JP5810086B2 - ガラスフィラー - Google Patents
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Description
質量%で表して、
45≦SiO2≦65、
21≦B2O3≦35、
5≦Al2O3≦15、
4≦Na2O≦9、を含有するガラス組成物からなるガラスフィラーを提供する。
本実施形態のガラスフィラーを構成するガラス組成物は、二酸化珪素(SiO2)、三酸化二ホウ素(B2O3)、酸化アルミニウム(アルミナ、Al2O3)および酸化ナトリウム(Na2O)を必須成分として含有する。各成分の含有率はそれぞれ、質量%で表して、45≦SiO2≦65、21≦B2O3≦35、5≦Al2O3≦15、4≦Na2O≦9、に設定される。
二酸化珪素(SiO2)は、ガラスの骨格を形成する主成分である。本明細書において、「主成分」とは含有量が最も多い成分であることを意味する。二酸化珪素は、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分である。二酸化珪素は、ガラスの屈折率を調整する成分でもある。二酸化珪素の含有率が45%以上であれば、失透温度の上昇を抑制し、失透のないガラスを容易に製造することができる。二酸化珪素の含有率が45%以上であれば、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することができる。二酸化珪素の含有率が65%以下であれば、ガラスの融点が低くなり、ガラスを均一に溶融し易くなる。
三酸化二ホウ素(B2O3)は、ガラスの骨格を形成する成分であり、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分でもある。三酸化二ホウ素を含有する場合、ガラスの融点を下げる効果が得られるため、ガラス原料を均一に溶融し易くなる。三酸化二ホウ素の含有率が21%以上であれば、失透温度および粘度の調整、ならびに耐水性の改善が容易になる。三酸化二ホウ素の含有率が35%を超えると、ガラスを溶融する際に溶融窯や蓄熱窯の炉壁を浸食して窯の寿命を著しく低下させる。
酸化アルミニウム(Al2O3)は、ガラスの骨格を形成する成分である。酸化アルミニウムはガラスの失透温度および粘度を調整する成分であり、耐水性を向上させる成分でもある。酸化アルミニウムの含有率が5%以上であれば、失透温度および粘度の調整、ならびに耐水性の改善が容易になる。酸化アルミニウムの含有率が15%以下であれば、ガラスの融点が低くなり、ガラスを均一に溶融し易くなる。
ガラスの骨格を良好に維持することを重視する場合、二酸化珪素(SiO2)、三酸化二ホウ素(B2O3)および酸化アルミニウム(Al2O3)の含有率の和(SiO2+B2O3+Al2O3)が重要である。二酸化珪素、三酸化二ホウ素および酸化アルミニウムの合計含有率(SiO2+B2O3+Al2O3)が71%以上であれば、失透温度および粘度の調整が容易になる。二酸化珪素、三酸化二ホウ素および酸化アルミニウムの合計含有率(SiO2+B2O3+Al2O3)が95%以下であれば、失透温度の上昇を抑制し、失透のないガラスを容易に製造することができる。
酸化ナトリウム(Na2O)は、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分である。酸化ナトリウムの含有率が4%以上であれば、失透温度および粘度の調整が容易になる。酸化ナトリウムの含有率が9%以下であれば、ガラス転移温度が高くなり、ガラスの耐熱性が向上する。酸化ナトリウムの含有率が9%以下であれば、ガラスの耐水性も向上する。
五酸化二リン(P2O5)は任意成分である。五酸化二リンは、ガラスの骨格を形成する成分であり、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分でもある。五酸化二リンは、ガラスの屈折率を調整する成分である。他方、五酸化二リンは耐水性を悪化させる成分でもある。五酸化二リンの含有率が10%以下であれば、失透温度および粘度の調整、ならびに耐水性の改善が容易になる。
酸化マグネシウム(MgO)は任意成分である。酸化マグネシウムは、ガラスの耐熱性を保持しつつ、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分であり、耐水性を向上させる成分でもある。酸化マグネシウムは、ガラスの屈折率を調整する成分でもある。酸化マグネシウムの含有率が0.1%以上であれば、失透温度および粘度の調整、ならびに耐水性の改善が容易になる。酸化マグネシウムの含有率が5%以下であれば、失透温度の上昇を抑制し、失透のないガラスを容易に製造することができる。酸化マグネシウムの含有率が5%以下であれば、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することができる。
ガラスフィラーの成形し易さを重視する場合、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分であり、耐水性を向上させる成分でもある酸化マグネシウム(MgO)および酸化ナトリウム(Na2O)の含有率の和(MgO+Na2O)が重要である。酸化マグネシウムおよび酸化ナトリウムの合計含有率(MgO+Na2O)が4.1%以上であれば、失透温度および粘度の調整、ならびに耐水性の改善が容易になる。酸化マグネシウムおよび酸化ナトリウムの合計含有率(MgO+Na2O)が14%以下であれば、失透温度の上昇を抑制し、失透のないガラスを容易に製造することができる。
酸化カルシウム(CaO)は任意成分である。酸化カルシウムは、ガラスの耐熱性を保持しつつ、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分であり、耐水性を向上させる成分でもある。酸化カルシウムの含有率が5%以下であれば、失透温度の上昇を抑制し、失透のないガラスを容易に製造することができる。
ガラスフィラーの成形し易さを重視する場合、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分であり、耐水性を向上させる成分でもある酸化マグネシウム(MgO)および酸化カルシウム(CaO)の含有率の和(MgO+CaO)が重要である。酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムの合計含有率(MgO+CaO)が0.1%以上であれば、失透温度および粘度の調整、ならびに耐水性の改善が容易になる。酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムの合計含有率(MgO+CaO)が5%以下であれば、失透温度の上昇を抑制し、失透のないガラスを容易に製造することができる。
ガラスの失透温度および粘度を良好に保持できることを重視する場合、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分であり、耐水性を向上させる成分でもある酸化マグネシウム(MgO)、酸化ナトリウム(Na2O)および酸化カルシウム(CaO)の含有率の和(MgO+Na2O+CaO)が重要である。酸化マグネシウム、酸化ナトリウムおよび酸化カルシウムの合計含有率(MgO+Na2O+CaO)が5%以上であれば、失透温度および粘度の調整、ならびに耐水性の改善が容易になる。酸化マグネシウム、酸化ナトリウムおよび酸化カルシウムの合計含有率(MgO+Na2O+CaO)が13%以下であれば、失透温度の上昇を抑制し、失透のないガラスを容易に製造することができる。
酸化リチウム(Li2O)は任意成分である。酸化リチウムは、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分である。酸化リチウムを含有する場合、ガラスの融点を下げる効果が得られるため、ガラス原料を均一に溶融し易くなる。酸化リチウムを含有する場合、ガラスの作業温度を下げる効果が得られるため、ガラスフィラーを形成し易くなる。酸化リチウムの含有率が5%を超えると、ガラス転移温度が低くなり、ガラスの耐熱性が悪くなり、ガラスの耐水性が悪化する。酸化リチウムの含有率が5%を超えると、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することが容易でなくなる。
酸化カリウム(K2O)は任意成分である。酸化カリウムは、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分である。酸化カリウムは、ガラスの屈折率を調整する成分でもある。酸化カリウムの含有率が5%以下であれば、ガラス転移温度が高くなり、ガラスの耐熱性が向上し、ガラスの耐水性も向上する。酸化カリウムの含有率が5%以下であれば、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することができる。
ガラスフィラーの成形し易さを重視する場合、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分であるアルカリ金属酸化物〔酸化リチウム(Li2O)、酸化ナトリウム(Na2O)、酸化カリウム(K2O)〕の含有率の和(Li2O+Na2O+K2O)が重要である。酸化リチウム、酸化ナトリウムおよび酸化カリウムの合計含有率(Li2O+Na2O+K2O)が4%以上であれば、失透温度および粘度の調整が容易になる。酸化リチウム、酸化ナトリウムおよび酸化カリウムの合計含有率(Li2O+Na2O+K2O)が9%以下であれば、ガラス転移温度が高くなり、ガラスの耐熱性が向上し、ガラスの耐水性も向上する。
酸化チタン(TiO2)は任意成分である。酸化チタンは、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分である。酸化チタンの含有率が5%を超えると、ガラスの失透温度が上昇し過ぎ、ガラスを製造することが難しくなる。さらに、酸化チタンの含有率が5%を超えると、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することが容易でなくなる。
酸化ジルコニウム(ZrO2)は任意成分である。酸化ジルコニウムは、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分である。酸化ジルコニウムの含有率が5%を超えると、ガラスの失透温度が上昇し過ぎ、ガラスを製造することが難しくなる。さらに、酸化ジルコニウムの含有率が5%を超えると、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することが容易でなくなる。
鉄(Fe)は任意成分である。ガラス中に含まれる鉄は、通常、Fe3+またはFe2+の状態で存在する。Fe3+はガラスの紫外線吸収特性を向上させる成分であり、Fe2+はガラスの熱線吸収特性を向上させる成分である。鉄は、意図的に含ませなくとも、他の工業用原料から不可避的にガラス組成物に混入する場合がある。鉄の含有量が少なければ、ガラスの着色を防止することができる。透明性の高いアクリル樹脂にガラスフィラーを配合してアクリル樹脂成形体を得る場合、ガラスフィラー中の鉄の含有量が少なければ、アクリル樹脂成形体の透明性を損なうことがない。
三酸化硫黄(SO3)は任意成分であるが、清澄剤として使用してもよい。硫酸塩の原料を使用すると、ガラス組成物中に三酸化硫黄が0.5%以下の含有率で含まれることがある。
酸化ストロンチウム(SrO)は、その原料の取扱いに配慮を要するとともに、高価である。したがって、酸化ストロンチウムは実質的に含有しないことが好ましい。
酸化バリウム(BaO)は、その原料の取扱いに配慮を要するとともに、高価である。したがって、酸化バリウムは実質的に含有しないことが好ましい。
酸化亜鉛(ZnO)は、揮発し易いため、ガラスの溶融時に飛散する可能性があるとともに、ガラス中の含有量を管理し難いという問題もある。したがって、酸化亜鉛は実質的に含有しないことが好ましい。
以上の理由から、ガラス組成物は、SrO、BaOおよびZnOを実質的に含有しないことが好ましい。
フッ素(F)は、揮発し易いため、溶融時に飛散する可能性があるとともに、ガラス中の含有量を管理し難いという問題もある。したがって、フッ素は実質的に含有しないことが好ましい。
酸化鉛(PbO)は、その原料の取扱いに配慮を要するため、実質的に含有しないことが好ましい。
ガラス中に含まれる錫(Sn)は、通常、Sn2+またはSn4+の状態で存在する。錫は、その原料の取扱いに配慮を要するため、二酸化錫(SnO2)に換算して実質的に含有しないことが好ましい。
ガラス中に含まれるヒ素(As)は、通常、As3+またはAs5+の状態で存在する。ヒ素は、その原料の取扱いに配慮を要するため、三酸化二ヒ素(As2O3)に換算して実質的に含有しないことが好ましい。
45≦SiO2≦65、
21≦B2O3≦35、
5≦Al2O3≦15、
4≦Na2O≦9、
0≦P2O5≦10、
0≦MgO≦5、
0≦CaO≦5、
0≦Li2O≦5、
0≦K2O≦5、
0≦TiO2≦5、
0≦ZrO2≦5、
0≦Fe2O3(全Feから換算したFe2O3)≦0.5、
0≦SO3≦0.5。
次に、ガラスフィラーを構成するガラス組成物の物性について、以下詳細に説明する。
溶融ガラスの粘度が1000dPa・sec(1000poise)となるときの温度は、作業温度(成形温度)と呼ばれる。作業温度は、ガラスの成形に最も適する温度である。ガラスフィラーとして鱗片状ガラスまたはガラス繊維を製造する場合、ガラスの作業温度が1100℃以上であれば、鱗片状ガラスの厚みまたはガラス繊維径のばらつきを小さくできる。作業温度が1300℃以下であれば、ガラスを溶融する際の燃料費を低減でき、ガラス製造装置が熱による腐食を受け難くなり、装置寿命が延びる。
ガラスフィラーは、当該ガラスフィラーを構成するガラス組成物のガラス転移温度(ガラス転移点、Tg)が高いほど、耐熱性が高く、高温加熱を伴う加工に対して変形し難い。ガラス転移温度が450℃以上であるガラス組成物からなるガラスフィラーは、当該ガラスフィラーを分散させたアクリル樹脂組成物の耐熱性を高めることができる。ガラス組成物が含有する各成分の組成範囲を上述のように規定することにより、450℃以上のガラス転移温度を有するガラスを容易に得ることができる。ガラス組成物のガラス転移温度は、500℃以上が好ましく、520℃以上がより好ましい。ガラス組成物のガラス転移温度は、650℃以下が好ましく、600℃以下がより好ましく、550℃以下がさらに好ましい。例えば、ガラス組成物のガラス転移温度は500〜650℃であることが好ましく、500〜600℃であることがより好ましい。
ガラスフィラーおよびアクリル樹脂の屈折率が互いに等しければ、ガラスフィラーとアクリル樹脂との間の界面における光の散乱がないため、アクリル樹脂の透明性を維持できる。このため、ガラス組成物の屈折率は、アクリル樹脂の屈折率に近いことが好ましい。アクリル樹脂は、通常、黄色ヘリウムd線(光の波長587.6nm)で測定したときの屈折率ndが、1.490〜1.494程度である。ガラス組成物の屈折率ndは、1.480〜1.504であることが好ましく、1.482〜1.502がより好ましく、1.485〜1.499がさらに好ましく、1.488〜1.496が最も好ましい。
ガラス組成物が含有する各成分の含有率が上述で規定した組成範囲内にあれば、ガラス組成物は耐水性などの化学的耐久性に優れる。
前記ガラス組成物は、例えば、鱗片状ガラス、チョップドストランド、ミルドファイバー、ガラス粉末、ガラスビーズなど、所定の形状を有するガラスフィラーに成形される。本発明のガラスフィラーは、鱗片状ガラス、チョップドストランド、ミルドファイバー、ガラス粉末およびガラスビーズから選ばれる少なくとも1つに相当する形態を有することが好ましい。ただし、これらの形態は、互いに厳密に区別されるものではない。互いに異なる形態を有する2種以上のガラスフィラーを組み合わせてフィラーとして用いてもよい。
ガラス組成物から得られたガラスフィラーをアクリル樹脂に配合することにより、優れた性能を有するアクリル樹脂組成物が得られる。本発明のガラスフィラーは、アクリル樹脂との屈折率の差が小さく、アルカリ成分の溶出が少なく、化学的耐久性に優れている。したがって、得られるアクリル樹脂組成物は、アクリル樹脂と同等の透明性と、アクリル樹脂よりも優れた機械的強度および耐熱性とを兼ね備えている。
表1〜表7に示した組成となるように、珪砂等の通常のガラス原料を調合し、実施例および比較例毎にガラス原料のバッチを作製した。電気炉を用いて、各バッチを1400〜1600℃まで加熱して溶融させ、組成が均一になるまで約4時間そのまま維持した。その後、溶融したガラス(ガラス溶融物)を鉄板上に流し出し、電気炉中で室温まで徐冷してガラス組成物(バルク:板状物)を得た。
νd=(nd−1)/(nF−nC) (1)
ここで、ndはd線(波長587.6nm)の屈折率であり、nFはF線(波長486.1nm)の屈折率であり、nCはC線(波長656.3nm)の屈折率である。
実施例56〜110では、それぞれ実施例1〜55で得られたガラス組成物(バルク)を用いて鱗片状ガラスを作製した。すなわち、ガラス組成物(バルク)を電気炉で再溶融した後、冷却しながらペレットに成形した。このペレットを図2に示す製造装置に投入し、平均厚さが0.5〜1μmおよび平均粒子径が1〜1000μmである鱗片状ガラスを作製した。鱗片状ガラスの平均厚さは、電子顕微鏡((株)キーエンス、リアルサーフェスビュー顕微鏡、VE−7800)を用い、100粒の鱗片状ガラスに対して鱗片状ガラスの断面から厚さを測定し、それらを平均することにより求めた。鱗片状ガラスの平均粒子径は、レーザ回折粒度分布測定装置(日機装(株)、粒度分析計、マイクロトラックHRA)によって測定した。
実施例111〜165では、それぞれ実施例1〜55で得られたガラス組成物(バルク)を用いて、ガラスフィラーとして用いることのできるチョップドストランドを作製した。すなわち、ガラス組成物(バルク)を電気炉で再溶融した後、冷却しながらペレットに成形した。このガラスペレットを図3および図4に示す製造装置に投入して、平均繊維径が10〜20μm、長さが3mmであるチョップドストランドを作製した。
実施例1で得られたガラス組成物と同じ組成を有するように、珪砂等の通常のガラス原料を調合してガラス原料のバッチを作製した。このバッチを直接、図2に示す製造装置に投入した以外は実施例56と同様にして、鱗片状ガラスを作製した。得られた鱗片状ガラスの屈折率(nD)を測定した結果を表13に併せて示す。
ガラス原料を溶融し、質量%で表して、
45≦SiO2≦65、
21≦B2O3≦35、
5≦Al2O3≦15、
4≦Na2O≦9、を含有するガラス溶融物を得る工程と、
前記ガラス溶融物をフィラーへと成形する工程とを含むガラスフィラーの製造方法を提供する。
Claims (14)
- 質量%で表して、
45≦SiO2≦65、
25.5≦B2O3≦35、
5≦Al2O3≦15、
4≦Na2O≦9、
0.1≦MgO≦5、
2%未満のK 2 O、を含有するガラス組成物からなるガラスフィラー。 - 前記ガラス組成物がSrO、BaOおよびZnOを実質的に含有しない請求項1に記載のガラスフィラー。
- 前記ガラス組成物におけるSiO2、B2O3およびAl2O3の合計含有率が、質量%で表して、
80≦SiO2+B2O3+Al2O3≦95
である請求項1または2に記載のガラスフィラー。 - 前記ガラス組成物におけるMgOおよびNa2Oの合計含有率が、質量%で表して、
5≦MgO+Na2O≦13
である請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラスフィラー。 - 前記ガラス組成物において、質量%で表して
TiO 2 の含有率が4%未満であり、かつZrO 2 の含有率が2%未満である請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラスフィラー。 - 前記ガラス組成物において、質量%で表して
CaOの含有率が2%未満である請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラスフィラー。 - 屈折率nDが1.480〜1.504である請求項1〜6のいずれか1項に記載のガラスフィラー。
- 前記ガラス組成物のアッベ数νdが50〜65である請求項1〜7のいずれか1項に記載のガラスフィラー。
- 前記ガラス組成物の作業温度が1100〜1300℃である請求項1〜8のいずれか1項に記載のガラスフィラー。
- 前記ガラス組成物の作業温度から失透温度を差し引いた温度差ΔTが10〜300℃である請求項1〜9のいずれか1項に記載のガラスフィラー。
- 前記ガラス組成物のガラス転移温度が500〜650℃である請求項1〜10のいずれか1項に記載のガラスフィラー。
- 鱗片状ガラス、チョップドストランド、ミルドファイバー、ガラス粉末およびガラスビーズから選ばれる少なくとも1つに相当する形態を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のガラスフィラー。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載のガラスフィラーとアクリル樹脂とを含有するアクリル樹脂組成物。
- ガラス原料を溶融し、質量%で表して、
45≦SiO2≦65、
25.5≦B2O3≦35、
5≦Al2O3≦15、
4≦Na2O≦9、
0.1≦MgO≦5、
2%未満のK 2 O、を含有するガラス溶融物を得る工程と、
前記ガラス溶融物をフィラーへと成形する工程とを含む、請求項1に記載のガラスフィラーの製造方法。
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