JP5964219B2 - ガラスフィラー - Google Patents
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質量%で表して、
60≦SiO2≦74、
10.99<B2O3≦20、
5≦Al2O3≦15、
9<Na2O<13、
0.1≦(MgO+CaO)<1、を含有するガラス組成物からなるガラスフィラーを提供する。
ガラス原料を溶融し、質量%で表して、
60≦SiO2≦74、
10.99<B2O3≦20、
5≦Al2O3≦15、
9<Na2O<13、
0.1≦(MgO+CaO)<1、の成分を含有するガラス溶融物を得る工程と、
前記ガラス溶融物をガラスフィラーへと成形する工程と、を含むガラスフィラーの製造方法を提供する。
本実施形態のガラスフィラーを構成するガラス組成物は、二酸化珪素(SiO2)、三酸化二ホウ素(B2O3)、酸化アルミニウム(アルミナ、Al2O3)および酸化ナトリウム(Na2O)を必須成分として含有する。また、酸化マグネシウム(MgO)および酸化カルシウム(CaO)の少なくとも一方を必須成分として含有する。各成分の含有率は、それぞれ、質量%で表して、60≦SiO2≦74、10.99<B2O3≦20、5≦Al2O3≦15、9<Na2O<13、0.1≦(MgO+CaO)<1に設定される。
二酸化珪素(SiO2)は、ガラスの骨格を形成する主成分である。本明細書において、「主成分」とは含有率が最も高い成分であることを意味する。二酸化珪素は、ガラスの失透温度、粘度および密度を調整する成分である。二酸化珪素は、耐水性を向上させる成分でもある。二酸化珪素は、ガラスの屈折率を調整する成分でもある。一般に、二酸化珪素の含有率が60%以上であれば、失透温度の上昇を抑制し、失透のないガラスを容易に製造することができる。さらに、二酸化ケイ素の含有率を60%以上とすることにより、ガラスの密度が低くなり、ガラスフィラーの樹脂に対する分散性を向上させることが可能になる。また、ガラスの耐水性を向上させることも可能になる。また、ガラスの屈折率をアクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することも可能になる。二酸化珪素の含有率が74%以下であれば、ガラスの融点が低くなり、ガラスを均一に溶融し易くなる。
三酸化二ホウ素(B2O3)は、ガラスの骨格を形成する成分であり、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分でもある。三酸化二ホウ素を含有することにより、ガラスの融点を下げる効果が得られるため、ガラス原料を均一に溶融し易くなる。三酸化二ホウ素は、ガラスの屈折率を調整する成分でもある。三酸化二ホウ素は、ヤング率を低下させる成分でもある。三酸化二ホウ素の含有率が10.99%を超えると、失透温度および粘度の調整が容易になる。また、ガラスの屈折率をアクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することも可能になる。一般に、三酸化二ホウ素の含有率が20%を超えると、ガラスを溶融する際に溶融窯および蓄熱窯の炉壁が浸食され、窯の寿命が著しく低下しうる。また、三酸化二ホウ素の含有率が20%以下であれば、ガラスのヤング率が高くなり、ガラスフィラーとして樹脂組成物の剛性を高めることができる。
酸化アルミニウム(Al2O3)は、ガラスの骨格を形成する成分である。酸化アルミニウムは、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分である。酸化アルミニウムは、耐水性を向上させる成分である。酸化アルミニウムは、ガラスの屈折率を調整する成分でもある。酸化アルミニウムの含有率が5%以上であれば、失透温度および粘度の調整、ならびに耐水性の改善が容易になる。酸化アルミニウムの含有率が15%以下であれば、ガラスの融点が低くなり、ガラスを均一に溶融し易くなる。
酸化ナトリウム(Na2O)は、ガラスの失透温度、粘度、密度、ヤング率、屈折率および耐水性を調整する成分である。酸化ナトリウムの含有率が9%より大きければ、失透温度および粘度の調整が容易になる。また、ガラスのヤング率が高くなり、ガラスフィラーとして樹脂組成物の剛性を高めることができる。酸化ナトリウムの含有率が13%未満であれば、ガラスの屈折率をアクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することも可能になる。また、ガラスの密度が低くなり、ガラスフィラーの樹脂に対する分散性が良くなる。さらに、ガラス転移温度が高くなり、ガラスの耐熱性が向上するとともに、ガラスの耐水性も向上する。
ガラスの屈折率の調整し易さを重視する場合、ガラスの骨格を形成する成分である二酸化珪素および酸化アルミニウムの含有率の和(SiO2+Al2O3)が重要である。二酸化珪素および酸化アルミニウムの合計含有率(SiO2+Al2O3)が67%以上であれば、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に容易に調整することができる。二酸化珪素および酸化アルミニウムの合計含有率(SiO2+Al2O3)が79%未満であれば、ガラスの融点が低くなり、ガラスを均一に溶融し易くなる。
ガラスフィラーの成形し易さを重視する場合、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分である酸化マグネシウム(MgO)および酸化カルシウム(CaO)の含有率の和(MgO+CaO)が重要である。したがって、酸化マグネシウム(MgO)および酸化カルシウム(CaO)の含有率の和(MgO+CaO)は、0.1%以上とする。一方、酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムの合計含有率(MgO+CaO)が1%未満であれば、失透温度の上昇を抑制し、失透のないガラスを容易に製造することができるとともに、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することが容易になる。
酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムの合計含有率は0.1%以上1%未満に調整されるが、酸化マグネシウム(MgO)自体は任意成分である。酸化マグネシウムは、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分である。酸化マグネシウムは、ガラスの屈折率を調整する成分でもある。酸化マグネシウムの含有率が1%未満であれば、失透温度の上昇を抑制し、失透のないガラスを容易に製造することができるとともに、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することができる。
酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムの合計含有率は0.1%以上1%未満に調整されるが、酸化カルシウム(CaO)自体は任意成分である。酸化カルシウムは、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分である。酸化カルシウムは、ガラスの屈折率を調整する成分でもある。酸化カルシウムの含有率が1%未満であれば、失透温度の上昇を抑制し、失透のないガラスを容易に製造することができるとともに、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することができる。
酸化リチウム(Li2O)は任意成分である。酸化リチウムは、ガラスの失透温度、粘度、密度、ヤング率および耐水性を調整する成分である。酸化リチウムは、ガラスの屈折率を高める成分である。酸化リチウムの含有率が5%以下であれば、ガラス転移温度が高くなり、ガラスの耐熱性が向上する。酸化リチウムの含有率が5%以下であれば、ガラスの耐水性も向上するとともに、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することができる。
酸化カリウム(K2O)は任意成分である。酸化カリウムは、ガラスの失透温度、粘度、密度、ヤング率および耐水性を調整する成分である。酸化カリウムは、ガラスの屈折率を調整する成分でもある。酸化カリウムの含有率が5%以下であれば、ガラス転移温度が高くなり、ガラスの耐熱性が向上する。酸化カリウムの含有率が5%以下であれば、ガラスの耐水性も向上するとともに、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することができる。
ガラスフィラーの成形し易さを重視する場合、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分であるアルカリ金属酸化物〔酸化リチウム(Li2O)、酸化ナトリウム(Na2O)、酸化カリウム(K2O)〕の含有率の和(Li2O+Na2O+K2O)が重要である。酸化リチウム、酸化ナトリウムおよび酸化カリウムの合計含有率(Li2O+Na2O+K2O)が9%より大きければ、失透温度および粘度の調整が容易になる。また、ガラスのヤング率が高くなり、ガラスフィラーとして樹脂組成物の剛性を高めることができる。酸化リチウム、酸化ナトリウムおよび酸化カリウムの合計含有率(Li2O+Na2O+K2O)が20%以下であれば、ガラス転移温度が高くなり、ガラスの耐熱性が向上するとともに、ガラスの耐水性も向上する。酸化リチウム、酸化ナトリウムおよび酸化カリウムの合計含有率(Li2O+Na2O+K2O)が15%未満であれば、ガラスの密度が低くなり、ガラスフィラーの樹脂に対する分散性が良くなる。
五酸化二リン(P2O5)は任意成分である。ガラス組成物は、五酸化二リンをさらに含んでいてもよい。五酸化二リンは、ガラスの骨格を形成する成分であり、ガラス形成時の失透温度および粘度を調整する成分でもある。五酸化二リンは、ガラスの屈折率を調整する成分でもある。一般に、五酸化二リンの含有率が2%を超えると、ガラスを溶融する際に溶融窯および蓄熱窯の炉壁が浸食され、窯の寿命が著しく低下しうる。
酸化チタン(TiO2)は任意成分である。酸化チタンは、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分である。酸化チタンは、ガラスの屈折率を高める成分である。酸化チタンの含有率が5%を超えると、ガラスの失透温度が上昇し過ぎ、ガラスを製造することが難しくなるとともに、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することが難しくなる。
酸化ジルコニウム(ZrO2)は任意成分である。酸化ジルコニウムは、ガラスの失透温度および粘度を調整する成分である。酸化ジルコニウムは、ガラスの屈折率を高める成分である。酸化ジルコニウムの含有率が5%を超えると、ガラスの失透温度が上昇し過ぎ、ガラスを製造することが難しくなるとともに、ガラスの屈折率を、アクリル樹脂への配合に適した範囲内に調整することが難しくなる。
鉄(Fe)は任意成分である。ガラス中に含まれる鉄(Fe)は、通常、Fe3+またはFe2+の状態で存在する。Fe3+はガラスの紫外線吸収特性を向上させる成分であり、Fe2+はガラスの熱線吸収特性を向上させる成分である。鉄は、意図的に含ませなくとも、他の工業用原料から不可避的にガラス組成物に混入する場合がある。鉄の含有量が少なければ、ガラスの着色を防止することができる。透明性の高いアクリル樹脂にガラスフィラーを配合してアクリル樹脂成形体を得る場合、ガラスフィラー中の鉄の含有量が少なければ、アクリル樹脂成形体の透明性を損なうことがない。
三酸化硫黄(SO3)は任意成分であるが、清澄剤として使用してもよい。硫酸塩の原料を使用すると、ガラス組成物中に三酸化硫黄が0.5%以下の含有率で含まれることがある。
酸化ストロンチウム(SrO)は、ガラスの屈折率を高める成分である。酸化ストロンチウムは、ガラスの密度を高める成分である。酸化ストロンチウムは、その原料の取扱いに配慮を要するとともに、高価である。したがって、酸化ストロンチウムは実質的に含有しないことが好ましい。
酸化バリウム(BaO)は、ガラスの屈折率を高める成分である。酸化バリウムは、ガラスの密度を高める成分である。酸化バリウムは、その原料の取扱いに配慮を要するとともに、高価である。したがって、酸化バリウムは実質的に含有しないことが好ましい。
酸化亜鉛(ZnO)は、ガラスの屈折率を高める成分である。酸化亜鉛は、ガラスの密度を高める成分である。酸化亜鉛は、揮発しやすいため、ガラスの溶融時に飛散する可能性があるとともに、ガラス中の含有量を管理し難いという問題もある。したがって、酸化亜鉛は実質的に含有しないことが好ましい。
以上の理由から、ガラス組成物は、SrO、BaOおよびZnOを実質的に含有しないことが好ましい。
フッ素(F)は、揮発し易いため、溶融時に飛散する可能性があるとともに、ガラス中の含有量を管理し難いという問題もある。したがって、フッ素は実質的に含有しないことが好ましい。
酸化鉛(PbO)は、その原料の取扱いに配慮を要するため、実質的に含有しないことが好ましい。
ガラス中に含まれる錫(Sn)は、通常、Sn2+またはSn4+の状態で存在する。錫は、その原料の取扱いに配慮を要するため、実質的に含有しないことが好ましい。錫(Sn)の含有率は、二酸化錫(SnO2)に換算して0.01%未満であることが好ましい。
ガラス中に含まれるヒ素(As)は、通常、As3+またはAs5+の状態で存在する。ヒ素は、その原料の取扱いに配慮を要するため、実質的に含有しないことが好ましい。ヒ素の含有率は、三酸化二ヒ素(As2O3)に換算して0.01%未満であることが好ましい。
次に、ガラスフィラーを構成するガラス組成物の物性について、以下詳細に説明する。
溶融ガラスの粘度が1000dPa・sec(1000poise)となるときの温度は、当該ガラスの作業温度と呼ばれ、ガラスの成形に最も適する温度である。ガラスフィラーとして鱗片状ガラスまたはガラス繊維を製造する場合、ガラスの作業温度が1100℃以上であれば、鱗片状ガラスの厚みまたはガラス繊維径のばらつきを小さくできる。作業温度が1350℃以下であれば、ガラスを溶融する際の燃料費を低減でき、ガラス製造装置が熱による腐食を受け難くなり、装置寿命が延びる。
ガラスフィラーは、ガラスフィラーを構成するガラスの密度が低いほど樹脂に対する分散性が良くなる。ガラスフィラーを構成するガラス組成物の密度が2.41g/cm3以下であれば、ガラスフィラーを樹脂中へ均一に分散させることができる。
ガラスフィラーは、ガラスフィラーを構成するガラスのヤング率が高いほど弾力性が良く、配合された樹脂組成物の剛性を高めることができる。ガラスフィラーを構成するヤング率が65GPa以上であれば、ガラスフィラーは樹脂組成物の剛性を高める充填材として有効に機能する。ここで、ヤング率(GPa)は、通常の超音波法により、ガラス中を伝播する弾性波の縦波速度と横波速度とを測定し、別にアルキメデス法により測定したガラスの密度とから求めることができる。
ガラスフィラーおよびアクリル樹脂の屈折率が互いに等しければ、ガラスフィラーとアクリル樹脂との間の界面における光の散乱がないため、アクリル樹脂の透明性を維持できる。このため、ガラス組成物の屈折率は、アクリル樹脂の屈折率に近いことが好ましい。アクリル樹脂は、通常、黄色ヘリウムd線(光の波長587.6nm)で測定したときの屈折率ndが、1.490〜1.495程度である。ガラス組成物の屈折率ndは、1.480〜1.501が好ましく、1.480〜1.500がより好ましく、1.485〜1.500がさらに好ましく、1.487〜1.500が最も好ましい。
ガラスフィラーの特性としては、耐水性などの化学的耐久性が重要である。
ガラス組成物の溶融物を所定の形状に成形することにより、ガラスフィラーを製造することができる。ガラス組成物は、例えば、鱗片状ガラス、チョップドストランド、ミルドファイバー、ガラス粉末、ガラスビーズなど、所定の形状を有するガラスフィラーに成形される。本実施形態のガラスフィラーは、鱗片状ガラス、チョップドストランド、ミルドファイバー、ガラス粉末およびガラスビーズから選ばれる少なくとも1つに相当する形態を有することが好ましい。ただし、これらの形態は、互いに厳密に区別されるものではない。また、互いに異なる形態を有する2種以上のガラスフィラーを組み合わせてフィラーとして用いてもよい。
ガラス組成物から得られたガラスフィラーをアクリル樹脂に配合することにより、優れた性能を有するアクリル樹脂組成物が得られる。本実施形態のガラスフィラーは、アクリル樹脂との屈折率の差が小さく、アルカリ成分の溶出が少なく、化学的耐久性に優れている。したがって、アクリル樹脂と本実施形態のガラスフィラーとを含有するアクリル樹脂組成物は、アクリル樹脂と同等の透明性と、アクリル樹脂よりも優れた機械的強度および耐熱性とを兼ね備えている。
表1〜表4に示した組成となるように、珪砂等の通常のガラス原料を調合し、実施例および比較例毎にガラス原料のバッチを作製した。電気炉を用いて、各バッチを1400〜1600℃まで加熱して溶融させ、組成が均一になるまで約4時間そのまま維持した。その後、溶融したガラス(ガラス溶融物)を鉄板上に流し出し、電気炉中で室温まで徐冷し、バルクとしてのガラス組成物(板状物)を得た。
実施例29〜56では、それぞれ実施例1〜28で得られたガラス組成物を用いて鱗片状ガラスを作製した。すなわち、ガラス組成物(バルク)を電気炉で再溶融した後、冷却しながらペレットに成形した。このペレットを図2に示す製造装置に投入し、平均厚さが0.5〜1μmおよび平均粒子径が100〜500μmである鱗片状ガラスを作製した。鱗片状ガラスの平均厚さは、電子顕微鏡((株)キーエンス、リアルサーフェスビュー顕微鏡、VE−7800)を用い、100枚の鱗片状ガラスの断面から鱗片状ガラスの厚さを測定し、それらの厚さを平均することにより求めた値である。鱗片状ガラスの平均粒子径は、レーザ回折粒度分布測定装置(日機装(株)、粒度分析計、マイクロトラックHRA)によって測定した。
実施例57〜84では、それぞれ実施例1〜28で得られたガラス組成物を用いて、ガラスフィラーとして用いることのできるチョップドストランドを作製した。すなわち、ガラス組成物(バルク)を電気炉で再溶融した後、冷却しながらペレットに成形した。このペレットを図3および図4に示す製造装置に投入し、平均繊維径が10〜20μm、長さが3mmであるチョップドストランドを作製した。
11 ガラス素地
12 耐火窯槽
13 ブローノズル
14 中空状ガラス膜
15 押圧ロール
20 ブッシング
21 ガラスフィラメント
22 バインダアプリケータ
23 塗布ローラ
24 バインダ(集束剤)
25 補強パッド
26 ストランド
27 トラバースフィンガ
28 コレット
29 円筒チューブ
30 ケーキ(ストランド巻体)
31 クリル
32 集束ガイド
33 ストランド束
34 噴霧装置
35 切断装置
36 回転刃
37 チョップドストランド
Claims (14)
- 質量%で表して、
60≦SiO2≦74、
10.99<B2O3≦20、
5≦Al2O3≦15、
9<Na2O<13、
0.1≦(MgO+CaO)<1、
0≦Li 2 O≦0.49、
0≦K 2 O≦0.79、の成分を含有するガラス組成物からなる、アクリル樹脂に配合するためのガラスフィラーであって、
前記ガラス組成物がZnOを実質的に含有しないガラスフィラー。 - MgO+CaOの含有率が質量%で表して、
0.1≦(MgO+CaO)<0.5
である請求項1に記載のガラスフィラー。 - MgOの含有率が質量%で表して、
0.1≦MgO<0.5
である請求項2に記載のガラスフィラー。 - SiO2の含有率が質量%で表して、
64≦SiO2≦71
である請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラスフィラー。 - B2O3の含有率が質量%で表して、
10.99<B2O3<17
である請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラスフィラー。 - 前記ガラス組成物がSrO、BaOおよびZnOを実質的に含有しない請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラスフィラー。
- P2O5の含有率が質量%で表して、
0≦P2O5≦2
である請求項1〜6のいずれか1項に記載のガラスフィラー。 - 前記ガラス組成物の屈折率ndが、1.480〜1.500である請求項1〜7のいずれか1項に記載のガラスフィラー。
- 前記ガラス組成物の作業温度が、1300℃以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載のガラスフィラー。
- 密度が2.20〜2.41g/cm3である請求項1〜9のいずれか1項に記載のガラ
スフィラー。 - ヤング率が65〜90GPaである請求項1〜10のいずれか1項に記載のガラスフィラー。
- 鱗片状ガラス、チョップドストランド、ミルドファイバー、ガラス粉末およびガラスビーズから選ばれる少なくとも1種に相当する形態を有する請求項1〜11のいずれか1項に記載のガラスフィラー。
- アクリル樹脂と、請求項1〜12のいずれか1項に記載のガラスフィラーとを含有するアクリル樹脂組成物。
- ガラス原料を溶融し、質量%で表して、
60≦SiO2≦74、
10.99<B2O3≦20、
5≦Al2O3≦15、
9<Na2O<13、
0.1≦(MgO+CaO)<1、
0≦Li 2 O≦0.49、
0≦K 2 O≦0.79、の成分を含有するガラス溶融物を得る工程と、
前記ガラス溶融物をガラスフィラーへと成形する工程とを含む、アクリル樹脂に配合するためのガラスフィラーの製造方法であって
前記ガラス溶融物がZnOを実質的に含有しない、ガラスフィラーの製造方法。
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