JP5833256B2 - ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、不純物のリンの含有の少ないケイ素含有アルミニウム合金鋳塊を製造する製造方法に関する。
ケイ素含有アルミニウム合金の連続鋳造棒等の製造原料として用いられるケイ素塊はリンを含有している。このようなケイ素塊中の不純物リンは、ケイ素塊を製造する過程において、原材料の硅石や、還元に用いる炭素から持ち込まれていると考えられる。
このようなリン含有ケイ素塊を原料の一部に用いてアルミニウム合金溶湯を調整してインゴットを鋳造し、このインゴットを圧延等により加工した場合には、インゴットに含有されているリンにより孔欠陥等を生じるために、所望の強度が得られないし、例えば化学処理を行った場合に均一なエッチングがなされず、製品の品質の低下を来す。
このようなアルミニウム合金中のリンを除去する方法としては、次のような技術が提案されている。特許文献1には、リンを5ppm以上含有するアルミニウム合金溶湯を、溶湯温度750℃以下で濾過処理することにより、リンを除去することが記載されている。
また、特許文献2には、不純物としてPを含むAlまたはAl合金溶湯中に、MgOと共に酸素を添加し、不純物Pの酸化物および/またはPとMgとの複合酸化物を形成させてこれを分離することによって、不純物のリンを除去することが記載されている。
特許文献3には、溶湯温度650〜850℃でPを含有するアルミニウム溶湯にMgを添加してPとMgとの化合物を形成するとともに、塩素ガス又は塩化物を吹き込みMgCl2を形成し、前記MgCl2にPとMgとの化合物を吸収させつつ浮上させて溶湯中のPを除去することが記載されている。また、特許文献3には、溶湯温度650〜850℃でPを含有するアルミニウム溶湯にCaを添加してPとCaとの化合物を形成するとともに、塩素ガス又は塩化物を吹き込みCaCl2を形成し、前記CaCl2にPとMgとの化合物を吸収させつつ浮上させて溶湯中のPを除去することも記載されている。
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載の技術では、それぞれ次のような問題があった。即ち、特許文献1の技術では、微細なリン化アルミニウム粒子も混在しているので、この微細粒子が濾過フィルターを通過して除去できないリンが存在するという問題や、前記微細粒子が濾過フィルターに目詰まりを発生させるという問題があった。
また、特許文献2の技術では、溶湯中に酸素を吹き込むので、溶湯の酸化ロス(アルミニウムロス)を生じるという問題があった。
また、特許文献3の技術では、溶湯中に塩素ガス又は塩化物を多量に吹き込むので、環境負荷が大きいものとなるし、リンの除去率も十分なものではなかった。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、鋳造を停止しなければならないようなフィルターの目詰まりを防止することができ、アルミニウムロスを抑制できると共に、得られるケイ素含有アルミニウム合金鋳塊における不純物のリンの含有率を十分に低減することのできる、ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法を提供することを目的とする。
ケイ素塊としてのケイ素インゴット等には、例えば硅石を炭素で還元してインゴットに形成する段階において、リンがリン化合物等として存在するが、この不純物のリンは、ケイ素インゴット等の最終凝固部に、特に最終凝固部の表面に高濃度に分布していることを本発明者は突きとめ、このような新規な知見をもとに鋭意研究した結果、ケイ素インゴット等を解砕した解砕物を、その表面における最終凝固部の有無によって選別した上で、最終凝固部が存在しない解砕物についてそのまま溶解炉に投入するものとし(第1発明)、又は、最終凝固部が存在する解砕物について水洗処理をした後に溶解炉に投入するものとし(第2発明)、或いは「最終凝固部が存在しない解砕物」および「最終凝固部が存在する解砕物を水洗処理したもの」の両方を溶解炉に投入するものとする(第3発明)ことにより、得られるケイ素含有アルミニウム合金鋳塊における不純物のリンの含有率を低減できることを見出すに至り、本発明を完成したものである。即ち、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。なお、前記「最終凝固部」は、後述するように、金属光沢を有しない等の外観上の特異な特徴を呈するので、本明細書では、「外観特異部」と言う場合がある。
[1]不純物としてリンを含有した複数個のケイ素塊の中から、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部が表面に認められないケイ素塊を選別手段を用いて選び出す選別工程と、
アルミニウム原料及び前記選別工程で選び出された外観特異部を有しないケイ素塊を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
アルミニウム原料及び前記選別工程で選び出された外観特異部を有しないケイ素塊を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[2]不純物としてリンを含有した複数個のケイ素塊の中から、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部が表面に認められるケイ素塊を選別手段を用いて選び出す選別工程と、
前記選別工程で選び出された、外観特異部を有するケイ素塊に水洗処理を行う水洗工程と、
アルミニウム原料及び前記水洗工程を経て得られたケイ素塊を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
前記選別工程で選び出された、外観特異部を有するケイ素塊に水洗処理を行う水洗工程と、
アルミニウム原料及び前記水洗工程を経て得られたケイ素塊を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[3]不純物としてリンを含有した複数個のケイ素塊の中から、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部が表面に認められるケイ素塊を選別手段を用いて選び出す選別工程と、
前記選別工程で選び出された、外観特異部を有するケイ素塊に水洗処理を行う水洗工程と、
アルミニウム原料及び前記水洗工程を経て得られたケイ素塊並びに前記選別工程で選び出されなかった且つ水洗処理が行われていないケイ素塊を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
前記選別工程で選び出された、外観特異部を有するケイ素塊に水洗処理を行う水洗工程と、
アルミニウム原料及び前記水洗工程を経て得られたケイ素塊並びに前記選別工程で選び出されなかった且つ水洗処理が行われていないケイ素塊を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[4]前記選別工程において前記選別手段が外観特異部として認定するものは、ケイ素塊の表面における金属光沢を有しない部分、ケイ素塊の表面における粒状凹凸部分、又は、ケイ素塊の表面における色が白色、灰白色又は灰緑色である部分である前項1〜3のいずれか1項に記載のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[5]前記選別手段は、光学的手法により外観特異部の有無を判定し、この判定結果に基づいてケイ素塊を選別するものである前項1〜4のいずれか1項に記載のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[6]前記選別手段は、前記ケイ素塊に光を照射した際に該ケイ素塊が光を反射した反射率を測定し、この反射率データに基づいてケイ素塊を選別するものである前項1〜4のいずれか1項に記載のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[7]前記選別手段は、前記ケイ素塊に光を照射した際に該ケイ素塊が光を吸収した吸収率を測定し、この吸収率データに基づいてケイ素塊を選別するものである前項1〜4のいずれか1項に記載のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[8]前記選別手段は、人間の眼により外観特異部の有無を判定し、この判定結果に基づいてケイ素塊を選別するものである前項1〜4のいずれか1項に記載のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[9]アルミニウム原料と、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部を表面に有しないケイ素塊と、を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[10]アルミニウム原料と、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部を表面に有するケイ素塊に水洗が行われたものと、を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[11]アルミニウム原料と、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部を表面に有しないケイ素塊と、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部を表面に有するケイ素塊に水洗が行われたものと、を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[12]前記鋳造加工で得られたケイ素含有アルミニウム合金鋳塊におけるリン含有率が5ppm以下である前項1〜11のいずれか1項に記載のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
[13]ケイ素塊を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段で搬送されているケイ素塊の表面の外観特異部の有無を判定する判定手段と、
前記判定手段により外観特異部有りと判定されたケイ素塊と、前記判定手段により外観特異部無しと判定されたケイ素塊とを分別する分別手段と、を備えることを特徴とする選別装置。
前記搬送手段で搬送されているケイ素塊の表面の外観特異部の有無を判定する判定手段と、
前記判定手段により外観特異部有りと判定されたケイ素塊と、前記判定手段により外観特異部無しと判定されたケイ素塊とを分別する分別手段と、を備えることを特徴とする選別装置。
[14]前記判定手段は、ケイ素塊の表面における金属光沢を有しない部分、ケイ素塊の表面における粒状凹凸部分、又は、ケイ素塊の表面における色が白色、灰白色又は灰緑色である部分を外観特異部として判定する前項13に記載の選別装置。
[15]前記判定手段は、光学的手法により各ケイ素塊における外観特異部の有無を判定する前項13または14に記載の選別装置。
[16]前記判定手段は、CCDカメラを含む構成である前項13〜15のいずれか1項に記載の選別装置。
[17]前記分別手段は、前記搬送手段の搬送方向の前方側に配置され、前記判定手段における各ケイ素塊の判定結果に基づいて該判定手段から出される指示に基づいて、前記搬送手段に近づく又は前記搬送手段から遠ざかる水平移動動作を行うものとなされている前項13〜16のいずれか1項に記載の選別装置。
[1]の発明では、複数個のケイ素塊の中から、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部が表面に認められないケイ素塊を選別手段を用いて選び出し、この選び出された外観特異部(最終凝固部)を有しないケイ素塊をケイ素原料として用いるから、不純物のリンの含有率を十分に低減したケイ素含有アルミニウム合金鋳塊を製造できる。ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊におけるリン含有率を5ppm以下に抑制することが可能となる。
アルミニウム合金溶湯中に存在しているリンを分離除去する手法である従来技術と比較して、リンを十分に除去できる。また、溶解炉に投入する前の段階で(アルミニウム合金溶湯になる前の段階で)の選別によってリンの存在の少ないケイ素塊を選び出しているので、アルミニウムロスを十分に抑制することができる。
[2]の発明では、複数個のケイ素塊の中から、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部が表面に認められるケイ素塊を選別手段を用いて選び出し、この選び出したケイ素塊(外観特異部を有するケイ素塊)に水洗処理を行ったものをケイ素原料として用いるものであり、前記水洗処理によりケイ素塊の表面のリン(リン化合物を含む)を十分に洗浄除去することができて、不純物のリンの含有率を十分に低減したケイ素含有アルミニウム合金鋳塊を製造できる。ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊におけるリン含有率を5ppm以下に抑制することが可能となる。
アルミニウム合金溶湯中に存在しているリンを分離除去する手法である従来技術と比較して、リンを十分に除去できるし、水による洗浄であるからリンの除去操作も容易であって生産性も向上できる。
また、溶解炉に投入する前の段階で(アルミニウム合金溶湯になる前の段階で)のケイ素塊に対する水洗処理でリンを洗浄除去する手法であるので、アルミニウムロスを十分に抑制することができる。
[3]の発明では、ケイ素塊として、「水洗工程を経て得られたケイ素塊」と「選別工程で選び出されなかった且つ水洗処理が行われていないケイ素塊」の両方を用いるので、ケイ素原料を無駄なく用いつつ、不純物のリンの含有率を十分に低減したケイ素含有アルミニウム合金鋳塊を製造できる。ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊におけるリン含有率を5ppm以下に抑制することが可能となる。
アルミニウム合金溶湯中に存在しているリンを分離除去する手法である従来技術と比較して、リンを十分に除去できるし、水による洗浄であるからリンの除去操作も容易であって生産性も向上できる。
また、溶解炉に投入する前の段階で(アルミニウム合金溶湯になる前の段階で)のケイ素塊に対する水洗処理でリンを洗浄除去する手法であるので、アルミニウムロスを十分に抑制することができる。
[4]の発明では、ケイ素塊において外観特異部(最終凝固部)が存在するか否かを十分な正確性(確実性)をもって判断することができ、これにより不純物のリンの含有率をさらに低減できる。
[5]の発明では、光学的手法により外観特異部の有無を判定するから、ケイ素塊において外観特異部(最終凝固部)が存在するか否かをさらに十分な正確性(確実性)をもって判断することができ、これにより不純物のリンの含有率をより一層低減できる。
[6]及び[7]の発明では、ケイ素塊において外観特異部(最終凝固部)が存在するか否かをより一層十分な正確性(確実性)をもって判断することができる。
[8]の発明では、人間の眼により外観特異部の有無を判定するから、より簡易な手法で、ケイ素塊において外観特異部(最終凝固部)が存在するか否かを十分な正確性(確実性)をもって判断することができる。
[9]の発明では、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部(最終凝固部)を表面に有しないケイ素塊をケイ素原料として用いるから、不純物のリンの含有率を十分に低減したケイ素含有アルミニウム合金鋳塊を製造できる。ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊におけるリン含有率を5ppm以下に抑制することが可能となる。また、アルミニウムロスを十分に抑制できると共に、鋳造を停止しなければならないようなフィルターの目詰まりも防止できて生産性を向上させることができる。
[10]の発明では、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部を表面に有するケイ素塊に水洗が行われたものをケイ素原料として用いるから、不純物のリンの含有率を十分に低減したケイ素含有アルミニウム合金鋳塊を製造できる。ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊におけるリン含有率を5ppm以下に抑制することが可能となる。また、アルミニウムロスを十分に抑制できると共に、鋳造を停止しなければならないようなフィルターの目詰まりも防止できて生産性を向上させることができる。
[11]の発明では、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部を表面に有しないケイ素塊と、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部を表面に有するケイ素塊に水洗が行われたものと、をケイ素原料として用いるから、不純物のリンの含有率を十分に低減したケイ素含有アルミニウム合金鋳塊を製造できる。ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊におけるリン含有率を5ppm以下に抑制することが可能となる。また、アルミニウムロスを十分に抑制できると共に、鋳造を停止しなければならないようなフィルターの目詰まりも防止できて生産性を向上させることができる。
[12]の発明では、リン含有率が5ppm以下のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊を製造できる。
[13]の発明では、ケイ素塊において外観特異部(最終凝固部)が存在するか否かを連続して正確に分別することができる。
[14]の発明では、ケイ素塊において外観特異部(最終凝固部)が存在するか否かを十分な正確性(確実性)をもって判定することができる。
[15]の発明では、光学的手法により外観特異部の有無を判定するから、ケイ素塊において外観特異部(最終凝固部)が存在するか否かをさらに十分な正確性(確実性)をもって判定することができるし、判定速度も速い。
[16]の発明では、判定手段は、CCDカメラを含む構成であるから、例えば、CCDカメラで撮影した撮影画像を二値化して判定することにより、外観特異部(最終凝固部)が存在するか否かをより精度高く判定することができるし、判定速度も速い。
[17]の発明では、分別手段は、搬送手段の搬送方向の前方側に配置され、判定手段における各ケイ素塊の判定結果に基づいて該判定手段から出される指示に基づいて、搬送手段に近づく又は搬送手段から遠ざかる水平移動動作を行うものとなされているから、搬送手段により各ケイ素塊が連続的に搬送されてきた場合であっても、分別手段によって「外観特異部を有しないケイ素塊」と「外観特異部を有するケイ素塊」とに精度高く分別することができる。
以下、本発明に係るケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法の一例について詳細に説明する。
本発明では、原料としてケイ素塊(不純物としてリンを含有したケイ素塊)を用いる。ケイ素塊としてのケイ素インゴット11等には、例えば硅石を炭素で還元してインゴットに形成する段階において、リンがリン化合物等として存在するが、前述したとおり、この不純物のリンは、ケイ素インゴットの最終凝固部に、特に最終凝固部の表面に高濃度に分布していることを本発明者は突きとめた。前記最終凝固部とは、溶融したケイ素を鋳型10に流し込むと、溶融ケイ素は、冷却されて、鋳型の壁面の近傍から凝固していき、最終的に鋳型10上部の開口面にある溶融ケイ素の上面部が最後に凝固するが、この最後に凝固する凝固部を意味する。たとえば、鋳型内の溶融ケイ素の体積の95%以上が凝固した後において、残された溶融ケイ素が最終的に凝固した部分を「最終凝固部」(上面凝固部)と定義できる。
[第1の製造方法]
本発明の第1の製造方法は、解砕工程と、選別工程と、溶湯形成工程と、鋳造工程と、を含む。
本発明の第1の製造方法は、解砕工程と、選別工程と、溶湯形成工程と、鋳造工程と、を含む。
前記解砕工程において、ケイ素インゴット(不純物としてリンを含有する)11を解砕して複数個の解砕物12を得る。例えば、クラッシャー(解砕機)を用いてケイ素インゴット11を解砕する。
前記解砕物の大きさは、長径の平均値で30cm以下とする(粉末状も含む)のが好ましい。中でも、前記解砕物の大きさは、長径の平均値で1cm〜30cmの範囲とするのが好ましい。なお、この場合、解砕時に生じた粉末状のものも、のちの溶湯形成工程において前記1cm〜30cmの解砕物と一緒に、溶解炉に投入してもよい。
前記選別工程では、前記解砕工程で得られた複数個の解砕物(ケイ素塊)12の中から、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部20が表面に認められない解砕物12Aを選別手段を用いて選び出す(図1参照)。
前記溶湯形成工程では、アルミニウム原料及び前記選別工程で選び出された外観特異部を有しないケイ素塊12Aを少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る。前記溶融のための溶湯温度は、通常、770℃〜870℃の範囲である。
なお、第1の製造方法では、選別工程で選び出された外観特異部を有しない解砕物12Aに対して水洗処理を行わずにそのまま該解砕物12Aを溶解炉に投入する。
前記アルミニウム原料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム地金等が挙げられる。
前記2つの原料以外に、必要に応じて、他の金属材料(銅、マグネシウム等)を溶解炉に投入してもよい。また、前記「選別工程で選び出された外観特異部を有しない解砕物12A」と共に例えば「選別工程を経ていない解砕物12」を溶解炉に投入してもよいが、このような選別工程を経ていない解砕物は、不純物リン含有率低減効果を十分に得る観点から、極力投入しない方が望ましいことは言うまでもない。
前記鋳造工程では、前記溶湯形成工程で得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊(ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊)を得る。前記鋳造により、ケイ素含有アルミニウム合金インゴットに加工してもよいし、ケイ素含有アルミニウム合金の連続鋳造棒に加工してもよく、鋳造加工して得られる鋳塊の形状は特に限定されない。
第1の製造方法は、不純物のリンの含有率をより十分に低減できるので、例えば、塑性加工(圧延加工、押出加工、鍛造加工など)用2000系、5000系、6000系アルミニウム合金の鋳塊の製造方法として好適である。
[第2の製造方法]
本発明の第2の製造方法は、解砕工程と、選別工程と、水洗工程と、溶湯形成工程と、鋳造工程と、を含む。
本発明の第2の製造方法は、解砕工程と、選別工程と、水洗工程と、溶湯形成工程と、鋳造工程と、を含む。
前記解砕工程において、ケイ素インゴット(不純物としてリンを含有する)11を解砕して複数個の解砕物12を得る。例えば、クラッシャー(解砕機)を用いてケイ素インゴット11を解砕する。
前記解砕物の大きさは、長径の平均値で30cm以下とする(粉末状も含む)のが好ましい。中でも、前記解砕物の大きさは、長径の平均値で1cm〜30cmの範囲とするのが好ましい。なお、この場合、解砕時に生じた粉末状のものも、のちの溶湯形成工程において前記1cm〜30cmの解砕物と一緒に、溶解炉に投入してもよい。
前記選別工程では、前記解砕工程で得られた複数個の解砕物(ケイ素塊)12の中から、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部20が表面に認められる解砕物12Bを選別手段を用いて選び出す(図2参照)。
前記水洗工程では、前記選別工程で選び出された「外観特異部を有する解砕物12B」に水洗処理を行う(図2参照)。次いで、前記水洗処理を経た解砕物の付着水を、乾燥や拭き取り等により除去した後、これら複数個の解砕物を、後の溶湯形成工程で溶解炉に投入する。
前記水洗処理とは、前記最終凝固部の表面の少なくとも一部が水で洗浄されればよく、前記最終凝固部の表面において水で洗浄されない部分があってもよい。
前記水洗処理は、解砕物12Bを水13に浸漬して行ってもよいし(図2参照)、解砕物12Bに水13を噴霧して行ってもよく、その手法は特に限定されない。
上記のような水洗処理を行うことにより、解砕物12Bの表面に凝集していることの多いリン(リン化合物を含む)を十分に洗浄除去することができる。
前記水洗処理を行う際の水の温度は5℃〜90℃であるのが好ましい。5℃〜90℃の水を用いることにより、水洗によるリンの溶解除去性をより向上させることができる。なお、後の工程で解砕物を搬送、移動させることを伴う等の場合には、水の温度は40℃〜60℃であるのがより好ましい。40℃〜60℃とすることで、作業の安全性を向上させることができる。
前記溶湯形成工程では、アルミニウム原料及び前記水洗工程を経て得られた解砕物を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る。前記溶融のための溶湯温度は、通常、770℃〜870℃の範囲である。
前記アルミニウム原料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウム地金等が挙げられる。
前記2つの原料以外に、必要に応じて、他の金属材料(銅、マグネシウム等)を溶解炉に投入してもよい。なお、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、前記「水洗工程を経て得られた解砕物」と共に例えば「選別工程を経ていない解砕物12」を溶解炉に投入することは目的とする合金仕様によっては排除しないが、このような選別工程を経ていない解砕物は、不純物リン含有率低減効果を十分に得る目的の合金仕様においては、極力投入しない方が望ましいことは言うまでもない。
前記鋳造工程では、前記溶湯形成工程で得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊(ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊)を得る。前記鋳造により、ケイ素含有アルミニウム合金インゴットに加工してもよいし、ケイ素含有アルミニウム合金の連続鋳造棒に加工してもよく、鋳造加工して得られる鋳塊の形状は特に限定されない。
第2の製造方法は、不純物のリンの含有率を十分に低減できるので、例えば、鋳物用、ダイカスト用4000系アルミニウム合金の鋳塊の製造方法として好適である。
[第3の製造方法]
この第3の製造方法では、第2の製造方法の途中で得られた解砕物(前記選別工程で選び出された外観特異部を有しない解砕物)12Aおよび第2の製造方法の途中で得られた解砕物(前記水洗工程を経て得られた解砕物)12Bの両方並びにアルミニウム原料を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る(図3参照)。アルミニウム原料、解砕物12Aおよび解砕物12Bを少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入する点を除いて、他の製造手法や製造条件等は、第2の製造方法と同様であるので、その詳細な説明は省略する。アルミニウム原料、解砕物12Aおよび解砕物12Bを少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入する点を除いて、他の製造手法や製造条件等は、第2の製造方法と同様にして、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊(ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊)を得る。
この第3の製造方法では、第2の製造方法の途中で得られた解砕物(前記選別工程で選び出された外観特異部を有しない解砕物)12Aおよび第2の製造方法の途中で得られた解砕物(前記水洗工程を経て得られた解砕物)12Bの両方並びにアルミニウム原料を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る(図3参照)。アルミニウム原料、解砕物12Aおよび解砕物12Bを少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入する点を除いて、他の製造手法や製造条件等は、第2の製造方法と同様であるので、その詳細な説明は省略する。アルミニウム原料、解砕物12Aおよび解砕物12Bを少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入する点を除いて、他の製造手法や製造条件等は、第2の製造方法と同様にして、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊(ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊)を得る。
第3の製造方法は、不純物のリンの含有率を十分に低減できるので、例えば、塑性加工(圧延加工、押出加工、鍛造加工など)用4000系アルミニウム合金の鋳塊の製造方法として好適である。
次に、本発明の第1〜第3の製造方法における選別工程について詳細に説明する。前記選別工程において選別手段が外観特異部として認定するものとしては、以下のものが挙げられるが、
1)解砕物の表面における金属光沢を有しない部分
2)解砕物の表面における色が白色、灰白色又は灰緑色である部分
3)解砕物の表面における粒状凹凸部分
特にこれらに限定されるものではない。
1)解砕物の表面における金属光沢を有しない部分
2)解砕物の表面における色が白色、灰白色又は灰緑色である部分
3)解砕物の表面における粒状凹凸部分
特にこれらに限定されるものではない。
前記1)については表面における金属光沢部の有無を選別手段が判定して複数個の解砕物12を選別するものである。前記解砕工程で得られた複数個の解砕物12において、金属光沢を有する部位は、へき開面(最終凝固部を含まない)であり、この金属光沢を有しない部位は、最終凝固部である。金属光沢を有する部位(へき開面)は、光の反射率が高く、照射された入射光のうち70%以上を反射する(反射率70%以上)のに対し、金属光沢を有しない部位(最終凝固部)は、光の反射率が低く、照射された入射光のうち反射するのは40%以下(反射率40%以下)である。従って、複数個の解砕物12に光(自然光でもよい)を当てて、反射する光を人間の眼で見て金属光沢部の有無を判定することができるし、或いは、反射光を反射率計で測定することにより金属光沢部の有無を判定することができる。このような光学的手法により金属光沢の有無を判定し、この判定結果に基づいて複数個の解砕物12を選別することができる。即ち、金属光沢を有する(外観特異部を有しない)解砕物12Aと、金属光沢を有しない部分(外観特異部)がある解砕物12Bとに選別することができる。
前記2)については表面における色を選別手段が判定して複数個の解砕物12を選別するものである。解砕物12の表面における色の種類を8種類に分け、それぞれについてX線回折測定を行って化合物を同定した結果、P化合物が表面に濃縮された状態の色は、白色、灰白色又は灰緑色であることが判った。従って、複数個の解砕物12に光(自然光でもよい)を当てて、反射する光を人間の眼で見てその認識される色から、外観特異部(最終凝固部)の有無を判定し、この判定結果に基づいて複数個の解砕物12を選別することができる。即ち、白色部、灰白色部又は灰緑色部(外観特異部)を有しない解砕物12Aと、白色部、灰白色部又は灰緑色部(外観特異部)を有する解砕物12Bとに選別することができる。
前記3)については表面における形態を選別手段が判定して複数個の解砕物12を選別するものである。前記形態としては、例えば、粒状凹凸部(図4の写真で視認できる部位)、へき開面(図5の写真で視認できる部位)等が挙げられる。前記X線回折測定による化合物同定の結果、P化合物が表面に濃縮された部位であることがわかった白色、灰白色又は灰緑色の部分は、表面の形態が特異であって、表面に粒状凹凸部が存在する(図4参照)。従って、このような粒状凹凸部の存在の有無を判定し、この判定結果に基づいて複数個の解砕物12を選別することができる。即ち、粒状凹凸部(外観特異部)を有しない解砕物12Aと、粒状凹凸部(外観特異部)を有する解砕物12Bとに選別することができる。また、金属光沢を有する部分は、へき開面であるから、該へき開面に着目して、非へき開面(外観特異部)を有しない解砕物12Aと、非へき開面(外観特異部)を有する解砕物12Bとに選別することができる。
前記選別工程で用いられる選別装置30の一実施形態を図6に示す。前記選別装置30は、ベルトコンベア等の第1搬送手段31と、前記第1搬送手段31の搬送方向の一部の上面側に配置された第1判定手段(第1検査手段)33と、前記第1搬送手段31の搬送方向の前方側に配置された第1分別手段34と、搬送方向と反対方向の先端部が前記第1搬送手段31の搬送方向の前方先端部の下側に重なるように配置されたベルトコンベア等の第2搬送手段41と、前記第2搬送手段41の搬送方向の一部の上面側に配置された第2判定手段(第2検査手段)43と、前記第2搬送手段41の搬送方向の前方側に配置された第2分別手段44と、を備える。
前記第1搬送手段31は、選別対象の解砕物12を搬送する。図6において、35は、第1搬送手段31に解砕物12を供給する供給口となるホッパーである。前記第2搬送手段41は、前記第1搬送手段31から落下した解砕物12Bを受け取って搬送する。
前記第1判定手段33は、第1搬送手段31で搬送されている解砕物12について外観特異部(最終凝固部)20の有無を判定する。同様に、前記第2判定手段43は、第2搬送手段41で搬送されている解砕物12について外観特異部(最終凝固部)20の有無を判定する。前記外観特異部としては、解砕物の表面における金属光沢を有しない部分、解砕物の表面における粒状凹凸部分、又は、解砕物の表面における色が白色、灰白色又は灰緑色である部分等が挙げられる。
前記第1分別手段34は、前記第1判定手段33における各解砕物の判定結果に基づいて該第1判定手段33から出される指示に基づいて、第1搬送手段31に近づく又は第1搬送手段31から遠ざかる等の水平移動動作を行うものとなされている。
同様に、前記第2分別手段44は、前記第2判定手段43における各解砕物の判定結果に基づいて該第2判定手段43から出される指示に基づいて、第2搬送手段41に近づく又は第2搬送手段41から遠ざかる等の水平移動動作を行うものとなされている。
前記第1判定手段33及び前記第1分別手段34により第1選別手段32が構成されている。また、前記第2判定手段43及び前記第2分別手段44により第2選別手段42が構成されている。
本実施形態では、前記第1判定手段33及び前記第2判定手段43は、CCDカメラを含む構成である。しかして、前記第1判定手段33は、前記第1搬送手段31で搬送されてくる各解砕物12を1個づつCCDカメラで撮影し、その撮影画像を二値化する。また、前記第2判定手段43は、前記第2搬送手段41で搬送されてくる各解砕物12を1個づつCCDカメラで撮影し、その撮影画像を二値化する。
この二値化は、例えば、各解砕物12の光沢、色および形態のうち少なくともいずれか1つについて行う。例えば、二値化の一例を挙げると、金属へき開面を有する解砕物に光を当てて反射してくる反射光を100としたとき、各解砕物に光を当てた時の反射光が40未満であったものを「黒」とし、同反射光が40以上であったものを「白」として画像の二値化を行う。そして、二値化画像に「黒」が存在しなかった解砕物12Aは、第1分別手段34を第1搬送手段31に近づけることにより第1搬送手段31から第1分別手段34で受け取る一方、二値化画像に「黒」が存在した解砕物12Bは、第1分別手段34を第1搬送手段31から遠ざけることにより第1搬送手段31から前記第2搬送手段41の上に落下させる(第1分別手段34で受け取らずに落下させる)。
次いで、前記第2搬送手段41で搬送されてくる解砕物は、前記第1選別手段32による選別作業を経て、その殆どが、外観特異部を有する解砕物12Bであるが、前記同様に、前記第2判定手段43で撮影して得た二値化画像に「黒」が存在しなかった解砕物12Aは、第2分別手段44を第2搬送手段41に近づけることにより第2搬送手段41から第2分別手段44で受け取る一方、二値化画像に「黒」が存在した解砕物12Bは、第2分別手段44を第2搬送手段41から遠ざけることにより第2搬送手段41から分別容器45内に落下させる(第2分別手段44で受け取らずに落下させる)。
こうして、解砕物12(外観特異部を有しない解砕物12Aおよび外観特異部を有する解砕物12Bからなる解砕物)から、第1、2分別手段34、44で受け取った「外観特異部を有しない解砕物12A」と、分別容器45内に受け取った「外観特異部を有する解砕物12B」とに選別することができる(図6参照)。
このような解砕物の選別を行った後に、本発明の第1〜第3製造方法として既に説明した選別工程後の工程を実施する(図1〜3参照)。
なお、図6に示す選別装置30では、解砕物の選別の確実性(正確性)を向上させるために、搬送手段、判定手段及び分別手段からなる選別機構部を2台直列に配置した構成を採用しているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、搬送手段、判定手段及び分別手段からなる選別機構部を1台備えた構成を採用してもよいし、或いは、搬送手段、判定手段及び分別手段からなる選別機構部を3台直列に配置した構成を採用してもよい。
また、図6に示す選別装置30は、選別手段の一例を示したものに過ぎず、本発明の製造方法における選別工程は、図6に示す選別装置30を使用して行うものに特に限定されるものではない。
本発明の製造方法によれば、リン含有率が5ppm以下(0ppmを含む)のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造が可能となる(後述する実施例1〜3参照)。
前記鋳造加工の手法としては、特に限定されるものではないが、例えば、半連続鋳造法、水平連続鋳造法、ストリップ鋳造法、重力鋳造法等が挙げられるが、いかなる鋳造方法も使用できる。
本発明の製造方法は、ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊(ケイ素含有アルミニウム合金鋳造品)を製造するものであり、Al、Si以外の他の含有成分に特に制限はないが、アルミニウム合金組成としては、2000系合金、3000系合金、4000系合金、5000系合金、6000系合金とするのが好適である。特にSiを多く配合する合金系、例えば4000系合金とする場合の効果(本発明の効果)が大きく、好ましい。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<実施例1>
硅石を還元処理することにより得られたケイ素塊(リン含有率230ppm)を加熱溶融させたものを鋳型10に流し込んで自然冷却させて直方体形状のケイ素インゴット11を得た(図1参照)。前記自然冷却により、溶融ケイ素の凝固は、鋳型外周枠部の近傍から進行し上側露出面で凝固が完了した。
硅石を還元処理することにより得られたケイ素塊(リン含有率230ppm)を加熱溶融させたものを鋳型10に流し込んで自然冷却させて直方体形状のケイ素インゴット11を得た(図1参照)。前記自然冷却により、溶融ケイ素の凝固は、鋳型外周枠部の近傍から進行し上側露出面で凝固が完了した。
次いで、図1に示すように、鋳型10から直方体形状のケイ素インゴット11を取り出し、このケイ素インゴットを解砕して複数個の解砕物12を得た。前記解砕物の大きさは、長径の平均値が10cmである。しかる後、これら複数個の解砕物12について、その表面を目視することにより、金属光沢を有しない部分(外観特異部)が存在しない(全表面が金属光沢を有する)解砕物12Aと、金属光沢を有しない部分(外観特異部)が存在する解砕物12Bとに分けた。
次に、前記選び出した外観特異部を有しない解砕物12Aを溶解炉に投入し、さらにアルミニウム含有率が99.7質量%のアルミニウム地金、銅含有率が99.9質量%の銅地金、マグネシウム含有率が99.9質量%のマグネシウム地金を溶解炉に投入して、850℃に加熱することによってアルミニウム合金溶湯を調製した。前記アルミニウム合金溶湯におけるケイ素含有率が11質量%、銅含有率が4質量%、マグネシウム含有率が0.5質量%、アルミニウム含有率が84.5質量%になるように前記各材料を投入した。なお、外観特異部が存在する解砕物12Bは、溶解炉に投入しないものとした。
前記アルミニウム合金溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素含有アルミニウム合金インゴット(ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊)を得た。
<実施例2>
硅石を還元処理することにより得られたケイ素塊(リン含有率は実施例1で用いたケイ素塊のリン含有率と同一)を加熱溶融させたものを鋳型10に流し込んで自然冷却させて直方体形状のケイ素インゴット11を得た(図2参照)。
硅石を還元処理することにより得られたケイ素塊(リン含有率は実施例1で用いたケイ素塊のリン含有率と同一)を加熱溶融させたものを鋳型10に流し込んで自然冷却させて直方体形状のケイ素インゴット11を得た(図2参照)。
次いで、図2に示すように、鋳型10から直方体形状のケイ素インゴット11を取り出し、このケイ素インゴットを解砕して複数個の解砕物12を得た。前記解砕物の大きさは、長径の平均値が10cmである。しかる後、これら複数個の解砕物12について、その表面を目視することにより、金属光沢を有しない部分(外観特異部)が存在しない(全表面が金属光沢を有する)解砕物12Aと、金属光沢を有しない部分(外観特異部)が存在する解砕物12Bとに分けた。
次に、前記選別した複数個の解砕物12Bを60℃の水13に30分間浸漬する水洗処理を行った(図2参照)。次いで、取り出した解砕物から乾燥により付着水を除去した後、これら解砕物を溶解炉に投入し、さらにアルミニウム含有率が99.7質量%のアルミニウム地金、銅含有率が99.9質量%の銅地金、マグネシウム含有率が99.9質量%のマグネシウム地金を溶解炉に投入して、850℃に加熱することによってアルミニウム合金溶湯を調製した。前記アルミニウム合金溶湯におけるケイ素含有率が11質量%、銅含有率が4質量%、マグネシウム含有率が0.5質量%、アルミニウム含有率が84.5質量%になるように前記各材料を投入した。なお、外観特異部が存在しない解砕物12Aは、溶解炉に投入しないものとした。
前記アルミニウム合金溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素含有アルミニウム合金インゴット(ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊)を得た。
<実施例3>
硅石を還元処理することにより得られたケイ素塊(リン含有率は実施例1で用いたケイ素塊のリン含有率と同一)を加熱溶融させたものを鋳型10に流し込んで自然冷却させて直方体形状のケイ素インゴット11を得た(図3参照)。
硅石を還元処理することにより得られたケイ素塊(リン含有率は実施例1で用いたケイ素塊のリン含有率と同一)を加熱溶融させたものを鋳型10に流し込んで自然冷却させて直方体形状のケイ素インゴット11を得た(図3参照)。
次いで、図3に示すように、鋳型10から直方体形状のケイ素インゴット11を取り出し、このケイ素インゴットを解砕して複数個の解砕物12を得た。前記解砕物の大きさは、長径の平均値が10cmである。しかる後、これら複数個の解砕物12について、その表面を目視することにより、金属光沢を有しない部分(外観特異部)が存在しない(全表面が金属光沢を有する)解砕物12Aと、金属光沢を有しない部分(外観特異部)が存在する解砕物12Bとに分けた(図3参照)。
次に、前記選別した複数個の解砕物12Bを60℃の水13に30分間浸漬する水洗処理を行った(図3参照)。次いで、取り出した解砕物12Bから乾燥により付着水を除去した後、これら解砕物12Bを溶解炉に投入すると共に、前記選別した解砕物12Aも溶解炉に投入し(図3参照)、さらにアルミニウム含有率が99.7質量%のアルミニウム地金、銅含有率が99.9質量%の銅地金、マグネシウム含有率が99.9質量%のマグネシウム地金を溶解炉に投入して、850℃に加熱することによってアルミニウム合金溶湯を調製した。前記アルミニウム合金溶湯におけるケイ素含有率が11質量%、銅含有率が4質量%、マグネシウム含有率が0.5質量%、アルミニウム含有率が84.5質量%になるように前記各材料を投入した。
前記アルミニウム合金溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素含有アルミニウム合金インゴット(ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊)を得た。
<比較例1>
硅石を還元処理することにより得られたケイ素塊(リン含有率は実施例1で用いたケイ素塊のリン含有率と同一)を加熱溶融させたものを鋳型に流し込んで自然冷却させた。この自然冷却により、溶融ケイ素の凝固は、鋳型外周枠部の近傍から進行し上側露出面で凝固が完了した。
硅石を還元処理することにより得られたケイ素塊(リン含有率は実施例1で用いたケイ素塊のリン含有率と同一)を加熱溶融させたものを鋳型に流し込んで自然冷却させた。この自然冷却により、溶融ケイ素の凝固は、鋳型外周枠部の近傍から進行し上側露出面で凝固が完了した。
次いで、鋳型から直方体形状のケイ素インゴットを取り出し、このケイ素インゴットを解砕して得た多数個の解砕物を選別することなく溶解炉に投入し、さらにアルミニウム含有率が99.7質量%のアルミニウム地金、銅含有率が99.9質量%の銅地金、マグネシウム含有率が99.9質量%のマグネシウム地金を溶解炉に投入して、850℃に加熱することによってアルミニウム合金溶湯を調製した。前記アルミニウム合金溶湯におけるケイ素含有率が11質量%、銅含有率が4質量%、マグネシウム含有率が0.5質量%、アルミニウム含有率が84.5質量%になるように前記各材料を投入した。前記解砕物の大きさは、長径の平均値が10cmである。
前記アルミニウム合金溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素含有アルミニウム合金インゴット(ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊)を得た。
<実施例4>
硅石を還元処理することにより得られたケイ素塊を加熱溶融させたものを鋳型10に流し込んで自然冷却させて直方体形状のケイ素インゴット11を得た(図2参照)。前記ケイ素インゴットは、各成分の含有率が、それぞれ、Si>99.0質量%、Fe≦0.4質量%、Al≦0.4質量%、Ca≦0.1質量%である。
硅石を還元処理することにより得られたケイ素塊を加熱溶融させたものを鋳型10に流し込んで自然冷却させて直方体形状のケイ素インゴット11を得た(図2参照)。前記ケイ素インゴットは、各成分の含有率が、それぞれ、Si>99.0質量%、Fe≦0.4質量%、Al≦0.4質量%、Ca≦0.1質量%である。
次いで、図2に示すように、鋳型10から直方体形状のケイ素インゴット11を取り出し、このケイ素インゴットを解砕して複数個の解砕物12を得た。前記解砕物の大きさは、長径の平均値が10cmである。しかる後、これら複数個の解砕物12について、その表面を目視することにより、金属光沢を有しない部分(外観特異部)が存在しない(全表面が金属光沢を有する)解砕物12Aと、金属光沢を有しない部分(外観特異部)が存在する解砕物12Bとに分けた。
次に、前記選別した複数個の解砕物12Bを40℃の水13に30分間浸漬する水洗処理を行った(図2参照)。次いで、取り出した解砕物から乾燥により付着水を除去した後、これら解砕物を溶解炉に投入し、さらにアルミニウム含有率が99.7質量%のアルミニウム地金、銅含有率が99.9質量%の銅地金、マグネシウム含有率が99.9質量%のマグネシウム地金を溶解炉に投入して、850℃に加熱することによってアルミニウム合金溶湯を調製した。前記アルミニウム合金溶湯におけるケイ素含有率が11質量%、銅含有率が4.3質量%、マグネシウム含有率が0.55質量%、アルミニウム含有率が84質量%になるように前記各材料を投入した。なお、外観特異部が存在しない解砕物12Aは、溶解炉に投入しないものとした。
前記アルミニウム合金溶湯を鋳造加工することによって、外径が82mmのケイ素含有アルミニウム合金丸棒ビレット(ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊)を得た。
<実施例5>
ケイ素インゴットとして、各成分の含有率が、それぞれ、Si>98.5質量%、Fe≦0.5質量%、Al≦0.5質量%、Ca≦0.3質量%であるケイ素インゴットを用いた以外は、実施例4と同様にして外径が82mmのケイ素含有アルミニウム合金丸棒ビレット(ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊)を得た。
ケイ素インゴットとして、各成分の含有率が、それぞれ、Si>98.5質量%、Fe≦0.5質量%、Al≦0.5質量%、Ca≦0.3質量%であるケイ素インゴットを用いた以外は、実施例4と同様にして外径が82mmのケイ素含有アルミニウム合金丸棒ビレット(ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊)を得た。
なお、不純物リンの含有率は、実施例4で用いたケイ素インゴットよりも、実施例5で用いたケイ素インゴットの方が多い。
上記のようにして得られた各ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊について下記測定法に基づいてリンの含有率を測定した。測定結果を表1、2に示す。
<リン含有率の測定方法>
ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊におけるリン(P)の定量分析は、発光分析装置(島津製作所製「PDA 5500II」)を用いて行った。また、実施例4、5の鋳塊については、前記発光分析装置を用いて、Si、Fe、Cu、Mg、Ti、Caの定量分析も行った。
ケイ素含有アルミニウム合金鋳塊におけるリン(P)の定量分析は、発光分析装置(島津製作所製「PDA 5500II」)を用いて行った。また、実施例4、5の鋳塊については、前記発光分析装置を用いて、Si、Fe、Cu、Mg、Ti、Caの定量分析も行った。
表1から明らかなように、本発明の製造方法で製造された実施例1〜3のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊は、リン含有率が十分に低く抑制されていた。
これに対し、本発明の製造方法を用いずに製造された比較例1のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊は、リン含有率が25ppmであり、リン含有率が高かった。
また、実施例4、5では、P、Fe、Ti、Ca等の微量成分の含有率が互いに相違するケイ素インゴットを用いているが、得られたケイ素含有アルミニウム合金鋳塊は、リン含有率が3ppmであり、従ってケイ素インゴットのグレードが異なっていても、リン含有率を5ppm以下に抑制できることがわかる。
本発明の製造方法で製造されたケイ素含有アルミニウム合金鋳塊は、不純物のリンの含有率が低く抑制されているので、例えば、
1)不純物のリンの含有率が高いものであると外部応力が加わった際にリンの凝集部が割れの起点になる恐れのある製品、部品(具体的には、例えば、自動車鋳物部品など)
2)化学エッチング等の化学反応を伴う工程を経て製造される素材及び外部応力を加えて加工して(圧延、押出、鍛造等)得る製品、部品(具体的には、例えば、電解コンデンサー用箔、板素材、自動車部品など)
として好適に用いられるが、特にこれら例示の用途に限定されるものではない。
1)不純物のリンの含有率が高いものであると外部応力が加わった際にリンの凝集部が割れの起点になる恐れのある製品、部品(具体的には、例えば、自動車鋳物部品など)
2)化学エッチング等の化学反応を伴う工程を経て製造される素材及び外部応力を加えて加工して(圧延、押出、鍛造等)得る製品、部品(具体的には、例えば、電解コンデンサー用箔、板素材、自動車部品など)
として好適に用いられるが、特にこれら例示の用途に限定されるものではない。
本出願は、2012年12月10日付で出願された日本国特許出願特願2012−269240号の優先権主張を伴うものであり、その開示内容は、そのまま本願の一部を構成するものである。
ここで用いられた用語及び説明は、本発明に係る実施形態を説明するために用いられたものであって、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、請求の範囲内であれば、その精神を逸脱するものでない限りいかなる設計的変更をも許容するものである。
11…ケイ素インゴット(ケイ素塊)
12…解砕物(ケイ素塊)
12A…外観特異部を有しない解砕物(ケイ素塊)
12B…外観特異部を有する解砕物(ケイ素塊)
13…水
20…外観特異部
30…選別装置
31…第1搬送手段
32…第1選別手段
33…第1判定手段
34…第1分別手段
41…第2搬送手段
42…第2選別手段
43…第2判定手段
44…第2分別手段
12…解砕物(ケイ素塊)
12A…外観特異部を有しない解砕物(ケイ素塊)
12B…外観特異部を有する解砕物(ケイ素塊)
13…水
20…外観特異部
30…選別装置
31…第1搬送手段
32…第1選別手段
33…第1判定手段
34…第1分別手段
41…第2搬送手段
42…第2選別手段
43…第2判定手段
44…第2分別手段
Claims (10)
- 不純物としてリンを含有した複数個のケイ素塊の中から、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部が表面に認められないケイ素塊を選別手段を用いて選び出す選別工程と、
アルミニウム原料及び前記選別工程で選び出された外観特異部を有しないケイ素塊を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。 - 不純物としてリンを含有した複数個のケイ素塊の中から、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部が表面に認められるケイ素塊を選別手段を用いて選び出す選別工程と、
前記選別工程で選び出された、外観特異部を有するケイ素塊に水洗処理を行う水洗工程と、
アルミニウム原料及び前記水洗工程を経て得られたケイ素塊を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。 - 不純物としてリンを含有した複数個のケイ素塊の中から、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部が表面に認められるケイ素塊を選別手段を用いて選び出す選別工程と、
前記選別工程で選び出された、外観特異部を有するケイ素塊に水洗処理を行う水洗工程と、
アルミニウム原料及び前記水洗工程を経て得られたケイ素塊並びに前記選別工程で選び出されなかった且つ水洗処理が行われていないケイ素塊を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。 - 前記選別手段は、光学的手法により各ケイ素塊における外観特異部の有無を判定し、この判定結果に基づいてケイ素塊を選別するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
- 前記選別手段は、前記ケイ素塊に光を照射した際に該ケイ素塊が光を反射した反射率を測定し、この反射率データに基づいてケイ素塊を選別するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
- 前記選別手段は、前記ケイ素塊に光を照射した際に該ケイ素塊が光を吸収した吸収率を測定し、この吸収率データに基づいてケイ素塊を選別するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
- 前記選別手段は、人間の眼により外観特異部の有無を判定し、この判定結果に基づいてケイ素塊を選別するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
- アルミニウム原料と、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部を表面に有するケイ素塊に水洗が行われたものと、を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。 - アルミニウム原料と、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部を表面に有しないケイ素塊と、表面にリンが凝集することで形成される外観特異部を表面に有するケイ素塊に水洗が行われたものと、を少なくとも含む合金原料を溶解炉に投入して溶融させて溶湯を得る溶湯形成工程と、
前記得られた溶湯を鋳造加工することによって、ケイ素を含有するアルミニウム合金の鋳塊を得る鋳造工程と、を含むことを特徴とするケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。 - 前記鋳造加工で得られたケイ素含有アルミニウム合金鋳塊におけるリン含有率が5ppm以下である請求項1〜9のいずれか1項に記載のケイ素含有アルミニウム合金鋳塊の製造方法。
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