JP5832474B2 - アレルギーフリー金属製品 - Google Patents

アレルギーフリー金属製品 Download PDF

Info

Publication number
JP5832474B2
JP5832474B2 JP2013100904A JP2013100904A JP5832474B2 JP 5832474 B2 JP5832474 B2 JP 5832474B2 JP 2013100904 A JP2013100904 A JP 2013100904A JP 2013100904 A JP2013100904 A JP 2013100904A JP 5832474 B2 JP5832474 B2 JP 5832474B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
silicon
weight
silicon resin
oligomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013100904A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014221083A (ja
Inventor
学 羽澤
学 羽澤
Original Assignee
株式会社 臥龍
株式会社 臥龍
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社 臥龍, 株式会社 臥龍 filed Critical 株式会社 臥龍
Priority to JP2013100904A priority Critical patent/JP5832474B2/ja
Publication of JP2014221083A publication Critical patent/JP2014221083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5832474B2 publication Critical patent/JP5832474B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Adornments (AREA)

Description

本発明は、合金を含む金属を用いて作製されたアクセサリー、電子機器筐体、食器、医療用器具、楽器等の金属製品と接触してもアレルギーが発症しない塗膜が形成された金属製品に関するものである。本発明において、アクセサリーには、指輪、ネックレス、腕時計、眼鏡、ライター、及び、万年筆等を、電子機器には、携帯電話、カメラ、ボイスレコーダー、及び、ラジオ等を、医療器具には、ピンセット、マウスミラー、及び、鉗子等を含む。
通常、金属そのものは人体に対して無害であるが、金属が汗や唾液等と接触した場合に、個人差はあるが、二つのタイプの金属アレルギーを発症する場合がある。一つは、頭痛、立眩み、ひざの痛み、自律神経失調症等がしばらくしてから生じる遅延型アレルギー反応であり、もう一つは、湿疹、口内炎、舌炎等が比較的短期間で生じる接触性皮膚炎である。
前者の代表的な遅延型アレルギー反応は、唾液の塩分によって、歯科用金属、特に、歯の冠や詰め物、或いは、インプラントから溶出される金属イオンが体内に蓄積され、様々なアレルギー反応をおこすものである。このような金属製品は、装飾性が求められず、高価な材質に対する需要もあるため、セラミック、チタン、チタン−金合金等の素材が適用される場合が多い。
一方、後者の接触性皮膚炎は、汗や唾液に含まれる塩分によって溶出される金属イオンが表皮にふれたり浸み込んだりして引き起こすものである。この金属アレルギーは、装飾性が重要視される製品であるうえ、加工適性やコストも求められるため、上記遅延型アレルギーの対策に工夫が施されてきた。大きく分類すると、材質を改良する方法と人体と金属との接触を遮断する方法の二つがある。
材質を改良する方法には、アレルギーを発症しないセラミックスを用いた金属代替品の開発と、アレルギーを発症しにくい金属成分からなる合金の開発が認められる。前者の代表例は、窒化Tiを主成分とし、副成分としてNiを有する、高級感のある白金色を呈するセラミックスが提案されている(特開2008−81787号公報)。また、後者の代表例としては、光沢性や加工性に優れ、金属アレルギーのないPt−Pd−Cu−P合金(特開2002−69549号公報)やNi−Cr−Mo−C合金(特開2012−50649号公報)等が開示されている。しかし、いずれも金属を含み、人体と接触するものであるため、金属イオンの溶出が懸念される。
一方、人体と金属との接触を遮断する方法は、従来の金属素材をそのまま使えるという特徴があり、光硬化性アクリレート樹脂を被覆する方法(特開平10−277482号公報)、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、或いは、フッ素樹脂を被覆する方法(特開2006−247282号公報)、また、時計バンドと皮膚との接触面を発泡シリコンとする方法(特開平11−300864号公報)等が開示されている。しかし、アクセサリー等本発明の用途の製品に求められる特性、例えば、光沢、密着性、可撓性、耐傷性、耐薬品性、耐熱性、耐寒性、及び、耐汚染性等を十分満足するものではない上、適用可能な製品が極めて限定されるという問題がある。
更に、パーヒドロポリシラザンと水との反応によって生成するシリカガラスやアルコキシシランの加水分解重縮合によって生成するシリカガラスによる金属の被覆もアレルギーを防止する効果があると開示されている(特開2004−91875号公報)が、塗膜の機械的特性、特に、密着性や可撓性を十分満足するものではない。
特開2008−81787号公報 特開2002−69549号公報 特開2012−50649号公報 特開平10−277482号公報 特開2006−247282号公報 特開平11−300864号公報 特開2004−91875号公報
本発明は、金属製品が有する素材本来の特色を失うことなくその外観を保護し、金属アレルギーを引き起こすことがない、アクセサリー、電子機器筺体、食器、医療用器具、楽器等の各種金属製品の提供を目的とする。
本発明者は、上記金属製品の少なくとも人体と接触する領域に、シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーとアルコキシシランとの重縮合皮膜を形成することによって、上記金属製品本来の特色を保ち、その外観を保護すると共に、人体から放出される汗や唾液等を遮蔽し、金属アレルギー発症の原因となる金属イオンの生成を防ぐことができることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明により、撥水性のシリコンを含むガラス質の皮膜が金属製品上に形成されるため、金属特有の光沢を保ち、擦り傷や酸化等から保護される上、人体からの汗や唾液の浸透が遮断され、金属アレルギーの要因である金属イオンの生成を完全に防ぐことができる。
本発明は、各種金属製品の少なくとも人体と接触する領域に、シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーとアルコキシシランの重縮合皮膜を形成したことを特徴とする金属製品であり、特に、この重縮合皮膜は、シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーとアルコキシシランの配合比によって、硬度、密着性、及び、可撓性等を制御することができるため、上述した従来技術のシリカガラスの欠点を解消することができる。
そして、本発明の重縮合皮膜は、少なくともシリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマー、アルコキシシラン、及び、溶媒から構成される塗料を作製し、それを塗布、乾燥した後、硬化工程を経て作製されるものである。
上記塗料の主成分であるシリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーは、主として重縮合皮膜の可撓性や撥水性を付与し、アルコキシシランは、主として硬度や耐久性を付与する役割を果たす。
上記シリコンレジンとシリコンオリゴマーは、明確に区別できるものではないが、分子量の大きさによって使い分けられるものである。分子量が大きいものをレジン、小さいものをオリゴマーと呼ぶ。
シリコンレジンは、分子量が1000以上5000以下のものが好ましく用いられる。一方、シリコンオリゴマーは、分子量が1000以下のものが好ましく用いられる。これらは、金属製品に求められる機能によって、単独或いは二種以上配合して用いても良い。
シリコンレジンやシリコンオリゴマーを含むシリコン化合物は、メチル系或いはメチルフェニル系に分けられるが、この場合も、金属製品に求められる機能によって、単独或いは二種以上配合して用いられる。特に、滑り性が求められる場合には、メチル系が好ましく、滑り性が弊害になる場合は、メチルフェニル系が好ましい。
更に、上記シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーには、少なくともアルコキシ基又はシラノール基を有するものが好ましい。これは、もう一方の主成分であるアルコキシシランとの重縮合反応が生起し、化学的及び物理的に優れた皮膜が形成されるためである。このようなアルコキシ基は、シリコンレジン及び/又はシリコンレジン中に10〜70重量%含まれていることが好ましく、15〜45重量%であることが更に好ましい。一方、上記シラノール基は、同じく3〜10重量%であることが好ましい。
上記アルコキシキ基及びシラノール基に加え、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、及び、メルカプト基等の各種官能基を有していてもよく、いずれも架橋密度を制御し、上記重縮合反応で生成される皮膜の物性を最適化するために導入することができる。この場合、それぞれの官能基の反応に適した触媒及び硬化条件を設定することが望ましい。
このようなシリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーの市販品の代表例としては、東レ・ダウコーニング社製の変性用シリコンレジン、3037INTERMEDIATE、3074INTERMEDIATE、Z−6018、217FLAKE、220FLAKE、233FLAKE、249FLAKE、QP8−5314、SR2402、AY42−163等、信越化学工業社製のKC−89、KR−500、KR−212、KR−213、KR−9218、X−41−1053、X−41−1059A、X−41−1056、X−41−1805、X−41−1818、X−41−1810、X−40−2651、X−40−2655A、KR−513、KC−89S、X−40−9225、X−40−9246、X−40−9250、KR−401N,X−40−9227、X−40−9247、KR−510、X−40−2308、X−40−9238等を挙げられるが、これらに限定されるものではない。
もう一方の主成分であるアルコキシシランは、例えば、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フィニルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン等を用いることができるが、これらに限定されるものではない。
また、一般的にシランカップリング剤と呼ばれる、官能基を有するアルコキシシランも用いることができる。この場合も、上述したように、いずれも架橋密度を制御し、上記重縮合反応で生成される皮膜の物性を最適化するために導入することができ、それぞれの官能基の反応に適した触媒及び硬化条件を設定することが望ましい。具体的な化合物としては、信越化学工業社製、東レ・ダウコーニング社製、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製のシランカップリング剤を用いることができる。例えば、ビニル基を有する、ビニルトリメトキシシランやビニルトリエトキシシラン等、エポキシ基を有する、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等、(メタ)アクリロイル基を有する、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等、アミノ基を有する、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
このようなアルコキシシラン化合物は、上記シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマー100重量部に対し、10〜90重量部配合することが好ましく、20〜80重量部配合することが更に好ましく、30〜70重量部配合することがより更に好ましい。
溶媒は、上記シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーと各種アルコキシシランとの配合物に対する溶解性、塗料の塗布適性、乾燥性、及び、乾燥後の膜厚等を考慮して選択される。特に制限はないが、トルエン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、フェニルメチルエーテル、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等を、単体或いは2種以上配合して用いることができる。特に、塗布適性と乾燥後の膜厚に従って、塗料の粘度が決定されることが多いため、溶媒の配合量は、用いるシリコン化合物、アルコキシシラン化合物によって決定されなければならない。
以上、重縮合皮膜を形成するためには、その塗料として、少なくともシリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマー、アルコキシシラン、及び、溶媒から構成され、塗布、乾燥後、適度な水分と温度があれば、加水分解重縮合反応を生じ、光沢、硬度、可撓性、撥水性等を含め、最適な金属アレルギー保護皮膜を得るための硬化(架橋反応)を完結しうる。しかしながら、時間の短縮のためには、有機スズ化合物や有機チタン化合物等の触媒を用いてもよい。例えば、スズ系触媒としては、ジブチルスズジラウリレート、ジオクチルスズジラウリレート、ジブチルスズジオクチエート、ジブチルスズジアセテート、ビス(アセトキシジブチルスズ)オキサイド、ビス(ラウロキシジブチルスズ)オキサイド、ジブチルスズビスアセチルアセトナート、ジブチルスズビスマレイン酸モノブチルエステル、ジオクチルスズビスマレイン酸モノブチルエステル等、チタン系触媒としては、ジイソプロポキシチタンビス(アセチルアセトナート)、チタンテトラ(アセチルアセトナート)、ジオクタノキシチタンジオクタネート、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、金属石鹸や有機白金化合物等を用いてもよい。特に好ましくは、ジブチルスズジラウリレート、ジオクチルスズジラウリレート、ジブチルスズジオクチエート、及び、ジブチルスズジアセテート等の有機スズ化合物である。
また、アルコキシ基以外の官能基に基づく架橋反応については、塗料のポットライフ、反応性等を考慮して、適切な触媒及び硬化条件を設定することが望ましい。
更に、静電気によるゴミの付着や電気ショック等を防止することを目的とする帯電防止剤、皮膜自体の劣化を防止する酸化防止剤、及び、金属製品の劣化を防止する金属不活性剤も加えることができる。また、皮膜の汚染を防止するために、二酸化チタン系の光触媒を加えてもよい。上記各種材料に特に制限はないが、金属製品の外観を損なわないものを選択する必要がある。
帯電防止剤は、金属製品の外観や溶解性という観点から、有機系のものが好ましく用いられる。特に、高分子系帯電防止剤が、耐久性の観点から優れている。この高分子帯電防止剤には、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、導電性高分子等を挙げることができる。
酸化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イオウ系等を挙げることができる。一方、金属不活性剤には、溶解した金属イオンと反応して不活性なキレート化合物を作るタイプのものと、金属表面に付着し保護皮膜を生成するタイプのものがあり、前者ではチオカルバメート系やサルチル酸系等を、後者ではベンゾトリアゾール系、イミダゾール系、チアジアゾール系等を挙げることができる。
光触媒としての二酸化チタンは、アナターゼ型が好ましく用いられるが、透明性という観点から、X線粒径で30nm以下の粒子径のものが更に好ましく、10nm以下であればより更に好ましい。
このような組成からの塗料の作製は、一般的な混合、撹拌によって製造されるため、特別な装置を必要とはしない。
作製された塗料の塗布方法に特に制限はないが、あらゆる形態の金属製品があるため、ディップコーティング法が好ましい。この方法は、塗料中に、塗布対象物を垂直に浸漬し、そのまま垂直に引き上げ、乾燥させる簡単な塗布方法であり、数式(1)より明らかなように、乾燥前の膜厚は、塗料の粘度及び密度と塗布対象物の引き上げ速度に依存し、乾燥後の膜厚は、更に塗料の濃度によって決定される。
(数1)
h=a(ηu/dg)1/2
h:乾燥前の膜厚 η:塗料の粘度 u:引き上げ速度
d:塗料の密度 g:重力加速度 a:係数
本発明の重縮合皮膜の膜厚は、金属製品毎にその形状や用途等が異なるため、それぞれに最適な乾燥前の膜厚を設定する必要がある。
なお、金属製品と重縮合皮膜の密着性は、主として、シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーとアルコキシシランとの配合比で制御されうるが、特に、密着力が悪い場合には、金属製品の前処理をすることが好ましい。この前処理には、溶剤処理、酸・アルカリ処理、シランカップリング処理、プラズマ処理、オゾン処理、コロナ処理、(遠)紫外線処理等一般的な方法を用いることができる。
次いで、塗布後の乾燥であるが、特に制限はなく、一般的な熱風乾燥、赤外線乾燥、遠赤外線乾燥、または、これらを組み合わせて用いることができる。更に、塗膜中に、不飽和二重結合を有する場合には、紫外線硬化装置を併用することが好ましい。
このようにして乾燥した最終膜厚は、代表的なアクセサリーとして、指輪、ネックレス、ブレスレット等のような場合では、0.5〜10μmが好ましく、更に好ましくは、1〜5μmである。一方、代表的な医療器具として、マウスミラーや鉗子等のような場合には、1〜10μmが好ましく、更に好ましくは、5〜10μmである。しかし、これらに限定されるものではなく、各金属製品に応じて設定すればよい。
以下、本発明の金属アレルギーを発症しないアクセサリーの実施例を用いて具体的に説明する。
シリコンレジンとしては、メトキシ基を有する分子量1500のメチル系液状シリコンレジン(東レ・ダウコーニング社製SR2402)を100重量部、シラノール基を有する分子量2000のフェニル系フレーク状シリコンレジン(東レ・ダウコーニング社製217FLAKE)を100重量部、メチルトリメトキシシラン100重量部を、5リットルのフラスコに加え、60℃で1時間撹拌し、均一な溶液とした。この溶液の粘度は、25℃で、25mm/secであった。
次いで、重縮合触媒として、上記溶液に対し、ジブチルスズジラウリレートを1ppm加え、金属製品被覆用塗料を作製した。
この溶液は、あすみ技研製ディップコーターN100のディップコーティング槽に移され、処理速度1mm/secで指輪に塗布した。その後、25℃で乾燥、24時間放置した。
その結果、指輪の全面に、表面光沢性に優れ、耐擦傷性に優れた、約3μmのシリコンレジンとアルコキシシランの重縮合皮膜が形成され、金属アレルギーフリーの指輪が得られた。
本発明は、シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーとアルコキシシランを主成分とする重縮合皮膜を、各種金属製品と人体との接触領域に形成することを特徴とする、アレルギーフリーの金属製品を提供するものであり、金属アレルギーの発症の原因を根本的に解決するものである。
また、上記重縮合皮膜は、安全性、耐傷性、密着性、耐衝撃性、耐屈曲性、耐薬品性、耐熱性、耐寒性、耐汚染性、及び、耐塩水性等、優れた機能を有するシリコンを含むガラス質の皮膜であるため、指輪、ネックレス、及び、ブレスレット等のアクセサリーだけでなく、携帯電話、カメラ、ボイスレコーダー、及び、ラジオ等の電子機器の筺体、マウスミラー、鉗子、及び、ピンセット等の医療器具、ナイフ、フォーク、及び、皿等の食器、サックス、トランペット、及び、ホルン等の楽器、更には、金属製品だけでなく、あらゆる材質のアクセサリー、電子機器の筺体、医療器具、楽器等の表面保護、光沢付与等目的としても適用できる。

Claims (10)

  1. 合金を含む金属が、人体と接触し得る表面の少なくとも一部に露出されている製品において、前記金属の前記表面の全面が、少なくともシリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーとアルコキシシランとの混合物の重縮合反応によって生成され、金属アレルギーの要因である金属イオンの生成を完全に防ぐことができるように前記金属の種類に応じて設定される0.5〜10μmの膜厚を有する皮膜によって被覆されていることを特徴とする金属製品。
  2. 前記シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーは、少なくともアルコキシ基乃至はシラノール基を有することを特徴とする請求項1に記載の金属製品。
  3. 前記シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマー中に含まれるアルコキシ基が、10〜70重量%であることを特徴とする請求項2に記載の金属製品。
  4. 前記シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマー中に含まれるシラノール基が、3〜10重量%であることを特徴とする請求項2に記載の金属製品。
  5. 前記シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマー100重量部に対し、アルコキシシランが10〜90重量部であることを特徴とする請求項2に記載の金属製品。
  6. 合金を含む金属が、人体と接触し得る表面の少なくとも一部に露出されている製品において、前記金属の前記表面の全面が、少なくともシリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーとアルコキシシランとの混合物の重縮合反応によって生成され、金属アレルギーの要因である金属イオンの生成を完全に防ぐことができるように前記金属の種類に応じて設定される0.5〜10μmの膜厚を有する皮膜によって被覆されることを特徴とする金属製品の製造方法。
  7. 前記シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマーは、少なくともアルコキシ基乃至はシラノール基を有することを特徴とする請求項6に記載の金属製品の製造方法。
  8. 前記シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマー中に含まれるアルコキシ基が、10〜70重量%であることを特徴とする請求項7に記載の金属製品の製造方法。
  9. 前記シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマー中に含まれるシラノール基が、3〜10重量%であることを特徴とする請求項7に記載の金属製品の製造方法。
  10. 前記シリコンレジン及び/又はシリコンオリゴマー100重量部に対し、アルコキシシ
    ランが10〜90重量部であることを特徴とする請求項7に記載の金属製品の製造方法。
JP2013100904A 2013-05-13 2013-05-13 アレルギーフリー金属製品 Active JP5832474B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013100904A JP5832474B2 (ja) 2013-05-13 2013-05-13 アレルギーフリー金属製品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013100904A JP5832474B2 (ja) 2013-05-13 2013-05-13 アレルギーフリー金属製品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014221083A JP2014221083A (ja) 2014-11-27
JP5832474B2 true JP5832474B2 (ja) 2015-12-16

Family

ID=52121020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013100904A Active JP5832474B2 (ja) 2013-05-13 2013-05-13 アレルギーフリー金属製品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5832474B2 (ja)

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07289319A (ja) * 1994-04-27 1995-11-07 Rooran:Kk ピアス
JP3005701U (ja) * 1994-06-27 1995-01-10 共美産業株式会社 セラミック塗膜を有する眼鏡フレーム
DE19709280B4 (de) * 1997-03-07 2004-03-04 Heraeus Kulzer Gmbh & Co. Kg Verfahren zur Herstellung von dekorierten metallischen Schmuckgegenständen und Verwendung einer photopolymerisierbaren Zusammensetzung zur Dekoration von metallischen Schmuckgegenständen m
JPH11300864A (ja) * 1998-04-16 1999-11-02 Suzuki Sogyo Co Ltd 発泡層を有する積層体及び時計バンド並びにこれらの製造方法
JP2002069549A (ja) * 2000-09-01 2002-03-08 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk 装飾材料用過冷金属及び過冷金属用合金
JP2004099879A (ja) * 2002-08-21 2004-04-02 Jsr Corp コーティング用組成物
JP4074794B2 (ja) * 2002-08-30 2008-04-09 ソタジャパン有限会社 ゲルマニウム合金−シリカ複合体を用いた装身具
JP2005110817A (ja) * 2003-10-06 2005-04-28 Garyu:Kk 金属アレルギー対策アクセサリー
JP2005113062A (ja) * 2003-10-09 2005-04-28 Jsr Corp 光触媒含有塗膜の下塗り用コーティング組成物および構造体
JP4504059B2 (ja) * 2004-03-26 2010-07-14 シチズンホールディングス株式会社 金色被膜を有する装飾品
JP3110284U (ja) * 2005-02-08 2005-06-16 株式会社ジャパントレード ピアス
JP2006247282A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Aki Jewelry:Kk 金属製品
JP5342742B2 (ja) * 2006-09-27 2013-11-13 京セラ株式会社 装飾部品用セラミックスおよびこれを用いた時計用装飾部品
JP2010253687A (ja) * 2009-04-21 2010-11-11 Hitachi Chem Co Ltd 無機薄膜転写材及びその製造方法並びに無機薄膜付き成形品及びその製造方法
JP5462578B2 (ja) * 2009-10-15 2014-04-02 株式会社Uacj 撥水性金属塗装材
JP2012050649A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Garyu:Kk アクセサリー用合金
JP2012116969A (ja) * 2010-12-01 2012-06-21 Jsr Corp コーティング用組成物
JP2012143487A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Garyu:Kk アクセサリー用塗布装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014221083A (ja) 2014-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107580636B (zh) 真空沉积用抗菌性底漆涂覆剂及利用其的多层涂覆方法
JP4681094B2 (ja) フルオル有機官能性シラン及び/又はシロキサンを有する組成物、その製法、その使用及び表面変性された支持体
US8277555B2 (en) Coating composition
JP6273980B2 (ja) 紫外線遮蔽被膜付き板ガラスとその製造方法、及び紫外線遮蔽被膜付き板ガラスの被膜形成用塗布液
JP6167870B2 (ja) 自動車樹脂グレージング用補修塗料及び自動車樹脂グレージングの補修方法
WO2007058016A1 (ja) 熱線遮蔽膜形成基材の製法
JPWO2014196386A1 (ja) シリコーンコーティング組成物及び被覆物品
WO2006093156A1 (ja) コーティング材組成物及び塗装品
JP5446266B2 (ja) 車両用熱線遮蔽ガラス及びその製造方法
JP4663065B2 (ja) 光触媒コーティング剤及び光触媒担持構造体
JP5832474B2 (ja) アレルギーフリー金属製品
JPWO2019035271A1 (ja) 撥水部材及び撥水部材の製造方法
JP2011084677A (ja) コーティング組成物
JP7226573B2 (ja) 含フッ素硬化性組成物及び物品
JP2013107926A (ja) 被膜形成用組成物およびその製造方法ならびにそれを用いた太陽電池モジュール
JP5357503B2 (ja) コーティング材組成物及び塗装品
JP2001172573A (ja) 酸化物膜被覆物品およびその製造方法
JP5915717B2 (ja) 常温硬化性高活性光触媒塗工液及びそれから得られる光触媒薄膜
JP4754035B1 (ja) めっき付着性良好なポリオルガノシロキサン塗料組成物とその塗膜
JP2004107381A (ja) コーティング材組成物及びその塗装品
JP2007217739A (ja) 撥水性被膜の成膜方法
JP2008201608A (ja) 紫外線遮蔽層付きガラス板及びその製造方法
JP6745311B2 (ja) バイオフィルム形成能を抑えた防汚コンポジット皮膜
JP2010275541A (ja) 親水性膜形成用塗工液及び塗膜
JP5845466B2 (ja) コーティング材組成物、及びこのコーティング材組成物により被覆されている被覆品

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140916

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20150803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151027

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151027

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5832474

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250