JP5838973B2 - 偏光板保護フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、透明性に優れた偏光板保護フィルムに関する。
従来から透明性に優れ、さらに偏光子との密着性に優れていることから偏光板保護フィルムとしてセルローストリアセテートフィルムが使用されている。
このセルローストリアセテートフィルムは原材料がセルロースという天然物であることから種々の不純物を含み、例えば金属の偏光板保護フィルムに及ぼす悪影響、及びその解決方法が提案されてきた。
フィルムの透明性に関し、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の金属が、その総量として5.5×10−6当量以下であることが必要であると提案されている(特許文献1)。
また、輝点異物の観点からはCa成分は60ppm以下、Mg成分は15〜70ppm、それに加えFe成分は1ppm以下と規制することが提案されている(特許文献2)。
さらには、表面にディスコティック液晶層を塗設するなど加工する場合には、Ca成分含量が120ppm以下であるセルロースアセテートを使用したフィルムを、基材とすることが提案されている(特許文献3)。
このように、アルカリ金属、アルカリ土類金属の総量を制限することが必要であるとの認識にも関わらず、現在のセルローストリアセテートの製造工程では、これら金属の混入は避けられず、効果的な対応が求められていた。
特に透明性に関しては、表示装置の大画面化にともない要望が大きかった。
特開平10−316701号公報 特開2000−31376号公報 特開2008−201902号公報
本発明は、上記の課題に鑑み、透明性が改善された偏光板保護フィルムを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.アセチル基置換度が2.80〜2.99のセルロースアセテートを主成分とする偏光板保護フィルムにおいて、該セルロースアセテートが下記条件を満足することを特徴とする偏光板保護フィルム。
(1)15ppm≦(Ca成分+Mg成分)≦55ppm
(2)0.5≦(Ca成分+Mg成分)/Na成分≦2.6
本発明によって、透明な偏光板保護フィルムを得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。本明細書において、「ppm」は「質量ppm」を意味する。
[本発明の偏光板保護フィルム]
本発明は、アセチル基置換度が2.80〜2.99のセルロースアセテートを主成分とする偏光板保護フィルムにおいて、該セルロースアセテートが下記条件を満足することを特徴とする偏光板保護フィルムであることを特徴とする。
(1)15ppm≦(Ca成分+Mg成分)≦55ppm
(2)0.5≦(Ca成分+Mg成分)/Na成分≦2.6
なお、上記式中、「Ca成分」、「Mg成分」、「Na成分」はそれぞれ、セルロースアセテートに含まれるCa、Mg、Naの原子換算の質量を意味する。
これまではセルロースアセテート中のCa成分、Mg成分は、少ない方が良いとされてきたが、実際にはゼロをすることはできず、ある程度含まれているものを使いこなしてきた。
通常Ca成分、Mg成分はセルロースアセテート中では2価の金属イオンとして存在し、この2価の金属イオンがセルロースアセテートの未置換水酸基を橋渡しし、延伸処理に抵抗しヘイズを上昇させたり、ドープ中で凝集物を発生させる等の作用をするとされている。
本発明においては、1価のNaイオンが未置換水酸基に配位し、2価のCa成分及びMg成分がするセルロースアセテートの未置換水酸基の橋渡しを阻害することで、延伸時のヘイズ上昇、ドープ中での凝集物の発生を抑え、その結果フィルムの透明性を確保するものと考えられる。
この作用は、セルロースアセテートの未置換水酸基が多いところでは、もともと水酸基同士の水素結合が強く明確ではないが、未置換水酸基の少ないアセチル基置換度2.80〜2.99では顕著に発揮される。
このように本発明は、Ca成分及びMg成分があっても、Na成分が併存すると、Ca成分及びMg成分の作用が抑制されることを見いだしたものである。
[アセチル基置換度2.80〜2.90のセルロースアセテート]
本発明の偏光板保護フィルムにおいて主成分とは、偏光板保護フィルム全体の50質量%以上を占める成分であることをいう。
本発明では、アセチル基置換度2.80〜2.90のセルロースアセテートが主成分である。
「アセチル基置換度」とは、1グルコース単位あたりのアセチル基の平均数を示し、1グルコース単位の2位、3位および6位の水酸基の水素原子のいずれかがアセチル基に置換されている割合を示す。すなわち、2位、3位および6位の水酸基の水素原子がすべてアセチル基で置換されたとき置換度(最大の置換度)は3.0となる。
アシル置換度の測定方法は、ASTMのD−817−91に準じて実施することができアセチル基置換度は、2.80〜2.99である。
セルロースアセテートの数平均分子量(Mn)は、30000〜300000の範囲が得られるフィルムの機械的強度が強く好ましい。更に50000〜200000のものが好ましく用いられる。
セルロースアセテートの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnの値は、2.0〜5.0であることが好ましい。
セルロースアセテートの数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定できる。
測定条件は以下の通りである。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いる。
セルロースアセテートの原料のセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リンター、木材パルプ(針葉樹由来、広葉樹由来)、ケナフ等を挙げることが出来る。またそれらから得られたセルロースエステルはそれぞれ任意の割合で混合使用することが出来る。
本発明のセルロースアセテートは、公知の方法により製造することができる。具体的には特開平10−45804、特開2009−161701号などに記載の方法を参考にして合成することができる。
市販品としては、ダイセル社LT−35、LT−55、LT−105等が挙げられる。
[Ca成分及びMg成分]
本発明のセルロースアセテートに含有されるCa成分及びMg成分は、セルロースアセテートの全質量に対して、15ppm以上55ppm以下であり、好ましくは25ppm以上40ppm以下である。セルロースアセテートの製造工程において、Ca塩、Mg塩を用いる、あるいはそれらの量を調整したり、一度に全量添加するのではなく部分添加を行う(熟成工程での部分中和を繰り返す(連続的、または間欠的に塩基を添加して中和を行う))、回収再生品の使用量を調整する、または各イオン量を調整した純水を選択し、洗浄を繰り返すことにより、セルロースアセテートに含まれる上記金属の含有量を調整し、Ca成分及びMg成分をこの範囲とすることができる。また、セルロースアセテートに含有されるCa成分及びMg成分は、偏光板保護フィルムの全質量に対して、好ましくは10ppm以上50ppm以下であり、より好ましくは20ppm以上35ppm以下である。
また、セルロースアセテートに含有されるCa成分は、セルロースアセテートの全質量に対して、好ましくは5ppm以上50ppm以下であり、より好ましくは10ppm以上40ppm以下である。
セルロースアセテートに含有されるMg成分は、セルロースアセテートの全質量に対して、好ましくは10ppm以下であり、より好ましくは5ppm以下である。
セルロースアセテート中の含有金属量が上記範囲よりも大きいと、フィルムの透明性が悪くなり、セルロースアセテート中の含有金属量が上記範囲よりも小さいと、フィルムの耐湿熱性が劣る傾向があるため、上記範囲が好ましい。
本発明のCa成分及びMg成分ならびにNa成分は、以下の原子吸光法により測定することができる。
(1)洗浄した50ml容量の磁性るつぼを2N硝酸水溶液中に1晩浸漬する。
(2)2N硝酸に漬けておいた磁性るつぼを純水で洗浄した後、超純水ですすぎ、乾燥器中で乾燥させる。
(3)セルロースアセテート試料2gを磁性るつぼに精秤する。
(4)電熱器上で磁性るつぼ中の試料を炭化させる。
(5)磁性るつぼを電気炉に入れ、500℃で約1時間、600℃で約1.5時間、灰化する。
(6)完全に白く灰化したら、電気炉を止め、そのまま炉中で放冷する。
(7)0.5N塩酸水溶液を磁性るつぼに10ml入れ、サンドバス上で加熱溶解する。
(8)溶液を放冷後、50mlのメスフラスコに洗浄済みのロートを用いて移し、磁性るつぼを超純水で洗いこみメスアップする(塩酸濃度:0.1Nとなる)。
(9)標準液として、1000ppm濃度の標準液を0.1N塩酸水溶液で希釈し、0.1ppm、0.75ppm、1.5ppmの濃度で調製する。
(10)フレーム原子吸光にて測定する。
検量線は次の方法で作成した。検量線用の標準液は市販の原子吸光用標準液(和光純薬(株)製)を0.1Nの塩酸水溶液にて、0.1、0.75、1.5ppm濃度に、希釈調製し使用した。原子吸光装置は、島津製作所(株)製、商品名「AA−680」を使用した。
[Na成分]
本発明のセルロースアセテートにおいては、Na成分を0.5≦(Ca成分+Mg成分)/Na成分≦2.6とすることで、イオン当量的な作用を発揮することができる。Na成分は、前述の原子吸光法により測定することができる。
また、セルロースアセテートに含有されるNa成分は、セルロースアセテートの全質量に対して、好ましくは5ppm以上60ppm以下であり、より好ましくは15ppm以上55ppm以下である。
セルロースアセテート中の含有Na量が上記範囲よりも大きいと、フィルムの透明性が悪くなり、セルロースアセテート中の含有Na量が上記範囲よりも小さいと、フィルムの耐湿熱性が劣る傾向があるため、上記範囲が好ましい。
上記Ca成分、Mg成分、Na成分の調整は、塩を取り除いたセルロースアセテートに有機脂肪酸Ca塩、有機脂肪酸Mg塩、有機脂肪酸Na塩などの有機脂肪酸塩、無機Ca塩、無機Mg塩、無機Na塩などの無機塩を含有させることによってすることができる。
有機脂肪酸塩としては、酢酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩等を使用することができる。無機塩を使用する例としては、硫酸塩、食塩等を添加する方法がある。
また、直接塩を添加するのではなく、セルロースアセテート製造工程における洗浄水に、各イオン(Ca、Mg、Na)を調整した水を使用し洗浄する方法が挙げられる。一般に水は、地下水、水道水を使用することから地域によってイオン含有量が異なるため、地域ごとにイオン量を計測し使用することが好ましい。
[偏光板保護フィルム]
本発明の偏光板保護フィルムは、アセチル基置換度が2.80〜2.90のセルロースアセテートを70質量%以上含むことが好ましく、その他の置換度の異なるセルロースエステルを含有してもよい。
また物性改良剤として種々の添加剤を含有させることができる。
[添加剤]
本発明の偏光板保護フィルムには、ピラノース構造又はフラノース構造の少なくとも一種を1個以上12個以下有しその構造のOH基のすべてもしくは一部をエステル化した糖エステル化合物を含有させることが好ましい。
エステル化の割合としては、ピラノース構造又はフラノース構造内に存在するOH基の40〜70%以上であることが好ましい。
前記糖エステル化合物の合成原料の糖の例としては、例えば以下のようなものを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、キシロース、あるいはアラビノース、ラクトース、スクロース、ニストース、1F−フラクトシルニストース、スタキオース、マルチトール、ラクチトール、ラクチュロース、セロビオース、マルトース、セロトリオース、マルトトリオース、ラフィノースあるいはケストース挙げられる。
この他、ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース、キシロトリオース、ガラクトシルスクロースなども挙げられる。
これらの化合物の中で、特にピラノース構造とフラノース構造を両方有する化合物が好ましい。
例としてはスクロース、ケストース、ニストース、1F−フラクトシルニストース、スタキオースなどが好ましく、更に好ましくは、スクロースである。
前記ピラノース構造又はフラノース構造中のOH基のすべてもしくは一部をエステル化するのに用いられるモノカルボン酸としては、特に制限はなく、公知の脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸等を用いることができる。用いられるカルボン酸は一種類でもよいし、二種以上の混合であってもよい。
具体的には、スクロースペンタベンゾエート、スクロースオクタベンゾエート等が挙げられる。
本発明の偏光板保護フィルムには、一般式(1)で表されるエステル化合物を可塑剤として含有することが好ましい。
Figure 0005838973
(式中、Bはヒドロキシ基またはカルボン酸残基、Gは炭素数2〜12のアルキレングリコール残基または炭素数6〜12のアリールグリコール残基または炭素数が4〜12のオキシアルキレングリコール残基、Aは炭素数4〜12のアルキレンジカルボン酸残基または炭素数6〜12のアリールジカルボン酸残基を表す。nは1以上の整数を表す。)
一般式(1)において、炭素数2〜12のアルキレングリコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチル1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール(3,3−ジメチロールペンタン)、2−n−ブチル−2−エチル−1,3プロパンジオール(3,3−ジメチロールヘプタン)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル1,3−ペンタンジオール、2−エチル1,3−ヘキサンジオール、2−メチル1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−オクタデカンジオール等があり、これらのグリコールは、1種または2種以上の混合物として使用される。
一般式(1)で表される化合物は、偏光板保護フィルムの1〜30質量%の範囲で適宜使用することができる。
〈その他の添加剤〉
(その他の可塑剤)
本発明のセルロースアセテートフィルムは、本発明の効果を得る上で必要に応じて一般式(1)で表される化合物以外の可塑剤を含有することができる。
可塑剤は特に限定されないが、好ましくは、多価カルボン酸エステル系可塑剤、グリコレート系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤および多価アルコールエステル系可塑剤、エステル系可塑剤、アクリル系可塑剤等から選択される。
そのうち、可塑剤を2種以上用いる場合は、少なくとも1種は多価アルコールエステル系可塑剤であることが好ましい。
多価アルコールエステル系可塑剤は2価以上の脂肪族多価アルコールとモノカルボン酸のエステルよりなる可塑剤であり、分子内に芳香環またはシクロアルキル環を有することが好ましい。好ましくは2〜20価の脂肪族多価アルコールエステルである。
本発明の偏光板保護フィルムにおいて可塑剤は、偏光板保護フィルムの1〜40質量%の範囲で適宜使用することができる。
(紫外線吸収剤)
本発明の偏光板保護フィルムは、紫外線吸収剤を含有することもできる。紫外線吸収剤は400nm以下の紫外線を吸収することで、耐久性を向上させることを目的としており、特に波長370nmでの透過率が10%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以下、更に好ましくは2%以下である。
紫外線吸収剤の使用量は、紫外線吸収剤の種類、使用条件等により一様ではないが、偏光板保護フィルムの乾燥膜厚が30〜200μmの場合は、偏光板保護フィルムに対して0.5〜10質量%が好ましく、0.6〜4質量%が更に好ましい。
(酸化防止剤)
酸化防止剤は劣化防止剤ともいわれる。高湿高温の状態に液晶画像表示装置などがおかれた場合には、セルロースアセテートフィルムの劣化が起こる場合がある。
酸化防止剤は、例えば、セルロースアセテートフィルム中の残留溶媒量のハロゲンやリン酸系可塑剤のリン酸等によりセルロースアセテートフィルムが分解するのを遅らせたり、防いだりする役割を有するので、前記セルロースアセテートフィルム中に含有させるのが好ましい。
これらの化合物の添加量は、セルロース誘導体に対して質量割合で1ppm〜1.0%が好ましく、10〜1000ppmが更に好ましい。
〈微粒子〉
本発明の偏光板保護フィルムには、取扱性を向上させる為、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子などのマット剤を含有させることが好ましい。中でも二酸化ケイ素がフィルムのヘイズを小さくできるので好ましい。
微粒子の1次平均粒子径としては、20nm以下が好ましく、更に好ましくは、5〜16nmであり、特に好ましくは、5〜12nmである。添加量は、適宜さだめることができる。
[偏光板]
もう一方の面には公知の偏光板保護フィルムを用いることができる。例えば、市販のセルロースエステルフィルム(例えば、コニカミノルタタック KC8UX、KC4UX、KC5UX、KC8UY、KC4UY、KC12UR、KC8UCR−3、KC8UCR−4、KC8UCR−5、KC8UE、KC4UE、KC4FR−3、KC4FR−4、KC4HR−1、KC8UY−HA、KC8UX−RHA、以上コニカミノルタオプト(株)製)等が好ましく用いられる。
[液晶表示装置]
本発明の散乱板を貼合した偏光板を液晶表示装置に組み込むことによって、種々の視認性に優れた液晶表示装置を作製することができるが、特に大型の液晶表示装置やデジタルサイネージ等の屋外用途の液晶表示装置に好ましく用いられる。本発明の偏光板は、前記粘着層等を介して液晶セルに貼合する。
本発明の偏光板は反射型、透過型、半透過型LCDまたはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型(FFS方式も含む)等の各種駆動方式のLCDで好ましく用いられる。特にVA型の画面が30型以上、特に30型〜54型の大画面の表示装置では、画面周辺部での白抜け等もなく、その効果が長期間維持される。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(ポリエステルAの作製)
窒素雰囲気下、テレフタル酸ジメチル4.85g、1,2−プロピレングリコール4.4g、p−トルイル酸6.8g、テトライソプロピルチタネート10mgを混合し、140℃で2時間攪拌を行った後、更に210℃で16時間攪拌を行った。次に、170℃まで降温し、未反応物の1,2−プロピレングリコールを減圧留去することにより、ポリエステルAを得た。
酸価 :0.1
数平均分子量:490
分散度 :1.4
分子量300〜1800の成分含有率:90%
ヒドロキシル(水酸基)価:0.1
ヒドロキシル基(水酸基)含有量:0.04%
ポリエステルAはジカルボン酸に対してモノカルボン酸が2倍モル使用されているので末端がトルイル酸エステルになっている。
(微粒子分散液1)
微粒子(アエロジル R812 日本アエロジル(株)製)11質量部
エタノール 89質量部
以上をディゾルバーで50分間攪拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。
(微粒子添加液1)
メチレンクロライドを入れた溶解タンクに十分攪拌しながら、微粒子分散液1をゆっくりと添加した。更に、二次粒子の粒径が所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFで濾過し、微粒子添加液1を調製した。
メチレンクロライド 99質量部
微粒子分散液1 5質量部
下記組成の主ドープ液を調製した。まず加圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクにセルロースエステルを攪拌しながら投入した。これを加熱し、攪拌しながら、完全に溶解し、これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、主ドープ液を調製した。
(セルローストリアセテートの製造)
セルロース原料として木材パルプ品を用い、純水として中国産の硬水を使用した以外は特開2008−20192号の段落「0062」〜「0078」等を参考にして、セルローストリアセテート(アセチル基置換度2.84、Ca成分24.1ppm、Mg成分2.8ppm、Na成分32.0ppm)を得た。
(主ドープ液の組成)
メチレンクロライド 340質量部
エタノール 64質量部
セルローストリアセテート(アセチル基置換度2.84 Ca成分24.1ppm、Mg成分2.8ppm、Na成分32.0ppm)100質量部
スクロースベンゾエート(平均置換度5.5) 7.0質量部
ポリエステルA 2.5質量部
TINUVIN928(BASFジャパン(株)製) 1.5質量部
微粒子添加液1 1質量部
以上を密閉容器に投入し、攪拌しながら溶解してドープ液を調製した。
次いで、無端ベルト流延装置を用い、ドープ液を温度33℃、1500mm幅でステンレスベルト支持体上に流延した。ステンレスベルトの温度は30℃に制御した。
ステンレスベルト支持体上で、流延(キャスト)したフィルム中の残留溶媒量が75%になるまで溶媒を蒸発させ、次いで剥離張力110N/mで、ステンレスベルト支持体上から剥離した。
剥離したフィルムを、160℃の熱をかけながらテンターを用いて幅方向に20%延伸した。延伸開始時の残留溶媒は15%であった。
次いで、乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ、テンタークリップで挟んだ端部をレーザーカッターでスリットし、その後巻き取り試料1を得た。乾燥温度は130℃で、搬送張力は100N/mとした。
ついで、セルローストリアセテートのアセチル基置換度及びセルローストリアセテート中のCa成分、Mg成分、Na成分を調整することによって偏光板保護フィルム中のそれぞれの量を表1記載のようにした試料を作製した。
具体的には、製造工程において用いる純水を日本産の軟水に変える、または純水、Ca塩、Mg塩、Na塩の使用量を調整する、洗浄回数を変える等の製造条件を調整することにより、含有金属量を調整した。
これらの試料について透明性を、ヘイズをもって評価した。
(ヘイズ)
作製した各々の試料について23℃55%RHの雰囲気下に24時間保存し、その後同雰囲気下、フィルム試料5枚をJIS K−6714に従って、ヘイズメーター(1001DP型、日本電色工業(株)製)を使用して測定した。
Figure 0005838973
Figure 0005838973
表1、2の結果から、15ppm≦(Ca成分+Mg成分)≦55ppmの範囲であれば、0.5≦(Ca成分+Mg成分)/Na成分≦2.6なるNaを存在させることで、透明性が改良できることがわかる。

Claims (4)

  1. アセチル基置換度が2.80〜2.99のセルロースアセテートを主成分とする偏光板保護フィルムにおいて、該セルロースアセテートが下記条件を満足することを特徴とする偏光板保護フィルム。
    (1)15ppm≦(Ca成分+Mg成分)≦55ppm
    (2)0.5≦(Ca成分+Mg成分)/Na成分≦2.6
    (3)Mg成分≦10ppm
  2. 前記セルロースアセテートに含有されるCa成分が10ppm以上40ppm以下である、請求項1に記載の偏光板保護フィルム。
  3. 前記セルロースアセテートに含有されるMg成分が5ppm以下である、請求項1または2に記載の偏光板保護フィルム。
  4. 前記セルロースアセテートに含有されるNa成分が15ppm以上55ppm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏光板保護フィルム。
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