JP5823978B2 - 低白化の低粘性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

低白化の低粘性エポキシ樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物、ならびに特にコーティング剤、床材、および塗料の仕上げとしてのそれらの使用に関する。
2成分エポキシ樹脂組成物およびコーティング剤としてのそれらの使用は公知である。これらは、通常、エポキシ樹脂を含む樹脂成分、およびエポキシ基、通常、主にポリアミン類と反応性である化合物を含む硬化剤成分から成る。2つの成分は使用のために混合され、周辺温度で硬化する。先行技術による系は、実践に不利ないくつかの特性がある。
特にビスフェノールを基にする最も知られた種類であるエポキシ樹脂は、粘性流体または固体である。コーティング剤用の2成分エポキシ樹脂組成物における使用において、それらは通常2つの成分の良好な混和性および周辺温度での良好な加工性を実現するように希釈される。希釈には、低粘性のエポキシ類、いわゆるエポキシ反応性希釈剤が多くの状況で使用される。しかしながら、これらは高価であり、強い刺激作用がある場合が多く、所望されない様式で硬化した系の強度を低下させる可能性がある。エポキシ樹脂は、有機溶媒で希釈することも可能である。しかしながら、後者は、通常、引火性が高い場合が多く、臭気放出の原因であり、吐気、健康被害、および環境破壊をもたらしかねないため、エポキシ樹脂組成物の加工中および加工後、蒸発により大気中に入り、人間および環境に害を示す、揮発性有機化合物(VOC、揮発性有機化合物)である。
通常硬化剤として使用されるポリアミン類は、1級アミノ基のその含量により、空気からのガス状の二酸化炭素(CO)が水分と組み合わさって、安定した炭酸塩およびカルバミン酸塩を形成し得るという大きな欠点を提示する。したがって、そのようなポリアミン類を基にする硬化剤は、概してクラストが容器上に形成されるため、通常空気中で開けたまま保管されない。一方で、そのような硬化剤は、コーティング剤に使用されるときでも、エポキシ樹脂に混合した後、および硬化中にCOを吸収することができ、これは、変色または染みを伴う粘着性の表面、および更には不完全な硬化等の望ましくない作用をもたらす。当業者は、これらの作用を「白化」と呼ぶ。クラストの形成および白化を抑制し、同時に希釈を実現するために、エポキシ樹脂組成物は、相当量のベンジルアルコールと混合される場合が多いが、これは同じく欠点をもたらす。ベンジルアルコールは比較的臭気がなく、低揮発性を呈するが、それでもVOCであり、よってベンジルアルコール含有組成物がVOCを含まないと断言することはできない。更に、ベンジルアルコールの含量が高いエポキシ樹脂組成物は、特に多孔質基材上に気泡を形成する傾向があり、これらは磨耗への耐性を低下させ、内部空間の放出試験で十分に機能しない。ノニルフェノール等のアルキルフェノール類も白化を抑制するために使用されるが、これらは、毒性に関連するという理由により問題である。
一般に、2級アミノ基は、COと自然反応を起こさないか、またはそれらの炭酸塩およびカルバミン酸塩は安定しない。したがって、主に2級アミノ基を有するポリアミン類は、エポキシ樹脂組成物中でほとんど白化をもたらさない。しかしながら、2級アミノ基のみを含むポリアミン類は、通常、生成するのに費用がかかり、硬化時間が長いため、ほとんど使用されない。一方、付加されたジエポキシを含むポリアミン類ならびにいわゆるポリアミドアミンが使用されることが多い。両方とも主に2級アミノ基に加え1級アミノ基も含み、これらはほとんど白化を示さないが、それらの粘度は通常高いため、希釈されなければならず、これは同様に前述の欠点を伴う。
したがって、本発明の目的は、樹脂成分が非常に扱いやすい粘度を提示し、面塗布においてあまり白化作用を示さず、かつ良質なコーティング剤に硬化する2成分エポキシ樹脂組成物を提供することである。
意外にも、今回、〈態様1〉に記載の2成分エポキシ樹脂組成物がこの目的を実現することが分かった。一方で、アルデヒドは意外にもエポキシ樹脂に非常に相溶性であり、特にアルデヒドが室温で液体である場合、後者を良く希釈するため、樹脂成分の粘度が意外にも低い。一方で、アルデヒドは、化学反応による成分の混合中、COともはや観察可能に反応しなくなるまで1級アミノ基の含量を低下させるため、面塗布においてさえ、本発明による組成物を使用することにより、白化作用はあまり生じない。本プロセスにおいて、アルデヒドは組成物中で共有結合される。硬化中、優れた機械的特性を有する実質的に透明で、光沢があり、非接着型のフィルムが生成される。したがって、本発明は、特に、VOCおよびエポキシ反応性希釈剤の含量を含まないまたはそれらの明らかに低下した含量を含む高品質のエポキシ樹脂コーティング剤を可能にする。
本発明の更なる有利な実施形態は、以下の独立および従属的態様の対象である。
〈態様1〉
少なくとも1つのエポキシ樹脂および少なくとも1つのアルデヒドを含む、樹脂成分K1と、
少なくとも1つの1級アミノ基を有する少なくとも1つのポリアミンA1を含む、硬化剤成分K2と、から成る、2成分エポキシ樹脂組成物。
〈態様2〉
前記アルデヒドは、2−エチルブタナール、ペンタナール、ピバルアルデヒド、2−メチルペンタナール、3−メチルペンタナール、4−メチルペンタナール、2,3−ジメチルペンタナール、ヘキサナール、2−エチルヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、メトキシアセトアルデヒド、2,2−ジメチル−3−フェニルプロパナール、ベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、サリチルアルデヒド、ならびに式(II)のアルデヒド、特に3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロパナール、2,2−ジメチル−3−ラウロイルオキシプロパナール、2,2−ジメチル−3−(N−モルホリノ)−プロパナール、および2,2−ジメチル−3−ビス−(メトキシエチル)−アミノプロパナールから成る群から選択されることを特徴とし、
Figure 0005823978
式中、R およびR は、
それぞれの場合において、相互に独立して、1〜12個のC原子を有する1価の炭化水素残基、
または一緒に4〜12個のC原子を有する2価の炭化水素残基のいずれかを表し、これは、5〜8、好ましくは6個のC原子を有する任意に置換された炭素環式環の一部であり、
は、水素原子、または1〜12個のC原子を有するアリールアルキルもしくはシクロアルキルもしくはアルキル基、特に水素原子を表し、
Zは、最大31個のC原子を有するエステル、エーテル、3級アミノ、またはアミド基を表し、これらの基は、任意に更なるエーテル酸素を含有する、態様1に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
〈態様3〉
Zは、式(III)または(IV)の残基を表すことを特徴とし、
Figure 0005823978
式中、R は、
水素原子、
または1〜30、好ましくは6〜30、最も好ましくは11〜30個のC原子を有し、任意に環式部分を伴い、かつ任意に少なくとも1個のヘテロ原子、特にエーテル、カルボニル、もしくはエステル基の形態の酸素を伴う、直鎖もしくは分枝鎖のアルキル残基、
または5〜30個のC原子を有する単不飽和もしくは多不飽和の直鎖もしくは分枝鎖の炭化水素残基、
または任意に置換された芳香族もしくはヘテロ芳香族の5もしくは6員環のいずれかを表し、
およびR 10 は、
相互に独立して、それぞれの場合において、1〜20個のC原子を有する1価の脂肪族、脂環式、またはアリール脂肪族残基のいずれかを表し、これは、任意に、エーテル酸素または3級アミン窒素の形態のヘテロ原子を含有するか、
またはそれらが一緒になって、3〜20個のC原子を有する2価の脂肪族残基を表し、これは、5〜8、好ましくは6個の環原子を有する任意に置換された複素環式環の一部であり、かつ窒素原子の他に、エーテル酸素もしくは3級アミン窒素の形態の、任意に更なるヘテロ原子を含有する、態様2に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
〈態様4〉
およびR は、それぞれメチル残基を表すことを特徴とする、態様2または3に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
〈態様5〉
は、11〜30個のC原子、特に11〜20個のC原子を有することを特徴とする、態様2または3または4に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
〈態様6〉
前記アルデヒドは、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド、2,2−ジメチル−3−フェニルプロパナール、3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロパナール、2,2−ジメチル−3−ラウロイルオキシプロパナール、および2,2−ジメチル−3−(N−モルホリノ)−プロパナールから成る群から選択されることを特徴とする、態様1〜5のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
〈態様7〉
前記樹脂成分K1は、少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも3重量%のアルデヒド含量を有することを特徴とする、態様1〜6のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
〈態様8〉
前記エポキシ樹脂は、ビスフェノールを基にした、特にビスフェノールA、ビスフェノールF、またはビスフェノールA/Fを基にした液体樹脂であることを特徴とする、態様1〜7のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
〈態様9〉
前記ポリアミンA1は、ポリアミンA2であることを特徴とし、前記ポリアミンA2は、少なくとも1つの1級アミノ基および少なくとも2つの2級アミノ基を有する、態様1〜8のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
〈態様10〉
前記ポリアミンA2は、
トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、5〜7個のエチレンアミン単位を有するポリエチレンポリアミン(HEPA)、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン;
ジエチレントリアミン(DETA)、ジプロピレントリアミン(DPTA)、ビス−ヘキサメチレントリアミン(BHMT)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、5〜7個のエチレンアミン単位を有するポリエチレンポリアミン(HEPA)、またはジグリシジルエーテル、特にビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールA/F、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、もしくはポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテルを伴うN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンの付加体;およびポリアミドアミン類から成る群から選択されることを特徴とする、態様9に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
〈態様11〉
前記樹脂成分K1におけるアルデヒド基の数と前記硬化剤成分K2における1級アミノ基の数の比率は、0.1〜1.1の範囲であることを特徴とする、態様1〜10のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
〈態様12〉
態様1〜11のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物の前記樹脂成分K1および前記硬化剤成分K2を混合することにより得られる、硬化組成物。
〈態様13〉
コーティング剤、床材、塗料、ラッカー、プライマー、またはベースコートとしての、および接着剤、シーラント、または鋳造組成物としての、態様1〜11のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物の使用。
〈態様14〉
エポキシ樹脂またはエポキシ樹脂組成物を希釈するためのアルデヒド、特にベンズアルデヒドまたは式(II)のアルデヒドの使用であって、
Figure 0005823978
式中、R およびR は、
それぞれの場合において、相互に独立して、1〜12個のC原子を有する1価の炭化水素残基、
または一緒に4〜12個のC原子を有する2価の炭化水素残基のいずれかを表し、これは、5〜8、好ましくは6個のC原子を有する任意に置換された炭素環式環の一部であり、
は、水素原子、または1〜12個のC原子を有するアリールアルキルもしくはシクロアルキルもしくはアルキル基、特に水素原子を表し、
Zは、最大31個のC原子を有するエステル、エーテル、3級アミノ、またはアミド基を表し、これらの基は、任意に更なるエーテル酸素を含有する、アルデヒドの使用。
〈態様15〉
前記樹脂成分にアルデヒド、特にベンズアルデヒドまたは式(II)のアルデヒドを添加することにより、硬化剤成分が少なくとも1つの1級アミノ基を有する少なくとも1つのポリアミンを含む2成分エポキシ樹脂組成物の硬化中に白化作用を低減するための方法であって、
Figure 0005823978
式中、R およびR は、
それぞれの場合において、相互に独立して、1〜12個のC原子を有する1価の炭化水素残基、
または一緒に4〜12個のC原子を有する2価の炭化水素残基のいずれかを表し、これは、5〜8、好ましくは6個のC原子を有する任意に置換された炭素環式環の一部であり、
は、水素原子、または1〜12個のC原子を有するアリールアルキルもしくはシクロアルキルもしくはアルキル基、特に水素原子を表し、
Zは、最大31個のC原子を有するエステル、エーテル、3級アミノ、またはアミド基を表し、これらの基は、任意に更なるエーテル酸素を含有する、方法。
本発明の対象は、
少なくとも1つのエポキシ樹脂、および少なくとも1つのアルデヒドを含む、樹脂成分K1と、
少なくとも1つの1級アミノ基を有する少なくとも1つのポリアミンA1を含む、硬化剤成分K2と、から成る、2成分エポキシ樹脂組成物である。
樹脂成分K1は、少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも3重量%のアルデヒド含量を有する。
2成分エポキシ樹脂組成物は、特にコーティング剤として適している。
本明細書において、ポリアミン、ポリオール、またはポリエポキシ等の「ポリ」で始まる物質名称は、式により、分子ごとにそれらの名称で生じる官能基のうちの2つ以上を含有する物質を意味する。2つのエポキシ基を有する化合物は、「ジエポキシ」と称される。
構造要素
Figure 0005823978
は、本明細書において「エポキシ基」と称される。
それぞれの例における本明細書の式の破線は、置換基と関連する分子残基との間の結合を表す。
本明細書において、「グリシジルエーテル」という用語は、2,3−エポキシ−1−プロパノール(グリシドール)のエーテルを意味する。
本明細書において、「EEW」の略語は、「エポキシ当量」を表す。
本明細書において、「1級」アミノ基という用語は、有機残基に結合されるNH基を意味し、「2級」アミノ基という用語は、一緒に環の一部であることもできる2つの有機残基に結合されるNH基を意味する。
本明細書において、「室温」とは、23℃の温度を意味する。
本明細書において、「希釈」という用語は、液体の粘度を下げることを意味する。
K1、K2、A1、A2、ALD等の太字表示は、本明細書において、単に読み易さを向上するためおよび識別のために使用される。
2成分エポキシ樹脂組成物の樹脂成分K1は、少なくとも1つのエポキシ樹脂を含む。
適切なエポキシ樹脂は、エポキシ化学において従来使用されるエポキシ樹脂である。これらは、既知の様式で、例えば、対応するオレフィンの酸化またはエピクロロヒドリンの対応するポリオール類、ポリフェノール類、もしくはアミン類との反応から得られる。
以後「液体樹脂」と称されるいわゆるポリエポキシ液体樹脂は、特にエポキシ樹脂として適している。これらは、25℃を超えるガラス転移温度を有し、かつ25℃で注入粉末に粉砕され得る、いわゆる固体樹脂とは対照的に、通常25℃未満のガラス転移温度を有する。
実施形態において、液体樹脂は、芳香族ポリエポキシである。この目的において、適切な液体樹脂は、式(I)
Figure 0005823978
を有し、
式中、R’およびR”は、相互に独立して、それぞれの場合において、水素原子またはメチル基を表し、概してsは0〜1の値を表す。式(I)の好ましい液体樹脂は、概して、指数sが0.2未満の値を有するものである。
式(I)の液体樹脂は、ビスフェノールA、ビスフェノールF、およびビスフェノールA/Fのジグリシジルエーテルであり、ここで、Aはアセトンを表し、Fはホルムアルデヒドを表し、これは、これらのビスフェノールの調製のための遊離体として使用される。したがって、ビスフェノールA液体樹脂はメチル基を含み、ビスフェノールF液体樹脂は水素原子を含み、ビスフェノールA/F液体樹脂は、式(I)でR’およびR”としてメチル基および水素原子の両方も含む。ビスフェノールFの場合においては、位置異性体、特に2,4’−および2,2’−ヒドロキシフェニルメタンに由来するものも存在することができる。
更に好適な芳香族液体樹脂は、
−レゾルシノール、ヒドロキノン、およびカテコール等のジヒドロキシベンゼン誘導体、
−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−メタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−プロパン(ビスフェノールC)、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ブタン(ビスフェノールB)、3,3−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ペンタン、3,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘキサン、4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン(ビスフェノールZ)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼン)(ビスフェノールP)、1,3−ビス−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼン)(ビスフェノールM)、4,4’−ジヒドロキシジフェニル(DOD)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス−(2−ヒドロキシナフト−1−イル)−メタン、ビス−(4−ヒドロキシナフト−1−イル)−メタン、1,5−ジヒドロキシ−ナフタレン、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、1,1,2,2−テトラキス−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等の更なるビスフェノール類またはポリフェノール類、
−ビスフェノールFノボラッカーとも称されるフェノールノボラッカーまたはクレゾールノボラッカー等の酸性条件下で得られるフェノールのホルムアルデヒドとの縮合生成物、
−アニリン、トルイジン、4−アミノフェノール、4,4’−メチレンジフェニルジアミン(MDA)、4,4’−メチレンジフェニルジ(N−メチル)−アミン、4,4’−[1,4−フェニレン−ビス−(1−メチルエチリデン)]−ビスアニリン(ビスアニリンP)、および4,4’−[1,3−フェニレン−ビス−(1−メチルエチリデン)]−ビスアニリン(ビスアニリンM)等の芳香族アミン類のグリシジル化生成物である。
またエポキシ樹脂として好適なのは、例えば、
−例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ポリプロピレングリコール、ジメチロールシクロヘキサン、ネオペンチルグリコール、またはジブロモネオペンチルグリコール等の、飽和もしくは不飽和、分枝もしくは非分枝、環式もしくは鎖式C〜C30ジオールのグリシジルエーテル、
−トウゴマ油、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスロール、ソルビトールまたはグリセロール等の、3−もしくは4官能性、飽和もしくは不飽和、分枝もしくは非分枝、環式もしくは鎖式ポリオールのグリシジルエーテル、ならびにアルコキシル化グリセロールまたはアルコキシル化トリメチロールプロパン、
−水和したビスフェノールA、FもしくはA/F液体樹脂、または水和したビスフェノールA、FもしくはA/Fのグリシジル化生成物、および
−シアヌル酸トリグリシジルおよびイソシアヌル酸トリグリシジル等のアミド類または複素環式窒素塩基のN−グリシジル誘導体、ならびにエピクロロヒドリンおよびヒダントインの反応生成物等の、脂肪族または脂環式ポリエポキシである。
更なる可能なエポキシ樹脂は、指数sが2〜12の値を有し、ガラス転移温度が25℃を超えることを除き、構造が既に述べた式(I)の液体樹脂に類似するビスフェノールA、FまたはA/F固体樹脂である。
最後にエポキシ樹脂として、オレフィン類の酸化、例えば、ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロドデカジエン、シクロドデカトリエン、イソプレン、1,5−ヘキサジエン、ブタジエン、ポリブタジエン、またはジビニルベンゼンの酸化からのエポキシ樹脂を使用することも適している。
エポキシ樹脂として、ビスフェノールを基にした、特に、例えばDow、Huntsman、およびHexionから市販されているビスフェノールA、ビスフェノールF、またはビスフェノールA/Fを基にした液体樹脂を使用することが好ましく、前記液体樹脂は、任意にビスフェノールA固体樹脂またはビスフェノールFノボラッカーエポキシ樹脂と組み合わせて存在する。
エポキシ樹脂は、反応性希釈剤、特にエポキシ反応性希釈剤を含むことができる。例えば、1価または多価のフェノール類のグリシジルエステル等の低粘度のモノおよびポリエポキシ、ならびに既に述べたジまたはポリオール類のポリグリシジルエーテル、ならびに更に、特にフェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、p−n−ブチルフェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル等の脂肪族または脂環式フェノール、ならびに例えばC−C10アルキルグリシジルエーテルまたはC12−C14アルキルグリシジルエーテル等の天然アルコール類のグリシジルエーテルがエポキシ反応性希釈剤として適している。反応性希釈剤のエポキシ樹脂への添加は、粘度の低下、ならびにエポキシ樹脂組成物の硬化状態においてガラス転移温度および機械的な値の低下をもたらす。
樹脂成分K1は、好ましくは低含量のエポキシ反応性希釈剤のみを含むか、または特にエポキシ反応性希釈剤を含まない。
2成分エポキシ樹脂組成物の樹脂成分K1は更に、少なくとも1つのアルデヒドを含む。
一方で、特に適切なアルデヒド類は、室温で液体であるアルデヒド類、特にプロパノール、2−メチルプロパナール、ブタナール、2−メチルブタナール、2−エチルブタナール、ペンタナール、ピバルアルデヒド、2−メチルペンタナール、3−メチルペンタナール、4−メチルペンタナール、2,3−ジメチルペンタナール、ヘキサナール、2−エチルヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、2−メチルウンデカナール、ドデカナール、メトキシアセトアルデヒド、シクロプロパンカルボキシアルデヒド、シクロペンタンカルボキシアルデヒド、シクロヘキサンカルボキシアルデヒド、2,2−ジメチル−3−フェニルプロパナール;1−ナフトアルデヒド、ベンズアルデヒド、または置換されたベンズアルデヒド類、特に異性体のトルアルデヒド類、サリチルアルデヒド、およびm−フェノキシベンズアルデヒド;ならびに桂皮アルデヒドである。
一方で、アルデヒドとしては、式(II)のアルデヒドが特に適している。
Figure 0005823978
式(II)において、
およびRは、
それぞれの場合において、相互に独立して、1〜12個のC原子を有する1価の炭化水素残基、
または一緒に4〜12個のC原子を有する2価の炭化水素残基のいずれかを表し、これは、5〜8、好ましくは6個のC原子を有する任意に置換された炭素環式環の一部であり、
は、水素原子、または1〜12個のC原子を有するアリールアルキルもしくはシクロアルキルもしくはアルキル基、特に水素原子を表し、
Zは、最大31個のC原子を有するエステル、エーテル、3級アミノ、またはアミド基を表し、これらの基は、任意に更なるエーテル酸素を含む。
およびRは、好ましくは、それぞれの場合においてメチル残基を表す。
は、好ましくは水素原子を表す。
Zは、好ましくは式(III)または(IV)
Figure 0005823978
の残基を表し、
式中、
は、
水素原子、
または1〜30個のC原子を有し、任意に環式部分を伴い、かつ任意に少なくとも1個のヘテロ原子、特にエーテル、カルボニル、もしくはエステル基の形態の酸素を伴う、直鎖もしくは分枝鎖のアルキル残基、
または5〜30個のC原子を有する単不飽和もしくは多不飽和の直鎖もしくは分枝鎖の炭化水素残基、
または任意に置換された芳香族もしくはヘテロ芳香族の5もしくは6員環のいずれかを表し、
およびR10は、
相互に独立して、それぞれの場合において、1〜20個のC原子を有する1価の脂肪族、脂環式、またはアリール脂肪族残基のいずれかを表し、これは、任意に、エーテル酸素または3級アミン窒素の形態のヘテロ原子を含むか、
またはそれらが一緒になって、3〜20個のC原子を有する2価の脂肪族残基を表し、これは、5〜8、好ましくは6個の環原子を有する任意に置換された複素環式環の一部であり、かつ窒素原子の他に、エーテル酸素もしくは3級アミン窒素の形態の、任意に更なるヘテロ原子を含む。
は、好ましくは6〜30、特に11〜30個のC原子を有し、任意に環式部分を伴い、かつ任意に少なくとも1個のヘテロ原子を伴う直鎖もしくは分枝鎖のアルキル残基を表すか、または6〜30、特に11〜30個のC原子を有する、単不飽和または多不飽和の直鎖もしくは分枝鎖の炭化水素残基を表す。
は、好ましくは6〜30、特に11〜30個のC原子を有し、任意に環式部分を伴い、かつ任意に少なくとも1個のヘテロ原子を伴う直鎖もしくは分枝鎖のアルキル残基を表す。
およびR10は、好ましくは、それぞれの場合において、相互に独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、ベンジル、またはアルコキシエチル基を表すか、またはそれらは、一緒に(窒素原子を含む)環、特にピロリジン、ピペリジン、モルホリン、またはN−アルキルピペラジン環を形成し、前記環は、任意に置換される。RおよびR10は、特に好ましくは、それぞれの場合において、相互に独立して、ベンジルまたはメトキシエチル基を表すか、またはそれらが一緒になって(窒素原子を含む)モルホリン環を形成する。
室温で液体である式(II)のアルデヒドが好ましい。
述べたアルデヒドの大半は、室温で液体である。しかしながら、室温で固体であるアルデヒドも樹脂成分K1を非常に良く希釈することが分かっているが、但し、後者は、問題のアルデヒドの融点を超える温度に加熱されるものとする。
残基Zとして式(III)の残基を含有する式(II)のアルデヒドは、適切なカルボン酸を伴う、特に2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロパナール等の脂肪族、脂環式、またはアリール脂肪族2,2−2置換3−ヒドロキシアルデヒドのエステル類であり、カルボン酸としては、以下が特に適している:特に、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、2−エチルカプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸等の飽和脂肪族カルボン酸;パルミトレイン酸、オレイン酸、エルカ酸等の単不飽和脂肪族カルボン酸;リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキドン酸等の多不飽和脂肪族カルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式カルボン酸;フェニル酢酸等のアリール脂肪族カルボン酸;安息香酸、ナフトエ酸、トルイル酸、アニス酸等の芳香族カルボン酸;前記酸の異性体;天然油および脂肪の技術的けん化からの脂肪酸混合物、例えば、菜種油、ヒマワリ種子油、亜麻仁油、オリーブ油、ココナッツ油、パーム核油、パーム油等;ならびにコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、オクタン二酸、ノナン二酸、セバシン酸、1,12−ドデカンニ酸、マレイン酸、フマル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、3,6,9−トリオキサウンデカン二酸等のジカルボン酸の単純なエステル化から得たもの等のジカルボン酸モノアルキルおよびアリールエステル、ならびにメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、高相同体等のアルコール類および前記アルコールの異性体を伴う、ポリエチレングリコールの類似する誘導体。少なくとも7個のC原子を有するカルボン酸、特に12〜31個のC原子を有するもの、特にラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、およびオレイン酸が好ましい。ラウリン酸が特に好ましい。
アルデヒドは、好ましくは、2−エチルブタナール、ペンタナール、ピバルアルデヒド、2−メチルペンタナール、3−メチルペンタナール、4−メチルペンタナール、2,3−ジメチルペンタナール、ヘキサナール、2−エチルヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、メトキシアセトアルデヒド、2,2−ジメチル−3−フェニルプロパナール、ベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、サリチルアルデヒド、ならびに式(II)のアルデヒド、特に3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロパナール、2,2−ジメチル−3−ラウロイルオキシプロパナール、2,2−ジメチル−3−(N−モルホリノ)−プロパナール、および2,2−ジメチル−3−ビス−(メトキシエチル)−アミノプロパナールから成る群から選択される。
特に好ましくは、アルデヒドは、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド、2,2−ジメチル−3−フェニルプロパナール、3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロパナール、2,2−ジメチル−3−ラウロイルオキシプロパナール、および2,2−ジメチル−3−(N−モルホリノ)−プロパナールから成る群から選択される。
アルデヒドとしては、残基Zとして式(III)の残基を有する、式(II)のアルデヒドを使用することが特に好ましく、式中、Rは、11〜30個のC原子、特に11〜20個のC原子を含む。そのようなアルデヒドは、以下でALDアルデヒドとも称される。ALDアルデヒドは無臭物質である。「無臭」物質は、大半の人間個人にとって臭気がない、つまり知覚可能な臭気がない物質であると理解される。そのようなALDアルデヒドを使用する時、無臭であり、かつVOCを含まない樹脂成分K1が生成され得る。
2,2−ジメチル−3−ラウロイルオキシプロパナールがALDアルデヒドとして好ましい。
2成分エポキシ樹脂組成物の硬化剤成分K2は、少なくとも1つの1級アミノ基を有する少なくとも1つのポリアミンA1を含む。
以下のポリアミン類がポリアミンA1として特に適している:
−脂肪族、脂環式、またはアリール脂肪族1級ジアミン類、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,3−ブタンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,3−ペンタンジアミン(DAMP)、1,5−ペンタンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン(MPMD)、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタンジアミン(C11−ネオジアミン)、1,6−ヘキサンジアミン、2,5−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン(TMD)、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,2−、1,3−および1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン(H12−MDA)、ビス−(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3−エチルシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3−エチル−5−メチルシクロヘキシル)−メタン(M−MECA)、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(=イソホロンジアミンまたはIPDA)、2−および4−メチル−1,3−ジアミノシクロヘキサンおよびそれらの混合物、1,3−および1,4−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、2,5(2,6)−ビス−(アミノメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(NBDA)、3(4),8(9)−ビス−(アミノメチル)−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、1,4−ジアミノ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン(TMCDA)、1,8−メンタンジアミン、3,9−ビス−(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンならびに1,3−および1,4−キシリレンジアミン;
−エーテル基含有脂肪族1級ジアミン類、例えば、ビス−(2−アミノエチル)エーテル、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジアミン、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジアミン、4,7−ジオキサデカン−2,9−ジアミン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、5,8−ジオキサドデカン−3,10−ジアミン、4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミンおよび前記ジアミン類のより大きなオリゴマー、ビス−(3−アミノプロピル)ポリテトラヒドロフランおよび例えば350〜2000の範囲の分子量を有する他のポリテトラヒドロフラン−ジアミン類ならびにポリオキシアルキレンジアミン類。後者は、典型的には、ポリオキシアルキレンジオールのアミノ化からの生成物を表し、これらは、例えば、Jeffamine(登録商標)(Huntsmanから)の名前で、ポリエーテルアミン(BASFから)の名前で、またはPC Amine(登録商標)(Nitroilから)の名前で入手可能である。特に適したポリオキシアルキレンジアミン類は、Jeffamine(登録商標)D−230、Jeffamine(登録商標)D−400、Jeffamine(登録商標)D−2000、Jeffamine(登録商標)XTJ−511、Jeffamine(登録商標)ED−600、Jeffamine(登録商標)ED−900、Jeffamine(登録商標)ED−2003、Jeffamine(登録商標)XTJ−568、Jeffamine(登録商標)XTJ−569、Jeffamine(登録商標)XTJ−523、Jeffamine(登録商標)XTJ−536、Jeffamine(登録商標)XTJ−542、Jeffamine(登録商標)XTJ−559、Jeffamine(登録商標)EDR−104、Jeffamine(登録商標)EDR−148、Jeffamine(登録商標)EDR−176;ポリエーテルアミンD230、ポリエーテルアミンD400およびポリエーテルアミンD2000、PC Amine(登録商標)DA250、PC Amine(登録商標)DA400、PC Amine(登録商標)DA650、およびPC Amine(登録商標)DA2000である;
−4−アミノメチル−1,8−オクタンジアミン、1,3,5−トリス−(アミノメチル)−ベンゼン、1,3,5−トリス−(アミノメチル)−シクロヘキサン、トリス−(2−アミノエチル)−アミン、トリス−(2−アミノプロピル)−アミン、およびトリス−(3−アミノプロピル)−アミン等の脂肪族、脂環式、またはアリール脂肪族1級トリアミン類;
−典型的には、ポリオキシアルキレントリオールのアミノ化からの生成物である1級ポリオキシアルキレン−トリアミン類、例えば、Jeffamine(登録商標)(Huntsmanから)の商品名で、ポリエーテルアミン(BASFから)の名前で、PC Amine(登録商標(Nitroilから)の名前で、例えば、Jeffamine(登録商標)T−403、Jeffamine(登録商標)T−3000、ポリエーテルアミンT403およびPC Amine(登録商標)TA 403で入手可能である;
−例えば、N,N’−ビス−(アミノプロピル)−ピペラジン、N,N−ビス−(3−アミノプロピル)メチルアミン、N,N−ビス−(3−アミノプロピル)エチルアミン、N,N−ビス−(3−アミノプロピル)プロピルアミン、N,N−ビス−(3−アミノプロピル)シクロヘキシルアミン、N,N−ビス−(3−アミノプロピル)−2−エチルヘキシルアミン等の3級アミノ基含有ポリアミン類、ならびにTriameen(登録商標)Y12DおよびTriameen(登録商標)YT(Akzo Nobelから)として入手可能なN,N−ビス−(3−アミノプロピル)−ドデシルアミンおよびN,N−ビス−(3−アミノプロピル)−タルクアルキルアミン等の、天然の脂肪酸由来である二重シアノエチル化および後続の脂肪アミンの還元の生成物;
−2級アミノ基含有ポリアミン類、例えば、ジエチレントリアミン(DETA)、ジプロピレントリアミン(DPTA)、ビス−ヘキサメチレントリアミン(BHMT)、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン、N3−(3−アミノペンチル)−1,3−ペンタンジアミン、N5−(3−アミノプロピル)−2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、N5−(3−アミノ−1−エチルプロピル)−2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、N,N’−ジブチルエチレンジアミン;N,N’−ジ−tert−ブチル−エチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,6−ヘキサンジアミン、1−(1−メチルエチル−アミノ)−3−(1−メチルエチル−アミノメチル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(Jefflink(登録商標)754、Huntsmanから)、N4−シクロヘキシル−2−メチル−N2−(2−メチルプロピル)−2,4−ペンタンジアミン、N,N’−ジアルキル−1,3−キシリレンジアミン、ビス−(4−(N−アルキルアミノ)−シクロヘキシル)−メタン、4,4’−トリメチレン−ジピペリジン、N−アルキル化ポリエーテルアミン類、例えばJeffamine(登録商標)型式SD−231、SD−401、SD−404、およびSD−2001(Huntsmanから);
−アミン/ポリエポキシ付加体、特に、少なくとも2/1のモル比、特に2/1〜6/1のモル比のジエポキシを有する述べたポリアミン類からの付加体;
−ならびに1価もしくは多価のカルボン酸からの反応生成物であるポリアミドアミン類またはそのエステルもしくは無水物、特に二量体脂肪酸、および化学量論的過剰分に使用される脂肪族、脂環式、または芳香族ポリアミン、特にポリアルキレンアミン、例えばDETAもしくはトリエチレンテトラミン(TETA)等、特に市販のポリアミドアミン類のVersamid(登録商標)100、125、140、および150(Cognisから)、Aradur(登録商標)223、250、および848(Huntsmanから)、Euretek(登録商標)3607、Euretek(登録商標)530(Huntsmanから)、Beckopox(登録商標)EH651、EH654、EH655、EH661、およびEH663(Cytec);
−少なくとも1つの1級および少なくとも2つの2級アミノ基を有するポリアミンA2。
ポリアミンA2としては、以下が特に適している:
−2つの1級および少なくとも2つの2級アミノ基を含む脂肪族ポリアミン類、例えば、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、5〜7個のエチレンアミン単位を有するポリエチレンポリアミン(いわゆる「高エチレンポリアミン」、HEPA)、およびN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン等のいわゆるポリアルキレンアミン類。そのようなポリアルキレンアミン類は、例えば、1,2−ジクロロエタンおよびアンモニアから、または1級ポリアミン類のシアノエチル化もしくはシアノブチル化に続く水和により調製される;
−いわゆるポリエチレンイミン(PEI);これらはエチレンイミンの重合からの分枝状ポリマーである。適切なポリエチレンイミンは、典型的には、250〜25,000g/molの範囲の平均分子量を有し、3級、2級、および1級アミノ基を含む。ポリエチレンイミン類は、例えば、商品名Lupasol(登録商標)(BASFから)、例えば型式Lupasol(登録商標)FG、Lupasol(登録商標)G20およびLupasol(登録商標)PR8515で入手可能である。
−少なくとも1つの1級および少なくとも2つの2級アミノ基を含むアミン/ポリエポキシ付加体、特に、少なくとも2/1のモル比、特に2/1〜6/1のモル比のポリアルキレンアミン類のジエポキシとの付加体、ここで、以下がポリアルキレンアミンとして特に適している:DETA、DPTA、BHMT、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン、N3−(3−アミノペンチル)−1,3−ペンタンジアミン、N5−(3−アミノプロピル)−2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、N5−(3−アミノ−1−エチルプロピル)−2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、TETA、TEPA、PEHA、HEPA、およびN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン;
−少なくとも1つの1級および少なくとも2つの2級アミノ基を含むポリアミドアミン類、例えば、1価もしくは多価のカルボン酸の反応生成物またはそのエステルもしくは無水物等、およびポリアルキレンアミン、例えば、DETAまたはTETA等。
ポリアミンA1としては、ポリアミンA2ならびに1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン(MPMD)、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタンジアミン(C11−ネオジアミン)、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン(TMD)、ビス−(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)−メタン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(=イソホロンジアミンもしくはIPDA)、1,3−ビス−(アミノメチル)シクロヘキサン、3(4),8(9)−ビス−(アミノメチル)−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、1,3−キシリレンジアミン、および500g/molの分子量を有するポリオキシアルキレンジオレン(diolene)およびトリオレン(triolene)のアミノ化からのエーテル基含有ジおよびトリアミン類、特に市販の型式Jeffamine(登録商標)D−230、Jeffamine(登録商標)D−400およびJeffamine(登録商標)T−403(Huntsmanから)が好ましい。
特に好ましいポリアミンA1は、少なくとも1つの1級および少なくとも2つの2級アミノ基を有するポリアミンA2である。
ポリアミンA2は、好ましくは、TETA、TEPA、PEHA、HEPA、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン;DETA、DPTA、BHMT、TETA、TEPA、PEHA、HEPA、またはN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンのジグリシジルエーテルとの付加体、特にビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールA/F、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、またはポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル;およびポリアミドアミン類からなる群から選択される。
異なるポリアミン類の混合物、特に少なくとも1つのポリアミンA2および少なくとも1つの1級アミノ基を有する少なくとも1つの更なるポリアミンの混合物もポリアミンA1として適している。
樹脂成分K1におけるアルデヒド基の数と硬化剤成分K2における1級アミノ基の数の比率は、好ましくは0.1〜1.1の範囲である。
ポリアミンA1が1つだけしかまたは全く2級アミノ基を含まない場合、樹脂成分K1におけるアルデヒド基の数と硬化剤成分K2における1級アミノ基の数の比率は、好ましくは0.1〜0.5の範囲である。
ポリアミンA1が少なくとも2つの2級アミノ基を含む場合、つまり、ポリアミンA2の形態である場合、樹脂成分K1におけるアルデヒド基の数と硬化剤成分K2における前記ポリアミンA2の1級アミノ基の数の比率は、好ましくは0.5〜1.0の範囲、特に0.8〜1.0の範囲である。
2成分エポキシ樹脂組成物の硬化剤成分K2は、ポリアミンA1に加え、エポキシ基に関して反応性である更なる化合物、特にメルカプト基含有化合物、特に
−商品名Thiokol(登録商標)(Morton Thiokolから、例えば、SPI SuppliesまたはToray Fine Chemicalsから入手可能)として知られる、特に型式LP−3、LP−33、LP−980、LP−23、LP−55、LP−56、LP−12、LP−31、LP−32、およびLP−2;ならびに商品名Thioplast(登録商標)(Akzo Nobelから)として知られる、特に型式G10、G112、G131、G1、G12、G21、G22、G44およびG4の液体メルカプタン終端ポリスルフィドポリマー、
−例えば、ポリオキシアルキレンジオールおよびトリオールのエピクロロヒドリンまたはアルキレン酸化物との反応、続いて硫化水素ナトリウムとの反応により生成することができるメルカプタン終端ポリオキシアルキレンエーテル、
−商品名Capcure(登録商標)(Cognisから)として知られる、特に型式WR−8、LOF、および3−800のポリオキシアルキレン誘導体の形態のメルカプタン終端エポキシ硬化剤、
−チオカルボン酸のポリエステル類、例えば、ペンタエリスリトールテトラメルカプトアセテート、トリメチロールプロパントリメルカプトアセテート、グリコールジメルカプトアセテート、ペンタエリスリトールテトラ−(3−メルカプトプロピオン酸塩)、トリメチロールプロパントリ−(3−メルカプトプロピオン酸塩)、およびグリコールジ−(3−メルカプトプロピオン酸塩)、ならびにチオグリコール酸および2−または3−メルカプトプロピオン酸等の、ポリオキシアルキレンジオールおよびトリオールの、エトキシル化トリメチロールプロパンおよびポリエステルジオールのチオカルボン酸とのエステル化生成物;ならびに
−特に2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、2,2’−(エチレンジオキシ)−ジエタンチオール(トリエチレングリコールジメルカプタン)およびエタンジチオール等の更なるメルカプト基含有化合物を含むことができる。
樹脂成分K1および硬化剤成分K2の両方は、更なる補助生成物および添加物、例えば:
−トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、2−エトキシエタノール、2−エトキシ−酢酸エチル、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、N−メチルピロリドン、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジフェニルメタン、ジイソプロピルナフタレン等の溶媒、フィルム形成剤、または増量剤、例えばSolvesso型式(Exxonから)等の鉱油溜分、芳香族炭化水素樹脂(特にフェノール基含有型)、セバシン酸塩、フタル酸塩、有機リン酸およびスルホン酸エステル、ならびにスルホンアミド類;
−反応性希釈剤、例えば、既に上に述べたエポキシ反応性希釈剤、エポキシ化大豆油または亜麻仁油、アセトアセテート基含有化合物、特にアセトアセチル化ポリオール類、ブチロラクトン、ならびに加えてイソシアネート、および反応基含有シリコーン類;
−例えば、ポリアミド、ポリスルフィド、ポリビニルホルマール(PVF)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリウレタン(PUR)等のポリマー、カルボキシル基を有するポリマー;ポリアミド、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、ブタジエン−スチレンコポリマー、不飽和単量体のホモまたはコポリマー(特にエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、イソプレン、酢酸ビニル、およびアルキル(メタ)アクリレートを含む基から)、特にクロロスルホン化ポリエチレンおよびフッ素含有ポリマー、スルホンアミド修飾メラミン、ならびに精製したモンタン蝋;
−無機および有機充填剤、例えば、任意に脂肪酸でコーティングされた粉砕または沈殿炭酸カルシウム(特にステアリン酸塩);バライト(重晶石)、タルク、石英粉、ケイ砂、ドロマイト、珪灰石、カオリン、雲母(カリウム−アルミニウムケイ酸塩)、モレキュラーシーブ、アルミニウム酸化物、アルミニウム水酸化物、ケイ酸、セメント、石膏、煙道灰、カーボンブラック、黒鉛、アルミニウム、銅、鉄、銀、またはスチール等の金属粉末、PVC粉末または中空ビーズ;
−例えばプラスチック製またはガラス製のファイバ、
−例えば、二酸化チタンおよび鉄酸化物等の色素、
−アミノ基とエポキシ基との間の反応を促進する促進剤、例えば、有機カルボン酸(酢酸、安息香酸、サリチル酸、2−ニトロ安息香酸、乳酸等)、有機スルホン酸(メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、もしくは4−ドデシルベンゼンスルホン酸等)、スルホン酸エステル、他の有機または無機酸(例えばリン酸等)、または上述の酸および酸エステルの混合物等の酸に加水分解され得る酸または化合物;加えて3級アミン類(1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノプロピルアミン等)、そのような3級アミン類の塩類、4級アンモニウム塩(例えば、ベンジルトリメチルアンモニウム塩化物)、フェノール類、特にビスフェノール、フェノール樹脂、およびマンニッヒ塩基(例えば、2−(ジメチルアミノメチル)−フェノールおよび2,4,6−トリス−(ジメチルアミノメチル)−フェノール)、ホスファイト類(例えば、ジおよびトリフェニルホスファイト)、ならびに既に上で述べたメルカプト基含有化合物;
−レオロジー修飾剤、特に増粘剤、例えば、層状ケイ酸塩(ベントナイト、トウゴマ油の誘導体、水和したトウゴマ油、ポリアミド、ポリウレタン、尿素化合物、発熱性ケイ酸、セルロースエーテル、および疎水変性修飾ポリオキシエチレン等);
−結合促進剤、例えば、有機アルコキシシラン(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−N’−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等)、またはメトキシ基の代わりにエトキシ基を有する対応する有機シラン;
−酸化、熱、光、および紫外線に対する安定剤;
−難燃剤物質、特にアルミニウム水酸化物(Al(OH)、「アルミニウム三水和物」の代わりにATHとも称される)、マグネシウム水酸化物(Mg(OH)、「マグネシウム二水和物」の代わりにMDHとも称される)、硫酸アンモニウム((NHSO)、ホウ酸(B(OH))、ホウ酸亜鉛、ホウ酸メラミン、およびシアヌル酸メラミン等の化合物;リン酸アンモニウム((NHPO)、ポリリン酸アンモニウム、リン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、リン酸トリフェニル、リン酸ジフェニルクレシル、リン酸トリクレシル、リン酸トリエチル、トリス−(2−エチルヘキシル)リン酸塩、リン酸トリオクチル、モノ−、ビス−、およびトリス−(イソプロピルフェニル)リン酸塩、レゾルシノール−ビス(ジフェニルリン酸)、レゾルシノール−二リン酸オリゴマー、テトラフェニル−ジホスホン酸レゾルシノール、二リン酸エチレンジアミン、およびビスフェノールA−ビス(リン酸ジフェニル)等のリン含有化合物;リン酸クロロアルキル、特に、トリス−(クロロエチル)リン酸塩、トリス−(クロロプロピル)リン酸塩、およびトリス−(ジクロロイソプロピル)リン酸塩等のハロゲン含有化合物、ポリ臭化ジフェニルエーテル類、特にデカブロモジフェニルエーテル、ポリ臭化ジフェニル酸化物、トリス−[3−ブロモ−2,2−ビス(ブロモメチル)プロピル]リン酸塩、テトラブロモ−ビスフェノールA、ビスフェノールAのビス−(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、臭化エポキシ樹脂、エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)、エチレン−ビス(ジブロモノルボルナンジカルボキシミド)、1,2−ビス−(トリブロモフェノキシ)エタン、トリス−(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、トリブロモフェノール、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス−(ヘキサクロロシクロペンタジエノ)シクロオクタン、およびクロロパラフィン類;ならびにハロゲン含有化合物とアンチモン3酸化物(Sb)またはアンチモン5酸化物(Sb)の組み合わせ;
−例えば、架橋剤、均染剤、曝気剤(aeration agent)、または消泡剤等の界面活性剤;
−例えば、アルジサイド、殺菌剤、または真菌成長阻害物質等の殺生物剤を含有することができる。
2成分エポキシ樹脂組成物は、好ましくは、更なる補助生成物および添加物、特に架橋剤、希釈剤、消泡剤、安定剤、色素、および促進剤、特にサリチル酸または2,4,6−トリス−(ジメチルアミノメチル)フェノールを含む。
2成分エポキシ樹脂組成物は、好ましくは、少なくとも10重量%未満、好ましくは5重量%未満のベンジルアルコールを含む。特に、2成分エポキシ樹脂組成物は、ベンジルアルコールを含まない。
樹脂成分K1および硬化剤成分K2はそれぞれ、それらのそれぞれの特性がそれらの使用の妥当性の程度まで変化することなく、1年までの数ヶ月およびそれ以上の間、使用前に、例えばドラム、ペール缶(hobbock)、袋、バケツ、缶、カートリッジ、もしくはチューブ等の適切なパッケージまたは配置で保管され得る。
2成分エポキシ樹脂組成物を使用するために、樹脂成分K1および硬化剤成分K2は、相互に混合される。樹脂成分K1と硬化剤成分K2との間の混合比は、好ましくは、硬化剤成分K2におけるエポキシ基に対して反応性である基が樹脂成分K1におけるエポキシ基に対して適切な比率であるように選択される。
硬化剤成分K2におけるエポキシ基に対して反応性である基の数と樹脂成分K1におけるエポキシ基の数の比率は、適切には0.5〜1.5、特に0.8〜1.2の範囲であり、ここで、樹脂成分K1にアルデヒド基が存在するため、多くの1級アミノ基はエポキシ基に対して反応性である基として数えられない。
エポキシ基に対して1級アミノ基は二官能性であり、したがって1級アミノ基はエポキシ基に対して反応性である2つの基として数えられることは当業者に公知である。
重量部において、樹脂成分K1と硬化剤成分K2との間の混合比は、通常1:10〜10:1の範囲である。
2つの成分の混合は、適切な方法により生じ、連続してまたはバッチ様式で実行され得る。使用前に混合が起こる場合、成分の混合と塗布との間の時間をあけ過ぎないことを確実にしなければならない、それは、これが、例えば基材への接着の進行を遅くする、または不完全にする等の妨害をもたらすからである。混合は特に周辺温度で実行され、これは典型的には5〜50℃、好ましくは約10〜30℃の範囲である。
化学反応による記載のエポキシ樹脂成分の硬化は、2つの成分の混合により開始する。
プロセスにおいて、混合組成物中で、樹脂成分K1からのアルデヒドのアルデヒド基が、一方で硬化剤成分K2からのポリアミンA1の1級アミノ基と急速に反応し、アルジミノ基および水(縮合反応)を形成する。この様式で反応したポリアミンA1の1級アミノ基は、したがって、その後、所与の反応条件下でエポキシ基と反応するために実質的にもはや利用できない。実例として、2:1のモル比のベンズアルデヒドのPEHAとの反応は、本明細書において以下の式のダイアグラム(V)に例として表される。
Figure 0005823978
ここで、反応後、硬化剤は、4つの2級アミノ基を有し、1級アミノ基を含まない式により生成される。縮合反応中に生成された水は混合組成物中に留まり、いくつかの状況下で硬化中に促進作用を有することができる。周囲湿度および温度により、水は、多かれ少なかれ組成物から急速に蒸発する。
一方で、NH水素が混合組成物中に存在し、存在するおよびエポキシ基に対して反応性である任意の更なる基は、環開口部を有するエポキシ基と反応し始める(更なる反応)。これらの反応の結果として、組成物が重合し、よって硬化する。記載の2成分エポキシ樹脂組成物が、1級アミノ基の含量が低いにもかかわらず、5〜10℃の範囲の比較的低温でも、意外にも急速に硬化することが観察される。
硬化は特に周辺温度で起こり、これは典型的には5〜50℃、好ましくは約10〜30℃の範囲である。
硬化は、所与の条件下で実質的に完了するまで、典型的には数日から数週間かかる。持続時間は、他の要因の中でも、温度、成分およびそれらの化学量論の反応性、促進剤の存在に依存する。
よって、本発明は、上述の2成分エポキシ樹脂組成物の樹脂成分K1と硬化剤成分K2を混合することにより調製された硬化組成物も説明する。
アルデヒドが2成分エポキシ樹脂組成物の硬化中にアルジミノ基を介して硬化ポリマーに共有結合するという明確な表示は、本発明による2成分エポキシ樹脂組成物において、2つの成分の混合直後に、IRスペクトルのバンドが所与のアルデヒド基に典型的である1750〜1650cm−1の範囲ではもはや検出できないが、1680〜1620cm−1の範囲では、それぞれの対応するアルジミノ基に典型的であるバンドが明確かつ明快に検出可能であるという観測結果から得られる。
塗布が典型的には約50μm〜約5mmの層の厚さを有する薄いフィルムの形態である、記載のエポキシ樹脂組成物の基材への面塗布の場合において、実質的に透明で光沢がある非接着型フィルムは硬化中に形成され、これは硬度および粘度ならびに基材への接着に関して優れた量である。上記とは対照的に、樹脂成分K1にアルデヒドを含有しない先行技術の対応する組成物は、粗度、斑点、濁度、および粘着度等の白化により生じた表面欠陥を有するフィルムに硬化する。
記載のエポキシ樹脂組成物の塗布は少なくとも1つの基材上に生じ、基材としては、以下が特に適している:
−ガラス、ガラスセラミック、コンクリート、モルタル、レンガ、粘土レンガ、石膏、および花崗岩または大理石等の天然岩石;
−アルミニウム、スチール、鉄、非鉄金属、亜鉛コーティング金属等の金属類または合金類;
−革、織物、紙、木、樹脂結合木材、樹脂-織物複合材、および更なるいわゆるポリマー複合物;
−ポリ塩化ビニル(硬質および軟質PVC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)、SMC(シート成形化合物)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリエステル、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン(PUR)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリオレフィン(PO)、ポリエチレン(PE)、またはポリプロピレン(PP)、エチレン/プロピレンコポリマー(EPM)、およびエチレン/プロピレン/ジエンターポリマー(EPDM)等のプラスチック類(プラスチックは、好ましくはプラズマ、コロナ、または火炎処理により表面処理することができる);および
−粉末コーティングされた金属類または合金類等のコーティングされた基材、ならびに塗料およびラッカー。
必要ならば、基材はエポキシ樹脂組成物の塗布前に前処理を受けることができる。そのような前処理は、特に物理的および/または化学的洗浄プロセス、例えば、研磨、サンドブラスト、ショットブラスト、ブラッシング等を含み、プロセス中に生成された塵は、吸引により、および清浄剤または溶媒を用いた処理、または接着促進剤、接着促進剤溶液もしくはプライマーの塗布によっても有利に除去される。
2成分エポキシ樹脂組成物は、特に面塗布に適している。
記載のエポキシ樹脂組成物は、特に、コーティング剤、床材、塗料、ラッカー、プライマー、またはベースコート、ならびに接着剤、シーラント、または、鋳造化合物として使用することができる。これらの使用において、防水性、腐食保護、接着、化学物質に対する耐性、ならびに/または硬度および粘度等の、その優れた特性が利用される。例えば、オフィス、工業用ホール、体育館、もしくは冷却室等の内部空間用、またはバルコニー、テラス、駐車場の路床、橋、もしくは屋根用の外の床材として、またはコーティング剤として、およびコンクリートもしくは金属用の保護コーティング剤、特に腐食に対する保護塗料として、例えば地上の建造物または地下の建造物に使用することができる。更に、工業製品もしくは消費製品の製造または修理に使用することもできる。
記載の2成分エポキシ樹脂組成物は種々の利点を提示する
一方で、エポキシ樹脂は意外にもアルデヒドで良く希釈されるため(特に後者が室温で液体である場合)、樹脂成分K1は、比較的低い粘度を有する。コーティング剤において、低塩基性粘度は、良好な流動性、したがって良好な塗布を確実にするための重要な前提条件である。ジエポキシ液体樹脂は、典型的には粘度がかなり高く、これらは、通常コーティング剤に使用するために希釈されなければならない。先行技術で通常希釈に使用されるエポキシ反応性希釈剤は高価であり、これらは強い刺激作用を有する場合が多く、アレルギーを誘発する可能性がある。アルデヒドの希釈作用は、特にエポキシ希釈剤もしくは溶媒の使用を実質的にまたは完全に排除することを可能にする。更に、その粘度が過度に低い場合、所望に応じて樹脂成分K1を着色することが実質的により簡単である。
樹脂成分K1におけるアルデヒドの存在ならびに樹脂成分K1の任意の着色は、更に前記成分の量を増加させる作用を有し、これは実践に適する混合比を設定するために非常に有利であり得る。コーティング剤としての塗布において、硬化剤成分は、樹脂成分の容器に注がれることによって移されることが多く、2つの成分はその中で混合され、そこから塗布される。そのような使用において、さもなければ樹脂成分が比較的大きな空所を有する容器に収納されなければならず、これは高い容器費用ならびに保管中および移送中の高い空間所要量をもたらすため、樹脂成分がむしろ多量であり、硬化剤成分がむしろ少量であるそのような様式で混合比が設定される場合、有利である。
記載の無臭アルデヒドALDの使用は、更なる利点を提示する。これらは、比較的高分子量および意外にも良好な希釈作用を有し、VOCと見なされない無臭物質である。結果的に、無臭であり、VOCを含まず、かつ状況によってはエポキシ反応性希釈剤の使用を完全に排除することが可能な樹脂成分K1を生成することができる。
一方で、白化作用は、特に面塗布において記載の組成物でわずかに生じる。これは、おそらく、アルデヒドが、成分の混合中、記載の反応により、前記基がもはや検出可能にCOと反応しないほどまでに1級アミノ基の含量を低下させるという事実により説明される。意外にも、凝縮水の除去の不在、よって反応均衡に対する圧力の不在にもかかわらず、この反応は、アルデヒドに対する化学量論的量に存在する1級アミノ基はもはやCOと反応するための十分な時間がないほどまでに急速に起こるように思われる。これは望ましくない反応条件下にも適用される、つまり、反応条件は、特に低硬化温度および高空気湿度で白化を好む。したがって、硬化中に組成物中で共有結合されず、VOCとして、特にベンジルアルコールとして気体放出する先行技術の白化低下添加物の添加を実質的にまたは完全に排除することが可能である。
対照的に、アルデヒドは反応中に1級アミノ基に共有結合され、よって水の存在下においてさえ、硬化した組成物中に恒久的に留まる。よって、硬化する、または硬化した組成物からのアルデヒドのいかなる気体放出はほとんど起こらず、これは放出値ならびに硬化した組成物の磨耗に対する耐性に非常に有利な作用を有する。よって、記載の組成物は、特に内部空間においても有利に使用され得る。
アルデヒドと1級アミノ基との間の反応中に形成された水は、硬化を促進することができる。
記載の組成物の硬化中、高硬度、良好な耐引掻性、および強靱性、ならびに多様な物質に対する良好な接着等の優れた機械的特性を有する、実質的に透明で光沢のある、またはわずかに不透明で非接着型フィルムが形成される。
よって、記載の組成物を用いて、それらの硬化後、低含量の揮発性有機化合物(VOC)のみを有する、またはVOCを含まない高品質の2成分エポキシ樹脂系が利用可能である。
アルデヒドが樹脂成分K1の一部であり、硬化剤成分K2の一部ではないことが本発明の重要な態様である。実際、アルデヒドが硬化剤成分K2の一部として使用された場合、一方では樹脂成分に希釈作用はないということになり、他方では、本発明に従わないそのようなエポキシ樹脂組成物の面使用中に形成されたフィルムは明らかに品質が低い。
本発明は、エポキシ樹脂またはエポキシ樹脂組成物を希釈するためのアルデヒドの使用にも関する。アルデヒドとして特に適するのは、上述のアルデヒド類、特にベンズアルデヒドまたは式(II)のアルデヒドである。
本発明は更に、樹脂成分にアルデヒドを添加することにより、硬化剤成分が少なくとも1つの1級アミノ基を有する少なくとも1つのポリアミンを含む二成分エポキシ樹脂組成物の硬化中の白化作用を低減するための方法に関する。少なくとも1つの1級アミノ基を有するポリアミンとしては、上述のポリアミンA1、特に少なくとも1つの1級および少なくとも2つの2級アミノ基を有する上述のポリアミンA2が適している。上述のアルデヒド類、特にベンズアルデヒドまたは式(II)のアルデヒドが特にアルデヒドとして適している。
1.測定方法の説明
粘度は、円錐プレート粘度計Rheotec RC30(円錐直径50mm、円錐形角度1°、円錐先端プレートの距離間隔0.05mm、せん断速度10〜100s−1)を用いて測定された。
2.使用した原料
Figure 0005823978
3.2成分エポキシ樹脂組成物の調製
比較実施例1〜4および実施例5〜7
実施例のそれぞれにおいて、表1に示される原料を用いて、示される量(重量部)で、樹脂成分および硬化剤成分を別々に調製し(成分が1つ以上の原料からなる場合、混合により)、続いて遠心ミキサー(SpeedMixer(商標)DAC150、FlackTek Inc.)で樹脂成分を硬化剤成分と混合した。混合組成物を使用して、それぞれの場合において、層の厚さが500μmのフィルムをガラスプレートに適用し、前記フィルムを23℃および50%相対湿度(=通常気候、以後「NC」と略す)で保管し、それぞれ硬化させた。4週間後、フィルムの外観を評価した。透明で、構造がない硬く、光沢がある非接着表面であった場合、フィルムは「欠陥なし」と見なされた。「構造」という用語は、本明細書において、表面上の任意の種類のキズまたはパターンを表すために使用される。更に、フィルムのケーニッヒ硬度(DIN EN ISO 1522により測定される、ケーニッヒによる振り子硬度)は、14日後(「ケーニッヒ硬度(14d)」)、4週後(「ケーニッヒ硬度(4w)」)、および5ヶ月後(「ケーニッヒ硬度(5mt)」)に決定された。混合組成物の臭気は、1cm離して鼻で臭いをかぐことにより、最初は、2つの成分の混合15分後(「臭気(15’)」)、および2回目は、4週間の硬化時間後(「臭気(4w)」)の2回評価された。
結果を表1に再現する。
Figure 0005823978
比較実施例1〜3から、NCで硬化中に面塗布により塗布された、硬化剤としてPEHA、TEPA、またはN4−アミンを含有する2成分エポキシ樹脂組成物は、かなり白化する傾向があり、品質の低い硬化フィルムをもたらすことが明らかである。比較実施例4から、ベンジルアルコールの添加は白化を抑制したが、硬化中に気泡が形成されたことは明らかである。
本発明による実施例5〜7から、樹脂成分のベンズアルデヒドが硬化中の白化を防止し、かつベンズアルデヒドは最小濃度でもなお検知可能である、強い、典型的にはアーモンドのような臭いを有する物質であるが、それぞれの場合において、2つの成分を混合した直後既に混合組成物がもはやベンズアルデヒドのような臭いがしないことは明らかである。
実施例8ならびに比較実施例9、10、および11
実施例のそれぞれにおいて、表2に示される原料を用いて、示される量(重量部)で、樹脂成分および硬化剤成分を別々に調製し、その後、実施例5に説明するように混合した。混合組成物を使用して、それぞれの場合において、層の厚さが500μmの3つのフィルムをガラスプレートに適用し、前記ガラスプレートを異なる条件下で保管し、それぞれ硬化させた。3つ全てのフィルムを塗布直後に量った後、4日間NC(「(4d)」)で放置し、その後、重量喪失(塗布直後の開始重量に対して重量%で)を新たに量ることにより決定した。それぞれの場合において、3枚のプレートのうちの1つをNCで放置し(表に「NCでの保管」と記す)、28日後、同じ開始重量に対する重量喪失(「(28d)」)を新たに量ることにより再度決定した。他の2枚のガラスプレートを80℃の空気循環炉で保管した。それぞれの場合において、3、7、および14日後、NCで2時間冷却した後のこれらのプレートの重量喪失を、新たに計量することにより、同じ開始重量に対して決定した(「(3d)」または「(7d)」または「(14d)」)。実施例5と同じ様式で、プレートの外観およびケーニッヒ硬度を決定した。
結果を表2に示す。
Figure 0005823978
本発明による実施例8は、80℃での保管中、ベンジルアルデヒドのPEHAの1級アミノ基との反応により形成された水よりわずかに多い重量のみを損失することは、表2から明らかである。この低重量喪失は、明らかに、ベンズアルデヒドが硬化したエポキシポリマーに結合され、したがって、80℃で蒸発しない証拠である。一方で、比較実施例9〜11は、80℃での保管中に、かなり多くの重量を損失する。ベンジルアルコールはエポキシポリマーに結合されないため、その大半はフィルムから蒸発する。フィルムに既に気泡が存在した比較実施例9および10において、後者は、80℃での保管中、明らかに大きくなった。
比較実施例12および13ならびに実施例14〜18
実施例のそれぞれにおいて、表3に示される原料を用いて、示される量(重量部)で、樹脂成分および硬化剤成分を別々に調製し、その後、実施例5に説明するように混合した。混合組成物を使用して、それぞれの場合において、層の厚さが500μmのフィルムをガラスプレートに適用し、後者をNCで保管し、それぞれ硬化させた。5ヶ月後、実施例5と同じ様式でフィルムの外観およびケーニッヒ硬度を決定した。
結果を表3に示す。
PEHA−アルジミン−1を以下のように調製した。
29重量部のPEHAを開始に使用した;26.5重量部のベンズアルデヒドを攪拌下で添加した後、生成された水は、1時間、80℃および真空下で反応混合物から除去された。
実施例14〜16のベンズアルデヒド量は、硬化中の白化作用を実質的に防止するのに十分に高く、一方、実施例17および18のフィルムがわずかな白化の証拠を提示することは、表3から明らかである。更に、実施例15および16のフィルムが最高の硬度値を提示することは明らかである。実施例17および18のフィルムは、おそらく同様にわずかな白化作用により低い硬度を提示する。
Figure 0005823978
比較実施例12および13は、樹脂成分の代わりに硬化剤成分の成分としてベンズアルデヒドを含み、比較実施例12において、アルジミン形成中に形成された水は除去された。しかしながら、対応する硬化フィルムは、外観および硬度の両方に関して、実施例14の硬化フィルムより品質が低い。
実施例19〜24
実施例のそれぞれにおいて、表4に示される原料を用いて、示される量(重量部)で、樹脂成分および硬化剤成分を別々に生成し、その後、実施例5に説明するように混合した。混合組成物を使用して、それぞれの場合において、層の厚さが500μmのフィルムをガラスプレートに適用し、後者をNCで保管し、それぞれ硬化させた。4週間後、実施例5に記載されるのと同じ様式でフィルムの外観およびケーニッヒ硬度を決定した。
結果を表4に示す。
Figure 0005823978
ベンズアルデヒド、それぞれL−Aldが、それぞれの場合において、化学量論的に計量することによりPEHAの1級アミノ基に対して添加される、硬化剤としてPEHAおよびIPDAの組み合わせ、またはMXDA、もしくはJeffamine(登録商標)D−230を含む実施例19〜22が定性的に良好なフィルムに硬化することは、表4から明らかである。更に、両方とも2級アミノ基を含まない硬化剤性成分を含む実施例23および24が定性的に良好なフィルムに硬化したことは、表4から明らかである。
実施例25〜31
実施例のそれぞれにおいて、表5に示される原料を用いて、示される量(重量部)で、樹脂成分および硬化剤成分を生成し、その後、実施例5に説明するように混合した。混合組成物を使用して、それぞれの場合において、層の厚さが500μmのフィルムをガラスプレートに適用し、後者をNCで保管し、それぞれ硬化させた。5ヶ月後、実施例5に記載されるのと同じ様式でフィルムの外観およびケーニッヒ硬度を決定した。
結果を表5に示す。
Figure 0005823978
PEHAと組み合わせてアルデヒドを使用することにより良質のフィルムが得られることは、表5から明らかである。
実施例32〜35
実施例のそれぞれにおいて、表6に示される原料を用いて、示される量(重量部)で、樹脂成分および硬化剤成分を調製し、その後、実施例5に説明するように混合した。混合組成物を使用して、それぞれの場合において、層の厚さが500μmのフィルムをガラスプレートに適用し、後者をNCで保管し、それぞれ硬化させた。4週間後、実施例5に記載されるのと同じ様式でフィルムの外観およびケーニッヒ硬度を決定した。
結果を表6に示す。
付加体1を以下のように調製した:
36.8gのN4−アミンを13.2gのAraldite(登録商標)GY−250と混合し、60℃で2時間放置した。20℃で1.1Pa・sの粘度を有する透明な液体が形成された。
付加体2を以下のように調製した:
20.0gの付加体1を11.2gのベンズアルデヒドと混合した。20℃で76.8Pa・sの粘度を有する透明な液体が形成された。
付加体3を以下のように調製した:
10.26gのTEPAおよび19.55gのJeffamine(登録商標)D−230を10.18gのAraldite(登録商標)GY−250と混合し、60℃で2時間放置した。20℃で3.5Pa・sの粘度を有する透明な液体が形成された。
ポリアミンA1として1級および2級アミノ基を有するアミン/ポリエポキシ付加体を含有する組成物がほとんどいずれの白化も示さない定性的に良好なフィルムに硬化したことは、表6から明らかである。
Figure 0005823978
実施例36
実施例5の組成物を使用して、層の厚さが500μmのフィルムをガラスプレートに6回適用し、以下に記載する異なる条件下で前記プレートを保管した。
プレート番号1は、NCで21日間保管された(表7に「NC」と記される)。
プレート番号2は、NCで11日間保管され、その後、水に7日間浸漬され、その後再びNCで3日間保管された(表7に「NC、HO」と記される)。
プレート番号3は、NCで11日間、その後70℃および100%の相対湿度で7日間、その後再びNCで3日間保管された(表7に「NC、70/100」と記される)。
プレート番号4は、NCで4日間、その後80℃の空気循環炉で7日間、その後再びNCで10日間保管された(表7に「80℃」と記される)。
プレート番号5は、NCで4日間、80℃の空気循環炉で7日間保管され、その後、水に7日間浸漬され、その後再びNCで3日間保管された(表7に「80℃、HO」と記される)。
プレート番号6は、NCで4日間、80℃の空気循環炉で7日間、その後70℃および100%の相対空気湿度で7日間、その後再びNCで3日間保管された(表7に「80℃、70/100」と記される)。
組成物の塗布直後に全てのプレートを量り、記載のように保管し、続いて新たに計量することにより重量喪失を測定し、実施例5に記載するのと同じ様式で外観およびケーニッヒ硬度を決定した。
結果を表7に示す。
Figure 0005823978
水中、それぞれ70℃および100%の相対空気湿度での7日間の保管が硬化組成物の特性に実質的な作用はないことは、表7から明らかである。特に、ぬれた、それぞれ湿ったおよび暖かい環境においてさえ、ベンズアルデヒドは、かなりの程度まで硬化組成物から放出されないことは明らかである。
実施例37および38ならびに比較実施例39および40
実施例のそれぞれにおいて、表8に示される原料を用いて、示される量(重量部)で樹脂成分を調製し、続いて粘度を決定した。
結果を表8に示す。
Figure 0005823978
ベンズアルデヒドおよびLP−Aldの両方が、ベンジルアルコールと同様に、またはそれより更に良くエポキシ樹脂のAraldite(登録商標)GY−250を希釈することは表8から明らかである。
実施例41〜43ならびに比較実施例44および45
実施例のそれぞれにおいて、表9に示される原料を用いて、示される量(重量部)で樹脂成分を調製し、続いてそれぞれの組成物の20℃での粘度を測定し(表9に「粘度(開始)」と記される)、その後、それぞれの組成物を2つのアルミニウムチューブに充填し、気密密封した。
それぞれの場合において、チューブのうちの1つは、7日間20℃で保管された後、20℃で粘度が測定された(表9に「粘度(7d20℃)」と記される)。
2番目のチューブは、60℃で7日間保管され、続いて、それぞれの場合において、20℃で粘度が測定された(表9に「粘度(7d60℃)」と記される)。
結果を表9に示す。
全ての試験した樹脂成分(実施例41〜43ならびに比較実施例44および45)7日間の室温での保管の場合において測定可能な粘度増加を提示せず、60℃での7日間の保管の場合においてそれぞれわずかに粘度が増加したのみであることは、表9から明らかである。
Figure 0005823978

Claims (16)

  1. 少なくとも1つのエポキシ樹脂及びポリアルデヒドではない少なくとも1つのアルデヒドを含む、樹脂成分K1と、
    少なくとも1つの1級アミノ基を有する少なくとも1つのポリアミンA1を含む、硬化剤成分K2と、
    から成る、2成分エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記アルデヒドは、2−エチルブタナール、ペンタナール、ピバルアルデヒド、2−メチルペンタナール、3−メチルペンタナール、4−メチルペンタナール、2,3−ジメチルペンタナール、ヘキサナール、2−エチルヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、メトキシアセトアルデヒド、2,2−ジメチル−3−フェニルプロパナール、ベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、サリチルアルデヒド、並びに式(II)のアルデヒドから成る群から選択されることを特徴とし、
    Figure 0005823978
    式中、R及びRは、
    それぞれの場合において、相互に独立して、1〜12個のC原子を有する1価の炭化水素残基、
    又は一緒に4〜12個のC原子を有する2価の炭化水素残基のいずれかを表し、これは、5〜8のC原子を有する任意に置換された炭素環式環の一部であり、
    は、水素原子、又は1〜12個のC原子を有するアリールアルキル若しくはシクロアルキル若しくはアルキル基を表し、
    Zは、最大31個のC原子を有するエステル、エーテル、3級アミノ、又はアミド基を表し、これらの基は、任意に更なるエーテル酸素を含有する、
    請求項1に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
  3. Zは、式(III)又は(IV)の残基を表すことを特徴とし、
    Figure 0005823978
    式中、Rは、
    水素原子、
    又は1〜30のC原子を有し、任意に環式部分を伴い、かつ任意に少なくとも1個のヘテロ原子を伴う、直鎖若しくは分枝鎖のアルキル残基、
    又は5〜30個のC原子を有する単不飽和若しくは多不飽和の直鎖若しくは分枝鎖の炭化水素残基、
    又は任意に置換された芳香族若しくはヘテロ芳香族の5若しくは6員環のいずれかを表し、
    及びR10は、
    相互に独立して、それぞれの場合において、1〜20個のC原子を有する1価の脂肪族、脂環式、又はアリール脂肪族残基のいずれかを表し、これは、任意に、エーテル酸素又は3級アミン窒素の形態のヘテロ原子を含有するか、
    又はそれらが一緒になって、3〜20個のC原子を有する2価の脂肪族残基を表し、これは、5〜8個の環原子を有する任意に置換された複素環式環の一部であり、かつ窒素原子の他に、エーテル酸素若しくは3級アミン窒素の形態の、任意に更なるヘテロ原子を含有する、
    請求項2に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
  4. 及びRは、それぞれメチル残基を表すことを特徴とする、請求項2又は3に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
  5. は、11〜30個のC原子を有することを特徴とする、請求項3又は4に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
  6. 前記アルデヒドは、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド、2,2−ジメチル−3−フェニルプロパナール、3−アセトキシ−2,2−ジメチルプロパナール、2,2−ジメチル−3−ラウロイルオキシプロパナール、及び2,2−ジメチル−3−(N−モルホリノ)−プロパナールから成る群から選択されることを特徴とする、請求項1〜5のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
  7. 前記樹脂成分K1は、少なくとも1重量%のアルデヒド含量を有することを特徴とする、請求項1〜6のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
  8. 前記エポキシ樹脂は、ビスフェノールを基にした液体樹脂であることを特徴とする、請求項1〜7のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
  9. 前記ポリアミンA1は、ポリアミンA2であることを特徴とし、前記ポリアミンA2は、少なくとも1つの1級アミノ基及び少なくとも2つの2級アミノ基を有する、請求項1〜8のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
  10. 前記ポリアミンA2は、
    トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、5〜7個のエチレンアミン単位を有するポリエチレンポリアミン(HEPA)、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン;
    ジエチレントリアミン(DETA)、ジプロピレントリアミン(DPTA)、ビス−ヘキサメチレントリアミン(BHMT)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、5〜7個のエチレンアミン単位を有するポリエチレンポリアミン(HEPA)、又はジグリシジルエーテル、特にビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールA/F、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、若しくはポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテルを伴うN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンの付加体;及びポリアミドアミン類から成る群から選択されることを特徴とする、請求項9に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
  11. 前記樹脂成分K1におけるアルデヒド基の数と前記硬化剤成分K2における1級アミノ基の数の比率は、0.1〜1.1の範囲であることを特徴とする、請求項1〜10のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物。
  12. 請求項1〜11のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物の前記樹脂成分K1及び前記硬化剤成分K2を混合することにより得られる、硬化組成物。
  13. 前記エポキシ樹脂が、エマルションの形態ではない、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. コーティング剤、床材、塗料、ラッカー、プライマー、又はベースコートとしての、及び接着剤、シーラント、又は鋳造組成物としての、請求項1〜12のうちの1項に記載の2成分エポキシ樹脂組成物の使用。
  15. エポキシ樹脂又はエポキシ樹脂組成物を希釈するためのポリアルデヒドではないアルデヒドの使用。
  16. 前記樹脂成分にポリアルデヒドではないアルデヒドを添加することにより、硬化剤成分が少なくとも1つの1級アミノ基を有する少なくとも1つのポリアミンを含む2成分エポキシ樹脂組成物の硬化中に、白化作用を低減させるための方法。
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