JP5824576B2 - 木材を処理するための方法および組成物 - Google Patents

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Description

木材保存剤は、木材の寿命を延ばし、耐久性ならびに昆虫および病気に対する耐性を高める。たとえば、木材保存剤は、細菌および真菌胞子が容易に出入りできる経路として作用する多数の細孔およびチャネルを含む木材構造中に細菌が侵入するのを防ぐために使用される。木材は、伝統的にヒ素含有保存剤で処理されてきたが、このようなヒ素含有保存剤は健康および環境上の懸念の高まりにより市場から段階的に撤退している。したがって、石化、熱処理およびポリマー複合体形成などの代替の木材処理が開発されてきた。より新しい技術の有効性は、ヒ素系保存剤より劣る。そのため、木材保存のためのより優れた技術を開発することが必要である。
有効な木材保存のため、1つの戦略としては、木材細胞壁を環境に優しいが極めて強力な木材保存剤に含浸させることが挙げられる。単一の保存剤でのこのような典型的に相克的な特性の開発は時間がかかり困難である。他の戦略としては、石化木材(二酸化ケイ素が木材細孔に含浸している)およびポリマー含浸木材複合体を作製することが挙げられる。たとえば、ケイ酸ナトリウム(NaSiO)は昆虫の攻撃に対する抑制物質として使用することができ、わずかな耐炎性能を有する。しかしながら、これは湿気により木材から容易に洗い流されて、木材の上部に薄片状層を形成する。
上記戦略により処理された木材は、元の木材よりもはるかに重くなる場合があり、機械特性は元と非常に異なり、たとえば、より硬く、工具を摩耗し得る。そのため、これらの方法で処理した木材物品の使用は厳しく制限される。さらに、いったんこれらの方法で処理すると、通常は木材に容易に再度目的を持たせるまたはこれを再利用することはできない。したがって、さまざまな目的のために木材を使用することを可能にし、元の木材の物理特性を維持する木材用の保護コーティングが必要とされている。
木材保存剤を使用して耐水性、抗真菌活性、シロアリ防除等をもたらすことができる。しかしながら、このような木材保存剤は、環境的浸出のために高濃度で木材中に緩く充填することができない。そのため、少ない必要量の木材保存機能剤が木材をコーティングし、浸出を防ぐための特定の薬剤を必要とする領域を効果的に覆うよう密に結合する木材コーティングが必要である。
本文書に記載されるいくつかの実施形態は、木材の細胞壁を修飾して正に帯電させて陽イオン性木材細胞壁を形成することと、負に帯電したケイ素層と陽イオン性木材細胞壁を接触させて障壁を形成することとを含む木材を処理する方法であって、負に帯電したケイ素層はケイ酸エステル基、シラノール基、酸化ケイ素基またはこれらの組み合わせを含む方法を提供する。
本文書に記載されるいくつかの実施形態は、木材の細胞壁を修飾して正に帯電させて陽イオン性木材細胞壁を形成することと、負に帯電したケイ素層と陽イオン性木材細胞壁を接触させて障壁を形成することとを含む方法であって、負に帯電したケイ素層はケイ酸エステル基、シラノール基、酸化ケイ素基またはこれらの組み合わせを含む方法により得られる処理木材組成物(treated wood composition)を提供する。
いくつかの実施形態は、細胞壁が負に帯電したケイ素層に付着した木材細胞を含む外層を有する木材構造を含む処理木材組成物であって、負に帯電したケイ素層はケイ酸エステル基、シラノール基、酸化ケイ素基またはこれらの組み合わせを含む処理木材組成物を記載している。いくつかの実施形態では、木材細胞壁修飾剤と、ケイ酸エステル基、シラノール基、酸化ケイ素基またはこれらの組み合わせを含むケイ素化合物とを含む木材を処理するためのキットを提供する。
前記概要は例示に過ぎず、何等限定を意図するものではない。上記例示的態様、実施形態および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態および特徴が図面および以下の詳細な説明を参照することにより明らかになる。
本文書に記載されるいくつかの実施形態による木材を処理する方法中の異なる段階の木材を示す図である。 本文書に記載されるいくつかの実施形態による代表的な処理木材組成物を概念的に示す図である。 本文書に記載されるいくつかの実施形態による木材を処理する代表的な方法を示す図である。 (A)本文書に記載されるいくつかの実施形態による、木材保存剤が縮合反応を通して障壁に付着する代表的な反応、および(B)本文書に記載されるいくつかの実施形態による、木材保存剤が付加反応を通して障壁に付着する代表的な反応を示す図である。 本文書に記載される実施形態による、縮合反応によるヘキシル基を用いた粘土小板の官能化を示す図である。 本文書に記載される実施形態による、縮合反応によるポリジメチルシロキサンCH−(OSi(CH−Si(OEt)基を用いた粘土小板の官能化を示す図である。 本文書に記載される実施形態による、縮合反応によるトリアミンキレート基を用いた粘土小板の官能化を示す図である。 本文書に記載される実施形態による、付加反応によるC14アルキル基を用いた粘土小板の官能化を示す図である。 本文書に記載される実施形態による、縮合反応による第四級アンモニウム基を用いた粘土小板の官能化を示す図である。 本文書に記載される実施形態による、縮合反応による第四級アンモニウム基を用いた粘土小板の官能化を示す図である。 本文書に記載される実施形態による、縮合反応によるトリアゾール基を用いた粘土小板の官能化を示す図である。 本文書に記載される実施形態の代表的なキットを示す図である。
以下の詳細な説明では、その一部を形成する付随する図面を参照する。図面では、文脈上別段の指示をしない限り、類似の記号は典型的には類似の成分を識別する。詳細な説明、図面および特許請求の範囲に記載される例示的実施形態は、限定することを意図していない。本文書に示される主題の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を使用することができ、他の変更を行うことができる。本文書に一般的に記載され、図面に示される本開示の態様は、そのすべてが本文書に明示的に意図されている多種多様な異なる構成で配置し、置換し、組み合わせ、分離し、設計することができることが容易に理解される。
本文書で提供されるいくつかの実施形態は、木材を処理する方法を記載している。図1は、木材処理工程の種々の段階の木材を示す。図1および図3を参照すると、いくつかの実施形態では、木材の細胞壁110を修飾して正に帯電させて陽イオン性木材細胞壁120を形成することができ、少なくとも1個のケイ酸エステル基、シラノール基または酸化ケイ素基を含む負に帯電したケイ素層(たとえば、粘土小板)を陽イオン性木材細胞壁120に非共有結合的に付着させて障壁130を形成することができる。木材保存剤140も障壁130に付着させることができる。図2の概念的説明を参照すると、いくつかの実施形態では、木材保存剤140は抗真菌剤(三角形記号として示す)、抗菌剤(「プラス」形記号として示す)、殺虫剤(菱形記号として示す)、防水剤(六角形記号として示す)またはこれらの組み合わせであり得る。
当業者は、本文書に開示される本および他の工程ならびに方法について、工程および方法で行われる機能を異なる順序で実施することができることを認識する。さらに、概説されるステップおよび操作は例として提供されているに過ぎず、開示されている実施形態の本質を減じることなく、ステップおよび操作のいくつかを任意にしても、より少ないステップおよび操作に統合しても、または追加のステップおよび操作に拡張してもよい。
いくつかの実施形態では、木材はバルク木材である。本文書で使用する場合、バルク木材とは、リグニン、セルロースおよび抽出内容物を含む木材を指す。いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、正に帯電した部分を用いた木材細胞壁上の−OH基の誘導体化を含む。理論により拘束されることを望むものではないが、この陽イオン性細胞壁は、それだけに限らないが、ケイ酸塩粘土小板などの負に帯電した化合物のコーティングを静電気的に誘引することができると考えられる。有利なことに、これにより、セルロースまたはリグニン中の−OH基を有意に修飾する必要がなくなる。いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、共有結合性修飾を通すものであり得る。いくつかの実施形態では、陽イオン性細胞壁は、第四級アンモニウム基、第四級ホスホニウム基、ホルムアミジニウム基、陽イオン性複素環基またはこれらの組み合わせを含むことができる。
いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、共有結合性修飾を通すものであり得る。いくつかの実施形態では、木材細胞壁を修飾することは、木材細胞壁上の複数の−OH基とNH基を有する化合物とを共有結合することと、NH基をプロトン化して陽イオン性木材細胞壁を形成することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、木材細胞壁を修飾することは、木材細胞壁上の複数の−OH基とNH 基を有する化合物とを共有結合して陽イオン性木材細胞壁を形成することを含むことができる。理論により拘束されることを望むものではないが、アミン基を木材細胞壁に共有結合的に連結することにより、木材細胞壁と負に帯電したケイ素層との均質な相互作用がもたらされ得ると考えられる。
いくつかの実施形態では、細胞壁をアミノ化、ヒドロキシエチル化、プロトン化またはこれらの組み合わせを通して修飾することができる。いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、セルロースの還元的アミノ化;セルロースの存在下でのリグニンの選択的アミノ化;セルロースの塩化チオニル、引き続いてエチレンジアミンとの反応;または針葉樹亜硫酸パルプ繊維上での酢酸ビニルとジアリルジメチルアンモニウムクロリドの共重合を含むことができる。いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、アンモニア、水酸化アンモニウムまたはアルキルアミンから選択される化合物を使用したセルロースの還元的アミノ化を含むことができる。いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、水素または還元触媒の存在下でアンモニア、水酸化アンモニウムまたはアルキルアミンから選択される化合物を使用したセルロースの還元的アミノ化を含むことができる。いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、セルロースと塩化チオニル、引き続いてエチレンジアミンを反応させて6−(2’−アミノエチルアミノ)−6−デオキシ−セルロースを得ることを含むことができる。
いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、正に帯電した基で置換されたエポキシ化合物または正に帯電した基の前駆体を用いたヒドロキシエチル化を含むことができる。たとえば、いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、ジアルキルアミン置換エポキシ化合物、たとえば2,3−エポキシ−N,N−ジエチルアミノプロパンを使用したリグニンまたはセルロース中の遊離水酸基のアミノアルキル化を含むことができる。いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、セルロースの存在下でのジエチルアミノエポキシプロピルアミンを使用したリグニンの選択的アミノアルキル化を含むことができる。この方法で官能化された木材はジエチルアミノ官能基を含み、これはプロトン化(たとえば、希酸との接触を通した)またはさらなるアルキル化、たとえばヨウ化メチルなどのハロアルカンとの反応により正に帯電させることができる。いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、トリアルキルアミノ置換エポキシ化合物、たとえば2,3−エポキシ−N,N,N−トリエチルアンモニウムプロパンブロマイドを使用したリグニンまたはセルロース中の遊離水酸基の反応を含むことができる。この方法で官能化された木材は、正に帯電した第四級アンモニウム基を含む。
いくつかの実施形態では、正に帯電した基で置換されたエポキシ化合物または正に帯電した基、たとえばホスホニウム基、ホルムアミジニウム基、陽イオン性複素環基などの前駆体を用いたヒドロキシエチル化により、他の正に帯電した基を細胞壁に導入することができる。
いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、塩基触媒の存在下で細胞壁を、アミン基を有する化合物と接触させてアミン細胞壁を形成することを含む。いくつかの実施形態では、アミン基を有する化合物は、水酸化アンモニウム、アルキルアミン、アンモニア、ジエチルアミノエポキシプロピルアミン、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドまたはエチレンジアミンであり得る。いくつかの実施形態では、塩基触媒はアセト酢酸ニッケル触媒であり得る。いくつかの実施形態では、細胞壁を修飾することは、アミン細胞壁を希酸緩衝液と接触させて木材細胞壁をプロトン化し、陽イオン性木材細胞壁を形成することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、負に帯電したケイ素層を付着させることは、単一段階反応を含む。いくつかの実施形態では、負に帯電した層を、非共有結合性相互作用を通して陽イオン性木材細胞壁に付着させることができる。いくつかの実施形態では、負に帯電した層を、電荷−電荷相互作用を通して陽イオン性細胞壁に付着させることができる。
いくつかの実施形態では、負に帯電したケイ素層は、ケイ酸塩粘土小板を含むことができる。ケイ酸塩系粘土小板は、極めて薄く、陰イオン性である。さらに、これらは広範囲のpHで頑強であり、ケイ素アルコキシド化合物を用いて容易に修飾することができる。いくつかの実施形態では、ケイ酸塩粘土小板は、合成ケイ酸カルシウム水和物、天然ケイ酸塩、合成ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、二酸化ケイ素、ネソケイ酸塩、ソロケイ酸塩、シクロケイ酸塩、イノケイ酸塩、フィロケイ酸塩、テクトケイ酸塩、これらの塩、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、負に帯電したケイ素層は、ケイ酸エステル基または酸化ケイ素基を含む。いくつかの実施形態では、負に帯電したケイ素層は、シリコンテトラエトキシドを含むことができる。いくつかの実施形態では、ケイ酸塩粘土小板は、一般式Na+0.7[SiMg5.5Li0.324−0.7を有する合成粘土小板であり得る。いくつかの実施形態では、ケイ酸塩粘土小板は、商品名Laponite(登録商標)で販売されている粘土小板であり得る。
いくつかの実施形態では、ケイ酸塩粘土小板は、約1nm〜約50nm、約1nm〜約40nm、約1nm〜約30nm、約5nm〜約50nm、約5nm〜約40nm、約5nm〜約30nm、約10nm〜約50nm、約10nm〜約40nm、約10nm〜約30nm、約20nm〜約50nm、約20nm〜約40nm、約20nm〜約30nm、約25nm〜約50nm、約25nm〜約40nmまたは約25nm〜約30nmの直径を有することができる。具体的な例としては、約1nm、約5nm、約10nm、約20nm、約25nm、約30nm、約40nm、約50nm、およびこれらの値の任意の2つの間の範囲が挙げられる。
いくつかの実施形態では、負に帯電した層は、約0.1nm〜約100nm、約0.1nm〜約50nm、約0.1nm〜約40nm、約0.1nm〜約30nm、約0.1nm〜約20nm、約0.1nm〜約10nm、約0.1nm〜約5nm、約0.1nm〜約3nm、約0.1nm〜約2nm、約0.1nm〜約1nm、0.5nm〜約100nm、約0.5nm〜約50nm、約0.5nm〜約40nm、約0.5nm〜約30nm、約0.5nm〜約20nm、約0.5nm〜約10nm、約0.5nm〜約5nm、約0.5nm〜約3nm、約0.5nm〜約2nm、約0.5nm〜約1nmの厚さを有することができる。具体的な例としては、約0.1nm、約0.5nm、約0.90nm、約0.92nm、約0.95nm、約1nm、約1.5nm、約2nm、約5nm、約10nm、約20nm、約30nm、約40nm、約50nm、約60nm、約70nm、約80nm、約90nm、約100nm、およびこれらの値の任意の2つの間の範囲が挙げられる。
いくつかの実施形態では、障壁は二酸化ケイ素障壁であり得る。いくつかの実施形態では、陽イオン性木材細胞壁中に、それだけに限らないが、アミン基などの塩基性官能基が存在することにより、負に帯電したケイ素層中のシリコンテトラエトキシドなどの前駆体からの二酸化ケイ素障壁の形成が促進され得る。いくつかの実施形態では、それだけに限らないが、アンモニアなどの塩基を使用して負に帯電した層中の前駆体の二酸化ケイ素障壁への転換を触媒することができる。いくつかの実施形態では、障壁は、それだけに限らないが、細菌、藻、真菌などの木材に損傷を与える微生物の通過に抵抗するまたはこれを防止することができる。
いくつかの実施形態では、ケイ酸塩粘土小板に付着した木材細胞壁を、単純な縮合反応または付加反応により種々の木材保存剤にさらに連結することができる。理論により拘束されることを望むものではないが、この薄い負に帯電した層がより多くの木材保存剤が木材に官能化されるのを可能にすると考えられる。さらに、この工程は、従来法よりも安価で容易に大規模に実現可能であり、結果として生じる木材は軽くて使用しやすいものとなり得る。さらに、木材保存剤を用いて木材を耐水性にする(すなわち、水が木材に入るのを防ぐ)ことにより、カビ、真菌、細菌および昆虫の攻撃を低減することができる。
いくつかの実施形態では、木材を処理する方法は、木材保存剤を障壁に付着させることをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、木材保存剤は、ケイ素アルコキシド、シラン基、シラノール基またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、木材保存剤は、防水剤、殺生物剤、抗生物質、殺菌剤、防カビ剤、殺虫剤、保存剤、抗菌剤またはこれらの組み合わせから選択され得る。理論により拘束されることを望むものではないが、木材保存剤は異なる官能基および異なる化学的性質を有し得るので、木材を単一段階反応で直接異なる官能性で処理することは不可能である。いくつかの実施形態では、木材保存剤を障壁に付着させることは、縮合反応または付加反応を使用することを含む。いくつかの実施形態では、木材保存剤を付着させることは、単一段階反応を含むことができる。いくつかの実施形態では、木材保存剤は、アルキルトリエトキシシラン、シロキサンポリマーと結合したトリエトキシシラン、またはこれらの組み合わせから選択される。理論により拘束されることを望むものではないが、本文書の実施形態の処理木材は、木材を被覆するために必要とされる木材保存剤の量を最小化することができ、木材保存剤を粘土に強く付着させて、その結果として環境中への浸出を最小化することができるという点で有利となり得ると考えられる。
いくつかの実施形態では、障壁は活性Si−OH基を提供する。いくつかの実施形態では、木材保存剤は、縮合反応または付加反応を使用して活性Si−OH基に付着させることができる。いくつかの実施形態では、木材保存剤は、防水剤、殺生物剤、抗生物質、殺菌剤、防カビ剤、殺虫剤、保存剤、抗菌剤またはこれらの組み合わせから選択され得る。いくつかの実施形態では、木材保存剤を、単一段階反応を使用して障壁に付着させることができる。たとえば、いくつかの実施形態では、それだけに限らないが、ケイ素アルコキシドを備えた殺生物剤または防水剤などの木材保存剤の付着を、単一縮合反応を通して達成することができる。いくつかの実施形態では、防水剤は、アルキル基またはシロキサン基を含むことができる。
いくつかの実施形態では、木材保存剤を付着させることは、表面Si−OH基のR−Si(OR)(Rは所望の木材保存剤である)との酸または塩基触媒反応を含むことができる。たとえば、図4、パートAに示すように、R木材保存剤は、縮合反応でSi−OH基に付着させることができる。いくつかの実施形態では、木材保存剤(R)は、第四級アンモニウム基、木材保存金属イオンをキレートすることができる基、またはこれらの組み合わせを含むことができる。Rが抗菌活性を有することが予想される第四級アンモニウム基を含む具体的な市販の化合物としては、たとえば、トリメチル−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)アンモニウム(CAS登録番号35141−36−7)、トリエトキシシリルプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(CAS登録番号84901−27−9)、トリエチル(3−(トリエトキシシリル)プロピル)アンモニウムクロリド(CAS登録番号84901−28−0)、ベンジルジメチル(3−(トリエトキシシリル)プロピル)アンモニウムクロリド(CAS登録番号85391−03−3)、ジメチルオクタデシル(3−(トリエトキシシリル)プロピル)アンモニウムクロリド(CAS登録番号62117−57−1)、ヘキサデシルジメチル(3−(トリエトキシシリル)プロピル)アンモニウムクロリド(CAS登録番号94134−21−1)、テトラデシルジメチル(3−(トリメトキシシリル)プロピル)アンモニウムクロリド(CAS登録番号41591−87−1)、ドデシルジメチル(3−(トリエトキシシリル)プロピル)アンモニウムクロリド(CAS登録番号62077−89−8)が挙げられる。Rが銅などの木材保存金属イオンをキレートすることができる(またはキレートすることができる基に加水分解され得る)基を含む具体的な市販の化合物としては、たとえば、3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリメトキシシラン(CAS登録番号35141−30−1)、(2−(トリエトキシシリル)エチル)ホスホン酸ジエチルエステル(CAS登録番号757−44−8)、メチル3−(トリメトキシシリル)プロピルメチルホスホネート(CAS登録番号67812−17−3)、(2,3−エポキシプロピル)ジメチル(3−((16−メチルヘプタデカノイル)アミノ)プロピル)アンモニウムクロリド(CAS登録番号94349−35−6)などが挙げられる。
いくつかの実施形態では、図4、パートBに示すように、木材保存剤を、付加反応を通して障壁に付着させることができる。いくつかの実施形態では、たとえば、木材保存剤(R)を、木材保存剤(CO−R)に付着したオキシラニル基(CO)を使用することにより障壁に付着させることができ、これが粘土小板の表面上のSi−OH基との付加反応を受ける。Rが抗菌活性を有することが予想される第四級アンモニウム基を含む具体的な市販のオキシラニル化合物としては、たとえば、グリシジルトリメチルアンモニウム(CAS登録番号3033−77−0)、(2,3−エポキシプロピル)エチルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロリド(CAS登録番号94213−21−5)、(2,3−エポキシプロピル)ジメチル(3−((16−メチルヘプタデカノイル)アミノ)プロピル)アンモニウムクロリド(CAS登録番号94349−35−6)が挙げられる。
他の確立した木材保存剤、たとえば、トリアゾール殺菌剤(エポキシコナゾール、トリアジメノール、プロピコナゾール、メトコナゾール、シプロコナゾール、テブコナゾール、フルシラゾールおよびパクロブトラゾールなど)、ピレトイド(pyrethoid)殺虫剤(アレスリン、ビフェントリン、シフルトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレ−ト、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、イミプロトリン、シハロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン、プラレトリン、レスメトリン、シラフルオフェン、スミトリン、τ−フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリンなど)は、粘土小板への共有結合性付着のためのトリアルコキシシリルまたはグリシジル基を用いて得るまたは官能化することができる。たとえば、エポキシコナゾールは、粘土小板の表面上のSi−OH基との付加反応を受けることができるオキシラニル(エポキシ)基を含む。負に帯電したケイ素層に付着するためのこのような木材保存剤の修飾は、当業者の技能の範囲内であり、たとえば、多くのピレトイド殺虫剤は、末端フェノキシル基を含み、これを(トリアルコキシシリル)フェノキシル基またはグリシジル−フェノキシル基で置換して上記の縮合または付加反応を使用した共有結合性付着が可能にすることができる。
いくつかの実施形態では、木材保存剤は、ケイ素アルコキシド、シラン基、シラノール基またはこれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、木材保存剤は、アルキルトリエトキシシラン、シロキサンポリマーと結合したトリエチオキシシラン(triethyoxysilane)、またはこれらの組み合わせから選択され得る。
図12を参照すると、いくつかの実施形態では、木材を処理するためのキットは、木材細胞壁修飾剤210と、ケイ酸エステル基、シラノール基、酸化ケイ素基またはこれらの組み合わせを含むケイ素化合物220とを含むことができる。いくつかの実施形態では、木材細胞壁修飾剤210は、第四級アンモニウム基、第四級ホスホニウム基、ホルムアミジニウム基、陽イオン性複素環基またはこれらの組み合わせから選択される化合物を含む。いくつかの実施形態では、ケイ素化合物220は、合成ケイ酸カルシウム水和物、天然ケイ酸塩、合成ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、二酸化ケイ素、ネソケイ酸塩、ソロケイ酸塩、シクロケイ酸塩、イノケイ酸塩、フィロケイ酸塩、テクトケイ酸塩、これらの塩、またはこれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、キットは、木材保存剤230をさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、木材保存剤230は、ケイ酸塩小板に官能化される防水剤、殺生物剤、抗生物質、殺菌剤、防カビ剤、殺虫剤、保存剤、抗菌剤またはこれらの組み合わせから選択され得る。いくつかの実施形態では、木材保存剤230は、ケイ素アルコキシド基、シラン基、シラノール基またはこれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、キットは、ハウジング200をさらに含むことができる。このようなキットのハウジングは、比較的硬質の材料(金属もしくは硬質プラスチックケースまたは箱、あるいは壁掛けキャビネットなど)または可撓性パウチ(たとえば、布または泡型材料で作られている)から形成され得る。いくつかの実施形態では、ハウジングは、キットの内容物を保持するための1個または複数のチャンバーを有することができる。いくつかの実施形態では、ハウジングは、本体および蓋を有する比較的硬質のケースであり得る。本体は、キットの成分を受け入れ、保持し、維持するよう構成された内部を有することができる。キットは、それだけに限らないが、バイアル、試験管またはビンなどの1個または複数の容器を含むことができ、各容器は本開示による処理または調製ステップを行うための別個の成分を含む。
キットは、本方法の手順のステップを概説し、本開示に記載されるのと実質的に同じ手順に従う指示書250をさらに含むことができる。指示情報は、コンピュータを使用して実行すると、開示の実施形態のガラス強化木材を作る実または仮想手順を表示させる、機械可読指示を含むコンピュータ可読媒体中にあってもよい。本方法を実施するための指示は、一般的に適当な記録媒体に記録される。たとえば、指示は、紙またはプラスチック等などの基板に印刷することができる。指示はそれ自体として添付文書としてキットに、キットの容器のラベル中に、またはその成分(すなわち、パッケージもしくはサブパッケージに伴って)等で存在してもよい。他の実施形態では、指示は、適当なコンピュータ可読記憶媒体、たとえばCD−ROM、ディスケット等上に存在する電子記憶データファイルとして存在する。なお他の実施形態では、実際の指示はキット中に存在しないが、遠隔情報源から、すなわちインターネットを介して指示を得るための手段が用意される。この実施形態の例は、指示を見ることができるおよび/またはそこから指示をダウンロードすることができるウェブアドレスを含むキットである。指示と同様に、指示を得るためのこの手段は適当な基板上に記録される。
上記成分に加えて、キットはまた、1個または複数の対照試料240および試薬、たとえば2個以上の対照試料も含むことができる。このような対照試料は任意の形態、たとえば処理木材を分析するのに使用するための負および正の対照試料等をとることができる。任意の簡便な対照試料を本キットに使用することができる。
使用される方法および材料を示す実施形態は、以下の非限定的な実施例を参照することによりさらに理解することができる。
処理したヒマラヤスギ辺材ブロックの調製
ステップ1A−陽イオン性木材細胞壁の形成:乾燥したヒマラヤスギ辺材ブロック(30cm×10cm×2cm)に、少量のアセト酢酸ニッケル触媒を用いて、還元雰囲気(H)下で水酸化アンモニウムを加圧含浸させる。この組み合わせを50℃で1時間加熱し、次いで、冷却し、洗浄し、希酸性緩衝液(たとえば、希クエン酸)を簡潔に含浸させて残っている水酸化アンモニウムを中和し、木材にここで組み込むアミン基をプロトン化/正に帯電させる。結果として生じるアミノ化木材ブロックの試料を試験してアミン基の組み込みパーセントを測定する。
ステップ1B−障壁の形成:水50mL当たり適当な粘土(たとえば、Laponite(登録商標)粘土)約1gを添加し、清澄になるまで攪拌することにより、負に帯電した粘土小板の水性剥離懸濁液を形成する。ステップ1Aのアミノ化木材ブロックを、水性懸濁液を用いて加圧処理して、結果として負に帯電した剥離粘土小板が正に帯電したアミン基との静電気的会合により木材で障壁を形成するようにする。
ステップ1C−木材保存剤を用いた障壁の官能化:木材の粘土小板を、図5に示すように、ヘキシル−Si(OEt)と粘土小板の表面上の利用可能なSi−OH基との間の縮合反応により官能化する。この反応により、ヘキシル基による粘土小板の表面官能化がもたらされる。陽イオン性木材細胞壁とヘキシル基で官能化された負に帯電した粘土小板とを有するヒマラヤスギ木材ブロックは、類似の未処理ヒマラヤスギ木材ブロックに対して改善したカビ、真菌、細菌および昆虫の攻撃に対する耐性を示す。
処理したマツ木材ブロックの調製
ステップ2A−陽イオン性木材細胞壁の形成:乾燥したマツ木材ブロックに、水素(H)の存在下でN,N−ジメチルアミンを含浸させる。含浸木材ブロックを45℃で1.5時間加熱し、次いで、冷却し、希クエン酸緩衝液と接触させて木材にここで組み込むジメチルアミン基をプロトン化する。
ステップ2B−障壁の形成:水50mL当たり適当な粘土(たとえば、Laponite(登録商標)粘土)約1gを添加し、清澄になるまで攪拌することにより、負に帯電した粘土小板の水性剥離懸濁液を形成する。ステップ2Aのアミノ化木材ブロックを、水性懸濁液を用いて加圧処理して、結果として負に帯電した剥離粘土粒子が正に帯電したアミン基との静電気的会合により木材で障壁を形成するようにする。
ステップ2C−木材保存剤を用いた障壁の官能化:木材の粘土粒子を、図6に示すように、反応性ポリジメチルシロキサンCH−(OSi(CH−Si(OEt)と粘土小板の表面上の利用可能なSi−OH基との間の縮合反応により官能化する。処理したマツ木材ブロックは、類似の未処理マツ木材ブロックに対して改善した真菌および昆虫の攻撃に対する耐性を示す。
銅キレート処理カエデ木材ブロックの調製
ステップ3A−陽イオン性木材細胞壁の形成:乾燥したカエデ辺材ブロックに、2,3−エポキシ−N,N−ジエチルアミノプロパンを含浸させる。含浸木材ブロックを55℃で1.0時間加熱し、次いで、冷却し、洗浄し、希クエン酸溶液を簡潔に含浸させて木材にここで組み込むアミン基をプロトン化する。
ステップ3B−障壁の形成:水50mL当たり適当な粘土(たとえば、Laponite(登録商標)粘土)約1gを添加し、清澄になるまで攪拌することにより、負に帯電した粘土小板の水性剥離懸濁液を形成する。ステップ3Aのアミノ化木材ブロックを、水性懸濁液を用いて加圧処理して、結果として負に帯電した剥離粘土粒子が正に帯電したアミン基との静電気的会合により木材で障壁を形成するようにする。
ステップ3C−木材保存剤を用いた障壁の官能化:木材の粘土小板を、図7に示すように、3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリメトキシシラン(CAS登録番号35141−30−1)と粘土小板の表面上の利用可能なSi−OH基との間の縮合反応、引き続く塩化銅(II)などの銅塩溶液との接触により官能化する。3−[2−(2−アミノエチルアミノ)エチルアミノ]プロピル−トリメトキシシランは、反応して粘土小板の表面で連結したトリアミンキレート基をもたらす。この基は、付加銅塩をキレートするので、木材保存剤としてこれを粘土小板に留める。このように官能化したカエデブロックは、類似の未処理カエデ辺材ブロックに対して改善した真菌および昆虫の攻撃に対する耐性を示す。
処理したベイマツ木材ブロックの調製
ステップ4A−陽イオン性木材細胞壁の形成:乾燥したベイマツ木材ブロック(30cm×10cm×2cm)に、少量のアセト酢酸ニッケル触媒を用いて、還元雰囲気(H)下で水酸化アンモニウムを加圧含浸させる。この組み合わせを50℃で1時間加熱し、次いで、冷却し、洗浄し、希酸性緩衝液(たとえば、希クエン酸)を簡潔に含浸させて残っている水酸化アンモニウムを中和し、木材にここで組み込むアミン基をプロトン化/正に帯電させる。結果として生じるアミノ化木材ブロックの試料を試験してアミン基の組み込みパーセントを測定する。
ステップ4B−障壁の形成:水50mL当たり適当な粘土(たとえば、Laponite(登録商標)粘土)約1gを添加し、清澄になるまで攪拌することにより、負に帯電した粘土小板の水性剥離懸濁液を形成する。ステップ4Aのアミノ化木材ブロックを、水性懸濁液を用いて加圧処理して、結果として負に帯電した剥離粘土小板が正に帯電したアミン基との静電気的会合により木材で障壁を形成するようにする。
ステップ4C−木材保存剤を用いた障壁の官能化:木材の粘土小板を、図8に示すように、市販のC14アルキルグシリジルエーテルと粘土小板の表面上の利用可能なSi−OH基との間の付加反応により官能化する。これにより、C14アルキル基による粘土小板の表面官能化がもたらされる。陽イオン性木材細胞壁とC14アルキル基で官能化された負に帯電した粘土小板とを有するベイマツブロックは、類似の未処理ヒマラヤスギ木材ブロックに対して改善したカビ、真菌、細菌および昆虫の攻撃に対する耐性を示す。
木材保存剤を用いた処理ヒマラヤスギ木材の官能化
実施例1のステップ1Aおよび1Bにより調製したヒマラヤスギ木材試料の粘土小板を、図9に示すように、ベンジルジメチル(3−(トリエトキシシリル)プロピル)アンモニウムクロリド(CAS登録番号85391−03−3)と粘土小板の表面上の利用可能なSi−OH基との間の縮合反応により官能化する。これにより、第四級アンモニウム基による粘土小板の表面官能化がもたらされる。陽イオン性木材細胞壁と第四級アンモニウム基で官能化された負に帯電した粘土小板とを有するヒマラヤスギ木材ブロックは、類似の未処理ヒマラヤスギ木材ブロックに対して改善したカビ、真菌、細菌および昆虫の攻撃に対する耐性を示す。
木材保存剤を用いた処理ヒマラヤスギ木材の官能化
実施例1のステップ1Aおよび1Bにより調製したヒマラヤスギ木材試料の粘土小板を、図10に示すように、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(CAS登録番号3033−77−0)と粘土小板の表面上の利用可能なSi−OH基との間の縮合反応により官能化する。この反応により、第四級アンモニウム基による粘土小板の表面官能化がもたらされる。陽イオン性木材細胞壁と第四級アンモニウム基で官能化された負に帯電した粘土小板とを有するヒマラヤスギ木材ブロックは、類似の未処理ヒマラヤスギ木材ブロックに対して改善したカビ、真菌、細菌および昆虫の攻撃に対する耐性を示す。
木材保存剤を用いた処理ヒマラヤスギ木材の官能化
実施例1のステップ1Aおよび1Bにより調製したヒマラヤスギ木材試料の粘土小板を、図11に示すように、エポキシコナゾール(CAS登録番号135319−73−2)と粘土小板の表面上の利用可能なSi−OH基との間の縮合反応により官能化する。この反応により、トリアゾール基による粘土小板の表面官能化がもたらされる。陽イオン性木材細胞壁とこのようなトリアゾール基で官能化された負に帯電した粘土小板とを有するヒマラヤスギ木材ブロックは、類似の未処理ヒマラヤスギ木材ブロックに対して改善したカビおよび真菌に対する耐性を示す。
本開示は、種々の態様の例示として意図されている本出願に記載されている特定の実施形態の点から限定されない。当業者に明らかであるように、その精神および範囲から逸脱することなく、多くの修正および変形を行うことができる。本文書に列挙されているものに加えて、本開示の範囲内の機能的に同等な方法および装置が前記記載から当業者に明らかである。このような修正および変形は、添付の特許請求の範囲の範囲に入ることが意図されている。本開示は、特許請求の範囲が権利を与えられる同等物の全範囲を含む。本開示は、当然変化し得る特定の方法、試薬、化合物、組成物または生物システムに限定されないことが理解されるべきである。本文書に使用される専門用語は、特定の実施形態のみを記載することを目的としており、限定することを意図されていないことも理解されるべきである。
本明細書における実質的にすべての複数形および/または単数形の用語の使用に対して、当業者は、状況および/または用途に適切なように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。さまざまな単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に説明することができる。
通常、本明細書において、特に添付の特許請求の範囲(たとえば、添付の特許請求の範囲の本体部)において使用される用語は、全体を通じて「オープンな(open)」用語として意図されていることが、当業者には理解されよう(たとえば、用語「含む(including)」は、「含むがそれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する(having)」は、「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は、「含むがそれに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)。導入される請求項で具体的な数の記載が意図される場合、そのような意図は、当該請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、理解の一助として、添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含む場合がある。しかし、そのような句の使用は、同一の請求項が、導入句「1つまたは複数の」または「少なくとも1つの」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入される請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、単に1つのそのような記載を含む実施形態に限定する、ということを示唆していると解釈されるべきではない(たとえば、「a」および/または「an」は、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである)。同じことが、請求項の記載を導入するのに使用される定冠詞の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載で具体的な数が明示的に記載されている場合でも、そのような記載は、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には理解されよう(たとえば、他の修飾語なしでの「2つの記載(two recitations)」の単なる記載は、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、BおよびC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(たとえば、「A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、明細書、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、当該用語の一方(one of the terms)、当該用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、句「AまたはB」は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含むことが理解されよう。
さらに、本開示の特徴または態様がマーカッシュグループの点から記載されている場合、当業者は、それによって本開示がマーカッシュグループの任意の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループの点からも記載されていることを認識する。
当業者に理解されるように、明細書を提供するなどの任意のおよびすべての目的のために、本文書に開示されているすべての範囲は、その任意のおよびすべての可能な部分範囲ならびに部分範囲の組み合わせも包含する。任意の列挙されている範囲は、当該範囲を少なくとも2等分、3等分、4等分、5等分、10等分などにすることを十分に記載しており、かつそれを可能にするものとして容易に認識され得る。非限定的な例として、本文書に記載されている各範囲は、下位3分の1、中位3分の1および上位3分の1等に容易に分解することができる。当業者により同様に理解されるように、「最大」、「少なくとも」などのすべての言語は、列挙される数を含み、上記のように後で部分範囲に分解することができる範囲を指す。最後に、当業者により理解されるように、範囲は各個々の数を含む。したがって、たとえば、1〜3個の結合を有する基は、1、2または3個の結合を有する基を指す。同様に、1〜5個の結合を有する基は、1、2、3、4または5個の結合を有する基を指し、以下同様である。
前記から、本開示の種々の実施形態が例示のために本文書に記載されており、本開示の範囲および精神から逸脱することなく種々の修正を行うことができることが認識されよう。したがって、本文書に記載されている種々の実施形態は限定することを意図されておらず、真の範囲および精神は以下の特許請求の範囲により示される。

Claims (19)

  1. 木材の細胞壁を修飾して正に帯電させて陽イオン性木材細胞壁を形成することと
    負に帯電したケイ素層と前記陽イオン性木材細胞壁を接触させて障壁を形成することと
    木材保存剤を前記障壁に付着させることと
    含み、
    前記負に帯電したケイ素層が、ケイ酸エステル基、シラノール基、酸化ケイ素基またはこれらの組み合わせを含むケイ酸塩粘土小板を含む
    木材を処理する方法
  2. 前記ケイ酸塩粘土小板が、合成ケイ酸カルシウム水和物、天然ケイ酸塩、合成ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、二酸化ケイ素、ネソケイ酸塩、ソロケイ酸塩、シクロケイ酸塩、イノケイ酸塩、フィロケイ酸塩、テクトケイ酸塩、これらの塩、またはこれらの組み合わせを含む、請求項に記載の方法。
  3. 前記木材保存剤が、ケイ素アルコキシド、シラン基、シラノール基またはこれらの組み合わせを含む、請求項に記載の方法。
  4. 前記木材保存剤が、防水剤、殺生物剤、抗生物質、殺菌剤、防カビ剤、殺虫剤、保存剤、抗菌剤またはこれらの組み合わせから選択される、請求項に記載の方法。
  5. 前記木材保存剤が、アルキルトリエトキシシラン、シロキサンポリマーと結合したトリエキシシラン、またはこれらの組み合わせから選択される、請求項に記載の方法。
  6. 前記細胞壁を修飾することが、第四級アンモニウム基、第四級ホスホニウム基、ホルムアミジニウム基または陽イオン性複素環基を含む陽イオン性細胞壁を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記細胞壁を修飾することが、アミノ化、ヒドロキシエチル化、プロトン化またはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記細胞壁を修飾することが、アンモニア、水酸化アンモニウムまたはアルキルアミンから選択される化合物を使用したセルロースの還元的アミノ化を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記細胞壁を修飾することが、ジエチルアミノエポキシプロピルアミンを使用したリグニンの選択的アミノ化を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 木材細胞壁と、
    電荷−電荷相互作用を通して前記木材細胞壁に付着したケイ素層により形成される障壁と、
    前記障壁に付着した木材保存剤と
    を含み、
    前記ケイ素層が、ケイ酸エステル基、シラノール基、酸化ケイ素基またはこれらの組み合わせを含むケイ酸塩粘土小板を含む
    処理木材組成物。
  11. 前記ケイ酸塩粘土小板が、合成ケイ酸カルシウム水和物、天然ケイ酸塩、合成ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、二酸化ケイ素、ネソケイ酸塩、ソロケイ酸塩、シクロケイ酸塩、イノケイ酸塩、フィロケイ酸塩、テクトケイ酸塩、これらの塩、またはこれらの組み合わせを含む、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記木材保存剤が、防水剤、殺生物剤、抗生物質、殺菌剤、防カビ剤、殺虫剤、保存剤、抗菌剤またはこれらの組み合わせから選択される、請求項10に記載の組成物。
  13. 前記木材保存剤が、ケイ素アルコキシド基、シラン基、シラノール基またはこれらの組み合わせを含む、請求項10に記載の組成物。
  14. 前記木材保存剤が、アルキルトリエトキシシラン、シロキサンポリマーと結合したトリエキシシラン、またはこれらの組み合わせから選択される、請求項10に記載の組成物。
  15. 木材の細胞壁を修飾して正に帯電させて陽イオン性木材細胞壁を形成するための木材細胞壁修飾剤と
    前記陽イオン性木材細胞壁に電荷−電荷相互作用を通して付着させて障壁を形成するための、ケイ酸エステル基、シラノール基、酸化ケイ素基またはこれらの組み合わせを含むケイ酸塩粘土小板と、
    前記障壁に付着させるための木材保存剤と
    を含む、木材を処理するためのキット。
  16. 前記木材細胞壁修飾剤が、第四級アンモニウム基、第四級ホスホニウム基、ホルムアミジニウム基、陽イオン性複素環基またはこれらの組み合わせから選択される化合物を含む、請求項15に記載のキット。
  17. 前記木材保存剤が、防水剤、殺生物剤、抗生物質、殺菌剤、防カビ剤、殺虫剤、保存剤、抗菌剤またはこれらの組み合わせから選択される、請求項15に記載のキット。
  18. 前記木材保存剤が、ケイ素アルコキシド基、シラン基、シラノール基またはこれらの組み合わせを含む、請求項15に記載のキット。
  19. 前記ケイ酸塩粘土小板が、合成ケイ酸カルシウム水和物、天然ケイ酸塩、合成ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、二酸化ケイ素、ネソケイ酸塩、ソロケイ酸塩、シクロケイ酸塩、イノケイ酸塩、フィロケイ酸塩、テクトケイ酸塩、これらの塩、またはこれらの組み合わせを含む、請求項15に記載のキット。
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