JP5837428B2 - グロープラグ及びグロープラグの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主としてディーゼルエンジンの予熱に使用するグロープラグ及びそのグロープラグの製造方法に関する。
従来のグロープラグを図6,図7を参照して説明する。なお、説明の便宜上、グロープラグは、エンジンの燃焼室に臨む側を「前」、反対側を「後」とする。
グロープラグ100は、両端が開口した筒状の主体金具200と、主体金具200の中心を貫くシースヒータ300とから概略構成される。
シースヒータ300は、後端が開口し先端が閉じた筒状形態である金属製のシースチューブ300aと、そのシースチューブ300aの後端側から当該シースチューブ300a内に自己の先端側を臨ませた円柱状の通電端子軸300bと、その通電端子軸300bに自己の後端が接続されると共に先端が前記シースチューブ300aの先端内面に接続された抵抗線コイル300cと、前記シースチューブ300a内に充填されて前記通電端子軸300bの先端側と抵抗線コイル300cとを埋設する絶縁粉末300d(例えばマグネシアの粉末)と、前記通電端子軸300bと前記シースチューブ300aの後端内周面との間に環状に配置され当該シースチューブ300aの後端開口を塞いで封止する封止部材300e(例えば絶縁可能・弾性変形可能なゴムパッキン)と、から概略構成される。
そして、前記シースチューブ300aは、封止部材300eを後端開口に装着した組状態のままスウェージングにより所定径に絞られることで形成される(特許文献1)。
特開2004−264013号公報
グロープラグ100の発熱源である抵抗線コイル300cは、近年、コイルピッチを小さくする傾向にある。そうすることによりグロープラグ100の昇温時間が短縮され、ディーゼルエンジンの始動性が向上するためである。
一方、抵抗線コイル300cのコイルピッチを小さくすると、図6の拡大図及び図7(c)に示したように、抵抗線コイル300cのコイル同士が接触する場合がある。抵抗線コイル300cのコイル同士の接触は、短絡により抵抗値が下がって設計上の昇温性能が得られないおそれがあるため好ましくない。
このような抵抗線コイル300cのコイル同士の接触は、シースヒータ300を製造する際、特にシースチューブ300aの閉じた先端部で生じやすい。
すなわち、シースヒータ300の一般的な製造方法は、抵抗線コイル300cを装填したシースチューブ300aを垂直に支持して後端開口を上に向け、その状態で該シースチューブ300a内に絶縁粉末300dを充填した後、後端開口に封止部材300eを装着して封止し、その後、シースチューブ300aを中の絶縁粉末300dや抵抗線コイル300cごとスウェージングで絞って所定径に縮径する、というものである。
斯かる製造方法では、先ず、図7(a)に示したように垂直に立てたシースチューブ300a内において抵抗線コイル300cも垂直に支持されるため、該抵抗線コイル300cのコイルピッチが抵抗線コイル300cの自重と通電端子軸300bの重量とを受けて減少する。自重等によるコイルピッチの減少の度合いは、全自重が加わる抵抗線コイル300cのコイル先端部300fで最も大きく、場合によってはコイル同士が接触する。
一方、抵抗線コイル300cの自重等によるコイルピッチの減少は、シースヒータ300の製造の最終段階で行われるシースチューブ300aのスウェージングでほぼ解消される。スウェージングによりシースチューブ300aと一緒に抵抗線コイル300cが軸方向に伸びてコイルピッチが広がるためである。
しかし、シースチューブ300aの先端は、略半球状または略円錐状のように漸次縮径して最終的に閉じた形状であってスウェージング後のチューブ径より細い部分が大半であるため、スウェージングの作用を受けにくい。したがって、シースチューブ300aの先端部分にある抵抗線コイル300cのコイルピッチは狭くなった状態のまま残る。
また、前記シースチューブ300aのスウェージングが、後端から先端方向に行われる場合(以下、「逆方向スウェージング」ともいう。)、スウェージング方向の圧力を受けた絶縁粉末300dがシースチューブ300aの先端部分にある抵抗線コイル300cを押し込むため、その部分にある抵抗線コイル300cのコイル先端部300fのコイルピッチがさらに減少する。
よって、抵抗線コイル300cのコイル同士の接触は、シースチューブ300aの先端部分(即ち、抵抗線コイル300cのコイル先端部300f)で生じやすい。
なお、以上のような抵抗線コイル300cのコイル同士の接触を防止するため、従来は、シースチューブ300a内に絶縁粉末300dを充填する際、抵抗線コイル300cを引き上げてコイルピッチが狭くならないようにしている。しかし、そのための余分な機構や制御が必要になるため、ハードとソフトの両面で余分なコストが掛かる。
また、前記したスウェージング時における抵抗線コイル300cのコイルピッチの減少に対して従来は、シースチューブ300aのスウェージングを先端から後端方向に行う(以下、「正方向スウェージング」ともいう。)ようにしている。しかしながら正方向スウェージングは、シースチューブ300aに軸方向の圧縮力が作用するため曲がりやすい問題があり、そのためスウェージングの加工時間を長くするか或は少しずつ複数回に分けて行う必要があって効率が悪い。
本発明は上記に鑑みなされたもので、その目的は、シースチューブ内における抵抗線コイルのコイル同士の接触を防止可能なグロープラグ及びグロープラグの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため明は
筒状の主体金具と、
該主体金具の内側に装着したシースヒータと、を備え、
該シースヒータは、
後端が開口し先端が閉じた筒状をなす金属製のシースチューブと、
そのシースチューブの後端側から当該シースチューブ内に自己の先端側を臨ませた柱状の通電端子軸と、
その通電端子軸に自己の後端が接続されると共に先端が前記シースチューブの先端内面に接続された抵抗線コイルと、
前記シースチューブ内に充填された絶縁粉末と、
前記通電端子軸と前記シースチューブの後端内周面との間に環状に配置され、当該シースチューブの後端開口を塞ぐ封止部材と、を備えたグロープラグの製造方法であって、
前記シースヒータは、前記抵抗線コイルを装填した前記シースチューブを垂直に立てて後端開口を上に向け、その状態で該シースチューブ内に前記絶縁粉末を充填して後端開口に前記封止部材を装着し、その後、前記シースチューブをスウェージングで絞って所定径に縮径する工程を含み、
前記シースチューブは、スウェージング前の状態で、自己の外径が縮径し始める縮径境界部を有すると共に、該縮径境界部から先が漸次縮径した形態をなしており、
前記抵抗線コイルは、前記シースチューブに装填する前の状態で、スウェージング前のシースチューブの先端内面から前記縮径境界部までの領域にほぼ対応するコイル先端部のコイルピッチを、該コイル先端部に連続する主要部のコイルピッチより大きく設定したものであるグロープラグの製造方法を提供する。
また、請求項に記載したように、前記シースチューブは、後端から先端方向に向かってスウェージングする逆方向スウェージングで所定径に縮径するものである請求項記載のグロープラグの製造方法を提供する。
本発明では、シースヒータの抵抗線コイルが、シースチューブに装填する前の状態で、先端部のコイルピッチを該先端部に連続する主要部のコイルピッチより大きく設定したため、抵抗線コイルを垂直に支持した場合に自重等でコイルピッチが縮小したとしても接触に至るおそれが殆どない。よって、シースヒータの製造に際して、垂直に支持した抵抗線コイルを上に引き上げる機構や制御が不要になる。
また、本発明の抵抗線コイルは、前記のように先端部のコイルピッチが大きいため、シースチューブのスウェージング時に絶縁粉末で押されても接触に至る可能性が低い。よって、本発明のグロープラグの製造方法によってシースチューブを、正方向スウェージング又は逆方向スウェージング又はそれらを交互に行うことにより、品質の安定したグロープラグが効率よく製造できる。
また、本発明のグロープラグの製造方法において、シースチューブのスウェージングの方向を逆方向スウェージングにした場合には、スウェージング時に絶縁粉末で押されても抵抗線コイルが接触し難い、という請求項1のグロープラグの特徴によって、逆方向スウェージングに存する、スウェージング時に絶縁粉末で押されて抵抗線コイルが接触しやすい、というマイナス面が打ち消され、逆に、シースチューブを曲げずに短い加工時間で縮径できる、という逆方向スウェージングのプラス面が活きる。
一部拡大図を含むグロープラグの縦断面図である。 (a),(b)は製造方法を説明するシースヒータの縦断面図である。 スウェージング前の状態を示すシースヒータの縦断面図である。 (a)は絶縁粉末材を充填する前の状態を示すシースチューブの先端部の断面図、(b)は絶縁粉末を充填した後の状態を示すシースチューブの先端部の断面図、(c)はスウェージング後の状態を示すシースチューブの先端部の断面図である。 他の形態を示すもので、(a)は絶縁粉末材を充填する前の状態を示すシースチューブの先端部の断面図、(b)は絶縁粉末を充填した後の状態を示すシースチューブの先端部の断面図、(c)はスウェージング後の状態を示すシースチューブの先端部の断面図である。 一部拡大図を含む従来のグロープラグの縦断面図である。 従来技術を示すもので、(a)は絶縁粉末材を充填する前の状態を示すシースチューブの先端部の断面図、(b)は絶縁粉末を充填した後の状態を示すシースチューブの先端部の断面図、(c)はスウェージング後の状態を示すシースチューブの先端部の断面図である。
以下に本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1に示したようにグロープラグ1は、両端が開口した筒状の主体金具2と、主体金具2の中心を貫くシースヒータ3と、から概略構成される。
前記主体金具2は、軸方向に貫通する中心孔4を有し、図1に示したように、エンジン側のプラグ取付孔の雌ネジ部(図示せず)に螺合する雄ネジ部5を外周に有すると共に後端にプラグレンチ等の締め付け工具に係合し得る例えば六角柱形の工具係合部6を有する。
前記シースヒータ3は、後端が開口し、先端が漸次縮径して閉じた先端半球状の筒状形態である金属製のシースチューブ7と、そのシースチューブ7の後端側から当該シースチューブ7内に自己の先端側を臨ませた円柱状の通電端子軸8と、その通電端子軸8に自己の後端が例えば巻き付けや溶接等により接続されると共に先端が前記シースチューブ7の先端内面に溶接(例えばアーク溶接)等で接続された、抵抗線を螺旋状に巻回してなる抵抗線コイル9と、前記シースチューブ7内に充填されて前記通電端子軸8の先端側と抵抗線コイル9とを埋める絶縁粉末10(例えばマグネシアの粉末)と、前記通電端子軸8と前記シースチューブ7の後端内周面との間に環状に配置され当該シースチューブ7の後端開口を塞いで封止する封止部材11(例えば絶縁可能・弾性変形可能なゴムパッキン)と、から概略構成される。
図1、図4(c)のシースチューブ7は、スウェージングによって縮径された状態のものであり、スウェージング前のシースチューブ7は、図4(a),(b)に示したようにスウェージングの後より当然に大径であり、尚且つ先端形状も外径が縮径し始める縮径境界部7Lから略円錐状に漸次縮径して閉じている。
同様に図1、図4(c)の抵抗線コイル9は、シースチューブ7のスウェージングの影響を絶縁粉末10を介して受けて縮径された状態のものであり、スウェージング前の抵抗線コイル9のコイル径は、図4(a),(b)に示したようにスウェージングの後より当然に大径である。また、スウェージング前の抵抗線コイル9のコイルピッチは、コイル径がほぼ一定である主要部のコイルピッチP1より、シースチューブ7の先端内面から縮径境界部7Lまでの領域に対応するコイル先端部9tのコイルピッチP2の方が大きい設定になっている。なお、コイルピッチP2はコイルピッチP1に対して大きい設定であればよいが、0.03mm以上大きいことがスウェージング後のコイル先端部9tの短絡を防ぐ上で好ましい。
またはスウェージング前の抵抗線コイル9のコイルピッチは、図5(a),(b)に示したように前記主要部のコイルピッチP1より、シースチューブ7のほぼ縮径境界部7L(具体的には縮径境界部7Lから抵抗線コイル9約一巻き分程度後端側の部分)から先端内面までの領域に対応するコイル先端部9tのコイルピッチP2の方が大きい設定になっている。
次に、グロープラグ1の製造方法についてシースヒータ3を中心に説明する。
先ず、通電端子軸8の先端に抵抗線コイル9の後端を接続し、さらに抵抗線コイル9をシースチューブ7の中に装填して該シースチューブ7の先端内面に抵抗線コイル9の先端を溶接する。
次に、図2(a)に示したように、抵抗線コイル9を装填した前記シースチューブ7を垂直に立て、後端開口を上に向けた状態で支持する。このとき抵抗線コイル9の引き上げは行わない。この状態で抵抗線コイル9の先端部には通電端子軸8の重量と抵抗線コイル9の自重が加わるが、抵抗線コイル9のコイル先端部9tのコイルピッチP2が大きいため、前記自重等を受けてもコイル同士は接触しない(図4(a))。
次に、図2(b)に示したように、シースチューブ7内に絶縁粉末10を充填し、通電端子軸8に封止部材11を嵌め、同図矢示のように封止部材11を先端側に向かって摺動させてシースチューブ7の後端開口を塞ぐ。
こうして組状態にしたシースヒータ3のシースチューブ7を、図3に示したようにダイス12に通してスウェージングをする。このスウェージングは、シースチューブ7の先端側から後端側に相対的にダイス12を移動させる正方向スウェージングと、シースチューブ7の後端側から先端側に相対的にダイス12を移動させる逆方向スウェージングのどちらでもよいが、実施形態では逆方向スウェージングでシースチューブ7を所定径に縮径するようになっている。なお、このスウェージングにより、シースチューブ7の外径は縮径境界部7Lを含めて所定径に縮径される。
以上のようにして製造されたシースヒータ3を主体金具2の中心孔4に通してシースチューブ7を加圧嵌め(圧入)し、また、主体金具2の後端開口から突き出た通電端子軸8に絶縁ブッシュ13を通し、その絶縁ブッシュ13を主体金具2の後端開口に嵌めてナット14で締め付ければ、グロープラグ1が完成する。なお、シースヒータ3を主体金具2に取り付けるための構造は上記に限定されるものではなく、どのような構造であってもよい。
本発明の効果を確認するため、主要部のコイルピッチP1=0.40mm、コイル先端部9tのコイルピッチP2=0.45mm、線径=φ0.38mmの抵抗線コイル9を使って上記の方法でシースヒータ3を製造し(本発明1)、その過程でシースチューブ7に装填する前の抵抗線コイル9の電気抵抗値(以下、「前抵抗値」という。)と、シースチューブ7に装填して絶縁粉末10を充填した後の抵抗線コイル9の電気抵抗値(以下「後抵抗値」という。)とを測定して抵抗減少量の最大値(1:1対応にて[前抵抗値−後抵抗値]を求めてその中の最大値(n=30))を求めると共に、850℃到達時間(n=50の平均時間)を測定した。
比較のため、主要部とコイル先端部のコイルピッチが、0.40mm(比較例1)、0.42mm(比較例2)、0.44mm(比較例3)、0.45mm(比較例4)、0.47mm(比較例5)、の抵抗線コイルを使ってシースヒータを製造し、上記のように抵抗減少量の最大値を求め、また、850℃到達時間を測定した。
その結果を表1に示す。
Figure 0005837428
表1の判定は、抵抗減少量が零であることと、850℃到達時間が4.5秒±0.5秒の両条件を満たすものを「○」、どちらか一方を満たすものを「△」、どちらも満たさないものを「×」とした。
表1の比較例1〜3の結果より、コイルピッチが0.40〜0.44mmまでの抵抗線コイルは、電気抵抗の減少が見られることから絶縁粉末充填後にコイル同士が接触していることが判る。また、比較例4,5の結果より、コイルピッチが0.45mm以上の抵抗線コイルは、電気抵抗の減少が確認されないことから絶縁粉末充填後においてもコイル同士の接触はないことが判る。しかしながら、比較例4,5のシースヒータは、コイルピッチが全体にわたって大きいため、850℃到達時間が5.7秒を越えており、急速昇温用の製品には不向きである。
これに対し本発明1は、抵抗減少量が零であることと、850℃到達時間が4.5秒±0.5秒の両条件を満たしているため、品質の安定性と、急速昇温性の双方を満足させ得るものであることが確認できた。
次に、シースチューブのスウェージングに対応する本発明の効果を確認するため、上記と同じ抵抗線コイル9、すなわち主要部のコイルピッチP1=0.40mm、コイル先端部9tのコイルピッチP2=0.45mm、線径=φ0.38mmの抵抗線コイル9をスウェージング前の外径=φ5.15mmのシースチューブ7に装填し、該シースチューブ7内に絶縁粉末を充填し、さらにシースチューブ7の後端開口に封止部材11を嵌めて組状態とし、この組状態にあるシースヒータ3のシースチューブ7を外径=φ3.5mmにスウェージング(スウェージング率(A/B)=1.47)して本発明2、3のシースヒータ3を製造した。その際、逆方向スウェージングで加工時間を短くした場合(本発明2)と、正方向スウェージングで加工時間を長くした場合(本発明3)のそれぞれについて、シースチューブ7の曲がりの有無、装填前の前抵抗値とスウェージング後の後抵抗値による抵抗減少量の最大値(n=30)を測定した。
比較のため、主要部とコイル先端部のコイルピッチが0.42mmに統一された抵抗線コイルを使って比較例6〜8のシースヒータを製造した。その際、正方向スウェージングで加工時間を長くした場合(比較例6)と、逆方向スウェージングで加工時間を短くした場合(比較例7)と、正方向スウェージングで加工時間を短くした場合(比較例8)のそれぞれについて、シースチューブの曲がりの有無、装填前の前抵抗値とスウェージング後の後抵抗値による抵抗減少量の最大値(n=30)を測定した。
その結果を表2に示す。
Figure 0005837428
抵抗線コイルは、スウェージングによって線径が増して抵抗値が減少するため、本発明2,3でも表2のように抵抗の減少は見られる。しかし、本発明2,3の抵抗減少量は、比較例6〜8との比較において小さく、また、コイル同士の接触リスクが高まる逆方向スウェージングの本発明2と、正方向スウェージングの本発明3との抵抗減少量が同じであることから、コイル同士の接触はないことが判る。
また、比較例6,8と比較例7の結果より、シースチューブを曲げずに加工時間を相対的に短くするには逆方向スウェージングによるのがよいが、逆方向スウェージングにはコイル同士の接触リスクを高めるマイナス面がある(比較例7の抵抗減少量の最大値参照)。これに対し、本発明2,3の抵抗減少量の最大値の結果を比較すれば、本発明によって逆方向スウェージングの前記マイナス面が改善されていることが判る。
よって、本発明によれば、コイル同士の接触による不安定さのない安定した品質のグロープラグが、シースチューブを曲げずに短い加工時間で製造できる。
以上、本発明を実施形態について説明したが、もちろん本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態ではスウェージング前のシースチューブ7の先端形状を略円錐形にしたが、該先端形状は略半球形であってもよい。また、抵抗線コイル9は、一材で構成されるものに限られず、複数の抵抗線コイルを直列に接続した構成であってもよい。
1 …グロープラグ
2 …主体金具
3 …シースヒータ
7 …シースチューブ
7L …縮径境界部
8 …通電端子軸
9 …抵抗線コイル
9t …コイル先端部
P1 …主要部のコイルピッチ
P2 …先端部のコイルピッチ
10 …絶縁粉末
11 …封止部材

Claims (2)

  1. 筒状の主体金具と、
    該主体金具の内側に装着したシースヒータと、を備え、
    該シースヒータは、
    後端が開口し先端が閉じた筒状をなす金属製のシースチューブと、
    そのシースチューブの後端側から当該シースチューブ内に自己の先端側を臨ませた柱状の通電端子軸と、
    その通電端子軸に自己の後端が接続されると共に先端が前記シースチューブの先端内面に接続された抵抗線コイルと、
    前記シースチューブ内に充填された絶縁粉末と、
    前記通電端子軸と前記シースチューブの後端内周面との間に環状に配置され、当該シースチューブの後端開口を塞ぐ封止部材と、を備えたグロープラグの製造方法であって、
    前記シースヒータは、前記抵抗線コイルを装填した前記シースチューブを垂直に立てて後端開口を上に向け、その状態で該シースチューブ内に前記絶縁粉末を充填して後端開口に前記封止部材を装着し、その後、前記シースチューブをスウェージングで絞って所定径に縮径する工程を含み、
    前記シースチューブは、スウェージング前の状態で、自己の外径が縮径し始める縮径境界部を有すると共に、該縮径境界部から先が漸次縮径した形態をなしており、
    前記抵抗線コイルは、前記シースチューブに装填する前の状態で、スウェージング前のシースチューブの先端内面から前記縮径境界部までの領域にほぼ対応するコイル先端部のコイルピッチを、該コイル先端部に連続する主要部のコイルピッチより大きく設定したものであることを特徴とするグロープラグの製造方法。
  2. 前記シースチューブは、後端から先端方向に向かってスウェージングする逆方向スウェージングで所定径に縮径するものであることを特徴とする請求項記載のグロープラグの製造方法。
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