JP5820294B2 - チップ抵抗器用集合基板およびチップ抵抗器の製造方法 - Google Patents

チップ抵抗器用集合基板およびチップ抵抗器の製造方法 Download PDF

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本発明は、格子状の分割ラインに沿って分割することで多数個のチップ抵抗器が得られるチップ抵抗器用集合基板と、この集合基板を用いて行われるチップ抵抗器の製造方法とに関する。
チップ抵抗器は、直方体形状の絶縁性基台と、絶縁性基台の長手方向の両端部に設けられた電極部と、対をなす電極部どうしを橋絡する抵抗体と、抵抗体を被覆する絶縁性の保護コート等によって主に構成されている。絶縁性基台はセラミック等からなり、電極部は下地電極層にめっき処理を施して形成されている。また、下地電極層は表面電極と裏面電極および両電極を橋絡する端面電極とからなり、絶縁性基台の片面で一対の表面電極が抵抗体によって橋絡されている。
このようなチップ抵抗器を製造する際には、大判の集合基板に対して多数個分の電極や抵抗体や保護コート等を一括して形成した後、この集合基板を格子状の分割ライン(例えば分割溝)に沿って分割してチップ抵抗器を多数個取りする。かかるチップ抵抗器の製造過程で、集合基板の一方の主面には所定の配列で多数の抵抗体が印刷形成されるが、印刷時の位置ずれや滲み、あるいは焼成炉内の温度むら等の影響により、各抵抗体の大きさや膜厚に若干のばらつきを生じることは避け難い。そのため、チップ抵抗器を製造する際には、集合基板の状態で各抵抗体にトリミング溝を形成して所望の抵抗値(電気抵抗)に設定するという抵抗値調整作業が行われる。
図17は従来の一般的なチップ抵抗器用集合基板における抵抗値調整前の状態を示す平面図、図18は該集合基板の断面図であり、これらの図において、集合基板30の表裏両主面は格子状の分割ライン31,32によって多数の矩形状のチップ領域Aに区画されている。集合基板30の一方の主面S1において、各チップ領域Aには、長手方向(図示左右方向)の両端部に一対の表面電極33が印刷形成されていると共に、対をなす表面電極33どうしを橋絡する抵抗体34が印刷形成されている。なお、長手方向に隣り合うチップ領域Aの表面電極33どうしは、図示上下方向に延びる分割ライン31を横断して連続しているが、集合基板30は1次分割工程で分割ライン31に沿って分割される。また、集合基板30の他方の主面S2において、各チップ領域Aの長手方向の両端部には一対の裏面電極35が印刷形成されており、長手方向に隣り合うチップ領域Aの裏面電極35どうしも分割ライン31を横断して連続している。そして、集合基板30の主面S1に露出する各抵抗体34を図示せぬアンダーコート(1層目の保護コート)で覆った後、各抵抗体34の抵抗値を1つずつ調整していく。
抵抗体34の抵抗値を調整する際には、抵抗体34によって橋絡されている一対の表面電極33に図示せぬ測定用のプローブを接触させた状態で、該抵抗体34にレーザビームを照射してトリミング溝を形成していく。そして、トリミング溝を長くするのに伴って抵抗値が増大していくので、トリミング対象の抵抗体34の抵抗値が所望の値に達した時点でレーザビームの照射をオフにする。
なお、抵抗値調整後に、抵抗体34とトリミング溝およびアンダーコート等は、2層目の保護コートであるオーバーコートによって被覆される。また、集合基板30は前記1次分割工程で短冊状基板に分割され、その分割面に前記端面電極を形成した後、短冊状基板を分割ライン32に沿って個片に分割する2次分割工程が行われる。そして、個片化されたチップ単体の下地電極層(表面電極と裏面電極および端面電極)にニッケルや半田等のめっき層を被着させて前記電極部となし、チップ抵抗器が完成する。
ところで、チップ抵抗器の小型化が促進されると、集合基板30におけるチップ領域Aが狭くなって表面電極33が小面積化されるため、トリミング溝を形成する際にプローブを表面電極33に安定的に接触させることが次第に困難になってくる。プローブの接触不良が発生すると正確な抵抗値を測定できなくなるため、製造歩留まりは大幅に低下する。そこで、チップ抵抗器の小型化に伴って集合基板におけるチップ領域が狭くなった場合でも、プローブによる抵抗値の測定を安定して行えるようにするために、チップ領域の近傍に表面電極から延出させた測定用電極を設けておくという技術が従来より提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような測定用電極は、集合基板のうちチップ抵抗器として利用されない切除余白部分に設けられており、測定用電極と表面電極は一括して印刷形成される。
特開2005−303199号公報
特許文献1に記載されている集合基板のように、表面電極から延出する測定用電極をチップ領域の近傍に設けておけば、これら両電極を含む比較的大きな電極パターンにプローブを接触させることによって抵抗体の抵抗値を測定できるため、表面電極が小面積化された場合でも、トリミング溝を形成する際にプローブの接触不良が発生しにくくなる。しかしながら、かかる従来の集合基板では、測定用電極を形成するためにチップ領域の近傍に切除余白部分を確保しなければならないため、1枚の集合基板から得られるチップ抵抗器の個数が減ってしまい、生産性が悪いという問題があった。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、チップ抵抗器の多数個取りに好適でプローブの接触不良も発生しにくい集合基板を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、かかる集合基板を用いたチップ抵抗器の製造に好適な製造方法を提供することにある。
上記の第1の目的を達成するために、本発明は、格子状の分割ラインに沿って分割することにより、片面に抵抗体と表面電極を有して逆側の面に裏面電極を有するチップ抵抗器が一括して得られる集合基板において、前記分割ラインによって区画される矩形状の領域として、表裏両主面にそれぞれ同じ大きさの第1のチップ領域と第2のチップ領域とが隣り合うように複数並んで配列されており、前記第1のチップ領域の長手方向の両端部に前記抵抗体に橋絡される一対の前記表面電極が設けられると共に、前記第2のチップ領域の長手方向の両端部に一対の前記裏面電極が設けられ、且つ、前記分割ラインを介して隣り合う前記第1および第2のチップ領域内の前記表面電極と前記裏面電極とが連続させてあるという構成にした。
このように集合基板の表裏両主面で、チップ抵抗器の表面電極が設けられる第1のチップ領域と別のチップ抵抗器の裏面電極が設けられる第2のチップ領域とが隣り合うように設定してあると、隣接する第1および第2のチップ領域内の表面電極と裏面電極とを連続させてなる比較的大きな電極パターンが形成できる。チップ抵抗器を小型化する場合、抵抗体の実効長を確保するために表面電極は小面積化されるが、ランドに半田付けされる裏面電極は表面電極ほど小さくする必要がない。そのため、表面電極が小面積化されても、裏面電極まで含む電極パターン全体を極端に小さくする必要はなく、抵抗体にトリミング溝を形成する抵抗値調整時には、この電極パターンにプローブを接触させることによって抵抗値測定が容易に行えるようになる。また、表面電極と裏面電極を含む電極パターンは、隣接する第1および第2のチップ領域内に設ければ良く、チップ領域の近傍に電極パターンを延在させるための切除余白領域を確保する必要はないため、第1および第2のチップ領域を高密度に配列して、1枚の集合基板から得られるチップ抵抗器の個数を増やすことができる。
なお、上記の如く裏面電極は表面電極ほど小さくする必要がないので、第1のチップ領域の対をなす表面電極どうしの間隔に比べて、第2のチップ領域の対をなす裏面電極どうしの間隔が狭く設定されていることが好ましい。こうすることによって、プローブを接触させる電極パターンに所要の面積が確保しやすくなる。
また、かかるチップ抵抗器用集合基板において、第1のチップ領域と第2のチップ領域とが両者の長手方向に沿って交互に並んでおり、且つ、第1のチップ領域の短手方向には該第1のチップ領域のみが並び、第2のチップ領域の短手方向には該第2のチップ領域のみが並ぶように配列されていると、トリミング溝の形成後に、短手方向に1列に並ぶ複数のチップ領域を帯状の保護コートでまとめて被覆できるため好ましい。
上記の第2の目的を達成するために、本発明は、集合基板を格子状の分割ラインに沿って分割することにより、片面に抵抗体と表面電極を有して逆側の面に裏面電極を有するチップ抵抗器が一括して得られるチップ抵抗器の製造方法において、前記集合基板の表裏両主面にそれぞれ前記分割ラインによって区画される矩形状の領域として、同じ大きさの第1のチップ領域と第2のチップ領域とが隣り合うように複数並べて配列させたうえで、前記第1のチップ領域の長手方向の端部から前記分割ラインを横断して前記第2のチップ領域の長手方向の端部まで延在するように電極パターンを形成する工程と、前記第1のチップ領域に、その長手方向の両端部に存して対をなす前記電極パターンどうしを橋絡する前記抵抗体を形成する工程と、対をなす前記電極パターンにプローブを接触させて抵抗値を測定しつつ前記抵抗体にトリミング溝を形成して抵抗値を調整する工程と、前記トリミング溝が形成された前記抵抗体を保護コートで被覆した後、前記集合基板を前記分割ラインに沿って分割して前記電極パターンから相異なるチップ抵抗器の前記表面電極と前記裏面電極とを得る工程とを含むこととした。
このように第1のチップ領域の長手方向の端部から分割ラインを横断して第2のチップ領域の長手方向の端部まで延在する電極パターンは、第1のチップ領域内ではチップ抵抗器の表面電極となすことができ、第2のチップ領域内では別のチップ抵抗器の裏面電極となすことができる。チップ抵抗器を小型化する場合、抵抗体の実効長を確保するために表面電極は小面積化されるが、ランドに半田付けされる裏面電極は表面電極ほど小さくする必要がない。そのため、表面電極が小面積化されても、裏面電極まで含む電極パターン全体を極端に小さくする必要はなく、抵抗体にトリミング溝を形成する抵抗値調整時には、この電極パターンにプローブを接触させることによって抵抗値測定を容易に行うことができる。また、表面電極と裏面電極を含む電極パターンは、隣接する第1および第2のチップ領域内に設ければ良いので、集合基板にはチップ領域の近傍に電極パターンを延在させるための切除余白領域を確保する必要がない。そのため、第1および第2のチップ領域を高密度に配列して、1枚の集合基板から得られるチップ抵抗器の個数を増やすことができる。
本発明のチップ抵抗器用集合基板によれば、隣接する第1および第2のチップ領域内の表面電極と裏面電極とを連続させてなる比較的大きな電極パターンが形成できるため、チップ抵抗器の小型化に伴って表面電極が小面積化されても、裏面電極まで含む電極パターン全体を極端に小さくする必要がない。したがって、抵抗体にトリミング溝を形成する抵抗値調整時には、この電極パターンにプローブを接触させることによって抵抗値測定が容易に行えるようになる。また、このチップ抵抗器用集合基板はチップ領域の近傍に電極パターンを延在させるための切除余白領域を確保する必要がないので、第1および第2のチップ領域を高密度に配列して、1枚の集合基板から得られるチップ抵抗器の個数を増やすことができる。それゆえ、本発明の集合基板は、チップ抵抗器の多数個取りに好適でプローブの接触不良も発生しにくいという優れた効果を奏する。
本発明によるチップ抵抗器の製造方法において、第1のチップ領域の長手方向の端部から隣り合う第2のチップ領域の長手方向の端部まで延在する電極パターンは、第1のチップ領域内ではチップ抵抗器の表面電極となすことができ、第2のチップ領域内ではチップ抵抗器の裏面電極となすことができる。そのため、本発明の製造方法によれば、チップ抵抗器の小型化に伴って表面電極が小面積化されても、裏面電極まで含む電極パターン全体を極端に小さくする必要がなく、抵抗体にトリミング溝を形成する抵抗値調整時には、この電極パターンにプローブを接触させることによって抵抗値測定を容易に行うことができる。また、この電極パターンは第1および第2のチップ領域内に設ければ良く、集合基板にはチップ領域の近傍に電極パターンを延在させるための切除余白領域を確保する必要がないので、第1および第2のチップ領域を高密度に配列して、1枚の集合基板から得られるチップ抵抗器の個数を増やすことができる。それゆえ、本発明方法を採用することによって小型のチップ抵抗器を効率良く安価に製造することができる。
本発明の実施形態例に係るチップ抵抗器の製造過程で集合基板に電極パターンを形成した状態を示す平面視の工程図である。 図1と同じ状態を示す断面視の工程図である。 図1の集合基板に抵抗体を形成した状態を示す平面視の工程図である。 図3と同じ状態を示す断面視の工程図である。 図3の抵抗体にトリミング溝を形成した状態を示す平面視の工程図である。 図5と同じ状態を示す断面視の工程図である。 図5の集合基板に保護コートを形成した状態を示す平面視の工程図である。 図7と同じ状態を示す断面視の工程図である。 図7の集合基板を短冊状基板に1次分割した状態を示す平面視の工程図である。 図9と同じ状態を示す断面視の工程図である。 図9の短冊状基板に端面電極を形成した状態を示す平面視の工程図である。 図11と同じ状態を示す断面視の工程図である。 図11の短冊状基板をチップ単体に2次分割した状態を示す平面視の工程図である。 図13と同じ状態を示す断面視の工程図である。 図13のチップ単体にめっき処理を施して完成したチップ抵抗器を示す平面図である。 図15に示すチップ抵抗器の断面図である。 従来例に係るチップ抵抗器用集合基板における抵抗値調整前の状態を示す平面図である。 図17に示す集合基板の断面図である。
以下、発明の実施の形態を図面を参照しながら説明すると、図1〜図14は本発明の実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程図であり、図15と図16は完成したチップ抵抗器を示している。なお、図1と図2は同じ工程を示しており、同様に図3と図4、図5と図6、図7と図8、図9と図10、図11と図12、図13と図14は、それぞれ同じ工程を示している。
まず、図15と図16に示すチップ抵抗器1の構成について説明する。このチップ抵抗器1は、直方体形状の絶縁性基台2と、絶縁性基台2の上面における長手方向の両端部に設けられた一対の表面電極3aと、絶縁性基台2の下面における長手方向の両端部に設けられた一対の裏面電極3bと、絶縁性基台2の側面に設けられて両電極3a,3bを橋絡している一対の端面電極4と、絶縁性基台2の上面に設けられて長手方向の両側の表面電極3aどうしを橋絡している抵抗体5と、抵抗体5を被覆する絶縁性の保護コート6と、電極3a,3b,4を被覆するめっき層7とによって主に構成されている。
絶縁性基台2はセラミック等からなり、この絶縁性基台2は図1〜図8に示す集合基板10を格子状の分割溝11,12に沿って分割することにより個片化されたものである。
表面電極3aと端面電極4および裏面電極3bはコ字状に連続する下地電極層として絶縁性基台2の長手方向の両端部に形成されており、この下地電極層にめっき層7を被着させてチップ抵抗器1の電極部となしている。表面電極3aと裏面電極3bは集合基板10の主面に一括形成されたものであるが、端面電極4は集合基板10を1次分割してなる短冊状基板13(図9参照)の分割面に形成されたものである。なお、めっき層7は、下地電極層に密着する最内層のニッケル(Ni)めっき層と、外表面に露出する最外層の半田(Sn/Pb)めっき層または錫(Sn)めっき層とを含む2層以上の積層構造になっている。
抵抗体5は酸化ルテニウム等からなり、この抵抗体5には抵抗値を調整するためにトリミング溝8(図5参照)が形成されている。後述するように、トリミング溝8は集合基板10の状態でレーザビームを照射することにより形成されたものであるが、このレーザトリミング時に、抵抗体5の長手方向の両側に存する電極パターン3にプローブ20(図5参照)を接触させて抵抗値を測定することにより、抵抗体5は所望の抵抗値に設定されている。
保護コート6は、トリミング溝8を形成する前に抵抗体5を覆うアンダーコートと、このアンダーコート上に設けられるオーバーコートとの2層構造であるが、そのうちアンダーコートは図示省略してある。すなわち、保護コート6として図示されているオーバーコートは、抵抗体5にトリミング溝8を形成した後に形成されたものであり、このオーバーコートによってアンダーコートや抵抗体5やトリミング溝8等が覆われている。
次に、上記の如く構成されたチップ抵抗器1の製造方法について、図1〜図14を参照しながら説明する。
まず、縦横に格子状に延びる1次分割溝11と2次分割溝12が予め形成された集合基板10を用意する。これら格子状の分割溝11,12によって、集合基板10の表裏両主面は多数の矩形状のチップ領域に区画される。各チップ領域は1個のチップ抵抗器1の上面(表面電極3aや抵抗体5の存する面)または下面(裏面電極3bの存する面)に相当する。図1〜図8に示すように、集合基板10の表裏両主面には、チップ抵抗器1の上面に相当する第1のチップ領域A1と、チップ抵抗器1の下面に相当する第2のチップ領域A2とが、図示左右方向(チップ抵抗器1の長手方向)に隣り合うようにそれぞれ配列されている。すなわち、集合基板10の表裏両主面には、同じ大きさの矩形状領域である第1のチップ領域A1と第2のチップ領域A2とが両者の長手方向に沿って交互に並んでおり、一方の主面の第1のチップ領域A1と他方の主面の第2のチップ領域A2とが表裏で対応する位置関係となるように設定されている。つまり、集合基板10の上面に存する任意の第1のチップ領域A1の真下に下面側の第2のチップ領域A2が位置し、集合基板10の上面に存する任意の第2のチップ領域A2の真下に下面側の第1のチップ領域A1が位置している。ただし、図1からも明らかなように、第1のチップ領域A1の短手方向には第1のチップ領域A1のみが並び、第2のチップ領域A2の短手方向には第2のチップ領域A2のみが並ぶという配列になっている。
そして、この集合基板10の表裏両主面で1次分割溝11を横断する場所に銀ペースト等をスクリーン印刷して焼成することにより、図1と図2に示すように所定の大きさの電極パターン3を形成する。この電極パターン3のうち、第1のチップ領域A1内に存する部分は表面電極3aに相当し、第2のチップ領域A2内に存する部分は裏面電極3bに相当する。つまり、電極パターン3を形成することによって、第1のチップ領域A1の長手方向の両端部に表面電極3aが設けられると共に、第2のチップ領域A2の長手方向の両端部に裏面電極3bが設けられ、長手方向に隣り合う第1および第2のチップ領域A1,A2内の表面電極3aと裏面電極3bとが連続して1つの電極パターン3をかたち作っている。
次なる工程では、図3と図4に示すように、集合基板10の表裏両主面に配列されている全ての第1のチップ領域A1に、酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷して焼成することにより、各チップ領域A1内で長手方向の両端部を電極パターン3に重ね合わせた抵抗体5を一括形成する。この工程で、各第1のチップ領域A1内で対をなす表面電極3aどうしは抵抗体5によって橋絡される。
この後、各抵抗体5を個別に覆う領域にガラスペーストをスクリーン印刷して焼成することにより、図示せぬ前記アンダーコートを形成する。このアンダーコートは、次工程で照射されるレーザビームの熱で抵抗体5のトリミング溝8近傍が損傷しないようにするためのものである。
すなわち、次なる工程では、各抵抗体5の抵抗値を調整するために、アンダーコートに覆われている多数の抵抗体5に対して、順次、レーザビームを照射してトリミング溝8を形成する(図5と図6参照)。その際、トリミング対象となる抵抗体5の長手方向の両側に存する電極パターン3にプローブ20をそれぞれ接触させ、これらプローブ20を介して抵抗値を測定しながらレーザトリミングを行う。レーザビームの照射が開始されてトリミング溝8が長くなると、それに伴って抵抗値が増大していくので、トリミング対象の抵抗体5の抵抗値が所望の値に達した時点でレーザビームの照射をオフにする。なお、表面電極3aと裏面電極3bの連続体である電極パターン3は比較的大きいので、チップ抵抗器1の小型化に伴ってチップ領域A1,A2が狭くなっても、プローブ20を電極パターン3に接触させることは容易である。
集合基板10の表裏両主面に存する全ての抵抗体5に対してレーザトリミングが終了したなら、次なる工程として、前記アンダーコートと抵抗体5とトリミング溝8等を覆う樹脂ペースト(またはガラスペースト)をスクリーン印刷して加熱硬化させることにより、帯状のオーバーコートである保護コート6を形成する(図7と図8参照)。この保護コート(オーバーコート)6は抵抗体5を外部環境から保護するためのものである。
ここまでの工程は集合基板10に対する一括処理であるが、次なる工程では、集合基板10を1次分割溝11に沿って短冊状に分割するという1次ブレーク加工を行い、図9と図10に示すような短冊状基板13を得る。この工程で各電極パターン3は1次分割溝11で分割されるため、各電極パターン3から相異なるチップ抵抗器1の表面電極3aと裏面電極3bとが得られる。
そして、次なる工程で、短冊状基板13の分割面にNi/Cr等をスパッタリングして端面電極4を形成する。この端面電極4によって表面電極3aと裏面電極3bとが橋絡されるため、図11と図12に示すように、コ字状に連続する前記下地電極層が得られる。
しかる後、短冊状基板13を2次分割溝12に沿って分割するという2次ブレーク加工を行う。これにより、図13と図14に示すように、チップ抵抗器1と同等の大きさの個片(チップ単体)を得る。こうして個片化されたチップ単体は、絶縁性基台2の長手方向の両端部に下地電極層(表面電極3aと裏面電極3bおよび端面電極4)を有し、対をなす表面電極3aを橋絡する抵抗体5が保護コート6にて覆われているというものである。
最後に、各チップ単体の下地電極層(表面電極3aと裏面電極3bおよび端面電極4)に対して、ニッケルめっきや半田めっきを施して下地電極層を被覆する積層構造のめっき層7を形成することにより、図15と図16に示すようなチップ抵抗器1が完成する。
なお、本実施形態例では、集合基板10に格子状の分割溝11,12を刻設して第1および第2のチップ領域A1,A2を区画しているが、仮想線として設定した格子状の分割ラインで該チップ領域を区画し、この分割ラインに沿って集合基板10をレーザビーム等で切断するようにしも良い。
以上説明したように、本実施形態例においては、集合基板10の表裏両主面で、表面電極3aが設けられる第1のチップ領域A1と裏面電極3bが設けられる第2のチップ領域A2とが長手方向に隣り合うように設定してあるため、隣接する第1および第2のチップ領域A1,A2内の表面電極3aと裏面電極3bとを連続させてなる比較的大きな電極パターン3が形成できる。つまり、第1のチップ領域A1の長手方向の端部から1次分割溝(分割ライン)11を横断して第2のチップ領域A2の長手方向の端部まで延在する電極パターン3は、第1のチップ領域A1内ではチップ抵抗器1の表面電極3aとなすことができ、第2のチップ領域A2内では別のチップ抵抗器1の裏面電極3bとなすことができる。チップ抵抗器1を小型化する場合、抵抗体5の実効長を確保するために表面電極3aは小面積化されるが、ランドに半田付けされる裏面電極3bは表面電極3aほど小さくする必要がない。そのため、表面電極3aが小面積化されても、裏面電極3bまで含む電極パターン3全体を極端に小さくする必要はなく、抵抗値を調整するために抵抗体5にトリミング溝8を形成するレーザトリミング時には、この電極パターン3にプローブ20を接触させることによって抵抗値測定が容易に行えるようになる。また、表面電極3aと裏面電極3bを含む電極パターン3は、隣接する第1および第2のチップ領域A1,A2内に設ければ良いので、集合基板10にはチップ領域の近傍に電極パターン3を延在させるための切除余白領域を確保する必要がない。そのため、生産性を高めるために第1および第2のチップ領域A1,A2を高密度に配列して、1枚の集合基板10から得られるチップ抵抗器1の個数を増やすことができ、その結果として、小型のチップ抵抗器を安価に製造できるようになる。
なお、本実施形態例では、裏面電極3bを表面電極3aの約2倍の大きさに形成しているが、両電極3b,3aの面積比は、裏面電極3bが半田付けされるランドの大きさやチップ抵抗器1全体の大きさ等を考慮して適宜選択可能である。ただし、裏面電極3bは少なくとも表面電極3aよりも大きく形成されていることが好ましく、こうすることによって、プローブ20を接触させる電極パターン3に所要の面積が確保しやすくなる。
また、本実施形態例では、第1のチップ領域A1と第2のチップ領域A2が両者の長手方向に沿って交互に並び、且つ、第1のチップ領域A1の短手方向には第1のチップ領域A1のみが並び、第2のチップ領域A2の短手方向には第2のチップ領域A2のみが並ぶように配列されているため、保護コート6で1列に並ぶ複数のチップ領域をまとめて被覆することができる。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1のチップ領域A1と第2のチップ領域A2が両者の短手方向に沿って交互に並び、且つ、第1のチップ領域A1の長手方向には第1のチップ領域A1のみが並び、第2のチップ領域A2の長手方向には第2のチップ領域A2のみが並ぶように配列されていても、短手方向に隣り合うチップ領域A1,A2内の表面電極3aと裏面電極3bとを連続させてなる比較的大きな電極パターン3を形成することができる。ただし、この場合は各チップ領域を保護コート6で個別に被覆する必要がある。
1 チップ抵抗器
2 絶縁性基台
3 電極パターン
3a 表面電極
3b 裏面電極
4 端面電極
5 抵抗体
6 保護コート
7 めっき層
8 トリミング溝
10 集合基板
11,12 分割溝(分割ライン)
13 短冊状基板
20 プローブ
A1 第1のチップ領域
A2 第2のチップ領域

Claims (4)

  1. 格子状の分割ラインに沿って分割することにより、片面に抵抗体と表面電極を有して逆側の面に裏面電極を有するチップ抵抗器が一括して得られる集合基板であって、
    前記分割ラインによって区画される矩形状の領域として、表裏両主面にそれぞれ同じ大きさの第1のチップ領域と第2のチップ領域とが隣り合うように複数並んで配列されており、
    前記第1のチップ領域の長手方向の両端部に前記抵抗体に橋絡される一対の前記表面電極が設けられると共に、前記第2のチップ領域の長手方向の両端部に一対の前記裏面電極が設けられ、且つ、前記分割ラインを介して隣り合う前記第1および第2のチップ領域内の前記表面電極と前記裏面電極とが連続させてあることを特徴とするチップ抵抗器用集合基板。
  2. 請求項1の記載において、前記第1のチップ領域の対をなす前記表面電極どうしの間隔に比べて、前記第2のチップ領域の対をなす前記裏面電極どうしの間隔が狭く設定されていることを特徴とするチップ抵抗器用集合基板。
  3. 請求項1または2の記載において、前記第1のチップ領域と前記第2のチップ領域とが両者の長手方向に沿って交互に並んでおり、且つ、前記第1のチップ領域の短手方向には該第1のチップ領域のみが並び、前記第2のチップ領域の短手方向には該第2のチップ領域のみが並ぶように配列されていることを特徴とするチップ抵抗器用集合基板。
  4. 集合基板を格子状の分割ラインに沿って分割することにより、片面に抵抗体と表面電極を有して逆側の面に裏面電極を有するチップ抵抗器が一括して得られるチップ抵抗器の製造方法であって、
    前記集合基板の表裏両主面にそれぞれ前記分割ラインによって区画される矩形状の領域として、同じ大きさの第1のチップ領域と第2のチップ領域とが隣り合うように複数並べて配列させたうえで、前記第1のチップ領域の長手方向の端部から前記分割ラインを横断して前記第2のチップ領域の長手方向の端部まで延在するように電極パターンを形成する工程と、
    前記第1のチップ領域に、その長手方向の両端部に存して対をなす前記電極パターンどうしを橋絡する前記抵抗体を形成する工程と、
    対をなす前記電極パターンにプローブを接触させて抵抗値を測定しつつ前記抵抗体にトリミング溝を形成して抵抗値を調整する工程と、
    前記トリミング溝が形成された前記抵抗体を保護コートで被覆した後、前記集合基板を前記分割ラインに沿って分割して前記電極パターンから相異なるチップ抵抗器の前記表面電極と前記裏面電極とを得る工程と
    を含むことを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
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