JP5824354B2 - 自動ねじ締め装置 - Google Patents

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Description

本発明は、木ねじ等のタッピンねじに付与する推力を制御してねじ締めを行う自動ねじ締め装置に関するものである。
従来、ワークにねじを締付ける場合に用いられる装置として、特許文献1に示すような自動ねじ締め装置が知られている。この自動ねじ締め装置は、締付け用モータの駆動を受けて回転するビットを備えたドライバツールを有し、このドライバツールは、移動用サーボモータにより駆動されるボールねじ機構のナット部材と一体にビットの軸線方向に往復移動するように構成されたものである。この自動ねじ締め装置では、ビット先端にねじが係合した後、締付け用モータが駆動されてビットが回転し、このビットによりねじに回転が伝達され、当該ねじがワークに締付けられる。この間、移動用サーボモータの回転速度制御およびトルク制御が行われ、これら制御により締付け時にドライバツールがねじを押圧する力、所謂推力が所定の行程毎に変更されるようになっている。具体的には、前記ビットの一回転あたりの下降量が前記ねじのピッチとほぼ一致するまで、前記自動ねじ締め装置は、前記ビットの推力および回転数を制御して前記ねじの締結を行う。
特許第2894198号公報
しかしながら、前記ねじがタッピンねじでかつ、被締結物が低強度であり、さらに、図2に示すような前記被締結物の位置が正規でない場合、前記ねじは、被締結物に乗り上げたまま空転するのではなく、正規のビットの一回転あたりの下降量と変わらない速度で下降し、前記被締結物を破壊して締結物へ螺入される。つまり、従来の自動ねじ締め装置は、被締結物が正規から位置ズレした状態で締結された場合であっても、ねじ締め異常であると判断できず、不良品を良品として後工程に流出する問題があった。
本発明は上記課題に鑑みて創成されたものであり、ねじの先端が締結物に当接するまでに被締結物とねじが干渉していないか判断して、ねじ締め異常による不良品の後工程流出を低減できる自動ねじ締め装置の提供を目的とする。この目的を達成するために、本発明は、回転駆動源の駆動を受けて回転可能かつ締結部品の駆動部に係合可能なビットを有するドライバツールと、このドライバツールを前記ビットの軸方向に往復移動操作可能に支持しかつ前記ビットに作用する推力を検出可能な往復移動手段とを有する自動ねじ締め装置において、ビットの位置があらかじめ設定された判定開始設定点に到達すれば、ビットに作用する推力を検出し、この実ビット推力とあらかじめ設定した判定基準推力とを比較して前記実ビット推力が前記判定基準推力を超えていれば、締結作業を中断処理する制御手段を備えたことを特徴とする。
なお、前記往復移動手段は、回転駆動源の一例であるACサーボモータと、このACサーボモータに連結したボールねじとから構成することが好ましい。また、ビットの推力をACサーボモータの負荷電流に基づき検出することが好ましい。さらに、ビットの位置をACサーボモータの出力パルス信号に基づき検出することが好ましい。
本発明の自動ねじ締め装置は、締結物へのねじ螺入直前に前記被締結物の位置ズレあるいは前記ビットの位置ズレにより、被締結物を破壊してねじが螺入されていることを検出できる。つまり、締結物にねじを螺入するまでに、ねじ締め異常が判断できるため、被締結物の異なる位置への締結を未然に中断して、不良品が後工程に流出しない利点がある。また、締結物の下穴にめねじを形成するまでにねじ締めが中断できるため、前記締結物を再利用してねじの再締付けが行える利点もある。
本発明に係わる一実施例の自動ねじ締め装置の一部切欠断面図である。 本発明に係わるねじ締め作業の動作図である。 本発明に係わるねじ締め制御のフローチャートである。 本発明に係わるねじ締め制御のフローチャートである。 本発明に係わるねじ締め制御のフローチャートである。
以下、図1ないし図5に基づき本発明の一実施例を説明する。自動ねじ締め装置10は、締結部品の一例であるねじ61の駆動部と係合可能なビット23を有するドライバツール20と、このドライバツール20を前記ビット23の軸方向に往復移動操作可能に支持した往復移動手段30と、前記ドライバツール20および前記往復移動手段30を制御可能な制御手段40とから構成される。
前記ドライバツール20は、その上部に回転駆動源の一例であるACサーボモータ(以下、単にモータ21という)と、このモータ21の出力軸の回転角を検出可能なエンコーダ22とを具備しており、前記モータ21の出力軸に磁化されたビット23が直結されている。
前記往復移動手段30は、ベース33に垂直に立設されたロッド34a、34bの上部にモータ取付板35が固定される。このモータ取付板35には回転駆動源の一例であるACサーボモータ(以下、単にモータ31という)と、このモータ31の出力軸の回転角を検出可能なエンコーダ32とが固定されており、前記モータ31の出力軸にはボールねじ36が接続されている。このボールねじ36には、ボールねじ36のリードに沿って往復可動するナット部材37が配されており、このナット部材37にブラケット38が固定されている。このブラケット38は、前記ロッド34a、34bのそれぞれに挿通されており、その前方には前記ドライバツール20が固定される。よって、前記モータ31の出力軸が回転することで、前記ボールねじ36が回転し、前記ブラケット38および前記ドライバツール20は、ボールねじ36の軸線と平行に昇降する。
ところで、前記モータ21の実負荷電流は、モータ21の出力軸に生じている負荷トルク(以下、実負荷トルクという)とほぼ比例関係にあり、このモータ21の実負荷トルクは、ビット23に生じている反力トルクとほぼ一致する。一方、前記モータ31の実負荷電流は、前記ドライバツール20の昇降時に前記ボールねじ36から前記ナット部材37に与えられる前記ボールねじ36の軸方向の押圧力とほぼ比例関係にあり、このナット部材37に生じる前記押圧力は、ナット部材37の昇降と同期する前記ビット23に生じる推力と相関関係がある。つまり、前記モータ21の実負荷電流は、ねじ61に与える締付けトルク(以下、実出力トルクという)に置き換えられる一方、前記モータ31の実負荷電流は、ビット23に生じている推力(以下、実ビット推力という)に置き換えることができる。
前記制御手段40は、前記モータ21および前記エンコーダ22に接続されたモータ制御部41と、前記モータ31および前記エンコーダ32に接続されたモータ制御部42と、これらモータ制御部41,42への駆動指令およびプログラム処理等を可能な制御部43と、ねじ各部の寸法データ(ねじのリード、首下長さ等)等からなるねじ締めパラメータ、前記モータ21,31の後述する制御データ(ねじ締めの過程における出力トルクや速度等)、前記ねじ締めパラメータおよび制御プラグラム等を記憶するとともに、ねじ締め結果データおよびねじ締め作業時に生成される一時データ等の記憶領域を有する記憶部44と、各種情報の入力画面およびねじ締め作業における各種情報を表示可能な表示部45と、前記各種データや前記ねじ締めパラメータ等を入力するための入力部46とを備えている。
前記モータ21,31は、前記モータ制御部41,42を介し、前記制御部43の駆動指令によって駆動しており、この駆動指令の制御は、モータ21,31の出力軸回転数を確認した後、それぞれの出力軸回転数があらかじめ設定された回転数となるようにモータ21,31に与える電流を変更して行われる。具体的には、モータの出力軸回転数は、モータの出力軸回転数があらかじめ設定された回転数を下回る場合であればモータに与える電流を増加させ、上回る場合あればモータに与える電流を減少させて微調整される。このとき、モータ21,31に与えるそれぞれの最大の電流をあらかじめ制限することで、上述のビット23の実出力トルクあるいは実ビット推力とは、それぞれ制限することができる。
また、前記エンコーダ22,32の出力パルス信号は、前記制御部43によってモータ21,31の出力軸の所定時間に対する回転角度(以下、出力軸回転数という)に変換される。このモータ21の出力軸回転数は、前記ビット23の出力軸回転数と同一であるため、エンコーダ22の出力パルス信号から、ビット23の出力軸回転数を求めることができる。一方、前記モータ31の出力軸の回転角度は、モータ31の回転方向と前記ボールねじ36のリードとから前記ナット部材37の昇降方向の位置(以下、昇降位置という)を求めることができる。このナット部材37の昇降位置は、ナット部材37と前記ビット23との昇降が同期するため、前記モータ31の出力軸の回転角度から前記ビット23の昇降位置および昇降速度を求めることができる。
前記モータ制御部41は、前記モータ21に生じている実際の負荷電流(以下、実負荷電流という)および前記エンコーダ22から出力される出力パルス信号を常時検出可能に構成されるとともに、これらモータ21の実負荷電流とエンコーダ22の出力パルス信号とを入力し、これらの情報を前記制御部43へ送信している。
同様に、前記モータ制御部42は、前記モータ31の実負荷電流および前記エンコーダ32から出力される出力パルス信号を常時検出可能に構成されるとともに、これらモータ31の実負荷電流とエンコーダ32の出力パルス信号とを入力し、これらの情報を前記制御部43へ送信している。
前記制御データは、予め設定されたビット23の昇降位置と、ビット23の推力と、ビット23の下降指令速度等から構成されており、これらのデータはあらかじめ前記入力部46を介して前記記憶部44に保存される。以下に上述のデータについて順次説明する。
まず、ビット23の昇降位置は、ねじ締めを開始するねじ締め開始設定点と、前記ビット23の下降速度が切り替わる下降速度切替設定点と、前記実ビット推力の検出を行う判定開始設定点と、ねじ61が被締結物72に着座する直前の推力切替設定点と、被締結物72に着座したねじ61が所定のトルクによって締結されたねじ締め完了設定点とからなる。なお、前記ねじ締め開始設定点から前記下降速度切替設定点までの間を第1締結工程、前記下降速度切替設定点から前記推力切替設定点までの間を第2締結工程、前記推力切替設定点から前記ねじ締め完了設定点までの間を第3締結工程と定義して以下説明する。
次に、ビット23の推力は、ねじ締め異常か否かの判断基準である判定基準推力と、前記第2締結工程におけるビット23の設定推力である第1指令推力と、前記第3締結工程におけるビット23の設定推力である第2指令推力とから構成される。
ビット23の下降指令速度は、前記第1締結工程におけるビット23の下降指令速度である第1下降指令速度と、前記第2締結工程におけるビット23の下降指令速度である第2下降指令速度と、前記第3締結工程におけるビット23の下降指令速度である第3下降指令速度とから構成される。
前記第1、第2、第3下降指令速度は、前記モータ31の出力軸回転数と前記ボールねじ36のリードによって決定される。このため、モータ31の出力軸の設定回転数は、あらかじめ設定された各下降指令速度をボールねじ36のリードで除し、さらに60秒を乗じて求めることができる。また、前記第1下降指令速度は、前記第2および第3下降指令速度よりも高く設定される。一方、前記第2および第3下降指令速度は、後述する螺入速度よりも高く設定されるため、この速度差によってねじ螺入中のビット23は、常時ねじ61を押し付けるため、前記実ビット推力を生じる。なお、前記第2下降指令速度と第3下降指令速度とは、同一の速度に設定してもよい。
また、前記第1指令推力および前記第2指令推力は、ビット23とねじ61との係合が解けるカムアウト現象の発生を防止し、かつねじ61の螺入中に異常に高い実ビット推力の発生を抑制する値にそれぞれ設定される。また、前記第1指令推力は、ねじ61を下穴の加工された締結物71に螺入する直前からねじ61の着座までビット23に付与される一方、前記第2指令推力は、ねじ61の着座からねじ締め完了までビット23に付与される。なお、本実施例における前記ねじ61がタッピンねじのため、前記第2締結工程に必要な前記第1指令推力は、締結物71への螺入量に応じて徐々に高く設定されており、前記第2指令推力は、ねじ締め完了時のねじ締めトルクを負荷されても前記カムアウト現象を生じない所定の値が設定されている。また、ねじ61の螺入中に生じる前記実ビット推力は、ねじ61を介してワークに負荷されるため、例えばワークが精密部品であれば制限する必要がある。
ここで、本実施例における具体的なモータ31の駆動指令について、以下に説明する。前記制御部43からモータ制御部42に送る駆動指令信号は、図2に示す第1締結工程、第2締結工程および第3締結工程の3つの工程毎に発せられている。まず、第1締結工程で発せられる駆動指令信号は、前記第1下降指令速度のみに基づく駆動指令信号(以下、第1駆動指令信号という)であり、第2締結工程で発せられる駆動指令信号は、前記第2下降指令速度および前記実ビット推力を制限した駆動指令信号(以下、第2駆動指令信号という)であり、第3締結工程で発せられる駆動指令信号は、前記第3下降指令速度および前記実ビット推力を制限した駆動指令信号(以下、第3駆動指令信号という)である。このように、前記第1駆動指令信号は、実ビット推力が制限されておらず、上述のモータ31の負荷電流が制限なされていない。これは、前記ビット23の下降速度を停止状態の0(零)から高速へ即座に切り替え、時間を短縮を図るためである。
前記判定開始設定点は、図2に示すように、ねじ61が前記締結物71に当接する直前のビット23の昇降位置に設定される。
前記判定基準推力は、前記判定開始設定点に到達した時点の前記実ビット推力と比較する値であり、前記第1指令推力未満に設定されていおり、本実施例においては、ねじ61が被締結物72に当接した時の実ビット推力よりも小さな値にあらかじめ設定している。これにより、前記実ビット推力が判定基準推力を超えていれば制御部43は、前記ねじ61を被締結物72に押し付けて螺入していると判断して異常なねじ締めが行われていると判断してねじ締めを中断する処理を行う一方、前記実ビット推力が判定基準推力を超えていなければ、正常なねじ締めが行われていると処理する。
前記螺入速度は、ねじ61を締結物71に螺入し始めてからねじ61の頭部と前記被締結物72とが当接するまでのビット23の下降速度であり、正規のねじ61のリードと前記モータ21の出力軸の設定回転数によって規制された速度である。よって、この螺入速度は、上述のモータ21の出力軸の設定回転数に前記ねじ61のリードを乗じ、さらに60秒を除して求めることができ、前記制御部43において自動計算され、その後前記記憶部44に自動登録される。具体的な数値例として、ねじ61のリードが0.7mm、モータ21の出力軸の設定回転数が300rpmであれば、螺入速度は、300rpm×0.7mm÷60秒から求められる3.5mm/秒となる。なお、これらの数値例は、以下の説明にも用いる。
前記制御部43は、図3ないし図5に示すように、
S01:モータ制御部41に駆動指令を送るとともに、モータ制御部42に第1駆動指令信号を送る。
S02:モータ制御部42からエンコーダ32の出力パルス信号を取得する。
S03:ビット23の昇降位置を割り出す。
S04:ビット23の昇降位置が下降速度切替設定点に到達するのを待つ。
S05:モータ制御部42に第2駆動指令信号を送る。
S06:ビット23の昇降位置が判定開始設定点に到達するのを待つ。
S07:モータ制御部42からモータ31の実負荷電流を取得する。
S08:実ビット推力を算出し、記憶する。
S09:実ビット推力が判定基準推力を超えていなければS12にジャンプする。
S10:ビット23の昇降位置が推力切替設定点に到達するのを待つ。
S11:モータ制御部42に第3駆動指令信号を送り、S14にジャンプする。
S12:モータ制御部41,42にモータ駆動停止指令信号を送る。
S13:ねじ締め異常表示信号を表示部45に送り、S21にジャンプする。
S14:モータ21の実負荷電流が目標の締付けトルクに相当する電流に到達していなければS19にジャンプする。
S15:モータ制御部41,42にモータ駆動停止指令信号を送る。
S16:ビット23の昇降位置がねじ締め完了設定点に到達していなければS20にジャンプする。
S17:ねじ締め正常表示信号を表示部45に送り、S21にジャンプする。
S18:ねじ締め開始から所定時間経過していればS14にジャンプする。
S19:ねじ空転異常表示信号を表示部45に送り、S21にジャンプする。
S20:ねじ浮き異常表示信号を表示部45に送る。
S21:モータ制御部42に逆転駆動指令信号を送る。
S22:ねじ締め開始点に復帰するのを待つ。
S23:モータ制御部42にモータ駆動停止指令信号を送る。
S24:エンド
となるねじ締め制御を行う。
次に、自動ねじ締め装置10の作用について説明する。なお、この説明で使用する各設定の数値は一例である。
作業者(図示せず)は、前記ビット23の先端にねじ61を係合させて供給し、スタートスイッチ(図示せず)を押してスタート信号を発する。このスタート信号は、前記制御手段40へ入力され、前記制御部43は、前記モータ制御部41に駆動指令信号を送るとともに、前記制御部42に前記第1駆動指令信号を送る。これにより、前記モータ制御部41は、前記モータ21の出力軸をあらかじめ設定された回転数(300rpm)で駆動させる一方、前記モータ制御部42は、前記モータ31の出力軸を前記第1下降指令速度(例えば、200mm/秒)から算出された回転数(第1下降指令速度÷ボールねじ61のリード×60秒=200mm/秒÷12mm×60秒=1000rpm)で駆動させる。よって、前記ビット23は、前記ねじ61を締付ける方向に300rpmで回転しながら200mm/秒で下降する。
その後、前記制御部43は、前記モータ制御部42を介して前記エンコーダ32の出力パルス信号を取得してビット23の昇降位置を割り出し、このビット23の昇降位置が前記下降速度切替設定点に到達するのを待つ。前記ビット23の昇降位置が下降速度切替設定点に到達していれば、制御部43は、前記モータ制御部42に前記第2駆動指令信号を送り、ビット23の下降速度を200mm/秒から例えば20mm/秒に切り替える。これにより、その後、ねじ61の先端と締結物71とが当接する際に生じる衝撃を軽減させワーク等の破損を防止している。また、ねじ61がその先端と締結物71とが当接して螺入され始めると前記ビット23の下降速度は、図2の螺入開始の位置を境に20mm/秒から前記螺入速度(3.5mm/秒)にさらに減速し、この速度差によって、実ビット推力は、ほぼ0(零)から前記第1指令推力へと徐々に上昇する。ここで、前記ビット23の昇降位置が前記判定開始設定点に到達すれば、この時点の実ビット推力を算出して前記記憶部44に記憶する。
また、図2の異常時の波形のように前記ねじ61の先端が被締結物72の下穴に入り込まず被締結物72を破壊しているため、判定開始設定点における実ビット推力は、正規よりも高い実ビット推力が得られる。このように、判定開始設定点における前記実ビット推力が前記判定基準推力を超えていれば、制御部43は、ねじ締め異常と判断し、前記モータ制御部41,42にそれぞれモータ21,31の駆動停止の信号(以下、駆動停止指令信号という)を送り、モータ21,31の回転を停止させる。その後、前記制御部43は、ねじ締め異常信号を前記表示部45へ出力するとともに、モータ制御部42を介してモータ31に逆転駆動する指令を与え、前記ビット23の昇降位置を前記ねじ締め開始点に復帰させてねじ締めを終了させる。このとき、表示部45は、ねじ締め異常の警告を表示しており、作業者にねじ締め異常であることを知らせる。なお、このねじ締め異常が判断され動作を停止した時点において、ねじ61の先端が締結物71に当接していないため、締結物71は、再度利用することができる。
一方、図2の正常時の波形のように前記ねじ61の先端が被締結物72の下穴に入り込み正規のねじ締めを行っていると、判定開始点における前記実ビット推力は、ほぼ0(零)となり前記判定基準推力を超えない。このため、前記制御部43は、正常なねじ締めが行われていると判断し、ねじ締めが継続されてビット23の昇降位置が前記推力切替設定点に到達するのを待つ。このビット23の昇降位置が推力切替設定点に到達すれば、制御部43は、前記モータ制御部42に前記第3駆動指令信号を送り、ビット23の下降指令速度が20mm/秒から例えば30mm/秒と上昇する。しかし、ビット23の実際の下降速度は、ねじ61が被締結物72に着座するまでの間、上述と同様の螺入速度(3.5mm/秒)が維持される一方、実ビット推力は、前記第1指令推力から前記第2指令推力へと上昇する。
その後、制御部43は、ねじ61の着座により上昇する前述のモータ21の実負荷電流があらかじめ設定された目標の締付けトルクに相当する電流に達していないことを確認すれば、ねじ締め開始からこの時点までの時間があらかじめ設定した時間を経過したか確認する。一方、ねじ締め開始からの時間があらかじめ設定された時間を経過していれば、制御部43は、ねじ61あるいは締結物71のめねじ等が破損したと判断し、前記モータ制御部41,42へそれぞれ前記駆動停止指令信号を送り、モータ21,31の回転を停止させるとともに、前記表示部45へねじ空転異常信号を出力する。これにより、表示部45は、ねじ空転異常の警告を表示して作業者にねじ締め異常であることを知らせる。その後、モータ制御部42は、制御部43の指令を受けてモータ31を逆転駆動させて前記ビット23を前記ねじ締め開始点に復帰させ、ねじ締めを終了させる。
一方、制御部43は、前記モータ21の実負荷電流があらかじめ設定された目標の締付けトルクに相当する電流に達していることを確認すれば、前記モータ制御部41,42にそれぞれ前記駆動停止指令信号を送り、モータ21,31の回転を停止させる。その後、制御部43は、ビット23の昇降位置が前記ねじ締め完了点に到達しているか確認し、到達していなければ、前記表示部45へねじ浮き異常信号を出力する。これにより、表示部45は、ねじ浮き異常の警告を表示して作業者にねじ締め異常であることを知らせる。その後、モータ制御部42は、制御部43の指令を受けてモータ31を逆転駆動させて前記ビット23を前記ねじ締め開始点に復帰させ、ねじ締めを終了させる。
また、前述のビット23の昇降位置が前記ねじ締め完了点に到達していれば、制御部43は、ねじ締め正常信号を前記表示部45へ出力する。これにより、表示部45は、ねじ締め正常の表示をして作業者に知らせる。その後、モータ制御部42は、制御部43の指令を受けてモータ31を逆転駆動させて前記ビット23を前記ねじ締め開始点に復帰させ、ねじ締めを終了させる。
以上説明したように、本発明の自動ねじ締め装置10は、前記ねじ61を締結物71に螺入する直前に前記ビット23の推力を検出し、その推力が正規の範囲であるか否かを判断し、前記被締結物72の位置ズレあるいは前記ビット23の位置ズレにより、ねじ61が被締結物72に螺入されていることを検出できる。つまり、ねじ61を締結物71に螺入するまでの段階において、ねじ締め異常が検出できるため、被締結物72の異なる位置への締結を未然に中断して、不良品を後工程に流出させない利点がある。また、締結物71の下穴にめねじを形成するまでにねじ締めが中断できるため、前記締結物71を再利用してねじ61の再締付けが行える利点もある。
なお、本実施例において、ドライバツール20は、ビット23を磁化したものとしたが、特許第3431815号公報に示されるように、磁化していないビットの外周に配置した摺動可能な吸着パイプと、この吸着パイプの内部に連通する空気孔を備えたケーシングパイプとを具備するとともに、前記空気孔から空気を吸引可能にして吸着パイプ内にねじ61を吸着保持可能に構成する一方、前記制御手段40による前記判定開始設定点の設定を前記吸着パイプと被締結物72との当接後に毎回設定することが好ましい。つまり、前記判定開始設定点の設定は、本実施例の前記ビットの絶対位置から前記ビットと前記吸着パイプとの相対位置へと変更されるため、被締結物72の高さを基準にしてねじ締め異常検出が行える。よって、例えば締結物71の厚みのばらつきによる影響を受けることなくねじ締め異常検出が行えるため、ねじ締め異常検出の誤判定がより低減できる。また、本実施例において、前記締結物71には下穴を設けているが下穴のない締結物であっても同様の効果を得られることは言うまでもない。
10 自動ねじ締め装置
20 ドライバツール
21 ACサーボモータ
22 エンコーダ
23 ビット
30 往復移動手段
31 ACサーボモータ
32 エンコーダ
36 ボールねじ
37 ナット部材
40 制御手段
61 ねじ
71 締結物
72 被締結物

Claims (4)

  1. 回転駆動源の駆動を受けて回転可能かつ締結部品の駆動部に係合可能なビットを有するドライバツールと、このドライバツールを前記ビットの軸方向に往復移動操作可能に支持しかつ前記ビットに作用する推力を検出可能な往復移動手段とを有する自動ねじ締め装置において、
    ビットの位置があらかじめ設定された判定開始設定点に到達すれば、ビットに作用する推力を検出し、この実ビット推力とあらかじめ設定した判定基準推力とを比較して前記実ビット推力が前記判定基準推力を超えていれば、締結作業を中断処理する制御手段を備えたことを特徴とする自動ねじ締め装置。
  2. 往復移動手段は、回転駆動源の一例であるACサーボモータと、このACサーボモータに連結したボールねじとから構成したことを特徴とする請求項1に記載の自動ねじ締め装置。
  3. ビットの推力をACサーボモータの負荷電流に基づき検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動ねじ締め装置。
  4. ビットの位置をACサーボモータの出力パルス信号に基づき検出することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の自動ねじ締め装置。
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