JP2015039781A - 払拭装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプを用いて洗浄液を洗浄液ノズルに供給しつつ、洗浄液ノズルから払拭部材への洗浄液の安定供給が可能な払拭装置を提供する。【解決手段】インクジェットヘッドのインク吐出面をシート状の払拭部材で払拭する払拭部を設ける。払拭前の払拭部材に洗浄液を供給する洗浄液ノズルを設ける。洗浄液を貯留する第1洗浄液貯留部を設ける。第1洗浄液貯留部と洗浄液ノズルとを接続する洗浄液の流路の途中にポンプを設ける。払拭部材によるインク吐出面の払拭開始時よりも時間t前からポンプを作動させる。洗浄液ノズルのガイド面内で開口している流路の開口の位置に対する第1洗浄液貯留部内の洗浄液の液面高さの位置を、開口の位置以下に制御し、かつ開口の位置と洗浄液の液面の位置との差を距離d以下に制御する。距離d及び時間tを、0<d<[(1/S)?(Vt/sinθ)]を満たすように決定する。【選択図】図5

Description

本発明は、インクジェットヘッドのインク吐出面をシート状の払拭部材で払拭する払拭装置に関する。
インクジェットヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録装置がよく知られている。インクジェット記録装置では、インクジェットヘッドのインク吐出面(ノズルが形成されている面)が汚れていると、インクの吐出不良が発生する。このため、インクジェット記録装置には、定期的にインク吐出面をウェブで払拭(ワイピングともいう)する払拭装置が設けられている。払拭装置には種々のタイプがあるが、インク吐出面の吐出性保持の観点から、インク吐出面を払拭する前のウェブに洗浄液を供給して、ウェット状態のウェブでインク吐出面を払拭する払拭装置が良く知られている。
ウェブへの洗浄液の供給方式としては、チューブポンプによりタンク内の洗浄液を洗浄液ノズルに供給し、この洗浄液ノズルからインク吐出面への接触前のウェブに洗浄液を供給する方式がある。この方式では、チューブポンプのチューブの寿命でチューブポンプのシールが不完全になるため、例えば、タンクが洗浄液ノズルよりも上方にある場合には、洗浄液が洗浄液ノズルに常時供給されてしまう。また、逆に、タンクが洗浄液ノズルよりも下方にある場合には、洗浄液が洗浄液ノズルからチューブポンプ側に引けてしまうことで洗浄液が一時的に供給されなくなり、ドライ状態のウェブでインク吐出面を払拭してしまう。このため、インク吐出面の吐出性保持に影響が生じてしまう。
特許文献1には、チューブポンプなどは用いずに、洗浄液ノズルの上方に配置されたタンクから洗浄液の自重を利用して洗浄液ノズルに洗浄液を供給する供給方式が開示されている。また、特許文献2にも、洗浄液の自重を利用して洗浄液ノズルに洗浄液を供給する供給方式が開示されている。この特許文献2の供給方式では、タンク内の洗浄液の液面高さを制御することにより、洗浄液ノズルから供給される洗浄液の供給量を制御している。
特開2012−176545号公報 特開2004−216642号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の供給方式を採用して、洗浄液の自重を利用してウェブに洗浄液を供給する場合には、洗浄液の供給量が少なく設定されていると、ウェブに供給される洗浄液の液量が安定しないという問題がある。また、タンクと洗浄液ノズルとを接続する液流路に気泡が入り込んだ場合に、気泡がダンパとなって洗浄液の供給が非常に不安定になる。
本発明の目的は、ポンプを用いて洗浄液を洗浄液ノズルに供給しつつ、洗浄液ノズルからウェブ等の払拭部材への洗浄液の安定供給が可能な払拭装置を提供することにある。
本発明の目的を達成するための払拭装置は、インクジェットヘッドのインク吐出面にシート状の払拭部材を接触させた状態で払拭部材を走行させることによりインク吐出面を払拭する払拭部と、インク吐出面への接触前の払拭部材に洗浄液を供給する洗浄液ノズルであって、洗浄液を払拭部材上に導くガイド面を有する洗浄液ノズルと、洗浄液を貯留する第1洗浄液貯留部と、洗浄液ノズルと第1洗浄液貯留部とを接続する洗浄液の流路の途中に設けられ、第1洗浄液貯留部内の洗浄液を洗浄液ノズルに供給するポンプと、払拭部材によるインク吐出面の払拭開始時よりも時間t前からポンプを駆動させるポンプ制御部と、ガイド面内で開口している流路の開口の位置に対する第1洗浄液貯留部内の洗浄液の液面高さの位置を制御する液面高さ制御部であって、液面高さの位置を重力方向側に開口の位置以下に制御し、かつ開口の位置と洗浄液の液面の位置との差を距離d以下に制御する液面高さ制御部と、を備え、ポンプ内の流路の断面積をSとし、ポンプにより供給される洗浄液の体積流量をVとし、洗浄液ノズルに接続している流路の接続部分の重力方向に対する傾き角をθとした場合に、距離d及び時間tが0<d<[(1/S)×(Vt/sinθ)]を満たす。
本発明によれば、ポンプの劣化によりポンプのシールが不完全になった場合やシール性の無いポンプを用いて洗浄液ノズルへ洗浄液を供給する場合でも、洗浄液が洗浄液ノズルから常時垂れた状態となることが防止される。また、インク吐出面の吐出性保持の観点から好ましくないドライ状態の払拭部材によるインク吐出面の払拭が防止される。
また、ポンプを用いて洗浄液を洗浄液ノズルに供給することができるので、洗浄液の自重を利用して払拭部材に洗浄液を供給する場合とは異なり、洗浄液ノズルや払拭部材に洗浄液を安定供給することができる。さらに、シール性を有するポンプ以外も用いることができるので、ポンプの選択肢が増加する。
払拭部に対するインクジェットヘッドの位置を一方向に相対的に移動させるヘッド移動部を備え、払拭部は、インク吐出面に対して、一方向とは反対側の方向に走行させている払拭部材を接触させることが好ましい。インク吐出面の汚れを除去することができる。
メンテナンス開始指示に応じて、インクジェットヘッドから液滴を吐出させるダミージェットを行うヘッド駆動制御部を備えており、時間tは、メンテナンス開始指示がなされてからダミージェットが終了して払拭部による払拭を開始するまでの時間である。これにより、インク吐出面を確実にウェット状態の払拭部材で払拭することができる。
メンテナンス開始指示に応じてヘッド移動部を制御して、払拭部による払拭前にインクジェットヘッドを一方向に移動させた後に元の位置に戻す第1の移動制御と、第1の移動制御の終了後にインクジェットヘッドを一方向に移動させる第2の移動制御とを行うヘッド移動制御部を備え、時間tは、第1の移動制御における一方向の移動が終了してから、インクジェットヘッドが元の位置に戻って第2の移動制御が開始された後で払拭部による払拭を開始するまでの時間であり、払拭部は、第1の移動制御で一方向に移動されているインクジェットヘッドのインク吐出面をドライ状態の払拭部材で払拭し、第2の移動制御で一方向に移動されているインクジェットヘッドのインク吐出面をウェット状態の払拭部材で払拭することが好ましい。これにより、インク吐出面を確実にウェット状態の払拭部材で払拭することができる。
液面高さを検出する液面高さ検出部と、洗浄液を第1洗浄液貯留部に供給する洗浄液供給部と、を備え、液面高さ制御部は、液面高さ検出部の検出結果に基づき、洗浄液供給部による第1洗浄液貯留部への洗浄液の供給を制御することで、液面高さの位置を制御することが好ましい。これにより、液面高さの位置を重力方向側に開口の位置以下に制御し、かつ開口の位置と洗浄液の液面の位置との差を距離d以下に制御することができる。
液面高さ検出部は、第1洗浄液貯留部内で開口に対応する高さの位置に設けられた第1センサと、第1洗浄液貯留部内で開口に対応する高さから距離dだけ重力方向側にずれた位置に設けられた第2センサとを有しており、液面高さ制御部は、第1センサ及び第2センサの検出結果に基づき、洗浄液供給部による第1洗浄液貯留部への洗浄液の供給を制御して、液面高さの位置を第1センサと第2センサとの間に制御することが好ましい。これにより、液面高さの位置を重力方向側に開口の位置以下に制御し、かつ開口の位置と洗浄液の液面の位置との差を距離d以下に制御することができる。
洗浄液供給部は、洗浄液を貯留する第2洗浄液貯留部から第1洗浄液貯留部へ洗浄液を供給することが好ましい。これにより、液面高さの位置を制御することができる。
第1洗浄液貯留部を重力方向と平行な方向に移動させる貯留部移動部を備え、液面高さ制御部は、貯留部移動部を制御して第1洗浄液貯留部の重力方向の位置を調整することにより、液面高さの位置の制御を行うことが好ましい。これにより、液面高さの位置を重力方向側に開口の位置以下に制御し、かつ開口の位置と洗浄液の液面の位置との差を距離d以下に制御することができる。
ポンプは、第1洗浄液貯留部の重力方向側の位置に設けられている。
ポンプはチューブポンプである。
本発明の払拭装置は、ポンプを用いて洗浄液を洗浄液ノズルに供給しつつ、洗浄液ノズルから払拭部材に洗浄液を安定供給することができる。
インクジェット記録装置の概略図である。 インクジェットヘッドのインク吐出面の概略図である。 メンテナンス処理部の概略図である。 インクジェット記録装置の電気的構成を示すブロック図である。 第1実施形態の払拭装置の概略図である。 式1を説明するための説明図である。 サブタンク内の第1センサ及び第2センサを説明するための説明図である。 メンテナンス制御部の機能ブロック図である。 第1実施形態の払拭装置の払拭処理の流れを示したフローチャートである。 第2実施形態の払拭装置の概略図である。 第2実施形態の払拭装置の払拭処理の流れを示したフローチャートである。 第3実施形態の払拭装置の概略図である。 圧胴搬送方式を採用する他実施形態のインクジェット記録装置の概略図である。
[インクジェット記録装置の全体構成]
図1に示すように、インクジェット記録装置100は、記録媒体102を保持して搬送する記録媒体搬送部104と、印字部107と、を含んで構成されている。印字部107は、記録媒体搬送部104に保持された記録媒体102に対して、K(黒)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)に対応するカラーインクを吐出させるインクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yを含む。
記録媒体搬送部104は、記録媒体102が保持される記録媒体保持領域に多数の吸着穴(不図示)が設けられた無端状の搬送ベルト108と、搬送ベルト108が巻き掛けられる搬送ローラ(駆動ローラ、従動ローラ)110,112と、記録媒体保持領域の搬送ベルト108の裏側(記録媒体102が保持される記録媒体保持面と反対側の面)に設けられ、記録媒体保持領域に設けられた不図示の吸着穴に負圧を発生させるチャンバー114と、チャンバー114に負圧を発生させる真空ポンプ116と、を含んでいる。
記録媒体102が搬入される搬入部118には、記録媒体102の浮きを防止するための押圧ローラ120が設けられる。また、記録媒体102が排出される排出部122にも押圧ローラ124が設けられている。
搬入部118から搬入された記録媒体102は、記録媒体保持領域に設けられた吸着穴から負圧が付与され、搬送ベルト108の記録媒体保持領域に保持される。
記録媒体102の搬送路上には、印字部107の前段側(記録媒体搬送方向上流側)に、記録媒体102の表面温度を所定範囲に調整するための温度調節部126が設けられている。また、印字部107の後段側(記録媒体搬送方向下流側)に、記録媒体102上に記録された画像を読み取る読取装置(読取センサ)128が設けられている。
搬入部118から搬入された記録媒体102は、搬送ベルト108の記録媒体保持領域に吸着保持され、温度調節部126による温度調節処理が施された後に、印字部107において画像記録が行われる。
画像記録後の記録媒体102は、読取装置128によって記録画像(テストパターン)が読み取られた後に、排出部122から排出される。
<印字部の構成>
印字部107に具備されるインクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yは、記録媒体102の全幅を超える長さにわたって複数のノズルが配置されたフルライン型のインクジェットヘッドである。
図2に示すように、インクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yは、複数のヘッドモジュール140を長手方向D1につなぎ合わせた構造を有している。各ヘッドモジュール140は、インク(液滴)を吐出するノズル146が形成されているインク吐出面(ノズル面ともいう)144を有している。このインク吐出面144には、複数個のノズル146を長手方向D1に対して一定の角度を有する斜め方向に沿って配列してなるノズル列146aが形成され、さらに、このノズル列146aが長手方向D1に複数配列されている。
インクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yは、記録媒体搬送方向の上流側からこの順番で配置されている。インクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yと記録媒体102とを相対的に一回だけ移動させるシングルパス方式により、記録媒体102の全域にわたって記録画像を記録することができる。
なお、印字部107は上述した形態に限定されない。例えば、LC(ライトシアン)やLM(ライトマゼンタ)に対応するインクジェットヘッドを具備してもよい。また、インクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yの配置順も適宜変更可能である。
また、インクジェット記録装置100は、不図示のインク供給部を具備している。インク供給部は、インクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yに供給されるインクを貯蔵するインクタンクを色ごと(ヘッドごと)に備えている。色ごとのインクタンクのそれぞれとインクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yとは、不図示のインク供給路により連通されている。
なお、インクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yの吐出方式は特に限定されない。圧電素子の撓み変形を利用する圧電方式や、インクの膜沸騰現象を利用するサーマル方式などを適用することができる。
<メンテナンス処理部の説明>
図3に示すように、インクジェット記録装置100における印字部107とメンテナンス処理部130との配置関係を示す説明図である。メンテナンス処理部130は、インクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yの記録媒体搬送部104上の画像形成位置から、記録媒体102の搬送方向と略直交する方向(前述の長手方向D1と平行な方向)に水平に離れたメンテナンス位置に配置されている。インクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yは、記録媒体搬送部104上に位置する画像形成位置と、後述のキャップ部132上に位置するメンテナンス位置との間で移動自在に支持されている。以下、インクジェットヘッド106K,106C,106M,106Yを、単に「インクジェットヘッド106」と略す。
メンテナンス処理部130は、払拭装置10と、キャップ部132と、を備えている。払拭装置10は、インクジェットヘッド106のインク吐出面144を払拭する。キャップ部132は、インクジェットヘッド106に対して吸引処理等を施す。なお、図中では、1ヘッド分の払拭装置10とキャップ部132とが図示されているが、払拭装置10とキャップ部132とはインクジェットヘッドごとに設けられている。
インクジェットヘッド106を画像形成位置からメンテナンス位置に向けて移動する場合には、ヘッド移動機構12(図5参照)により、インクジェットヘッド106を画像形成位置から一旦上方へ退避させた後、メンテナンス位置に向けて水平移動させる。次いで、ヘッド移動機構12は、インクジェットヘッド106をキャップ部132の処理領域へ移動させ、インク吐出面144にキャップ部132を密着させる。これにより、吸引処理等が実行されるとともに、乾燥による不吐出が防止される。
キャップ部132は、排出流路134を介して廃インクタンク136と連通している。排出流路134にはポンプ138が設けられている。インク吐出面144にキャップ部132を密着させた状態でポンプ138を動作させると、ノズル146を介してインクジェットヘッド106内のインクが吸引される。
記録媒体102に画像形成を行う場合には、ヘッド移動機構12により、インクジェットヘッド106はメンテナンス位置から画像形成位置に移動される。
払拭装置10は、記録媒体搬送部104とキャップ部132との間に配置される。この払拭装置10は、メンテナンス位置から画像形成位置に向けて移動しているインクジェットヘッド106のインク吐出面144を払拭する。なお、払拭装置10によるインク吐出面144の払拭のタイミングは特に限定されるものではなく、例えば、インクジェットヘッド106が画像形成位置からメンテナンス位置に向けて移動する間に、インク吐出面144の払拭を行ってもよい。
<制御系の構成>
図4は、インクジェット記録装置100の制御系の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、インクジェット記録装置100は、通信インターフェース170、システム制御部172、搬送制御部174、画像処理部176、ヘッド駆動部178、画像メモリ180、ROM182、メンテナンス制御部188、パラメータ記憶部190、プログラム格納部192などを備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ184から送られてくるラスター画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース170は、USB(Universal Serial Bus)などのシリアルインターフェースを適用してもよいし、セントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用してもよい。通信インターフェース170は、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
システム制御部172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置100の全体を制御する制御装置として機能する。また、システム制御部172は、各種演算を行う演算装置として機能し、さらに、画像メモリ180及びROM182のメモリコントローラとして機能する。
すなわち、システム制御部172は、通信インターフェース170、搬送制御部174等の各部を制御し、ホストコンピュータ184との間の通信制御、画像メモリ180及びROM182の読み書き制御等を行うとともに、上記の各部を制御する制御信号を生成する。
ホストコンピュータ184から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置100に取り込まれ、画像処理部176によって所定の画像処理が施される。
画像処理部176は、画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号(画像)処理機能を有し、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッド駆動部178に供給する制御部である。
画像処理部176において所要の信号処理が施されると、該印字データ(ハーフトーン画像データ)に基づいて、ヘッド駆動部178を介してインクジェットヘッド106の吐出液滴量(打滴量)や吐出タイミングの制御が行われる。
搬送制御部174は、画像処理部176により生成された印字データに基づいて記録媒体102の搬送タイミング及び搬送速度を制御する。搬送駆動部186は、記録媒体102を搬送する記録媒体搬送部104の駆動ローラを駆動するモータが含まれており、搬送制御部174は該モータのドライバとして機能している。
画像メモリ180は、通信インターフェース170を介して入力された画像データを一旦格納する一時記憶手段としての機能や、ROM182に記憶されている各種プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域(例えば、画像処理部176の作業領域)としての機能を有している。画像メモリ180には、逐次読み書きが可能な揮発性メモリ(RAM)が用いられる。
ROM182は、システム制御部172のCPUが実行するプログラムや、装置各部の制御に必要な各種データ、制御パラメータなどが格納されており、システム制御部172を通じてデータの読み書きが行われる。ROM182は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。また、外部インターフェースを備え、着脱可能な記憶媒体を用いてもよい。
メンテナンス制御部188は、メンテナンス処理部130の各種の動作を統括的に制御する。
パラメータ記憶部190は、インクジェット記録装置100の動作に必要な各種制御パラメータが記憶されている。システム制御部172は、制御に必要なパラメータを適宜読み出すとともに、必要に応じて各種パラメータの更新(書換)を実行する。
プログラム格納部192は、インクジェット記録装置100を動作させるための制御プログラムが格納されている記憶手段である。システム制御部172(又は装置各部)は、装置各部の制御を実行する際にプログラム格納部192から必要な制御プログラムが読み出され、該制御プログラムは適宜実行される。
[第1実施形態の払拭装置の構成]
図5に示すように、払拭装置10は、大別して、ヘッド移動機構(ヘッド移動部)12と、払拭ユニット(払拭部)13と、ユニットシフト機構14と、洗浄液供給機構15と、これら各部を制御するメンテナンス制御部188の一部機能(図8参照)と、を含んで構成されている。なお、メンテナンス制御部188の代わりに、払拭装置10の各部を制御する制御部を別途設けてもよい。
ヘッド移動機構12は、図3に示したように、インクジェットヘッド106を画像形成位置とメンテナンス位置との間で移動させる。このヘッド移動機構12としては、周知技術の水平搬送機構、上下搬送機構を適用することができる。
<払拭ユニットの構成>
払拭ユニット13は、ヘッド移動機構12によりインクジェットヘッド106がメンテナンス位置から画像形成位置に向かうヘッド移動方向(一方向)D2に向けて搬送される際に、インク吐出面144を払拭する。この払拭ユニット13は、インクジェットヘッド106の搬送経路の下方でユニットシフト機構14に支持されている。
ユニットシフト機構14は、ヘッド移動機構12によりヘッド移動方向D2に搬送されるインクジェットヘッド106が払拭ユニット13の処理領域に到達した際に、インクジェットヘッド106の搬送経路の下方の退避位置に退避している払拭ユニット13を上方の払拭位置に移動させる。なお、払拭ユニット13のみを移動させる代わりに、払拭装置10の全体を移動させてもよく、あるいは、インクジェットヘッド106を下方に移動させてもよい。
払拭ユニット13は、大別して、払拭ウェブ(払拭部材)18と、繰出軸19と、巻取軸20と、押圧ローラ21と、繰出ガイド22と、巻取ガイド23と、これら各部を収納しかつ上面側が開口しているケース24と、を有している。なお、払拭ユニット13の各部の構成・配置は、図中に示した構成・配置に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
払拭ウェブ18は、インクジェットヘッド106のインク吐出面144に対応した幅(紙面垂直方向の長さ)を有する帯状に形成されている。この払拭ウェブ18は、ドライ状態で繰出軸19にロール状に巻かれている。また、払拭ウェブ18の先端部は巻取軸20に固定されている。
繰出軸19は、ケース24の内部に水平に取り付けられている。この繰出軸19は、例えば、二重管構造とされ、ケース24に固定された内筒の周りを外筒が回転可能に支持される。内筒と外筒との間には、逆回転防止機構及びフリクション機構が配置されている。このため、外筒は、一定の抵抗をもって払拭ウェブ18の繰出方向にのみ回転する。
巻取軸20は、ケース24の内部でかつ繰出軸19よりもヘッド移動方向D2の上流側の位置に回転自在に水平に取り付けられている。この巻取軸20は、二重構造とされ、内筒の周りを外筒が回転可能に支持される。内筒と外筒との間には、トルクリミッタが配置され、一定以上の負荷(トルク)が掛かると、内筒に対して外筒が滑るように構成される。また、巻取軸20には、ケース24の背面側に配置されたモータ25(図8参照)が連結されている。巻取軸20は、モータ25により駆動されて、払拭ウェブ18の巻取方向に回転する。これにより、繰出軸19から払拭ウェブ18が繰り出されるとともに、繰り出された払拭ウェブ18が巻取軸20で巻き取られる。
押圧ローラ21は、ケース24内の上端部側の位置でかつ繰出軸19と巻取軸20の間の位置に回転自在に水平に取り付けられている。この押圧ローラ21は、例えば払拭ウェブ18の幅に対応した長さのゴムローラで構成されている。また、押圧ローラ21は、繰出軸19から繰り出された払拭ウェブ18が巻き掛けられた状態で、一部がケース24の上面開口部から突出している。そして、押圧ローラ21は、ユニットシフト機構14により払拭ユニット13が払拭位置に移動された際に、払拭ウェブ18をインク吐出面144に押し付ける。この状態でモータ25が巻取軸20を回転駆動することにより、ヘッド移動方向D2とは反対方向に走行する払拭ウェブ18をインク吐出面144に接触させることができる。
繰出ガイド22は、繰出軸19から繰り出された払拭ウェブ18が押圧ローラ21に巻き掛けられるようにガイドする。巻取ガイド23は、押圧ローラ21に巻き掛けられた払拭ウェブ18が巻取軸20に巻き取られるようにガイドする。
<洗浄液供給機構の構成>
洗浄液供給機構15は、インク吐出面144への接触前の払拭ウェブ18に洗浄液27を供給する。これにより、ウェット状態の払拭ウェブ18によりインク吐出面144が払拭される。洗浄液供給機構15は、大別して、サブタンク(第1洗浄液貯留部)28と、洗浄液ノズル29と、チューブポンプ(ポンプ)30と、メインタンク(第2洗浄液貯留部)31と、液面高さ調整用ポンプ32と、を備えている。
サブタンク28は、払拭ユニット13に対してヘッド移動方向D2の下流側の位置に配置されており、洗浄液27を貯留している。
洗浄液ノズル29は、ケース24内の上端部側でかつ押圧ローラ21のヘッド移動方向D2の下流側の位置に取り付けられている。この洗浄液ノズル29は、チューブ配管(流路)35を介してサブタンク28と接続されている。チューブ配管35の一端部35aはサブタンク28の底部に接続し、他端部35bは洗浄液ノズル29の底部に接続している。なお、洗浄液ノズル29とサブタンク28とを接続する洗浄液27の流路の種類は、チューブ配管に限定されるものではなく、各種の流路を用いることができる。
洗浄液ノズル29は、払拭ウェブ18に対応した幅を有しかつ押圧ローラ21に向けて突出した舌片形状のノズル本体(ベロともいう)29aを有している。このノズル本体29aの先端部は、インク吐出面144への接触前の払拭ウェブ18の上方位置まで突出している。また、洗浄液ノズル29は、ノズル本体29aの上面が押圧ローラ21に向かって下り傾斜面となるようにケース24に固定されている。このため、ノズル本体29aの上面は、インク吐出面144への接触前の払拭ウェブ18へ洗浄液27を導くガイド面29bとして機能する。
ガイド面29b内には、チューブ配管35の他端部35bが開口している。これにより、他端部35bの開口35cからガイド面29b上に供給された洗浄液27は、このガイド面29bに沿って流れてノズル本体29aの先端部から払拭ウェブ18上に垂れる。これにより、インク吐出面144への接触前の払拭ウェブ18に対して洗浄液27が供給される。
チューブポンプ30は、チューブ配管35の途中位置、具体的にはサブタンク28の重力方向(下方)側の位置に設けられている。チューブポンプ30は、ロータ30aでチューブ配管35を圧迫しつつこのロータ30aを回転させることで、チューブ配管35内の洗浄液27を洗浄液ノズル29に向けて送り出す。これにより、サブタンク28内の洗浄液27が洗浄液ノズル29に供給される。また、ロータ30aの回転が停止している場合には、ロータ30aによる圧迫でチューブ配管35がシールされる。なお、チューブポンプ30としては、図中に示した構造のポンプに限定されず、各種構造のポンプを用いることができる。
チューブポンプ30の駆動、すなわち、洗浄液ノズル29への洗浄液27への供給は、ドライ状態の払拭ウェブ18によるインク吐出面144の払拭を防止するため、払拭ウェブ18によるインク吐出面144の払拭開始時よりも「時間t」前から開始している。この時間tの決定については後述する。
メインタンク31及び液面高さ調整用ポンプ32は、本発明の洗浄液供給部に相当するものであり、サブタンク28内に洗浄液27を供給する。メインタンク31は、サブタンク28と同様に洗浄液27を貯留している。液面高さ調整用ポンプ32は、メインタンク31からサブタンク28に至る洗浄液27の流路である洗浄液供給配管38の途中に設けられている。
液面高さ調整用ポンプ32を駆動することにより、メインタンク31内の洗浄液27が洗浄液供給配管38を通ってサブタンク28内に供給される。従って、液面高さ調整用ポンプ32の駆動を制御することで、サブタンク28内の洗浄液27の液面高さの位置を制御することができる。以下、サブタンク28内の洗浄液27の液面を単に「洗浄液27の液面」と略し、サブタンク28内の洗浄液27の液面高さを単に「液面高さ」と略す。
洗浄液供給機構15(払拭装置10)では、液面高さの位置を、重力方向側に向かって開口35cの位置以下に制御するとともに、開口35cの位置と洗浄液27の液面の位置との差ΔYを距離d(m)以下に制御する。すなわち、洗浄液27の液面の位置を、開口35cの位置以下でかつΔYが0≦ΔY≦dを満たすように制御する。
洗浄液27の液面の位置が開口35cの位置よりも高い位置にあると、チューブポンプ30の劣化によりチューブポンプ30のシールが不完全になった場合に、洗浄液27が洗浄液ノズル29に常時供給される。これにより、洗浄液27が洗浄液ノズル29から常時垂れた状態となるので、洗浄液27が無駄になる。このため、洗浄液27の液面の位置を開口35cの位置以下(すなわち、洗浄液27の液面を正圧としない)にする。
距離dは、前述の時間tともに決定されるパラメータであり、メンテナンス開始指示(ここでは払拭開始指示)がなされた場合に、洗浄液27が確実に供給されたウェット状態の払拭ウェブ18でインク吐出面144を払拭するために決定されたパラメータである。
時間tは、メンテナンス開始指示がなされてから払拭ウェブ18でインク吐出面144の払拭を開始するまでの時間である。具体的に、本実施形態ではメンテナンス開始指示に応じて、メンテナンス位置にあるインクジェットヘッド106からインクを指定発数だけ吐出させるダミージェットを行った後に、払拭のためにインクジェットヘッド106をヘッド移動方向D2側に移動させる。このため、時間tは、メンテナンス開始指示がなされてからダミージェットが終了して払拭ウェブ18による払拭を開始するまでの時間となる。
距離dは、メンテナンス開始指示がなされてから時間tの間に、インク吐出面144に接触する払拭ウェブ18に予め洗浄液27を供給してウェット状態にしておくことが可能なΔYの最大値である。このΔYの値が大きくなるほど、インク吐出面144に接触する払拭ウェブ18を予めウェット状態にしておくのに要する時間は長くなる。このため、時間tと距離dとは相互に関連するパラメータであり、いずれか一方が決定されれば他方も決定される。例えば、時間tが長くなるほど距離dを大きく設定することができ、逆に時間tが短くなるほど距離dは小さく設定する必要がある。なお、時間tの長さには限度があるので、本実施形態では、時間tを予め決定した後、この時間tに対応する距離dを決定する。
図6を用いて、距離dと時間tの決定について具体的に説明する。チューブポンプ30内のチューブ配管35の断面積をS(m)とし、チューブポンプ30により供給される洗浄液27の体積流量をV(m/sec)とし、チューブ配管35の他端部35b(流路の接続部分)の重力方向に対する傾き角をθ(rad)とした場合に、距離d及び時間tは、0<d<[(1/S)×(Vt/sinθ)]・・・(式1)を満たす値に決定される。なお、チューブ配管35の形状は特に限定されないが、例えば円筒形状でありその半径がrである場合にはS=πrである。また、前述のチューブポンプ30は、ΔY=dであっても洗浄液27をV(m/sec)で供給可能なものが用いられる。
図7に示すように、サブタンク28内には、開口35cに対応する高さの位置と、開口35cに対応する高さから距離dだけ重力方向(図中下方)側にずれた位置とにそれぞれ第1センサ40a、第2センサ40b(液面高さ検出部)が設けられている。なお、ここでいう開口35cに対応する高さの位置とは、払拭ユニット13が払拭位置にセットされている場合における開口35cに対応する高さの位置である。
第1センサ40a及び第2センサ40bは、洗浄液27を検出した場合にはON信号をメンテナンス制御部188へ出力し、洗浄液27を検出していない場合にはOFF信号をメンテナンス制御部188へ出力する。これにより、洗浄液27の液面が第1センサ40aと第2センサ40bとの間に位置するか否か、すなわち、ΔYが距離d以下(0≦ΔY≦d)を満たすか否かが判別可能となる。
<メンテナンス制御部の構成>
図8に示すように、メンテナンス制御部188には、ヘッド駆動制御部45、ヘッド移動制御部46、ポンプ制御部47、払拭ユニット駆動制御部48、及び液面高さ制御部49が設けられている。
ヘッド駆動制御部45は、図示しないユーザインタフェースから入力されるメンテナンス開始指示、又は所定時間経過後や所定枚数記録後にシステム制御部172等から入力されるメンテナンス開始指示に応じて、ヘッド駆動部178を制御してインクジェットヘッド106にダミージェットを実行させる。
ヘッド移動制御部46は、メンテナンス開始指示がなされてダミージェットが終了した後、ヘッド移動機構12を駆動して、メンテナンス位置にあるインクジェットヘッド106をヘッド移動方向D2、すなわち、払拭ユニット13の処理領域に向けて移動させる。
ポンプ制御部47は、メンテナンス開始指示に応じてチューブポンプ30を作動させて、サブタンク28内の洗浄液27を洗浄液ノズル29に供給する。これにより、払拭ウェブ18によるインク吐出面144の払拭開始時よりも時間t前から洗浄液ノズル29への洗浄液27の供給が行われる。
払拭ユニット駆動制御部48は、メンテナンス開始指示に応じて、ユニットシフト機構14を制御して退避位置にある払拭ユニット13を払拭位置に移動させるとともに、モータ25を駆動して巻取軸20を回転させることで払拭ウェブ18を走行させる。
液面高さ制御部49は、第1センサ40a及び第2センサ40bからそれぞれ入力されるON信号又はOFF信号に基づき、洗浄液27の液面の位置が開口35cの位置以下でかつΔYが距離d以下を満たすように、液面高さ調整用ポンプ32の駆動を制御する。
例えば、液面高さ制御部49は、ΔY>dとなる場合(第2センサ40bからOFF信号が入力された場合)に、液面高さ調整用ポンプ32を駆動して、メインタンク31内の洗浄液27をサブタンク28に供給する。また、液面高さ制御部49は、洗浄液27の液面の位置が開口35cの位置と等しくなる場合(ΔY=0となり、第1センサ40aからON信号が入力された場合)に、液面高さ調整用ポンプ32の駆動を停止する。これにより、洗浄液27の液面の位置を、第1センサ40aと第2センサ40bとの間、すなわち、開口35cの位置以下でかつΔYが距離d以下を満たすように制御することができる。
[第1実施形態の払拭装置の作用]
次に、図9を用いて上記構成の払拭装置10の作用について説明を行う。ここでは、インクジェットヘッド106がメンテナンス位置にあるものとして説明を行う。メンテナンス制御部188には、第1センサ40a及び第2センサ40bからの検出信号(ON信号またはOFF信号)が入力される(ステップS1)。
メンテナンス制御部188の液面高さ制御部49は、例えば、第2センサ40bからOFF信号が入力された場合に、液面高さ調整用ポンプ32を駆動して、メインタンク31内の洗浄液27をサブタンク28に供給する。これにより、ΔYを距離d以下に制御することができる。また、液面高さ制御部49は、例えば、第1センサ40aからON信号が入力された場合に、液面高さ調整用ポンプ32の駆動を停止して、サブタンク28内への洗浄液27の供給を停止させる。
このように、液面高さ制御部49は、第1センサ40a及び第2センサ40bからの検出信号に基づき、液面高さ調整用ポンプ32の駆動を制御することで、洗浄液27の液面の位置が開口35cの位置以下でかつΔYが距離d以下を満たすように液面高さ制御を実行する(ステップS2)。以下、第1センサ40a及び第2センサ40bから液面高さ制御部49への検出信号の入力と、液面高さ制御部49による液面高さ制御とが繰り返し実行される(ステップS3でNO)。
図示しないユーザインタフェースにメンテナンス開始指示が入力された場合、あるいは所定時間経過後や所定枚数記録後にシステム制御部172からメンテナンス制御部188にメンテナンス開始指示が入力された場合、メンテナンス制御部188の各部が作動する(ステップS3でYES)。
メンテナンス開始指示がなされると、ポンプ制御部47はチューブポンプ30を駆動する(ステップS4)。これにより、払拭ウェブ18によるインク吐出面144の払拭開始時よりも時間t前から、チューブポンプ30により洗浄液27が洗浄液ノズル29に供給される。洗浄液27は、開口35cからガイド面29bに沿って流下し、ノズル本体29aの先端部から払拭ウェブ18上に垂れる。
また、メンテナンス開始指示に応じて、ヘッド駆動制御部45は、ヘッド駆動部178を制御してインクジェットヘッド106にダミージェットを実行させる(ステップS5)。このダミージェットの終了後、ヘッド移動制御部46は、ヘッド移動機構12を駆動して、メンテナンス位置にあるインクジェットヘッド106をヘッド移動方向D2に移動させる。これにより、インクジェットヘッド106が払拭ユニット13の処理領域に向けて移動される(ステップS6)。
さらに、払拭ユニット駆動制御部48は、メンテナンス開始指示に応じてユニットシフト機構14を制御して退避位置にある払拭ユニット13を払拭位置に移動させるとともに、モータ25を駆動して巻取軸20を回転させることで払拭ウェブ18を走行させる。
メンテナンス開始指示から時間tの経過後、ヘッド移動機構12によりインクジェットヘッド106が払拭ユニット13の処理領域まで搬送される。この際に、メンテナンス開始指示がなされてから時間tが経過するまでの間に、インク吐出面144に接触する払拭ウェブ18が予めウェット状態となるように時間t及び距離dが設定されている。このため、先のステップS4で洗浄液27が供給されることでウェット状態になった払拭ウェブ18がインク吐出面144との接触位置まで移動している(ステップS7)。
ヘッド移動機構12によりインクジェットヘッド106をヘッド移動方向D2に向けて移動させつつ、ウェット状態の払拭ウェブ18によりインク吐出面144が払拭される(ステップS8)。インクジェットヘッド106が払拭ユニット13の処理領域を通過すると、払拭装置10による払拭処理が完了する。払拭ユニット駆動制御部48は、ユニットシフト機構14を制御して払拭ユニット13を退避位置に移動させるとともに、モータ25の駆動を停止させる。以下、新たなメンテナンス開始指示がなされる毎に、前述のステップS1からステップS8までの処理が繰り返される。なお、前述のステップS1とステップS2の処理は、メンテナンス開始指示の有無に関わらず常時実行される。
<第1実施形態の払拭装置の作用効果>
本発明の払拭装置10は、洗浄液27の液面の位置が開口35cの位置以下でかつΔYが0≦ΔY≦dを満たすように液面高さ制御を行っている。このため、チューブポンプ30を用いて洗浄液27を洗浄液ノズル29に供給する場合に、チューブポンプ30の劣化によりチューブポンプ30のシールが不完全になったとしても、洗浄液27が洗浄液ノズル29から常時垂れた状態となることが防止される。また、メンテナンス開始指示がなされてから時間tが経過するまでの間に、インク吐出面144に接触する払拭ウェブ18を予めウェット状態にしておくことができる。これにより、インク吐出面144の吐出性保持の観点から好ましくないドライ状態の払拭ウェブ18によるインク吐出面144の払拭が防止される。
また、チューブポンプ30を用いて洗浄液27を洗浄液ノズル29に供給することができるので、洗浄液27の自重を利用して払拭ウェブ18に洗浄液27を供給する場合とは異なり、洗浄液ノズル29や払拭ウェブ18に供給される洗浄液27の液量が安定する。このため、洗浄液ノズル29や払拭ウェブ18に洗浄液27を安定供給することができる。さらに、洗浄液27の液面の位置が開口35cの位置以下でかつΔYが距離d以下を満たすように液面高さ制御を行う場合には、シール性を有するチューブポンプ30以外も用いることができるので、ポンプの選択肢が増加する。
[第2実施形態の払拭装置の構成]
図10を用いて本発明の第2実施形態の払拭装置50について説明を行う。上記第1実施形態の払拭装置10では、メンテナンス開始指示からウェット状態の払拭ウェブ18でインク吐出面144を払拭するまでの間にダミージェットを行っている。これに対して、払拭装置50では、メンテナンス開始指示からウェット状態の払拭ウェブ18でインク吐出面144を払拭するまでの間に、加圧パージ処理と、ドライ状態の払拭ウェブ18による払拭とを行う。
払拭装置50は、メンテナンス制御部188aを備える点を除けば、基本的には払拭装置10と同じ構成である。このため、払拭装置10と機能・構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
メンテナンス制御部188aは、ヘッド駆動制御部45aと、ヘッド移動制御部46aと、ポンプ制御部47aと、払拭ユニット駆動制御部48aと、液面高さ制御部49aと、を備えている。
ヘッド駆動制御部45aは、メンテナンス開始指示に応じてヘッド駆動部178を制御して、インクジェットヘッド106の内部圧力を正圧としてインクジェットヘッド106内のインクをノズル146から強制的に吐出させる加圧パージ処理を実行する。なお、加圧パージの制御については公知であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
ヘッド移動制御部46aは、加圧パージ処理後にヘッド移動機構12を制御して、ウェット状態の払拭ウェブ18による払拭前にインクジェットヘッド106をヘッド移動方向D2(払拭ユニット13の処理領域)に移動させた後に元の位置に戻す第1の移動制御を行う。また、ヘッド移動制御部46aは、第1の移動制御後にヘッド移動機構12を制御して、インクジェットヘッド106をヘッド移動方向D2(払拭ユニット13の処理領域)に移動させる第2の移動制御を行う。
ポンプ制御部47aは、ウェット状態の払拭ウェブ18によるインク吐出面144の払拭開始時よりも時間t前からチューブポンプ30を作動させて、サブタンク28内の洗浄液27を洗浄液ノズル29に供給する。この際に、第2実施形態における時間tは、第1の移動制御におけるヘッド移動方向D2の移動が終了してから、インクジェットヘッド106が元の位置に戻って第2の移動制御が開始された後で払拭ユニット13による払拭を開始するまでの時間となる。そして、この時間tと、上記の式1とに基づき、距離dが決定される。
なお、第1の移動制御でインクジェットヘッド106がヘッド移動方向D2に移動している間は、洗浄液ノズル29への洗浄液27の供給は停止しているので、第1の移動制御ではドライ状態の払拭ウェブ18によるインク吐出面144の払拭が行われる。従って、時間tは、ドライ状態の払拭ウェブ18による払拭が終了してから、インクジェットヘッド106が元の位置に戻って第2の移動制御が開始された後で払拭ユニット13による再度の払拭を開始するまでの時間とも言える。
払拭ユニット駆動制御部48aは、第1の移動制御開始に応じて、ユニットシフト機構14を制御して退避位置にある払拭ユニット13を払拭位置に移動させるとともに、モータ25を駆動して巻取軸20を回転させることで払拭ウェブ18を走行させる。そして、払拭ユニット駆動制御部48aは、ヘッド移動方向D2に移動したインクジェットヘッド106が元の位置に移動する際には、ユニットシフト機構14を制御して払拭位置にある払拭ユニット13を退避位置に移動させる。
また、払拭ユニット駆動制御部48aは、第2の移動制御開始に応じて、ユニットシフト機構14を制御して退避位置にある払拭ユニット13を再び払拭位置に移動させる。
液面高さ制御部49aは、第1実施形態の液面高さ制御部49と同様に、第1センサ40a及び第2センサ40bからそれぞれ入力される検出信号に基づき、洗浄液27の液面の位置が開口35cの位置以下でかつΔYが距離d以下を満たすように、液面高さ調整用ポンプ32の駆動を制御する。
[第2実施形態の払拭装置の作用]
次に、図11を用いて上記構成の払拭装置50の作用について説明を行う。なお、ステップS1からステップS3までの処理は第1実施形態と基本的に同じであり、第1センサ40a及び第2センサ40bから液面高さ制御部49aへの検出信号の入力と、液面高さ制御部49aによる液面高さ制御とが実行される(ステップS1,S2)。
メンテナンス開始指示がなされると(ステップS3でYES)、ヘッド駆動制御部45aは、ヘッド駆動部178を制御してインクジェットヘッド106に加圧パージ処理を実行させる(ステップS10)。
加圧パージ処理の終了後、ヘッド移動制御部46aは、ヘッド移動機構12を駆動して第1の移動制御を開始し、メンテナンス位置にあるインクジェットヘッド106をヘッド移動方向D2に移動させる。これにより、インクジェットヘッド106が払拭ユニット13の処理領域に向けて移動される(ステップS11)。
払拭ユニット駆動制御部48aは、第1の移動制御開始に応じてユニットシフト機構14を制御して退避位置にある払拭ユニット13を払拭位置に移動させるとともに、モータ25を駆動して巻取軸20を回転させることで払拭ウェブ18を走行させる。
ヘッド移動機構12によりインクジェットヘッド106が払拭ユニット13の処理領域まで搬送されると、ドライ状態の払拭ウェブ18によりインク吐出面144が払拭される(ステップS12)。そして、インクジェットヘッド106が払拭ユニット13の処理領域を通過すると、ドライ状態の払拭ウェブ18による払拭処理が終了する。払拭処理の終了後、払拭ユニット駆動制御部48aは、ユニットシフト機構14を制御して払拭ユニット13を払拭位置から退避位置に移動させる。
また、ドライ状態の払拭ウェブ18による払拭処理(インクジェットヘッド106のヘッド移動方向D2への移動)が終了すると、ポンプ制御部47によるチューブポンプ30の駆動が開始されて、洗浄液ノズル29に洗浄液27が供給される(ステップS4−1)。これにより、洗浄液ノズル29から払拭ウェブ18上に洗浄液27が垂れる。
次いで、払拭ユニット駆動制御部48aは、ヘッド移動機構12を制御して、インクジェットヘッド106を元の位置(メンテナンス位置)に戻す(ステップS13)。以上で第1の移動制御が終了する。
第1の移動制御の終了後、ヘッド移動制御部46aは、ヘッド移動機構12を駆動して第2の移動制御を開始し、メンテナンス位置にあるインクジェットヘッド106をヘッド移動方向D2に移動させる。これにより、インクジェットヘッド106が払拭ユニット13の処理領域に向けて移動される(ステップS14)。また、払拭ユニット駆動制御部48aは、第2の移動制御開始に応じて、ユニットシフト機構14を制御して退避位置にある払拭ユニット13を払拭位置に移動させる。
ドライ状態の払拭ウェブ18による払拭処理後から時間tの経過後、ヘッド移動機構12によりインクジェットヘッド106が払拭ユニット13の処理領域まで搬送される。この際に、ドライ状態の払拭ウェブ18による払拭処理後から時間tが経過するまでの間に、インク吐出面144に接触する払拭ウェブ18が予めウェット状態となるように時間t及び距離dが設定されている。このため、ウェット状態の払拭ウェブ18がインク吐出面144との接触位置まで移動している(ステップS15)。
以下、第1実施形態と同様に、ウェット状態の払拭ウェブ18によりインク吐出面144が払拭される(ステップS16)。インクジェットヘッド106が払拭ユニット13の処理領域を通過すると、払拭装置50による払拭処理が完了する。払拭ユニット駆動制御部48aは、ユニットシフト機構14を制御して払拭ユニット13を退避位置に移動させるとともに、モータ25の駆動を停止させる。そして、新たなメンテナンス開始指示がなされる毎に、前述の各ステップの処理が繰り返される。なお、第2実施形態においても、前述のステップS1とステップS2の処理は、メンテナンス開始指示の有無に関わらず常時実行される。
<第2実施形態の払拭装置の作用効果>
第2実施形態の払拭装置50においても、洗浄液27の液面の位置が開口35cの位置以下でかつΔYが距離d以下を満たすように液面高さ制御を行っているので、第1実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
[第3実施形態の払拭装置]
次に、図12を用いて本発明の第3実施形態の払拭装置60について説明を行う。上記第1及び第2実施形態ではサブタンク28内に供給する洗浄液27の量を制御することで、洗浄液27の液面の位置が開口35cの位置以下でかつΔYが距離d以下を満たすように液面高さ制御を行っている。これに対して、払拭装置60では、サブタンク28の重力方向の位置を制御することで液面高さ制御を行う。
払拭装置60は、第1センサ40aと第2センサ40bと液面高さ制御部49との代わりに、タンクシフト機構(貯留部移動部)62と、液面高さ検知センサ(液面高さ検出部)63と、液面高さ制御部49bとを備える点を除けば基本的には第1実施形態の払拭装置10と同じ構成である。このため、払拭装置10と機能・構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
タンクシフト機構62は、サブタンク28を重力方向と平行な方向に移動可能なシフト機構である。なお、チューブ配管35は、サブタンク28の移動を可能にするために例えば弛みが形成されている。
液面高さ検知センサ63は、例えば超音波センサなどが用いられ、予め定めた基準位置(液面高さ検知センサ63の位置など)を基準とした洗浄液27の液面の高さの位置を検出して、この位置検出結果を液面高さ制御部49bに出力する。本実施形態では、洗浄液ノズル29は払拭ユニット13に固定されているため、払拭時における開口35cの位置も固定位置となる。このため、洗浄液27の液面の高さの位置検出結果と、開口35cの位置とに基づき、両者の位置の高低を判別するとともに、ΔYを求めることができる。
液面高さ制御部49bは、液面高さ検知センサ63の位置検出結果と、既知の開口35cの位置とに基づき、洗浄液27の液面の高さの位置と開口35cの位置との高低を判別するとともに、ΔYを算出する。次いで、これらの結果に基づき、液面高さ制御部49bは、タンクシフト機構62を制御して、洗浄液27の液面の位置が開口35cの位置以下でかつΔYが距離d以下を満たすようにサブタンク28をシフト移動させる。これにより、第1及び第2実施形態と同様に、洗浄液27の液面の位置が開口35cの位置以下でかつΔYが距離d以下を満たすような液面高さ制御が可能となるため、第1及び第2実施形態と同様の効果が得られる。
[他のインクジェット記録装置への適用例]
図13は、本発明の払拭装置を備えるインクジェット記録装置400の全体構成図である。インクジェット記録装置400は、記録媒体414を圧胴の外周面に保持して搬送する圧胴搬送方式が適用される。
また、記録媒体414にインクを吐出させるインクジェットヘッド448M,448K,448C,448Yは、ノズル面が圧胴(描画胴444)の外周面の法線に対して直交するように、水平面に対して斜めに傾けられて配置される。
インクジェット記録装置400は、画像形成前の記録媒体414が収納される記録媒体収納部420と、記録媒体収納部420から送り出された記録媒体414に処理液を塗布する処理液塗布部430と、処理液が塗布された記録媒体414にカラーインクを吐出させて、所望のカラー画像を形成する描画部440と、カラー画像が形成された記録媒体414を乾燥させる乾燥処理部450と、乾燥処理後の記録媒体414に対して定着処理を施す定着処理部460と、定着処理後の記録媒体414を排出させる排出部470と、を備えている。
給紙トレイ422を介して渡し胴432に受け渡された記録媒体414は、処理液胴434のグリッパー480A,480Bに先端部を挟持され、処理液胴434に支持されて、処理液胴434の回転に従って処理液胴434の外周面に沿って搬送される。
処理液胴434により回転搬送される記録媒体414は、処理液胴434の外周面と対向する位置に配置される処理液塗布装置436の処理領域に達すると、画像が形成される面に処理液を塗布される。処理液塗布装置436により塗布される処理液は、インクジェットヘッド448M,448K,448C,448Yから吐出されるカラーインクと反応して、カラーインクに含まれる着色剤を凝集又は不溶化させる機能を有している。
処理液が塗布された記録媒体414は、渡し胴442を介して描画胴444へ受け渡され、描画胴444の外周面に保持されて、描画胴444の外周面に沿って回転搬送される。
インクジェットヘッド448M,448K,448C,448Yの記録媒体搬送方向上流側の直前には用紙押さえローラ446が配置されており、インクジェットヘッド448M,448K,448C,448Yの直下に進入する直前に用紙押さえローラ446により記録媒体414を描画胴444の外周面へ密着させるように構成される。
描画胴444によって回転搬送される記録媒体414は、インクジェットヘッド448M,448K,448C,448Yからカラーインクが吐出され、処理液が塗布された画像形成面にカラー画像が形成される。
インクジェットヘッド448M,448K,448C,448Yは、複数のヘッドモジュール(図2参照)がインクジェットヘッド448M,448K,448C,448Yの長手方向に沿って一列につなぎ合わせられた構造を有している。
カラー画像が形成された記録媒体414は、渡し胴452を介して乾燥胴454へ受け渡され、乾燥胴454の外周面に支持されて、乾燥胴454の回転に従って乾燥胴454の外周面に沿って回転搬送される。
乾燥胴454により回転搬送される記録媒体414は、乾燥処理装置456から乾燥処理が施される。乾燥処理には、ヒータによる加熱、ファンによる乾燥風(加熱風)の吹きつけ、又はこれらの組み合わせが適用される。
乾燥処理が施された記録媒体414は、渡し胴462を介して定着胴464へ受け渡される。定着胴464に受け渡された記録媒体414は、乾燥胴454の外周面に保持されて、乾燥胴454の回転に従って乾燥胴454の外周面に沿って回転搬送される。
乾燥胴454により回転搬送される記録媒体414上に形成された画像は、ヒータ466により加熱処理が施されるとともに、定着ローラ468により加圧処理が施される。定着ローラ468の記録媒体搬送方向下流側に設けられるインラインセンサ482は、加熱及び加圧による定着処理が施された記録媒体414(画像)を撮像する手段であり、インラインセンサ482の撮像結果に基づいて、インクジェットヘッド448M,448K,448C,448Yの吐出異常が判断される。
インラインセンサ482による撮像領域を通過した記録媒体414は、排出部470へ送られる。排出部470は、張架ローラ472A,472Bに巻き掛けられたチェーン474により記録媒体414をストッカー476へ搬送するように構成されている。
インクジェット記録装置400には、描画部440に対して、記録媒体搬送方向と直交する方向(図中の紙面垂直方向)の離れた位置に、インクジェットヘッド448M,448K,448C,448Yに対してメンテナンス処理を施すメンテナンス処理部(不図示)が設けられている。このメンテナンス処理部は、前述の払拭装置10,50,60のいずれかと基本的に同じ構成の払拭装置を備えている。なお、インクジェット記録装置400の払拭装置が行う払拭処理は、第1実施形態等で説明した払拭処理と基本的に同じであるのでここでは説明を省略する。
[その他]
上記各実施形態では、払拭ユニット13(払拭ユニット13も同様)が払拭ウェブ18を用いてインク吐出面144を払拭しているが、払拭ウェブ18の代わりに各種のシート状の払拭部材を用いてよい。
上記第1及び第2実施形態では、サブタンク28内の、開口35cに対応する高さの位置と、この位置から距離dだけ重力方向側にずれた位置とにそれぞれ第1センサ40a、第2センサ40bを設けている。この際に、例えば、洗浄液ノズル29に重力方向の位置が異なる複数の開口35cが形成されている場合には、サブタンク28内の、最も低い位置にある開口35cに対応する位置と、最も高い位置にある開口35cに対応する位置から距離dだけ重力方向側にずれた位置とにそれぞれ第1センサ40a、第2センサ40bを設ければよい。すなわち、洗浄液27の液面高さを、最も低い位置にある開口35cに対応する位置と、最も高い位置にある開口35cに対応する位置から距離dだけ重力方向側にずれた位置との間に制御すればよい。なお、第3実施形態についても同様である。
上記第3実施形態では、サブタンク28の重力方向の位置を制御することで液面高さ制御を行っているが、例えば、洗浄液ノズル29の位置が固定されていない場合には、洗浄液ノズル29の重力方向の位置を制御することで液面高さ制御を行ってもよい。
上記各実施形態では、ヘッド移動機構12によりインクジェットヘッド106をヘッド移動方向D2に移動させているが、インクジェットヘッド106を移動させる代わりに払拭ユニット13をヘッド移動方向D2とは反対方向に移動させてもよい。すなわち、払拭ユニット13に対するインクジェットヘッド106の位置をヘッド移動方向D2に相対的に移動可能であればその移動方式は特に限定されない。
上記各実施形態では、洗浄液ノズル29に洗浄液27を供給するポンプとしてチューブポンプ30を用いているが、上述したように、チューブポンプ30以外の各種ポンプを用いてもよい。また、上記各実施形態では、洗浄液ノズル29として舌片形状のノズルを用いているが、例えばチューブ形状などの各種形状の洗浄液ノズルを用いてよい。なお、チューブ形状の洗浄液ノズルを用いた場合には、その内面が洗浄液27を払拭ウェブ18まで導くガイド面となる。
10,50,60…払拭装置,13…払拭ユニット,15…ヘッド移動機構,18…払拭ウェブ,27…洗浄液,28…サブタンク,29…洗浄液ノズル,30…チューブポンプ,31…メインタンク,35…チューブ配管,35c…開口,40a,40b…第1センサ、第2センサ,49,49a,49b…液面高さ制御部,106…インクジェットヘッド,144…インク吐出面,188…メンテナンス制御部

Claims (10)

  1. インクジェットヘッドのインク吐出面にシート状の払拭部材を接触させた状態で前記払拭部材を走行させることにより前記インク吐出面を払拭する払拭部と、
    前記インク吐出面への接触前の前記払拭部材に洗浄液を供給する洗浄液ノズルであって、前記洗浄液を当該払拭部材上に導くガイド面を有する洗浄液ノズルと、
    前記洗浄液を貯留する第1洗浄液貯留部と、
    前記洗浄液ノズルと前記第1洗浄液貯留部とを接続する前記洗浄液の流路の途中に設けられ、前記第1洗浄液貯留部内の前記洗浄液を前記洗浄液ノズルに供給するポンプと、
    前記払拭部材による前記インク吐出面の払拭開始時よりも時間t前から前記ポンプを駆動させるポンプ制御部と、
    前記ガイド面内で開口している前記流路の開口の位置に対する第1洗浄液貯留部内の前記洗浄液の液面高さの位置を制御する液面高さ制御部であって、前記液面高さの位置を重力方向側に前記開口の位置以下に制御し、かつ前記開口の位置と前記洗浄液の液面の位置との差を距離d以下に制御する液面高さ制御部と、を備え、
    前記ポンプ内の前記流路の断面積をSとし、前記ポンプにより供給される前記洗浄液の体積流量をVとし、前記洗浄液ノズルに接続している前記流路の接続部分の重力方向に対する傾き角をθとした場合に、前記距離d及び時間tが0<d<[(1/S)×(Vt/sinθ)]を満たす払拭装置。
  2. 前記払拭部に対する前記インクジェットヘッドの位置を一方向に相対的に移動させるヘッド移動部を備え、
    前記払拭部は、前記インク吐出面に対して、前記一方向とは反対側の方向に走行させている前記払拭部材を接触させる請求項1記載の払拭装置。
  3. メンテナンス開始指示に応じて、前記インクジェットヘッドから液滴を吐出させるダミージェットを行うヘッド駆動制御部を備えており、
    前記時間tは、メンテナンス開始指示がなされてから前記ダミージェットが終了して前記払拭部による払拭を開始するまでの時間である請求項1または2記載の払拭装置。
  4. メンテナンス開始指示に応じて前記ヘッド移動部を制御して、前記払拭部による払拭前に前記インクジェットヘッドを前記一方向に移動させた後に元の位置に戻す第1の移動制御と、前記第1の移動制御の終了後に前記インクジェットヘッドを前記一方向に移動させる第2の移動制御とを行うヘッド移動制御部を備え、
    前記時間tは、前記第1の移動制御における前記一方向の移動が終了してから、前記インクジェットヘッドが元の位置に戻って前記第2の移動制御が開始された後で前記払拭部による払拭を開始するまでの時間であり、
    前記払拭部は、前記第1の移動制御で前記一方向に移動されている前記インクジェットヘッドの前記インク吐出面をドライ状態の前記払拭部材で払拭し、前記第2の移動制御で前記一方向に移動されている前記インクジェットヘッドの前記インク吐出面をウェット状態の前記払拭部材で払拭する請求項2記載の払拭装置。
  5. 前記液面高さを検出する液面高さ検出部と、
    前記洗浄液を前記第1洗浄液貯留部に供給する洗浄液供給部と、を備え、
    前記液面高さ制御部は、前記液面高さ検出部の検出結果に基づき、前記洗浄液供給部による前記第1洗浄液貯留部への前記洗浄液の供給を制御することで、前記液面高さの位置を制御する請求項1から4のいずれか1項記載の払拭装置。
  6. 前記液面高さ検出部は、前記第1洗浄液貯留部内で前記開口に対応する高さの位置に設けられた第1センサと、前記第1洗浄液貯留部内で前記開口に対応する高さから距離dだけ重力方向側にずれた位置に設けられた第2センサとを有しており、
    前記液面高さ制御部は、前記第1センサ及び第2センサの検出結果に基づき、前記洗浄液供給部による前記第1洗浄液貯留部への前記洗浄液の供給を制御して、前記液面高さの位置を前記第1センサと前記第2センサとの間に制御する請求項5記載の払拭装置。
  7. 前記洗浄液供給部は、前記洗浄液を貯留する第2洗浄液貯留部から前記第1洗浄液貯留部へ前記洗浄液を供給する請求項5または6記載の払拭装置。
  8. 前記第1洗浄液貯留部を重力方向と平行な方向に移動させる貯留部移動部を備え、
    前記液面高さ制御部は、前記貯留部移動部を制御して前記第1洗浄液貯留部の重力方向の位置を調整することにより、前記液面高さの位置の制御を行う請求項1から4のいずれか1項記載の払拭装置。
  9. 前記ポンプは、前記第1洗浄液貯留部の重力方向側の位置に設けられている請求項1から8のいずれか1項記載の払拭装置。
  10. 前記ポンプはチューブポンプである請求項1から9のいずれか1項記載の払拭装置。
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