308に分岐させ、キャリア116/DUTの組合せを検査セル110に装入させ得る。
[00132] プロセス1400は、しかし、アライナ104においてキャリア116上にDUT112を位置合わせするプロセスの実施形態の一例に過ぎない。例えば、プロセス1400は、図14に示されない追加的なステップを有し得るし、プロセス1400は、図14に示されるステップの全てを有する必要はなく、プロセス1400は、図13に示すものとは異なるステップを有してもよく、及び/又は、図1400に示されるステップの順序は違っていてもよい。例えば、ステップ1406及び1408は、プロセス1400の実行中、必要に応じて繰り返し得る。例えば、プロセス1400の実行中に、ステップ1406で、DUTアラインメント特徴部212の画像を撮像し、ステップ1408で、DUT112をキャリア116上に移動させ、ステップ1406を繰り返すことによって、DUTアラインメント特徴部212の新しい画像を撮像し得る。ステップ1408、続いて1406は、ステップ1406で取得したDUTアラインメント特徴部212の新しい画像に示されるように、DUT112がキャリア116上のアライメント位置になるまで、繰り返えされ得る。
[00133] 上述のとおり、図15は、キャリア116上に位置合わせしたDUT112を検査セル110で検査するプロセス1500の一例を示す。いくつかの実施形態では、プロセス1500は、検査セル110の制御部418及び/又は検査システム100の制御部126によって行われ得る。例えば、ステップ1502は制御部126によって実行され、ステップ1504〜1510は制御部418によって実行され得る。いくつかの実施形態では、プロセス1500は、メモリ420、メモリ128及び/又は物理的に組み込まれた回路(図示せず)に格納されたプログラムコードに従って動作する制御部418及び/又は制御部126によって、実行され得る。このように、プロセス1500は、メモリ420及び/又はメモリ128に格納されるプログラムコードとして、全体的に又は部分的に実施され得る。あるいは、プロセス1500は、図に示されない他の装置で実行され得る。さらに別の変形例として、プロセス1500は、操作者たる人間によって全体的に又は部分的に実施され得る。
[00134] 上述のとおり、プロセス1500は、プロセス1300がステップ1306にてDUT112がアライナ104のキャリア116に位置合わせされたと判定すると、ステップ1308にて、プロセス1300により開始され得る。図15に示すように、アライナ104によって位置合わせしたDUT112/キャリア116の組合せは、ステップ1502にて、アライナ104から取り出され、検査セル110に装入され得る。DUT112/キャリア116の組合せは、上記したいずれかの方法で、アライナ104から取り出され、検査セル110に装入され得る。例えば、1以上のロボットアーム120を含むムーバ106は、アライナ104からDUT112/キャリア116の組合せを取り出し、DUT112/キャリア116の組合せを検査セル110に装入し得る。その結果、図4にて図示したような、検査セル110におけるDUT112/キャリア116の組合せとなり得る。すなわち、図9Bに示すようにパック・アラインメント特徴部510が空胴アラインメント特徴部810に連結した状態で、パック502が空胴806に配設されている、DUT112/パック・キャリア500の組合せ、又は、図12Bに示すように、キャリア・アライメント特徴部118が接触器アライメント特徴部512と連結した状態で、膜基板102がチャック1202に配設された、DUT112/膜キャリア1000の組合せ、である。
[00135] 検査セル110が利用できない(例えば、DUT112/キャリア116の組合せが、全ての検査セル110に入っている)場合、プロセス1500は、検査セル110が利用可能になるまで、DUT112/キャリア116の組合せをアライナ104から保持場所(図示せず)に移動させ、又は、DUT112/キャリア116の組合せをアライナ104に残すように構成され得る。
[00136] ステップ1504で、プロセス1500は、DUTの端子114が接触器408のプローブ410に位置合わせされるように、キャリア116(キャリア116上でアライメント位置に固定されたDUT112と共に)を検査セル110にドッキングし得る。図4A及び4Bにおいて図示した検査セル110の実施形態において、ステップ1504は、図4Bに示されるように、キャリア・アライメント特徴部118が接触器アライメント特徴部412に連結するように、可動キャリア116を移動させることによって、成し遂げられる。上記したように、キャリア・アライメント特徴部118と接触器アライメント特徴部412との連結が、端子114とプローブ410とを位置合わせするように、DUT112はキャリア116に対して位置合わせされた。
[00137] 図8A及び8Bにおいて図示した検査セル110の実施形態において、ステップ1504は、図9Bに示すように、チャック・アライメント特徴部820が接触器アライメント特徴部412に連結するように、チャック・リフト816によって、チャック802を、したがって、DUT112/パック・キャリア500の組合せを移動させることによって、成し遂げられる。上記したように、パック・アラインメント特徴部510が検査セル110において空胴アラインメント特徴部810に連結すると、端子114及びプローブ410が位置合わせするように、チャック・アラインメント特徴部820及びチャック・アラインメント特徴部620は、パック・アラインメント特徴部510に対して同じ位置であり得る。あるいは、チャック・アラインメント特徴部820は、チャック・アラインメント特徴部620に比べて、パック・アラインメント特徴部510に対して既知のオフセット位置であり得る。パック・キャリア500用に構成される検査セル110のいくつかの実施形態において(図8A及び8Bを参照)、接触器408は、パック・アラインメント特徴部510が空胴アラインメント特徴部810と連結されると、端子114及びプローブ410が位置合わせされる位置で、検査セルに連結され得る。このような実施形態では、チャック・アラインメント特徴部820及び接触器アライメント特徴部412は、検査セル110で用いる必要はないか、又は、検査セル110に含まれる必要はない。
[00138] 図12A及び12Bにおいて図示した検査セル110の実施形態において、ステップ1504は、図12Bに示すように、キャリア・アライメント特徴部118が接触器アライメント特徴部412に連結するように、チャック・リフト1204によって、チャック1202を、したがって、DUT112/膜キャリア1000の組合せを移動させることによって、成し遂げられる。上記したように、DUT112は、キャリア・アライメント特徴部118と接触器アライメント特徴部412との連結が端子114とプローブ410とを位置合わせするように、膜キャリア1000に対して位置合わせされた。
[00139] ステップ1506で、端子114とプローブ410間の接触は、必要に応じて又は所望に応じて調整され得る。例えば、十分な導電性を有する電気接続が端子114とプローブ410の間に生じて、適切にDUT112を検査することを確実にするよう、接触を調整(adjust)又は調節(regulate)され得る。別の例として、端子114及び/又はプローブ410に掛かる力が、端子114、DUT112、又はプローブ410にダメージを与えない範囲で維持されるように、接触を調整又は調節され得る。上記したように、検査セル110は、接触器408とDUT110の間に気密シール414を含むことができ、圧力調節器416デバイスは、接触器408とDUT110間の空間における空気圧を選択的に制御して、接触器408及びDUT110を選択的に近くしたり、遠くしたりするよう移動させ、それによって、端子114とプローブ410の間の接触力を変え得る。
[00140] ステップ1508にて、DUT110は検査され得る。例えば、上記のように、検査信号は、プローブ410を介してDUT110に供給され、当該検査信号に応答してDUTで発生する応答信号は、プローブ410を介して、DUT110から取得しうる。検査信号(例えば、電力、グランド、制御信号、データ信号、などを含む)は、接触器408上の回路(図示せず)によって精鋭、及び/又は、接触器408への電気接続404を介して、他の装置(図示せず)から供給され得る。応答信号は、DUT110が接触器408上の回路網(図示せず)によって予想通りに動作しているか、及び/又は電気接続404を介して他の装置(図示せず)に供給されたかどうか判定するために評価され得る。
[00141] ステップ1510で、プロセス1500は、検査が完了したという信号又はメッセージを送信し得る。例えば、プロセス1500は、制御部126にそのような信号又はメッセージを送信し、これによって、図13のプロセス1300にステップ1310の次の実行で肯定的に決定をさせ、ステップ1312に分岐させ、検査したDUT112とキャリア116を検査セル110から取り出させる。
[00142] プロセス1500は、しかし、検査セル110でDUT112を検査するプロセスの実施形態の一例に過ぎない。例えば、プロセス1500は、図15に示されない追加的なステップを有し得るし、プロセス1500は、図15に示されるステップの全てを有する必要はなく、プロセス1500は、図15に示すものとは異なるステップを有してもよく、及び/又は、図15に示されるステップの順序は違っていてもよい。
[00143] 上述のように、図16は、DUT112の検査後処理のプロセス1600の一例を示す。いくつかの実施形態では、プロセス1600は、検査システム100の制御部126、アライナ104の制御部308、及び/又は、検査セル110の制御部418によって実施され得る。いくつかの実施形態では、プロセス1600は、メモリ128、メモリ316、メモリ420及び/又は物理的に組み込まれた回路(図示せず)に格納されたプログラムコードに従って動作する、制御部126、制御部308、及び/又は制御部418によって、実行され得る。このように、プロセス1600は、メモリ128、メモリ316、及び/又はメモリ420に格納されるプログラムコードとして、全体的に又は部分的に具現化され得る。あるいは、プロセス1600は、図に示されない他の装置で実行され得る。さらに別の変形例として、プロセス1600は、操作者たる人間によって全体的に又は部分的に実施され得る。
[00144] 上述のとおり、プロセス1600は、プロセス1300が、ステップ1310にて、検査セル110においてDUT112の検査が完了したと判定した後、ステップ1312にてプロセス1300により開始され得る。図16に示すように、データは、検査に関して、ステップ1602にて取得され得る。例えば、DUT112を検査した結果を示すデータは、ステップ1602にて取得され得る。別の例として、プローブ410との接触によって生じるDUT112の端子114のスクラブマークの位置を示すデータが、ステップ1402で取得され得る。いくつかの実施形態では、これは、検査セル110からDUT112/キャリア116の組合せを取り出して、DUT112/キャリア116の組合せをアライナ104に装入することによって、成し遂げられる。アライナ104のカメラ304は、続いて、端子114の画像を撮像するのに利用され得る。端子114上のスクラブマーク(図示せず)は、撮影画像から取得され、端子114上のスクラブマークの位置は(例えば、デジタルメモリに)格納され得る。端子114上のスクラブマークの位置は、アライナ104においてキャリア116上に新しいDUT112を位置合わせするプロセス(例えば、プロセス1400)を調整するために利用され得る。例えば、スクラブマーク(図示せず)が検査されたDUT112の端子114上の所望の位置にない場合、DUT112の端子に作成されたスクラブマークが所望の位置になるように、アライナ104において次のDUT112がキャリア116上に移動されるアラインメント位置が調整され得る。
[00145] ステップ1604で、検査されたDUT112は、キャリア116から、続いて、検査システム100から取り出され得る。例えば、検査されたDUT112は、検査セル110において、アライナ104において、ローダ102において、ムーバ106上で、又は、検査システム100の他の場所において、キャリア116上から取り外され得る。DUT112/キャリア116の組合せ及び/又はDUT112は(DUT112は検査されたDUT112である)、上記したいずれかの方法によって、検査システム100の周囲を移動させられ得る。例えば、1以上のロボットアーム120を備えているムーバ106によって、DUT112/キャリア116の組合せ及び/又はDUT112は、検査システム100の周囲を移動させられ得る。
[00146] プロセス1600は、しかし、検査されたDUT112の検査後処理のプロセスの実施形態の一例に過ぎない。例えば、プロセス1600は、図16に示されない追加的なステップを有し得るし、プロセス1600は、図16に示されるステップの全てを有する必要はなく、プロセス1600は、図16に示すものとは異なるステップを有してもよく、及び/又は、図16に示されるステップの順序は違っていてもよい。
[00147] プロセス1300、1400、1500、及び1600を実施する際、第1のDUT112は、ステップ1304にてアライナ104に装入され、当該第1のDUT112は、アライナ104において、例えば、プロセス1400によって、第1のキャリア116上のアライメント位置に移動させられ得る。第1のDUT112/第1のキャリア116の組合せは、続いて、例えば、ステップ1308にて、第1の検査セルに装入され、ここで、第1のDUT112が、例えば、プロセス1500によって検査される。第2のDUT112は、ステップ1304(例えば、第1のDUT/第1のキャリア116がアライナから取り出された後)で、アライナ104に装入することができ、当該第2のDUT112は、アライナ104において、例えば、プロセス1400によって、第2のキャリア116上のアライメント位置に移動させられ得る。ステップ1304におけるアライナ104への第2のDUT112の装入は、第1の検査セルにおいて第1のDUTの検査が完了する(例えば、プロセス1500による)前に生じ得る。実際、第2のキャリア116上のアライメント位置への第2のDUT112を移動(例えば、プロセス1400による)は、第1の検査セル110にて第1のDUTへの検査が完了する(例えば、1500のプロセスによる)前に生じ得る。第2のDUT112/第2のキのャリア116の組合せは、ステップ1308にて、第2の検査セル110に装入することができ、ここで、第2のDUT112は、例えば、プロセス1500によって検査され得る。第2の検査セル110における第2のDUT112の検査(例えば、プロセス1500による)は、第1の検査セルにおいて第1のDUT112の検査(例えば、プロセス1500による)を完了する前に開始し得る。プロセス1300は、複数のDUT112及びDUT112/キャリア116の組合せが、所定時間に、検査システム100の異なる場所に存在するように、プロセス1400、1500、及び1600の複数の事例を開始し得る。例えば、アライナ104がアライナ104にてキャリア116上にDUT112を位置合わせする一方で、異なる検査セル110には複数のDUT112/キャリア116の組合せが検査されていてもよい。
[00148] この明細書において、本発明の具体的な実施形態及び応用例を説明したが、これらの実施形態及び応用例は一例にすぎず、多数の変形例が考えられる。