JP5831299B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

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本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物に関し、広範な温度域で優れたドライグリップ性能及び耐摩耗性を確保するようにしたタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
空気入りタイヤのグリップ性能は、タイヤ温度の影響が大きく、低温状態では十分なグリップ性能が得られないことや、高温状態では耐摩耗性が低下することが知られている。特に、ラリー走行向けのレース用タイヤでは、変化する路面条件や速度域に対応できるように、幅広い温度域で発熱性(tanδ)が高く、かつ耐摩耗性が優れることが求められる。
このため、ガラス転移温度(Tg)が高い乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)にカーボンブラックを多量に配合したゴム組成物が提案されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、需要者がレース用タイヤに求める要求性能はより高いものになり、幅広い温度域での発熱性(tanδ)を一層高くしてドライグリップ性能を向上させると共に、高温状態での耐摩耗性を優れたものにするようにしたラリー走行用タイヤ向けのトレッド用ゴム組成物が求められている。
特開昭63−191844号公報
本発明の目的は、広範な温度域で優れたドライグリップ性能及び耐摩耗性を確保するようにしたタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、溶液重合スチレンブタジエンゴムS−SBRを20〜60重量%と乳化重合スチレンブタジエンゴムE−SBRを80〜40重量%とからなるスチレンブタジエンゴム100重量部に、窒素吸着比表面積が100〜200m/gのカーボンブラックを50〜120重量部配合したゴム組成物であって、前記S−SBRのスチレン量が30〜38重量%、ビニル量が60〜80重量%、ガラス転移温度が−20〜−5℃、重量平均分子量が100万〜180万であり、前記E−SBRのスチレン量が40重量%以上であることを特徴とする。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、スチレン量が30〜38重量%、ビニル量が60〜80重量%、ガラス転移温度が−20〜−5℃、重量平均分子量が100万〜180万のS−SBRを20〜60重量%とスチレン量が40重量%以上であるE−SBRを80〜40重量%とからなるスチレンブタジエンゴム100重量部に、窒素吸着比表面積が100〜200m/gのカーボンブラックを50〜120重量部配合したことにより、幅広い温度域で発熱性(tanδ)及びゴム硬度を一層高くしてドライグリップ性能を向上させると共に、高温状態での耐摩耗性を優れたものにすることができる。
前記スチレンブタジエンゴム100重量部に対し、芳香族変性テルペン樹脂を2〜20重量部配合することが好ましい。
本発明のゴム組成物は、前記スチレンブタジエンゴム100重量部に対し、下記式(I)で示される環状ポリスルフィドを0.2〜5重量部配合することが好ましい。環状ポリスルフィドを配合することにより、広範な温度域におけるドライグリップ性能を改良すると共に、ゴム硬度及び剛性を高くしてゴム組成物の耐摩耗性を一層改良することができる。
Figure 0005831299
(式(I)中、Rは置換もしくは非置換の炭素数4〜8のアルキレン基、置換もしくは非置換の炭素数4〜8のオキシアルキレン基、xは平均3〜5の数、nは1〜5の整数である。)
このゴム組成物をトレッド部に使用した空気入りタイヤは、広範な温度域で優れたドライグリップ性能及び耐摩耗性を確保することができる。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物において、ゴム成分は、高分子量かつ高ガラス転移温度を有する溶液重合スチレンブタジエンゴム(以下「S−SBR」という)とスチレン量が40重量%以上である乳化重合スチレンブタジエンゴム(以下「E−SBR」という)とで構成されたスチレンブタジエンゴムである。すなわち20〜60重量%のS−SBRと80〜40重量%のE−SBRとの合計をスチレンブタジエンゴム100重量%にする。
S−SBRは、スチレン量が30〜38重量%、ビニル量が60〜80重量%、ガラス転移温度(以下「Tg」という)が−20〜−5℃、重量平均分子量(以下「Mw」という)が100万〜180万の溶液重合されたスチレンブタジエンゴムである。
S−SBRのスチレン量は30〜38重量%、好ましくは32〜37重量%である。S−SBRのスチレン量が30重量%未満であると、ゴム硬度、弾性率が低くなり、またグリップ性能も低下する。またS−SBRのスチレン量が38重量%を超えると、耐摩耗性が悪化する。なおS−SBRのスチレン量は赤外分光分析(ハンプトン法)により測定するものとする。
S−SBRのビニル量は60〜80重量%、好ましくは62〜70重量%である。S−SBRのビニル量が60重量%未満であると、グリップ性能が低下する。またS−SBRのビニル量が80重量%を超えると、硬くなりすぎてグリップ性能が低下する。なおS−SBRのビニル量は赤外分光分析(ハンプトン法)により測定するものとする。
S−SBRのTgは−20〜−5℃、好ましくは−18〜−7℃である。S−SBRのTgが−20℃より低いと、グリップ性能が低下する。またS−SBRのTgが−5℃より高いと、耐摩耗性が悪化する。なお本明細書においてS−SBRのTgは示差走査熱量測定(DSC)により20℃/分の昇温速度条件によりサーモグラムを測定し、転移域の中点の温度とする。また、S−SBRが油展品であるときは、油展成分(オイル)を含まない状態におけるS−SBRのガラス転移温度とする。
S−SBRのMwは100万〜180万、好ましくは120万〜160万である。S−SBRのMwが100万未満であると、ゴム硬度、弾性率が低下する。またMwが180万を超えると、ゴム組成物の加工性が悪化する。なお本明細書においてS−SBR及びE−SBRのMwはゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定するものとする。
スチレンブタジエンゴム100重量%中のS−SBRの含有量は20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%である。S−SBRの含有量が20重量%未満であると、ゴム硬度、弾性率が低下すると共に、グリップ性能が悪化する。またS−SBRの含有量が60重量%を超えると、高温時のゴム硬度、弾性率が低下し操縦安定性及びグリップ性能の持続性が悪化する。また耐摩耗性が悪化する。
E−SBRは、スチレン量が40重量%以上である乳化重合されたスチレンブタジエンゴムである。E−SBRのスチレン量は40重量%以上、好ましくは40〜45重量%である。E−SBRのスチレン量が40重量%未満であると、グリップ性能が悪化する。E−SBRのスチレン量は赤外分光分析(ハンプトン法)により測定するものとする。
スチレンブタジエンゴム100重量%中のE−SBRの含有量は80〜40重量%、好ましくは70〜50重量%である。E−SBRの含有量が40重量%未満であると、耐摩耗性が悪化する。またE−SBRの含有量が80重量%を超えると、グリップ性能が悪化する。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、スチレンブタジエンゴム100重量部に対し窒素吸着比表面積が100〜200m/gのカーボンブラックを50〜120重量部配合する。
本発明のゴム組成物に使用するカーボンブラックとしては、窒素吸着比表面積(NSA)が100〜200m/g、好ましくは120〜195m/gである。カーボンブラックのNSAが100m/g未満であると、グリップ性能が低下する。またカーボンブラックのNSAが200m/gを超えると、耐摩耗性が悪化する。カーボンブラックのNSAはJIS K6217−2に準拠して求めるものとする。
カーボンブラックの配合量は、スチレンブタジエンゴム100重量部に対し50〜120重量部、好ましくは60〜110重量部である。カーボンブラックの配合量が50重量部未満であると、ゴム硬度、弾性率、ゴム強度及び発熱性が悪化する。またカーボンブラックの配合量が120重量部を超える耐摩耗性が悪化する。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、カーボンブラック以外の他の充填剤を配合することができる。他の充填剤としては、例えばシリカ、クレー、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン等が例示される。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、芳香族変性テルペン樹脂を配合することによりグリップ性能を向上する。芳香族変性テルペン樹脂の配合量は、スチレンブタジエンゴム100重量部に対し2〜20重量部、好ましくは4〜18重量部にするとよい。芳香族変性テルペン樹脂の配合量が2重量部未満であると、グリップ性能を十分に高くすることができない。芳香族変性テルペン樹脂の配合量が20重量部を超えると、ゴム組成物の粘着性が増大し、成形ロールに密着するなど成形加工性及び取り扱い性が悪化する。
芳香族変性テルペン樹脂は、テルペンと芳香族化合物とを重合することにより得られる。テルペンとしては、例えばα−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネンなどが例示される。芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、インデンなどが例示される。なかでも芳香族変性テルペン樹脂としてスチレン変性テルペン樹脂が好ましい。
芳香族変性テルペン樹脂としては、好ましくは軟化点が80〜160℃、より好ましくは85〜140℃であるものを使用するとよい。芳香族変性テルペン樹脂の軟化点が80℃未満であると、グリップ性能を改良する効果が十分に得られない。また、芳香族変性テルペン樹脂の軟化点が160℃を超えると、耐摩耗性が悪化する傾向がある。なお、芳香族変性テルペン樹脂の軟化点はJIS K6220−1(環球法)に準拠し測定したものとする。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、好ましくは下記式(I)で示された環状ポリスルフィドを配合することにより、広範な温度域におけるグリップ性能を改良すると共に、ゴム硬度及び剛性を高くしてゴム組成物の耐摩耗性を一層改良することができる。
Figure 0005831299
(式(I)中、Rは置換もしくは非置換の炭素数4〜8のアルキレン基、置換もしくは非置換の炭素数4〜8のオキシアルキレン基、xは平均3〜5の数、nは1〜5の整数である。)
上記式(I)の環状ポリスルフィドにおいて、Rがアルキレン基又はオキシアルキレン基であり、その炭素数は好ましくは4〜8、より好ましくは4〜7であるとよい。また、アルキレン基及びオキシアルキレン基に対する置換基としては、例えばフェニル基、ベンジル基、メチル基、エポキシ基、イソシアネート基、ビニル基、シリル基などを例示することができる。Sは硫黄である。xは好ましくは平均3〜5、より好ましくは平均3.5〜4.5にするとよい。また、nは好ましくは1〜5、より好ましくは1〜4の整数である。このような環状ポリスルフィドは、通常の方法で製造することができ、例えば特開2007−92086号公報に記載の製造方法を例示することができる。
本発明において、環状ポリスルフィドの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、0.2〜5重量部、好ましくは1〜4重量部にするとよい。環状ポリスルフィドの配合量が0.2重量部未満であると、グリップ性能を高いレベルで長く持続する効果及び耐ブローアウト性を向上する効果が得られない。またゴム組成物の耐摩耗性が低下するのを十分に抑制することができない。なお環状ポリスルフィドの配合量が5重量部を超えると加工性が悪化する。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物において、上記式(I)の環状ポリスルフィドは加硫剤として作用する。加硫剤は、環状ポリスルフィド単独であってもよいし、他の加硫剤を共に使用してもよい。他の加硫剤としては、硫黄が好ましい。硫黄の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜4重量部にするとよい。硫黄を配合するときは、硫黄に対する環状ポリスルフィドの重量比(環状ポリスルフィド/硫黄)が好ましくは1/5〜10/1、より好ましくは1/4〜4/1にするとよい。(環状ポリスルフィド/硫黄)の重量比をこのような範囲内にすることにより、グリップ性能を高いレベルで長く持続する効果及び耐ブローアウト性を向上すると共に、耐摩耗性が改良する。
タイヤトレッド用ゴム組成物には、加硫又は架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、可塑剤、加工助剤、液状ポリマー、熱硬化性樹脂などのタイヤトレッド用ゴム組成物に一般的に使用される各種配合剤を配合することができる。このような配合剤は一般的な方法で混練してゴム組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの配合剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。タイヤトレッド用ゴム組成物は、公知のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって製造することができる。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、空気入りタイヤに好適に使用することができる。このゴム組成物をトレッド部に使用した空気入りタイヤは、広範な温度域におけるグリップ性能を改良すると共に、ゴム硬度及び剛性を高くしてゴム組成物の耐摩耗性を一層改良することができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1,2に示す配合からなる20種類のタイヤトレッド用ゴム組成物(実施例1〜8、比較例1〜12)を、硫黄、加硫促進剤及び環状ポリスルフィドを除く成分を、1.8Lの密閉型ミキサーで160、5分間混練し放出したマスターバッチに、硫黄、加硫促進剤及び環状ポリスルフィドを加えてオープンロールで混練することにより調製した。なお表1〜3において、油展オイルを含むSBRについて、括弧内に各ゴム成分の正味の配合量を記載した。
得られた20種類のタイヤトレッド用ゴム組成物を所定形状の金型中で、160、20分間プレス加硫して加硫ゴムサンプルを作製し、下記に示す方法でゴム硬度(20℃,100℃)、300%モジュラス(100℃)、動的粘弾性率(20℃及び100℃のtanδ)及び耐摩耗性を評価した。
ゴム硬度
得られた試験片のゴム硬度を、JIS K6253に準拠し、デュロメータのタイプAにより温度20℃,100℃で測定した。得られた結果は、それぞれ比較例1の値を100とする指数として、表1,2の「ゴム硬度(20℃)Hs20」「ゴム硬度(100℃)Hs100」の欄に示した。またゴム硬度(20℃)に対するゴム硬度(100℃)の比を算出し、比較例1の値を100とする指数として、表1〜3の「硬度比Hs100/Hs20」の欄に示した。
ゴム硬度(20℃)の指数が大きいほど、20℃でのゴム硬度が高く機械的特性が優れ操縦安定性が優れることを意味する。ゴム硬度(100℃)の指数が大きいほど、100℃でのゴム硬度が高く機械的特性が優れ、タイヤが高温状態になっても操縦安定性が優れることを意味する。また硬度比Hs100/Hs20の指数が大きいほど、20℃及び100℃でのゴム硬度の変化が小さく広い温度域で操縦安定性を確保することができることを意味する。
300%モジュラス(100℃)
得られた試験片から、JIS K6251に準拠してJIS3号ダンベル型試験片(厚さ2mm)を打ち抜き、温度100℃で500mm/分の引張り速度で試験を行い、300%モジュラス(300%変形応力)を測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として、表1,2の「300%Mod(100℃)」の欄に示した。この指数が大きいほど、高温状態での剛性が大きく機械的特性が優れること、また空気入りタイヤが長時間高速走行をしたときに操縦安定性が優れることを意味する。
動的粘弾性率(20℃及び100℃のtanδ)
得られた加硫ゴムサンプルの発熱性及びドライグリップ性能を、これらの指標であることが知られている損失正接tanδ(20℃)及びtanδ(100℃)により評価した。tanδは、東洋精機製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hz、温度20℃及び100℃の条件下で測定した。得られた結果は比較例1の値を100とする指数として、表1,2の「tanδ(20℃)」及び「tanδ(100℃)」の欄に示した。tanδ(20℃)及びtanδ(100℃)の指数が大きいほど、低温域及び高温域の双方で発熱性が大きく、低温域から高温域にわたってドライグリップ性能が優れることを意味する。
耐摩耗性
得られた加硫ゴムサンプルのランボーン摩耗を、JIS K6264−2に準拠して、岩本製作所社製ランボーン摩耗試験機を使用し、温度20℃、荷重15N、スリップ率50%の条件で測定した。得られた結果は、比較例1を100とする指数として、表1,2の「耐摩耗性」の欄に示した。この指数が大きいほど、耐摩耗性が優れることを意味する。
Figure 0005831299
Figure 0005831299
なお、表1,2において使用した原材料の種類を下記に示す。
・S−SBR1:溶液重合スチレンブタジエンゴム、スチレン量が36重量%、ビニル量が64重量%、Mwが147万、Tgが−13℃、ゴム成分100重量部に対しオイル分37.5重量部を含む油展品、旭化成ケミカルズ社製タフデンE680
・S−SBR2:溶液重合スチレンブタジエンゴム、スチレン量が47重量%、ビニル量が52重量%、Mwが66万、Tgが−6℃、ゴム成分100重量部に対しオイル分37.5重量部を含む油展品、日本ゼオン社製NS462
・S−SBR3:溶液重合スチレンブタジエンゴム、スチレン量が37重量%、ビニル量が42重量%、Mwが126万、Tgが−27℃、ゴム成分100重量部に対しオイル分37.5重量部を含む油展品、旭化成ケミカルズ社製タフデンE581
・S−SBR4:溶液重合スチレンブタジエンゴム、スチレン量が41重量%、ビニル量が41重量%、Mwが116万、Tgが−19℃、ゴム成分100重量部に対しオイル分37.5重量部を含む油展品、JSR社製HP755B
・E−SBR1:乳化重合スチレンブタジエンゴム、スチレン量が40重量%、ゴム成分100重量部に対しオイル分37.5重量部を含む油展品、日本ゼオン社製Nipol 1739
・E−SBR2:乳化重合スチレンブタジエンゴム、スチレン量が23.5重量%、ゴム成分100重量部に対しオイル分37.5重量部を含む油展品、日本ゼオン社製Nipol 1723
・カーボンブラック1:東海カーボン社製シースト9、NSA=142m/g
・カーボンブラック2:三菱化学社製ダイアブラックUX10、NSA=182m/g
・カーボンブラック3:コロンビアンカーボン社製CD2019、NSA=340m/g
・オイル:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
・テルペン樹脂1:軟化点が125℃の芳香族変性テルペン樹脂、ヤスハラケミカル社製YSレジンTO−125
・テルペン樹脂2:軟化点が85℃の芳香族変性テルペン樹脂、ヤスハラケミカル社製YSレジンTO−85
・環状ポリスルフィド1: 前記式(I)において、R=(CHO(CH、X(平均)=4、n=2〜3の環状ポリスルフィド、環状ポリスルフィド1の調製は以下の通り行った。
1,2−ジクロロエタン1.98g(0.02mol)と30%多硫化ソーダ(Na)水溶液1197g(2mol)をトルエン(500g)に加えた後、更にテトラブチルアンモニウムブロマイド0.64g(0.1mol)を入れ、50℃で2時間反応させた。続いて反応温度を90℃に上げ、ジクロロエチルホルマール311g(1.8mol)をトルエン300gに溶かした溶液を1時間かけて滴下し、更に5時間反応させた。反応後、有機層を分離し、減圧下90℃で濃縮して、上述した還状ポリスルフィドを405g得た(収率96.9%)。
・環状ポリスルフィド2: 前記式(I)において、R=(CH、X(平均)=4、n=1〜4の環状ポリスルフィド、環状ポリスルフィド2の調製は以下の通り行った。
コンデンサーと温度計付きの三つ口フラスコに、窒素雰囲気下、硫化ソーダ無水物8g(0.102mol)、硫黄9.8g(0.306mol)及びテトラヒドロフラン(THF)50gを入れて80℃で1時間反応させ、次いでこれに温度80℃で、1,6−ジクロロヘキサン15.5g(0.10mol)のTHF20g溶液を2時間滴下し、さらに同温度で2時間反応させた。反応終了後、有機相の塩を濾別し、有機相を減圧下90℃で濃縮することにより、上述の構成からなる環状ポリスルフィド2として20.2g(収率95%)を得た。
・ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸YR
・亜鉛華:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
・硫黄:鶴見化学工業社製金華印油入微粉硫黄
・加硫促進剤:加硫促進剤CBS、大内新興化学工業社製ノクセラーCZ−G
表2から明らかなように実施例1〜8のタイヤトレッド用ゴム組成物は、広範な温度域における操縦安定性(ゴム硬度(20℃)、ゴム硬度(100℃)、硬度比Hs100/Hs20及び300%モジュラス(100℃))、広範な温度域におけるドライグリップ性能(20℃のtanδ及び100℃のtanδ)を改良すると共に、耐摩耗性が向上することが確認された。このゴム組成物をトレッド部に使用した空気入りタイヤは、広範な温度域におけるドライグリップ性能及び操縦安定性を改良すると共に、ゴム硬度及び剛性を高くしてゴム組成物の耐摩耗性を一層改良することができる。
表1から明らかなように比較例1,2のゴム組成物は、本発明で使用するS-SBRを配合していないので、実施例1,2に記載のゴム組成物のように、低温域から高温域までの優れたゴム硬度、弾性率及びtanδのバランスが得られず、また耐摩耗性も十分ではない。比較例3のゴム組成物は、S−SBR2のスチレン量が38重量%を超え、ビニル量が60重量%未満、Mwが100万未満であるので、ゴム硬度(100℃)、硬度比Hs100/Hs20、300%モジュラス(100℃)及び耐摩耗性が悪化する。比較例4のゴム組成物は、S−SBR3のビニル量が60重量%未満、Tgが−20℃より低いので、ゴム硬度(100℃)、硬度比Hs100/Hs20、tanδ(100℃)及び耐摩耗性が悪化する。比較例5のゴム組成物は、本発明で使用するE-SBRを配合していないので、ゴム硬度(100℃)、硬度比Hs100/Hs20、300%モジュラス(100℃)及び耐摩耗性が悪化する。
比較例6のゴム組成物は、S−SBR4のスチレン量が38重量%を超え、ビニル量が60重量%未満であるので、ゴム硬度(100℃)、硬度比Hs100/Hs20、tanδ(100℃)及び耐摩耗性が悪化する。比較例7のゴム組成物は、本発明で使用するE-SBRの代わりに、スチレン量が40重量%以上のS-SBR2を配合したので、ゴム硬度(100℃)、硬度比Hs100/Hs20、300%モジュラス(100℃)及び耐摩耗性が悪化する。比較例8のゴム組成物は、E-SBR2のスチレン量が40重量%未満であるので、tanδ(20℃および100℃)が悪化する。比較例9のゴム組成物は、S−SBRの含有量が20重量%未満、E−SBRの含有量が80重量%を超えるので、300%モジュラスが悪化する。比較例10のゴム組成物は、S−SBRの含有量が60重量%を超え、E−SBRの含有量が40重量%未満であるので、ゴム硬度(100℃)、硬度比Hs100/Hs20及び耐摩耗性が悪化する。
表2から明らかなように比較例11のゴム組成物は、カーボンブラック3のNSAが200m/gを超えるので、硬度比Hs100/Hs20及び耐摩耗性が悪化する。比較例12のゴム組成物は、カーボンブラック1の配合量が120重量部を超えるので、硬度比Hs100/Hs20及び耐摩耗性が悪化する。

Claims (4)

  1. 溶液重合スチレンブタジエンゴムS−SBRを20〜60重量%と乳化重合スチレンブタジエンゴムE−SBRを80〜40重量%とからなるスチレンブタジエンゴム100重量部に、窒素吸着比表面積が100〜200m/gのカーボンブラックを50〜120重量部配合したゴム組成物であって、前記S−SBRのスチレン量が30〜38重量%、ビニル量が60〜80重量%、ガラス転移温度が−20〜−5℃、重量平均分子量が100万〜180万であり、前記E−SBRのスチレン量が40重量%以上であることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. 前記スチレンブタジエンゴム100重量部に対し、芳香族変性テルペン樹脂を2〜20重量部配合したことを特徴とする請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. 前記スチレンブタジエンゴム100重量部に対し、下記式(I)で示される環状ポリスルフィドを0.2〜5重量部配合したことを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
    Figure 0005831299
    (式(I)中、Rは置換もしくは非置換の炭素数4〜8のアルキレン基、置換もしくは非置換の炭素数4〜8のオキシアルキレン基、xは平均3〜5の数、nは1〜5の整数である。)
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
JP2012051955A 2012-03-08 2012-03-08 タイヤトレッド用ゴム組成物 Active JP5831299B2 (ja)

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