JP5812557B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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本発明は、路線バス等の車両に搭載される車両用空気調和装置に関するものである。
路線バス等の車両に搭載される車両用空気調和装置としては、例えば、特許文献1に開示された構成を有するものがある。
特開2001−1745号公報
路線バス等の車両では、コンプレッサを駆動する駆動源(車両の走行用のメインエンジンあるいは空気調和装置専用のサブエンジン等)が収められるエンジンルームのスペースが狭く、オイルセパレータを搭載することができないため、コンデンサ内にオイル(潤滑油)が浸入して、冷房能力および冷房効率が低下してしまうといった問題点があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、コンデンサ内へのオイルの浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる車両用空気調和装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
本発明による車両用空気調和装置は、冷媒を圧縮するコンプレッサと、前記コンプレッサから吐出された高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて車外の空気に放熱するコンデンサを備えたコンデンサユニットと、内部を通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にする膨張弁と、前記膨張弁を通過した低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて、車内の空気から熱を奪うエバポレータを備えたエバポレータユニットとを具備した車両用空気調和装置であって、前記コンデンサユニット内で、かつ、前記コンデンサの上流側にオイルセパレータが内蔵され、前記コンデンサユニットと前記エバポレータユニットとが隣接して配置されているとともに、前記オイルセパレータに接続された油戻し管が、前記エバポレータの出口近傍に位置する冷媒戻り管に接続されており、前記オイルセパレータで分離されたオイルは、前記エバポレータから流出直後の温度の低いガス冷媒に対して供給される
このような車両用空気調和装置によれば、例えば、車両の屋根の上に設置されるコンデンサユニット内にオイルセパレータが内蔵されているので、コンプレッサを駆動する駆動源が収められたエンジンルームのスペースに関係なくオイルセパレータを搭載することができて、コンデンサ内へのオイル(潤滑油)の浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
また、このような車両用空気調和装置によれば、コンデンサユニットとエバポレータユニットとが隣接して配置されており、油戻し管の長さが最小限となるので、装置全体の重量を軽減させることができるとともに、架装工数を削減することができて、製造コストの低減化を図ることができる。
本発明による車両用空気調和装置は、冷媒を圧縮するコンプレッサと、前記コンプレッサから吐出された高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて車外の空気に放熱するコンデンサを備えたコンデンサユニットと、内部を通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にする膨張弁と、前記膨張弁を通過した低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて、車内の空気から熱を奪うエバポレータを備えたエバポレータユニットとを具備した車両用空気調和装置であって、前記エバポレータユニット内で、かつ、前記コンデンサの上流側にオイルセパレータが内蔵され、前記オイルセパレータに接続された油戻し管が、前記エバポレータの出口近傍に位置する冷媒戻り管に接続されており、前記オイルセパレータで分離されたオイルは、前記エバポレータから流出直後の温度の低いガス冷媒に対して供給される
このような車両用空気調和装置によれば、例えば、車両の後方で、かつ、コンプレッサを駆動する駆動源が収められたエンジンルームの上方に設置されるエバポレータユニット内にオイルセパレータが内蔵されているので、コンプレッサを駆動する駆動源が収められたエンジンルームのスペースに関係なくオイルセパレータを搭載することができて、コンデンサ内へのオイル(潤滑油)の浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
また、このような車両用空気調和装置によれば、エバポレータユニット内にオイルセパレータが内蔵されており、油戻し管の長さが最小限となるので、装置全体の重量を軽減させることができるとともに、架装工数を削減することができて、製造コストの低減化を図ることができる。
本発明による車両用空気調和装置は、冷媒を圧縮するコンプレッサと、前記コンプレッサから吐出された高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて車外の空気に放熱するコンデンサを備えたコンデンサユニットと、内部を通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にする膨張弁と、前記膨張弁を通過した低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて、車内の空気から熱を奪うエバポレータを備えたエバポレータユニットとを具備した車両用空気調和装置であって、前記エバポレータユニット内で、かつ、前記コンデンサの上流側にオイルセパレータが内蔵され、前記コンデンサユニットと前記エバポレータユニットとが隣接して配置されているとともに、前記オイルセパレータに接続された油戻し管が、冷媒戻り管に沿って平行に配置された後、冷媒戻り管に接続されている。
このような車両用空気調和装置によれば、例えば、車両の屋根の上に設置されるコンデンサユニット内にオイルセパレータが内蔵されているので、コンプレッサを駆動する駆動源が収められたエンジンルームのスペースに関係なくオイルセパレータを搭載することができて、コンデンサ内へのオイル(潤滑油)の浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
また、このような車両用空気調和装置によれば、冷媒戻り管の内壁面にオイルが付着することによる圧力損失を低減させることができるので、コンプレッサの能力低下を防止することができ、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
さらに、このような車両用空気調和装置によれば、温度の下がったオイルがコンプレッサの内部に吸入されていくこととなるので、コンプレッサ内において冷媒とのオイルとの間の熱の移動が少なくなり、断熱圧縮に近づいて、圧縮効率を向上させることができる。
本発明による車両用空気調和装置は、冷媒を圧縮するコンプレッサと、前記コンプレッサから吐出された高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて車外の空気に放熱するコンデンサを備えたコンデンサユニットと、内部を通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にする膨張弁と、前記膨張弁を通過した低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて、車内の空気から熱を奪うエバポレータを備えたエバポレータユニットとを具備した車両用空気調和装置であって、前記エバポレータユニット内で、かつ、前記コンデンサの上流側にオイルセパレータが内蔵され、前記コンデンサユニットと前記エバポレータユニットとが隣接して配置されているとともに、前記オイルセパレータに接続された油戻し管が、冷媒戻り管に沿って平行に配置された後、冷媒戻り管に接続されている。
このような車両用空気調和装置によれば、例えば、車両の後方で、かつ、コンプレッサを駆動する駆動源が収められたエンジンルームの上方に設置されるエバポレータユニット内にオイルセパレータが内蔵されているので、コンプレッサを駆動する駆動源が収められたエンジンルームのスペースに関係なくオイルセパレータを搭載することができて、コンデンサ内へのオイル(潤滑油)の浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
また、このような車両用空気調和装置によれば、冷媒戻り管の内壁面にオイルが付着することによる圧力損失を低減させることができるので、コンプレッサの能力低下を防止することができ、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
さらに、このような車両用空気調和装置によれば、温度の下がったオイルがコンプレッサの内部に吸入されていくこととなるので、コンプレッサ内において冷媒とのオイルとの間の熱の移動が少なくなり、断熱圧縮に近づいて、圧縮効率を向上させることができる。
上記車両用空気調和装置において、前記エバポレータの近傍にリヒート熱交換器が隣接配置されているとともに、前記油戻し管の一部が、前記リヒート熱交換器の内部を通過するように構成されているとさらに好適である。
このような車両用空気調和装置によれば、温かいオイルがリヒート熱交換器の内部を通過することとなるので、エバポレータを通過した空気(あるいは通過する空気)を温めることができて、エバポレータを通過した空気(あるいは通過する空気)の除湿を行うことができるようになる。
本発明による車両は、上記車両用空気調和装置を備えている。
このような車両によれば、車室内の冷房が効率良く行われることとなるので、車両の燃費を向上させることができる。
本発明による車両用空気調和装置によれば、コンデンサ内へのオイルの浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができるという効果を奏する。
以下、本発明に係る車両用空気調和装置の第1実施形態を、図1および図2を参照しながら説明する。図1は本実施形態における車両用空気調和装置10を搭載した車両(例えば、路線バス)1の概略全体斜視図、図2は本実施形態における車両用空気調和装置10の概略構成図である。
車両用空気調和装置10は、コンプレッサ(圧縮機)11と、コンデンサユニット12と、膨張弁13と、エバポレータユニット14とを主たる要素として構成されたものである。
なお、図1において符号1aはフロントガラス、符号1bは運転手の乗降用のドアである。
コンプレッサ11は、低温・低圧のガス状冷媒を圧縮して高温・高圧のガス状冷媒とするものであり、Vベルト15等を介して車両1の走行用の駆動源(メインエンジン)16(あるいは空気調和装置専用の駆動源(サブエンジン))により駆動されるようになっている。
図1に示すように、コンデンサユニット12は、車両1の前方に位置する屋根Rの上に設置されているとともに、コンデンサ(室外熱交換器)17(図2参照)と、コンデンサファン18とを備えている。
コンデンサ17は、車両1の前方中央部に配置されているとともに、コンプレッサ11から吐出された高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて車外の空気(外気)に放熱する機能を備えた平箱状(直方体状)の構造物である。
コンデンサファン18は、コンデンサ17の吸い込み風量を増加させるためのものであり、コンデンサ17の両側方で、かつ、下流側近傍に配置されており、コンデンサファン18の作動により、コンデンサ17内におけるガス冷媒の液化がより促進されることとなる。
コンプレッサ11とコンデンサ17とは、冷媒供給管19を介して接続されており、コンプレッサ11で圧縮された高温・高圧のガス状冷媒は、この冷媒供給管19を通ってコンデンサ17に供給されるようになっている。また、コンデンサユニット12の内部で、かつ、コンデンサ17の上流側に位置する冷媒供給管19には、コンプレッサ11から吐出されたガス状冷媒中からオイル(潤滑油)を分離するオイルセパレータ(油分離器)20が設けられている。そして、このオイルセパレータ20で分離されたオイルは、油戻し管(例えば、外径9.52mmの配管)21を介してエバポレータ22(本実施形態では車両1の右側部に配置されたエバポレータ22)の出口近傍に位置する冷媒戻り管(例えば、外径31.75mmの配管)23に戻されるようになっている。
なお、冷媒供給管19は、例えば、車室24の天井部分の右側部に、車両1の前後方向に沿うようにして設けられている。
図1に示すように、エバポレータユニット14は、コンデンサファン18よりも車両1の幅方向中心側に位置する車室24の天井部分で、かつ、車両1の左側部および右側部にそれぞれ一つずつ設置されている。各エバポレータユニット14はそれぞれ、エバポレータ(室内熱交換器)22(図2参照)と、図示しない冷風送風機とを備えるとともに、図示しないクーラーダクト内に納められている。
エバポレータ22は、膨張弁を通過した低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて、車内の空気(内気)から熱を奪う機能を備えた平箱状(直方体状)の構造物である。
冷風送風機は、電動機により回転されるファンを有するシロッコファン等の回転型送風機であり、冷風送風機の吐出ダクトは、クーラダクトに開口している。
クーラーダクトは、車室24の天井部分の両側部(左側部および右側部)に、車両1の前後方向に沿うようにして設けられており、各クーラダクトには、車室24の中央通路上方部分に向って横方向に冷風を吹出す多数の吹出口(図示せず)と、乗客の座席に向って下向きに冷風を吹出す多数の吹出口(図示せず)とが設けられている。
図2に示すように、コンデンサ17とエバポレータ22とは、冷媒配管25を介して接続されている。また、コンデンサユニット12の内部で、かつ、コンデンサ17の下流側に位置する冷媒配管25には、コンデンサ17で凝縮液化された液状冷媒を一時溜めておくレシーバ(受液器)26が設けられている。そして、エバポレータユニット14の内部で、かつ、エバポレータ22の上流側に位置する冷媒配管25には、その内部を通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にする膨張弁13が設けられている。
一方、図1および図2に示すように、エバポレータ22とコンプレッサ11とは、冷媒戻り管23を介して接続されており、エバポレータ22で蒸発気化した低温・低圧のガス状冷媒は、冷媒戻り管23を通ってコンプレッサ11に戻されるようになっている。
なお、冷媒戻り管23は、例えば、車室24の天井部分の左側部に、車両1の前後方向に沿うようにして設けられている。
本実施形態による車両用空気調和装置10によれば、車両1の屋根Rの上に設置されるコンデンサユニット12内にオイルセパレータ20が内蔵されているので、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームのスペースに関係なくオイルセパレータ20を搭載することができて、コンデンサ17内へのオイル(潤滑油)の浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
また、コンデンサユニット12とエバポレータユニット14とが隣接して配置されており、油戻し管21の長さが最小限となるので、装置全体の重量を軽減させることができるとともに、架装工数を削減することができて、製造コストの低減化を図ることができる。
本実施形態による車両用空気調和装置10を搭載した車両1によれば、車室24内の冷房が効率良く行われることとなるので、車両1の燃費を向上させることができる。
本発明に係る車両用空気調和装置の第2実施形態を、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態における車両用空気調和装置30を搭載した車両(例えば、路線バス)2の概略全体斜視図である。
図3に示すように、本実施形態における車両用空気調和装置30は、コンデンサユニット12およびエバポレータユニット14の代わりに一体型ユニット31が設けられているという点で前述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付している。
一体型ユニット31は、第1実施形態のところで説明したコンデンサユニット12とエバポレータユニット14とが一体化されたものであり、車両2の後方で、かつ、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームの上方に配置されている。
本実施形態による車両用空気調和装置30によれば、車両2の後方で、かつ、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームの上方に設置される一体型ユニット31内にオイルセパレータ20が内蔵されているので、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームのスペースに関係なくオイルセパレータ20を搭載することができて、コンデンサ17内へのオイル(潤滑油)の浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
また、コンデンサユニット12とエバポレータユニット14とが隣接して配置されており、油戻し管21の長さが最小限となるので、装置全体の重量を軽減させることができるとともに、架装工数を削減することができて、製造コストの低減化を図ることができる。
本実施形態による車両用空気調和装置30を搭載した車両2によれば、車室24内の冷房が効率良く行われることとなるので、車両2の燃費を向上させることができる。
本発明に係る車両用空気調和装置の第3実施形態を、図4および図5を参照しながら説明する。図4は本実施形態における車両用空気調和装置40を搭載した車両(例えば、路線バス)3の概略全体斜視図、図5は本実施形態における車両用空気調和装置40の概略構成図である。
図4に示すように、本実施形態における車両用空気調和装置40は、エバポレータユニット14が、車両3の後方で、かつ、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームの上方に配置されているという点で前述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付している。
図5に示すように、エバポレータユニット14の内部には、オイルセパレータ20が設けられており、このオイルセパレータ20で分離されたオイルは、油戻し管21を介してエバポレータ22の出口近傍に位置する冷媒戻り管23に戻されるようになっている。
本実施形態による車両用空気調和装置40によれば、車両3の後方で、かつ、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームの上方に設置されるエバポレータユニット14内にオイルセパレータ20が内蔵されているので、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームのスペースに関係なくオイルセパレータ20を搭載することができて、コンデンサ17内へのオイル(潤滑油)の浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
また、エバポレータユニット14内にオイルセパレータ20が内蔵されており、油戻し管21の長さが最小限となるので、装置全体の重量を軽減させることができるとともに、架装工数を削減することができて、製造コストの低減化を図ることができる。
本実施形態による車両用空気調和装置40を搭載した車両3によれば、車室24内の冷房が効率良く行われることとなるので、車両3の燃費を向上させることができる。
本発明に係る車両用空気調和装置の第4実施形態を、図6を参照しながら説明する。図6は本実施形態における車両用空気調和装置50を搭載した車両(例えば、路線バス)4の概略全体斜視図である。
図6に示すように、本実施形態における車両用空気調和装置50は、コンデンサユニット12が、車両4の後方で、かつ、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームの側方(本実施形態では右側方)に配置されているという点で前述した第3実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第3実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第3実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付している。
本実施形態による車両用空気調和装置50によれば、車両4の後方で、かつ、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームの上方に設置されるエバポレータユニット14内にオイルセパレータ20が内蔵されているので、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームのスペースに関係なくオイルセパレータ20を搭載することができて、コンデンサ17内へのオイル(潤滑油)の浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
また、エバポレータユニット14内にオイルセパレータ20が内蔵されており、油戻し管21の長さが最小限となるので、装置全体の重量を軽減させることができるとともに、架装工数を削減することができて、製造コストの低減化を図ることができる。
本実施形態による車両用空気調和装置50を搭載した車両4によれば、車室24内の冷房が効率良く行われることとなるので、車両4の燃費を向上させることができる。
本発明に係る車両用空気調和装置の第5実施形態を、図7および図8を参照しながら説明する。図7は本実施形態における車両用空気調和装置60を搭載した車両(例えば、路線バス)5の概略全体斜視図、図8は本実施形態における車両用空気調和装置60の概略構成図である。
図7および図8に示すように、本実施形態における車両用空気調和装置60は、油戻し管21が冷媒戻り管23に沿って平行に配置されているという点で前述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付している。
油戻し管21は、エバポレータユニット14のエバポレータ22(本実施形態では車両5の右側部に配置されたエバポレータ22)の出口近傍からコンプレッサ11の入口近傍まで、冷媒戻り管23に沿って隣接配置されており、油戻し管21の内部を通過するオイルと、冷媒戻り管23の内部を通過する冷媒との間で熱交換が行われて、温度の下がったオイルがコンプレッサ11の入口側(吸入側)に戻されるようになっている。
本実施形態による車両用空気調和装置60によれば、車両5の後方で、かつ、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームの上方に設置されるエバポレータユニット14内にオイルセパレータ20が内蔵されているので、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームのスペースに関係なくオイルセパレータ20を搭載することができて、コンデンサ17内へのオイル(潤滑油)の浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
また、冷媒戻り管23の内壁面にオイルが付着することによる圧力損失を低減させることができるので、コンプレッサ11の能力低下を防止することができ、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
さらに、温度の下がったオイルがコンプレッサ11の内部に吸入されていくこととなるので、コンプレッサ11内において冷媒とのオイルとの間の熱の移動が少なくなり、断熱圧縮に近づいて、圧縮効率を向上させることができる。
本実施形態による車両用空気調和装置60を搭載した車両5によれば、車室24内の冷房が効率良く行われることとなるので、車両5の燃費を向上させることができる。
本発明に係る車両用空気調和装置の第6実施形態を、図9を参照しながら説明する。図9は本実施形態における車両用空気調和装置70を搭載した車両(例えば、路線バス)6の概略全体斜視図である。
図9に示すように、本実施形態における車両用空気調和装置70は、油戻し管21が冷媒戻り管23に沿って平行に配置されているという点で前述した第2実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第2実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第2実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付している。
油戻し管21は、エバポレータユニット14のエバポレータ22の出口近傍からコンプレッサ11の入口近傍まで、冷媒戻り管23に沿って隣接配置されており、油戻し管21の内部を通過するオイルと、冷媒戻り管23の内部を通過する冷媒との間で熱交換が行われて、温度の下がったオイルがコンプレッサ11の入口側(吸入側)に戻されるようになっている。
本実施形態による車両用空気調和装置70によれば、車両6の後方で、かつ、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームの上方に設置される一体型ユニット31内にオイルセパレータ20が内蔵されているので、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームのスペースに関係なくオイルセパレータ20を搭載することができて、コンデンサ17内へのオイル(潤滑油)の浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
また、冷媒戻り管23の内壁面にオイルが付着することによる圧力損失を低減させることができるので、コンプレッサ11の能力低下を防止することができ、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
さらに、温度の下がったオイルがコンプレッサ11の内部に吸入されていくこととなるので、コンプレッサ11内において冷媒とのオイルとの間の熱の移動が少なくなり、断熱圧縮に近づいて、圧縮効率を向上させることができる。
本実施形態による車両用空気調和装置70を搭載した車両6によれば、車室24内の冷房が効率良く行われることとなるので、車両6の燃費を向上させることができる。
本発明に係る車両用空気調和装置の第7実施形態を、図10を参照しながら説明する。図10は本実施形態における車両用空気調和装置80の概略構成図である。
図10に示すように、本実施形態における車両用空気調和装置80は、エバポレータ22の近傍にリヒート(再熱)熱交換器81が隣接配置されているとともに、このリヒート熱交換器81の内部をオイルセパレータ20で分離されたオイルが通過するように構成されているという点で前述した実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付している。
リヒート熱交換器81は、エバポレータ22の近傍に隣接配置された熱交換器であり、その内部を油戻し管21の一部が通過するようになっている。そして、この油戻し管21の内部を通過する温かいオイルにより、エバポレータ22を通過した空気(あるいは通過する空気)が温められるようになっている。
また、このリヒート熱交換器81の下流側に位置する油戻し管21には、可変絞り82が、上流側に位置する油戻し管21には、電磁弁83が設けられている。
さらに、油戻し管21には、リヒート熱交換器81をバイパスするバイパス管84が接続されているとともに、このバイパス管84の途中には、電磁弁85が設けられている。
なお、可変絞り82は、電磁弁83を閉じ、電磁弁85を開ける時に全開となるように制御され、これにより、リヒート熱交換器81の内部に付着したオイルが、電磁弁82および冷媒戻り管23を介してコンプレッサ11に回収されるようになっている。
本実施形態による車両用空気調和装置80によれば、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルーム以外の場所にオイルセパレータ20が設置されているので、コンプレッサ11を駆動する駆動源が収められたエンジンルームのスペースに関係なくオイルセパレータ20を搭載することができて、コンデンサ17内へのオイル(潤滑油)の浸入を防止することができるとともに、冷房能力および冷房効率を向上させることができる。
また、電磁弁83を開くことにより温かいオイルがリヒート熱交換器81の内部を通過することとなるので、エバポレータ22を通過した空気(あるいは通過する空気)を温めることができて、エバポレータ22を通過した空気(あるいは通過する空気)の除湿を行うことができるようになる。
本実施形態による車両用空気調和装置80を搭載した車両によれば、車室24内の冷房が効率良く行われることとなるので、車両の燃費を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用空気調和装置を搭載した車両の概略全体斜視図である。 図1に示す車両用空気調和装置の概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用空気調和装置を搭載した車両の概略全体斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る車両用空気調和装置を搭載した車両の概略全体斜視図である。 図4に示す車両用空気調和装置の概略構成図である。 本発明の第3実施形態に係る車両用空気調和装置を搭載した車両の概略全体斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る車両用空気調和装置を搭載した車両の概略全体斜視図である。 図7に示す車両用空気調和装置の概略構成図である。 本発明の第5実施形態に係る車両用空気調和装置を搭載した車両の概略全体斜視図である。 本発明の第6実施形態に係る車両用空気調和装置の概略構成図である。
符号の説明
1 車両
2 車両
3 車両
4 車両
5 車両
6 車両
10 車両用空気調和装置
11 コンプレッサ(圧縮機)
12 コンデンサユニット
13 膨張弁
14 エバポレータユニット
17 コンデンサ
20 オイルセパレータ
21 油戻し管
22 エバポレータ
23 冷媒戻り管
30 車両用空気調和装置
40 車両用空気調和装置
50 車両用空気調和装置
60 車両用空気調和装置
70 車両用空気調和装置
80 車両用空気調和装置
81 リヒート熱交換器

Claims (6)

  1. 冷媒を圧縮するコンプレッサと、
    前記コンプレッサから吐出された高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて車外の空気に放熱するコンデンサを備えたコンデンサユニットと、
    内部を通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にする膨張弁と、
    前記膨張弁を通過した低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて、車内の空気から熱を奪うエバポレータを備えたエバポレータユニットとを具備した車両用空気調和装置であって、
    前記コンデンサユニット内で、かつ、前記コンデンサの上流側にオイルセパレータが内蔵され、
    前記コンプレッサが、前記コンプレッサを駆動する駆動源が収められたエンジンルームに設置されるとともに、前記コンデンサユニットと前記エバポレータユニットとが前記エンジンルーム以外に配置され、
    前記コンデンサユニットと前記エバポレータユニットとが隣接して配置されているとともに、前記オイルセパレータに接続された油戻し管が、前記エバポレータの出口近傍に位置する冷媒戻り管に接続されており、
    前記オイルセパレータで分離されたオイルは、前記エバポレータから流出直後の温度の低いガス冷媒に対して供給されることを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 冷媒を圧縮するコンプレッサと、
    前記コンプレッサから吐出された高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて車外の空気に放熱するコンデンサを備えたコンデンサユニットと、
    内部を通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にする膨張弁と、
    前記膨張弁を通過した低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて、車内の空気から熱を奪うエバポレータを備えたエバポレータユニットとを具備した車両用空気調和装置であって、
    前記エバポレータユニット内で、かつ、前記コンデンサの上流側にオイルセパレータが内蔵され、
    前記コンプレッサが、前記コンプレッサを駆動する駆動源が収められたエンジンルームに設置され、
    前記エバポレータユニットが、前記エンジンルームの上方に設置されているとともに、前記オイルセパレータに接続された油戻し管が、前記エバポレータの出口近傍に位置する冷媒戻り管に接続されており、
    前記オイルセパレータで分離されたオイルは、前記エバポレータから流出直後の温度の低いガス冷媒に対して供給されることを特徴とする車両用空気調和装置。
  3. 前記エバポレータの近傍にリヒート熱交換器が隣接配置されているとともに、前記油戻し管の一部が、前記リヒート熱交換器の内部を通過するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用空気調和装置。
  4. 冷媒を圧縮するコンプレッサと、
    前記コンプレッサから吐出された高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて車外の空気に放熱するコンデンサを備えたコンデンサユニットと、
    内部を通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にする膨張弁と、
    前記膨張弁を通過した低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて、車内の空気から熱を奪うエバポレータを備えたエバポレータユニットとを具備した車両用空気調和装置であって、
    前記コンデンサユニット内で、かつ、前記コンデンサの上流側にオイルセパレータが内蔵され、
    前記コンデンサユニットと前記エバポレータユニットとが隣接して配置されているとともに、前記オイルセパレータに接続された油戻し管が、前記エバポレータの出口近傍に位置する冷媒戻り管に接続されており、
    前記オイルセパレータで分離されたオイルは、前記エバポレータから流出直後の温度の低いガス冷媒に対して供給され、
    前記エバポレータの近傍にリヒート熱交換器が隣接配置されているとともに、前記油戻し管の一部が、前記リヒート熱交換器の内部を通過するように構成されていることを特徴とする車両用空気調和装置。
  5. 冷媒を圧縮するコンプレッサと、
    前記コンプレッサから吐出された高温高圧のガス冷媒を凝縮液化させて車外の空気に放熱するコンデンサを備えたコンデンサユニットと、
    内部を通過する冷媒を減圧・膨張させて低温・低圧の冷媒にする膨張弁と、
    前記膨張弁を通過した低温低圧の液冷媒を蒸発気化させて、車内の空気から熱を奪うエバポレータを備えたエバポレータユニットとを具備した車両用空気調和装置であって、
    前記エバポレータユニット内で、かつ、前記コンデンサの上流側にオイルセパレータが内蔵され、
    前記オイルセパレータに接続された油戻し管が、前記エバポレータの出口近傍に位置する冷媒戻り管に接続されており、
    前記オイルセパレータで分離されたオイルは、前記エバポレータから流出直後の温度の低いガス冷媒に対して供給され、
    前記エバポレータの近傍にリヒート熱交換器が隣接配置されているとともに、前記油戻し管の一部が、前記リヒート熱交換器の内部を通過するように構成されていることを特徴とする車両用空気調和装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用空気調和装置を備えてなることを特徴とする車両。
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