JP5825982B2 - 混合溶剤およびそれを用いた表面処理剤 - Google Patents
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Description
この場合、溶剤中の(1)以外の引火性溶剤成分の量は、溶剤全量中1質量%以下であることが好ましい。
(2)以外の非引火性溶剤成分としては、ハイドロフルオロエーテルが好ましい。
前記含フッ素化合物は、含フッ素重合体またはポリフルオロアルキル基含有のリン酸エステル化合物であることが好ましい。
表面処理剤の動粘度は、1.0×10−5m2/s以下であることが好ましい。
本発明は、前記表面処理剤で被覆された基材も提供する。
C6F13OCH3
C6F13OC2H5
C3F7OCH3
C3F7OC2H5
CF2HCF2CH2OCF2CF2H
CF3(OCF2CF2)n(OCF2)mOCF2H
C8F17OCH3
C7F15OCH3
C4F9OCH3
C4F9OC2H5
CF3CH2OCF2CH3
CF3CH2OCF2CHF2
およびこれらの混合物。
上記例示中、添字mおよびnは各々1〜20の整数を表し、アルキル骨格基は直鎖または分岐の態様を含む。
<引火点の測定手順>
(a)タグ密閉法による引火点測定の実施。
(b)(a)において、引火点が80℃以下の温度で引火点が測定できない場合にあっては、クリーブランド開放法による引火点測定の実施。
化合物(a)としては、下記構造が挙げられる。
CH2=CR1−COX−Q1−Rf1
該式中のR1は水素原子またはメチル基であり、Xは−O−または−NH−であり、Q1は単結合または2価の連結基であり、Rf1は炭素数1〜20のポリフルオロアルキル基である。2価の連結基としては炭素数1〜5のアルキレン基が好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」の語は、アクリルおよびメタクリルの両方またはどちらか一方を意味する。このような化合物(a)を具体的に(メタ)アクリル酸エステルで例示すれば、
CH2=CH−COO−(CH2)n−(CF2)mF、
CH2=C(CH3)−COO−(CH2)n−(CF2)mF
(上記例示中、添字nは0〜4、添字mは1〜16の整数である。)
などが挙げられるが、化合物(a)は、これらに限定されるものではない。
これらのうちでも、mが1〜6であるものが好ましい。
なお、(メタ)アクリル酸エステルは、表面処理剤に求める性能により適宜選択できる。例えば、撥水性を特に重視する場合はメタクリル酸エステルが好ましく、撥油性や撥IPA性を特に重視する場合や、被膜の耐熱性を特に重視する場合は、アクリル酸エステルである場合が好ましい。
含フッ素重合体が、化合物(a)のみの重合体である場合には、化合物(a)の1種の単独重合体でも2種以上の共重合体でもよい。
(Rf2−Q2−O−)r−P(O)(OM)s
該式中のRf2は炭素数1〜20のポリフルオロアルキル基であり、Q2は単結合または2価の連結基であり、Mは水素原子、アンモニウム基、置換アンモニウム基またはアルカリ金属原子であり、rは1〜3の整数であり、sは0〜2の整数であり、r+sは3である。2価の連結基としてはOH基で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキレン基が好ましい。
含フッ素リン酸エステルの具体例としては、以下の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
F(CF2)m-CH2CH2-P(O)(OH)2
(F(CF2)m-CH2CH2)2P(O)(OH)
F(CF2)m-CH2CH(OH)CH2O-P(O)(OH)2
(F(CF2)m-CH2CH(OH)CH2O)2P(O)(OH)
F(CF2)m-CH2CH2O-P(O)(OH)2
(F(CF2)m-CH2CH2O)2-P(O)(OH)
上記例示中、添字mは1〜16の整数であり、好ましくは1〜6である。
含フッ素リン酸エステルは、表面処理剤として金属表面を処理する場合に特に好適である。また、離型剤として用いる場合にも特に好適である。
たとえば、ジメチルメチルシリコーンやポリエチレングリコールアルキルアミンなどが挙げられる。さらに、被膜表面の腐食を防止するためのpH調整剤、防錆剤、表面処理剤を希釈して使用する場合に液中の重合体の濃度管理をする目的や未処理部品との区別をするための染料、染料の安定剤、難燃剤、消泡剤および帯電防止剤等の他の成分が挙げられる。
密閉容器に、CH2=C(CH3)-COO-CH2CH2(CF2)6F(C6FMA)を294質量部、CH2=C(CH3)-COO-CH2CH2OH(HEMA)を6質量部、m−XHFを299質量部および開始剤(ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオナート,和光純薬工業,V−601)を1質量部、それぞれ仕込み、70℃で18時間反応させた。
反応後の重合溶液に、m-XHFを加えて希釈し、含フッ素重合体濃度20%のm-XHF溶液を得た。
表面処理剤の調製に使用した溶剤成分を表1に示す。
実施例1、2、4〜7の各表面処理剤を80mLのガラス瓶に約100g採取し、ふたを開けたまま、40℃または80℃に設定した乾燥機中に静置させた。定期的に溶剤の揮発量と組成変化を測定した。測定の結果を表3、4に記載した。
同様にして、比較例1〜6の40℃での組成変化を測定した。測定の結果を表5、6に記載した。
なお、表中の「B成分比率の推移」は、上段が「B成分比率」、下段が「相対質量」である。この「B成分比率」とは、混合溶剤中のB成分の質量比率である。また、「相対質量」とは、初期の混合溶剤の質量に対する、測定時の混合溶剤の質量の比率であり、「100×測定時の質量/初期質量」である。
本発明の表面処理剤は、広範囲の組成比において、40℃および80℃で長期間経過しても、比較例とは違い、混合溶剤の組成が、ほとんど変化しないことが分かった。このような混合溶剤組成物は非常に稀である。
実施例2〜5の各表面処理剤について、前述の引火点測定を行い、引火性の有無を試験した。実施例2および3は引火点が無く、実施例4は36℃に、実施例5は35℃に、それぞれ引火点を有していた。このことから、(1)と(2)の合計質量に対して、(2)の質量比を65%以上とすることで、本発明の混合溶剤および表面処理剤は非引火性となることが分かった。
[接触角の測定]
実施例1〜7の各表面処理剤に室温でガラス板を1分間浸漬した後、室温で乾燥させ、各処理剤の被膜を有する各ガラス板を得た。
次に各ガラス板の被膜上に、水、IPAまたはn−ヘキサデカン(n−HD)を滴下し、接触角を測定した。
接触角の測定には、自動接触角計OCA−20[dataphysics社製]を用いた。
[動粘度の測定]
各表面処理剤について、ウベローデ粘度計を用いて、25℃での動粘度を測定した。
[密度測定]
各表面処理剤について、室温でのメスフラスコを用いて体積25mLにおける溶液の重量を測定して密度を算出した。
化合物(P1):(F(CF2)6-CH2CH(OH)CH2O)2P(O)(OH)
化合物(Z1):C18H37N((C2H4O)xH)(C2H4O)yH (x+yは平均20)
Claims (16)
- (1)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンと(2)トリデカフルオロオクタンとを、(1)/(2)=1/99〜99/1の質量比で、かつ両者の合計で溶剤全量中80質量%以上の量で含む混合溶剤。
- 前記(1)/(2)質量比が1/99〜50/50である請求項1に記載の混合溶剤。
- 前記(1)/(2)質量比が1/99〜35/65である請求項1または2に記載の混合溶剤。
- 前記(1)/(2)質量比が10/90〜35/65である請求項1〜3のいずれかに記載の混合溶剤。
- 前記(2)以外の非引火性溶剤成分としてハイドロフルオロエーテルを含む請求項1〜4のいずれかに記載の混合溶剤。
- 前記(1)以外の引火性溶剤成分の溶剤全量中の量が1質量%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の混合溶剤。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の混合溶剤と、溶質としての含フッ素化合物とを含む表面処理剤。
- 前記含フッ素化合物が、含フッ素重合体またはポリフルオロアルキル基含有のリン酸エステル化合物である請求項7に記載の表面処理剤。
- 溶質濃度が20質量%以下である請求項7または8に記載の表面処理剤。
- 動粘度が1.0×10−5m2/s以下である請求項7〜9のいずれかに記載の表面処理剤。
- 請求項7〜10のいずれかに記載の表面処理剤を使用したはんだ用フラックス這い上がり防止剤。
- 請求項7〜10のいずれかに記載の表面処理剤を使用した潤滑オイルの染み出し防止剤。
- 請求項7〜10のいずれかに記載の表面処理剤を使用した防水・防湿コーティング剤。
- 請求項7〜10のいずれかに記載の表面処理剤を使用した電子部品用樹脂付着防止剤。
- 請求項7〜10のいずれかに記載の表面処理剤を使用した離型剤。
- 請求項7〜10のいずれかに記載の表面処理剤で被覆された基材。
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