JP5814018B2 - 偏光板の製造方法 - Google Patents
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L0−L≦600 (1)
を満たす偏光板の製造方法を提供する。前記中心間距離Lは、好ましくは下記式(2):
500≦L0−L (2)
を満たす。
偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させたものである。偏光フィルムは通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色してこれを吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、およびホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て製造される。
酢酸セルロース系樹脂フィルムを構成する酢酸セルロース系樹脂は、セルロースの部分または完全酢酸エステル化物であり、たとえばトリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート等が挙げられる。
シクロオレフィン系樹脂フィルムを構成するシクロオレフィン系樹脂は、ノルボルネンやその置換体(以下、これらを総称してノルボルネン系モノマーとも称する)等の脂環式オレフィンから誘導される構成単位を主に含む熱可塑性の樹脂である。ノルボルネンとは、ノルボルナンの1つの炭素−炭素結合が二重結合となった化合物であって、IUPAC命名法によれば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エンと命名されるものである。ノルボルネンの置換体の例としては、ノルボルネンの二重結合位置を1,2−位として、3−置換体、4−置換体、4,5−ジ置換体等を挙げることができ、さらにはジシクロペンタジエンやジメタノオクタヒドロナフタレン等もシクロオレフィン系樹脂を構成するモノマーとすることができる。
偏光フィルムと酢酸セルロース系樹脂フィルムおよびシクロオレフィン系樹脂フィルムとの貼合に用いる接着剤としては、水系接着剤(水を溶媒とする接着剤)、有機溶媒系接着剤、ホットメルト系接着剤、無溶剤型接着剤等が挙げられる。水系接着剤としては、たとえばポリビニルアルコール系樹脂水溶液、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤、有機溶媒系接着剤としては、たとえば二液型ウレタン系接着剤、無溶剤型接着剤としては、たとえば一液型ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤が挙げられる。中でも水系接着剤、とりわけポリビニルアルコール系樹脂水溶液が好ましく用いられる。
次に、図面を参照しながら本発明の偏光板の製造方法について詳細に説明する。図1は、本発明の偏光板の製造方法およびそれに好適に用いられる製造装置の一例を示す概略側面図である。図中の直線矢印はフィルムの搬送方向(流れ方向)を意味し、曲線矢印はロールの回転方向を意味する。
L0−L≦600 (1)
を満たすように設定される。基準中心間距離L0とは、図3に示されるように、貼合ロール20,21間に挟んだ厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム50に対して、貼合ロールの軸方向と直交する方向(すなわち、上記フィルム積層体の搬送方向と同じ方向)に100N/mの張力を印加した場合においてもトリアセチルセルロースフィルム50が移動することなくその位置を維持する貼合ロール20,21の中心間距離の最大値〔μm〕である。
(1)偏光フィルムの作製
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上であるポリビニルアルコールからなる厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを、乾式で約5倍に一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、60℃の純水に1分間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.05/5/100の水溶液に28℃で60秒間浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が10.5/7.5/100の水溶液に72℃で300秒間浸漬した。引き続き10℃の純水で5秒間洗浄した後、400Nの張力で保持した状態で、40℃で75秒、ついで70℃で30秒乾燥し、ヨウ素が吸着配向された厚み28μmの偏光フィルム1を得た。
100部重量部の水に、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール〔日本合成化学工業(株)製「ゴーセファイマーZ−200」〕4重量部、グリオキシル酸ナトリウム〔日本合成化学工業(株)製「SPM−01」〕4重量部を溶解させて、水系接着剤Aを調製した。また、100重量部の水に、上記と同じアセトアセチル基変性ポリビニルアルコール2重量部、上記と同じグリオキシル酸ナトリウム2重量部を溶解させて、水系接着剤Bを調製した。
図1に示される偏光板製造装置と同様の装置を用意した。貼合ロール20,21は、直径243mm、長さ1300mmの円筒状のゴムロールであり、JIS K 6301に準拠したスプリング式硬さ試験機(TECLOCK社製「TYPE A DUROMETER GSD−719S」)を用いて測定した貼合ロール20,21の硬度は、JISショアCスケールで約72である。
長尺の偏光フィルム1を、344N/mの張力をかけた状態で連続的に搬送するとともに、一方の側から、ケン化処理を施した、トリアセチルセルロースからなる厚み40μmの酢酸セルロース系樹脂フィルム2〔コニカミノルタオプト(株)製「KC4UY」〕を供給し、他方の側から、コロナ放電処理を施した、厚み32μmのシクロオレフィン系樹脂フィルム3〔日本ゼオン(株)から販売されている「ゼオノアフィルム ZD12−141158−A1330」〕を供給した。第1の塗工装置10として兵神装置株式会社製のモーノポンプを用い、酢酸セルロース系樹脂フィルム2の片面に水系接着剤Aを塗工するとともに、第2の塗工装置12として上記と同じモーノポンプを用い、シクロオレフィン系樹脂フィルム3の片面に水系接着剤Bを塗工し、偏光フィルム1の一方の面に酢酸セルロース系樹脂フィルム2を、他方の面にシクロオレフィン系樹脂フィルム3を、それぞれ接着剤層を介して重ね合わせ、中心間距離L〔μm〕を有して対向配置された貼合ロール20,21間を通してフィルム積層体を挟圧した。本実施例において(L0−L)は580μmとした。
貼合ロール20,21として、JISショアCスケールでの硬度が約80であるゴムロールを用い、(L0−L)を600μmとしたこと以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
貼合ロール20,21として、JISショアCスケールでの硬度が約80であるゴムロールを用い、(L0−L)を700μmとしたこと以外は実施例1と同様にして偏光板を作製した。
(a)密着力(接着強度)評価試験
偏光板を、偏光フィルムの吸収軸が長辺と平行になるように100mm×25mmのサイズに切り出し、評価用サンプルとした。評価用サンプルを、その位相差フィルム側でアクリル系粘着剤を介してガラス板に貼合した後、オートクレーブ中、温度50℃、圧力5MPaの条件下で20分間加圧処理を行ない、引き続き温度23℃、相対湿度60%の雰囲気下で1日放置した。その後、ガラス板に貼合された評価用サンプルの偏光フィルムと位相差フィルムとの界面に評価用サンプルの角部からカッターの刃を入れ、偏光フィルムと位相差フィルムとの界面で90°方向に、剥離速度200mm/minで剥離する試験を行なった。このときの剥離強度(密着力)〔N/25mm〕を、(株)島津製作所製の「オートグラフ ASG−100D」を用いて測定した。結果を表1に示す。
偏光板を、偏光フィルムの吸収軸が長辺と平行になるように500mm×400mmのサイズに切り出し、評価用サンプル60とした。評価用サンプル60を、図4に示すように、その位相差フィルム側でアクリル系粘着剤を介して、大栄科学精器製作所製の「平面摩耗試験機 PA−2A」の可動ステージ70上に、支柱で固定された重石90(質量464g)が接触する面80に対して評価用サンプル60の短辺が反時計周りに約45°傾くように、かつ試験時に評価用サンプル60の角部が重石90に接触するよう貼合した。ついで、可動ステージ70を80rpmの速度で10回往復運動させ、評価用サンプル60の角部に衝撃を加えた。その後、当該角部にニチバン製のセロハンテープを貼着し、真上方向(評価用サンプル面の垂線方向)に引っ張り、偏光フィルムと位相差フィルムとの界面での剥離の有無を確認した。上記試験を評価数N=10で行ない、下記式:
剥離割合=(剥離の発生した数)/10
に基づき剥離割合を算出した。結果を表1に示す。
Claims (7)
- ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムを連続的に搬送するとともに、酢酸セルロース系樹脂フィルムおよびシクロオレフィン系樹脂フィルムを供給する工程と、
前記偏光フィルムの一方の面に前記酢酸セルロース系樹脂フィルムを、他方の面に前記シクロオレフィン系樹脂フィルムを、それぞれ接着剤層を介して重ね合わせ、このフィルム積層体を、中心間距離L〔μm〕を有して対向配置された一対の貼合ロール間を通過させることにより挟圧する工程と、
を備え、
前記一対の貼合ロール間に挟んだ厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルムに対して、貼合ロールの軸方向と直交する方向に100N/mの張力を印加した場合においても前記トリアセチルセルロースフィルムが移動することなくその位置を維持する貼合ロール中心間距離の最大値を基準中心間距離L0〔μm〕とするとき、前記中心間距離Lが下記式(1):
L0−L≦600 (1)
を満たす偏光板の製造方法。 - 前記中心間距離Lが下記式(2):
500≦L0−L (2)
を満たす請求項1に記載の偏光板の製造方法。 - 前記偏光フィルムの厚みが5〜40μmであり、前記酢酸セルロース系樹脂フィルムの厚みが10〜50μmであり、前記シクロオレフィン系樹脂フィルムの厚みが10〜50μmである請求項1または2に記載の偏光板の製造方法。
- 前記一対の貼合ロールが、JISショアCスケールで70〜80の硬度を有する弾性ロールである請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
- 前記偏光フィルムの他方の面に前記シクロオレフィン系樹脂フィルムを水系接着剤からなる接着剤層を介して重ね合わせる請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
- 前記偏光フィルムの一方の面に前記酢酸セルロース系樹脂フィルムを水系接着剤からなる接着剤層を介して重ね合わせ、前記偏光フィルムの他方の面に前記シクロオレフィン系樹脂フィルムを水系接着剤からなる接着剤層を介して重ね合わせる請求項1〜5のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
- 前記シクロオレフィン系樹脂フィルムが延伸処理されたフィルムである請求項1〜6のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
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