JP5835767B2 - 多機能材及び多機能層を有する基体の製造方法 - Google Patents

多機能材及び多機能層を有する基体の製造方法 Download PDF

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本発明は酸化ジルコニウム層又は炭素ドープジルコニウム合金酸化物層に鉄及び炭素がドープされた鉄炭素ドープ酸化物層からなる多機能層を表面に有する多機能材に関し、より詳しくは、炭素がZr−C結合の状態でドープされており、耐久性(高硬度、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性)に優れ且つ光触媒として機能し、さらに、鉄がドープされていることにより、鉄がドープされていないものと比較して耐食性、耐水素吸収性が改善された多機能材に関する。
ジルコニウムは、熱中性子吸収断面積が金属中で最も小さく(0.16バーン)、耐食性に優れるので、原子炉材料として重要視され、また、医療機器の耐食材などに用いられている。また、ジルコニウム合金としては、原子炉などの燃料被覆管などに用いられている原子炉規格のものであるジルカロイや、ジルコニウム鉄合金、ジルコニウムニオブ合金、ジルコニウム銅合金、ジルコニウムアルミ合金、ジルコニウムマグネシウム合金などがある。ジルコニウム合金は、熱中性子吸収断面積が小さく、また機械的強度が高く、耐食、耐熱に優れるという特性を有する。
一方、酸化ジルコニウム(ジルコニア)は、常温では単斜晶、1170℃で正方晶となり、さらに2370℃で立方晶となるが、正方晶から単斜晶への破壊的な相転移のため、そのままでは焼結体とすることができず、安定化もしくは部分安定化する必要がある。このような安定化もしくは部分安定化ジルコニアは、高強度且つ高靱性特性によりセラミック材料として広範囲な用途が期待されている。
このようにジルコニウム並びに酸化ジルコニウムはセラミック材料として広範囲に使用されているが、セラミック自体の特性から、種々の問題がある。例えば、セラミックで構造体を形成する場合、特に比較的大きな構造体とするためには、金属などと比較して肉厚とする必要がある。また、溶射によりコーティング層を形成することができるが、セラミック粒子からなる膜なので、緻密ではないという問題がある。
そこで、本出願人は、ジルコニウムや酸化ジルコニウムの表面に炭素ドープ酸化ジルコニウム皮膜を形成することにより、耐食性や硬度、耐摩耗性、光触媒活性を向上させる技術を開発した(特許文献1、2参照)。しかしながら、原子力被覆管材などの原子炉構造部材として用いる場合には、さらに、耐食性、耐水素吸収性の改善が要望される。
一方、原子炉内で実際に使用される被覆管では、母材に鉄を含有させると、耐食性・耐水素吸収性が改善されることが実証されている。そこで、鉄や酸化鉄皮膜を表面に形成することも検討されているが、物理的耐久性、化学的安定性の面で実用に供せるものでは実現していない。
特開2007−270316号公報 特開2007−270317号公報
本発明は、耐食性、耐水素吸収性を改善した表面層を有する多機能材及び多機能層を有する基体の製造方法を提供することを目的としている。
本発明者は上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、所定の条件下で炭素ドープ酸化ジルコニウム層に、鉄をドープした鉄炭素ドープ層が、炭素ドープ酸化ジルコニウム層の耐食性、耐水素吸収性を改善することを知見し、本発明を完成させた。
かかる本発明は、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる基体と、この基体の表面層の少なくとも表面側に設けられ、ジルコニウム又はジルコニウム合金の酸化物に鉄及び炭素がドープされた鉄炭素ドープ酸化物層からなる多機能層とを具備することを特徴とする多機能材にある。
また、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムからなる基体の表面に、鉄を含有する鉄含有層を形成し、次いで、この鉄含有層を有する基体を、炭化水素、酸素を含む化学種が当該表面に供給される雰囲気下で加熱処理することにより前記ジルコニウム又はジルコニウム合金の酸化物に鉄及び炭素がドープされた鉄炭素ドープ酸化物層からなる多機能層を表面に有する基体とすることを特徴とする多機能層を有する基体の製造方法にある。
本発明の多機能層は、例えば、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムからなる基体の表面に、鉄含有層を形成した後、炭素、酸素を含む化学種が当該表面に供給される雰囲気下で加熱処理することにより形成できる。これにより、鉄含有層の鉄は、基体の表面に炭素ドープ酸化ジルコニウム層又は炭素ドープジルコニウム合金酸化物層(以下、両者を炭素ドープ酸化ジルコニウム層と呼ぶことがある)が形成される際に内部に拡散し、これにより、鉄及び炭素ドープ酸化ジルコニウム層又は鉄及び炭素ドープジルコニウム合金酸化物層(両者を、鉄炭素ドープ酸化物層と呼ぶ)からなる多機能層が形成される。かかる多機能層において、鉄の含有量は、表面から内部に向かって徐々に減少するが、例えば、100μm程度の深さまで鉄がドープされている。なお、ここで、鉄、炭素がドープされているとは、基体の表面層が鉄、炭素を含有するジルコニウム合金の場合には、元々の含有量以上に鉄、炭素が含有されていることをいう。
本発明の多機能層は、セラミックの溶射などにより形成されたコーティング層とは異なり、緻密な層である。
なお、多機能層の形成は、上述したものに限定されず、例えば、鉄含有層を形成せず、炭素、酸素を含む化学種と共に、鉄を含む化学種、例えば、後述するフェロセンなどを基体の表面に供給される雰囲気下で加熱処理する方法を採用してもよく、これによって同様な鉄炭素ドープ酸化物層を形成できる。
本発明の多機能層には、炭素と共に鉄がドープされているが、炭素はZr−C結合した状態でドープされているのが好ましい。すなわち、多機能層において炭素が酸化ジルコニウムZrOの酸素を置換するようにドープされているのであり、Zr−C結合が生成されている。このようにZr−C結合が存在することにより、耐久性が著しく向上し、光触媒としての特性が向上する。また、鉄の存在により、耐食性、耐水素吸収性が向上する。
本発明の多機能層は、表面層以外がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質からなる基体の表面に設けられていてもよいが、鉄炭素ドープ酸化物層の下層側は、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムの何れかで構成されていることになる。何れにしても、基体を金属で形成したその表面に多機能層を連続的に設けることができるため、従来のセラミックである安定化又は部分安定化ジルコニアとは全く異なった特性を有するものである。
例えば、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質からなる基体の表面にジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムからなる表面層を設け、さらに、この上に鉄含有層を設けた後、これを炭素、酸素を含む化学種が当該表面に供給される雰囲気下で加熱処理することにより、表面層全体を鉄炭素ドープ酸化物層とすると、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質からなる基体の表面に多機能層を形成した状態となり、また、表面層の表面側の一部を多機能層とすると、多機能層の下層はジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物となる。なお、基体全体がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる場合も、多機能層の下層はジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物となる。このように多機能層はその下層のジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物と連続的且つ一体的に形成される緻密な層であり、剥離等の問題がないものである。
また、その基体の形状については、高硬度、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性等の耐久性が望まれる最終商品形状(平板状や立体状)や、表面に光触媒機能を有することが望まれる最終商品形状であっても、或いは粉末状であってもよい。
なお、多機能層は、十分な厚さで形成すれば、表面を研磨して寸法出しを行うことも可能である。
本発明の多機能材は、耐久性(高硬度、耐スクラッチ性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性)に優れ且つ光触媒として機能し、さらに、鉄ドープにより、耐食性、耐水素吸収性が向上したものであり、種々の技術分野にも有意に利用できる。
本発明の多機能材の製造プロセスを説明する概略図である。 本発明のオートクレーブ腐食試験の結果を示す図である。 本発明の標準品のグロー放電分光分析の結果を示す図である。 本発明の比較例0のグロー放電分光分析の結果を示す図である。 本発明の比較例1のグロー放電分光分析の結果を示す図である。 本発明の実施例1のグロー放電分光分析の結果を示す図である。 本発明の比較例2のグロー放電分光分析の結果を示す図である。 本発明の実施例2のグロー放電分光分析の結果を示す図である。 本発明の比較例3のグロー放電分光分析の結果を示す図である。 本発明の実施例3のグロー放電分光分析の結果を示す図である。
本発明の多機能材は、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムからなる基体の表面に、鉄含有層を設けた後、これを、炭素、酸素を含む化学種が当該表面に供給される雰囲気下で加熱処理することにより形成できる。
このプロセスを図示すると図1のようになる。図に示すように、基体のジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムからなる表面層10上に、鉄含有層11を形成した後、炭素、酸素を含む化学種が当該表面に供給される雰囲気下で加熱処理12を行う(図1(a)参照)。これにより、炭素ドープ酸化物層が形成すると共に、鉄が炭素ドープ酸化物層内に拡散し、鉄炭素ドープ酸化物層13が表面層10の表面側の内部に形成される(図1(b)参照)。鉄炭素ドープ酸化物層13内における鉄の含有量は、後の実施例に示すように、その表面側から内部に向かって厚さ方向に亘って漸減するようになる。なお、鉄の含有量は、厚さ方向全体の平均値として、ジルコニウム又はジルコニウム合金の固溶限界以上、例えば、0.6w%以上にすることができる。また、ドープされた鉄は、金属鉄として存在するか酸化鉄として存在するかは問わない。
ここで、鉄含有層11は、表面層10の上に形成されていてもよいし、表面層10の内部に拡散又はドープされた状態で形成されていてもよいし、その両者であってもよい。かかる鉄含有層の形成方法としては、例えば、以下の方法を採用することができるが、これに限定されるものではない。
(a) 鉄化合物昇華処理法
基体と昇華性鉄化合物を密閉容器に入れて、例えば、所定の高温下で処理することにより、基体の表面に鉄含有層を形成する。鉄含有層を均一に表面に付着させるため、処理する温度は、昇華性鉄化合物の昇華温度以上、分解温度以下とすることが望ましい。なお、処理後は分解温度以上になってもよい。処理時間は、数分〜数日程度が好ましい。基体の表面に昇華性鉄化合物が蒸着されるとともに、熱処理により浸透する。例えば、昇華性鉄化合物としてフェロセンを用いた場合、FeZrO等が生成すると考えられる。
昇華性鉄含有化合物としては、例えば、ビス(η5-シクロペンタジエニル)鉄(II)(フェロセン)に代表されるメタロセン及びその誘導体、トリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄(III)に代表されるキレート錯体化合物及びその誘導体を挙げることができ、これらは入手が容易で工業化し易い。以下に具体例を例示する。
・ビス(η5-シクロペンタジエニル)鉄(II)(フェロセン)
・トリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄(III)
(b) 鉄塩水溶液浸漬加熱処理鉄ドープ法
基体を鉄イオンを含む水溶液中に浸漬し、加熱処理することで鉄をドープする方法である。具体的には、鉄を含む金属塩水溶液に基体を浸漬させて数分〜数十日高温高圧下で処理を行う。加熱する温度は120℃〜500℃程度が適当である。また、処理時間は、1〜50日程度が適当である。
オートクレーブ内で基体表面が酸化されると同時に鉄がドープされる。例えば、硫酸第一鉄水溶液を用いた場合、基体表面にFeZrO等が生成していると思われる。
鉄イオンを含む水溶液としては、鉄を、硫酸や塩酸、硝酸、リン酸などの溶液またはそれらの組み合わせの溶液に溶解させた溶液を用いることができる。例えば、硫酸鉄(II)7水和物、塩化鉄(II)、(無水または4水和物)塩化鉄(III)硝酸鉄(II)、硝酸鉄(III)、リン酸鉄(II)、リン酸鉄(III)、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム、ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム、炭酸鉄などが使用できる。
(c) 物理蒸着法
鉄または酸化鉄を物理蒸着させる方法としては、鉄か鉄を含む合金をターゲット材として真空蒸着させるか、スパッタリングやイオンプレーティングさせる方法を採用することができる。
一方、本発明において、炭素、酸素を含む化学種が表面に供給される雰囲気下で加熱処理する(以下、炭素ドープ酸化物層形成処理ともいう)とは、例えば、炭素及び酸素を含む化合物を含むガス(炭素原子と酸素原子がガス雰囲気中に存在していればよく、炭素を含む化合物を含むと共に酸素を含むガス、炭素及び酸素の両者を含む化合物を含むと共に必要に応じて酸素を含むガスなどをいう)の燃焼炎を用いて加熱処理すること、又はこのような燃焼炎の雰囲気ガスを表面に供給しながら必要に応じて加熱処理することである。すなわち、炭素、酸素を含む化学種、すなわち、活性化された炭素原子又は炭素原子を含む原子団、活性化された酸素又は酸素原子を含む原子団、炭素及び酸素を含む原子団などが表面に供給される状態で加熱処理をすればよく、好適には燃焼炎を用いて直接表面を加熱処理するか、燃焼炎の雰囲気ガスを表面に供給しながら加熱処理することにより、表面を酸化しつつ炭化するという複雑な表面改質を実現し、炭素を表面にドープして炭素ドープ酸化物層を形成する。また、この際、表面に存在する鉄も内方へ拡散し、鉄炭素ドープ酸化物層が形成される。すなわち、本発明の炭素ドープ酸化物層形成処理は、基体の表面に存在する鉄を内部に拡散させる方法として有効であるともいえる。なお、鉄含有層の形成を鉄化合物昇華処理法で行う場合、同時に炭素ドープ酸化物層形成処理を行うことができ、鉄炭素ドープ酸化物層を形成できる。
アセチレン、メタン、プロパンなどの(より好ましくは二重結合か三重結合を含む)炭化水素を燃焼させ、その雰囲気内に基体を設置することにより表面にカーボンドープ酸化ジルコニウム層を形成させる。燃焼を伴わない場合にもカーボンドープ酸化ジルコニウム層が得られるが、好ましくは燃焼雰囲気がよい。炭化水素の代わりに、炭素と酸素を含む一酸化炭素や二酸化炭素などを用いても良い。この処理によりドープした炭素の一部はZr−C結合を有している。基体表面に存在する鉄含有層中の鉄を内部に拡散させる方法としても、炭素ドープ酸化物層形成処理が有効である。
具体的には、基体の表面にガスの燃焼炎を直接当てて高温で加熱処理しても、そのような基体の表面を燃焼ガスの雰囲気中で加熱処理してもよく、この加熱処理は例えば炉内で実施することができる。燃焼炎を直接当てて高温で加熱処理する場合には、上記のようなガスを炉内で燃焼させ、その燃焼炎を該基体の表面に当てればよい。燃焼ガス雰囲気中で加熱処理する場合には、上記のようなガスを炉内で燃焼させ、その高温の燃焼ガス雰囲気を利用する。なお、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる基体が粉末状である場合には、そのような粉末を火炎中に導入し、火炎中に所定時間滞留させて加熱処理するか、或いはそのような粉末を流動状態の高温の燃焼ガス中に流動床状態に所定時間維持することにより粒子全体を炭素ドープ酸化ジルコニウムとするか、表面が炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する粉末とすることができる。
このように炭素ドープ酸化ジルコニウム層を形成する条件は、表面改質する表面の素材や処理方法によって異なり、一概に設定することはできない。すなわち、例えば、加熱処理の温度や時間は、表面に供給される炭素、酸素を含む化学種の種類や濃度の違い、例えば、燃焼炎を用いる場合には、燃焼ガスの種類や燃焼炎の用い方により異なるが、炭素ドープ酸化ジルコニウム層、特に、Zr−C結合が形成される炭素ドープ酸化ジルコニウム層が形成できる条件を選択する必要がある。
このような鉄炭素ドープ酸化物層は、下層のジルコニウム層、酸化ジルコニウム層、ジルコニウム合金層、ジルコニウム合金酸化物層から連続して一体的に形成されている。なお、かかる鉄炭素ドープ酸化物層の厚さは加熱処理の温度及び時間により変化するものである。
このような炭素ドープ酸化物層形成処理の好ましい方法としては、炭素、酸素を含む化合物を含む燃焼ガス、例えば、アルコール系化合物、炭化水素などを含むガスの燃焼炎を用いて加熱処理するのが望ましい。
このような燃焼炎を用いて加熱処理して本発明の多機能層を得る場合、特に、炭化水素、好ましくは不飽和結合を含む炭化水素、特にアセチレンを、主成分とするガスの燃焼炎、特に還元炎を利用することが望ましい。炭化水素含有量が少ない燃料を用いる場合には、炭素のドープ量が不十分であったり、皆無であったりし、その結果として硬度が不十分となる。
ここで、炭化水素、特にアセチレンを主成分とするガスとは、炭化水素を少なくとも50容量%含有するガスを意味し、例えば、アセチレンを少なくとも50容量%含有し、適宜、空気、水素、酸素等を混合したガスを意味する。このような多機能材の製造においては、炭化水素を主成分とするガスがアセチレンを50容量%以上含有することが好ましく、炭化水素がアセチレン100%であることが最も好ましい。不飽和炭化水素、特に三重結合を有するアセチレンを用いた場合には、その燃焼の過程で、特に還元炎部分で、不飽和結合部分が分解して中間的なラジカル物質が形成され、このラジカル物質は活性が高いので炭素ドープが生じ易いと考えられる。勿論、後述する実施例に示すように、プロパンなどの炭化水素を用いても、炭素ドープすることができる。
なお、このように燃焼炎を用いて多機能材を製造する場合、加熱処理する基体の表面層がジルコニウム又はジルコニウム合金である場合には、該ジルコニウム又はジルコニウム合金を酸化する酸素が必要であり、その分だけ空気又は酸素を含んでいる必要がある。
本発明の多機能材の製造においては、表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる基体の表面を、炭化水素を主成分とするガスの燃焼炎を用いて高温で加熱処理するが、この場合に、基体の表面に炭化水素を主成分とするガスの燃焼炎を直接当てて高温で加熱処理しても、そのような基体の表面を炭化水素を主成分とするガスの燃焼ガス雰囲気中で加熱処理してもよく、この加熱処理は例えば炉内で実施することができる。燃焼炎を直接当てて高温で加熱処理する場合には、上記のような燃料ガスを炉内で燃焼させ、その燃焼炎を該基体の表面に当てればよい。燃焼ガス雰囲気中で加熱処理する場合には、上記のような燃料ガスを炉内で燃焼させ、その高温の燃焼ガス雰囲気を利用する。なお、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる基体が粉末状である場合には、そのような粉末を火炎中に導入し、火炎中に所定時間滞留させて加熱処理するか、或いはそのような粉末を流動状態の高温の燃焼ガス中に流動床状態に所定時間維持することにより粒子全体を炭素がZr−C結合の状態でドープされた鉄炭素ドープ酸化物とするか、炭素がZr−C結合の状態でドープされた鉄炭素ドープ酸化物層を有する粉末とすることができる。
アセチレンを主成分とするガスの燃焼炎を用いた加熱処理の場合には、基体の表面温度が200〜1800℃、好ましくは400〜660℃となり、基体の表面層が炭素ドープ酸化ジルコニウム層となるように加熱処理する必要がある。加熱処理が不十分の場合には、炭素ドープ酸化ジルコニウム層とはならず、基体の耐久性は不十分となり、且つ光触媒活性も不十分となる。一方、基体の表面温度が660℃を超える加熱処理の場合には、耐食性、耐水素吸収性の上昇効果が小さくなる。
本発明の多機能材の多機能層は、炭素を、例えば、0.05〜5at%含有するものである。かかる炭素含有量は、加熱処理の条件、表面層の材質などによって異なり、特に限定されないが、炭素含有量が上昇するほど耐久性等の特性の向上が見られる傾向となる。
本発明の多機能層の厚さは、10nm以上であることが好ましく、高硬度、耐スクラッチ性、耐摩耗性を達成するためには50nm以上であることが一層好ましい。炭素ドープ酸化ジルコニウム層の厚さが10nm未満である場合には、得られる炭素ドープ酸化ジルコニウム層を有する多機能材の耐久性は不十分となる傾向がある。炭素ドープ酸化ジルコニウム層の厚さの上限については、コストと達成される効果とを考慮する必要があるが、特に制限されるものではない。
本発明の多機能層は、上述したとおり、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質からなる基体の表面に設けられていてもよいし、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムの何れかで構成されている下層上に設けられていてもよく、この場合の下層の下地はジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質となる。
ここで、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物以外の材質からなる基体とは、上述したような製造方法における加熱処理の際に燃焼したり、溶融したり、変形したりするものでなければ、特に制限されることはない。このような基体としては、鉄、鉄合金、非鉄合金、セラミックス、その他の陶磁器、高温耐熱性ガラス等を用いることができる。このような基体上に形成される薄膜状の表面層は、ジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる皮膜をスパッタリング、蒸着、溶射等の方法で形成したもの等を挙げることができるが、緻密で下層との密着力の優れた層とするのが好ましい。
また、少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる基体が粉末状である場合には、その粉末の粒径が小さい場合に上記のような加熱処理により粒子全体を炭素ドープ酸化ジルコニウムとすることが可能であるが、本発明においては表面層のみが炭素ドープ酸化ジルコニウムとなれば良いのであり、従って、粉末の粒径については何ら制限されることはない。しかし、加熱処理の容易性、製造の容易性を考慮すると15nm以上であることが好ましい。
さらに、本発明において、ジルコニウム合金としては、公知の種々のジルコニウム合金を用いることができ、特に制限されることはない。例えば、原子炉規格のジルカロイ2またはジルカロイ4などのジルカロイや、ジルコニウム鉄合金、ジルコニウム銅合金、ジルコニウムニオブ合金、ジルコニウムスズ合金、ジルコニウムアルミ合金、ジルコニウムマグネシウム合金などを挙げることができる。
本発明の多機能材の鉄炭素ドープ酸化物層は、酸化ジルコニウム層よりも優れたビッカース硬度を有し、酸化ジルコニウム層より15%程度高いビッカース硬度を有する。
また、本発明の多機能材の炭素ドープ酸化ジルコニウム層は、酸化ジルコニウム層と同様に耐薬品性にも優れており、1M硫酸及び1M水酸化ナトリウムのそれぞれの水溶液に一週間浸漬した後、皮膜硬度、耐摩耗性及び光電流密度を測定し、処理前の測定値と比較したところ、有為な変化はみられなかった。
本発明の多機能材の鉄炭素ドープ酸化物層は、光触媒として有効に作用するものである。
以上説明したように、本発明の鉄炭素ドープ酸化物層からなる多機能層は、緻密であり、下層と連続的に形成されるので、下層との密着性も良好である。従って、従来、安定化ジルコニアや部分安定化ジルコニアを溶射、PVD、CVDなどにより形成したコーディング層の代替品として使用した場合、より緻密で、下層との密着性の高い多機能層を形成できるので、各種用途に使用可能である。
試験片として、ジルカロイ2(ジルコニウム合金, Zircaloy-2)板材を用いて行った。組成分析の結果、ジルコニウム98.25w%、スズ1.45w%、クロム0.10w%、鉄0.135w%、ニッケル0.055w%、ハフニウム0.01w%であった。また、圧延後の最終焼鈍は真空中で580℃、2時間実施した。試験片寸法は、幅20mm×長さ30mm×厚さ0.6mmである。
試験前に、以下の洗浄と乾燥を実施した。まず、超音波洗浄機を用いてアセトン中で10分間の脱脂、その後エタノール中で10分間、水中で10分間、最終的に50℃の恒温槽で4時間乾燥させた。
(実施例1:フェロセン昇華処理)
フェロセン0.5gとジルカロイ2試験片をオートクレーブ(容量152ml)内に入れる。オートクレーブ容器を8℃/分で昇温し、500℃に維持する。次いで、降温後に取り出し、水で洗浄後、50℃の恒温槽で乾燥させる。試験片は青黒色を呈する。処理による単位面積当たりの重量変化は、約8.0mg/dmであった。
次いで、以下で説明する炭素ドープ酸化物形成処理を行った。
(実施例2:鉄真空蒸着法)
鉄を真空下で蒸着させる方法を実施した。膜厚は、約500nmであった。成膜後の外観は金属光沢を示している。
次いで、以下で説明する炭素ドープ酸化物形成処理を行った。
(実施例3:鉄真空蒸着法)
酸化鉄(III)を用いて真空蒸着し、膜厚約500nmの酸化鉄層を得た。鉄酸化皮膜の成膜後は薄い青色を呈した。
次いで、以下で説明する炭素ドープ酸化物形成処理を行った。
(実施例4:硫酸第一鉄水溶液浸漬加熱)
硫酸鉄(II)・7水和物7gを63mlの水溶液に溶解させる(10w%)。この際、水溶液は薄い青色を呈し、pH5.9程度となる。オートクレーブ(容量152ml)内に先述の硫酸鉄水溶液63mlを入れて、ジルカロイ2を溶液に浸漬させる。酸化の進行より鉄ドープを促進させるため、オートクレーブを真空脱気(30分程度)する。オートクレーブを360℃に加熱し、18時間放置する。降温後、ジルカロイ2を取り出し水で十分に洗浄し乾燥させる。このときの試験片の色は黒色が強まった色を呈する。処理による単位面積当たりの重量増加は、約8.0mg/dmであった。
次いで、以下で説明する炭素ドープ酸化物形成処理を行った。
<炭素ドープ酸化物形成処理>
500℃に保持した電気炉にプロパンと空気の燃焼ガスを供給し、500℃にて2時間保持することで、基体表面に約0.8μmの鉄炭素ドープ酸化物層を形成させた。
(比較例0)
鉄含有層を形成しない未処理の試験片を、炭素ドープ酸化物形成処理を行った。
(比較例1〜3)
実施例1〜3において、炭素ドープ酸化物形成処理を行わないものを比較例1〜3とした。
(オートクレーブ腐食試験)
容量900mlの静置式オートクレーブに水を約500ml入れて、実施例1〜4及び比較例0〜3並びに未処理試験片(標準品)を水中に浸漬させた。脱気後に温度約360℃、圧力18.7MPaに昇温昇圧した。試験の前後にて腐食重量増を測定した。
図2に静置式オートクレーブにて、360℃で15日、32日、65日後の腐食重量増を示す。縦軸に単位面積当たりの重量増加を、横軸に腐食時間(360℃保持時間)を示す。また、HillnerE.(ASTM STP633,211(1977))に基づいた実験式を図2に示す。
実施例1のようにフェロセン昇華法で鉄含有層を形成後に炭素ドープ酸化物形成処理を行うことで、比較例1と比較して腐食重量増を半減させる相乗効果が得られることがわかった。また、比較例2,3の蒸着法では鉄も酸化鉄もいずれも重量増が未処理材(標準品)と同程度であるが、鉄蒸着法の後、炭素ドープ酸化物形成処理を行った実施例2では、腐食重量増は1/5〜1/3に、酸化鉄蒸着法の後、炭素ドープ酸化物形成処理を行った実施例3では1/4〜1/2に低減していることがわかった。硫酸第一鉄溶液中で成膜後に炭素ドープ酸化物形成処理した実施例4は、炭素ドープ酸化物形成処理のみの比較例0よりも腐食重量増が1/4〜1/2程度に低減しており、鉄ドープの効果が確認できた。
(グロー放電分光分析(深さ方向元素分析))
島津グロー放電発行分光分析装置GDLS-5500 IIを使用し、実施例1〜4及び比較例0〜3並びに未処理試験片(標準品)の表面深さ方向の元素含有量を測定した。掘削速度は供試材(基材)に使用したジルカロイ2のグロー放電痕の深さ分析と放電時間の関係から、約4.0nm/sと推定される。図3〜図10に、縦軸にそれぞれの元素の存在率を表す強度を、横軸に深さを表す。
図3、図4に示すように、未処理のジルカロイ2(標準品)および炭素ドープ酸化物形成処理した比較例0では、鉄は深さ方向に僅かに検出されている。また、比較例1〜3のフェロセン昇華法、鉄蒸着法、酸化鉄蒸着法では、表面付近の鉄濃度が顕著に検出されており、表面には鉄が付着していることが確認された。一方、その後の炭素ドープ酸化物形成処理を行った実施例1〜3では鉄炭素ドープ酸化物層が形成されるため、ジルコニウムZrの値は低くなるが、鉄Feは広い範囲で分布しており、炭素ドープ酸化物形成処理により炭素ドープ膜が形成されると共に、鉄が深さ方向にも拡散していることが分かる。
10 表面層
11 鉄含有層
12 加熱処理
13 鉄炭素ドープ酸化物層

Claims (10)

  1. 少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物からなる基体と、この基体の表面層の少なくとも表面側に設けられ、ジルコニウム又はジルコニウム合金の酸化物に鉄及び炭素がドープされた鉄炭素ドープ酸化物層からなる多機能層とを具備し、原子炉構造材であることを特徴とする多機能材。
  2. 請求項1記載の多機能材において、
    前記多機能層中の炭素がZr−C結合した状態でドープされていることを特徴とする多機能材。
  3. 請求項1又は2記載の多機能材において、
    前記多機能層の鉄及び炭素の含有量は、前記基体を構成するジルコニウム、ジルコニウム合金、酸化ジルコニウム又はジルコニウム合金酸化物に含有される鉄及び炭素の含有量よりも大きいことを特徴とする多機能材。
  4. 請求項1〜の何れかに記載の多機能材において、
    原子炉被覆管材であることを特徴とする多機能材。
  5. 少なくとも表面層がジルコニウム、ジルコニウム合金、ジルコニウム合金酸化物又は酸化ジルコニウムからなる基体の表面に、鉄を含有する鉄含有層を形成し、次いで、この鉄含有層を有する基体を、炭化水素、酸素を含む化学種が当該表面に供給される雰囲気下で加熱処理することにより前記ジルコニウム又はジルコニウム合金の酸化物に鉄及び炭素がドープされた鉄炭素ドープ酸化物層からなる多機能層を表面に有する基体からなる原子炉構造材とすることを特徴とする多機能層を有する基体の製造方法。
  6. 請求項記載の多機能層を有する基体の製造方法において、
    前記加熱処理は、少なくとも炭素を含む化合物を含有するガスの燃焼炎を用いて行うか、又は少なくとも炭素を含む化合物を含有するガスの燃焼ガス若しくは燃焼排ガスを用いて形成した雰囲気中で加熱するかによることを特徴とする多機能層を有する基体の製造方法。
  7. 請求項5又は6記載の多機能層を有する基体の製造方法において、
    前記加熱処理は、炭化水素を主成分とするガスの燃焼炎を用いて行うか、又は少なくとも炭素を含む化合物を含有するガスの燃焼ガス若しくは燃焼排ガスを用いて形成した雰囲気中で加熱するかによることを特徴とする多機能層を有する基体の製造方法。
  8. 請求項5〜7の何れかに記載の多機能層を有する基体の製造方法において、
    前記鉄含有層の形成は、前記基体を昇華性鉄化合物と共に密閉容器中に入れて前記昇華性鉄化合物を昇華させて前記基体の表面に付着させることで行うことを特徴とする多機能層を有する基体の製造方法。
  9. 請求項5〜7の何れかに記載の多機能層を有する基体の製造方法において、
    前記鉄含有層の形成は、前記基体を鉄塩水溶液中に浸漬させて処理することにより行うことを特徴とする多機能層を有する基体の製造方法。
  10. 請求項5〜7の何れかに記載の多機能層を有する基体の製造方法において、
    前記鉄含有層の形成は、鉄又は鉄酸化物を物理蒸着させることにより行うことを特徴とする多機能層を有する基体の製造方法。
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