JP5810541B2 - 画像形成装置および液体塗布装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置および液体塗布装置に関し、さらに詳しくは、画像形成に際して前処理用の液体を塗布する機構に関する。
周知のように、プリンタ、ファクシミリ装置や複写装置あるいはプロッタさらにはこれら機能を併せ持つ複合機などの画像形成装置の一つに、インク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式によるインクジェット記録装置がある。
この液体吐出記録方式のインクジェット記録装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙などが用いられる記録媒体に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する)を行ない、その型式として、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本発明における液体吐出記録方式の画像形成装置としては、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体を対象として、インクを着弾させて画像形成を行う装置を意味し、また、画像形成とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
さらに、本発明の説明に用いるインクとは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、樹脂、薬品、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いられているものが含まれる。
また、本発明で挙げる用紙とは、材質を紙に限定するものではなく、上述したOHPシート、布なども含み、インク滴が付着されるものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含むものの総称として用いる。
この液体吐出記録方式の画像形成装置は、製本や各種印刷物を少量生産する為に使用される設備型のインクジェットプリンターの場合、高速で駆動させる為、サーマル型またピエゾ型のインクジェットヘッドを多数個配置し、紙搬送方向に対し直角方向の駆動(キャリッジ駆動)を持たず、紙搬送のみで画像を形成することができるようになっている。
この種のインクジェット記録装置は、高速かつ低騒音であり、記録媒体の種類に制約が少なく、カラー化も容易であるなどの利点があることから、現在広く普及している。
ところで、印字に用いられる記録媒体において、記録液として繊維質を有する紙などを対象とした場合、記録液として用いられるインクが繊維に沿って不規則に浸透してしまうために記録された文字の輪郭がひげ状に乱れる現象、いわゆる、フェザリングと称される現象が発生したり、異なる色のインクが隣接して着弾された場合に異なる色のインク同士が相互に混ざり合って色境界が不鮮明となる現象、いわゆる、カラーブリードと称される現象が発生したり、発色(濃度)不足、裏移り、光沢性、定着性に問題が生じることがある。
さらに、印字後の液滴が乾燥するまでの時間が長くなるという初期品質の悪化に加え、耐水性、耐光性、耐擦過性や耐オゾン性という堅牢性に影響する問題を生じることもある。
このような不具合を回避する方法として、インクに反応してインク中の色材を吸着凝集させることができる処理液を印字前あるいは印字後に供給する方法が知られている(例えば、特許文献1,2)。
一方、処理液を供給する構成としては、処理液の貯留部から処理液を汲み上げる汲み上げローラーと汲み上げられた処理液もしくは泡状とされた処理媒体を記録媒体の印字面に塗布する塗布ローラーとを組み合わせた構成が知られており、これら構成において、記録媒体の下面あるいは上面に対して処理液を塗布する構成が提案されている(例えば、特許文献3,4)。
図5は、特許文献4に開示されている汲み上げ部を備えた塗布機構を、記録媒体の上面を対象として適用する場合に置き換えた構成を示す模式図であり、同図において処理液の塗布装置の構成およびその作用を説明すると次の通りである。
図5において処理液などの液体塗布装置(以下、塗布装置ともいう)208は、記録媒体の搬送路(破線矢印で示す部分)を挟んで搬送路の下方に位置する記録媒体搬送ローラー235と、搬送路の上方に位置して処理液を記録媒体上面に塗布する塗布ローラー232と、塗布ローラー232に隣接して処理液を汲み上げて塗布ローラー232に供給する汲み上げローラー233と、処理液201を貯留し、汲み上げローラー233の一部が処理液に接触されている処理液トレイ234とを備えている。
このような構成において、各ローラーは図示矢印方向に回転することにより、処理液トレイ234内の処理液201が符号201aで示すように汲み上げローラー233により汲み上げられ、隣接する塗布ローラー232との間で対向面上方に形成される谷部分201bに溜まる。
塗布ローラー232と汲み上げローラー233とは一定の圧力によって互いに圧接しており、谷部分201bに溜まった処理液がしごかれて塗布部201cへと移動する。
記録媒体搬送ローラー235は、塗布ローラー232と所定圧力で圧接することで記録媒体を挟持搬送できる部材であり、挟持搬送される記録媒体の上面には、塗布ローラー232の周面を伝った処理液が塗布される。
このような構成においては、処理液トレイ234の処理液に対して汲み上げローラー233の軸線方向が水平方向に平行し、軸線方向全域が均一に接触していることで記録媒体の搬送方向と直角な方向に相当する幅方向全域において均一に処理液が塗布されることになる。
しかし、各ローラーの設置に際して組み付け誤差などが生じた場合、各ローラーの軸線が水平方向になく、傾斜している場合がある。
この場合には、処理液に対して汲み上げローラーの軸線方向での接触が不均一となり、結果として、記録媒体の幅方向での均一塗布が行えなくなる虞がある。
図6および図7は、上述した軸線が傾斜した場合の現象を説明するための図であり、同図において、処理液は重力により傾斜下方側に移行しやすくなり、軸方向で汲み上げられる処理液は、傾斜下方側に多く汲み上げられ、傾斜上方側での汲み上げ量が少なくなるという偏りが発生する。汲み上げ量の偏りは塗布ローラー232と汲み上げローラー233と形成される谷部分での貯留分布にも影響し、塗布ローラー232による軸方向での塗布量が偏り、記録媒体幅方向で均一な塗布が行えなくなる。
このような不具合を回避するために、図8に示すように、汲み上げローラー233が処理液トレイ234内で浸漬する範囲を広げるために処理液に深く浸漬し、軸方向において傾斜上方側での汲み上げ量不足を起こす領域を少なくすることが考えられる。
しかし、このような方法を採った場合でも、記録媒体正面に処理液を塗布する場合、図8に示すように、記録媒体のニップ位置NPが汲み上げローラー233の軸心CLよりも低いため、処理液トレイ234の深さを深くして汲み上げローラー233の軸方向での浸漬領域を拡大しようとしても処理液トレイ234が記録媒体搬送路内に干渉してしまう虞があり、制約を受けることになる。
従って、各ローラーが傾斜した状態で処理液を塗布しようとした場合には、依然として均一な塗布ができない問題が残されたままとなる。
一方、記録媒体の下面に処理液塗布する場合には、図9に示すように、図2の場合と違って、ニップ位置が汲み上げローラー233の軸心よりも上方に位置するので、処理液トレイ234の深さを深くすることもできるが、汲み上げローラー233により汲み上げられる処理液の移動経路が長くなる。
一般に、処理液は印字直前に塗布されることが液体状態で反応を行わせる意味で望ましいものであり、この意味からいって、記録媒体の下面に処理液を塗布する構成は上述した要望をかなえるには困難な点があるので、記録媒体正面への塗布が望ましい。
本発明の目的は、上記従来の画像形成装置、特に、処理液塗布機構における問題に鑑み、塗布部材が傾斜した状態で設置されている状況においても記録媒体に対する処理液の均一塗布を可能にすることができる構成を備えた画像形成装置および処理液塗布装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明は次の構成よりなる。
(1)記録媒体の搬送路に対向して配置されたローラーとこれに隣接するローラーとを少なくとも備え、前記搬送路に対向するローラーが記録媒体への処理液塗布ローラーとされ、該塗布ローラーに隣接するローラーは該塗布ローラーに隣接して処理液トレイに収容されている処理液に接触して、前記処理液を前記塗布ローラーに向けて汲み上げる汲み上げローラーとされている塗布装置を備えた画像形成装置において、前記塗布ローラーと汲み上げローラーとの対向面上方に形成される谷部に形成される液溜まり部に向け開口する処理液供給手段を備え、前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸線の傾きがない場合には、前記ローラーの軸線方向中央に前記開口が位置した状態で前記処理液を供給し、前記ローラーの軸線が傾いている場合には、前記開口が前記液溜まり部の処理液が少ない側に移動した位置から前記処理液を供給することを特徴とする画像形成装置。
(2)記録媒体の搬送路に対向して配置されたローラーとこれに隣接するローラーとを少なくとも備え、前記搬送路に対向するローラーが記録媒体への処理液塗布ローラーとされ、該塗布ローラーに隣接するローラーが該塗布ローラーに隣接して処理液トレイに収容されている処理液に接触して、前記処理液を前記塗布ローラーに向けて汲み上げる汲み上げローラーとされている塗布装置を備えた画像形成装置において、前記塗布ローラーと汲み上げローラーとの対向面上方に形成される谷部に形成される液溜まり部に向け開口する処理液供給手段を備え、前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸方向に複数の開口を備え、前記ローラーの軸線の傾きがない場合には、前記ローラーの軸線方向中央に位置する開口から前記処理液を供給し、前記ローラーの軸線が傾いている場合には、前記液溜まり部の処理液が少ない側の開口から前記処理液を供給することを特徴とする画像形成装置。
(3)前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸線の傾きに応じて前記開口からの処理液供給量を制御されることを特徴とする(1)または(2)記載の画像形成装置。
(4)前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸線の傾き情報が入力される制御部の出力側に接続され、前記制御部は、前記ローラーの傾きに応じて前記谷部での液溜まり状態を判別した結果に基づき前記ローラーの軸方向での処理液の供給位置を制御可能であることを特徴とする請求項1乃至3のうちの一つに記載の画像形成装置。
(5)記録媒体の搬送路に対向して配置されたローラーとこれに隣接するローラーとを少なくとも備え、前記搬送路に対向するローラーが記録媒体への処理液塗布ローラーとされ、該塗布ローラーに隣接するローラーは該塗布ローラーに隣接して処理液トレイに収容されている処理液に接触して、前記処理液を前記塗布ローラーに向けて汲み上げる汲み上げローラーとされている液体塗布装置において、前記塗布ローラーと汲み上げローラーとの対向面上方に形成される谷部に形成される液溜まり部に向け開口する処理液供給手段を備え、前記処理液供給手段は、前記ローラーの傾きに応じて前記ローラーの軸方向で前記液溜まり部での処理液の貯留量が少ない位置に処理液を供給する構成であることを特徴とする液体塗布装置。
本発明によれば、塗布装置に装備されているローラーの軸線の傾きに応じて処理液の供給位置を選択できるようになっており、特に、軸線の傾きによって液溜まり部での処理液の貯留量が少なくなる位置を対象として処理液を供給できるので、ローラーの傾きによる処理液の重力およびローラーの回転を利用した移動により軸線方向で処理液を均一に貯留させることができる。これにより、塗布装置が傾いて設置された場合はもちろんのこと、装置内でのローラーが傾いて設置された場合も含めて軸線方向での塗布を均一化することが可能となる。軸線の傾きは塗布装置自体の傾きあるいは装置内でのローラーの傾きの両方を対象としている。
本発明による画像形成装置の構成を説明するための模式図である。 請求項1および5記載の発明に係る実施例を説明するための模式図である。 請求項2記載の発明に係る実施例を説明するための模式図である。 請求項3および4記載の発明に係る実施例を説明するための模式図である。 液体塗布装置の従来例を説明するための図である。 図5に示した処理液塗布装置における不具合を説明するための模式図である。 図6に示した処理液塗布装置の処理液汲み上げ状態を示す斜視図である。 図6,7に示した不具合への対策を施した場合に生じる別の不具合を説明するための模式図である。 図5に示した処理液塗布装置の一部変形例を説明するための模式図である。
以下、図に示す実施例により本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明による画像形成装置の一つである、液滴吐出記録装置、いわゆる、記録媒体の一つである用紙Sに対して液滴を着弾させて印字を行うインクジェット記録装置を示している。
同図においてインクジェット記録装置100は、画像形成手段としての記録ヘッドユニット101と、用紙Sを搬送する搬送ベルト102と、用紙Sを収容する給紙トレイ103と、画像が形成された用紙Sが排紙される排紙トレイ104と、記録ヘッドユニット101よりも用紙搬送方向上流側で被塗布部材である用紙Sに液体を塗布する本発明に係る塗布装置208とを備えている。
記録ヘッドユニット101は、液滴を吐出する複数のノズルを用紙幅相当分の長さに配列したノズル列を有するライン型液体吐出ヘッドから構成され、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインク滴を記録ヘッド101y、101m、101c、101kを備えている。なお、シリアル型画像形成装置として記録ヘッドをキャリッジに搭載する構成ともできる。
搬送ベルト102は、無端状ベルトであり、搬送ローラー121とテンションローラー122との間に掛け渡されて周回するように構成している。この搬送ベルト102に対する用紙Sの保持は、例えば静電吸着、空気の吸引による吸着などを行う構成とすることやその他の公知の搬送手段を用いることができる。
給紙トレイ103に収容された用紙Sは、ピックアップローラー131で1枚ずつ分離されて搬送ローラー132によって給紙されて搬送ローラー対133、134によって搬送路135を介して搬送され、塗布部200によって塗布が行われた後、搬送ベルト102上に送り込まれて保持される。
そして、搬送ベルト102で搬送されながらヘッドユニット101から各色の液滴が吐出されて、塗布された用紙S上に画像が形成され、その後、用紙Sは排紙トレイ104に排出される。
一方、塗布装置208は、液体(以下、これらを「処理液」又は「セット剤」と総称する)201を収容した処理液トレイに相当する容器202と、この容器202から処理液201を圧送するポンプ203と処理液を被記録媒体(用紙S)に塗布する塗布装置208とを備えている。
容器202内の処理液201はポンプ203によって吸上げられ、液搬送経路204を通じて、処理液供給孔240より塗布装置208内で記録媒体の搬送路に対向している塗布ローラー232と処理液の汲み上げローラーとして用いられるスクイーズローラー233とが接している谷部分で形成される液溜まり部に対して上方向から直接供給され、谷部分での液貯留量を超えた処理液201は処理液トレイ234へと供給され、塗布の準備がなされる。
処理液201は、用紙Sの表面に塗布することで用紙Sの表面を改質する改質材である。例えば、処理液201は、予め用紙Sにムラなく塗布しておくことで、インクの水分を速やかに用紙Sに浸透させると共に色成分を増粘させ、更には乾燥も早めることによって滲み(フェザリング、ブリーディング等)や裏抜けを防止し、生産性(単位時間当たりの画像出力枚数)をあげることを可能にする定着剤(セット剤)である。なお、用紙Sは、前述したように材質としての紙に限定されないこともちろんである。
この処理液201は、組成的には、例えば界面活性剤(アニオン系、カチオン系、ノニオン系のいずれか、若しくはこれらを2種類以上混合させたもの)に対して、水分の浸透を促進するセルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース等)とタルク微粉体の様な基剤を加えた溶液等を挙げることができる。更に微粒子を含有することもできる。
以上のような構成を対象として本発明の特徴を説明すると次の通りである。
本発明の特徴は、塗布装置208に装備されている塗布ローラー232とスクイーズローラー233との対向位置上方に形成される谷部分においてローラーの軸線方向での処理液供給位置がローラーの軸線の傾きに応じて液貯留量が少ない位置に設定されることにある。
図2において、塗布ローラー232とスクイーズローラー233との対向位置上方に形成される谷部分の液溜まり部には、この上方から処理液を供給する処理液供給手段が設けられており、本実施例では、処理液供給手段として、ポンプ203によって汲み上げられた処理液を谷部分の液溜まり部に上方から直接供給することができる液搬送経路204が用いられる。
液搬送経路204は、液溜まり部に対向する開口204Aを有し、その開口位置が塗布ローラー232およびスクイーズローラー233の軸線方向に移動可能に設けられている。
液搬送経路204の開口204Aは、各ローラーの軸線方向が水平方向に対して傾いていない場合、図中、波線で示すように軸線方向中央に位置しており、この状態を基準として、軸線方向の傾きに応じて傾きによる縦方向での高さが高くなっている側、換言すれば、液溜まり部での処理液の貯留量が少なくなっている側に移動することができるようになっている。
本実施例は以上のような構成であるから、軸線方向に傾きがない場合には、軸線方向中央に液搬送経路204の開口204Aが位置することにより、供給された処理液がローラーの回転に伴い、軸線方向両端に向け均等に均されるので、軸線方向と平行する用紙Sの幅方向、つまり用紙の搬送方向と直角な方向において均一に処理液が塗布されることになる。
一方、塗布ローラー232,スクイーズローラー233の軸線が水平方向に対して傾いている場合、あるいは、この状態が生じる塗布装置208が傾いて設置されているような場合には、その傾きによって液溜まり部での処理液の貯留量が少なくなる位置に液搬送経路204の開口204Aが移動する。この移動のための構成としては、液搬送経路204を柔軟性のあるフレキシブルチューブを用い、この開口近傍にローラーの軸線方向に移動可能なリニア駆動機構を連結する構成などが用いられる。
さらに移動量の設定に関しては、傾き量を検知可能な手段の検知情報に基づく移動量を予め駆動部材の駆動部に登録しておき、検知情報に応じて傾きによる高さ方向の高い位置に向けて移動させるようにすればよい。
これにより、開口204Aから供給された処理液は、軸線の傾き程度に応じて重力およびローラーの回転を利用して軸線方向に沿って均されながら移動する。
この結果、ローラーの軸線が傾いている状態においては、処理液の供給位置を変えるだけの簡単な構成により、ローラーの軸方向で処理液が均一に供給されることとなり、用紙Sの幅方向で均一な塗布状態が得られることになる。
次に本発明の別実施例について説明する。
本実施例の特徴は、液搬送経路204に有する開口をローラーの軸線方向で複数(204A、204B、204Cで示す)設け、ローラーの軸線の傾きに応じて処理液を供給する開口204A、204B、204Cの位置を選択できるようにしたことを特徴としている。
図3は、本実施例を説明するための図であり、同図において、液供給経路204中には、各開口204A、204B、204Cに連通する経路が設けられ、各経路の集合位置には方向切り換え制御弁などの方向制御部材241が配置されている。方向制御部材241には、図示しないが、図3に示したポンプ203が接続されている。
方向制御部材241は、図示しない制御部においてローラーの軸線あるいは塗布装置208の傾きに基づき液搬送経路240に有する開口204A、204B、204Cのいずれかを選択されるようになっている。
本実施例は以上のような構成であるから、軸線が水平方向である場合には、図2に示した実施例の場合と同様に軸線方向中央に位置する開口から処理液が供給され、供給された処理液は、ローラーの回転を利用して軸方向両端に向けて均等に均されながら移動する。これにより、用紙Sの幅方向で処理液が均一に塗布されることになる。
一方、ローラーの軸線あるいは塗布装置に傾きが生じている場合には、その傾きに応じて液溜まり部での処理液の貯留量が少なくなる位置の開口への処理液供給が行われる。
これにより、傾きによって高さ方向で高い側で処理液が少なくなっている位置を対象として処理液が供給されるので、供給された処理液は、傾きによる重力およびローラーの回転を利用して高さ方向で高い側から低い側に向けて軸線に沿って均されながら移動する。
この結果、液搬送経路に設けられた複数の開口の選択という簡単な処理により、用紙Sの幅方向で処理液が均一に塗布されることになる。
特に、液搬送経路において複数の開口204A、204B,204Cを設けたことにより、これら開口が位置する処理液トレイ234の部分では、外気との連通面積を小さくできることにより、処理液トレイ234内の処理液が乾燥するのを抑制することができる。これにより、処理液の乾燥が原因する増粘を低減して塗布の際の流動性を良好に維持させて塗布量の安定供給および均一供給が可能となる。
以上のような実施例において液搬送経路204の開口位置および処理液の供給量さらには供給タイミングの制御は、図3に示す構成を用いて行われる。
図4は、図2,3に示した実施例のうちで、図3に示した方向制御部材241を用いた場合を対象とした実施例を示しており、同図において、これらの制御を行うために処理液供給制御部243が設けられている。
処理液供給制御部243は、塗布装置の傾きを検知可能な傾斜センサ242が入力側に接続され、出力側にはポンプ203および方向制御部材241が接続されている。
処理液供給制御部243では、傾斜センサ242からの情報に基づき、塗布装置208に傾きが生じていると判断した場合にその傾きの傾向、つまり、ローラーの軸線方向のいずれの端部側が高さ方向で高い位置に位置しているかを判別し、その判別結果に基づき、方向制御部材241の駆動態位を、液溜まり部での液貯留量が少ない位置に対応する開口204A、204B、204Cを選択できるようにすると共に、塗布速度、つまり処理液の消費量と傾斜量からの処理液が高さ方向の高い位置から低い位置に向けて移動する量とに基づき、ローラーの軸線方向で均一な液貯留量が得られる供給量と供給タイミングとが設定される。なお、傾斜センサ202は塗布装置208の傾斜量を対象とするだけでなく、ローラーの軸線の傾きを例えば軸線方向両端間での軸心位置のずれなどを対象として割り出すようにした形式のものとしてもよい。
本実施例においては、塗布装置208あるいはローラーの軸線方向の傾きを検知することで傾きに応じた軸線方向での液貯留量の不均一な状態を補正することができる。特に、傾斜センサ242により常時監視するようにすると、機内振動などの影響を受けて軸線が傾いた場合などにも即応して処理液の均一塗布を維持することが可能になる。
以上のように、本実施例においては、ローラーの軸線の傾きにより処理液が軸線方向で偏るのを未然に防止することができ、用紙に対する均一塗布が可能となる。
100 インクジェット記録装置
200 塗布部
203 ポンプ
204 液搬送経路
204A、204B、204C 開口
208 塗布装置
232 塗布ローラー
233 スクイーズローラー
234 処理液トレイ
241 方向制御部材
242 傾斜センサ
243 処理液供給制御部
特開2005−138502号公報 特開2003−205673号公報 特開2002−137378号公報 特開2009−12394号公報

Claims (5)

  1. 記録媒体の搬送路に対向して配置されたローラーとこれに隣接するローラーとを少なくとも備え、前記搬送路に対向するローラーが記録媒体への処理液塗布ローラーとされ、該塗布ローラーに隣接するローラーは該塗布ローラーに隣接して処理液トレイに収容されている処理液に接触して、前記処理液を前記塗布ローラーに向けて汲み上げる汲み上げローラーとされている塗布装置を備えた画像形成装置において、
    前記塗布ローラーと汲み上げローラーとの対向面上方に形成される谷部に形成される液溜まり部に向け開口する処理液供給手段を備え、
    前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸線の傾きがない場合には、前記ローラーの軸線方向中央に前記開口が位置した状態で前記処理液を供給し、前記ローラーの軸線が傾いている場合には、前記開口が前記液溜まり部の処理液が少ない側に移動した位置から前記処理液を供給することを特徴とする画像形成装置。
  2. 記録媒体の搬送路に対向して配置されたローラーとこれに隣接するローラーとを少なくとも備え、前記搬送路に対向するローラーが記録媒体への処理液塗布ローラーとされ、該塗布ローラーに隣接するローラーが該塗布ローラーに隣接して処理液トレイに収容されている処理液に接触して、前記処理液を前記塗布ローラーに向けて汲み上げる汲み上げローラーとされている塗布装置を備えた画像形成装置において、
    前記塗布ローラーと汲み上げローラーとの対向面上方に形成される谷部に形成される液溜まり部に向け開口する処理液供給手段を備え、
    前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸方向に複数の開口を備え、
    前記ローラーの軸線の傾きがない場合には、前記ローラーの軸線方向中央に位置する開口から前記処理液を供給し、前記ローラーの軸線が傾いている場合には、前記液溜まり部の処理液が少ない側の開口から前記処理液を供給することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸線の傾きに応じて前記開口からの処理液供給量を制御されることを特徴とする請求項1また2記載の画像形成装置。
  4. 前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸線の傾き情報が入力される制御部の出力側に接続され、
    前記制御部は、前記ローラーの傾きに応じて前記谷部での液溜まり状態を判別した結果に基づき前記ローラーの軸方向での処理液の供給位置を制御可能であることを特徴とする請求項1乃至3のうちの一つに記載の画像形成装置。
  5. 記録媒体の搬送路に対向して配置されたローラーとこれに隣接するローラーとを少なくとも備え、前記搬送路に対向するローラーが記録媒体への処理液塗布ローラーとされ、該塗布ローラーに隣接するローラーは該塗布ローラーに隣接して処理液トレイに収容されている処理液に接触して、前記処理液を前記塗布ローラーに向けて汲み上げる汲み上げローラーとされている液体塗布装置において、
    前記塗布ローラーと汲み上げローラーとの対向面上方に形成される谷部に形成される液溜まり部に向け開口する処理液供給手段を備え、
    前記処理液供給手段は、前記ローラーの傾きに応じて前記ローラーの軸方向で前記液溜まり部での処理液の貯留量が少ない位置に処理液を供給する構成であることを特徴とする液体塗布装置。
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