JP5840886B2 - 検知装置、受電装置、送電装置、非接触電力伝送システム及び検知方法 - Google Patents

検知装置、受電装置、送電装置、非接触電力伝送システム及び検知方法 Download PDF

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Description

本開示は、金属等の導体の存在を検知する検知装置、受電装置、送電装置、非接触電力伝送システム及び検知方法に関する。
近年、非接触で電力を供給(ワイヤレス給電)する非接触電力伝送システムの開発が盛んに行われている。ワイヤレス給電を実現する方式としては大きく2種類の手法が存在する。
一つは既に広く知られている電磁誘導方式であり、電磁誘導方式では、送電側と受電側の結合度が非常に高く、高効率での給電が可能である。しかし、送電側と受電側との間の結合係数を高く保つ必要があるため、送電側と受電側の距離を離した場合や位置ずれがある場合には、送電側と受電側のコイル間の電力伝送効率(以下、「コイル間効率」という。)が大きく劣化してしまう。
もう一つは磁界共鳴方式と呼ばれる手法であり、積極的に共振現象を利用することで給電元と給電先とで共有する磁束が少なくてもよいという特徴を持つ。磁界共鳴方式は、結合係数が小さくてもQ値(Quality factor)が高ければコイル間効率が劣化しない。Q値は、送電側又は受電側のコイルを有する回路の、エネルギーの保持と損失の関係を表す(共振回路の共振の強さを示す)指標である。すなわち送電側コイルと受電側コイルの軸合わせが不要で、送電側と受電側の位置や距離の自由度が高いというメリットがある。
非接触電力伝送システムにおいて重要な要素の一つが、金属異物の発熱対策である。電磁誘導方式又は磁界共鳴方式に限らず非接触で給電を行う際、送電側と受電側の間に金属が存在する場合に渦電流が発生し、金属が発熱してしまう恐れがある。この発熱を抑えるために、金属異物を検知する数多くの手法が提案されている。例えば光センサあるいは温度センサを用いる手法が知られている。しかしながら、センサを用いた検知方法では、磁界共鳴方式のように給電範囲が広い場合にコストがかかる。また例えば温度センサであれば、温度センサの出力結果がその周囲の熱伝導率に依存するため、送信側及び受信側の機器にデザイン制約を加えることにもなる。
そこで、送電側と受電側の間に金属異物が入ったときのパラメータ(電流、電圧等)の変化を見て、金属異物の有無を判断する手法が提案されている。このような手法であれば、デザイン制約等を課す必要がなくコストを抑えることができる。例えば、特許文献1では送電側と受電側の通信の際の変調度合いによって金属異物を検出する方法、特許文献2では渦電流損によって金属異物を検出する方法(DC−DC効率による異物検知)が提案されている。
特開2008−206231号公報 特開2001−275280号公報
しかしながら、特許文献1,2により提案された手法は、受電側の金属筺体の影響が加味されていない。一般的な携帯機器への充電を考えた場合、携帯機器に何らかの金属(金属筐体、金属部品等)が使われている可能性が高く、パラメータの変化が「金属筺体等の影響によるもの」か、あるいは「金属異物が混入したことによるもの」なのかの切り分けが困難である。特許文献2を例に挙げると、渦電流損が携帯機器の金属筺体で発生しているのか、それとも送電側と受電側との間に金属異物が混入して発生しているのかがわからない。このように、特許文献1,2で提案された手法は、金属異物を精度よく検知できているとは言えない。
本開示は、上記の状況を考慮してなされたものであり、送電側と受電側との間に存在する金属異物の検出精度を向上させる。
本開示の一側面は、非接触電力伝送システムを構成する送電装置又は受電装置が備える少なくともコイル及びキャパシタを含む共振回路に対し、Q値測定時に、当該共振回路の回路構成を給電時の回路構成から切り替えて上記コイルと並列な静電容量成分の静電容量値を増加させる。そして、回路構成を切り替えた後で共振回路のQ値を測定する。
上記本開示の一側面によれば、コイルに並列な静電容量成分の静電容量値が増加し、共振回路のインピーダンスが大きくなる。それにより、Q値測定時に共振回路から検出する電圧の振幅レベルが大きくなり、共振回路のQ値のSN比が向上する。
本開示によれば、給電時の共振回路の構成とQ値測定による金属異物検出時の共振回路の構成とを各々で最適な構成にすることによって、給電性能を損なうことなく、金属異物の検出精度を向上することができる。
コイルにおける周波数とQ値の関係例を示すグラフである。 コイルに金属異物が混入した場合と混入しない場合とで、周波数ごとにQ値を比較したグラフである。 金属異物が混入した場合と混入しない場合における周波数とQ値の変化量との関係を示すグラフである。 非接触電力伝送システムに用いられる送電装置の概要を示す回路図である。 非接触電力伝送システムに用いられる送電装置(1次側)の内部構成例を示すブロック図である。 非接触電力伝送システムに用いられるバッテリーレスの受電装置(2次側)の内部構成例を示すブロック図である。 直列共振回路を想定した等価回路における分圧の概念の説明図である。 図7に示した等価回路の指定した地点で観測される電圧信号の一例を示す波形図である。 A,B,Cは、それぞれ異なる共振回路の構成を示す回路図である。 図9Aに示した共振回路のインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。 図9Bに示した共振回路のインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。 図9Cに示した共振回路のインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。 伝達関数を用いて共振回路のインピーダンス値を計算する方法を示す説明図である。 結合係数とインピーダンスとの関係を示すグラフの例である。 A,B,Cは、共振回路のコイルに対するキャパシタの接続例を示す回路図である。 本開示の第1の実施形態例に係る、受電装置(2次側)の内部構成例の要部を示すブロック図である。 本開示の第1の実施形態例に係る、非接触電力伝送システムの給電時における処理を示すフローチャートである。 1次側(送電装置)において周波数スイープを反映したQ値計算を行う場合の処理を示すフローチャートである。 本開示の第1の実施形態例に係る、非接触電力伝送システムにおける動作タイミングチャートである。 共振回路における複数の周波数とQ値との関係の一例を示すグラフである。 1次側(送電装置)においてQ値計算を行う場合の処理を示すフローチャートである。 本開示の第2の実施形態例に係る、送電装置(1次側)の内部構成例の要部を示すブロック図である。 図22に示した送電装置(1次側)の第3スイッチをオンしたとき及びオフしたときの共振回路の構成を示す等価回路図である。 直列共振回路におけるインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。 並列共振回路におけるインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。 本開示の第3の実施形態例に係る、インピーダンスの実部成分と虚部成分の比からQ値を計算するための回路図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示を実施するための形態の例について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態(回路切替部:受電側において給電時とQ値測定時とでキャパシタの静電容量値を切り替えた例)
2.第2の実施形態(回路切替部:送電側において給電時とQ値測定時とでキャパシタの静電容量値を切り替えた例)
3.その他(Q値測定回路:Q値測定処理の変形例)
<1.第1の実施形態>
[導入説明]
本開示における金属異物検出の技術は、前述のQ値の変化を用いて金属異物を検出する手法である。Q値は、エネルギーの保持と損失の関係を表す指標であり、一般的に共振回路の共振のピークの鋭さ(共振の強さ)を表す値として用いられる。金属異物には、送電側(1次側)と受電側(2次側)の間に存在する金属などの導体を指し、導体には、広義の導体すなわち半導体も含まれる。
ただし、この手法は、ある程度のQ値を持ったところで共振点(共振周波数)の調整がなされている必要がある。そのため、一般的な電磁誘導方式のようにQ値が低い周波数の交流信号で給電している場合は、Q値の絶対値が低いため検出精度が劣化するのでその点において注意を要する。
図1に、コイルにおける周波数とQ値の関係例を示す。
測定に使用したコイルの構成は、外形30×40mm、内径20×30mmの8ターンである。図1に示すように、Q値周波数特性曲線1が示すQ値は、周波数によって大きく異なる。仮にこのコイルを100kHzで給電に使用した場合(キャパシタで共振をとる)には、Q値の絶対値は約50となり、最大値となる周波数と比べてQ値が半分以下程度になってしまう。
図2は、コイルに金属異物が混入した場合と混入しない場合とで、周波数ごとにQ値を比較したグラフである。
この例では、金属異物として15mm角の鉄をコイル中央に置いたときのQ値を測定している。図2よりQ値の高いときの周波数ほど、金属異物が混入したときのQ値周波数特性曲線2と混入していないときのQ値周波数特性曲線1との差分も大きくなっていることがわかる。
図3は、金属異物が混入した場合と混入しない場合における周波数とQ値の変化量との関係を示すグラフである。これは、図2に示した周波数ごとのQ値の差分を相対値として図示したものである。
図3より周波数によってQ値の変化量が大きく変化すること、及び図2と図3よりQ値の絶対値が大きい周波数ほどQ値の変化量が大きいことがわかる。すなわちQ値の絶対値が大きい周波数を利用して金属異物の検出を行うことにより、金属異物の検出精度が向上する。
[Q値測定の原理]
ここで、Q値測定の原理について、図4を参照して説明する。
図4は、非接触電力伝送システムに用いられる送電装置の概要を示す回路図である。
この図4に示した送電装置10の回路は、Q値の測定原理を表した最も基本的な回路構成(磁界結合の場合)の一例である。直列共振回路を備える回路を示したものであるが、共振回路の機能を備えていれば詳細な構成は種々の形態が考えられる。この共振回路のQ値測定は、測定器(LCRメータ)でも用いられている手法である。なお、送電装置(1次側)の共振回路の例を示したが、この測定原理は受電装置(2次側)の共振回路にも同様に適用できる。
送電装置10の1次側コイル15の近くに金属異物として例えば金属片があると、磁力線が金属片を通過して金属片に渦電流が発生する。これは1次側コイル15からみると、金属片と1次側コイル15が電磁的に結合して、1次側コイル15に実抵抗負荷がついたように見え、1次側のQ値を変化させる。このQ値を測定することで、1次側コイル15の近くにある金属異物(電磁結合している状態)の検知につなげる。
送電装置10は、交流信号(正弦波)を発生させる交流電源12及び抵抗素子13を含む信号源11と、キャパシタ(コンデンサとも呼ばれる)14と、1次側コイル15(送電コイル、コイルの一例)を備える。抵抗素子13は、交流電源12の内部抵抗(出力インピーダンス)を図示化したものである。信号源11に対しキャパシタ14と1次側コイル15が直列共振回路(共振回路の一例)を形成するように接続されている。そして、測定したい周波数において共振するように、キャパシタ14のキャパシタンスの値(C値)、及び1次側コイル15のインダクタンスの値(L値)が調整されている。信号源11とキャパシタ14を含む送電部は、負荷変調方式などを利用して1次側コイル15を通じて外部へ非接触で電力を伝送する。
直列共振回路を構成する1次側コイル15とキャパシタ14間の電圧をV1(共振回路に掛かる電圧の一例)、1次側コイル15両端の電圧をV2とすると、直列共振回路のQ値は、式(1)で表される。
:周波数fにおける実効抵抗値
電圧V1がQ倍されて電圧V2が得られる。1次側コイル15に金属片が近づくと実効抵抗値rsが大きくなり、Q値が下がる。このように金属片が1次側コイル15に近づくと、測定されるQ値(電磁結合している状態)が変化するので、この変化を検知することにより、1次側コイル15の近くにある金属片を検知できる。
[非接触電力伝送システムの構成例]
(送電装置の構成例)
図5は、非接触電力伝送システムに用いられる送電装置(1次側)の内部構成例を示すブロック図である。
図5に示したブロック図は、図4に示した送電装置のより具体的な構成を示しており、この図5に示されるQ値測定回路20(検知部の一例)により、金属異物を検知する。Q値測定回路20が設けられた送電装置は、検知装置の一例である。
本例では、Q値測定回路20を構成する要素の一例として、整流部21A,21Bと、アナログ−デジタル変換器(以下、「ADC」という)22A,22Bと、メイン制御部23を備えている。Q値測定回路20内のブロックを含む送電装置10を構成する各ブロックは、信号源11もしくは図示しないバッテリーから供給される電力により動作する。
整流部21Aは、1次側コイル15とキャパシタ14との間から入力される交流信号(交流電圧)を直流信号(直流電圧)に変換して出力する。同様に整流部21Bは、信号源11とキャパシタ5の間から入力される交流信号(交流電圧)を直流信号(直流電圧)に変換する。変換された各直流信号はそれぞれ、ADC22A,22Bへ入力される。
ADC22A,22Bの各々は、整流部21A,21Bから入力されるアナログの直流信号をデジタルの直流信号に変換して、メイン制御部23へ出力する。
メイン制御部23は、制御部の一例であり、例えばMPU(Micro-Processing Unit)から構成され送電装置10全体の制御を行う。このメイン制御部23は、演算処理部23Aと判定部23Bとしての機能を備える。
演算処理部23Aは、所定の演算処理を行うブロックであり、本例では、ADC22A,22Bより入力される直流信号から電圧V1と電圧V2の比、すなわちQ値を計算し、計算の結果を判定部23Bへ出力する。また、演算処理部23Aは、受電側(2次側)より金属異物の検知に係わる情報(電圧値などの物理量)を取得し、該情報に基づいて2次側のQ値を計算することもできる。
判定部23Bは、演算処理部23Aから入力される計算の結果を、不揮発性のメモリ24に保存されている閾値と比較し、比較の結果に基づいて金属異物が近くにあるか否かを判定する。また、判定部23Bは、上記受電側のQ値と閾値を比較し、金属異物が近くにあるか否かを判定することもできる。
メモリ24は、2次側コイルの近傍に何もない又は2次側コイルに何も置かれていない状態で予め測定された1次側Q値の閾値(Ref_Q1)を保存している。また、メモリ24は、受電側(2次側)より取得した2次側Q値の閾値(Q_Max)も保存する。
通信制御部25は、1次側通信部の一例であり、後述する受電装置の通信制御部との間で通信を行う。例えば受電装置の2次側コイルを含む共振回路のQ値や電圧V1、電圧V2等を受信するなど、金属異物の検知に係わる情報の送受信を行う。また、メイン制御部23の制御に従い信号源11に交流電圧の発生及び停止を指示したりする。受電装置との通信における通信規格としては、例えばIEEE802.11規格の無線LANやBluetooth(登録商標)等を使用することができる。なお、1次側コイル15と受電装置の2次側コイルを介して情報を伝送する構成としてもよい。また、通信制御部25を介さず、メイン制御部23から信号源11へ直接指示を出すようにしてもよい。
入力部26は、ユーザ操作に応じた入力信号を生成し、メイン制御部23に出力する。
なお、本例では、送電装置10にQ値測定回路20を内蔵し、1次側のQ値に基づく金属異物の検知と、2次側のQ値に基づく金属異物の検知が可能な構成として説明している。これに限らず、送電装置10が、少なくとも演算処理及び判定処理を行うメイン制御部23と、通信制御部25を備え、受電装置のQ値から電磁結合状態を判定して金属異物を検知する機能を備えるものであればよい。
前述したとおり、上記測定原理を受電装置(2次側)に適用することにより、受電装置においてもQ値の測定を行うことができる。しかしながら、Q値測定の際に給電が行われていると、送電側から出た磁界で受電装置のコイルに大電力が発生してしまい、電圧V2が正常に測定されなくなる。そのため、正確なQ値が得られなくなり、精度よく金属異物を検知できなくなる恐れがある。
上記の不都合を解消するには測定時に給電を止める必要があるが、給電を止めてしまうと2次側のQ値を測定するための回路を稼働させる大型のバッテリーが不可欠となる。受電装置にバッテリーを積むことになると、製品寿命への悪影響や、例えば携帯機器のバッテリーの充電容量が空になったときすぐに充電したい場合などに金属異物検出を実施できないという事態が生じる。
そこで、本発明者らは、1次側から供給された電力を利用して2次側でQ値測定を行う場合に、まず1次側から受電している時には2次側でQ値測定を行わないバッテリーレスの電磁結合状態検知技術を考えた。
(受電装置の構成例)
以下、非接触電力伝送システムに用いられるバッテリーレスの受電装置(2次側)の構成例を説明する。
図6は、携帯機器等に適用される、受電装置の内部構成例を示すブロック図である。給電時とQ値測定時の回路をスイッチングにより切り替える構成としている。Q値測定時にはQ値測定回路60(検知部の一例)により、金属異物を検知する。Q値測定回路60が設けられた受電装置は、検知装置の一例である。
本例の受電装置30は、2次側コイル31と、該2次側コイル31と並列に接続されたキャパシタ32を備え、並列接続した2次側コイル31とキャパシタ32の一端がキャパシタ33の一端に接続し、キャパシタ33の他端が整流部34の一の入力端に接続している。また、並列接続した2次側コイル31とキャパシタ32の他端が整流部34の他の入力端に接続している。
また、整流部34の一の出力端が第2スイッチ39を介して第1レギュレータ36の入力端に接続し、第1レギュレータ36の出力端は負荷に接続し、整流部34の他の出力端がグラウンド端子に接続している。整流部34の一の出力端には、第2レギュレータ37も接続している。
さらに、キャパシタ35と第1スイッチ38が直列に接続され、キャパシタ35の一端が整流部34の一の出力端に接続し、第1スイッチ38の一端が整流部34の他の出力端に接続している。
第1レギュレータ36は、出力する電圧や電流を常に一定に保つように制御しており、一例として5Vの電圧を負荷へ供給する。同様に第2レギュレータ37は、各スイッチを含む各ブロックへ一例として3Vの電圧を供給する。
キャパシタ33の他端には、第3スイッチ40が接続しており、該第3スイッチ40、抵抗素子52及び増幅器51を介して、交流電源50(発振回路)と接続している。また、キャパシタ33の他端には、第3スイッチ41を介して増幅器44Aの入力端が接続している。一方、キャパシタ33の一端には、第3スイッチ42を介して増幅器44Bの入力端が接続している。また並列接続した2次側コイル31とキャパシタ32の他端が、第3スイッチ43を介してグラウンド端子に接続している。
第1スイッチ38(第1切替部の一例),第2スイッチ39(第2切替部の一例),第3スイッチ40〜43(第3切替部の一例)は、トランジスタやMOSFET等のスイッチング素子が適用される。本例ではMOSFETを用いている。
本例では、Q値測定回路60を構成する要素の一例として、増幅器44A,44Bと、その後段のエンベロープ検出部45A,45Bと、アナログ−デジタル変換器(以下、「ADC」という)46A,46Bと、メイン制御部47(演算処理部47A,判定部47B)を備えている。
増幅器44Aの出力端は、エンベロープ検出部45Aと接続している。エンベロープ検出部45Aは、キャパシタ33の他端から第3スイッチ41及び増幅器44Aを経由して入力される交流信号(電圧V1に対応)の包絡線を検波し、検波信号をADC46Aに供給する。
一方、増幅器44Bの出力端は、エンベロープ検出部45Bと接続している。エンベロープ検出部45Bは、キャパシタ33の一端から第3スイッチ42及び増幅器44Bを経由して入力される交流信号(電圧V2に対応)の包絡線を検波し、検波信号をADC46Bに供給する。
ADC46A,46Bの各々は、エンベロープ検出部45A,45Bから入力されるアナログの検波信号をデジタルの検波信号に変換して、メイン制御部47へ出力する。
メイン制御部47は、制御部の一例であり、例えばMPU(Micro-Processing Unit)から構成され受電装置30全体の制御を行う。このメイン制御部47は、演算処理部47Aと判定部47Bとしての機能を備える。メイン制御部47は、第2レギュレータ37から供給される電力を利用して各スイッチ(MOSFETのゲート端子)に駆動信号を供給し、オン/オフを制御する(スイッチ切替え機能)。
演算処理部47Aは、所定の演算処理を行うブロックであり、ADC46A,46Bより入力される検波信号から電圧V1と電圧V2の比、すなわちQ値を計算し、計算の結果を判定部47Bへ出力する。また、演算処理部47Aは、設定に応じて、入力された検波信号の情報(電圧値など)を送電側(1次側)へ送信することもできる。また、金属異物の検知処理のときに周波数スイープ処理を実施する(スイープ処理機能)。
判定部47Bは、演算処理部47Aから入力されるQ値を、不揮発性のメモリ48に保存されている閾値と比較し、比較の結果に基づいて金属異物が近くにあるか否かを判定する。後述するように、測定した情報を送電装置10へ送信し、送電装置10で2次側Q値の計算及び金属異物の有無を判定することも可能である。
メモリ48は、2次側コイル31の近傍に何もない又は2次側コイル31に何も置かれていない状態で予め測定された、Q値と比較する閾値を保存する。
通信制御部49は、2次側通信部の一例であり、送電装置10の通信制御部25との間で通信を行う。例えば受電装置30の2次側コイル31を含む共振回路のQ値や電圧V1、電圧V2等を送信するなど、金属異物の検知に係わる情報の送受信を行う。通信制御部49に適用される通信規格は、送電装置10の通信制御部25に適用される通信規格と同様である。なお、2次側コイル31と送電装置10の1次側コイル15を介して情報を伝送する構成としてもよい。
交流電源50は、メイン制御部47の制御信号に基づいてQ値測定時に交流電圧(正弦波)を発生させ、増幅器51及び抵抗素子52を介してキャパシタ33の他端に供給する。
入力部53は、ユーザ操作に応じた入力信号を生成し、メイン制御部47に出力する。
上述のように構成された受電装置30のQ値測定回路60は、3つのスイッチ群、すなわち第1スイッチ38、第2スイッチ39、第3スイッチ40〜43のオン/オフが切り替えられることにより制御される。以下、各スイッチの切り替えに注目して受電装置30の動作を説明する。
まず2次側コイル31により送電装置10から受電した電力を、整流部34の後段に設けられたキャパシタ35(蓄電部の一例)に充電する。キャパシタに充電された電力で動作できる電流値及び時間は、CV=itで決まる。
ここで、Cはキャパシタの静電容量、Vはキャパシタの電圧値、iはキャパシタの電流値、tは時間を表す。すなわち10μFのキャパシタにチャージした電圧値が例えば9Vから4Vに変化するとき、50mAの電流を1msec流すことが可能である。キャパシタの静電容量値が大きければより大きな電流を流すか、または電流を流す時間を延ばすことが可能である。
ただし、整流部34の後段に静電容量値の大きなキャパシタ35を入れると、受電装置30と外部装置との通信の際に不具合が発生することも考えられるため、第1スイッチ38で制御することが望ましい。すなわちQ値測定の際にのみ第1スイッチ38のドレイン−ソース間を導通し、キャパシタ35を接続することによってその悪影響を無くすようにする。
Q値測定回路60の消費電流がある程度小さい、かつQ値測定の時間が短ければ、送電装置10からキャリア信号を止めている間にQ値を測定することは可能である。なお、送電装置10から出力するキャリア信号を止める際(Q値測定時)には、確実にQ値測定回路60から負荷を電気的に切り離す必要がある。例えば第2スイッチ39にPチャネルMOSFETを用い、受電装置30にキャリア信号が入力するとオフになる制御や、第1レギュレータ36のイネーブル機能を用いて制御すればよい。それ以外のキャパシタ35に充電しているときや、通信制御部49を通じて通信を行っているときは、Q値測定回路60から負荷を切り離さなくても問題ない。
Q値測定の際には、上述した測定器(LCRメータ)の手法と同じくキャパシタ33の両端の電圧値を測定する。具体的にはキャリア信号を止めたタイミングで第3スイッチ40〜43をオンし、交流電源50から出力された正弦波を整流したキャパシタ33の一端及び他端に検出される2つの電圧波形よりQ値を算出する。算出したQ値と予め設定した閾値を比較することにより、金属異物の検知を行う。
[Q値測定時におけるSN比の劣化について]
ところで、Q値測定の精度は、共振回路の共振点(共振周波数)でのインピーダンス値によっても大きく影響する。上述したとおり、図6に示した受電装置30の構成では、給電時とQ値測定時の回路をスイッチングにより切り替えている。すなわちキャパシタ33の両端電圧は、第3スイッチ41のオン抵抗分と2次側コイル31の共振点でのインピーダンスで分圧され、電圧の振幅が小さくなる。そのため2次側コイル31の共振点でのインピーダンス次第では分圧比が大きくなり、Q値測定時におけるSN比が劣化する可能性がある。
図7に、直列共振回路を想定した等価回路における分圧の概念を示す。また図8に、図7の等価回路の各地点における電圧波形の試算結果を示す。
図7において、破線で表されたZ1がスイッチング素子のオン抵抗分(オン抵抗成分R1)を示したものである。また、破線で表されたZ2が直列共振回路を、コイルL1とキャパシタC1と交流電源Eの交流電圧の周波数fにおける実効抵抗分(実効抵抗成分r1)からなる等化回路を示したものである。
直列共振回路においては共振点でのインピーダンスはコイルL1の純抵抗分だけになるため、図7で示すV1−1の地点とV1−2(図6のV1相当)の地点では分圧され、交流電圧の振幅が小さくなってしまう。
実際にV1−1の地点とV1−2の地点での交流電圧の振幅をシミュレーションにより計算した結果が、図8に示す波形図である。試算に用いた諸条件は、交流電圧の周波数が90kHzで振幅が0.1V、直列共振回路のコイルL1の自己インダクタンスが14.3μH、実効抵抗成分r1の抵抗値が0.6Ω、キャパシタC1の静電容量値が227nF、オン抵抗成分R1の抵抗値が3Ωである。
図8において、大きな振幅の波形がV1−1の地点のレベルであり、小さな振幅の波形がV1−2の地点のレベルを示したものである。この電圧波形より、確かに交流電圧の振幅が小さくなることがわかる。
次に、共振回路の共振点でのインピーダンスは、その共振回路の構成によって異なることを説明する。
図9A,B,Cは、それぞれ異なる共振回路の構成を示す回路図である。
図9Aの共振回路は直列共振回路である。これに対し、図9Bと図9Cの共振回路はそれぞれ、コイルL1に対して直列接続のキャパシタC1´又はC1´´、コイルL1に対して並列接続のキャパシタC2´又はC2´´を有する。
図9A〜図9Cの共振回路では、図8の場合と同様に、交流電圧の周波数が90kHzで振幅が0.1V、コイルL1の自己インダクタンスが14.3μH、実効抵抗成分r1の抵抗値が0.6Ω、オン抵抗成分R1の抵抗値が3Ωである。ただし、図9AのキャパシタC1の静電容量値が227nF、図9BのキャパシタC1´,C2´の静電容量値がそれぞれ168nF,59nF、図9CのキャパシタC1´´,C2´´の静電容量値がそれぞれ113nF,113nFである。
図10は、図9Aに示した共振回路のインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。
図11は、図9Bに示した共振回路のインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。
図12は、図9Cに示した共振回路のインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。
図10〜図12より、共振回路の定数によって、共振周波数(この例では90kHz)は同じでも共振回路のインピーダンス値は異なることがわかる。図10では約0.6Ω、図11では約1.1Ω、図12では約2.4Ωであり、コイルL1に並列接続したキャパシタの静電容量値が大きいほど共振点でのインピーダンス値が大きくなっている。
図13は、コンピュータにより伝達関数を用いて共振回路のインピーダンス値を計算する方法を説明する回路図である。図13に示した回路例は、図9A,図9Bに示した共振回路の等価回路と同じ回路構成である。
図13より、破線で示されたZ1〜Z3までのインピーダンスは、
となる。
ここで、Z4は、
なので、
となる。
よって、全体のインピーダンスZ5は、Z5=Z1+Z4であるから、
となり、これを簡単化すると、
となる。
式(8)より、虚数部が0となる点(共振点)のインピーダンスを求めることによって、図13の共振回路のシミュレーション結果を得ることができる。
しかしながら、給電時においては共振回路のコイルに並列接続したキャパシタの静電容量値が高くなると、給電時における2次側のインピーダンス値が高くなり、2次側負荷の両端にかかる電圧が高くなってしまうという問題がある。
給電時における1次側コイルと2次側コイル間の効率に対する最適なインピーダンス値は、コイルの自己インダクタンスやQ値、結合係数などで決まる。一例として、図14に結合係数とインピーダンスの関係例を示す。
上記を考慮すると、コイルサイズや、1次側と2次側のコイル間距離がある程度決まり、さらに目標とする2次側のインピーダンス値も決まると、キャパシタの接続形態すなわち共振回路の構成と定数も自動的に決まってしまう。
図15A,B,Cは、共振回路のコイルに対するキャパシタの接続形態例を示す回路図である。
共振回路のコイルに対するキャパシタの接続形態は、
(1)コイルに対して直列接続(図15A)、
(2)コイルに対して並列接続してから直列接続(図15B)、
(3)コイルに対して並列接続(図15C)
の3種類あり、場合によってはどの回路構成にもなり得る。
Q値検知時の共振点でのインピーダンスは、図12に示したグラフの結合係数が0のときと同じ値となり、上記(1)のときは最小値、上記(3)のときは最大値となり、上記(2)のときはその間の値となる。
よって、給電時における共振回路の最適構成とQ値測定時における共振回路の最適構成が必ずしも一致しないという問題がある。
[第1の実施形態に係る構成例]
(キャパシタ及びスイッチの構成例)
そこで、給電時とQ値測定による異物検出時で共振回路の構成(定数)を切り替える手法を提案する。
図16は、本開示の第1の実施形態例に係る、給電時とQ値測定時で共振回路の構成(定数)の切り替えを行う受電装置(2次側)の内部構成例の要部を示すブロック図である。
本実施形態に係る受電装置30Aは、図6に示した受電装置30と比較して、共振回路にキャパシタ32´とキャパシタ33´が追加され、また第3スイッチ43´が追加されている点が異なり、その他は同じである。なお、給電時には第3スイッチ40〜43,43´はオフの状態であり、オープンに見えるため給電時に悪影響を与える心配はない。
キャパシタ32´はキャパシタ32と並列に接続されている。キャパシタ33´は第3スイッチ40,41がオンしたときにキャパシタ33と直列になるよう接続されている。トランジスタやMOSFET等が適用される第3スイッチ43´は、キャパシタ32´とグラウンド端子の間に接続されている。第3スイッチ41,43´は、回路切替部の一例である。
第3スイッチの各スイッチはQ値測定時に一斉にオンになる。キャパシタ32´はキャパシタ32と並列になっており、Q値測定時に第3スイッチ43をオンすることによって2次側コイル31と並列のキャパシタの静電容量値を大きくし、共振回路の共振点でのインピーダンスを上げる役割を担う。前述のとおり共振点でのインピーダンスを上げることによって、Q値測定時に検出される交流電圧の振幅レベルを高く保つことが可能になり、SN比の向上につながる。
なお、キャパシタ32については、あってもなくても(給電時に直列共振回路であっても)構わない。
また、キャパシタ33´はキャパシタ33と直列に接続しており、給電時に2次側コイル31と直列に接続しているキャパシタの静電容量値を小さくする役割がある。Q値測定時に2次側コイル31と直列のキャパシタの静電容量値を小さくすることによって、共振点での周波数を高くすることができる。
これにより、Q値測定時に2次側コイル31と並列のキャパシタの静電容量値を大きくすることによって低くなってしまった共振周波数を戻すことも可能である。さらに、前述したとおり、給電時の周波数においてQ値が低い周波数の場合は、Q値測定時の周波数を上げることも可能である。
受電装置30AのQ値測定回路には、図6に示したQ値測定回路60の構成を利用できる。Q値測定回路60は、直列接続しているキャパシタ33,33´の両端の地点、すなわち共振回路のV1´の地点の電圧(電圧V1´)とV2の地点の電圧(電圧V2)を測定する。
このように、第3スイッチ40〜43,43´を適宜切り替えることにより、Q値測定に使用する2次側の交流電源が出力する測定用信号(正弦波信号)と、1次側から給電された給電信号とが干渉することを防止して、精度の高いQ値を計算することができる。
その上でさらに、給電時の共振回路の構成とQ値測定による金属異物検出時の共振回路の構成を各々で最適な構成(定数:静電容量値)にすることによって、給電性能を損なうことなく、金属異物の検出精度を向上させることができる。
また、送電側から受電側に給電が行われないときでも、送電側と受電側との間に存在する金属異物の検出を行い、かつQ値測定による金属異物検出時に共振回路の構成を切り替えて検出精度を向上させる。それゆえ、Q値測定による金属異物検出時に給電時と異なる周波数を選んで共振回路へ供給し、コイルの径、及び電磁誘導方式や磁界共鳴方式といったワイヤレス給電方式(結合係数の大小)に依存することなく、Q値測定による金属異物の検出が可能である。
なお、図16の例では、給電からQ値測定に移行する際、共振回路の回路構成を切り替えて共振周波数を上げる場合を説明しているが、図1〜図3から理解されるように、共振周波数が高い場合、Q値が最大となる周波数まで下げてQ値測定を行うようにしてもよい。
また、図16の例では、給電からQ値測定に移行する際、共振回路のコイルと並列及び直列のキャパシタンス(静電容量成分)の値を変更する場合を説明している。しかし、コイルに並列のキャパシタンスのみを変更(一例として増加)又はコイルに直列のキャパシタンスのみを変更(一例として減少)してもよい。キャシタンスを変更するのに、キャパシタを他のキャパシタに切り替えてキャパシタンスを変更する構成としてもよい。
また、本実施形態は、共振回路のコイルに対するキャパシタの接続形態が、
(1)コイルに対して直列接続
(2)コイルに対して並列接続してから直列接続
(3)コイルに対して並列接続
のいずれの場合にも適用できる。
なお、Q値測定時でないときの共振回路のキャパシタが上記(3)のコイルに対して並列接続のみである場合、例えば図16の2次側コイル31に対してキャパシタ33がなく並列のキャパシタ32だけが接続されている場合、第3スイッチがオンしたとき共振回路の2次側コイル31とキャパシタとの並列接続に対してキャパシタ33´のみが直列に接続される。
[非接触電力伝送システムの全体制御]
ここで、本開示の第1の実施形態に係る非接触電力伝送システムの全体制御処理を説明しておく。
図17は、送電装置10(図5参照)と受電装置30A(図16参照)を備えて構成される非接触電力伝送システムの給電時における処理を示すフローチャートである。
まず送電装置10(1次側)を起動し、受電装置30A(2次側)を送電装置10の近くに置くと、送電装置10と受電装置30Aの間でネゴシエーションを行う。送電装置10と受電装置30Aが相互に認識した後に給電を開始する。送電装置10又は受電装置30Aは、給電開始に際してQ値測定を行うが、そのQ値測定の回数が初回であるか否かを判定する(ステップS1)。
一例として、送電装置10又は受電装置30Aの電源が入った直後であれば、各々の装置は、初回のQ値測定であると判定する。あるいは、ネゴシエーションの結果、送電装置10は、受電装置30AのID情報(識別情報)から当該受電装置30Aが初めての通信相手であるとき、初回のQ値測定であると判定する。または、送電装置10は、ネゴシエーション時に、受電装置30Aが計算したQ値測定回数の結果を当該受電装置30Aから受信し、Q値測定の回数を把握するようにしてもよい。
さらに他の例として、前回のQ値測定からの経過時間により判断するようにしてもよい。送電装置10(及び受電装置30A)は、図示しない時計部を有し、Q値測定を行ったとき、測定したQ値を測定時刻と対応づけてメモリ24(及びメモリ48)へ記憶する。そして、前回のQ値測定時刻と今回のQ値測定時刻を比較して、所定値を超える時間差があれば初回のQ値測定であると判断する。Q値測定回数は、例えば周波数スイープを伴うQ値測定を初回とし、これを基準に回数を計算する。なお、前回のQ値測定時に時計部のタイマー機能を起動し、タイマーの経過時間を元に判断するようにしてもよい。
そして、初回のQ値測定である場合は、受電装置30Aは、交流電源50が出力する測定用のテスト信号(正弦波)に複数の周波数を用い(スイープ測定)、得られた複数の2次側Q値のうち最も大きいQ値を得る(ステップS2)。Q値が最も大きいときのテスト信号の周波数をメモリ48に保存しておく。ステップS2の処理の詳細については後述する。
Q値を測定するためには共振周波数の正弦波を受電装置30Aへ入力する必要がある。しかし、受電装置30Aの部品品質のばらつきや、実装時のコイルと装置内金属(例えば筐体)との位置関係のばらつき、2次側コイル31の周りの環境、金属異物の混入等によっても共振周波数は変化する。そのため共振周波数のずれを考慮し、ある程度の適切なレンジ(測定範囲)で異なる複数の周波数を用いて測定(周波数スイープ)することにより、共振周波数を探す必要がある。
この周波数スイープに関しては、非接触電力伝送システム全体で考えると、初回のQ値測定では必ず必要であるが、2回目以降は省くことも可能である。2回目以降のQ値測定において周波数スイープを省略できる例としては、送電装置10と受電装置30Aの位置関係が、初回のQ値測定時と大きく変化していない場合がある。
一方、ステップS1の判定処理において初回のQ値測定ではない場合、受電装置30Aは、1回目のQ値測定で求められた周波数のテスト信号を用いてQ値を得る(ステップS3)。ステップS3の処理の詳細については後述する。
送電装置10又は受電装置30Aは、2次側Q値に基づいて金属異物が存在する可能性があるか否かを判定する(ステップS4)。金属異物が存在する可能性がない場合はステップS6へ進む。
一方、ステップS4の判定処理で金属異物が存在する可能性がある場合は、ステップS2へ進み、受電装置30Aは、テスト信号の周波数スイープを行い、複数の2次側Q値のうち最も大きなQ値を得る。
ステップS2の処理が終了後、送電装置10又は受電装置30Aは、計算により得られた2次側Q値に基づいて金属異物の有無を判定する(ステップS5)。金属異物がある場合は、終了処理ということで給電の強制終了やユーザへの警告を行う。給電の強制処理としては、送電装置10が送電を停止するか、あるいは送電装置が送電を行ったとしても受電装置30Aが受電を停止する方法がある。
上述したステップS2〜S5におけるQ値測定は、蓄電部(キャパシタ35)に充電した電力を利用して行う。例えば周波数スイープの場合、一周波数のテスト信号についてQ値(すなわち電圧V1´,V2)を測定できるだけの電荷をキャパシタ35に充電した後に、Q値測定を行い、再度充電を行い、次の周波数のテスト信号についてQ値を測定することを繰り返す。
そして、ステップS5において金属異物がない場合は、送電装置10から受電装置30Aへ所定の時間の給電を行う(ステップS6)。
最後に、受電装置30Aは、図示しないバッテリー等(負荷)が満充電されたか否かを判定し、その結果を送電装置10へ通信する(ステップS7)。満充電された場合は、充電処理を終了し、満充電されていない場合は、ステップS1へ移行して上記処理を繰り返す。なお、満充電か否かの判定及び通信は、給電中に行ってもよい。
このように、初回のQ値測定のみ周波数スイープを行い、2回目以降は初回で最適とされた周波数のテスト信号のみでQ値測定を行えばよい。ただし、2回目以降で金属異物が存在する可能性があるという判定がなされた場合に、1次側コイルと2次側コイルの位置関係が変化したことによる周波数ずれの可能性があるため、再度周波数をスイープして判定を行う。周波数をスイープしても金属異物があると判定された場合は、給電の強制終了やユーザへの警告を行う。この手法によりQ値測定の時間を大幅に減らすことができる。
[1次側で周波数スイープを伴うQ値計算を行う例]
次に、1次側でステップ2の周波数スイープを伴うQ値計算を行う場合の処理を説明する。
周波数スイープを行うので、初回のQ値測定であると判定されていることが前提である。本処理は、送電装置10が初回のQ値測定であると判定した場合、あるいは受電装置30Aが初回のQ値測定であると判定してその結果を送電装置10へ送信した場合などが考えられる。
図18は、1次側(送電装置10)において周波数スイープを反映したQ値計算を行う場合の処理を示すフローチャートである。
まず、送電装置10のメイン制御部23は、受電装置30Aのメイン制御部47とのネゴシエーションが終了後、1次側コイル15から電磁波を出力させて受電装置30Aへの送電処理(キャリア信号の送信)を開始する(ステップS11)。受電装置30Aのメイン制御部47は、送電装置10が出力する電磁波を2次側コイル31より受信して受電処理を開始する(ステップS12)。
送電処理を開始すると、送電装置10のメイン制御部23は、通信制御部25を通じて第1回Q値測定コマンドを受電装置30Aへ送信する(ステップS13)。受電装置30Aのメイン制御部47は、通信制御部49を通じて第1回Q値測定コマンドを送電装置10から受信する(ステップS14)。
図19は、本開示の第1の実施形態例に係る、非接触電力伝送システムにおける動作タイミングチャートである。
本実施形態では、Q値測定処理を行うための「Q値測定期間(61−1,61−2,61−3)」と、電力供給など(Q値測定以外)の処理を行うための「電力供給期間(62)」が交互に設定されている。送電装置10と受電装置30Aの通信が確立したときに、送電装置10のメイン制御部23が、上記ステップS13における第1回Q値測定コマンドを発行する。第1回Q値測定コマンドは、一例として第1回Q値測定期間61−1の先頭で送信される。第1回Q値測定期間は、「充電」、「周波数fでQ値測定」、「充電」、「周波数fでQ値測定」、・・・、「周波数fn−1でQ値測定」、「充電」、「周波数fでQ値測定」、「充電」、「1次側に通信」の複数の期間に分けられている。
受電装置30Aのメイン制御部47は、これらの複数の期間に対応して、第1スイッチ38、第2スイッチ39及び第3スイッチ40〜43,43´のオン/オフを切り替える。以下は、第1スイッチ38、第2スイッチ39及び第3スイッチ40〜43,43´の主な切り替えタイミングである。
1)第1スイッチ38は、Q値測定期間にオンし(キャパシタ35を充電)、それ以外の期間(電力供給期間)ではオフする。
2)第2スイッチ39は、Q値測定期間にオフし、それ以外の期間(電力供給期間)ではオンする。
3)第3スイッチ40〜43,43´は、Q値測定期間(特に電圧V1´,V2検出時)にオンし、それ以外の期間ではオフする。
受電装置30Aのメイン制御部47は、第1回Q値測定コマンドを受信すると、第1スイッチ38をオンし、整流部34とキャパシタ35を電気的に接続して1次側から受電した電力を充電する。このとき、第2スイッチ39をオフし、キャパシタ35から第1レギュレータ36すなわち負荷を切り離す(ステップS15)。
続いて、受電装置30Aの交流電源50は、メイン制御部47の制御により測定用のテスト信号(正弦波)を出力する。このときのテスト信号の周波数Freqは初期値(f)に設定する(ステップS16)。
送電装置10のメイン制御部23は、受電装置30Aへの送電(キャリア信号の送信)を停止する(ステップS17)。ステップS13の送電開始からステップS17の送電停止までの待ち時間は、少なくともキャパシタ35に所要の電力(一周波数でのQ値測定に必要な電力)が充電されるのに要する時間と同じかそれ以上である。
受電装置30Aのメイン制御部47は、送電装置10から送電が停止されたことにより、受電を停止する(ステップS18)。
ここで、メイン制御部47は、第3スイッチ40〜43,43´をオンする(ステップS19)。第3スイッチ40がオンすることにより、交流電源50で発生した周波数fのテスト信号を、第3スイッチ40を通じてキャパシタ33´の他端に供給する。また、第3スイッチ41をオンすることによりキャパシタ33´の他端と増幅器44Aの入力端を導通し、第3スイッチ42をオンすることによりキャパシタ33の一端と増幅器44Bの入力端を導通させる。
そして、メイン制御部47は、増幅器44A、エンベロープ検出部45A及びADC46Aにより、キャパシタ33´の他端の電圧V1´を検出し、メモリ48に記録する。同様に、増幅器44B、エンベロープ検出部45B及びADC46Bにより、キャパシタ33の一端の電圧V2を検出し、メモリ48に記録する(ステップS20)。
テスト信号の周波数がfのときの電圧V1´,V2を取得した後、メイン制御部47は、第3スイッチ40〜43,43´をオフする(ステップS21)。
ここで、送電装置10のメイン制御部23は、受電装置30Aへの送電を再び開始する(ステップS22)。ステップS17の送電停止からステップS22の送電開始までの待ち時間は、少なくとも電圧V1´,V2を検出及び記録するのに要する時間と同じかそれ以上である。そして、送電装置10のメイン制御部23は、ステップS22で受電装置30Aへの送電を再開した後、キャパシタ35の充電の待ち時間が経過した後にステップS17へ移行し、送電を再び停止する。ステップS22の送電開始からステップS17の送電停止までの待ち時間は、少なくともキャパシタ35に所要の電力が充電されるのに要する時間と同じかそれ以上である。
受電装置30Aのメイン制御部47は、送電装置10の送電が再開されたことを受けて送電装置10からの受電を開始し、キャパシタ35を充電する(ステップS23)。キャパシタ35の充電の待ち時間に、受電装置30Aの交流電源50は、メイン制御部47の制御に従って次の周波数Freqのテスト信号を出力する(ステップS24)。このときのテスト信号の周波数Freqをfとする。
受電装置30Aのメイン制御部47は、ステップS24の処理が終了後、キャパシタ35の充電の待ち時間が経過した後にステップS18へ移行し、送電装置10から送電が停止されたことにより、受電を停止する。そして、ステップS19以降の処理を継続し、周波数fのテスト信号でQ値測定を行い、電圧V1´,V2を取得する。
ステップS18の受電停止からステップS23の受電開始までの間(ステップS19〜S21)では、検知回路の各ブロックはキャパシタ35に充電された電力だけで動作する。
受電装置30Aのメイン制御部47は、複数の周波数のテスト信号ごとに電圧V1´,V2を取得する処理(周波数スイープ)が終了したら、第1スイッチ38をオフし、キャパシタ35を検知回路から切り離す(ステップS25)。続いて、受電装置30Aのメイン制御部47は、交流電源50を制御してテスト信号の出力を停止する(ステップS26)。
そして、受電装置30Aのメイン制御部47は、送電装置10からの第1回Q値測定コマンドに対する応答を行う。応答として、メモリ48に保存されている金属異物の判定に使用する閾値、複数の周波数のテスト信号を用いて得た測定データ群(Freq、V1,V2)を、通信制御部49を通じて送電装置10へ返信する(ステップS27)。
なお、図18に示すフローチャートでは、キャパシタ35を充電中に第2スイッチ39をオフし、キャパシタ35から第1レギュレータ36(負荷)を切り離す(ステップS15参照)ようにしたが、キャパシタ35を充電中に負荷に給電を行ってもよい。給電(キャパシタ35への充電)を停止するのは少なくともQ値測定時(特に電圧V1´,V2検出時)であればよく、通信及びキャパシタ35に充電している間は、給電を継続しても停止してもいずれでもよい。このことは、以下に説明する図21のフローチャートでも同様である。
ステップS27の処理後、送電装置10は、受電装置30Aから閾値と測定データ群(Freq、V1´,V2)を受信し、メモリ24に保存する(ステップS28)。
そして、送電装置10の演算処理部23Aが、式(1)に基づいて、受電装置30Aから受信したテスト信号の周波数Freqごとの電圧V1´,V2より2次側のQ値を計算し、周波数とQ値のテーブルを作成してメモリ24へ保存する。テスト信号の周波数とQ値の関係をグラフ化すると、図20のように表すことができる。最も大きい2次側のQ値(Q_Max)を決定する(ステップS29)。図11の例では、Q値の周波数特性曲線の極大値付近における、周波数fのときのQ値がQ_Maxになる。
次に、送電装置10の判定部23Bは、Q_Maxとメモリ24に保存してある閾値を比較し、Q_Maxが閾値より低いか否かを判定する(ステップS30)。
ステップS30の判定処理において、Q_Maxが閾値より低い場合は、判定部23Bは、金属異物が有ると判定し(図17のステップS5)、終了処理を行う。一方、Q_Maxが閾値より低くはない場合は、判定部23Bは、金属異物は無いと判定し(図17のステップS5)、ステップS6へ移行する。
例えば、金属異物が無いときと有るときで少なくとも25%のQ値の変化量があるという測定結果が得られている場合には、一例として異物金属があるときのQ値から25%差し引いた値を閾値としてもよい。この閾値は、受電装置の構造、環境、検知対象の金属異物の大きさや種類などによりQ値の変化量は異なるので、測定対象に応じて適宜設定することが望ましい。
[1次側で2回目以降のQ値計算を行う例]
次に、1次側で2回目以降のQ値計算(ステップS3の処理)を行う場合の処理を説明する。この例では、周波数スイープを行った後の2回目のQ値測定を行う場合について説明するが、3回目以降のQ値測定においても同様である。
図21は、1次側(送電装置)においてQ値計算を行う場合の処理を示すフローチャートである。
図21のステップS41〜S55の処理は、図18のステップS11〜S26(ステップS24を除く)の処理に対応しており、以下では図18と図21の間で異なる点を中心に説明する。
ステップS41,S42により送電処理を開始すると、送電装置10のメイン制御部23は、通信制御部25を通じて第2回Q値測定コマンドを受電装置30Aへ送信する(ステップS43)。受電装置30Aのメイン制御部47は、通信制御部49を通じて第2回Q値測定コマンドを送電装置10から受信する(ステップS44)。
第2回Q値測定コマンドは、一例として第2回Q値測定期間61−2(図19参照)の先頭で送信される。第2回Q値測定期間は、「充電」、「周波数fでQ値測定」、「充電」、「1次側に通信」の4つの期間に分けられている。受電装置30Aのメイン制御部47は、これらの4つの期間に対応して、第1スイッチ38、第2スイッチ39及び第3スイッチ40〜43,43のオン/オフを切り替える。
受電装置30Aのメイン制御部47は、第2回Q値測定コマンドを受信すると、第1スイッチ38をオンし、検知回路にキャパシタ35を接続して充電する。このとき、第2スイッチ39をオフし、第1レギュレータ36すなわち負荷をキャパシタ35から切り離す(ステップS45)。
続いて、受電装置30Aの交流電源50は、メイン制御部47の制御により測定用のテスト信号(正弦波)を出力する。このときのテスト信号の周波数Freqは、前回の周波数スイープ処理で最も大きなQ値(Q_Max)が得られたときの周波数f(≒共振周波数)に設定する(ステップS46)。
送電装置10のメイン制御部23は、受電装置30Aへの送電(キャリア信号の送信)を停止する(ステップS47)。ステップS43の送電開始からステップS47の送電停止までの待ち時間は、少なくともキャパシタ35に所要の電力(一周波数でのQ値測定に必要な電力)が充電されるのに要する時間と同じかそれ以上である。
受電装置30Aのメイン制御部47は、送電装置10から送電が停止されたことにより、受電を停止する(ステップS48)。
ここで、メイン制御部47は、第3スイッチ40〜43をオンする(ステップS49)。そして、メイン制御部47は、キャパシタ33´の他端の電圧V1´を検出し、メモリ48に記録し、同様に、キャパシタ33の一端の電圧V2を検出し、メモリ48に記録する(ステップS50)。テスト信号の周波数がfのときの電圧V1´,V2を取得した後、メイン制御部47は、第3スイッチ40〜43,43´をオフする(ステップS51)。
ここで、送電装置10のメイン制御部23は、受電装置30Aへの送電を再び開始する(ステップS52)。ステップS47の送電停止からステップS52の送電開始までの待ち時間は、少なくとも電圧V1´,V2を検出及び記録するのに要する時間と同じかそれ以上である。図18では、受電装置30Aへの送電を再開した後、キャパシタ35の充電の待ち時間が経過した後に再び送電を停止するが、本例は、テスト信号の周波数がfのときの測定データが取得できればよいので、再度の送電停止はしない。
受電装置30Aのメイン制御部47は、送電装置10の送電が再開されたことを受けて送電装置10からの受電を開始し、キャパシタ35を充電する(ステップS53)。
図9では、キャパシタ35の充電の待ち時間に、次の周波数Freq(f)のテスト信号を出力(ステップS24参照)するが、本例では行わない。
受電装置30Aのメイン制御部47は、テスト信号の周波数がfのときの電圧V1´,V2を取得する処理が終了したら、第1スイッチ38をオフし、キャパシタ35を検知回路から切り離す(ステップS54)。続いて、受電装置30Aのメイン制御部47は、交流電源50を制御してテスト信号の出力を停止する(ステップS55)。
そして、受電装置30Aのメイン制御部47は、送電装置10からの第2回Q値測定コマンドに対する応答を行う。応答として、メモリ48に保存されている金属異物の判定に使用する閾値、テスト信号の周波数がfのときの測定データ群(f、V1´,V2)を、通信制御部49を通じて送電装置10へ返信する(ステップS56)。
送電装置10は、受電装置30Aから閾値と測定データ群(f、V1´,V2)を受信し、メモリ24に保存する(ステップS57)。
そして、送電装置10の演算処理部23Aが、式(1)に基づいて、受電装置30Aから受信した周波数fのテスト信号のときに得られた電圧V1´,V2より2次側のQ値を計算する(ステップS58)。
次に、送電装置10の判定部23Bは、計算した2次側のQ値とメモリ24に保存してある周波数スイープ時のQ_Maxを比較し、Q値がQ_Maxの所定の範囲内にあるかどうかを判定する。具体例としては、Q値がQ_MaxよりX%低いか否かを判定する(ステップS59)。つまり、前回の周波数スイープ時のQ_Maxを標準Q値として利用し、金属異物の検知を行う。
ステップS59の判定処理において、Q値がQ_MaxよりX%以上低い場合は、判定部23Bは、金属異物の可能性が有ると判定し(図17のステップS4)、ステップS2へ移行する。一方、Q値がQ_MaxよりX%低くはない場合は、判定部23Bは、金属異物は無いと判定し(図17のステップS4)、ステップS6へ移行する。
上記判定処理において、Q値がQ_MaxよりX%以上低い場合に、金属異物の“可能性”が有ると判定する理由は、既述したように、1次側コイルと2次側コイルの位置関係が変化したことによる周波数ずれの可能性があるからである。つまり、2回目のQ値測定の際に、1回目のQ値測定(周波数スイープ)により求めた共振周波数fとずれている可能性がある。したがって、1回目Q値測定(周波数スイープ)で得られた共振周波数fのときのQ値(Q_Max)と、当該共振周波数fを用いた2回目Q値測定では、Q値の値が大きく異なる可能性もある。
よって、2回目Q値測定においてQ値がQ_MaxよりX%以上低い場合には、金属異物の“可能性”が有ると判定して、ステップS2へ移行して再度周波数スイープ処理を行い、より確実な金属異物の判定を行う。
[変形例]
(2次側でQ値計算を行う例)
図18及び図21の例では、金属異物の判定に使用する閾値、テスト信号の周波数がfのときの測定データ群(f、V1´,V2)を、受電装置30A(2次側)ら送電装置(1次側)10へ送信している。そして、送電装置10において、測定データ群の電圧V1´,V2からQ値を計算し、そのQ値と閾値を比較して金属異物の判定を行っている。
しかし、テスト信号の周波数がfのときの測定データ群(f、V1´,V2)から受電装置30AにおいてQ値を測定し、そのQ値と閾値を比較して金属異物の判定を行うようにしてもよい。つまり、送電装置10に対しては、受電装置30Aから金属異物の判定結果だけを送信する。
図18に示したように送電装置10(1次側)でQ値の計算及び金属異物の判定を行う場合は、受電装置30A(2次側)に演算処理部と判定部のハードウェアを持つ必要がないという利点がある。例えば、受電装置30Aとして用いられる携帯機器の小型化や軽量化、コスト削減が期待できる。
一方、受電装置30AでQ値の計算及び金属異物の判定を行う場合は、受電装置30Aに演算処理部と判定部のハードウェアを持つ必要がある。ただし、金属異物有り又は金属異物無しという判定結果の情報を送電装置10へ送るだけなので、情報量が少なく、通信時間の短縮が期待できる。
<2.第2の実施形態>
図22は、本開示の第2の実施形態例に係る、給電時とQ値測定時で共振回路の構成(定数)の切り替えを行う送電装置(1次側)の内部構成例の要部を示すブロック図である。
本実施形態に係る送電装置10Aでは、図5に示した送電装置10に対し、受電装置30A(図6参照)の共振回路と同じ構成を適用している。すなわち、送電装置10Aの共振回路を構成するキャパシタ72,72´,73,73´は、受電装置30Aの共振回路を構成するキャパシタ32,32´,33,33´に対応する。
この共振回路に、受電装置30Aに用いられている第3スイッチ40〜43,43´を接続するとともに、第3スイッチ40〜42をQ値測定回路20´と接続する。
Q値測定回路20´は、Q値測定回路20に対して、図6に示したような交流電源(発振回路)、抵抗素子及び増幅器(いずれも図示略)を備え、第3スイッチ40を介してキャパシタ73の一端に交流信号(正弦波)を供給する。第3スイッチ41,42は、Q値測定回路20´の整流部21A,21Bとそれぞれ接続している。
Q値測定回路20´(メイン制御部23)が、第3スイッチ40〜43,43´のオン/オフを制御することにより、給電時とQ値測定時で共振回路の構成の切り替えを行い、給電時の電圧V1´と電圧V2をQ値測定回路20´で測定する。
信号源11は、交流信号の発生を制御するための制御信号を出力する送電制御部21と、送電制御部21の制御信号に基づいて任意の周波数の交流信号を生成して出力する送電ドライバ22を備える。送電制御部21と送電ドライバ22によって、少なくともQ値測定時ではないタイミングで、共振回路の1次側コイル71を通じて外部へ交流信号を出力する。
なお、送電装置に設けた第3スイッチ及びQ検知測定回路を動作させる場合、その電源は信号源11が出力する交流信号や、あるいは送電装置が備える図示しないバッテリーの蓄電された電力などを使用できる。
図23は、送電装置10Aの第3スイッチをオンしたとき及びオフしたときの共振回路の構成を示す等価回路図である。
本実施形態例では、給電時は第3スイッチをオフし、1次側コイル71と、キャパシタ72,73により共振回路を構成する(図23上)。
一方、Q値測定時は第3スイッチをオンし、1次側コイル71に並列なキャパシタ72に対して更にキャパシタ72´が並列に接続し、1次側コイル71に直列なキャパシタ73に対して更にキャパシタ73´が直列に接続する(図23下)。
1次側コイル71に前述の8ターンコイルを用いたと想定して、第3スイッチ40〜43,43´がオンのときとオフのときで共振回路の定数を計算した。
第3スイッチ40〜43,43´がオフのとき、共振回路の共振周波数が121.6kHz、共振点での共振回路のインピーダンスが0.7Ω、Q値が50という結果が得られた。試算に用いた諸条件は、交流電圧の振幅が0.1V、共振回路の1次側コイル71の自己インダクタンスが14.3μH、実効抵抗成分r1の抵抗値が0.6Ω、キャパシタ72,73の静電容量値がそれぞれ10nF,110nFである。
一方、第3スイッチ40〜43,43´がオンのとき、共振回路の共振周波数が227.5kHz、共振点での共振回路のインピーダンスが8.3Ω、Q値が82という結果が得られた。
キャパシタ72´,73´の静電容量値はそれぞれ15nF,10nFであり、その他の条件は、上記と同様である。
本実施形態は、第1実施形態と同様に、第3スイッチ40〜43,43´を適宜切り替えることにより、Q値測定に使用する2次側の交流電源が出力する測定用信号(正弦波信号)と、1次側から給電された給電信号とが干渉することを防止して、精度の高いQ値を計算することができる。
その上でさらに、給電時の共振回路の構成とQ値測定による金属異物検出時の共振回路の構成を各々で最適な構成(定数:静電容量値)にすることによって、給電性能を損なうことなく、金属異物の検出精度を向上させることができる。
また、第1の実施形態と同様、磁界共鳴方式に限定されるものではなく、結合係数kを高くしてQ値を低く抑えた電磁誘導方式にも適用可能である。
本実施形態においても、共振回路のコイルに対するキャパシタの接続形態が、(1)コイルに対して直列接続、(2)コイルに対して並列接続してから直列接続、(3)コイルに対して並列接続のいずれの場合にも適用できる。
なお、図16及び図22,23の例では、共振回路の回路構成を切り替えることにより、共振回路の共振周波数を大きくし、かつインピーダンスも大きくしている。これに対し、図9〜図12のように、共振回路の共振周波数を変更することなく共振回路のインピーダンスだけを変更するようにしてもよい。
さらに、図16及び図22,23の例では、共振回路を構成するキャパシタのキャパシタンスを変更する場合を説明したが、共振回路を構成するコイルの自己インダクタンスを変更してもよい。
その場合、例えばコイルにタップ付きのコイルを適用し、メイン制御部23の制御の下、回路切替部により給電時とQ値測定時とでタップを切り替え、実質的に共振回路を構成するコイルを変更することで、共振回路のコイルの自己インダクタンスを変更する。あるいは、コイルそのものを他のコイルに切り替える構成としてもよい。
<3.その他>
(第1例)
上述の第1及び第2の実施形態例では、Q値測定回路60(演算処理部47A)及びQ値測定回路20´(演算処理部23A)は、共振回路のコイルとキャパシタ間の電圧V1´、コイル両端の電圧V2からQ値を求めているが、本実施形態例では、半値幅法によりQ値を求める。
半値幅法では、直列共振回路を構成した場合において、図24のグラフに示すように共振周波数f0でのインピーダンス(Zpeak)の絶対値に対して√2倍のインピーダンスとなる帯域(周波数f1〜f2)より、下記の式(9)で求められる。
また、並列共振回路を構成した場合では、図25のグラフに示すように共振周波数f0でのインピーダンス(Zpeak)の絶対値に対して1/√2倍のインピーダンスとなる帯域(周波数f1〜f2)より、式(9)で求められる。
(第2例)
本実施形態例は、第1及び第2の実施形態例と異なり、演算処理部47A,23Aが、共振回路のインピーダンスの実部成分と虚部成分の比からQ値を計算する例である。本例では、自動平衡ブリッジ回路及びベクトル比検出器を用いてインピーダンスの実部成分と虚部成分を求める。
図26は、インピーダンスの実部成分と虚部成分の比からQ値を計算するための自動平衡ブリッジの回路図である。
図26に示す自動平衡ブリッジ回路90は一般によく知られた反転増幅回路と同様の構成である。反転増幅器93の反転入力端子(−)にコイル92を接続し、非反転入力端子(+)をグラウンドに接続する。そして帰還抵抗素子94によって反転増幅器93の出力端子より反転入力端子(−)に負帰還をかける。また、コイル92に交流信号を入力する交流電源91の出力(電圧V1´)と、反転増幅器93の出力(電圧V2)をベクトル比検出器95に入力する。コイル92は、図16の2次側コイル31又は図22の1次側コイル71に対応する。
この自動平衡ブリッジ回路90は、負帰還の作用によって常に反転入力端子(−)の電圧がゼロになるように動作する。また、交流電源91にからコイル92に流れた電流は、反転増幅器93の入力インピーダンスが大きいことから、ほぼ全てが帰還抵抗素子94に流れ込む。その結果、コイル92にかかる電圧は交流電源91の電圧V1´と同じになると共に、反転増幅器93の出力電圧はコイル92を流れる電流Iと帰還抵抗値Rsの積になる。この帰還抵抗値Rsは、既知のリファレンス抵抗値である。したがって、電圧V1´と電圧V2を検出してその比をとればインピーダンスが求まる。ベクトル比検出器95は、電圧V1´と電圧V2を複素数として求めるため、交流電源91の位相情報(一点鎖線)を利用する。
本例では、このような自動平衡ブリッジ回路90及びベクトル比検出器95などを用いて共振回路のインピーダンスZの実部成分R、虚部成分Xを求め、その比からQ値を求める。下記の式(10)及び式(11)は、Q値を求める過程を表した計算式である。
なお、第1〜第2の実施形態例では、磁界共鳴方式の非接触電力伝送システムを想定して説明をした。しかし、既述したように、本開示は、磁界共鳴方式に限定されるものではなく、結合係数kを高くしてQ値を低く抑えた電磁誘導方式にも適用可能である。
また、受電装置が送電部を有し、2次側コイルを介して送電装置へ非接触で電力を伝送するようにしてもよいし、送電装置が負荷を備え、送電コイルを介して受電装置から非接触で電力の供給を受けるようにしてもよい。
また、第1の実施形態では、受電装置30Aのキャパシタ35に充電した小電力を使用してQ値測定を行う例としているが、給電時とQ値測定時の間で共振回路の構成が切り替えられればよいから、バッテリーの電力を使用してQ値測定を行う構成としてもよい。この場合はキャパシタ35が必要なくなる。
また、第1〜第2の実施形態例では、共振周波数におけるQ値を測定しているが、Q値を測定する周波数は共振周波数と必ずしも一致していなくてもよい。共振周波数から許容できる範囲にずれた周波数を用いてQ値を測定した場合でも、本開示の技術を利用することにより、送電側と受電側との間に存在する金属異物の検出精度を向上させることは可能である。
また、1次側コイル又は2次側コイルに、金属などの導体が近づくことでQ値だけでなく、L値が変化し共振周波数がずれることになるが、そのL値の変化による共振周波数のずれ量とQ値を併用して、電磁結合している状態を検知してもよい。
また、1次側コイルと2次側コイル間に金属異物が挟まれたときに結合係数k値も変化するが、電磁結合している状態を検知するのに、結合係数k値とQ値の変化を併用してもよい。
また、本開示の第1〜第2の実施形態例では、1次側コイル及び2次側コイルとしてコアを有していないコイルの例を説明したが、磁性体を有したコアに巻きつけられた構造のコイルを採用してもよい。
さらにまた、本開示の第1〜第2の実施形態例では、2次側の携帯機器に携帯電話機を適用した例を説明したが、この例に限定されることなく、携帯音楽プレーヤ、デジタルスチルカメラ等、電力を必要とする種々の携帯機器に適用できる。
なお、本開示は以下のような構成も取ることができる。
(1)
少なくともコイル及びキャパシタを含む共振回路と、
前記共振回路のQ値を測定する検知部と、
給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替える回路切替部と、
前記回路切替部による切り替えを制御する制御部と、を備える
検知装置。
(2)
前記検知部は、前記共振回路のQ値を測定して前記コイルと外部との電磁結合状態を検知する
前記(1)に記載の検知装置。
(3)
前記回路切替部は、給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替え、前記共振回路の共振周波数を変更する
前記(2)に記載の検知装置。
(4)
前記回路切替部は、給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替え、前記共振回路の共振周波数を変更し、かつ前記共振回路の共振周波数におけるインピーダンスを大きくする
前記(2)〜(3)に記載の検知装置。
(5)
前記回路切替部は、給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替え、前記共振回路の共振周波数におけるインピーダンスを大きくする
前記(2)〜(4)に記載の検知装置。
(6)
前記回路切替部は、Q値測定時に前記共振回路の静電容量成分の静電容量値を変更する
前記(3)〜(5)に記載の検知装置。
(7)
前記回路切替部は、Q値測定時に前記共振回路の前記コイルと並列及び直列の静電容量成分の静電容量値を変更する
前記(3)〜(6)に記載の検知装置。
(8)
前記回路切替部は、Q値測定時に前記共振回路の前記コイルと並列の静電容量成分の静電容量値を変更する
前記(3)〜(6)に記載の検知装置。
(9)
前記回路切替部は、Q値測定時に前記共振回路の前記コイルと直列の静電容量成分の静電容量値を変更する
前記(3)〜(6)に記載の検知装置。
(10)
前記回路切替部は、Q値測定時に前記コイルと並列の静電容量成分の静電容量値を増加させる
前記(7),(8)に記載の検知装置。
(11)
前記回路切替部は、Q値測定時に前記コイルと直列の静電容量成分の静電容量値を減少させる
前記(7),(9)に記載の検知装置。
(12)
前記回路切替部は、Q値測定時に前記共振回路の前記コイルの自己インダクタンスを切り替える
前記(3)〜(11)に記載の検知装置。
(13)
前記コイルはタップ付きコイルであり、
前記回路切替部は、前記タップ付きコイルのタップを切り替える
前記(12)に記載の検知装置。
(14)
前記共振回路は、前記コイルに対してキャパシタが直列に接続している構成である
前記(1)〜(13)に記載の検知装置。
(15)
前記共振回路は、前記コイルに対してキャパシタが並列に接続している構成である
前記(1)〜(13)に記載の検知装置。
(16)
前記共振回路は、前記コイルに対して一のキャパシタが並列に接続した上で他のキャパシタが直列に接続している構成である
前記(1)〜(13)に記載の検知装置。
(17)
受電を行うコイルと、
少なくとも前記コイル及びキャパシタを含む共振回路と、
前記共振回路のQ値を測定する検知部と、
給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替える回路切替部と、
前記回路切替部による切り替えを制御する制御部と、を備える
受電装置。
(18)
送電を行うコイルと、
少なくとも前記コイル及びキャパシタを含む共振回路と、
前記共振回路のQ値を測定する検知部と、
給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替える回路切替部と、
前記回路切替部による切り替えを制御する制御部と、を備える
送電装置。
(19)
電力を無線により送電する送電装置と、該送電装置からの電力を受電する受電装置を含んで構成され、
前記送電装置又は前記受電装置のいずれかは、
送電又は受電に使用するコイル及びキャパシタを少なくとも含む共振回路と、
前記共振回路のQ値を測定する検知部と、
給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替える回路切替部と、
前記回路切替部による切り替えを制御する制御部と、を備える
非接触電力伝送システム。
(20)
非接触電力伝送システムを構成する送電装置又は受電装置が備える少なくともコイル及びキャパシタを含む共振回路に対し、Q値測定時に、前記共振回路の回路構成を給電時の回路構成から切り替えること、
前記共振回路の回路構成を切り替えた後の前記共振回路のQ値を測定すること、
を含む検知方法。
上述した一実施の形態例における一連の処理は、ハードウェアにより実行することができるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種の機能を実行するためのプログラムをインストールしたコンピュータにより、実行可能である。例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに所望のソフトウェアを構成するプログラムをインストールして実行させればよい。
また、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給してもよい。また、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU等の制御装置)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、機能が実現されることは言うまでもない。
この場合のプログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態の機能が実現される。加えて、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部又は全部を行う。その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
また、本明細書において、時系列的な処理を記述する処理ステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)をも含むものである。
以上、本開示は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の変形例、応用例を取り得ることは勿論である。
すなわち、上述した各実施形態の例は、本開示の好適な具体例であるため、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかしながら、本開示の技術範囲は、各説明において特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。例えば、以下の説明で挙げる使用材料とその使用量、処理時間、処理順序および各パラメータの数値的条件等は好適例に過ぎず、また説明に用いた各図における寸法、形状および配置関係も概略的なものである。
10…送電装置、14…キャパシタ、15…1次側コイル、20…Q値測定回路、23…メイン制御部、23A…演算処理部、23B…判定部、24…メモリ、31…2次側コイル、32,32´,33,33´…キャパシタ、34…整流部、35…キャパシタ、37…第2レギュレータ、38…第1スイッチ、39…第2スイッチ、40〜43,43´…第3スイッチ、45A,45B…エンベロープ検出部、47…メイン制御部、47A…演算処理部、47B…判定部、48…メモリ、60…Q値測定回路、71…1次側コイル、72,72´,73,73´…キャパシタ

Claims (21)

  1. 少なくともコイル及びキャパシタを含む共振回路と、
    非給電時に前記共振回路のQ値を測定する検知部と、
    給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替える回路切替部と、
    前記回路切替部による切り替えを制御する制御部と、を備える
    検知装置。
  2. 前記検知部は、前記共振回路のQ値を測定して前記コイルと外部との電磁結合状態を検知する
    請求項1に記載の検知装置。
  3. 前記回路切替部は、給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替え、前記共振回路の共振周波数を変更する
    請求項2に記載の検知装置。
  4. 前記回路切替部は、給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替え、前記共振回路の共振周波数を変更し、かつ前記共振回路の共振周波数におけるインピーダンスを大きくする
    請求項2に記載の検知装置。
  5. 前記回路切替部は、給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替え、前記共振回路の共振周波数におけるインピーダンスを大きくする
    請求項2に記載の検知装置。
  6. 前記回路切替部は、Q値測定時に前記共振回路の静電容量成分の静電容量値を変更する
    請求項3に記載の検知装置。
  7. 前記回路切替部は、Q値測定時に前記共振回路の前記コイルと並列及び直列の静電容量成分の静電容量値を変更する
    請求項6に記載の検知装置。
  8. 前記回路切替部は、Q値測定時に前記共振回路の前記コイルと並列の静電容量成分の静電容量値を変更する
    請求項6に記載の検知装置。
  9. 前記回路切替部は、Q値測定時に前記共振回路の前記コイルと直列の静電容量成分の静電容量値を変更する
    請求項6に記載の検知装置。
  10. 前記回路切替部は、Q値測定時に前記コイルと並列の静電容量成分の静電容量値を大きくする
    請求項7に記載の検知装置。
  11. 前記回路切替部は、Q値測定時に前記コイルと直列の静電容量成分の静電容量値を小さくする
    請求項7に記載の検知装置。
  12. 前記回路切替部は、Q値測定時に前記共振回路の前記コイルの自己インダクタンスを切り替える
    請求項6に記載の検知装置。
  13. 前記コイルはタップ付きコイルであり、
    前記回路切替部は、前記タップ付きコイルのタップを切り替える
    請求項12に記載の検知装置。
  14. 前記共振回路は、前記コイルに対してキャパシタが直列に接続している構成である
    請求項6に記載の検知装置。
  15. 前記共振回路は、前記コイルに対してキャパシタが並列に接続している構成である
    請求項6に記載の検知装置。
  16. 前記共振回路は、前記コイルに対して一のキャパシタが並列に接続した上で他のキャパシタが直列に接続している構成である
    請求項6に記載の検知装置。
  17. 前記共振回路の前記コイルが受電した電力から、前記Q値の測定時に消費する電力を充電する蓄電部、を更に備える
    請求項1乃至16のいずれかに記載の検知装置。
  18. 受電を行うコイルと、
    少なくとも前記コイル及びキャパシタを含む共振回路と、
    非給電時に前記共振回路のQ値を測定する検知部と、
    給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替える回路切替部と、
    前記回路切替部による切り替えを制御する制御部と、を備える
    受電装置。
  19. 送電を行うコイルと、
    少なくとも前記コイル及びキャパシタを含む共振回路と、
    非給電時に前記共振回路のQ値を測定する検知部と、
    給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替える回路切替部と、
    前記回路切替部による切り替えを制御する制御部と、を備える
    送電装置。
  20. 電力を無線により送電する送電装置と、該送電装置からの電力を受電する受電装置を含んで構成され、
    前記送電装置又は前記受電装置のいずれかは、
    送電又は受電に使用するコイル及びキャパシタを少なくとも含む共振回路と、
    非給電時に前記共振回路のQ値を測定する検知部と、
    給電時とQ値測定時とで前記共振回路の回路構成を切り替える回路切替部と、
    前記回路切替部による切り替えを制御する制御部と、を備える
    非接触電力伝送システム。
  21. 非接触電力伝送システムを構成する送電装置又は受電装置が備える少なくともコイル及びキャパシタを含む共振回路に対し、給電を停止した状態におけるQ値測定時に、前記共振回路の回路構成を給電時の回路構成から切り替えること、
    前記共振回路の回路構成を切り替えた後に前記共振回路のQ値を測定すること、
    を含む検知方法。
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