JP5819786B2 - 銅酸リチウム正極材料、同正極材料の製造方法、および同正極材料を正極活物質として含むリチウム二次電池 - Google Patents
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Description
本発明のリチウム二次電池用正極材料は、空間群Immmに帰属する結晶構造を有し、化学式LiCu1−xMxO2(Mは金属であり、0.01≦x≦0.45)で表される銅酸リチウムであることを特徴とするものである。
本発明のリチウム二次電池用正極材料は、以下の方法により製造することができる。
本発明により製造された銅酸リチウム含有正極材料は、正極の活物質として、従来の正極材料と同様に、ペレット状、または塗布シート状に形成し、既知の炭素などの負極材料と既知の有機電解液を組み合わせて、コイン型、円筒型、角型、シート状等の形態にして、リチウム二次電池を構成することができる。
本発明の銅酸リチウム含有正極材料を、正極活物質に用いる電池では、リチウムを可逆的に挿入・脱離あるいは吸蔵・放出できる物質を含む負極を有し、リチウムイオンが前記正極および前記負極と電気化学反応をするための移動を行い得る物質を電解質物質として有することにより、リチウムイオンが正極と負極の間を行き来する電池となる。例えば、負極活物質としては、黒鉛、合金系リチウムである、スズ、シリコン、アルミニウム、また酸化物である、チタン酸リチウムリチウム(Li5Ti4O12)、含有窒化物(Li2.4Co0.4N、Li2.4Fe0.4N)など、従来公知の材料を用いることができる。
次に、本発明のリチウム二次電池用正極材料の性能評価に用いたテストセルの構成について、以下、図1に示した電池断面図に基づいて説明する。
実施例1では、水酸化リチウムと酸化銅とFe粉末を、モル比でLi:Cu:Fe=2:0.9:0.1となるように秤量して混合して、酸素雰囲気中において800℃で、12時間加熱処理をすることにより、Li2Cu0.9Fe0.1O2を合成した。
上記のようにして作製されたテストセルに、電流密度1mA/cm2、電圧範囲0.5−3.5Vの条件で充放電試験を行った結果として、10回目の充放電曲線を図3に示す。金属ドープを行っていない銅酸リチウム(比較例1)の試料に比較し、放電容量が向上した。
実施例2では、原料として鉄粉の代わりにTi粉末を用いた他は、実施例1と同様の方法により、試料を合成して、得られた試料の結晶構造解析および電極特性評価を行った。
実施例7では、800℃の熱処理温度より、低い温度の600℃でLi2Cu0.9Fe0.1O2粉末を合成して、X線結晶構造分析および電極特性評価を行った。XRDによる解析で、Immmの空間群に帰属したことを確認した。電極特性評価の結果は、表2に示すように、初期放電容量が119mAh/gであり、10サイクル目においても86mAh/gと大きな放電容量を10サイクル目まで維持した。
実施例8−10では、熱処理時間の影響を検討した。実施例8では3時間、実施例9では5時間、実施例10は24時間の間、熱処理してLi2Cu0.9Fe0.1O2粉末を合成し、得られた試料をXRDによる解析により、Immmの空間群に帰属することを確認した。
実施例11−13では、ドープ濃度の影響を検討した。即ち、実施例11では、鉄ドープ量を、x=0.01とした以外は実施例1と同様の条件で、鉄をドープした銅酸リチウムLi2Cu1−xFexO2(x=ドープ濃度)粉末を同様な熱処理条件により合成した。また、実施例12では、鉄のドープ量をx=0.25、実施例13では鉄のドープ量をx=0.35とした以外は実施例1と同様の条件で合成を行った。得られた試料のそれぞれの結晶構造はXRDにより解析し、すべてImmmの空間群に帰属することを確認した。
実施例14では、Tiを使用した場合において、ドープ量がx=0.1、実施例15ではx=0.25、実施例16ではx=0.35となるように、Tiをドープした銅酸リチウムを作製した。得られた試料のそれぞれの結晶構造はXRDにて解析し、すべてImmmの空間群に帰属することを確認した。
実施例17では、Vを使用した場合において、ドープ量がx=0.1、実施例18ではx=0.25、実施例19ではx=0.35となるように、Vをドープした銅酸リチウムを合成した。得られた試料のそれぞれの結晶構造はXRDにより解析し、すべてImmmの空間群に帰属することを確認した。
実施例20では、Crを使用した場合において、ドープ量がx=0.1、実施例21ではx=0.25、実施例22ではx=0.35となるように、Crをドープした銅酸リチウムを合成した。得られた試料のそれぞれの結晶構造はXRDにより解析し、すべてImmmの空間群に帰属することを確認した。
実施例23では、Mnを使用した場合において、ドープ量がx=0.1、実施例24ではx=0.25、実施例25ではx=0.35となるように、Mnをドープした銅酸リチウムを合成した。得られた試料のそれぞれの結晶構造はXRDにより解析し、すべてImmmの空間群に帰属することを確認した。
実施例26では、Coを使用した場合において、ドープ量がx=0.1、実施例27ではx=0.25、実施例28ではx=0.35となるように、Coをドープした銅酸リチウムを合成した。得られた試料のそれぞれの結晶構造はXRDによる解析し、すべてImmmの空間群に帰属することを確認した。
比較例1では、水酸化リチウムと酸化銅を、モル比でLi:Cu=2:1となるように秤量して混合し、酸素雰囲気中において、800℃で12時間加熱処理をすることにより、Li2CuO2を合成した。
比較例2−7では、実施例1に使われた原料として、金属の粉末の代わりに酸化物粉末状態の金属原料を利用した。比較例3ではTiOを、比較例4ではVOを、比較例5ではCrOを、比較例6ではMnOを、比較例7ではCoOを用いたほかは、実施例1と同様にして試料を合成し、得られた試料の結晶構造を解析し、そして電極特性評価を行った。
比較例8−11では、合成雰囲気の影響を調べた。即ち、実施例1と同様に、ドープ量がx=0.1となるように、鉄ドープ銅酸リチウムを合成したが、比較例8では、酸素雰囲気の代わりに窒素雰囲気中で、800℃、12時間で合成を行った。比較例9ではArガス中で、比較例10では空気中で、比較例11では5%H2−N2ガス中で、それぞれ合成を行った。
比較例12では、鉄粉を原料として使用して、ドープ量がx=0.1となるように鉄ドープ銅酸リチウムの合成を行った。熱処理は、12時間の酸素雰囲気中で、実施例1より低い温度の400℃で行った。
比較例13では、鉄粉を原料として使用して、ドープ量がx=0.1となるように鉄ドープ銅酸リチウムの合成を行った。合成については、800℃で酸素雰囲気の中で、実施例1より短時間の1時間で熱処理した。
比較例14−19では、実施例1と同様の条件において、ドープ量をx=0.005に減少させて、銅酸リチウムの合成を行った。比較例14では、金属ドーパントとしてFeを、比較例15ではTiを、比較例16ではVを、比較例17ではCrを、比較例18ではMnを、比較例19ではCoを、それぞれ使用してドープした銅酸リチウムを合成した。XRDによる評価結果では、全ての試料が空間群Immmに帰属される結晶構造が主層として存在することが確認された。合成した試料の電気化学特性は同様に評価し、その結果として、初期放電容量と10サイクル目の放電容量を電気化学特性として示す(表4−9)。電極特性評価の結果によると、比較例14の試料材料は、初期放電容量が133mAh/gであり、10サイクル目においては123mAh/gであった(表4)。比較例15の試料材料は、初期放電容量が126mAh/gであり、10サイクル目においては118mAh/gであった(表5)。比較例16の試料材料は、初期放電容量が128mAh/gであり、10サイクル目においては113mAh/gであった(表6)。比較例17の試料材料は、初期放電容量が129mAh/gであり、10サイクル目においては119mAh/gであった(表7)。比較例18の試料材料は、初期放電容量が127mAh/gであり、10サイクル目においては114mAh/gであった(表8)。比較例19の試料材料は、初期放電容量が131mAh/gであり、10サイクル目においては119mAh/gであった(表9)。
比較例20−25では、実施例1と同様の条件において、ドープ量をx=0.5に増加させて、金属ドープした銅酸リチウムの合成を行った。比較20では金属ドーパントとしてFeを,比較例21ではTiを、比較例22ではVを、比較例23ではCrを、比較例24ではMnを、比較例25ではCoをドープした銅酸リチウムを合成した。
2:金属リチウム
3:ガスケット
4:正極活物質ペレット
5:正極ケース
6:セパレータ
7:非水電解液
Claims (5)
- 空間群Immmに帰属する結晶構造から構成され、化学式Li 2 Cu1-xMxO2(Mは、Ti、V、Cr、Mn、FeまたはCoの何れから選択される金属であり、0.01≦x≦0.45)で表される銅酸リチウムであることを特徴とするリチウム二次電池用正極材料。
- 前記金属Mのドープ量xが0.05≦x≦0.45であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用正極材料。
- 前記金属Mのドープ量xが0.1≦x≦0.40であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用正極材料。
- 空間群Immmに帰属する結晶構造から構成され、化学式Li 2 Cu 1-x M x O 2 (Mは金属であり、0.01≦x≦0.45)で表される銅酸リチウムであることを特徴とするリチウム二次電池用正極材料の製造方法であって、
銅酸化物の粉末、Ti、V、Cr、Mn、FeまたはCoの何れかである金属Mの粉末(Mの価数は0)、およびリチウム化合物を混合し、
酸素雰囲気中で600℃以上の温度で、8時間〜15時間の加熱を行うことを特徴とするリチウム二次電池用正極材料の製造方法。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載のリチウム二次電池用正極材料を正極活物質として含有する正極と、リチウムの挿入脱離が可能な負極材料を含有する負極と、正極と負極の間に配置されたリチウムイオン伝導性電解質とを有することを特徴とするリチウム二次電池。
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