JP5824222B2 - 固形製剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固形製剤の製造方法に関する。
現在、アンジオテンシンII受容体拮抗剤及びカルシウムチャンネル拮抗剤は、高血圧症または心疾患等の治療もしくは予防のための医薬として広く用いられている。レニン−アンジオテンシン系の抑制薬であるアンジオテンシンII受容体拮抗剤は、レニン依存性の高血圧症に特に有効であり、心血管や腎臓の障害に対して保護作用を示す。また、カルシウムチャンネル拮抗剤は、血管拡張作用に加えナトリウム利尿作用を有することから、体液貯留性(レニン非依存性)の高血圧症にも有効である。したがって、アンジオテンシンII受容体拮抗剤とカルシウムチャンネル拮抗剤を併用すれば、アンジオテンシンII受容体拮抗剤によるレニンーアンジオテンシン系の抑制効果に加え、カルシウムチャンネル拮抗剤による血管平滑筋におけるカルシウムチャネル拮抗作用、および二次的なナトリウム排泄作用により,複数の高血圧の成因を同時に抑えることが可能となり、病因によらず安定かつ十分な高血圧症の治療もしくは予防効果を示すことが期待される。
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル 4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル]イミダゾール−5−カルボキシレート(以下、オルメサルタンメドキソミルという)は、優れたアンジオテンシンII受容体拮抗剤であり、高血圧症および心疾患等の治療もしくは予防のための医薬として有用であることが知られている(特許文献1)。
オルメサルタンメドキソミルは、オルメテック(登録商標)錠として販売されており、有効成分としてオルメサルタンメドキソミル5mg、10mg、20mg又は40mgを含有し、添加物として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、乳糖、ステアリン酸マグネシウムを含有する。
オルメサルタンメドキソミルは、イミダゾール環上にエステル基を有するため加水分解等を受けやすく、酸性または塩基性条件下で加水分解されて活性代謝物である4−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−2−プロピル−1−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イルメチル]イミダゾール−5−カルボン酸(以下、RNH−6270という)に変換される。
また、(±)−2−アミノ−1,4−ジヒドロ−6−メチル−4−(3−ニトロフェニル)−3,5−ピリジンジカルボン酸 3−(1−ジフェニルメチルアゼチジン−3−イル)エステル5−イソプロピルエステル(以下、アゼルニジピンという)は、優れたカルシウムチャンネル拮抗剤であり、高血圧症および心疾患等の治療もしくは予防のための医薬として有用であることが知られている(特許文献2)。
アゼルニジピンは、カルブロック(登録商標)錠として販売されており、有効成分としてアゼルニジピン8mg又は16mgを含有し、添加物としてD−マンニトール、カルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、炭酸水素ナトリウム、ポリソルベート80、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルセルロース、タルク、ステアリン酸マグネシウムを含有する。
オルメサルタンメドキソミル及びアゼルニジピンを組み合わせた医薬が知られている(特許文献3)。
さらに、オルメサルタンメドキソミル及びアゼルニジピンを組み合わせた医薬の溶出性を改善する方法として、それぞれの有効成分を製剤中に分離して配合する方法(特許文献4)、さらに、両主薬に対して不活性な層を挟んだ三層錠とする方法(特許文献5)が知られている。
また、オルメサルタンメドキソミル及びアゼルニジピンを組み合わせた医薬の安定性を改善する方法として、両主薬に対して不活性な層を挟んだ三層錠とする方法(特許文献6)が知られている。
特許第2082519号公報(米国特許第5,616,599号公報) 特許第1666755号公報(米国特許第4,772,596号公報) 国際公開第2004/067003号パンフレット 特表2008-543729公報 国際公開第2008/078729号パンフレット 国際公開第2008/078726号パンフレット
本発明は、主薬であるオルメサルタンメドキソミル及びアゼルニジピンの安定性と溶出性が良好な配合製剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンを分離して配合する製剤を製造する際に、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量を制御することにより、配合製剤中のオルメサルタンメドキソミルの化学的安定性と溶出性を改善できることを見出した。また、オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンを分離して配合する製剤を製造する際に、アゼルニジピンを主薬として含む層に混入するオルメサルタンメドキソミルの量を制御することにより、配合製剤中のアゼルニジピンの化学的安定性を改善できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、完成されたものである。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが互いに接触しないように分離配合されている固形製剤の製造方法であって、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量が該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して4.5質量%以下となるように制御することを特徴とする前記の方法。
(2)さらに、アゼルニジピンを主薬として含む層に混入するオルメサルタンメドキソミルの量が該層中のアゼルニジピンに対して36.2質量%以下となるように制御する(1)記載の方法。
(3)固形製剤が錠剤の形態である(1)又は(2)記載の方法。
(4)錠剤が多層錠であって、オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが別々の層に配合される(3)記載の方法。
(5)アゼルニジピンを主薬として含む層とオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層の間に中間層を形成する(4)記載の方法。
(6)洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程を1以上含む(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
(7)アゼルニジピンを主薬として含む層を形成した後に、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する(4)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8)オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成した後に、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する(4)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(9)洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の後に行われる(7)記載の方法。
(10)洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の前に行われる(7)記載の方法。
(11)洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の前及びオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の後に行われる(7)記載の方法。
(12)洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の前に行われる(8)記載の方法。
(13)洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の後に行われる(8)記載の方法。
(14)洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の後及びオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の前に行われる(8)記載の方法。
(15)洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、固形製剤の打錠工程の1サイクルが終了する毎に行われる(7)又は(8)記載の方法。
(16)オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが互いに接触しないように分離配合されている固形製剤の安定化方法であって、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量が該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して4.5質量%以下となるように制御することを特徴とする前記の方法。
(17)オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが互いに接触しないように分離配合されている固形製剤の溶出性改善方法であって、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量が該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して2.0質量%以下となるように制御することを特徴とする前記の方法。
(18)固形製剤が高血圧症治療及び/又は予防のためのものである(1)〜(17)のいずれかに記載の方法。
(19)オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが互いに接触しないように分離配合されている固形製剤であって、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量が該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して4.5質量%以下であることを特徴とする前記の製剤。
本発明によれば、主薬であるオルメサルタンメドキソミル及びアゼルニジピンの安定性と溶出性が良好な配合製剤を提供することができる。
実施例1、2、3、4で用いた製剤を40℃75%相対湿度下において保存し、各時点におけるオルメサルタンメドキソミル分解物量を測定した結果を示す。 実施例1、2、3、4で用いた製剤を40℃75%相対湿度下において保存し、各時点におけるオルメサルタンメドキソミル溶出率を測定した結果を示す。 実施例5、6、7、8で用いた製剤を40℃75%相対湿度下において保存し、各時点におけるオルメサルタンメドキソミル分解物量を測定した結果を示す。 実施例5、6、7、8で用いた製剤を40℃75%相対湿度下において保存し、各時点におけるオルメサルタンメドキソミル溶出率を測定した結果を示す。 錠剤1、2、3、4及び錠剤5、6、7、8における、オルメサルタン メドキソミル層に混入するアゼルニジピン原薬量(対オルメサルタン メドキソミル原薬量 質量%)とオルメサルタン メドキソミル分解物増加率(40℃75%相対湿度において6箇月保存した場合の分解物量から保存開始時の分解物量を減じた値)の関係を示す。図中OMはオルメサルタン メドキソミル、AZはアゼルニジピンを示す。 錠剤1、2、3、4及び錠剤5、6、7、8における、オルメサルタン メドキソミル層に混入するアゼルニジピン原薬量(対オルメサルタン メドキソミル原薬量 質量%)とオルメサルタン メドキソミル溶出低下率(保存開始時の溶出率から40℃75%相対湿度において6箇月保存した場合の溶出率を減じた値)の関係を示す。図中OMはオルメサルタン メドキソミル、AZはアゼルニジピンを示す。 実施例1、4、9で用いた製剤を40℃75%相対湿度下において保存し、各時点におけるオルメサルタンメドキソミル分解物量を測定した結果を示す。 実施例1、4、9で用いた製剤を40℃75%相対湿度下において保存し、各時点におけるオルメサルタンメドキソミル溶出率を測定した結果を示す。 実施例5、8、10で用いた製剤を40℃75%相対湿度下において保存し、各時点におけるオルメサルタンメドキソミル分解物量を測定した結果を示す。 実施例5、8、10で用いた製剤を40℃75%相対湿度下において保存し、各時点におけるオルメサルタンメドキソミル溶出率を測定した結果を示す。 錠剤1、9及び錠剤5、10における、アゼルニジピン層に混入するオルメサルタン メドキソミル原薬量(対アゼルニジピン原薬量 質量%)とオルメサルタン メドキソミル分解物増加率(40℃75%相対湿度において6箇月保存した場合の分解物量から保存開始時の分解物量を減じた値)の関係を示す。図中OMはオルメサルタン メドキソミル、AZはアゼルニジピンを示す。 錠剤1、9及び錠剤5、10における、アゼルニジピン層に混入するオルメサルタン メドキソミル原薬量(対アゼルニジピン原薬量 質量%)とオルメサルタン メドキソミル溶出低下率(保存開始時の溶出率から40℃75%相対湿度において6箇月保存した場合の溶出率を減じた値)の関係を示す。図中OMはオルメサルタン メドキソミル、AZはアゼルニジピンを示す。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが互いに接触しないように分離配合されている固形製剤の製造方法を提供する。この方法では、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量が該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して4.5質量%以下となるように制御する。
また、本発明は、オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが互いに接触しないように分離配合されている固形製剤であって、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量が該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して4.5質量%以下であることを特徴とする前記の製剤も提供する。
図5に示すように、オルメサルタンメドキソミル10 mgとアゼルニジピン8 mgが配合されている配合錠(錠剤1〜4)において、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量を該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して4.5質量%以下となるように制御すれば、40℃6箇月保存後の固形製剤中に生成するオルメサルタンメドキソミルの類縁化合物の保存開始時からの増加率を許容値(1.5%)以下にすることができる(オルメサルタンメドキソミルの化学的安定性の改善)。また、オルメサルタンメドキソミル20 mgとアゼルニジピン16 mgが配合されている配合錠(錠剤5〜8)において、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量を該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して3.6質量%以下となるように制御すれば、固形製剤中に生成するオルメサルタンメドキソミルの類縁化合物の保存開始時からの増加率を許容値(1.5%)以下にすることができる。
従って、本発明は、オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが互いに接触しないように分離配合されている固形製剤の安定化方法であって、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量が該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して4.5質量%以下となるように制御することを特徴とする前記の方法も包含する。
図6に示すように、オルメサルタンメドキソミル10 mgとアゼルニジピン8 mgが配合されている配合錠(錠剤1〜4)において、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量を該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して2.0質量%以下となるように制御すれば、40℃6箇月保存後の固形製剤中のオルメサルタンメドキソミルの保存開始時からの溶出低下率を許容値(20%)以下にすることができる(オルメサルタンメドキソミルの溶出性の改善)。また、オルメサルタンメドキソミル20 mgとアゼルニジピン16 mgが配合されている配合錠(錠剤5〜8)において、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量を該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して0.8質量%以下となるように制御すれば、固形製剤中のオルメサルタンメドキソミルの保存開始時からの溶出低下率を許容値(20%)以下にすることができる。
従って、本発明は、オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが互いに接触しないように分離配合されている固形製剤の溶出性改善方法であって、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量が該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して2.0質量%以下となるように制御することを特徴とする前記の方法も包含する。
また、アゼルニジピンを主薬として含む層に混入するオルメサルタンメドキソミルの量は該層中のアゼルニジピンに対して36.2質量%以下となるように制御するとよい。
図11に示すように、オルメサルタンメドキソミル10 mgとアゼルニジピン8 mgが配合されている配合錠(錠剤1、9)において、アゼルニジピンを主薬として含む層に混入するオルメサルタンメドキソミルの量を該層中のアゼルニジピンに対して17.2質量%以下となるように制御すれば、40℃6箇月保存後の固形製剤中に生成するオルメサルタンメドキソミルの類縁化合物の保存開始時からの増加率を許容値(1.5%)以下にすることができる(オルメサルタンメドキソミルの化学的安定性の改善)。また、オルメサルタンメドキソミル20 mgとアゼルニジピン16 mgが配合されている配合錠(錠剤5、10)において、アゼルニジピンを主薬として含む層に混入するオルメサルタンメドキソミルの量を該層中のアゼルニジピンに対して36.2質量%以下となるように制御すれば、40℃6箇月保存後の固形製剤中に生成するオルメサルタンメドキソミルの類縁化合物の保存開始時からの増加率を許容値(1.5%)以下にすることができる。
図12に示すように、オルメサルタンメドキソミル10 mgとアゼルニジピン8 mgが配合されている配合錠(錠剤1、9)において、アゼルニジピンを主薬として含む層に混入するオルメサルタンメドキソミルの量が該層中のアゼルニジピンに対して10.417質量%であっても、40℃6箇月保存後の固形製剤中のオルメサルタンメドキソミルの溶出低下率は観察されなかった。また、オルメサルタンメドキソミル20 mgとアゼルニジピン16 mgが配合されている配合錠(錠剤5、10)において、アゼルニジピンを主薬として含む層に混入するオルメサルタンメドキソミルの量が該層中のアゼルニジピンに対して10.417質量%であっても、40℃6箇月保存後の固形製剤中のオルメサルタンメドキソミルの溶出低下率は観察されなかった。
本発明において、固形製剤は錠剤の形態であるとよい。錠剤は、多層錠であって、オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが別々の層に配合されるとよい。多層錠としては、第1層と第2層を有する二層錠、第1層と第2層の間に中間層を有する三層錠、内核と外層を有する有核錠、内核と外層の間に中間層を有する有核錠などを例示することができる。アゼルニジピンを主薬として含む層とオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層の間に中間層を有する錠剤が好ましい。
二層錠について、第1層と第2層の質量比は、1:5〜5:1であるとよく、好ましくは、1:3〜3:1であり、より好ましくは、1:1〜2:1である。三層錠について、中間層の質量は、第1層と第2層の質量の合計に対して、1〜950%であるとよく、好ましくは、4〜320%であり、より好ましくは、5〜63%である。
有核錠について、内核と外層の質量比は、1:7〜1:1であるとよく、好ましくは、3:13〜3:8であり、より好ましくは、6:13〜3:4である。中間層を有する有核錠について、中間層の質量は、内核と外層の質量の合計に対して、10〜70%であるとよく、好ましくは、15〜45%であり、より好ましくは、26〜36%である。
錠剤は、割線を有してもよい。
錠剤は、刻印を有してもよい。
固形製剤一投与単位(例えば、錠剤一錠)中のオルメサルタンメドキソミルの含有量は、5 mg-80 mgであるとよく、好ましくは、10 mg-40 mgであり、アゼルニジピンの含有量は、8 mg-32 mgであるとよく、好ましくは、8 mg-16 mgである。
オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンの含有量の比率は、質量比で、1:50乃至50:1の範囲内であるとよく、好ましくは、1:5乃至5:1であり、最も好ましくは、オルメサルタンメドキソミル/アゼルニジピンを20 mg/16 mg又は10 mg/8 mg含有する錠剤である。
オルメサルタンメドキソミルは、RNH-6270のイミダゾール基の第5位のカルボン酸がメドキソミルエステルとなったものであり、消化管内で加水分解され、活性代謝物であるRNH-6270となる。すなわち、オルメサルタンメドキソミルはプロドラックである。
アゼルニジピンは、それ自体が活性体であるが、酸付加塩を形成することができ、これらの酸付加塩を使用してもよい。アゼルニジピンの酸付加塩の酸部分は、アゼルニジピンと酸付加塩を形成し得る酸であれば特に限定はなく、そのような酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、または、ナフタレンスルホン酸であり得、好適には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、又は、ナフタレンスルホン酸であり、より好適には、臭化水素酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、または、ナフタレンスルホン酸であり、さらに好適には、臭化水素酸、メタンスルホン酸、または、p‐トルエンスルホン酸であり、さらにより好適には、臭化水素酸またはメタンスルホン酸であり、最も好適には、臭化水素酸である。
固形製剤は、さらに、薬理学的に許容される賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、乳化剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤等の添加剤を含んでもよい。
賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール若しくはソルビトールのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α−澱粉若しくはデキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;又はプルランのような有機系賦形剤;或いは、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム若しくはメタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;又は、硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤を挙げることができる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム若しくはステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーズワックス若しくはゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;D,L−ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム若しくはラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸若しくは珪酸水和物のような珪酸類;又は、上記澱粉誘導体を挙げることができる。
結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、又は、前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができる。
崩壊剤としては、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム若しくは内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;架橋ポリビニルピロリドン;又は、カルボキシメチルスターチ若しくはカルボキシメチルスターチナトリウムのような化学修飾されたデンプン・セルロース類;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α−澱粉若しくはデキストリンのような澱粉誘導体を挙げることができる。
乳化剤としては、例えば、ベントナイト若しくはビーガムのようなコロイド性粘土;水酸化マグネシウム若しくは水酸化アルミニウムのような金属水酸化物;ラウリル硫酸ナトリウム若しくはステアリン酸カルシウムのような陰イオン界面活性剤;塩化ベンザルコニウムのような陽イオン界面活性剤;又は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル若しくはショ糖脂肪酸エステルのような非イオン界面活性剤を挙げることができる。
安定剤としては、例えば、メチルパラベン若しくはプロピルパラベンのようなパラヒドロキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール若しくはフェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール若しくはクレゾールのようなフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;又は、ソルビン酸を挙げることができる。
矯味矯臭剤としては、例えば、サッカリンナトリウム若しくはアスパルテームのような甘味料;クエン酸、リンゴ酸若しくは酒石酸のような酸味料;又は、メントール、レモン若しくはオレンジのような香料を挙げることができる。
希釈剤としては、例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、スクロース、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶性セルロース、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム又はこれらの混合物を挙げることができる。
固形製剤が中間層を有する場合、中間層は、賦形剤を含有するとよい。賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール若しくはソルビトールのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α−澱粉若しくはデキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;又はプルランのような有機系賦形剤;或いは、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム若しくはメタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;又は、硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤を挙げることができる。必要に応じて滑沢剤を含有しても良い。 滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム若しくはステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーズワックス若しくはゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;D,L−ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム若しくはラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸若しくは珪酸水和物のような珪酸類;又は、上記澱粉誘導体を挙げることができる。
また、さらに必要に応じて、適宜の薬理学的に許容される結合剤、崩壊剤、乳化剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤等の添加剤を含むことができる。結合剤、崩壊剤、乳化剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤は上記の通りである。
固形製剤が錠剤である場合、錠剤は、コーティングを有してもよい。コーティングは、フィルム層であるとよく、フィルム層は、70μm以下の膜厚であるとよく、好ましくは、60μm以下の膜厚であり、より好ましくは、50μm以下の膜厚である。フィルム層の材料としては、酸化チタン、タルク、マクロゴール、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化鉄などを例示することができる。
コーティングは、例えば、フィルムコーティング装置を用いて行われ、フィルムコーティング基剤としては、例えば、糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤などが挙げられる。
糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、プルラン、などから選ばれる1種または2種以上を組み合わせて用いることもできる。
水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー、ポリビニルアルコール−アクリル酸−メタクリル酸メチルコポリマー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、マクロゴールなどの合成高分子;プルランなどの多糖類などが挙げられる。
腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース誘導体;メタアクリル酸コポリマーL、メタアクリル酸コポリマーLD、メタアクリル酸コポリマーSなどのアクリル酸誘導体;セラックなどの天然物などが挙げられる。
徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えば、エチルセルロースなどのセルロース誘導体;アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・共重合体乳濁液などのアクリル酸誘導体などが挙げられる。
上記コーティング基剤は、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、さらに必要に応じて、適宜の薬理学的に許容される可塑剤、賦形剤、滑沢剤、隠蔽剤、着色剤、防腐剤等の添加剤を含むことができる。
固形製剤は、高血圧症治療又は予防のための製剤として利用することができる。また、固形製剤は、高血圧症に由来する疾患(例えば、心臓疾患[狭心症、心筋梗塞、不整脈、心不全若しくは心肥大]、腎臓疾患[糖尿病性腎症、糸球体腎炎若しくは腎硬化症]又は脳血管性疾患[脳梗塞若しくは脳出血]など)の治療又は予防のために利用することもできる。
固形製剤が錠剤である場合、錠剤は以下のようにして製造することができる。
製剤の製造方法としては、Powder Technology and Pharmaceutical Processes (D. Chulia他, Elsevier Science Pub Co (December 1, 1993)、347-401頁、473-492頁)のような刊行物に記載されている一般的な方法を用いて製造すればよく、特別な制限は設けない。
製剤技術分野において慣用の方法に従って造粒することにより、有効成分を含有する顆粒を調製することができ、あるいは、有効成分を添加剤と混合することにより、有効成分を含有する顆粒を調製することができる。ここで、造粒は、湿式造粒法、乾式造粒法あるいは加熱造粒法のいずれの方法によっても行うことができ、具体的には、高速攪拌造粒機、流動造粒乾燥機、押し出し造粒機、ローラーコンパクターなどを用いて行われる。また、造粒の後、必要により乾燥、整粒などの操作を行ってもよい。
多層錠は、例えば、それ自体公知の方法で、有効成分を含む各層を直接圧縮成形するか、あるいは、有効成分を含む各層をそれぞれ通常の湿式顆粒化又は乾式顆粒化(圧縮)技法によって製造し、次いで、各層を圧縮成形することにより、製造することができる。アゼルニジピンを主薬として含む層とオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層が別々に形成されることが好ましい。また、アゼルニジピンを主薬として含む層とオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層の間に中間層が形成されることが好ましい。打錠工程は、洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程を1以上含むとよい。洗浄粉体としては、製薬上又は食品製造用に許容される不活性担体、特に製造される錠剤などの圧縮成形品の成分として配合される不活性担体が好ましい。洗浄粉体は、粒子径の小さな粉末であってもよいし、適度の粒子径、例えば平均粒子径が5μmから1000μm程度の顆粒であってもよいし、これら粉末と顆粒の混合物であってもよいが、平均粒子径が10μmから800μm程度の粉末及び顆粒の混合物であるのが好ましい。洗浄粉体は、撹拌翼により擦りつけられる状態になることから、撹拌翼による押圧にもよるが、ある程度の強度を有している粉体であることが好ましい。このような粉体を不活性担体成分によって製造することが困難な場合には、乳糖などの不活性な成分の粉末を用いて造粒することもできる。洗浄粉体で打錠機の盤面を洗浄することにより、打錠機の盤面に残存又は固着していた不用粉体(主薬を含有する)を除去することができる。使用済みの洗浄粉体は、残存不用粉体とともに、吸引などの方法により排出するとよい。
アゼルニジピンを主薬として含む層とオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層は、どちらを先に形成してもよい。
アゼルニジピンを主薬として含む層を形成した後に、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する場合、洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程は、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の後、あるいは、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の前に行われるとよい。好適には、洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程は、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の前及びオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の後に行われる。
オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成した後に、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する場合、洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程は、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の前、あるいは、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の後に行われるとよい。好適には、洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程は、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の後及びオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の前に行われる。
洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程は、固形製剤の打錠工程の1サイクルが終了する毎に行われるとよい。
アゼルニジピンを含む第1層、オルメサルタンメドキソミルを含む第2層、その間に中間層を有する三層錠を製造する場合、圧縮圧は、1〜40kNが適当であり、5〜35kNが好ましく、10〜30kNがより好ましい。有核錠は、例えば、それ自体公知の方法で内核部となる内核錠を作成し、次いで、有核打錠機を用いて該内核錠を外層部で被覆することにより製造することができる。
錠剤のコーティングは、例えば、フィルムコーティング装置を用いて行われるが、一般的なコーティング装置を用いて製造すればよく、特別な制限は設けない。
錠剤1錠の質量は、50〜2000mgが適当であり、200〜800mgが好ましく、300〜600mgがより好ましい。
錠剤1錠の表面積は、30〜1000mm2が適当であり、100〜700mm2が好ましく、200〜500mm2がより好ましい。
錠剤1錠の体積は、30〜1000mm3が適当であり、100〜600mm3が好ましく、200〜400mm3がより好ましい。
錠剤の密度は、0.5〜2.5mg/mm3が適当であり、1.0〜1.7mg/mm3が好ましく、1.3〜1.4mg/mm3がより好ましい。
錠剤の硬度は、2〜30kgが適当であり、4〜20kgが好ましく、5〜15kgがより好ましい。
錠剤の摩損度は、0.0〜3.0%が適当であり、0.0〜2.0%が好ましく、0.0〜1.0%がより好ましい。
固形製剤の溶出率は、主薬の溶出規格値を満たすものであるとよい。例えば、アゼルニジピンについては、45分後の溶出率が75%以上であるとよい。オルメサルタンメドキソミルについては、30分後の溶出率が70%以上であるとよい。
固形製剤の安定性は、主薬の分解物生成量の安定性規格を満たすものであるとよい。例えば、オルメサルタンメドキソミルの分解物生成量は、40℃6か月保存後で2.0%以下であるとよい。アゼルニジピンの分解物生成量は、40℃6か月保存後で1.0%以下であるとよい。
以下に、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕アゼルニジピン顆粒がオルメサルタンメドキソミル層に混入していない錠剤の製造
以下の表1に示す成分とそれらの量を用いて、混合顆粒1を作製した。アゼルニジピンとD−マンニトールを各々1:1(質量比)秤量し、対流式ミキサー(ヘンシェルミキサー)を用いて3分間混合後、混合物をインパクトミル(アトマイザー)にて粉砕した。また、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸を対流式ミキサー(ヘンシェルミキサー)を用いて混合した後、この混合物にポリソルベート80を注加し、ポリソルベート80吸着末を得た。得られたアゼルニジピン粉砕物、ポリソルベート80吸着末、D−マンニトール、カルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、炭酸水素ナトリウム、軽質無水ケイ酸を高速撹拌造粒機(バーチカルグラニュレーター)にて混合し、ヒドロキシプロピルセルロースの水溶液(固形分濃度6.5%)を加え高速撹拌造粒機(バーチカルグラニュレーター)にて7.5分間造粒を行った。得られた練合物をスクリーニングミル(コーミル)を用いて製顆し、入風温度90℃の流動層乾燥機(グラット)にて乾燥させた後、スクリーニングミル(コーミル)にて顆粒を整粒し、顆粒1を得た。顆粒1、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウムを表1に示す割合にて秤量し、タンブルミキサー(トートコンテナ)を用いて混合することにより混合顆粒1を得た。
次に表2に示す処方にて、乳糖(造粒粉末)、結晶セルロース・軽質無水珪酸 スプレードライ品、ステアリン酸マグネシウムを秤量し、タンブルミキサー(トートコンテナ)にて10分間混合することにより混合顆粒2を得た。
次に表3に示す成分とそれらの量を用いて、混合顆粒3を作製した。オルメサルタンメドキソミル、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、乳糖をタンブルミキサー(トートコンテナ)を用いて混合した。得られた混合物を高速撹拌造粒機(バーチカルグラニュレーター)を用いて精製水を注加し3分間撹拌し、造粒した。得られた造粒物をスクリーニングミル(コーミル)を用いて製顆し、入風温度90℃の流動層乾燥機(グラット)にて乾燥させた後、インパクトミル(スーパークリーンミル)にて整粒し、顆粒3を得た。顆粒3およびステアリン酸マグネシウムを表3に示す割合にて秤量し、タンブルミキサー(トートコンテナ)を用いて混合して混合顆粒3を得た。
次に、混合顆粒1を1層目に160mg、混合顆粒2を2層目に100mg、混合顆粒3を3層目に120mgとなるよう充填調整し、多層錠剤圧縮機にて直径9.5mmの丸型杵を用いて、18kNの圧縮圧で成形打錠した。得られた打錠品にポリビニルアルコール(部分けん化)、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、精製水からなるコーティング溶液(固形分濃度:20%)をコーティング機(ハイコーター)でコーティングし、錠剤1を得た。得られた錠剤1を40℃75%相対湿度下に6ヵ月間保存し、類縁物質、溶出性を測定した。
結果をそれぞれ、表A、図1及び表B、図2に示す。
〔実施例2〕アゼルニジピン顆粒2mgがオルメサルタンメドキソミル層に混入した錠剤の製造
以下の表4に示す処方にて、混合顆粒1、混合顆粒3を秤量し、V型混合機にて10分間混合することにより混合顆粒4を得た。
次に、混合顆粒1を1層目に160mg、混合顆粒2を2層目に100mg、混合顆粒4を3層目に122mgとなるよう充填調整し、多層錠剤圧縮機にて直径9.5mmの丸型杵を用いて、18kNの圧縮圧で成形打錠した。得られた打錠品にポリビニルアルコール(部分けん化)、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、精製水からなるコーティング溶液(固形分濃度:20%)をコーティング機(ハイコーター)でコーティングし、錠剤2を得た。得られた錠剤2を40℃75%相対湿度下に6ヵ月間保存し、類縁物質、溶出性を測定した。
結果をそれぞれ、表A、図1及び表B、図2に示す。
〔実施例3〕アゼルニジピン顆粒5mgがオルメサルタンメドキソミル層に混入した錠剤の製造
以下の表5に示す処方にて、混合顆粒1、混合顆粒3を秤量し、V型混合機にて10分間混合することにより混合顆粒5を得た。
次に、混合顆粒1を1層目に160mg、混合顆粒2を2層目に100mg、混合顆粒5を3層目に125mgとなるよう充填調整し、多層錠剤圧縮機にて直径9.5mmの丸型杵を用いて、18kNの圧縮圧で成形打錠した。得られた打錠品にポリビニルアルコール(部分けん化)、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、精製水からなるコーティング溶液(固形分濃度:20%)をコーティング機(ハイコーター)でコーティングし、錠剤3を得た。得られた錠剤3を40℃75%相対湿度下に6ヵ月間保存し、類縁物質、溶出性を測定した。
結果をそれぞれ、表A、図1及び表B、図2に示す。
〔実施例4〕アゼルニジピン顆粒10mgがオルメサルタンメドキソミル層に混入した錠剤の製造
以下の表6に示す処方にて、混合顆粒1、混合顆粒3を秤量し、V型混合機にて10分間混合することにより混合顆粒6を得た。
次に、混合顆粒1を1層目に160mg、混合顆粒2を2層目に100mg、混合顆粒6を3層目に130mgとなるよう充填調整し、多層錠剤圧縮機にて直径9.5mmの丸型杵を用いて、18kNの圧縮圧で成形打錠した。得られた打錠品にポリビニルアルコール(部分けん化)、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、精製水からなるコーティング溶液(固形分濃度:20%)をコーティング機(ハイコーター)でコーティングし、錠剤4を得た。得られた錠剤4を40℃75%相対湿度下に6ヵ月間保存し、類縁物質、溶出性を測定した。
結果をそれぞれ、表A、図1及び表B、図2に示す。
〔実施例5〕アゼルニジピン顆粒がオルメサルタンメドキソミル層に混入していない錠剤の製造
以下の表7に示す成分とそれらの量を用いて、混合顆粒7を作製した。アゼルニジピンとD−マンニトールを各々1:1(質量比)秤量し、対流式ミキサー(ヘンシェルミキサー)を用いて3分間混合後、混合物をインパクトミル(アトマイザー)にて粉砕した。また、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸を対流式ミキサー(ヘンシェルミキサー)を用いて混合した後、この混合物にポリソルベート80を注加し、ポリソルベート80吸着末を得た。得られたアゼルニジピン粉砕物、ポリソルベート80吸着末、D−マンニトール、カルメロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、炭酸水素ナトリウム、軽質無水ケイ酸を高速撹拌造粒機(バーチカルグラニュレーター)にて混合し、ヒドロキシプロピルセルロースの水溶液(固形分濃度6.5%)を加え高速撹拌造粒機(バーチカルグラニュレーター)にて7.5分間造粒を行った。得られた練合物をスクリーニングミル(コーミル)を用いて製顆し、入風温度90℃の流動層乾燥機(グラット)にて乾燥させた後、スクリーニングミル(コーミル)にて顆粒を整粒し、顆粒7を得た。顆粒7、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウムを表7に示す割合にて秤量し、タンブルミキサー(トートコンテナ)を用いて混合することにより混合顆粒7を得た。
次に表8に示す成分とそれらの量を用いて、混合顆粒8を作製した。オルメサルタンメドキソミル、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、乳糖をタンブルミキサー(トートコンテナ)を用いて混合した。得られた混合物を高速撹拌造粒機(バーチカルグラニュレーター)を用いて精製水を注加し3分間撹拌し、造粒した。得られた造粒物をスクリーニングミル(コーミル)を用いて製顆し、入風温度90℃の流動層乾燥機(グラット)にて乾燥させた後、インパクトミル(スーパークリーンミル)にて整粒し、顆粒8を得た。顆粒8およびステアリン酸マグネシウムを表8に示す割合にて秤量し、タンブルミキサー(トートコンテナ)を用いて混合して混合顆粒8を得た。
次に、混合顆粒7を1層目に260mg、混合顆粒2を2層目に100mg、混合顆粒8を3層目に120mgとなるよう充填調整し、多層錠剤圧縮機にて長径14mm、短径6.5mmの異形杵を用いて、25kNの圧縮圧で成形打錠した。得られた打錠品にポリビニルアルコール(部分けん化)、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、精製水からなるコーティング溶液(固形分濃度:20%)をコーティング機(ハイコーター)でコーティングし、錠剤5を得た。得られた錠剤4を40℃75%相対湿度下に6ヵ月間保存し、類縁物質、溶出性を測定した。結果をそれぞれ、表C、図3及び表D、図4に示す。
〔実施例6〕アゼルニジピン顆粒2mgがオルメサルタンメドキソミル層に混入した錠剤の製造
以下の表9に示す処方にて、混合顆粒7、混合顆粒8を秤量し、V型混合機にて10分間混合することにより混合顆粒9を得た。
次に、混合顆粒7を1層目に260mg、混合顆粒2を2層目に100mg、混合顆粒9を3層目に122mgとなるよう充填調整し、多層錠剤圧縮機にて長径14mm、短径6.5mmの異形杵を用いて、25kNの圧縮圧で成形打錠した。得られた打錠品にポリビニルアルコール(部分けん化)、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、精製水からなるコーティング溶液(固形分濃度:20%)をコーティング機(ハイコーター)でコーティングし、錠剤6を得た。得られた錠剤6を40℃75%相対湿度下に6ヵ月間保存し、類縁物質、溶出性を測定した。
結果をそれぞれ、表C、図3及び表D、図4に示す。
〔実施例7〕アゼルニジピン顆粒5mgがオルメサルタンメドキソミル層に混入した錠剤の製造
以下の表10に示す処方にて、混合顆粒7、混合顆粒8を秤量し、V型混合機にて10分間混合することにより混合顆粒10を得た。
次に、混合顆粒7を1層目に260mg、混合顆粒2を2層目に100mg、混合顆粒10を3層目に125mgとなるよう充填調整し、多層錠剤圧縮機にて長径14mm、短径6.5mmの異形杵を用いて、25kNの圧縮圧で成形打錠した。得られた打錠品にポリビニルアルコール(部分けん化)、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、精製水からなるコーティング溶液(固形分濃度:20%)をコーティング機(ハイコーター)でコーティングし、錠剤7を得た。得られた錠剤7を40℃75%相対湿度下に6ヵ月間保存し、類縁物質、溶出性を測定した。
結果をそれぞれ、表C、図3及び表D、図4に示す。
〔実施例8〕アゼルニジピン顆粒10mgがオルメサルタンメドキソミル層に混入した錠剤の製造
以下の表11に示す処方にて、混合顆粒7、混合顆粒8を秤量し、V型混合機にて10分間混合することにより混合顆粒11を得た。
次に、混合顆粒7を1層目に260mg、混合顆粒2を2層目に100mg、混合顆粒11を3層目に130mgとなるよう充填調整し、多層錠剤圧縮機にて長径14mm、短径6.5mmの異形杵を用いて、25kNの圧縮圧で成形打錠した。得られた打錠品にポリビニルアルコール(部分けん化)、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、精製水からなるコーティング溶液(固形分濃度:20%)をコーティング機(ハイコーター)でコーティングし、錠剤8を得た。得られた錠剤8を40℃75%相対湿度下に6ヵ月間保存し、類縁物質、溶出性を測定した。結果をそれぞれ、表C、図3及び表D、図4に示す。
表A、B、C、D、図1、2、3、4より、錠剤1、2、3、4、5、6、7、8は混入量に依存してオルメサルタン メドキソミル分解物が上昇し、オルメサルタン メドキソミル溶出率は低下することが判明した。
そこで、40℃75%相対湿度下6ヶ月保存後のオルメサルタン メドキソミル分解物量から保存開始時のオルメサルタン メドキソミル分解物量を減じた値を分解物増加量とし、表Eに示す。また、分解物増加量とアゼルニジピン(AZ)顆粒がオルメサルタン メドキソミル(OM)顆粒に混入する量との関係を図5に示す。同様に、保存開始時のオルメサルタン メドキソミル溶出率から40℃75%相対湿度下6ヶ月保存後のオルメサルタン メドキソミル溶出率を減じた値を溶出低下量とし、表Fに示す。また、溶出低下量とアゼルニジピン(AZ)顆粒がオルメサルタン メドキソミル(OM)顆粒に混入する量との関係を図6に示す。
表E、F、図5、6より錠剤1,2,3,4で検討したようなオルメサルタン メドキソミル、アゼルニジピンをそれぞれ10mg、8mg含有する製剤においては、アゼルニジピン顆粒がオルメサルタン メドキソミル顆粒に品質上許容できる混入量は、分解物増加量及び溶出低下量の観点で考察する必要がある。分解物増加量の観点においては、オルメサルタン メドキソミルを主薬として含む層に混入しても品質上許容できるアゼルニジピンの量(該層中のオルメサルタン メドキソミルに対する割合)は、図5に示す近似直線から、5.0%質量%以下であり、好ましくは4.51質量%以下、さらに好ましくは3.42質量%以下、さらに好ましくは3.31質量%以下、さらに好ましくは2.11質量%以下、最も好適には0質量%である。また、溶出低下量の観点においては、オルメサルタン メドキソミルを主薬として含む層に混入しても許容できるアゼルニジピンの量(該層中のオルメサルタン メドキソミルに対する割合)は、図6に示す近似直線から、5.0質量%以下であり、好ましくは3.42質量%以下、さらに好ましくは2.02質量%以下、さらに好ましくは0.62質量%以下であり、最も好適には0質量%である。
同様に、オルメサルタン メドキソミル、アゼルニジピンをそれぞれ20mg、16mg含有する製剤においては、アゼルニジピン顆粒がオルメサルタン メドキソミル顆粒に品質上許容できる混入量は、分解物増加量及び溶出低下量の観点で考察する必要がある。分解物増加量の観点においては、オルメサルタン メドキソミルを主薬として含む層に混入しても品質上許容できるアゼルニジピンの量(該層中のオルメサルタン メドキソミルに対する割合)は、図5に示す近似直線から、4.51%質量%以下であり、好ましくは3.59質量%以下、さらに好ましくは2.04質量%以下、さらに好ましくは1.26質量%以下、さらに好ましくは0.48質量%以下であり、最も好適には0質量%である。また、溶出低下量の観点においては、オルメサルタン メドキソミルを主薬として含む層に混入しても許容できるアゼルニジピンの量(該層中のオルメサルタン メドキソミルに対する割合)は、図6に示す近似直線から、3.0質量%以下であり、好ましくは1.52質量%以下、好ましくは0.76質量%以下、さらに好ましくは0.38質量%以下であり、最も好適には0質量%である。
〔実施例9〕オルメサルタンメドキソミル顆粒10mgがアゼルニジピン層に混入した錠剤の製造
以下の表12に示す処方にて、混合顆粒1、混合顆粒3を秤量し、V型混合機にて10分間混合することにより混合顆粒12を得た。
次に、混合顆粒12を1層目に170mg、混合顆粒2を2層目に100mg、混合顆粒3を3層目に120mgとなるよう充填調整し、多層錠剤圧縮機にて直径9.5mmの丸型杵を用いて、14kNの圧縮圧で成形打錠した。得られた打錠品にポリビニルアルコール(部分けん化)、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、精製水からなるコーティング溶液(固形分濃度:20%)をコーティング機(ハイコーター)でコーティングし、錠剤9を得た。得られた錠剤9を40℃75%相対湿度下に6ヵ月間保存し、類縁物質、溶出性を測定した。結果をそれぞれ、表G、図7及び表H、図8に示す。比較対象として、錠剤1及び錠剤4を併記する。
〔実施例10〕オルメサルタンメドキソミル顆粒10mgがアゼルニジピン層に混入した錠剤の製造
以下の表13に示す処方にて、混合顆粒7、混合顆粒8を秤量し、V型混合機にて10分間混合することにより混合顆粒13を得た。
次に、混合顆粒13を1層目に270mg、混合顆粒2を2層目に100mg、混合顆粒8を3層目に120mgとなるよう充填調整し、多層錠剤圧縮機にて長径14mm、短径6.5mmの異形杵を用いて、25kNの圧縮圧で成形打錠した。得られた打錠品にポリビニルアルコール(部分けん化)、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、精製水からなるコーティング溶液(固形分濃度:20%)をコーティング機(ハイコーター)でコーティングし、錠剤10を得た。得られた錠剤10を40℃75%相対湿度下に6ヵ月間保存し、類縁物質、溶出性を測定した。結果をそれぞれ、表I、図9、及び表J、図10に示す。比較対象として、錠剤5及び錠剤8を併記する。
表G、H、I、J、図7、8、9、10より、錠剤1、9、5、10は混入量に依存してオルメサルタン メドキソミル分解物は上昇するが、オルメサルタン メドキソミル溶出率はほとんど低下しない、もしくは混入量なしの製剤と同程度の低下であることが判明した。
そこで、40℃75%相対湿度下6ヶ月保存後のオルメサルタン メドキソミル分解物量から保存開始時のオルメサルタン メドキソミル分解物量を減じた値を分解物増加量とし、表Kに示す。また、分解物増加量とオルメサルタン メドキソミル(OM)顆粒がアゼルニジピン(AZ)顆粒に混入する量との関係を図11に示す。同様に、保存開始時のオルメサルタン メドキソミル溶出率から40℃75%相対湿度下6ヶ月保存後のオルメサルタン メドキソミル溶出率を減じた値を溶出低下量とし、表Lに示す。また、溶出低下量とオルメサルタン メドキソミル(OM)顆粒がアゼルニジピン(AZ)顆粒に混入する量との関係を図12に示す。
表K、L、図11、12より錠剤1,9で検討したようなオルメサルタン メドキソミル、アゼルニジピンをそれぞれ10mg、8mg含有する製剤、及び、錠剤5,10として検討したようなオルメサルタン メドキソミル、アゼルニジピンをそれぞれ20mg、16mg含有する製剤において、オルメサルタン メドキソミル顆粒がアゼルニジピン顆粒に品質上許容できる混入量は、分解物増加量の観点から考察すればよく、オルメサルタン メドキソミル、アゼルニジピンをそれぞれ10mg、8mg含有する製剤においては、図11に示す近似直線から、アゼルニジピンを主薬として含む層に混入しても許容できるオルメサルタン メドキソミルの量(該層中のアゼルニジピンに対する割合)は、17.198質量%以下であり、好ましくは12.85%質量%以下、さらに好ましくは8.51質量%以下、さらに好ましくは3.30質量%以下であり、最も好適には0質量%である。同様に、オルメサルタン メドキソミル、アゼルニジピンをそれぞれ20mg、16mg含有する製剤において、アゼルニジピンを主薬として含む層に混入しても許容できるオルメサルタン メドキソミルの量(該層中のアゼルニジピンに対する割合)は、図11に示す近似直線から、36.20%質量%以下であり、好ましくは20.86質量%以下、さらに好ましくは13.19質量%以下、さらに好ましくは10.42質量%以下、さらに好ましくは5.52質量%以下であり、最も好適には0質量%である。
〔溶出試験の方法〕
実施例で作製した錠剤1、2、3、4、9の40℃75%相対湿度下での安定性試験検体におけるオルメサルタン メドキソミルの溶出率は、以下に示す溶出試験法により求めた。
溶出試験装置を使用し、試験液として崩壊試験第2液(pH6.8)900 mLを用い、第十五改正日本薬局方溶出試験法第2法(パドル法)により、毎分75 rpmで行った。溶出試験開始30分間後の溶出液30 mLを採取し、孔径0.45 μmのフィルターでろ過した。初めのろ液20 mLを除いて次のろ液を試料溶液とした。別に、オルメサルタンメドキソミル標準物質約30mgを精密に量り、アセトニトリルを加えて溶かし、正確に50 mLとした。更に、この液2 mLを正確に量り、試料溶解液(アセトニトリル / 水混液(9 : 1))を加えて100 mL、標準溶液とした。また、試料溶液中のオルメサルタン メドキソミルの定量に用いた高速液体クロマトグラフィーを次の試験条件とした。
高速液体クロマトグラフィーの試験条件
検出器 :紫外吸光光度計 測定波長:256 nm
カラム :内径4.6 mm、長さ15 cmのステンレス管に5 μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度 :40°C付近の一定温度
移動相 A :0.01 mol / Lリン酸塩緩衝液(pH 4.2)/アセトニトリル混液(4:1)
B :アセトニトリル/0.01 mol / Lリン酸塩緩衝液(pH 4.2)混液(4:1)
グラジエント条件:
流 量 :オルメサルタン メドキソミルの保持時間が約10分になるように調整する
(毎分約1.0mL)
測定時間 :25分間
標準溶液及び試料溶液10 μLにつき、高速液体クロマトグラフィーにより試験を行い、試料溶液のオルメサルタンメドキソミルのピーク面積及びオルメサルタンメドキソミル分解物のピーク面積の和、標準溶液のオルメサルタンメドキソミルピーク面積を求め、そのピーク面積の比から溶出率を求めた。
〔類縁物質の方法〕
実施例で作製した錠剤1、2、3、4、9の40℃75%相対湿度下での安定性試験検体におけるオルメサルタン メドキソミル分解物は、以下に示す試験法にて測定し、オルメサルタンメドキソミルに対する相対保持時間0.2付近の分解物量を算出した。その結果を表に示す。
試験法
標準物質 :オルメサルタンメドキソミル
検出器 :紫外吸光光度計 波長220nm
カラム :内径4.6 mm、長さ10 cmのステンレス管に3 μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相 :A液 0.015mol/Lリン酸二水素カリウム溶液/メタノール/アセトニトリル混液(8:1:1)
B液 アセトニトリル
移動相の送液:直線勾配によるグラジエント分析
流量 :オルメサルタンメドキソミルの保持時間が約10分となるように調整する。
(毎分約1.0 mL)
測定時間 :注入開始から55分間
〔溶出試験の方法〕
実施例で作製した錠剤5、6、7、8、10の40℃75%相対湿度下での安定性試験検体におけるオルメサルタン メドキソミルの溶出率は、以下に示す溶出試験法により求めた。
溶出試験装置を使用し、試験液として崩壊試験第2液(pH6.8)900 mLを用い、第十五改正日本薬局方溶出試験法第2法(パドル法)により、毎分75 rpmで行った。溶出試験開始30分間後の溶出液30 mLを採取し、孔径0.45 μmのフィルターでろ過した。初めのろ液20 mLを除いて次のろ液を試料溶液とした。別に、オルメサルタンメドキソミル標準物質約30mgを精密に量り、アセトニトリルを加えて溶かし、正確に50 mLとした。更に、この液2 mLを正確に量り、試料溶解液(アセトニトリル / 水混液(9 : 1))を加えて50 mLとし、標準溶液とした。また、試料溶液中のオルメサルタン メドキソミルの定量に用いた高速液体クロマトグラフィーを次の試験条件とした。
高速液体クロマトグラフィーの試験条件
検出器 :紫外吸光光度計 測定波長:256 nm
カラム :内径4.6 mm、長さ15 cmのステンレス管に5 μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度 :40°C付近の一定温度
移動相 A :0.01 mol / Lリン酸塩緩衝液(pH 4.2)/アセトニトリル混液(4:1)
B :アセトニトリル/0.01 mol / Lリン酸塩緩衝液(pH 4.2)混液(4:1)
グラジエント条件:
流 量 :オルメサルタン メドキソミルの保持時間が約10分になるように調整する
(毎分約1.0mL)
測定時間 :25分間
標準溶液及び試料溶液につき、10 μLを高速液体クロマトグラフィーにより試験を行い、試料溶液のオルメサルタンメドキソミルのピーク面積及びオルメサルタンメドキソミル分解物のピーク面積の和、標準溶液のオルメサルタンメドキソミルピーク面積を求めピーク面積の比から溶出率を求めた。
〔類縁物質の方法〕
実施例で作製した錠剤5、6、7、8、10の40℃75%相対湿度下での安定性試験検体におけるオルメサルタン メドキソミル分解物は、以下に示す試験法にて測定し、オルメサルタンメドキソミルに対する相対保持時間0.2付近の分解物量を算出した。その結果を表に示す。
試験法
標準物質 :オルメサルタンメドキソミル
検出器 :紫外吸光光度計 波長220nm
カラム :内径4.6 mm、長さ10 cmのステンレス管に3 μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相 :A液 0.015mol/Lリン酸二水素カリウム溶液/メタノール/アセトニトリル混液(8:1:1)
B液 アセトニトリル
移動相の送液:直線勾配によるグラジエント分析
流量 :オルメサルタンメドキソミルの保持時間が約10分となるように調整する。
(毎分約1.0 mL)
測定時間 :注入開始から55分間
本発明によれば、主薬であるオルメサルタンメドキソミル及びアゼルニジピンの安定性と溶出性が良好な配合製剤が得られる。

Claims (18)

  1. オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが互いに接触しないように分離配合されている固形製剤の製造方法であって、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して4.5質量%以下とすることを特徴とし、かつ洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程を1以上含む前記の方法。
  2. さらに、アゼルニジピンを主薬として含む層に混入するオルメサルタンメドキソミルの量が該層中のアゼルニジピンに対して36.2質量%以下とする請求項1記載の方法。
  3. 固形製剤が錠剤の形態である請求項1又は2記載の方法。
  4. 錠剤が多層錠であって、オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが別々の層に配合される請求項3記載の方法。
  5. アゼルニジピンを主薬として含む層とオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層の間に中間層を形成する請求項4記載の方法。
  6. アゼルニジピンを主薬として含む層を形成した後に、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する請求項4又は5に記載の方法。
  7. オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成した後に、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する請求項4又は5に記載の方法。
  8. 洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の後に行われる請求項記載の方法。
  9. 洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の前に行われる請求項記載の方法。
  10. 洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の前及びオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の後に行われる請求項記載の方法。
  11. 洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の前に行われる請求項記載の方法。
  12. 洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の後に行われる請求項記載の方法。
  13. 洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、アゼルニジピンを主薬として含む層を形成する工程の後及びオルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層を形成する工程の前に行われる請求項記載の方法。
  14. 洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程が、固形製剤の打錠成型工程の1サイクルが終了する毎に行われる請求項又は記載の方法。
  15. オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量を該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して2.0質量%以下とする請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが互いに接触しないように分離配合されている固形製剤の安定化方法であって、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して4.5質量%以下とすることを特徴とし、かつ洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程を1以上含む前記の方法。
  17. オルメサルタンメドキソミルとアゼルニジピンが互いに接触しないように分離配合されている固形製剤の溶出性改善方法であって、オルメサルタンメドキソミルを主薬として含む層に混入するアゼルニジピンの量該層中のオルメサルタンメドキソミルに対して2.0質量%以下とすることを特徴とし、かつ洗浄粉体を用いて打錠機の盤面を洗浄する工程を1以上含む前記の方法。
  18. 固形製剤が高血圧症治療及び/又は予防のためのものである請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
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