JP5827571B2 - 飲食物搬送用収容体の蓋開放装置 - Google Patents
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Description
以上の飲食店では、調理人が寿司などの飲食物を例えば皿などの容器に載せた上で飲食物搬送装置の搬送路上に移し替えて客席に順次搬送する一方、顧客は順次送られてくる寿司などの飲食物を好みに応じて搬送路から適宜取り出して食するようにしている。
そこで出願人は、先に寿司を盛った皿を入れて搬送装置で搬送出来るようにした飲食物搬送用収容体を開発した。
この飲食物搬送用収容体は、飲食物が盛られた容器を載置するための容器載置部を有する載置台と、この載置台の容器載置部上を覆うために前記容器載置部に対して開閉可能に前記載置台に取り付けられた蓋体と、前記容器載置部上への皿の載置に伴い前記蓋体を閉動作させるとともに前記容器載置部に対して容器を押し上げて前記容器載置部からの前記容器の取り出しに伴い前記蓋体を開動作させるための開閉機構を備えており、また前記開閉機構は、容器載置部への容器の載置に伴い前記容器が当接して前記容器載置部に対して作動する作動体と、この作動体と前記蓋体とを連結し前記作動体の作動を前記蓋体に伝えて閉動作をさせる連結手段と、前記蓋体を開放位置に付勢するための付勢手段を備えたものである。(特許文献1参照)
また容器載置部への容器の載置に伴い作動体が作動して、蓋体を閉止位置に位置変更させることができるとともに、載置台からの容器の取り出しにより、作動体が付勢手段を介して作動され蓋体が開放位置に確実に付勢されるのであって、載置台に対する容器の載置又は取り出しに際して、たとえば容器の周縁部を手で持って容器を載置台に載置するか若しくは載置台から取り出すだけで、簡単に容器の出し入れを行なうことができる。
以上の飲食物を厨房側の従業員が前述の飲食物搬送用収容体から取り出す方法としては、厨房側にその飲食物が搬送されてきた時点で、その飲食物を収容した容器飲食物搬送用収容体をライトで照らしたりあるいは警告音を発して従業員に知らせ、従業員が飲食物搬送用収容体から皿を取り出す方法が考えられる。
しかしながらライトの点灯や警告音だけでは、従業員が見落とす可能性が多分にあり、時間が経過した飲食物を飲食物搬送用収容体から取り出して廃棄することが確実に行なえなくなる不具合が考えられる。
先ず、図1は寿司店舗内を概略的に示された平面構成図であり、図2は前記飲食物搬送装置の要部の断面図である。寿司店舗は、図1及び図2に示されるように、客室S1の各客席に設置されたカウンターテーブル1a及び複数の脚付きテーブル1bと、厨房室S2の前面から各テーブル1a,1bに沿って配置された仕切りハウジング2と、この仕切りハウジング2上に設置された飲食物搬送装置3を備えている。飲食物搬送装置3は、飲食物である寿司Fが盛り合された容器を、後記の飲食物搬送用収容体に収容して、厨房室S2内から各座席、即ち各テーブル1a,1bに循環搬送するものである。この実施形態では、皿4が寿司を盛り合せる容器として用いられる。
なお容器としての皿4は、平面視円形の皿板41とこの皿板41の下面より下方に突出する円筒状の高台42から構成され、高台42内における皿板41の下面には、RFIDタグからなる識別部材43が貼り付けられている。
図において符号5で示す飲食物搬送用収容体は、基本的には、前述の皿4を載置するための容器載置部60を有する載置台6と、この載置台6の容器載置部60上を覆うための蓋体7と、容器載置部60上への皿4の載置に伴い蓋体7を閉動作させるとともに容器載置部60上からの皿4の取り出しに伴い蓋体7を開動作させるための開閉機構8から構成されている。
また載置板62の上面には、皿4の高台42の下端部外周が係合可能なストッパ62aが突設されている。このストッパ62aの内周面は、高台42の外周面に沿って密接する平面視湾曲状に形成されている。
具体的には、枢軸73がアーム片72に一体形成されている。容器載置板62の上面後端部には、アーム片72の外側位置でアーム片72と対向する左右一対の支持片63が突設されている。この支持片63の上部には、嵌合孔64が開けられており、この嵌合孔64への枢軸73の嵌合により、蓋本体71が容器載置部60に対し枢軸73を支点にして上下方向に揺動可能に支持される。
また蓋本体71の外周縁には手指が通過可能な切り欠き74が設けられ、皿4の取り出しに際しては、この切り欠き74の部分から手指が入れられて皿板41の周縁部が掴まれる。
作動体81には、その下面に左右一対のガイド部材83とコイルスプリング82の取付片84が突設されている。このガイド部材83は容器載置部60の載置板62に開設された前後方向に延びるガイド孔(図示せず)に、また取付片84は、載置板62に開設された前後方向に延びる長孔62bにそれぞれ前後移動自由に遊挿されている。コイルスプリング82は、前記した取付片84と、載置板62の下面の前部側に設けられた取り付け片62cとの間に架け渡されている。これにより、作動体81は、載置板63上においてガイド部材83を介しガイド孔(図示せず)に沿って前後方向に移動可能に構成されている。また、作動体81は、後方への移動に伴って伸びるコイルスプリング82のばね反力により前方向(図6において右方向)に常に付勢されている。
先ず、調理人が寿司Fを皿4の皿板41上に盛った後、皿板41の周縁部を手で持って、フラットチエンコンベア32上に置かれた飲食物搬送用収容体5の載置板62上に皿4を載せる。そして、その皿4を載置板62に対して後方に向けて押し込む。すると、開閉機構8の作動体81が受け止め面81aを介して皿4の高台42の外周面で押されて後方に移動する。これにより、作動体81の連結軸86が蓋体7の長孔75を後向きに押すので、蓋本体71が枢軸73を中心として載置板62の上面を閉じる方向に揺動する。そして、高台42の下端部前側の外周面がストッパ62aに係合するところまで皿4が後方に移動した時点で、図6にも示すように、高台42の前部及び後部が容器載置部62のストッパ62aと作動体81の受け止め面81aとにより挟持される。これにより、皿板41上の寿司Fが蓋本体71で覆われる位置で皿4が載置台6上に保持されるとともに、蓋本体71も閉鎖位置で保持されるので不用意に開かない。
このように、寿司Fの搬送に際して上記の飲食物搬送用収容体5を用いることにより、皿4に盛られた寿司Fが不用意に乾燥することが抑制され得るし、また顧客が誤って寿司Fに手などを触れることを防ぐこともできる。加えて、皿4の容器載置部60への載置又は容器載置部60からの取り出しに際しては、飲食物搬送用収容体5に直接手を触れるようなことがないので、飲食物搬送用収容体5が不用意に汚れるといった不具合も防止できる。
符号9で示す開放装置は、基本的には、容器載置部60に載せられた皿4の手前側を、容器載置部60に対して上方に押し上げるための容器押し上げ手段9aと、この容器持ち上げ手段9aを動作させて蓋体7を開動作させるための作動手段9bが備えられ、作動手段9bの動作により、容器押し上げ手段9aを介して皿4の手前側を容器載置部60に対して上方に押し上げて、飲食物搬送用収容体5の蓋体7を開動作させるものである。
押し上げ体91は、図6にも示すように、傾斜する一対の上下ガイド壁91a・91b及び保持杆92の固定壁91cを備えた断面略二等辺三角形に形成されている。
保持杆92は図7にも示すように、支持筒93に移動可能に装填するとともに、支持筒93内に装填したリターンスプリング94の長さ方向一端をこの保持杆92に、また長さ方向他端を支持筒93にそれぞれ係止することで、保持杆92をリターンスプリング94のバネ反力により、常時は復動方向(図7において右方向)に付勢させるようにしている。
また支持筒93から突出する保持杆92の長さ方向一端には、固定壁91cを介して押し上げ体91を固定している。
ソレノイドアクチュエータ95は、既知の通り、フレーム95a内に可動鉄芯95bと固定鉄芯(図示せず)と電磁コイル(図示せず)が備えられ、電磁コイルに電流が流れる際に発生する磁気の作用により可動鉄芯95bを作動させるようにしたものであって、このソレノイドアクチュエータ95は、ベースプレート90に組み付けられている。
尚、押し上げ手段9aを構成する支持筒93もこのペースプレート90に組み付けられている。
一方、図7にも示すように、梃子レバー96の長さ方向一端をベースプレート90に枢支して、フレーム95aから突出している可動鉄芯95bの突出端を梃子レバー96の長さ方向一端近くに連結するとともに、この梃子レバー96の長さ方向他端には、支持筒93から突出している保持杆92の長さ方向他端を当接させている。
これにより、ソレノイドアクチュエータ95への通電に伴って可動鉄芯95bが図7において左方向に所定ストローク移動すると、梃子レバー96が図7において時計方向に揺動して、保持杆92がリターンスプリング94に抗して支持筒93に対し図6及び図7において左方向に往動するのであって、この時、保持杆92の移動ストロークは梃子レバー96を介して可動鉄芯95bの移動ストロークよりも増幅される。
なおベースプレート90は、保持杆92がフラットチエンコンベア32の搬送方向とほぼ直交する方向に往復動するように仕切りハウジング2の上壁23に固定されている。
ソレノイドアクチュエータ95への通電は、読み取り装置30が識別部材43の情報を読み取った後、コントローラ10により検知した皿4を載せた飲食物搬送用収容体5が開放装置9に到着する時点で行なわれる。
フラットチエンコンベア32上の飲食物搬送用収容体5に載せられた皿4が一定時間以上取り出されないまま搬送されると、その皿4に取り付けられた識別部材43の読み取り装置30による読み取りに伴い、コントローラ10による制御により、検知した皿4を載せた飲食物搬送用収容体5が押し上げ体91と対向する時点で、ソレノイドアクチュエータ95への通電が所定時間(例えば0.5秒間)行なわれる。
そしてソレノイドアクチュエータ95への通電に伴い、可動鉄芯95bが所定ストローク移動して、梃子レバー96が図7において時計方向に揺動し、保持杆92が支持筒93に対し図7において左方向に往動するのであって、これにより、押し上げ体91の上部ガイド壁91aが、図6において1点鎖線で示すように示すように、飲食物搬送用収容体5に載せられた皿4における皿板41の外周部下面に当接して、皿4の手前側を押し上げる。
従って、厨房の従業員は、蓋体7が開いた飲食物搬送用収容体5の容器載置部6に載っている皿4を取り出して、その皿4に盛られた寿司Fを廃棄すればよく、これにより、作られてから一定時間以上経過した寿司の廃棄処理が確実に行なえる。
即ち図10に示す実施形態では、押し上げ手段9aを構成する押し上げ体910は細長い板状に形成され、この押し上げ体910の長さ方向一端部をベースプレート90に対して回転可能に枢支して、この押し上げ体910の角回転により、その長さ方向他端部が皿板41の下面に当接して、皿4の手前側を押し上げるようにしている。
作動手段9bは、押し上げ体910を減速歯車機構951を介して角回転させるためのサーボモーター950から構成される。
斯くして、サーボモーター950への通電に伴って押し上げ体910が減速歯車機構951を介して図10において時計方向に180度角回転し、その回転途中で図10において1点鎖線で示すように、押し上げ体910の長さ方向他端部が皿板41の下面に当接して、皿4の手前側が容器載置部6に対して押し上げられるのである。
斯くして、ソレノイドアクチュエータ95への通電に伴なう可動鉄芯95bの往動(図11において右方向)で、押し上げ体960が図11において時計方向に揺動して、図11において1点鎖線で示すように、押し上げ体960の下端が皿板41の下面に当接し、皿4の手前側が押し上げられるのである。
32 フラットチエンコンベア(搬送路)
4 皿
43 識別部材
5 飲食物搬送用収容体
6 載置台
62 容器載置部
7 蓋体
8 開閉機構
9 開放装置
9a 容器押し上げ手段
9b 作動手段
F 寿司(飲食物)
Claims (1)
- 皿を載置するための容器載置部を有する載置台と、前記容器載置部に対して開閉可能に取り付けられた蓋体と、前記蓋体を前記容器載置部に対して開閉動作させるための開閉機構が備えられ、この開閉機構は、前記容器載置部に前後方向にスライド可能に設けられた作動体と、この作動体と前記蓋体とを連結し前記作動体の作動を前記蓋体に伝える連結手段と、前記作動体を前方向に向かって付勢させるための付勢手段が備えられて、前記作動体の後方へのスライドにより前記蓋体が前記容器載置部に対して閉動作する一方、前記作動体の前方向へのスライドにより前記蓋体が前記容器載置部に対して開動作して、容器載置部の前部に設けたストッパと前記付勢手段に抗して後方にスライドさせた前記作動体とにより前記容器載置部に載置された皿の高台を挟持することで、前記蓋体が閉じ、前記高台と前記ストッパとの当接を解除することで、前記作動体が前記付勢手段を介して前方向にスライドして、前記蓋体が開くようにした飲食物搬送用収容体における前記蓋体の開放装置であって、前記飲食物搬送用収容体の容器載置部に載置された皿を押し上げるための容器押し上げ手段と、この容器押し上げ手段を作動させるための作動手段が備えられ、前記作動手段の動作により、前記容器押し上げ手段を介して前記容器載置部に載置された皿を押し上げて、前記高台と前記ストッパとの当接を解除して、前記蓋体を開動作させるようにしたことを特徴とする飲食物搬送用収容体の蓋開放装置。
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