JP5815197B2 - 多色性分布を持つx線ビームを用いて対象物の画像を検知するシステムと方法 - Google Patents
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Description
本発明は、米国エネルギー省の契約番号DE−AC02−98CH10886に基づいて米国政府の支援により行われたものであるので、米国政府はこの発明についてある権利を有する。
この発明は、X線画像化(イメージング)に関し、より詳細には、多色性分布を持つX線ビームを用いて対象物の画像を検知するシステムと方法に関する。
従来のX線ラジオグラフィーは、対象物の投影されたX線吸収や減衰を測定する。対象物の減衰差は、埋め込まれた特徴のコントラストとなって、画像として表示することができる。例えば、癌性組織は周辺の非癌性組織よりも高密度であることを利用して、従来のラジオグラフィーで癌性組織は検知される。最も良い吸収コントラストは、吸収の高いX線エネルギーにおいて得られる。従来のX線ラジオグラフィーは、より大きい吸収を達成するために、典型的には、低いX線エネルギーで高い照射線量を用いて行われる。高エネルギーのX線を使うと、一般的に、患者の安全への懸念から、低い照射線量を使うことが求められる。一般的に、X線エネルギーが高くなって照射線量が低くなると、従来のラジオグラフィーの画質は悪くなる。
現在の世代のラジオグラフィー画像化システムのX線源は、標準陰極/陽極X線管に基づくデザインである。X線管のエネルギースペクトルや一般的出力性能は、陽極の材料と構成によって定まる。適正な陽極材料の選択はその用途により、特に、どのような療法か、どのような構造を画像化するのかによる。
スクリーニングマンモグラフィー用のX線画像化は、初期の乳癌を検知するために用いられてきた。遮蔽制御された女性の乳癌死亡率は、遮蔽制御されていない女性の乳癌死亡率より低い。マンモグラフィーは、胸部の物理的診断や胸部の自己診断で見つかる癌に比べて、小さくて進行していない段階の癌を検知できる。小さくて進行していない段階の乳癌を治療すれば、生存率は高まる。強化された放射線治療法が、小さくて進行していない段階の乳癌の検知に使えることは明らかである。臨床上明らかな乳癌の約10%は、従来のマンモグラフィー法では画像に可視化することはできない。更に従来のラジオグラフィーを用いて、良性の傷害と悪性の傷害を区別することは困難である。
マンモグラフィー技術はこの数十年で劇的に進歩してきた。例えば、今では、X線ビーム品質が適切で、肺の圧縮が適切で、かつ暴露制御が自動である専用のマンモグラフィー装置まである。しかし、従来のマンモグラフィー技術は、正常組織と異常組織との違いを区別するために、X線吸収の描写に頼っている。
従来のラジオグラフィーの限界は、傷害や変形性関節症のような退行性の関節疾患の検知や治療の間における、画像化カートリッジに於ても明らかである。より良い画像化技術は、ダメージが不可逆になる前のように、退行性疾患をより早い段階で検知するためにも有効である。
DEIは、従来のX線画像化の性能を劇的に拡大させたX線画像化技術である。このDEI技術は、X線吸収、X線屈折、及び微小角散乱排除(減衰)からコントラストを生じることのできるX腺画像化物理療法である。対照的に、従来のX線画像化技術は、単にX線の吸収を測るのみである。DEIの吸収画像とピーク画像は、実質上散乱減衰が無いことを除いて、従来のラジオグラフィーと同じ情報を示す。DEIは、角度の変化を強度の変化に変換して、角度の小さな変化を強度の大きな変化にするために、X線回折のブラッグ則nλ=2dsin(θ)に基づいて、完全結晶回折のブラッグピークを利用する。従って、DEIは、軟組織の画像化に適しており、マンモグラフィーとして非常に有望です。
DEI技術は、従来のX線画像化技術に比べて、対象物の可視化に大きな進歩を示しましたが、今まで、使用可能なエネルギー範囲の拡大の可能性や、X線吸収の必要性を少なくすることや除くことに、取り組んだ人はいない。X線吸収の必要性を少なくすることや除くことは、医療分野の顕著な関心事である。
非常に小さい吸収コントラストを持つ対象物は、相当な屈折と減衰のコントラストを持ち、可視化を改善し、X線画像化の用途を拡大するかもしれない。DEI技術を生物学や材料科学に応用すれば、コントラストと解像度に大きな進歩をもたらし、このことは医療画像化の主流として用いられる潜在性があることを示す。DEIが特に効果的かもしれない医薬の分野は、癌検査のための胸部の画像化であり、この分野では診断構造はしばしば吸収コントラストが低くて可視化が困難である。悪性塊からの針状体のような、吸収コントラストが低い構造は、高い屈折と微小角散乱コントラストを有する。DEIシステムに、X線に基づく胸部画像化の感度と特異性の両方を高めることができる可能性を付与できるこ
今まで、DEIシステムは、初期の放射ビームを生じさせるためにシンクロトロンを用いることを要した。このビームは対象物を画像化するために他のシステム部品により操作される。シンクロトロンは、広範囲のエネルギーに渡って、高度に平行にされ、高いフラックスのX線ビームを提供する。シンクロトロンは、円形軌道を荷電粒子、特に電子が動き、光子の放出を引き起こして、放射を生じる。シンクロトロン放射の独特の性質により、広範囲のエネルギーに渡って、高いフラックスのX線ビームを生じ、これを広範囲の用途に用いることができる。
DEIの中心理論は、X線回折のブラッグ則に基づき、下式で定義される。
ダーウィン幅(DW)は、反射カーブを表示するために用いられ、ほぼ反射カーブの半値幅(FWHM)に等しい。−1/2DWと+1/2DWの地点は、そのカーブ上で鋭い傾斜を持つ地点であり、特定の分析反射とビームエネルギーのマイクロラジアンあたりの光子強度の最大変化をもたらす。アナライザー結晶ロッキングカーブのピークにおいては、X線吸収と減衰におけるコントラストが、散乱のほとんど無いX線写真をもたらす。−1/2DWと+1/2DWの地点において、ロッキングカーブの傾斜が最大のときに、屈折コントラストが最大になる。あるDEIに基づく画像処理技術は、これらの地点を利用して、これらの画像ペアから、屈折や見掛吸収のコントラスト成分を抽出する。
臨床のDEI画像機器の開発は、以下の理由から、女性の健康や医療画像化にとって重要であるかもしれない:(1)DEIは乳癌の検知やキャラクタリゼーションにとって最も重要な特質に非常に高いコントラストを作り上げることを示してきた。(2)DEIは、吸収のみを用いた場合より、高いX線エネルギーにおける画像化が可能である。(3)DEIは吸収すべき光子を必要とせずにコントラストを生成することができるので、イオン化操作を減らせるし、その結果、吸収される照射線量を減らすことができる。
そのため、DEI及びDEIシステムを改善する観点から、対象物の画像を検知するために、改善されたDEI及びDEIシステム並びに関連方法の必要性が存在する。
この開示に従えば、多色性エネルギー分布を持つ第一のX線ビームを用いて、対象物の画像を検知するためのシステムと方法が提供される。
従って、この開示の目的は、多色性エネルギー分布を持つ第一のX線ビームを用いて、対象物の画像を検知するための新規なシステムと方法を提供することである。この開示が明らかになるに従って、ここに記載する発明により、この目的及びその他の目的の少なくとも全部又はその一部が達成される。
本章はX線生成、フォトニクス及び光子と物体との相互作用の概略を提供する。本章は、さらにX線吸収、屈折及び散乱のメカニズム並びにこれらがどのようにDEIとDEIイメージプロセス法に関係するかについて説明する。さらに、エネルギー堆積、照射線量の測定、及び放射暴露による健康への影響についても説明する。
X線写真における物理的相互作用のうち最も重要なものは、光電子効果である。この理論をX線画像化に適用することにより、従来のX線写真でどのようにコントラストが得られるかを説明することが容易になる。乳房組織のような対象物を通過するX線は、電子に衝突して、そのエネルギーを軌道への結合エネルギーを上回るレベルまで上げることができる。これが起きると、その電子は核への引力を上回るに十分なエネルギーを持つに至り、入射光子のエネルギーから電子の結合エネルギーを差し引いたエネルギーに等しい全エネルギーをもって原子から離れる。生物組織においては、入射X線は直接又は非直接にフリーラジカルを生成し、これはDNAやこのほかの細胞構造体と相互作用して、突然変異やそのほかの有害な結果を引き起こす。この相互作用の有益な効果として、X線光子のエネルギーが電子に転移することがあり、これはX線光子が画像化システムのフィルムや感知器と遭遇しないことを意味する。対象物を透過したX線の量が減少することは、X線減衰と呼ばれ、従来の画像化におけるこのプロセスの第一の成分は光電子効果による吸収によるものである。
原子番号が高く、ビームエネルギーが低いほど、光電子吸収は増大するので、乳房組織の画像化は挑戦しがいのあるものである。軟組織の第一要素のほとんどは、水素、炭素、窒素及び酸素から成り、これらすべては、原子番号が比較的小さく、1keV以下の吸収端をもつ。乳房組織の軟組織の第一要素の原子番号が比較的小さいことと、吸収端が低いことの両方は、特に病気の初期において、良性と悪性の特徴の問題の決定的な差をつくる。
X線ターゲットのエネルギー出力スペクトルは、用いる金属の性質に依存する。特定の画像化用途に必要とされる平均エネルギーを決めることは、ターゲットを選択する場合に重要なことである。単色のX線を利用する用途において、ターゲットによって生成される固有X線は特に重要である。
線状の吸収係数は、透過する物質の密度に比例し、この表値はμ/ρで表される。この値は質量吸収係数と呼ばれ、物質の物理的状態(固体、液体又は気体)と無関係である。
電磁波がある媒体から他の媒体へ通過する光路は、屈折率の違いによるずれはあるが、可視光が媒体を通過する現象に似ている。可視光の古典的例によれば、光がある屈折率の媒体からより高い屈折率の媒体へ移動すると、その光は屈折する。この例は、可視光の屈折を説明するために一般的に用いられるが、この法則はX線にも適用できる。しかし、X線の場合、複素屈折率の実数部分は1より小さく、下式で表わされる:
エネルギーの損失や転移を伴わずに起こる相互作用は弾性であり、入射光子のエネルギー損失を伴わずに起こるX線相互作用は弾性散乱又はコヒーレント散乱と呼ばれる。コヒーレント散乱事象において、主なX線光子のエネルギーは、最初に完全に吸収され、次に単一原子の電子により再放射される。この相互作用においては、正味のエネルギー損失は無いが、光子の再放射の方向は完全に任意である。医療用画像化の場合、コヒーレント散乱相互作用は、非コヒーレント散乱として知られるエネルギー損失を伴う光電子的相互作用や散乱よりも顕著に小さい。
電離放射線を用いる画像化システムの開発と利用は、対象物又は患者の内部構造を可視化するために用いられる電磁放射に基づいて可能となる。電離放射線は、原子に電子を失なわせてイオンにするために十分なエネルギーを持つ放射線として定義される。X線画像化は最も一般的に用いられている電離画像化理学療法であるが、この他の解剖用及び機能的画像化理学療法も診療情報を得るために電離放射線を利用している。電離放射線を利用すれば、それに伴って放射線照射を浴びることは避けられないので、照射線量がどの程度であるかを測定することやその健康への影響を理解することは必須である。測定システムを用いて、照射暴露量を定量するために多くの装置や方法が開発されてきている。
生物画像化用途における放射の有用な測定方法として、ラド(rad)で表わされる患者や対象物により吸収された放射線量が考慮されている。1ラドは、1グラムの組織が吸収した100エルグ(1erg=10−7J)のエネルギーに等しい。吸収された放射量の国際的に受け入れられている単位はグレイ(gray)であり、これは100ラドに等しい。ラドやグレイは全エネルギーの尺度ではない。これらは、1グラムの組織あたりに吸収された照射線量の尺度である。どれだけの全エネルギーが出力されたかを測定するためには、暴露された組織の全量を知らなければならない。ラドもグレイも吸収された照射線量の尺度を提供するが、組織に残留するエネルギー量の尺度にすぎない。
過剰な照射暴露は、細胞死を引き起こし、2つの基本的形態に顕在化する。イオン化は、細胞死をもたらす細胞がそれ自体を維持できないところまで細胞の機能を乱すことができる。分裂抑制も起きて、その細胞を機能させるが、その細胞は複製しなくなる。細胞レベルへの影響を持つ効果は、臓器、シシテム又は生物レベルで計ることができる。人体への100グレイの照射線量は、24〜48時間内に死をもたらす。人体への2.5〜5グレイの照射線量は、数週間以内に死をもたらす。臓器や他の人体部分への局所照射は、局部の細胞死や機能異常をもたらし、組織のタイプの感受性によって部分的に決まるダメージをもたらす。
細胞死は電離放射線への暴露のひとつの結果に過ぎず、DNAの変化はDNA青写真に間違いをもたらすことがある。癌の進行は、体細胞へのDNAダメージの起こりうる帰結である。DNAの間違いは、細胞制御に欠陥をもたらし、制御されない増殖や癌の進行をもたらす場合がある。胚細胞のDNAに間違いを誘導することは、遺伝的欠陥をもたらし、数世代にわたって発症するかもしれない。
本発明の一つの実施態様のDEIシステムは、X線管から放射される特定のX線を反射するためのモノクロメーター単結晶を含む。図1A〜Cは、DEIシステム100の概略図、上面図及び側面図を示す。このシステムは、モノクロメーター単結晶を含み、本発明の一つの実施態様に従って、対象物Oの画像を形成するように機能することができる。更に、図1Dと1Eは、DEIシステム100の概略図を示し、本発明の実施態様に従って、異なるモードで機能する。図1Aと1Bによれば、DEIシステム100は、多色性X線ビームXB又は、X線管XTの点源から異なる方向へ扇形に広がる複数のX線ビームを生成するように機能することができるX線管XTを含むことができる。X線ビームXBは、異なる複数のエネルギーを持つ複数の光子を含むことができる。一例として、X線管XTは、X線ビームXBを放射することができる点源を有するタングステンX線管XTである。
図2は、本発明の一つの実施形態の固定X線管デザインに基づくX線管XTの概略図である。図2によれば、X線管XTは、電子ビームEBを生成するように構成された陰極Cを含む。陰極Cは、タングステン製である。陰極Cと陽極Aとの間に高電圧を加えると、X線管XTの中の真空室Vに高い電位差が形成される。電位差は陽極回路ANCを介して陽極に加えられる。X線管XTは、陰極Cを加熱するために構成されたフィラメントFを含むことができる。フィラメントFは、フィラメント回路FCにより、電源に連結されることができる。
陰極Cから放射された電子は、陽極AのタングステンターゲットTに入射する。電子がターゲットTに衝突すると、X線ビームXBが生成される。X線ビームXBは、X線窓XWを経て真空室Vから出る。X線ビームXBは固有輝線と制動放射を有することができる。
X線発生器の一例として、SOVOLT TITAN 160 (GE Inspection Technologies of Ahrensburg, Germany)を挙げることができ、この他のX線発生器の例として、COMET MXR-160 シリーズのX線管、例えば、MXR-160HP/20 X線管(Comet AG of Flamatt, Switzerland)が挙げられる。この他のX線管として、タングステン以外の、例えば、モリブデン、鉄又は銅などの陽極を用いたものを挙げることができる。この他のターゲットとして、バリウム六臭化物ターゲットやサマリウムターゲットを挙げることができる。バリウム六臭化物ターゲットは、約30keVでX線を生成することができる。サマリウムのKα1ラインは約40keVでX線を生成する。一例として、X線管の陽極は回転する陽極であってもよく、そこからX線ビームが放射される。他の例として、X線管の陽極は固定された陽極であってもよく、そこからX線ビームが放射される。
モノクロメーター結晶MCは、それに入射するX線ビームの一部の予め決められたエネルギーを選択するように構成されてもよい。例えば、モノクロメーター結晶MCは、所望のエネルギーを有していないX線ビームXBの光子の大部分を反射するように採用された、シリコン[333]モノクロメーター結晶である。タングステンX線管の場合、シリコンモノクロメーター結晶により反射されるビームエネルギーの範囲がある。この場合、X線ビームの固有輝線は59.13keV(Kα1)と57.983keV(Kα2)と制動放射であり、モノクロメーター結晶の狭い角度受容窓の範囲内に入る。この制動放射の輝度は、これら2つのKα輝線のものよりも数オーダー小さい。
アナライザー結晶ACは、特定方向に進む放射の量を測定するために、回転してもよい。この結晶システムの角度感度機能は、固有のロッキングカーブと呼ばれ、この性質は画像屈折コントラストを生成するために用いられる。X線光子が、このロッキングカーブのピークへ外れる場合、この強度は増大する。もし対象物の性質が、光子をこのロッキングカーブの下へ偏光させたり、ピーク反射位置から外れるものであれば、それは強度低下を引きこす。
試料又は対象物は、空気中で又は水のような媒体に浸漬して画像化することができる。この媒体を使用することは、空気と画像化すべき対象物の間の屈折率の差を縮小するために用いられ、空気と対象物の界面に顕著な屈折なしに、入射X線が試料を通過することができる。このことは、多くの対象物にとって必要なことではないが、DEIを応用する際に対象物の内部コントラストを改善するために利用することができる。
ある例においては、線光源捜査システムを用いてもよい。またある例においては、捜査システムが、対象物と検知器が1:1の対応関係にあってもよい。
電気シグナルはコンピューターCに伝達され、画像の分析を行い作業者に表示することができる。電気シグナルで表わされる画像は、画像のKα1とKα2エネルギーの両方の寄与を含むことができる。ある例においては、関心のあるエネルギーは59.319keVのKα1エネルギーである。この例の場合、Kα2エネルギーによって作り出される画像の特徴は、画像プロセシングを介して除去することができる。
X線ビームのKα2部分によって作り出される特徴が、所望の解像度よりも低い距離にある場合、この2つを一緒に用いて必要とされる全体の画像化時間を短縮することができる。解像度が高い用途の場合、このKα2エネルギー部分は陰影効果を引き起こし、画像プロセシングを介して除去することができる。コンピューターCは、吸収画像、屈折効果を示す画像、及び微小角散乱を描く画像を生成するように構成されることができる。これらは以下に詳説する。
図1Cに、X線管XT(図1Aと1Bに示した)からモノクロメーター結晶MCへのX線放射の線源C、対象物O、アナライザー結晶AC及び検知器DDの間の典型的な距離を示す。これらの構成部品を、用途によりそれぞれ適当な距離に置いてよい。この例において、DEIシステム100はマンモグラフィー用に構成されている。
図1Dと1Eを参照すると、上記で述べたように、これらの図は異なる操作モードにおけるDEIシステムを示す。このX線ビームの固有放射線Kα1(K1)とKα2(K2)はX線管XTにより発生する。放射線Kα1(K1)とKα2(K2)は同じ点源PSから生じる。上記で述べたように、モノクロメーター結晶MCは、望むエネルギーを持たないX線ビームの光子の大部分を阻止する。この場合、放射線Kα1(K1)とKα2(K2)と制動放射はモノクロメーター結晶MCを通過し、図に示されているように再度アナライザー結晶ACに向かう。
一例において、望まない結晶の反射や高調波を低減又は除去するために、銅製フィルターを約19keVの制動放射を除去するように構成することができる。このフィルターが無いと、画像が低品質になる可能性がある。
システム100は、右と左の分析ヨウ化ナトリウム検知器D1とD2と、右と左のモノクロメーターヨウ化ナトリウム検知器D3とD4を備える。検知器D1〜D4は、分析用に整列するように構成される。これらの検知器は、モノクロメーター結晶MCとアナライザー結晶ACから放射される回折したX線ビームの強度を測定するために用いられる。システムの整列のために、検知器D1とD2は、アナライザー結晶ACの次に置かれる。このアナライザー結晶が所望の角度に調整されていない場合には、検知器D1とD2により測定される強度は調整されていないことを示すので、システムを調整することができる。同様のことは、モノクロメーター結晶MCの次に置かれる検知器にもいえる。更に、検知器D1〜D4はリアルタイムにX線ビームXBを測定し、アナライザー結晶、D1及びD2、chi(X線ビームの光路に沿った軸について測定された角度)又はモノクロメーター結晶、chi、D3及びD4を調整するために用いることができる。これらの検知器を用いて、モノクロメーター結晶MCとアナライザー結晶ACをセットし、測定し、調整することは、DEIシステムの画像を成功裏に取得するために重要なことである。
ブロック406において、透過したX線ビームを、アナライザー結晶AC上の入射角に向けることができる。例えば、アナライザー結晶ACを、透過したX線ビームの光路上で、入射角でこのX線ビームを遮るようにな角度で置くことができる。アナライザー結晶ACで遮られたX線ビームの少なくとも一部は回折して検知器DDに向かうことができる。
ブロック408において、アナライザー結晶ACから回折したビームにより、対象物Oの画像を検知することができる。例えば、検知器DDはアナライザー結晶ACから回折したビームを検知することができる。この回折したビームは、以下の典型的な検知器のいずれかで検知できる:検知した画像をデジタル化するよう構成された検知器;X線フィルム;及びイメージプレート。一例として、アナライザー結晶のロッキングカーブのピーク及び/又はその近傍で、アナライザー結晶から回折したビームにより、対象物の画像を検知することができる。検知された画像は処理されて、コンピューターCを介して使用者に表示されることができる。
図5は、本発明の一つの実施形態の図1A〜1E及び3に示されたDEIシステム10のアナライザー結晶ACの側面図を示す。図5は、固有放射線Kα1とKα2がアナライザー結晶ACの表面で回折する様子を示す。一つ以上のX線エネルギーを調節することは改善されたX線フラックスをもたらすことができる。
ミスマッチ結晶を設計する際に、X線管から放射される特定X線を除くように第一と第二のモノクロメーター結晶MC1とMC2を構成することができる。モノクロメーター結晶MC1とMC2を用いて、異なる結晶のエネルギーに対する角度受容を利用することにより、X線ビームのKα2放射線を除くことができる。一例として、モノクロメーター結晶MC1とMC2を、それぞれゲルマニウム[333]とシリコン[333]モノクロメーター結晶とすることができる。
ブロック702において、予め決めたエネルギーレベルを持つ第二のX線ビームを生成するように、第一のX線ビームを直接遮るように、モノクロメーター結晶MC1を、予め決めた位置に置くことができる。例えば、モノクロメーター結晶MC1の表面をX線ビームXBの光路上に置いて、そのX線ビームXBを遮ることができる。上記で述べたように、モノクロメーター結晶MC1は、所望のエネルギーを有していないX線ビームXBの光子の大部分を反射するように採用されることができる。そのため、予め決めたエネルギーレベルを持つ第二のX線ビームを生成することができる。一例として、モノクロメーター結晶MC1の表面に入射するX線ビームXBの光路に対して、モノクロメーター結晶MC1の表面を約5度と20度の間の角度に置くことができる。
ブロック706において、第二のX線ビームの光路上に対象物Oを置き、該対象物Oを該第二のX線ビームが透過して、該対象物Oから透過したX線ビームが放射される。例えば、対象物Oが第二のX線ビームの光路上に移動できるように、対象物Oを走査台STの上に置くことができる。
ブロック708において、透過したX線ビームを、アナライザー結晶AC上の入射角に向けることができる。例えば、アナライザー結晶ACを、透過したX線ビームの光路上で、入射角でこのX線ビームを遮るようにな角度で置くことができる。アナライザー結晶ACで遮られたX線ビームの少なくとも一部は回折して検知器DDに向かうことができる。
この例においては、これらのピークはロッキングカーブのダーウィン幅の約半分以内にあることができる。検知された画像は処理されて、コンピューターCを介して使用者に表示されることができる。
対象物の画像を検知する他の例において、第一の角度位置に置かれたアナライザー結晶ACから放射される第一の回折ビームから、第一の角度の対象物Oの画像を検知することができる。対象物Oの第一の角度の画像を、アナライザー結晶ACの低ロッキングカーブ角度で検知することができる。更に、第二の角度位置に置かれたアナライザー結晶ACから放射される第二の回折ビームから、第二の角度の対象物Oの画像を検知することができる。対象物Oの第二の角度の画像を、アナライザー結晶ACの高ロッキングカーブ角度で検知することができる。これら第一と第二の画像をコンピューターCで結合して一つの屈折画像を導き出すことができる。更に、コンピューターCは、この屈折画像から、対象物Oの重量密度画像を導き出すことができる。重量密度画像は、コンピューターCのディスプレーを介して使用者に表示されることができる。
再び図6Aと6Bを参照すると、モノクロメーター結晶MC1とMC2を通過するX線ビームXBの一部は、異なる様々な方向へ散乱される。コリメーターC2は、アナライザー結晶ACの角度受容窓の外のX線ビームXBの一部をブロックするために置かれたスリット又は孔を有することができる。
走査台STにより画像化するために、対象物OをX線ビームXBの光路上に置くことができる。対象物Oを走査している間、X線ビームXBは対象物Oを通過し、アナライザー結晶ACにより分析されることができる。このアナライザー結晶ACは、モノクロメーター結晶MC2に適合するシリコン[333]結晶であってもよい。アナライザー結晶ACに入射するX線ビームXBは回折してデジタル検知器DDで遮られることができる。デジタル検知器DDは、遮られたX線ビームXBを検知して、遮られたX線ビームXBにより表される電気信号を生じ、これはコンピューターCに伝えられる。コンピューターCは表された信号を分析し、オペレーターに対象物Oの画像を示す。特に、コンピューターCは、吸収画像、屈折効果を示す画像、及び微小角散乱を描く画像を生成するように構成されることができる。これらは以下に詳説する。
アルミニウム(Al)フィルターAFを、Be窓BWを通過するX線ビームXBを遮るために、Be窓BWの下流におくことができる。AlフィルターAFをハウジングH2に保持し、Be窓BWに接続するように構成されることができる。AlフィルターAFを、望まれない低エネルギーX線を減衰させるために用いることができる。
システム1200は、モノクロメータータンクMTの下流に置かれた、この他のコリメーターC3、鉄製の小室IC、及びシャッターアッセンブリーSAを含むことができる。X線ビームXBの少なくとも一部は、モノクロメータータンクMTの端E2を出る際に、X線ビームXBを平行化し、X線ビームXBの少なくとも一部をブロックするために、モノクロメータータンクMTの下流に置かれたコリメーターC3内のスリットを通過することができる。鉄製の小室ICは、この小室を通過するX線光子はイオン化して電位差を形成するという原理に基づいて、X線フラックスを測定するために用いられる。シャッターアッセンブリーSAは、X線ビームXBを選択的にブロックし及び通過させるよう機能することができ、そのため、対象物Oを選択的にX線ビームXBに曝すことができる。
テーブルTは、花崗岩の表面を有することができ、その上に、モノクロメータータンクMT、コリメーターC3、鉄製の小室IC、及びシャッターアッセンブリーSAを置くことができる。テーブルTは、複数の脚Lを持ち、システム1200を安定化させるために、それぞれ床Fとその下端の間にゴム製パッドRPを有することができる。これらは以下に詳説する。テーブルTは、アナライザー結晶ACを垂直方向に上下に動かすように構成された接線アームTAを備えることができる。
図14は、図13で示された典型的配置の上面図である。図14において、X線ビームXBが、X線管XT内の点源Pから広がる扇形を形成することが示されている。
図15と図16は、それぞれ図13と図14で示された典型的配置の別の側面図と別の上面図である。図15と図16は、遮蔽Sを示すために、それぞれ側板と上板のない配置を示す。遮蔽Sは、X線ビームXBが望まない方向へ放射することを防止する機能を持つ。更に、適当な遮蔽は必要に応じて医療用装置内に設けられる。
図18は、図17に示すX線管XTのX線ビームの出口の別の写真を示す。この写真において、アルミニウムフィルターAFとコリメーターC1は、X線管XTに取り付けられ、X線ビームを遮るように置かれる。アルミニウムフィルターAFの厚さは約2mmである。コリメーターC1は、タンタル製であり、その厚さは約1/8インチ(即ち、約3.2mm)である。一例として、スリットのサイズは、X線管上のスポットサイズよりも僅かに大きい。一例として、スリットのサイズは1mmであり、X線管上のスポットサイズ0.4mmである。このスリットは、垂直に平行化された扇型ビームを提供する。
図19は、アルミニウム製フィルターAFとコリメーターC1と別のコリメーターC2の写真を示す。この写真において、各部品は図示のために分解されている。これらの部品は組み上げられた状態においては、相互にぴったり適合されている。
図22は、モノクロメータータンクMTから望ましくないX線ビームが放出するのを防ぐための鉛遮蔽S3を含むモノクロメータータンクMTの写真を示す。遮蔽S3は、厚さが約1/2インチ(即ち、約12.7mm)の鉛シートであり、X線ビームの望ましい部分を放射するためのスリットSLを含む。X線管から放射されたX線ビームは、遮蔽S3のスリットSLを経由してモノクロメータータンクMTから出る。
図23は、モノクロメータータンクMTから望ましくないX線ビームが放出するのを防ぐための鉛遮蔽S3を含むモノクロメータータンクMTの写真を示す。遮蔽S3は、厚さが約1/4インチ(即ち、約6.4mm)の鉛シートであり、X線ビームの望ましい部分を放射するためのスリットSLを含む。X線管から放射されたX線ビームは、遮蔽S3のスリットSLを経由してモノクロメータータンクMTに入る。
図24は、X線管XTの側面から望ましくないX線ビームが放出するのを防ぐためのX線管XTの端に近い場所に設置された遮蔽S2の別の部分の写真を示す。遮蔽S2は、約1/16インチ(即ち、約1.6mm)の鉛シートを、X線管XTの側面に適合する形に切断して曲げたものである。約1/16インチ(即ち、約1.6mm)の鉛シートは150keVのX線を1/1000に減少させる。
図26は、モノクロメータータンクMTの内部部品の正面写真を示す。特にモノクロメータータンクMTが示されている。
図27は、本発明の一つの実施形態の典型的DEIシステム2700の上から見た透視図である。図27において、DEIシステム2700は複数のX線ビームXBを生成するタングステン陽極を有するX線管XTを含んでもよい。コリメーターC1は、モノクロメーター結晶MCの角度受容窓の外のX線ビームXBの一部をブロックするために置かれる。この例において、モノクロメーター結晶MCはシリコン結晶である。コリメーターC2は、アナライザー結晶ACの角度受容窓の外のX線ビームXBの一部をブロックするために置かれる。
コリメーターC2を通過するX線ビームXBの一部を、銅フィルターFTRにより遮り、熱を遮断し、X線管XTが生成する20keVの制動放射X線を減衰するように構成することができる。与えられたブラッグ角においては、モノクロメーターを通り抜けることのできる望ましくない結晶反射がありうる。一例では、59.13keV[333]反射を選択するために約5.7度のブラッグ角を用いた場合、19.71keV[111]X線を通過させることができる。これらのX線がモノクロメーター結晶MCで回折するならば、これらは画像をぼやけさせ、画像の品質を落とす。銅フィルターFTRは、X線ビームXBから放射されモノクロメーター結晶MCで回折する低エネルギーのX線、特に、19.71keVの制動放射を減衰するために用いられる。
図28は、本発明の一つの実施形態の典型的モノクロメーター結晶MCの側面図、上面図及び正面図を含む概念図を示す。図28において、モノクロメーター結晶MCの側面図、上面図及び正面図モノクロメーター結晶MCの側面図、上面図及び正面図はそれぞれSV、TV及びFVと表示されている。モノクロメーター結晶MCの寸法は、図中に示されており、その数値は±0.5mmの誤差がありうる。この代わりに、モノクロメーター結晶MCは、画像化用途により部分的に決められる、この他の適当な寸法であってもよい。モノクロメーター結晶MCの表面の向きを、その結晶の大きな表面に平行な格子平面と一致させてもよい。組み立てられたときに、他のより小さな直交表面の向きを参考のために記されてもよい。典型的なモノクロメーター結晶MCは、A型のゲルマニウム[111]モノクロメーター結晶及びA型のシリコン[111]モノクロメーター結晶でありうる。
モノクロメーター結晶MCは、この結晶の上部に、歪を逃がすため切れ込みCを有していてもよい。この切れ込みCの幅は約1/16インチ(即ち、約1.6mm)である。この代わりに、この幅はこの他の適当な寸法であってもよい。切れ込みCは、結晶を取り付けるための部品を除くことができ、アナライザー結晶ACとモノクロメーター結晶MCの残りの部分の歪を無くすることができる。アナライザー結晶ACやモノクロメーター結晶MCの画像化部分に歪やストレスがあると、回折性能を変化させ、システムの性能に悪い影響を与える。
本発明のミスマッチ結晶デザインを用いて構成されたDEIシステムを用いて画像を取得することは、まず与えられた実験条件にあわせて、適切なビームエネルギーを選択することから始める。一例として、ビームエネルギーを約10keV〜約60keVの範囲から選択してもよい。ブラッグ則を用いて所望の波長のための適切な角度を計算することにより、画像化のために特定のエネルギーを選択することができる。一例として、選択されたビームエネルギー以外の入射X線ビームの全てのエネルギーを排除するために、モノクロメーター中の第一の結晶を一軸に対して特定の角度に調整することができるようにする。下記の表1は、18keV〜60keVの範囲の画像を得るために、第一のモノクロメーター結晶の典型的な角度を示す。これらの角度は、シリコンについてブラッグ則、λ=2dsin(θ)を用いて計算したこれらの角度は、モノクロメーター結晶MCで回折するX線ビームの入射角(θ)と回折した角度(θ)を規定する。検知器を、選択されたX線ビームエネルギーについて第一の結晶で用いたブラッグ角度の2倍である2θの角度に置く。
第二の結晶(例えば、図6Aと6Bに示すモノクロメーター結晶MC2)を、chi角度と表示する水平方向に合わせることができる。この水平方向の整列が、これらの結晶間に外れる場合には、画像において左から右へ強度がシフトするかもしれない。二つのイオンチャンバーを用いて、モノクロメーター結晶とアナライザー結晶の両方から放射され、内向き領域と外向き領域に分けられるフラックスを測定することができる。線源からデジタル検知器アッセンブリーへの方向からX線ビームを見ると、内向き領域は右側に、外向き領域は左側になる。複数のロッキングカーブピークが整列していることを確かめるために、これら内向き領域と外向き領域を抽出することができる。整列していない場合には、chi角度を調整することができる。図29は、モノクロメーター結晶の透視図であり、内側領域と外側領域を示し、回転角ChiとThetaを示す。
サンプル取得時間は、段階/秒で測定されたサンプル台の変換速度を用いて、入射フラックスにより決めることができる。この線量を調整することにより、段階/秒で測定された、走査速度を上げたり下げたりすることができる。ノイズ量が一定のところでイメージプレートを使用する場合には、走査速度は決定的な因子ではないが、積分デジタル検知器を使用する場合には、ノイズ量が部分的に獲得時間によって定まるため、走査速度を考慮しなければならない。デジタル検知器を使用する場合、可能な限り走査速度が最大になるように、DEIシステムを調整すべきである。
DEIシステムで用いられる結晶は、結晶の与えられた領域で光子を回折することができる能力と同様に考えられるが、その結晶の構造は、強度が強められたり弱められたりする副次的な領域があるような構造である。対象物は固定された寸法のビームで走査されるので、画像の垂直方向の寸法にわたって"グリッチ"で汚される。この"グリッチ"はしばしば垂直方向の線に適用されるが、その影響は予期されたものであり、システムの予期された性能と考えられるべきである。
X線管を備えたDEIやDEIシステムを組み立てる前に、X線源としてシンクロトロンを用いて試験目的の実験を行なった。まず、モリブデンとタングステンに基づくX線源を想定した18keVと59keVのX線を用いた画像化時間とフラックスの要求値を計算した。更に、システムの構成に、ピクセルサイズやピクセルあたりの光子数のようないくつかの仮定を設けた。これらの値は、必要に応じて概算することができるので、この例では、5cmの組織(水)を、ピクセルあたり1000の光子数で横切る、100ミクロンのピクセルサイズを用いる。
ピクセルあたりの光子数を、この場合5cmの水である対象物を通過する際の光子の減衰で除して、100ミクロン平方ピクセルに必要な光子数を計算する。
DEI及びDEIシステムに使用される結晶光学部品は、高度に選択的な角度ノッチフィルターとして機能し、適切なエネルギー又は角度発散性を持たない光子をX線ビームから除去する。X線管に基づくX線源において、光子はほぼ全ての立体角に放射することが期待される。フラックス要求値を決定するためには、検知器と結晶光学部品によって定まる立体角に基づいて、このフラックスを計算しなければならない。いかなるX線管も多色性エネルギー分布を持ち、結晶システムはブラッグ則で規定される放射線のうちの一つを選択する。完全結晶を用いれば、与えられた反射に対するピークの反射性は1に非常に近いことが期待され、統合された反射率は、ブラッグの通常の方向の固有反射幅又はダーウィン幅に近くなる。ブラッグ[333]反射を有するシリコン結晶を仮定すると、18keVと59keVのダーウィン幅は以下である:
18keV Si[333]ダーウィン幅=2.9×10−6ラジアン、及び
59.3keV Si[333]ダーウィン幅=0.83×10−6ラジアン
結晶格子平面に平行に進むX線はブラッグ平行として知られており、ブラッグ平行方向の角度受容度は結晶では決まらず、検知器の解像度で決まる。画像化されるべき対象物が、X線源から1mの距離にあり、100ミクロン空間解像度が必要とされるならば、ブラッグ平行受容角度は100マイクロラジアンである。ブラッグ平行受容角度が100マイクロラジアンである場合、18keVと59keVのステラジアンあたり必要とされる光子数は以下のとおりである:
X線管に基づくX線源は、そのX線スペクトルに、固有放射線と制動放射の二種の成分を有する。DEI及びDEIシステムに使用される結晶光学部品は、管のターゲットの固有放射線を中心とする極めて狭いエネルギーバンドを一つ選択することが許される。この場合、モリブデンのKα1(17.478keV)とタングステンのKα1(59.319keV)を用いて、各線源の放射線のフラックを決めることができる。
実際の画像化条件下において生成するフラックスを決定するために、複数の電圧と電流におけるモリブデンとタングステンのX線管のモンテカルロシミュレーションを行なった。10kWの電力と75kVの加速電圧を用いたモリブデンターゲットを用いた場合、Kα1に放射されるフラックスは以下のとおりである:
アナライザーがピーク位置から一定値(80%)離調した場合、屈折コントラストといくつかの減衰コントラストを含む露光を得ることができる。これらの計算は、DEIシステムがモノクロメーター単結晶とアナライザー結晶を有することを仮定している。このシミュレーションの配置は、対象物をビームを通して走査する線状X線源を使用するNational Synchrotron Light Source(NSLS)のX15Aビームライン(Brookhaven National Laboratory, Upton, New York)で用いられた構造に一致する。高さが10cmの対象物と100ミクロンのピクセルサイズ(0.1mm)を用いる場合、1000走査線が必要とされる。
表2:18、30及び60keVにおける[333]アナライザーロッキングカーブのFWHMの測定値及び理論値
表3:結晶反射や線源と対象物の距離に基づいて予測される画像化時間
上記のように、シンクロトロンを用いて、DEIとDEIシステムの実験を行なった。特に、そのために、NSLS X15Aビームラインを利用した。DEI又はDEI画像を作るために、この実験に使用したシンクロトロンX線源を、本願発明のX線源に置き換えることができる。
NSLSにおけるX線リングは2.8GeVシンクロトロンであり、10〜60keVの高フラックスのX線を生成することができる。図32は、本発明の一つの実施形態のシンクロトロンX線ビームを用いたDEIシステム3200の実験装置の概略図である。図32によれば、シンクロトロンから放射されるX線ビームXBは、高度に平行化され、垂直方向の発散は約0.2ミリラジアンである。長さが16.3mのビームラインパイプ(図中に無い)が、実験箱をシンクロトロンX線リングに連結する。高強度の多色性X線ビームXBは、この実験箱に入り、ダブル結晶モノクロメータータンクMTを使用して、単色に変えられる。モノクロメータータンクMTは、両方とも水冷で冷却される2つのモノクロメーター結晶MC1及びMC2(それぞれ幅150mm×幅90mm×高さ10mm)を含む。モノクロメータータンクMTを出るX線ビームXBは単色である。
次に、単色のX線ビームXBはイオンチャンバーICと高速シャッターアッセンブリーSAを通過し、サンプル台アッセンブリ−SSAに進み、幅が120mmで高さが3mmの最大寸法を有する線状X線ビームを生成する。X線ビームの位置は固定され、サンプル台アッセンブリ−SSA上の対象物Oは、ステッパーモーターによって駆動される移行台を用いて、X線ビームの中を移動する。
DEI画像は、検知器D2を、計算されたブラッグ角の2倍の角度で、アナライザー結晶ACの後に置いて得られる。18〜60keVの範囲の画像化に用いられる角度をまとめたものは上記の表1に示した。線状X線源を用いると、DEIのためには、検知器を、サンプルの方向とは逆の方向に移動することが必要になり、シンクロトロンを用いたX線写真を撮るためには、検知器を、同じ方向に移動することが必要になる。この実験では、Fuji BAS2500イメージプレートリーダーとFuji HR V イメージプレート(Fuji Medical Systems of Stamford, Connecticut)を用いて、DEI画像を得た。このプレートは、厚さが約0.5mmであり、有機バインダーで結合された光刺激性の発光体(BaFBR:Eu2+)で被覆された柔軟性プラスチックプレートで構成される。画像は、解像度が50ミクロンで16ビットグレイレベルで、Fuji BAS2500イメージプレートリーダーを用いて走査された。
ビーム中に対象物を置かずにアナライザー結晶のロッキングカーブを横切って画像を取得すると、固有のロッキングカーブが得られ、それは異なるレベルの分析反射における、モノクロメーター結晶とアナライザー結晶の畳み込みを表す。固有のロッキングカーブは、吸収、屈折、又は微小角散乱によって変わることは無く、これはそれを優れた参考点とすることができる。ビーム中に対象物を置くと、ピクセル×ピクセルに基づいたロッキングカーブにおける変化を、どのX線相互作用が、与えられたピクセルにおいてコントラストを導いているかを決定するための用いることができる。
MIRはERA法のより洗練された変法である。MIRは従来のプロセス技術に存在する多くの問題の解決に取り組み、画像コントラスト成分の完全な描写を可能にした。上記のように、MIR法を用いて処理された画像は、吸収及び屈折画像だけでなく、微小角散乱画像を生成することができる。またMIRは、DEI吸収及び屈折画像に存在する本質的誤りを正すことを示し、ノイズに対してより耐性がある。
ロッキングカーブの幅は、エネルギーが大きくなるほど小さくなり、この変化を補償するためにサンプリング手順を修正する必要があるかもしれない。ロッキングカーブのFWHMは、エネルギーが18keVのとき3.64マイクロラジアンであり、エネルギーが60keVでは1.11マイクロラジアンに減少する。ロッキングカーブの幅が小さくなるにつれて、屈折コントラストが顕著である角度範囲は小さくなる。これを補償するために、角度サンプリング範囲とその増分は小さくなるかもしれない。60keVの増加した傾斜は、マイクロラジアンあたり大きな強度変化を生じるため、有益である。X線管のようなフラックスが限定されたX線源を用いると、これらの性質は最大化され、与えられたフラックスあたり可能な限り大きな屈折を生じることができる。
アナライザー結晶を用いて、角度変化を強度に変換することにより、例外的なコントラストが得られるが、この技術は、アナライザー結晶のロッキングカーブ上の位置は時間的に一定であるという仮定に基づく。実際上、この仮定は当てはまらず、この様な狭いロッキングカーブ幅では、アナライザーピーク位置の僅かな変化でも、得られた画像上に顕著な誤差を生み出し得る。DEI見かけ吸収、及び屈折画像、MIR及びMIR-CTのような処理手続き上のアルゴリズムの適用は、高度のシステム安定性を必要とする。乳房組織における吸収、屈折及び散乱パラメーター決定のゴールに到達するには、不安定性を起こさせる諸因子を取り出すために、NSLSX−15Aビームラインの体系的な工学的解析が必要である。
第2のモノクロメーター結晶を調節しながら、アナライザーを走査して、ビームの位置を結晶上に見出す。ビーム位置を見出すための結晶の揺れ動きは、特定の放送局を見出すためにラジオのダイアルを走査させることに似ており、アナライザーの角度位置が第2のモノクロメーター結晶と完全に合致すると、強度の鋭い立ち上がりが生ずる。一度、アナライザーが合わされると、システムは同調され、直ちに使用できる。
DEIシステムにおいて、ドリフトを起こしうる因子は、3種のカテゴリーに分けられる:振動的、機械的、及び熱的。結晶上の微少な振動さえ微少な角度の変化をもたらすことが出来て、コントラストに変化をもたらすので、DEIシステムの光学的部分は、振動に敏感である。NSLS X−15Aビームラインでは、大きな花崗岩の厚板を用いて、外部環境からの振動を減衰させる。アナライザー後のX線ビームをモニターするためにオシロスコープを用いて測定すると、強度上約2〜3%の振動があり、これは外部駆動のファン及びビームライン上のポンプに起因する。
システム不安定性に寄与する3番目の因子は、入射X線ビーム及びシステム駆動のモーター及び増幅器で発生する熱による温度である。該システムにおける熱変化は、システム安定性に対して幾らかの影響を持つことは知られてきたが、これが主要な不安定化因子であることは考慮されなかった。熱変化とシステム不安定性の結びつきは、重要な観測が為された時、アナライザーにおけるドリフトが相対的に不変であり、また周期的である時に、明らかとなった。この例では、周期的であるDEIシステムの唯一の変数があり、またそれは、主要X線シャッターの開閉により発生、消失する熱である。
不安定性の原因を見出すために得た実験的検査及び観測により、ドリフトの主要な原因として、シリコン結晶構造の拡張と収縮が指摘された。これらの実験観測の簡単な説明をブラッグ法則(λ=2dsin(θ))を用いて見出すことができる。希望するエネルギーで回折するために、所定の角度に置かれた1結晶を考えると、格子構造の間隔dに如何なる変化があっても、回折したビームの角度が変わり得る。モノクロメーター内のX線ビームにより発生した熱は、シリコン結晶に線膨張係数に従う、膨張を引き起こす、Δd/d = 3x10-6 ΔT (℃)。
アナライザーの最初の安定性検査により、このシステムは非常に不安定であり、ピークアナライザー位置での安定性は平均60秒以下であることが分かった。このことは単一画像走査に対しては許容されるかも知れないが、MIR及び全てのCT応用に対しては許容されなかった。起動時から12時間の連続運転の間のアナライザー位置の変化を測定する多重ドリフト評価は、50及び100マイクロラジアンの間であった。システム安定性に対する温度の重要性を認識して、全てのシステム構成品の総合的評価を行い、どの熱源を抑える、又は除去できるか決定した。
大きな温度変化を履歴する一つのシステムはアルミニウムフィルターアセンブリーであり、この機能は、不必要な低エネルギーX線を減らすことである。これらの厚さ0.5mmのアルミニウムシートは、シンクロトロン白色ビームに曝されると急速に加熱し、ビームが切られると急速に冷却する。アルミニウムフィルターアセンブリーが隣接したモノクロメータータンク内の熱感受性の結晶に接近していることから、これが第1の不安定源となった。フィルターにより発生した熱の除去、及びアルミニウムフィルターアセンブリーを熱的に隔離するために、吸熱部が必要となった。図33は、本出願に従うアルミニウムフィルター吸熱部の例を示す画像である。図33については、アルミニウムフィルター挿入口及び、冷却水注入/排出チューブが示されている。
水冷フィルター吸熱器の接続後、全体的システムドリフトの劇的な減少は、アナライザー及びモノクロメーター結晶に対して、等温環境を維持することの重要さを明示した。しかしながら、当業者に対して、他の熱源を変えることにより、さらに熱を減らす効果を持つことができると期待すべきである。各システム構成物、及び外部環境の周期的変化の組織的分析により、熱ドリフトの残された原因を取り出した。
熱を減らすために、実験棚より、増幅器及びコントロールシステムを除くことができる。ドライブモーターもまた除くことが出来であろう。しかしながら、本実験において、試料台及び検出器アセンブリーを制御するモーターを除くことは出来なかった。さらに、棚の扉を閉じることが出来て、一定の周囲の空気温度を維持する助けとなった。アナライザー結晶温度、周囲の空気温度、及び重力冷却水温度の12時間測定の結果、温度の実質的変化は少しも無かった。連続実験により、第2モノクロメーター結晶と直接接触し、またこれにより加熱される、第2のモノクロメーター結晶のアルミニウム台には、顕著な熱変化が生じた。
アルミニウム支持板上にサーミスターを置き、一般的な運転期間24時間にわたり、5秒ごとに温度を測定した。図34は、24時間の間サーミスターで測定した温度を示すグラフである。ビームが、作動開始、停止の間に、支持板の温度は、約1.3℃増加した。シンクロトロン貯蔵リングの電流は、時間と共にゆっくり低下し、停止し、再充填され、このことは温度グラフより明白である。12時間の連続運転後、ビームラインを停止し、ベースラインに温度が戻るまでの時間を測定した。データ解析によると、第2結晶でも充分な加熱があり、強力な水冷却のために、支持板を後から取り付けることが正当化される。図34のグラフは、如何に正規のビームライン運転が、結晶温度に影響を与えるかについて、注釈を付ける。この熱不安定性の原因が同定されたので、水流と熱交換の内部導管を備えた銅支持板を用意した。図35は、温度を下げるために、冷却水ラインを備えた、改良した第2モノクロメーターベース及び支持板の見本の俯瞰図の画像である。
他の全てのビームラインパラメータ、及びアルミニウムフィルターを通常の画像化条件の下で用いるレベルにセットして、テストのために2種の光子エネルギー、18keV及び40keVを選択した。より高エネルギーのX線はより低エネルギーのX線よりはるかに透過性があり、またプレモノクロメーターフィルターをより必要とするが、このプレフィルターはフラックスを希望するレベルまで下げ、また多色光シンクロトロン白色ビームに存在する、より低エネルギーのX線を弱める。フィルター量を増すと、X線がモノクロメーターに入る前に吸収量が増加し、従って第1モノクロメーター結晶に負荷される熱量が減少する。フィルターアセンブリーに生ずるX線吸収により発生する熱を除くために水冷吸熱部を付加することにより、結晶はシンクロトロン白色ビームからの弱まった熱効果を受ける。高エネルギーにおいて、摂氏温度あたりの角度変化が減少すること、及びフィルターの増加によりモノクロメーターへの熱負荷が減少することで、ビームエネルギーの増加に比例して、安定性が増加する。
図36〜39は、安定性試験結果のグラフである。特に、図36は、18keVシステム安定性試験のグラフであり、ある時間内のアナライザーピーク位置を示す。図37は、18keVシステム安定性試験時間内のNSLSX線リング電流のグラフである。図38は、40keVシステム安定性試験のグラフであり、ある時間内のアナライザーピーク位置を示す。図39は、40keV安定性試験の時間内のNSLSX線リング電流のグラフである。
この実験結果によると、光学系のドリフトは、光学系の結晶を等温に保つことによりコントロール出来て、正確な加熱システムを用いて一定温度に保つことにより、シンクロトロン及び非シンクロトロンベースのDEIシステムにおいて、実現されている。組織的工学解析により、アナライザー/モノクロメーター不安定性の問題は、基本的制限から小さな苛立ちに減じた。さらに工夫を加えることで、この問題は完全に除かれるかも知れず、全てのコンピューター断層撮影法をベースとしたDEI及びMIR法の全面的な利用を可能にする。
上述のように、DEIはX線吸収、屈折及び超微少角散乱(減衰コントラスト)からコントラストを得るラジオグラフィー(放射線画像)技術である。DEIは、X線吸収及び屈折からコントラストを得る同様なラジオグラフィーシステムである。従来のラジオグラフィー技術は、平面及びCT共に、X線が物体を通過する時のX線の減少に基づく画像を作成する。X線吸収は電子密度及び、平均原子数に基づくので、コントラストは、対象物又は患者における減衰差に基づいて得られる。X線光子と物体との相互作用は、入射ビームから除かれた特定の光子数以上の構造的情報を提供することができる。DEIは、X線ビームの光路にシリコンアナライザー結晶を取り込み、これは、極めて素晴らしく感度の高い角度フィルターとして働き、X線屈折及び超微少角散乱の測定を容易にする。名目上の吸収コントラストを有する対象物は、対象物の性質又はその局所的環境により、高い屈折及び超微少角散乱コントラストを有しても良い。
ブラッグ[111]及びブラッグ[333]反射の様な、DEIで用いることができる、多重結晶反射がある。DEI屈折コントラストは、アナライザー結晶ロッキングカーブの勾配をもって増加し、ブラッグ[333]反射はブラッグ[111]反射よりずっと急な勾配を有する。ブラッグ[333]反射は、より良いコントラストを提供することができるが、入射多色光X線ビームから、ブラッグ[333]反射における結晶により選択されたX線光子の数は、ブラッグ[111]反射による場合より、およそ一桁少ない。これらの反射間の可視化の相対的差異を決定することは、臨床をベースとするDEIシステムを設計する上で重要な因子であることができる。
DEIに利用できる、見かけ上の吸収及び屈折画像の作成を含む、いくつかの画像処理技術がある。他の発展しつつあるDEIベースの画像処理方法は、MIRであり、これはコントラスト構成要素のより正確で、詳しい分離である。MIRを用いた準備的研究によると、この方法は、低い光子計数レベルで操作可能であり、また従来型のX線源の使用可能性を持つ。DEIで作業するいくつかのグループは、DEI方法をCTに適用する過程にあり、これは、CTの空間解像度にDEIの追加的なコントラスト機構を組み合わせものである。この研究は平面画像化に焦点を合わせているが、平面画像化(画像化)に対するシステムパラメーターは、またシンクロトロン及び非シンクロトロンベース両者のCT応用に適用できる。
工学的及び医学的両者の観点から、最も重要なシステムパラメーターの一つは、ビームエネルギーである。DEIにおいて、構造的可視化がエネルギーの関数として変化することの理解を得るために、研究のために以下のエネルギーを選択した:18keV、25keV,30keV、及び40keV。入射シンクロトロンビームより所望のエネルギーを選択するために、所望の波長に対して、モノクロメーターを適切なブラッグ角度に調節した。
診断的に価値のある情報を得るために、解析の間、アナライザー結晶ロッキングカーブを横切って3個の代表点を用いても良い。各ビームエネルギー/結晶反射組合せに対して、−1/2ダーウィン幅 (DW)、ピーク、及び+1/2DW位置を選択した。比較のために、対応するシンクロトロンラジオグラフを得た。
図40A〜40C及び41A〜41Cはそれぞれ18keV及び30keVで得たCDファントムの画像例である。特に、図40A〜40Cは、それぞれ、18keVシンクロトロンラジオグラフ画像、+1/2ダーウィン幅(DW)アナライザー結晶位置での18keV DEI画像、及びピークアナライザー結晶位置で得た18keV DEI画像を示す。DEI例に用いた結晶反射はブラッグ[333]反射である。
実験には第2のファントムを用いた。第2のファントムは、デジタルマンモグラフィーシステムをテストするための国際デジタルマンモグラフィー開発グループ(IDMDG)のために設計された。具体的には、このファントムは、デジタルマンモグラフィーメージングスクリーニングトライアル(DMIST)のために開発され、またMISTY(the Sunnybrook and Women's Research Instituteより入手可能)として知られている。MISTYファントムは、マンモグラ画像品質を定量する為に用いることができる様々な領域を含む。構造的には、このファントムは、システムコントラストと分解能を定量するために用いることができる、いくつかの高分解能詳細図を含む水銀で強化されたオーバーレイ(上層)を備えた、ポリメチルメタクリル酸塩(PMMA)からなる。
図42Bは、一連の星印クラスターの画像であり、これは乳房組織の分類をシミュレートする。各クラスターが6個の星印を含む、7個のクラスターの列が用いられ、各星印のクラスターは1個の星印を欠いた点として持つ。解像度及びコントラストが低下するに従い、星印は可視的でなくなり、スペック(小さな染み)として見える。この実験において、逆転すると石灰沈着シミュレーションとして使用される。
図42Cはステップウェッジ(階段光学くさび、stepwedge)の画像である。このステップウェッジは吸収コントラストを測定するために用いられる。ステップウェッジは6ウェルの定義済みの界面を含む。
本実験において、2台の研究読み取り機(study reader)がCD及びMISTYファントム画像結果を解析するために用いられた。多くのDEI配置間の劇的な差異を組み合わせて標準化したファントムを用いた結果、適切なレベルの統計検出力を達成するために、2台の読み取り機で十分であることが分かった。1人の乳房画像専門家及び1人の医療物理学者が研究に参加した。可視化環境を最適にするために、読み取り機研究は、ピーク輝度500cd/m2を備えた、5メガピクセルCRTモニターを用いて、特別に設計された暗室で行われた。読み取り機には各画像に対して階調を合わさせ、また最大可視化のために拡大鏡を用意した。
どの因子が最高の性能を与えるかを決定するために、読み取り機により用いられる8個の性能測定を確立した:
1.CDファントムにおいて、外周全体を可視化できる円形の容積;
2.CDファントムにおいて、少なくとも半分の外周が可視化される円形の容積;
3.CDファントムにおいて、外周のどの部分も可視化される円形の容積;
4.MISTYファントムにおいて、観測される線対群の数;
5.MISTYファントムの石灰沈着シミュレーションにおいて可視される星印の数;
6.MISTYファントムの石灰沈着シミュレーションにおいて見える全ての点を備えた最後のクラスター数;
7.MISTYファントムの石灰沈着シミュレーションにおいて見えるスペック(小さな染み)の数;及び
8.MISTYファントムのステップウェッジのはっきりと特徴付けられた区分数。
ばらつきの多元解析を用いて、全て8個の結果に合わせた。解析には、ビームエネルギー、結晶反射、カーブ位置、及び読み取り機の全ての相互作用が含まれた。BoXCox変換をいくつかの結果に適用して、正規性の仮定の有効性を検証した。全ての因子を比較する際多くの結果を考慮したので、ボンフェローニ(Bonferroni)テストを用いて、有意性レベルとして0.05/8(0.00625)をセットすることで、全体的Type I誤差を調節した。この有意性レベルにおいて、全ての因子の組合せにおいて、性能の差異を比較するために、トゥキイ(Tukey)テストを用いた。
外周のどの部分も可視可能である円形の容積に対し、2台の読み取り機間で有意な差異は無く(p値=0.0185)、また異なるエネルギー間でも差異は無かった(p値=0.0176)。しかしながら、該円形容積に対し、結晶反射及びロッキングカーブ位置の両者、並びにこれらの相互作用は有意であった(全3部門のp値<0.001)。ターキーテスト解析によると、ブラッグ[333]反射では、より大きな容積が見られる。ラジオグラフは、最低の可視容積を持ち、また−1/2DW,+1/2DW,及びピークアナライザー結晶位置の間には殆ど差がなかった。
結論が少なくとも半分の外周が可視可能である円形の容積に及ぶ時、全ての因子の主要な効果は、p値が0.001以下であり、有意である。トゥキイテスト解析によると、25keVは最善の結果をもたらし、25keV及び30keVの両者は、18keV及び40keVよりもより可視可能な容積を作り出した。このデータによると、結晶反射とアナライザー位置の間には有意な相互作用がある(p値<0.001)。ブラッグ[333]反射とピークアナライザー位置の組合せは、最大の可視可能な容積を作り出すが、ブラッグ[333]、+1/2DW及びブラッグ[333]、−1/2DW位置の組合せより良く機能したことを支持する証拠はない。シンクロトロンラジオグラフは、最低の可視領域を作り出した。
外周全体が可視可能である円形の容積に対して、ただ、読み取り機の主要な効果、ビームエネルギー、及びロッキングカーブ位置が、それぞれ、p値が、<0.001、=0.002、<0.001で、有意である。トゥキイテスト解析によると、ビームエネルギーの全てのレベルについて差異は無いが、データの傾向としては、25keVは30keVより良く機能し、後者は、40keV及び18keVより良く機能した。他の実績測定については、シンクロトロンラジオグラフは最小の可視可能な容積を作り出した。
線対群の解析により、ビームエネルギー、結晶反射、及びアナライザーロッキングカーブ位置の主要な効果は、全てp値が0.001以下であり、有意である。さらに、結晶反射とロッキングカーブ位置野間には、有意な相互作用があるようである(p値<0.001)。このデータより、ピークアナライザー位置における18keV、ブラッグ[333]、の組合せは、ピーク又は+1/2DWアナライザー位置における25keV、ブラッグ[333]の組合せは、よく機能したことがわかる。線対領域に対する最善の成績は、ロッキングカーブ位置+1/2DWにおける、30keV、ブラッグ[333]である。
高度に平行化されたX線ビームを備えたシステムにおいて、発散X線のために設計されたファントムを用いて作成した星印クラスター画像の多くには、アーティファクトが存在した。完全を期すため、及び従来型のファントム全体としての構造設計が、可視化にどの様に影響するかを実証するために、データを示した。可視化した星印数の解析によると、ビームエネルギーだけが、p値=0.0026で、有意である。テスト結果によると、25keVが最善の選択であるが、30keVと有意に差がない。全ポイントが見える最後のクラスター番号については、どの因子も有意ではない。見えるスペックの数からのデータによると、最善の組合せは、18keVとブラッグ[111]、18keVとブラッグ[333]、並びに30keVとブラッグ[111]又は [333]反射のいずれかである。
全ての性能測定の解析によると、最適なDEIシステム配置は、−1/2DW又はピークアナライザー結晶位置におけるブラッグ[333]反射を用いて、25又は30keVである。表4〜6は、読み取り機研究データのまとめを示す。具体的には、表4は、X線ビームエネルギーに関する読み取り研究データのまとめを示す。表5は、結晶反射に関する読み取り機研究データのまとめを示す。以下の表6は、ロッキングカーブ位置に従ってグループ化された読み取り機研究のまとめを示す。
ブラッグ[333]反射に対して可視化が増加することは、特により高い性能レベルのCDファントムで明白である。ブラッグ[333]反射は大多数の性能測定において優れているが、この反射と、ブラッグ[111]との間の差異は期待以下である。このことは、線フラックスを工学的に考慮すると、ブラッグ[111]反射が容認可能であることを示すかも知れないが、より可能性のある説明は、ファントムの設計が、X線屈折及び消滅に基づくコントラスト機構を測定するには不適当であると言うことである。
本研究は、画像品質に対して各システム構成要素が持つ効果への洞察を得るために設計され、最も有用である画像処理方法に付いてではない。画像化の全パラメーター空間を狭くする第一歩として、各配置について生のデータの解析が、見かけ上の吸収及び屈折画像を作り出すためにDEI画像対を処理するよりも、より適切である。
最も勇気づける結果の一つは、より高いエネルギーのX線−潜在的には40keVの高さ−を用いることができる能力である。より高いエネルギーでの光電効果の急速な減少は、患者に吸収された光子の数が減ることに対応し、結果的に、劇的に放射線量を減らす。検出器に到達する同数の光子(107ph/cm2)に対して、18keVにおいて5cmの水を通す表面吸収線量は、3.3mGyであり、30keVにおいては0.045mGy及び40keVでは、0.016mGyである。このことは、18keVと比較して30keVでは73倍の減少、及び40keVでは206倍の減少を表す。吸収は組織の厚さと共に増加するので、この線量の減少はより厚い試料に対してはさらに大きい。
DEI及びMIR技術を用いた乳房画像研究は、従来型のマンモグラフィーと比較して可視化の点で進歩を示した。特に、乳癌フィブリルの内在するコントラスト機構を解析するために、DEI技術を用いた研究は、X線消滅が画像コントラストにおいて大きな役割をすることを示した。さらに、乳癌スピキュレーション(針状体)の研究は、対応するラジオグラフと比較すると、DEIピーク画像が8から33倍増加することを示した。MIRは、対象物の超微少角散乱を表す画像を加えることで、より完全で、厳密なこれらの特性の評価を可能にした。
本研究は、X線源の使用可能なエネルギー範囲の拡張及びX線吸収の必要の低下又は除去に対処する。軟組織における吸収コントラストは光子エネルギーが増加すると急激に減少するので、乳房組織における内在するX線コントラスト機構は、非シンクロトロンベースのDEIシステムでは、危機的になる。より高エネルギーX線の使用は、検出器に達する入射光子の数を増加することにより、DEIシステムの効率を上げ、またX線吸収の減少は、表面及び吸収した放射線量を低下させる。しかしながら、もし乳房組織可視化において、吸収が主要となるコントラスト機構であるならば、どのDEIシステムも従来型のX線システムと同様の範囲のより低いエネルギーのX線を用いるかも知れない。この実験は、さらに18keVと60keVでのシステムの特性を比較する。
一つの実験において、NSLS X-15Aビームラインでの画像化に3個の乳癌試料を選んだ。MIR画像セット及びシンクロトロンラジオグラフは、NSLSでのX−15Aビームラインを用いて得た。画像取得には、Photonic Science VHR-150 X線カメラを用いて、120mmx80mmのFOV及び30micron pixelサイズで得た。
X線屈折及び散乱に関して、光電効果の急激な減少は一定表面線量を維持することを困難な課題としている。例えば、18keVでのX線吸収に対して最適化した表面線量を用いて得た画像は、光子吸収の減少により、60keVのようなより高いビームエネルギーでは、ひどく露出過度になるであろう。MIR画像化に用いるエネルギー範囲の中間、40keV、モノクロメーターを調節することにより、また平均的露出にするための表面線量を検出器の動作範囲のおよそ中間に選択することで、バランスを見出した。18keV、25keV、30keV及び40keVのMIR及びラジオグラフ画像に対し表面線量350mradを選択した。湾曲した磁場X線源からのこれらのエネルギーの光子フラックスが急激に減少するので、50keV及び60keVで用いた表面線量は、50keVでは20mradまた60keVでは4mradと減少した。アナライザー結晶ロッキングカーブの半値幅(FWHM)はエネルギーの増加に伴い減少する。
ロッキングカーブの肩で、屈折コントラストは優勢となり、各エネルギーに対するサンプリングパラメーターの僅かな修正を必要とする。ロッキングカーブ幅に無関係に各MIRセットに対して、21画像を得た、また高エネルギーでは、FWHMの減少を補正するために、角度範囲及びシ−タ(θ)増分を減らした。図43は、異なるエネルギーに対する、乳房における吸収、インコヒーレントな散乱及びコヒーレントな散乱の寄与率を示すグラフである。
従来技術と比較するため、図44は、従来型のラジオグラフィーシステム上の乳房試料例の画像である。この試料は、GE Senographe 2000Dを用いて、100micron pixel分解能で、空気中で画像化したものである。図45A〜45Fは、本明細書に記載した対象物に従った技術を用いて、それぞれ18keV、25keV、30keV、40keV、50keV及び60keVのビームエネルギーにおける同一試料のシンクロトロンラジオグラフである。これらの画像は、NSLSでの画像に対して用いたと比較しうる圧縮度で、空気中で得た。
図48は、本明細書に記載した対象物に従い、MIRの為に使用したエネルギーに対する、X線ビームエネルギーを示すグラフである。各エネルギーに対して求めた線量計データを用いて、各ラジオグラフ及びDEIセットの構成要素を得るために用いたフラックスを計算し、図に示した。
上記の実験は、MIRを用いる乳房画像化は如何に広いエネルギー領域で機能するかと言うことを示す。吸収だけを考えると、40keV又はそれ以上のエネルギーで殆ど吸収コントラストが無いように、エネルギーが増すと、軟組織のコントラストは劇的に減少することが予想されるであろう。各エネルギーにおけるシンクロトロンラジオグラフは、コントラストの減少を示し、特に60keVにおいて、軟組織では実質的にゼロ吸収コントラストである。
モリブデン源を用いた従来型のX線管に基づく画像取得時間は、臨床的画像化に対して必要な時間窓をはるかに超えて、10,000秒ほどの長さである。モリブデンX線管は固定した陽極を持ち、これは熱散逸を制限し、また単位時間に発生できるフラックス上に深刻な工学的制限を置く。タングステンX線管は、大きな、回転陽極を持ち、ずっと高電圧及び高電流に堪えられる。タングステンX線管は、フラックス及び熱散逸において、多くの長所を有するが、タンクステンにより発生した固有X線は、軟組織において吸収コントラストを生成するには高過ぎる。しかしながら、この実験によると、屈折と散乱のMIR特異的コントラスト機構は、X線吸収の必要無しに優れた軟組織コントラストを生成することが分かる。
実験に対して、適合アルゴリズムを校正するために、既知の直径及び屈折率の多数のナイロン単一フィラメントファイバー及びルーサイト桿体を解析のために選んだ。乳癌針状体の直径及び幾何学構造を近似するためにより小さなナイロンファイバーを選んだ。40keVX線ビームエネルギー及び350mrad表面線量を用いて、各試料及び対応するシンクロトロンラジオグラフが捕捉された。MIRに対しては、±4マイクロラジアンの角度分布及び0.4マイクロラジアンのθ増分を選んで、21画像を作成した。これらの画像を、MIR法を用いて処理して、X線吸収、屈折及び散乱から作られたコントラストを表す画像を作り出した。
ナイロンファイバー及び乳癌針状体のような円筒型対象物は、ナイロンファイバー屈折プロフィールを示すグラフである、図50に示すような特徴的屈折プロフィールを示す。屈折は桿体の端で最大であり、中間でゼロであろう。対象物を円筒型と仮定すると、MIR又はDEI屈折画像から屈折痕跡を用いて、直径に外挿することができる。既知の直径の円筒について、ファイバー又はフィブリル(微細繊維)の屈折係数が外挿できる。
この実験において、ナイロン及びルーサイトファイバーに対して直径及び屈折係数を抽出する為に用いられた同じ方法を、3個の分離した乳癌試料中の興味ある5個の領域に適用した。図52A〜52Cは、乳癌試料のMIR屈折画像である。以下の表9は、計算した針状体直径及び屈折係数を示す。
図54A〜54E従来型のラジオグラフと比較したDEIによるフィブリルの可視化を示す画像である。特に、図54Aは、浸潤性の小葉癌を含む乳房組織の従来型ラジオグラフの画像である。試料は組織学的評価を受け、1cm白箱中のフィブリルは、腫瘍の表面から広がる腫瘍の指に相当すると確認された。図54Bは、図54Aの1cm白箱により示された領域の拡大図を示す、従来型のラジオグラフ画像である。図54C〜54Eは、図54Aの1cm白箱により示された領域の拡大図を示す、DEI画像である。領域のこれらの拡大図において、従来型のラジオグラフよりDEI画像において組織コントラストは高いことは明らかであり、DEI画像では、当該構造はかろうじて見ることができる。
DEIの改善されたコントラストを定量するために、フィブリルのコントラストを、図54B〜54Eに垂直白線に示す画像プロフィールに沿っての計算により測定した。組織試料の他の領域に対しても計算を繰り返した。統計解析によると、DEI屈折画像は、従来型ラジオグラフより8〜14倍大きなコントラストを持ち、一方ピーク画像は、ラジオグラフより12〜33倍大きなコントラストを持った。
空気中で画像化した多数の標準化した均一円筒を用いると、屈折ベースの合わせアルゴルズムの正確な校正が可能となる。生物組織の解析のためにこのアルゴリズムを用いると、生物組織の不均一な性質により、計算にエラーが入り込む可能性があるが、乳房組織の特性及び診断への応用は、絶対計算におけるこの種のエラーの重要性を減ずる。
従来型のマンモグラフィーにおける基本的な問題は、脂肪細胞という非常に高い吸収バックグラウンドに漬けられた低コントラスト対象物を可視化する上での困難さである。腫瘍性病変は時間と共に、大きさも密度も増加し、最終的には、十分大きく、高い密度になり、バックグラウンドを超えて盛り上がり、従来型の方法でも可視可能となる。乳癌死亡率は、病変の大きさ及び進行度に直接関係するので、悪性病変の発生と検出までの時間を減少させることが、全ての新乳房画像化様式のゴールである。
針状体に対する屈折コントラストのさらなる利得は、その幾何学構造から来るもので、これはX線屈折にとって理想的である。円筒型対象物への平行化したX線ビーム入射二対して、屈折コントラストは、円筒型の先端部及び底部において最大となり、中央において最低の屈折コントラストを持つであろう。円筒の直径が減るに伴い、吸収コントラストのレベルがバックグラウンドまで下がった後も、対象物の幾何学構造により屈折コントラストは変わらないままである可能性がある。多くの乳癌針状体を横切って得る屈折係数値によると、材料特性は似ており、またコントラストの上昇は、最も類似した癌試料で観察されることを示す。
これらの実験でナイロンを使用することは、将来のモデリング及びシミュレーション実験のための可能性のある用途を示す。同様な幾何学構造、直径、及び屈折係数を備えて、ナイロン単一フィラメントは、これらの診断上重要な構造が何故高いコントラストを生み出すのかについての洞察を提供する。
コンピューターシミュレーションソフトウェアーを、DEI設計を検査するために開発した。開発したソフトウェアーは、患者線量を計算し、また、線源、結晶、対象物及び検出器の特定の配置及び仕様に基づいて、DEIシステムを通して、X線フラックスを追跡するために光線痕跡を用いる。結晶光学は、望まない方向に進むX線を退けるので、DEIの主要な実現性障害は、消失せず検出器平面に到達する十分な数の光子を獲ることである。
システムパラメーター仕様のリスト、及び一つの設計に対するシミュレーション結果をそれぞれ、以下の表10及び表11に提供する。
表10:システムパラメーター仕様
図56は、本明細書に記載した対象物の実施態様に従って、DEIモノクロメーター結晶5602と組み合わせたログスパイラル(対数ラセン)焦点合わせ要素5600の俯瞰図である。図56に関しては、要素5600は、光子フラックスを増やすために配置した湾曲した回折結晶であることができる。要素5600はX線源に対して大きなターゲット範囲を提供するが、これは高能力を作り出すことが出来て、放射された放射線を集光して薄い仮想的線源を作る。この仮想的線源は、小さく、強く輝くことができる。さらに、湾曲回折結晶5600は、ログスパイラルの一部の表面である。
DEIシステム5500は3個の結晶を含む:プレモノクロメーター、モノクロメーター及びアナライザー。3個全ての結晶は、シリコンであり、[440]反射指令に調節する。この方向にスライスすることにより、大きな結晶を作ることができる。その様な結晶は直ちに入手可能である。
DEIシステム5500のシミュレーションにおける走査プロトコールは、検出器Dに対し6秒にセットされた。一つの例において、検出器Dは、画像ラインについて1度出力する単一ラインデバイスであることができる。他の例において、検出器Dは、X線ビームを横切る対象物Oの運動に同調して走査する全分野デバイスであることができる。単一ライン検出器又は全分野検出器のいずれかにおいて、画像データーの1ライン又は1片は、同時に得られる。
シミュレーションの結果によると、検出器におけるフルーエンスは、ピクセル当たり約600光子であり、これは従来型マンモグラフィーの約1/3から1/9である。従って、シミュレーション結果によると、シミュレートしたMIRシステムのノイズレベルは、従来型のマンモグラフィーより約1.7から3倍高いであろう。しかしながら、低いノイズレベルにおいて、従来型マンモグラフィーより、屈折コントラストは、8から33倍高い。
さらに、シミュレートしたDEIシステムに対し、平均乳腺線量は、約0.004mGrayであり、これは、5cm圧縮において、従来型マンモグラフィーより約250から750倍低い。10cm圧縮に対して、MIRにおける吸収線量は、0.019mGrayであり、これは同一圧縮率における従来型マンモグラフィーで得られる値より、1千倍低い。
上述のように、シンクロトロン及びX線管は、本明細書で記載した対象物に従って、DEI画像を作り出すためのX線源として2種類の適切なタイプのX線源である。比較の目的で、図60A及び60Bは、本明細書で記載された対象物に従う、それぞれ、シンクロトロンベース及びX線管ベースのシステムにより、同じナイロンフィブリルファントムから作られた画像である。図60Aの画像は、60keVのシンクロトロンにより発生したX線ビームより作られ、4.0mradの線量で、アナライザーロッキングカーブ位置+0.4ミクロラジアンで得られた。図60Bの画像は、0.4mradの線量で、アナライザーロッキングカーブ位置+0.4ミクロラジアン、及び160kV及び6.2mAの管設定で作られた。画像化したナイロンファイバーは、直径560micron(最上のファイバー)、360micron(中央のファイバー)及び200micron(下のファイバー)である。ナイロンファイバーは、非常に弱い吸収を持ち、従って、これらの画像は、このように弱い吸収材料を見るための屈折画像化を用いた利点の一つである。特に、例えば、軟組織の画像が、本明細書に記載した対象物に従い、160kVの電圧を用いたX線管を使って得ることができることを、これらの結果が示していることに注目することが重要である。
図61は、本明細書に記載した対象物に従う技術を用いて、図44,及び45A〜45Fに示された同じ乳房試料のシンクロトロン屈折画像である。この例において、ビームエネルギーは60keVで、線量は4mradであった。
図63は、本明細書に記載した対象物に従い、X線管を用いて得た乳癌切除試料の画像である。該画像は、0.4mrad線量で、7.0cm、全厚み、最小圧縮乳房を通して得た。最適の画像を得るために、他の対象物又は組織に対して0.5mrad又はそれ以下の線量を適用することができる。この画像は、従来型のマンモグラフィーと比較して、数百倍少ない線量で全厚みの乳房組織の診断特徴を示す。本明細書で記載した対象物は、厚みの大きな軟組織対象物の画像を得ることができるという理由で有利である。以前のシンクロトロンベースのデバイスは、この様な画像を得ることが出来なかった。さらに、例えば、本明細書に記載された対象物は、軟組織対象物のような対象物に非常に低線量を適用することにより、この様に高画質の画像を得るために用いることができる。本明細書に記載した対象物は、高画質画像を得るために、従来型のラジオグラフィーより高エネルギーのX線ビームを使うことが出来て、従って、本明細書に記載した対象物は、患者の安全性を考慮して、低線量を要求することができる。
本明細書に記載した対象物に従う、システムと方法は、様々な医学的応用に適用できる。上述のように、本明細書で記載したシステム及び方法は、乳房画像に適用できる。さらに、例えば、本明細書に記載したシステム及び方法は、軟骨組織画像、神経画像法、心臓画像法、血管画像法(コントラスト有り、及び無しで)、肺画像法、骨画像法、性尿器画像法、胃腸画像化法、一般的な軟組織画像法、血球システム画像法、及び内分泌システム画像法に適用できる。画像時間及び線量に加えて、高エネルギーX線を用いる主要な利点は、画像化できる対象物の厚さである。乳房画像化の様な応用のために、記載したシステムは、全厚みの乳房組織を、臨床的に実現できる画像化時間で画像化することを可能にする。同様のことを、頭、首、手足、腹部、及び骨盤のような、身体の他の領域に対しても言うことができる。X−線吸収の制限無しに、より高エネルギーのX線を用いたDEIの利用は、X線の透過力を劇的に増加する。軟組織に対して、対象物上へのX線光子入射のほんの小部分が吸収され、このことは、X線管からの放射光子が検知器に届く効率を非常に増加する。
肺画像法については、本明細書で記載したDEI技術は、肺において優れたコントラストを作り出すことが出来、また肺炎のような肺の状態を診断する上で、盛んに用いることができる。肺における流体集積は、DEIで容易に検出できる非常に密度の高い勾配を作り出す。周囲の組織の特徴である、密度勾配、及び正常肺組織及び腫瘍を持つ組織間の幾何学構造の違いは、大きく、良いコントラストを作り出す。さらに、本明細書に記載したDEI技術は、肺癌スクリーニング及び診断にも適用できる。
さらに、本明細書に記載した対象物に従うシステムと方法は、様々な検査及び産業上の応用に適用できる。例えば、該システム及び方法は、家禽検査のような肉検査に適用できる。例えば、該システム及び方法は、スクリーニング及び/又は除去が要求される、肉内の鋭い骨、羽、及び他の低コントラスト対象物を可視化するために用いることができる。本明細書に記載したシステム及び方法は、この様なスクリーニングに適用できる。
本明細書に記載したシステムと方法は、また商品検査に適用できる。例えば、該システム及び方法は、航空機製造のような、溶接の検査に用いることができる。本明細書に記載したようにDEI技術は、ジェットタービン回転翼のような深刻な摩擦及び裂け目を受ける重要な構造的部品を検査するために用いることができる。さらに、例えば、本明細書に記載した該システム及び方法は、回路板及び他の電子機器を検査するために用いることができる。他の例として、本明細書に記載した該視システム及び方法は、金属ベルト及び段板保全性の検査ような、疲労検査に用いることができる。
記載したデバイスは、コンピューターによる断層撮影画像化システム、又はDEI−CTに飜訳できる機構を提供する。第3世代従来型コンピューターによる断層撮影システムに類似したDEI−CTシステムは、同じ装置を使うが、中心点の周りを回転するよう修正されるであろう。あるいは、該システムは、固定したままで、対象物、試料又は患者がビームの中を回転できるかも知れない。この設計によるDEI−CTシステムは、X線吸収、屈折、及び超微少角散乱排除(消滅)を表す画像を作るであろう、しかしこれらの画像は3次元に解像されるであろう。
本明細書に記載した対象物の様々な詳細は、本明細書に記載した対象物適用範囲から離れることなく変更可能であると言うことを理解すべきである。さらに、本明細書で記載した対象物は、既に示した請求の範囲で定義づけたように、既述の事項は、例証を目的としたものであり、制限の目的ではない。
XB X線ビーム
C1、C2 コリメーター
MC モノクロメーター結晶
AC アナライザー結晶
O 対象物
ST 走査台
DD デジタル検知器
Claims (108)
- 対象物の画像を検知する方法であって、
(a)X線管から、多色性エネルギー分布と固有輝線Kα1及びKα2とを持ち、40keV以上のX線エネルギーを持つ、発散性の第一のX線ビームを生成する段階、
(b)該第一のX線ビームを直接遮るように、対称モノクロメーター単結晶を、予め決めた位置に置き、予め決めたエネルギーレベルを持つ発散性の第二のX線ビームを選択して生成する段階であって、該第二のX線ビームが、固有輝線Kα1及びKα2を含み、40keV以上のX線エネルギーを持つエネルギーバンドを含み、該モノクロメーター単結晶を置くことが、該モノクロメーター単結晶の表面を、該第一のX線ビームの該モノクロメーター単結晶の表面への入射光路に対して、1度〜40度の間の一定角度で位置させることを含む、段階、
(c)該第二のX線ビームの光路上に対象物を置き、更に、特性X線Kαl及びKα2が対象物を透過するように、モノクロメーターと対象物の間に特性X線Kαl及びKα2が共に透過するコリメーターを設け、該対象物を該第二のX線ビームが透過して、該対象物から透過したX線ビームが放射される段階、
(d)該透過したX線ビームを、アナライザー結晶上の入射角に向ける段階、及び
(e)該アナライザー結晶から回折したビームにより、該対象物の画像を検知する段階
から成る方法。 - 前記第一のX線ビームを生成することが、X線管の回転する陽極から第一のX線ビームを生成することである請求項1に記載の方法。
- 前記第一のX線ビームを生成することが、X線管の固定された陽極から第一のX線ビームを生成することである請求項1に記載の方法。
- 前記X線管が、タングステンターゲットを含む請求項1に記載の方法。
- 前記X線管が、前記第一のX線ビームを生成するために、少なくとも30kWの出力を持つようにセットされた請求項1に記載の方法。
- 前記第一のX線ビームを生成することが、50keV〜70keVの範囲の固有X線エネルギーを有する第一のX線ビームを生成することである請求項1に記載の方法。
- 前記第一のX線ビームを生成することが、X線点源から、異なる方向へ扇形に広がる複数のX線ビームを生成することである請求項1に記載の方法。
- 前記モノクロメーター結晶の配向と格子面が、前記アナライザー結晶のものと一致する請求項1に記載の方法。
- 前記モノクロメーター結晶が、シリコン結晶である請求項1に記載の方法。
- 前記シリコン結晶が、[333]反射を有する請求項9に記載の方法。
- 前記アナライザー結晶が、ブラッグ型アナライザーである請求項1に記載の方法。
- 前記対象物が、軟組織である請求項1に記載の方法。
- 前記軟組織が胸組織である請求項12に記載の方法。
- 前記第二のX線ビームが、前記対象物に、0.5mrad以下の照射線量をそそぐ請求項1に記載の方法。
- 前記対象物の画像を検知することが、検知器で回折したビームを受けることである請求項1に記載の方法。
- 前記検知器が、前記対象物のデジタル化された画像を形成するように構成された請求項15に記載の方法。
- 前記検知器が、X線写真フィルムである請求項15に記載の方法。
- 前記検知器が、イメージプレートである請求項15に記載の方法。
- 前記対象物の画像を検知することが、前記アナライザー結晶のロッキングカーブのピーク又はその近傍で、該アナライザー結晶から回折したビームにより、該対象物の画像を検知することである請求項1に記載の方法。
- 更に、前記検知された画像から、前記対象物の、回折強調型イメージ、吸収画像、屈折画像、散乱画像及び質量密度のうちの少なくとも一つを得る請求項19に記載の方法。
- 前記ロッキングカーブのピーク又はその近傍が、該ロッキングカーブのダーウィン幅の半分以内にある請求項19に記載の方法。
- 前記対象物の画像を検知することが、
(a)第一の角度位置に置かれたアナライザー結晶から放射された第一の回折ビームにより、該対象物の第一角度の画像を検知する段階、
(b)第二の角度位置に置かれたアナライザー結晶から放射された第二の回折ビームにより、該対象物の第二角度の画像を検知する段階、
(c)該第一角度と該第二角度の画像を結合して一つの屈折画像と見掛吸収画像を得る段階、及び
(d)該屈折画像から質量密度画像を得る段階
から成る請求項1に記載の方法。 - 第一角度の画像を検知することが、前記アナライザー結晶の低ロッキングカーブ角度設定における該アナライザー結晶から第一角度の該対象物の画像を検知することであり、第二角度の画像を検知することが、前記アナライザー結晶の高ロッキングカーブ角度設定における該アナライザー結晶から第二角度の該対象物の画像を検知することである請求項22に記載の方法。
- 前記第一のX線ビームをモノクロメーター結晶で遮る前に、該モノクロメーター結晶の角度受容窓の外の第一のX線ビームの一部をブロックすることから成る請求項1に記載の方法。
- 前記第一のX線ビームをブロックすることが、該第一のX線ビームの光路上にコリメーターを配置することである請求項24に記載の方法。
- 前記モノクロメーター結晶が第一のモノクロメーター結晶であり、更に、前記第二のX線ビームを遮るように、第二のモノクロメーター結晶を置き、該第二のX線ビームをアナライザー結晶に向ける請求項1に記載の方法。
- 前記第二のモノクロメーター結晶を置くことが、該第二のモノクロメーター結晶を、前記第二のX線ビームが前記第一のX線ビームの光路に平行に向くように置く請求項26に記載の方法。
- 前記第一と第二のモノクロメーター結晶がミスマッチである請求項26に記載の方法。
- 前記第一と第二のモノクロメーター結晶が、前記第一のX線ビームの予め決めた部分を阻止することにより選択された請求項26に記載の方法。
- 前記第一と第二のモノクロメーター結晶が、ゲルマニウムモノクロメーター結晶及びシリコンモノクロメーター結晶のうちの一つである請求項26に記載の方法。
- 前記第一と第二のモノクロメーター結晶が、ゲルマニウム[333]モノクロメーター結晶及びシリコン[333]モノクロメーター結晶のうちの一つである請求項26に記載の方法。
- 更に前記第二のX線ビームから前記対象物への照射線量を調整する段階を含む請求項1に記載の方法。
- 対象物の画像を検知するためのシステムであって、
(a)多色性エネルギー分布と固有輝線Kα1及びKα2とを持ち、40keV以上のX線エネルギーを持つ、発散性の第一のX線ビームを生成するように構成されたX線管、
(b)対象物を透過するために、予め決めたエネルギーレベルを持つ発散性の第二のX線ビームが選択され生成されるように、該第一のX線ビームを直接遮るように予め決めた位置に置かれた対称モノクロメーター単結晶であって、該第二のX線ビームが、固有輝線Kα1及びKα2を含み、40keV以上のX線エネルギーを持つエネルギーバンドを含み、該モノクロメーター単結晶の表面が、該第一のX線ビームの該モノクロメーター単結晶の表面への入射光路に対して、1度〜40度の間の一定角度で位置する、対称モノクロメーター単結晶、
(c)特性X線Kαl及びKα2が対象物を透過するように、モノクロメーターと対象物の間に設けた特性X線Kαl及びKα2が共に透過するコリメーター、
(d)透過したX線ビームを、アナライザー結晶の入射角で遮るように置かれたアナライザー結晶、及び
(e)該アナライザー結晶から回折したビームにより、該対象物の画像を検知するように構成された画像検知器
から成るシステム。 - 前記X線管が回転する陽極を含む請求項33に記載のシステム。
- 前記X線管が固定された陽極を含む請求項33に記載のシステム。
- 前記X線管が、タングステンターゲットを含む請求項33に記載のシステム。
- 前記X線管が、前記第一のX線ビームを生成するために、少なくとも30kWの出力を持つようにセットされた請求項33に記載のシステム。
- 前記X線源が、10keV〜70keVの範囲の固有X線エネルギーを有するX線ビームを生成するように構成された請求項33に記載のシステム。
- 前記X線源が、X線点源から、異なる方向へ扇形に広がる複数のX線ビームを生成するように構成された請求項33に記載のシステム。
- 前記モノクロメーター結晶の配向と格子面が、前記アナライザー結晶のものと一致する請求項33に記載のシステム。
- 前記モノクロメーター結晶が、シリコン結晶である請求項33に記載のシステム。
- 前記シリコン結晶が、[333]反射のために配置された請求項41に記載のシステム。
- 前記アナライザー結晶が、ブラッグ型アナライザーである請求項33に記載のシステム。
- 前記対象物が、軟組織である請求項33に記載のシステム。
- 前記軟組織が胸組織である請求項44に記載のシステム。
- 前記第二のX線ビームが、前記対象物に、0.5mrad以下の照射線量をそそぐ請求項33に記載のシステム。
- 前記検知器が、回折したビームを受けるように構成された請求項33に記載のシステム。
- 前記検知器が、前記対象物のデジタル化された画像を形成するように構成された請求項33に記載のシステム。
- 前記検知器が、X線写真フィルムである請求項33に記載のシステム。
- 前記検知器が、イメージプレートである請求項33に記載のシステム。
- 前記検知器が、前記アナライザー結晶のロッキングカーブのピーク又はその近傍で、該アナライザー結晶から回折したビームにより、該対象物の画像を検知するように構成された請求項33に記載のシステム。
- 更に、検知された画像から、前記対象物の、回折強調型イメージ、吸収画像、屈折画像、散乱画像及び質量密度のうちの少なくとも一つを得るように構成されたコンピュターを有する請求項51に記載のシステム。
- 前記ロッキングカーブのピーク又はその近傍が、該ロッキングカーブのダーウィン幅の半分以内にある請求項51に記載のシステム。
- 前記検知器が、第一の角度位置に置かれたアナライザー結晶から放射された第一の回折ビームにより、前記対象物の第一角度の画像を検知するように構成され、第二の角度位置に置かれたアナライザー結晶から放射された第二の回折ビームにより、該対象物の第二角度の画像を検知するように構成され、前記システムが、該第一角度と該第二角度の画像を結合して一つの屈折画像と見掛吸収画像を得るように構成され、かつ該屈折画像から質量密度画像を得るように構成されたコンピューターを備えた請求項33に記載のシステム。
- 前記検知器が、前記アナライザー結晶の低ロッキングカーブ角度設定における該アナライザー結晶から第一角度の該対象物の画像を検知するように構成され、前記アナライザー結晶の高ロッキングカーブ角度設定における該アナライザー結晶から第二角度の該対象物の画像を検知するように構成された請求項54に記載のシステム。
- 前記第一のX線ビームがモノクロメーター結晶によって遮られる前に、該モノクロメーター結晶の角度受容窓の外の第一のX線ビームの一部をブロックするように置かれたコリメーターを有する請求項33に記載のシステム。
- 前記モノクロメーター結晶が第一のモノクロメーター結晶であり、前記システムが、前記第二のX線ビームを遮り、該第二のX線ビームをアナライザー結晶に向けるように置かれた第二のモノクロメーター結晶を有する請求項33に記載のシステム。
- 前記第二のモノクロメーター結晶が、前記第二のX線ビームが前記第一のX線ビームの光路に平行に向くように置かれた請求項57に記載のシステム。
- 前記第一と第二のモノクロメーター結晶がミスマッチである請求項57に記載のシステム。
- 前記第一と第二のモノクロメーター結晶が、前記第一のX線ビームの予め決めた部分を阻止することにより選択された請求項57に記載のシステム。
- 前記第一と第二のモノクロメーター結晶が、ゲルマニウムモノクロメーター結晶及びシリコンモノクロメーター結晶のうちの一つである請求項57に記載のシステム。
- 前記第一と第二のモノクロメーター結晶が、ゲルマニウム[333]モノクロメーター結晶及びシリコン[333]モノクロメーター結晶のうちの一つである請求項57に記載のシステム。
- 対象物の画像を検知する方法であって、
(a)X線管から、異なる方向へ扇形に広がる複数のX線ビームを生成することにより、多色性エネルギー分布と固有輝線Kα1及びKα2とを持ち、40keV以上のX線エネルギーを持つ、発散性の第一のX線ビームを生成する段階、
(b)該第一のX線ビームを遮るように、対称モノクロメーター結晶を、予め決めた位置に置き、予め決めたエネルギーレベルを持つ発散性の第二のX線ビームを選択して生成する段階であって、該第二のX線ビームが、固有輝線Kα1及びKα2を含み、40keV以上のX線エネルギーを持つエネルギーバンドを含み、該モノクロメーター結晶を置くことが、該モノクロメーター結晶の表面を、該第一のX線ビームの該モノクロメーター結晶の表面への入射光路に対して、1度〜40度の間の一定角度で位置させることを含む、段階、
(c)該第二のX線ビームの光路上に対象物を置き、更に、特性X線Kαl及びKα2が対象物を透過するように、モノクロメーターと対象物の間に特性X線Kαl及びKα2が共に透過するコリメーターを設け、該対象物を該第二のX線ビームが透過して、該対象物から透過したX線ビームが放射される段階、
(d)該透過したX線ビームを、アナライザー結晶上の入射角に向ける段階、及び
(e)該アナライザー結晶から回折したビームにより、該対象物の画像を検知する段階
から成る方法。 - 前記第一のX線ビームを生成することが、X線管の回転する陽極から第一のX線ビームを生成することである請求項63に記載の方法。
- 前記第一のX線ビームを生成することが、X線管の固定された陽極から第一のX線ビームを生成することである請求項63に記載の方法。
- 前記X線管が、タングステンターゲットを含む請求項63に記載の方法。
- 前記X線管が、前記第一のX線ビームを生成するために、少なくとも30kWの出力を持つようにセットされた請求項63に記載の方法。
- 前記第一のX線ビームを生成することが、50keV〜70keVの範囲の固有X線エネルギーを有する第一のX線ビームを生成することである請求項63に記載の方法。
- 対象物の画像を検知するためのシステムであって、
(a)X線管のX線点源から異なる方向へ扇形に広がる複数のX線ビームを生成することにより、多色性エネルギー分布と固有輝線Kα1及びKα2とを持ち、40keV以上のX線エネルギーを持つ、発散性の第一のX線ビームを生成するように構成されたX線管、
(b)対象物を透過するために、予め決めたエネルギーレベルを持つ発散性の第二のX線ビームが選択され生成され、該第一のX線ビームを遮るように予め決めた位置に置かれた対称モノクロメーター結晶であって、該第二のX線ビームが、固有輝線Kα1及びKα2を含み、40keV以上のX線エネルギーを持つエネルギーバンドを含み、該モノクロメーター結晶の表面が、該第一のX線ビームの該モノクロメーター結晶の表面への入射光路に対して、1度〜40度の間の一定角度で位置する、対称モノクロメーター結晶、
(c)特性X線Kαl及びKα2が対象物を透過するように、モノクロメーターと対象物の間に設けた特性X線Kαl及びKα2が共に透過するコリメーター、
(d)透過したX線ビームを、アナライザー結晶の入射角で遮るように置かれたアナライザー結晶、及び
(e)該アナライザー結晶から回折したビームにより、該対象物の画像を検知するように構成された画像検知器
から成るシステム。 - 前記X線管が回転する陽極を含む請求項69に記載のシステム。
- 前記X線管が固定された陽極を含む請求項69に記載のシステム。
- 前記X線管が、タングステンターゲットを含む請求項69に記載のシステム。
- 前記X線管が、前記第一のX線ビームを生成するために、少なくとも30kWの出力を持つようにセットされた請求項69に記載のシステム。
- 前記X線源が、50keV〜70keVの範囲の固有X線エネルギーを有するX線ビームを生成するように構成された請求項69に記載のシステム。
- 対象物の画像を検知する方法であって、
(a)X線管から、第一と第二の固有輝線Kα1及びKα2を持ち、40keV以上のX線エネルギーを持つ、発散性の第一のX線ビームを生成する段階、
(b)該第一のX線ビームを遮るように、対称モノクロメーター結晶を、予め決めた位置に置き、該第一と第二の固有輝線を持つ発散性の第二のX線ビームを選択して生成する段階であって、該モノクロメーター結晶を置くことが、該モノクロメーター結晶の表面を、該第一のX線ビームの該モノクロメーター結晶の表面への入射光路に対して、1度〜40度の間の一定角度で位置させることである、段階、
(c)該第二のX線ビームの第一と第二の固有輝線の光路上に対象物を置いて、モノクロメーターと対象物の間にコリメーターを置き、該対象物を該第二のX線ビームの第一と第二の固有輝線が透過して、該対象物から透過したX線ビームが放射される段階、
(d)該透過したX線ビームを、アナライザー結晶上の入射角に向ける段階、及び
(e)該アナライザー結晶から回折したビームにより、該対象物の画像を検知する段階
から成る方法。 - 前記第一のX線ビームを生成することが、X線管の回転する陽極から第一のX線ビームを生成することである請求項75に記載の方法。
- 前記第一のX線ビームを生成することが、X線管の固定された陽極から第一のX線ビームを生成することである請求項75に記載の方法。
- 前記X線管が、タングステンターゲットを含む請求項75に記載の方法。
- 前記X線管が、前記第一のX線ビームを生成するために、少なくとも50kWの出力を持つようにセットされた請求項75に記載の方法。
- 前記第一のX線ビームを生成することが、50keV〜70keVの範囲の固有X線エネルギーを有するX線ビームを生成することである請求項75に記載の方法。
- 対象物の画像を検知するためのシステムであって、
(a)第一と第二の固有輝線Kα1及びKα2を持ち、40keV以上のX線エネルギーを持つ、発散性の第一のX線ビームを生成するように構成されたX線管、
(b)該第一と第二の固有輝線を持つ発散性の第二のX線ビームが選択され生成されて対象物を透過させるように、該第一のX線ビームを遮るように予め決めた位置に置かれた対称モノクロメーター結晶であって、該モノクロメーター単結晶の表面が、該第一のX線ビームの該モノクロメーター単結晶の表面への入射光路に対して、1度〜40度の間の一定角度で位置する、対称モノクロメーター単結晶、
(c)特性X線Kαl及びKα2が対象物を透過するように、モノクロメーターと対象物の間に設けた特性X線Kαl及びKα2が共に透過するコリメーター、
(d)透過したX線ビームを、アナライザー結晶の入射角で遮るように置かれたアナライザー結晶、及び
(e)該アナライザー結晶から回折したビームにより、該対象物の画像を検知するように構成された画像検知器
から成るシステム。 - 前記X線管が回転する陽極を含む請求項81に記載のシステム。
- 前記X線管が固定された陽極を含む請求項81に記載のシステム。
- 前記X線管が、タングステンターゲットを含む請求項81に記載のシステム。
- 前記X線管が、前記第一のX線ビームを生成するために、少なくとも30kWの出力を持つようにセットされた請求項81に記載のシステム。
- 前記X線源が、50keV〜70keVの範囲の固有X線エネルギーを有するX線ビームを生成するように構成された請求項81に記載のシステム。
- 前記モノクロメーター結晶が[111]の反射のために配置された請求項1に記載の方法。
- 前記アナライザー結晶が[333]の反射のために配置された請求項1に記載の方法。
- 前記アナライザー結晶が[111]の反射のために配置された請求項1に記載の方法。
- 前記第一及び第二のモノクロメーター結晶のうちの少なくとも一つが[111]の反射のために配置された請求項27に記載の方法。
- 前記第一及び第二のモノクロメーター結晶のうちの少なくとも一つがシリコン結晶である請求項27に記載の方法。
- 前記モノクロメーター結晶が[111]の反射のために配置された請求項33に記載のシステム。
- 前記アナライザー結晶が[333]の反射のために配置された請求項33に記載のシステム。
- 前記アナライザー結晶が[111]の反射のために配置された請求項33に記載のシステム。
- 前記第一及び第二のモノクロメーター結晶のうちの少なくとも一つが[111]の反射のために配置された請求項59に記載のシステム。
- 前記第一及び第二のモノクロメーター結晶のうちの少なくとも一つがシリコン結晶である請求項59に記載のシステム。
- 前記対象物が、骨及び軟骨から成る群から選択される請求項1に記載の方法。
- 前記対象物が、骨及び軟骨から成る群から選択される請求項33に記載のシステム。
- 前記対象物が、骨及び軟骨から成る群から選択される請求項63に記載の方法。
- 前記対象物が、骨及び軟骨から成る群から選択される請求項69に記載のシステム。
- 前記対象物が、骨及び軟骨から成る群から選択される請求項75に記載の方法。
- 前記対象物が、骨及び軟骨から成る群から選択される請求項81に記載のシステム。
- 前記第二のX線ビームの光路上に対象物を置くことが、該対象物を第一の正確な光路を通して移動させることから成り、前記対象物の画像を検知することが、検出器を第二の正確な光路を通して移動させることにより、前記アナライザー結晶から回折したビームを該検出器で受信することから成り、該検出器が第二の正確な光路を移動する角速度が、該対象物が第一の正確な光路を移動する角速度と実質的に同じである、請求項1に記載の方法。
- 画像化される対象物が置かれる走査台を含み、該走査台が、該対象物を第一の正確な光路を通して移動させるように、移動可能であり、前記画像検知器が、第二の正確な光路を通して移動することが可能であり、該検出器が第二の正確な光路を移動する角速度が、該対象物が第一の正確な光路を移動する角速度と実質的に同じである、請求項33に記載のシステム。
- 前記第二のX線ビームの光路上に対象物を置くことが、該対象物を第一の正確な光路を通して移動させることから成り、前記対象物の画像を検知することが、検出器を第二の正確な光路を通して移動させることにより、前記アナライザー結晶から回折したビームを該検出器で受信することから成り、該検出器が第二の正確な光路を移動する角速度が、該対象物が第一の正確な光路を移動する角速度と実質的に同じである、請求項63に記載の方法。
- 画像化される対象物が置かれる走査台を含み、該走査台が、該対象物を第一の正確な光路を通して移動させるように、移動可能であり、前記画像検知器が、第二の正確な光路を通して移動することが可能であり、該検出器が第二の正確な光路を移動する角速度が、該対象物が第一の正確な光路を移動する角速度と実質的に同じである、請求項69に記載のシステム。
- 前記第二のX線ビームの第一と第二の固有輝線の光路上に対象物を置くことが、該対象物を第一の正確な光路を通して移動させることから成り、前記対象物の画像を検知することが、検出器を第二の正確な光路を通して移動させることにより、前記アナライザー結晶から回折したビームを該検出器で受信することから成り、該検出器が第二の正確な光路を移動する角速度が、該対象物が第一の正確な光路を移動する角速度と実質的に同じである、請求項75に記載の方法。
- 画像化される対象物が置かれる走査台を含み、該走査台が、該対象物を第一の正確な光路を通して移動させるように、移動可能であり、前記画像検知器が、第二の正確な光路を通して移動することが可能であり、該検出器が第二の正確な光路を移動する角速度が、該対象物が第一の正確な光路を移動する角速度と実質的に同じである、請求項81に記載のシステム。
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