JP5830001B2 - ハニカム成形体の支持方法 - Google Patents

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Description

本発明は、押出方向が水平方向である横押出成形により成形されたハニカム成形体を、受け台にて支持する方法に関する。更に詳しくは、横押出成形により成形されたハニカム成形体を受け台で支持する際に、受け台からハニカム成形体に加わる負荷を小さくし、大型のハニカム成形体であっても、当該負荷によるハニカム成形体の変形を抑制可能なハニカム成形体の支持方法に関する。
化学、電力、鉄鋼等の様々な分野において、環境対策や特定物資の回収等のために使用される触媒装置用の担体として、セラミック製のハニカム構造体が採用されている。また、セラミック製のハニカム構造体は、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)等の排ガス浄化用のフィルターとしても広く用いられている。
通常、このようなハニカム構造体は、押出成形によって得られたハニカム状の成形体(ハニカム成形体)を、乾燥及び焼成することによって製造される。ハニカム構造体の押出成形には、押出方向が水平方向である横押出成形(例えば、特許文献1参照)が採用される場合と、押出方向が鉛直方向(下方)である縦押出成形(例えば、特許文献2参照)が採用される場合とがある。
一般には、外径寸法が150mm未満程度の小型のハニカム成形体の成形には、横押出成形が採用され、外径寸法が150mm以上であるような大型のハニカム成形体の成形には、縦押出成形が採用される。
特開2004−142160号公報 特開平4−81509号公報
横押出成形でハニカム成形体を成形する場合、口金から水平方向に押し出されてきたハニカム成形体を、そのハニカム成形体の外周面と接触する支持面を有する受け台で下方から支持する必要がある。そして、口金から押し出された直後のハニカム成形体は軟弱であるため、その外周面が受け台の支持面に接触する際の過負荷により、変形が生じ易い。
ハニカム成形体の外周面が受け台の支持面に接触する際の負荷は、ハニカム成形体が大型(大径)になるほど高くなる。このため、外径寸法が150mm以上であるような大型のハニカム成形体では、この負荷による変形によって、座屈(セルの潰れ)が生じ易くなる。
座屈の発生部位が、ハニカム成形体の外周に近い部位であれば、焼成後の外周加工により当該部位を除去し、その後、改めて外周にコーティングを施して外周壁を再形成することにより、所定の製品形状を満たすことも可能である。しかし、座屈の発生部位が、ハニカム成形体の外周からある程度離れた部位である場合には、外周加工による当該部位の除去は困難となり、所定の製品形状を満たすことができない。
このため、従来、横押出成形では、大型のハニカム構造体を、現実的に許容可能な歩留で製造することは困難であった。また、座屈にまでは至らない場合であっても、ある程度の変形は避けられないため、前記のような外周加工と外周壁の再形成を前提としない一体成形品の製造において、形状精度が悪化し、所定の製品形状を満たすことができないという問題があった。尚、通常、横押出成形における座屈防止対策としては、成形に用いる坏土の高硬度化が有効であるが、この坏土の高硬度化には、生産性の低下、口金の短命化、成形性の悪化等を招くという問題が有る。
これに対し、縦押出成形でハニカム成形体を成形する場合は、口金から鉛直方向(下方)に押し出されたハニカム成形体は、口金の下方に配置された受け台に、端面が接触するような状態で支持されるため、外周面に対しては、受け台からの過負荷が加わらない。このため、大型のハニカム成形体の支持に際しても、当該過負荷によるハニカム成形体の変形が生じない。
よって、縦押出成形を用いれば、大型のハニカム成形体の成形においても、座屈が発生せず、また、ハニカム成形体の成形直後の形状を維持したまま、その後の製造工程(切断、乾燥、焼成等)に供することができる。そして、その結果、高い歩留で、形状精度の良いハニカム構造体が得られる。
しかしながら、縦押出成形は、横押出成形に比べて、設備が大型になり、また、成形機の坏土の供給口が高所にあること等から作業性が悪い。また、縦押出成形は、横押出成形に比べて、工程が複雑となる。具体的には、横押出成形は、連続成形機を用いることにより、成形原料の混練から押出成形までの一連の工程を、単一の装置(連続成形機)で連続的に行うことができる。これに対し、縦押出成形では、成形原料をニーダー等で混練した後、これを土練機等により円柱状の坏土とし、この円柱状の坏土を、ラム式の縦型押出成形機等に供給して押出成形を行うというように、各工程を別個の装置により行う必要がある。更に、横押出成形用の連続成形機(二軸混練式の連続成形機等)では、高硬度の成形原料の混練が可能であるが、縦押出成形用の成形原料の混練に用いるニーダー等では、低硬度の成形原料の混練にしか適用できない。
このため、近年においては、大型のハニカム成形体についても、横押出成形による成形を可能とするような技術開発の要請が高まりつつある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、横押出成形により成形されたハニカム成形体を受け台で支持する際の変形を抑制でき、大型のハニカム成形体でも、座屈が生じ難く、高い形状精度を保ったまま支持できる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によれば、以下のハニカム成形体の支持方法が提供される。
[1] 成形原料を混練して得られた坏土を、口金を通じて押し出すことにより押出成形された、押出方向に延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム成形体を、前記口金から押し出された後、前記押出成形の押出方向における前記口金の下流側で、支持面を有する受け台にて支持するハニカム成形体の支持方法であって、前記坏土の硬度が、0.8〜2.8kgfであり、前記押出成形の押出方向が、水平方向であり、前記受け台が、前記口金の下流側で、前記口金よりも下方の位置から上昇した後、前記押出方向に水平移動するものであり、前記受け台の水平移動時における前記支持面の最下端が、前記口金から押し出された直後の前記ハニカム成形体の最下端よりも下方にあり、かつ、前記口金から押し出された直後の前記ハニカム成形体の最下端と、前記受け台の水平移動時の前記支持面の最下端との鉛直方向における距離が、5〜15mmであるハニカム成形体の支持方法。
[2] 前記受け台は、その長さ方向が、前記押出成形の押出方向と同一となるように配置され、前記押出成形の押出速度と同一の速度で前記押出方向に水平移動するものである[1]に記載のハニカム成形体の支持方法。
[3] 前記口金と前記受け台との間に、前記ハニカム成形体を支持するための手段が介在しない[1]又は[2]に記載のハニカム成形体の支持方法。
[4] 前記口金から押し出された直後の前記ハニカム成形体の最下端と、前記受け台の水平移動時の前記支持面の最下端との鉛直方向における距離が、8〜12mmである[1]〜[3]のいずれかに記載のハニカム成形体の支持方法。
[5] 前記ハニカム成形体の外径寸法が、100mm以上である[1]〜[4]のいずれかに記載のハニカム成形体の支持方法。
[6] 前記ハニカム成形体の外径寸法が、100〜450mmであり、前記ハニカム成形体の軸方向に垂直な断面における開口率が、69〜91%である[1]〜[5]のいずれかに記載のハニカム成形体の支持方法。
] 前記受け台の長さが、100〜500mmである[1]〜[]のいずれかに記載のハニカム成形体の支持方法。
] 前記ハニカム成形体が、ディーゼルパティキュレートフィルターの製造に使用するためのものである[1]〜[]のいずれかに記載のハニカム成形体の支持方法。
] 前記ハニカム成形体の押出成形に、横型連続成形機を用いる[1]〜[]のいずれかに記載のハニカム成形体の支持方法。
本発明によれば、横押出成形により成形されたハニカム成形体を受け台で支持する際に、受け台からハニカム成形体に加わる負荷を小さくし、大型のハニカム成形体であっても、過負荷によるハニカム成形体の変形を効果的に抑制することができる。このため、ハニカム構造体の製造過程における押出成形後のハニカム成形体の支持に、本発明の支持方法を用いれば、ハニカム構造体の形状精度が高くなるとともに、座屈の発生率が低くなって、歩留が向上する。また、座屈防止のための坏土の過剰な高硬度化が不要となり、外径寸法、セル構造、開口率等に応じ、適正な硬度に調整された坏土を用いた生産が可能となる。従って、生産性を低下させたり、口金寿命を短命化させたり、成形性を損なうことなく、ハニカム構造体を生産することが可能となる。
本発明の実施形態の一例を模式的に示す説明図である。 本発明における受け台の動作を模式的に示す説明図である。 本発明に使用される口金本体の一例を模式的に示す部分拡大断面図である。 本発明に使用される受け台の一例を模式的に示す斜視図である。 図4のI−I断面図である。 ハニカム成形体の一例を模式的に示す斜視図である。 コンツァーの測定方法を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
(1)ハニカム成形体の支持方法:
図1は、本発明の実施形態の一例を模式的に示す説明図であり、図2は、本発明における受け台の動作を模式的に示す説明図である。図3は、本発明に使用される口金本体の一例を模式的に示す部分拡大断面図である。また、図4は、本発明に使用される受け台の一例を模式的に示す斜視図であり、図5は、図4のI−I断面図である。図6は、ハニカム成形体の一例を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、本発明のハニカム成形体の支持方法は、成形原料を混練して得られた坏土10を、口金13を通じて押し出すことにより押出成形されたハニカム成形体1を、口金13から押し出された後、受け台7にて支持するものである。ここで、「ハニカム成形体」とは、図6に示すように、押出成形時の押出方向Eに延びる複数のセル2を区画形成する隔壁3を有する筒状の成形体である。
口金13は、押出成形機のシリンダー11の出口側端部において、口金ホルダー12により固定されている。本実施形態における口金13は、口金本体14と、口金本体14の出口側に配設された押さえ板15とから構成されている。図3に示すように、口金本体14は、押出成形により得ようとするハニカム成形体の隔壁の厚さやセルピッチ等に対応するように形成されたスリット16と、スリット16に連通する裏孔(坏土導入孔)18とを有する。また、押さえ板15は、押出成形により得ようとするハニカム成形体の軸方向(押出方向)に垂直な断面の形状及び寸法を決定するための開口部が形成された環状の部材である。
受け台7は、押出成形されたハニカム成形体1を支持するためのものであり、この支持の際にハニカム成形体1の外周面と接触する支持面8を有する。支持面8は、ハニカム成形体1の軸方向に垂直な断面の断面形状に沿うように形成されている。例えば、図4に示す受け台7は、軸方向に垂直な断面の断面形状が円形であるようなハニカム成形体を支持するために、断面が円弧状の支持面8が形成された受け台の例である。
図2に示すように、受け台7は、口金13と、受け台7を水平移動させるためのコンベア17等の水平搬送手段との間から順次供給される。具体的には、受け台7は、口金13とコンベア17等の水平搬送手段との間において、口金13よりも下方の位置から、エレベータ等の昇降手段(図示せず)により、予め設定された位置(最高上昇位置)まで上昇する。その後、受け台7は、最高上昇位置の高さを保ったまま、コンベア17等の水平搬送手段により押出方向に水平移動する。このような動作をする受け台7が順次供給されることにより、口金13から押し出されたハニカム成形体1は、押出方向における口金13の下流側において、その外周面が受け台7の支持面8に接触した状態で受け台7に支持される。受け台7に支持されたハニカム成形体1は、受け台7の水平移動により、押出方向下流側へと搬送され、その後の工程(切断工程等)に供される。
本発明において、受け台7の支持対象であるハニカム成形体1は、横押出成形により成形されたものである。即ち、このハニカム成形体1は、成形原料を混練して得られた坏土10を、口金13を通じて水平方向に押し出すことにより押出成形される。口金13を通じて水平方向に押し出されたハニカム成形体1は、その後、重力により下方に曲がり(垂れ)始め、ある程度曲がった時点で、受け台7の支持面8と接触して受け台7に支持されることになる。
本発明は、このように横押出成形により成形されたハニカム成形体1を、受け台7にて支持するに際し、受け台7の水平移動時における支持面8の最下端が、口金13から押し出された直後のハニカム成形体1の最下端よりも下方となるようにする。また、それに加えて、口金13から押し出された直後のハニカム成形体1の最下端と、受け台7の水平移動時の支持面8の最下端との鉛直方向における距離Aが、5〜15mm、好ましくは、8〜12mmとなるようにする。以下、「口金から押し出された直後のハニカム成形体の最下端と、受け台の水平移動時の支持面の最下端との鉛直方向における距離」のことを、「落差」と称する場合がある。
本発明者らは、横押出成形により成形されたハニカム成形体1を受け台7で支持する際に、受け台7からハニカム成形体1に加わる負荷が、落差Aの値によって顕著に変動することを見出した。そして、落差Aを様々な値に設定して検討を繰り返した結果、落差Aを5〜15mmに設定することで、外径寸法が150mm以上の大型のハニカム成形体1であっても、過負荷によるハニカム成形体1の変形を効果的に抑制することができることがわかった。
よって、ハニカム構造体の製造過程における押出成形後のハニカム成形体の支持に、本発明の支持方法を用いれば、ハニカム構造体の形状精度が高くなるとともに、座屈の発生率が低くなる。特に、落差Aを8〜12mmに設定した場合には、座屈の発生率が極めて低くなる。また、本発明の支持方法を用いると、座屈が発生した場合においても、その発生部位が、ハニカム成形体の外周に近い部位となる場合が多い。このため、焼成後の外周加工を前提として成形されるハニカム成形体においては、その外周加工よって、座屈発生部位を除去できる可能性が高くなり、歩留が向上する。更に、落差Aが最適化されることにより、座屈防止のための坏土の過剰な高硬度化が不要となり、外径寸法、セル構造、開口率等に応じ、適正な硬度に調整された坏土を用いた生産が可能となる。従って、生産性を低下させたり、口金寿命を短命化させたり、成形性を損なうことなく、ハニカム構造体を生産することが可能となる。
尚、落差Aが15mmを超えると、口金13を通じて水平方向に押し出されたハニカム成形体1が、受け台7の支持面8と接触するまでの間に重力により曲がる量が大きくなる。更に、ハニカム成形体1が、受け台7の支持面8と接触する際に、受け台7からハニカム成形体1の外周面に加わる負荷が高くなりすぎる。このため、当該過負荷よるハニカム成形体1の変形が生じやすく、形状精度が悪化するとともに、座屈の発生率が高くなる。また、座屈の発生部位が、ハニカム成形体1の外周からある程度離れた部位(ハニカム成形体1の中心に近い部位)となる場合が多くなる。この場合、焼成後の外周加工による当該部位の除去は困難であるため、そのような外周加工を前提として成形されるハニカム成形体であっても、歩留は低くなる。
また、落差Aは、小さいほどハニカム成形体の変形防止効果が高まるというものではない。既述の通り、受け台7は、口金13の下流側(口金13とコンベア17等の水平搬送手段との間)で、口金13よりも下方の位置から、予め設定された位置(最高上昇位置)まで上昇した後、最高上昇位置の高さを保ったまま、押出方向に水平移動する。即ち、受け台7の最高上昇位置における支持面8の最下端の高さは、受け台7の水平移動時における支持面8の最下端の高さと同一である。よって、受け台7の最高上昇位置における支持面8の最下端は、口金13から押し出された直後のハニカム成形体1の最下端よりも下方に位置することになる。
しかしながら、ハニカム成形体1は口金13から押し出された直後から、重力により下方に曲がり(垂れ)始めるため、落差Aが小さい場合、受け台7は、その上昇の途中でハニカム成形体1に接触する。そして、受け台7は、ハニカム成形体1に接触した後、更に上昇して最高上昇位置に達するまでの間、下方に曲がったハニカム成形体1を、重力方向とは逆方向(上方)に若干押し上げることになる。即ち、一端、重力により下方に曲がったハニカム成形体1が、その後、上方に曲げられることになる。ここで、受け台7がハニカム成形体1を押し上げる量(受け台7がハニカム成形体1に接触してから最高上昇位置に達するまでの間の上昇距離)は、落差Aが小さいほど大きくなる。落差Aが5mm未満であると、この受け台7がハニカム成形体1を押し上げる量が大きくなりすぎ、ハニカム成形体1に過負荷が加わる。
その結果、当該過負荷よるハニカム成形体1の変形が生じやすく、形状精度が悪化するとともに、座屈の発生率が高くなる。また、落差Aが15mmを超える場合と同様に、座屈の発生部位が、ハニカム成形体1の外周からある程度離れた部位(ハニカム成形体1の中心に近い部位)となる場合が多くなる。この場合、焼成後の外周加工による当該部位の除去は困難であるため、そのような外周加工を前提として成形されるハニカム成形体であっても、歩留は低くなる。
既述の通り、受け台7は、水平移動する前に、口金13とコンベア17等の水平搬送手段との間で上昇する。よって、その受け台の上昇用のスペースを確保するため、口金13とコンベア17等の水平搬送手段との間の水平方向の距離は、受け台7の長さBより長いことが必要である。例えば、図1の実施形態のように、口金ホルダー12の先端部が、口金13の出口側の端部より押出方向に突出していても、上昇中の受け台7と干渉することがないように、口金13とコンベア17等の水平搬送手段との間の水平方向の距離を設定する必要がある。具体的な距離としては、受け台7の長さBに100〜200mm加えた距離とすることが好ましい。ここで、受け台7が水平移動するためには、コンベア17等の水平搬送手段上にあることが必要となる。このため、受け台7が水平移動を開始する際の口金13と受け台7との水平方向の距離Cも、口金とコンベア等の水平搬送手段との間の水平方向の距離と同様に、受け台7の長さBに100〜200mm加えた距離とすることが好ましい。尚、口金ホルダー12の厚さ(口金13の出口側の端部よりも押出方向に突出している部分の長さ)Dは、通常30〜50mmである
受け台7の長さBは、押出成形されたハニカム成形体1が、その後の切断工程で切断される予定の長さよりも短いことが好ましい。受け台7の長さBが、そのような長さであれば、所定の間隔で押出方向下流側の切断工程を行う位置に順次搬送されて来た、隣接する受け台7,7間において、ワイヤー等の切断具を用いて、ハニカム成形体1を予定の長さに切断することが容易となる。よって、受け台7の長さBは、具体的には、押出成形されたハニカム成形体1が、その後の切断工程で切断される予定の長さに応じて、適宜決定することが好ましい。但し、受け台7の長さBが長すぎると、口金13とコンベア17等の水平搬送手段との間の水平方向の距離が長くなりすぎて、ハニカム成形体1の支持に支障を来すおそれが有るので、現実的な受け台7の長さBとしては、100〜500mm程度であることが好ましい。
受け台7は、その長さ方向が、押出成形の押出方向と同一となるように配置される。また、受け台7は、その水平移動時において、押出成形の押出速度と同一の速度で押出方向に水平移動するものであることが好ましい。受け台7の水平移動速度と押出成形の押出速度とが同一であれば、ハニカム成形体1が受け台7に対して摺動することがなく、当該摺動により生じた摩擦で、ハニカム成形体1の外周面が損傷したり変形したりすることを防止できる。
口金13と受け台7との間には、ハニカム成形体1を支持するための手段が介在しないことが好ましい。口金13と受け台7との間に、受け台7以外のハニカム成形体1を支持するための手段を介在させるには、当該手段を配置するためのスペースが必要となる。このため、口金13とコンベア17等の水平搬送手段との間の水平方向の距離が長くなりすぎて、ハニカム成形体1の支持に支障を来すおそれが有る。また、ハニカム成形体1を支持するための設備が複雑化する。
本発明において、ハニカム成形体を横押出成形する方法としては、例えば、横連続押出成形法や横間欠(ラム)押出成形法が挙げられる。横連続押出成形法は、成形原料を直接坏土化し、これを横押出成形してハニカム成形体を作製する方法である。また、横ラム押出成形法は、成形原料をニーダー等で混練した後、その混練物を真空土練機等により円柱状の坏土とし、これを横押出成形してハニカム成形体を作製する方法である。横連続押出成形法は、横ラム押出成形法に比して、高い生産効率が得られる。また、横押出成形用の連続成形機(横型連続成形機)を用いることにより、成形原料の混練から押出成形までの一連の工程を、単一の装置(横型連続成形機)で行うことができる。
(2)ハニカム成形体:
図6は、本発明の支持対象であるハニカム成形体の一例を示す斜視図である。尚、この図に示すハニカム成形体1は、押出成形されてから、切断工程にて所定の長さに切断された後の状態を示している。このハニカム成形体1は、成形原料を混練して得られた坏土を、口金を通じて水平方向に押し出すことにより押出成形されたものであり、押出成形時の押出方向Eに延びる複数のセル2を区画形成する隔壁3を有する。
ハニカム成形体1の成形原料は、特に制限されるものではないが、コージェライト、コージェライト化原料、炭化珪素、アルミナ等を、好適なものとして挙げることができる。尚、「コージェライト化原料」とは、シリカが42〜56質量%、アルミナが30〜45質量%、マグネシアが12〜16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミック原料である。コージェライト化原料は、焼成されることにより、コージェライトになる。
また、成形原料には、分散媒となる水を含有させる。更に、成形原料には、必要に応じて、造孔材、バインダー、界面活性剤等を含有させてもよい。特に、ハニカム成形体1が、DPF等のフィルターの製造に使用するためのものである場合には、焼成後の気孔率や気孔径によってフィルター性能が変化するので、成形原料に造孔材を含有させることによって、焼成後の気孔率や気孔径を制御することが好ましい。
バインダーとしては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロポキシルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を、好適なものとして挙げることができる。界面活性剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等を、好適なものとして挙げることができる。造孔材としては、グラファイト、澱粉、発泡樹脂、吸水性樹脂、シリカゲル等を、好適なものとして挙げることができる。
分散媒である水は、成形原料を混練して得られる坏土の硬度が、0.8〜2.8kgfとなるように調整して、成形原料に含有させる。坏土の硬度が、2.8kgfを超えると、坏土が硬すぎて、押出成形の際の押出速度が低下し、生産性に問題が生じる場合がある。一方、坏土の硬度が、0.8kgf未満であると、坏土が軟らかすぎて、押出成形されたハニカム成形体が自重により形状を維持できず、変形してしまう場合がある。坏土の硬度は、ハニカム成形体のセル構造、外径寸法、成形長さ等により、適宜選択することが好ましい。尚、ここで言う「坏土の硬度」の値は、測定装置として、株式会社レオテック製のRT−2005D・Dを用い、進入治具形状:φ5mm球状、進入速度:2cm/min、進入深さ:10mmという条件で測定した値である。
ハニカム成形体1の押出成形に使用される口金(口金本体14)には、ハニカム成形体1の隔壁部分を成形するためのスリット16が形成されている。口金(口金本体14)には、スリット16の幅が均一であるものを用いてもよいし、外周近傍部のスリット16の幅が、他の部分のスリット16の幅よりも広くなっているものを用いてもよい。外周近傍部のスリット16の幅が、他の部分のスリット16の幅よりも広くなっている口金(口金本体14)を用いた場合、この口金を通じて押出成形されたハニカム成形体1は、外周近傍部の隔壁3の厚さが、他の部分の隔壁3の厚さよりも厚いものとなる。このように、外周近傍部の隔壁3のみが厚くなるように成形することで、ハニカム成形体1の強度を向上させ、受け台7に接触した際の変形をより小さくすることができる。
尚、外周部近傍の隔壁3を厚くする領域が広すぎると、押出成形時に、他の部分の隔壁3との押出速度の差が大きくなり、健全なハニカム成形体が得られない。よって、隔壁3を厚くする領域は、ハニカム成形体1の外周から中心部に向かって3セル分程度までの領域とすることが好ましい。ここで、「開口率」とは、ハニカム成形体の軸方向に直交する断面の隔壁の断面積に、セルの断面積を加えた面積に対する、セルの断面積の割合を意味する。
ハニカム成形体1の外径寸法は、特に制限されるものではないが、100mm以上であることが好ましく、200mm以上であることがより好ましく、300mm以上であることが更に好ましい。本発明の支持方法は、そのような大きな外径を有する大型ハニカム成形体の横押出成形に対して、特に有効な変形抑制効果を発揮する。特に、本発明の支持方法は、外径寸法が、100〜450mmであり、その軸方向に垂直な断面における開口率が、69〜91%である大型ハニカム成形体の横押出成形に対して、顕著な変形抑制効果を発揮する。
ハニカム成形体1のセル形状(ハニカム成形体1の軸方向に直交する断面におけるセル2の形状)は、特に制限されるものではないが、四角形、六角形、八角形等の多角形が好ましい。また、ハニカム成形体1の形状も特に制限されるものではなく、例えば、端面が円形の筒状(円筒状)、端面がオーバル形状の筒状、端面が多角形(四角形、五角形、六角形、七角形、八角形等)の筒状等の形状とすることができる。尚、端面がオーバル形状又は多角形の場合は、ハニカム成形体の押出方向に垂直な断面の垂直方向の高さが、前記外形寸法に相当するものとする。
ハニカム成形体1の用途は、特に制限されるものではないが、例えば、自動車排ガス浄化用触媒の担体や、DPF等のフィルターの製造等に好適に使用できる。尚、DPFの製造に使用される場合には、ハニカム成形体1の乾燥後あるいは焼成後に、各セル2の一方の開口端部に目封止部を形成する必要が有る。通常は、乾燥後あるいは焼成後のハニカム成形体1に対し、その一方の端面5と他方の端面6とが、相補的な市松模様を呈するようなパターンで、各セル2の一方の開口端部に目封止部を形成する。
セルに目封止部を形成する方法には、従来公知の方法を用いることができる。具体的な方法の一例としては、まず、乾燥後あるいは焼成後のハニカム成形体の端面にシートを貼り付ける。次いで、このシートの、目封止部を形成しようとするセルに対応した位置に穴を開ける。次に、このシートを貼り付けたままの状態で、目封止部の構成材料をスラリー化した目封止用スラリーに、乾燥後あるいは焼成後のハニカム成形体の端面を浸漬し、シートに開けた孔を通じて、目封止しようとするセルの開口端部内に目封止用スラリーを充填する。こうして充填した目封止用スラリーを乾燥した後、焼成して硬化させるより、目封止部が形成される。
尚、座屈により潰れたセルが存在すると、その潰れたセルに対して正常に目封止部を形成することは困難となる。そして、正常に目封止部が形成されていないセルが存在するハニカム構造体は、製品としての仕様を満たすことができず、不良品となる。しかしながら、既述の通り、本発明の支持方法を用いれば、座屈の発生率が低くなるため、座屈が無く、正常に目封止部を形成することが可能なハニカム成形体が得られ易い。また、座屈が発生したとしても、その発生部位が、ハニカム成形体の外周に近い部位となる場合が多いため、座屈により正常に目封止部が形成されていないセルを、外周加工よって除去できる可能性が高くなる。よって、本発明の支持方法を、DPFの製造に使用するためのハニカム成形体の支持に用いると、目封止部が形成されたハニカム構造体を高い歩留で製造することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1〜3並びに比較例1及び2)
コージェライト化原料100質量部と、バインダー(メチルセルロース)4質量部と、界面活性剤(脂肪酸石鹸)1質量部と、水とを二軸式のニーダーで1時間混練した後、真空土練機で脱泡して、円筒状の坏土を得た。尚、混練に用いた水の量は、坏土の硬度が0.80kgfとなるような量に調整した。得られた坏土をラム式の横型押出成形機に供給して、40mm/sの押出速度で口金から水平方向に押し出すことにより、表1に示すような外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。口金(口金本体)には、外周近傍部のスリットの幅が、他の部分のスリットの幅よりも広くなっているものを用いた。このため、押出成形されたハニカム成形体は、その外周近傍部(ハニカム成形体の外周から中心部に向かって3セル分程度までの領域)の隔壁の厚さのみが、他の部分の隔壁の厚さよりも厚くなっている。具体的には、ハニカム成形体の外周近傍部の隔壁の厚さは、他の部分の隔壁の厚さの1.5倍程度である。
この口金から押し出されたハニカム成形体を、押出方向における口金の下流側で、長さ100mmの受け台にて支持した。受け台は、ハニカム成形体の外周面と接触する支持面を有し、当該支持面が、ハニカム成形体の軸方向に垂直な断面の断面形状に沿うように形成されたものである。また、受け台は、口金の下流側で口金よりも下方の位置から上昇した後、押出方向に水平移動するものである。受け台の水平移動は、ローラーコンベアにて行い、水平移動の速度が押出速度と同一になるようした。また、受け台の水平移動時における支持面の最下端が、口金から押し出された直後のハニカム成形体の最下端よりも下方にあり、かつ、落差が表1に示す値となるようにした。尚、表中に示された落差の値は、口金と受け台との水平方向の距離が、200mmであるときに測定された値である。
こうして受け台にて支持したハニカム成形体を、そのまま押出方向下流側の所定位置まで搬送してから、ワイヤーを用いて、軸方向(押出方向)の長さが100mmとなるように切断した。その後、切断されたハニカム成形体を、乾燥させて、ハニカム乾燥体を得た。具体的な乾燥方法としては、まず、下式により求められるハニカム成形体の水分の飛散率が90%となるまでは、誘電乾燥により行い、その後、飛散率が100%となるまで、120℃の熱風による熱風乾燥を行った。
飛散率(%)=(乾燥前の質量−乾燥後の質量)/乾燥前の質量×100
次いで、得られたハニカム乾燥体に対して仕上げ加工を行った後、酸化雰囲気下にて、1430℃で焼成して、実施例1〜3並びに比較例1及び2のハニカム構造体を得た。これら実施例1〜3並びに比較例1及び2のハニカム構造体について、下記の方法で、コンツァーの測定を行い、その平均値(平均コンツァー)を、表1に示した。
尚、「コンツァー」とは、理論的に正確な寸法によって定められた幾何学的輪郭からの、実際の輪郭のずれの大きさのことを意味する。従って、本実施例において測定されるコンツァーは、基準の外径寸法からの、当該ハニカム構造体の外径寸法ずれの大きさということになる。このようなコンツァーを測定することにより、ハニカム構造体の形状精度を評価することができる。
[コンツァーの測定方法]
図7に示すように、ハニカム構造体を、水平面内で回転可能な測定台20上に載置し、ハニカム構造体の外周壁4の表面の「コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3」の、それぞれについて、ハニカム構造体のコンツァーを測定した。「コンツァー測定部分Q1,Q2,Q3」は、「「一方の端面5から他方の端面6に向かう方向L」に離間した3つの測定開始位置P1,P2,P3のそれぞれを含み周方向Rに一周する、それぞれの部分」である。コンツァーは、ハニカム構造体を載置した測定台20を回転方向Tに回転させながら、レーザー変位計21によって連続的に測定した。レーザー変位計21は、反射式の非接触レーザー変位計を用いた。コンツァーの測定は、1つのコンツァー測定部分について、3000点行った。即ち、コンツァーの測定基準位置(測定開始位置)から、0.12°刻みで、ハニカム構造体の外周壁4の表面のコンツァー測定部分上の各点におけるコンツァーを測定した。コンツァーの測定は、常温(20℃)で行った。こうして得られた測定結果から、コンツァーの平均値(平均コンツァー)を求めた。
(実施例4〜6並びに比較例3及び4)
コージェライト化原料100質量部と、バインダー(メチルセルロース)6質量部と、界面活性剤(脂肪酸石鹸)1質量部と、水とを、二軸式の横型連続成形機に投入し、当該成形機内で投入した原料を混練して、坏土を得た。尚、水の投入量は、坏土の硬度が1.05kgfとなるような量に調整した。この坏土を、成形機に配設された口金から40mm/sの押出速度で水平方向に押し出すことにより、実施例1〜3並びに比較例1及び2で成形されたハニカム成形体と、同一の外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。口金には、実施例1〜3並びに比較例1及び2で用いた口金と同様に、外周近傍部のスリットの幅が、他の部分のスリットの幅よりも広くなっているものを用いた。
この口金から押し出されたハニカム成形体を、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、落差が表1に示す値となるようにして受け台により支持した。こうして受け台にて支持したハニカム成形体に対し、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、切断、乾燥、仕上げ加工及び焼成を行い、実施例4〜6並びに比較例3及び4のハニカム構造体を得た。これら実施例4〜6並びに比較例3及び4のハニカム構造体について、上記の方法で、コンツァーの測定を行い、その平均値(平均コンツァー)を、表1に示した。
(実施例7〜9並びに比較例5及び6)
実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、表1に示すような外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。この押出成形により口金から押し出されたハニカム成形体を、長さ175mmの受け台を用いた以外は、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、落差が表1に示す値となるようにして受け台により支持した。こうして受け台にて支持したハニカム成形体を、そのまま押出方向下流側の所定位置まで搬送してから、ワイヤーを用いて、軸方向(押出方向)の長さが175mmとなるように切断した。その後、切断されたハニカム成形体に対し、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、乾燥、仕上げ加工及び焼成を行い、実施例7〜9並びに比較例5及び6のハニカム構造体を得た。これら実施例7〜9並びに比較例5及び6のハニカム構造体について、上記の方法で、コンツァーの測定を行い、その平均値(平均コンツァー)を、表1に示した。
(実施例10〜12並びに比較例7及び8)
実施例4〜6並びに比較例3及び4と同様の方法で、実施例7〜9並びに比較例5及び6で成形されたハニカム成形体と、同一の外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有するハニカム成形体を押出成形した。この押出成形により口金から押し出されたハニカム成形体を、実施例7〜9並びに比較例5及び6と同様の方法で、落差が表1に示す値となるようにして受け台により支持した。こうして受け台にて支持したハニカム成形体に対し、実施例7〜9並びに比較例5及び6と同様の方法で、切断、乾燥、仕上げ加工及び焼成を行い、実施例10〜12並びに比較例7及び8のハニカム構造体を得た。これら実施例10〜12並びに比較例7及び8のハニカム構造体について、上記の方法で、コンツァーの測定を行い、その平均値(平均コンツァー)を、表1に示した。
(実施例13〜15並びに比較例9及び10)
坏土の硬度が1.35kgfとなるように水の投入量を調整し、押出速度を30mm/sとした以外は、実施例4〜6並びに比較例3及び4と同様の方法で、表2に示すような外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。この押出成形により口金から押し出されたハニカム成形体を、実施例7〜9並びに比較例5及び6と同様の方法で、落差が表2に示す値となるようにして受け台により支持した。こうして受け台にて支持したハニカム成形体に対し、実施例7〜9並びに比較例5及び6と同様の方法で、切断、乾燥、仕上げ加工及び焼成を行い、実施例13〜15並びに比較例9及び10のハニカム構造体を得た。これら実施例13〜15並びに比較例9及び10のハニカム構造体について、上記の方法で、コンツァーの測定を行い、その平均値(平均コンツァー)を、表2に示した。
(実施例16〜18並びに比較例11及び12)
坏土の硬度が1.22kgfとなるように水の投入量を調整し、押出速度を30mm/sとした以外は、実施例4〜6並びに比較例3及び4と同様の方法で、表2に示すような外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。この押出成形により口金から押し出されたハニカム成形体を、長さ200mmの受け台を用いた以外は、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、落差が表2に示す値となるようにして受け台により支持した。但し、表中に示された落差の値は、口金と受け台との水平方向の距離が、350mmであるときに測定された値である。こうして受け台にて支持したハニカム成形体を、そのまま押出方向下流側の所定位置まで搬送してから、ワイヤーを用いて、軸方向(押出方向)の長さが200mmとなるように切断した。その後、切断されたハニカム成形体に対し、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、乾燥、仕上げ加工及び焼成を行い、実施例16〜18並びに比較例11及び12のハニカム構造体を得た。これら実施例16〜18並びに比較例11及び12のハニカム構造体について、上記の方法で、コンツァーの測定を行い、その平均値(平均コンツァー)を、表2に示した。
(実施例19〜21並びに比較例13及び14)
坏土の硬度が1.48kgfとなるように水の投入量を調整し、押出速度を15mm/sとした以外は、実施例4〜6並びに比較例3及び4と同様の方法で、表2に示すような外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。但し、口金(口金本体)には、スリットの幅が、全て均一なものを用いた。この押出成形により口金から押し出されたハニカム成形体を、実施例16〜18並びに比較例11及び12と同様の方法で、落差が表2に示す値となるようにして受け台により支持した。こうして受け台にて支持したハニカム成形体に対し、実施例16〜18並びに比較例11及び12と同様の方法で、切断、乾燥、仕上げ加工及び焼成を行い、実施例19〜21並びに比較例13及び14のハニカム構造体を得た。これら実施例19〜21並びに比較例13及び14のハニカム構造体について、上記の方法で、コンツァーの測定を行い、その平均値(平均コンツァー)を、表2に示した。
Figure 0005830001
Figure 0005830001
(考察1)
表1及び表2に示すように、落差以外の条件が同一である実施例と比較例とを比べると、落差が5〜15mmである実施例は、落差が5mm未満又は15mmを超える比較例よりも、平均コンツァーの値が小さく、高い形状精度を有することがわかる。
(実施例22〜26並びに比較例15及び16)
坏土の硬度が1.22kgfとなるように水の投入量を調整し、押出速度を20mm/sとした以外は、実施例4〜6並びに比較例3及び4と同様の方法で、表3に示すような外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。但し、口金(口金本体)には、スリットの幅が、全て均一なものを用いた。この押出成形により口金から押し出されたハニカム成形体を、実施例16〜18並びに比較例11及び12と同様の方法で、落差が表3に示す値となるようにして受け台により支持した。こうして受け台にて支持したハニカム成形体に対し、実施例16〜18並びに比較例11及び12と同様の方法で、切断、乾燥及び仕上げ加工を行った。次いで、仕上げ加工後のハニカム乾燥体(仕上げハニカム乾燥体)について、下記の方法で、座屈発生率を求め、その結果を表3に示した。
次に、仕上げハニカム乾燥体を、酸化雰囲気下にて、1430℃で焼成して、ハニカム焼成体を得、このハニカム焼成体にカム研削により外周加工を施して、実施例22〜26並びに比較例15及び16のハニカム構造体を得た。外周加工は、外周加工後の外径が、外周加工前の外径の90%となるように行った。こうして得られた実施例22〜26並びに比較例15及び16のハニカム構造体について、下記の方法で、歩留を求め、その結果を表3に示した。
[座屈発生率]
各実施例及び比較例毎に、それぞれ100個の仕上げハニカム乾燥体を作製し、それら仕上げハニカム乾燥体について、外観観察により座屈(セルの潰れ)の発生の有無を調べた。そして、外観観察した仕上げハニカム乾燥体の全数(100個)に対する、座屈が発生していた仕上げハニカム乾燥体の数の割合を求め。これを座屈発生率とした。
[歩留]
各実施例及び比較例毎に、それぞれ100個のハニカム構造体(前記仕上げハニカム乾燥体を焼成後、外周加工を施したもの)を作製し、外観観察により座屈の存在の有無を調べた。そして、外観観察したハニカム構造体の全数(100個)に対する、座屈が存在していなかったハニカム構造体の数の割合を求め、これを歩留とした。尚、「座屈が存在していなかったハニカム構造体」には、前記仕上げハニカム乾燥体の外観観察時に座屈の発生が認められたが、焼成後の外周加工によって座屈発生部位が除去できたハニカム構造体が含まれる。
(実施例27〜31並びに比較例17及び18)
坏土の硬度が1.63kgfとなるように水の投入量を調整し、押出速度を15mm/sとした以外は、実施例22〜26並びに比較例15及び16と同様の方法で、表3に示すような外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。この押出成形により口金から押し出されたハニカム成形体を、長さ176mmの受け台を用いた以外は、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、落差が表3に示す値となるようにして受け台により支持した。但し、表中に示された落差の値は、口金と受け台との水平方向の距離が、350mmであるときに測定された値である。こうして受け台にて支持したハニカム成形体を、そのまま押出方向下流側の所定位置まで搬送してから、ワイヤーを用いて、軸方向(押出方向)の長さが176mmとなるように切断した。その後、切断されたハニカム成形体に対し、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、乾燥及び仕上げ加工を行った。次いで、仕上げ加工後のハニカム乾燥体(仕上げハニカム乾燥体)について、上記の方法で、座屈発生率を求め、その結果を表3に示した。次に、仕上げハニカム乾燥体に対し、実施例22〜26並びに比較例15及び16と同様の方法で、焼成及び外周加工を施して、実施例27〜31並びに比較例17及び18のハニカム構造体を得た。こうして得られた実施例27〜31並びに比較例17及び18のハニカム構造体について、上記の方法で、歩留を求め、その結果を表3に示した。
(実施例32〜34並びに比較例19及び20)
坏土の硬度が2.28kgfとなるように水の投入量を調整し、押出速度を12mm/sとした以外は、実施例22〜26並びに比較例15及び16と同様の方法で、表4に示すような外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。この押出成形により口金から押し出されたハニカム成形体を、実施例27〜31並びに比較例17及び18と同様の方法で、落差が表4に示す値となるようにして受け台により支持した。こうして受け台にて支持したハニカム成形体に対し、実施例27〜31並びに比較例17及び18と同様の方法で、切断、乾燥及び仕上げ加工を行った。次いで、仕上げ加工後のハニカム乾燥体(仕上げハニカム乾燥体)について、上記の方法で、座屈発生率を求め、その結果を表4に示した。次に、仕上げハニカム乾燥体に対し、実施例22〜26並びに比較例15及び16と同様の方法で、焼成及び外周加工を施して、実施例32〜34並びに比較例19及び20のハニカム構造体を得た。こうして得られた実施例32〜34並びに比較例19及び20のハニカム構造体について、上記の方法で、歩留を求め、その結果を表4に示した。
(実施例35〜37並びに比較例21及び22)
坏土の硬度が2.10kgfとなるように水の投入量を調整し、押出速度を12mm/sとした以外は、実施例22〜26並びに比較例15及び16と同様の方法で、表4に示すような外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。この押出成形により口金から押し出されたハニカム成形体を、長さ120mmの受け台を用いた以外は、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、落差が表4に示す値となるようにして受け台により支持した。但し、表中に示された落差の値は、口金と受け台との水平方向の距離が、250mmであるときに測定された値である。こうして受け台にて支持したハニカム成形体を、そのまま押出方向下流側の所定位置まで搬送してから、ワイヤーを用いて、軸方向(押出方向)の長さが120mmとなるように切断した。その後、切断されたハニカム成形体に対し、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、乾燥及び仕上げ加工を行った。次いで、仕上げ加工後のハニカム乾燥体(仕上げハニカム乾燥体)について、上記の方法で、座屈発生率を求め、その結果を表4に示した。次に、仕上げハニカム乾燥体に対し、実施例22〜26並びに比較例15及び16と同様の方法で、焼成及び外周加工を施して、実施例35〜37並びに比較例21及び22のハニカム構造体を得た。こうして得られた実施例35〜37並びに比較例21及び22のハニカム構造体について、上記の方法で、歩留を求め、その結果を表4に示した。
(実施例38〜40並びに比較例23及び24)
坏土の硬度が2.81kgfとなるように水の投入量を調整し、押出速度を10mm/sとした以外は、実施例22〜26並びに比較例15及び16と同様の方法で、表4に示すような外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。この押出成形により口金から押し出されたハニカム成形体を、実施例35〜37並びに比較例21及び22と同様の方法で、落差が表4に示す値となるようにして受け台により支持した。こうして受け台にて支持したハニカム成形体に対し、実施例35〜37並びに比較例21及び22と同様の方法で、切断、乾燥及び仕上げ加工を行った。次いで、仕上げ加工後のハニカム乾燥体(仕上げハニカム乾燥体)について、上記の方法で、座屈発生率を求め、その結果を表4に示した。次に、仕上げハニカム乾燥体に対し、実施例22〜26並びに比較例15及び16と同様の方法で、焼成及び外周加工を施して、実施例38〜40並びに比較例23及び24のハニカム構造体を得た。こうして得られた実施例38〜40並びに比較例23及び24のハニカム構造体について、上記の方法で、歩留を求め、その結果を表4に示した。
Figure 0005830001
Figure 0005830001
(考察2)
表3及び表4に示すように、落差以外の条件が同一である実施例と比較例とを比べると、落差が5〜15mmである実施例は、落差が5mm未満又は15mmを超える比較例よりも、座屈発生率が顕著に低いことがわかる。特に、落差が8〜12mmである実施例は、座屈の発生が全く認められなかった。また、落差が5mm未満又は15mmを超える比較例の歩留が10〜40%程度であるのに対し、落差が5〜15mmである実施例の歩留は100%であった。
(実施例41〜43並びに比較例25及び26)
コージェライト化原料100質量部と、バインダー(メチルセルロース)5質量部と、界面活性剤(脂肪酸石鹸)1質量部と、造孔材(グラファイト)6質量部と、水とを、二軸式の横型連続成形機に投入し、当該成形機内で投入した原料を混練して、坏土を得た。尚、水の投入量は、坏土の硬度が1.23kgfとなるような量に調整した。この坏土を、成形機に配設された口金から7mm/sの押出速度で水平方向に押し出すことにより、表5に示すような外径、隔壁の厚さ、セル密度及び開口率を有する円筒状のハニカム成形体を押出成形した。尚、口金(口金本体)には、スリットの幅が、全て均一なものを用いた。
この押出成形により口金から押し出されたハニカム成形体を、長さ480mmの受け台を用いた以外は、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、落差が表5に示す値となるようにして受け台により支持した。但し、表中に示された落差の値は、口金と受け台との水平方向の距離が、580mmであるときに測定された値である。こうして受け台にて支持したハニカム成形体を、そのまま押出方向下流側の所定位置まで搬送してから、ワイヤーを用いて、軸方向(押出方向)の長さが480mmとなるように切断した。その後、切断されたハニカム成形体に対し、実施例1〜3並びに比較例1及び2と同様の方法で、乾燥及び仕上げ加工を行った。次いで、仕上げ加工後のハニカム乾燥体(仕上げハニカム乾燥体)について、上記の方法で、座屈発生率を求め、その結果を表5に示した。
次に、仕上げハニカム乾燥体の各セルの一方の開口端部に、目封止部を形成した。目封止部は、仕上げハニカム乾燥体の一方の端面と他方の端面とが、相補的な市松模様を呈するようなパターンとなるように形成した。目封止部の形成方法としては、まず、仕上げハニカム乾燥体の端面にシートを貼り付けた。次いで、このシートの、目封止部を形成しようとするセルに対応した位置に穴を開けた。続いて、このシートを貼り付けたままの状態で、目封止部の構成材料をスラリー化した目封止用スラリーに、仕上げハニカム乾燥体の端面を浸漬し、シートに開けた孔を通じて、目封止しようとするセルの開口端部内に目封止用スラリーを充填した。尚、目封止部の構成材料には、コージェライト化原料を用いた。
こうして、セルの開口端部内に充填した目封止用スラリーを乾燥した後、仕上げハニカム乾燥体に対し、実施例22〜26並びに比較例15及び16と同様の方法で、焼成及び外周加工を施して、実施例41〜43並びに比較例25及び26のハニカム構造体を得た。こうして得られた実施例41〜43並びに比較例25及び26のハニカム構造体について、下記の方法で、歩留を求め、その結果を表5に示した。
[歩留]
各実施例及び比較例毎に、それぞれ100個のハニカム構造体(前記仕上げハニカム乾燥体に目封止部を形成し、焼成後、外周加工を施したもの)を作製し、外観観察により目封止部の形成状態を調査した。この調査の結果、全てのセルの開口端部に目封止部が正常に形成されていたものを合格品とした。また、座屈により潰れたセルが存在し、当該セルの開口端部に目封止部が正常に形成されていなかったものを不合格品とした。そして、調査したハニカム構造体の全数(100個)に対する、合格品の数の割合を求め、これを歩留とした。尚、「合格品」には、外周加工前の時点では、目封止部が正常に形成されていないセルが存在していたが、外周加工によって、目封止部が正常に形成されていないセルを除去できたハニカム構造体が含まれる。
Figure 0005830001
(考察3)
表5に示すように、落差が5〜15mmである実施例41〜43は、落差が5mm未満である比較例25及び落差が15mmを超える比較例26よりも、座屈発生率が顕著に低いことがわかる。特に、落差が10mmである実施例42は、座屈の発生が全く認められなかった。また、落差が5mm未満である比較例25及び落差が15mmを超える比較例26の歩留が25%以下であるのに対し、落差が5〜15mmである実施例41〜43の歩留は100%であった。
本発明は、排ガス浄化用触媒の担体やDPF等のフィルターの製造等に使用されるハニカム構造体の製造過程において、押出成形により成形されたハニカム成形体を支持する方法として、好適に利用することができる。
1:ハニカム成形体、2:セル、3:隔壁、4:外周壁、5:一方の端面、6:他方の端面、7:受け台、8:支持面、10:坏土、11:押出成形機のシリンダー、12:口金ホルダー、13:口金、14:口金本体、15:押さえ板、16:スリット、17:コンベア、18:裏孔、20:測定台、21:レーザー変位計、A:口金から押し出された直後のハニカム成形体の最下端と受け台の水平移動時の支持面の最下端との鉛直方向における距離(落差)、B:受け台の長さ、C:口金と受け台との水平方向の距離、D:口金ホルダーの厚さ、E:押出成形時の押出方向、L:一方の端面から他方の端面に向かう方向(軸方向)、P1,P2,P3:測定開始位置、Q1,Q2,Q3:コンツァー測定部分、R:周方向、T:回転方向。

Claims (9)

  1. 成形原料を混練して得られた坏土を、口金を通じて押し出すことにより押出成形された、押出方向に延びる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム成形体を、前記口金から押し出された後、前記押出成形の押出方向における前記口金の下流側で、支持面を有する受け台にて支持するハニカム成形体の支持方法であって、
    前記坏土の硬度が、0.8〜2.8kgfであり、
    前記押出成形の押出方向が、水平方向であり、
    前記受け台が、前記口金の下流側で、前記口金よりも下方の位置から上昇した後、前記押出方向に水平移動するものであり、
    前記受け台の水平移動時における前記支持面の最下端が、前記口金から押し出された直後の前記ハニカム成形体の最下端よりも下方にあり、かつ、前記口金から押し出された直後の前記ハニカム成形体の最下端と、前記受け台の水平移動時の前記支持面の最下端との鉛直方向における距離が、5〜15mmであるハニカム成形体の支持方法。
  2. 前記受け台は、その長さ方向が、前記押出成形の押出方向と同一となるように配置され、前記押出成形の押出速度と同一の速度で前記押出方向に水平移動するものである請求項1に記載のハニカム成形体の支持方法。
  3. 前記口金と前記受け台との間に、前記ハニカム成形体を支持するための手段が介在しない請求項1又は2に記載のハニカム成形体の支持方法。
  4. 前記口金から押し出された直後の前記ハニカム成形体の最下端と、前記受け台の水平移動時の前記支持面の最下端との鉛直方向における距離が、8〜12mmである請求項1〜3のいずれか一項に記載のハニカム成形体の支持方法。
  5. 前記ハニカム成形体の外径寸法が、100mm以上である請求項1〜4のいずれか一項に記載のハニカム成形体の支持方法。
  6. 前記ハニカム成形体の外径寸法が、100〜450mmであり、前記ハニカム成形体の軸方向に垂直な断面における開口率が、69〜91%である請求項1〜5のいずれか一項に記載のハニカム成形体の支持方法。
  7. 前記受け台の長さが、100〜500mmである請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム成形体の支持方法。
  8. 前記ハニカム成形体が、ディーゼルパティキュレートフィルターの製造に使用するためのものである請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム成形体の支持方法。
  9. 前記ハニカム成形体の押出成形に、横型連続成形機を用いる請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム成形体の支持方法。
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