JP5817203B2 - 糖衣食品 - Google Patents

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本発明は、糖衣食品に関するものであり、さらに詳しくは、糖衣部が滑らかな舐め心地とクランチ性のある食感を有し、かつ程よい酸味が感じられ、その酸味の発現に伴って、風味が混じり合うことなく経時的に変化する糖衣食品を提供するものである。
一般に、菓子類や錠剤等に利用される糖衣食品は、以下のように製造される。すなわち、まず中心部となる食品に、糖衣部の主成分となる糖類と、副成分となる他の糖類や澱粉等の結合剤とを含む水溶液(以下、糖衣液という)をスプレー等で中心部の表面全体に行き渡らせる。この後、必要であれば炭酸カルシウム等の微粉末混合物を散布して食品相互間の結着を防ぎ、次に送風して糖衣部を乾燥させる工程を複数回繰り返す。その後、場合により、色素を含む糖衣液をスプレーし、送風して乾燥させる工程を繰り返して糖衣部を着色したり、さらに、着色した糖衣部の表面にワックス等で艶を出したりすることもある。また、中心部が比較的大きなものや歪なものであるときには、下掛け、中掛け、上掛けの3段階の糖衣工程を経て糖衣部が形成されるのが一般的である。
さらに、糖衣は一般的に中心部の被覆を目的として使用される技術であり、糖衣部が中心部の重量に対して2倍程度までであることが多い。例外として、チャイナマーブルのように中心部の重量に対して数十倍の糖衣部を有するものがある。このチャイナマーブルの場合、砂糖を主成分とする糖衣液を中心部に均一に散布して乾燥させる工程を繰り返し、この作業が数十日に及ぶのが一般的であり、糖衣部の砂糖結晶の大きさは不均一で、粒径が30μmを超える結晶も存在し、かつ砂糖結晶同士が密な構造を形成することから、非常に硬い食感を有する。
糖衣部の主成分となる糖類には、砂糖が使用されるのが一般的である。しかしながら、砂糖を使用する際には甘味が強すぎることが問題となる。これは酸味料を加えることで解決できるが、砂糖を主体とする糖衣液に酸味料を添加すると、砂糖の一部が分解されてグルコースとフラクトースが生成されることによって糖衣液の水分の乾燥が著しく遅くなり、極端な場合には全く乾燥しなくなるため、これまでに糖衣液への酸味料の添加は行われていなかった(特許文献1参照)。
そこで、糖衣液の砂糖の分解が生じないような方法で、酸味料を糖衣部に添加する試みが行われてきた(特許文献2参照)。しかしながら、これはソフトな食感を有する軟質コーティングであり、滑らかな舐め心地とクランチ性のある食感を有する硬質コーティングではなかった。さらに、クエン酸などの有機酸を被覆した突起付き酸糖衣製品(特許文献3参照)や、糖衣層にクエン酸等の有機酸を添加した糖衣物(特許文献4参照)も提案されているが、これらは糖衣部の主成分となる糖類が砂糖ではなくブドウ糖やパラチノースである上に、糖衣部は軟質コーティングであり、滑らかな舐め心地やクランチ性を有するものではなかった。糖衣部が硬質コーティングであるものとしては、アスコルビン酸を糖衣部に含有させた糖衣物(特許文献5参照)が提案されているが、これはアスコルビン酸の保存性を高めることを目的としており、糖衣部を舐めて喫食するものではなかった。
糖衣部に酸味料を添加し、かつその糖衣部が砂糖を主成分とする硬質コーティングである、糖衣部を舐めて喫食する糖衣食品も提案されている(特許文献6、7参照)。これらは、砂糖の甘味と酸味料の酸味が感じられ、滑らかな舐め心地とクランチ性のある食感を有するおいしい糖衣食品であるが、風味は糖衣液に添加される液体香料による単一のものであり、風味の変化や喫食する楽しみという点においては不十分であった。
ところで、最近では、明治製菓株式会社製「カワルキシリッシュ」(キシリッシュ:登録商標)や、江崎グリコ株式会社製「ウォータリングキスミントガム フレーバーチェンジ」(キスミントガム:登録商標)など、風味が変化する菓子が人気となっている。これらは1つの風味からもう1つの風味へと経時的に風味が変化するものであるが、途中で2つの風味が混じり合ってしまうため、その変化は緩やかで分かりにくく、変化する風味も2種類なので喫食する楽しみという点で物足りなさがある。
風味が経時的に変化する食品やその製造方法は、溶融したハードキャンディをスプレーして被覆した菓子(特許文献8、9参照)や、油分を含む粉末化したキャンディを80〜110℃の温度下で溶解させながら被覆した糖衣物(特許文献10参照)など、これまでにも提案されている。しかしながら、これらは複数のキャンディ層を積層して次々に風味を変化させることを目的としたものではない上に、これらの技術によって風味が異なる複数のキャンディ層を積層させた際には、高温でキャンディを溶解させるために各層の境界面で風味が異なるキャンディ同士が混じり合い、喫食する際に風味の変化が分かりにくくなってしまう。
特許第4494536号公報 特許第2978685号公報 特開平8−89174号公報 特許第2923072号公報 特許第3562660号公報 特許第3765419号公報 特開2007−222157号公報 特公昭53−20585号公報 特開2004−275004号公報 特開2011−045322号公報
本発明は、以上のような事情に鑑みなされたものであって、中心部となる食品が糖衣部により被覆された糖衣食品において、滑らかな舐め心地とクランチ性のある食感を有し、砂糖のおいしさが損なわれずに程よい酸味を感じることができ、その酸味とともに、複数の風味が混じり合うことなく経時的に変化する、新規な糖衣食品を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、中心部と、該中心部に対して重量で5倍以上の糖衣部とで構成される糖衣食品であって、糖衣部の構造を、結晶の平均粒径を5〜15μmの範囲にコントロールした主成分が砂糖からなる砂糖層と、酸味を呈する主成分がビタミンCからなるビタミンC層とが交互に重なり合った多層構造とし、かつビタミンC層の各層にそれぞれ異なる種類の粉末香料を含む糖衣食品を開発するに至った。
本糖衣食品は、糖衣部を砂糖層とビタミンC層との多層構造にすることで、ビタミンCによる砂糖の分解が極小まで抑えられ、砂糖結晶の平均粒径が5〜15μmであるときに滑らかな舐め心地とクランチ性のある食感を有することが見出された。また、該ビタミンC層の各層に、それぞれ異なる種類の粉末香料を添加することにより、程よい酸味の発現に伴って強い芳香が感じられ、酸味がなくなるとともに芳香も消えるという、混じり合うことのない経時的な複数の風味の変化が実現できることも見出された。
ところで、前記したように、チャイナマーブルとして知られる砂糖の糖衣菓子は、極めて古くから存在する。これは糖衣液の乾燥を長時間かけて行うことで製造されるもので、糖衣部の砂糖結晶の大きさは不均一であり、極めて大きい結晶も存在する。そのため、糖衣部の食感は非常に硬く、時には噛み砕けない硬さにもなる。また、糖衣部の砂糖結晶の粒径が極めて小さいと非常に脆い食感となり、そのような場合には、例え砂糖層とビタミンC層との多層構造にしても、その酸味感は劣ったものとなる。
すなわち、本発明に係る糖衣食品は、中心部と、該中心部に対して重量で5倍以上の糖衣部と、で構成される糖衣食品であって、該糖衣部が、主成分が砂糖からなる砂糖層と主成分がビタミンC粉末からなるビタミンC層とが各3層以上交互に重なり合った多層構造で成り立ち、該砂糖層が平均粒径5〜15μmの範囲内の結晶形態を有し、かつ該ビタミンC層の各層がそれぞれ異なる種類の粉末香料を含むことを特徴とする。
本発明により、滑らかな舐め心地とクランチ性のある食感を有し、砂糖のおいしさが損なわれずに程よい酸味を感じることができ、その酸味とともに、複数の風味が混じり合うことなく経時的に変化する新規な糖衣食品を提供することが可能となった。
次に、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の糖衣食品は、中心部と、該中心部に対して重量で5倍以上の糖衣部とで構成される。糖衣部の重量が該中心部に対して5倍未満の場合は、糖衣部が薄くなり、クランチ性を有する食感が得られないため、好ましくない。
糖衣部は、砂糖層とビタミンC層とが、各3層以上交互に重なり合った多層構造であり、ビタミンCの各層がそれぞれ異なる種類の粉末香料を含んでいることが好ましい。2層以下である場合、変化する風味が2種類となり、喫食する楽しみという点で不十分である。
中心部となる食品としては、打錠物、カプセル、丸薬、キャンディ、ガム、焼菓子、ドライフルーツ、ナッツなどが挙げられるが、特に限定はない。また、これらの食品の大きさ、形状についても特に限定はない。
糖衣部は、主成分が砂糖からなる砂糖層と主成分がビタミンCからなるビタミンC層とが交互に重なり合った多層構造で成り立っている。
主成分が砂糖からなる砂糖層は、砂糖を溶解した糖衣液を用いて形成することができる。糖衣液には、食感を阻害しない範囲で結合剤を使用することができる。結合剤としては、アラビアガム、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、結晶セルロース、粉末セルロース、デキストリン、澱粉、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ゼラチン、キサンタンガム、トラガント、マクロゴール、グリコール等を挙げることができる。
また、糖衣液には、砂糖のおいしさを損なわない程度にキシリトール等の糖アルコールや、他の糖を加えてもよい。このような糖としては、果糖、ブドウ糖、液糖、酵素糖化水飴、酸糖化水飴、麦芽糖、オリゴ糖、高分子水飴、澱粉、還元基を持たない糖アルコール等が挙げられる。これらの中でも、酵素糖化水飴、酸糖化水飴、オリゴ糖、高分子水飴、澱粉が、砂糖の再結晶化(糖化)を防ぐ点で、本考案において好ましい糖である。
また、砂糖層は、平均粒径5〜15μmの範囲内の結晶形態を有する。平均粒径が5μm未満の場合は、糖衣部が非常に脆い食感となるため好ましくなく、平均粒径が15μmを超えると、糖衣部の食感が非常に硬く、時には噛み砕けない硬さにもなるため好ましくない。
ビタミンC層の主成分であるビタミンCとしては、一般に知られているビタミンCを用いればよく、粉末果汁等のビタミンCを多量に含有するものを用いてもよい。これらは単独でも2種以上を併用してもよい。さらに、ビタミンCの粒度、量に特に制限はないが、325メッシュパス以下のものを使用し、ビタミンC層1層あたりの重量は、該ビタミンC層を形成する直前の製品の重量に対して0.5〜3.0重量%程度が好ましい。
糖衣部は、砂糖層とビタミンC層とが交互に重なり合った多層構造で成り立ち、そして、ビタミンC層の各層が、それぞれ異なる種類の粉末香料を含む。従って、本発明の糖衣食品は、混じり合うことのない経時的な複数の風味の変化が実現できるものである。ビタミンC層に含まれる粉末香料としては、水溶性香料、油溶性香料あるいは乳化香料を、デキストリンや乳糖などの賦形剤とともに乾燥して得た粉末状の香料であれば何でもよい。粉末香料の好ましい配合量としては、該粉末香料が含まれるビタミンC層を形成する直前の製品の重量に対して0.05〜0.5重量%である。
さらに、糖衣部には、上記以外の香料、酸、果汁、色素等を適宜加えることができる。
本発明の糖衣食品は、例えば次のようにして製造することができる。まず、砂糖を主成分とする糖衣液を用意し、レボリングパンに入れておいた中心部となる食品の表面全体に均一に掛かるように糖衣液を散布する。このとき、レボリングパンの回転数は10〜50rpmとする。次に、例えば温度50〜70℃、湿度45〜65%、風速3〜8m/秒程度の送風下で糖衣液を乾燥させる。次いで、ビタミンC粉末と粉末香料を表面に均一になるように散布する。砂糖の結晶粒径のコントロールは、上記の乾燥条件と乾燥時間による要因が大きく、乾燥が遅すぎると結晶が大きくなりすぎ、場合によっては歯が入らない程に硬くなる。また、乾燥が速すぎると結晶が大きくならずに、脆い食感となる。この結晶粒径のコントロールは糖衣液の温度にも左右され、糖衣液の温度を40〜90℃にすることが好ましく、さらに好ましくは70〜80℃の範囲に調温する。また、ビタミンCと粉末香料を散布するタイミングも重要で、クランチ性のある食感を形成する要因の一つである。ビタミンCと粉末香料をタイミングよく散布することで、砂糖層とビタミンC層の多層構造が形成され、クランチ性を有する食感となる。また、乾燥の温度も重要で、一般的な20〜40℃よりも高い、例えば55℃程度の乾燥温度が、本考案にとって好ましい温度条件である。上記作業を繰り返すことにより、砂糖層と粉末香料を含むビタミンC層とが交互に重なり合った多層構造が形成され、糖衣部が中心部の重量に対して少なくとも5倍以上となったとき、初めて目的とする糖衣食品を得ることができる。
なお、本発明では、砂糖結晶の平均粒径は、糖衣部の断面を電子顕微鏡により1000倍で観察し、任意に選択した5つの砂糖結晶の長辺と短辺の平均粒径とした。
本発明の糖衣食品によれば、滑らかな舐め心地とクランチ性のある食感を有し、砂糖のおいしさが損なわれずに程よい酸味を感じることができ、その酸味とともに、複数の風味が混じり合うことなく経時的に変化する新規な糖衣食品を可能となる。
次に実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限されるものではない。なお、実施例中の組成に関する数字は重量部を意味する。
(実施例)
1.中心部の作成
(1)造粒物の作製
下記表1に示す組成の造粒物を流動層造粒機にて作製した。得られた造粒物の粒径は、1mm以下、平均250μmであった。
Figure 0005817203
(2)中心部となる打錠物の作製
下記表2に示す組成にて各成分を混合し、打錠機にて直径5mm、単重0.07gの打錠物を作製した。
Figure 0005817203
2.糖衣部の作成
(1)糖衣液1および糖衣液2の作製
下記表3に示す組成にて糖衣液1および糖衣液2を作製した。なお、糖度は80%に調製し、温度は80℃とした。
Figure 0005817203
(2)砂糖層及びビタミンC層の作製
中心部となる打錠物を糖衣用のレボリングパンに投入し、回転数15rpmで回転させながら、糖衣液1を掛けて被覆し、砂糖層を形成した。中心部重量に対して、3.0倍、3.5倍、4.0倍、5.0倍、5.5倍、7倍、7.5倍、8.5倍、12倍、15倍、17倍、18.5倍の重量まで糖衣した各段階で、各々の段階の時点における重量に対して1%の粉末状のビタミンC(サイズは325メッシュ)と、同様に、各々の段階の時点における重量に対して0.2%の下記表4に示す粉末香料とを、糖衣液1を掛けて糖衣食品の表面が湿潤状態である間に散布した。次に、55℃の送風下で乾燥する工程を繰り返し、砂糖層とビタミンC層とが多層構造になるように糖衣部を形成し、中心部重量に対して糖衣部が19倍である糖衣食品を作製した。さらに、前記で得られた糖衣食品に糖衣液2を散布し乾燥する工程を繰り返し行うことで、糖衣部の表面を着色した。得られた糖衣食品の糖衣部の重量は、中心部重量に対して20倍であった。
Figure 0005817203
得られた糖衣食品を切断し、その断面を電子顕微鏡で観察すると、砂糖結晶の平均粒径は7μmであり、低倍率での観察では砂糖層とビタミンC層とが多層構造となっていた。また、この糖衣食品は、滑らかな舐め心地とクランチ性のある食感、砂糖のおいしさと程よい酸味が感じられる糖衣部を有し、酸味とともに、グレープ、アップル、ピーチ、マンゴー、オレンジ、レモンの風味が、混じり合うことなく経時的に変化する、非常においしい糖衣食品であった。
(比較例1)
乾燥時の送風温度を30℃とする以外は、実施例と同様に糖衣食品の作製を行った。糖衣食品の糖衣部の重量は、実施例と同様、中心部重量に対して20倍とした。 得られた糖衣食品を切断し、その断面を電子顕微鏡で観察すると、砂糖層とビタミンC層とが多層構造となっていたが、砂糖結晶の大きさは不均一であり、平均粒径が20μmの極めて大きい結晶も存在し、砂糖結晶間が密であった。また、この糖衣食品は、砂糖のおいしさと程よい酸味が感じられる糖衣部を有し、かつ実施例と同様の風味の変化が感じられるものの、食感は非常に硬くて噛み砕くことができなかった。
(比較例2)
乾燥時の送風温度を80℃とする以外は、実施例と同様に糖衣食品の作製を行った。糖衣食品の糖衣部の重量は、実施例と同様、中心部重量に対して20倍とした。得られた糖衣食品を切断し、その断面を電子顕微鏡で観察すると、砂糖層とビタミンC層とが多層構造となっていたが、砂糖結晶の平均粒径は2μmであった。また、この糖衣食品は、砂糖のおいしさと程よい酸味が感じられる糖衣部を有し、かつ実施例と同様の風味の変化が感じられるものの、食感は非常に脆く、噛むとぼろぼろと崩れてしまった。
(比較例3)
ビタミンC層に粉末香料を添加しないこと以外は、実施例と同様に糖衣食品の作製を行った。糖衣食品の糖衣部の重量は、実施例と同様、中心部重量に対して20倍とした。得られた糖衣食品を切断し、その断面を電子顕微鏡で観察すると、砂糖結晶の平均粒径は7μmであり、砂糖層とビタミンC層とが多層構造となっていた。また、この糖衣食品は、実施例と同様の滑らかな舐め心地とクランチ性のある食感、砂糖のおいしさと程よい酸味が感じられる糖衣部を有しているものの、糖衣部に添加したマスカット香料の風味しか感じられず、喫食する楽しみに欠けるものであった。
以上の結果より、実施例の糖衣食品は、滑らかな舐め心地とクランチ性のある食感を有し、砂糖のおいしさが損なわれずに程よい酸味を感じることができ、その酸味とともに、複数の風味が混じり合うことなく経時的に変化することが確認された。

Claims (1)

  1. 中心部と、該中心部に対して重量で5倍以上の糖衣部とで構成される糖衣食品であって、該糖衣部が、主成分が砂糖からなる砂糖層と主成分がビタミンC粉末からなるビタミンC層とが各3層以上交互に重なり合った多層構造で成り立ち、該砂糖層が平均粒径5〜15μmの範囲内の結晶形態を有し、かつ該ビタミンC層の各層がそれぞれ異なる種類の粉末香料を含むことを特徴とする糖衣食品。
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