JP5836446B2 - 光ファイバ - Google Patents

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Description

本発明は、伝送損失が低く1300〜1625nmの波長域における波長多重伝送(WDM)に好適な光ファイバに関する。
インターネットの普及に伴い、通信の情報量が急増している。このため、光ファイバ通信システムの伝送容量の向上が求められている。粗波長多重伝送(CWDM;coarse wavelength division multiplexing)は、1300〜1625nmの波長域で複数の波長の信号光を同一ファイバで同時に伝送する方式である。この方式によれば、単一波長の伝送の場合に比べて、原理的に、同時に入射させる波長の数を乗じた分だけ伝送容量が向上する。
シリカガラス系の光ファイバは、1300〜1600nmでの透明度が高く、一般にその伝送損失は0.4dB/km以下である。伝送損失は波長依存性を持ち、伝送損失をα、波長をλとして[数2]式で表わされる。
Figure 0005836446
ここで、右辺第1項はレーリー散乱損失、第2項は構造不整損失、第3項は金属不純物やOH基等による吸収損失である。
従来のシリカガラス系の光ファイバは、波長1383nm付近に吸収ピークを持つOH基の混入が多かったため、WDM伝送を1300〜1625nmの波長域で行うのは困難であった。この対策として、OH基混入をできるだけ小さくして、1383nmにおける吸収損失を低減した光ファイバ用シリカガラスの作製方法が特許文献1に開示されている。また、シリカガラス製の光ファイバ内に水素が拡散した場合にも、1383nm付近での伝送損失が増加する現象が知られている(技術文献1,2参照)。
光ファイバ母材から光ファイバを紡糸する工程において、シリカガラス母材は高温に曝され,高張力で延伸される。このとき、ガラス構造が切れた状態で急速に冷却され、一般に[数3]式で表わされるような非架橋酸素欠陥 (NBOHC; Non-Bridging Oxygen Hole Center)と呼ばれる構造欠陥が発生すると考えられている。
Figure 0005836446
光ファイバ中のNBOHCの濃度は、紡糸時の張力や冷却速度に依存することが知られており、高張力で紡糸するほど、また高速で冷却するほどNBOHCの濃度が高くなることも知られている。
また、水素分子は小さいため、室温でも光ファイバを構成するシリカガラスのガラス構造内に容易に拡散することが知られている。シリカガラス内に水素が拡散すると、[数4]式に示すように、NBOHCと反応してOH基が生成する。これによって、1383nm付近に吸収損失が生じる。
Figure 0005836446
この吸収損失の悪化を抑制するために、シリカガラス製光ファイバを重水素を含む雰囲気に暴露する方法がある。これは水素の代わりにその同位体の重水素を光ファイバ内に拡散させ、[数5]式に示すように、NBOHCと反応させる処理方法である。
Figure 0005836446
このようにしてNBOHC欠陥が消滅すると、後で水素がシリカガラス内に拡散してもOH基による吸収損失が増加することは無い。この反応は、特許文献2に開示されている様に室温でも容易に進行する。生成したOD基は、1300〜1625nmの波長域に吸収損失を持たないため、この波長域での伝送損失は殆ど影響を受けない。このため、重水素による処理方法は、低損失なシリカガラス光ファイバを作製する上で有効な手段となっている。
ところが時として、重水素処理後に波長1400nm付近に図1に示す様な吸収損失の増加が生じることがある。この吸収損失は不安定なため、図2に示す様に時間の経過とともに減少傾向を示し、やがてほぼ消滅することが知られている。しかし、これには2〜3ヶ月程度の時間が必要で、光ファイバ製造の大きな障害となっている。なお、図1は、重水素処理した光ファイバと未処理光ファイバに対する波長と吸収損失との関係を示し、曲線1は重水素処理光ファイバの損失スペクトルであり、曲線2は未処理光ファイバの損失スペクトルである。図2は、経過日数と1400nmでの吸収損失との関係を示している。
特許文献3によると、1400nmでの吸収損失の原因は、シリカガラス中の酸素過剰欠陥(POL;Per-Oxy Linkage)が関連しているという仮説が示されている。しかしながら、同じ条件で作製したシリカガラス母材を光ファイバに紡糸した場合でも、紡糸条件が異なると吸収損失増加量が異なるのだが、紡糸条件とPOL生成量との関連が不明など、必ずしもこの現象を明確に説明するには至っていない。
さらに、このような1400nmでの吸収損失の増加を抑制した光ファイバが開示されているが、線引き速度の遅い条件であったり、電子スピン共鳴法評価による製造条件の最適化が必要であるなど、生産性に劣る手法で実現されていた。
特許3970692号公報 EP1182176B1 特開2006-3065号公報
"New Hydrogen Aging Loss Mechanism in the 1400 nm Window", K.H. Chang, D. Kalish and M.L. Pearsall ; Proceedings OFC 99. "Formation of Hydroxyl Due to Reaction of Hydrogen with Silica in Optical Fiber Preforms"J. Stone, J.M. Wiesenfeld, D. Marcuse, C.A. Burrus and S. Yang ; Applied Physics Letters 47 No 3, 328-330, 1 August 1985.
このような問題に鑑み、本発明では、重水素処理に伴う波長1400nm付近での吸収損失を低減し、1300〜1625nm波長域において低損失な光ファイバを提供することにある。
本発明の光ファイバは、中心に少なくともゲルマニウムを含有するシリカガラスのコアを有し、該コアをこれよりも屈折率の低いシリカガラスのクラッドが囲み、該クラッドを樹脂被覆が囲むシリカガラス系の光ファイバであって、重水素含有雰囲気に所定時間暴露してシリカガラス内に重水素分子を拡散させる重水素拡散ステップ、該シリカガラスを大気中または窒素雰囲気下で40℃以上に保持する高温保持ステップ、該シリカガラスを室温に冷却する冷却ステップを施してなり、波長630nmにおける伝送損失が 10dB/km 以下、波長1383nmにおける伝送損失が 0.35dB/km 以下、光ファイバ長22mで測定するカットオフ波長が 1260nm 以下であることを特徴としている。
なお、クラッドの一部にフッ素を含有していてもよい。クラッドの直径は125μmで、樹脂被覆の直径が250μmであり、光ファイバを5mmの円筒に巻きつけたときの伝送損失は1dB/turn 以下とされる。
本発明によれば、シリカガラス光ファイバの重水素処理に伴う波長1400nm付近での吸収損失を低減し、1300〜1625nm波長域において低損失なシリカガラス光ファイバを効率よく作製できる。
重水素処理した光ファイバと未処理光ファイバに対する波長と吸収損失との関係を示すグラフである。 経過日数と1400nmでの吸収損失との関係を示すグラフである。 多孔質コア母材の作製方法を説明する概略図である。 多孔質コア母材の脱水、透明ガラス化を説明する概略図である。 多孔質母材の作製方法を説明する概略図である。 多孔質クラッド母材の作製方法を説明する概略図である。 光ファイバSMF1の初期損失スペクトルを示すグラフであり、(a)は、1300nm以遠の低損失領域の損失値を拡大して示し、(b)は、測定した全測定波長領域での損失スペクトルを示している。 重水素処理後、40℃の高温雰囲気中に放置した光ファイバの、630nm及び1400nmでの伝送損失の経時変化を示すグラフである。 重水素処理後、85℃で高温処理した光ファイバの伝送損失の経時変化を示すグラフである。
[光ファイバ母材の製造]
SMP1;VAD法でシリカガラスコア母材を製造し、そのコア母材の外周にOVD法でクラッドを堆積させ、シリカガラス母材とした。
先ず、回転軸1の先端に取り付けられたターゲット部材2を回転させつつ、コア部の屈折率を高めるために、Geを含むシリカガラススートをバーナー3から吹き付けるとともに、シリカガラスクラッド部を形成するためにバーナー4からシリカガラススートを吹き付けて多孔質コア母材5を作製し、この多孔質コア母材5を塩素含有雰囲気にて1200℃で熱処理することにより脱水を行い、さらに水含有量を1ppm以下に抑えた乾燥ヘリウム雰囲気内にて1500℃で熱処理することにより透明ガラス化を行い、透明シリカガラスコア母材6を作製した(図3,4参照)。
このコア母材6を、加熱延伸して外径を均一に揃えてコア母材8(透明シリカガラスコア)とした後、回転軸7に取り付け、コア母材8のコアを中心軸として回転させ、コア母材8の外周に向けてバーナー9からシリカガラススートを吹き付けて、多孔質シリカガラスガラス層を堆積し、コア母材8と多孔質シリカクラッド部10が一体となった多孔質母材11を作製した(図5参照)。この多孔質母材11を塩素含有雰囲気にて1500℃で熱処理することにより脱水・透明ガラス化を行い、透明シリカガラス母材を作製した。
SMP2; VAD法でシリカガラスコア母材を製造し、そのコア母材の外周にOVD法で第一クラッド及び第二クラッドを堆積させ、シリカガラス母材とした。さらに、SMP1と同様の方法で透明ガラス化し、透明シリカガラスコア母材を作製した。
このコア母材を加熱延伸して外径を均一に揃えコア母材22とした後、回転軸21に取り付け、コア母材22のコアを中心軸として回転させ、コア母材22の外周に向けてバーナー23からFを含むシリカガラススートを吹き付け、シリカガラスからなる第一クラッド部24を堆積し、コア母材22と第一クラッド部24とが一体となった第一クラッド母材25を作製した(図6参照)。
さらに、この第一クラッド母材25を回転軸に取り付け、バーナーからシリカガラススートを吹き付けて多孔質シリカガラスクラッド部を堆積させ、第一クラッド母材25とシリカガラスクラッド部とが一体となった多孔質母材を作製した。さらに、この多孔質母材を塩素含有雰囲気にて1500℃で熱処理することにより脱水・透明ガラス化を行い、透明シリカガラス母材を作製した。
なお、フッ素を含むガスを吹き付ける製法としては、OVD法、プラズマ法等、公知の方法を用いればよく、特に限定されない。ここでは、図6に示した従来のプラズマ装置を一例として挙げている。
また、上記では、バーナー23からフッ素を含むシリカガラススートを吹き付ける方法を実施しているが、フッ素がドープされた石英管をコア母材周囲に配置し一体化する方法を用いることも可能である。
[光ファイバの製造]
上記SMP1、 SMP2で製作した透明シリカガラス母材を紡糸してシリカガラス光ファイバSMF1、 SMF2をそれぞれ製造した。
紡糸の条件は、線引炉温2000℃、線引き速度1000m/分、線引き張力250gとした。シリカガラス光ファイバの直径は125μmであり、紡糸直後に紫外線硬化型のアクリル樹脂にて表面を被覆し、直径250μmの被覆シリカガラス光ファイバを作製した。
[光ファイバの重水素処理]
処理1;
シリカガラス光ファイバSMF1を1.5km準備し、その伝送損失をカットバック法によって測定したところ、図7(a)および(b)に示した初期損失スペクトル51が得られた。このファイバを室温にて、5%の重水素を含む窒素ガス雰囲気中で約1日放置した。雰囲気ガスの全圧は約1気圧とした。従って、重水素の分圧は約5kPaである。その後、大気中で約1日放置した。重水素処理前を起点として、合計2日後にこのファイバの伝送損失を測定したところ損失スペクトル52が得られた。
図7(a)に示したように、損失スペクトル51では、630nmでの伝送損失は15.1dB/kmであった。図7(b)は、測定した全測定波長領域での損失スペクトルである。ここで、53,54はそれぞれカットバック測定前後での高次モードの伝搬波長域が変わることにより生じたピークであり、基本モードの本質的な伝送損失を示すものではない。図7(b)で損失スペクトル51の750nm、1300nm、1550nmでの伝送損失はそれぞれ3.8 dB/km、0.35dB/km、0.19dB/kmであり、この3点から[数1]式のA,Bを最小二乗近似により算出すると、A=1.23、B=-0.05であった。このA,B値を用いて[数1]式を630nmに外挿すると、7.7dB/kmであった。すなわち、630nm付近に吸収ピークが存在することが明らかであり、これはNBOHC欠陥に起因することが知られている。
損失スペクトル52では、630nmでの伝送損失は9.3dB/kmであり、重水素処理によってNBOHC欠陥がほぼ消滅していることを示している。他方、1400nm付近の伝送損失は、約0.1dB/km上昇している。
なお、630nm付近の吸収ピークは波長700nm付近まで裾を引いているので、近似曲線算出に用いる波長は700nm以上とするのが望ましい。1600nmを超えた長波長領域ではシリカガラスの赤外線吸収損失が顕著となることが知られているので、近似曲線算出に用いる波長は1600nm以下とする事が望ましい。また、図7(b)の53、54の様な高次モードの影響によるピークを避けて選定するのが望ましい。
次に、この光ファイバを大気中で40℃の高温雰囲気中に置き、そのまま放置した。このときの630nm(損失値;左側縦軸)及び1400nm(損失値;右側縦軸)での伝送損失の経時変化を図8に示した。なお、630nmの損失値は左側の縦軸にとり、1400nmの損失値は右側の縦軸にとった。
1400nmでの損失はその後次第に減少し、8日後(重水素処理1日+放置1日+高温処理6日)には、1400nmでの損失増加分は0.01dB/km以下となり、実用的な低損失光ファイバのレベルとなった。念のため、さらに高温処理を継続したところ、21日後にはほぼ重水素処理前のレベルに戻っていることが確認できた。
次に、このファイバを室温25℃に置いて冷却を行い、その後、光ファイバを水素に暴露した。条件は、IEC60793-2 B1.3の規定に準じるものであり、室温で1kPa分圧の水素雰囲気で処理を行った。
1383nmでの損失を測定したところ、水素処理前で0.304dB/km、水素処理後は0.304dB/kmであった。すなわち,重水素処理の結果、NBOHC欠陥が不活性化されており、よって、その後の水素処理によるOH基の増加が無いことを示している。
処理2;
シリカガラス光ファイバSMF2を10km用意し、47℃にて、1%の重水素を含む窒素ガス雰囲気の容器内に24時間放置した。雰囲気ガスの全圧は約1気圧とした。従って、重水素の分圧は約1kPaである。その後、容器内を窒素ガス雰囲気に置換して4時間放置したのち、光ファイバを大気中に取り出し、85℃での高温処理を10時間行った。その後、室温25℃まで冷却した。
伝送損失の経時変化を図9に示した。図において、630nmの損失値は左側の縦軸にとり、1383nm、1400nmの損失値は右側の縦軸にとった。
630nmでの伝送損失は、当初は15.8dB/kmであり、NBOHC欠陥の無い同種のファイバでは、10dB/km以下であるのに比べて5〜6dB/kmほど高い値となっている。重水素処理開始時を起点として、約30時間後における630nmでの伝送損失は9.6dB/kmに低下し、NBOHC欠陥が重水素と結合して不活性化したことが判る。
1383nmおよび1400nmでの伝送損失は、重水素処理開始前の計測ではそれぞれ0.297dB/kmおよび0.274dB/kmであった。630nmでの伝送損失の低下とほぼ同時に、それぞれが0.454dB/kmおよび0.442dB/kmに上昇し、POLまたは何らかの別の欠陥種が重水素と反応したことを示している。
1383nmおよび1400nmでの伝送損失はその後急速に低下し、重水素処理開始時を起点として約38時間後に高温処理を終了して冷却工程に移行した際には、それぞれ0.300dB/kmおよび0.278dB/kmであった。さらに、光ファイバを室温の25℃まで十分冷却することによって、ボビンに巻かれたファイバの熱膨張などによる応力が十分緩和される。約50時間後の計測ではこれらの伝送損失はそれぞれ0.299dB/km,0.277dB/kmであり,処理前の計測時からの増分は0.005dB/km以下となって、特性の良好なファイバが得られた。
1,7,21. 回転軸、
2. ターゲット部材、
3,4,9. バーナー、
5. 多孔質コア母材、
6,8,22. コア母材、
10. 多孔質シリカガラス層、
11. 多孔質母材、
12. 加熱装置、
23. プラズマトーチ、
24. 第一クラッド部、
25. 第一クラッド母材、
26. コイル、
27. フッ素ガス供給装置、
28. 排気口。

Claims (3)

  1. 中心に少なくともゲルマニウムを含有するシリカガラスのコアを有し、該コアをこれよりも屈折率の低いシリカガラスのクラッドが囲み、該クラッドを樹脂被覆が囲むシリカガラス系の光ファイバであって、重水素含有雰囲気に所定時間暴露してシリカガラス内に重水素分子を拡散させる重水素拡散ステップ、該シリカガラスを大気中または窒素雰囲気下で40℃以上に保持する高温保持ステップ、該シリカガラスを室温に冷却する冷却ステップを施してなり、波長630nmにおける伝送損失が 10dB/km 以下、波長1383nmにおける伝送損失が 0.35dB/km 以下、光ファイバ長22mで測定するカットオフ波長が 1260nm 以下であることを特徴とする光ファイバ。
  2. クラッドの一部にフッ素を含有している請求項1に記載の光ファイバ。
  3. クラッドの直径が125μmであり、樹脂被覆の直径が250μmであり、光ファイバを5mmの円筒に巻きつけたときの伝送損失が1dB/turn 以下である請求項1又は2に記載の光ファイバ。
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