JP5818286B1 - 転倒防止収納ボックス - Google Patents
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Abstract
Description
これらの転倒防止金具の装着は壁面や家具を損傷し、補強材や金具が視界に入り、室内の美観を損なうため敬遠された。
ポール方式は、木造住宅の天井の耐圧力が脆弱な場合は、天井の持ち上がりや破損を回避するため天井部分を支えるポール上部に天井固定板を装着し、2本乃至4本のポールを連結してポールの転倒を防止している。天井の耐圧力があるマンション等のコンクリート造住居では前記ポール式の利用が多いが、激しい横揺れ・捻じれ揺れ・長周期地震動が繰り返されるとポールの転倒が懸念され、ポールが視界に入り室内の美観を損なう欠点があった。
上記の欠点を回避するため、段ボール製の底板のない上箱と天板のない下箱を上下から組み合わせ、高さ調整が可能な2本のポールをボックスに内蔵して天井と家具を支え、前面がオープンな収納スペースを設けた家具転倒防止機能付き収納箱があった。
しかし、地震発生時に収納物が飛び出し、落下する危険性があり、段ボール製であるため美観上好ましくなく高さ調整時の段ボール板の切断に注意を要する(例えば、特許文献1参照)。
収納ボックスの背板(第1の板材)の後方に上下方向にスライドする第2の板材を装着し、天井面に密着させた状態で第2の板材に横方向の2列のスリッドを設け、ネジ止めして高さを維持する転倒防止家具および転倒防止装置がある。当該製品の天井固定板である第2の板材の幅が狭く、マンション等の天井の耐圧力が高く且つ均一な場合や木造建築の天井裏の野縁と交差する方向に設置すれば問題ないが、天井の裏面に存する野縁の方向と同平行に設置すると天井の持ち上がりや損傷の恐れがあり、収納物の飛び出しが懸念され、且つ第1の板と第2の板を固定するネジ穴の間隔が広く高さの調整が難しい(例えば、特許文献2参照)。
家具調収納ボックスの天板にボルト孔を開け、天井と家具との隙間空間を調節するボルトを貫通させ、天井を安定して支え且つ振動を吸収するためにボルトにバネを装着し、天井固定板の下部に埋め込んだ鬼目に、ドライバーでネジ切り棒を回転して高さを調節する家具上置タイプのバネ式突っ張り家具転倒防止具がある。当該品は縦揺れの地震には有効であるが、地震による前後揺れや横揺れ等の衝撃が2カ所の鬼目部分に集中し、家具自重と収容物重量の総重量により受ける衝撃は大きく、天井固定板と鬼目・バネ・ボルトの分離・破壊が危惧される。
また、上記を応用し、耐震ラッチ付扉付き収納ボックスを組み合わせた冷蔵庫上置きタイプの冷蔵庫転倒防止収納ボックスがあったが、幅60cmタイプの重量は16kgあり、重量が大きいのが難点である(例えば、特許文献3参照)。
さらに、下箱の収納ボックスとパンタグラフ式ジャッキを内蔵した上箱で構成され、家具と天井の隙間空間に嵌め込んで家具の転倒を防止する収納式家具転倒防止ボックスがある。隙間空間の調節は、ジャッキのロットを専用ドライバーで回転して行われ、専用ドライバーは、市販のインパクトドライバーの六角棒を回転ロットの先端に溶接したもので、専用ドライバーの管理が要求され、収納ボックスから収納物を取り出すためには、前記専用ドライバーでジャッキボックス内のジャッキのロットを回転して高さを下げて上箱を降ろし、次に下箱の収納ボックスを降ろすという二重の手間を要し、パンタグラフ式ジャッキは金属製であり、重量が重いのも難点であった。(例えば、特許文献4参照)。
上記の如く各方式には一長一短があり、家具転倒防止用品・用具を設置する顧客の多くは、商品特徴・住宅構造・壁面構造や材質等に関する知識不足と設置方法が解らず、誤った商品選択や設置により、地震が発生した際に本来の機能が発揮されない懸念があった。
また、取り付けが比較的容易であるL型金具やポール式商品の設置は、壁面や家具に傷が付き、金具や補強材等が視界に入るため室内の美観上敬遠され、躊躇し、結果的に家具転倒防止対策の遅れに繋がって来た。
特に、冷蔵庫の重量は重く、転倒による被害は甚大であるが、適切な冷蔵庫の転倒防止用具は少なく、無防備状態の冷蔵庫の転倒防止が課題である。
四角形の平板からなる内箱底板と、該内箱底板の左端上方に装着され、四角形の平板からなる内箱左側板と、該内箱底板の右端上方に装着され、四角形の平板からなる内箱右側板と、該内箱底板の奥側に装着され、四角形の平板からなる内箱奥板と、により構成される前面が開口した内箱と、
四角形の平板からなる外箱天板と、該外箱天板の左端下方に装着され、前記内箱左側板より大形で四角形の平板からなり、内面の左右側辺および上辺に沿った逆U字形をした左シャッターガイド溝が形成された外箱左側板と、該外箱天板の右端下方に装着され、前記内箱右側板より大形で四角形の平板からなり、内面の左右側辺および上辺に沿った逆U字形をした右シャッターガイド溝が形成された外箱右側板と、該外箱天板の奥側に装着され、四角形の平板からなる外箱奥板と、により構成される前面が開口した外箱と、
前記左シャッターガイド溝と前記右シャッターガイド溝に係止されるスライドシャッターと、
前記外箱の高さを調節する高さ調節手段と、
前記高さ調節手段により前記外箱の高さが高くなったときの外箱左側板の下端と内箱底板の上面との間に生じる最大の隙間間隔より長い形状で、前記外箱左側板の前方面長手方向に装着される左シャッターガードと、
該高さ調節手段により該外箱の高さが高くなったときの外箱右側板の下端と内箱底板上面との間に生じる最大の隙間より長い形状で、前記外箱右側板の前方面長手方向に装着される右シャッターガードと、
前記内箱底板の前面長手方向に設けられ、該内箱底板の上面より高い板状のシャッターストッパーと、を有し、
前記スライドシャッターが装着された前記外箱は、前面が開口した前記内箱の前記内箱左側板と前記内箱右側板の外側に配置されるように、該外箱を上部から該内箱に装着し、該外箱の前面開口は、前記スライドシャッターを上下にスライドさせることにより開閉するとともに、
前記左シャッターガード、前記右シャッターガード、およびシャッターストッパーにより、前記高さ調節手段により該外箱の高さが高くなったときでも、スライドシャッターが前方へ飛び出さないようにすることができるものである。
前記内箱左側板の前方側と後方側にそれぞれ2列で、縦方向に上下等間隔に複数孔設けられ、2列の1列目の孔と2列目の孔が水平方向同一位置に配置された内箱左係止孔と、
前記内箱右側板の前方側と後方側にそれぞれ2列で、縦方向に前記内箱左係止孔と同一の上下等間隔に複数孔設けられ、2列の1列目の孔と2列目の孔が水平方向同一位置に配置された内箱右係止孔と、
前記外箱左側板の前方側と後方側にそれぞれ2列で、縦方向に上下等間隔に複数孔設けられ、2列の1列目の個々の孔の上下中央に2列目の個々の孔が配置された外箱左係止孔と、
前記外箱右側板の前方側と後方側にそれぞれ2列で、縦方向に前記外箱左係止孔と同一の上下等間隔に複数孔設けられ、2列の1列目の個々の孔の上下中央に2列目の個々の孔が前記外箱左係止孔同様に配置された外箱右係止孔と、を有し、
前記内箱左係止孔および前記外箱左係止孔、前記内箱右係止孔および前記外箱右係止孔の2列の1列目の孔または2列目の孔のいずれかに係止棒を挿入することにより、前記外箱の高さを調節することができるものである。
上記棚板の左棚受け溝および右棚受け溝を係止棒に係止させることにより、上記棚板を設置する。
上記内箱内に棚板を係止する該棚板の裏面の左右および前方側と後方側2カ所に上記内箱係止孔と同一間隔の棚受け溝を設け、該内箱係止孔に係止棒を装着して該棚板を設置する。
上記補高部材を内箱底板の下部に装着することにより、冷蔵庫の上部との間に放熱空間を確保することができることを特徴とし、冷蔵庫転倒防止収納ボックスとして利用する。
本発明は、内箱と外箱の2種類のボックスを組み合わせ、家具と天井との隙間空間に嵌め込み、外箱天板は天井を支え、内箱底板は家具を支え、家具と一体化して支持力を保持し、家具の転倒を防止する。
図13(B)は、外箱8の構造を示す正面図であり、外箱天板5の裏面に溝を設け、左右の外箱側板を嵌め込み、左右の外箱側板の奥側に外箱奥板7を装着して左右方向への傾倒を防止するとともに外箱の強度を高めることを示すものである。
図13(C)は、スライドシャッターの構造を示す側面図であり、耐摩耗性の高い粘着剤付シート25にスライドシャッター10を形成するための板材を貼り付け、転倒防止収納ボックス内に柔軟且つ円滑に収納させるとともに、スライドシャッター10を開閉する際に指先等が挟まれないようにするため、スライドシャッター用板材の表面の上下部分に面取り加工を施すこと示している。
図14(B)は、内箱底板1に内箱右側板2Bを装着するための溝加工を示す拡大平面図であり、イ−1部分の溝幅は内箱右側板2Bの幅と同一であり、イ−2部分の溝幅は前記スライドシャッター10を形成する板幅より広く、溝の深さは内箱底板1の厚さの2/3である。
図14(C)は、内箱底板1に設けたシャッター収納溝24にスライドシャッター10を完全に収納するための溝加工とスライドシャッター10の位置関係を示す拡大側面図であり、シャッターガイド溝24の溝幅はスライドシャッター10を形成する板材の厚さより広く、深さは左右の内箱側板を内箱底板に装着する溝より深く形成することを示すものである。
図17(B)は、前記ベッドサイドキャビネットのスライドシャッター10を全開した状態を示した正面図であり、求める高さに応じて係止穴を設け、左右の側板に係止棒21を装着することにより棚板22が設置できることを示している。
又、予震を感じた時点で、スライドシャッター10を下げれば素早く前面が遮蔽され、食器等の飛び出しによる収納物の破損や従業員や顧客の被災を回避し、営業終了後や夜間・休日の地震発生による被害を軽減させ、スライドシャッター10で遮蔽することで衛生管理上においても有効であることを示す実施例の正面図である。
2A 内箱左側板
2B 内箱右側板
3 内箱奥板
4 内箱
5 外箱天板
6A 外箱左側板
6B 外箱右側板
7 外箱奥板
8 外箱
9 シャッターガイド溝
10 スライドシャッター
11 粘着剤付シート
12 内箱係止孔
13 外箱係止孔
14 皿CAP(六角穴付ボタンボルト)
15 蝶ネジ
16 シャッターガード
17 釘
18 シャッターストッパー
19 耐震マット
20 取っ手
21 係止棒
22 棚板
23 内箱底板溝
24 シャッター収納溝
25 粘着剤付シート
26 補高部材
27 連結ボルト
28 スライドボード
29 仕切り板
30 引き出し
31 連結ボルト
32 連結プレート
33 L型止め金具
34 棚受けL型金具
35 木ネジ
ア 底板溝加工の拡大正面図
イ 底板溝加工の拡大平面図
ウ シャッター収納溝の拡大側面図
A 床
B 壁面
C 天井
D 家具(フレームコア)
E 家具
F 冷蔵庫
Claims (5)
- 四角形の平板からなる内箱底板と、該内箱底板の左端上方に装着され、四角形の平板からなる内箱左側板と、該内箱底板の右端上方に装着され、四角形の平板からなる内箱右側板と、該内箱底板の奥側に装着され、四角形の平板からなる内箱奥板と、により構成される前面が開口した内箱と、
四角形の平板からなる外箱天板と、該外箱天板の左端下方に装着され、前記内箱左側板より大形で四角形の平板からなり、内面の左右側辺および上辺に沿った逆U字形をした左シャッターガイド溝が形成された外箱左側板と、該外箱天板の右端下方に装着され、前記内箱右側板より大形で四角形の平板からなり、内面の左右側辺および上辺に沿った逆U字形をした右シャッターガイド溝が形成された外箱右側板と、該外箱天板の奥側に装着され、四角形の平板からなる外箱奥板と、により構成される前面が開口した外箱と、
前記左シャッターガイド溝と前記右シャッターガイド溝に係止されるスライドシャッターと、
前記外箱の高さを調節する高さ調節手段と、
前記高さ調節手段により前記外箱の高さが高くなったときの外箱左側板の下端と内箱底板の上面との間に生じる最大の隙間間隔より長い形状で、前記外箱左側板の前方面長手方向に装着される左シャッターガードと、
該高さ調節手段により該外箱の高さが高くなったときの外箱右側板の下端と内箱底板上面との間に生じる最大の隙間より長い形状で、前記外箱右側板の前方面長手方向に装着される右シャッターガードと、
前記内箱底板の前面長手方向に設けられ、該内箱底板の上面より高い板状のシャッ ターストッパーと、を有し、
前記スライドシャッターが装着された前記外箱は、前面が開口した前記内箱の前記内箱左側板と前記内箱右側板の外側に配置されるように、該外箱を上部から該内箱に装着し、該外箱の前面開口は、前記スライドシャッターを上下にスライドさせることにより開閉するとともに、
前記左シャッターガード、前記右シャッターガード、およびシャッターストッパーにより、前記高さ調節手段により該外箱の高さが高くなったときでも、スライドシャッターが前方へ飛び出さないようにすることができる転倒防止収納ボックス。 - 家具天板と天井との隙間に嵌め込み、前記外箱天板で天井を面で支え、前記内箱底板で家具を面で支えることを特徴とする請求項1記載の転倒防止収納ボックス。
- 前記高さ調節手段は、
前記内箱左側板の前方側と後方側にそれぞれ2列で、縦方向に上下等間隔に複数孔設けられ、2列の1列目の孔と2列目の孔が水平方向同一位置に配置された内箱左係止孔と、
前記内箱右側板の前方側と後方側にそれぞれ2列で、縦方向に前記内箱左係止孔と同一の上下等間隔に複数孔設けられ、2列の1列目の孔と2列目の孔が水平方向同一位置に配置された内箱右係止孔と、
前記外箱左側板の前方側と後方側にそれぞれ2列で、縦方向に上下等間隔に複数孔設けられ、2列の1列目の個々の孔の上下中央に2列目の個々の孔が配置された外箱左係止孔と、
前記外箱右側板の前方側と後方側にそれぞれ2列で、縦方向に前記外箱左係止孔と同一の上下等間隔に複数孔設けられ、2列の1列目の個々の孔の上下中央に2列目の個々の孔が前記外箱左係止孔同様に配置された外箱右係止孔と、を有し、
前記内箱左係止孔および前記外箱左係止孔、前記内箱右係止孔および前記外箱右係止孔の2列の1列目の孔または2列目の孔のいずれかに係止棒を挿入することにより、前記外箱の高さを調節することができる請求項1記載の転倒防止収納ボックス。 - 前記内箱左側板と接する位置から内部方向に、前記内箱左側板の前方側と後方側にそれぞれ2列設けられた内箱左係止孔と水平方向同一間隔の左棚受け溝、および前記内箱右側板と接する位置から内部方向に、前記内箱右側板の前方側と後方側にそれぞれ2列設けられた内箱右係止孔と水平方向同一間隔の右棚受け溝がそれぞれ裏面に設けられた棚板を、さらに有し、
前記棚板の左棚受け溝および右棚受け溝を係止棒に係止させることにより、前記棚板を設置する請求項1記載の転倒防止収納ボックス。 - 前記内箱底面の裏面の四隅に貼付される粘着剤付シートを備え、高さを有する補高部材を、さらに有し、
前記補高部材を内箱底板の下部に装着することにより、冷蔵庫の上部との間に放熱空間を確保するができることを特徴とする請求項1記載の転倒防止収納ボックス。
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