JP5838931B2 - めっき鋼材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、めっき鋼材およびその製造方法に関する。
従来、鋼材の耐食性を向上させるために、鋼材の表面にめっき層を形成する技術が広く用いられている。めっき層としては、Zn系めっき層や、Al系めっき層(例えば、非特許文献1参照)、Zn−Al系めっき層(例えば、非特許文献2および非特許文献3参照)などが知られている。
Znめっき層およびZn−Al系めっき層は、鋼材に対する犠牲防食性に優れためっきであり、耐食性に特に優れている。一方、Al系めっき層は、表面に酸化物からなる不動態層を形成することから、Zn系めっき層と比較して鋼材に対するバリア性に優れている。
表面技術、Vol.62、No.1、2011、20〜24ページ 表面技術、Vol.62、No.1、2011、8〜13ページ 表面技術、Vol.62、No.1、2011、14〜19ページ
しかし、Znめっき層およびZn−Al系めっき層は、犠牲防食効果に優れる一方で、めっき層の鋼材に対するバリア性は不十分であった。また、これらのめっき層においては、犠牲防食効果を発揮する際に、Znが消費されてめっき層が薄くなる。このため、例えば、これらのめっき層を備えた鋼材からなる部品では、強度を確保する必要のある折曲部でのめっき層の厚みを、厚みの減少分だけ厚くする必要がある。しかし、近年、部品の軽量化を図るために、めっき層の厚みの減少分を小さくすることが要求されている。
また、Znめっき層およびZn−Al系めっき層は、Al系めっきに比べて耐アルカリ性に劣る問題がある。このため、Znめっき層およびZn−Al系めっき層を有するめっき鋼材の一部を、例えばコンクリートに埋め込んで使用する場合には、コンクリートに埋め込まれた部分がアルカリ環境下で使用されることになり、この埋め込み部分の耐食性を十分に確保できない問題があった。
更に、Znめっき層およびZn−Al系めっき層は、Al系めっきに比べて、高熱に暴露されると耐食性が低下しやすい。このため、Znめっき層およびZn−Al系めっき層を有するめっき鋼材では、高熱に暴露される部分における耐食性を向上させることが課題になっていた。
一方、Al系めっき層は、Zn系めっき層と比較して鋼材に対するバリア性に優れている。しかし、Al系めっき層を有するめっき鋼材は、Al系めっき層自体が脆いため、加工性が不十分であった。また、Al系めっき層は、Znめっき層およびZn−Al系めっき層と比較して鋼材に対する犠牲防食性が低い。このため、Al系めっき層を有するめっき鋼材では、鋼材の端面における耐食性が十分に得られていなかった。
このように、Zn系めっき層、Al系めっき層にはそれぞれ一長一短があるので、両方のめっきの長所を兼ね備えためっき鋼材が望まれている。このようなめっき鋼材を製造する方法としては、例えば、鋼材の一部をマスキングしてZn系めっき層を形成し、次いでZn系めっき層の形成箇所をマスキングしてAl系めっき層を形成する方法が考えられる。しかし、この方法では、めっきを行うたびにマスキングが必要であり、製造工程が極めて煩雑になる問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、鋼材に対する十分な犠牲防食性およびバリア性を有するめっき層を備え、しかも加工性に優れためっき鋼材の提供を課題とする。
また、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、鋼材に対する十分な犠牲防食性とバリア性とを示すめっき層を有し、更に加工性に優れためっき鋼材を簡便に製造する製造方法の提供を課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた。
その結果、Zn−Al合金層からなるめっき層を有する鋼材を用意し、高いバリア性が要求される領域にあるZn−Al合金層を加熱して、Zn−Al合金層に含まれるZnを部分的に除去することにより、優れたバリア性を有するFe−Al合金層を形成すればよいことを見出した。
このようにしてFe−Al合金層を形成する場合、鋼材上のめっき層において容易に部分的にFe−Al合金層とZn−Al合金層とを作り分けできる。したがって、めっき鋼材の用途に応じて、Fe−Al合金層をバリア性の要求される領域に配置させ、Zn−Al合金層を耐食性および/または加工性の要求される領域に配置させためっき層を簡便に製造できる。その結果、優れたバリア性と、優れた耐食性および/または加工性とを兼ね備えためっき層を有するめっき鋼材を実現できる。このような本発明の構成は以下のとおりである。
〔1〕鋼材と、前記鋼材上に形成されためっき層とを具備してなり、前記めっき層の面内に、厚み方向のFe濃度が前記めっき層の表面に近づくに従って減少するFe−Al合金層が形成された領域と、Zn−Al合金層が形成された領域とを含むことを特徴とするめっき鋼材。
〔2〕前記Zn−Al合金層が、Mg、Si、Cr、Ti、Sr、Sb、Ca、Bの1種または2種以上の元素を含有していることを特徴とする〔1〕に記載のめっき鋼材。
〔3〕前記Fe−Al合金層の平均Fe濃度が35質量%以上85質量%以下の範囲であることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載のめっき鋼材。
〔4〕前記鋼材上において前記Fe−Al合金層が形成された領域と前記Zn−Al合金層が形成された領域との間に、Fe−Zn−Al合金層が形成されていることを特徴とする〔1〕乃至〔3〕の何れか一項に記載のめっき鋼材。
〔5〕前記鋼材の端面に前記Zn−Al合金層が配置されていることを特徴とする〔1〕乃至〔4〕の何れか一項に記載のめっき鋼材。
〔6〕前記鋼材に少なくとも1以上の折曲部が設けられ、前記折曲部の前記鋼材上に前記Fe−Al合金層が配置されていることを特徴とする〔1〕乃至〔5〕の何れか一項に記載のめっき鋼材。
〔7〕前記鋼材の一部にコンクリートに埋設される埋設予定部が設けられ、前記埋設予定部の前記鋼材上に前記Fe−Al合金層が配置されていることを特徴とする〔1〕乃至〔6〕の何れか一項に記載のめっき鋼材。
〔8〕前記鋼材の一部に高温に暴露される高温暴露予定部が設けられ、前記高温暴露予定部の前記鋼材上に前記Fe−Al合金層が配置されていることを特徴とする〔1〕乃至〔7〕の何れか一項に記載のめっき鋼材。
〔9〕Zn−Al合金層からなるめっき層が表面に備えられている鋼材の一部の領域を加熱することにより、前記一部の領域に配置されている前記Zn−Al合金層からZnを除去してFe−Al合金層を形成する加熱工程を具備してなることを特徴とするめっき鋼材の製造方法。
〔10〕前記加熱工程において、昇温速度10℃/分以上、最高到達温度800〜2000℃の条件で前記Zn−Al合金層を加熱することを特徴とする〔9〕に記載のめっき鋼材の製造方法。
〔11〕前記加熱工程において、前記鋼材を一方の面から加熱するとともに他方の面から冷却することを特徴とする〔9〕または〔10〕に記載のめっき鋼材の製造方法。
〔12〕前記Zn−Al合金層が、Mg、Si、Cr、Ti、Sr、Sb、Ca、Bの1種または2種以上の元素が更に含有されたものであることを特徴とする〔9〕乃至〔11〕の何れか一項に記載のめっき鋼材の製造方法。
〔13〕前記加熱工程の前に、前記鋼材を変形する加工工程が備えられていることを特徴とする〔9〕乃至〔12〕の何れか一項に記載のめっき鋼材の製造方法。
〔14〕前記加熱工程において、前記鋼材の端面を除いた領域を加熱することを特徴とする〔9〕乃至〔13〕の何れかに記載のめっき鋼材の製造方法。
本発明のめっき鋼材は、鋼材上の一部に形成され、厚み方向のFe濃度が前記めっき層の表面に近づくに従って減少するFe−Al合金層と、前記鋼材上の前記Fe−Al合金層の近傍に形成されたZn−Al合金層とを含むめっき層を具備している。このめっき鋼材のめっき層は、Fe−Al合金層の形成されている領域では、Zn−Al合金層と比較して優れたバリア性を示し、また、Zn−Al合金層の形成されている領域では、Fe−Al合金層と比較して優れた耐食性および加工性を示す。よって、本発明に係るめっき鋼材は、めっき層がZn−Al合金層とFe−Al合金層の両方の長所を兼ね備えたものとなる。
したがって、本発明のめっき鋼材によれば、めっき層のFe−Al合金層をバリア性の要求される領域に配置し、Zn−Al合金層を耐食性および/または加工性の要求される領域に配置することにより、優れたバリア性が得られ、かつ優れた耐食性および/または加工性が得られる。
また、本発明のめっき鋼材の製造方法は、Zn−Al合金層からなるめっき層を有する鋼材の一部の領域を加熱することにより、Zn−Al合金層からZnを除去してFe−Al合金層を形成する加熱工程を具備している。したがって、本発明のめっき鋼材の製造方法によれば、加熱する領域を適宜設定することで、めっき鋼材の用途に合わせて、一つの鋼材のめっき層においてFe−Al合金層とZn−Al合金層とを容易に作り分けることができる。
また、本発明のめっき鋼材の製造方法においてZn−Al合金層からZnを除去して得られたFe−Al合金層は、厚み方向のFe濃度がめっき層の表面に近づくに従って減少するものとなるので、高いバリア性を有するものとなる。
図1は、実施例No.19のめっき鋼材におけるFe−Al合金層中のFe分布を示す断面写真である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
「めっき鋼材」
本実施形態のめっき鋼材は、鋼材と、鋼材上に形成されためっき層とを具備している。
鋼材としては、特に限定されるものではなく、例えば、極低C型(フェライト主体組織)、Al−k型(フェライト中にパーライトを含む組織)、2相組織型(例えば、フェライト中にマルテンサイトを含む組織、フェライト中にベイナイトを含む組織)、加工誘起変態型(フェライト中に残留オーステナイトを含む組織)、微細結晶型(フェライト主体組織)等、いずれの鋼板であっても用いることができる。
鋼材の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、鋼板や、鋼管、線材であってもよいし、所定の部品形状に加工されたものであってもよい。
鋼材の厚みは、特に限定されるものではなく、例えば、自動車ボデーで用いられる0.50〜2.3mm程度の厚さのものを用いることができる。
本実施形態において鋼材上に形成されためっき層は、鋼材上の全面に形成されていることが好ましいが、一部にのみ形成されていてもよい。例えば、鋼材が鋼板である場合、めっき層は鋼板の両面全面および端面に形成されていてもよいし、一方の面の全面に形成されていてもよいし、一方の面の全面および端面に形成されていてもよいし、一方の面および/または両面の一部にのみ形成されていてもよい。例えば、鋼材が鋼管である場合、めっき層は鋼管の内外面全面および端面に形成されていてもよいし、外面および/または内面の一部にのみ形成されていてもよい。
本実施形態のめっき鋼材のめっき層は、鋼材上の一部に形成されたFe−Al合金層と、鋼材上のFe−Al合金層の近傍に形成されたZn−Al合金層とを含むものである。
めっき層のFe−Al合金層は、後述するように、鋼材の表面に予め備えられているZn−Al合金層からなるめっき層の一部の領域を加熱することによって、一部の領域に形成されたものである。
Fe−Al合金層は、厚み方向のFe濃度がめっき層の表面に近づくに従って減少している。Fe−Al合金は、Fe濃度が低いほど緻密になり、優れたバリア性が発揮されるものである。したがって、本実施形態におけるFe−Al合金層は、めっき層の表面に近い部分ほど、バリア性に優れたものとなっている。その結果、本実施形態のめっき鋼材におけるFe−Al合金層の形成されている領域は、Fe濃度が均一であるFe−Al合金層と比較して平均Fe濃度が高くても、非常に優れたバリア性が得られるものとなっている。しかも、本実施形態におけるFe−Al合金層の形成されている領域は、Fe濃度が均一であるFe−Al合金層と比較して平均Fe濃度が低くても、Fe−Al合金層が脆くなりにくく、十分な加工性を確保できる。
Fe−Al合金層の平均Fe濃度は、35質量%以上85質量%以下の範囲であることが好ましい。本発明に係るFe−Al合金層は、上述したように厚み方向にFe濃度が変化しているものであるが、ここでのFe−Al合金層の平均Fe濃度とは、Fe−Al合金層の厚み方向全体のFe濃度の平均値を指している。Fe−Al合金層の平均Fe濃度が上記範囲内であると、Fe−Al合金層の鋼材に対するバリア性および耐食性がより優れたものとなる。即ち、Fe−Al合金層の平均Fe濃度が85質量%以下であると、より優れたバリア性が得られる。また、Fe−Al合金層の平均Fe濃度が35質量%以上であると、Al濃度が高くなることによってFe−Al合金層が脆くなることを防止でき、十分な加工性を確保できる。より好ましいFe−Al合金層の平均Fe濃度は、55質量%以上70質量%以下である。
鋼材上におけるZn−Al合金層の付着量は、特に限定されるものではないが、20〜500g/mの範囲であることが好ましい。Zn−Al合金層の付着量が20g/m以上であれば、Zn−Al合金層による鋼材に対する十分な犠牲防食性が得られる。また、Zn−Al合金層の付着量が20g/m以上であれば、Zn−Al合金層に含まれるAl量が十分になり、Zn−Al合金層を加熱することで、より優れたバリア性を有するFe−Al合金層を形成できる。また、Zn−Al合金層の付着量が500g/m以下である場合、Zn−Al合金層の付着量が多いためにZnが除去しにくくなって、Fe−Al合金層が形成されにくくなることを防止でき、Zn−Al合金層を加熱することにより効率よくFe−Al合金層を形成できる。
Zn−Al合金層は、AlとZnと不可避的不純物からなるものであってもよいし、AlとZnと不可避的不純物の他に、Mg、Si、Cr、Ti、Sr、Sb、Ca、Bの1種または2種以上の元素を含有していてもよい。Zn−Al合金層が、上記の1種または2種以上の元素を含有している場合、より一層耐食性に優れたものとなる。
例えば、Zn−Al合金層が、SiおよびMgを含むものである場合、Zn−Al合金層中には、Zn相、Al相、Al/Zn/ZnMg三元共晶相、ZnMg相、MgSi相が含まれていることが好ましく、特に、Zn−Al合金層の耐食性を向上させるMgSi相が含まれていることが好ましい。
Zn−Al合金層が、Si,Cr、Ni、Bの1種または2種以上の元素を含有するものである場合、これらの元素が、Zn−Al合金層を加熱してFe−Al合金層を形成する際に様々な析出相を形成させることによって、Fe−Al合金層の特性を高めることができる。
具体的には、例えば、Zn−Al合金層にCr、Ni、Bの1種または2種以上の元素が含有されている場合、これらの元素が、Zn−Al合金層を加熱してFe−Al合金層を形成する際に、Alと化合物相(例えば、AlCr等)を形成することにより、Fe−Al合金層の硬度が高められる。
本実施形態におけるZn−Al合金層の平均Al濃度は、特に限定されないが、4質量%以上60質量%以下の範囲であることが好ましい。本実施形態におけるZn−Al合金層の平均Al濃度は、Fe−Al合金層を形成する前に、鋼材の表面に設けられているZn−Al合金層からなるめっき層中の平均Al濃度と同じであり、Zn−Al合金層全体のAl濃度の平均値を意味している。
Zn−Al合金層の平均Al濃度が上記範囲内であると、Zn−Al合金層の鋼材に対する犠牲防食性がより優れたものになるとともに、Zn−Al合金層からなるめっき層の一部の領域を加熱してFe−Al合金層を形成した場合に、Fe−Al合金層のAl含有量を十分に確保できる。即ち、Zn−Al合金層の平均Al濃度が4質量%以上であれば、Zn−Al合金層を加熱して得られたFe−Al合金層におけるAl含有量を十分に確保できる。また、Zn−Al合金層の平均Al濃度が60質量%以下であれば、Znの含有率が十分になり、高い犠牲防食効果を発揮できる。
Zn−Al合金層の平均Al濃度は、上述したように、4〜60質量%の範囲であることが好ましく、例えば、以下に示すように、4〜7質量%の範囲であってもよいし、9〜15質量%の範囲や、50〜60質量%の範囲であってもよい。
Zn−Al合金層がAlを4〜7質量%含む組成である場合、更にSiを0.01〜0.3質量%、Mgを0〜5質量%の範囲で含んでいてもよい。
Zn−Al合金層がAlを9〜15質量%含む組成である場合、更にSiを0.01〜0.5質量%、Mgを0〜5質量%の範囲で含んでいてもよい。
Zn−Al合金層がAlを50〜60質量%含む組成である場合、更にSiを1.0〜2.0質量%、Mgを0〜5質量%の範囲で含んでいてもよい。
Zn−Al合金層にMgが含有されている場合、Zn−Al合金層中におけるMgの含有量は0.05質量%以上5質量%以下の範囲であることが好ましい。
Zn−Al合金層にSiまたはCrが含有されている場合、Zn−Al合金層中におけるSiまたはCrの含有量はそれぞれ0.05質量%以上5質量%以下の範囲であることが好ましい。
Zn−Al合金層にTi、Sr、Ca、Bの1種または2種以上の元素が含有されている場合、Zn−Al合金層中におけるTi、Sr、Ca、Bの1種または2種以上の元素の含有量はそれぞれ0.0001質量%以上0.1質量%以下の範囲であることが好ましい。
また、本実施形態のめっき層では、鋼材上のFe−Al合金層の形成された領域とZn−Al合金層の形成された領域との間に、Fe−Zn−Al合金層が形成されていることが好ましい。Fe−Zn−Al合金層は、Fe−Al合金層の利点とZn−Al合金層の利点とを兼ね備えているものである。したがって、Fe−Al合金層とZn−Al合金層との間にFe−Zn−Al合金層が配置されている場合、より一層、鋼材に対する犠牲防食性とバリア性とのバランスの良好なめっき層となる。
本実施形態のめっき鋼材におけるFe−Al合金層とZn−Al合金層との配置は、特に限定されるものではなく、めっき鋼材の用途等に応じて適宜決定できる。本実施形態のめっき鋼材の具備するめっき層の性能を効果的に発揮させるためには、高いバリア性の必要な領域にFe−Al合金層が配置され、十分な加工性および/または犠牲防食性の必要な領域にZn−Al合金層が配置されていることが好ましい。
本実施形態において、高いバリア性が必要であるために、Fe−Al合金層が配置されることが好ましい領域としては、例えば、鋼材に設けられた少なくとも1以上の折曲部、鋼材の一部に設けられたコンクリートに埋設される埋設予定部、鋼材の一部に設けられた高温に暴露される高温暴露予定部、ボルトの頭上面などが挙げられる。
なお、鋼材上のFe−Al合金層の配置される領域は、1箇所のみであってもよいし、複数個所であってもよい。
Fe−Al合金層が折曲部の鋼材上に配置されている場合、折曲部のめっき層の減肉を防止できるので、めっき層の減肉マージンを少なくでき、折曲部を有する部品の軽量化を図ることができ、好ましい。
また、Fe−Al合金層が埋設予定部の鋼材上に配置されている場合、埋設予定部がコンクリートに埋め込まれてアルカリ環境下で用いられても、めっき層の耐食性を確保することができ、好ましい。
また、Fe−Al合金層が高温暴露予定部の鋼材上に配置されている場合、高温暴露予定部が高温に暴露されても、めっき層の耐食性を十分に確保できる。
また、Fe−Al合金層は、鋼材に設けられた家畜の尿などのアルカリ溶液に接触して使用されるアルカリ接触予定部の鋼材上に配置されていてもよい。この場合、めっき鋼材のアルカリ接触予定部のめっき層の耐食性を向上させることができる。
また、本実施形態において、十分な加工性および/または犠牲防食性が必要であるために、Zn−Al合金層が配置されることが好ましい領域としては、例えば、鋼材の端面などが挙げられる。鋼材の端面にZn−Al合金層が配置されている場合、端面の犠牲防食性が良好なものとなる。鋼材の端面とは、鋼材の表面に露出されている厚み方向の断面部分を意味する。具体的には、例えば、鋼材が鋼板である場合における長さ方向および幅方向の側面や、鋼材が鋼管や線材である場合における長さ方向の切断面などが挙げられる。
なお、鋼材上のZn−Al合金層の配置される領域は、1箇所のみでもよいし、複数個所でもよい。
「めっき鋼材の製造方法」
本実施形態のめっき鋼材の製造方法は、Zn−Al合金層からなるめっき層を有する鋼材を用意し、めっき層の一部の領域を加熱することにより、この一部の領域に形成されているZn−Al合金層からZnを除去してFe−Al合金層を形成する加熱工程を具備している。
本実施形態の製造方法において使用される鋼材は、表面にZn−Al合金層からなるめっき層を形成することによって製造される。めっき層を形成する方法は特に限定されるものではなく、公知の如何なる方法を用いてもよい。
鋼材のめっき層を構成するZn−Al合金層は、より一層耐食性に優れためっき鋼材とするために、Mg、Si、Cr、Ti、Sr、Sb、Ca、Bの1種または2種以上の元素が更に含有されたものであってもよい。
本実施形態において用いられる鋼材は、Zn−Al合金層からなるめっき層が鋼材上の全面に形成されているものであってもよいし、一部にのみ形成されているものであってもよい。具体的には、例えば、鋼材が鋼板である場合、Zn−Al合金層からなるめっき層が鋼板の両面全面および端面に形成されているものでもよいし、一方の面の全面に形成されているもの、一方の面の全面および端面に形成されているもの、一方の面および/または両面の一部にのみ形成されているものでもよい。また、例えば、鋼材が鋼管である場合、Zn−Al合金層からなるめっき層が鋼管の内外面および端面に形成されているものや、外面および/または内面の一部のみに形成されているものでもよい。
本実施形態の加熱工程においては、Zn−Al合金層からなるめっき層の一部の領域を加熱する。加熱工程において加熱される領域は、高いバリア性が要求されるために、Fe−Al合金層が配置されることが好ましい領域である。また、加熱工程において加熱されない領域は、十分な加工性および/または犠牲防食性が要求されるために、Zn−Al合金層が配置されることが好ましい領域である。
具体的には、例えば、鋼材として端面を含む領域にZn−Al合金層からなるめっき層が形成されているものを用い、加熱工程において、鋼材の端面を除いた領域を加熱してもよい。加熱工程において鋼材の端面を除いた領域を加熱することで、鋼材の端面を除いた領域に形成されていたZn−Al合金層がFe−Al合金層とされ、鋼材の端面に、Znの除去されなかったZn−Al合金層が残存しているめっき鋼材が得られる。このようにして得られためっき鋼材は、端面に配置されているZn−Al合金層の優れた犠牲防食性によって優れた耐食性が得られるものとなる。
加熱工程において、鋼材の一部の領域を加熱する方法は、加熱する領域の面積などに応じて適宜決定でき、特に限定されるものではなく、例えば、レーザー照射法、高周波誘導加熱法、近赤外線照射法、アーク放電法、火炎バーナー法のいずれか1種または2種以上の方法をなど用いることができる。これらの方法を用いることにより、鋼材に対する高いバリア性が必要な領域にのみ選択的に、厚み方向のFe濃度がめっき層の表面に近づくに従って減少するFe−Al合金層を容易に形成できる。
加熱工程において鋼材のZn−Al合金層を加熱する昇温速度は、10℃/分以上にすることが好ましく、600℃/分以上にすることがより好ましい。Znは600℃以上の温度で揮発し始めるものである。また、700〜800℃の温度領域では、ZnとFeとの合金化速度の方がZnの揮発速度よりも速い。加熱工程における昇温速度を10℃/分以上とした場合、700〜800℃の温度領域を通過する時間が短時間となるため、加熱工程におけるZnとFeとの合金化を抑制しつつ、Znを揮発させることができる。その結果、加熱工程後に形成されるFe−Al合金層中に、バリア性を低下させるZn−Fe合金としてZnが残存することを防止できる。
加熱工程におけるZn−Al合金層の最高到達温度は、800℃以上であることが好ましく、900℃以上であることがより好ましい。また、加熱工程におけるZn−Al合金層の最高到達温度は、2000℃以下であることが好ましく、1500℃以下であることがより好ましく、1200℃以下であることがさらに好ましい。
上記の最高到達温度を800〜2000℃とすることで、Zn−Al合金層から効率よくZnを除去することができるとともに、鋼材に支障を来すことなく、Fe−Al合金層を容易に形成できる。Zn−Al合金層の最高到達温度が800℃以上である場合、ZnとFeとが合金化してFe−Al合金層中に残存することを防止でき、Znを効率よく除去できる。また、Zn−Al合金層の最高到達温度が2000℃以下である場合、加熱工程を行うことに起因する鋼材の組織の変化や鋼材の溶解を防止できる。
Zn−Al合金層が最高到達温度に達した後の保持時間は、最高到達温度によって適宜決定でき、特に限定されないが、1分以下であることが好ましく、30秒以下であることがより好ましく、10秒以下であることがさらに好ましい。なお、保持時間は、3秒以下でもよく、1秒以下でもよく、0秒でもよい。すなわち、加熱工程においては、最高到達温度に達した直後に加熱を止めてもよい。上記の保持時間を1分以下とすることで、加熱工程を行うことに起因する鋼材の組織の変化や鋼材の溶解を防止できる。
加熱工程においては、Zn−Al合金層が最高到達温度に加熱した後の冷却速度を1200℃/分以上とすることが好ましい。冷却速度を1200℃/分以上とした場合、加熱工程を行うことによるめっき鋼材への焼き入れ効果が、より効果的に得られ、より優れた強度を有するめっき鋼材が得られる。
なお、加熱工程において、鋼材上の一方の面にのみFe−Al合金層を形成する場合には、鋼材の一方の面側からめっき層のZn−Al合金層を加熱するとともに、加熱する側と反対側の面(他方の面)側から冷却することが好ましい。特に、最高到達温度が鋼材の融点を超える場合には、加熱工程において加熱する側の面と反対側の面から鋼材を冷却することが好ましい。この場合、加熱工程に起因する入熱による鋼材の組織の変化や鋼材の溶融を防止できる。
また、本実施形態において、鋼材上の両面にFe−Al合金層を形成する場合には、Zn−Al合金層からなるめっき層が両面に備えられている鋼材の一部の領域を、同時に両面から加熱することにより、鋼材上の両面に同時に効率よくFe−Al合金層を形成できる。
本実施形態のめっき鋼材の製造方法においては、必要に応じて、加熱工程の前または後に、鋼材を変形させる加工工程を行うことができる。
加工工程において鋼材を変形させる方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、鋼材が鋼板である場合には、曲げ加工、絞り加工、プレス加工などが挙げられる。
加工工程は、加熱工程の前に行ってもよいし、後に行ってもよい。しかし、加熱工程によって形成されるFe−Al合金層は、Zn−Al合金層と比較して脆いものである。このため、鋼材上の加熱工程を行った後にFe−Al合金層のされている領域を変形させると、クラックが生じる恐れがある。したがって、鋼材上の加熱工程において加熱される領域を、加工工程において変形させる場合には、加熱工程の前に加工工程を行うことが好ましい。このことにより、加工工程におけるクラックの発生が防止され、より良好な加工性が得られる。
一方、鋼材上の加熱工程において加熱されない領域は、加熱工程の前後で加工性に違いは生じない。このため、加工工程を加熱工程の前に行ってもよいし後に行ってもよい。なお、鋼材上の加熱工程において加熱されない領域は、表面にFe−Al合金層が形成されない領域であるため、加熱工程の前後に関わらず、良好な加工性が得られる。
本実施形態の加熱工程において、鋼材上のZn−Al合金層からなるめっき層の一部の領域を加熱すると、Zn−Al合金層に含まれるZnが部分的に除去されるとともに、めっき層に残存したAlが鋼材に含まれるFeと合金化して、Fe−Al合金層が形成される。鋼材に含まれるFeは、加熱工程において、鋼材からめっき層に拡散されるものであるため、加熱工程を経て得られたZn−Al合金層は、鋼材側からめっき層の表面に近づくにつれて、Fe濃度が徐々に減少している高いバリア性を有するものとなる。
また、加熱工程においては、Zn−Al合金層からのZnの放出と、鋼材からめっき層へのFeの拡散がほぼ同時に進行する。したがって、加熱工程前のZn−Al合金層の厚みと、加熱工程後に得られるFe−Al合金層の厚みとの差は小さいものとなる。その結果、本実施形態の加熱工程後に得られためっき鋼材は、めっき層表面の平坦性が高いものとなる。
また、加熱工程において加熱されためっき鋼材は、加熱工程において焼き入れされたものとなるので、優れた強度を有するものとなる。
また、本実施形態の加熱工程においては、Fe−Al合金層が形成される過程で、めっき層のFe−Al合金層の形成される領域とZn−Al合金層の形成されている領域との間にFe−Zn−Al合金層が形成される。より詳細には、加熱工程において加熱される加熱領域(Fe−Al合金層となる領域)と、加熱されない非加熱領域(Zn−Al合金層)との境界部分において、Zn−Al合金層に含まれるZnの一部が消失せずに残存する。残存するZnを含むZn−Al合金は、加熱工程において鋼材からめっき層へと拡散されるFeと合金化されて、上記の境界部分にFe−Zn−Al合金層を形成する。
なお、上記の境界部分に形成されるFe−Zn−Al合金層のおけるZn濃度は、非加熱領域(Zn−Al合金層の形成領域)に近づくほど増加する。このため、加熱工程によって得られたFe−Zn−Al合金層は、Zn−Al合金層側からFe−Al合金層側に向けて、Zn濃度が徐々に減少しているものとなる。
このように本実施形態のめっき鋼材の製造方法によれば、加熱領域を適宜設定することで、めっき鋼材の用途に合わせて、一つの鋼材においてFe−Al合金層とZn−Al合金層とを容易に作り分けることができる。したがって、本実施形態の製造方法によれば、めっき層のFe−Al合金層がバリア性の要求される領域に配置され、Zn−Al合金層が耐食性および/または加工性の要求される領域に配置されていることにより、優れたバリア性、耐食性および/または加工性が得られるめっき鋼材を容易に提供できる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施できる。
「実施例1」
(No.1〜17)
Al−k(アルミキルド)鋼板の一面に、Zn−Al合金層(めっき層)が形成されためっき鋼板(鋼材)を用意した。No.1〜17のZn−Al合金層の組成及び付着量は、表1に示す通りである。なお、表1には、実施例2以降で使用するメッキ鋼板のめっき層の組成も併せて記載している。
このめっき鋼板のZn−Al合金層の一部の領域を、昇温速度600℃/分、最高到達温度800℃の条件で、レーザー照射法により加熱し、最高到達温度に達した直後から冷却速度1200℃/分で窒素ガスブロー法により冷却した(加熱工程)。
このようにして、元のZn−Al合金層の一部の領域にFe−Al合金層を形成し、No.1〜17のめっき鋼板(めっき鋼材)を製造した。
表2に、No.1〜17のめっき鋼板(めっき鋼材)において、加熱工程によって形成されたFe−Al合金層の組成と、加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成を示す。なお、表2に示すFe−Al合金層およびZn−Al合金層の組成は、めっき層の一部の断面をEPMA(X線マイクロアナライザ)観察により測定して算出した。表2に示す加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成及び付着量は、表1に示した加熱工程前のZn−Al合金層の組成及び付着量と同じである。
このようにして得られたNo.1〜17のめっき鋼板からそれぞれ加熱した部分と加熱していない部分とを含み、加熱した部分と加熱していない部分との面積比が1:1である試料片を切り出して、以下に示す方法により、未塗装耐食性および塗装後耐食性と加工性について調べた。その結果を表2に示す。
「未塗装耐食性」
めっき鋼板から寸法:150mm×70mmの試料片を切り出して、めっき層のサイクル腐食試験(JASO M 609−91)を500サイクル行い、赤錆発生面積を測定した。試料片のサイクル腐食試験の露出部面積に対する赤錆発生面積の百分率を赤錆発生率として評価することにより耐食性を調べた。
なお、赤錆発生率10%未満であった場合を◎とし、10%以上20%未満であった場合を○とし、20%以上30%未満であった場合を△とし、30%以上であった場合を×と評価した。
「塗装後耐食性」
めっき鋼板のめっき層上にCr6+を含まない化成被膜を付着量2g/mで形成した。その後、化成被膜上にプライマーとして、エポキシ変性ポリエステル塗料(日本ペイント製 P−02)をバーコーターで塗布し、熱風乾燥炉にて板温200℃で焼き付け、膜厚5μmのプライマー塗膜を形成した。さらに、プライマー塗膜上にポリエステル塗料(日本ペイント製 NSC−300HQ)を塗布し、熱風乾燥炉にて板温220℃で焼き付けて、膜厚20μmの塗膜を形成した。
その後、塗膜の形成されためっき鋼板から寸法:150mm×70mmの試料片を切り出して、カッターナイフで50mm長さの互いに交差するカット疵を付与し、サイクル腐食試験(JASO M 609−91)を500サイクル行った後、カット疵からの塗膜膨れ幅の最大値を測定した。
塗膜膨れ幅の最大値が1mm未満であった場合を◎とし、1mm以上5mm未満であった場合を○とし、5mm以上10mm未満であった場合を△とし、10mm以上であった場合を×と評価した。
「加工性」
めっき鋼板から寸法:50mm×50mmの試料片を切り出し、180度曲げ加工を施した。なお、No.1〜17のめっき鋼板については、加熱した部分および加熱していない部分の両方に加工部が配置されるように曲げ加工を行った。
曲げ加工を施した試験片のめっき層の曲げ加工部表面を撮影し、観察写真においてクラック部及び健全部を二値化し、クラック部の観察視野全体に対する面積率を求めることで加工性を評価した。
求めたクラック面積率が5%未満であった場合を◎とし、5%以上10%未満であった場合を○とし、10%以上20%未満であった場合を△とし、20%以上であった場合を×と評価した。
表2に示すように、No.1〜17の本発明めっき鋼板では、いずれも良好な未塗装耐食性、塗装後耐食性、加工性が得られた。
「実施例2」
(No.18〜57)
Al−k(アルミキルド)鋼板の一面に、Zn−Al合金層(めっき層)が形成されためっき鋼板(鋼材)を用意した。Zn−Al合金層の組成及び付着量は、表1に示す通りである。
このめっき鋼板のZn−Al合金層の一部の領域を、実施例1と同様の条件で加熱し、実施例1と同様にして冷却して、元のZn−Al合金層の一部の領域にFe−Al合金層を形成し、No.18〜57のめっき鋼板(めっき鋼材)を製造した。
表3および表4に、No.18〜57のめっき鋼板(めっき鋼材)において、加熱工程によって形成されたFe−Al合金層の組成と、加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成を示す。なお、表3および表4に示すFe−Al合金層およびZn−Al合金層の組成は、実施例1と同様にして算出した。表3および表4に示す加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成及び付着量は、表1に示した加熱工程前のZn−Al合金層の組成及び付着量と同じである。
さらに、No.18〜57のめっき鋼板について、Fe−Al合金層が形成された領域とZn−Al合金層の残存している領域との間に、Fe−Zn−Al合金層が形成されていることの有無を、EPMA(X線マイクロアナライザ)を用いて観察した。その結果を表3および表4に示す。
このようにして得られたNo.18〜57のめっき鋼板からそれぞれ加熱した部分と加熱していない部分とを含み、加熱した部分と加熱していない部分との面積比が1:1である試料片を切り出して、実施例1と同様にして、未塗装耐食性および塗装後耐食性と加工性について調べた。なお、No.18〜57のめっき鋼板の加工性については、加熱した部分および加熱していない部分の両方に加工部が配置されるように曲げ加工を行った。その結果を表3および表4に示す。
(No.58)
Al−k(アルミキルド)鋼板の一面に、Zn−Al合金層(めっき層)が形成されためっき鋼板(鋼材)を用意した。Zn−Al合金層の組成及び付着量は、表1に示す通りである。
このめっき鋼板のZn−Al合金層の全面を、実施例1と同様の条件で加熱し、実施例1と同様にして冷却して、めっき鋼板の一面全部にFe−Al合金層を形成した。このようにして、No.58のめっき鋼板(比較例)を製造した。
表4に、No.58のめっき鋼板(めっき鋼材)において、加熱工程によって形成されたFe−Al合金層の組成を示す。なお、表4に示すFe−Al合金層の組成は、めっき層の一部の断面をEPMA(X線マイクロアナライザ)観察により測定して算出した。
(No.59)
Al−k(アルミキルド)鋼板の一面に、Zn−Al合金層(めっき層)が形成されためっき鋼板(鋼材)を用意した。Zn−Al合金層の組成及び付着量は、表1に示す通りである。このめっき鋼板を、加熱処理を行わずにNo.59のめっき鋼板(比較例)とした。
このようにして得られたNo.58、No.59のめっき鋼板から試料片を切り出して、実施例1と同様にして、未塗装耐食性および塗装後耐食性と加工性について調べた。その結果を表4に示す。
表3および表4に示すように、No.18〜57の本発明めっき鋼板では、いずれも良好な未塗装耐食性、塗装後耐食性、加工性が得られた。
これに対し、一面全部にFe−Al合金層を形成したNo.58の比較例のめっき鋼板では、加工性が不十分であった。
また、Fe−Al合金層を形成していないZn−Al合金層からなるめっき層を有するNo.59の比較例のめっき鋼板では、未塗装耐食性および塗装後耐食性が不十分であった。
また、No.18〜57の本発明めっき鋼板では、いずれもFe−Al合金層が形成された領域とZn−Al合金層の残存している領域との間に、Fe−Zn−Al合金層が形成されていた。
「実施例3」
(No.60〜69)
Al−k(アルミキルド)鋼板の一面および端面に、Zn−Al合金層(めっき層)が形成されためっき鋼板(鋼材)を用意した。Zn−Al合金層の組成及び付着量は、表12に示す通りである。
このめっき鋼板のZn−Al合金層の一面を、実施例1と同様の条件で加熱し、実施例1と同様にして冷却して、元のZn−Al合金層の一部の領域にFe−Al合金層を形成し、No.60〜69のめっき鋼板(めっき鋼材)を製造した。端面に形成されためっき層は加熱しなかった。
表5に、No.60〜69のめっき鋼板(めっき鋼材)において、加熱工程によって形成されたFe−Al合金層の組成と、加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成を示す。なお、表5に示すFe−Al合金層およびZn−Al合金層の組成は、実施例1と同様にして算出した。表5に示す加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成及び付着量は、表12に示した加熱工程前のZn−Al合金層の組成及び付着量と同じである。
さらに、No.60〜69のめっき鋼板について、Fe−Al合金層が形成された領域とZn−Al合金層の残存している領域との間に、Fe−Zn−Al合金層が形成されていることの有無を、EPMA(X線マイクロアナライザ)を用いて観察した。その結果を表5に示す。
また、No.60〜69のめっき鋼板の端面のめっき層(Zn−Al合金層)の構成元素をエネルギー分散型X線分析(EDX)により調べた。その結果を表5に併せて示す。
また、No.60〜69のめっき鋼板からそれぞれ試料片を切り出して、以下に示す方法により、未塗装耐食性を調べた。その結果を表5に併せて示す。
「実施例3の未塗装耐食性」
加熱工程後のめっき鋼鈑から、加熱した部分と加熱していない部分とを含み、加熱した部分と加熱していない部分の面積比が1:1である寸法:100mm×50mmの試料片を切り出して、めっき層のサイクル腐食試験(JASO M 609−91)を500サイクル行い、赤錆発生面積を測定した。
試料片のサイクル腐食試験の露出部面積に対する赤錆発生面積の百分率を、加熱した部分であるFe−Alめっき部(Fe−Al合金層)、非加熱部分であるZn−Alめっき部(Zn−Al系合金層)、およびFe−Alめっき部とZn−Alめっき部との境界部分(Fe−Zn−Alめっき部)のそれぞれついて算出し、赤錆発生率として評価することにより耐食性を調べた。
なお、赤錆発生率10%未満であった場合を◎とし、10%以上20%未満であった場合を○とし、20%以上30%未満であった場合を△とし、30%以上であった場合を×と評価した。
表5に示すように、No.60〜69のめっき鋼板では、端面(Zn−Al合金層)も、Fe−Alめっき部も、Fe−Zn−Alめっき部も耐食性が良好であった。
「実施例4」
(No.70〜79)
表12に示すNo.60〜69と同じめっき鋼板(鋼材)を用意した。このめっき鋼板を90度の曲げ加工により変形し(加工工程)、折曲部を設けた。その後、折曲部を、実施例1と同様の条件で加熱し、実施例1と同様にして冷却した。このことにより、元のZn−Al合金層の一部の領域にFe−Al合金層を形成して、No.70〜79のめっき鋼板(めっき鋼材)を製造した。
表6に、No.70〜79のめっき鋼板(めっき鋼材)において、加熱工程によって形成されたFe−Al合金層の組成と、加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成を示す。なお、表6に示すFe−Al合金層およびZn−Al合金層の組成は、実施例1と同様にして算出した。表5および表6に示すように、Fe−Al合金層およびZn−Al合金層の組成は、実施例4のNo.70〜79のめっき鋼板と、実施例3のNo.60〜69のめっき鋼板とは同じであった。
また、表6に示す加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成及び付着量は、表12に示した加熱工程前のNo.60〜69のZn−Al合金層の組成及び付着量と同じである。
さらに、No.70〜79のめっき鋼板について、Fe−Al合金層が形成された領域とZn−Al合金層の残存している領域との間に、Fe−Zn−Al合金層が形成されていることの有無を、EPMA(X線マイクロアナライザ)を用いて観察した。その結果を表6に示す。
また、No.70〜79のめっき鋼板からそれぞれ試料片を切り出して、実施例3と同様にして、未塗装耐食性を調べた。その結果を表6に併せて示す。
表6に示すように、No.70〜79のめっき鋼板では、Zn−Alめっき部も、折曲部(Fe−Alめっき部)も、Fe−Zn−Alめっき部も耐食性が良好であった。
また、No.70〜79のめっき鋼板では、加熱工程を行ってFe−Al合合金層を形成する前の鋼材に、折曲部を設ける加工工程を行ったため、優れた加工性が得られた。
「実施例5」
(No.80〜89)
表12に示すNo.60〜69と同じめっき鋼板(鋼材)を用意した。このめっき鋼板のコンクリートまたは土に接する埋設予定部を、実施例1と同様の条件で加熱し、実施例1と同様にして冷却した。このことにより、元のZn−Al合金層の一部の領域にFe−Al合金層を形成し、No.80〜89のめっき鋼板(めっき鋼材)を製造した。
表7に、No.80〜89のめっき鋼板(めっき鋼材)において、加熱工程によって形成されたFe−Al合金層の組成と、加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成を示す。なお、表7に示すFe−Al合金層およびZn−Al合金層の組成は、実施例1と同様にして算出した。表5および表7に示すように、Fe−Al合金層およびZn−Al合金層の組成は、実施例5のNo.80〜89のめっき鋼板と、実施例3のNo.60〜69のめっき鋼板とは同じであった。
また、表7に示す加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成及び付着量は、表12に示した加熱工程前のNo.60〜69のZn−Al合金層の組成及び付着量と同じである。
さらに、No.80〜89のめっき鋼板について、Fe−Al合金層が形成された領域とZn−Al合金層の残存している領域との間に、Fe−Zn−Al合金層が形成されていることの有無を、EPMA(X線マイクロアナライザ)を用いて観察した。その結果を表7に示す。
また、No.80〜89のめっき鋼板からそれぞれ試料片を切り出して、実施例3と同様にして、未塗装耐食性を調べた。その結果を表7に併せて示す。
表7に示すように、No.80〜89のめっき鋼板では、Zn−Alめっき部(Zn−Al合金層)も、埋設予定部(Fe−Al合金層)も、Fe−Zn−Alめっき部(Fe−Zn−Al合金層)も耐食性が良好であった。
「実施例6」
(No.90〜99)
表12に示すNo.60〜69と同じめっき鋼板(鋼材)を用意した。このめっき鋼板の高温に暴露される高温暴露予定部を、実施例1と同様の条件で加熱し、実施例1と同様にして冷却した。このことにより、元のZn−Al合金層の一部の領域にFe−Al合金層を形成し、No.90〜99のめっき鋼板(めっき鋼材)を製造した。
表8に、No.80〜89のめっき鋼板(めっき鋼材)において、加熱工程によって形成されたFe−Al合金層の組成と、加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成を示す。なお、表8に示すFe−Al合金層およびZn−Al合金層の組成は、実施例1と同様にして算出した。表5および表8に示すように、Fe−Al合金層およびZn−Al合金層の組成は、実施例6のNo.90〜99のめっき鋼板と、実施例3のNo.60〜69のめっき鋼板とは同じであった。
また、表8に示す加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成及び付着量は、表12に示した加熱工程前のNo.60〜69のZn−Al合金層の組成及び付着量と同じである。
さらに、No.90〜99のめっき鋼板について、Fe−Al合金層が形成された領域とZn−Al合金層の残存している領域との間に、Fe−Zn−Al合金層が形成されていることの有無を、EPMA(X線マイクロアナライザ)を用いて観察した。その結果を表8に示す。
また、No.90〜99のめっき鋼板からそれぞれ試料片を切り出して、実施例3と同様にして、未塗装耐食性を調べた。その結果を表8に併せて示す。
表8に示すように、No.90〜99のめっき鋼板では、Zn−Alめっき部(Zn−Al合金層)も、高温暴露予定部(Fe−Al合金層)も、Fe−Zn−Alめっき部(Fe−Zn−Al合金層)も耐食性が良好であった。
「実施例7」
(No.100〜148)
Al−k(アルミキルド)鋼板の一面に、Zn−Al合金層(めっき層)が形成されためっき鋼板(鋼材)を用意した。Zn−Al合金層の組成及び付着量は、表13に示す通りである。
このめっき鋼板のZn−Al合金層の一部の領域を、表9〜表11に示す昇温速度、最高到達温度の加熱条件でめっき層の形成されている面からレーザー照射法により加熱した。そして、No.111〜114については加熱しながら、その他のNo.については最高到達温度に達した直後から、表9〜表11に示す冷却方法により、加熱する側と反対側の面側から冷却した(加熱工程)。このようにして、元のZn−Al合金層の一部の領域にFe−Al合金層を形成し、No.100〜148のめっき鋼板(めっき鋼材)を製造した。
なお、No.100〜148のめっき鋼材のうち、No.100のめっき鋼板においては、加熱工程を行う前に、90度の曲げ加工により変形して鋼材に折曲部を設け(加工工程)、加熱工程において折曲部に対して加熱および冷却を行った。
また、No.101〜148のめっき鋼板においては、加熱工程を行った後に、鋼材上のFe−Al合金層の形成されている領域が折曲部となるように、90度の曲げ加工により変形して(加工工程)折曲部を設けた。
表9〜表11に、No.100〜148のめっき鋼板において、加熱工程によって形成されたFe−Al合金層の組成と、加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成を示す。なお、表9〜表11に示すFe−Al合金層およびZn−Al合金層の組成は、実施例1と同様にして算出した。表9〜表11に示す加熱工程後に残存したZn−Al合金層の組成及び付着量は、表13に示した加熱工程前のZn−Al合金層の組成及び付着量と同じである。
さらに、No.100〜148のめっき鋼板について、Fe−Al合金層が形成された領域とZn−Al合金層の残存している領域との間に、Fe−Zn−Al合金層が形成されていることの有無を、EPMA(X線マイクロアナライザ)を用いて観察した。その結果を表9〜表11に示す。
また、No.100〜148のめっき鋼板からそれぞれ試料片を切り出して、以下に示す方法により、未塗装耐食性(鋼材の性能評価)を調べた。その結果を表9〜表11に併せて示す。
「実施例7の未塗装耐食性」
加熱工程後のめっき鋼板から、実施例3と同様にして試料片を切り出して、めっき層のサイクル腐食試験(JASO M 609−91)を500サイクル行い、赤錆発生面積を測定した。
試料片のサイクル腐食試験の露出部面積に対する赤錆発生面積の百分率を、加熱した部分であるFe−Al合金部(Fe−Al合金層)、非加熱部分であるZn−Alめっき部(Zn−Al合金層)のそれぞれついて算出し、赤錆発生率として評価することにより耐食性を調べた。
なお、赤錆発生率10%未満であった場合を◎とし、10%以上20%未満であった場合を○とし、20%以上30%未満であった場合を△とし、30%以上であった場合を×と評価した。
表9〜表11に示すように、No.100〜148のめっき鋼板では、Zn−Al合金層もFe−Al合金層も未塗装耐食性が良好であった。
また、No.100のめっき鋼板では、加熱工程を行う前の鋼材に折曲部を設ける加工工程を行ったため、特に優れた加工性が得られた。
「実施例8」
No.19のめっき鋼板のFe−Al合金層を、EPMAを用いて観察した。その結果を図1に示す。図1は、実施例No.19のめっき鋼材におけるFe−Al合金層中のFe分布を示す断面写真である。なお、図1に示す写真は、カラー写真として得られたFe濃度の分布結果を、グレースケール写真に変換して示したものである。変換前のカラー写真では、図1に示す最も濃いグレーで示した領域が赤色であり、2番目に濃いグレーで示した領域が緑色であり、3番目に濃いグレーで示した領域が青色であり、最も薄いグレーで示した領域が黄色であった。
図1に示すように、No.19のめっき鋼板のFe−Al合金層は、厚み方向のFe濃度がめっき層の表面に近づくに従って減少しているものであった。

Claims (14)

  1. 鋼材と、前記鋼材上に形成されためっき層とを具備してなり、
    前記めっき層の面内に、厚み方向のFe濃度が前記めっき層の表面に近づくに従って減少するFe−Al合金層が形成された領域と、Zn−Al合金層が形成された領域とを含むことを特徴とするめっき鋼材。
  2. 前記Zn−Al合金層が、Mg、Si、Cr、Ti、Sr、Sb、Ca、Bの1種または2種以上の元素を含有していることを特徴とする請求項1に記載のめっき鋼材。
  3. 前記Fe−Al合金層の平均Fe濃度が35質量%以上85質量%以下の範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のめっき鋼材。
  4. 前記鋼材上において前記Fe−Al合金層が形成された領域と前記Zn−Al合金層が形成された領域との間に、Fe−Zn−Al合金層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のめっき鋼材。
  5. 前記鋼材の端面に前記Zn−Al合金層が配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のめっき鋼材。
  6. 前記鋼材に少なくとも1以上の折曲部が設けられ、前記折曲部の前記鋼材上に前記Fe−Al合金層が配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のめっき鋼材。
  7. 前記鋼材の一部にコンクリートに埋設される埋設予定部が設けられ、前記埋設予定部の前記鋼材上に前記Fe−Al合金層が配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載のめっき鋼材。
  8. 前記鋼材の一部に高温に暴露される高温暴露予定部が設けられ、前記高温暴露予定部の前記鋼材上に前記Fe−Al合金層が配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載のめっき鋼材。
  9. Zn−Al合金層からなるめっき層が表面に備えられている鋼材の一部の領域を加熱することにより、前記一部の領域に配置されている前記Zn−Al合金層からZnを除去してFe−Al合金層を形成する加熱工程を具備してなることを特徴とするめっき鋼材の製造方法。
  10. 前記加熱工程において、昇温速度10℃/分以上、最高到達温度800〜2000℃の条件で前記Zn−Al合金層を加熱することを特徴とする請求項9に記載のめっき鋼材の製造方法。
  11. 前記加熱工程において、前記鋼材を一方の面から加熱するとともに他方の面から冷却することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のめっき鋼材の製造方法。
  12. 前記Zn−Al合金層が、Mg、Si、Cr、Ti、Sr、Sb、Ca、Bの1種または2種以上の元素が更に含有されたものであることを特徴とする請求項9乃至請求項11の何れか一項に記載のめっき鋼材の製造方法。
  13. 前記加熱工程の前に、前記鋼材を変形する加工工程が備えられていることを特徴とする請求項9乃至請求項12の何れか一項に記載のめっき鋼材の製造方法。
  14. 前記加熱工程において、前記鋼材の端面が露出する端部を除いた領域を加熱することを特徴とする請求項9乃至請求項13の何れかに記載のめっき鋼材の製造方法。
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