JP5811606B2 - プロジェクター、プロジェクションシステム、プロジェクターの制御方法、及び、プログラム - Google Patents
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Description
本発明は、上述した課題に鑑み、例えばスクリーンの収納時または展開時のように、投射面のサイズが変化する場合であっても、違和感なく画像を投射可能なプロジェクター、プロジェクションシステム、プロジェクターの制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明によれば、投射領域のサイズが所定のサイズより小さい場合に、所定のサイズの投射領域に画像全体を投射する際の倍率で画像の一部を投射するので、例えば収納式スクリーンの収納時または展開時のように、投射面の投射領域のサイズが変化する場合であっても、変化する投射領域に対応した画像を投射できる。また、投射領域のサイズが変化しても投射倍率が変化しないため、見る人に違和感を抱かせないように画像を投射できる。
本発明によれば、例えば収納式スクリーンの展開が完了している場合など、投射領域が所定のサイズに達している場合は、設定操作等を要することなく画像全体を投射できる。
本発明によれば、変調された光について倍率の変更等を行うことなく、投射領域のサイズが変化しているときのサイズに合わせて画像の一部を投射できる。
本発明によれば、投射面に特別な構成を設けることなく、投射面の投射領域のサイズが変化しているときのサイズをプロジェクターが容易に検出できる。
本発明によれば、投射面側の装置を利用して、投射領域のサイズが変化しているときのサイズを容易に特定できる。
また、本発明のプロジェクターにおいて、矩形の前記画像を矩形の前記投射領域に投射する場合に、前記投射制御手段は、前記画像の一辺が前記投射領域の一辺に一致するように前記投射手段に投射させる構成としてもよい。この場合、投射領域の端と画像の端が一致して投射されるので、例えば投射領域のサイズが経時的に変化する場合に画像が投射領域の端から離れないため画像の変化が抑えられる。このため、投射領域のサイズに合わせて投射する画像を調整するとともに、投射領域のサイズが変化した場合の画像の変化の煩わしさを解消できる。
本発明によれば、プロジェクターが投射領域のサイズが変化しているときのサイズを容易に特定することができ、この投射領域のサイズが変化しているときのサイズが所定のサイズより小さい場合には、所定のサイズの投射領域に画像全体を投射する際の倍率で画像の一部を投射領域のサイズの変化に対応して投射するので、例えば収納式スクリーンの収納時または展開時のように、投射面の投射領域のサイズが変化する場合であっても、変化する投射領域に画像を投射できる。また、投射領域のサイズが変化しても投射倍率が変化しないため、見る人の違和感を想起させずに画像を投射できる。
本発明の制御方法を実行することにより、投射領域のサイズが変化しているときのサイズが所定のサイズより小さい場合に、所定のサイズの投射領域に画像全体を投射する際の倍率で画像の一部を前記投射領域のサイズの変化に対応して投射するので、例えば収納式スクリーンの収納時または展開時のように、投射面の投射領域のサイズが変化する場合であっても、変化する投射領域に画像を投射できる。また、投射領域のサイズが変化しても投射倍率が変化しないため、見る人に違和感を抱かせないように画像を投射できる。
本発明のプログラムを実行することにより、投射領域のサイズが変化しているときのサイズが所定のサイズより小さい場合に、所定のサイズの投射領域に画像全体を投射する際の倍率で画像の一部を前記投射領域のサイズの変化に対応して投射するので、例えば収納式スクリーンの収納時または展開時のように、投射面の投射領域のサイズが変化する場合であっても、変化する投射領域に画像を投射できる。また、投射領域のサイズが変化しても投射倍率が変化しないため、見る人に違和感を抱かせないように画像を投射できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を適用した第1の実施形態に係るプロジェクター11の使用状態における外観図である。また、図2は投射面である電動スクリーン2の構成を示す正面図であり、(A)は完全展開状態(使用状態)を示し、(B)は収納中及び展開中の状態を示す。
本実施形態では、プロジェクター11を電動スクリーン2の前面側に、電動スクリーン2の投射領域201の前方に設置し、プロジェクター11から投射領域201に画像を投射する構成を例に挙げて説明する。
スクリーン部20は、合成樹脂製のフィルムまたは織物で構成される基布の表面に、プロジェクター11の投射光を反射する投射領域201を形成したものである。投射領域201には、高い光再帰特性を持たせるため各種の表面加工が施されている。本実施形態の投射領域201は矩形であり、投射領域201の外側は投射光を反射しにくいマスク202となっている。マスク202の表面は、例えば黒色に着色され、つや消し加工等が施されている。
プロジェクター11は、スクリーン部20を完全展開状態とした場合の投射領域201の位置およびサイズに合わせて設置されている。詳細には、完全展開状態の投射領域201全面に画像を投射するのに適した位置または向きに設置されている。
電動スクリーン2は、電動スクリーン2の各部を制御する制御部21と、制御部21の制御に従って回転動作し、スクリーン部20の巻き上げ及び展開を行う巻上モーター23と、巻上モーター23の回転量を検出する回転検出部24とを備えている。
電動スクリーン2は、スクリーン用リモコン55により操作される。スクリーン用リモコン55は、スクリーン部20の展開及び収納を指示するスイッチ等を備え、これらスイッチの操作に対応した赤外線信号を送信する。電動スクリーン2は、スクリーン用リモコン55が送信する赤外線信号を受信するリモコン受光部22を備えている。リモコン受光部22は、受信した赤外線信号をデコードして、スクリーン用リモコン55における操作内容を示す操作信号を生成し、制御部21に出力する。
回転検出部24は、例えばロータリーエンコーダーとして構成され、巻上モーター23の回転軸の回転量を検出する構成とすることができるが、ロール部26の回転量を検出するものであってもよい。また、巻上モーター23がステッピングモーターとして構成され、制御部21が出力する駆動パルスのパルス数に基づいて巻上モーター23の回転量を検出可能な場合には、回転検出部24を省略することができる。
上記の画像供給装置としては、ビデオ再生装置、DVD再生装置、テレビチューナー装置、CATVのセットトップボックス、ビデオゲーム装置等の画像出力装置、PC(Personal Computer)等が挙げられる。本実施形態では、画像供給装置としてPC13がI/F部101に接続され、このPC13からI/F部101にデジタル画像データが入力される例を挙げる。
光変調装置32は、例えば透過型液晶パネルを備えて構成され、この液晶パネルに後述する画像処理系からの信号を受けて画像を形成する。この場合、光変調装置32は、カラーの投影を行うため、RGBの三原色に対応した3枚の液晶パネルを備え、照明光学系31からの光はRGBの3色の色光に分離され、各色光は対応する各液晶パネルに入射する。各液晶パネルを通過して変調された色光はクロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投射光学系33に射出される。
なお、光変調装置32は、3枚の透過型液晶パネルを用いた構成に限らず、例えば3枚の反射型の液晶パネルを用いることも可能であるし、1枚の液晶パネルとカラーホイールを組み合わせた方式、3枚のデジタルミラーデバイス(DMD)を用いた方式、1枚のデジタルミラーデバイスとカラーホイールを組み合わせた方式等により構成してもよい。ここで、光変調装置32として1枚のみの液晶パネルまたはDMDを用いる場合には、クロスダイクロイックプリズム等の合成光学系に相当する部材は不要である。また、液晶パネル及びDMD以外にも、光源が発した光を変調可能な構成であれば問題なく採用できる。
投射部3には、制御部103の制御に従って投射光学系33が備える各モーターを駆動する投射光学系駆動部121、及び、制御部103の制御に従って照明光学系31の光源を駆動する光源駆動部117が接続されている。
また、プロジェクター11は、ユーザーが使用するリモコン51から送信される赤外線信号を受光するリモコン受光部41を備えている。リモコン51は、プロジェクター11の電源オン/オフ、投射開始、投射する画像の切換、投射サイズの拡大/縮小、メニュー画面の表示/表示終了、メニュー操作等を指示する各種スイッチを備え、これらのスイッチの操作に対応した赤外線信号を送信する。リモコン受光部41は、リモコン51が送信した赤外線信号を受信し、デコードして、リモコン51における操作内容を示す操作信号を生成し、制御部103に出力する。
すなわち、表示制御部107は、I/F部101から入力される画像データを取得して、投射部3により電動スクリーン2に投射する画像をフレームメモリー115に展開する。この動作において、表示制御部107は、入力された画像データの解像度が光変調装置32の液晶パネルの表示解像度と異なる場合には解像度変換処理を行い、フレームメモリー115に展開した画像を更新する。
その後、表示制御部107は、フレームメモリー115に展開した画像を表示信号として光変調装置駆動部119に出力する。
光変調装置駆動部119は、表示制御部107から入力される表示信号に従って、光変調装置32の液晶パネルを駆動し、液晶パネルに画像を描画する。この液晶パネルに照明光学系31が発した光が照射されることにより、この照射光が変調され、投射光学系33を経て電動スクリーン2の投射領域201に投射される。
図1に示すように電動スクリーン2の正面に設置されたプロジェクター11は、上述したように、スクリーン部20を完全展開状態とした場合の投射領域201の位置およびサイズに合わせて設置されている。具体的には、完全展開状態の投射領域201全面に画像を投射するのに適した位置または向きに設置されている。また、投射光学系33のズーム倍率やフォーカスは、投射領域201の全体に画像を投射する場合に合わせて調整されている。プロジェクター11は、投射領域201のうちロール部26に巻かれていない、露出していて投射可能な部分に、投射領域201の全体に画像を投射する場合と同じ投射サイズ、投射倍率で画像を投射する。従って、投射領域201の一部がロール部26に巻かれている状態では、投射領域201に投射する画像の一部分のみを、露出している投射領域201に投射する一方、この露出している投射領域201からはみ出す部分は投射しない。
補正制御部103Aは、上述のように表示制御部107を制御して台形歪み補正機能を実現する。
スクリーンサイズ検出部103B(検出手段)は、撮像部47を制御して撮影を実行させ、撮像部47から出力される撮影画像データに基づいて、投射可能な投射領域201、すなわち露出している投射領域201のサイズを検出する。具体的には、スクリーンサイズ検出部103Bは撮影画像からスクリーン部20の外枠を構成するマスク202及びロール部26の画像を抽出する枠抽出処理を実行し、この枠内にある矩形を投射領域201として検出する。投射領域201が反射率の高い表面を有するのに対し、マスク202は黒色であり、ロール部26の表面も一般的に投射領域201ほど反射率が高くない。このため、枠検出処理のしきい値を、マスク202及びロール部26と投射領域201及び背景とが区別できる値に予め設定することで、マスク202及びロール部26を確実に検出できる。また、スクリーン部20の展開中及び収納中もロール部26の位置は変化しないので、電動スクリーン2の完全展開状態でロール部26の位置を事前に検出しておくことによって、より確実に撮影画像からロール部26の画像を抽出できる。さらに、投射領域201のサイズは、スクリーン部20の展開及び収納に伴って、巻き上げ方向(本実施形態では上下方向)にのみ変化し、巻き上げ方向と直交する方向においてはサイズ一定である。このため、巻き上げ方向における投射領域201の端の位置を検出することができれば、投射領域201のサイズを求めることができる。
投射制御部103E(投射制御手段)は、投射範囲設定部103Dが設定した投射する範囲以外に画像が投射されないように、表示制御部107を制御して、フレームメモリー115に展開された画像のうち設定された範囲外を黒一色にする処理を行わせ、処理後の画像に基づいて光変調装置駆動部119を動作させ、光変調装置32の液晶パネルに描画を行い、投射部3によって画像を投射させる。投射制御部103Eは、フレームメモリー115に展開された画像の一部のみを投射する場合であっても、投射部3の投射倍率等は画像全体を投射するときと同じ値に設定する。
なお、完全展開状態において投射領域201とロール部26との間にマスク202が無いタイプの電動スクリーン2を使用する場合には、上端位置Tと投射領域201の上端とが常に一致しているので、上端位置Tの位置に係る上記の処理は不要である。
この図4(B)〜(D)に示す方法は、いわゆるワイプエフェクトと呼ばれる画像切換の方法と同様に見える。画像の位置が変わらずに画像が表示(投射)される範囲が変化するように見える点がワイプエフェクトの特徴であり、図4(B)〜(D)に示す方法も同様である。この方法を採用した場合、投射領域201のサイズが変化しても画像が移動しないため、投射画像が電動スクリーン2にもともと描画されているように見えるので、現実感のあるプロジェクションシステム10として消費者に訴求できる。
電動スクリーン2のスクリーン部20が完全にロール部26に収容された状態では投射領域201が露出していないため、投射範囲設定部103Dはフレームメモリー115の画像において投射する範囲を設定しない。このため、投射制御部103Eが表示制御部107を制御して光変調装置駆動部119に出力させる画像は、全体が非表示の範囲すなわち黒色となっているので、光変調装置32の液晶パネルの全画素が黒色の領域32Aとなっている。
スクリーン部20が展開されて投射領域201の一部が露出した状態では、投射範囲設定部103Dが画像の一部を投射する範囲として設定する。この範囲は上述のように画像の上端側に設定される。このため、図5(B)に示すように、光変調装置32の液晶パネルには、画像の上端から所定サイズの画像32Bが描画され、その下方は黒色の領域32Aとなっている。さらにスクリーン部20が展開され、投射可能な投射領域201のサイズが拡大すると、図4(C)に示すように、光変調装置32の液晶パネルに描画される画像32Bは、下端の位置が移動するように拡大される。この過程において液晶パネルに既に描画されていた画像32Bの上部は変化しない。そして、電動スクリーン2が完全展開状態になると、図5(D)に示すように光変調装置32の液晶パネル全体に画像32Bが描画され、黒色の領域32Aが無くなる。
図6は、電動スクリーン2における投射状態の別の例を示す図である。
この図6に例示するように、プロジェクター11は、展開中及び収納中の投射領域201の下端と画像の下端とが揃うように画像を投射することができる。この方法では、スクリーン部20の展開中に、投射領域201の下端と画像の下端とが揃った状態のまま、投射領域201に合わせたサイズの画像が投射され、いわゆるスライドインエフェクトと呼ばれる画像切換の方法と同様に画像が変化する。また、スクリーン部20の収納中は、投射領域201の下端と画像の下端とが揃った状態のまま、投射領域201に合わせたサイズの画像が投射され、スライドアウトと呼ばれる画像切換の方法と同様に画像が変化する。この方法によれば、展開中及び収納中に移動する投射領域201の下端と画像の下端とが一致した状態を保つので、画像が投射領域201と一体となって動くように見える。このため、投射画像が電動スクリーン2にもともと描画されているように見えるので、現実感のあるプロジェクションシステム10として消費者に訴求できる。
投射範囲設定部103Dは、フレームメモリー115に図7(A)に示す画像100が展開された状態で、投射サイズ算出部103Cが検出したサイズに基づいて画像100の下端側に投射する範囲100Aを設定する。
ここで、投射制御部103Eの制御により、表示制御部107が光変調装置駆動部119に出力する画像は、画像100の上部が非表示すなわち黒色にされた画像となる。また、この画像の表示位置は、電動スクリーン2において引き出されている投射領域201の位置に対応する。具体的には、露出している投射領域201のうち、図6に符号Tで示す上端位置より下の領域に投射される。上端位置Tは光変調装置32の液晶パネルの上端に相当するので、投射制御部103Eは光変調装置32の液晶パネルの上部に範囲100Aの画像を描画する。即ち、図7(B)に示すように、光変調装置32の液晶パネルに画像32Bが表示される。
なお、プロジェクター11の投射領域201に対する投射角(あおり角)が0度でない場合には、光変調装置32の液晶パネルには、台形補正機能により台形に変形された画像32Bが描画され、完全展開状態においても台形の画像32Bの周囲には黒色の領域32Aが存在するが、図5(A)〜(D)及び図7(B)〜(C)では図示を省略する。
操作パネル45またはリモコン51の操作により投射実行が指示されると、プロジェクター11は図8の動作を開始する。
制御部103のスクリーンサイズ検出部103Bは、撮像部47を制御して撮影を実行させ(ステップS11)、撮影画像データを取得する(ステップS12)。スクリーンサイズ検出部103Bは、取得した撮影画像データから枠検出処理を行って投射領域201の画像を抽出し、上端位置T(図4(C))を加味して投射可能な投射領域201のサイズを求める(ステップS13)。
投射サイズ算出部103Cは、スクリーンサイズ検出部103Bが求めた投射領域201のサイズを、予め記憶部105に記憶している完全展開状態における投射領域201のサイズと比較し(ステップS14)、画像の一部のみ投射するか、画像全体を投射するかを判別する(ステップS15)。
これに対し、スクリーンサイズ検出部103Bが検出した投射領域201のサイズが完全展開状態における投射領域201のサイズより小さく、画像の一部のみを投射する場合(ステップS15;Yes)、投射範囲設定部103Dが、記憶部105に予め記憶している投射方法の設定値を取得する(ステップS16)。投射方法の設定値とは、図4(B)〜(D)に示した投射領域201の上端と画像の上端とを揃えて投射する方法(ワイプエフェクト)と、図6に示した投射領域201の下端と画像の下端とを揃えて投射する方法(スライドイン/スライドアウト)とのいずれかを指定する情報である。この投射方法は、ユーザーが操作パネル45及びリモコン受光部41を操作して、メニュー画面を表示させ、このメニュー画面を利用して事前に、任意の内容に設定できる。設定された内容すなわち投射方法に関する情報は記憶部105に記憶されている。
その後、制御部103は、操作パネル45またはリモコン51の操作により投射終了が指示されたか否かを判別し(ステップS19)、投射を継続する場合は(ステップS19;No)ステップS11に戻り、投射終了の指示があった場合には(ステップS19;Yes)、本処理を終了する。
また、制御部103は、スクリーンサイズ検出部103Bが検出した投射領域201のサイズに基づいて、画像において投射領域201に投射する範囲を選択し、選択された範囲が投射されるように光変調装置32の液晶パネルに描画をさせて、光を変調させるので、光変調装置32により変調された光について倍率の変更等を行うことなく、投射領域201のサイズに合わせて画像の一部を投射できる。
さらに、プロジェクター11の投射範囲設定部103D及び投射制御部103Eは、矩形の画像を矩形の投射領域201に投射する場合に、画像の一辺が投射領域201の一辺に一致するように投射部3に投射させることができる。そして、スクリーン部20の展開中または収納中に移動する側の投射領域201の一辺に画像の一辺を揃えて投射するスライドイン/スライドアウト状の投射、及び、移動しない側の投射領域201の一辺に画像を揃えて投射するワイプエフェクト状の投射を行うことができる。これらの方法で投射することにより、スクリーン部20の展開中及び収納中に画像が投射領域201と一体となって見えるので、投射画像が電動スクリーン2にもともと描画されているように見える。このため、現実感のあるプロジェクションシステム10として消費者に訴求できる。
図9は、本発明を適用した第2の実施形態に係るプロジェクションシステム10Aの機能的構成を示すブロック図である。
以下に説明する第2の実施形態において、上記第1の実施形態と同様に構成される各部については同符号を付して説明を省略する。
プロジェクター11Aは、上記第1の実施形態におけるプロジェクター11に、通信部48を設けて構成される。また、電動スクリーン2Aは、上記第1の実施形態における電動スクリーン2に、制御部21に接続される通信部25を備えた構成である。
通信部25(通知手段)は、制御部21が回転検出部24から取得する巻上モーター23の回転量、回転方向の値、或いは、これらの値をもとに制御部21が演算処理して求めたデータを、プロジェクター11へ送信する。通信部25が送信するデータとしては、例えば、投射可能な投射領域201のサイズ自体、或いは、展開されている投射領域201のサイズを、電動スクリーン2が完全展開状態にあるときの投射領域201のサイズに対する割合として求めたデータ等である。この場合、制御部21と回転検出部24とは協働して投射領域検出手段として機能する。
操作パネル45またはリモコン51の操作により投射実行が指示されると、プロジェクター11Aは図10の動作を開始する。
スクリーンサイズ検出部103Bは、通信部48により電動スクリーン2Aから送信される情報を受信させ(ステップS21)、受信された情報をもとに投射領域201のサイズを取得する(ステップS22)。投射サイズ算出部103Cは、スクリーンサイズ検出部103Bが取得した投射領域201のサイズを、予め記憶部105に記憶している完全展開状態における投射領域201のサイズと比較し(ステップS23)、画像の一部のみ投射するか、画像全体を投射するかを判別する(ステップS15)。ここで、通信部48により受信された情報が、完全展開状態に対する現在の投射領域201のサイズの割合等を示す情報であった場合には、投射範囲設定部103Dは、この情報に基づいて画像の一部のみを投射するか全体を投射するかを判別する。
これに対し、スクリーンサイズ検出部103Bが検出した投射領域201のサイズが完全展開状態より小さく、画像の一部のみを投射する場合(ステップS15;Yes)、投射範囲設定部103Dが、記憶部105に予め記憶している投射方法の設定値を取得する(ステップS16)。
投射範囲設定部103Dは、記憶部105から取得した設定値により指定される方法で、フレームメモリー115に展開された画像のうち投射する範囲を設定し、この設定した範囲外を黒色の領域にした画像を生成させる(ステップS17)。その後、投射制御部103Eの制御により、表示制御部107から光変調装置駆動部119に、一部が黒色の領域となった画像を出力させ、光変調装置32の液晶パネルに描画を実行させて、当該画像を投射部3によって投射領域201に投射させる(ステップS18)。
その後、制御部103は、操作パネル45またはリモコン51の操作により投射終了が指示されたか否かを判別し(ステップS19)、投射を継続する場合は(ステップS19;No)ステップS11に戻り、投射終了の指示があった場合には(ステップS19;Yes)、本処理を終了する。
また、図3及び図9に示したプロジェクションシステム10、10Aの各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクションシステム10、10Aの具体的な細部構成について、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
Claims (8)
- 投射領域のサイズが変化する投射面に画像を投射するプロジェクターであって、
画像を投射する投射手段と、
前記投射面における前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズが所定のサイズより小さい場合に、前記所定のサイズの前記投射領域に前記画像全体を投射する際の倍率で、前記投射手段により前記サイズが変化している投射領域内に、前記投射領域のサイズの変化に対応して前記画像の一部を投射させる投射制御手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクター。 - 前記投射制御手段は、前記検出手段により検出された前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズが前記所定のサイズまたはそれ以上のサイズである場合には、前記画像の全体を前記投射手段により投射させることを特徴とする請求項1記載のプロジェクター。
- 前記投射手段は、光源と、前記光源が発した光を変調する光変調手段とを備え、
前記投射制御手段は、前記検出手段が検出した前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズに基づいて、前記画像において前記投射領域に投射する範囲を選択し、選択された範囲が投射されるように前記光変調手段により光を変調させることを特徴とする請求項1または2記載のプロジェクター。 - 前記投射面を撮影する撮像手段を備え、
前記検出手段は、前記撮像手段の撮影画像に基づいて、前記投射面の前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズを検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のプロジェクター。 - 前記検出手段は、前記投射面側から送信される前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズに係る情報に基づいて、前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズを検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 投射領域のサイズが変化する投射面と、前記投射面の前記投射領域に画像を投射するプロジェクターとを備えたプロジェクションシステムであって、
前記投射面は、
前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズを検出する投射領域検出手段と、
前記投射領域検出手段により検出された前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズに係る情報を前記プロジェクターに通知する通知手段と、を備え、
前記プロジェクターは、
画像を投射する投射手段と、
前記投射面から通知される前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズに係る情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得された前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズが所定のサイズより小さい場合に、前記所定のサイズの前記投射領域に前記画像全体を投射する際の倍率で、前記投射手段により前記サイズが変化している投射領域内に、前記投射領域のサイズの変化に対応して前記画像の一部を投射させる投射制御手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクションシステム。 - 画像を投射する投射手段を備え、サイズが変化する投射領域を備えた投射面に画像を投射するプロジェクターの制御方法であって、
前記投射面における前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズを検出し、
検出された前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズが所定のサイズより小さい場合に、前記所定のサイズの前記投射領域に前記画像全体を投射する際の倍率で、前記サイズが変化している投射領域内に、前記投射領域のサイズの変化に対応して前記画像の一部を投射すること、
を特徴とするプロジェクターの制御方法。 - 画像を投射する投射手段を備え、サイズが変化する投射領域を備えた投射面に画像を投射するプロジェクターを制御するコンピューターが実行可能なプログラムであって、
前記コンピューターを
前記投射面における前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズを検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記投射領域のサイズが変化しているときのサイズが所定のサイズより小さい場合に、前記所定のサイズの前記投射領域に前記画像全体を投射する際の倍率で、前記投射手段により前記サイズが変化している投射領域内に、前記投射領域のサイズの変化に対応して前記画像の一部を投射させる投射制御手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
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