以下、適宜図面を参照し、本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
図1は、本発明の一実施形態に係るシステムを概略的に示すブロック図である。図示のとおり、本発明の一実施形態に係るシステムは、サーバ10と、クライアント端末30とを備える。
図1に示した実施形態において、サーバ10は、クライアント端末30とインターネット等のネットワーク20を介して通信可能に接続されており、クライアント端末30に対してオンラインゲームを提供する。例えば、サーバ10は、クライアント端末30から受信したゲームメッセージ(例えば、ユーザキャラクタの操作に関連するメッセージ、クエストを開始したというメッセージ)を、所定のゲームロジック(又は当該ゲームロジックを実現するためのプログラム)に従って処理し、その処理結果をクライアント端末30に送信する。このオンラインゲームにおいて、ユーザは、様々なゲームアイテムを使用することが可能である。本発明に適用可能なゲームアイテムについては後述する。図1には、1つのクライアント端末30が図示されているが、サーバ10には、複数のクライアント端末30が通信可能に接続され得る。
サーバ10は、図示のとおり、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、ユーザI/F13と、通信I/F14と、ストレージ15とを備える。これらの各構成要素は、不図示のバスを介して互いに電気的に接続される。プロセッサ11は、ストレージ15からオペレーティングシステムやゲームロジックを実現する様々なプログラムをメインメモリ12にロードし、ロードしたプログラムに含まれる命令を実行する。メインメモリ12は、プロセッサ11が実行するプログラムを格納するために用いられ、例えば、DRAMによって構成される。
ユーザI/F13は、例えば、オペレータの入力を受け付けるキーボードやマウス等の情報入力装置と、プロセッサ11の演算結果を出力する液晶ディスプレイ等の情報出力装置とを含む。通信I/F14は、ハードウェア、ファームウェア、又はTCP/IPドライバやPPPドライバ等の通信用ソフトウェア又はこれらの組み合わせとして実装され、ネットワーク20を介してクライアント端末30と通信可能に構成される。
ストレージ15は、例えば磁気ディスクドライブで構成され、ゲームロジックを実現するためのゲーム制御用プログラム等の様々なプログラムが記憶される。また、ストレージ15には、ゲームにおいて用いられる各種データも記憶され得る。ストレージ15に記憶され得る各種データは、サーバ10と通信可能に接続され、サーバ10とは物理的に別体のデータベースサーバに格納されてもよい。
本発明の一実施形態に係るサーバ10は、階層構造の複数のウェブページから成るウェブサイトを管理するウェブサーバである。クライアント端末30は、このウェブページを表示するためのHTMLデータをサーバ10から取得し、取得したHTMLデータを解析して得られるゲーム画面をクライアント端末30のディスプレイに表示することができる。ユーザは、このゲーム画面を介してクライアント端末30に対して様々な入力を提供することで、サーバ10が提供するゲームとインタラクトできる(例えば、ユーザオブジェクトに対する操作指示を行ったりメニューの選択を行うことができる)。このクライアント端末30に提供されるゲーム画面を表示するためのHTMLデータは、例えばストレージ15に記憶される。HTMLデータは、HTML等のマークアップ言語で記述されたHTMLコードから成る。このHTMLコードには、様々な画像が関連付けられる。また、HTMLデータには、ActionScriptやJavaScript(登録商標)等のスクリプト言語等で記述されたプログラムが埋め込まれ得る。
以上のとおり、サーバ10は、ゲームサービスを提供するウェブサイトを管理しており、当該ウェブサイトを構成するウェブページをクライアント端末30からの要求に応じて配信することによりゲームを進行させることができる。このようなウェブページを介して提供されるゲームは、ブラウザゲームと称されることがある。
本発明の他の実施形態係るクライアント端末30は、OSやミドルウェア等の実行環境上でゲームアプリケーションプログラムを実行可能に構成されており、このゲームアプリケーションプログラムとサーバ10が協働してユーザにゲームを提供することができる。このゲームアプリケーションプログラムには、クライアント端末30での実行時に、サーバ10から提供されるゲームデータを処理するための命令セットや当該命令セット実行時に参照される画像データ等の各種データを含めることができる。ゲームアプリケーションプログラムは、例えば、Objective−C、Java(登録商標)等のオブジェクト指向プログラミング言語で作成される。
このゲームアプリケーションプログラムは、例えば、ストレージ15、外部ストレージ25、又はこれら以外の不図示のストレージに格納されており、クライアント端末30からの要求に応じて、クライアント端末30に配信される。配信されたゲームアプリケーションプログラムは、クライアント端末30において、プロセッサ31の制御に従って通信I/F34を介して受信される。受信されたゲームアプリケーションプログラムは、例えばストレージ35に記憶される。このアプリケーションソフトウェアは、ユーザによるクライアント端末30の操作に応じて起動され、クライアント端末30に実装されたOSやミドルウェア等のプラットフォーム上で実行される。サーバ10は、ゲームアプリケーションプログラムからのメッセージを所定のゲームロジックに従って処理し、その処理結果を示す様々な情報をゲームアプリケーションプログラムに返信することにより、ゲームの進行を制御することができる。
以上のとおり、ゲームアプリケーションプログラムをクライアント端末30で実行することにより、このゲームアプリケーションプログラムの機能とサーバ10の機能とを連携させてゲームを進行させることができる。このようなゲームアプリケーションプログラムを利用して提供されるゲームは、アプリゲームと称されることがある。本発明は、ブラウザゲームとアプリゲームのいずれにも適用可能である。
サーバ10は、ゲームの開始時のユーザの認証処理やゲームの進行に応じて発生する課金処理を行う機能を有することもできる。サーバ10によって提供されるゲームには、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、野球ゲームが含まれる。本発明に係るシステムによって提供されるゲームの種類は、本明細書において明示されたものに限られず、ゲームアイテムが使用可能な任意のゲームが含まれる。
続いて、クライアント端末30について説明する。本発明の一実施形態に係るクライアント端末30は、サーバ10から取得したゲーム用ウェブサイトのウェブページをウェブブラウザ上で表示するブラウザゲームの実行環境、又は、ゲームアプリケーションプログラムを実行するためのアプリケーション実行環境の少なくとも一方を実装した任意の情報処理装置であり、例えば、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、電子書籍リーダー、ウェアラブルコンピュータ及びゲーム用コンソールを含むがこれらには限られない。
本発明の一実施形態に係るクライアント端末30は、図示のとおり、プロセッサ31と、メインメモリ32と、ユーザI/F33と、通信I/F34と、ストレージ35と、を含み、これらの各構成要素がバス36を介して互いに電気的に接続されている。
プロセッサ31は、ストレージ35からオペレーティングシステム等の様々なプログラムをメインメモリ32にロードし、ロードしたプログラムに含まれる命令を実行する。メインメモリ32は、プロセッサ31が実行するプログラムを格納するために用いられ、例えば、DRAMによって構成される。
ユーザI/F33は、ユーザの入力を受け付ける情報入力装置と、プロセッサ31の演算結果を出力する情報出力装置であり、タッチスクリーンを備える液晶ディスプレイなどの表示装置を含む。通信I/F34は、ハードウェア、ファームウェア、又は、TCP/IPドライバやPPPドライバ等の通信用ソフトウェア又はこれらの組み合わせとして実装され、ネットワーク20を介してサーバ10と通信可能に構成される。
ストレージ35は、例えば磁気ディスクドライブやフラッシュメモリ等により構成され、オペレーティングシステム等の様々なプログラムを記憶する。また、ストレージ35は、サーバ10から通信I/F34を介してゲームアプリケーションプログラムを受信した場合には、この受信したゲームアプリケーションプログラムを記憶する。
クライアント端末30は、例えば、HTML形式のファイル(HTMLデータ)を解釈して画面表示するためのブラウザソフトウェアを備えており、このブラウザソフトウェアの機能によりサーバ10から取得したHTMLデータを解釈して、受信したHTMLデータに対応するウェブページを表示することができる。また、クライアント端末30は、ブラウザソフトウェアに組み込まれるプラグインソフト(例えば、アドビシステムズ社から提供されているFlash Player)を備えており、HTMLデータに埋め込まれたSWF形式のファイルをサーバ10から取得し、当該SWF形式のファイルをブラウザソフトウェア及びプラグインソフトを用いて実行することができる。
また、クライアント端末30においては、ユーザの操作に応じてゲームアプリケーションプログラムが起動され、クライアント端末30に実装されたプラットフォーム上で実行される。クライアント端末30においてゲームアプリケーションプログラムが実行されると、例えば、プログラムにより指示されたアニメーションや操作用アイコンがクライアント端末30の画面に表示される。ユーザは、クライアント端末30のユーザI/F33を用いてゲームを進行させるための指示を入力することができる。
本発明の一実施形態に係るサーバ10のプロセッサ11及びクライアント端末30のプロセッサ31においては、様々なコンピュータプログラムモジュールが実行される。このサーバ10及びクライアント端末30で実行されるコンピュータプログラムモジュール、及び、必要に応じてこれら以外のコンピュータプログラムモジュールにより、本発明に係るシステムで実行される様々な機能が実現される。
図示のとおり、サーバ10のプロセッサ11で実行されるコンピュータプログラムモジュールには、ゲーム制御モジュール41と、保有アイテム管理モジュール42と、出品要求受付モジュール43と、出品アイテム提示モジュール44と、交換要求受付モジュール45と、再出品情報提示モジュール46と、交換モジュール47と、表示制御モジュール48と、が含まれる。また、クライアント端末30のプロセッサ31において実行されるコンピュータプログラムモジュールには、ゲームモジュール61と、表示モジュール62と、送信モジュール63とが含まれる。
図1においてサーバ10のプロセッサ11に関連付けて示されているモジュールの一部又は全部は、クライアント端末30のプロセッサ31やそれ以外の装置のプロセッサにより実行されてもよく、クライアント端末30に関連付けて示されているモジュールの一部又は全部は、サーバ10のプロセッサ11やそれ以外の装置のプロセッサにより実行されてもよい。
サーバ10において実行されるモジュールについてさらに説明する。本発明の一実施形態に係るゲーム制御モジュール41は、例えば、クライアント端末30からのゲームメッセージを所定のゲームロジックに基づいて処理し、また、所定のオンラインゲームを実行するための様々なゲームデータをクライアント端末30に提供するように構成されており、かかる機能を通じてクライアント端末30に提供するオンラインゲームの進行を制御することができる。ゲーム制御モジュール41は、例えば、クライアント端末30からユーザキャラクタによるアイテムの使用を指示するアイテム使用メッセージを受信した場合には当該ユーザキャラクタに指示されたアイテムを使用させる処理を行い、その結果(例えば、ライフの回復など)を示すアイテム使用情報(ゲームデータの一種)を当該クライアント端末30に対して提供することができる。ゲーム制御モジュール41が提供するゲームデータには、例えば、ユーザキャラクタに関するキャラクタデータ、ユーザキャラクタ以外のオブジェクトに関するオブジェクトデータ、及びユーザによって経験されるクエストに関するクエストデータが含まれ得る。このゲームデータには、前述した以外にも、ゲームの種類や性質に応じた様々なデータが含まれ得る。また、ゲーム制御モジュール41は、ユーザ同士のコミュニケーションを促進するためにチャット機能やメッセージング機能を提供してもよい。
本発明の一実施形態に係るサーバ10によって提供されるゲームには、いわゆるカードゲームが含まれる。カードゲームにおいては、ユーザは、ゲーム内で一又は複数のカードを保有し、その保有するカードを用いてミッションを攻略したり、当該カードを用いて他のユーザやノンユーザキャラクタと対戦することによりゲームを進行させることができる。本出願人は、Mobage(登録商標)プラットフォーム上において、様々な種類のカードゲーム(例えば「怪盗ロワイヤル」)をブラウザゲームとして提供しており、また、カードゲームを実行するためのゲームアプリケーション(ネイティブアプリ)も提供している。
各ユーザは、ゲームの進行に応じて、様々なゲームアイテムを取得し、取得したゲームアイテムを保有することができる。本発明において使用されるゲームアイテムには、例えば、ゲーム内で使用される電子的なカード、ゲームにおいて使用される武器や防具等の装備に関するアイテムやその他の各種アイテム、及びゲーム内で使用されるアバタが含まれるが、本発明に係るシステムにおいて使用できるゲームアイテムはこれらのものに限られず、ゲーム内で用いられる任意のインゲームアイテムを含む。
各ユーザが保有するゲームアイテムは、例えば、保有アイテム管理テーブルを用いて管理される。本発明の一実施形態に係る保有アイテム管理モジュール42は、サーバ10が提供するオンラインゲームの複数のユーザの各々について、各ユーザが保有するゲームアイテムを保有アイテム管理テーブルを用いて管理することができる。図2は、本発明の一実施形態において用いられる保有アイテム管理テーブルの一例を示す。図示のとおり、保有アイテム管理テーブルには、各ユーザを識別するユーザ識別情報に対応付けて、当該ユーザが保有するゲームアイテムが記憶される。本発明の一実施形態においては、ユーザが保有するゲームアイテムの各々には、当該ゲームアイテムを識別するためのゲームアイテム識別番号が割り当てられており、保有アイテム管理テーブルにおいては、ユーザのユーザ識別情報に対応付けて、当該ユーザが保有するゲームアイテムを識別するゲームアイテム識別番号が記憶されてもよい。また、同一種類のゲームアイテムを複数保有することが可能な場合には、その複数保有しているゲームアイテムを識別するゲームアイテム識別情報と対応付けて、当該ゲームアイテムの保有数量を記憶することもできる。図2の保有アイテム管理テーブルにおいては、各ユーザが最大10個(10種類)のゲームアイテムを保有可能な例が示されている。保有するゲームアイテムが10個に満たない場合には、「N/A」と表記されている。
本発明の一実施形態に係る保有アイテム管理モジュール42は、ユーザが新たにゲームアイテムを取得したときに、その取得されたゲームアイテム(又は当該ゲームアイテムを識別するゲームアイテム識別情報)を、当該ゲームアイテムを取得したユーザのユーザ識別情報と対応づけて記憶することにより、ゲームアイテム識別情報テーブルを更新することができる。本発明の一実施形態において、ゲームアイテムは、ゲームの進行に応じ、ユーザによって、ゲーム内で、取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び/又は贈与などの様々な態様で使用される。ユーザが保有するゲームアイテムは、ユーザによるゲームアイテムの取得、売却、廃棄等によって随時変更され得る。所定のゲームアイテムを保有するユーザが、当該ゲームアイテムの交換などにより変更された場合には、保有アイテム管理モジュール42は、当該ゲームアイテムの保有者の変更を反映させるために、保有アイテム管理テーブルを更新することができる。
保有アイテム管理テーブルにおける「ユーザ識別情報」は、ユーザを識別する識別コードである。ユーザ識別情報のコード体系は、本明細書や図面で明示されるものに限られず、任意のコード体系が用いられ得る。ユーザ識別情報は、例えば、ユーザがゲームに初めてログインする際、又は、ユーザが当該ゲームの利用登録する際にそのユーザに割り当てられる。各ユーザは、再ログイン時にも同じユーザ識別情報を使い続けるので、ユーザ識別情報は、ゲームにおいて、各ユーザに固有の識別情報として用いられる。「ゲームアイテム識別情報」は、ユーザが保有するゲームアイテム(又はその種類)を識別する識別コードである。本明細書や図面で明示されるものに限られず、任意のコード体系が用いられ得る。
各ゲームアイテムには、例えば他のユーザのキャラクタやノンユーザキャラクタとの対戦時やクエストへの挑戦時などに参照される属性情報(例えば、「レアリティ値(rarity)」、「攻撃力」、「防御力」、「ゲームアイテムの名称」等)が設定される。例えば、サーバ10は、各ゲームアイテムについて、当該ゲームアイテムの属性を示す様々な属性情報を、属性情報管理テーブル(不図示)を用いて管理することができる。属性情報管理テーブルにおいては、例えば、各ゲームアイテムのゲームアイテム識別情報と対応づけて、当該ゲームアイテムに設定されたレベル、攻撃力、防御力、当該ゲームアイテムの名称、及び当該ゲームアイテムを表す画像等の様々な属性情報が記憶される。ゲームアイテムの属性情報は、本明細書において明示的に開示されたものには限定されず、むしろゲームアイテムの属性情報には、ゲームアイテムの特徴、性質、価値、種類などを示す様々な情報が含まれうる。本発明の一実施形態において、ゲームアイテムの属性情報には、ゲームの進行に応じて変化し得る「可変属性情報」と、ゲームが進行しても変化しない名称等の「固定属性情報」とが含まれうる。例えば、「レベル」、「攻撃力」、「防御力」、及び「機動力」は、ゲームの進行に応じて変化することが多いので、通常、可変属性情報に分類される。一方、ゲームアイテムの「名称」や「画像」は、ゲームが進行しても不変であることが多いので、通常、固定属性情報に分類される。可変属性情報は、本明細書で例示されたものに限られず、ゲームの進行に応じて変化する様々な情報を含み得る。また、固定属性情報も、本明細書で例示されたものに限られず、ゲームの進行に応じて変化しない又は実質的に変化しない様々な情報を含み得る。
ゲーム内では、ゲームアイテム同士を交換することができる。しかしながら、上述したとおり、ゲーム内でゲームアイテムを提供する対価として、現実世界においては金銭(現実世界の通貨)の授受が行われることがある(リアルマネートレード)。本発明の各実施形態は、このようなゲームアイテムに関するリアルマネートレードを防止するための様々な機能を提供するものである。このようなリアルマネートレードを防止するための具体的な機能及び方法を以下で説明する。
ユーザは、自らが保有しているゲームアイテムを他のユーザが保有しているゲームアイテムと交換する場合には、まず、クライアント端末30を操作して、自らが保有するゲームアイテムを他のユーザのゲームアイテムと交換するために出品する出品要求をサーバ10に送信する。出品要求には、例えば、出品要求を行うユーザ(以下、「出品者ユーザ」と称することがある。)のユーザ識別情報、出品するゲームアイテム(以下、「出品ゲームアイテム」と称することがある。)のゲームアイテム識別情報、及び所望の交換条件を示す情報などの様々な情報が含まれうる。所望の交換条件は、例えば、出品ゲームアイテムと交換で入手を希望するゲームアイテムを特定する情報である。例えば、ユーザ1が、自らのカードAを他のユーザが保有するカードBと交換するために出品する場合には、ユーザ1からの出品要求には、出品者ユーザであるユーザ1のユーザ識別情報と、出品ゲームアイテム(カードA)のゲームアイテム識別情報と、入手を希望するゲームアイテム(カードB)のゲームアイテム識別情報を含む出品要求とが含まれる。出品要求は、出品者ユーザのクライアント端末30からサーバ10に送信される。
出品要求において特定される交換条件には、入手を希望するゲームアイテムを特定するゲームアイテム識別情報以外の条件も含むことができる。例えば、入手を希望するゲームアイテムの数量、入手を希望するゲームアイテムに設定された攻撃力等の属性、又はこれら以外のユーザによって設定可能な様々な条件が交換条件として設定され得る。本発明の一実施形態における交換条件は、出品者ユーザによって自由に入力される。例えば、入手を希望するゲームアイテムの個数を希望条件として設定する場合には、出品者ユーザは、127個等の任意の個数を入力できる。他の実施形態において、希望条件は、ゲームによって提示される有限個の選択肢の中から選択される。例えば、ゲームアイテムの個数を希望条件として入力する場合に、「10」、「20」・・・「200」という10から200までの10刻みの選択肢が提示され、出品者ユーザは、この有限個の選択肢の中から、希望の条件に近いものを選択する。
クライアント端末30から送信された出品要求は、サーバ10において、本発明の一実施形態に係る出品要求受付モジュール43によって受け付けられる。本発明の一実施形態に係る出品要求受付モジュール43は、サーバ10が提供するオンラインゲームの複数のユーザの各々から、自らが保有するゲームアイテムを出品する出品要求を受け付けることができる。各ユーザからの出品要求は、出品要求受付モジュール43によって、例えば、出品要求管理テーブルを用いて管理される。図3は、本発明の一実施形態において使用される出品要求管理テーブルの一例を示す。図示のように、出品要求管理テーブルは、出品要求受付モジュール43によって受け付けられた出品要求ごとに、出品者ユーザのユーザ識別情報、出品ゲームアイテム、出品者ユーザによって指定された希望条件、及びその出品要求の有効期間(出品期間)を記憶することができる。希望条件には、例えば、出品者ユーザが出品ゲームアイテムとの交換を希望するゲームアイテムの種類とその個数が含まれており、出品要求管理テーブルの希望条件1の欄に当該交換を希望するゲームアイテムが格納され、希望条件2の欄に当該個数が格納される。所定の出品要求の出品期間としては、例えば、当該出品要求の有効期間が終了する出品終了時刻が記憶される。この出品終了時刻には、例えば、出品者ユーザから出品要求を受け付けた24時間後の時刻が設定される。
図3に示した例では、所定のユーザから出品要求が受け付けられたときに、当該出品要求を識別するための出品要求識別情報が生成され、この生成された出品要求識別情報と対応付けて当該出品要求に関する情報が記憶される。例えば、ユーザ1から出品要求を受信したときに、出品要求識別情報「A000001」が生成され、当該出品要求識別情報「A000001」と対応づけて、出品者ユーザであるユーザ1のユーザ識別情報「000001」、ユーザ1によって出品された出品ゲームアイテム(カードA)、当該出品アイテムとの交換が求められている交換希望ゲームアイテム(カードB)、その個数(1個)、及びその出品ゲームアイテムの出品が終了する時刻「4月9日 9:00」を表す情報が記憶されている。
本発明の一実施形態に係る出品アイテム提示モジュール44は、出品者ユーザによって出品された出品ゲームアイテムに関する出品アイテム情報を、各ユーザに対して提示するように構成される。例えば、出品アイテム提示モジュール44は、出品要求管理テーブルを参照し、出品要求受付モジュール43によって受け付けられた出品要求の各々について、当該出品要求で特定されている出品ゲームアイテムに関する出品アイテム情報を生成し、生成した出品アイテム情報を各ユーザのクライアント端末30に対して提供する。所定の出品ゲームアイテムの「出品アイテム情報」には、当該出品ゲームアイテムを特定するゲームアイテム識別情報、当該出品ゲームアイテムを表す画像、当該出品ゲームアイテムの名称、及び当該出品ゲームアイテムに設定されたレベルや攻撃力など様々なパラメータが含まれる。しかしながら、「出品アイテム情報」は、本明細書で明示されたものに限定されず、むしろ出品ゲームアイテムの特徴や個性を示す様々な情報を含むことができる。クライアント端末30は、サーバ10から受信した出品アイテム情報を画面表示することができる。
本発明の一実施形態に係る出品アイテム提示モジュール44は、出品者ユーザを特定する「ユーザ特定情報」を含まないように出品アイテム情報を生成することができる。所定のユーザについての「ユーザ特定情報」は、当該所定のユーザの個性や特徴を表す任意の情報であり、他のユーザへの提示によって当該所定のユーザの特定が可能となる情報である。このユーザ特定情報には、例えば、ユーザ識別情報(ユーザID)、ユーザ名、及びアバタが含まれ得る。ユーザ名は、各ユーザによって自由に定められるので、複数のユーザが同じユーザ名を使用する場合には、ユーザ名によって必ずしもユーザを一意に特定することはできないが、ゲームにおいて実際に交流するユーザの数は限定されるため、実際には、ユーザ名は、他のユーザを特定するための標識として機能し得る。したがって、本明細書において、ユーザ名は、ユーザを特定可能なユーザ特定情報に含まれる。アバタについても、同様の理由により、ユーザ特定情報に含められる。つまり、ゲームのユーザは、個性的な外観を持ったアバタを利用してゲームをプレイすることが多いので、アバタは、必ずしもユーザを一意に特定できないが、ユーザを特定するために機能し得る。上述したユーザ識別情報、ユーザ名、及びアバタ以外にも、ゲームの進行に応じて生成される様々な情報がユーザ特定情報に含まれ得る。例えば、出品要求に基づいて生成される出品要求識別情報を特定することにより出品者ユーザを一意に特定できるため、出品要求識別情報もユーザ特定情報に含められる。
また、本発明の一実施形態に係る出品アイテム提示モジュール44は、出品ゲームアイテムの属性情報のうち、上述した可変属性情報を含まないように出品アイテム情報を生成するように構成される。可変属性情報が出品アイテム情報に含まれる場合には、出品ゲームアイテムの可変属性情報(例えば攻撃力)を他のユーザにゲーム内のメッセージ機能を用いて伝達することにより、当該出品アイテム情報を見たユーザによって、当該出品ゲームアイテムの出品者ユーザが特定される可能性があるので、この可変属性情報を符牒として用いることによりリアルマネートレードが実行されるおそれがある。そこで、本発明の一実施形態においては、可変属性情報が含まれないように出品アイテム情報を生成することで、出品者ユーザの特定をより困難にすることができる。
本発明の一実施形態において、出品アイテム情報は、例えば、ユーザからの出品ゲームアイテムに関する情報の表示要求や、特定の条件に合致する出品ゲームアイテムの検索要求に応じて生成される。ユーザは、例えば、ゲームをプレイしている間に、当該ゲームの機能として提供される検索機能を利用して、出品されている出品ゲームアイテムを検索することで、出品アイテム情報を取得することができる。図4は、ゲームアイテムを検索するための検索画面の表示例である。ゲームのユーザは、ゲームをプレイ中に、例えば、ゲーム画面に表示された「出品カード検索」というリンクや操作ボタン(不図示)を操作することにより、図4に示されている表示画面をクライアント端末30の表示スクリーンに表示させることができる。
図示のとおり、検索画面70は、検索条件を指定するためのプルダウンボックス71、72と、数値範囲を設定するための入力ボックス73と、ユーザから検索タームの入力を受け付ける入力ボックス74と、検索の実行を指示するための検索実行ボタン75とを含む。ユーザは、ゲームプレイ中に表示させた検索画面70において、プリセットされた検索条件をプルダウンボックス71、72の操作により選択したり、入力ボックス73、84に数値範囲や検索タームを入力した後に、検索実行ボタン75を選択することにより、設定した検索条件に応じた検索要求をサーバ10に送信することができる。例えば、プルダウンボックス71は、「カード」、「装備」、「アバタ」などのゲームアイテムの種類を表す選択肢を提供し、プルダウンボックス72は、「攻撃力」、「防御力」、「機動力」等のゲームアイテムに設定された属性情報を表す選択肢を提供する。入力ボックス73は、ユーザの自由な入力を許容してもよいし(この場合、ユーザは「1231」等の任意の数字やテキストを入力することができる。)、有限個の選択肢(例えば、「10」、「20」、「200」という10から200までの10刻みの選択肢)を提供してもよい。
ユーザは、例えば、プルダウンボックス71から「カード」を選択し、プルダウンボックス72から「機動力」を選択し、さらに入力ボックス73に「100〜200」と入力し(又は入力ボックス73から与えられた選択肢から「100〜200」の範囲を選択し)、その後に検索実行ボタン75を操作することにより、「機動力が『100〜200』の範囲に設定された『カード』の種類に属するゲームアイテム」を検索するための検索要求を、サーバ10に送信することができる。サーバ10においては、出品アイテム提示モジュール44によって、出品要求管理テーブルや属性情報管理テーブル等が参照され、出品中の出品ゲームアイテムの中から、検索要求で指定された検索条件に合致する一又は複数の出品ゲームアイテムが特定される。出品アイテム提示モジュール44は、特定された出品ゲームアイテムについて作成された出品アイテム情報を、検索要求を行ったクライアント端末30に返信する。
図5は、サーバ10から返信された検索結果のクライアント端末30における表示例である。具体的には、図5は、出品されている「カード」を検索するための検索要求に対する検索結果の表示例であり、検索でヒットした出品ゲームアイテムを示す出品アイテム情報を示している。クライアント端末30は、ゲームを実行中にサーバ10から検索結果情報を受信すると、受信した検索結果情報にレンダリング等の描画処理を行い、当該検索結果情報に基づく表示画面を生成する。
図5に示されているように、クライアント端末30に表示された表示画面80には、出品アイテム画像81及び出品アイテム画像82が含まれている。出品アイテム画像81は、検索結果情報に含まれていた出品要求識別情報が「A000001」の出品アイテム情報に基づいて生成された画像の表示例であり、出品アイテム画像82は、出品要求識別情報が「A000002」の出品アイテム情報に基づいて生成された画像の表示例である。図5の例においては、出品アイテム画像81、82のいずれにも固定属性情報(例えば、「カードA」や「カードB」というアイテム名)と可変属性情報(例えば、「攻撃力」や「レベル」)の両方が含まれている。
上述のとおり、本発明の一実施形態においては、可変属性情報が含まれないように出品アイテム情報が提示される。図6は、可変属性情報を含まない出品アイテム情報の表示例を示す。図6の表示画面80’において、出品アイテム画像81’には、出品要求識別情報が「A000001」に対応する出品ゲームアイテムの名称である「カードA」と当該カードAを表す画像(いずれも固定情報に相当する)が含まれているが、レベル、攻撃力、防御力、機動力等の情報(可変属性情報に相当する)は含まれていない。同様に、出品アイテム画像82’も、固定情報に含まれる名称及びゲームアイテムの画像を含むが、レベル等の可変属性情報は含んでいない。
出品アイテム画像には、出品ゲームアイテムの属性情報以外にも、出品アイテム情報に基づいて様々な情報が表示される。例えば、図3の出品要求管理テーブルにおいて、出品要求識別情報「A000001」と関連付けて、希望条件として「1個」の「アイテムE」が格納されているので、出品要求識別情報「A000001」に対応する出品アイテム画像81には、希望条件の表示領域に、「アイテムE:1個」という表示がなされている。また、図3の出品要求管理テーブルに含まれている出品終了時刻を含むように出品アイテム画像を生成することにより、当該出品期間を出品アイテム画像の一部として表示することができる。例えば、出品要求識別情報「A000001」には、出品期間として「4月9日 9:00」が対応づけられているため、出品アイテム画像81の出品期間の表示領域には、「4月9日 9:00まで」と表示される。これらの希望条件や出品期間の表示は任意であり、出品アイテム画像81及び出品アイテム画像82には、希望条件や出品期間が含まれなくともよい。
図5及び図6に示した実施形態において、出品画面80、80’は、出品者ユーザを特定するためのユーザ特定情報を含まないように生成されるため、ゲームアイテムを交換するために出品ゲームアイテムの検索を行ったユーザは、各出品ゲームアイテムの出品者ユーザを特定することができない。これにより、現実世界における金銭の授受を困難とし、リアルマネートレードを抑制することができる。
また、図6に示した実施形態においては、出品画面80’には、ユーザ特定情報及び可変属性情報がいずれも含まれないので、可変属性情報を利用して出品者ユーザを特定することができない。すなわち、出品アイテム画像に可変属性情報を示す情報が含まれている場合には出品ゲームアイテムの可変属性情報を符牒として用いることにより出品者ユーザを特定することが可能であるが(例えば、あるユーザが「124」の機動力を有するカードを出品したことをゲーム内のメッセージで他のユーザに伝達すれば、当該他のユーザは出品された機動力「124」を有するゲームアイテムを出品した出品者ユーザを特定できる)、図6の実施形態では、可変属性情報を含まないように生成された出品アイテム情報がユーザに提示されるため、出品者ユーザの特定がさらに困難になっており、これによりリアルマネートレードをさらに効果的に抑制することができる。なお、交換を希望するユーザではなく、出品者ユーザに対して自らが出品した出品ゲームアイテムに関する出品画面を表示する場合には、その出品画面に、可変属性情報や出品者ユーザを特定するためのユーザ特定情報を含めることができる。つまり、出品ゲームアイテムの可変属性情報及び出品者ユーザを特定するユーザ特定情報は、当該出品ゲームアイテムの出品者ユーザ以外の交換希望ユーザ又は潜在的な交換希望ユーザに対して秘匿されている。
出品画面(例えば図5の出品画面80や図6の出品画面80’)を見たユーザは、クライアント端末30を操作して、出品画面の中から所望のゲームアイテムを表す出品アイテム画像を選択し、その選択したゲームアイテムと自らが保有するゲームアイテムとの交換を要求する交換要求をサーバ10に送信することができる。例えば、図5の出品画面80において出品アイテム画像81の一部として表示されている「交換希望」の表示を含む操作ボタン83を選択することにより、出品アイテム画像81に対応する出品ゲームアイテムと自らのゲームアイテムを交換するための交換要求をサーバ10に送信することができる。本明細書において、出品画面の表示に基づいて交換要求を送信するための操作を行うユーザを、「交換希望ユーザ」と称することがある。交換希望ユーザは、出品アイテム画像82に対応する出品ゲームアイテムとの交換を希望する場合には、操作ボタン83の代わりに操作ボタン84を操作すればよい。
出品画面80において、「交換希望」と表示された操作ボタン83が選択されると、画面は、例えば図7に示す交換用ゲームアイテムの選択画面90に遷移する。図7に示すように交換用ゲームアイテムの選択画面90には、交換希望ユーザが保有するゲームアイテム(交換用ゲームアイテム)が一覧形式で表示される。例えば、ユーザ2が交換希望ユーザである場合には、図7に示すように、選択画面90には、ユーザ2が保有するゲームアイテム(カードC及びカードD)を表す交換用ゲームアイテム表示画像91、93が含められる。図7の選択画面90には、交換用ゲームアイテム表示画像91、93の2つのみが示されているが、選択画面90には、交換希望ユーザが保有するゲームアイテムの数に応じた数の交換用ゲームアイテム表示画像が表示され得る。交換用ゲームアイテム表示画像91、93には、「交換確認」と表示された操作ボタン92、94がそれぞれ含まれている。交換希望ユーザによって、操作ボタン92又は操作ボタン94が選択されると、その選択された操作ボタンに対応する交換用ゲームアイテムのゲームアイテム識別情報を含む交換要求が生成され、生成された交換要求が交換希望ユーザのクライアント端末30からサーバ10に送信される。
上述したようにしてクライアント端末30からサーバ10に送信される交換要求には、交換により入手を希望する出品ゲームアイテムを識別するゲームアイテム識別情報と、出品ゲームアイテムと交換するための交換用ゲームアイテムを識別するゲームアイテム識別情報と、交換希望ユーザのユーザ識別情報が含まれる。例えば、ユーザ2が、出品画面80に含まれている出品アイテム画像81が表す出品ゲームアイテム(カードA)と、ユーザ2が保有するゲームアイテム(カードC)との交換を希望する場合には、交換要求には、カードAを識別するゲームアイテム識別情報と、カードCを識別するゲームアイテム識別情報と、ユーザ2のユーザ識別情報とが含められる。
上述のようにして交換希望ユーザのクライアント端末30から送信された交換要求は、サーバ10において、交換要求受付モジュール45によって受け付けられる。出品ゲームアイテムに出品期間(又は、その出品ゲームアイテムの出品が有効な期間が終了する時刻)が設定されている場合には、交換要求受付モジュール45は、当該出品期間内に限って、当該出品ゲームアイテムに対する交換要求を受け付けることができるように構成され得る。交換要求受付モジュール45は、例えば、交換要求管理テーブルを用いて、各ユーザからの交換要求を管理する。図8は、本発明の一実施形態において使用される交換要求管理テーブルの一例を示す。図示のように、交換要求管理テーブルには、交換要求受付モジュール45によって受け付けられた交換要求ごとに、当該交換要求において交換することが要求されている出品ゲームアイテム及び交換用ゲームアイテム、当該出品ゲームアイテムを出品した出品者ユーザのユーザ識別情報、及び当該交換要求を送信した交換希望ユーザのユーザ識別情報が記憶される。
本発明の一実施形態においては、交換要求受付モジュール45によって受け付けられた交換要求がリアルマネートレードに関連するものである可能性を考慮して、一定の場合には、当該交換要求の通りにはゲームアイテムの交換を実行しないようにする。例えば、交換要求受付モジュール45によって交換要求が受け付けられたときに、当該交換要求のとおりに出品ゲームアイテムと交換用ゲームアイテムとの交換処理を実行するのではなく、本発明の一実施形態に係る再出品情報提示モジュール46によって、当該交換要求における交換用ゲームアイテムが、再度、出品ゲームアイテムとして出品(再出品)される。例えば、再出品情報提示モジュール46は、交換要求受付モジュール45によって所定の出品ゲームアイテムと所定の交換用ゲームアイテムとの交換を要求する交換要求が受け付けられた場合に、当該交換用ゲームアイテムが当該出品ゲームアイテムと交換のために出品されていることを示す再出品アイテム情報を生成するように構成される。
再出品情報提示モジュール46は、例えば、図8に示されている交換要求管理テーブルを参照して再出品アイテム情報を生成することができる。具体的には、図8において交換要求識別情報「B000001」で特定される交換要求のレコードに基づいて、ユーザ1から出品されたカードA(出品ゲームアイテム)とユーザ2のカードC(交換用ゲームアイテム)との交換が要求されていることを特定し、当該交換要求において交換用ゲームアイテムとして特定されているカードCを再出品するための再出品アイテム情報を生成し、生成した再出品アイテム情報を各ユーザのクライアント端末30に提供する。この再出品アイテム情報は、サーバ10が提供するゲームを利用する全てのユーザには提供されず、元々の出品要求を行ったユーザ(上記の例ではユーザ1)以外のユーザに対して提供するようにしてもよい。本発明の一実施形態において、再出品アイテム情報は、元の交換要求において交換用ゲームアイテムとして特定されているカードCが、当該交換要求において出品ゲームアイテムとして特定されていたカードAとの交換のために、当該交換要求における交換希望ユーザであるユーザ2から出品されていることを示す。
図8に示すように、交換要求管理テーブルには、受け付けられた交換要求ごとに、再出品フラグが記憶される。本発明の一実施形態に係る再出品情報提示モジュール46は、この再出品フラグが「1」に設定されている交換要求についてのみ、再出品アイテム情報を生成するように構成される。例えば、「B000001」の交換要求識別情報が割り当てられた交換要求に基づいて、ユーザ1のカードAとユーザ2のカードCの交換は実行されない。一方、再出品フラグが「0」に設定されている交換要求については、再出品アイテム情報を生成せずに、後述するように、既に受け付けられた交換要求に基づいて、ゲームアイテムの交換が実行される。
交換要求受付モジュール45は、例えば、受け付けた交換要求に含まれる交換用ゲームアイテムの属性情報が所定の条件を満たす場合に、当該交換要求について再出品フラグを「1」に設定する。この所定の条件には、交換用ゲームアイテムのレアリティ値が所定の値以上であることが含まれる。サーバ10によって提供されるゲームは、レアリティ値が高いゲームアイテムほどユーザにとって入手が困難となるように設計されるので、交換用ゲームアイテムのレアリティ値が所定の値以上であることは、交換用ゲームアイテムが入手しにくいゲームアイテムであることを意味する。典型的なリアルマネートレードは、レアリティ値が高いゲームアイテムを金銭と引き換えに入手するものであるため、交換要求における交換用ゲームアイテムのレアリティ値が所定の値以上である場合に再出品フラグを「1」に設定することで、リアルマネートレードが関係している可能性の高い交換要求を識別することができる。カードCのレアリティ値が当該所定の値以上である場合には、図8に示すように、交換用ゲームアイテムがカードCであるレコードについて、再出品フラグを「1」に設定される。具体的には、図8の交換要求管理テーブルでは、交換要求識別情報「B000001」で特定される交換要求のレコード、及び、交換要求識別情報「B000004」で特定される交換要求のレコードにおいて、再出品フラグが「1」に設定されている。
また、本発明の他の実施形態に係る交換要求受付モジュール45は、例えば、受け付けた交換要求に含まれる出品ゲームアイテムの属性情報と交換用ゲームアイテムの属性情報との関係が所定の条件を満たす場合に、当該交換要求について再出品フラグを「1」に設定するように構成される。この所定の条件には、出品ゲームアイテムのレアリティ値と交換用ゲームアイテムのレアリティ値との差が所定の値以上であることが含まれる。出品ゲームアイテムのレアリティ値と交換用ゲームアイテムのレアリティ値とが所定の値以上である場合には、入手が容易なゲームアイテムと入手が困難なゲームアイテムとが交換されることを意味するので、リアルマネートレードが関与している可能性が高い。このような交換要求について再出品フラグを「1」に設定することにより、リアルマネートレードが関与している可能性が高い交換要求を識別することができる。
上述のようにして生成された再出品アイテム情報は、通常の出品アイテム情報と同様に、ユーザからの出品ゲームアイテムに関する情報の表示要求や、特定の条件に合致する出品ゲームアイテムの検索要求に応じて、当該ユーザのクライアント端末30に提供される。図9は、図5及び図6と同様に、出品されている「カード」を検索するための検索要求に基づく検索結果の表示画面の例であり、再出品情報提示モジュール46において再出品アイテム情報が生成された後に検索要求がなされた場合における検索結果の表示画面の例を示す。図示のとおり、クライアント端末30に表示された表示画面100には、図5と同様のカードBに関する出品アイテム画像82に加えて、再出品アイテム情報を示す再出品アイテム画像101が含まれている。この再出品アイテム画像101は、交換要求受付モジュール45によって受け付けられた交換要求のうち図8において交換要求識別情報「B000001」で特定されている交換要求に基づいて生成されたものである。再出品アイテム画像101においては、交換要求識別情報「B000001」で特定される交換用ゲームアイテム(カードC)が出品ゲームアイテムとして示されており、このカードCが、当該交換要求において出品ゲームアイテムとして特定されていたカードAとの交換のために出品されていることを示している。このように、この再出品アイテム画像101は、交換要求受付モジュール45によって受け付けられた交換要求における出品ゲームアイテムと交換用ゲームアイテムを入れ替えて表示している。つまり、交換要求における出品ゲームアイテムが交換希望のゲームアイテムとして表示される一方、当該交換要求における交換用ゲームアイテムが出品ゲームアイテムとして表示されている。
本発明の一実施形態において、再出品アイテム画像101は、通常の出品アイテム画像(つまり、再出品されたものではなく、通常の出品要求によって生成された出品アイテム画像)よりも、優先してユーザに提示される。例えば、図9に示すように、検索結果を表す画面の先頭に再出品アイテム画像101を表示することにより、他の出品アイテム画像よりも優先して表示される。再出品アイテム画像101を優先してユーザに提示する方法は、図9に示したものに限られない。本発明においては、通常の出品アイテム画像よりもユーザの注目を集めやすい態様でユーザに提示するための任意の態様が、再出品アイテム画像101をユーザへ優先して提示することに該当する。例えば、再出品アイテム画像101の表示領域を目立つ色や装飾でハイライトすること、再出品アイテム画像101をポップアップ表示すること、再出品アイテム画像101を通常の出品アイテム画像よりも大きく表示することが、再出品アイテム画像101を優先してユーザに提示することに含まれる。
図9の出品画面100を見たユーザは、クライアント端末30を操作して、出品画面の中から再出品アイテム画像101において表されている出品ゲームアイテム(元の交換要求では交換用ゲームアイテムであったもの)を選択し、その選択したゲームアイテムと自らが保有するゲームアイテムとの交換を要求する交換要求をサーバ10に送信することができる。例えば、再出品アイテム画像101の一部として表示されている「交換希望」の表示を含む操作ボタン103を選択することにより、再出品アイテム画像101に対応する出品ゲームアイテムとの交換を要求する交換要求がサーバ10に送信される。再出品された出品ゲームアイテムに対する交換要求の生成方法やサーバ10への送信方法は、通常の(再出品されたものではない)出品ゲームアイテムに対する交換要求の生成方法やサーバ10への送信方法と同様である。再出品アイテム画像101に基づいて生成された交換要求には、当該交換要求が再出品された出品ゲームアイテムに対する交換要求であることを特定する識別情報(本明細書において「再出品識別情報」ということがある。)を含むことができる。
上述のようにして生成された再出品アイテム画像101に基づいて生成された交換要求は、サーバ10において、上述した交換要求受付モジュール45によって受け付けられる。再出品アイテム画像101に基づいて生成された交換要求も、上述したように、例えば図8に示した交換要求管理テーブルを用いて管理される。交換要求受付モジュール45は、受け付けた交換要求に再出品識別情報が含まれている場合には、当該交換要求を識別する交換要求識別情報と対応付けて、当該交換要求で特定される出品ゲームアイテムや交換用ゲームアイテムの属性情報によらず、再出品フラグとして「0」を記憶してもよい。例えば、ユーザ3から再出品アイテム画像に基づいて生成したカードCとカードAとを交換するための交換要求を受け付けた場合には、図10に示すように、当該交換要求を識別するための交換要求識別情報「B000006」と対応付けて、ユーザ2からの出品ゲームアイテムとしてカードCを格納し、ユーザ3からの交換用ゲームアイテムとしてアイテムAを格納する。図8の交換要求管理テーブルにおいて交換要求識別情報「B000001」で特定されていた交換要求については、当該交換要求に基づいて再出品アイテム情報が生成されたときに、交換要求管理テーブルから削除されてもよい。
本発明の一実施形態に係る交換モジュール47は、交換要求受付モジュール45において受け付けられた交換要求に基づいて、各交換要求で特定される出品ゲームアイテムと交換用ゲームアイテムとを交換する交換処理を行う。上述のとおり、交換要求管理テーブルには、交換要求受付モジュール45において受け付けられた交換要求に基づいて特定された出品ゲームアイテムと交換用ゲームアイテムとが対応付けて格納されるとともに、各交換要求について交換処理の実行可否を示す再出品フラグが設定されている。再出品フラグが「1」に設定されている交換要求については、交換処理を実行せずに、再出品アイテム情報を提示するための処理が行われ、一方、再出品フラグが「0」に設定されている交換要求については、当該交換要求により特定される出品ゲームアイテムと交換用ゲームアイテムとを交換する交換処理が行われる。
出品ゲームアイテムに出品期間(又は、その出品ゲームアイテムの出品が有効な期間が終了する時刻)が設定されている場合には、当該出品期間内に複数の交換要求が受け付けられ得る。このように、1つの出品ゲームアイテムに対して複数の交換要求が受け付けられた場合には、これらの交換要求のうち、出品ゲームアイテムを出品した出品者ユーザにとって最も有利な条件を指定している交換要求に基づく交換処理が実行される。例えば、所定の交換要求において、他の交換要求よりもレアリティ値が高いゲームアイテムが交換用ゲームアイテムとして提供されている場合、他の交換要求よりも交換用ゲームアイテムとして提供されているゲームアイテムの個数が多い場合などに、当該所定の交換要求は、当該他の交換要求よりも有利な条件を指定していると判断される。
図10に示した実施例においては、再出品フラグが「0」に設定されている交換要求に基づいて、出品ゲームアイテムと交換用ゲームアイテムとの交換処理が実行される。例えば、交換要求識別番号が「B000002」のレコードに基づいて、ユーザ1が出品したカードBとユーザ5が交換要求しているカードDとの交換が実行される。また、再出品アイテム情報に基づいて生成された「B000006」のレコードに基づいて、ユーザ2のカードCとユーザ3のカードAとの交換が実行される。ここで、図8の交換要求管理テーブルに示されているように、ユーザ2は、カードCをカードAと交換する交換要求を行っているが、このカードCとカードAとの交換は、当該交換要求におけるカードAの出品者であるユーザ1ではなく、再出品要求に対して交換要求を行ったユーザ3との間で実現している点に注目されたい。これにより、ユーザ2が自らのレアリティ値が高いカードCをユーザ1に現実の通貨と引き換えに提供しようとしても、カードCは再出品されてしまうので、取引の対象であるカードCをユーザ1に引き渡すことができなくなっている。
本発明の一実施形態に係る交換モジュール47は、例えば、図2の保有アイテム管理テーブルを更新することにより、交換処理を実行することができる。ユーザ1のカードBとユーザ5のカードDとが交換される場合には、保有アイテム管理テーブルにおいて、ユーザ1のユーザ識別情報「000001」と対応付けてカードBの代わりにカードDを記憶し、ユーザ5のユーザ識別情報「000005」と対応付けてカードDの代わりにカードBを記憶するように保有アイテム管理テーブルを更新することで交換処理を実行することができる。
上述したように、出品ゲームアイテムには、出品終了時刻が設定されている場合がある。交換が要求されている出品ゲームアイテムに出品終了時刻が設定されている場合には、交換モジュール47は、当該出品終了時刻が経過したときに交換処理を実行する。出品ゲームアイテムの出品終了時刻の経過時に、当該出品ゲームアイテムに対して複数の交換要求がなされている場合には、当該複数の交換要求の中から抽選で交換要求を選択したり、最も有利な交換条件を設定している交換要求と交換処理を実行したりすることができる。一方、出品ゲームアイテムに出品終了時刻が設定されていない場合には、当該出品ゲームアイテムに対して最も早く受け付けられた交換要求に基づいて交換処理を実行しても良い。
所定のユーザからの交換要求に基づいて再出品アイテム情報が生成される場合には、当該交換要求に基づく交換処理が完了しない状態がしばらく継続することになる。そこで、本発明の一実施形態に係る表示制御モジュール48は、所定の交換要求(第1の交換要求)に基づいて再出品アイテム情報が生成される場合に、当該再出品アイテム情報に基づく交換要求(第2の交換要求)がなされ、当該第2の交換要求に基づく交換処理が実行されるまで、元の交換要求(第1の交換要求)を送信したユーザに対しては、当該交換要求が処理中であることを示す情報を提示する。例えば、当該交換要求(第1の交換要求)を送信したユーザのクライアント端末30に、当該交換要求が処理中であることを示すメッセージを表示させることができる。
図11は、所定のゲームアイテムが出品されてから交換が実行されるまでの処理の流れを模式的に示す図である。図示のとおり、まず、ユーザ1がカードAを出品する出品要求111を送信し、ユーザ2が出品されているカードAと自らのカードCを交換するための第1の交換要求112を送信する。再出品情報提示モジュール46は、この交換要求112に基づいて、カードCを出品ゲームアイテムとし、このカードCがカードAと交換のために出品されていることを示す再出品アイテム情報113を生成し、生成した再出品アイテム情報113をユーザに提示する。再出品アイテム情報113の提示を受けたユーザのうちユーザ3は、この再出品アイテム情報113における出品ゲームアイテムであるカードCと自らのカードAとを交換するための第2の交換要求114をサーバ10に送信する。交換モジュール47は、この第2の交換要求114に基づいて、ユーザ2のカードCとユーザ3のカードAとの交換を実行する。このように、ユーザ2が、自らのカードCとユーザ1のカードAとを交換しようとしても、上述した所定の条件を満たす場合(例えば、カードCのレアリティ値が所定の値以上の場合)には、この交換は成立せずに、カードCが出品ゲームデータとして再出品される(再出品113)。そして、この再出品アイテム情報に基づいて第2の交換要求114を行ったユーザ3との間で、カードAとカードCとの交換が成立する。これにより、ユーザ1とユーザ2との間でカードAとカードCとをゲーム内で交換する対価として現実の通貨の授受が約束されていても、ユーザ1とユーザ2との間ではカードAとカードCとの交換が成立しないので、リアルマネートレードを防止することができる。また、ユーザ2にとっては、第1の交換要求112を送信した時点で、自らのカードCをカードAと交換することを希望しているので、再出品アイテム情報に、交換条件としてカードA(元の出品要求における出品ゲームアイテム)との交換を設定することにより、ユーザ2が希望したとおりの条件でカードの交換を成立させることができる。
次に、クライアント端末30において実行されるプログラムモジュールについて説明する。本発明の一実施形態に係るゲームモジュール61は、サーバ10から受信したゲームデータに基づいてゲーム画面を生成することができる。
本発明の一実施形態に係る表示モジュール62は、サーバ10から受信した出品ゲームアイテムの検索結果や再出品アイテム情報を示す画像などの様々な情報をクライアント端末30の表示スクリーンに表示するように構成される。
本発明の一実施形態に係る送信モジュール63は、ユーザからの操作指示を示すコマンド情報や、ゲームの進行に関連する様々なゲームデータをサーバ装置10に送信するように構成される。
次に、図12を参照し、本発明の一実施形態に従って、ゲームアイテムを交換する処理の流れを説明する。まず、オンラインゲームのユーザ(例えばユーザ1)から、自らが保有するゲームアイテム(出品ゲームアイテム)の出品要求が当該オンラインゲームを提供するサーバに送信されると、ステップS102において、当該出品要求が当該サーバにおいて受け付けられる。この出品要求は、例えば、上述した出品要求受付モジュール43によって受け付けられる。受け付けられた出品要求に関する情報(出品者ユーザのユーザ識別情報や出品ゲームアイテムを特定する情報)は、他のユーザからの出品要求とともに、例えば図3の出品要求管理テーブルを用いて管理される。
次に、当該オンラインゲームの所定のユーザ(例えばユーザ2)から、上記のオンラインゲームのユーザから出品されているゲームアイテムの検索要求があると、ステップS104に進み、当該検索要求を行ったユーザに対して、出品されている出品ゲームアイテムに関する出品アイテム情報が提示される。この出品アイテム情報は、例えば、上述した出品アイテム提示モジュール44によってユーザに提示される。ユーザに提示される出品アイテム情報の例は、図5及び図6に示されている。
次に、出品アイテム情報を取得したユーザから、出品ゲームアイテムと自らのゲームアイテムとの交換を要求する交換要求が送信されると、ステップS106に進み、前記サーバにおいて当該交換要求が受け付けられる。この交換要求は、例えば、上述した交換要求受付モジュール45によって受け付けられる。受け付けられた交換要求に関する情報(出品ゲームアイテムを特定する情報、交換用ゲームアイテムを特定する情報、出品者ユーザを識別するユーザ識別情報、交換希望ユーザを識別するユーザ識別情報等)は、例えば図8に示されている出品要求管理テーブルを用いて管理される。
次に、ステップS108に進んで、ステップS106で受け付けられた交換要求に基づいてゲームアイテムの交換を実行可能か否かが判定される。例えば、受け付けられた交換要求に含まれる交換用ゲームアイテムのレアリティ値が所定の値以上である場合(つまり、交換用ゲームアイテムのレアリティが所定の程度よりも高い場合)や、出品ゲームアイテムのレアリティ値と交換用ゲームアイテムのレアリティ値との差が所定の値以上の場合(つまり、交換用ゲームアイテムのレアリティと出品ゲームアイテムのレアリティの差が所定程度よりも大きい場合)には、当該交換要求で特定される出品ゲームアイテムと交換用ゲームアイテムとの交換は実行されず、ステップS110に進んで再出品アイテム情報が生成される。ステップS110においては、交換処理の実行が不可と判断された交換要求について、当該交換要求における交換用ゲームアイテムが、当該交換要求における出品ゲームアイテムと交換のために出品されていることを示す再出品アイテム情報が生成される。つまり、元の交換要求における交換用ゲームアイテムを出品ゲームアイテムとする再出品アイテム情報が生成される。生成された再出品アイテム情報は、例えば、所定のユーザ(例えばユーザ3)から出品ゲームアイテムの検索要求がなされたときに、他の出品ゲームアイテムの出品情報とともに当該ユーザに提示される。再出品アイテム情報の表示例は、例えば、図9に示されている。再出品アイテム情報がユーザに提示された後は、ステップS106において、当該再出品アイテム情報で特定される出品ゲームアイテム(元の交換要求における交換用ゲームアイテム)に対する交換要求が受け付け可能となる。
一方、ステップS108において、所定の交換要求に基づく交換処理が実行可能と判定された場合には、ステップS112に進んで、当該交換要求における出品ゲームアイテムと交換用ゲームアイテムとの交換が実行される。例えば、再出品アイテム情報に示されている出品ゲームアイテム(元の交換要求における交換用ゲームアイテム)に対する交換要求がなされた場合には、当該交換要求に従って、出品ゲームアイテムと交換用ゲームアイテムとの交換が実行される。このゲームアイテムの交換処理は、例えば、上述した交換モジュール47によって実行される。
以上述べたように、本発明の一部の実施形態においては、出品ゲームアイテムに対する交換要求があった場合であっても、ただちに交換を成立させずに、当該交換要求における交換用ゲームアイテムを出品ゲームアイテムとして再出品させ、その再出品されたゲームアイテムに対して交換要求があったときに交換を成立させることができる。特に、出品ゲームに対する交換要求があった場合に、その交換にリアルマネートレードが関与している可能性が高い場合(出品ゲームアイテムや交換用ゲームアイテムのレアリティ値等の属性情報によって判断される)には、当該交換要求に基づく交換を成立させずに、再出品アイテム情報を生成する。これにより、ユーザ間でのリアルマネートレードを防止することができる。また、当初の交換要求を行ったユーザにとっても、当該交換要求において交換を希望したゲームアイテムとの交換が成立するので、交換要求をキャンセルしたり、ユーザに対してその意思にそぐわない交換を強いたりする必要もない。
本発明のさらに他の実施形態においては、ユーザ間でゲームアイテムを交換する際に、交換希望ユーザに対しては、出品者ユーザを特定可能なユーザ特定情報を含まないように、出品ゲームアイテムに関する情報を提示することができる。この場合、ゲーム内におけるゲームカードの交換相手の特定が困難になり、リアルマネートレードの抑止効果が大きい。
本明細書において説明された処理手順、特にフロー図(図12)を用いて説明された処理手順においては、その処理手順を構成する工程(ステップ)の一部を省略すること、その処理手順を構成する工程として明示されていない工程を追加すること,及び/又は当該工程の順序を入れ替えることが可能であり、このような省略、追加、順序の変更がなされた処理手順も本発明の趣旨を逸脱しない限り本発明の範囲に含まれる。
本明細書で説明される処理及び手順は、実施形態中で明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。より具体的には、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書中で説明されるデータ、テーブル、又はデータベースが単一のメモリに格納される旨説明されたとしても、そのようなデータ、テーブル、又はデータベースは、単一の装置に備えられた複数のメモリまたは複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納され得る。さらに、本明細書において説明されるソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。