JP5823736B2 - ホタル飼育装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ホタルの飼育装置に関する。
近年、都市部を中心に開発が進められた結果、自然環境の破壊が大きな社会問題となっている。周知のとおりホタルは水質が良好な水辺でなければ生息せず、環境破壊が進むにつれてホタルの生息可能地域も次第に狭まってきているのが現状である。
このような状況に鑑み、ホタルを人工的な環境において飼育する様々な試みが行われている。例えば、特許文献1(特開2003−210068号公報)や特許文献2(特開2003−265071号公報)には、ホタルを幼虫から成虫へと育成し、成虫に産卵をさせ、孵化した幼虫を再び成虫へと育成するような通年飼育型の飼育装置が開示されている。このような通年飼育型の飼育装置を開発するにあたっては、ホタルの生態にあった環境を如何に再現するかがポイントとなる。すなわち、実際にホタルの飛翔している自然界の河川等を観察し、ホタルの飛翔や成育に必要な条件を考察し、その条件を満たす環境を人工的な飼育装置の中で再現することとなる。
ここで、ホタルの通年の生活史は概ね次のようなものとなっている。なお、ここでは、幼虫の時代を水中で過ごすホタルの代表例として、ゲンジボタルの通年の生活史について述べる。
地域的要因による誤差も存在するが、一般に関東圏においては6月上旬から7月上旬にかけてホタルの飛翔が観察される。この飛翔行動はカップリングを促すものであり、この時期に水辺に近い草本の裏やコケ類等の上で産卵が行われる。産卵後の7月中旬ごろから孵化が始まり、体長1mm程度の初齢幼虫が生まれる。その後幼虫は水中にて餌となるカワニナ類を捕食しながら、翌年の春までに脱皮を4回繰り返して成長していく。なお、最終的に大きくなった幼虫を終齢幼虫と呼び、この段階において体長は3cm前後に成長する。終齢幼虫にまで水中で育った幼虫は、4月の中旬ごろに陸地に上がり始め、水はけのよい砂質土の場所等に土繭を作り、その中で約1ヶ月余りかけて蛹となる。その後、成虫へと羽化して再び6月上旬から7月にかけて飛翔する、という成育サイクルを繰り返していくことになる。
特開2003−210068号公報 特開2003−265071号公報
ところで、自然界におけるホタルの成育条件についてのこれまでの観測データから考察すると、水中で育った幼虫が蛹化のために実際に上陸するタイミングは、降雨が一つのきっかけとなっていることが判明している。特に、午後8時ごろの外気温が16度を超え、弱い雨が降っている状態において多く上陸していることが観測データより明らかになっている。しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載されたホタル飼育装置においては、ホタルを飼育する水槽内の水質や土質をホタルの生態に適したものとすることばかりが考慮されており、いずれの飼育装置も自然環境に近い状態でホタルの生活史を再現することができる飼育装置とはなっていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、自然環境に近い状態でホタルの生活史を再現することができるホタル飼育装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、ホタルの幼虫が成長するための水域部と、ホタルの幼虫が上陸後に蛹化及び羽化を経て成虫となって産卵及び孵化を行うための陸域部と、ホタルの成虫が飛翔するための仕切られた飛翔空間部と、前記水域部及び前記陸域部に対して上方からミスト状又は粒状の水を噴出する撒水装置とを備えたホタル飼育装置を提供する(発明1)。
上記発明(発明1)によれば、撒水装置によって水域部及び陸域部に対して上方からミスト状又は粒状の水を噴出することにより、飼育装置内において疑似的な降雨状態を作り出すことができるため、水域部において成長したホタルの終齢幼虫が陸域部へと上陸するきっかけを与えることができる。その結果、ホタルは自然環境に近い形で幼虫から成虫へと成長することとなり、良好な成育状態を実現することが可能となる。
上記発明(発明1)において、前記撒水装置は水量1〜3mm/hで水を噴出することが好ましい(発明2)。
水域部において成長したホタルの終齢幼虫が陸域部へと上陸するきっかけは降雨によってもたらされるものであるが、特に午後8時ごろの外気温が16度を超え、降雨量にして1〜3mm/hの弱い雨が降っている状態において多く上陸していることが観測データより明らかになっている。上記発明(発明2)によれば、撒水装置が水量1〜3mm/hで水域部及び陸域部に対して上方からミスト状又は粒状の水を噴出することにより、水域部において成長したホタルの終齢幼虫が陸域部へと上陸するのに最適な降雨状態を疑似的に作り出すことができる。
上記発明(発明1,2)において、前記水域部はホタルの幼虫及びその餌となる貝類の生育に適する水が流れる水路を備えていることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明3)において、前記水路の壁面の粗度係数は0.013以上であることが好ましい(発明4)。
水域部において成長したホタルの終齢幼虫が陸域部へと上陸する際には、水路の壁面を這い上がっていくこととなる。自然環境において河川等から上陸する幼虫を観察すると、土や石垣の護岸のみならず、コンクリートブロック積みの護岸も難なく登っていくことが判明している。すなわち、コンクリートや切石モルタル積みの人工水路程度の粗度係数があればホタルの幼虫は陸域部へ上陸できるが、それよりも粗度係数が低い水路であると上陸できないおそれがある。
上記発明(発明4)によれば、少なくとも水路の壁面の粗度係数がコンクリートや切石モルタル積みの人工水路の粗度係数以上であるため、ホタルの幼虫は支障なく陸域部へと上陸することができる。
上記発明(発明3,4)において、前記水路の底部には複数の直径45〜55mmの玉石が載置されていることが好ましい(発明5)。
ホタルの幼虫は夜行性であるため、昼間は、その成長段階に合わせて、石と川底の間や石と石との間の隙間を利用して隠れている。終齢幼虫の体長は3cm前後になるところ、上記発明(発明5)によれば、玉石と玉石との間に3cm前後の幼虫が隠れられるだけの適度な隙間が形成されるため、ホタルの幼虫にとって快適な環境を水路内に実現することができる。
上記発明(発明3〜5)において、前記水路は平面視ドーナツ状であることが好ましく(発明6)、さらに前記陸域部は第一陸域部と第二陸域部とを備えており、前記第一陸域部は前記水路によって取り囲まれるように設けられており、前記第二陸域部は前記水路を取り囲むように設けられていることが好ましい(発明7)。
上記発明(発明6,7)によれば、水路の両側に陸域部が存在することになるため、水路の片側にのみ陸域部が存在する場合に比して、ホタルの幼虫が蛹化の過程に進む確率を高めることができる。自然環境においても河川の片側だけが陸域部となっていることは少なく、水路の両側に陸域部を存在させることによって自然環境により近い状態を作り出していることとなる。
上記発明(発明7)において、前記第一陸域部は平面視円形であり、前記第二陸域部は平面視ドーナツ状であることが好ましく(発明8)、さらに前記第一陸域部と前記水路と前記第二陸域部とが平面視において同心円状となっていることが好ましい(発明9)。また、上記発明(発明7〜9)において、前記撒水装置はミスト状又は粒状の水を噴出する撒水ヘッド部を備えており、前記撒水ヘッド部は前記第一陸域部のほぼ中央上方に位置していることが好ましい(発明10)。
上記発明(発明8,9)によれば、装置中央に第一陸域部、その周囲に水域部、さらにその周囲に第二陸域部を配置することができるため、水域部及び陸域部の全域に対して効率良くミスト状又は粒状の水を撒くことができ、さらに、上記発明(発明10)のように、撒水ヘッド部を第一陸域部のほぼ中央上方に位置させることにより、装置のほぼ中央から第一陸域部、水路、第二陸域部のそれぞれに均等にミスト状又は粒状の水を撒くことができる。その結果、装置内に偏りのなく疑似的な降雨状態を作り出すことが可能となり、ホタルの成育に適した環境を装置内全域に実現することができる。
上記発明(発明7〜10)において、前記飛翔空間部は、前記第二陸域部を取り囲む円筒形状部と前記円筒形状部の上部に位置するドーム形状部とからなる透明部材によって外部から仕切られた空間であることが好ましい(発明11)。
上記発明(発明11)によれば、飛翔空間部を外部空間から仕切る部材が透明であることにより、ホタルが飛翔する様子を外部から容易に観察することができる。また、ホタルの幼虫の成育状態や水域部から陸域部への上陸の様子、蛹化・羽化・産卵・孵化の様子なども外部から容易に観察することができる。さらに、第二陸域部を取り囲む部分を円筒形状とすることにより、第二陸域部に配植されるイネ科植物等の陸生植物が透明部材と干渉することを防ぎつつ、ホタルの飛翔空間を見映え良く確保することができる。
上記発明(発明11)において、前記第二陸域部の前記透明部材側の外縁部には、前記第二陸域部の内側方向に向かってツバ状のフランジ部が設けられていることが好ましい。
上記発明(発明12)によれば、ツバ状のフランジ部の存在により、ホタルの幼虫の餌として水域部に投入されるカワニナ類などの貝類が第二陸域部を経て透明部材の内壁へと移動することを防ぐことができるため、カワニナ類などの貝類が透明部材の内壁に張り付いて装置内部の観察の妨げとなることがなくなるとともに、ホタルの飛翔空間を見映え良く確保することができる。
本発明のホタル飼育装置によれば、自然環境に近い状態でホタルの生活史を再現することができる。
本発明の一実施形態に係るホタル飼育装置の正面図である。 同ホタル飼育装置の平面図である。 同ホタル飼育装置の正面一部断面図である。 同ホタル飼育装置上部の平面断面図(図1におけるA−A´線断面図)である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態に係るホタル飼育装置1は、内部に飛翔空間3と飼育部4とが設けられた上部ユニット2と、上部ユニット2の下部に位置する下部ユニット5とから構成されている。上部ユニット2内の飼育部4上には、下部ユニット5側から上方に向かって撒水装置6が立設されている。
上部ユニット2は、飛翔空間3と飼育部4とを透明のドーム形状アクリル部材21及び円筒形状アクリル部材22によって取り囲むようにして構成されており、ドーム形状部材21と円筒形状部材22とは、図2に示すように、取付具(ボルト・ナット)23を用いて平面視対角上に位置する上下左右の四点を以て連結されている。このように、飛翔空間3を透明のドーム形状アクリル部材21及び円筒形状アクリル部材22によって外部空間から仕切ることにより、ホタルが飛翔する様子や、ホタルの幼虫の成育状態、ホタルの幼虫が水域部から陸域部へと上陸する様子、蛹化・羽化・産卵・孵化の様子などを外部から容易に観察することができるようになっている。なお、ドーム形状アクリル部材21は取付具23を緩めることによりいつでも着脱可能であり、内部の清掃等メンテナンス時にはドーム形状アクリル部材21を取り外しての作業が可能となっている。
ドーム形状アクリル部材21の頭頂部には上部ユニット2内の飛翔空間3及び飼育部4に対して空気を取り入れるための空気孔211が設けられている。空気孔211はプラスチック製のリング状部材にステンレス製の網がはめ込まれたものであり、本実施形態においてはドーム形状アクリル部材21の頭頂部に一つだけ設けられているが、これに限られるものではなく、例えばドーム形状アクリル部材21の頭頂部付近に複数個設けてもよいし、円筒形状アクリル部材22の側面に設けてもよい。また、円筒形状アクリル部材22の側面中段には、ホタルの幼虫の餌となるカワニナ類などの貝類を飼育部4に投入するための餌投入扉221が設けられている。
飼育部4には、ホタルの幼虫が成長するための水域部41と、ホタルの幼虫が上陸後に蛹化及び羽化を経て成虫となって産卵及び孵化を行うための陸域部42とが設けられている。水域部41は、平面視ドーナツ形状の水路411の底部に玉石412を敷き詰め、そこへホタルの幼虫及びその餌となるカワニナ類などの貝類の生育に適する水(以下、「飼育水」という。)を流すことによって、ホタルの幼虫の成長に適した環境となるように構成されている。陸域部42は、植栽土424を敷いた平面視円形状の第一プランター421及び四つの平面視弧状の第二プランター422にイネ科植物等の陸生植物423を配植することによって、ホタルの幼虫が上陸後に蛹化及び羽化を経て成虫となって産卵及び孵化を行うことに適した環境となるように構成されている。
図3及び図4に示すように、第一プランター421は水路411(水域部41)によって取り囲まれるように設けられており、四つの第二プランター422は平面視ドーナツ形状になるように並べられて水路411(水域部41)を取り囲むように設けられている。本実施形態においては、第一プランター421と水路411(水域部41)と四つの第二プランター422とが平面視において同心円状となるように構成されている。すなわち、図4に示すように、本実施形態に係るホタル飼育装置1は、装置中央から順に、第一プランター421、水路411、四つの第二プランター422、円筒形状アクリル部材22が全て同心円状になるように構成されている。このように、水路411の両側に陸域部42を設けることにより、水路411の片側にのみ陸域部42を設けた場合に比して、ホタルの幼虫が蛹化の過程に進む確率を高めることができる。これは、自然環境においても河川の片側だけが陸地となっていることは少なく、水路411の両側に陸域部42を存在させることによって自然環境により近い状態を作り出すことになるからである。なお、第二プランター422を取り囲む円筒形状アクリル部材22が円筒形状であるため、第二プランター422の円筒形状アクリル部材22近傍まで陸生植物423を配植しても陸生植物423が円筒形状アクリル部材22によって押さえ込まれてしまうこともなく、ホタルの飛翔空間を見映え良く確保することができるようになっている。
水路411はステンレス製であり、その内面には粗度係数が0.015程度になるようにサンドブラスト加工が施されている。本実施形態においては、軽量でありながら強度があり、錆びにくく、メンテナンスが容易であることからステンレスを用いて水路411を製作している。合成樹脂製とすることも考えられるが、合成樹脂製では水路411を製作する際に接着剤を用いる必要があり、この接着剤が水路411中の水に溶け出すとホタルの幼虫の生育環境に悪影響を及ぼしかねない。その点ステンレス製とすれば溶接により水路411を製作することができ、接着剤を使用することはない。このような理由から本実施形態においては水路411をステンレス製としている。
水路411において成長したホタルの終齢幼虫が陸域部42(第一プランター421及び第二プランター422)へと上陸する際には、水路411の壁面を這い上がっていくこととなる。自然環境において河川等から上陸する幼虫を観察すると、土や石垣の護岸のみならず、コンクリートブロック積みの護岸も難なく登っていくことが判明している。すなわち、コンクリートや切石モルタル積みの人工水路程度の粗度係数があればホタルの幼虫は陸域部へ上陸できるが、それよりも粗度係数が低い水路であると上陸できないおそれがある。ここで、一般に、コンクリート水路の粗度係数は0.011〜0.020程度であり、切石モルタル積み水路の粗度係数は0.013〜0.017程度となっている。そこで、本実施形態においては、ステンレス製の水路411の内面にサンドブラスト加工を施して粗度係数が0.015程度になるようにしている。なお、本実施形態においては粗度係数が0.015程度になるようにステンレス製の水路411の内面にサンドブラスト加工を施しているが、ホタルの幼虫が支障なく上陸していけるように、少なくとも水路411の壁面の粗度係数は0.013以上であることが好ましい。
水路411の底部には直径45〜55mmの玉石412が敷き詰められている。ホタルの幼虫は夜行性であるため、昼間は、その成長段階に合わせて、石と川底の間や石と石との間の隙間を利用して隠れている。終齢幼虫の体長は3cm前後になるところ、本実施形態のように直径45〜55mmの玉石412を敷き詰めると玉石と玉石との間に3cm前後の幼虫が隠れられるだけの適度な隙間が形成されるため、ホタルの幼虫にとって快適な環境を水路内に実現することができる。なお、水路411の底部に敷き詰められる玉石412の全てが直径45〜55mmである必要はなく、飼育するホタルの幼虫の数に応じて適宜直径45〜55mmの玉石412の数も調整可能である。
水路411の一部(図4において水路411の右側中央部)には、水路411の内周側から外周側へと横断するように配管部43が設けられている。配管部43には二つの導入口431が設けられており、平面視下側の導入口431からは水路411へと飼育水を流し込む飼育水流入口44とエア供給ホース46とが水路411に対して延設されている。平面視上側の導入口431からは水路411を流れる飼育水を水路411外へと排出する飼育水流出口45とエア供給ホース46とが水路411に対して延設されている。エア供給ホース46には水路411を流れる飼育水に空気を供給するためのエア供給部47が接続されている。
水路411の底には、図4に示すように、バルブ操作によって開閉操作が可能な二つの排水口413が設けられている。通常はバルブを閉じた状態としているが、水路411を清掃する際にはバルブを開いて排水口413から水路411内の飼育水を排出することができる。
陸域部42を構成する第一プランター421及び第二プランター422はいずれもステンレス製であり、飼育部4に着脱自在に取り付けられている。第一プランター421は有底円筒形状であり、底部に設けられた目板426の上に植栽土424を敷き詰め、イネ科植物等の陸生植物423を配植することにより、ホタルの幼虫が上陸後に蛹化及び羽化を経て成虫となって産卵及び孵化を行うための第一陸域部として機能するようになっている。目板426の下部には陸生植物423へ潅水した際に残った水が溜まるようにスペースが設けられている。第一プランター421の底には残った水を排出することができるようにドレン(図示せず)が設けられている。なお、上陸したホタルの幼虫が容易に土繭を作ることができるように、植栽土424としては砂質土を用いることが好ましい。
第二プランター422は平面視弧状のブロック形状であり、第一プランター421と同様に、底部に設けられた目板426の上に植栽土424を敷き詰め、イネ科植物等の陸生植物423が配植されている。目板426の下部には陸生植物423へ潅水した際に残った水が溜まるようにスペースが設けられている。第二プランター421の底には残った水を排出することができるようにドレン(図示せず)が設けられている。本実施形態においては、水路411を取り囲むように四つの第二プランター422を平面視ドーナツ形状になるように並べることにより、ホタルの幼虫が上陸後に蛹化及び羽化を経て成虫となって産卵及び孵化を行うための第二陸域部を形成している。
第二プランター422の円筒形状アクリル部材22側(すなわち外側)の壁面は、図3に示すように、水路411側(すなわち内側)の壁面よりも5cmほど高く形成されており、当該円筒形状アクリル部材22側壁面の上縁部には、水路411側方向に向かってツバ状のフランジ部425が設けられている。このようにツバ状のフランジ部425が設けられていることにより、ホタルの幼虫の餌として水路411に投入されるカワニナ類などの貝類が第二プランター422を経て円筒形状アクリル部材22の内壁へと移動することを防ぐことができるため、カワニナ類などの貝類が円筒形状アクリル部材22やドーム形状アクリル部材21の内壁に張り付いて装置内部の観察の妨げとなることがなくなるとともに、ホタルの飛翔空間3を見映え良く確保することができるようになっている。
下部ユニット5は内部が空洞になった円柱形状の木製構造体であり、外周面前面を覆うように薄い金属性プレートを張り付けることによりデザイン性を高めている。下部ユニット5の上縁部51には、撒水装置6を作動させるためのボタン式スイッチである撒水スイッチ52が設けられている。また、下部ユニット5の底部には複数のキャスター53が備え付けられており、これによって本実施形態に係るホタル飼育装置1は容易に設置場所を変更することが可能となっている。
下部ユニット5内にはエア供給装置54と、濾過装置55と、ウォータークーラーポンプ56と、電気式噴霧器64とが設置されている。エア供給装置54は水路411を流れる飼育水に空気を供給するための装置である。エア供給装置54にはエア供給管541が接続されており、エア供給管541はエア供給ホース46へと接続されている。
濾過装置55は、飼育水の水質を管理するための装置であり、本実施形態においては、飼育水中の有機物を分解し、水を清浄に保つためにバクテリア濾過フィルタ方式の濾過装置を採用している。濾過装置55には被処理水流入管551と連結管552とが接続されている。被処理水流入管551の他端は水路411の配管部43に設けられた飼育水流出口45に接続されており、水路411を流れる飼育水が飼育水流出口45及び被処理水流入管551を経由して濾過装置55へと導入される。また、連結管552の他端はウォータークーラーポンプ56へと接続されており、濾過装置55にて濾過処理をされた飼育水が連結管552を経由してウォータークーラーポンプ56へと送り込まれる。
ウォータークーラーポンプ56は、飼育水の水温を管理するための装置であり、飼育水を水路411へと流し込み、流水路とするためのポンプの機能も併せ持つものである。ウォータークーラーポンプ56には前述の連結管552と、飼育水供給管561とが接続されている。飼育水供給管561の他端は水路411の配管部43に設けられた飼育水流入口44に接続されている。濾過装置55にて濾過処理をされた飼育水が連結管552を経由してウォータークーラーポンプ56へと導入され、水温調整を行った飼育水が飼育水供給管561を及び飼育水流入口44を経由して再び水路411へと流し込まれる。このようにして、水質及び水温をホタルの成育に適した状態に調整された飼育水がホタル飼育装置1内を循環するシステムとなっている。
撒水装置6は、ミスト状の水を噴出する撒水ヘッド61と、撒水ヘッド61が第一プランター421のほぼ中央上方に位置し、下方向に向けてミスト状の水を噴出可能なように支持する逆L字形状の支持部材62と、給水ホース63と、給水ホース63を介して撒水ヘッド61へと水を押し流し、ミスト状の水を噴出させるための電気式噴霧器64とを備えている。前述のように、電気式噴霧器64は下部ユニット5内に設置されている。
本実施形態において、撒水ヘッド61は、水域部41及び陸域部42の全域に対して上方からミスト状の水を噴出させるべく、逆L字形形状の支持部材62の短辺の端部に下向きに固定されている。支持部材62の長辺の端部は飼育部4の底部、すなわち下部ユニット5の上部に固定されている。支持部材62の内部は中空形状となっており、一端が撒水ヘッド61に接続された給水ホース63が、支持部材62内部に通されている。給水ホース63の他端は下部ユニット5内に設置された電気式噴霧器64に接続されている。また、下部ユニット5の上縁部51に設けられた撒水スイッチ52を推すと、撒水装置6が作動するように構成されている。このような撒水装置6を設置し、作動させることにより、ホタル飼育装置1内において疑似的な降雨状態を作り出すことができるため、水域部41において成長したホタルの終齢幼虫が陸域部42へと上陸するきっかけを与えることができる。その結果、ホタルは自然環境に近い形で幼虫から成虫へと成長することとなり、良好な成育状態を実現することが可能となる。
本実施形態においては、撒水ヘッド61が第一プランター421のほぼ中央上方に位置しており、また、前述のように、第一プランター421と水路411(水域部41)と四つの第二プランター422とが平面視において同心円状となるように構成されている。これにより、装置のほぼ中央上方から第一プランター421、水路411、第二プランター422のそれぞれに均等にミスト状の水を撒くことができるため、装置内に偏りなく疑似的な降雨状態を作り出すことが可能となり、ホタルの成育に適した環境を装置内全域に実現することができる。
また、本実施形態に係る撒水装置6は、水量1〜3mm/hで水を噴出するように調整されている。このように撒水装置6が水量1〜3mm/hで第一プランター421、水路411、第二プランター422のそれぞれに対して上方からミスト状の水を噴出することにより、水域部において成長したホタルの終齢幼虫が陸域部へと上陸するのに最適な降雨状態を疑似的に作り出すことができる。
なお、本実施形態に係る撒水装置6は水量1〜3mm/hでミスト状の水を噴出するミストシャワーヘッド型のものを採用しているが、ホタル飼育装置1内において疑似的な降雨状態を作り出すことができるものであればこれに限られるものではなく、例えば噴出させる水は粒状でもよいし、複数の撒水ヘッドを備えた撒水装置を採用してもよい。
以上説明したホタル飼育装置1を用いてホタルの通年飼育を行う場合には、まず、取付具23を緩めてドーム形状アクリル部材21を取り外し、第一プランター421及び第二プランター422に植栽土424を敷き詰め、イネ科植物等の陸生植物423を配植する。次に水路411に水を湛え、濾過装置55及びウォータークーラーポンプ56を作動させて水路411に湛えた水を循環させるとともに水質及び水温をホタルの生育に適するように調整し、飼育水が水路411を流れる状態とする。また、エア供給装置54も作動させて飼育水中の溶存酸素量を増加させ、ホタルの成育により適した飼育水となるように調整を行う。
続いて、ホタルの幼虫及びその餌となるカワニナ類などの貝類を水路411に投入し、再びドーム形状アクリル部材21を円筒形状アクリル部材22に取り付ける。
その後は現実の季節や天候、気温、湿度などに合わせて水質や水温を調整し、餌を補充すべく定期的に餌投入扉221からカワニナ類などの貝類を水路411に投入する。飼育水が過度に汚れてしまった場合には、バルブを開いて排水口413から水路411内の飼育水を排出し、ドーム形状アクリル部材21を取り外して上部から水路411に新しい水を補充する。また、第一プランター421及び第二プランター422の底に水が溜まっている場合には、適宜ドレン(図示せず)を開いて定期的に排水する。
4月の中旬ごろに、午後8時ごろの外気温が16度を超えたタイミングを見計らって撒水スイッチ52を推し、撒水装置6を作動させる。これによってホタル飼育装置1内において疑似的な降雨状態を作り出し、水域部41において成長したホタルの終齢幼虫が陸域部42へと上陸するきっかけを与えることができる。
その後はホタルの幼虫が陸域部42において蛹化、羽化を経て成虫となり、6月上旬から7月にかけて飛翔空間3内を飛翔する。飛翔行動によってカップリングが促され、産卵が行われ、7月中旬ごろから孵化が始まり、体長1mm程度の初齢幼虫が生まれる。そして再び水路411にて幼虫の成育過程が始まる。なお、当然ながら、時期によっては、ホタルの幼虫ではなくホタルの成虫を飛翔空間3や陸域部42に放し、交尾・産卵段階から飼育を開始してもよい。
以上のように、本発明のホタル飼育装置1を用いることにより、自然環境に近い状態でホタルの生活史を再現することができる。特に、撒水装置6によってホタル飼育装置1内において疑似的な降雨状態を作り出し、水域部41において成長したホタルの終齢幼虫が陸域部42へと上陸するきっかけを与えることができ、その結果、ホタルは自然環境に近い形で幼虫から成虫へと成長することとなり、良好な成育状態を実現することが可能となる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
本発明のホタル飼育装置は、ホタルの生息可能地域以外においてもホタルを育成し、飛翔させることができる点で極めて有用である。
1…ホタル飼育装置
2…上部ユニット
21…ドーム形状アクリル部材
211…空気孔
22…円筒形状アクリル部材
221…餌投入扉
23…取付具
3…飛翔空間
4…飼育部
41…水域部
411…水路
412…玉石
413…排水口
42…陸域部
421…第一プランター(第一陸域部)
422…第二プランター(第二陸域部)
423…陸生植物
424…植栽土
425…フランジ部
426…目板
43…配管部
431…導入口
44…飼育水流入口
45…飼育水流出口
46…エア供給ホース
47…エア供給部
5…下部ユニット
51…上縁部
52…撒水スイッチ
53…キャスター
54…エア供給装置
541…エア供給管
55…濾過装置
551…被処理水流入管
552…連結管
56…ウォータークーラーポンプ
561…飼育水供給管
6…撒水装置
61…撒水ヘッド
62…支持部材
63…給水ホース
64…電気式噴霧器

Claims (8)

  1. ホタルの幼虫が成長するための水域部と、
    ホタルの幼虫が上陸後に蛹化及び羽化を経て成虫となって産卵及び孵化を行うための陸域部と、
    ホタルの成虫が飛翔するための仕切られた飛翔空間部と、
    前記水域部及び前記陸域部に対して上方からミスト状又は粒状の水を噴出する撒水装置とを備え
    前記水域部はホタルの幼虫及びその餌となる貝類の生育に適する水が流れる平面視ドーナツ状の水路を備えており、
    前記陸域部は第一陸域部と第二陸域部とを備えており、
    前記第一陸域部は前記水路によって取り囲まれるように設けられており、
    前記第二陸域部は前記水路を取り囲むように設けられており、
    前記撒水装置はミスト状又は粒状の水を噴出する撒水ヘッド部を備えており、
    前記撒水ヘッド部は前記第一陸域部のほぼ中央上方に位置しているホタル飼育装置。
  2. 前記撒水装置は水量1〜3mm/hで水を噴出することを特徴とする、請求項1に記載のホタル飼育装置。
  3. 前記水路の壁面の粗度係数は0.013以上であること特徴とする、請求項に記載のホタル飼育装置。
  4. 前記水路の底部には複数の直径45〜55mmの玉石が載置されていることを特徴とする、請求項に記載のホタル飼育装置。
  5. 前記第一陸域部は平面視円形であり、前記第二陸域部は平面視ドーナツ状であることを特徴とする、請求項に記載のホタル飼育装置。
  6. 前記第一陸域部と前記水路と前記第二陸域部とが平面視において同心円状となっていることを特徴とする、請求項に記載のホタル飼育装置。
  7. 前記飛翔空間部は、前記第二陸域部を取り囲む円筒形状部と前記円筒形状部の上部に位置するドーム形状部とからなる透明部材によって外部から仕切られた空間であることを特徴とする、請求項に記載のホタル飼育装置。
  8. 前記第二陸域部の前記透明部材側の外縁部には、前記第二陸域部の内側方向に向かってツバ状のフランジ部が設けられていることを特徴とする、請求項に記載のホタル飼育装置。
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