JP5837711B1 - パンチング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理速度が速く、被加工物が損傷する可能性を極力減じる事が出来ると共に、位置ズレの可能性を極力減じる事ができるパンチング装置を提供する事。【解決手段】シート状の被加工物に対して穿孔を行うパンチング装置であって、ピン状に形成され、前記被加工物を穿孔する複数のパンチ部と、当該パンチ部を昇降移動させる昇降部と、当該下降したパンチ部が挿入される開口部を備えたダイプレート部とからなり、当該ダイプレート部には、前記被加工物を支持し、当該被加工物と共に縦方向、横方向、及び斜め方向の少なくとも何れかに自在に移動する搬送台を備えた事を特徴とするパンチング装置を提供する。【選択図】図1

Description

本発明はシート状の被加工物に対して穿孔を行うパンチング装置に関し、特に処理速度が速く、被加工物が損傷する可能性を極力減じる事が出来ると共に、位置ズレの可能性を極力減じる事ができるパンチング装置に関する。
従来より、金属やプラスチック或いは布地等で形成されたシート状の被加工物に対して、多数の孔を打ち抜き、文字や図柄模様等を形成した孔開け製品が広く提供されている。当該孔開け製品を製造するに当たっては、パンチを連続的或いは断続的に作動させることで、被加工物に孔を形成できるパンチング装置が多く利用されている。かかるパンチング装置に関しては、従前においても様々な改良がなされており、例えば、様々な形状の穿孔パターンの形成が可能なパンチング装置や、装置の負担を軽減できるパンチング装置、また 正確かつ迅速な穿孔を可能とするパンチング装置について種々検討され、提案されている。
例えば、特許文献1(特開平7−100555号公報)では、滑らかな曲線部分を有する文字や図柄模様に対応する穿孔パターンの孔開け製品を提供するべく、被加工板を縦方向に供給させるとともに、その供給方向と直交する横方向に被加工板を選択的に移動させた後、プレスラムを昇降させることにより、選択されたパンチを押圧して被加工板に穿孔パターンのパンチ孔を形成することを特徴とするパンチングによる文字などの打ち抜き方法及びパンチング装置が提案されている。
また、特許文献2(特開平10−118995号公報)では、装置の負担を軽減するべく、パンチを片持ち式で支持する必要がなくなり、直進精度のみを考慮した支持方式で支持するパンチング装置が提案されている。即ち、掴持するワークを作業テーブルに沿ってX軸・Y軸方向に移動させるX・Y軸移動機構と、作業テーブルに設けられたダイスと、そのダイスに対向して作業テーブルの上方に設けられたパンチと、そのパンチとダイスとの間でそのダイス、パンチと同軸に位置させるように水平方向に首振り可能に構成されたワークのマーク芯出し用の撮像部と、その撮像部による受像の画像信号を2値化してマークを芯出しする画像処理装置と、その画像処理装置と前記X・Y軸移動機構とに連絡されワークのマークを芯出し位置に一致するようにX・Y軸移動機構を補正動させる制御部とを備えていることを特徴とするパンチング装置が提案されている。
さらに、特許文献3(実開平9−000188号公報)では、パンチとダイスによる穿孔装置において、投射した光により明暗の2値価の透過像による正確かつ迅速な穿孔を可能とするパンチング装置が提案されている。即ち、XY方向に移動自在に支持され、XYテーブル機構によって駆動される下プレートと、上記下プレートに固定されているダイスと、上記下プレートに対して相対的に上下動可能にかつXY方向には上記下プレートと一体に移動するように配設されている上プレートと、上記上プレートに上記ダイスと対向的に固定されているパンチと、上記下プレートと上記上プレートとの間に固定的に設けてある作業テーブルと、上記作業テーブル上に支持される被加工部材の穴明け位置の上方に固定的に配設してあるTVカメラと、上記XYテーブル機構によって上記TVカメラと上記被加工部材との間から上記パンチが脱出したときに上記TVカメラと対向するように上記下プレートに設けてあり、上記被加工部材と直交する方向より上記TVカメラに光を照射する光照射手段とによって構成したことを特徴とするパンチング装置が提案されている。
特開平7−100555号公報 特開平10−118995号公報 実開平9−000188号公報
前述の通り、従前においても様々な形状の穿孔パターンの形成が可能なパンチング装置や、装置の負担を軽減できるパンチング装置、また正確かつ迅速な穿孔を可能とするパンチング装置については種々検討され、提案されている。
しかしながら、特許文献1では、縦方向、及び横方向に移動させる機構が別々に構成されていた為、縦方向に移動させた後に横方向(或いは横方向に移動させた後に縦方向)に移動させる必要があり、移動機構が2段階に及んでいた。しかしながら、移動機構が2段階に及ぶ事で、処理速度が遅くなり、生産性が阻害される要因となると共に、移動機構が多いほど移動時にかかる揺動(又は衝撃)の回数が多くなる為、位置ズレが生じる可能性が高くなっていた。
そこで、本発明では縦方向、及び横方向に移動させる移動機構が2段階に及ぶ事が無く、処理速度を上げる事が出来ると共に、位置ズレの可能性を極力減じる事ができる、パンチング装置を提供する事を第1の課題とする。
また、特許文献1及び文献2では、被加工物を移動させるに当たり、直接ダイプレート(又は作業プレート)の上に被加工物を載置して移動させていた。しかしながら、ダイプレートの上に直接被加工物を載置した場合には、当該ダイプレート部の切れ口によって、被加工物が損傷してしまう危険があった。また、例えば表面が滑り易い素材で形成されているテフロン(登録商標)からなるシート等の被加工物を移動させる場合には、ダイプレートとの間で滑りが生じてしまい、位置ズレが生じる可能性があった。
そこで、本発明では被加工物が損傷する可能性を極力減じる事が出来ると共に、表面が滑り易い素材で形成されているテフロン(登録商標)からなるシート等の被加工物を移動させる場合であっても位置ズレの可能性を極力減じる事ができる、パンチング装置を提供する事を第2の課題とする。
さらに、特許文献3では加工精度を向上させる為に、上プレートと下プレートをフレームを介して同時に移動させている。しかしながら、上プレートと下プレートを同時に移動させるには大きな動力機構が必要であり、装置全体の負担が大きかった。また、フレームを介して一体にして移動させている為、フレームに多少なりとも損傷が生じた場合には、即加工精度の低下に繋がる恐れがあった。
そこで、本発明では簡易な構造で構成され、装置全体の負担を極力減じる事ができると共に、加工精度の低下に繋がる要因を極力排除できる、パンチング装置を提供する事を第3の課題とする。
前記課題の少なくとも何れかを解決するべく、本発明ではシート状の被加工物を支持及び固定した状態で移動可能な搬送台を備えたパンチング装置を提供する。
即ち、本発明ではシート状の被加工物に対して穿孔を行うパンチング装置であって、ピン状に形成され、前記被加工物を穿孔する複数のパンチ部と、当該パンチ部を昇降移動させる昇降部と、当該下降したパンチ部が挿入される開口部を備えたダイプレート部とからなり、当該ダイプレート部には、前記被加工物を支持し、当該被加工物と共に縦方向、横方向、及び斜め方向の少なくとも何れかに自在に移動する搬送台を備えた事を特徴とするパンチング装置を提供するものである。
かかる搬送台は、前記被加工物を支持及び固定し、当該被加工物と共に移動動作を行う部材である。当該搬送台は板状に形成され、前記パンチ部がダイプレート部の開口部に挿入される動作を阻害しない形状に形成される。具体的には、例えば当該搬送台は、面内の中央部をくり抜いた形状、又は中央が開口する四角の枠として形成する事ができ、当該くり抜いた箇所又は中央の開口から、前記開口部を備えたダイプレート部が露出するように形成する事ができる。そして、中央部がくり抜かれた当該搬送台の縁部又は四角い枠に被加工物を載置し固定するが、その固定方法に限りは無く、クランプや接着剤、或いはテープ等を用いて当該被加工物を支持及び固定させる事ができる。即ち、本装置によれば、当該搬送台によって支持及び固定された被加工物が移動時にかかる揺動(又は衝撃)によって位置ズレが生じる事が無い為、精確に孔を穿つ事が可能となる。(詳細は後述する)
かかる本発明のパンチング装置では、ダイプレート部と被加工物との間に当該搬送台を備える事で、ダイプレート部の切れ口によって被加工物が損傷する可能性を極力減じる事ができる。これは、ダイプレート部に被加工物を直接載置して移動させるのではなく、搬送台で被加工物を支持及び固定した状態で当該搬送台を移動させる事で、当該被加工物をダイプレート部に直接接触させない状態で加工出来る為である。当該被加工物をダイプレート部に直接接触させない事で、前述したようにダイプレート部の切れ口で損傷する危険を無くす効果がある他、当該ダイプレート部は金属製で製造される事が多い為に、例えばスチールシートやアルミシート等の金属製の被加工物を加工する場合に摩擦等が原因で起こり得る損傷の可能性を抑える事も出来る。即ち、ダイプレート部と被加工物との間に前記搬送台を備える事で、被加工物が金属製で形成されていた場合にも、金属同士の接触を避ける事ができ、損傷の可能性を効果的に抑制する事もできる。結果、当該搬送台を備える事で、被加工物が損傷する事無く、精確な孔を穿つことが可能になる。
なお、当該搬送台は、前記被加工物と前記ダイプレート部との隙間が0.3mm以下になるよう当該被加工物を保持するのが望ましい。これは、当該隙間が0.3mm以下になるよう搬送台を構成する事で、精確な孔を穿つことが可能になる為である。例えば、ダイプレート部と被加工物との隙間を0.3mmより大きくした場合には、穿孔する際にシート状の被加工物がパンチ部の圧力によって歪んでしまい、精確な孔を穿つ事が出来なくなるおそれがある他、紙等で形成された被加工物の場合には破れてしまう可能性もある為である。特に、金属製の被加工物を利用する場合には、当該搬送台は、被加工物とダイプレート部との隙間が0.05mm以上になるよう当該被加工物を保持するのが尚望ましい。これは、当該搬送台が、被加工物とダイプレート部との隙間が0.05mm以上になるよう被加工物を保持する事で、ダイプレート部と被加工物の接触の可能性を減じ、被加工物が損傷してしまう可能性を効果的に減じる為である。金属などで形成された被加工物を穿孔する場合には、ダイプレート部と被加工物との隙間を上記のように空けておく事で、被加工物の損傷を気にせず製造することが可能になる。
なお、当該搬送台を形成する材料は、例えば金属製や樹脂製、或いは木材等を適宜選択使用する事ができるが、前述したように金属同士の接触を避けたい場合等には樹脂、或いはセラミックス等の材料を用いて形成する事もできる。特に、当該搬送台をポリアセタール樹脂等の帯電しにくい材料で形成した場合には、当該被加工物(及び/又はダイプレート部)との間に静電気が発生しにくくなり、より安全な加工に供する事も可能になる。
また、本発明にかかるパンチング装置では、当該搬送台を、被加工物を支持及び固定した状態で移動させる為、移動時にかかる揺動(又は衝撃)による被加工物の位置ズレの可能性を極力減じる事ができる。従来の装置では、直接ダイプレート部の上部に被加工物を載置して移動させていた為、ダイプレート部との間で滑りが生じてしまい、位置ズレが生じる可能性があった。しかしながら、本発明にかかる装置では、搬送台によって被加工物を支持及び固定した状態で移動させる為、被加工物が滑り易い材料で形成された場合であっても、位置ズレが生じる可能性を極力少なくできる。これは特に、テフロン(登録商標)からなるシートやポリエチレンシート、或いはナイロンシート等の摩擦抵抗の小さい(いわゆる滑り易い)材料で形成された被加工物を加工する場合に、一層顕著な効果を奏することができる。
ここで、前記シート状の被加工物とは、当該装置によって所定位置に穿孔される部材を指し、金属や樹脂、或いは木材、皮革又は布地等の様々な素材でシート状または板状に形成された部材を広く意味する。例えば、自動車内装材である座席にも使用される皮革、合成樹脂又は生地であったり、屋内建材として使用される不織布や壁紙、また、衣料分野においてはポリエステルや合成皮革、その他産業資材として用いられるPET、ポリエチレン、EVAフィルム、アルミ、ウレタン発砲材、等の様々な素材で形成された部材を意味する。本発明にかかるパンチング装置では、搬送台を備える事で被加工物の位置ズレの可能性を効果的に減じている為、摩擦抵抗の小さいテフロン(登録商標)からなるシート等の材料で形成された部材を利用する場合にも、位置ズレの心配無く、安心して利用する事ができる。
前記パンチ部はピン状に形成されており、前記被加工物を穿孔する要素である。当該パンチ部は長尺な形状であり、且つ被加工物を穿孔できる形状であれば良く、複数組み合わせて形成できる。各パンチ部は横断面形状を円形、四角形、多角形等、様々な形状に形成でき、長尺な形状であれば良い為、先端部が尖っていても良く、尖っていなくても構わない。また複数のパンチ部は、目的とする穿孔パターンを考慮の上、適宜配置することができ、例えば1列目には横断面形状が円形のパンチ部、そして2列目には横断面形状が四角形のパンチ部を並べる、といった具合に形状の異なるパンチ部を配列しても構わなく、全て同一形状のパンチ部を配置しても構わない。そして、当該パンチ部を昇降部によって昇降移動させることで、被加工物に対して穿孔を行い、目的となる文字や絵柄模様等の各種パターンに配置された孔を穿つことができる。本発明にかかるパンチング装置では、被加工物の位置ズレの可能性を極力少なくできる為、より精確な文字や絵柄模様の孔を穿つことができる。
また、前記シート状の被加工物は、前記ダイプレート部に備えられた搬送台に支持及び固定され、穿孔される。当該ダイプレート部にはパンチ部に対応する開口部が当該パンチ部に正対して設けられており、穿孔する際は、被加工物を載置した搬送台が搬送され、当該開口部に向かってパンチ部が挿入されることにより、被加工物を穿孔できる。穿孔後は、次の穿孔位置に孔を穿つ為に、被加工物を載置した搬送台が縦方向、横方向、及び斜め方向の少なくとも何れかに自在に移動し、目的位置まで移動する事で次の穿孔が可能になる。
ここで、当該搬送台を移動させる動力源について説明する。当該搬送台は、被加工物を支持及び固定し、当該被加工物と共に移動するが、その移動させる動力源の構成に特に制限は無い。例えば、当該搬送台を移動させる機構として、カム機構やリンク機構、或いはクランク機構等を利用する事も可能であり、動力源はモーターをはじめとした各種の動力源を使用する事ができる。但し、本発明にかかるパンチング装置ではサーボモータを使用して構成するのが望ましい。即ち、電動機や油圧モータ等のサーボモータを使用して搬送台を構成する事で、当該搬送台を縦方向、横方向のみではなく、斜め方向にかかる移動も問題無く行う事が出来、精密且つ高速な制御が可能になる。結果、サーボモータを使用して搬送台を構成する事で、処理速度が上がり、生産性のアップに繋げる事ができる。
特に、サーボモータを使用して搬送台を構成するに当たり、最小分解能(又は最小移動量)が1μm以下であるサーボモータを使用する事で、より精確な文字や絵柄模様の孔を穿つことができる。具体的には、例えば直径0.1mmの2つの孔を重ね合わせてひょうたん型等の孔を形成したい場合にも、最小分解能(又は最小移動量)が1μmのサーボモータを使用する事で、被加工物を支持及び固定した搬送台が、適量移動する事ができ、目的の孔を形成する事が可能になる。また、ピン状のパンチ部の横断面積(又は直径)の半分、或いは3分の1等にかかる距離の移動が可能になる為、パンチ孔同士の間隔を空けずに、孔を形成する事ができる。さらに、より滑らかな曲線模様を形成したい場合にも、最小分解能(又は最小移動量)が1μmのサーボモータを使用する事で、孔を重ね合わせながら孔を形成出来る為、凹凸の極力少ない滑らかな曲線を形成する事ができる。一方で、最小分解能(又は最小移動量)が1μmを超えるサーボモータを使用した場合には、精密な穿孔が出来ない為に、孔と孔の間隔が大きくなり、形成できる文字や図柄模様が限定されてしまう可能性がある。しかしながら、最小分解能(又は最小移動量)が1μm以下であるサーボモータを使用して搬送台を構成する事で、パンチ孔同士の間隔を空けずに、当該パンチ孔を形成する事ができ、形成される文字や図柄模様が限定されるおそれを極力減ずる事ができる。
また当該搬送台は、被加工物を支持及び固定した状態で移動するが、その穿孔動作(又は離脱動作)の際に、パンチ部及びダイプレート部の縦方向又は横方向の移動を必要としない。即ち、本装置によれば、パンチ部とダイプレート部の相対位置にズレが生じることが無い為、精確な穿孔が可能になる他、パンチ部が損傷を受ける可能性を極力減じる事もできる。

本発明にかかるパンチング装置では、ダイプレート部と被加工物との間に、被加工物を支持及び固定した状態で移動可能な搬送台を備えた構成としている。その為、ダイプレート部の切れ口によって被加工物が損傷する可能性を極力減じる事ができる。
また、本発明にかかるパンチング装置では、当該搬送台を、被加工物を支持及び固定した状態で移動させる為、移動時にかかる揺動(又は衝撃)による被加工物の位置ズレの可能性を極力減じる事ができる。その為、テフロン(登録商標)からなるシートやポリエチレンシート、或いはナイロンシート等の摩擦抵抗の小さい(いわゆる滑り易い)材料で形成された被加工物を加工する場合にも、位置ズレを心配する事無く、安心して加工を行う事ができる。
さらに、電動機や油圧モータ等のサーボモータを使用して搬送台を構成する事で、当該搬送台を縦方向、横方向のみではなく、斜め方向にかかる移動も問題無く行う事が出来、精密且つ高速な制御が可能になる。結果、サーボモータを使用して搬送台を構成する事で、処理速度が上がり、生産性のアップに繋げる事ができる。特に、サーボモータを使用して搬送台を構成するに当たり、最小分解能(又は最小移動量)が1μm以下であるサーボモータを使用する事で、より精確な文字や絵柄模様の孔を穿つことができる。
さらに、本発明では当該搬送台を備える事で、前述した様々な効果をもたらす事ができる。即ち、本装置は簡易な構造で構成できる為、装置全体の負担を極力減じるができる。また、前述した特許文献3のように、昇降部とダイプレート部とをフレーム等で一体化させているわけではない為、即加工精度の低下に繋がる要因を極力排除したパンチング装置を提供できる。

本実施の形態にかかるパンチング装置の穿孔時の様態を示す要部縦断面略図。 本実施の形態にかかる搬送台の移動時の様態を示す要部斜視略図。 穿孔動作の際の移動機構を比較した図であり、(A)従来技術における孔の移動機構を示す平面図、(B)本実施の形態にかかる孔の移動機構を示す平面図。 本実施の形態にかかるパンチング装置を用いて形成できる様々な形状の孔を示す図であり、(A)ひょうたん型の孔の平面図、(B)ひし型の孔を重ね合わせた孔の平面図、(C)滑らかな曲線の孔の平面図。
以下、図面を参照しながら本実施の形態にかかるパンチング装置を具体的に説明する。 図1に示す本実施の形態にかかるパンチング装置Pは、ピン状に形成されたシート状の被加工物Hを穿孔する複数のパンチ部10と、上型となるダイセット11及びバッキングプレート12、そして下型となるダイプレート部20、さらに上型と下型に挟持された形で、当該パンチ部10を昇降移動させる昇降部30とから構成している。
前記ダイプレート部20は、下降したパンチ部10が挿入される開口部23を備えたダイプレート21及びバッキングプレート22とからなり、パンチ部10の挿入動作を受ける役割を果たす。当該ダイプレート部20と前記昇降部30との間に形成される空間に被加工物Hが供給(搬送)され、穿孔される。
また、前記昇降部30は、当該パンチ部10を保持すると共に、当接離脱自在なパンチホルダー31と、当該パンチホルダー31にスプリング32を介して取り付けられたストリッパープレート33とから構成している。さらに、ダイプレート部20と昇降部30の間には図示しないガイドピンが嵌挿されており、昇降部30をダイプレート部20に対して昇降自在に案内している。
ここで、本実施の形態にかかるパンチング装置Pでは、ダイプレート部20の上部に、被加工物Hを支持し、当該被加工物Hと共に移動する板状の搬送台40を備えている。図1及び図2にも示すように、当該搬送台40は、移動の動力源となるサーボモータSによって、縦方向、横方向、及び斜め方向の少なくとも何れかに自在に移動する事ができる。シート状の被加工物Hは、当該搬送台40の縁部によって支持され、クランプ41を用いて固定されている。また、当該搬送台40は、面内の中央部をくり抜いた形状で形成し、パンチ部10がダイプレート部20の開口部23に挿入される動作を阻害しない形状に形成している。よって、本実施の形態にかかるパンチング装置Pでは、当該搬送台40を、被加工物Hを支持及び固定した状態で移動させる為、移動時にかかる揺動(又は衝撃)による被加工物Hの位置ズレの可能性を極力減じる事ができる。従来の装置では、直接ダイプレート部20の上部に被加工物Hを載置して移動させていた為、ダイプレート部20との間で滑りが生じてしまい、位置ズレが生じる可能性があった。しかしながら、本実施の形態にかかる装置Pでは、搬送台40によって被加工物Hを支持及び固定した状態で移動させる為、被加工物Hが滑り易い材料(例えばテフロン(登録商標)からなるシート等)で形成された場合であっても、位置ズレが生じる可能性を極力少なくできる。
また当該搬送台40は、被加工物Hを支持及び固定した状態で移動するが、その穿孔動作(又は離脱動作)の際に、パンチ部10及びダイプレート部20の縦方向又は横方向の移動を必要としない。即ち、本装置Pによれば、パンチ部10とダイプレート部20の相対位置にズレが生じることが無い為、精確な穿孔が可能になる他、パンチ部10が損傷を受ける可能性を極力減じる事もできる。
さらに、かかる本装置Pでは、ダイプレート部20と被加工物Hとの間に前記搬送台40を備える事で、ダイプレート部20の切れ口によって被加工物Hが損傷する可能性を極力減じる事ができる。これは、ダイプレート部20に被加工物Hを直接載置して移動させるのではなく、搬送台40で被加工物Hを支持及び固定した状態で当該搬送台40を移動させる事で、当該被加工物Hをダイプレート部20に直接接触させない状態で加工出来る為である。
特に、本実施の形態においては、ダイプレート部20と被加工物Hとの隙間を0.1mmに設定している。即ち、ダイプレート部20と被加工物Hとの隙間が0.3mm以下に抑えられるよう搬送台40を構成する事で、ダイプレート部20と被加工物Hの接触による損傷を防ぐ事ができると共に、穿孔する際にシート状の被加工物Hがパンチ部10の圧力によって歪む危険性を減じ、精確な孔を穿つことを可能としている。
なお、本実施の形態にかかるパンチング装置Pでは、移動する搬送台40の動力源としてサーボモータSを使用して構成している。即ち、電動機や油圧モータ等のサーボモータSを使用して搬送台40を構成する事で、当該搬送台40を縦方向、横方向のみではなく、斜め方向にかかる移動も問題無く行う事が出来、精密且つ高速な制御を可能にしている。具体的には、図3にも示すように、従来は図3(A)のように横方向に移動させた後に縦方向(或いは縦方向に移動させた後に横方向)に移動させる必要があり、移動機構が2段階に及んでいたが、本実施の形態によれば、図3(B)のように斜め方向にも移動出来る為、移動機構が2段階に及ぶ事無く、飛躍的に処理速度が上がる。結果、生産性のアップに繋がり、製造コストの削減に繋げることができる。
また、本実施の形態においては、サーボモータSを使用して搬送台40を構成するに当たり、最小分解能(又は最小移動量)が1μmであるサーボモータSを使用している。最小分解能(又は最小移動量)が1μm以下であるサーボモータSを使用して搬送台40を構成する事で、パンチ孔50同士の間隔を空けずに、当該パンチ孔50を形成する事ができる為、形成できる文字や図柄模様が限定されるおそれを極力減ずる事ができる。
具体的には、例えば図4(A)に示すように、被加工物Hに対して直径0.1mmの横断面形状が円形の2つの孔50を0.05mm横にずらして重ね合わせて穿つ事で、ひょうたん型の孔50を形成する事もできる。また、図4(B)のように横断面形状がひし型の2つの孔50を重ね合わせた孔50を形成する事もできる。即ち、最小分解能(又は最小移動量)が1μm以下であるサーボモータSを使用して搬送台40を構成する事で、パンチ孔50同士の間隔を空けずに、当該パンチ孔50を形成する事ができ、より精確な文字や絵柄模様の孔を穿つことができる。
その他、図4(C)に示すように、より滑らかな曲線となる孔50を形成する為に、横断面形状が円形の孔50を複数重ね合わせながら孔50を穿つ事で、凹凸の極力少ない滑らかな曲線となる孔50を形成する事ができる。ちなみに、図4(C)では65個の孔50を重ね合わせて穿つ事で、曲線となる孔50を形成しているが、例えば100個以上の孔50をさらに短い移動距離で重ね合わせていくことで、さらに滑らかな曲線となる孔50を形成することも可能となる。

P パンチング装置
H 被加工物
S サーボモータ
10 パンチ部
11 ダイセット
12、22 バッキングプレート
20 ダイプレート部
21 ダイプレート
23 開口部
30 昇降部
31 パンチホルダー
32 スプリング
33 ストリッパープレート
40 搬送台
41 クランプ
50 孔

Claims (3)

  1. シート状の被加工物に対して穿孔を行うパンチング装置であって、
    ピン状に形成され、前記被加工物を穿孔する複数のパンチ部と、
    当該パンチ部を昇降移動させる昇降部と、
    当該下降したパンチ部が挿入される開口部を備えたダイプレート部とからなり、
    当該ダイプレート部には、前記被加工物を支持し、当該被加工物と共に縦方向及び横方向だけでなく斜め方向にも移動する搬送台を備えており、
    当該搬送台の最小移動量は、パンチ部によって穿孔された孔が重なる量であって、
    当該パンチ部によって穿孔した孔により文字または絵柄模様を形成する事を特徴とする、パンチング装置。
  2. 前記搬送台が、最小分解能(又は最小移動量)が1μm以下であるサーボモータを使用して構成されており、
    前記複数のパンチ部は、形状の異なるパンチ部を配列している事を特徴とする、請求項1に記載のパンチング装置。
  3. 前記搬送台は、板状の面内の中央部をくり抜いた形状に形成されており、前記被加工物と前記ダイプレート部との隙間が0.3mm以下になるよう当該被加工物を保持する事を特徴とする、請求項1又は2に記載のパンチング装置。
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