JP5831515B2 - 冷蔵庫用の扉パネル、及びこの冷蔵庫用の扉パネルを備えた冷蔵庫 - Google Patents

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Description

この発明は、扉パネル、及びこの扉パネルを備えた冷蔵庫に関するものである。
従来の冷蔵庫は、突起部をハンドルとする断面略L字状の樹脂製のハンドル部材をネジ等の固定具や接着剤よって鋼板製の扉パネルに固定され、その扉パネルに流し込まれた発砲ウレタン、ポリスチレン等の断熱材3から構成されていた。(特許文献1参照)また、扉パネルの側面を屈曲して側面側から手を挿入できる把手となる凹部を成形した冷蔵庫もある。(特許文献3参照)
扉パネルにコ字上のハンドル部材とハンドル部分の意匠性を向上させるために両面テープでハンドル部材と接着したハンドル化粧カバーから構成された冷蔵庫もある。(特許文献3参照)
実開昭51−147362(第2図) 特開2000−97550(図2) 特開昭64−84078(第2図)
従来の冷蔵庫は、ハンドル部材やそれを留めるビスや固定具といった複数の部品から構成されていたので部品点数が多く組立工程が煩雑になり、また複数の金型が必要になるという問題があった。さらに、ハンドル部材を扉パネルに固定する方法では、繰り返し扉を開閉するとハンドル部材が緩んだり、脱落してしまったりするという問題があった。
また、組立工程過程において、細かな部品による引っかきやプレス加工時に扉パネル20に段差や傾斜を設けるときにプレス機と扉パネルとの間で摩擦が生じ、プレス機表面の凹凸によって塗装面に傷がついてしまうという問題があった。また、合成樹脂に部材は熱伝導性が悪く、高湿度での使用においてハンドル部に露付きが発生する場合があるため、扉パネルから熱を伝えるためのアルミテープ等を追加する必要があり、作業性が悪いという問題があった。
また、ハンドル部材が装着された扉パネルの内側に断熱材を流し込む際に、固定具とハンドル部材もしくは扉パネルとの接合点から断熱材が漏れるといった問題があった。
また、ハンドル部材やそれを扉パネルに留めるための固定具は断熱材によりも断熱性能が低いので熱が伝わり易く、またハンドル部材と扉パネルの接合部分に隙間が生じて冷気が漏れることから冷蔵庫の断熱性能を下げるという問題があった。
また、扉パネルを屈曲して把手となる凹部を設けることによって部品数を減らした冷蔵庫扉において、冷蔵庫扉の側面を凹ませているので、冷蔵庫箱体と冷蔵庫扉が接する部分である扉端部に断熱材の厚さが薄い部分ができるため、そこから熱が逃げるという問題や、冷蔵庫扉の繰り返し開閉によって断熱材が薄くなった扉端部が変形してしまうという問題があった。また、プレス加工による加工方法では凹部に指掛け部を設けたり、開口部より奥の空間が広がった形状の凹部では、プレス機が扉パネルから抜けず加工できないという問題や、プレス機を高い圧力で押し付けるので当て部材と擦れて鋼板に擦り傷が付くという問題があった。さらに、扉パネルの上下それぞれの縁全体に取り付けられる断熱材の漏洩を防ぐためのはめ込み式やビスによる固定式の樹脂製のキャップなどを設けるが、縁全体に取り付けるため大きなキャップが必要になるという問題や扉パネルとの隙間から断熱材が漏洩してしまうという問題があった。また、キャップの金型において扉パネル20の縁に嵌合するフランジ部分の強度が低く、欠けてしまうと金型を作り直さなければいけないという問題があった。
この発明の目的は、部品点数を減らし、作業工数の減少させることによりコストを削減すると共に、ハンドル強度、断熱性を向上させ、さらに把手部も外観意匠の一部とすることができ意匠性に優れた冷蔵庫、その冷蔵庫の製造方法、その冷蔵庫の製造装置を提供する事である。
また、扉とハンドルを分割して設計および組立する必要がなく、且つ使い勝手の良い扉パネル及び冷蔵庫を提供するものである。
把手部内部にまで断熱材を設けることによって、断熱性の優れた冷蔵庫を提供するものである。
上記従来の課題を解決するために、本発明の冷蔵庫用の扉パネルは、少なくとも前面から側面を形成する折り曲げられた1枚の鋼板と、前記1枚の鋼板の前面上部を背面側に折り曲げて形成された上面補強板と、前記1枚の鋼板の前面下部を背面側に折り曲げて形成された下面補強板と、前記1枚の鋼板の前面側部から前記1枚の鋼板の前面中央に向けて折り曲げられて突出し、前記1枚の鋼板の前面側から側面側に向けて手が挿入可能な空間を形成するように前記1枚の鋼板と一体形成された把手部と、を備え、前記把手部の前記1枚の鋼板の前面側部における根元部分は折れ曲がった前記1枚の鋼板が密着して2枚重ねとなっており、前記前面、前記側面及び前記把手部はつながっており、前記前面及び前記側面並びに前記上面補強板及び前記下面補強板で形成される空間に断熱材が充填されていることを特徴とする。
この発明の扉パネル及び冷蔵庫は、鋼板を折り曲げることにより扉パネルと把手部を一体に形成するので、部品点数および作業工数を低減でき、また断熱性や外観意匠性を向上できるという効果を有する。
この発明の実施の形態1における冷蔵庫を示す斜視図。 この発明の実施の形態1における冷蔵庫扉の分解斜視図。 この発明の実施の形態1における冷蔵庫扉の上視図。 この発明の実施の形態1における把手部格納型の扉パネルの斜視図。 この発明の実施の形態1における両開き型の扉パネルの斜視図。 この発明の実施の形態1における冷蔵庫製造装置の上視図。 この発明の実施の形態1における鋼板の折り曲げS6工程開始時の鋼板及びローラの断面図。 この発明の実施の形態1における鋼板の折り曲げS6工程中間時の鋼板及びローラの断面図。 この発明の実施の形態1における鋼板の折り曲げS6工程完了時の鋼板及びローラの断面図。 この発明の実施の形態1における鋼板の折り曲げS7工程開始時の鋼板及びローラの断面図。 この発明の実施の形態1における鋼板の折り曲げS7工程中間時の鋼板及びローラの断面図。 この発明の実施の形態1における鋼板の折り曲げS7工程完了時の鋼板及びローラの断面図。 この発明の実施の形態1における鋼板の折り曲げS8工程開始時の鋼板及びローラの断面図。 この発明の実施の形態1における鋼板の折り曲げS8工程中間時の鋼板及びローラの断面図。 この発明の実施の形態1における鋼板の折り曲げS8工程完了時の鋼板及びローラの断面図。 この発明の実施の形態1における鋼板の折り曲げS6工程開始時の鋼板及びローラの立体図。 この発明の実施の形態1における扉パネルの加工工程のフローチャート図。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫1の斜視図である。図1において、冷蔵庫1は前面開口部を有する断熱箱体であり、図示していないが区切り部材によって上段から冷蔵室1a、野菜室1b、冷凍室1cなど温度帯によって区切られ食品を収納する庫室が設けられている。もちろん、図1と異なる配置で冷蔵室1a、野菜室1b、冷凍室1cを区切っても良いし、さらに製氷室など他の用途の庫室を付け加えてもよい。冷蔵室1aにはヒンジ式の前面に開閉可能な冷蔵室扉2aが設けられ、野菜室1bの前面には野菜室引き出し式扉2b、冷凍室1cの前面には冷凍室引き出し式扉2cが設けられ、これらの扉は前面開口部を塞ぐように断熱箱体の周縁部に当接して庫室内部の温度を低く保っている。
本発明の実施の形態1における冷蔵庫扉の構成について説明する。図2は本発明の冷蔵室扉2aの分解斜視図である。冷蔵室扉2aは、一枚の鋼板を順番に扉パネル前面20aから折り曲げることによって、扉パネル20と一体に形成され、扉の側部から扉前面の中央に向かって突出し、扉を開けるために手を挿入する凹部が設けられた把手部21、この手をかける際に指がかけられる凹部の内側へ飛び出すように設けられた指掛け部22および前面パネルとともに発泡断熱材を収納する容器を形成するように上部の蓋になる上面補強板24aと、下部の蓋になる下面補強板24bを備えたものである。把手部21が突出している扉の側部とは、図2に示す冷蔵室扉2aにおいて右側面近傍に設けられたヒンジとは扉中央部を挟んで反対側の扉の左側一帯のことであり、特にヒンジから離れ扉の左側面に近づく程扉の開閉が容易になるので好ましい。このように意匠面の扉パネル20を1枚の鋼板を折り曲げて形成し容器状とするとともに内部に発泡断熱材を充填して庫内側から樹脂製の内板23を密着させて冷蔵庫扉とするもので、図3に示すように上下両端にドアキャップ26a、26bをそれぞれ嵌合させて構成される空間に発泡断熱材3が充填発泡される構成となっている。なお、発泡断熱材の代わりに真空断熱材や繊維系断熱材を挿入しても良いしさらに真空断熱材を挿入してから発泡断熱材を注入しても良い。
冷蔵庫扉の扉パネル20は一枚の鋼板を折り曲げて造られたものであり、扉開閉時に把手となる把手部21も一枚の鋼板の一部分であって扉パネル20と一体成形されており、扉パネル前面20aと把手部前面21bが冷蔵庫扉の意匠となる前面を形成している。この鋼板の冷蔵庫扉の前面となる側の表面には塗装や保護フィルムや意匠性向上のためのフィルムを貼り付ける加工がなされている。図1乃至図3に示す本実施の形態の把手部21はこの扉を冷蔵庫本体の断熱箱体に固定するヒンジ側とは反対側であって扉を開くほうの左端の扉前面の側部から前面の一辺から対向する一辺に渡って直線状に配置され、扉中央側に手をかける凹部を設けたL字形状であり扉パネル前面20aから張り出す形で扉パネル前面20aと断面コ字状の凹形状を成形しており、断面コ字状の底辺であり凹部の最も奥にあたる扉としての端部と、冷蔵室扉2aの前面意匠を形成する扉パネル20の前面の一部である把手部前面21bが一枚の鋼板を折り曲げて形成されている。扉パネル前面20aと把手部前面21bは同一の素材であるので、冷蔵庫の意匠性を向上させることができる。その凹形状の底部分である把手部底面21cは扉パネル20の側面内側に側面と平行になるように配置されており、扉の側部から突出した把手部21の先の鋼板の折り返し部分である把手先端部21dと扉パネル前面20aで形成される開口部20bから把手部底面21cがある扉パネル20の側面側に手を挿入することができ、その奥には手の挿入可能な空間が広がっている。この空間は把手先端部21dから把手部底面21cを繋ぐ把手部背面21eと把手部底面21cと扉パネル前面20aの延長平面とから形成されている。手を挿入したときに手が把手部21に掛かることによって扉の開閉を行うことができる。
図2に示しているには右手対象の順手扉である。右端の冷蔵室扉2aのヒンジ部より離れた扉パネル20の左端を断面略コ字状に折り曲げることによって、扉パネル前面20aからL字上に突出した把手部21を成形している。前面に突出し手の挿入空間となる凹形状の把手部21の内側には、指又はくの字状に曲がった手のひらが引っ掛かり扉の開閉の補佐的役割をする指掛け部22が設けられている。図2では指掛け部22は凹形状の内側である把手部背面21eに丸みを帯びた突起として配置されているが、この形状に限定されるものではなく凹形状の内側に窪みとして設けても良い。また、把手先端部21dと指掛け部22を一体化して手のひらで握ることができる程度に大きな曲面形状としてもよい。
図2に示しているのは扉パネル前面20aから断面L字状に突出した形状の把手部21であるが、把手部21は扉パネル前面20aの平面上から突出する形状にのみとらわれるものではない。扉パネル前面20aの横方向において扉パネル20の外部から内部に向けて鋼板が折れ曲がって手や指が掛かるための突出した箇所が把手部21となるので、扉パネル20に段差、傾斜又は窪み等を設けてその中で突出した箇所を設けることによって扉パネル前面20aの平面延長から外側に出ない把手部21とすることもできる。
扉パネル20の側面上側には鋼板の一部を扉前面に対して内側に直角に折り曲げて形成された上面補強板24aが、扉パネル20の側面下側には同様に下面補強板24bが設けられている。上面補強板24aと下面補強板24bが扉パネル20の上面と下面をすべて覆う形状にすればドアキャップ26a、26bを不要とすることも可能である。
図3は冷蔵室扉2aの分解上視図である。図3に示しているように、扉パネル20と内板23が作る空間には発泡断熱材3が充填発泡されており、上面補強板24a、下面補強板24bと扉パネル20の側面に生じる隙間を塞ぐようにドアキャップ26a、26bが嵌合され容器を形成している。なお、扉を製造する際は扉パネル20にドアキャップ26a、26bを嵌合し、発泡断熱剤3を充填し発泡が終わる前に内板23を嵌め込む。若しくは、発泡断熱材3を充填し、扉パネル20の背面から型板を押し当てて発泡が終わり発泡断熱材3が固まった後に内板23を嵌め込む。なお、ここではドアキャップ以外は1枚の鋼板を折り曲げて形成している。
発泡断熱材3は把手部21の内部空間にまで充填することが可能であり、把手部21からの冷気の漏洩を防ぐことができるので、この冷蔵室扉2aを備えた冷蔵庫は高い断熱性によって省エネルギー化することができる。
また、図示されていないが、冷蔵室扉2a、野菜室引き出式扉2b、冷凍室引き出し式扉2cにおいて、扉を閉めた状態で冷蔵庫1の箱体周縁部と接する箇所で内板23には冷蔵庫1前面の開口部の周辺部である周囲全体の前面からの冷気の流出を防止するためのマグネットガスケットが嵌合されている。
扉パネル20、ドアキャップ26a、26bで作られる扉内部空間に発泡断熱材を注入し、箱状になった扉パネル2027の意匠面とは反対側の窪み部分に内板31を嵌め込むことで、扉パネル20、ドアキャップ26a、27b、内板23を発泡断熱材3で接着固化させて一体の扉を成形させる。また、図3に示すように内板23の上下縁の全長に内板突起部23aを設けて上面強板部24aと下面強板部下24bを上下から押さえ込む構成にして、発泡断熱材の膨張に対する耐久強度を確保しても良い。なお、真空断熱材や繊維系断熱材を用いる場合は、これら断熱材を扉内部空間に挿入した後、同様の作業を行う。図3に示すように断熱材の厚みは扉中央部と扉端部とは同程度にしていることにより端部からの熱の漏洩を抑えることができる。さらに扉端部の扉構造は厚みが中央と同程度に厚いだけでなく把手部21を設けているので扉の強度が強くなり扉開閉を繰り返しても端部が変形することがない。このため長期にわたる冷蔵庫使用中の開閉により冷蔵庫庫内の冷熱が漏れる恐れも無く効率の良い状態を維持できる。特に扉端部である側部は扉の前面側と内板側とほぼ直角に形成し冷蔵庫の外表面で断熱箱体の外表面と面一を形成し熱の逃げを効果的に防止している。
扉パネル20の上縁部25aと下縁部25bと補強板24a、24b両端の空間にドアキャップ26a、26bを嵌め込む。ドアキャップ26a、26bの一部周縁には扉パネル20、内板23の上下の縁に被さる形状のフランジと、その内側に突起を備えたリブを設けても良い。このような構造により、ドアキャップと扉パネル20を固定することができ、さらに扉パネル20のエッジを被覆することができる。また、扉パネル20にはリブの突起が引っ掛かるための窪みを設けておくと、この突起を断熱材3とドアキャップ26a、26bとの固定に利用することもできる。
一枚の鋼板から扉パネル20及びその把手部21を曲げにより成形しているので、把手部21の内部空間にも断熱材3を入れることができ、把手部21の強度を上げることできる。さらに厚さ0.2mmから1.0mmの鋼板を用いて把手部21を作製することができるので、従来の扉部材とは別に必要となる厚さ数ミリになる樹脂やゴム製の把手部材、その固定具材に対して、内部に充填できる断熱材3の量を増やすことができ、また扉パネル20と把手部21が一体に成形されているので、扉パネル20と把手部21の接合部分で隙間が生じるということが一切無く断熱性を向上させると共にその把手部21の強度もさらに向上させることができる。
把手部21と扉パネル前面20aが成形する凹形状の加工は、型を用いたプレス加工ではなく、回転ローラによる連続した折り曲げ加工であるので、鋼板表面にプレス傷などがつく恐れが無く、他の部品を取り付ける工程が不要であり、把手部21の凹部の内部が広く出入り口が狭い形状であったとしてもこの狭い指掛け部22によって型から抜けなくなるという問題を解消することができる。このように連続した曲げ加工により扉前面の意匠面を構成する扉パネル20に傷をつけることなく鋼板から様々な形状を折り曲げ加工し量産することができる。
一枚の鋼板からなる外扉板を折り曲げて補強板24a、24bを設けることによって、図3のドアキャップ26a、26bに示すように、必要となるドアキャップ部分は両端のみとなり、ドアキャップの小型化および左右分割により幅違い冷蔵庫にも共通のドアキャップを使用することができる。また、ドアキャップ26a、26bの作製に用いる金型を小型化することができる。また更にこのキャップに対して1枚の鋼板に切断面を入れて容器内部に押し込むキャップとして形成させることも可能である。
また、指掛け部22の位置は把手先端部21dから把手部底面21cの間で自由に設定することも可能であり、大型の冷蔵庫用、小型冷蔵庫用で位置の調整が可能である。さらに、指掛け部を凹形状の把手部21の内側のできるだけ把手部底面21c側に配置すれば、把手部21と扉パネル20の前面との距離を短縮でき把手部21の突出を最小限に抑える事ことができる。
また、補強板24a、24bを用いることによってドアキャップを左右分割する場合、
補強板24a、24bは鋼板の一部であるので熱伝導性がよく冷蔵庫内部の冷気が伝わっても露が着くことがないので、ドアキャップの内側に貼る露付防止のシーリングテープ量を削減することができる。また、ドアキャップの溝を加工するための冶具の簡素化することができ、ドアキャップ作製時にドアキャップの金型に与える負荷を軽減することができる。さらに補強板24a、24bに穴を開けてそこから漏れ出す断熱材とドアキャップを接着させる事によりドアキャップとパネルの接着力が強化することができる。
また、補強板が一体化されているため、ドアキャップに補強板を取り付ける方式よりも扉パネル20の強度を向上することができる。
図4は把手部前面21bを扉パネル前面20aと同一平面上に設けた冷蔵庫扉の斜視図である。図4に示すように、扉パネル20を把手部格納用パネル折り曲げ部21aの位置で意匠面と反対側にゆるやかに曲げて把手部21を扉パネル前面20aより窪ませる事により把手部21が扉パネル前面20aよりも前方に突出しない形状にしている。或いは、把手部格納用パネル折り曲げ部21aで段差を扉パネル前面20aに設けてもよく、また、把手部格納用パネル折り曲げ部21aからくの字に曲がった指の形状と合う曲面に折り曲げてよい。このような加工をすることによって扉パネル前面20aが正面から見て手前にある面と奥にある面が成形される。そして、奥にある面からと突出するハンドル本体は手前にある面から突出することがないため、扉開閉時に前面扉から突出した把手部21が邪魔になることがない、また把手部前面21bが扉パネル前面20aの平面上投射面内に収まる、若しくは同一平面上に配置すると扉前面に統一感が生まれ冷蔵庫の意匠性が向上させることができる。扉左端の開放側端部の断熱材の厚みは部分的に薄くなる箇所ができるが、把手部21が扉端部に存在して扉の強度を保持しているため端部の変形を抑えられ熱の漏れを防止できる。また、把手部の内部空間に断熱材を充填するため熱の伝熱性能を低下させることもない。
図4に示す扉パネル20において、指掛け部22と扉パネル20が形成する指が入るための隙間の間隔は15mmから50mm程であり、把手先端部27と把手部底面21cとの距離は20mmから5mm程であり、また把手部底面21cの図4における断面方向の長さは20mmから50mm程であることが望ましい。
また、把手部21を構成する表裏の鋼板の間に空間を設けずに密着させて、すなわち把手部底面21cと扉パネルの側面と密着させることにより、把手部21の付け根部分である把手部底面21cは扉パネル20の側面と合わせて鋼板が2枚重ねとなるため、把手部21の強度を向上させることができる。これにより扉開放側端部である側部の強度を一層上げて冷蔵庫の信頼性向上を図ることができる。
扉パネル20の表面に保護フィルムや意匠性向上のためのフィルムが貼られている場合、折り曲げ部分が、半径1.5mm以下の曲面、すなわち、曲率が0.66/mmの曲面よりも鋭く折れ曲がってしまうとフィルムが裂けてしまうという問題がある。そこで把手部21の把手先端部21dや指掛け部22は0.66/mm以下の曲面から成形することによって、扉パネル20に貼られたフィルムが裂けてしまうことを防ぐことができる。扉パネル20の折り曲げ箇所も同様に曲率が0.66/mm以下になるように折り曲げることが望ましい。
また、扉パネル20と把手部21が断面略コの字状の凹形状を成形するので、扉パネル20の色を変更する際、凹形状の内側部分で色変更することができる。
図1に示す野菜室引き出し式扉3、冷凍室引き出し式扉4のように、ヒンジ式の開閉型ハンドル一体型の扉前面パネルは、大きさを変更しハンドル部が上になるよう若しくは下になるように組立加工する事によって引き出し式の扉パネル20にも適用する事ができ、冷蔵庫全体の扉意匠を統一することができる。
また、図5のようにヒンジ式の開閉扉であれば左右どちらでも把手部21の成形が可能であり、把手部21、指掛け部22を前面扉パネル20左右に配置しておく事により右開き扉左開き扉どちらにも適用可能なパネルとする事もできる。
また、左右両側に把手部21を内側にして扉パネル20を2枚設けることによって右手左手のどちらの手でも扉を冷蔵庫の中央周辺から開閉できる両開きの観音式扉とすることもできる。観音式扉は左右の扉の幅が均等でもどちらか一方の扉の幅が長くても良い。扉の大きさに差をつけることによって大きさの異なる物の収納に役立てることができる。また、観音式扉にすることによって、冷蔵庫箱体と接する部分で扉端部からの冷蔵庫からの熱の逃げを、扉端部の側部を厚く断熱材3の量を増やした扉パネル20を扉端部で2枚密着させることにより省エネルギー効果の高い冷蔵庫とすることができる。
扉パネル20の加工工程の説明。(S1工程、S2工程)
次に、本発明における冷蔵室扉2aに用いる扉パネル20の加工工程について図17のフローチャートに基づいて説明する。扉後半の加工開始から加工終了までを説明するものであって、鋼板をベルトコンベア31に固定して曲げ加工するまでの前段階をまず説明する。扉パネル20及びその把手部21となる鋼板の加工を開始する(S1)。尚、この鋼板には予め表面に塗装や保護フィルムや意匠性向上のためのフィルムを貼り付ける加工を施しておいても良い。まず初めに扉パネル20を成形するための鋼板の切り出しから行う。現状の冷蔵庫扉と同様に鋼板を長方形に切断する(S2)。
(S3工程)
次に把手部21が扉パネル前面20aの延長平面上から突出しない形状、若しくは扉パネル前面20aと把手部前面21bが同一平面状になるように加工する場合(S3a)は図4に示すように扉パネル20の把手部格納用パネル折り曲げ部21aをローラ又はプレスで折り曲げて把手部前面21bが扉パネル前面20aより内側に設けられるよう鋼板に傾斜又は段差を設けておく(S3b)。傾斜又は段差を設けることにより、扉パネル前面20aに正面から見て手前にある面と奥にある面が成形される。そして、奥にある面からと突出するハンドル本体は手前にある面から突出することがないため、扉開閉時に前面扉から突出した把手部21が邪魔になることがない。尚、扉パネル20が完成したときに指が挿入しやすいように、把手部格納用パネル折り曲げ部21aから10cmから30cm程この傾斜している面を、扉パネル20の背面に向けて凹んだ曲面としても良い。この傾斜面を曲面としておくことで、折り曲げた状態の指の形状に合うように把手部21の凹部である手の挿入空間を作ることができ容易に手を挿入することができる。
(S4工程)
次に扉パネル20の一部を折り曲げて上面補強板24a、下面補強板24bとする場合(S4a)は長方形に切断した鋼板が十字形上になるように四隅をカットして扉パネル20の上面補強板24a、下面補強板24bの基となる部分を切り出す(S4b)。カットするこの四隅の鋼板の大きさによって把手部21となる側面のパネル形状を調整することができる。尚、S3工程(S3a、S3b)とS4工程(S4a、S4b)は順番が入れ替わっても良い。
(S5工程)
次に、ローラ又はプレス等で指掛け部22となる窪み又は突部を扉パネル20の側面全長と平行になるように鋼板に一直線状に成形する(S5)。この窪みや突部は後述する第3の面43に配置されるように事前にローラ又はプレス等の位置を調整しておく。このS5工程は後述する鋼板を一段の段差がつくように折り曲げるS6工程で同時に行っても良い。
ここで、鋼板の扉パネル20の側面を断面略コの字状の凹形状に把手部21に加工する加工工程について図6乃至図17を用いて詳細に説明する。図6は複数のローラを用いて鋼板30の折り曲げる冷蔵庫の製造装置を上から見た図である。S4b工程で十字形状に切断された鋼板30が図6中の矢印で示すようにベルトコンベア31上を左から右へ進行する。また、鋼板30は安易に動かないようにベルトコンベア上で固定されている。そして、図6においてベルトコンベア31の端に設置されたローラ51a乃至59aとそれぞれのローラと組となる別のローラとで順番に鋼板30を挟み込むようにして連続的に折り曲げて把手部21及び指掛け部22を成形する。鋼板30を挟むようにローラ51a乃至59aのそれぞれのローラと組になる別のローラ51b乃至59bとその駆動モータがある。ローラ51a乃至59aとそれぞれのローラと組みになるローラ51b乃至59bは駆動モータ及び回転軸が固定されているので上下左右に動くことはない。尚、61a乃至69aはそれぞれローラ51a乃至59aを駆動する駆動モータである。
続いて、図6に示すように鋼板30をベルトコンベア31に乗せて、このベルトコンベア31の端に設けられた複数のローラ51a乃至59a及びローラ51b乃至59bを左から順番に用いて鋼板30を折り曲げていく。ローラ51a乃至53a及びローラ51b乃至53bは後述するS6工程で使用するローラであり、ローラ54a乃至56a及びローラ54b乃至56b後述するS7工程で使用するローラであり、ローラ57a乃至59a及びローラ57b乃至59bは後述するS8工程で使用するローラである。
(S6工程)
鋼板30をベルトコンベア31に乗せてローラ51a乃至59bで加工する工程段階では、まず1段段差がつき3つの面になるように鋼板30を折り曲げる(S6)。ここではS6工程を3組のローラ51a乃至54bを用いて開始時、中間時、完了時と3段階に分けている。図7に示しているのはS6工程の開示時におけるローラ51a及び51bと折り曲げられた鋼板30の断面図である。S5工程で作製した窪み又は突起が潰れないようにこの窪み又は突起に嵌合するローラを用いる、若しくはこの工程で窪み又は突起を作製する場合は突起70と窪み71が互いに嵌合し対となるローラ51a、51bを用いる。突起70と窪み71を設けることによって指掛け部22を成形し、S5工程を省くことができる。ローラ51a、51bは両側が異なる半径であって同じ軸を通る2つの円柱とそれら円柱の間に上底と下底が円柱の半径と一致する断面が等脚台形のローラを2つの円柱の間に配置して回転させた形状である。ローラ51aは鋼板30の上側に、ローラ52bは鋼板30の下側にローラ51aと反対向きになるようにそれぞれ配置されており、断面等脚台形の斜辺の部分で鋼板30に傾斜が設けられる。ローラ51a、51bを用いることによって、扉パネル20の前面となる第1の面41と、第1の面と隣接し把手部底面21と把手部背面21eとなる第2の面42と、把手部前面21bと扉パネル側面となる第3の面43に折り曲げられる。尚、図16には図7のローラ51a、51bと鋼板30の立体図を示している。図中の矢印の方向に鋼板が進む。ローラ51aには鋼板30に指掛け部22を成形するためのローラの突起70とローラ51bにはローラの窪み71が設けられおり、ローラ51a、51bが回転することによりローラの突起70とローラの窪み71によって指掛け部22が鋼板30の進行方向と平行に一直線状に設けられる。
図8に示しているのはS6工程の中間時におけるローラ52a及び52bと折り曲げられた鋼板30の断面図である。ローラ52a、52bはローラ51a、51bと同様の形状、配置であるが円柱の半径の差が大きくなり傾斜が図7に示す開始時よりも第1の面41、第3の面43に対する第2の面42の傾斜がきつくなっている。また、ローラ51a、51bと同様に指掛け部22が潰れないように突起又は窪みが設けられている。
図9に示しているのはS6工程の完了時におけるローラ53a及び53bと折り曲げられて鋼板30の断面図である。開始時及び中間時とは異なりローラ53a、53bには傾斜は設けられておらず、回転軸を中心にして異なる半径の2つの円柱を重ねただけの形状である。そのローラ53aと駆動モータ63aの間に設けられた回転軸は第1の面41と第3の面43と断面上で平行であり、ローラ53bと駆動モータ63bの間に設けられた回転軸は第2の面42と断面上で平行である。それぞれの回転軸が直交するようにローラ53aとローラ53bを回転させることにより断面上で面と平行に設けられた回転軸によって回転しているローラから、鋼板30が連続的に押し付けられることによって、そり、ひねれ、亀裂なく鋼板30を折り曲げることができる。また、図中に符号はふっていないがローラ51a、51bと同様に指掛け部22が潰れないように突起又は窪みが設けられている。そして、図9に示すようにローラ53a、53bを用いることによって鋼板30に直角に折れ曲がって成形される段差を設けることができる。
加工後に扉パネル前面20aとなる面を第1の面41とし、この第1の面41と平行で加工後に把手部前面21bと扉パネル20の側面となる面を第3の面43、この第1の面41と第3の面43に対して直角であり、第1の面41の一辺と第3の面43の一辺を繋ぐように設けられ加工後に把手部21が形成する凹形状の内側面となる第2の面42を成形するように複数組のローラ51a乃至53bを用いて複数回に分けて鋼板30を折り曲げる。尚、指掛け部22となる突起又は窪みは第2の面42に配置されている。図9には第1の面41と第3の面43が平行であり、第1の面41と第3の面42が第2の面42に対して直角になるまで鋼板30を折り曲げた状態を示しているが、組となる2つのローラの間隔を広く取り、ライン上に並んだローラの数を増やし、組となる2つのローラの間隔を段階的に狭くすることによって、これらの面が平行や直角になる前に次のS7工程に進むことも可能である。
(S7工程)
次に、S6工程で成形した第3の面43を第2の面42平行になるように第1の面41がある方向に直角に折り曲げる(S7)。ここではS7工程を3組のローラ54a乃至56aを用いて開始時、中間時、完了時と3段階に分けている。図10に示しているのはS7工程の開示時におけるローラ54a及び54bと折り曲げられた鋼板30の断面図である。ローラ54aは断面が等脚台形の形状をしており、その斜面で第3の面43を押さえ、その下底で第2の面42を押さえるように鋼板30の上側に配置されており、ローラ54bは断面が四角形でその一辺で第2の面42を押さえるローラと、断面が等脚台形でその斜辺で第3の面43を押さえるローラを合わせた形状をしており、鋼板30の下側に配置されている。そのローラ54aと駆動モータ64aの間に設けられた回転軸は第1の面41と断面上で平行であり、ローラ54bと駆動モータ64bの間に設けられた回転軸は第2の面42と断面上で平行である。それぞれの回転軸が直交するようにローラ54aとローラ54bを回転させることにより断面上で面と平行に設けられた回転軸によって回転しているローラから、鋼板30が連続的に押し付けられることによって、そり、ひねれ、亀裂なく鋼板30を折り曲げることができる。また、図10中に符号はふっていないがローラ51a、51bと同様に指掛け部22が潰れないようにローラ54a、54bに突起又は窪みが設けられている。
図11に示しているのはS7工程の中間時におけるローラ55a及び55bと折り曲げられた鋼板30の断面図である。ローラ55aは断面が二等辺三角形をしており、その長さの等しい2つ辺それぞれが第2の面42と第3の面43を押さえるように鋼板の上側に配置されている。ローラ55bは断面が等脚台形のローラと四角形のローラを等脚台形の上底と四角形の一辺で接合した形状をしており、等脚台形の斜面に当たる辺で第3の面43を押さえ、四角形の一辺で第2の面42を鋼板30の下側から押さえている。等脚台形の斜面の傾斜がローラ54bよりもきつくすることにより、第3の面43を直角に折り曲げていく。ローラ55aの回転軸は第2の面42と第3の面43と等距離の位置に配置され、ローラ55bは第1の面41と平行に配置されている。また、図11中に符号はふっていないがローラ51a、51bと同様に指掛け部22が潰れないようにローラ55a、55bに突起又は窪みが設けられている。
図12に示しているのはS7工程の完了時におけるローラ56a、56bと折り曲げられた鋼板30の断面図である。ローラ56aと56bは円柱形状をしており、その下部には指掛け部22を潰さないように、また把手先端部21dを成形するように窪み又は突起が設けられ、第2の面42と第3の面43を両側から挟むように配置されている。この工程で折り曲げられた第2の面42と第3の面43の境界となる辺が把手部21の把手先端部21dとなる。ローラ56aと駆動モータ66aの間に設けられた回転軸は第3の面43と断面上で平行であり、ローラ56bと駆動モータ66bの間に設けられた回転軸も第3の面43と断面上で平行である。それぞれの回転軸が直角になるようにローラ56aとローラ56bを回転させることにより断面上で面と平行に設けられた回転軸によって回転しているローラから、鋼板30が連続的に押し付けられることによって、そり、ひねれ、亀裂なく鋼板30を折り曲げることができる。図12には第2の面42と第3の面43が平行であり、第2の面42と第3の面43が第1の面41に対して直角になるまで鋼板30を折り曲げた状態を示しているが、組となる2つのローラの間隔を広く取り、ライン上に並んだローラの組数を増やし、組となる2つのローラの間隔を段階的に狭くすることによって、これらの面が平行や直角になる前に次のS8工程に進むことも可能である。
(S8工程)
次に、S7工程で平行になるよう成形した第2の面42と第3の面43を把手先端部21dから所定の長さの位置で第1の面41と平行になるように第1の面41の側へ直角に折り曲げて断面L字形状の把手部22を成形する(S8)。図13に示しているのはS8工程の開始時におけるローラ57a、57bと折り曲げられた鋼板30の断面図である。ローラ57aは断面が等脚台形の下底と円柱を合わせた形状をしており、その円柱部分の側面で第2の面42を第1の面41と平行になるように押さえ、断面が等脚台形の斜辺の部分で第1の面41と直交している第2の面42を押さえる配置となっている。ローラ57bもローラ57aと同様に断面が等脚台形と円柱を合わせた形状をしているが、その断面が等脚台形の上底と円柱が接している形状である。その円柱部分の側面で第2の面43を第1の面41と平行になるように押さえ、断面が等脚台形の斜辺の部分で第1の面41と直交している第3の面43を押さえる配置となっている。ローラ57a、57bにはその円柱部分に指掛け部22を潰さないように窪み又は突起が設けられ、若しくはこの窪みや突起と接触しない位置にローラを配置している。このように把手先端部21dから指掛け部22を越えた位置で第2の面42を第1の面41の方へ折り曲げることによって、把手部底面21cと把手部背面21eとすることができ、第3の面43を把手先端部21dから把手部背面21eの長さより長い距離の位置で折り曲げることにより把手部前面21bと扉パネル20の側面とすると同時に扉パネル20の側部から中央に向けて突出した把手部21とすることができる。また、第2の面42と第3の面43の折り曲げ位置において把手先端部21dからの距離差が把手部底面21cと扉パネル20の側面との距離になり、この差を大きくとることによって把手部21の内部空間を広く取り充填される断熱材3を増やすことができる。
次に、図14に示しているのはS8工程の中間時におけるローラ58a、58bと折り曲げられた鋼板30の断面図である。ローラ58aは断面が二等辺三角形でその底辺と円柱を合わせた形状をしており、その円柱部分の側面で把手部背面21eを第1の面41と平行になるように押さえ、断面が二等辺三角形の斜辺の部分で把手部底面21cを押さえる配置となっている。ローラ58bはローラ57bと同様の形状及び配置をしているが、その等脚台形の斜辺の傾斜がきつくなっている。ローラ58a、58bにはその円柱部分に指掛け部22を潰さないように窪み又は突起が設けられ、若しくはこの窪みや突起と接触しない位置にローラを配置している。
次に、図15に示しているのはS8工程の完了時におけるローラ59a、59bと折り曲げられた鋼板30の断面図である。
ローラ59aは円柱形上をしており、その側面で第1の面41と平行に折り曲げられた第2の面42を押さえる配置となっている。ローラ59bは半径の異なる円柱を2つ合わせた形状をしており、半径の小さい方の円柱の側面で第1の面41と直交している第3の面43を押さえ、半径の大きい方の円柱の上面で第1の面41と平行の第3の面43を押さえる配置となっている。ローラ59aと駆動モータ69aの間に設けられた回転軸は第1の面41と断面上で平行であり、ローラ59bと駆動モータ69bの間に設けられた回転軸は第1の面41と断面上で直交している。それぞれの回転軸が直角になるようにローラ59aとローラ59bを回転させることにより断面上で面と平行に設けられた回転軸によって回転しているローラから、鋼板30が連続的に押し付けられることによって、そり、ひねれ、亀裂なく鋼板30を折り曲げることができる。尚、この工程では把手部21の把手部前面21b、把手部背面21eが第一の面41でる扉パネル前面20aと平行になるまで折り曲げているが、把手部21は挿入された手が又は指掛け部22に指が掛かればよく、図13、図14に示す折り曲げ途中で完成させても良い。
この工程ではローラ57a、58a、59aの形状を変化させることによって凹形状の内側の形状を変化させることができる。特に、ローラ57a、58a、59aをモータから離れるにつれて回転半径の大きくなるような涙型形状にすることもでき、このような形状にすることによって、プレス機が型に嵌って引き抜くことができないので、プレス加工では作ることのできない手の挿入空間が奥に行くほど膨らんだ凹形状を作製することができる。また、ローラ69aとローラ69bを水平方向で限り近づけることによって、把手部21の付け根部分となる凹形状の把手部底面21cと扉パネル20の側面とで鋼板2枚重ねとすることができ、把手部21の強度をあげることができる。
(S9工程)
扉パネル20の上、下側面に十字形状の鋼板30の残った凸部を折り曲げて補強板24a、24bとする場合(S9a)、十字形状の鋼板30の残った凸部を扉前面に対して内側に直角に折り曲げる。この工程は、ローラを用いても良いし、把手部21とは別部分の工程であるので、プレス機による加工方法でも良く、S4工程以降であればどの工程前後に行っても良い。
(S10工程)
最後に、扉パネル20の背面の一部で内板と接触する部分を折り曲げて扉パネル20の加工を終了とする(S10)。
S6、7、8工程の説明では開始時、中間時、完了時と3段階に分けて説明したが、上記の工程において、鋼板30を折り曲げるときに複数のローラを用いて折り曲げ段階を3回以上に分けて折り曲げたり、ローラ51乃至59のそれぞれの間隔はできるだけ広く取った方が良く、その間隔は進行方向と平行である鋼板30の一辺の長さよりも長くしたりすることによって、鋼板30のそり、ひねれ、亀裂を防ぐことができる。
また、ローラ51a乃至59bを取外して形状の異なるローラに付け替えるだけで、指掛け部22、把手部21の位置、大きさ、形状の異なる扉パネル20を作製することができる。
上述の製造方法や図6に示す製造装置を用いると折れ曲がった複雑な形状の把手部21、特に把手先端部21dと扉パネル前面20aで形成する手の挿入空間となる開口部20bより奥で広がった空間を形成するような形状の把手部21をベルトコンベア31に流すだけで成形することができるので、低いコストで大量に生産がすることができる。
上述の加工方法は鋼板30の厚さの適用可能範囲を0.2mmから1.0mmまでと想定しているので、冷蔵庫の扉に限らず、金属製の開閉式扉・引き出し式扉全般に適用することができる。
図6のフローチャート図においてS5工程で指掛け部となる窪み又は突起を第3の面43に設け、S8工程で第2の面42と第3の面43を第1の面41と平行になるように、ローラ67aと67b、68aと68b、69aと69bの位置を入れ替えて扉パネル20の外側に向けて直角に折り曲げて逆手把手部28とする。その後、逆手把手部28と扉パネル20の側面で凹部を成形するように鋼板30を折り曲げると図5に示すような外側から扉パネル20の側面に手を挿入して扉を開閉する逆手の扉の把手を作製することができる。さらに、図5に示すように上述の加工を左右両側に施して逆手の両開きの扉とすることができる。
本発明によると、一枚の鋼板から把手を備える冷蔵庫扉を提供することができるので、扉パネルとは別に把手部材を用意する必要がなく、部品点数や加工工程数を削減することができる。
1 冷蔵庫本体、1a 冷蔵室、1b 野菜室、1c 冷凍室、2a 冷蔵室扉、2b 野菜室引き出し式扉、2c 冷凍室引き出し式扉、3 断熱材、20 扉パネル、20a 扉パネル前面、20b 開口部、21 把手部、21a 把手部格納用パネル折り曲げ部、21b 把手部前面、21c 把手部底面、21d 把手先端部、21e 把手部背面、22 指掛け部、23 内板、23a 内板突起部、24a 上面補強板、24b 下面補強板、25a 上縁部、25b 下縁部、26a 左ドアキャップ、26b 右ドアキャップ、28 逆手把手部、30 鋼板、31 ベルトコンベア、41 第1の面、42 第2の面、43 第3の面、51a 第1−1のローラ、51b 第1−2のローラ、52a 第2−1のローラ、52b 第2−2のローラ、53a 第3−1のローラ、53b 第3−2のローラ、54a 第4−1のローラ、54b 第4−2のローラ、55a 第5−1のローラ、55b 第5−2のローラ、56a 第6−1のローラ、56b 第6−2のローラ、57a 第7−1のローラ、57b 第7−2のローラ、58a 第8−1のローラ、58b 第8−2のローラ、59a 第9−1のローラ、59b 第9−2のローラ、61a 第1−1のローラの駆動モータ、61b 第1−2のローラの駆動モータ、62a 第2−1のローラの駆動モータ、62b 第2−2のローラの駆動モータ、63a 第3−1のローラの駆動モータ、63b 第3−2のローラの駆動モータ、64a 第4−1のローラの駆動モータ、64b 第4−2のローラの駆動モータ、65a 第5−1のローラの駆動モータ、65b 第5−2のローラの駆動モータ、66a 第6−1のローラの駆動モータ、66b 第6−2のローラの駆動モータ、67a 第7−1のローラの駆動モータ、67b 第7−2のローラの駆動モータ、68a 第8−1のローラの駆動モータ、68b 第8−2のローラの駆動モータ、69a 第9−1のローラの駆動モータ、70 ローラの突起、71 ローラの窪み

Claims (8)

  1. 少なくとも前面から側面を形成する折り曲げられた1枚の鋼板と、
    前記1枚の鋼板の前面上部を背面側に折り曲げて形成された上面補強板と、
    前記1枚の鋼板の前面下部を背面側に折り曲げて形成された下面補強板と、
    前記1枚の鋼板の前面側部から前記1枚の鋼板の前面中央に向けて折り曲げられて突出し、前記1枚の鋼板の前面側から側面側に向けて手が挿入可能な空間を形成するように前記1枚の鋼板と一体形成された把手部と、を備え、
    前記把手部の前記1枚の鋼板の前面側部における根元部分は折れ曲がった前記1枚の鋼板が密着して2枚重ねとなっており、
    前記前面、前記側面及び前記把手部はつながっており、前記前面及び前記側面並びに前記上面補強板及び前記下面補強板で形成される空間に断熱材が充填されていることを特徴とする冷蔵庫用の扉パネル。
  2. 前記手が挿入可能な空間に挿入された手の指が掛かる指掛け部が前記手が挿入可能な空間
    を形成する前記把手部の背面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫
    用の扉パネル。
  3. 前記鋼板の前面に正面から見て手前の面と奥の面とを形成する傾斜又は段差を設け、前記
    把手部は前記奥の面から突出し、前記把手部の前面は前記手前の面と同一平面又は前記把
    手部の前面は前記手前の面よりも前記奥の面側にあることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の冷蔵庫用の扉パネル。
  4. 前記鋼板の表面にフィルムが貼られ、前記把手部の先端部分及び前記指掛け部は曲率が0
    .66/mm以下の曲面から形成されていることを特徴とする請求項2に記載の冷蔵庫用
    の扉パネル。
  5. 前記鋼板は厚さが0.2mmから1.0mmであることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれかに記載の冷蔵庫用の扉パネル。
  6. 前記手が挿入可能な空間の内部で前記鋼板の色が変化していることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の冷蔵庫用の扉パネル。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の冷蔵庫用の扉パネルを有し、前記冷蔵庫用の扉パネル
    と庫内側である内板とで内部空間を形成し、前記内部空間に充填された断熱材を有し、冷
    蔵庫本体の庫室開口を覆うように取り付けられる冷蔵庫扉と、を備えた冷蔵庫。
  8. 前記冷蔵庫用の扉パネルを備えた冷蔵庫扉を左右に設けた観音式扉を備えたことを特徴と
    する請求項7に記載の冷蔵庫。
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