JP5803593B2 - 感度調整装置及び電波通信機器 - Google Patents
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Description
こうした無線通信によって送信または受信されるデータには個人情報も多く含まれる可能性がある。このため、個人のプライバシー等を保護するためにも、データの送信または受信は特定の電子機器から特定の電子機器に対して正確に行われる必要がある。
しかし、特に、腕時計等の小型の電子機器では、バッテリの収容スペースに限りがあるため、できるだけ電力消費量を押えることが重要となるところ、この手法では、通信関連モジュールにおける電力消費量が多くなってしまうとの問題がある。
また、通信関連モジュールにおいて受信感度の切り替えを行う場合、モジュール等の内部機構が複雑化することにより耐衝撃性能等に制限が出るおそれもある。
外部の機器との間で無線信号を送信または受信するアンテナの感度を調整する感度調整装置であって、
環状に形成されている表示部材本体の表面に、その表示部材本体の周方向に沿って所定間隔毎にカレンダー表示部が施されているとともに、電波の透過を妨げる遮蔽部及びこれと隣り合い電波を透過させる開放部が、前記カレンダー表示部に対応して複数組設けられており、前記アンテナを上部から覆う位置に配置されるカレンダー表示部材と、
このカレンダー表示部材をその環状中心を中心として回転させて、前記アンテナに対する前記カレンダー表示部材の前記遮蔽部及び前記開放部の位置を変更し、前記遮蔽部により遮蔽される電波の遮蔽度合を調整することにより、前記アンテナの感度を調整するカレンダー部材移動手段と、
を備えていることを特徴としている。
請求項1又は請求項2に記載の感度調整装置と、
前記感度調整装置により電波の送信または受信の感度が調整されるアンテナと、
を備えていることを特徴としている。
本実施形態に係る腕時計100は、電気的な駆動により指針11(秒針11a、分針11b、時針11c)を回転させて時刻を表示するものである。
本実施形態において、操作ボタン13は、後述するアンテナ6による電波の送信または受信の感度を異にする複数の通信モードを切り替えることができ、通信モード切替手段として機能するものである。
具体的には、後述するように、最も低い電波の送信または受信の感度の下で実現されるペアリングモード、標準的な電波の送信または受信の感度で実現されるデータ同期モード、最も高い電波の送信または受信の感度で実現される端末捜索モード/忘れ物防止モードが、操作ボタン13による入力操作により選択、切り替え可能となっている。
一方、本体ケース1の裏面側開口部には、裏蓋部材3が防水リング3aを介して裏面側開口部を閉塞するように取り付けられている。本実施形態において、裏蓋部材3は、例えばステンレス、チタニウム等の金属材料によって形成されている。
また、本体ケース1の表面側開口部には、風防部材2の外周縁を上方から覆う庇部14aを有するリング状のベゼル部材14が本体ケース1の外側から嵌装されている。
図3は、モジュール部材4を上側(腕時計100の視認側、図2において上側)から見た平面図である。なお、図3では、モジュール部材4上におけるカレンダー表示部材7(後述)及び文字板8の日付窓部81(後述)の対応位置を二点鎖線にて示している。
モジュール部材4は、腕時計100の指針11である秒針11a、分針11b、時針11cを運針させる時計ムーブメント(例えば駆動用のモータや輪列機構等。図示せず)、各種電子部品を実装した回路基板(図示せず)等が例えば樹脂等によって形成されたハウジング(図示せず)に組み込まれたものである。
凹部41の内部には、例えばチップ状又はループ状の小型のアンテナ6が収納されている。なお、アンテナ6が配置される位置等はここに例示したものに限定されず、他の位置であってもよい。
このアンテナ6は、図示しないコネクタ等を介して回路基板と電気的に接続されており、このコネクタを介して、図示しない電波の送信または受信を制御する制御回路(以下「送受信制御回路部」と称する)と接続されている。
なお、本実施形態では、アンテナ6及び図示しない送受信制御回路部自体は、常に最大の電波の送信または受信の感度(例えば本実施形態ではアンテナ6から5m程度の範囲内で電波を送信または受信することのできる感度)が維持されており、感度調整装置70(図4参照)によるアンテナ6の被遮蔽範囲(すなわち、アンテナ6に入る電波の遮蔽度合)を変えることでアンテナ6の電波の送信または受信の感度を機械的構成により調整するようになっている。
このような電波遮蔽部材42をアンテナ6の側面を取り囲むように配置することにより、アンテナ6による電波の送信または受信方向が上下方向に限定される。さらに、本実施形態では、前述のように裏蓋部材3が金属材料によって形成されているため、裏蓋部材3側からの電波は裏蓋部材3によって遮蔽され、アンテナ6による電波の送信または受信方向は上方向(視認側方向、図2において上方向)に限定されている。
カレンダー表示部材7は、環状に形成されている表示部材本体7Aの表面に、その表示部材本体7Aの周方向に沿って所定間隔毎にカレンダー表示部(図4のカレンダー表示部71)が施されているとともに、電波の透過を妨げる遮蔽部(図4の厚肉部74)及びこれと隣り合い電波を透過させる開放部(図4の薄肉部75)が、カレンダー表示部71に対応して複数組設けられているものである。カレンダー表示部材7は、その表示部材本体7Aの環状中心を中心として回転可能に設けられている。図3に示すように、本実施形態では、カレンダー表示部材7はモジュール部材4の外周縁に沿う形状となっている。
本実施形態では、カレンダー表示部材7と、このカレンダー表示部材7をその環状中心を中心として回転させるカレンダー部材移動手段78とによってアンテナ6による電波の送信または受信の感度の調整を行う感度調整装置70が構成されている。
本実施形態において、カレンダー表示部材7は、電波を吸収する電波吸収体等、電波の透過を妨げることのできる材料で形成されている。具体的には、例えば、フェライト等の磁性材料や磁性粉を含有する材料を所定の形状に成型したものが適用される。なお、カレンダー表示部材7を形成する材料はここに示したものに限定されない。
図4に示すように、本実施形態では、カレンダー表示部材7は、環状に形成されている表示部材本体7Aの表面に、カレンダー表示部71として日付表示に用いられる「1」から「31」の数字が、カレンダー表示部材7の周方向に沿って時計回りに所定間隔毎に配置された日車である。
本実施形態において、カレンダー表示部材7には、電波の透過を妨げる遮蔽部及びこれと隣り合い電波を透過させる開放部が、カレンダー表示部71(本実施形態では日付表示部)に対応して複数組(すなわち31組)設けられている。
すなわち、図4及び図5に示すように、カレンダー表示部材7の裏面側であって各カレンダー表示部71(日付表示部)に対応する位置は、彫り込まれて凹部が形成されており、この凹部に対応する部分は他の部分よりも電波の透過方向における厚みが薄い薄肉部75となっている。また、この薄肉部75と隣り合う薄肉部75以外の部分は薄肉部75よりも電波の透過方向における厚みが厚い厚肉部74となっている。
本実施形態では、厚肉部74が電波の透過を妨げる遮蔽部を構成し、薄肉部75が電波を透過させる開放部を構成している。
本実施形態において、薄肉部75(すなわちこれを形成している凹部)は、カレンダー表示部材7の環状中心を中心としたときの中心角が62分の360度かこれよりも小さい角度となる扇形状に形成されている。なお、薄肉部75の形状や大きさはこれに限定されない。
モジュール部材4の上には、このカレンダー表示部材7のラック72と噛み合うカレンダー部材駆動歯車76aを含むカレンダー用輪列機構76、及びこのカレンダー用輪列機構76と接続されカレンダー用輪列機構76を駆動させるモータ77を備えるカレンダー部材移動手段78が設けられている。モータ77は、例えばステッピングモータである。
具体的には、カレンダー部材移動手段78は、モータ77によってカレンダー用輪列機構76を駆動させ、その動力をカレンダー表示部材7に伝えてカレンダー表示部材7を回転(本実施形態では反時計回りに回転移動)させる。これにより、カレンダー表示部材7の遮蔽部である厚肉部74及び開放部である薄肉部75の位置を変更し、遮蔽部である厚肉部74により遮蔽される電波の遮蔽度合を調整することにより、アンテナ6の電波の送信または受信の感度を調整可能に構成されている。
なお、カレンダー表示部材7の回転方向、これを回転させるカレンダー部材移動手段78を構成するカレンダー用輪列機構76及びモータ77の構成等は、ここに例示したものに限定されない。例えば、カレンダー部材移動手段78が、腕時計100の指針11を回転させる機構等、他の駆動機構と兼用される構成としてもよい。
本実施形態において、文字板8における前記アンテナ6に対応する位置、すなわち、腕時計100における4時と5時との間(図1における4時の時字91と5時との時字91との間)には、カレンダー表示部材7のカレンダー表示部71を露出表示させる日付窓部81が設けられている。
図6(A)、図7(A)、図8(A)では、文字板8の日付窓部81を太線で示し、アンテナ6及び薄肉部75の位置を破線で示し、薄肉部75のうち、電波の透過方向においてアンテナ6と重なっている部分に格子状の網掛けを施している。
すなわち、腕時計100は、異なる電波の送信または受信の感度の下で実現される複数の通信モード(本実施形態では後述する「ペアリングモード」「データ同期モード」「端末捜索モード/忘れ物防止モード」)を実現可能となっており、感度調整装置70は、これら各通信モードに適した電波の送信または受信の感度となるように遮蔽部である厚肉部74によって遮蔽される電波の遮蔽度合を調整する。
なお、通信モードの種類はこれに限定されない。「データ同期モード」「端末捜索モード/忘れ物防止モード」のうちいずれか1つのみを有するものであってもよいし、これら3つの通信モード以外の通信モードを実現可能となっていてもよい。
このため、本実施形態では、操作ボタン13等からペアリングモードを選択する指示が入力されペアリングモードで通信を行う通信モードとなった場合には、カレンダー部材移動手段78のモータ77が動作することによりカレンダー用輪列機構76を構成する歯車が順次回転し、カレンダー部材駆動歯車76aがカレンダー表示部材7のラック72と噛み合って回転する。これにより、カレンダー表示部71が文字板8の日付窓部81からほとんど露出しない位置、すなわち、2つのカレンダー表示部71(図8(A)では、「1」と「2」)の中間位置が日付窓部81の中心に配置される位置までカレンダー表示部材7が反時計回りに回転する。これによって、遮蔽部である厚肉部74により遮蔽される電波の遮蔽度合が最も大きくなり、アンテナ6の電波の送信または受信の感度はペアリングモードに適した最も低い感度となる。
この状態で、ユーザがペアリングの対象となる端末装置を腕時計100に接触又は10cm程度の距離まで近接させると、腕時計100のアンテナ6からペアリングのための問合せ信号(例えば腕時計100の個体識別番号等を含む信号)が送信され、この問合せ信号を受信可能な距離にある端末装置Gのみが当該信号を受信する。問合せ信号を受信した端末装置Gは応答信号(例えば当該端末装置の個体識別番号等を含む信号)を腕時計100に返信し、腕時計100のアンテナ6がこの応答信号を受信すると、当該応答信号が制御部に送られ、制御部は当該端末装置Gを以後腕時計100との間でデータの送信または受信が可能な端末装置として登録する。これによりペアリング(端末装置間の初期登録作業)が完了する。
また、アンテナ6の電波の送信または受信の感度の最も低い状態(すなわち、遮蔽部である厚肉部74により遮蔽される電波の遮蔽度合が最も大きい状態)では目的の端末装置との間で適切にペアリングを成立させることができなかった場合(すなわち、ペアリングが成立していない旨の表示や警告等がされた場合)には、ユーザがさらに操作ボタン13を操作することにより、文字板8の日付窓部81からカレンダー表示部71が露出する位置までカレンダー部材移動手段78がカレンダー表示部材7を回転移動させて、開放部である薄肉部75がアンテナ6の上部を覆う位置にくるように調整した上で、再度ペアリングを試みるようにしてもよい。また、ペアリングが成立しないときには、特に操作ボタン13等による操作がない場合でも自動的にカレンダー部材移動手段78を動作させて、カレンダー表示部材7を回転移動させてもよい。この場合、例えばペアリングが成立するまで、カレンダー表示部材7を回転させ、厚肉部74により遮蔽される電波の遮蔽度合を徐々に小さくなるように変化させる。
これにより、腕時計100は、アンテナ6が多少離れた距離にある端末装置との間で電波を送信または受信することのできる状態となり、例えばユーザが身に付けている携帯電話等との間でデータの送信または受信を行うことにより、相互のデータを同期させることができる。
この状態において、カレンダー表示部材7の薄肉部75の全体がアンテナ6と重なり合う位置に配置されるため、遮蔽部である厚肉部74により遮蔽される電波の遮蔽度合が最も少なくなる。これにより、アンテナ6の電波の送信または受信の感度は端末捜索モード又は忘れ物防止モードに適した最も高い感度となる。
これにより、例えば端末捜索モードであれば、腕時計100から5m程度の範囲内に存するペアリング済みの端末装置Gに対して、腕時計100のアンテナ6から応答を要求する信号が送信され、端末装置Gがこの信号を受信して応答信号を腕時計100に送信すると、その旨がブザー等の音やライトの点滅等によりユーザに報知される。また、例えば忘れ物防止モードであれば、腕時計100のアンテナ6からペアリング済みの端末装置Gに対して応答を要求する信号が送信され、端末装置Gはこの信号を受信して応答信号を腕時計100に送信する。そして、端末装置Gからの応答信号が受信できなくなると、腕時計100の制御部は端末装置Gが所定の距離(本実施形態ではアンテナ6の電波の送信または受信の可能な範囲である5m)以上ユーザから離間したと判断して、その旨をブザー等の音やライトの点滅等によりユーザに報知する。
そして、腕時計100の場合、小型・軽量化が求められ、大型のバッテリを収容するスペースを確保することが難しいが、本実施形態における腕時計100は、カレンダー表示部材7とカレンダー部材移動手段78により構成される感度調整装置70を備えており、アンテナ6の電波の送信または受信の感度をこれらの通信モードに適した感度に調整する手法としてカレンダー表示部材7を回転させて遮蔽部である厚肉部74により遮蔽される電波の遮蔽度合を調整するという機械的な構成をとっているため、受信回路等、通信関連モジュールにおいて電波の送信または受信の感度の切り替えを行う場合と比較して、アンテナ6の電波の送信または受信の感度の調整にかかる電力消費量を抑えることができる。
そして、電力消費量を抑えることができることにより、大型のバッテリ等を備える必要がないため、装置の小型・軽量化を図ることができる。
また、遮蔽部である厚肉部74と開放部である薄肉部75とを有するカレンダー表示部材7を回転させることによりアンテナ6の電波の送信または受信の感度を調整することができるため、新たに電波の送信または受信の感度を調整するための部材を設けることなく通信モードに適した感度の調整を行うことが可能であり、装置構成の簡易化、小型・軽量化を実現することができる。
また、本実施形態では、電波の透過を妨げる遮蔽部である厚肉部74及びこれと隣り合い電波を透過させる開放部である薄肉部75が、各カレンダー表示部71に対応して複数組設けられている。このため、アンテナ6の電波の送信または受信の感度を調整する際、カレンダー表示部材7をカレンダー表示部71の半日分の幅ずつ移動させるだけで足り、カレンダー表示部材7を大幅に回転させる必要がない。これにより、アンテナ6の電波の送信または受信の感度を、迅速に所望の感度に調整することができる。
また、本実施形態では、電波を透過させる開放部である薄肉部75が、各カレンダー表示部71の位置に対応して複数設けられており、文字板8の日付窓部81から現在の日付に対応するカレンダー表示部71が露出している状態のときにはアンテナ6の電波の送信または受信の感度が最も良好な状態となっている。このため、日付が表示されている通常の表示状態では外部の端末装置Gと自由に電波の送信または受信が可能な状態が維持される。
また、このように、文字板8の日付窓部81から現在の日付に対応するカレンダー表示部71が露出している状態のときにはアンテナ6の電波の送信または受信の感度が最も良好な状態となっており、カレンダー表示部71が日付窓部81からずれるほど電波の送信または受信の感度が低くなっている。このため、ユーザは目視にて、容易にアンテナ6の電波の送信または受信の感度の状態を確認することができる。
例えば、図9及び図10に示すように、内周面に沿ってラック272を備えるカレンダー表示部材200の裏面側に、カレンダー表示部271に対応して、各カレンダー表示部271のほぼ中心に対応する位置が最も肉薄となり、断面視がほぼ鋸歯状となる傾斜部を複数設けてもよい。この場合、傾斜面の最も深く彫り込まれた部分(すなわち、電波透過方向における厚みが最も薄くなっている部分)が開放部としての薄肉部275となり、鋸歯の頂点部分が遮蔽部としての厚肉部274となる。
この場合にも、カレンダー表示部271の全体が文字板8の日付窓部81から露出表示されている状態のときにはアンテナ6の上部が薄肉部275によって覆われるため、アンテナ6の電波の送信または受信の感度が最も良好となり、カレンダー表示部271の位置が日付窓部81からずれるにしたがってアンテナ6の上部が広く厚肉部274によって覆われるため、アンテナ6の電波の送信または受信の感度は徐々に低下していく。
例えば、図11に示すように、カレンダー表示部材300の裏面側に、各カレンダー表示部371のほぼ中心に対応する位置が最も肉薄となり、各カレンダー表示部371同士の中間位置が最も肉厚となるような山型の凹凸を形成してもよい。
この場合には、各カレンダー表示部371のほぼ中心に対応する部分(すなわち、電波透過方向における厚みが最も薄くなっている部分)が開放部としての薄肉部375となり、各カレンダー表示部371同士の中間位置に対応する部分が遮蔽部としての厚肉部374となる。
この場合にも、カレンダー表示部371の全体が文字板8の日付窓部81から露出表示されている状態のときにはアンテナ6の上部が薄肉部375によって覆われるため、アンテナ6の電波の送信または受信の感度が最も良好となり、カレンダー表示部371の位置が日付窓部81からずれるにしたがってアンテナ6の上部が広く厚肉部374によって覆われるため、アンテナ6の電波の送信または受信の感度は徐々に低下していく。
例えば、カレンダー表示部材自体を樹脂等の電波を透過させる材料で形成し、カレンダー表示部に対応する位置以外の部分に磁性材料で形成された磁性シート等の電波遮蔽体を貼着してもよい。
この場合、電波遮蔽体が貼着されている部分が電波の透過を妨げる遮蔽部となり、電波遮蔽体が貼着されていない部分が電波を透過させる開放部となる。
例えば、カレンダー表示部として「月曜日」から「日曜日」までの曜日表示部を有する曜日表示用のカレンダー表示部材であってもよい。この場合には、各カレンダー表示部に対応して、7組の遮蔽部(例えば厚肉部)及び開放部(例えば薄肉部)が設けられる。
例えば、腕時計が竜頭等を備える場合、この竜頭等の軸の回転をカレンダー表示部材に伝える駆動伝達機構(歯車機構等)を設けて、この竜頭及び駆動伝達機構(歯車機構等)によってカレンダー部材移動手段を構成してもよい。
この場合には、アンテナ6の電波の送信または受信の感度を調整したい際には、例えばユーザが竜頭等を回転操作することにより手動にてカレンダー表示部材を所望の電波の送信または受信の感度となる位置まで回転移動させる。
例えば、「ペアリングモード」で通信を行う際にはアンテナ6の上に遮蔽部を位置させ、「データ同期モード」又は「端末捜索モード/忘れ物防止モード」で通信を行う際にはアンテナ6の上に開放部を位置させるというように、アンテナ6の電波の送信または受信の感度について2段階の調整を行ってもよい。
また、例えば、遮蔽部とアンテナ6との位置関係を段階的に調整することにより、アンテナ6の電波の送信または受信の感度を4段階以上調整ができるようにしてもよい。この場合には、ユーザは、「ペアリングモード」で通信を行う際に、アンテナ6全体が遮蔽される状態ではペアリングが成立しなかった場合に、ペアリングが成立するまでアンテナ6の電波の送信または受信の感度を段階的に上げていくことができる。
この場合、裏蓋部材3が設けられている腕時計100の裏面だけでなく、腕時計100の側面からも電波の侵入が阻害され、アンテナ6に電波が入る方向は腕時計100の表面側(図2における上側)に限定される。このため、この場合には、アンテナ6の周囲に電波遮蔽部材42を配置する必要はない。
また、上記各実施形態では、裏蓋部材3が例えばステンレス、チタニウム等の金属材料によって形成されている場合を例としたが、裏蓋部材3を形成する材料はこれに限定されない。例えば裏蓋部材3を樹脂等の電波透過可能な材料により形成してもよい。
この場合、裏蓋部材3が設けられている腕時計100の裏面からも電波が入るため、アンテナ6の周囲のみでなく、アンテナ6の下部(すなわち腕時計100の裏面側)にも電波遮蔽部材を配置することが好ましい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
外部の機器との間で無線信号を送信または受信するアンテナの感度を調整する感度調整装置であって、
環状に形成されている表示部材本体の表面に、その表示部材本体の周方向に沿って所定間隔毎にカレンダー表示部が施されているとともに、電波の透過を妨げる遮蔽部及びこれと隣り合い電波を透過させる開放部が、前記カレンダー表示部に対応して複数組設けられており、前記アンテナを上部から覆う位置に配置されるカレンダー表示部材と、
このカレンダー表示部材をその環状中心を中心として回転させて、前記アンテナに対する前記カレンダー表示部材の前記遮蔽部及び前記開放部の位置を変更し、前記遮蔽部により遮蔽される電波の遮蔽度合を調整することにより、前記アンテナの感度を調整するカレンダー部材移動手段と、
を備えていることを特徴とする感度調整装置。
<請求項2>
前記開放部は、電波の透過方向における厚みが薄い薄肉部であり、
前記遮蔽部及び前記開放部は、電波の透過方向における厚みを変えることにより電波の遮蔽度合を変えるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の感度調整装置。
<請求項3>
請求項1又は請求項2に記載の感度調整装置と、
前記感度調整装置により電波の送信または受信の感度が調整されるアンテナと、
を備えていることを特徴とする電波通信機器。
4 モジュール部材
6 アンテナ
7 カレンダー表示部材
8 文字板
13 操作ボタン
42 電波遮蔽部材
70 感度調整装置
71 カレンダー表示部
72 ラック
74 厚肉部
75 薄肉部
76 カレンダー用輪列機構
76a カレンダー部材駆動歯車
77 モータ
78 カレンダー部材移動手段
81 日付窓部
100 腕時計
G 端末装置
Claims (3)
- 外部の機器との間で無線信号を送信または受信するアンテナの感度を調整する感度調整装置であって、
環状に形成されている表示部材本体の表面に、その表示部材本体の周方向に沿って所定間隔毎にカレンダー表示部が施されているとともに、電波の透過を妨げる遮蔽部及びこれと隣り合い電波を透過させる開放部が、前記カレンダー表示部に対応して複数組設けられており、前記アンテナを上部から覆う位置に配置されるカレンダー表示部材と、
このカレンダー表示部材をその環状中心を中心として回転させて、前記アンテナに対する前記カレンダー表示部材の前記遮蔽部及び前記開放部の位置を変更し、前記遮蔽部により遮蔽される電波の遮蔽度合を調整することにより、前記アンテナの感度を調整するカレンダー部材移動手段と、
を備えていることを特徴とする感度調整装置。 - 前記開放部は、電波の透過方向における厚みが薄い薄肉部であり、
前記遮蔽部及び前記開放部は、電波の透過方向における厚みを変えることにより電波の遮蔽度合を変えるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の感度調整装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の感度調整装置と、
前記感度調整装置により電波の送信または受信の感度が調整されるアンテナと、
を備えていることを特徴とする電波通信機器。
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