JP5826690B2 - 配線欠陥検出装置、配線欠陥検出方法、配線欠陥検出プログラムおよび配線欠陥検出プログラム記録媒体 - Google Patents

配線欠陥検出装置、配線欠陥検出方法、配線欠陥検出プログラムおよび配線欠陥検出プログラム記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、液晶パネルおよび太陽電池パネル等のパネルに形成された配線の欠陥検出に好適な配線欠陥検出装置、配線欠陥検出方法、配線欠陥検出プログラムおよび配線欠陥検出プログラム記録媒体に関する。
液晶パネルの製造プロセスには、例えば、アレイ(TFT)工程、セル(液晶)工程、および、モジュール工程などがある。このうち、アレイ工程では、透明基板上に、ゲート電極、半導体膜、ソース・ドレイン電極、保護膜、および、透明電極が形成された後、アレイ欠陥検査が行なわれ、電極や配線等の短絡や断線等の欠陥の有無が検査される。
通常、アレイ欠陥検査には、配線の端部にプローブを接触させ、配線両端における電気抵抗や、隣接する配線間の電気抵抗および/または電気容量を測定する方法が用いられている。しかしながら、この方法によるアレイ欠陥検査において、配線部の欠陥の有無を検出できても、その欠陥の位置を特定するのは容易ではなかった。欠陥の位置を特定する検査方法の一例として作業者が基板を顕微鏡で観察して特定する目視検査があるが、この検査方法は作業者の負担が大きく、また、目視では欠陥の判別が難しく、欠陥の位置を誤ることもあった。この問題を解決し、より迅速な検査を実施するべく、近年では、基板を赤外線カメラで撮影して画像処理を行い、欠陥位置を特定する赤外検査が採用されている。
特許文献1は、赤外検査に関するものであり、図18に示すように、薄膜トランジスタ液晶基板において、走査線811〜815と信号線821〜825との間に電圧Vを与えることで短絡欠陥803を発熱させる。一方で、走査線811〜815および信号線821〜825を電圧印加前後に破線806に沿って赤外顕微鏡で画像信号を検出し、検出した画像信号の差をとり、X、Y方向への投影を算出することにより、短絡欠陥803の画素番地を特定する技術が開示されている。
また近年では、比較的大型のパネル(例えば60型の液晶パネル)を搭載した装置が多く流通するようになり、大型パネルの製造が盛んになっている。特許文献2に開示された検査方法は、配線部の欠陥を検査するために赤外線カメラを移動させ、1つの大型パネルを複数のブロックに分割して分割領域ごとに撮像することによって欠陥検査をおこなうことができる。
特開平6−51011号公報(1994年2月25日公開) 特開平2−64594号公報(1990年3月5日公開)
ところで、液晶パネルの薄膜トランジスタ液晶基板などは、有効表示領域であるアクティブエリアと、その周辺にある周辺回路エリアとを有している。この周辺回路エリアは、アクティブエリアに配されている配線に信号を出力する回路などが配設された非有効表示領域であるが、上述した赤外線カメラによる欠陥検査の際、この周辺回路エリア内に発熱箇所が検出される場合、この発熱は、周辺回路エリア内の回路に生じている短絡欠陥に因るもの以外に、アクティブエリアでの短絡発生に因るものがある。換言すれば、周辺回路
エリア内に検出される発熱は、真の短絡欠陥(以下、真欠陥と記載する)ではない、いわば擬似欠陥によるものがある。
しかし、上述の従来構成の方法では配線経路全体を十分発熱させることができないため、周辺回路エリア内を撮像して得られた発熱箇所が、この擬似欠陥を示しているのか、真欠陥を示しているのかを区別することができない。そのため、液晶パネルを対象とする配線欠陥検査において、赤外線カメラでの撮影を二段階で行う方法、具体的には、まず一段階目として広範囲を撮影(マクロ撮影)し、その撮影画像に発熱箇所を示す像が含まれていた場合に、二段階目としてその発熱箇所を含む先ほどよりも狭い領域をより高空間分解能で撮影(ミクロ撮影)して発熱箇所の位置を特定する方法の場合、マクロ撮影して発熱箇所が検出された複数の領域を、擬似欠陥であっても真欠陥であっても無関係に、所定の移動方向にミクロ撮影用のカメラを移動させながらミクロ撮影している。
ここで、配線欠陥検出装置は、液晶パネル当たりのタクト時間に制限を設けている。または、液晶パネル当たりのミクロ撮影回数に制限を設けている。あるいは、両方の制限を設けている。もし、このような制限を設けていなければ、配線欠陥検出装置の処理能力(液晶パネルの平均検査処理速度)は、欠陥発生状態に応じて大きく変動してしまう。例えば、製造工程に異常が起こり、通常よりも多く欠陥が発生していると、配線欠陥検出装置が製造中のすべての液晶パネルを検査することが出来なくなる。そのため、上記の制限を設けることにより、すべての液晶パネルを検査可能としているが、その代わりに、液晶パネルに発生したすべての欠陥をミクロ撮影することができない。すなわち、上述の方法では真欠陥の検出率が悪いといえる。
そこで、本発明は上記の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、上述のように赤外線カメラ撮影を二段階でおこなう配線欠陥検査において、真欠陥の検出率を向上させて効率的な配線欠陥検査を行うことができる配線欠陥検出装置、配線欠陥検出方法、配線欠陥検出プログラムおよび配線欠陥検出プログラム記録媒体を提供することにある。
本願発明者らは、周辺回路エリア内を撮像して得られた発熱箇所が擬似欠陥か真欠陥かを区別して、擬似欠陥であればその領域のミクロ撮影を行わない、もしくは、ミクロ撮影を行う優先順位を下げることによって、上述の目的を実現することを見出した。
すなわち、本発明に係る配線欠陥検出装置は、上記の課題を解決するために、
アクティブ素子がマトリクス状に配設されたアクティブエリアと、当該アクティブエリアの周囲にある周辺エリアとに渡って配された配線を有する配線パネルの配線の欠陥の検出をおこなうための配線欠陥検出装置であって、
上記配線の端子に電圧を印加する電圧印加手段と、
上記電圧印加手段によって上記電圧が印加された配線を含む、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域を、マクロ撮影用赤外線カメラを用いてマクロ撮影するマクロ撮影手段と、
上記赤外線カメラによって得られる赤外画像から、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに、発熱箇所が在るか否かを特定する発熱箇所特定手段と、
上記発熱箇所特定手段にて上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに発熱箇所が在ると特定された場合、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所と、上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所とが、電圧印加時において同一電流経路にあるかを判定する判定手段と、
上記判定手段にて上記同一電流経路にあると判定された場合、当該同一電流経路にある
上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影を、当該同一電流経路にある上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影よりも優先しておこなうよう撮影優先順位を調整する調整手段と、
上記調整手段によって調整された撮影優先順位に基づいてミクロ撮影用赤外線カメラを用いてミクロ撮影するミクロ撮影手段と、を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、上記発熱箇所特定手段において周辺エリアの少なくとも一部の領域内に発熱箇所があることが特定されたとしても、その発熱箇所が真欠陥なのか擬似欠陥なのかを区別して、擬似欠陥である場合にはミクロ撮影の優先順位を下げる。そのため、真欠陥の検出率を向上させることができる。
具体的には、本発明の構成によれば、周辺エリアの少なくとも一部の領域内に特定された発熱箇所がアクティブエリア内の発熱箇所と同一電流経路にあれば、当該周辺エリアの発熱箇所の発熱はアクティブエリア内の配線欠陥によるものである、つまり当該周辺エリアの発熱箇所は「擬似欠陥を表わすもの」として、当該周辺エリアの発熱箇所のミクロ撮影の撮影優先順位を下げて、アクティブエリア内の発熱箇所のミクロ撮影を優先させる。すなわち擬似欠陥である発熱箇所のミクロ撮影を後回しにすることができる。一方、周辺エリアの少なくとも一部の領域内に特定された発熱箇所がアクティブエリア内の発熱箇所と同一電流経路になければ、当該周辺エリアの発熱箇所を、真欠陥を表す(すなわち、周辺エリア内に配線欠陥が存在する)ものとして、そのミクロ撮影の撮影優先順位を下げない。これにより、結果的に、真欠陥を表す発熱箇所が優先的にミクロ撮影されることになるので、液晶パネル当たりのタクト時間に制限を設けている。または、液晶パネル当たりのミクロ撮影回数に制限を設けている。あるいは、両方の制限を設けていても、液晶パネルに発生した真欠陥を効率よくミクロ撮影することができる。これにより、真欠陥の検出率を向上させることができる。また、配線欠陥検出装置の欠陥検出率を向上させることは、レーザー照射装置による欠陥の修正率向上にも直結しているため、本発明の上記の構成を採用することにより、レーザー照射装置の欠陥修正率向上にも寄与することができる。
また、本発明に係る配線欠陥検出装置の一形態としては、上記の構成に加えて、
上記配線パネルの上記配線が上記アクティブエリアおよび上記周辺エリアに渡って一直線に配されている場合には、上記判定手段は、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所の位置座標と、上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所の位置座標とを比較して、所定の許容誤差範囲内にあれば、発熱箇所同士が上記同一電流経路に在ると判定することが好ましい。
上記の構成によれば、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所の位置座標と、上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所の位置座標とを比較して、所定の許容誤差範囲内にあれば、当該発熱箇所が、上記同一電流経路に在ると判定して、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所のミクロ撮影の優先順位を下げる、すなわち当該発熱箇所のミクロ撮影を後回しにすることができる。
配線数が比較的少ない配線パネルの場合には、上記配線パネルの上記配線が上記アクティブエリアおよび上記周辺エリアに渡って一直線に配されている。例えば配線数が比較的少ない液晶パネルの場合、複数のデータ信号線と複数の走査信号線とが互いに垂直に交差して、それぞれの線はアクティブエリアおよび上記周辺エリアに渡って一直線に配されている。このような場合に、例えば或る1本の走査信号線について、アクティブエリア内に発熱箇所があり、且つ、周辺エリア内の当該或る1本の走査信号線の延設位置あるいは当該延設位置から所定の許容誤差範囲内に発熱箇所が特定された場合には、周辺エリア内の当該発熱箇所が、アクティブエリア内の配線欠陥(アクティブエリア内にて当該発熱箇所として表れたもの)による発熱である、すなわち、周辺エリア内の当該発熱箇所は擬似欠
陥によるものであり真欠陥ではないと判定して、周辺エリア内の当該発熱箇所のミクロ撮影の優先順位を下げる、すなわち周辺エリア内の当該発熱箇所のミクロ撮影を後回しにすることができる。
また、本発明に係る配線欠陥検出装置の一形態としては、上記の構成に加えて、
上記配線が、上記アクティブエリアに配されている部分に対して、上記周辺エリアにおいて配されている部分が傾斜している場合には、上記判定手段は、当該配線を含む所定の範囲を特定し、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所と、上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所とが当該所定の範囲内に在れば、発熱箇所同士が上記同一電流経路に在ると判定することが好ましい。
上記の構成によれば、所定の範囲内に在れば、発熱箇所同士が上記同一電流経路に在ると判定して、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所のミクロ撮影の優先順位を下げる、すなわち当該発熱箇所のミクロ撮影を後回しにすることができる。
配線数が比較的多い配線パネルや、周辺エリアが狭い(いわゆる狭額縁)配線パネルの場合には、上記配線パネルの上記配線は、上記アクティブエリアでは一直線上に配されているものの上記周辺エリア内ではその一直線上の部分に対して傾斜して形成される場合がある。つまり、上記周辺エリアの上記アクティブエリア近傍において配線が折れ曲がった態様の配線パネルがある。場合によっては、周辺エリアに形成されている部分の長さが比較的長く、その配線の端部は、その配線のアクティブエリア内の形成部分から大きく離れている場合がある。このような場合に、本発明の上記構成によれば、1本の配線全体が含まれる所定の範囲を特定し、その所定の範囲内に、周辺エリアの発熱箇所と、アクティブエリアの発熱箇所(欠陥)とが含まれる場合には、周辺エリアの発熱箇所が当該欠陥による発熱である、すなわち、周辺エリアの発熱箇所は擬似欠陥によるものであり真欠陥ではないと判定して、周辺エリアの発熱箇所のミクロ撮影の優先順位を下げる、すなわち周辺エリアの発熱箇所のミクロ撮影を後回しにすることができる。
すなわち、本発明に係る配線欠陥検出方法は、上記の課題を解決するために、
アクティブ素子がマトリクス状に配設されたアクティブエリアと、当該アクティブエリアの周囲にある周辺エリアとに渡って配された配線を有する配線パネルの配線の欠陥の検出をおこなうための配線欠陥検出方法であって、
上記配線の端子に電圧を印加する電圧印加工程と、
上記電圧印加工程にて上記電圧が印加された配線を含む、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域を、赤外線カメラによってマクロ撮影するマクロ撮影工程と、
上記マクロ撮影工程によって得られる赤外画像から、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに、発熱箇所が在るか否かを特定する発熱箇所特定工程と、
上記発熱箇所特定工程にて上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに発熱箇所が在ると特定された場合、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所と、上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所とが、電圧印加時において同一電流経路にあるかを判定する判定工程と、
上記判定工程にて上記同一電流経路にあると判定された場合、当該同一電流経路にある上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影を、当該同一電流経路にある上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影よりも優先しておこなうよう撮影優先順位を調整する調整工程と、
上記調整工程によって調整された撮影優先順位に基づいてミクロ撮影するミクロ撮影工程と、を含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、周辺エリアに特定された発熱箇所が真欠陥による発熱なのか擬似欠陥による発熱なのかを区別して、擬似欠陥である場合には当該発熱箇所のミクロ撮影の優先順位を下げる。そのため、真欠陥の検出率を向上させることができる。
具体的には、本発明の構成によれば、周辺エリアの少なくとも一部の領域内に特定された発熱箇所がアクティブエリア内の発熱箇所と同一電流経路にあれば、当該周辺エリアの発熱箇所の発熱はアクティブエリア内の配線欠陥によるものである、つまり当該周辺エリアの発熱箇所は「擬似欠陥を表わすもの」として、当該周辺エリアの発熱箇所のミクロ撮影の撮影優先順位を下げて、アクティブエリア内の発熱箇所のミクロ撮影を優先させる。すなわち擬似欠陥である発熱箇所のミクロ撮影を後回しにすることができる。一方、周辺エリアの少なくとも一部の領域内に特定された発熱箇所がアクティブエリア内の発熱箇所と同一電流経路になければ、当該周辺エリアの発熱箇所を、真欠陥を表す(すなわち、周辺エリア内に配線欠陥が存在する)ものとして、そのミクロ撮影の撮影優先順位を下げない。これにより、結果的に、真欠陥を表す発熱箇所が優先的にミクロ撮影されることになるので、液晶パネル当たりのタクト時間に制限を設けている。または、液晶パネル当たりのミクロ撮影回数に制限を設けている。あるいは、両方の制限を設けていても、液晶パネルに発生した真欠陥を効率よくミクロ撮影することができる。これにより、真欠陥の検出率を向上させることができる。また、配線欠陥検出装置の欠陥検出率を向上させることは、レーザー照射装置による欠陥の修正率向上にも直結しているため、本発明の上記の構成を採用することにより、レーザー照射装置の欠陥修正率向上にも寄与することができる。
なお、上記配線欠陥検出装置の上記の各手段は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記の各手段として動作させることにより上記配線欠陥検出装置の上記の各手段をコンピュータにおいて実現するプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は、赤外線カメラ撮影を二段階でおこなう配線欠陥検査において、真欠陥の検出率を向上させて効率的な配線欠陥検査を行うことができる配線欠陥検出方法、配線欠陥検出装置、配線欠陥検出プログラムおよび配線欠陥検出プログラム記録媒体を提供することができる。
(a)は、本発明の一実施形態に係る配線欠陥検出方法を実現する配線欠陥検出装置の主要な構成を示すブロック図であり、(b)は、検出対象であるマザー基板の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る配線欠陥検出装置の斜視図である。 マクロ撮影に用いるマクロ測定用赤外線カメラの構成を示す図である。 図3に示す赤外線カメラの配置を示す図である。 液晶パネルとプローブの平面図である。 本発明の一実施形態に係る配線欠陥検出方法のフローチャートを示す図である。 画素部の欠陥を示す模式図である。 本発明において用いられる短絡経路を示す模式図である。 図6のフローチャートの一部についての詳細なフローチャートを示す図である。 マクロ撮影した赤外線画像の模式図である。 配線欠陥検出方法に用いるブロック探索ルールを示す図である。 配線欠陥検出方法に用いるGブロックとSブロックとを模式的に示す図である。 図9のフローチャートの一部についての詳細なフローチャートを示す図である。 図9のフローチャートの一部についての詳細なフローチャートを示す図である。 図9のフローチャートの一部についての詳細なフローチャートを示す図である。 図9のフローチャートの一部についての詳細なフローチャートを示す図である。 配線欠陥検出方法に用いるSブロックが台形である場合を模式的に示す図である。 従来技術を示す図である。
本発明に係る配線欠陥検出装置および配線欠陥検出方法の一実施形態について、図1〜図17を参照して説明する。
(配線欠陥検出装置の構成)
図1の(a)は、本実施形態における配線欠陥検出装置100の構成を示すブロック図であり、図1の(b)は、配線欠陥検出装置100を用いて配線欠陥検出される対象であるマザー基板1の斜視図である。
配線欠陥検出装置100は、図1の(b)に示すマザー基板1(配線パネル)上に形成された複数の液晶パネル2(配線パネル)において配線等の欠陥、具体的には短絡欠陥を検出することができる。液晶パネル2は、60型程度の比較的大型のものを適用することができる。
配線欠陥検出装置100は、図1の(a)に示すように、液晶パネル2に配された配線と導通させるためのプローブ3、および、プローブ3を各液晶パネル2上に移動させるプローブ移動手段4を備えている。また配線欠陥検出装置100は、赤外線画像を取得するための赤外線カメラ5、および、赤外線カメラ5を液晶パネル2上において移動させるカメラ移動手段6を備えている。更に配線欠陥検出装置100は、プローブ移動手段4およびカメラ移動手段6を制御する制御部7(発熱箇所特定手段、判定手段、調整手段、マクロ撮影手段、ミクロ撮影手段)を備えている。更に、プローブ3には、液晶パネル2に配された配線間の抵抗を測定するための抵抗測定部8、および、液晶パネル2の配線間に電圧を印加するための電圧印加部9(電圧印加手段)が接続されている。これら抵抗測定部8および電圧印加部9は、制御部7により制御される。
図2は、本実施形態における配線欠陥検出装置100の構成を示す斜視図である。配線欠陥検出装置100の構成について更に説明すると、配線欠陥検出装置100は、図2に
示すように、基台上に、マザー基板1が載置されるアライメントステージ11が設置されている。アライメントステージ11は、プローブ移動手段4およびカメラ移動手段6のXY座標軸と平行に位置調整される。このとき、アライメントステージ11の位置調整には、アライメントステージ11の上方に設けられた、マザー基板1の位置を確認するための位置確認用光学カメラ12が用いられる。
上記プローブ移動手段4は、アライメントステージ11の外側に配置されたガイドレール13aにスライド可能に設置されている。また、プローブ移動手段4の本体側にもガイドレール13bおよび13cが設置されており、マウント部14aがこれらのガイドレール13に沿ってXYZの各座標方向に移動できるように設置されている。このマウント部14aには、液晶パネル2に対応したプローブ3が搭載されている。
上記カメラ移動手段6は、プローブ移動手段4の外側に配置されたガイドレール13dにスライド可能に設置されている。また、カメラ移動手段6の本体にもガイドレール13eおよび13fが設置されており、3箇所のマウント部14b、14c、および14dがこれらのガイドレール13に沿ってXYZの各座標方向に別々に移動することができる。
配線欠陥検出装置100のマウント部14cには、マクロ測定用(マクロ撮影用)の赤外線カメラ5a(マクロ撮影用赤外線カメラ)が搭載され、マウント部14bには、ミクロ測定用(ミクロ撮影用)の赤外線カメラ5b(ミクロ撮影用赤外線カメラ)が搭載され、マウント部14dには、位置合わせ用光学カメラ16が搭載されている。
ここで、赤外線カメラ5は2種類ある。一方は、マクロ測定用の赤外線カメラ5aであり、もう一方はミクロ測定用の赤外線カメラ5bである。
マクロ測定用の赤外線カメラ5aは、視野が520×405mm程度まで広げられたマクロ測定が可能な赤外線カメラである。マクロ測定用の赤外線カメラ5aは、視野を広げるため、例えば、4台の赤外線カメラを組み合わせて構成されている。
ここで、図3は、マクロ測定用の赤外線カメラ5aの構成を表した斜視図である。図3に示すXYZ座標系は、図2と同様の座標系とする。マクロ測定用の赤外線カメラ5aは、4つの赤外線カメラ5a−1〜5a−4を備える。赤外線カメラ5a−1〜5a−4は、レンズの中心軸を液晶パネル2に垂直な方向から傾けている。これにより、液晶パネル2に反射した赤外線カメラ5a−1〜5a−4自身を熱源として撮影することを防いでいる。図4は、赤外線カメラ5a−1と赤外線カメラ5a−2が互いに映り込まないように設置した一例である。図4(a)は赤外線カメラ5a−1の視野と、液晶パネル2に反射した視野を表した図であり、図4(b)は赤外線カメラ5a−2の視野と、液晶パネル2に反射した視野を表した図である。赤外線カメラ5a−2は、赤外線カメラ5a−1よりも、中心軸を傾けることで、赤外線カメラ5a−1が映り込まないようにできる。赤外線カメラ5a−3と赤外線カメラ5a−4に関しても同様に互いに映り込まないように設置することができ、赤外線カメラ5a−1と赤外線カメラ5a−4、赤外線カメラ5a−2と赤外線カメラ5a−3に関しても、同様に互いに映り込まないように設置することができる。
なお、マクロ測定用の赤外線カメラ5a−1〜5a−4の配置は、上述の配置に限られるものではなく、そのそれぞれを鉛直方向に取り付けることができる。カメラ自身から発せられる赤外線を撮像してしまう(カメラが画像に映り込んでしまうが、後述するように、発熱前後の撮像画像の差分処理(上昇温度を表す画像)をしているため、問題ない。むしろ、上述したような中心軸を傾けて設置する態様に比べ、撮像画像全面にフォーカスしている(ピントが合っている)利点がある。
また、ミクロ測定用の赤外線カメラ5bは、視野が16×12mm程度と小さいが、高空間分解能の撮影が行える赤外線カメラである。
なお、カメラ移動手段6には、マウント部を追加して、欠陥箇所を修正するためのレーザー照射装置を搭載することもできる。レーザー照射装置を搭載することにより、欠陥部の位置を特定した後、欠陥部にレーザーを照射することにより連続して欠陥修正を行うことができる。
プローブ移動手段4およびカメラ移動手段6は、それぞれが別々のガイドレール13aおよび13dに設置されている。そのため、アライメントステージ11の上方をX座標方向に、互いに干渉されずに移動することができる。これにより、液晶パネル2にプローブ3を接触させた状態のまま、赤外線カメラ5a、5b、および位置合わせ用光学カメラ16を液晶パネル2上に移動させることができる。
図5(a)は、マザー基板1に形成されている複数の液晶パネル2のうちの1つの液晶パネル2の平面図である。各液晶パネル2には、図5(a)に示すように、走査線および信号線が交差する各交点にTFTが形成された画素部17(アクティブエリア)、および、走査線および信号線にそれぞれ接続されている周辺回路部18(周辺エリア)が形成されている。各液晶パネル2の縁部には、パッド19a〜19dが設置されており、パッド19a〜19dは画素部17または周辺回路部18の配線と繋がっている。なお、パッド19に関しては、図5(a)に示されているような4方向(19a〜19d)に設置されているものに限定されるわけでなく、例えば、3方向(例えば、19a、19b、および19d)のように設置されているものであってもよい。また、或る1方向に配されているパッド群は、互いに等しい間隔をあけて配列している必要はなく、1つまたは複数のグループにまとまっていてもよい。
図5(b)は、液晶パネル2に配設されたパッド19a〜19dと導通させるためのプローブ3(電圧印加手段)の平面図である。プローブ3は、図5(a)に示す液晶パネル2の大きさとほぼ同じ大きさの枠状の形状を成しており、液晶パネル2のパッド19a〜19dに対応した位置にプローブピン21a〜21dを備えている。
プローブピン21a〜21dは、リレーON/OFF切替(図示なし)を介して、プローブピン21の一本ずつを個別に図1の(a)に示す抵抗測定部8および電圧印加部9に接続することができる。このため、プローブ3は、パッド19a〜19dに繋がる複数の配線を選択的に接続させたり、複数の配線をまとめて接続させたりすることができる。
上述のようにプローブ3は液晶パネル2とほぼ同じ大きさの枠の形状を成しているため、パッド19a〜19dと、プローブピン21a〜21dとの位置を合わせる際に、プローブ3の枠の内側から上記位置合わせ用光学カメラ16を用いて当該位置を確認することができる。
プローブ3には電圧印加部9が接続されており、電圧印加部9がプローブ3に電圧を印加することによって、プローブ3を液晶パネル2に導通させる。またプローブ3には、抵抗測定部8も接続されており、プローブ3を液晶パネル2に導通させて、抵抗測定部8が後述する隣接する各配線間の抵抗値を測定する。そして、欠陥検査を行う際には、プローブ3を介して液晶パネル2の配線または配線間に電圧を印加する前後に、赤外線カメラ5を用いて液晶パネル2の温度が測定される。
このような構成を具備する本実施形態の配線欠陥検出装置100は、赤外線カメラ5の
撮像視野範囲の大きさに比べて液晶パネル2の大きさが例えば上述した60型のように大きい場合であっても、撮像による欠陥検出を実現することができる態様となっている。詳細は後述するが、それを実現することができるのは、赤外線カメラ5の撮像視野範囲に合わせて、液晶パネル2を複数の検査領域に分割して、赤外線カメラ5を移動させながら、液晶パネル2の全領域の欠陥検出をおこなうためである。
また、本実施形態の配線欠陥検出装置100は、赤外線カメラ5の撮像範囲(視野)に含まれる領域以外の領域を極力発熱させないよう、電圧を印加するプローブピン21と、電圧を印加しないプローブピン21とを、赤外線カメラ5の位置に応じて切り替える。これにより、或る検査領域(つまり、或る撮像領域)を電圧印加により発熱させる際に、未検査領域を極力発熱させないようにしている。これにより、赤外線カメラ5が移動して新たな検査領域が検査対象となったときに当該検査領域から精度良く発熱データを取得することができ、よって、正確な欠陥検出が可能になる。
また、本実施形態の配線欠陥検出装置100において特徴的なのは、各液晶パネル2の画素部17の周囲に設けられた周辺回路部18において発熱箇所が見つかると、この発熱が真欠陥によるものなのか、それとも上述した擬似欠陥なのかを判定し、擬似欠陥である場合にはミクロ撮影の撮影優先順位を低く設定する制御をおこなう点にある。この制御は、制御部7でおこなわれる。以下では、本実施形態の配線欠陥検出装置100を用いた欠陥検出について詳述する。
(配線欠陥検出方法)
図6は、本実施形態に係る配線欠陥検出装置100を用いた配線欠陥検出方法のフローチャートである。
本実施形態の配線欠陥検出方法は、
(i) 配線端子に電圧を印加する電圧印加工程と、
(ii) 上記電圧印加工程にて上記電圧が印加された配線を含む、周辺回路部18の少なくとも一部の領域および画素部17の少なくとも一部の領域を、赤外線カメラによってマクロ撮影するマクロ撮影工程と、
(iii)上記マクロ撮影工程によって得られる赤外画像から、周辺回路部18の少なくとも一部の領域および画素部17の少なくとも一部の領域のそれぞれに、発熱箇所が在るか否かを特定する発熱箇所特定工程と、
(iv) 上記発熱箇所特定工程にて周辺回路部18の少なくとも一部の領域および画素部17の少なくとも一部の領域のそれぞれに発熱箇所が在ると特定された場合、周辺回路部18の少なくとも一部の領域に在る発熱箇所と、画素部17の少なくとも一部の領域に在る発熱箇所とが、電圧印加時において同一電流経路にあるかを判定する判定工程
(v) 上記判定工程にて上記同一電流経路にあると判定された場合、当該同一電流経路にある画素部17の少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影を、当該同一電流経路にある周辺回路部18の少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影よりも優先しておこなうよう撮影優先順位を調整する調整工程
(vi) 上記調整工程によって調整された撮影優先順位に基づいてミクロ撮影するミクロ撮影工程と、
を含んでいる。
本実施形態の配線欠陥検出方法は、図1の(b)に示すマザー基板1に形成された複数の液晶パネル2のそれぞれについて、ステップS1〜ステップS16のステップにより、順次、配線欠陥検出が実施される。
以下、ステップS1〜ステップS16の各ステップについて説明する。
ステップS1では、図2に示す配線欠陥検出装置100のアライメントステージ11にマザー基板1が載置され、XY座標軸と平行になるようにマザー基板1の位置が調整される。
ステップS2では、図2に示すプローブ移動手段4によりプローブ3が、ステップS1において位置調整がされたマザー基板1の、或る液晶パネル2の上部に移動し、上下左右のプローブピン21a〜21dが液晶パネル2の上下左右のパッド19a〜19dと接触する。
ステップS3では、ステップS2に続けて、各種欠陥の検出モードに対応して、抵抗検査するための配線間が選択され、導通させるプローブピン21の切り替えが行われる。
ここで、各種欠陥の検出モードについて、図7(a)〜(c)を用いて説明する。図7(a)〜(c)では、一例として、画素部17に生じる欠陥部23(配線短絡部)の位置を模式的に示している。
図7(a)は、例えば走査線および信号線のように、配線Xおよび配線Yが上下に交差する液晶パネルにおいて、当該交差部分において配線Xと配線Yとが短絡している欠陥部23を示している。導通させるプローブピン21を、図5(b)に示した上側のプローブピン21aと左側のプローブピン21dとの組、または、右側のプローブピン21bと下側のプローブピン21cとの組に切り替え、図7(a)の配線X1〜X10および配線Y1〜Y10に関して1対1で配線間の抵抗値を測定することにより、欠陥部23の有無を特定することができる。今後、この配線X−配線Yに電圧を印加して欠陥検出をおこなう欠陥検出モードを‘欠陥検出モードA’と呼び、検出された欠陥種を‘欠陥種A’と呼ぶことにする。
図7(b)は、例えば走査線および補助容量線(Cs線)のような、隣接する配線Xの配線間において短絡した欠陥部23を示している。このような欠陥部23は、図5(b)に示す導通させるプローブピン21を、右側のプローブピン21bの奇数番と左側のプローブピン21dの偶数番との組に切り替えて、配線X1〜X10の隣り合う配線間の抵抗値を測定することにより、欠陥部23の有る配線を特定することができる。今後、この配線X―Xに電圧を印加して欠陥検出をおこなう欠陥検出モードを‘欠陥検出モードB’と呼び、検出された欠陥種を‘欠陥種B’と呼ぶことにする。
図7(c)は、例えば、信号線および補助容量線(Cs線)のような、隣接する配線Yの配線間において短絡した欠陥部23を示している。このような欠陥部23は、図5(b)に示す導通させるプローブピン21を、上側のプローブピン21aの内の隣り合うプローブピンの対(奇数番のプローブピン21aと、その隣の偶数番のプローブピン21aとの組)に切り替えるか、下側のプローブピン21cの内の隣り合うプローブピンの対(奇数番のプローブピン21cと、その隣の偶数番のプローブピン21cとの組)に切り替えて、配線Y1〜Y10の隣り合う配線間の抵抗値を測定することにより、欠陥部23の有る配線を特定できる。今後、この配線Y−Yに電圧を印加して欠陥検出をおこなう欠陥検出モードを‘欠陥検出モードC’と呼び、検出された欠陥種を‘欠陥種C’と呼ぶことにする。
ステップS4では、ステップS3において切り替えられたプローブピン21を導通して、選択された配線間の抵抗値を測定し、取得する。取得された抵抗値は、選択された配線間の情報と併せてデータ記憶部10に記憶される。
ステップS5では、欠陥検出モードA、B、およびCの全てにおいて抵抗値の測定が終了したか否かが判断される。例えば、欠陥検出モードA、B、およびCの順に抵抗値の測定が行われるとする。欠陥検出モードAにおける抵抗値の測定のみが終了している場合、ステップS3に戻り、プローブピン21が欠陥検出モードB用に切り替えられ、続くステップS4において抵抗値の測定が行われる。欠陥検出モードAおよびBにおける抵抗値の測定が終了している場合、ステップS3に戻り、プローブピンが欠陥検出モードC用に切り替えられ、続くステップS4において抵抗値の測定が行われる。欠陥検出モードA、B、およびCの全てにおいて抵抗値の測定が終了すると、続くステップS6に移行する。
ステップS6では、検査中の液晶パネル2において赤外線検査が必要な欠陥が存在するか否かが判断される。
まず、ステップS4において取得された抵抗値と予めデータ記憶部10に記憶されている抵抗検査閾値とが比較される。ここで、ステップS4で取得された抵抗値が、予めデータ記憶部10に記憶されている抵抗検査閾値よりも大きい場合、この検査中の液晶パネル2に欠陥は無いと特定することができ、後述するステップS16に移行する。一方、ステップS4において取得された抵抗値が、予めデータ記憶部10に記憶されている抵抗検査閾値以下である場合、この検査中の液晶パネル2において配線間に欠陥が有ると特定することができ、続くステップS7に移行する。
例えば、図7(a)に示すように、配線Xおよび配線Yが交差する箇所において欠陥部23が生じる場合は、配線間の抵抗検査により、配線X4および配線Y4に異常が検出されるので、欠陥部23の位置まで特定することができる。そのため、図7(a)に示す欠陥部23の場合は、その位置を赤外線検出により特定(ステップS6)することを必ずしも要しない。つまり、配線Xと配線Yのすべての組み合わせ毎に抵抗検査するのであれば、位置特定もできるので、赤外線検出は不要となる。しかし、組み合わせ数は膨大であるため長時間を要する。例えば、フルハイビジョン用液晶パネルの場合、配線Xが1080本、配線Yが1920なので、全組み合わせは約207万となる。このような組み合わせ毎に抵抗検査をすると、タクトが長時間となり、検出処理能力が大幅に低くなってしまい、現実的ではない。そのため、配線Xと配線Yのすべての組み合わせをいくつかにまとめて抵抗検査をすることで、抵抗検査回数を削減できる。例えば、一つにまとめた配線Xと、一つにまとめた配線Yとの間で抵抗検査を行えば、この抵抗検査回数はわずか1回となる。しかしながら、抵抗検査により、配線間の短絡を検出することはできるが、位置を特定することはできない。そのため、欠陥部23の位置を赤外線検出により特定することが必要となる。
一方、図7(b)または図7(c)のように、隣接する配線間において欠陥部23が生じる場合は、一対の配線、例えば、配線X3と配線X4との間に欠陥部が有ることは特定できる。しかし、その配線の長さ方向においては欠陥部23の位置は特定できないため、欠陥部23の位置を赤外線検出により特定することが必要となる。
隣り合う配線間の抵抗検査は膨大な数であるため長時間を要する。例えば、フルハイビジョン用液晶パネルの場合、隣り合う配線X間の抵抗検査回数は1079、隣り合う配線Y間の抵抗検査回数は1919となる。図7(b)の場合のような隣り合う配線X間の抵抗検査の場合、すべてのX奇数番と、すべてのX偶数番との間で抵抗検査を行えば、この抵抗検査回数はわずか1回となる。図7(c)の場合のような隣り合う配線Y間の抵抗検査の場合、すべてのY奇数番と、すべてのY偶数番との間で抵抗検査を行えば、この抵抗検査回数はわずか1回となる。しかしながら、抵抗検査により、配線間の短絡を検出することはできるが、位置を特定することはできない。そのため、欠陥部23の位置を、続くステップS7以降の赤外線検出により特定することが必要となる。
すなわち、ステップS6では、短絡欠陥の有無と、短絡欠陥となっている配線種別の検出を行う。
ステップS7では、赤外線検査が必要な欠陥検出モードが、欠陥検出モードA、B、およびCの中から1つ選択される。具体的には、ステップS4にてデータ記憶部10に記憶された欠陥が存在する配線間に対応する欠陥検出モードが1つ選択される。
ステップS8では、ステップS7にて決定された欠陥検出モードの情報に基づいて、給電用に使用されるプローブピンが決定される。
具体的には、欠陥検出モードAでは、図7(a)に示されているような欠陥部23を検出することができる。欠陥検出モードAを選択すると、図5(a)に図示されている上下左右のパッド19a〜19dの内、左のパッド19d、および、上のパッド19aのうちの第一の検査領域R1に対応する一部にのみ給電されるように、図5(b)に図示されているプローブピン21a〜21dの内、プローブピン21d、および、第一の検査領域R1に対応するプローブピン21aの一部が給電用のプローブピンとして選択・決定される。これにより、欠陥検出モードAに対応する欠陥部23は発熱し、赤外線カメラ5は赤外線画像を撮像することが可能になる。
欠陥検出モードBでは、図5(b)に示されているような欠陥部23を検出することができる。欠陥検出モードBが選択された場合、図3(a)に図示されているパッド19aから19dの内、パッド19dのみ給電されるように、図3(b)に図示されているプローブピン21aから21dの内、プローブピン21は、プローブピン21dに切り替えられる。これにより、欠陥検出モードBに対応する欠陥部23は発熱し、赤外線カメラ5は赤外線画像を撮像することが可能になる。
欠陥検出モードCでは、図5(c)に示されているような欠陥部23を検出することができる。欠陥検出モードCが選択された場合、図3(a)に図示されているパッド19aから19dの内、パッド19aにのみ給電されるように、図3(b)に図示されているプローブピン21aから21dの内、プローブピン21は、プローブピン21aに切り替えられる。これにより、欠陥検出モードCに対応する欠陥部23は発熱し、赤外線カメラ5は赤外線画像を撮像することが可能になる。
ステップS9では、液晶パネル2の配線間に印加する電圧値が、ステップS4においてデータ記憶部10に記憶された抵抗値に基づいて設定される。
具体的には、ステップS9では、ステップS4において取得した抵抗値に比例する印加電圧V(ボルト)の電圧値を設定する。
すなわち、印加電圧V(ボルト)を以下の式(1);
Figure 0005826690
と設定する。
例えば、最大電流値mを20ミリアンペアと指定して、抵抗に比例した電圧値を算出する。
また、算出される電圧値にも最大値を設定しておき(例えば、50ボルト)、この設定された最大電圧値が上記式(1)により算出された電圧値よりも大きくなる場合、このステップS11では、設定される電圧値は、上記式(1)から算出された電圧値ではなく、最大電圧値となる。これにより、液晶パネル2の配線間を流れる電流の電流値が最大電流値よりも小さくなる。
ここで、電流I(アンペア)は次の式(2);
Figure 0005826690
となる。つまり、印加電圧を適切に定めることにより、電流を一定にすることができる。
ここで、基板に形成された配線の抵抗値Rは、次の式(3);
Figure 0005826690
であり、電気抵抗率ρおよび断面積Aは、配線の種類および場所によって決まっている定数である。したがって、単位長さ当たりの配線の抵抗値R/L=ρ/Aも定数となる。すなわち、配線の種類および場所ごとに付与した番号をiとすると、配線iの単位長さ当たりの抵抗値r(i)は、次の式(4);
Figure 0005826690
と表される。
ここで、単位時間当たりの発熱量J(ジュール)は、以下の式(5);
Figure 0005826690
と表されることを考慮すると、配線iの単位長さ当たりの配線iの発熱量は、上記式(2)、(4)および(5)より、次の式(6);
Figure 0005826690
となる。
ここで、図8は、短絡経路を説明するための図であり、薄膜トランジスタ基板の電気的配線図の一例である。図8の薄膜トランジスタ基板は、ガラス基板上に走査線(配線)31〜35と信号線(配線)41〜45が格子状に配置され、各交点には図示しない薄膜トランジスタおよび透明画素電極が接続された、全体で5×5画素が形成された基板である。この薄膜トランジスタ基板と、図示しない共通電極基板とを平行に配置して、その間に液晶が封入したものが、液晶パネルである。また、薄膜トランジスタ基板には、図8に示すように、走査線の各引き出し線31p〜35pの先端部を共通線30により共通に接続して静電破壊を防止するようにしている。信号線についても同様である。図8に示す薄膜トランジスタ基板では、走査線33と信号線43との間に、短絡箇所50が形成されている。このような薄膜トランジスタ基板において、短絡経路が引き出し線33p→走査線33→短絡箇所50→信号線43→引き出し線43pのように分けられた場合を考えると、単位長さ当たりの走査線33および信号線43の発熱量を、それぞれ一定にすることができる。
したがって、短絡箇所の電気抵抗の大小に関わらず、あらかじめ定数mを適切に定めておくことにより、赤外線画像により、走査線33および信号線43を安定して認識することができる。
そして、この認識された配線部分を更に解析して、走査線33と信号線43とが短絡している部分を特定することにより、短絡箇所を特定することができる。もし、短絡箇所の抵抗値が高い場合、短絡箇所の発熱量が大きくなるため、赤外線画像から短絡箇所を容易に特定することができる。
また、配線の抵抗値に基づいて電圧を定めるには、制御部7が上記式(1)を計算する処理をその都度実行すればよい。あるいは、抵抗値と電圧との関係を予めテーブルにして記憶しておき、制御部7がこのテーブルをその都度参照して、抵抗値から電圧を定めればよい。
すなわち、式(1)に基づいて、抵抗値に比例する印加電圧V(ボルト)を液晶パネル2に印加することにより、単位時間当たりの発熱量を一定にすることができる。
基板の種類、または基板上における欠陥の発生場所等の短絡原因により、例えば、図7に示されるような欠陥部23を含む短絡経路の抵抗値は大きく変動する。しかしながら、このステップS9を行えば、欠陥を含む短絡経路の単位時間当たりの発熱量を一定にすることができる。この発熱量が一定になることにより、欠陥の電気抵抗値が大きい場合は、欠陥自身がよく発熱し、欠陥の電気抵抗値が小さい場合は、短絡経路の配線部がよく発熱する。このため、何れの場合の赤外線検査においても、容易に欠陥を検出することができる。
ステップS10では、まずステップS8で決定されたプローブピン21に、ステップS9にて設定された、式(1)によって表される電圧を印加する(電圧印加工程)。ここで、マクロ計測用の赤外線カメラ5aは、プローブピン21への当該電圧の印加と連動するように制御部7によって制御される。これにより、プローブピン21に当該電圧が印加さ
れ、電流経路が発熱し始めるのと同時に、制御部7による制御を受けてマクロ計測用の赤外線カメラ5aが撮像(マクロ撮影)を開始する(マクロ撮影工程)。マクロ計測用の赤外線カメラ5aは、液晶パネル2の画素部17と周辺回路部18とを一度に撮影することができる視野を有している。そして、電流経路が発熱する前の赤外線画像と電流経路が発熱した後のマクロ撮影赤外線画像を用い、その赤外線画像の差画像(すなわち、電圧印加前後の液晶パネルの温度差)に基づいて赤外線検査が行われ、所定の温度差を越えた発熱箇所を特定する(発熱箇所特定工程)。また、以上の処理では、発熱箇所を欠陥と仮定して、その欠陥種も特定することができる。
なお、ステップS10では、マクロ計測用の赤外線カメラ5aによって、液晶パネル2の全面を一度に撮影することができる。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、撮像対象領域がマクロ計測用の赤外線カメラ5aの視野よりも広い場合には、ステップS10において複数回のマクロ撮影を行って全面の赤外線画像を得ても良い。
ステップS11では、赤外線検査(マクロ撮影)が必要な全欠陥検出モードにて赤外線検査を行ったか否かが判断される。
以上の工程によってマクロ計測用の赤外線カメラ5aを用いた発熱箇所の特定(欠陥の有無の特定)と、欠陥種の特定が完了する。マクロ計測では、撮像画像の空間分解能が低いため、欠陥の概略位置を特定することができる。しかし、欠陥の精密な位置まで特定できない。そこで、欠陥の精密な位置を特定するべく、マクロ測定用の赤外線カメラ5aよりも視野(撮像領域)が狭く、且つ、高空間分解能の撮影を行うことができるミクロ測定用の赤外線カメラ5bを用いてミクロ測定を行う。本実施形態では、上述のように、ミクロ測定する優先順位を調整する。具体的には、周辺回路部の発熱箇所が、真欠陥を示すものであるか、擬似欠陥を示すものであるかを判別し、優先順位を調整する。以下、これについて詳述する。
なお、以下の説明では、マクロ撮影して得られた赤外線画像において特定された発熱箇所のことを欠陥(真欠陥であるか擬似欠陥であるかは問わない)と呼ぶことがある。
ステップS12では、ミクロ測定する優先順位が調整される(判定工程、調整工程)。ステップS12は、ステップS1201〜S1208からなる。この点、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS1201では、図10に示すマクロ測定用の赤外線カメラ5aが撮影した赤外線画像において、周辺回路部18内に未処理の発熱箇所があるかを特定し、未処理の発熱箇所があればステップS1202に移行する。
ステップS1202では、周辺回路部18内の未処理の1つの発熱箇所の情報を抽出する。抽出された情報には、その欠陥の属性(例えばその欠陥が含まれているブロック番号や、画素部17の外形線からの距離など)が含まれる。
ステップS1203では、抽出された発熱箇所の情報に基づいて、ブロック探索ルールから探索するブロックを抽出する。このブロック探索ルールとは、液晶パネル2の機種ごとに作成されており、各液晶パネルの機種について、欠陥種ごとに探索するブロックを特定することができる。一例を、図11に示す。図11では、或る液晶パネルサイズにおける欠陥種と探索するブロックとを対応付けられており、◎はブロックを検索することを表し、×はブロックを検索しないことを表しており、例えば図11においてGG周辺回路部内欠陥(周辺回路部内のGG欠陥)は、Gブロックを探索する一方、Sブロック、垂直Csブロック、水平Csブロックを探索しない。なお、GGは、欠陥(と仮定している発熱
箇所)の欠陥種が走査線と走査線との間で発生している短絡欠陥であることを示している。ここで、図11に示されている欠陥種の名称についてそれぞれ説明すると、Gは走査線を意味し、Sは信号線を意味し、Csは補助容量線を意味しており、SSは、欠陥(と仮定している発熱箇所)の欠陥種が信号線と信号線との間で発生している短絡欠陥であることを示している。また、SCsは、欠陥(と仮定している発熱箇所)の欠陥種が信号線と補助容量線との間で発生している短絡欠陥であることを示している。また、GCsは、欠陥(と仮定している発熱箇所)の欠陥種が走査線と補助容量線との間で発生している短絡欠陥であることを示している。また、SGは、欠陥(と仮定している発熱箇所)の欠陥種が信号線と走査線との間で発生している短絡欠陥であることを示している。また、CsCsは、欠陥(と仮定している発熱箇所)の欠陥種が補助容量線と補助容量線との間で発生している短絡欠陥であることを示している。
また、図11に示されているブロック名について説明すると、Gブロックは、図10に示すように横方向(走査線延設方向)に沿って長手方向を有する所定の領域であり、Gブロックによって規定される範囲には、複数の走査線が含まれ、その各走査線の一端から他端まで含まれている。ここで、Gブロックは、図12(a)に示すように、1つの液晶パネル2を複数個に分割して構成されており、分割数はパネルのサイズなどによって適宜設定することができる(図12(a)ではGブロックは5個設けられている)。
Sブロックは、図10に示すように縦方向(信号線延設方向)に沿って長手方向を有する所定の領域であり、Sブロックによって規定される範囲には、複数の信号線が含まれ、その各信号線の一端から他端まで含まれている。ここで、Sブロックは、図12(b)に示すように、1つの液晶パネル2を複数個に分割して構成されており、分割数はパネルのサイズなどによって適宜設定することができる(図12(b)ではSブロックは16個設けられている)。
なお、GブロックおよびSブロックのブロック形状は長方形に限らず、台形あるいは五角形以上の多角形であってもよい。ブロックは多角形で表現することができ、各頂点の座標を反時計回りに並べた設定パラメーターとすることができる。例えば、1つのブロックの設定パラメーターは、頂点数n,x1,y1,x2,y2,…,xn,ynと表現することができる。
図17は、Sブロックが多角形となる具体例である。図17の下側の図は、液晶パネルを表し、その破線で囲んだ内の拡大図が図17の上側の図である。複数の信号線は、画素部内で並列に配置されており、周辺回路部まで延伸されている。画素部から周辺回路部に延伸された信号線は、図5(a)に示したパッドに接続されている。具体的には、奇数番目の信号線は、奇数番目信号線用パッドにまとめて接続されている。偶数番目の信号線は、偶数番目用信号線用パッドにまとめて接続されている。また、奇数番目信号線用パッドと偶数番目用信号線用パッドは、Sブロック毎にそれぞれ設置されている。太線で示した電流経路内で、マクロ測定において星印を発熱箇所として検出した場合、この星印を同一Sブロックとして認識しなければならない。そのため、このようなS配線を配置した液晶パネルの場合、Sブロックは、長方形とせず、一点鎖線のような多角形とすることが望ましい。
また、垂直Csブロック探索は、周辺回路部18内の発熱箇所毎に、画素部17内発熱箇所のX座標と、周辺回路部18内発熱箇所のX座標との差が、所定の許容誤差CsDiffX範囲内であるかどうかを探索する。同様に、水平Csブロック探索は、周辺回路内発熱箇所毎に、画素部17内発熱箇所のY座標と、周辺回路部18内発熱箇所のY座標との差が、所定の許容誤差CsDiffY範囲内であるかどうかを探索する。ここで、Cs線は、周辺回路内を水平もしくは垂直に配置されている。すなわち、画素部17内の垂直
Cs線は、画素部17から周辺回路部18へ出た直後に直角に曲がっている。画素部17の水平Cs線は、画素部17から周辺回路部18へ出た直後に直角に曲がっている。この直角に曲がる場所は、層間接続された箇所になるため、配線よりも抵抗値が大きく、発熱が多くなっている。そのため、欠陥と誤認識しやすくなっている。このように、Cs線は水平線もしくは垂直線しかないため、SブロックやGブロックのような矩形領域内の探索にしていない。
なお、このような4種類のブロックは、配線の配置設計に依存している。液晶パネルの配線の配置に応じて(機種に応じて)、探索ブロックを設定する。
ステップS1204では、ステップS1203において抽出されたブロックのうち、未処理のブロックがあるか判断する。未処理のブロックがなければ、ステップS1210に移行し、欠陥テーブルの属性OnTheWayを0にセットし、再びステップS1201からの処理を繰り返す。一方、未処理のブロックがあれば、ステップS1205に移行する。
ステップS1205では、どのブロックが未処理のブロックなのか判断される。そして、ステップS1206において、未処理のブロックの探索を行う。
ステップS1206では、水平Csブロック探索と、垂直Csブロック探索と、Sブロック探索と、Gブロック探索のいずれかの探索が行われる。ここで、ブロック探索する順番は、水平Csブロック探索、垂直Csブロック探索、Sブロック探索、Gブロック探索の順とする。
図13は、水平Csブロック探索のフローチャートである。水平Csブロック探索はステップSA1〜SA4からなる。ステップSA1では、着目している周辺回路部内の欠陥のY座標を特定し、続くステップSA2では、この欠陥と同じ欠陥種の画素部17内の欠陥を全て抽出する。抽出には、上記欠陥テーブルを使用すればよい。そして、ステップSA3では、Y座標の差が図10に示すCsDiffY以内の同一欠陥種の画素部17内欠陥が1つでも存在するかどうかを探索する。ここで、CsDiffYとは、水平CsラインのY座標の許容誤差を示す。この許容誤差は、マクロ撮像における欠陥のY座標計測誤差である。ステップSA4にて、存在すると判断されれば戻り値=1とし、存在しないと判断されれば戻り値=0として、水平Csブロック探索を完了する。
同様に、垂直Csブロック探索のフローチャートを図14に示す。垂直Csブロック探索はステップSB1〜SB4からなる。ステップSB1では、着目している周辺回路部内の欠陥のX座標を特定し、続くステップSB2では、この欠陥と同じ欠陥種の画素部17内の欠陥を全て抽出する。抽出には、上記欠陥テーブルを使用すればよい。そして、ステップSB3では、X座標の差が図10に示すCsDiffX以内の同一欠陥種の画素部17内欠陥が1つでも存在するかどうかを探索する。ここで、CsDiffXとは、垂直CsラインのX座標の許容誤差を示す。この許容誤差は、マクロ撮像における欠陥のX座標計測誤差である。ステップSB4にて、存在すると判断されれば戻り値=2とし、存在しないと判断されれば戻り値=0として、垂直Csブロック探索を完了する。
図15は、Sブロック探索のフローチャートである。Sブロック探索は、ステップSC1〜SC8からなる。ステップSC1では、着目している周辺回路部18内の欠陥のSブロック番号を特定し、ステップSC2にて、この欠陥の欠陥テーブルの属性BlockSをBkNoに更新する。続いて、ステップSC3では、この欠陥と同じ欠陥種の画素部17内の欠陥を全て抽出する。そして、ステップSC4において、この欠陥と同一欠陥種の画素部17内欠陥を初めて抽出したか否かを判断し、初めて抽出していればステップSC
5に移行する。ステップSC5では、抽出した各欠陥の属性BlockS(Sブロック番号)を算出し、ステップSC6では、各欠陥の欠陥テーブルの属性BlockS(Sブロック番号)を更新する。続いて、ステップSC7にて、属性BlockS(Sブロック番号)がBkNoである同一欠陥種の画素部17内欠陥が1つでも存在するかどうか探索し、ステップSC8にて、存在すると判断されれば戻り値=3とし、存在しないと判断されれば戻り値=0として、Sブロック探索を完了する。なお、画素部17内欠陥のBlockSは、初回のみ(一回のみ)計算すればよい。
図16は、Gブロック探索のフローチャートである。Gブロック探索は、ステップSD1〜SD8からなる。ステップSD1では、着目している周辺回路部内の欠陥のGブロック番号を特定し、ステップSD2にて、この欠陥の欠陥テーブルの属性BlockGをBkNoに更新する。続いて、ステップSD3では、この欠陥と同じ欠陥種の画素部内の欠陥を全て抽出する。そして、ステップSD4において、この欠陥と同一欠陥種の画素部内欠陥を初めて抽出したか否かを判断し、初めて抽出していればステップSD5に移行する。ステップSD5では、抽出した各欠陥の属性BlockG(Gブロック番号)を算出し、ステップSD6では、各欠陥の欠陥テーブルの属性BlockG(Gブロック番号)を更新する。続いて、ステップSD7にて、属性BlockG(Gブロック番号)がBkNoである同一欠陥種の画素部内欠陥が1つでも存在するかどうか探索し、ステップSD8にて、存在すると判断されれば戻り値=4とし、存在しないと判断されれば戻り値=0として、Gブロック探索を完了する。なお、画素部内欠陥のBlockGは、初回のみ(一回のみ)計算すればよい。
図9の説明に戻って、ステップS1207(調整工程)では、上述のステップS1206において得られた戻り値が0より大きいかが判断され、ステップS1208において周辺回路部18内欠陥の欠陥テーブルの属性OnTheWayを戻り値に更新して、ステップS1201に戻り、未処理の周辺回路部18内の欠陥がなければ、処理を終了する。そして、周辺回路部内欠陥の欠陥テーブルの属性OnTheWayが、1〜4である場合には、着目した周辺回路部内欠陥が、画素部17内の欠陥と同一電流経路にあることを意味し、当該着目した周辺回路部内欠陥が擬似欠陥、すなわち、画素部17内の欠陥によって発熱している箇所であると特定することができる。図10に示すように、周辺回路部内の或る欠陥#1は、画素部の外形線よりも内側(画素部内)の欠陥#2と許容誤差CsDiffY以下にあるので、欠陥#2と同一電流経路にあり、欠陥#1は欠陥#2による発熱箇所であると判定することができるので、欠陥#1は擬似欠陥であると判定でき、ミクロ測定の測定優先順位は欠陥#2よりも下げられる(優先されない)。同様に、周辺回路部内の或る欠陥#3は、画素部の外形線よりも内側(画素部内)の欠陥#4と許容誤差CsDiffX以下にあるので、欠陥#4と同一電流経路にあり、欠陥#3は欠陥#4による発熱箇所であると判定することができるので、欠陥#3は擬似欠陥であると判定でき、ミクロ測定の測定優先順位は欠陥#4よりも下げられる(優先されない)。同様に、周辺回路部内の或る欠陥#5は、画素部の外形線よりも内側(画素部内)の欠陥#6と1つのGブロック内にあるので、欠陥#6と同一電流経路にあり、欠陥#5は欠陥#6による発熱箇所であると判定することができるので、欠陥#5は擬似欠陥であると判定でき、ミクロ測定の測定優先順位は欠陥#6よりも下げられる(優先されない)。同様に、周辺回路部内の或る欠陥#7は、画素部の外形線よりも内側(画素部内)の欠陥#8と1つのSブロック内にあるので、欠陥#8と同一電流経路にあり、欠陥#7は欠陥#8による発熱箇所であると判定することができるので、欠陥#7は擬似欠陥であると判定でき、ミクロ測定の測定優先順位は欠陥#8よりも下げられる(優先されない)。
以上の処理により、ミクロ測定の優先順位が特定される。
なお、本発明では画素部(AA)内の発熱箇所は全て真欠陥であることが前提となって
いる。また、画素部(AA)内の発熱箇所が真欠陥であることはマクロ撮像によって判る。
そして、図6の説明に戻って、ステップS13では、以上で特定されたミクロ測定の優先順位に基づいてミクロ測定用赤外線カメラ5bを移動させるが、ここで、優先順位が決まることで、以下の3つのグループ1〜3;
グループ1:画素部内の複数の発熱箇所(真欠陥であることが前提)
グループ2は、周辺回路部内にあり、「グループ1」由来の複数の発熱箇所(疑似欠陥)グループ3は、周辺回路部内にある真欠陥(グループ2以外の発熱箇所)
に大別される。そこで、グループ2は、疑似欠陥なので、優先順位は最も低くなり、グループ1と3は、どちらも真欠陥なので、別の観点から順位付けする必要がある。別の観点とは、
1.論理的に発生しない場合は事前に除外する。例えば、走査線と信号線との間で発生する欠陥種SGは、走査線と信号線とが交差している領域でしか発生しない。従って、この領域以外の場所において検出されたSGは、論理的に発生しないため、除外することができる(ミクロ測定しない)。
2.レーザー照射装置による欠陥修正が成功しやすい順(あるいは修正しやすい順)。
3.欠陥発生頻度の高い順(発生頻度が高いほど、真欠陥である確からしさが高まる)。が考えられ、これらに基づいて最終的なミクロ撮影優先順位を決定する。
続いてステップS14では、電圧を印加して、制御部7による制御を受けてミクロ計測用の赤外線カメラ5bが赤外線検査(ミクロ測定)を行い(ミクロ撮影工程)、欠陥の位置座標を特定して、データをデータ記憶部10に記録する。
ステップS15では、全てのミクロ測定予定領域のミクロ測定が終了したか否かが判断される。終了していない場合、ステップS13に戻り、終了していれば、ステップS16に進む。
ステップS16では、全パネルの配線欠陥検出が終了したか否かが判断される。終了していなければ、次の配線欠陥検出対象となる液晶パネル2にプローブが移動されて、配線欠陥検出が繰り返される。反対に、液晶パネル2の全てにおいて配線欠陥検出が終了している場合、配線欠陥検出のための全工程は終了となる。
(プログラムおよび記録媒体)
最後に、配線欠陥検出装置100に含まれる各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち配線欠陥検出装置100は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、このプログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを実行可能な形式に展開するRAM(Random Access Memory)、および、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)を備えている。この構成により、本発明の目的は、所定の記録媒体によっても、達成できる。
この記録媒体は、上述した機能を実現するソフトウェアである配線欠陥検出装置100のプログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録していればよい。この記録媒体を供給することにより、コンピュータとしての配線欠陥検出装置100(またはCPUやMPU)が、供給された記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し、実行すればよ
い。
プログラムコードを配線欠陥検出装置100に供給する記録媒体は、特定の構造または種類のものに限定されない。すなわちこの記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
また、配線欠陥検出装置100を通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介して配線欠陥検出装置100に供給する。この通信ネットワークは配線欠陥検出装置100にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類または形態に限定されない。たとえばインターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。たとえばIEEE1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
(本実施形態の作用効果)
本実施形態によれば、周辺回路部内に特定された発熱箇所が真欠陥による発熱なのか擬似欠陥による発熱なのかを区別して、擬似欠陥である場合には当該発熱箇所のミクロ撮影の優先順位を下げる。そのため、真欠陥の検出率を向上させることができる。
具体的には、上記の構成によれば、周辺回路部内に特定された或る発熱箇所が、画素部内に特定された或る発熱箇所と同一電流経路にあれば、周辺回路部内に特定されたほうの発熱箇所の発熱は、画素部内の配線欠陥によるものである、つまり周辺回路部内に特定されたほうの発熱箇所は「擬似欠陥を表わすもの」として、当該周辺回路部内に特定されたほうの発熱箇所のミクロ撮影の撮影優先順位を下げて、画素部内に特定されたほうの発熱箇所のミクロ撮影を優先させる。すなわち擬似欠陥である発熱箇所のミクロ撮影を後回しにすることができる。一方、周辺回路部内に特定されたほうの発熱箇所が画素部内に特定されたほうの発熱箇所と同一電流経路になければ、周辺回路部内に特定されたほうの発熱箇所を、真欠陥を表す(すなわち、周辺エリア内に配線欠陥が存在する)ものとして、そのミクロ撮影の撮影優先順位を下げることなく所定のタイミングでミクロ撮影する。これにより、真欠陥の検出率を向上させることができる。
また、通常、配線数が比較的多い配線パネルや、周辺エリアが狭い(いわゆる狭額縁)配線パネルの場合には、配線パネルの配線は、画素部では一直線上に配されているものの、周辺回路部内では、画素部内での一直線上の部分に対して傾斜して形成される場合がある。つまり、周辺回路部の画素部近傍において配線が折れ曲がった態様の配線パネルがある。場合によっては、周辺回路部に形成されている部分の長さが比較的長く、その配線の端部は、その配線の画素部内の形成部分から大きく離れている場合がある。このような場合に、上記のようにGブロックおよびSブロックを設定し、各ブロック内に、周辺回路部
の発熱箇所と、画素部の発熱箇所(欠陥)とが含まれる場合には、周辺回路部の発熱箇所が当該欠陥による発熱である、すなわち、周辺回路部の発熱箇所は擬似欠陥によるものであり真欠陥ではないと判定して、周辺回路部の発熱箇所のミクロ撮影の優先順位を下げる、すなわち周辺回路部の発熱箇所のミクロ撮影を後回しにすることができる。
以上、本発明に係わる実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。本請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、液晶パネルなどの配線を有する半導体基板の配線状態の検出に用いることができる。
1 マザー基板(配線パネル)
2 液晶パネル(配線パネル)
3 プローブ(電圧印加手段)
4 プローブ移動手段
5 (マクロ計測用の)赤外線カメラ(マクロ撮影赤外線カメラ)
5a 赤外線カメラ
5a−1〜5a−4 赤外線カメラ
5b (ミクロ測定用の)赤外線カメラ(ミクロ撮影赤外線カメラ)
6 カメラ移動手段
7 制御部(発熱箇所特定手段、判定手段、調整手段、マクロ撮影手段、ミクロ撮影手段)
8 抵抗測定部
9 電圧印加部(電圧印加手段)
10 データ記憶部
11 アライメントステージ
12 位置確認用光学カメラ
13、13a〜13f ガイドレール
14a〜14d マウント部
16 位置合わせ用光学カメラ
17 画素部(アクティブエリア)
18 周辺回路部(周辺エリア)
19 パッド(端子)
19a〜19d パッド
21 プローブピン
21a〜21d プローブピン
23 欠陥部
30 共通線
31〜35 走査線(配線)
41〜45 信号線(配線)
50 短絡箇所
100 配線欠陥検出装置
CsDiffX 許容誤差
CsDiffY 許容誤差

Claims (4)

  1. アクティブ素子がマトリクス状に配設されたアクティブエリアと、当該アクティブエリアの周囲にある周辺エリアとに渡って配された配線を有する配線パネルの配線の欠陥の検出をおこなうための配線欠陥検出装置であって、
    上記配線の端子に電圧を印加する電圧印加手段と、
    上記電圧印加手段によって上記電圧が印加された配線を含む、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域を、赤外線カメラによってマクロ撮影するマクロ撮影手段と、
    上記赤外線カメラによって得られる赤外画像から、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに、発熱箇所が在るか否かを特定する発熱箇所特定手段と、
    上記発熱箇所特定手段にて上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに発熱箇所が在ると特定された場合、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所と、上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所とが、電圧印加時において同一電流経路にあるかを判定する判定手段と、
    上記判定手段にて上記同一電流経路にあると判定された場合、当該同一電流経路にある上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影を、当該同一電流経路にある上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影よりも優先しておこなうよう撮影優先順位を調整する調整手段と、
    上記調整手段によって調整された撮影優先順位に基づいてミクロ撮影するミクロ撮影手段と、を備えており、
    上記配線パネルの上記配線が上記アクティブエリアおよび上記周辺エリアに渡って一直線に配されている場合には、上記判定手段は、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所の位置座標と、上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所の位置座標とを比較して、所定の許容誤差範囲内にあれば、発熱箇所同士が上記同一電流経路に在ると判定することを特徴とする配線欠陥検出装置。
  2. アクティブ素子がマトリクス状に配設されたアクティブエリアと、当該アクティブエリアの周囲にある周辺エリアとに渡って配された配線を有する配線パネルの配線の欠陥の検出をおこなうための配線欠陥検出装置であって、
    上記配線の端子に電圧を印加する電圧印加手段と、
    上記電圧印加手段によって上記電圧が印加された配線を含む、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域を、赤外線カメラによってマクロ撮影するマクロ撮影手段と、
    上記赤外線カメラによって得られる赤外画像から、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに、発熱箇所が在るか否かを特定する発熱箇所特定手段と、
    上記発熱箇所特定手段にて上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに発熱箇所が在ると特定された場合、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所と、上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所とが、電圧印加時において同一電流経路にあるかを判定する判定手段と、
    上記判定手段にて上記同一電流経路にあると判定された場合、当該同一電流経路にある上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影を、当該同一電流経路にある上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影よりも優先しておこなうよう撮影優先順位を調整する調整手段と、
    上記調整手段によって調整された撮影優先順位に基づいてミクロ撮影するミクロ撮影手段と、を備えており、
    上記配線が、上記アクティブエリアに配されている部分に対して、上記周辺エリアにおいて配されている部分が傾斜している場合には、上記判定手段は、当該配線を含む所定の範囲を特定し、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所と、上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所とが当該所定の範囲内に在れば、発熱箇所同士が上記同一電流経路に在ると判定することを特徴とする配線欠陥検出装置。
  3. アクティブ素子がマトリクス状に配設されたアクティブエリアと、当該アクティブエリアの周囲にある周辺エリアとに渡って配された配線を有する配線パネルの配線の欠陥の検出をおこなうための配線欠陥検出方法であって、
    上記配線の端子に電圧を印加する電圧印加工程と、
    上記電圧印加工程にて上記電圧が印加された配線を含む、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域を、赤外線カメラによってマクロ撮影するマクロ撮影工程と、
    上記マクロ撮影工程によって得られる赤外画像から、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに、発熱箇所が在るか否かを特定する発熱箇所特定工程と、
    上記発熱箇所特定工程にて上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに発熱箇所が在ると特定された場合、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所と、上記アクティブエリアの少なくとも一部
    の領域に在る発熱箇所とが、電圧印加時において同一電流経路にあるかを判定する判定工程と、
    上記判定工程にて上記同一電流経路にあると判定された場合、当該同一電流経路にある上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影を、当該同一電流経路にある上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影よりも優先しておこなうよう撮影優先順位を調整する調整工程と、
    上記調整工程によって調整された撮影優先順位に基づいてミクロ撮影するミクロ撮影工程と、を含み、
    上記配線パネルの上記配線が上記アクティブエリアおよび上記周辺エリアに渡って一直線に配されている場合には、上記判定工程において、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所の位置座標と、上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所の位置座標とを比較して、所定の許容誤差範囲内にあれば、発熱箇所同士が上記同一電流経路に在ると判定することを特徴とする配線欠陥検出方法。
  4. アクティブ素子がマトリクス状に配設されたアクティブエリアと、当該アクティブエリアの周囲にある周辺エリアとに渡って配された配線を有する配線パネルの配線の欠陥の検出をおこなうための配線欠陥検出方法であって、
    上記配線の端子に電圧を印加する電圧印加工程と、
    上記電圧印加工程にて上記電圧が印加された配線を含む、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域を、赤外線カメラによってマクロ撮影するマクロ撮影工程と、
    上記マクロ撮影工程によって得られる赤外画像から、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに、発熱箇所が在るか否かを特定する発熱箇所特定工程と、
    上記発熱箇所特定工程にて上記周辺エリアの少なくとも一部の領域およびアクティブエリアの少なくとも一部の領域のそれぞれに発熱箇所が在ると特定された場合、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所と、上記アクティブエリアの少なくとも一部
    の領域に在る発熱箇所とが、電圧印加時において同一電流経路にあるかを判定する判定工程と、
    上記判定工程にて上記同一電流経路にあると判定された場合、当該同一電流経路にある上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影を、当該同一電流経路にある上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所を含む領域のミクロ撮影よりも優先しておこなうよう撮影優先順位を調整する調整工程と、
    上記調整工程によって調整された撮影優先順位に基づいてミクロ撮影するミクロ撮影工程と、を含み、
    上記配線が、上記アクティブエリアに配されている部分に対して、上記周辺エリアにおいて配されている部分が傾斜している場合には、上記判定工程において、当該配線を含む所定の範囲を特定し、上記周辺エリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所と、上記アクティブエリアの少なくとも一部の領域に在る発熱箇所とが当該所定の範囲内に在れば、発熱箇所同士が上記同一電流経路に在ると判定することを特徴とする配線欠陥検出方法。
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