JP5810680B2 - 指針式時計 - Google Patents
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Description
こうした無線通信によって送受信されるデータには個人情報も多く含まれる可能性がある。このため、個人のプライバシー等を保護するためにも、データの送受信は特定の電子機器から特定の電子機器に対して正確に行われる必要がある。
しかし、通信関連モジュールにおいて送受信感度の切り替えを行う場合、通信関連モジュールの制御構成が複雑化する等の問題がある。
外部の機器との間で無線信号を送受信するアンテナと、
感度レベルを入力する入力手段を備え、
指針駆動手段によって前記アンテナの上方を回転動作される複数の指針と、
この複数の指針を、前記指針駆動手段によって移動させて、前記アンテナとの重なり具合を調整して前記アンテナの電波送受信感度を調整する感度調整手段と、
を備え、
前記感度調整手段は、前記入力手段によって入力された感度レベルに応じて、前記指針駆動手段によって前記複数の指針を移動させて前記アンテナとの重なり具合を調整する指針式時計である。
また、指針と前記電波入出口との重なり具合は外部から視認可能であるので、現在の感度レベルを簡単に確認することができる。
本実施形態に係る腕時計100は、電気的な駆動により秒針11a、分針11b、時針11cを回転させて時刻を表示するものである。
この腕時計100は、図3に示すように、操作ボタン3等で操作されるスイッチからなる入力部200、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、計時回路部205、発振回路部206、ステップモータ208a、208b、208cを駆動するためのモータ駆動回路207、アンテナ13を備えている。ステップモータ208a、208b、208cの回転は、輪列機構209a,209b,209cを介して、秒針11a、分針11b、時針11cに伝達され、秒針11a、分針11b、時針11cは回転動作される。
また、ROM202には、各種プログラムが記憶されているが、実施形態の場合、感度調整プログラムや、当該感度調整プログラムを実行する際に必要とされるデータも記憶されている。
また、CPU201は、ROM202が記憶する各種プログラムを実行することで、腕時計100の各種モード及び機能を実現する。
実施形態の場合、CPU201は、電波の送受信の前に、入力部200から入力された感度レベルに基づき、感度調整プログラムを実行することで、モータ駆動回路207を制御し、電波送受信感度を調整するようになっている。
また、モータ駆動回路207は、ステップモータ208a、208b、208c及び輪列機構209a,209b,209cと共に指針駆動手段を構成する。
この感度調整装置30は、電波の感度調整に貢献する要素の総体である。具体的には、この感度調整装置100は、上記した指針11、感度調整プログラム及びCPU201の他、アンテナ13の配置位置及び配置構造を含んでいる。
そこで、以下では、上記では説明をしなかったアンテナ13の配置位置及び配置構造について説明する。
この電波入出口31aは矩形の開口であり、文字板16における秒針11a、分針11b及び時針11cの全てが上方を通過する位置に形成されている。具体的には、電波入出口31aは、文字板16における指針軸と0時を表示する時字との間に形成されている。
また、電波入出路31の底部にはチップ状のアンテナ13が回路基板12に直付けされた状態で設置されている。
さらに、電波入出路31を構成する周壁面は電波遮蔽体31bによって構成されている。これによって、電波の送受信方向が上下方向に限定されている。
実施形態の場合、指針11として、秒針11a、分針11b及び時針11cを備えている。そして、秒針11a、分針11b及び時針11cは電波遮蔽体として構成されている。
例えば、秒針11a、分針11b及び時針11cは、合成樹脂などの電波透過性材料からなる基材に磁性シート等を貼付することによって形成されるか、合成樹脂などの電波透過性材料に磁性粉を含有させることによって形成されている。
図4から図8にはこの感度調節の例が示されている。感度レベルは数値が高くなるに連れて高くなる。図4から図8は感度レベル5から感度レベル1にそれぞれに対応している。
この感度レベル5の場合、指針11は10時10分30秒を指す。この状態では、指針11全てが電波入出口31aとは重ならない。
そのため、指針11によって電波が遮蔽されることはないので、電波の送受信感度が最大となる。
この感度レベル4の場合、指針11は0時10分30秒を指す。この状態では、時針11cが電波入出口31aと重なり、分針11b及び秒針11aは電波入出口31aとは重ならない。
そのため、時針11cによって電波が遮蔽されるので、感度レベル5の場合よりも感度レベルが低くなる。
この感度レベル3の場合、指針11は0時10分00秒を指す。この状態では、時針11c及び秒針11aが電波入出口31aと重なり、分針11bは電波入出口31aとは重ならない。
そのため、重なり合った時針11c及び秒針11a双方によって電波が遮蔽されるので、感度レベル4の場合よりも感度レベルが低くなる。
この感度レベル2の場合、指針11は0時00分30秒を指す。この状態では、時針11c及び分針11bが電波入出口31aと重なり、秒針11aは電波入出口31aとは重ならない。
そのため、重なり合った時針11c及び分針11bによって電波が遮蔽されるので、感度レベル3の場合よりも感度レベルが低くなる。
その理由について説明する。
分針11bは時針11cの直上位置で回転動作し、秒針11aは時針11cの上方位置で且つ当該時針11cから離れて回転動作する。しかも、分針11bは秒針11aよりも幅が広い。
そのため、時針11c及び分針11bが重なった場合の方が、時針11c及び秒針11aが重なった場合よりも、遮蔽度が高い。
その結果、時針11c及び分針11bが重なった場合の方が、時針11c及び秒針11aが重なった場合よりも、感度レベルが低くなる。
この感度レベル1の場合、指針11は0時00分00秒を指す。この状態では、時針11c、分針11b及び秒針11aの全てが電波入出口31aと重なる。
そのため、重なり合った時針11c、分針11b及び秒針11aの全てによって電波が遮蔽されるので、感度レベル2の場合よりも感度レベルは低くなる。
このように、上記感度調整装置30によれば、指針11の位置を変化させることで、送受信感度を5段階に変化させることができる。
なお、この実施形態では、送受信感度を5段階に変化させているが、それ以上とすることも可能である。すなわち、時針11cを電波入出口31aに重ね合わせないで分針11b又は秒針11aだけを電波入出口31aに重ね合わせる形体、時針11cを電波入出口31aに重ね合わせないで分針11b及び秒針11aの双方を電波入出口31aに重ね合わせる形体を加えることもできる。
第1に、感度調整にあたり、既存の指針駆動手段により同じく既存の指針11を回転動作させるだけで済むので、その構成が簡易なものとなる。
第2に、指針と前記電波入出口31aとの重なり具合は外部から視認可能であるので、現在の感度レベルを簡単に確認することができる。
第3に、入力部200から感度レベルを入力できるので、所望の感度レベルを確実且つ迅速に得ることができる。また、必要な感度レベルが予め分かる場合には、一度で必要な感度レベルを設定できるため、電力消費量を抑制することができる。
第4に、周壁面が電波遮蔽体31bで構成された電波入出路31によって電波の送受信方向が限定されているので、送受信感度の制御精度を高めることができる。
〔付記〕
<請求項1>
外部の機器との間で無線信号を送受信するアンテナと、
指針駆動手段によって前記アンテナの上方を回転動作される複数の指針と、
この複数の指針を、前記指針駆動手段によって移動させて、前記アンテナとの重なり具合を調整して前記アンテナの電波送受信感度を調整する感度調整手段と、
を備えていることを特徴とする指針式時計。
<請求項2>
感度レベルを入力する入力手段を備え、
前記感度調整手段は、前記入力手段によって入力された感度レベルに応じて、前記指針駆動手段によって前記複数の指針を移動させて前記アンテナとの重なり具合を調整することを特徴とする請求項1記載の指針式時計。
<請求項3>
前記複数の指針として時針及び分針を備え、
前記感度調整手段は、電波の送受信の前に、前記指針駆動手段を制御し、前記時針及び前記分針の全てを前記アンテナと重ならない位置と、前記時針及び前記分針の少なくとも1つが前記アンテナと重なる位置とを前記時針及び前記分針に選択的に取らせることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の指針式時計。
<請求項4>
前記複数の指針として時針、分針及び秒針を備え、
前記感度調整手段は、電波の送受信の前に、前記指針駆動手段を制御し、前記時針、前記分針及び秒針の全てが前記アンテナと重ならない位置と、前記時針、前記分針及び前記秒針の少なくとも1つが前記アンテナと重なる位置とを前記時針、前記分針及び前記秒針に選択的に取らせることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の指針式時計。
<請求項5>
前記複数の指針と前記アンテナとの間に文字板が配置され、
この文字板に開口された電波入出口を有すると共に、周壁が電波遮蔽部で構成され、底部に前記アンテナが設置された電波入出路を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の指針式時計。
11 指針
11a 秒針
11b 分針
11c 時針
13 アンテナ
15 文字板
30 感度調整装置
31 電波入出路
31a 電波入出口
31b 電波遮蔽体
100 腕時計
Claims (4)
- 外部の機器との間で無線信号を送受信するアンテナと、
感度レベルを入力する入力手段を備え、
指針駆動手段によって前記アンテナの上方を回転動作される複数の指針と、
この複数の指針を、前記指針駆動手段によって移動させて、前記アンテナとの重なり具合を調整して前記アンテナの電波送受信感度を調整する感度調整手段と、
を備え、
前記感度調整手段は、前記入力手段によって入力された感度レベルに応じて、前記指針駆動手段によって前記複数の指針を移動させて前記アンテナとの重なり具合を調整することを特徴とする指針式時計。 - 前記複数の指針として時針及び分針を備え、
前記感度調整手段は、電波の送受信の前に、前記指針駆動手段を制御し、前記時針及び前記分針の全てを前記アンテナと重ならない位置と、前記時針及び前記分針の少なくとも1つが前記アンテナと重なる位置とを前記時針及び前記分針に選択的に取らせることを特
徴とする請求項1に記載の指針式時計。 - 前記複数の指針として時針、分針及び秒針を備え、
前記感度調整手段は、電波の送受信の前に、前記指針駆動手段を制御し、前記時針、前記分針及び前記秒針の全てが前記アンテナと重ならない位置と、前記時針、前記分針及び前記秒針の少なくとも1つが前記アンテナと重なる位置とを前記時針、前記分針及び前記秒針
に選択的に取らせることを特徴とする請求項1に記載の指針式時計。 - 前記複数の指針と前記アンテナとの間に文字板が配置され、
この文字板に開口された電波入出口を有すると共に、周壁が電波遮蔽部で構成され、底部に前記アンテナが設置された電波入出路を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の指針式時計。
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