JP5821993B2 - 集積回路装置、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

集積回路装置、電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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本発明は、集積回路装置、電気光学装置及び電子機器等に関する。
EPD(Electrophoretic Display)パネルなどの電気光学パネルを駆動する集積回路装置が知られている。例えばEPDパネルの従来技術としては特許文献1に開示される技術がある。
EPDパネルは、各表示セグメントの2極ノードへ印加する駆動バイアス極性により、白または黒を表示する表示媒体であり、カラーフィルターを用いることでカラー表示も可能である。
2極ノードのうちの一方は、第1基体に形成された複数のセグメント(SEG)電極(画素電極)であり、2極ノードのうちの他方は、全セグメント電極に共通な共通電極である。共通電極はトッププレーン(TP)電極とも称される。なお、第1基体には、複数のセグメント電極の周囲に配置されて背景色を表示する背景電極が配置されても良く、この背景電極は駆動上ではセグメント電極と同等に扱われる。この意味で、背景電極はセグメント電極と同視することができるが、トッププレーン(TP)電極との関係で、背景電極をバックプレーン(BP)電極とも称することがある。
特開2009−53639号公報
EPDパネル等とそれを駆動するドライバIC(集積回路装置)を含む電気光学装置、またはその電気光学装置を含む電子機器では、静電気対策が必要である。一般に、ドライバICを静電気から保護するために、集積回路装置の全端子に接続された入出力セル(入力セル、出力セルまたは入出セルを含む総称である)の各々に、端子に接続された静電気保護素子を設けている。
入出力セルにて静電気耐圧を強化するには、例えばトランジスタの例えばチャネル幅を広くして耐圧を大きくする必要がある。このような静電気耐圧を全ての入出力セルにて強化しようとすると、入出力セルのサイズが大きくなり、結果としてチップサイズが大きくなるか、あるいは内部セルの集積度が低下するという課題が生ずる。
また、ユーザーによってはドライバICの端子の使用の自由度を要求することがあり、ICメーカー側はユーザーのあらゆる使用態様を配慮した結果として、全端子について等しく静電気耐圧を強化するのが慣用であった。
本発明の幾つかの態様によれば、電気光学パネルの特性に鑑みて、静電気を特定の端子に流れるように誘導できる集積回路装置、電気光学装置及び電子機器を提供することができる。
本発明の他の幾つかの態様によれば、静電気が誘導される特定の出力セルのみで静電気耐圧を強化することで大多数の入出力セルのサイズを小さくし、チッブサイズを縮小するか、あるいは内部セル面積を拡大できる集積回路装置、電気光学装置及び電子機器を提供することができる。
(1)本発明の他の態様は、
第1基体に形成された複数のセグメント電極と、前記第1基体と対向する第2基体に形成された共通電極とを含む電気光学パネルを駆動する集積回路装置において、
前記複数のセグメント電極にそれぞれ接続される複数のセグメント電極専用端子と、
前記共通電極に接続される少なくとも一つの共通電極専用端子と、
前記複数のセグメント電極専用端子に接続された静電気保護素子を含む複数の第1出力セルと、
前記少なくとも一つの共通電極専用端子に接続された静電気保護素子を含む少なくとも一つの第2出力セルと、を有し、
前記少なくとも一つの第2出力セルの静電気耐圧が、前記複数の第1出力セルの各々の静電気耐圧よりも大きいことに関する。
本発明の他の態様は、共通電極専用端子に静電気を誘導できる電気光学装置に好適に使用できる集積回路装置を提供できる。静電気が誘導される共通電極専用端子に接続される静電気保護素子を有する第2出力セルの静電気耐圧が強化されているからである。
(2)本発明の他の態様は、前記電気光学パネルの前記第1基体にて前記複数のセグメント電極の周囲に配置された背景電極に接続される少なくとも一つの背景電極接続端子と、前記少なくとも一つの背景電極に接続された静電気保護素子を含む少なくとも一つの第3出力セルとをさらに含み、前記少なくとも一つの第3出力セルの静電気耐圧を、前記複数の第1出力セルの各々の静電気耐圧よりも大きくすることができる。
こうすると、静電気を共通電極専用端子にも誘導することもでき、複数のセグメント電極専用端子に静電気が印加されることを低減できる。
(3)本発明の他の態様では、前記集積回路装置は平面視にて矩形であり、前記矩形の輪郭辺に沿って前記複数のセグメント電極専用端子が配列されたセグメント電極配列部が形成され、前記輪郭辺に沿って配置される前記セグメント電極配列部を挟む両側にそれぞれ、前記少なくとも一つの共通電極専用端子を配置することができる。
こうすると、電気光学パネルに集積回路装置を接続した時に、共通電極専用端子に接続される2本の配線の間に、複数のセグメント電極に接続される複数の配線が必然的に配置される。それにより、その配線領域の側方から印加される静電気を、共通電極専用端子に誘導することができる。
(4)本発明の他の態様では、前記矩形の一辺に沿って前記セグメント電極配列部が形成され、前記矩形の一辺を挟む対向二辺にそれぞれ、前記少なくとも一つの共通電極専用端子を配置することができる。
それにより、電気光学パネルに集積回路装置を接続した時に、共通電極専用端子に接続される2本の配線の間に、複数のセグメント電極に接続される複数の配線が必然的に配置される。
(5)本発明の他の態様では、前記少なくとも一つの共通電極専用端子を、前記複数のセグメント電極専用端子の2つに挟まれた位置にさらに配置することができる。
こうすると、電気光学パネルに集積回路装置を接続した時に、共通電極専用端子に接続される配線を、複数のセグメント電極専用端子の2つに接続される配線の間にさらに配置することができる。これにより、配線領域の側方からだけでなく、配線領域の中心側から印加される静電気も、共通電極専用端子に誘導することができる。
(6)本発明の他の態様では、前記複数の第1出力セルの各々は、第1静電気保護素子領域を含み、前記第1静電気保護素子領域の前記輪郭辺と直交する方向での長さがL1であり、前記少なくとも一つの第2出力セルは、第2静電気保護素子領域を含み、前記第2静電気保護素子領域の前記輪郭辺と直交する方向での長さを、L1よりも短いL2とすることができる。つまり、静電気耐圧が強化されない複数の出力セルのサイズを小さくできる。
(7)本発明の他の態様では、前記複数の第1出力セルの各々は、前記複数のセグメント電極専用端子の一つに接続される第1内部配線と、前記第1内部配線途中の第1ノードとグランド配線との間に接続される第1の静電気保護素子を含み、前記少なくとも一つの第2出力セルの各々は、前記少なくとも一つの共通電極専用端子に接続される第2内部配線と、前記第2内部配線途中の第2ノードと前記グランド配線との間に接続される第2の静電気保護素子を含み、前記複数のセグメント電極専用端子の一つと前記第1ノードとの間の抵抗値を、前記少なくとも一つの共通電極専用端子と前記第2ノードとの間の抵抗値よりも大きくすることができる。
こうして、複数のセグメント電極専用端子を経由する経路のインピーダンスを上げ、逆に共通電極専用端子を経由する経路のインピーダンスを下げて、静電気を共通電極専用端子に誘導することができる。
(8)本発明の他の態様では、前記複数の第1出力セルの各々は、前記複数のセグメント電極専用端子の一つに接続される第1内部配線と、前記第1内部配線途中の第1ノードとグランド配線との間に接続される第1の静電気保護素子を含み、前記少なくとも一つの第2出力セルの各々は、前記少なくとも一つの共通電極専用端子に接続される第2内部配線と、前記第2内部配線途中の第2ノードと前記グランド配線との間に接続される第2の静電気保護素子を含み、前記第1ノードと前記グランド配線との間の抵抗値を、前記第2ノードと前記グランド配線との間の抵抗値よりも大きくすることができる。
この場合も、複数のセグメント電極専用端子を経由する経路のインピーダンスを上げ、逆に共通電極専用端子を経由する経路のインピーダンスを下げて、静電気を共通電極専用端子に誘導することができる。
(9)本発明の他の態様では、前記集積回路装置は平面視にて矩形であり、前記矩形の輪郭辺に沿って前記複数のセグメント電極専用端子が配列されたセグメント電極配列部が形成され、前記輪郭辺に沿って配置される前記セグメント電極配列部を挟む両側にそれぞれ、前記少なくとも一つの共通電極専用端子と前記少なくとも一つの背景電極専用端子とを配置することができる。
こうすると、共通電極専用端子に静電気を誘導できる原理と同様にして、背景電極専用端子にも静電気を誘導することができ、複数のセグメント電極専用端子に静電気が誘導されることを低減できる。
(10)本発明の他の態様では、前記輪郭辺に沿った方向にて、前記セグメント電極配列部と前記少なくとも一つの共通電極専用端子との間に、前記少なくとも一つの背景電極専用端子を配置することができる。
こうすると、共通電極専用端子に静電気を誘導できる原理と同様にして、背景電極専用端子にも静電気を誘導することができ、複数のセグメント電極専用端子に静電気が誘導されることを低減できる。
(11)本発明の他の態様では、前記矩形の一辺に沿って前記セグメント電極配列部が形成され、前記矩形の一辺を挟む対向二辺にそれぞれ、前記少なくとも一つの共通電極専用端子と前記少なくとも一つの背景電極専用端子とが配置され、前記対向二辺の各々にて、前記少なくとも一つの背景電極専用端子を前記少なくとも一つの共通電極専用端子よりも前記矩形の一辺に近い位置に配置することができる。
こうすると、共通電極専用端子に静電気を誘導できる原理と同様にして、背景電極専用端子にも静電気を誘導することができ、複数のセグメント電極専用端子に静電気が誘導されることを低減できる。
(12)本発明の他の態様では、前記少なくとも一つの背景電極専用端子を、前記複数のセグメント電極専用端子の2つに挟まれた位置にさらに配置することができる。
こうすると、共通電極専用端子を同様に設けた場合と同じく、背景電極専用端子にも静電気を誘導することができ、複数のセグメント電極専用端子に静電気が誘導されることを低減できる。
(13)本発明の他の態様では、前記複数の第1出力セルの各々は、第1静電気保護素子領域を含み、前記第1静電気保護素子領域の前記輪郭辺と直交する方向での長さがL1であり、前記少なくとも一つの第3出力セルは、第2静電気保護素子領域を含み、前記第2静電気保護素子領域の前記輪郭辺と直交する方向での長さを、L1よりも短いL2とすることができる。つまり、静電気耐圧が強化されない第1出力セルのサイズを小さくできることが分かる。
(14)本発明の他の態様では、電源端子をさらに有し、前記電源端子は、前記複数のセグメント電極よりも前記少なくとも一つの共通電極専用端子の近くに配置することができる。こうして、共通電極専用端子を経由して電源端子に至る静電気放出経路のインピーダンスを下げることができ、静電気を共通電極専用端子に誘導できる。
(15)本発明の他の態様では、電源端子をさらに有し、前記電源端子は、前記複数のセグメント電極よりも前記少なくとも一つの背景電極専用端子の近くに配置することができる。こうして、背景電極専用端子を経由して電源端子に至る静電気放出経路のインピーダンスを下げることができ、静電気を背景電極専用端子にも誘導できる。
(16)本発明のさらに他の態様では、第1基体に形成された複数のセグメント電極と、前記第1基体と対向する第2基体に形成された共通電極とを含む電気光学パネルと、前記電気光学パネルを駆動する上述の集積回路装置と有する電気光学装置を定義している。
(17)本発明のさらに他の態様は、上述した電気光学装置を有する電子機器を定義している。
図1(A)はトッププレーン電極が形成される対向基板の平面図であり、図1(B)はセグメント電極及びパックプレーン電極が形成される基板の平面図である。 電気光学パネルの断面図である。 図3(A)(B)は、電気光学パネルでの白表示及び黒表示の表示原理を説明するための図である。 電気光学装置の概略説明図である。 集積回路装置の入出力セルと内部セルを示す平面図である。 第1〜第3出力セルの等価回路図である。 抵抗器によりインピーダンスを高くした第1出力セルの回路図である。 静電気耐圧の強化の有無により生ずるサイズの相違を示す図である。 図4の変形例を示す図である。 図4のさらに他の変形例を示す図である。 集積回路装置の概略ブロック図である。 集積回路装置のより具体的なブロック図である。 駆動波形を示す図である。 電子機器の一例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.電気光学パネル
図1及び図2に示すように、電気光学パネル100は、電気泳動表示装置(EPD:Electrophoretic Display)のパネルを例にとれば、基板(第1基体)110と、対向基板(第2基体)120と、基板110と対向基板120との間に設けられた電気光学層例えば電気泳動層130を含むことができる。電気泳動層(電気泳動シート)130は、電気泳動物質を有する多数のマイクロカプセル(電気光学素子)132により構成される。
パッシブ型のEPDパネル100を例にとれば、ガラスや透明樹脂により形成される基板110には、図1(B)に示すように、例えば複数のセグメント電極(画素電極)112が設けられる。また、図1(A)に示すように、対向基板120にはトッププレーン電極(共通電極)122が設けられる。
複数のセグメント電極112は、本実施形態では図1(B)に示すように、7セグメントで0〜9中の任意の数字を示す4つの数字セグメント群116と、2つのドット118とを含んで時計表示を可能としている。実際には、複数のセグメント電極112は、時計表示のような単一機能に限らず、各種のアイコンや文字等の表示に用いることができ、その数は数十個から百を超える本数となる。この他、複数のセグメント電極112をマトリクス状に二次元配置して多数の画素電極とし、画素毎に画素スイッチをそれぞれ配置したアクティブ型EPDパネルとしても良い。
図1(B)に示すようにパッシブ型であって複数のセグメント電極112が散在配置される場合には、複数のセグメント電極112の周囲を囲んで基板110に背景色を表示するための背景電極(パックプレーン電極)114を配置することができる。なお、バックプレーン電極114は基板110に形成される一つのセグメント電極112と駆動上では同一視することができる。
ただし、本実施形態では、複数のセグメント電極112の個々の面積や、複数セグメント電極112のトータル面積と比較して、トッププレーン電極122と同様にパックプレーン電極114の面積が大きいので、静電気対策上でセグメント電極112と区別することが有利となる。
よって、静電気対策としては、電気光学パネル100の特性上、トッププレーン電極122に誘導することが主たる目的であり、それに従属してバックプレーン電極114に誘導しても良い。なお、以下の説明では、静電気対策上でトッププレーン電極122とバックプレーン電極114とを同等に扱うように記述することもあるが、例えばアクティブマトリクス型EPDではバックプレーン電極114は不要であり、主たる対策はトッププレーン電極122に静電気を誘導することである。
図1(A)(B)には、基板110,120の周縁部にパネル側端子が模式的に示されている。図1(B)に示すように、複数のセグメント電極112にそれぞれ接続される複数のパネル側セグメント端子112Aと、バックプレーン電極114に接続される例えば2つのパネル側パックプレーン端子114Aが示されている。なお、複数のセグメント電極112と複数のパネル側セグメント電極端子112Aとを接続する配線119は、パックプレーン電極114と絶縁され、しかも表示に悪影響がないように細幅にて形成される。同様に、対向基板120の周縁部には、トッププレーン電極122に接続される例えば2つのパネル側トッププレーン端子122Aが示されている。なお、パネル側トッププレーン端子122Aは、基板110側に設けても良い。
本実施形態では、図1(B)に示すように、基板110に設けられる複数のパネル側セグメント電極端子112Aは、基板110の厚さ方向から見た平面視にて矩形の一辺110Aに沿って配置され。また、基板110に設けられる2つのパネル側バックプレーン電極端子114Aは、互いの距離が離れる位置に設けられ、例えば基板110の一辺110Aを挟む対向2辺110B,110Cにそれぞれ1つずつ設けられている。
また、図1(A)に示すように、対向基板120に設けられる2つのパネル側トッププレーン電極端子122Aは、互いの距離が離れる位置に設けられ、例えば対向基板120の一辺120Aを挟む対向2辺120B,120Cにそれぞれ1つずつ設けられている。
図2に示すように、マイクロカプセル132をセグメント電極112、パックプレーン電極114及びトッププレーン電極122に固着する接着層140は、基板110と対向基板120との間で、複数のマイクロカプセル132の周囲を埋めるように充填されている。
このマイクロカプセル132は、図3(A)(B)に示すように、例えば負に帯電した白色の負帯電粒子(電気泳動物質)134と、正に帯電した黒色の正帯電粒子(電気泳動物質)136と、を分散液138中に分散させ、この分散液138を例えば50μm程度の粒径の微少な中空カプセル132に封入することで実現される。
セグメント電極112(バックプレーン電極114)とトッププレーン電極122の間に電界が印加されると、マイクロカプセル132に封入された負帯電粒子(白色)134及び正帯電粒子(黒色)136には、その帯電の正負に応じた方向に静電気力が作用する。例えばトッププレーン電極122の方がセグメント電極112(バックプレーン電極114)よりも高電位である場合には、図3(A)に示すように、トッププレーン電極122側に負帯電粒子(白色)134が移動するため、その画素は白表示になる。一方、セグメント電極112(バックプレーン電極114)の方がトッププレーン電極122よりも高電位である場合には、図3(B)に示すように黒表示になる。
なお、マイクロカプセル132としては、白色、黒色の2粒子系のものに限定されるものではなく、1粒子系のものも使用可能である。1粒子系のマイクロカプセル132では、分散液138に着色したものを使用してもよい。2粒子系、1粒子系のいずれにおいても、粒子の色については、白と黒以外の種々の色を採用することができる。例えば白色及び黒色の顔料に代えて赤色、緑色、青色等の顔料を用いることで、赤色、緑色、青色等を表示する電気光学パネル100を構成できる。
また、電気光学パネル100は、EPDパネルには限定されず、例えばECD(electrochromic display)パネルなど他のパネルであってもよい。ECDパネルは、電圧を印加すると、酸化還元反応により物質に色がついたり、光透過度が変化したりする現象を利用して表示動作を実現するパネルである。
2.電気光学装置及び集積回路装置での静電気対策
図4に、電気光学パネル100と、それを駆動する駆動IC(集積回路装置)1と、電気光学パネル100と駆動IC1とを接続する配線210を含む電気光学装置200が示されている。なお、図4に示す配線210は、基板110及び対向基板120の一方を延長した部分に形成するか、あるいは電気光学装置100の基板、あるいは電気光学装置100が搭載される電子機器の基板に形成することができる。
電気光学装置200は、電気光学パネル100のパネル側端子112A,114A,122Aと、駆動IC1の厚さ方向からみた平面視にて例えば矩形の4辺の輪郭辺2のうちの例えば3辺2A〜2Cに沿って配置された端子群PDの一部の電極専用端子とを配線210によって接続して構成される。
本実施形態にて静電気を特定端子に誘導する原理は、次の通りである。先ず、電気光学パネル100が図1(A)に示すように、大面積のトッププレーン電極122を電気光学装置200の表面側に有することから、この電気光学パネル100の特性に鑑みて、電気光学パネル100の表面側からの静電気をトッププレーン電極122に誘導するものである。次に、これに従属して、電気光学パネル100が図1(B)に示すように、大面積のバックプレーン電極114を有することから、この電気光学パネル100の特性に鑑みて、電気光学パネル100の裏面側からの静電気をバックプレーン電極114に誘導するものである。
このため、駆動IC1の全端子PDのうち、トッププレーン電極122を経由する経路の静電気耐圧を、セグメント電極112を経由する経路の静電気耐圧よりも高めている。加えて、バックプレーン電極114を経由する経路の静電気耐圧を、セグメント電極112を経由する経路の静電気耐圧よりも高めている。
こうして、セグメント電極112を経由する経路の静電気耐圧を強化しなくて済むため、その分静電気保護素子の領域の面積を小さくできる。
本実施形態にて、電気光学装置200にて特定端子に静電気を誘導することと、集積回路装置1にて静電気が誘導され得る特定端子を経由する経路の静電気耐圧を強化することとは、従来技術に対して、それぞれ対応する特別な技術的特徴を有するものである。
2.1.集積回路装置の電極専用端子の配置
本実施形態では、基板110に形成された端子112A,114Aの総数をm個とする。図4に示すように、駆動IC1には、パネル側セグメント電極端子112Aと接続される複数のセグメント(SEG)電極専用端子PD1〜PDm−2(SEG1〜SEGm−2)が設けられている。また、駆動IC1には、パネル側パックプレーン電極端子114Aと接続される少なくとも一つ、例えば2つのバックプレーン(BP)電極専用端子PDm−1〜PDm(BP0,BP1)が設けられている。さらに、駆動IC1には、パネル側トッププレーン電極端子122Aと接続される少なくとも一つ、例えば2つのトッププレーン(TP)電極専用端子PDm+1,PDm+2(TP0,TP1)が設けられている。
つまり、本実施形態では、複数の電極端子PD1〜PDm−2(SEG1〜SEGm−2)がセグメント電極専用端子であり、2つの電極端子PDm−1〜PDm(BP0,BP1)がバックプレーン電極専用端子であり、電極端子PDm+1,PDm+2(TP0,TP1)がトッププレーン電極専用端子である。このため、静電気対策として、主としてトッププレーン電極専用端子PDm+1,PDm+2に接続される静電気保護素子の静電気耐圧を強化し、それと従属的にバックプレーン電極専用端子PDm−1〜PDmに接続される静電気保護素子の静電気耐圧を強化することができる。換言すれば、セグメント電極専用端子PD1〜PDm−2やその他の入出力端子に接続される静電気保護素子の静電気耐圧は強化しなくて済む。
ここで、駆動IC1の矩形の輪郭辺2に沿って配列された複数のセグメント(SEG)電極専用端子PD1〜PDm−2(SEG1〜SEGm−2)を、図4に示すセグメント電極配列部4と称する。本実施形態では、輪郭辺2に沿って配置されるセグメント電極配列部4を挟む両側にそれぞれ、各一つのトッププレーン(TP)電極専用端子とバックプレーン(BP)電極専用端子とを配置している。
より具体的には、基板110の一辺110Aと対向して配置される駆動IC1の一辺2Aに沿って、セグメント電極配列部4が形成されている。その一辺1Aを挟む対向二辺2B,2Cのうちの一辺2Bに、トッププレーン(TP)電極専用端子PDm+1とバックプレーン(BP)電極専用端子PDm−1とを配置している。同様に、一辺1Aを挟む対向二辺2B,2Cのうちの他の一辺2Cに、トッププレーン(TP)電極専用端子PDm+2とバックプレーン(BP)電極専用端子PDmとを配置している。
図4では三辺2A,2B,2Cに電極専用端子PD1〜PDm+2を設けたが、一辺2Aに電極専用端子PD1〜PDm+2を設けても良い。この場合にも、一辺2Aに沿って配置されるセグメント電極配列部4を挟む両側にそれぞれ、各一つのトッププレーン(TP)電極専用端子とバックプレーン(BP)電極専用端子とを配置すればよい。
2.2.出力セルでの静電気耐圧
このような端子配列を有する駆動IC1と電気光学パネル110とを含む本実施形態の電気光学装置200に静電気が印加された時には、セグメント(SEG)電極専用端子を経由させないようにし、トッププレーン(TP)電極専用端子PDm+1,PDm+2またはバックプレーン(BP)電極専用端子PDm−1〜PDmに誘導されて、静電気を駆動IC1の電源ラインVSSまたはVDDに逃がすようにしている。このために、本実施形態では、トッププレーン(TP)電極専用端子PDm+1,PDm+2及びバックプレーン(BP)電極専用端子PDm−1〜PDmに接続される静電気保護素子の耐圧が強化されている。
図5に示すように、駆動IC1は輪郭辺2に沿って配置された複数のI/Oセル領域7の内側にゲートアレイやマクロセル等にて形成される内部セル領域6を有する。I/Oセル7領域には、電源や噛合の入力セルに加えて、図6に示す第1出力セル7A、第2出力セル7B、第3出力セル7Cが含まれる。これら第1〜第3出力セル7A,7B,7Cは、図6に示す等価回路を有することで共通している。
ただし、第1出力セル7Aよりも、第2,第3出力セル7B,7Cの静電気耐圧が強化されている。図6では、第1出力セル7Aよりも強化された静電気耐圧を有する第2,第3出力セル7B,7Cは、同一の静電気耐圧を有するものとして取り扱う。
複数の第1出力セル7Aの各々は、図6に示すように、複数のセグメント電極専用端子PDの一つと内部回路6Aとの間に接続される第1内部配線6Bと、第1内部配線6B途中の第1ノードND1とグランド配線VSS(広義には第1電源配線)との間に接続される第1の静電気保護素子8Aを含む。
2つの第2出力セル7Bの各々は、トップフレート電極専用端子PDと内部回路6Aとの間に接続される第2内部配線6Cと、第2内部配線6C途中の第2ノードND2とグランド配線VSSとの間に接続される第2の静電気保護素子8Bを含む。
2つの第3出力セル7Cの各々も第2出力セル7Bと同様に、バックプレーン電極専用端子PDと内部回路6Aとの間に接続される第2内部配線6Cと、第2内部配線6C途中の第2ノードND2とグランド配線VSSとの間に接続される第2の静電気保護素子8Bを含む。
なお、図6に示すように、第1出力セル7Aでは、VSS配線とVDD配線(広義には、第1電源配線の電位よりも高い電位の第2電源配線)との間に静電気保護素子8Cをさらに設けている。同様に、第2,3出力セル7B,7Cでは、VSS配線とVDD配線(広義には、第1電源配線の電位よりも高い電位の第2電源配線)との間に静電気保護素子8Dをさらに設けている。
図6において、静電気保護素子8A〜8Dはそれぞれ等価電気素子上で逆接続されるダイオードにて構成でき、通常動作時には静電気保護素子8A〜8Dに電流は流れない。それぞれの端子PDに大電圧である静電気が印加された時には、その静電気の極性によって図6の矢印AまたはBのルートに沿って電源配線に静電気を逃がすことができる。こうして、内部回路6Aを静電気から保護している。
ここで、上述の通り、本実施形態では、トッププレーン(TP)電極専用端子PDm+1,PDm+2及びバックプレーン(BP)電極専用端子PDm−1〜PDmに接続される静電気保護素子8B,8Dの耐圧が、セグメント電極専用端子PD1〜PDm−2に接続される静電気保護素子8A,8Cよりも強化されている。このために、トッププレーン(TP)電極専用端子PDm+1,PDm+2及びバックプレーン(BP)電極専用端子PDm−1〜PDmに接続される図6の静電気保護素子8B,8Dをそれぞれ、例えばダイオード接続されたトランジスタにて形成したとき、そのトランジスタのチャネル幅を、セグメント電極専用端子PD1〜PDm−2に接続される静電気保護素子8A,8Cよりも広くしている。
加えて、セグメント電極専用端子PD1〜PDm−2に接続される第1の静電気保護素子8Aに流れる電流経路の抵抗値を、トッププレーン(TP)電極専用端子PDm+1,PDm+2またはバックプレーン(BP)電極専用端子PDm−1〜PDmに接続される第2の静電気保護素子8Bに流れる電流経路の抵抗値よりも大きくすることができる。こうすると、静電気はインピーダンスの低いトッププレーン(TP)電極専用端子PDm+1,PDm+2またはバックプレーン(BP)電極専用端子PDm−1〜PDmに誘導されるからである。
このために、図7に示すように、第1出力セル7Aでは、セグメント電極PDと第1ノードND1との間に第1抵抗器R1を設けることができる。こうすると、セグメント電極専用端子と第1ノードND1との間の抵抗値(第1内部配線6Bの配線抵抗値+第1抵抗器R1の抵抗値)が、トッププレーン電極専用端子またはバックプレーン電極専用端子と第2ノードND2との間の抵抗値(第2内部配線6Cの抵抗値)よりも大きくなり、静電気は第1静電気保護素子8Aよりも第2静電気保護素子8Bに流れやすくなる。
第1抵抗器R1に加えて、あるいは第1抵抗器R1に代えて、図7に示すように、第1出力セル7Aでは、第1ノードND1とVSS配線との間に第2抵抗器R2を設けることができる。こうすると、第1ノードND1とVSS配線との間の抵抗値が、第2ノードND2とVSS配線との間の抵抗値よりも第2抵抗器R2の抵抗値分だけ大きくなり、静電気は第1静電気保護素子8Aよりも第2静電気保護素子8Bに流れやすくなる。なお、抵抗器R2の抵抗値は、第1ノードND1と内部回路6Aとの間の抵抗器(または抵抗成分)R3の抵抗値よりも小さい(R2<R3)。そうしないと、第1出力セル7Aでは静電気が内部回路6A側に流れてしまい、第1の静電気保護素子8Aが機能しなくなるからである。
インピーダンスの低いトッププレーン(TP)電極専用端子PDm+1,PDm+2またはバックプレーン(BP)電極専用端子PDm−1〜PDmに誘導させる他の手段とし、図4に示す駆動IC1内での電源端子(VSS電源端子またはVDD電源端子)の配置を挙げることができる。
図4では、駆動IC1の電源端子(VSS電源端子またはVDD電源端子)を、複数のセグメント電極専用端子PD1〜PDm−2よりもトッププレーン電極専用端子PDm+1,PDm+2の近くに配置される。加えて、駆動IC1の電源端子(VSS電源端子またはVDD電源端子)を、複数のセグメント電極専用端子PD1〜PDm−2よりもバックプレーン電極PDm−1,PDmの近くに配置されることができる。
こうした理由は、図6に示す静電気放出経路A,Bから明らかである。静電気は、結果的にVSS端子及びVDD端子を経て駆動IC1の外部に放出されるからである。静電気が誘導される電極専用端子PDm−1〜PDm+2が電源端子(VSS電源端子またはVDD電源端子)に近ければ、静電気放出経路のインピーダンスが低減されて静電気を誘導できるからである。
2.3.チップ面積の縮小効果
図8は、第1出力セル7Aと第2出力セル7B及び第3出力セル7Cとの占有面積差を示している。図3において、矢印D方向は、図6に示すように駆動IC1の輪郭辺2と直交する方向を示している。第1出力セル7Aは図6に示す静電気保護素子8A,8Cのサイズが大きくなり、さらには図7に示す第1抵抗器R1及び/または第2抵抗器R2を有することから、静電気領域9Aの矢印D方向では長さL1を有する。
一方、第2,第3出力セル7B,7Cは図6に示す静電気保護素子8B,8Dのサイズが小さくなり、さらには図7に示す第1抵抗器R1及び/または第2抵抗器R2を必ずしも有する必要がなく、仮に抵抗器を挿入接続したとしても低抵抗で済むことから、静電気領域9Aの矢印D方向での長さL2は長さL1よりもΔL(=L1−L2)だけ短くなる
(L2<L1)。
しかも、第1出力セル7Aは図4に示す駆動IC1の一辺2Aに多数設けられることから、駆動IC1内での面積削減効果は大きい。このことを数値にて示すと、図8に示すΔLは例えば15μmとなる。図8に示す矢印D方向と直交する端子PDの幅を90μmとし、セグメント電極専用端子の個数を128個とすると、15×90×128=167400μm2のサイズを縮小できる。このダウンサイジングにより、駆動IC1のチッブサイズを縮小するか、あるいは図5に示す内部セル6の面積を拡大できる。また、第1出力セル7Aの静電気耐圧は他の入力セルと同等にすることができるので、入力セルの総面積も縮小でき、上述の効果がより顕著となる。
2.4.電気光学装置にて特定端子に静電気を誘導する対策
図4に示すように、電気光学装置200は、配線210として、第1〜第3配線220,230,240を含む。第1配線220は、複数のパネル側セグメント電極端子112Aと、駆動IC1の複数のセグメント電極専用端子PD1〜PDm−2とをそれぞれ接続する。第2配線230は、共通電極端子122Aと少なくとも一つのトッププレート電極専用端子PDm+1,PDm+2とを接続する。第3配線240は、バックプレート電極端子114Aと駆動IC1の少なくとも一つのバックプレート電極専用端子PDm−1,PDmとを接続する。
ここで、第2配線230のインピーダンスを複数の第1配線220の各々のインピーダンスよりも小さくすることができる。こうすると、静電気は第1配線220よりも第2配線230の方に流れ易くなり、静電気をトッププレート電極専用端子PDm+1,PDm+2に誘導できるからである。同様に、第3配線240のインピーダンスを複数の第1配線220の各々のインピーダンスよりも小さくすることができる。こうすると、静電気は第1配線220よりも第3配線240の方に流れ易くなり、静電気をバックプレート電極専用端子PDm−1,PDmに誘導できるからである。
より具体的には、図4に示すように、第2配線230の幅を複数の第1配線220の各々の幅よりも広くすることができる。同様に、第3配線240の幅を複数の第1配線220の各々の幅よりも広くすることができる。
図9は、図4の変形例を示している。図9では、複数の第1配線220の各々に、抵抗器Rを挿入接続している。こうして、複数の第1配線220の各々のインピーダンスを、第2,第3配線230,240よりもさらに高めることができる。なお、第2,第3配線230,240の配線幅を広げられない事情がある時には、複数の第1配線220の各々に抵抗器Rを挿入接続だけでも良い。
図4または図9に示すように、駆動IC1では輪郭辺2に沿って配置されるセグメント電極配列部4を挟む両側の一方にはトッププレーン電極専用端子PDm+1(TP0)が、他方にはトッププレーン電極専用端子PDm+2(TP1)が配置されている。これにより、2つの第2配線230は、複数の第1配線220を両側から囲むことができる。その結果、配線220の領域の側方から入射される静電気は、複数の第1配線220よりも2つの第2配線230の一方に誘導され易くなる。
同様に、図4または図9に示すように、駆動IC1では輪郭辺2に沿って配置されるセグメント電極配列部4を挟む両側の一方にはバックプレーン電極専用端子PDm−1(BP0)が、他方にはバックプレーン電極専用端子PDm(BP1)が配置されている。これにより、2つの第2配線230は、複数の第1配線220を両側から囲むことができる。その結果、配線220の領域の側方から入射される静電気は、複数の第1配線220よりも2つの第3配線240の一方に誘導され易くなる。
図10は、図4の他の変形例を示している。図10では、追加された少なくとも一つのトッププレーン電極専用端子TP2を、複数のセグメント電極専用端子SEG1〜SEGm−2の2つに挟まれた位置に配置することができる。これにより、追加された少なくとも一つの第2配線230を、複数の第1配線220の2つに挟まれた位置に配置することができる。
図10ではさらに、追加された少なくとも一つのバックプレーン電極専用端子BP2を、複数のセグメント電極専用端子SEG1〜SEGm−2の2つに挟まれた位置に配置することができる。これにより、追加された少なくとも一つの第3配線240を、複数の第1配線220の2つに挟まれた位置に配置することができる。
このようにすることで、複数のセグメント電極専用端子SEG1〜SEGm−2に静電気が誘導することをより低減できる。なぜなら、配線210の領域の側方からだけでなく中心側から印加される静電気を、中心側の位置に追加された第2,第3配線230,240に誘導することができるからである。
3.集積回路装置の回路
以下の説明では、静電気が誘導されるトッププレーン電極専用端子またはバックプレーン電極専用端子が、例えばVSS電位等の一定電位に維持されるものではなく、あくまで信号出力端子であることを説明する。以下の説明により、本実施形態は電源端子でなく特定の信号端子に静電気を誘導していることが理解される。
3.1.駆動IC(集積回路装置)
本実施形態の集積回路装置1は、電気光学パネル100を駆動するための駆動波形生成機能を有する。具体的には、電気光学パネル100の表示変更(白から白、白から黒、黒から黒または黒から白)の際に必要なシーケンシャルな駆動波形の生成機能を有する。その際に、正極性バイアスと負極性バイアスを混在させたシーケンシャルな駆動バイアスを印加している。そのために、複数のセグメント電極112、バックプレーン電極114及びトッププレーン電極122のいずれにも、図13にて後述するような正極性バイアスと負極性バイアスを混在させたシーケンシャルな駆動バイアスが印加される。駆動波形生成のための波形情報は、例えばプログラマブルな記憶部(不揮発性メモリー、ROM、レジスター等)に格納され、駆動波形生成機能は、このプログラマブルな記憶部に格納される波形情報に基づき実現される。
このような駆動波形生成機能を実現するために、本実施形態の集積回路装置1は、図11に示すように、複数のセグメント電極112またはバックプレーン電極114を駆動する第1の駆動電圧出力部10A、トッププレーン電極122を駆動する第2の駆動電圧出力部10B、第1の駆動電圧出力部10Aに接続される表示データ記憶部20、第1の駆動波形情報出力部30A、第2の駆動波形情報出力部30B及びタイミング制御部40を有する。
第1の駆動波形情報出力部30Aは、複数のセグメント電極112またはバックプレーン電極114のための駆動波形情報IDWV(駆動波形パターン情報、駆動電圧情報)を出力する。例えば、電気光学パネル100のセグメント電極112(またはバックプレーン電極114)での表示状態(階調)が第1の表示データDLに対応する第1の表示状態(第1の階調。白表示及び黒表示の一方)から第2の表示データDPに対応する第2の表示状態(第2の階調。白表示及び黒表示の他方)に変化する際の駆動波形情報IDWVを出力する。ここで例えば第1の表示データDLは前回の表示データであり、第2の表示データDPは今回の表示データである。駆動波形情報IDWVは、例えば第1の表示状態から第2の表示状態に変化する場合に、第1、第2の表示状態間での駆動波形の変化を規定する情報である。例えば複数の変化期間の各期間での駆動電圧VDが、駆動波形情報IDWVにより特定される。
なお、駆動電圧VDは、2値(例えば0V、15V)であってもよいし、3値(例えば0V、+15V、−15V、或いは0V、15V、30V)であってもよい。或いは4値以上であってもよい。また駆動電圧VDの値は、電気光学パネル100の種類等に応じて様々な値を採用できる。
そして第1の駆動電圧出力部10Aは、表示データ記憶部20から出力される表示データDSEG(セグメントデータ)である第1の表示データDL及び第2の表示データDPと、第1の駆動波形情報出力部30Aからの駆動波形情報IDWVとによって特定される駆動電圧VDを出力する。例えば第1、第2の表示データDL、DPに基づいて、駆動波形情報IDWVの複数の駆動波形信号から出力駆動波形信号を選択し、選択された出力駆動波形信号により特定(設定)される駆動電圧VDを、第1,第3の配線220,240を介して電気光学パネル100のセグメント電極112またはパックプレーン電極114に出力する。
一方、図11に示すように、第2の駆動波形情報出力部30Bからは、タイミング制御部40にて第1の駆動波形情報出力部30Aと同期が取られて、トッププレーン電極122を駆動する駆動波形が出力される(図12のTP波形参照)。第2の駆動電圧出力部10Bは、第2の駆動波形情報出力部30Bからの駆動波形に基づく電圧を、トッププレーン電極専用端子及び第2の配線240を介して電気光学パネル100のトッププレーン電極122に出力する。
3.2.集積回路装置の詳細な構成例
図12に本実施形態の集積回路装置の詳細な構成例を示す。この集積回路装置は、第1,第2の駆動電圧出力部10A,10B、表示データ記憶部20、第1,第2の駆動波形情報出力部30A,30B、タイミング制御部40に加えて、ホストI/F(インターフェース)50を含む。また電源回路70、クロック選択回路80、クロック生成回路82を含むことができる。なおこれらの構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
図12の構成例では、第1の駆動波形情報出力部30Aは、2×2=4本(広義にはN×N本。Nは2以上の整数)の駆動波形信号SWV(1、1)〜SWV(2、2)(広義にはSWV(1、1)〜SWV(N、N))を出力する。ここで駆動波形信号SWV(1、1)〜SWV(2、2)のうちの駆動波形信号SWV(i、j)は、第1の表示状態がi状態(1≦i≦N)で第2の表示状態がj状態(1≦j≦N)である場合の駆動波形信号ある。
例えば第1の表示状態には黒表示と白表示という2つの状態があり、第2の表示状態にも黒表示と白表示という2つの状態がある。そしてSWV(1、1)は、第1及び第2の表示状態が共に黒表示(B)である場合の駆動波形信号であり、SWV(1、2)は、第1の表示状態が黒表示(B)であり第2の表示状態が白表示(W)である場合の駆動波形信号である。同様にSWV(2、1)は、第1の表示状態が白表示(W)であり第2の表示状態が黒表示(B)である場合の駆動波形信号であり、SWV(2、2)は、第1及び第2の表示状態が共に白表示(W)である場合の駆動波形信号である。
そして第1の駆動電圧出力部10Aは、第1の表示データDL及び第2の表示データDPに基づいて駆動波形信号SWV(1、1)〜SWV(2、2)の中から出力駆動波形信号SWQを選択する。そして出力駆動波形信号SWQにより特定される電圧を駆動電圧VDmとして出力する。
例えば第1の表示状態に対応する第1の表示データDLが黒表示のデータであり、第2の表示状態に対応する第2の表示データDPが黒表示のデータである場合には、駆動波形信号SWV(1、1)が選択され、DLが黒表示のデータでありDPが白表示のデータである場合にはSWV(1、2)が選択される。同様にDLが白表示のデータでありDPが黒表示のデータである場合にはSWV(2、1)が選択され、DL及びDPが共に白表示のデータである場合にはSWV(2、2)が選択される。
なお、以上では、第1、第2の表示状態の各状態が、黒表示及び白表示の2階調(2状態)である場合について説明したが、これらの各状態は3階調以上であってもよい。例えば各状態がN階調である場合には、第1の駆動波形情報出力部30Aは、N×N本の駆動波形信号SWV(1、1)、SWV(1、2)・・・SWV(1、N)、SWV(2、N)、SWV(3、N)・・・SWV(N、N)を出力することになる。
第1の駆動電圧出力部10Aは、駆動回路DR、セレクタSEL、駆動波形選択回路CSLを含む。駆動回路DRは、例えば0V、15Vというような2値の駆動電圧VDmを出力する。この駆動電圧VDmは、集積回路装置のパッドPDm(端子)を介して電気光学パネルに出力され、電気光学パネルのセグメント電極が駆動される。
なお駆動電圧VDmは3値以上であってもよく、VDmの電圧値は電気光学パネル(EPDパネル、ECDパネル)の種類に応じて適宜設定される。
また駆動回路DRは、第1の駆動波形情報出力部30Aからのハイインピーダンス状態の設定信号SHZがアクティブになると、その出力端子をハイインピーダンス状態に設定する。これにより、セグメント電極の駆動のオン・オフ制御が可能になる。このような駆動のオン・オフ制御機能を持たせているのは、EPDパネルやECDパネルの種類においては、駆動シーケンスの過程において、2値や3値のみの特定の駆動電圧のみならず、ハイインピーダンス状態も必要になる場合があるからである。
セレクタSELは、シーケンシャルモードとダイレクトモードの切り替えを行うための回路である。例えばダイレクトモード選択信号SDIRがアクティブになると、動作モードがダイレクトモードに設定され、今回表示データ記憶部22からの表示データDPの信号が選択されて、駆動回路DRに出力される。
一方、信号SDIRが非アクティブになると、駆動波形選択回路CSLからの出力駆動波形信号SWQが選択されて、駆動回路DRに出力される。これにより、集積回路装置によりシーケンシャルな駆動波形が自動生成されるシーケンシャルモードが実現される。
駆動波形選択回路CSLは、表示データ記憶部20からの表示データDL、DPに基づいて、第1の駆動波形情報出力部30Aが駆動波形情報として出力した駆動波形信号SWV(1、1)〜SWV(2、2)のいずれかを選択して、出力駆動波形信号SWQとして出力する。例えばDL=0、DP=0が黒表示に対応し、DL=1、DP=1が白表示に対応していたとする。すると、DL=0、DP=0ではSWV(1、1)が選択され、DL=0、DP=1ではSWV(1、2)が選択され、DL=1、DP=0ではSWV(2、1)が選択され、DL=1、DP=1ではSWV(2、2)が選択される。
表示データ記憶部20は、今回の表示データDPを記憶する今回表示データ記憶部22と、前回の表示データDLを記憶する前回表示データ記憶部24を含む。
例えばホストからの表示データは、ホストI/F50を介して今回表示データ記憶部22に入力されて保持される。例えばセグメント電極数が124個である場合には、124個分の表示データ(セグメントデータ)が今回表示データ記憶部22に入力されて保持される。そして全ての表示データ(124個)が今回表示データ記憶部22に入力され、その表示データに基づく表示が終了すると、今回表示データ記憶部22に保持された表示データは、前回表示データ記憶部24に転送されて保持(ラッチ)される。なお表示データ記憶部20は、フリップフロップにより実現してもよいし、SRAMなどのメモリーにより実現してもよい。
第1の駆動波形情報出力部30Aは、駆動波形生成部32を含む。駆動波形生成部32は、レジスターRT1〜RTM(Mは2以上の整数)、レジスター選択回路RSELを含む。タイミング制御部40は、図示しないタイミングセットカウンター及びウェイトタイマーを含むことができる。
レジスターRT1〜RTMは、期間T1〜TMの各期間での駆動波形信号SWV(1、1)〜SWV(2、2)(SWV(1、1)〜SWV(N、N))の信号レベルを特定するレジスター値を記憶する。具体的には、レジスターRT1〜RTMのうちのレジスターRTk(1≦k≦M)は、期間T1〜TMのうちの期間Tkでの駆動波形信号SWV(1、1)〜SWV(2、2)の信号レベルを特定するレジスター値を記憶する。例えば、レジスターRT1は、SWV(1、1)〜SWV(2、2)の期間T1での信号レベルを特定するレジスター値を記憶し、レジスターRT2は、SWV(1、1)〜SWV(2、2)の期間T2での信号レベルを特定するレジスター値を記憶する。レジスターRT3〜RTMも同様である。これらのレジスターRT1〜RTMのレジスター値は、ホストI/F50を介して入力されて、レジスターRT1〜RTMに書き込まれる。
レジスター選択回路RSELは、タイミング制御部40からの選択信号SRSELに基づいて、レジスターRT1〜RTMのいずれかからのレジスター値を選択する。例えば期間T1ではレジスターRT1からのレジスター値を選択し、期間T2ではレジスターRT2からのレジスター値を選択する。期間T3〜TMにおいても同様である。これにより第1の駆動波形情報出力部30Aは、レジスターRT1〜RTMからのレジスター値を、期間T1〜TMの各期間において出力できるようになる。具体的には第1の駆動波形情報出力部30Aは、RT1〜RTMのうちのレジスターRTkからのレジスター値を、期間Tkにおいて出力する。例えば期間T1では、レジスターRT1からの信号レベルレジスター値を出力し、期間T2では、レジスターRT2からの信号レベルレジスター値を出力する。期間T3〜TMにおいても同様である。
なおレジスターRT1〜RTMは、駆動波形信号SWV(1、1)〜SWV(2、2)の信号レベルレジスター値以外にも、例えば、T1〜TMの各期間の長さを特定するための期間長レジスター値などを記憶できる。例えばRT1〜RTMのうちのレジスターRTkは、期間Tkの長さを設定するための期間長レジスター値を記憶する。
そして第1の駆動波形情報出力部30Aは、レジスターRTkからの期間長レジスター値に基づいて、期間Tkの長さを設定する。例えばレジスターRT1からの期間長レジスター値に基づいて期間T1の長さを設定し、レジスターRT2からの期間長レジスター値に基づいて期間T2の長さを設定する。期間T3〜TMの長さの設定についても同様である。
具体的には、レジスターRT1〜RTMからの期間長レジスター値は、レジスター選択回路RSELを介して信号SWTとしてタイミング制御部40に入力される。そして信号SWTによりウェイトタイマー値がタイミング制御部40内のウェイトタイマー(図示せず)に設定される。そして、タイミング制御部40のタイミングセットカウンター(図示せず)は、ウェイトタイマー値に基づき得られる信号SRSELを、駆動波形生成部32に出力する。これにより、T1〜TMの各期間の長さが調整される。
またレジスターRT1〜RTMは、駆動回路DRの出力端子をハイインピーダンス状態に設定するためのレジスター値を記憶してもよい。例えば期間Tkにおいて、駆動回路DRの出力端子をハイインピーダンス状態に設定する場合には、期間Tkに対応するレジスターRTkのハイインピーダンス状態の設定ビットを、例えば「1」に設定する。これにより、期間Tkにおいてハイインピーダンス状態の設定信号SHZがアクティブになる。
ホストI/F50は、ホスト(CPU、MPU、制御デバイス)との間のインターフェース処理を行う。ホストは、ホストI/F50を介して、表示設定レジスター52、トリガーレジスター54、割り込みレジスター56、電源設定レジスター58などの制御レジスターにアクセスする。
例えば表示設定レジスター52は、タイミング制御部40の各種タイマーが使用するクロックの選択指示、電気光学パネルの表示状態からの表示反転の指示、全黒表示や全白表示の指示、ダイレクトモードやシーケンシャルモードの選択指示などを設定するためのレジスターである。トリガーレジスター54は、駆動波形生成動作を開始させるトリガーを発行するためのレジスターである。割り込みレジスター56は、駆動波形生成動作の終了後に発生する割り込みフラグや、割り込みマスクが設定されるレジスターである。電源設定レジスター58は、電源回路70のオン・オフ指示、定電圧回路(レギュレーター)の設定、昇圧倍数の設定、昇圧電圧の微調整(コントラスト、トリミング)などの各種制御を行うためのレジスターである。
電源回路70は、電源端子から供給される電源電圧に基づいて、電気光学パネルの駆動に必要な駆動電源電圧を生成する。例えば0V/15Vの2値駆動の場合には、VDD端子からの電源電圧を昇圧して、例えばHVDD=15Vの駆動電源電圧を生成して、第1の駆動電圧出力部10Aの駆動回路DRに供給する。駆動回路DRは、HVDD=15VとVSS端子からのVSS=0Vを使用して、駆動電圧VDmを出力する。
クロック生成回路82は、図示しない発振回路及び分周回路を有し、各種の周波数のクロックCKを生成する。クロック選択回路80は、クロック生成回路82のクロックCKの中から選択されたクロックCKSを、タイミング制御部40等に供給する。
なお、図12の第1の駆動電圧出力部10Aは、セグメント電極専用端子またはバックプレート電極専用端子を有する複数の出力セルに設けられる。
例えば図12では、m個の出力セルに対して第1の駆動電圧出力部10Aが設けられている。そしてm個の第1の駆動電圧出力部10Aから出力された駆動電圧VD1〜VDmが、電極専用端子PD1〜PDmを介して電気光学パネル100のセグメント電極専用端子SEG1〜SEGm−2及び2つのバックプレート電極専用端子BP0,BP1に出力される。
一方、トッププレーン電極122を駆動する電圧は、表示状態に拘らずに正極性バイアス、負極性バイアスの混在波形となる。この駆動波形は図12に示す第2の駆動波形情報出力部30Bよりタイミング制御部40からの信号SRSELと同期して出力され、2つの第2の駆動電圧出力部10Bを介して出力される。
3.3.駆動波形
図13に、このような駆動波形の例を示す。図中の「0」は例えば0V駆動を意味し、「1」は例えば15V駆動を意味する。
図13において、全セグメントに共通なトッププレーン電極122に供給される2値の駆動波形がTPである。駆動波形TPは、タイミング制御部40の制御によって、以下に説明するセグメント電極112及びバックプレーン電極114を駆動する波形と同期が取られている。
セグメント電極112及びバックプレーン電極114を駆動する波形としては、BBは黒から黒、BWは黒から白、WBは白から黒、WWは白から白に表示状態が変化する場合(第1の表示状態から第2の表示状態に変化する場合)の駆動波形である。これらのBB、BW、WB、WWは、各々、図12の駆動波形信号SWV(1、1)、SWV(1、2)、SWV(2、1)、SWV(2、2)に対応する。
例えば図13のA1のアイドル状態ではハイインピーダンス状態に設定される。そしてA2の電荷抜き期間では、TP=0、BB=0であるためノンバイアスになり、黒表示が維持される。A3では、TP=1、BB=0であるため正極性バイアスになり、黒表示から白表示に変化する。A4では、TP=0、BB=1であるため負極性バイアスになり、白表示から黒表示に変化する。A5では、TP=1、BB=0であるため正極性バイアスになり、黒表示から白表示に変化する。そしてA6では、TP=0、BB=1になり、メモリー内容の表示が行われ、黒表示になる。即ち、BBは、第1の表示状態が黒表示であり、第2の表示状態が黒表示である場合の駆動波形であるため、A6では、第2の表示状態(表示データDP)に対応する黒表示になる。そして、その後、A7に示す電荷抜きが行われ、A8に示すアイドル状態になる。
同様に駆動波形BWでは、B1、B2、B3、B4、B5に示すように、アイドル状態、電荷抜き、白表示、黒表示、白表示が行われる。そしてB6では、TP=0、BW=0のノンバイアスになり、B5で設定された白表示が維持されることで、メモリー内容の表示が行われる。即ち、BWは、第1の表示状態が黒表示であり、第2の表示状態が白表示である場合の駆動波形であるため、B6では、第2の表示状態(表示データDP)に対応する白表示になる。そして、その後、B7に示す電荷抜きが行われ、B8に示すアイドル状態になる。駆動波形WB、WWについても同様である。
またC1、C2、C3、C4、C5、C6では、T1、T2、T3、T4、T5、T6の各期間の長さが設定されている。即ち駆動波形を変化させる時間的なタイミングが設定されている。
図13のように、実際のメモリー内容(波形情報)の表示を行う前に、様々な長さに設定される各期間において白表示や黒表示を繰り返し行うことで、EPDの高品位な表示品質を実現できる。即ち、EPDでは、LCDとは異なり、前回の表示データ(DL)に対応する第1の表示状態から、今回の表示データに対応する第2の表示状態に変化する際に、複数期間に亘って駆動波形をシーケンシャルに変化させる。例えば図13のA2〜A6では、第1の表示状態である黒表示から第2の表示状態である黒表示に変化する際に、複数の期間毎に駆動波形を変化させる。同様に、B2〜B6では、第1の表示状態である黒表示から第2の表示状態である白表示に変化する際に、複数の期間毎に駆動波形を変化させている。このようにシーケンシャルに駆動波形を変化させることで表示品質を向上できる。
4.電子機器
上述した電気光学装置200は、電子ペーパー、リモコン、時計、携帯電話機、携帯情報端末、電卓等の種々の電子機器に搭載できる。特に、電気光学パネル100の薄型化が可能であり、かつ、消費電力が少ないために、携帯型電子機器例えば図14に示すカード型電子機器に好適である。
図13に示すカード型電子機器300は、カード専用IC310や図示しない電池に加えて、上述した駆動IC1及び電気光学パネル100を含む電気光学装置200を内蔵している。電気光学パネル100には、操作後の所定期間だけ例えばパスワードを表示することができる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(電気光学パネル等)と共に記載された用語(EPDパネル等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また集積回路装置、電子機器の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定に限定されず、種々の変形実施が可能である。
1 集積回路装置、2 輪郭辺、2A 一辺、2B,2C 対向2辺、4 セグメント電極端子配列部、6 内部セル、7 I/Oセル領域、7A 第1の出力セル、7B 第2の出力セル、7C 第3の出力セル、8A〜8D 静電気保護素子、8A 第1の静電気保護素子、8B 第2の静電気保護素子、9A 第1の静電気保護素子領域、9B 第2の静電気保護素子領域、100 電気光学パネル、110 第1基体(基板)、112 セグメント電極、114 背景電極(バックプレーン電極)、120 第2基体(対向基板)、122 共通電極(トッププレーン電極)、130 電気光学層(電子泳動層)、132 電気光学素子、140 接着層、200 電気光学装置、210 配線、220 第1の配線、230 第2の配線、240 第3の配線、ND1 第1ノード、ND2 第2ノード、PD 端子、PD1〜PDm−2(SEG1〜SEGm−2) セグメント電極専用端子、PDm−1,PDm(BP0,BP1) バックプレーン電極専用端子、PDm+1,PDm+2(TP0,TP1) トッププレーン電極専用端子。

Claims (17)

  1. 第1基体に形成された複数のセグメント電極と、前記第1基体と対向する第2基体に形成された共通電極と、を含む電気光学パネルを駆動する集積回路装置において、
    前記複数のセグメント電極にそれぞれ接続される複数のセグメント電極専用端子と、
    前記共通電極に接続される少なくとも一つの共通電極専用端子と、
    前記複数のセグメント電極専用端子に接続された静電気保護素子を含む複数の第1出力セルと、
    前記少なくとも一つの共通電極専用端子に接続された静電気保護素子を含む少なくとも一つの第2出力セルと、
    を有し、
    前記少なくとも一つの第2出力セルの静電気耐圧が、前記複数の第1出力セルの各々の静電気耐圧よりも大きいことを特徴とする集積回路装置。
  2. 請求項1において、
    前記電気光学パネルの前記第1基体にて前記複数のセグメント電極の周囲に配置された背景電極に接続される少なくとも一つの背景電極接続端子と、
    前記少なくとも一つの背景電極に接続された静電気保護素子を含む少なくとも一つの第3出力セルと、
    をさらに含み、
    前記少なくとも一つの第3出力セルの静電気耐圧が、前記複数の第1出力セルの各々の静電気耐圧よりも大きいことを特徴とする集積回路装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記集積回路装置は平面視にて矩形であり、前記矩形の輪郭辺に沿って前記複数のセグメント電極専用端子が配列されたセグメント電極配列部が形成され、
    前記輪郭辺に沿って配置される前記セグメント電極配列部を挟む両側にそれぞれ、前記少なくとも一つの共通電極専用端子が配置されることを特徴とする集積回路装置。
  4. 請求項3において、
    前記矩形の一辺に沿って前記セグメント電極配列部が形成され、前記矩形の一辺を挟む対向二辺にそれぞれ、前記少なくとも一つの共通電極専用端子が配置されることを特徴とする集積回路装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記少なくとも一つの共通電極専用端子は、前記複数のセグメント電極専用端子の2つに挟まれた位置にさらに配置されることを特徴とする集積回路装置。
  6. 請求項3又は4において、
    前記複数の第1出力セルの各々は、第1静電気保護素子領域を含み、前記第1静電気保護素子領域の前記輪郭辺と直交する方向での長さがL1であり、前記少なくとも一つの第2出力セルは、第2静電気保護素子領域を含み、前記第2静電気保護素子領域の前記輪郭辺と直交する方向での長さが、L1よりも短いL2であることを特徴とする集積回路装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記複数の第1出力セルの各々は、前記複数のセグメント電極専用端子の一つに接続される第1内部配線と、前記第1内部配線途中の第1ノードとグランド配線との間に接続される第1の静電気保護素子を含み、
    前記少なくとも一つの第2出力セルの各々は、前記少なくとも一つの共通電極専用端子に接続される第2内部配線と、前記第2内部配線途中の第2ノードと前記グランド配線との間に接続される第2の静電気保護素子を含み、
    前記複数のセグメント電極専用端子の一つと前記第1ノードとの間の抵抗値が、前記少なくとも一つの共通電極専用端子と前記第2ノードとの間の抵抗値よりも大きいことを特徴とする集積回路装置。
  8. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記複数の第1出力セルの各々は、前記複数のセグメント電極専用端子の一つに接続される第1内部配線と、前記第1内部配線途中の第1ノードとグランド配線との間に接続される第1の静電気保護素子を含み、
    前記少なくとも一つの第2出力セルの各々は、前記少なくとも一つの共通電極専用端子に接続される第2内部配線と、前記第2内部配線途中の第2ノードと前記グランド配線との間に接続される第2の静電気保護素子を含み、
    前記第1ノードと前記グランド配線との間の抵抗値が、前記第2ノードと前記グランド配線との間の抵抗値よりも大きいことを特徴とする集積回路装置。
  9. 請求項2において、
    前記集積回路装置は平面視にて矩形であり、前記矩形の輪郭辺に沿って前記複数のセグメント電極専用端子が配列されたセグメント電極配列部が形成され、
    前記輪郭辺に沿って配置される前記セグメント電極配列部を挟む両側にそれぞれ、前記少なくとも一つの共通電極専用端子と前記少なくとも一つの背景電極専用端子とが配置されることを特徴とする集積回路装置。
  10. 請求項9において、
    前記輪郭辺に沿った方向にて、前記セグメント電極配列部と前記少なくとも一つの共通電極専用端子との間に、前記少なくとも一つの背景電極専用端子が配置されることを特徴とする集積回路装置。
  11. 請求項10において、
    前記矩形の一辺に沿って前記セグメント電極配列部が形成され、前記矩形の一辺を挟む対向二辺にそれぞれ、前記少なくとも一つの共通電極専用端子と前記少なくとも一つの背景電極専用端子と、が配置され、
    前記対向二辺の各々にて、前記少なくとも一つの背景電極専用端子が前記少なくとも一つの共通電極専用端子よりも前記矩形の一辺に近い位置に配置されることを特徴とする集積回路装置。
  12. 請求項9乃至11のいずれかにおいて、
    前記少なくとも一つの背景電極専用端子は、前記複数のセグメント電極専用端子の2つに挟まれた位置にさらに配置されることを特徴とする集積回路装置。
  13. 請求項9乃至12のいずれかにおいて、
    前記複数の第1出力セルの各々は、第1静電気保護素子領域を含み、前記第1静電気保護素子領域の前記輪郭辺と直交する方向での長さがL1であり、前記少なくとも一つの第3出力セルは、第2静電気保護素子領域を含み、前記第2静電気保護素子領域の前記輪郭辺と直交する方向での長さが、L1よりも短いL2であることを特徴とする集積回路装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれかにおいて、
    電源端子をさらに有し、
    前記電源端子は、前記複数のセグメント電極よりも前記少なくとも一つの共通電極専用端子の近くに配置されることを特徴とする集積回路装置。
  15. 請求項2及び請求項9乃至13のいずれかにおいて、
    電源端子をさらに有し、
    前記電源端子は、前記複数のセグメント電極よりも前記少なくとも一つの背景電極専用端子の近くに配置されることを特徴とする集積回路装置。
  16. 第1基体に形成された複数のセグメント電極と、前記第1基体と対向する第2基体に形成された共通電極と、を含む電気光学パネルと、
    前記電気光学パネルを駆動する請求項1乃至15のいずれかに記載の集積回路装置と、
    を有することを特徴とする電気光学装置。
  17. 請求項16に記載の電気光学装置を有することを特徴とする電子機器。
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