JP5829115B2 - ラップフィルム収納箱 - Google Patents

ラップフィルム収納箱 Download PDF

Info

Publication number
JP5829115B2
JP5829115B2 JP2011272813A JP2011272813A JP5829115B2 JP 5829115 B2 JP5829115 B2 JP 5829115B2 JP 2011272813 A JP2011272813 A JP 2011272813A JP 2011272813 A JP2011272813 A JP 2011272813A JP 5829115 B2 JP5829115 B2 JP 5829115B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
notch
film
plate
storage box
front plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011272813A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013124112A (ja
Inventor
英将 杉本
英将 杉本
貴央 堀井
貴央 堀井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Technos Corp
Original Assignee
Riken Technos Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riken Technos Corp filed Critical Riken Technos Corp
Priority to JP2011272813A priority Critical patent/JP5829115B2/ja
Publication of JP2013124112A publication Critical patent/JP2013124112A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5829115B2 publication Critical patent/JP5829115B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cartons (AREA)

Description

本発明は、一般家庭、食料品販売業、飲食物提供役務等において、主として食品の包装用に汎用されているラップフィルムを巻回したものを収納する箱に関する。更に詳しくは、鋸歯等の切断具の無い収納箱に関する。
従来から、ラップフィルムは例えば図9に示すような直方体の箱に納められた巻回フィルムとして提供されており、ここから必要分量を引出し、何らかの方法で長さ方向に対して横に切断し、使用に供される。横に切断する方法としては、箱の掩蓋片等に配備された長尺の金属製鋸歯によるものが最も一般的である。
しかし、金属製鋸歯は、手を怪我する等の安全性の問題や紙製の箱と金属製の鋸歯とを廃棄時に分別しなくてはいけないという問題があり、これらの問題を解決するために、鋸歯に替えて、異形の金属粉を接着したシートを切断具に用いたり(特許文献1)、巻回フィルムがその長さ方向に連続した加工傷を有し、その加工傷域と接触する箱の局部に金属片やバルカナイズド紙片等の切断補助具を設けたり(特許文献2)することが提案されている。しかし、上述した安全性の問題や分別の問題は依然として残っている。
また、巻回フィルムの横方向の端部に一定間隔で切れ目を設けることにより、鋸歯等の切断具がない箱でも切れ目に沿ってフィルムを切断できる方法が提案されている(特許文献3)。しかし、従来の箱から単に鋸歯を無くしただけの箱では、フィルムのカット性が不十分である。また、箱の一部が切断具の役目を果たすため、巻回フィルムを使い切る前に上記箱の一部が傷んでしまい、フィルムの切断ができなくなってしまうという問題がある。
特開昭61−217345号公報 特開平11−124133号公報 特開2001−322636号公報
本発明の目的は、巻回フィルムを収納した箱に鋸歯等の切断具が無くても、実用上満足のできるカット性を発現し、かつその効果を、収納したフィルムを使い切るまで維持することのできるラップフィルム収納箱を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究した結果、従来のラップフィルム収納箱において、前面板(5)の上端部がフラップを形成していると、収納箱から引き出したラップフィルムの幅方向の端部を上記フラップの端部の角に強く押し当てて突っ張らせることにより、箱に鋸歯等の切断具が無くてもフィルムを良好に切断することができ、上記目的を達成することができるようになることを見出した。
すなわち、本発明は、巻回されたラップフィルムを収納する箱であって、前面板(5)、底面板(4)、後面板(6)および側面板(3)の各壁面で形成される、上部が開口した直方体の収納室と、後面板(6)の上端縁から収納室の開口部を覆う方向に連接した開閉可能な蓋面板(2)と、蓋面板(2)の前端縁から前面板(5)を覆う方向に延出した掩蓋片(1)とを有するラップフィルム収納箱おいて、前面板(5)の上端部が、その長手方向の両端部に切り欠きまたは切込みを有してフラップを形成しており、掩蓋片(1)の先端部が、その長手方向の両端部に切り欠きまたは切込みを有して、一方の切り欠きまたは切込みと他方の切り欠きまたは切込みとの間にフラップを形成しており、掩蓋片(1)の先端部に形成されたフラップが収納室の中に入るように蓋面板(2)を閉じたときに、掩蓋片(1)の上記切り欠きまたは切込みが前面板(5)の前記切り欠きまたは切込みとかみ合うことを特徴とする収納箱である。
本発明の収納箱は、鋸歯等の切断具を何ら有していなくてもフィルムを良好に切断することができるので、手を怪我する等の安全性の問題や、紙製の箱と金属製の鋸歯とを廃棄時に分別しなくてはいけないという問題を回避することができる。
本発明の収納箱の一例を示す斜視図である。 前面板(5)の例を示す正面図である。 前面板(5)の例を示す正面図である。 前面板(5)の例を示す正面図である。 前面板(5)の例を示す正面図である。 本発明の収納箱の別の例を示す斜視図である。 図3の収納箱において、掩蓋片(1)の先端部に形成されたフラップが収納室の中に入るように蓋面板(2)を閉じた状態の斜視図である。 掩蓋片(1)の例を示す正面図である。 掩蓋片(1)の例を示す正面図である。 掩蓋片(1)の例を示す正面図である。 掩蓋片(1)の例を示す正面図である。 図1の収納箱の展開図である。 図3の収納箱の展開図である。 ローレット加工が施されたフィルムの表面を写真撮影した図である。 従来の収納箱を示す斜視図である。
本発明のラップフィルム収納箱を、図を参照して説明する。図1は、本発明の収納箱の一例を示す斜視図である。図1に示す収納箱は、前面板(5)、底面板(4)、後面板(6)および側面板(3)の各壁面で形成される、上部が開口した直方体の収納室と、後面板(6)の上端縁から収納室の開口部を覆う方向に連接した開閉可能な蓋面板(2)と、蓋面板(2)の前端縁から前面板(5)を覆う方向に延出した掩蓋片(1)とを有し、前面板(5)の上端部が、その長手方向の両端部に切り欠きを有してフラップを形成している。前面板(5)の上端部がフラップを有するので、収納箱から引き出したラップフィルムの幅方向の一方の端部を上記フラップの端部の角Cに強く押し当てて突っ張らせると、ラップフィルムの上記端部に力が集中して切断のきっかけを生じ、箱に鋸歯等の切断具が無くても、前面板(5)の上端部に沿ってフィルムを良好に切断することができる。
図2は、フラップが形成された前面板の例を示す図である。前面板のフラップは、例えば、図2(イ)〜(ヘ)に示すように、前面板の上端部の長手方向の両端部または一方の端部が切り欠きまたは切込みを有することにより形成される。あるいは、図2(ト)〜(チ)に示すように、前面板の上端縁から上方に延出することによりフラップが形成されてもよい。図2(ト)〜(チ)では、形成されたフラップの上端縁が、前面板の下端縁と平行であるが、上記フラップは、角Cが形成される限り、平行でなくてもよい。なお、図2(ト)〜(チ)において、一点鎖線は、フラップが形成される前の前面板の上端縁を示す。
前面板(5)の長手方向の両端部の形状は、互いに対称であってもなくてもよい。また、前面板(5)の上端部が切り欠きまたは切込みを有するとき、上記切り欠きまたは切込みは、前面板(5)の上端部の長手方向の両方または一方の端部に存在するが、ラップフィルムを幅方向の左右どちらの端部からでも切断できるように、両方の端部に存在するのが好ましい。
収納箱から引き出したラップフィルムを切断する際には、ラップフィルムの幅方向の端部をフラップの上端縁の角Cに強く押し当ててフィルムを切断する操作を容易にするために、上記フラップを収納箱の外側へいくらか折り曲げて上記切断操作を行ってもよく、あるいは、掩蓋片(1)が上記フラップを覆うように蓋面板(2)を閉じて上記切断操作を行ってもよい。
図2において、Wcは、前面板(5)のフラップの上端縁の角Cと、前面板と側面板との境界線との最短距離を示す。Wcの大きさは、収納箱の長手方向の長さに対する、収納されるラップフィルムの幅方向の長さの比率にもよるが、5〜25mmが好ましい。カット性向上のためには、フィルムの幅方向の先端に近いところを角Cに押し当ててフィルムを突っ張らせるのが好ましいが、上記先端に近過ぎると、フィルムを押し当てて突っ張らせることが困難になる場合がある。
図2において、Hcは、前面板(5)のフラップ部分の、角Cにおける高さを示す。Hcの大きさは特に制限されず、収納箱の高さや長手方向の長さを考慮して適宜決定することができる。例えば、高さ44mmx横44mmx長さ310mmの収納箱の場合には、10〜15mmが好ましい。
前面板(5)のフラップの角Cの角度αは、カット性や収納されるラップフィルムの強度を考慮して、適宜決定することができ、好ましくは90°以下である。通常のラップフィルムは薄く、柔らかく、突き刺し強度が小さいので、図2(イ)、(ロ)、(ハ)、(ホ)および(ト)のように、直角程度のものが好ましい。一方、突き刺し強度の大きいフィルム、厚肉のフィルム、あるいは剛性の高いフィルムの場合には、図2(ニ)、(ヘ)および(チ)のような鋭角のものが好ましい。また、角度αが小さすぎるとフィルム切断を繰り返すうちに角Cが草臥れてカット性が低下し易くなるので、収納箱の作製に使用する紙の材質にもよるが、角度αは45°以上が好ましい。
図3は、本発明の収納箱の別の実施態様を示す斜視図であり、図4は、図3の収納箱の蓋面板(2)を、掩蓋片(1)の先端部に形成されたフラップが収納室の中に入るように閉じた状態の斜視図である。前面板(5)のフラップが、前面板(5)の上端部の長手方向の両端部に切り欠きまたは切込みを有することにより形成されている場合には、図3に示すように、掩蓋片(1)の先端部が、その長手方向の両端部に切り欠きまたは切込みを有して、一方の切り欠きまたは切込みと他方の切り欠きまたは切込みとの間にフラップを形成し、図4に示すように蓋面板(2)を閉じたときに、掩蓋片(1)の上記切り欠きまたは切込みが前面板(5)の切り欠きまたは切込みとかみ合うように収納箱を作製してもよい。この場合には、フィルムの幅方向の端部を上記かみ合いによって挟むことができるので、ラップフィルムの幅方向の端部を前面板のフラップの角Cに押し当てて突っ張らせる操作を容易かつ確実に行うことができる。また、角Cを利用する代わりに、上記かみ合いを利用してラップフィルムを切断することもできる。この場合には、ラップフィルムの上記端部を上記かみ合い部分に挟むことにより、ラップフィルムの上記端部に力が集中して切断のきっかけを生じ、掩蓋片(1)の、前面板(5)との接触部分が刃の代わりとなってフィルムを良好に切断することができる。
掩蓋片(1)における切り欠きまたは切込みがかみ合うところの前面板(5)における箇所は、前面板(5)における切込みの、前面板(5)の下端縁から最も近い点D(図2(イ)参照)、または切り欠きによって収納箱の高さよりも低くされた前面板(5)の上端縁における角DまたはD’である。
図5は、掩蓋片(1)に形成され得る切り欠きおよび切込みの例を示す図である。切り欠きは、例えば、図5の(イ)〜(ヘ)に示されるように形成され、切込みは、例えば、図5の(ト)に示されるように形成される。図5におけるWbは、掩蓋片(1)の切り欠きを有する部分の先端縁または切込みにおける、蓋面板(2)の前端縁との距離が最も小さい点をBとしたとき、点Bと掩蓋片(1)の長手方向の先端縁との最短距離である。図5(ロ)は、Wb=0の場合である。Wbは、好ましくは30mm以下であり、より好ましくは20mm以下、さらに好ましくは5〜15mmである。Wbが30mmより大きいと、上記かみ合いを利用してフィルムを切断するとき、良好なフィルムカット性が得られない場合がある。図5におけるWaは、掩蓋片(1)の先端縁における、切り欠き部分と非切り欠き部分との境界点をAとしたとき、点Aと掩蓋片(1)の長手方向の先端縁との最短距離である。なお、図5(イ)のように、上記境界点が2つ(AとA’)ある場合には、掩蓋片(1)の長手方向の先端縁からより遠い方を点Aとする。また、図5(ト)のように、掩蓋片(1)が切込みを有する場合には、掩蓋片(1)の先端縁上の切込みの位置が点Aである。Waの大きさは、下記で述べる点Dまたは角DもしくはD’とのかみ合わせの容易さを考慮して適宜決めることができ、Wbの大きさよりも大きくてもよく、小さくてもよく、あるいは同じであってもよい。さらに、図5(ホ)および(ヘ)のように、掩蓋片(1)の先端縁の、切り欠きによって形成される部分の少なくとも一部が曲線であってもよい。
掩蓋片(1)が切り欠きを有する場合には、掩蓋片(1)の先端縁の点A、点Bまたはそれらの間の任意の点のいずれか、特に点B、が前面板(5)における点DまたはD’とかみ合うことにより、良好なフィルムカット性が得られる。掩蓋片(1)が切込みを有する場合には、切込みにおける点Bが点DまたはD’とかみ合うことにより、良好なフィルムカット性が得られる。前面板(5)と側面板(3)との境界線と点DまたはD’との最短距離WdまたはWd’は、上記かみ合いが得られるように適宜調整することができる。好ましくは、WbがWdまたはWd’と等しい。
前面板(5)の角Dの角度βまたは角D’の角度β’は、掩蓋片(1)の切り欠きまたは切込みとのかみ合いを形成することが出来れば特に制限はないが、収納箱の作製の容易さやかみ合わせのし易さを考慮すれば、通常30°以上が好ましく、かみ合わせにおいてフィルムを確実に保持するという観点から、通常150°以下が好ましい。
また、掩蓋片(1)における切り欠きまたは切込みが前面板(5)における点Dまたは角DもしくはD’とかみ合うところの掩蓋片(1)におけるかみ合い点と蓋面板(2)の前端縁との間の最短距離をHxとし、前面板(5)の下端縁と点Dまたは角DもしくはD’との最短距離をHdまたはHd’としたとき、点Dまたは角DもしくはD’と掩蓋片(1)における切り欠きまたは切込みとがかみ合うためには、Hx+Hd(またはHd’)≧H(Hは収納室の高さである)である必要がある。掩蓋片(1)における上記かみ合い点が点Bである場合には、Hb+Hd(またはHd’)≧Hである。ここで、Hbは、蓋面板(2)の前端縁と点Bとの間の最短距離である。Hx+Hd(またはHd’)の上限は特に制限されないが、掩蓋片(1)の先端部が収納室の中に入るように蓋面板(2)を閉じて上記かみ合わせを形成したときの収納箱の形状が直方体に近い方が、収納箱の耐久性の点で好ましい。上記上限は、収納箱の側面板の大きさに依存し、側面板が大きいほど、Hとの差が大きくあり得る。例えば、側面板の大きさが44mm×44mmである収納箱の場合には、上記上限が好ましくはH+10mmである。
掩蓋片(1)および前面板(5)が共に、それらの長手方向の両端部に切り欠きまたは切込みを有してフラップを形成する場合、掩蓋片(1)および前面板(5)の長手方向の両端部の形状はそれぞれ、互いに対称であってもなくてもよい。また、掩蓋片(1)および前面板(5)は、上記かみ合いが得られる限り、図2および5に例示した形状に限らない。
本発明の収納箱は、ラップフィルムの収納のために通常用いられる紙、例えば坪量400〜500g/mのコートボール紙等を使用して作ることができる。紙の坪量は、小さいと耐久性に問題が生じ易くなり、大きいとコスト高になる。従って、紙の坪量は、収納するフィルムロールの尺長から必要となる耐久性を勘案して適宜選択される。
さらに、本発明の収納箱は、耐久性の点から、掩蓋片(1)や前面板(5)および蓋面板(2)に、好ましくは美感の点からそれらの裏面に、紙製の補強板を貼合してそれらを補強することが好ましい。掩蓋片(1)および前面板(5)の補強は、それらの耐久性を直接向上させる。蓋面板(2)の補強は、箱全体の捻り剛性を高くし、したがって箱全体の耐久性を向上させる。紙製の補強板としては、収納箱を構成するものと同じ紙を使用することができる。補強板は、収納箱とは別に用意して上記裏面に貼付することができる。あるいは、例えば例えば掩蓋片(1)の先端縁や前面板(5)の上端縁に補強板を一体的に取り付け(図6および7を参照)、上記先端縁や上端縁のところで裏側に折り返して貼り付けることにより補強を行うこともできる。なお、図6および図7はそれぞれ、図1および図3の収納箱の展開図である。
本発明の収納箱はラップフィルム用である。収納されるラップフィルムは、ラップフィルムとして有用な機械的強度を有するものであれば何でもよく、例えばポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリメチルペンテン−1およびポリアミド等から選ばれる樹脂からなる単層又は多層のフィルムで全厚みが3〜30μm、典型的には8〜15μm程度のもの、が挙げられる。上記機械的強度として、ラップフィルムの長さ方向および横方向の引張破断力がいずれもが1〜15N、より好ましくは1〜10Nであるのが好ましい。なお、本明細書において、引張破断力は、JISK−7127に従い、試験速度500mm/分および試験片タイプ2を用いて測定された値である。
また、本発明の収納箱は、横切性に優れるラップフィルムの収納に特に有用である。そのようなフィルムとしては、例えば特願2010−275113号明細書に記載された方法によって得られるフィルムが挙げられる。このフィルムは、(A)ポリメチルペンテン−1系樹脂100質量部、および(B)ポリブテン−1系樹脂0.5〜60質量部、好ましくは1〜25質量部および/または流動パラフィン0.1〜20質量部、好ましくは1〜12質量部、ただし成分(B)の総量が75質量部を超えず、好ましくは0.6〜75質量部、より好ましくは2〜35質量部、さらに好ましくは3〜25質量部である、を含むポリメチルペンテン−1系樹脂組成物を、Tダイを使用して3〜30μmのフィルム肉厚に押出すことにより製造することができる。このとき、上記押出を、Tダイのリップ開度R(単位μm)、フィルム肉厚t(単位μm)、ダイスから押し出される樹脂組成物のダイス幅1cm当たりの吐出速度E(単位cm/hr)およびエアギャップA(単位cm)が下記式:
15≦(1/t − 1/R)・(E/At )×100≦900 ・・・式
を満たすような条件で行うのが好ましい。好ましくは、tが5〜20μm、より好ましくは8〜15μmであり、Aが0.5〜2cmであり、Eが100cm/hr以上であり、Rが300〜900μm程度である。
なお、上記式は、Tダイを使用する押出製膜において、ダイスを出る溶融状態のフィルムがチルロールに到達して最終的な大きさのフィルムになるまでのフィルムの変形速度が大きい条件で行われることを意味し、これは、ダイスからチルロールまでのエアギャップにおいて、溶融状態のフィルムを大きくかつ速く引落とすことを意味する。
上記ポリメチルペンテン−1系樹脂(A)は、4−メチルペンテン−1又は3−メチルペンテン−1の単独重合体の他に、4−メチルペンテン−1及び/又は3−メチルペンテン−1と他のα−オレフィンとの共重合体を包含する。α−オレフィンは1種単独でも、2種以上の組合せでもよい。α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等が挙げられる。
成分(B)としての上記ポリブテン−1系樹脂は、ブテン−1の単独重合体のほかに、ブテン−1と他のα−オレフィンとの共重合体を包含する。α−オレフィンは1種単独でも、2種以上の組合せでもよい。α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等が挙げられる。上記流動パライフィンは、鎖式飽和炭化水素を主体とする常温で液体の化学的に安定な物質であり、市販例(商品名)としては、出光興産株式会社のダフニーオイルCP、株式会社MORESCOのモレスコホワイト、カネダ株式会社のハイコールKなどを挙げることができる。
上記ポリメチルペンテン−1系樹脂組成物には、さらに、ポリメチルペンテン−1系樹脂以外の熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレンおよびポリエチレン)、液状ポリブテン(水添ポリイソブチレン)等の液状加工助剤、酸化防止剤、中和剤、防曇剤、スリップ剤等の添加剤を配合することができる。上記熱可塑性樹脂および液状加工助剤の配合量は、合計で、ポリメチルペンテン−1系樹脂100質量部に対して20質量部以下が好ましく、より好ましくは10質量部以下である。
また、本発明の収納箱に収納したラップフィルムがより小さい力で切断できるならば、収納箱に与える負荷をより小さくすることができ、その結果、収納したフィルムを使い切るまでより良好なカット性を維持することができる。より小さい力での切断を可能にするために、フィルムに切断のための何らかのきっかけを設けることができる。具体的には、フィルムの横方向の端部の少なくとも一方に、例えば0.1〜10mmの幅で、ローレット加工やレーザー加工を施すことができる。
ローレット加工は、フィルムを金属製等の彫刻ロールと金属製や高硬度のゴム等の彫刻ロール又は平滑ロールとで挟み込むことにより、あるいはフィルムの巻に該彫刻ロールを押し当てることにより微細なエンボスや傷を入れる加工である。加工条件はフィルムの材質により適宜選択されるべきであるが、通常、押圧は10〜50N/m程度である。ローレット加工が施されたフィルム表面を写真撮影したものを図8に示す。ローレット加工は、原反製膜時に、スリット加工時に、またはスリット加工後に独立の工程を設けて施すことができる。ローレット加工は、フィルムの横方向の端部の少なくとも一方に施されるが、どちらの側からでも切断出来るように、両方の端部に施すことがより好ましい。加工幅は通常0.1〜10mmであり、好ましくは0.3〜6mmである。
レーザー加工はレーザーの照射熱により、フィルムを極めて微細な領域において溶融し、そこに凹形状や孔を設ける加工である。使用するレーザーは、特に制限されない。例えば、炭酸ガスレーザー、ヘリウムネオンレーザー、アルゴンイオンレーザーおよびエキシマレーザーなどのガスレーザーや、クロム添加ルビー結晶を媒質に使用したルビーレーザー、チタン添加サファイア結晶を媒質に使用したチタンサファイアレーザー、YAG結晶中のイットリウムを他の希土類元素で置換した種々のYAGレーザーおよびネオジム添加YAGを用いたNd:YAGレーザーなどの固体レーザーが挙げられる。また、液体レーザー、半導体レーザー、自由電子レーザー、金属蒸気レーザー、化学レーザー等の公知のレーザーを使用することができる。照射出力は、0.5〜20W程度であり、フィルムの肉厚や加工速度を勘案して適宜調節する。レーザー加工は、原反製膜時に、スリット加工時に、またはスリット加工後に独立の工程を設けて施すことができる。レーザー加工は、フィルムの横方向の端部の少なくとも一方に施されるが、どちらの側からでも切断出来るように、両方の端部に施すことがより好ましい。加工幅は通常0.1〜10mmであり、好ましくは0.3〜6mmである。
また、ローレット加工やレーザー加工を施すと、巻回フィルムの引出端が巻き本体に強く密着して引き出せなくなるというトラブルの防止効果を得ることもできる。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜3
片面コートされたコートボール紙(厚紙の坪量450g/m)を使用し、図1に示す形状の高さ(H)44mmx横44mmx長さ310mmの収納箱を製作した。ただし、前面板(5)の長さ方向の両端部は、共に図2(ロ)の左側の形状を有し、Hc、Hd、WcおよびWdの大きさが表1に示す通りである。なお、掩蓋片(1)の長手方向に対して垂直方向の長さは24mmである。
実施例4〜6
実施例1の収納箱において、掩蓋片(1)が図5(イ)に示す形状を有し、Hc、Hd、Wc、Wd、Ha、Wa、HbおよびWbの大きさが表1に示す通りであること以外は、実施例1と同様の収納箱を製作した。この収納箱は、掩蓋片(1)の点Bが前面板(5)の角Dとかみ合うように作った。
比較例1
片面コートされたコートボール紙(厚紙の坪量450g/m)を使用し、図9に示す形状の高さ(H)44mmx横44mmx長さ310mmの収納箱を製作した。なお、掩蓋片(1)の長手方向に対して垂直方向の長さは24mmである。
試験
上記のようにして得た化粧箱に、巻回されたラップフィルム(幅300mm、長さ50mのフィルムを、幅305mm、内径27mm、肉厚1.5mmの紙管に巻いたもの)を収納し、下記の試験を行った。結果を表1に示す。なお、収納したラップフィルムとしては、4−メチルペンテン−1(三井化学株式会社製のMX−0020(商品名)、MFR(260℃、5.00kg)21g/10分)100質量部、ポリブテン−1(LYONDELLBASELL社製のPB8640M(商品名)、MFR(190℃、21.18N)28g/10分)3質量部および流動パラフィン(カネダ株式会社製のハイコールK−350(商品名))5質量部からなる樹脂組成物を、株式会社日本製鋼所製のTダイ製膜装置を用いて製膜した肉厚12μmのフィルムの横方向の両端にロートレット加工を施したものを使用した。上記製膜は、リップ開度400μm、エアギャップ1.5cm、吐出速度712cm/hr、チルロール温度25℃およびダイス出口樹脂温度290℃の条件で行い、バキュームチャンバーおよび耳ジェットを使用した。ローレット加工は、押え量0.2mm、加工幅0.6mm、加工速度400m/分の加工条件で行った。このフィルムの長さ方向および横方向の引張破断力はそれぞれ5.4Nおよび2.9Nであった。
(1)カット性試験
収納されたラップフィルムを収納箱から約40cm引出し、掩蓋片(1)のフラップが収納室の中に入るように蓋面板(2)を閉じた状態で、前面板(5)の角Cを利用してフィルムを切断する試験を10回試み、切断できた回数を切断率(%)として表記した。なお、比較例1では、掩蓋片(1)の先端縁を利用して切断を試みた。
(2)耐久性
試験(1)と同様の切断を100回試みた後、さらに10回の切断を試み、この10回の試行において切断できた回数を切断率(%)として表記した。
1:掩蓋片
2:蓋面板
3:側面版
4:底面板
5:前面板
6:後面板

Claims (3)

  1. 巻回されたラップフィルムを収納する箱であって、前面板(5)、底面板(4)、後面板(6)および側面板(3)の各壁面で形成される、上部が開口した直方体の収納室と、後面板(6)の上端縁から収納室の開口部を覆う方向に連接した開閉可能な蓋面板(2)と、蓋面板(2)の前端縁から前面板(5)を覆う方向に延出した掩蓋片(1)とを有するラップフィルム収納箱おいて、前面板(5)の上端部が、その長手方向の両端部に切り欠きまたは切込みを有してフラップを形成しており、掩蓋片(1)の先端部が、その長手方向の両端部に切り欠きまたは切込みを有して、一方の切り欠きまたは切込みと他方の切り欠きまたは切込みとの間にフラップを形成しており、掩蓋片(1)の先端部に形成されたフラップが収納室の中に入るように蓋面板(2)を閉じたときに、掩蓋片(1)の上記切り欠きまたは切込みが前面板(5)の前記切り欠きまたは切込みとかみ合うことを特徴とする収納箱。
  2. 巻回されたラップフィルムを請求項1に記載の収納箱に収納した製品。
  3. ラップフィルムの横方向の端部の少なくとも一方に幅0.1〜10mmのローレット加工および/またはレーザー加工が施されていることを特徴とする、請求項に記載の製品。
JP2011272813A 2011-12-13 2011-12-13 ラップフィルム収納箱 Active JP5829115B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011272813A JP5829115B2 (ja) 2011-12-13 2011-12-13 ラップフィルム収納箱

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011272813A JP5829115B2 (ja) 2011-12-13 2011-12-13 ラップフィルム収納箱

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013124112A JP2013124112A (ja) 2013-06-24
JP5829115B2 true JP5829115B2 (ja) 2015-12-09

Family

ID=48775605

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011272813A Active JP5829115B2 (ja) 2011-12-13 2011-12-13 ラップフィルム収納箱

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5829115B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5923220B2 (ja) 2014-02-14 2016-05-24 リケンテクノス株式会社 梱包箱

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013124112A (ja) 2013-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5766508B2 (ja) ラップフィルム収納箱
MXPA06013265A (es) Bolsa que se sostiene parada con comportamiento de desgarre de abertura optimizado, y metodo para su produccion.
JP2018135139A (ja) 包装材用フィルム、包装材及び包装体
JP6902873B2 (ja) 積層フィルム
KR20180011218A (ko) 이중 용기
JP2012240708A5 (ja)
US20120152773A1 (en) Polypropylene film comprising an opening aid
JP5829115B2 (ja) ラップフィルム収納箱
JP5829507B2 (ja) ラップフィルム収納箱
JP5753773B2 (ja) ラップフィルム収納箱
JP5539175B2 (ja) 包装用フィルムの製造方法
JP6307194B2 (ja) 巻回フィルムの収納箱
JP5877943B2 (ja) 包装用フィルム製品
WO2012029607A1 (ja) 包装用フィルム
JP2014156126A (ja) 包装用フィルムの製造方法
JP6120584B2 (ja) 巻回フィルム収納箱
TWI564307B (zh) 包裝用膜、其製造方法以及包裝用膜製品
JP6906283B2 (ja) 包装袋
US20120187010A1 (en) Polypropylene film comprising an opening aid
JP7210685B2 (ja) 梱包用フィルム及び梱包用部材
JP6120583B2 (ja) 巻回フィルムの収納箱
JPH06293335A (ja) カートン入り包装用フィルム
JP4563132B2 (ja) 収縮包装体
JPH0977091A (ja) 易開封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および易開封性包装体
JP2006036236A (ja) 切込みを具えた袋体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5829115

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250