以下、適宜図面を参照し、本発明の様々な実施形態を説明する。なお、図面において共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
図1は、本発明の一実施形態におけるゲームシステムを概略的に示すブロック図である。図1に示すように、本発明の一実施形態に係るオンラインゲーム用サーバ装置10(以下、単に「サーバ装置10」ということがある。)は、インターネット等の通信網20を介して、通信機能を備える複数の端末装置30-1、30-2、・・・、30-N(以下、「端末装置30」と総称することがある。)と通信可能に接続されている。サーバ装置10は、本発明の一実施形態に係るゲームシステムの一部又は全部を実装する装置の一例である。
サーバ装置10は、図示のとおり、CPU11と、メインメモリ12と、ユーザI/F13と、通信I/F14と、外部メモリ15と、ディスクドライブ16とを含み、これらの各構成要素がバス17を介して互いに電気的に接続されている。CPU11は、外部メモリ15からオペレーティングシステムやオンラインゲームの進行を制御する様々なプログラムをメインメモリ12にロードし、ロードしたプログラムに含まれる命令を実行する。メインメモリ12は、CPU11が実行するプログラムを格納するために用いられ、例えば、DRAMによって構成される。
ユーザI/F13は、例えば、オペレータの入力を受け付けるキーボードやマウス等の情報入力装置と、CPU11の演算結果を出力する液晶ディスプレイ等の情報出力装置とを含む。通信I/F14は、ハードウェア、ファームウェア、又はTCP/IPドライバやPPPドライバ等の通信用ソフトウェア又はこれらの組み合わせとして実装され、通信網20を介して端末装置30と通信可能に構成される。
外部メモリ15は、例えば磁気ディスクドライブで構成され、オンラインゲームの進行を制御するための制御用プログラム等の様々なプログラムが記憶される。また、外部メモリ15には、ゲームにおいて用いられる各種データも記憶され得る。外部メモリ15には、例えば、後述する保有ゲーム媒体管理テーブル、ゲーム媒体パラメータ管理テーブル、出品要求管理テーブル、プレイヤ特定情報管理テーブル、グループ管理テーブル、グループ分類テーブル、及びプレイヤ管理テーブルが設けられ、これらのテーブルに、ゲームの進行に応じて様々なデータが格納される。なお、これらのテーブルは、サーバ装置10と通信可能に接続され、サーバ装置10とは物理的に別体のデータベースサーバに格納されてもよい。
ディスクドライブ16は、CD-ROM、DVD-ROM、DVD-R等の各種の記憶メディアに格納されたデータを読み込み、又は、これらの記憶メディアにデータを書き込む。例えば、記憶メディアに格納されたゲームアプリケーションやゲームデータ等のデータは、ディスクドライブ16により読み込まれ、外部メモリ15にインストールされる。
一実施形態において、サーバ装置10は、階層構造を有する複数のウェブページから成るウェブサイトを管理するウェブサーバであり、端末装置30に対してゲームサービスを提供することができる。端末装置30に備えられたブラウザソフトウェアは、ウェブページを表示するためのHTMLデータをサーバ装置10から取得し、取得したHTMLデータを解析して、当該ウェブページを端末装置30のユーザ(ゲームのプレイヤ)に提示することができる。このようなブラウザソフトウェアによって表示されるウェブページを介して提供されるゲームは、ブラウザゲームと称されることがある。このウェブページを表示するためのHTMLデータも外部メモリ15に記憶され得る。HTMLデータは、HTML等のマークアップ言語で記述されたHTML文書から成り、このHTML文書には、タグを利用して様々な画像が関連付けることができる。また、HTML文書には、ActionScriptやJavaScript(登録商標)等のスクリプト言語等で記述されたプログラムを埋め込むことができる。
外部メモリ15には、端末装置30においてブラウザソフトウェア以外の実行環境上で実行されるゲームアプリケーションも格納され得る。このゲームアプリケーションには、ゲームを実行するためのゲームプログラムや当該ゲームプログラム実行時に参照される画像データ等の各種データを含めることができる。ゲームプログラムは、例えば、Objective-C、Java(登録商標)等のオブジェクト指向プログラミング言語で作成される。作成されたゲームプログラムは、各種データとともに、アプリケーションソフトウェアとして外部メモリ15に記憶される。外部メモリ15に記憶されたアプリケーションソフトウェアは、配信要求に応じて、端末装置30に配信される。サーバ装置10から配信されたアプリケーションソフトウェアは、端末装置30において、CPU31の制御に従って通信I/F34を介して受信され、受信されたゲームプログラムが外部メモリ35に送信され記憶される。このアプリケーションソフトウェアは、プレイヤによる端末装置30の操作に応じて起動され、端末装置30に実装されたNgCore(商標)やAndroid(商標)等のプラットフォーム上で実行される。サーバ装置10は、端末装置30で実行されているゲームアプリケーションに対してゲームの進行に必要な各種データを提供する。また、サーバ装置10は、端末装置30から送信される各種データをプレイヤごとに記憶することで、プレイヤごとにゲームの進行を管理することができる。
このように、サーバ装置10は、ゲームサービスを提供するウェブサイトを管理し、当該ウェブサイトを構成するウェブページを端末装置30からの要求に応じて配信することにより、ゲームを進行させることができる。また、サーバ装置10は、このようなブラウザゲームとは代替的に、又は、ブラウザゲームに加えて、端末装置30で実行されるゲームアプリケーションとゲームで用いられる各種データを通信することによりゲームを進行させることができる。サーバ装置10は、いずれの態様でゲームを提供するにしても、各プレイヤを識別する識別情報(後述する)ごとにゲームの進行に必要なデータを記憶することができる。サーバ装置10によって提供されるゲームには、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、野球対戦ゲーム、カードゲーム等の任意のゲームが含まれる。サーバ装置10のウェブサイト又はゲームアプリケーションによって実現されるゲームの種類は、本明細書において明示されたものに限られない。
端末装置30は、一実施形態において、サーバ装置10から取得したゲーム用ウェブサイトのウェブページをウェブブラウザ上で表示することができる任意の情報処理装置であり、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ゲーム用コンソール、パーソナルコンピュータ、タッチパッド、及び電子書籍リーダーを含むがこれらには限られない。他の実施形態においては、端末装置30は、ゲームアプリケーションを実行するためのアプリケーション実行環境を実装した任意の情報処理装置である。
端末装置30のアーキテクチャについて図2を参照して説明する。図2は、端末装置30のアーキテクチャを概念的に示すブロック図である。端末装置30は、図示のとおり、CPU31と、メインメモリ32と、ユーザI/F33と、通信I/F34と、外部メモリ35と、を含み、これらの各構成要素がバス36を介して互いに電気的に接続されている。
CPU31は、外部メモリ35からオペレーティングシステム等の様々なプログラムをメインメモリ32にロードし、ロードしたプログラムに含まれる命令を実行する。メインメモリ32は、CPU31が実行するプログラムを格納するために用いられ、例えば、DRAMによって構成される。
ユーザI/F33は、例えば、プレイヤ(ユーザ)の入力を受け付けるタッチパネル、キーボード、ボタンやマウス等の情報入力装置と、CPU31の演算結果を出力する液晶ディスプレイ等の情報出力装置とを含む。通信I/F34は、ハードウェア、ファームウェア、又は、TCP/IPドライバやPPPドライバ等の通信用ソフトウェア又はこれらの組み合わせとして実装され、通信網20を介してサーバ装置10と通信可能に構成される。
外部メモリ35は、例えば磁気ディスクドライブやフラッシュメモリ等により構成され、オペレーティングシステム等の様々なプログラムを記憶する。また、外部メモリ35は、サーバ装置10から通信I/F34を介してゲームアプリケーションを受信した場合には、この受信したゲームアプリケーションを記憶する。
このようなアーキテクチャを有する端末装置30は、例えば、HTML形式のファイル(HTMLデータ)を解釈して画面表示するためのブラウザソフトウェアを備えており、このブラウザソフトウェアの機能によりサーバ装置10から取得したHTMLデータを解釈して、受信したHTMLデータに対応するウェブページを表示することができる。また、端末装置30は、ブラウザソフトウェアに組み込まれるプラグインソフト(例えば、アドビシステムズ社から提供されているFlash Player)(FLASHは商標)を備えており、HTMLデータに埋め込まれたSWF形式のファイルをサーバ装置10から取得し、当該SWF形式のファイルをブラウザソフトウェア及びプラグインソフトを用いて実行することができる。
端末装置30においてゲームが実行されると、例えば、プログラムにより指示されたアニメーションや操作用アイコンが端末装置30の画面に表示される。プレイヤは、端末装置30の入力インタフェース(例えば、タッチスクリーンやボタン)を用いてゲームを進行させるための指示を入力することができる。プレイヤから入力された指示は、端末装置30のブラウザやNgCore(商標)等のプラットフォームの機能を通じてサーバ装置10に伝達される。
次に、図1に示した各構成要素によって実現されるサーバ装置10の機能について、図3を参照して説明する。図3は、本発明の一実施形態に係るサーバ装置10の機能を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態に係るサーバ装置10は、ゲーム進行制御部51、保有ゲーム媒体記憶部52、ゲーム媒体パラメータ記憶部53、プレイヤ特定情報記憶部54、出品要求取得部55、出品データ生成・送信部56、交換要求取得部57、判定部58、入札データ生成部59、入札データ送信部60、及び、更新部61の一部又は全部を備える。詳細な説明は省略するが、サーバ装置10は、ゲームの開始時のプレイヤの認証処理やゲームの進行に応じて発生する課金処理を行う課金処理部を備えてもよい。これらの機能は、CPU11の
制御によりメインメモリ12に所定のプログラムをロードし、CPU11が当該プログラムの指令に基づく演算を実行することにより実現される。
ゲーム進行制御部51は、ゲームの進行に必要な各種データを端末装置30との間で送受信し、かかるデータをプレイヤごとに管理することでプレイヤごとにゲームの進行を制御することができる。例えば、ゲーム進行制御部51は、ゲームサービスを提供するウェブサイトを構成するウェブページの各々を、端末装置30からの要求に応じて、端末装置30に順次表示させる。例えば、表示されたウェブページ上のハイパーリンクがプレイヤによって選択されると、ゲーム進行制御部51は、当該ハイパーリンクに対応する新たなHTMLデータを端末装置30に送信する。端末装置30では、取得したHTMLデータに対応するウェブページが表示される。このように、ゲーム進行制御部51によって、サーバ装置10に記憶されているウェブページがプレイヤの操作に応じて端末装置30に順次提供されるので、プレイヤは、端末装置30の操作を通じてゲームを進行させることができる。
端末装置30でゲームアプリケーションが実行される場合には、ゲーム進行制御部51は、ゲームで用いられる各種データを当該ゲームアプリケーションに対して順次送信することができる。ゲーム進行制御部51は、例えば、端末装置30のゲームアプリケーションから所定のミッションをクリアしたことを示す制御信号を受け付けたときに、クリアされたミッションの次のミッションに関連する各種パラメータを当該ゲームアプリケーションに対して提供する。ゲームアプリケーションは、サーバ装置10から提供されたデータをロードしてゲームを進行させることができる。
端末装置30は、ゲームで用いられる各種のパラメータ値を示す情報(ゲームポイントの獲得数や獲得したアイテムに関する情報等)やステータスを示す情報(達成したミッションを特定する情報等)等のゲームの進行に関連する情報を、ブラウザソフトウェアやゲームアプリケーションの機能を利用して、適宜サーバ装置10に送信することができる。ゲーム進行制御部51は、複数の端末装置30から受信したゲームの進行に関連する情報をプレイヤごとに記憶することで、プレイヤごとにゲームの進行を制御することができる。これにより、プレイヤが自らのIDを用いてサーバ装置10にログインしたときに、サーバ装置10に保持されている当該プレイヤに対応付けられたゲームの進行に関する情報に基づいて、当該プレイヤの進行に応じた場面(例えば、中断直前の場面)からゲームが再開される。ゲームの進行に必要な情報は、ゲーム進行制御部51以外にも、サーバ装置10又はサーバ装置10と通信可能に接続された別体の装置の様々な機能によって管理され得る。
端末装置30においては、サーバ装置10と協働して、様々なゲームが実行される。端末装置30で実行されるゲームにおいては、電子的なカード、キャラクタ、アイテム、ゲーム内で利用可能な仮想通貨等の様々なゲーム媒体が用いられる。ゲーム媒体は、ゲームにおいてプレイヤによって用いられる電子データの総称であり、例えば、カード、アイテム、キャラクタ、及びアバタを含む。本発明の一態様において、ゲーム媒体は、ゲームの進行に応じ、プレイヤによって、ゲーム内で、取得、保有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、及び/又は贈与等され得るが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものには限られない。ゲーム内でカードを取引する場合には、現実の通貨ではなく、ゲーム内で使用される仮想通貨を対価として用いて、その取引を行うこともできる。ゲーム媒体には、ゲームにおいて、例えば他のプレイヤのキャラクタやノンプレイヤキャラクタとの対戦時やクエストへの挑戦時などに参照されるパラメータ(例えば、「レアリティ値(rarity)」、「攻撃力」、「防御力」、「ゲーム媒体の名称」等)が設定される。本明細書においては、ゲーム媒体のパラメータのうち、数値化されたパラメータを、「パラメータ値」、「ゲーム媒体パラメータ値」、「ゲーム媒体に設定されたパラメータ値」、又は「ゲーム媒体のパラメータ値」などと呼ぶことがある。本発明の実施形態において、ゲーム媒体に設定されたパラメータの少なくとも一部はゲームの進行に伴って更新され得る。プレイヤは、更新されたパラメータを有するゲーム媒体を用いてゲームを進行させることができる。
本発明の一実施形態に係るサーバ装置10によって提供されるゲームには、いわゆるカードゲームが含まれる。カードゲームにおいては、プレイヤは、ゲーム内で一又は複数のカードを保有し、その保有するカードを用いてミッションを攻略したり、当該カードを用いて他のプレイヤやノンプレイヤキャラクタと対戦することによりゲームを進行させることができる。本出願人は、Mobage(登録商標)プラットフォーム上において、様々な種類のカードゲームを提供している。
保有ゲーム媒体記憶部52は、各プレイヤを識別するプレイヤ識別情報と対応付けて、当該プレイヤが保有するゲーム媒体を記憶することができる。保有ゲーム媒体記憶部52は、例えば、外部メモリ15や外部のデータベースサーバ等に設けられる保有ゲーム媒体管理テーブルにより実現される。保有ゲーム媒体管理テーブルにおいては、各プレイヤを識別するプレイヤ識別情報と対応付けて、当該プレイヤが保有するゲーム媒体を識別するゲーム媒体識別情報が記憶され得る。図4は、保有ゲーム媒体管理テーブルの一例を示す。図示のとおり、保有ゲーム媒体管理テーブルには、各プレイヤを識別するプレイヤ識別情報に対応付けて、当該プレイヤが保有する最大50種類のゲーム媒体が記憶されている。また、同一種類のゲーム媒体を複数種類保有することが可能な場合には、その複数保有しているゲーム媒体を識別する各ゲーム媒体識別情報と対応付けて、当該ゲーム媒体の保有数量を記憶することもできる。図4の保有ゲーム媒体管理テーブルにおいて、保有するゲーム媒体が存在しない項目には、「N/A」と表記されている。
上述のように、プレイヤが保有するゲーム媒体は、プレイヤによるゲーム媒体の取得、売却、廃棄等によって随時変更され得る。保有ゲーム媒体記憶部52は、ゲーム媒体の保有者の変更を反映させるために、ゲーム媒体に固有のゲーム媒体識別情報を、プレイヤに固有のプレイヤ識別情報と「動的に」対応付けて記憶することができる。つまり、ゲーム媒体の保有プレイヤが変更された場合には、当該ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報とプレイヤ識別情報との対応関係を、保有プレイヤの変更を反映させるように変更することができる。一例として、プレイヤ同士でゲーム媒体をゲーム内で交換する場合には、保有ゲーム媒体記憶部52におけるゲーム媒体識別情報とプレイヤ識別情報との対応は、その交換による保有プレイヤの変更を反映するように変更される。一実施形態において、このような変更は、後述する更新部61によって行われる。
「プレイヤ識別情報」は、ゲームのプレイヤを識別する識別コードであり、例えば、10進数6桁の数字で構成される。プレイヤ識別情報のコード体系は、本明細書で明示されるものに限られず、任意のコード体系をプレイヤ識別情報として用いることができる。例えば、プレイヤ識別情報は、アルファベットを含むこともできる。プレイヤ識別情報は、例えば、プレイヤがゲームに初めてログイン又は利用登録する際にそのプレイヤに割り当てられ、当該プレイヤは、再ログイン時にも同じプレイヤ識別情報を使い続けることが通常である。このように、プレイヤ識別情報は、ゲームにおいて各プレイヤを識別するための、各プレイヤに固有の識別情報である。
「ゲーム媒体識別情報」は、プレイヤが保有するゲーム媒体(又はその種別)を識別する識別コードであり、例えば、アルファベットと10進数6桁の数字との組み合わせで構成される。ゲーム媒体識別情報のコード体系は、本明細書で明示されるものに限られず、任意のコード体系をゲーム媒体識別情報として用いることができる。
上述のように、ゲーム媒体には、当該ゲーム媒体を特徴付け、及び/又は、当該ゲーム媒体の属性を示す様々な情報が、当該ゲーム媒体の「パラメータ」として設定される。本発明の一実施形態において、ゲーム媒体の「パラメータ」は、ゲーム媒体パラメータ記憶部53に記憶される。ゲーム媒体パラメータ記憶部53は、例えば、外部メモリ15や外部のデータベースサーバ等に設けられるゲーム媒体パラメータ管理テーブルにより実現される。ゲーム媒体パラメータ管理テーブルにおいては、各ゲーム媒体を識別するゲーム媒体識別情報と対応付けて、当該ゲーム媒体を特徴付け、及び/又は、当該ゲーム媒体の属性を示す様々な情報が記憶され得る。図5は、ゲーム媒体パラメータ記憶部53に格納されたゲーム媒体パラメータ管理テーブルの一例を示す。
図5に示すとおり、本発明の一実施形態におけるゲーム媒体パラメータ管理テーブルは、各ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報と対応付けて、当該ゲーム媒体に設定されたレアリティ値、攻撃力、防御力、当該ゲーム媒体の名称、当該ゲーム媒体を表すゲーム媒体画像等の様々なパラメータを記憶することができる。ゲーム媒体のパラメータは、図5に明示的に開示されたものには限定されない。むしろ、ゲーム媒体のパラメータには、ゲーム媒体の特徴、性質、価値、種類などを示す様々な情報が含まれうる。図5のゲーム媒体パラメータ管理テーブルにおいて「レアリティ値」、「攻撃力」、「防御力」、「機動力」として記憶されている値は、ゲーム媒体のパラメータ値の一例である。
ゲーム媒体の「レアリティ値」は、当該ゲーム媒体の入手しにくさを示す指標であり、図5の実施例では、「1」から「4」のいずれかの値が設定されている。サーバ装置10により提供されるゲームは、例えば、ゲーム媒体のレアリティ値が小さいほど当該ゲーム媒体が入手しやすくなり、レアリティ値が大きいほど当該ゲーム媒体が入手しにくくなるように、設計されてもよい。一実施形態において、サーバ装置10は、例えばプレイヤの端末装置からゲーム媒体の取得要求を取得した場合に、所定の抽選アルゴリズムに従って、当該端末装置30に提供するゲーム媒体を選択することができる。レアリティ値は、端末装置30に提供するゲーム媒体の抽選を行う際に適宜参照され得る。
図5においては、ゲーム媒体のパラメータ値として、「レアリティ値」に加えて、「攻撃力」、「防御力」、及び「機動力」が例示されている。これらのパラメータ値は、例えば、他のプレイヤのキャラクタやノンプレイヤキャラクタとの対戦等において随時参照され得る。サーバ装置10により提供されるゲームにおいては、例えば、「攻撃力」、「防御力」、及び「機動力」等に大きな値が設定されているゲーム媒体ほど対戦において勝利しやすいように、プレイヤのキャラクタ同士又はプレイヤのキャラクタとノンプレイヤキャラクタの対戦を実行する対戦処理が行われる。本発明の一実施形態においては、図5に示すように、大きな「レアリティ値」が設定されているゲーム媒体(例えば、ゲーム媒体識別情報「00000005」で識別されるゲーム媒体)に対して、比較的大きな「攻撃力」、「防御力」、及び/又は「機動力」を設定することができる。このように、通常は、大きな「レアリティ値」が設定されているゲーム媒体(ゲームの開発者やプレイヤの間で、「レアカード」と言い習わされている。)を使用することによりゲームを有利に進めることができるので、プレイヤはレアリティ値が高いゲーム媒体の取得を目指すように動機付けられる。
サーバ装置10は、ゲーム媒体に関する情報以外にも、ゲームの進行やプレイヤの管理のために様々な情報を記憶している。例えば、プレイヤ特定情報記憶部54は、ゲームのプレイヤごとに、当該プレイヤを特定可能なプレイヤ特定情報を記憶する。「プレイヤ特定情報」は、プレイヤの個性や特徴を表す任意の情報であり、他のプレイヤへの提示によってプレイヤの特定が可能な情報である。一般に、オンラインゲーム又はソーシャルゲームにおいては、プレイヤ特定情報に基づいて各プレイヤを表す表示画像が生成され、その表示画像が他のプレイヤのゲーム画面に表示されることにより、当該プレイヤの個性や特徴が他のプレイヤに対して伝達される。プレイヤを表す表示画像に各プレイヤの個性が表れることにより、ゲームを通じたプレイヤ間の交流が促進される。
プレイヤ特定情報には、例えば、プレイヤを特徴付けるためにプレイヤによって設定されるプレイヤ名やアバタ等の情報が含まれ得る。プレイヤ名は、各プレイヤによって自由に定められるため、複数のプレイヤが同じプレイヤ名を使用することがある。したがって、プレイヤ名は、厳密にはプレイヤを一意に特定するものではないが、ゲームにおいて交流するプレイヤの数は時間的制約などによって限定されるため、プレイヤ名は、実際には、他のプレイヤを特定するための標識として機能し得る。したがって、本明細書において、プレイヤ名は、プレイヤを特定可能なプレイヤ特定情報に含まれる。アバタについても、同様の理由により、プレイヤ特定情報に含められる。つまり、ゲームのプレイヤは、個性を表現するために、個性的な外観を持ったアバタを利用してゲームをプレイすることが多く、このようなプレイヤのニーズを支援するために、ゲームやゲーム用のプラットフォームの機能として、アバタを装飾するための様々なアイテムが提供されている。したがって、アバタは、必ずしもプレイヤを一意に特定できないが、各プレイヤがアバタに個性を反映させようとするため、実際にはプレイヤを特定するために機能し得る。
プレイヤ特定情報記憶部54は、例えば、外部メモリ15や外部のデータベースサーバ等に設けられるプレイヤ特定情報テーブルにより実現される。図6は、本発明の一実施形態におけるプレイヤ特定情報テーブルの一例を示す。図示のとおり、本発明の一実施形態におけるプレイヤ特定情報テーブルにおいては、各プレイヤのプレイヤ識別情報と対応付けて、プレイヤ名やアバタ等の様々なプレイヤ特定情報が記憶される。アバタは、例えば、サーバ装置10内にJPEG形式で画像として保存されており、プレイヤ特定情報テーブルにおいては、当該画像の格納位置を示すURLが記憶される。
ユーザ名やアバタ等のプレイヤによって任意に設定される情報以外にも、ゲームの進行に応じて生成される様々な情報がプレイヤ特定情報に含まれ得る。例えば、出品要求に基づいて生成される取引ID(後述)を特定することにより出品者プレイヤを一意に特定できる可能性があるため、取引IDもプレイヤ特定情報に含められ得る。また、プレイヤ識別情報を知ることによりプレイヤを特定可能であるから、プレイヤ識別情報自体もプレイヤ特定情報に含まれ得る。
出品要求取得部55は、サーバ装置10により提供されるゲームのプレイヤが操作する端末装置30から、当該プレイヤが保有するゲーム媒体を出品するための出品要求を取得する。後述するように、この出品されたゲーム媒体と他のプレイヤが保有するゲーム媒体との交換を要求する交換要求に基づいて当該交換が成立すると判定されると、当該プレイヤ間でゲーム媒体が交換される。
ここで、サーバ装置10が提供するゲーム内でのプレイヤ間におけるゲーム媒体の交換手法をより具体的に説明する。一のプレイヤが保有しているゲーム媒体を他のプレイヤが保有しているゲーム媒体と交換する場合には、当該一のプレイヤは、そのゲームを実行している端末装置30を操作して、自らが保有するゲーム媒体を他のプレイヤのゲーム媒体と交換するための出品要求をサーバ装置10に送信する。出品要求には、出品要求を行うプレイヤ(以下、「出品者プレイヤ」と称することがある。)のプレイヤ識別情報、交換対象として当該出品プレイヤが出品するゲーム媒体(本明細書において、「出品ゲーム媒体」と称することがある。)のゲーム媒体識別情報、出品数量、及びその出品ゲーム媒体と交換で他のプレイヤから入手を希望するゲーム媒体についての希望条件等の様々な情報が含まれ得る。
例えば、プレイヤ識別情報「000001」で識別されるプレイヤ(以下、「プレイヤ1」と呼ぶことがある。)は、保有するゲーム媒体(図4参照)のうち、ゲーム媒体識別情報「00000125」で識別されるゲーム媒体(以下、「ゲーム媒体125」と呼ぶことがある。)を、他のゲーム媒体と交換するために出品することができる。この場合、プレイヤ1は、端末装置30によって提供されるユーザインタフェースの操作を通じて、ゲーム媒体125の出品を要求する出品要求を生成し、生成した出品要求をサーバ装置10に送信することができる。この場合、出品要求には、例えば、出品者プレイヤであるプレイヤ1のプレイヤ識別情報「000001」と、出品ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報「00000125」とを含めることができる。また、プレイヤ1がゲーム媒体125を複数個保有している場合には、出品する数量を出品数量として出品要求に含めることができる。出品数量には、図4においてゲーム媒体125の保有数量として記憶されている数量以下の数量が設定され得る。また、出品要求には、入手を希望するゲーム媒体に関する希望条件を含めることもできる。例えば、入手を希望するゲーム媒体について、当該ゲーム媒体の種類や数量、当該ゲーム媒体に設定された攻撃力等の属性、及び入手を希望する仮想通貨の額等のゲーム媒体の属性を示す様々な情報の少なくとも一部を希望条件として設定することができる。一実施形態において、希望条件は、出品者プレイヤによって自由に入力され得る。例えば、交換を希望するゲーム媒体の個数を希望条件として設定する場合には、出品者プレイヤは、端末装置30の入力インタフェースを利用して任意の個数を入力できる。他の実施形態において、希望条件は、ゲームによって提示される有限個の選択肢の中から選択される。例えば、ゲーム媒体の個数を希望条件として入力する場合に、「10」、「20」・・・「200」という10から200までの10の丸め幅の選択肢が提示され、出品者プレイヤは、この有限個の選択肢の中から、希望の条件に近いものを選択することができる。
端末装置30から送信された出品要求は、サーバ装置10によって受信された後、出品要求取得部55によって取得される。一実施形態において、出品要求取得部55は、出品要求を取得すると、当該出品要求に固有の取引IDを生成し、当該出品要求に含まれる情報の少なくとも一部を当該取引IDと対応付けて、出品要求管理テーブルに記憶することができる。本発明の一実施形態における出品要求管理テーブルの一例を図7に示す。
図7に示すように、本発明の一実施形態における出品要求管理テーブルは、出品要求取
得部55によって取得された出品要求ごとに、出品者プレイヤのプレイヤ識別情報、出品ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報、出品ゲーム媒体の出品個数、一又は複数の希望条件、及びその出品の継続期間を示す出品期間を記憶することができる。また、出品要求管理テーブルは、後述する交換要求がサーバ装置10によって取得されたときに、当該交換要求に含まれている入札ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報を記憶することができる。図7に示した例では、プレイヤ1から出品要求を受信したときに、取引ID「A000001」が生成され、当該取引ID「A000001」と対応づけて、プレイヤ1のプレイヤ識別情報「000001」、受信した出品要求に含まれていたゲーム媒体識別情報「00000125」、希望条件「MS12」及び「001」、その出品ゲーム媒体の出品が終了する出品終了時刻「4月9日 9:00」、及び当該出品要求に対する他のプレイヤからの交換要求に含まれている入札ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報「00000131」を表す情報が記憶されている。出品終了時刻には、例えば、出品者プレイヤから出品要求を受け付けた24時間後の時刻が設定される。
上述のように、出品要求には、出品者プレイヤによって設定された入手を希望するゲーム媒体に関する様々な条件が希望条件として設定され得る。図7の例では、取引ID「A000003」と対応付けて、入手を希望するゲーム媒体の種類を示す「ITEM53」が希望条件1として設定され、入手を希望するゲーム媒体の個数を示す「131」が希望条件2として設定されている。つまり、取引ID「A000003」で識別される出品要求によって、プレイヤ識別情報「000004」で識別されるプレイヤ1が、「ITEM53」で特定される種類のゲーム媒体を、131個、入手しようとしていることが表されている。希望条件の設定は任意であり、希望条件は設定されなくともよい。例えば、取引ID「A000004」は、出品者プレイヤによって希望条件が設定されなかった出品要求に基づいて作成されたレコードの例であり、希望条件1及び希望条件2の欄に希望条件を示すデータが登録されていない。
また、出品要求には、複数のゲーム媒体識別情報が含まれ得る。例えば、プレイヤ1は、1つの出品要求に複数のゲーム媒体識別情報を含めることにより、当該複数のゲーム媒体識別情報で識別されるゲーム媒体をセットとして出品することができる。出品要求に複数のゲーム媒体識別情報が含まれる場合には、当該複数のゲーム媒体識別情報が一つの取引IDと対応づけて記憶され得る。例えば、プレイヤ1からの出品要求にゲーム媒体識別情報「00000125」に加えてゲーム媒体識別情報「00000130」が含まれる場合には、ゲーム媒体識別情報「00000125」及びゲーム媒体識別情報「00000130」の両方が取引ID「A000001」と対応づけられて、出品要求管理テーブルに登録される。
プレイヤ1から取得された出品要求の内容は、サーバ装置10によって、他のプレイヤに対して公開される。具体的には、出品データ生成・送信部56は、プレイヤ1から取得された出品要求に基づいて出品データを生成し、生成した出品データを他のプレイヤの端末装置30に対して提供する。他のプレイヤは、端末装置30に提供された出品データの内容に基づいて、当該出品されたゲーム媒体に対して交換要求(入札)を行うか否かを決定することができる。一実施形態において、出品データ生成・送信部56は、出品ゲーム媒体に関するゲーム媒体情報を含む出品データを生成することができる。ゲーム媒体に関する「ゲーム媒体情報」には、当該ゲーム媒体を表す画像、当該ゲーム媒体の名称、及び当該ゲーム媒体に設定されたレベルや攻撃力などの、出品ゲーム媒体の内容を示す様々な情報が含まれ得る。ゲーム媒体情報は、本明細書で明示されたものに限定されず、むしろゲーム媒体の特徴や属性を示す様々な情報がゲーム媒体情報に含まれ得る。ただし、出品データは、リアルマネートレード抑制のために、出品プレイヤ特定情報を含まないように生成される。または、仮に出品プレイヤ特定情報が出品データに含まれる場合であっても、当該出品プレイヤ特定情報は、プレイヤが知覚できない方法で出品データに含められ得る。本明細書において、出品データがプレイヤ特定情報を含まない、という場合には、当該プレイヤ特定情報が端末装置30の表示機能等によりプレイヤに知覚できる態様で出品データに含められることを除外する趣旨である。したがって、仮に出品データにプレイヤ特定情報に相当する情報が含まれていても、例えば当該プレイヤ特定情報を端末装置30が解読(復号化)不可能なアルゴリズムで暗号化されている場合には、当該プレイヤ特定情報は出品データに含まれていないと考えることができる。
出品データ生成・送信部56は、例えば、図7の出品要求管理テーブルを参照して、出品データを生成することができる。例えば、出品データ生成・送信部56が、図7の出品要求管理テーブルに格納された取引ID「A000001」で識別される出品要求について出品データを生成する場合には、取引ID「A000001」に関する出品データは、取引ID「A000001」に対応づけられているゲーム媒体識別情報「00000125」で識別される出品ゲーム媒体を表す画像や当該出品ゲーム媒体に設定されたパラメータ等のゲーム媒体情報、及び、ゲーム媒体識別情報「00000125」を含むことができる。また、取引ID「A000001」を端末装置30が解読不可能な方法で暗号化した暗号化取引IDも、出品データに含められる。出品ゲーム媒体を表す画像や当該出品ゲーム媒体に設定されたパラメータは、図5のゲーム媒体パラメータ管理テーブルから入手することができる。一実施形態においては、リアルマネートレードを抑制するために、この出品データは、出品者であるプレイヤ1のプレイヤ特定情報を含まれないように生成される。
出品データ生成・送信部56は、生成された出品データを、他のプレイヤの端末装置30に対して送信することができる。例えば、出品データ生成・送信部56は、出品データを含むウェブページ(以下、「出品ゲーム媒体用ページ」と呼ぶことがある。)を、ゲームサイトを構成するウェブページの一部として生成し、当該ウェブページ(実際には、当該ウェブページに対応するHTMLデータ)を端末装置30に対して送信することができる。出品ゲーム媒体用ページには、複数の出品ゲーム媒体に基づいて作成された複数の出品データを含むことができる。出品ゲーム媒体用ページについては、図9と関連して後述する。
サーバ装置10から出品ゲーム媒体用ページを取得したプレイヤは、端末装置30を操作して、当該出品ゲーム媒体用ページに含まれている出品ゲーム媒体に関する情報(画像、パラメータ値等)を当該端末装置30に表示させることができる。このプレイヤは、表示された出品ゲーム媒体と自らが保有するゲーム媒体との交換を要求する交換要求をサーバ装置10に送信することができる。本明細書において、出品ゲーム媒体用ページに基づいて端末装置30に表示される画像を「出品ゲーム媒体画像」と呼ぶことがあり、この出品ゲーム媒体画像に基づいて交換要求を送信するための操作を行うプレイヤを「入札者プレイヤ」と称することがある。交換要求には、出品ゲーム媒体用ページに含まれている出品ゲーム媒体を識別するゲーム媒体識別情報と、入札者プレイヤが所有する交換用のゲーム媒体(本明細書において「入札ゲーム媒体」と呼ぶことがある。)を識別するゲーム媒体識別情報と、出品データに含まれていた暗号化取引IDと、が含まれ得る。交換要求には、これらの情報に加えて、入札者プレイヤのプレイヤ識別情報も含まれ得る。例えば、プレイヤ識別情報「000005」で識別されるプレイヤ(以下、「プレイヤ5」と呼ぶことがある。)が、出品ゲーム媒体用ページに含まれている出品ゲーム媒体(例えば、プレイヤ1のゲーム媒体125)と、ゲーム媒体識別情報「00000005」で識別される自らのゲーム媒体(以下、「ゲーム媒体5」と呼ぶことがある。)との交換を希望する場合には、交換要求に、出品ゲーム媒体であるゲーム媒体125を識別するゲーム媒体識別情報「00000125」と、交換用のゲーム媒体のゲーム媒体識別情報「00000005」と、プレイヤ5のプレイヤ識別情報「000005」とを含めることができる。また、出品ゲーム媒体と交換に複数個のゲーム媒体を提供する場合には、入札者プレイヤが提供する入札ゲーム媒体の提供個数を交換要求に含めることができる。例えば、ゲーム媒体5を3個提供する場合には、この「3個」を入札者プレイヤが提供するゲーム媒体の個数として交換要求に含めることができる。このような交換要求は、例えば、プレイヤが出品ゲーム媒体用ページに含まれる操作ボタンを選択することにより、端末装置30に実装されたソフトウェアの機能により生成される。このようにして生成された交換要求は、例えば、端末装置30のウェブブラウザの機能を利用して、サーバ装置10に送信される。
サーバ装置10は、端末装置30から送信された交換要求を受信することができる。受信された交換要求は、交換要求取得部57によって取得される。サーバ装置10は、交換要求に基づいて、図7の出品要求管理テーブルを更新する出品要求管理テーブル更新部(不図示)を備えることができる。出品要求管理テーブル更新部は、取得された交換要求に含まれている入札ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報と暗号化取引IDを抽出し、抽出された暗号化取引IDを復号して取引IDを得る。そして、出品要求管理テーブルにおいて、当該取引IDと対応付けて、交換要求から抽出された入札ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報を登録する。出品要求管理テーブル更新部は、例えば、交換要求取得部57によって取得された交換要求から、出品ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報を抽出し、当該ゲーム媒体識別情報に対応するゲーム媒体が出品されている出品要求を図7の出品要求管理テーブルを参照して特定してもよい。そして、当該出品ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報と対応付けて、当該交換要求に含まれている入札ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報を記憶することで、出品要求管理テーブルを更新することができる。
判定部58は、交換要求取得部57によって入札者プレイヤからの交換要求が取得されたことに応答して、当該交換要求に基づき、所定の判定ロジックに従って、出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が成立するか否かを判定する。一実施形態において、判定部58は、交換要求取得部57によって取得された交換要求から、出品ゲーム媒体を識別するゲーム媒体識別情報と入札ゲーム媒体を識別するゲーム媒体識別情報とを抽出し、当該抽出されたゲーム媒体識別情報と対応付けて記憶されているゲーム媒体パラメータ値を図5のゲーム媒体パラメータ管理テーブルから取得することができる。一実施形態において、判定部58は、このようにして取得された出品ゲーム媒体のゲーム媒体パラメータ値及び入札ゲーム媒体のゲーム媒体パラメータ値に基づいて、当該出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が成立するか否かを判定することができる。判定部58が判定のために用いるゲーム媒体パラメータ値には、図5のゲーム媒体パラメータ管理テーブルに記憶されているゲーム媒体パラメータ値(すなわち、「レアリティ値」、「攻撃力」、及び「防御力」)に加えて、様々なパラメータ値が含まれ得る。
一例として、上述したように、プレイヤ1がゲーム媒体125を出品ゲーム媒体として出品し、プレイヤ5がこのゲーム媒体125とゲーム媒体5を交換する交換要求をサーバ装置10に送信した場合を想定し、判定部58がレアリティ値に基づいて交換可否を判定する処理を説明する。この場合、判定部58は、図5のゲーム媒体パラメータ管理テーブルにおいてゲーム媒体125と対応付けて記憶されているレアリティ値「1」と、ゲーム媒体5に対応付けて記憶されているレアリティ値「4」とを取得する。そして、取得したゲーム媒体5のレアリティ値「4」からゲーム媒体125のレアリティ値「1」を減算して、両値の差「3」を算出する。そして、算出されたゲーム媒体5のレアリティ値とゲーム媒体125のレアリティ値の差(又はその絶対値)を所定の閾値と比較し、この比較結果に応じて、ゲーム媒体5とゲーム媒体125との交換が成立するか否かを判定する。当該閾値として例えば「2」が設定されている場合には、判定部58は、算出された交換対象となるゲーム媒体各々のレアリティ値の差又はその差の絶対値「3」と当該閾値との値を比較し、例えば、交換対象となるゲーム媒体同士のレアリティ値の差が当該閾値以下の場合に両ゲーム媒体の交換が成立すると判定し、交換対象となるゲーム媒体各々のレアリティ値の差が当該閾値よりも大きい場合に両ゲーム媒体の交換が成立しないと判定する。閾値や比較アルゴリズムは、ゲーム制作者又はゲーム提供者のゲーム運営方針等に従って任意に定められる。
判定部58は、上述したレアリティ値のみならず、任意のゲーム媒体パラメータ値を用いて判定を行うことができる。例えば、交換が要求されているゲーム媒体の各々に設定された「攻撃力」、「防御力」、「機動力」等のパラメータ値を比較することにより、当該ゲーム媒体同士の交換が成立するか否かを判定することができる。
判定部58における判定アルゴリズムは、例えば、端末装置30から取得した交換要求によって交換が要求されている出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との価値の差が所定の範囲内に収まる場合に、当該ゲーム媒体同士の交換が成立すると判定されるように定められる。上述のレアリティ値を用いた判定アルゴリズムは、このような判定アルゴリズムの一例である。すなわち、ゲーム媒体に設定されているレアリティ値は当該ゲーム媒体の入手の困難さを表すので、出品ゲーム媒体のレアリティ値と入札ゲーム媒体のレアリティ値の差が所定の閾値よりも小さい場合には、両ゲーム媒体の価値の差が当該閾値で規定される範囲内に存在することを意味する。
本明細書において明示的に説明される判定アルゴリズムはあくまでも発明の理解のための典型例を説明するに過ぎず、本発明に適用される判定アルゴリズムとしては、交換が要求されている出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との価値の差が所定の範囲内に収まるか否かを判定するものである限り、任意のアルゴリズムが適用され得る。例えば、出品ゲーム媒体の出品個数と、入札ゲーム媒体の入札個数とを比較し、当該出品個数と当該入札個数との差が所定の閾値よりも小さい場合に、出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が成立すると判定することができる。出品ゲーム媒体の出品個数は、例えば、出品者プレイヤの端末装置30から送信される出品要求や入札者プレイヤの端末装置30からの交換要求に含まれている。また、入札ゲーム媒体の入札個数は、入札者プレイヤの端末装置30からの交換要求に含まれている。
リアルマネートレードの典型例においては、ゲーム外においてプレイヤ同士がゲーム媒体の交換を約束し、その約束を履行するために、ゲームに実装されている交換機能を用いて当該ゲーム媒体の交換が実行される。このとき、価値が高いゲーム媒体を譲り受けるプレイヤから譲り渡すプレイヤに対して、ゲーム外で金銭が提供されることが多い。例えば、プレイヤAが保有するレアカードをプレイヤBに所定の金銭と引き替えに引き渡すことを約束した場合には、ゲーム内においては、プレイヤBが自らの不要なカードを出品した後、プレイヤAが当該出品されたカードと引き渡しを約束したレアカードとの交換を要求する交換要求を行い、当該レアカードのゲーム内における保有者をプレイヤAからプレイヤBに変更する。この例が端的に示すように、リアルマネートレードにおいては、ゲーム内において交換されるゲーム媒体の価値が釣り合っていないことが多い。これは、上述のように、ゲーム外で金銭の提供が行われているためである。そこで、判定部58において、交換が要求されている出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との価値の差が所定の範囲内に収まる場合にのみ当該ゲーム媒体同士の交換が成立する(逆に、所定の範囲外である場合には、交換が成立しない)と判定することにより、価値の差が大きいゲーム媒体同士の交換の成立を妨げることができる。これにより、リアルマネートレードを抑制する効果が得られる。
判定部58において交換可否を判定する判定アルゴリズムとして、上述した以外にも様々なアルゴリズムを用いることができる。例えば、判定アルゴリズムは、交換要求によって交換が要求されている出品ゲーム媒体の提供個数と入札ゲーム媒体と提供個数との差が、提供個数に関する所定の閾値よりも小さい場合にのみ、当該出品ゲーム媒体と当該入札ゲーム媒体との交換が成立すると判定する(逆に、提供個数の差が所定の閾値以上である場合には、当該当該出品ゲーム媒体と当該入札ゲーム媒体との交換が成立しないと判定する)アルゴリズムであってもよい。このような判定アルゴリズムを用いることにより、提供個数同士に所定以上の差がある取引の成立を妨げることができる。出品ゲーム媒体の提供個数と入札ゲーム媒体の提供個数との間に大きな隔たりがある場合にも、ゲーム外で金銭の授受がなされたことが推認されるので、提供個数同士に所定以上の差がある取引の成立を妨げることにより、リアルマネートレードを抑制できる。
また、判定部58において用いられる判定アルゴリズムは、交換要求によって交換が要求されている出品ゲーム媒体又は入札ゲーム媒体のいずれか一方又は双方が所定のパラメータ値(本明細書において「取引禁止パラメータ値」と呼ぶことがある。)を有するゲーム媒体である場合に、当該出品ゲーム媒体と当該入札ゲーム媒体との交換が成立しないとの判定がなされるものであってもよい。つまり、この判定アルゴリズムは、出品ゲーム媒体又は入札ゲーム媒体のいずれか一方又は双方が取引禁止パラメータ値を有しない場合にのみ、当該出品ゲーム媒体と当該入札ゲーム媒体との交換が成立すると判定するアルゴリズムである。例えば、ゲーム内での出現が非常に稀なゲーム媒体は、多くの場合他のゲーム媒体との交換を希望する合理的な理由が存在せず、リアルマネートレードの介在が推認されるので、かかるゲーム媒体に設定されるパラメータ値を取引禁止パラメータ値として設定することができる。例えば、レアリティ値「4」を取引禁止パラメータ値として設定す
ることができる。この場合、出品ゲーム媒体又は入札ゲーム媒体のいずれか一方又は双方にレアリティ値に「4」が設定されているゲーム媒体が含まれている場合には、判定部58により、当該交換が成立しないとの判定がなされる。サーバ装置10は、この取引禁止パラメータ値を管理する管理テーブルを備えることができる。これにより、取引禁止パラメータ値を有するゲーム媒体の取引を一律に不成立とすることができる。また、判定部58において用いられる判定アルゴリズムは、交換要求によって交換が要求されている出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体について、当該出品ゲーム媒体のパラメータ値又は出品ゲーム媒体の提供個数のいずれか又は両方と、当該入札ゲーム媒体のパラメータ値又は出品ゲーム媒体の提供個数のいずれか又は両方と、が取引を禁止する組み合わせ(本明細書において「取引禁止ペア」と呼ぶことがある。)に該当する場合に、当該出品ゲーム媒体と当該入札ゲーム媒体との交換が成立しないとの判定がなされるものであってもよい。サーバ装置10は、例えば、不図示の取引禁止ペア管理テーブルを備え、当該取引禁止ペア管理テーブルにおいて、出品ゲーム媒体のパラメータ値及び/又は提供個数と入札ゲーム媒体のパラメータ値及び/又は提供個数との取引が禁止される組み合わせを管理することができる。そして、判定部58は、取引禁止ペア管理テーブルを参照して、交換要求によって交換が要求されている出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が成立するか否かを判定することができる。一例においては、出品ゲーム媒体のレアリティ値が「2」と入札ゲーム媒体の提供個数「500個」との組み合わせを取引禁止ペアとして、取引禁止ペア管理テーブルに登録することができる。
判定部58によって、交換要求に含まれている出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が成立すると判定された場合には、以下のようにして、当該出品ゲーム媒体と当該入札ゲーム媒体とを交換するための処理が行われる。判定部58によって交換が成立すると判定された場合には、まず、入札データ生成部59によって、入札者プレイヤから取得された交換要求に基づいて入札データが生成される。入札データには、入札ゲーム媒体に関するゲーム媒体情報、及び、取得された交換要求から抽出された暗号化取引IDが含まれ得る。具体的には、入札データ生成部59は、交換要求に含まれる入札ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報を抽出し、図5のゲーム媒体パラメータ管理テーブルから当該ゲーム媒体識別情報と対応する名称、画像等のパラメータ取得し、当該パラメータを含むように入札データを生成する。出品データに関して既に説明したように、ゲーム媒体情報には、ゲーム媒体に対応づけられた画像、当該ゲーム媒体の名称、及び当該ゲーム媒体に設定されたレベルや攻撃力などのパラメータ等のゲーム媒体の特徴を表す様々な情報が含まれうる。一実施形態において、入札データ生成部59は、入札者のプレイヤ特定情報を含まないように入札データを生成する。
入札データ送信部60は、生成された入札データを含むウェブページ(以下、「入札情報確認ページ」と呼ぶことがある。)をゲームサイトを構成するウェブページの一部として生成し、生成された入札情報確認ページ(実際には、当該ウェブページに対応するHTMLデータ)を出品者プレイヤの端末装置30に対して送信することができる。
サーバ装置10から入札情報確認ページを取得した出品プレイヤは、端末装置30を操作して、当該入札情報確認ページを当該端末装置30に表示させることができる。本明細書において、入札情報確認ページに基づいて端末装置30に表示される画像を「入札ゲーム媒体画像」と呼ぶことがある。この出品プレイヤは、入札情報確認ページ内に表示された入札ゲーム媒体と自らが出品した出品ゲーム媒体とを比較し、当該交換を確定させるか否かを決定することができる。出品者プレイヤによって端末装置30を操作して交換を確定させるための入力がなされると、端末装置30の機能によって交換確定要求が生成され、生成された交換確定要求がサーバ装置10に送信される。交換確定要求は、交換されるゲーム媒体(入札ゲーム媒体と出品ゲーム媒体)のそれぞれのゲーム媒体識別情報及び暗号化取引IDを含み得る。
この交換確定要求は、サーバ装置10によって受信される。更新部61は、出品者プレイヤの端末装置30から取得した交換確定要求に基づいて、図4の保有ゲーム媒体管理テーブルを更新することができる。具体的には、交換された出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体を交換確定要求に基づいて(例えば、当該交換確定要求に含まれる暗号化取引IDに基づいて)特定し、ゲーム媒体識別情報テーブルにおける出品ゲーム媒体とプレイヤ識別情報との対応、及び、入札ゲーム媒体とプレイヤ識別情報との対応を更新する。例えば、ゲーム媒体識別情報「00000125」で表されるプレイヤ1の出品ゲーム媒体と、ゲーム媒体識別情報「10000031」で表されるプレイヤ5の入札ゲーム媒体とが交換された場合には、プレイヤ1のプレイヤ識別情報「000001」に対応づけられたゲーム媒体識別情報2の項目から、交換の確定により保有しなくなった出品ゲーム媒体に対応するゲーム媒体識別情報「00000125」を消去し、その代わりに、交換によって入手した入札ゲーム媒体に対応するゲーム媒体識別情報「10000031」を登録する。一方、プレイヤ5のプレイヤ識別情報「000005」に対応づけられたゲーム媒体識別情報3の項目から、交換の確定により保有しなくなった入札ゲーム媒体に対応するゲーム媒体識別情報「10000031」を消去し、その代わりに、交換によって入手した出品ゲーム媒体に対応するゲーム媒体識別情報「00000125」を格納する。
一方、判定部58によって、取得された交換要求に含まれている出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が成立しないと判定された場合には、上述した出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体とを交換するための処理は行われない。判定部58では、出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との価値の差が大きい場合に当該ゲーム媒体同士の交換が成立しないと判定されるので、価値の差が大きいゲーム媒体の交換を介在させる態様のリアルマネートレードを技術的に抑制することができる。
判定部58によって交換要求に含まれている出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が成立しないと判定された場合には、更新部61は、図4の保有ゲーム媒体管理テーブルから、入札者プレイヤのプレイヤ識別情報に対応付けて記憶されている入札ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報を削除することができる。また、当該交換要求に基づいて図7の出品要求管理テーブルに登録された入札ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報を、当該出品要求管理テーブルから削除してもよい。
また、一実施形態においては、判定部58によって取得された交換要求に含まれている出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が成立しないと判定された場合に、当該交換要求を送信した入札者プレイヤとサーバ装置10が提供するオンラインゲームの運営者との間で、当該交換要求に含まれる条件に従って交換を擬似的に成立させてもよい。このような入札者プレイヤとオンラインゲームの運営者との間での擬似的な交換は、更新部61が、図4の保有ゲーム媒体管理テーブルから、入札者プレイヤに対応付けられている入札ゲーム媒体に対応するゲーム媒体識別情報を消去し、その代わりにオンラインゲームの運営者から入手した出品ゲーム媒体と同種のゲーム媒体のゲーム媒体識別情報を登録することにより実現される。このように、判定部58によって交換が成立しないと判定された場合には、入札者プレイヤは、出品者プレイヤとの間でゲーム媒体との交換を行うことはできないが、更新部61の処理により、入札ゲーム媒体を失う一方で出品ゲーム媒体と同種のゲーム媒体を取得することができる。このように、入札者プレイヤにとっては、サーバ装置10が提供する機能との間で入札ゲーム媒体と出品ゲーム媒体の交換がなされたのと同等の効果が生じる。本明細書においては、かかる態様で行われる交換を、便宜上、入札者プレイヤとオンラインゲームの運営者(又はサーバ装置10の運営者)との間での交換と呼ぶ。
出品ゲーム媒体と「同種の」ゲーム媒体とは、例えば、当該ゲーム媒体と同じ名称を有するゲーム媒体を指す。図5によれば、ゲーム媒体識別情報「00000125」で識別されるゲーム媒体には、「マシンA」という名称が設定されている。オンラインゲームにおいては、同一名称のゲーム媒体を重複してプレイヤに提供することができる。例えば、プレイヤ同士が互いに「マシンA」という同一名称を有する「同種の」ゲーム媒体を使用して対戦することができる。また、共通の表示画像が設定されているゲーム媒体を同種のゲーム媒体と考えることもできる。同種のゲーム媒体に対しては、同一の又は近似するゲーム媒体パラメータ値が設定されることが多いが(例えば、同じ名称のゲーム媒体であれば同じレアリティ値を有する。)、当該ゲーム媒体のゲーム内での利用状況等に応じて、同種のゲーム媒体に対して互いに異なるゲーム媒体パラメータ値が設定され得る点に留意されたい。他の実施形態においては、図5のゲーム媒体パラメータ管理テーブルにおいて、各ゲーム媒体の種別を規定する種別コードを、当該ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報と対応付けて記憶し、共通の種別コードを有するゲーム媒体同士を同種のゲーム媒体と扱っても良い。
以下に、入札者プレイヤとオンラインゲームの運営者との間で行われる交換の具体例を提示する。プレイヤ1から出品されたゲーム媒体識別情報「00000125」で特定される出品ゲーム媒体に対し、プレイヤ5がゲーム媒体識別情報「00000005」で特定される入札ゲーム媒体との交換を求めて交換要求を生成する場合には、図5のゲーム媒体パラメータ管理テーブルに記憶されている当該出品ゲーム媒体のレアリティ値と当該入札ゲーム媒体とのレアリティ値の差が「3」なので、上述した判定アルゴリズムに従えば、当該交換要求に基づく交換は成立しないと判断される。この場合、入札者プレイヤ(プレイヤ5)と出品者プレイヤ(プレイヤ1)との間ではなく、入札者プレイヤ(プレイヤ5)とオンラインゲームの運営者との間で、当該交換要求で要求されている取引を成立させることができる。入札者プレイヤとオンラインゲームの運営者との間で交換が成立すると、図4の保有ゲーム媒体管理テーブルにおいて入札者プレイヤ(プレイヤ5)のプレイヤ識別情報「000005」に対応づけられたゲーム媒体識別情報2の項目から、オンラインゲームの運営者と交換が成立したことによって保有しなくなった入札ゲーム媒体に対応するゲーム媒体識別情報「00000005」を削除し、その代わりに、オンラインゲームの運営者から入手した出品ゲーム媒体と同種のゲーム媒体のゲーム媒体識別情報を登録する。
このように、判定部58によって取得された交換要求に含まれている出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が成立しないと判定された場合に、入札者プレイヤ(プレイヤ5)と出品者プレイヤ(プレイヤ1)との間ではなく、入札者プレイヤ(プレイヤ5)とオンラインゲームの運営者との間で交換を成立させることにより、リアルマネートレードの成立を妨げつつ、少なくとも入札者プレイヤの側に対しては、実質的に希望通りの(交換要求で表される交換内容に従った)取引を成立させることができる。
次に、図8を参照して、本発明の一実施形態におけるプレイヤ間でのゲーム媒体の交換処理の一例を説明する。図8は、サーバ装置10により提供されるゲームの開始から、判定部58での判定結果に応じたゲーム媒体の交換が完了するまでの処理の概要を示すフロー図である。ここでは、プレイヤ1が出品したゲーム媒体に対してプレイヤ5が交換要求を行う場合を例に説明を行う。
まず、工程802においてゲームが開始されると、プレイヤ1は、端末装置30を操作してサーバ装置10にアクセスし、ゲームサイトを構成する複数のウェブページの中から出品要求を生成するためのウェブページを取得する。プレイヤ1は、端末装置30のユーザインタフェースを操作することにより、当該ウェブページ内で、出品するゲーム媒体、その提供数量、及びその出品ゲーム媒体と交換で他のプレイヤから入手を希望するゲーム媒体についての希望条件等を入力又は選択する。プレイヤ1によって、ゲーム媒体識別情報「000000125」で特定されるゲーム媒体1個が出品ゲーム媒体として選択されると(希望条件は入力されないものとする、プレイヤ1のプレイヤ識別情報「000001」、プレイヤ1によって選択された出品ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報「000000125」、及び出品数量「1」を含む出品要求が生成され、生成された出品要求が端末装置30によりサーバ装置10に送信される。
次に、工程804においてプレイヤ1の端末装置30から出品要求が取得されると処理は工程806に進む。工程806においては、出品データ生成・送信部56によってプレイヤ1から取得された出品要求に基づいて出品データが生成される。プレイヤ5の端末装置30から、出品されているゲーム媒体の一覧の取得が要求されると、出品データ生成・送信部56は、プレイヤ1により出品された出品ゲーム媒体の出品データを含む出品ゲーム媒体用ページを作成して、作成した出品ゲーム媒体用ページをプレイヤ5の端末装置30に対して提供する。図9は、プレイヤ5の端末装置30に対して提供される出品ゲーム媒体用ページの端末装置30における表示例である。図9の出品ゲーム媒体用ページには、複数の出品ゲーム媒体が一覧形式で表示されているので、以下出品一覧ページと呼ぶことがある。図9に示されているように、出品一覧ページ90には、複数のプレイヤから出品された出品データをそれぞれ表す出品データ表示画像91及び出品データ表示画像92が表示されている。出品データ表示画像91が、プレイヤ1によって出品されたゲーム媒体識別情報「000000125」に対応するゲーム媒体(ゲーム媒体125)の出品データの表示画像であり、出品データ表示画像92は、他のプレイヤから出品された出品ゲーム媒体の出品データを表す表示画像である。図示のとおり、出品データ表示画像91は、図5のゲーム媒体パラメータ管理テーブルにおいてゲーム媒体125と対応付けて記憶されているゲーム媒体情報(「マシンA」という名称や画像等)を表示している。出品一覧ページには、ゲーム媒体パラメータ管理テーブルに記憶されている出品ゲーム媒体の全てを一覧形式で表示してもよいし、その中から検索条件などに従って絞り込んだ結果のみを表示してもよい。
プレイヤ5は、端末装置30を操作して、図9の出品一覧ページに表示されている出品ゲーム媒体の中から、交換を希望するゲーム媒体を選択し、その選択したゲーム媒体と自らが保有するゲーム媒体との交換を要求する交換要求を生成することができる。例えば、出品データ表示画像91の一部として表示されている「交換希望」と表示されている操作ボタン93が操作されると、サーバ装置10からプレイヤ5の端末装置30に対して、入札ゲーム媒体を選択するための入札ゲーム媒体選択用ウェブページが提供される。図10は、本発明の一実施形態に係るゲームシステムにおける入札ゲーム媒体選択用ウェブページ100の表示例を示す。図4の保有ゲーム媒体管理テーブルに示されているように、プレイヤ5は、ゲーム媒体識別情報「10000031」に対応するゲーム媒体とゲーム媒体識別情報「00000005」に対応するゲーム媒体とを保有しているので、入札ゲーム媒体選択用ウェブページ100には、ゲーム媒体識別情報「10000031」に対応するゲーム媒体表示画像101とゲーム媒体識別情報「00000005」に対応するゲーム媒体表示画像102とが表示されている。ゲーム媒体表示画像101、102には、「入札確認」と表示された操作ボタン103、104がそれぞれ含まれている。プレイヤ5によって、操作ボタン103が操作されると、ゲームプログラム及び端末装置30の機能によって、操作ボタン103と関連付けられているマシンCのゲーム媒体識別情報「10000031」と交換相手となる出品ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報「000000125」とを含む交換要求が生成される。一方、操作ボタン104が操作されると、操作ボタン104と関連付けられているマシンDのゲーム媒体識別情報「00000005」と交換相手となる出品ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報「000000125」とを含む交換要求が生成される。このようにして生成された交換要求は、端末装置30からサーバ装置10に送信される。
次に、工程808において、サーバ装置10の交換要求取得部57によって、プレイヤ5の端末装置30から送信された交換要求が取得されると、処理は工程810に進む。工程810においては、判定部58によって、交換要求取得部57で取得された交換要求に基づいて、当該交換要求で特定される出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が成立するか否かが判定される。操作ボタン103の操作によって交換要求が生成された場合には、当該交換要求には、出品ゲーム媒体を特定するゲーム媒体識別情報として「000000125」が含まれ、入札ゲーム媒体を特定するゲーム媒体識別情報として「10000031」が含まれているので、判定部58は、図5のゲーム媒体パラメータ管理テーブルから、それぞれのゲーム媒体識別情報に対応するレアリティ値を読み出し、その差を所定の閾値(ここでは、「3」が設定されているとする。)と比較する。この場合、いずれのレアリティ値も「1」に設定されているため、レアリティ値の差は「0」となる。この差は設定されている閾値よりも小さいので、判定部58により取引が成立し得ると判定されて、処理は工程812に進む。
工程812においては、入札データ生成部59によって、プレイヤ5の端末装置30から取得した交換要求に含まれているゲーム媒体識別情報「10000031」で識別されるゲーム媒体(入札ゲーム媒体)に関する入札データが生成される。出品者プレイヤであるプレイヤ1は、ゲーム画面中に表示される「出品中カードの確認」という操作ボタン又はリンク(いずれも不図示)を選択することにより、サーバ装置10に対して入札データの表示を要求することができる。入札データ送信部60は、この入札データの表示要求に応答して、入札データを含む入札情報確認ページをゲームサイトを構成するウェブページの一部として生成し、当該入札情報確認ページをプレイヤ1の端末装置30に対して送信する。
図11は、プレイヤ1の端末装置30に表示される入札情報確認ページの表示例である。図示のとおり、入札情報確認ページ120は、プレイヤ5によって選択された入札ゲーム媒体(ゲーム媒体識別情報「10000031」で識別される「マシンC」という名称のゲーム媒体)を表す入札ゲーム媒体表示画像111と、プレイヤ1が出品した出品ゲーム媒体を表す出品データ表示画像112とを含む。プレイヤ1は、入札情報確認ページ110により、出品データ表示画像112で表される出品ゲーム媒体の交換対象として、他のプレイヤから、入札ゲーム媒体表示画像111で表されるゲーム媒体との交換が申し込まれたことを理解できる。プレイヤ1によって入札ゲーム媒体表示画像111の一部として表示されている操作ボタン113が選択されると、入札ゲーム媒体表示画像111に対応する入札ゲーム媒体と出品データ表示画像112に対応する出品ゲーム媒体との交換を確定するための交換確定要求が生成され、生成された交換確定要求がサーバ装置10に送信される。この交換確定要求には、入札ゲーム媒体表示画像111に対応する入札ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報「10000031」、及び出品データ表示画像112に対応する出品ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報「000000125」が含まれる。
この交換確定要求は、工程814において、サーバ装置10によって受信され取得される。次に、工程816において、取得された交換確定要求に基づいて、保有ゲーム媒体管理テーブルが更新される。取得された交換確定要求には、出品ゲーム媒体を示すゲーム媒体識別情報として「000000125」が含まれており、入札ゲーム媒体を示すゲーム媒体識別情報として「10000031」が含まれているので、プレイヤ1のプレイヤ識別情報「000001」に対応づけられたゲーム媒体識別情報2の項目から、交換の確定により保有しなくなった出品ゲーム媒体に対応するゲーム媒体識別情報「00000125」が削除され、その代わりに、交換によって入手した入札ゲーム媒体に対応するゲーム媒体識別情報「10000031」が登録され、また、プレイヤ5のプレイヤ識別情報「000005」に対応づけられたゲーム媒体識別情報3の項目に、交換の確定により保有しなくなった入札ゲーム媒体に対応するゲーム媒体識別情報「10000031」に代えて、交換によって入手した出品ゲーム媒体に対応するゲーム媒体識別情報「00000125」が登録される。工程810において交換が成立すると判定された場合には、以上の処理により、交換要求に基づいて特定される出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が行われる。
一方、プレイヤ5が、図10の入札ゲーム媒体選択用ウェブページ100において操作ボタン104を操作してゲーム媒体表示画像102に対応するゲーム媒体を入札ゲーム媒体として特定した場合には、出品ゲーム媒体を特定するゲーム媒体識別情報として「000000125」を含むとともに、入札ゲーム媒体を特定するゲーム媒体識別情報として「00000005」を含む交換要求が生成される。工程808において、サーバ装置10によってこの交換要求が取得された場合には、工程810において、取得された交換要求に含まれている出品ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報「000000125」に対応するレアリティ値「1」と、入札ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報「10000031」に対応するレアリティ値「4」とが、図5のゲーム媒体パラメータ管理テーブルから読み出される。この場合、レアリティ値の差「3」が所定の閾値「3」以上であるため、プレイヤ1とプレイヤ5との間では当該ゲーム媒体の交換が成立しないと判定され、処理が工程816に進む。
工程816においては、更新部61によって、図4の保有ゲーム媒体管理テーブルから、入札者プレイヤ(プレイヤ5)のプレイヤ識別情報「000005」に対応づけられている入札ゲーム媒体に対応するゲーム媒体識別情報「00000005」が消去される。また、サーバ装置10からプレイヤ5の端末装置30に対して、オンラインゲームの運営者との間で交換が成立したことを通知する交換成立通知用ウェブページが提供される。図12は、このような交換成立通知用ウェブページの表示例である。図12に示されているウェブページ120には、プレイヤ5から送信された交換要求で特定された出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換がオンラインゲームの運営者との間で成立したことを通知する通知文121が含まれている。また、通知文121の下方には、「プレゼント一覧へ」と表示されたハイパーリンクが表示されている。
プレイヤ5が端末装置30のインタフェースを操作して当該ハイパーリンクを選択すると、図13に示すプレゼントページ130がサーバ装置10からプレイヤ5の端末装置30に送信される。図13に示すプレゼントページ130には、サーバ装置10からプレイヤ5に提供されるゲーム媒体の画像131、132が一覧形式で表示されている。このプレゼントページ130に、プレイヤ5が送信した交換要求に含まれていた出品ゲーム媒体と同種のゲーム媒体の画像が含められる。図13においては、画像131が、当該出品ゲーム媒体と同種のゲーム媒体に対応する表示画像である。
プレイヤ5が端末装置30のインタフェースを操作して操作ボタン133に対する入力操作を行うと、当該端末装置30からサーバ装置10に対して、当該操作ボタン133に関連付けられているゲーム媒体の取得要求が送信される。サーバ装置10においては、この取得要求が取得されると、更新部61によって、当該操作ボタン133に関連付けられているゲーム媒体のゲーム媒体識別情報が、保有ゲーム媒体管理テーブルにプレイヤ5のプレイヤ識別情報「000005」と対応付けて登録される。また、サーバ装置10には、オンラインゲームの運営者が入札プレイヤと交換したゲーム媒体を管理する管理テーブルが設けられ、プレイヤ5から取得した入札ゲーム媒体のゲーム媒体識別情報「00000005」を当該管理テーブルに登録してもよい。なお、保有ゲーム媒体管理テーブルに記憶されている出品者プレイヤであるプレイヤ1が保有するゲーム媒体の情報は、工程816においては更新されない。工程810においてプレイヤ同士の交換が成立しないと判定された場合には、以上の処理により、交換要求に基づいて特定される出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が、入札者プレイヤとオンラインゲームの運営者との間で行われる。
なお、工程810において、出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との交換が成立しないと判断された場合に、交換処理を中止して、エラーページを入札者プレイヤの端末装置30に提供してもよい。図14は、交換処理が中止されたときに入札者プレイヤの端末装置30に提供されるエラーページの表示例である。図14に示すとおり、エラーページ140は、プレイヤ5から送信された交換要求に対する応答として端末装置30に対して送信するようにしてもよい。図示のとおり、エラーページ140には、交換処理を中断した旨のメッセージが表示される。このエラーページは、所定のプレイヤについて、判定部58の判定結果に基づく交換処理の中止を初めて行う場合にのみ、当該プレイヤの端末装置30に対して提示されてもよい。2回目以降には、エラーページ140を表示することなく、工程816におけるオンラインゲームの運用者との交換処理に進むようにしてもよい。
以上述べたように、本発明の一実施形態においては、交換が要求されている出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との価値の差が所定の範囲内に収まる場合にのみ当該ゲーム媒体同士の交換を成立させる(逆に、所定の範囲外である場合には、交換を成立させない)。これにより、価値の差が大きいゲーム媒体同士の交換の成立を妨げることができる。典型的なリアルマネートレードは、価値の差が大きいゲーム媒体の交換を通じて実行されるので、交換要求に含まれる出品ゲーム媒体と入札ゲーム媒体との価値の差が所定の範囲内に収まる場合にのみ当該ゲーム媒体同士交換を成立させることにより、価値の差が大きいゲーム媒体の交換を通じて実行されるリアルマネートレードを阻止することができる。
また、本発明の一実施形態においては、プレイヤ間でゲーム媒体を交換する際に、入札者プレイヤに対しては、出品者プレイヤを特定可能なプレイヤ特定情報を含まないように、出品者プレイヤの出品ゲーム媒体に関する情報が提示される。これにより、ゲーム内においてゲーム媒体を交換する一連のプロセスにおいて、入札者プレイヤは、出品者プレイヤを特定することができない。オンラインゲームにおいては、同一又は類似のゲーム媒体が多数のプレイヤから出品されるという事情があるため、ゲーム外でゲーム媒体の対価として金銭の提供を約束していたとしても、ゲーム内でプレイヤ特定情報が秘匿されている場合にはそのゲーム外で取引した相手をゲーム内で特定することができず、ゲーム外で引き渡しを約束したゲーム媒体をゲーム内で引き渡すことができない。このように、ゲーム媒体の交換相手の特定を妨げる機能をゲームシステムに実装することにより、当該機能がリアルマネートレードに対する障害となる。
また、本発明の他の実施形態においては、プレイヤ間でゲーム媒体を交換する際に、出品者プレイヤに対しては、入札者プレイヤを特定可能なプレイヤ特定情報を含まないように、入札者プレイヤの入札ゲーム媒体に関する情報が提示される。これにより、出品者プレイヤは、入札者プレイヤをゲーム内で特定することができない。したがって、上述した出品者プレイヤの特定を妨げる例と同様に、現実世界における取引の履行に対する障害を設けることができる。
本発明のさらに他の実施形態においては、プレイヤ間でゲーム媒体を交換する際に、入札者プレイヤに対しては、出品者プレイヤを特定可能なプレイヤ特定情報を含まないように、出品者プレイヤの出品ゲーム媒体に関する情報を提示するとともに、出品者プレイヤに対しては、入札者プレイヤを特定可能なプレイヤ特定情報を含まないように、入札者プレイヤの入札ゲーム媒体に関する情報を提示することもできる。この場合、ゲーム内におけるゲームカードの交換相手の特定が一層困難になり、リアルマネートレードの抑止効果が大きい。
このように、本発明の実施形態に係るゲームシステムによって、リアルマネートレードを技術的な側面から抑制できる。
次に、図15を参照し、本発明の他の実施形態に係るゲームシステムについて説明する。図15は、本実施形態に係るサーバ装置10又は当該サーバ装置10と通信可能に接続されたデータベースに備えられるグループ管理テーブルの一例を示す。本実施形態において、サーバ装置10は、グループ管理部(不図示)さらに備えることができる。当該グループ管理部は、ゲームのプレイヤを、複数のグループにランダムに所属させる。グループ管理部は、例えば、図15に示すグループ管理テーブルにより、プレイヤが所属するグループを管理する。図15(a)においては、プレイヤ1、プレイヤ3、及びプレイヤ5がグループ識別情報「01」で表される第1グループに所属しており、プレイヤ2及びプレイヤ4がグループ識別情報「02」で表される第2グループに所属している。
また、一実施形態において、サーバ装置10は、グループ更新部(不図示)をさらに備えることができる。このグループ更新部は、プレイヤのグループ分けを、定期的に又は不定期に、所定のアルゴリズムに基づいて変更する。図15(b)は、グループ分け変更後のグループ管理テーブルの一例である。図15(b)においては、プレイヤ1及びプレイヤ2がグループ識別情報「01」で表される第1グループに所属しており、プレイヤ3、プレイヤ4、及びプレイヤ5がグループ識別情報「02」で表される第2グループに所属している。
本実施形態においては、出品データ生成・送信部56は、出品者プレイヤと同じグループに属するプレイヤに対してのみ、出品画面を表示させるように構成される。例えば、図15(a)に示すグループ分けがなされているときに、プレイヤ1が所定のゲーム媒体を出品すると、そのプレイヤ1の出品ゲーム媒体に関する出品データは、プレイヤ3及びプレイヤ5の要求に応じて、プレイヤ3がプレイしているゲーム及びプレイヤ5がプレイしているゲームには表示されるが、プレイヤ2がプレイするゲーム及びプレイヤ4がプレイするゲームにおいては表示されない。例えば、プレイヤ2が実行した検索条件に合致するゲーム媒体をプレイヤ1が出品していたとしても、プレイヤ1の出品ゲーム媒体の出品データはプレイヤ2のゲームにおいては表示されない。
また、グループ管理部は、ゲームのプレイヤが所属する複数のグループの各々を互いに関連付けて記憶することもできる。例えば、ゲーム管理部は、図16に例示するグループ分類テーブルにより、複数のグループを関連付けることができる。このグループ同士の関連付けは、例えば、出品データを入手、参照、又は閲覧することができるプレイヤを制限するためになされる。例えば、図16(a)に示す対応付けの例においては、グループ1が、グループ1、グループ5、及びグループ21のそれぞれと対応づけられている。この場合、グループ1に所属するプレイヤが出品したゲーム媒体に関する出品データは、対応づけられているグループ1、グループ5、及びグループ21に所属するプレイヤによって取得・参照可能であるが、それ以外のグループに所属するプレイヤに対しては取得・参照が許可されない。本明細書においては、特定のグループに所属するプレイヤから出品された出品データの取得・参照が許可されるグループを参照可能グループと称することがある。出品データ生成・送信部56は、出品者プレイヤが所属するグループに対して参照可能グループとして対応づけられているグループに所属するプレイヤに対してのみ、当該出品者プレイヤから出品された出品ゲーム媒体に関する出品データを提供する。例えば、出品者プレイヤがグループ1に所属している場合には、グループ1、グループ5、及びグループ21のいずれかのグループに所属しているプレイヤに対してのみ出品画面を表示させる。
グループ更新部は、グループの対応付けを、定期的に又は不定期に、所定のアルゴリズムに基づいて変更することができる。図16(b)は、対応付けを変更した後のグループ分類テーブルの一例である。図16(b)に示す例においては、参照可能グループ1は変更されていないが、参照可能グループ2及び参照グループ3が変更される場合の例を示す。このように、参照可能グループは、部分的に変更されてもよい。図16から明らかなように、本発明の一態様においては、特定のグループと同一のグループを参照可能グループとして固定することもできる。つまり、グループ1の参照可能グループとして、グループ1を固定的に設定することができる。このように、特定のグループと同一のグループを参照可能グループとして固定することにより、同一グループに所属するプレイヤに対して出品画面を提供できるようになる。出品者プレイヤと同じグループに属するプレイヤに対してのみ出品画面を表示させるという制御を図15を参照して説明したが、その図15に示した例は、図16に示した実施例において、特定のグループと同一のグループを参照可能グループとして設定した場合の例と考えることができる。
以上のようなグループ管理を行うことにより、現実世界においてゲーム媒体の交換に伴う金銭の授受を約束したとしても、その取引の当事者がゲームにおいて同じグループに所属していない限り、ゲーム内において当該ゲーム媒体の交換を行うことはできない。このグループ分けは、所定のアルゴリズムに従ってランダムに行われるため、現実世界における取引相手が同じグループに所属しているか否かは、プレイヤには判断できない。このように、プレイヤをランダムにグループ分けし、同じグループに所属するプレイヤ間でのみゲーム媒体の交換を行わせることで、現実世界における取引の履行を阻害し、リアルマネートレードを抑制することができる。
また、プレイヤのグループ分けを変更することにより、仮にプレイヤの所属グループがプレイヤに特定されたとしても、グループ分け変更後には、再び所属グループを不明とすることができる。また、参照可能なグループを変更することにより、たとえ参照可能なグループが特定されたとしても、変更後には参照可能なグループは再び不明となる。これにより、リアルマネートレードをより効果的に抑制することができる。
本発明の他の実施形態において、サーバ装置10は、プレイヤ管理部(不図示)をさらに備えることができる。このプレイヤ管理部は、例えば、図17に示すプレイヤ管理テーブルにより、ゲームのプレイヤのプレイヤ識別情報を、他のプレイヤのプレイヤ識別情報と動的に対応づけて記憶することができる。例えば、各プレイヤは、他のプレイヤを「仲間」として登録することができる。「仲間」として登録されたプレイヤ同士は、例えば、ゲームの進行を協力して行うことができる。「仲間」は、一方のプレイヤから他方のプレイヤに申し込みを行い、その申し込みが承認されることで設定される。また、いずれかのプレイヤが「仲間」設定を解除する処理を行うことにより、「仲間」の設定は解除される。
本実施形態において、出品データ生成・送信部56は、出品者プレイヤに対して「仲間」として登録されているプレイヤに対してのみ、出品画面を表示させる。例えば、図17に示すように「仲間」の登録がなされている状態でプレイヤ1がゲーム媒体を出品すると、そのプレイヤ1の出品ゲーム媒体に関する出品画面は、プレイヤ1と仲間であるプレイヤ2がプレイするゲーム及びプレイヤ5がプレイするゲームにおいてのみ表示される。一方、プレイヤ3がプレイするゲーム及びプレイヤ5がプレイするゲームにおいてはプレイヤ1の出品ゲーム媒体に関する出品画面は表示されない。
これにより、現実世界においてゲーム媒体の交換に伴う金銭の授受を約束したとしても、その取引の当事者がゲームにおいて「仲間」として登録されていない限り、ゲーム内においてゲーム媒体の交換を行うことはできない。設定可能な「仲間」の数には上限が設けられることが多く、ゲーム媒体の取引のみを目的として「仲間」の設定を行うことは発生しづらいと考えられる。このように、「仲間」として登録されたプレイヤ間でのみゲーム媒体の交換を行わせることで、現実世界における取引の履行を阻害し、リアルマネートレードを抑制することができる。
以上、現時点で最も実用的で望ましいと考えられる態様に基づいて本発明を説明したが、これらの説明は、本発明の説明のみを目的としたものであり、本発明を開示された実施形態に限定することを意図したものではない。むしろ、本明細書における説明は、上述した各実施形態の任意の特徴に対して、請求項の趣旨及び範囲に含まれる変更及び均等物を含むことを意図するものである。例えば、上述した任意の実施形態の特徴を他の実施形態の一又は複数の特徴と組み合わせたものも、可能な限り本発明の範囲に含まれる。
本明細書で説明された処理及び手順は、実施形態中で明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。より具体的には、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書中で説明されるデータ、テーブル、又はデータベースが単一のメモリに格納される旨説明されたとしても、そのようなデータ、テーブル、又はデータベースは、単一の装置に備えられた複数のメモリまたは複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納され得る。さらに、本明細書において説明されるソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。