JP5810541B2 - 画像形成装置および液体塗布装置 - Google Patents
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Description
さらに、印字後の液滴が乾燥するまでの時間が長くなるという初期品質の悪化に加え、耐水性、耐光性、耐擦過性や耐オゾン性という堅牢性に影響する問題を生じることもある。
塗布ローラー232と汲み上げローラー233とは一定の圧力によって互いに圧接しており、谷部分201bに溜まった処理液がしごかれて塗布部201cへと移動する。
しかし、各ローラーの設置に際して組み付け誤差などが生じた場合、各ローラーの軸線が水平方向になく、傾斜している場合がある。
図6および図7は、上述した軸線が傾斜した場合の現象を説明するための図であり、同図において、処理液は重力により傾斜下方側に移行しやすくなり、軸方向で汲み上げられる処理液は、傾斜下方側に多く汲み上げられ、傾斜上方側での汲み上げ量が少なくなるという偏りが発生する。汲み上げ量の偏りは塗布ローラー232と汲み上げローラー233とで形成される谷部分での貯留分布にも影響し、塗布ローラー232による軸方向での塗布量が偏り、記録媒体幅方向で均一な塗布が行えなくなる。
しかし、このような方法を採った場合でも、記録媒体正面に処理液を塗布する場合、図8に示すように、記録媒体のニップ位置NPが汲み上げローラー233の軸心CLよりも低いため、処理液トレイ234の深さを深くして汲み上げローラー233の軸方向での浸漬領域を拡大しようとしても処理液トレイ234が記録媒体搬送路内に干渉してしまう虞があり、制約を受けることになる。
従って、各ローラーが傾斜した状態で処理液を塗布しようとした場合には、依然として均一な塗布ができない問題が残されたままとなる。
一般に、処理液は印字直前に塗布されることが液体状態で反応を行わせる意味で望ましいものであり、この意味からいって、記録媒体の下面に処理液を塗布する構成は上述した要望をかなえるには困難な点があるので、記録媒体正面への塗布が望ましい。
(1)記録媒体の搬送路に対向して配置されたローラーとこれに隣接するローラーとを少なくとも備え、前記搬送路に対向するローラーが記録媒体への処理液塗布ローラーとされ、該塗布ローラーに隣接するローラーは該塗布ローラーに隣接して処理液トレイに収容されている処理液に接触して、前記処理液を前記塗布ローラーに向けて汲み上げる汲み上げローラーとされている塗布装置を備えた画像形成装置において、前記塗布ローラーと汲み上げローラーとの対向面上方に形成される谷部に形成される液溜まり部に向け開口する処理液供給手段を備え、前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸線の傾きがない場合には、前記ローラーの軸線方向中央に前記開口が位置した状態で前記処理液を供給し、前記ローラーの軸線が傾いている場合には、前記開口が前記液溜まり部の処理液が少ない側に移動した位置から前記処理液を供給することを特徴とする画像形成装置。
図1は、本発明による画像形成装置の一つである、液滴吐出記録装置、いわゆる、記録媒体の一つである用紙Sに対して液滴を着弾させて印字を行うインクジェット記録装置を示している。
そして、搬送ベルト102で搬送されながらヘッドユニット101から各色の液滴が吐出されて、塗布された用紙S上に画像が形成され、その後、用紙Sは排紙トレイ104に排出される。
容器202内の処理液201はポンプ203によって吸上げられ、液搬送経路204を通じて、処理液供給孔240より塗布装置208内で記録媒体の搬送路に対向している塗布ローラー232と処理液の汲み上げローラーとして用いられるスクイーズローラー233とが接している谷部分で形成される液溜まり部に対して上方向から直接供給され、谷部分での液貯留量を超えた処理液201は処理液トレイ234へと供給され、塗布の準備がなされる。
本発明の特徴は、塗布装置208に装備されている塗布ローラー232とスクイーズローラー233との対向位置上方に形成される谷部分においてローラーの軸線方向での処理液供給位置がローラーの軸線の傾きに応じて液貯留量が少ない位置に設定されることにある。
液搬送経路204は、液溜まり部に対向する開口204Aを有し、その開口位置が塗布ローラー232およびスクイーズローラー233の軸線方向に移動可能に設けられている。
さらに移動量の設定に関しては、傾き量を検知可能な手段の検知情報に基づく移動量を予め駆動部材の駆動部に登録しておき、検知情報に応じて傾きによる高さ方向の高い位置に向けて移動させるようにすればよい。
これにより、開口204Aから供給された処理液は、軸線の傾き程度に応じて重力およびローラーの回転を利用して軸線方向に沿って均されながら移動する。
この結果、ローラーの軸線が傾いている状態においては、処理液の供給位置を変えるだけの簡単な構成により、ローラーの軸方向で処理液が均一に供給されることとなり、用紙Sの幅方向で均一な塗布状態が得られることになる。
本実施例の特徴は、液搬送経路204に有する開口をローラーの軸線方向で複数(204A、204B、204Cで示す)設け、ローラーの軸線の傾きに応じて処理液を供給する開口204A、204B、204Cの位置を選択できるようにしたことを特徴としている。
これにより、傾きによって高さ方向で高い側で処理液が少なくなっている位置を対象として処理液が供給されるので、供給された処理液は、傾きによる重力およびローラーの回転を利用して高さ方向で高い側から低い側に向けて軸線に沿って均されながら移動する。
この結果、液搬送経路に設けられた複数の開口の選択という簡単な処理により、用紙Sの幅方向で処理液が均一に塗布されることになる。
特に、液搬送経路において複数の開口204A、204B,204Cを設けたことにより、これら開口が位置する処理液トレイ234の部分では、外気との連通面積を小さくできることにより、処理液トレイ234内の処理液が乾燥するのを抑制することができる。これにより、処理液の乾燥が原因する増粘を低減して塗布の際の流動性を良好に維持させて塗布量の安定供給および均一供給が可能となる。
図4は、図2,3に示した実施例のうちで、図3に示した方向制御部材241を用いた場合を対象とした実施例を示しており、同図において、これらの制御を行うために処理液供給制御部243が設けられている。
200 塗布部
203 ポンプ
204 液搬送経路
204A、204B、204C 開口
208 塗布装置
232 塗布ローラー
233 スクイーズローラー
234 処理液トレイ
241 方向制御部材
242 傾斜センサ
243 処理液供給制御部
Claims (5)
- 記録媒体の搬送路に対向して配置されたローラーとこれに隣接するローラーとを少なくとも備え、前記搬送路に対向するローラーが記録媒体への処理液塗布ローラーとされ、該塗布ローラーに隣接するローラーは該塗布ローラーに隣接して処理液トレイに収容されている処理液に接触して、前記処理液を前記塗布ローラーに向けて汲み上げる汲み上げローラーとされている塗布装置を備えた画像形成装置において、
前記塗布ローラーと汲み上げローラーとの対向面上方に形成される谷部に形成される液溜まり部に向け開口する処理液供給手段を備え、
前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸線の傾きがない場合には、前記ローラーの軸線方向中央に前記開口が位置した状態で前記処理液を供給し、前記ローラーの軸線が傾いている場合には、前記開口が前記液溜まり部の処理液が少ない側に移動した位置から前記処理液を供給することを特徴とする画像形成装置。 - 記録媒体の搬送路に対向して配置されたローラーとこれに隣接するローラーとを少なくとも備え、前記搬送路に対向するローラーが記録媒体への処理液塗布ローラーとされ、該塗布ローラーに隣接するローラーが該塗布ローラーに隣接して処理液トレイに収容されている処理液に接触して、前記処理液を前記塗布ローラーに向けて汲み上げる汲み上げローラーとされている塗布装置を備えた画像形成装置において、
前記塗布ローラーと汲み上げローラーとの対向面上方に形成される谷部に形成される液溜まり部に向け開口する処理液供給手段を備え、
前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸方向に複数の開口を備え、
前記ローラーの軸線の傾きがない場合には、前記ローラーの軸線方向中央に位置する開口から前記処理液を供給し、前記ローラーの軸線が傾いている場合には、前記液溜まり部の処理液が少ない側の開口から前記処理液を供給することを特徴とする画像形成装置。 - 前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸線の傾きに応じて前記開口からの処理液供給量を制御されることを特徴とする請求項1また2記載の画像形成装置。
- 前記処理液供給手段は、前記ローラーの軸線の傾き情報が入力される制御部の出力側に接続され、
前記制御部は、前記ローラーの傾きに応じて前記谷部での液溜まり状態を判別した結果に基づき前記ローラーの軸方向での処理液の供給位置を制御可能であることを特徴とする請求項1乃至3のうちの一つに記載の画像形成装置。 - 記録媒体の搬送路に対向して配置されたローラーとこれに隣接するローラーとを少なくとも備え、前記搬送路に対向するローラーが記録媒体への処理液塗布ローラーとされ、該塗布ローラーに隣接するローラーは該塗布ローラーに隣接して処理液トレイに収容されている処理液に接触して、前記処理液を前記塗布ローラーに向けて汲み上げる汲み上げローラーとされている液体塗布装置において、
前記塗布ローラーと汲み上げローラーとの対向面上方に形成される谷部に形成される液溜まり部に向け開口する処理液供給手段を備え、
前記処理液供給手段は、前記ローラーの傾きに応じて前記ローラーの軸方向で前記液溜まり部での処理液の貯留量が少ない位置に処理液を供給する構成であることを特徴とする液体塗布装置。
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