以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る用紙後処理装置の概略断面図である。
用紙後処理装置1は、画像形成装置PRと用紙折り装置Fに続いて配置され、画像形成装置PRで画像を形成されて、さらに用紙折り装置Fで折り曲げ処理された用紙Pについて、その後の処理を行うものである。画像形成装置PRは、光源や各種光学系からなる露光部、露光部から照射される光により感光体ドラム上に静電潜像を形成してトナー供給により可視像化する画像形成部、用紙P上に可視像化されたトナー画像を転写する画像転写部、転写画像を定着する定着部、その他用紙Pを搬送する給紙部、搬送路、および排出部などにより構成される。また、用紙折り装置Fは、図示しない複数の折ローラ対を有し、これらの折りローラ対のニップに画像形成された用紙Pを通過させることにより、例えば、2つ折り、Z折り、外3つ折り、内3つ折り、単純4つ折り、観音4つ折りなどの折り曲げ処理を行うものである。
図1に示すように、用紙後処理装置1は、用紙折り装置Fから搬送される用紙Pを受け入れて搬送する受入搬送経路10と、受入搬送経路10から分岐する3つの搬送経路とを有する。これらの搬送経路は、用紙Pを一枚毎に用紙後処理装置1の上部から排出する上部搬送経路20、ソート処理やステイプル処理を行う中央搬送経路30、および中折り処理や中綴じ処理を行って用紙後処理装置1の下部から排出する下部搬送経路40とからなる。
受入搬送経路10は、用紙折り装置Fから搬送される用紙Pを受け入れて、3つの搬送経路に向けて搬送する共通の搬送経路である。受入搬送経路10の周辺には、受け入れ口11、装置内部に向けて搬送する入口ローラ対12、用紙Pの先端を検知する第一検知手段としての入口センサ13、用紙Pの規定箇所に孔を開けるパンチユニット14、および用紙Pを後述する分岐部16に向けて搬送する分岐前搬送ローラ対15などが配置される。また、受入搬送経路10の搬送方向下流側には、後述する三方向に搬送経路を分ける分岐部16が設けられる。
受け入れ口11は、用紙Pが通過する開口部と、用紙Pの先端を開口部に向けてガイドする受け入れガイドとを有し、用紙折り装置Fから搬送される用紙Pの先端を確実に受け入れて、後述する入口ローラ対12に導く。入口ローラ対12は、図示しない駆動モータにより駆動する駆動ローラと、駆動ローラに接触して共に回転する従動ローラとからなるローラ対である。
入口センサ13は、発光部と受光部を有する透過型または反射型の光センサであり、受け入れ口11と入口ローラ対12との間に配置されて、用紙Pが用紙後処理装置1内に搬送されたことを検知する。パンチユニット14は、用紙Pに孔を開ける穿孔部とそれにより生じるパンチくずを回収する回収部とを有する。分岐前搬送ローラ対15は、入口ローラ対12と同様に、図示しない駆動モータにより駆動する駆動ローラと、駆動ローラに接触して共に回転する従動ローラとからなるローラ対である。
分岐前搬送ローラ対15の搬送方向下流側に設けられる分岐部16では、受入搬送経路10を搬送される用紙Pの搬送経路が、後述する分岐爪により、上部搬送経路20、中央搬送経路30、下部搬送経路40のいずれかに切り替られる。
分岐部16には、回動することにより、搬送経路を上部搬送経路20と中央搬送経路30とのいずれかに切り替える第一分岐爪16aと、中央搬送経路30と下部搬送経路40とのいずれかに切り替える第二分岐爪16bとが配置される。画像形成装置PRの設定により、施される後処理に対応した搬送経路を用紙Pが搬送されるように搬送経路が適宜切り替えられる。
上部搬送経路20は、例えばプルーフ処理などのように、用紙を一枚単位で出力する際に用いられる。上部搬送経路20の周辺には、上部排紙ローラ対21と上部排紙トレイ22とが配置される。
上部排紙ローラ対21は、図示しない駆動モータにより駆動する駆動ローラと、駆動ローラに接触して共に回転する従動ローラとからなるローラ対である。また、上部排紙トレイ22は上部排紙ローラ対21により搬送されて用紙後処理装置1から排出される用紙Pを積載するものである。なお、上部排紙トレイ22に図示しないセンサを設け、積載される用紙Pが規定枚数を越えたことを検知すると、画像形成処理を停止するようにしてもよい。
また、中央搬送経路30は、搬送される用紙Pを規定枚数毎に仕分けるソート処理や、複数枚の用紙Pを纏めて綴じるステイプル処理を行う際に用いられる搬送経路である。中央搬送経路30の周辺には、第一搬送ローラ対としての中央搬送ローラ対31、第二搬送ローラ対としての中央排紙ローラ対32、中央搬送ローラ対31と中央排紙ローラ対32との間に設けられて複数枚の用紙Pを纏めて積載するステイプル積載部33、中央排紙トレイ34、および排出される用紙Pの上面に接するフィラー35などが設置される。
中央搬送ローラ対31は、図示しない駆動モータにより駆動する駆動ローラ31aと、駆動ローラ31aに接触して共に回転する従動ローラ31bとからなるローラ対である。また、中央搬送ローラ対31は、図示しないシフト機構により、用紙Pの搬送方向に直交するローラ軸方向に規定量移動することにより、第一シフト位置と第二シフト位置とにシフトする。さらに、駆動ローラ31aは、正方向および逆方向に回転可能である。中央搬送ローラ対31の搬送方向下流側には、用紙Pの先端を検知する第二検知手段としての先端検知センサ31cが備えられる。先端検知センサ31cは、発光部と受光部を有する透過型または反射型の光センサである。
中央排紙ローラ対32は、図示しない駆動モータにより駆動する駆動ローラ32aと、駆動ローラ32aに接触して共に回転する従動ローラ32bとからなるローラ対である。また、中央排紙ローラ対32の従動ローラ32bは、図示しない移動機構により、駆動ローラ32aに対する接触および離間方向に移動可能である。従動ローラ32bが駆動ローラ32aに接触する方向に移動することにより、中央排紙ローラ対32が用紙Pを挟持する。
ステイプル積載部33は、搬送される用紙Pを積載するステイプルトレイ331と、上下方向の移動により用紙Pを押圧してステイプルトレイ331上に用紙Pを積載する押圧ローラ332と、用紙Pの幅方向端部を揃える左右一対の整合手段(ジョガーフェンス)333と、用紙Pの後端部を揃える左右一対の後端フェンス334と、ステイプルトレイ331上に積載する用紙Pの表面に接し、用紙Pを後端フェンス334に誘導する戻りローラ335と、ステイプルトレイ331上の用紙Pの有無を検知する用紙検知センサ336と、ステイプル処理を行うステイプラ337などからなる。
ステイプルトレイ331は、中央搬送ローラ対31と中央排紙ローラ対32との間の中央搬送経路30より下方に配置されており、積載する用紙Pの搬送方向上流側が低くなるように傾斜している。押圧ローラ332は、ステイプルトレイ331に対して中央搬送経路30を挟んだ対向位置に配置されており、押圧ローラ332を支持するアーム332aの端部を中心に上下方向に揺動可能である。
一対の整合手段(ジョガーフェンス)333は、ステイプルトレイ331の両側端部に配置されており、図示しない駆動手段により用紙Pの幅方向に移動可能である。一対の後端フェンス334は、用紙Pの搬送方向後端の左右に配置されており、それぞれ略コの字型の溝形状をしている。戻りローラ335は、ステイプルトレイ331上の用紙Pに接するように配置されており、押圧ローラ332と同様に、戻りローラ335を支持するアーム335aの端部を中心に揺動可能に構成されている。
用紙検知センサ336は、ステイプルトレイ331と後端フェンス334との間に配置されており、発光部と受光部を有する透過型または反射型の光センサである。ステイプラ337は、用紙Pの搬送方向後端近傍に配置されており、図示しない移動機構により、用紙Pの後端に沿って幅方向に移動可能である。
中央排紙トレイ34は、中央排紙ローラ対32により搬送されて用紙後処理装置1から排出される用紙Pを積載する平板状のトレイである。また、中央排紙トレイ34は、図示しない移動機構により、上下方向に移動可能である。
フィラー35は、用紙Pに上面から当接する部材であり、一端を用紙後処理装置1の本体に揺動可能に支持されて、他端を排出される用紙Pの上面に接するように取り付けられる。また、図示しない上面検知センサをフィラー35に設けることにより、中央排紙トレイ34上に積載される用紙Pの紙面高さを検知することができる。積載枚数の増加により積載される用紙Pが規定高さ以上になったことを上面検知センサが検知すると、中央排紙トレイ34を下方に移動させることにより、さらに用紙Pを積載することができる。
さらに、下部搬送経路40は、用紙Pを中央で折り曲げる中折り処理や、複数枚の用紙Pの中央にステイプル処理を行った後、中央で折り曲げる中綴じ処理を行う際に用いられる搬送経路である。下部搬送経路40は、分岐部16から下方に延び、鉛直方向に対して搬送方向下流側に傾斜している。また、中折り処理の後は、後述する中折りブレード441の移動方向に搬送経路が変更される。下部搬送経路40の周辺には、複数の下部搬送ローラ対41、用紙Pの端部と当接して支持するストッパ42、ステイプル処理を行うステイプラ43、用紙Pの中央を折り曲げる中折り機構44、下部排紙ローラ対45、および排出される用紙Pを積載する下部排紙トレイ46などが配置される。なお、下部搬送経路40は分岐部16から鉛直方向に延びるようにしてもよい。
複数の下部搬送ローラ対41は、図示しない駆動モータにより駆動する駆動ローラと、駆動ローラに接触して共に回転する従動ローラとからなるローラ対である。本実施形態においては、下部搬送ローラ対41を、分岐部16の搬送方向下流側と、後述するステイプラ43の前後の、あわせて三箇所にそれぞれ配置される。ストッパ42は、図示しない移動機構により搬送経路に沿って移動可能であり、ステイプル処理および中折り処理に際し、用紙Pの端部を規定位置で支持して位置決めする。ステイプラ43は、下部搬送経路40途中に配置されており、ストッパ42により位置決めされた用紙Pの中央の規定箇所に対してステイプル処理を行う。
中折り機構44は、用紙Pの中折り処理を行う中折りブレード441と、折り曲げられる用紙Pの外側をガイドする中折りガイド442などからなる。
中折りブレード441は、用紙Pの最大幅以上の幅を有する硬質の板状部材であり、下部搬送経路40を搬送される用紙Pの幅方向に対して交差する方向に、先端を用紙Pに向けて配置され、図示しない移動機構により用紙Pに向けて略水平方向に移動可能である。また、中折りガイド442は、表面を摩擦係数の小さい部材で構成し、中折りブレード441の移動経路の下流側に下部搬送経路40を挟んで両側に配置される。なお、中折りガイド442に替えて、下部搬送経路40を挟んで1対または複数の押圧ローラ対を配置してもよい。
下部排紙ローラ対45は、図示しない駆動モータにより駆動する駆動ローラと、駆動ローラに接触して共に回転する従動ローラとからなるローラ対である。下部排紙トレイ46は、下部排紙ローラ対45により搬送されて用紙後処理装置1から排出される用紙Pを積載する。
続いて、図1を参照して、用紙後処理装置1の基本処理動作について説明する。
画像形成装置PRにおいて、画像形成後の用紙Pに対する後処理のモードが設定される。後処理のモードは、非処理モード、ソート処理モード、ステイプル処理モード、中綴じ処理モード、中折り処理モードなどから適宜設定される。また、各モードにおいては、用紙Pの規定位置にパンチ孔を開けるかどうかについても設定される。
非処理モードは、用紙Pに後処理を行わずに一枚ずつ排出するモードである。非処理モードを選択した場合、搬送される用紙Pの先端を入口センサ13で検出すると、第一分岐爪16aが図の時計回りに回動して受入搬送経路10と上部搬送経路20とを接続する。入口ローラ対12および分岐前搬送ローラ対15により用紙Pを搬送し、第一分岐爪16aにより用紙Pを上部搬送経路20へとガイドする。この際に、パンチ孔を開ける場合は、規定位置で用紙Pを停止するように各搬送ローラ対が制御され、パンチユニット14の動作により用紙Pの規定位置にパンチ孔が開けられる。なお、パンチ孔を開ける際の動作は、他のモードでも同じであるため、以下での説明は省略する。さらに、用紙Pは、上部搬送経路20を搬送されて上部排紙ローラ対21により用紙後処理装置1から排出され、第一排紙トレイに積載される。
ソート処理モードは、中央搬送ローラ対31の軸方向の移動により、中央搬送経路30を搬送される用紙Pを幅方向に変位することで、複数枚の用紙Pを規定枚数のグループ毎に区分けして中央排紙トレイ34上に積載するモードである。ソート処理モードを選択した場合、搬送される用紙Pの先端を入口センサ13で検出すると、第一分岐爪16aおよび第二分岐爪16bは図1に示す退避状態となり、受入搬送経路10と中央搬送経路30とを接続する。
複数枚の用紙Pに対する、規定枚数のグループ毎への区分けは、以下のようにして行う。最初のグループにおける一枚目の用紙Pが用紙後処理装置1に搬送されると、入口ローラ対12、分岐前搬送ローラ対15、および中央搬送ローラ対31により用紙Pが順次搬送され、用紙Pの後端が分岐前搬送ローラ対15を通過すると、中央搬送ローラ対31を第一シフト位置に移動させることにより搬送経路が変位される。ここで、用紙Pが分岐前搬送ローラ対15を通過したかどうかの判断は、中央搬送ローラ対31の搬送方向下流側に設けた先端検知センサ31cの検知に基づいて行われる。つまり、先端検知センサ31cが用紙Pの先端の通過を検知してから規定時間経過後に、用紙Pが分岐前搬送ローラ対15を通過したと判断される。
このようにして用紙Pは、通常の経路から変位された搬送経路を搬送され、中央排紙ローラ対32により用紙後処理装置1から排出されて中央排紙トレイ34上に積載される。なお、中央搬送ローラ対31の移動の際には、中央排紙ローラ対32の従動ローラ32bによる用紙Pの挟持が解除される。最初のグループの最終の一枚の用紙Pが搬送されるまで、同様に中央搬送ローラ対31は、第一シフト位置に移動されることにより、中央排紙トレイ34上の同じ位置に用紙Pが集積される。
続いて第二グループの一枚目が搬送されると、中央搬送ローラ対31を第一シフト位置とは異なる第二シフト位置に移動させることにより搬送経路が変位する。用紙Pは、第1グループとは異なる搬送経路を搬送され、中央排紙トレイ34上に集積される。第二グループの最終の一枚が搬送されるまで、同様に、中央搬送ローラ対31を第二シフト位置に移動させることにより、中央排紙トレイ34上の同じ位置に用紙Pが集積される。次のグループの用紙Pに対しては、再び中央搬送ローラ対31を第一シフト位置に移動させることで搬送経路を変位させる。
このように、ソート処理モードにおいては、グループ毎に中央搬送ローラ対31のシフト位置を変更することにより、中央排紙トレイ34上の用紙Pの積載位置をグループ毎に区分けすることができる。なお、中央搬送ローラ対31を第一シフト位置または第二シフト位置に移動させる際に、中央排紙ローラ対32の従動ローラ32bによる用紙Pの挟持を解除する場合を例示したが、これに限ることなく、中央搬送ローラ対31と同時に中央排紙ローラ対32を第一シフト位置または第二シフト位置に移動させるようにしてもよい。
ステイプル処理モードは、規定枚数の用紙Pを纏めてステイプル処理を行うモードである。ステイプル処理モードを選択した場合、ソート処理モードと同様に、搬送される用紙Pの先端を入口センサ13で検出すると、第一分岐爪16aおよび第二分岐爪16bは図1に示す退避状態となり、受入搬送経路10と中央搬送経路30とを接続する。
用紙Pが搬送され、入口センサ13で先端を検出すると、中央排紙ローラ対32の従動ローラ32bを駆動ローラ32aから離間させる。また、入口ローラ対12、分岐前搬送ローラ対15、中央搬送ローラ対31および中央排紙ローラ対32により、用紙Pは順次搬送される。用紙Pの後端が中央搬送ローラ対31を通過すると、中央排紙ローラ対32を停止させ、押圧ローラ332を下降させて用紙Pをステイプルトレイ331上に積載する。
用紙Pをステイプルトレイ331上に積載すると、戻りローラ335を用紙Pに接するように揺動させ、後端フェンス334に用紙Pの後端を当接させることにより用紙Pの縦方向位置を揃える。同様に規定枚数の用紙Pを搬送してステイプルトレイ331上に積載すると、図示しない駆動手段により左右一対の整合手段(ジョガーフェンス)333を、用紙Pを挟み込むように幅方向に移動させて、用紙Pの幅方向位置を揃える。このようにステイプルトレイ331上に積載した複数枚の用紙Pは、縦方向および横方向が整合され、ステイプラ337により規定位置を綴じ処理される。なお、ステイプラ337による用紙Pの綴じ処理は、左右端部、後端辺部などの綴じ位置や一箇所や二箇所などの綴じ数について適宜設定できる。
規定枚数の用紙Pをステイプラ47で綴じ処理すると、用紙Pの後端部に当接する図示しない放出爪を移動させることにより、用紙Pを排紙方向に移動させる。さらに、中央排紙ローラ対32により、中央排紙トレイ34上に用紙Pを排出して積載する。
中綴じ処理モードは、規定枚数の用紙Pを纏めて、用紙Pの中央部にステイプル処理を行うモードである。その後、後述する中折り処理を行うことにより、簡易製本を行うことができる。中綴じ処理モードを選択した場合、搬送される用紙Pの先端を入口センサ13で検出すると、まずは、第一分岐爪16aおよび第二分岐爪16bが図1に示す退避状態となり、受入搬送経路10と中央搬送経路30とを接続する。
用紙Pが用紙後処理装置1に搬送されると、入口ローラ対12、分岐前搬送ローラ対15、および中央搬送ローラ対31により用紙Pは順次搬送される。用紙Pの後端が分岐部16を通過すると、第二分岐爪16bを時計回りに回動させて、中央搬送経路30と下部搬送経路40とを接続する。そして中央搬送ローラ対31を逆方向に回転させて、用紙Pは搬送方向上流側に向けて搬送される。このようにして第二分岐爪16bにより用紙Pを下部搬送経路40へとガイドする。ここで、用紙Pが分岐部16を通過したかどうかの判断は、中央搬送ローラ対31の搬送方向下流側に設けた先端検知センサ31cの検知に基づいて行われる。つまり、先端検知センサ31cが用紙Pの先端の通過を検知してから規定時間経過後に、用紙Pが中央搬送ローラ対31を通過したと判断する。
用紙Pは、複数の下部搬送ローラ対41により下部搬送経路40を搬送され、用紙Pの先端がストッパ42に当接すると下部搬送ローラ対41が停止して、ストッパ42で用紙Pの端部が支持される。なお、ストッパ42は、図示しない移動機構により、用紙Pの中央部がステイプラ43に対向する適正位置に停止するように位置決めされている。このようにして、順次搬送される規定枚数の用紙Pをストッパ42で支持して積載すると、図示しない整合手段により複数枚の用紙Pの幅方向位置を揃え、ステイプラ43により用紙Pの中央部にステイプル処理を行う。そして後述する中折り処理を行い、簡易製本として下部排紙ローラ対45により下部排紙トレイ46上に用紙Pを排出して積載する。
中折り処理モードは、上述の中綴じ処理モードにおけるステイプル処理を行うまでは、同様である。規定枚数の用紙Pをストッパ42で支持して積載すると、図示しない整合手段により複数枚の用紙Pの幅方向位置を揃え、次いで後述する中折り処理を行う。用紙Pは中綴じ処理の後に行ってもよい。
図示しない移動機構により、ストッパ42を搬送経路に沿って下方に移動させ、用紙Pの中央が中折りブレード441に対向する位置で停止させる。その後中折りブレード441を用紙Pに向けて(図1の左方向)移動させて、用紙Pの中央部を押圧する。用紙Pの中央部を押圧する中折りブレード441と、折り曲げられる用紙Pの外側をガイドする中折りガイド442とにより、用紙Pを図1の左方向に移動させながら中折り処理を行う。そして、下部排紙ローラ対45により用紙Pを下部排紙トレイ46上に排出して積載する。
続いて、本発明に係るステイプル処理における用紙後処理装置1の一実施形態について説明する。図2は、用紙後処理装置1のステイプル積載部33における積載動作の概略を示す側面図であり、図3は処理動作を示すフローチャートである。なお、図2において、上記と同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことによりその説明を省略する。
なお、本発明における「Z折り」とは、用紙Pの中央を折り曲げ、先端部と折り曲げ部との中央をさらに反対側に折り曲げることにより、Z形状を形成する折り方のことである。図4に示すように、Z折り用紙Pは、先端部のZ形状の折り部Paと後端部の平坦部Pbとを有する。
図2に示すように、ステイプル積載部33の周辺において、中央搬送ローラ対31は、従動ローラ31bよりも駆動ローラ31aが搬送経路上流側になるように配置されている。これにより、用紙Pの後端は、中央搬送ローラ対31を通過後、駆動ローラ31aに引っかかることなくステイプルトレイ331上に落下する。また、中央排紙ローラ対32における駆動ローラ32aと従動ローラ32bのニップは、中央搬送ローラ対31における駆動ローラ31aと従動ローラ31bのニップよりも搬送方向に対して下方に配置されている。これにより、Z折り用紙Pの折り部Paを下側にして搬送しても、用紙Pの折り部Paの先端が引っかかることなく、中央排紙ローラ対32の駆動ローラ32aを通過させることができる。
本発明による、Z折り用紙Pをステイプルトレイ331上に積載する動作について、図2(a)〜(e)および図3(フローチャート)に基づいて説明する。まず、画像形成装置PRにおいて、ステイプル処理モードが選択されているかどうかを判断する(ステップS100)。ステイプル処理モードが選択されていなければ、(ステップ100:NO)、以後説明する処理動作は行わない。ステイプル処理モードが選択されている場合(ステップ100:YES)は、入口センサ13において用紙Pを検知するまで待機する(ステップS101:NO)。
Z折り用紙Pが搬送されたことを入口センサ13が検知すると(ステップS101:YES)、図2(a)に示すように、中央排紙ローラ対32の従動ローラ32bを図示しない移動手段により離間位置に移動させる(ステップS102)。次いで、用紙Pを、入口ローラ対12、分岐前搬送ローラ対15、および中央搬送ローラ対31により順次搬送し、先端検知センサ31cにより用紙Pの先端を検知してから規定時間T1秒(第一の規定時間)経過したかどうかを判断する(ステップS103)。規定時間T1秒経過するまで搬送を継続し(ステップS103:NO)、T1秒経過すると(ステップS103:YES)、搬送を一時停止し、中央排紙ローラ対32の従動ローラ32bを用紙Pの挟持位置に移動させる(ステップS104)。図2(b)に示すように、従動ローラ32bの移動によりZ折り用紙Pの折り部Paを挟持する。なお、このとき中央排紙ローラ対32の駆動ローラ32aは停止している。
ここで、規定時間T1秒は、先端検知センサ31cが用紙Pの先端を検知してから用紙Pの折り部Paが中央排紙ローラ対32に到達するまでに用紙Pを搬送する時間であり、この時間は、用紙Pの搬送距離と搬送速度とから求めることができる。ここでは、搬送距離は先端検知センサ31cから中央排紙ローラ対32までの距離と用紙Pの先端から挟持位置までの距離の和であり、搬送速度は、中央搬送ローラ対31の駆動手段により適宜設定される。これより、規定時間T1秒を設定することができる。なお、搬送する用紙のサイズが異なると搬送距離が変化するため、規定時間T1秒の長さも変わることとなる。そのため、中央搬送ローラ対31の駆動を、例えばステッピングモータのように駆動量を制御できる駆動手段で行えば、用紙サイズに応じて規定時間T1秒を適宜設定することができる。
中央排紙ローラ対32により用紙Pを挟持した後、中央排紙ローラ対32の駆動ローラ32aを停止したままで中央搬送ローラ対31の駆動を再開し、先端検知センサ31cにより用紙Pの先端を検知してから規定時間T2秒経過したかどうかを判断する(ステップS105)。搬送を再開した際には、用紙Pの折り部Paが中央排紙ローラ対32により挟持されているため、図2(c)に示すように、中央搬送ローラ対31の搬送により用紙Pの平坦部Pbは撓みを形成する。規定時間T2秒(第二の規定時間)経過するまで搬送を継続し(ステップS105:NO)、T2秒経過すると(ステップS105:YES)中央搬送ローラ対31の駆動を停止し、第二搬送ローラ対32の挟持を解除する(ステップS106)。ここで、規定時間T2秒は、先端検知センサ31cにより用紙Pの先端を検知してから用紙Pの後端が中央排紙ローラ対32を通過するまでに用紙Pを搬送する時間である。
用紙Pの平坦部Pbの後端が中央搬送ローラ対31を通過すると、用紙Pの後端部は、ステイプルトレイ331に向けて落下する。このとき、中央排紙ローラ対32による用紙Pの挟持を解除するため、図2(d)に示すように、用紙Pは、自重によりステイプルトレイ331上を移動して後端フェンス334に当接する。このようにして、Z折り用紙Pはステイプルトレイ331上に積載される。
以上のように、ステイプルトレイ331上にZ折り用紙Pを積載する際には、規定のタイミングによる中央排紙ローラ対32の移動により、用紙Pの折り部Paを挟持し、中央搬送ローラ対31により用紙Pの平坦部Pbに撓みを形成して搬送する。よって、用紙Pの折り端部Aが中央排紙ローラ対32に引っかかることなく用紙Pをステイプルトレイ331に積載することができる。また、中央搬送ローラ対31は、途中一時停止をするものの、搬送速度を遅くする必要はないため、生産能力の低下を防止することができる。
ここで、Z折り用紙Pにおける、中央排紙ローラ対32による挟持位置について説明する。図4に示すように、用紙Pの搬送方向の長さをLyとすると、用紙サイズがA3サイズ(420[mm]×297[mm])である場合には、Z折り用紙Pの挟持位置は、後端から距離B離れた位置に設定している。この距離Bは、用紙Pの後端からLy/3(=Ly/4+LY/12)としている。なお、この距離Bは、中央搬送ローラ対31と中央排紙ローラ対32との距離や、基準とする用紙Pの種類により適宜変更することが好ましい。以下に用紙サイズや用紙の厚みの違いによる挟持位置の補正について述べる。
例えばダブルレターサイズ(431.7[mm]×279.4[mm])など、A3サイズよりも長尺の用紙Pの場合は、挟持位置をLy/3とすると、Lyの値が異なるため、後端からの距離BはA3サイズに比べると大きくなる。しかし、中央搬送ローラ対31と中央排紙ローラ対32との距離は一定であるため、用紙Pが大サイズになるほど、折り部Paを挟持してから用紙Pの後端が中央搬送ローラ対31を通過するまでに形成される撓み量が増加する。そのため、後端部の引っかかりなどによるステイプルトレイ331への積載不良を生じるおそれがある。
そこで、異なるサイズの用紙Pであっても撓み量を増加させないようにするため、後端からの距離Bを補正して、図4に示すように、例えば距離B1となるように、用紙Pを挟持する中央排紙ローラ対32の従動ローラ32bの移動タイミングを設定することが好ましい。その際に、従動ローラ32bの移動タイミングは、基本的に用紙Pのサイズが大きくなるほど補正量(距離B−B1)が大きくなるように設定する。
また、用紙Pの厚みが増すと、比較的薄い用紙Pに比較して、一般的に撓み量が増加する。そのため、比較的薄い用紙Pと同じ位置で折り部Paを挟持して撓みを形成すると、中央搬送ローラ対31の搬送力が、厚みのある用紙Pの撓みによる反発力に負けてしまい、搬送不良の発生や、用紙Pに皺が生じるなど品質を損なうおそれがある。そこで、用紙Pの厚みに応じて、後端からの距離Bを補正して、例えば距離B1となるように、用紙Pを挟持する中央排紙ローラ対32の従動ローラ32bの移動タイミングを設定することが好ましい。その際に、従動ローラ32bの移動タイミングは、基本的に用紙Pの厚みが増すほど補正量(距離B−B1)を大きくするように設定する。
以上により、用紙Pのサイズや厚みが変化しても適正な撓みを形成することができるため、搬送不良や皺の発生などによる品質の不良、また、積載不良などを防止することができる。なお、上記の例において、サイズによる補正後の距離B1と、厚みによる補正後の距離B1は同一でなく、それぞれ適宜設定される値である。用紙サイズや厚みの情報は、画像形成装置PRより適宜取得することができる。
また、本発明における、Z折り用紙Pのステイプルトレイ331への積載の際に行う、中央排紙ローラ対32への折り端部Aの引っかかりを防止するための一連の動作は、複数枚の用紙Pのうち一枚目に対してのみ行うことが好ましい。二枚目以降の用紙Pは、すでに積載している用紙Pの上を搬送されるため、中央排紙ローラ対32に引っかかるおそれがないため一連の動作を行う必要がないからである。また、一枚目がZ折り用紙Pでない場合も上記動作を行う必要はない。このように、搬送される用紙がZ折り用紙Pであるかどうか、および一枚目かどうかの情報に基づいて、一連の動作を行うかどうかについて判断する。
この判断を含む一連の処理動作を、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
図5において、ステップS200〜ステップS202までは、図3のステップS100〜S102までと同じであるため詳細な説明を省略する。用紙Pが搬送されたことを検知して中央排紙ローラ対32の従動ローラ32bを離間位置に移動させると、搬送される用紙PがZ折り処理されているかどうかを判断する(ステップS203)。Z折り処理がされている場合は(ステップS203:YES)、続いて一枚目かどうかを判断する(ステップS204)。一枚目の用紙Pである場合は(ステップS204:YES)、さらに、先端検知センサ31cにより用紙Pの先端を検知してから規定時間T1秒経過したかどうかを判断する(ステップS205)。
ここで、搬送される用紙PがZ折り処理されていない場合(ステップS203:NO)および、Z折り処理がされていても一枚目でない場合(ステップS204:NO)は、以降の処理を行わない。また、ステップS205以降は、図3のステップS103以降と同じであるため、説明を省略する。
このように、Z折り処理されており、一枚目である用紙Pに対してのみ上述の中央排紙ローラ対32による挟持処理を行うため、従動ローラ32bの移動による搬送の一時停止の回数を減らすことができ、一時停止時間を最低限に抑えることができる。なお、用紙PがZ折り処理をされているかどうか、また、一枚目であるかどうかの情報は、画像形成装置PRより適宜取得する。
さらに、本発明における一連の動作は、規定サイズ以上の用紙Pに対してのみ行うことが好ましい。また、その際には、中央搬送ローラ対31と中央排紙ローラ対32との距離が規定サイズのZ折り用紙Pの挟持位置から後端までの距離となるように設定することがより好ましい。例えば、規定サイズをA3サイズとすると、A4サイズの用紙Pは、Z折り処理されていても折り端部Aが中央排紙ローラ対32を超えることがなく、駆動ローラ32aに引っかかるおそれがないため一連の動作を行う必要はない。
この判断を含む一連の処理動作を、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
図6において、ステップS300〜ステップS302までは、図3のステップS100〜ステップS102までと同じであるため詳細な説明を省略する。用紙Pが搬送されたことを検知して中央排紙ローラ対32の従動ローラ32bを離間位置に移動させると、搬送される用紙Pが規定サイズ以上であるかどうかを判断する(ステップS303)。規定サイズ以上である場合(ステップS303:YES)は、Z折り用紙Pであるかどうかを判断する(ステップS304)。なお、用紙Pが規定サイズ以上であるかどうかの情報は、画像形成装置PRより適宜取得する。
ここで、搬送される用紙Pが規定サイズ以上でない場合(ステップS303:NO)は、以降の処理を行わない。また、ステップS304以降は、図4のステップS203以降と同じであるため説明を省略する。
このように、規定サイズ以上の用紙Pに対してのみ上述の中央排紙ローラ対32による挟持処理を行うため、規定サイズ以下の用紙Pに対しては挟持処理を行うことがない。それにより、従動ローラ32bの移動時間による搬送の一時停止の回数を減らすことができ、一時停止時間を最低限に抑えることができる。
また、中央搬送ローラ対31と中央排紙ローラ対32との距離は規定サイズのZ折り用紙Pの挟持位置から後端までの距離となるように設定することが好ましい。このように、規定以上のサイズの用紙Pについては、中央排紙ローラ対32の挟持による処理を行うため、中央搬送ローラ対31と中央排紙ローラ対32との距離は、規定サイズに基づいて設定すればよい。それにより、中央搬送ローラ対31と中央排紙ローラ対32との距離は、規定以上のサイズに合わせる必要がなく、種々のサイズの用紙Pに対して最適な後処理を行うことができる。
〔その他の実施形態〕
上述の実施形態においては、用紙Pの後端が中央搬送ローラ対31を通過後、駆動ローラ31aに引っかかることなく用紙Pをステイプルトレイ331上に確実に落下させるために、従動ローラ31bよりも駆動ローラ31aを搬送方向上流側に配置した形態を示した。しかしこれに限ることなく、駆動ローラ31aを図7に示すような形状としてもよい。
図7は中央搬送ローラ対31の駆動ローラ31aの形状を示す概略図である。また、図8は、この形状の駆動ローラ31aを用いた場合のステイプル積載部における積載動作の概略を示す側面図である。
本実施形態においては、図7に示すように、駆動ローラ31aの両端に、複数の溝部31dを有する大径部31eを設ける。両側の大径部31eの間隔は、搬送する最小サイズの用紙Pの幅方向長さを越えない距離とする。溝部31dは、左右の溝部31dが同位置になるように大径部31eに複数個設ける。用紙Pの後端部が駆動ローラ31aの両側の溝部31dに嵌合することにより、用紙Pの端部を押し出すことができる。
図8(a)に示すように、用紙Pの折り部Paを中央排紙ローラ対32で挟持し、続いて中央搬送ローラ対31により平坦部Pbを搬送して撓みを形成する(図8(b))。中央搬送ローラ対31は、駆動ローラ31aの大径部31eと従動ローラ31bとの挟持により用紙Pを搬送し、後端が搬送されると溝部31dで当接して、駆動ローラ31aの回転により用紙Pをステイプルトレイ331に誘導する(図8(c))。さらに中央排紙ローラ対32の挟持を解除させることにより、用紙Pはステイプルトレイ331上に積載される(図8(d))。
以上のように、中央搬送ローラ対31の駆動ローラ31aに設けた溝部31dにより、用紙Pの後端が駆動ローラ31aに引っかかることなく、確実に用紙Pの後端をステイプルトレイ331上に向けて誘導することができるため、中央搬送ローラ対31と中央排紙ローラ対32との距離を短くすることができ、用紙後処理装置をよりコンパクト化することができる。なお、中央搬送ローラ対31において、上述の実施形態と同様に、従動ローラ31bよりも搬送経路上流側に駆動ローラ31aを配置してもよい。
さらに他の実施形態として、用紙Pの後端が中央搬送ローラ対31を通過した後、中央排紙ローラ対32を逆方向に規定時間回転させてから用紙Pの挟持を解除するようにしてもよい。その場合のステイプル積載部における積載動作の概略を示す側面図を図9に示し、続いてその処理動作の判断例を、図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
図9(a)に示すように、用紙Pの折り部Paを中央排紙ローラ対32で挟持し、続いて中央搬送ローラ対31により用紙Pの平坦部Pbに撓みを形成し(図9(b))、後端部を通過させて、ステイプルトレイ331上に落下させる。図9(c)に示すように、中央排紙ローラ対32を逆方向に回転し、用紙Pを上流側に搬送することにより、用紙Pの端部を後端フェンス334に当接させる。ここで、中央排紙ローラ対32の逆方向の回転は、用紙Pの後端を用紙検知センサ336で検知してから規定の時間経過後に停止させることが好ましい。それにより、ステイプルトレイ331上に落下した用紙Pの後端の位置にかかわらず、後端の停止位置を同じにすることができる。用紙Pが後端フェンス334に当接すると、中央排紙ローラ対32の挟持を解除させることにより(図9(d))、用紙Pはステイプルトレイ331上に積載される(図9(e))。
また、この動作を含む一連の処理動作を図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
図10において、ステップS400〜ステップS408については、図6のステップS300〜ステップS308と同じであるため、説明を省略する。先端検知センサ31cにより用紙Pの先端を検知してから規定時間T2秒経過すると(ステップS408:YES)、中央搬送ローラ対31の駆動を停止し、中央排紙ローラ対32を逆方向に回転する(ステップS409)。その後、第二搬送ローラ対32の挟持を解除(ステップS410)することで、用紙Pをステイプルトレイ331上に積載する。
以上のように、用紙Pの後端が中央搬送ローラ対31を通過した後、中央排紙ローラ対32を逆方向に回転することにより、用紙Pの端部を後端フェンス334に当接することができ、後端を確実に揃えることができる。また、図1に記載の戻りローラ335が不要となるため、用紙後処理装置1の構成を簡素化することができ、製造コストも削減できる。
さらに、本発明の用紙後処理装置1は、用紙Pに画像を形成する画像形成部と、前記用紙PをZ形状に折る用紙折り曲げ部とに加えて、用紙後処理装置1の各機構を備える画像形成装置PRを構成してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。本発明に係る画像形成装置は、カラーまたはモノクロの画像形成装置や、その他の複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等であってもよい。