JP5807875B2 - ポリプロピレン系樹脂組成物、ポリプロピレン系樹脂成形体およびポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物、ポリプロピレン系樹脂成形体およびポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法 Download PDF

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本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物、ポリプロピレン系樹脂成形体およびポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法に関する。
ポリプロピレン系樹脂組成物は、軽量で成形性に優れるとともに、成形体の耐熱性や耐薬品性等の化学的安定性に優れ、コストパフォーマンス上も非常に優秀であることから、最も重要なプラスチック材料の一つとして多くの分野で使用されている。中でも、高い立体規則性を有するポリプロピレン系樹脂組成物は、優れた機械的強度や熱特性等を有するとして種々の用途への適用が検討されている。
上記ポリプロピレン系樹脂組成物は、弾性率や衝撃強度を向上させるために、ポリプロピレンにタルク等の無機フィラーを添加することが行われている(特許文献1、特開2007−91789号公報参照)。この場合、無機フィラーとポリプロピレンの親和性が低いため、通常カルボン酸などの親和剤成分がさらに添加される。しかし、タルクのような比重の大きな成分を添加した場合、得られるポリプロピレン系樹脂組成物の軽量性が損なわれてしまうことや、上記親和剤成分が、成形加工時の臭気や、成形体へのブリード(滲み)を発生させ易く、加工時の作業性を低下させ、また得られるポリプロピレン系樹脂組成物の品質を低下させ易くなるといった課題が存在していた。
上記臭気やブリードの発生を抑制するため、ポリプロピレンに中和剤としてステアリン酸カルシウム、ソルビトール系造核剤、およびエルカ酸アミドを加えたポリプロピレン系樹脂組成物が提案されている(特許文献2、特開平5−17637号公報参照)。しかし、中和剤として無機成分を含むステアリン酸カルシウムを使用することから、得られるポリプロピレン系樹脂組成物の軽量性が損なわれることに変わりはなかった。
これに対し、極性基含有量が0.1モル%以上であり、かつオレフィン部分の立体規則性が、イソタクチックトライアッド分率で90%以上であるランダム共重合体(A)およびイソタクチックポリプロピレン(B)を含有する樹脂組成物が提案され、本樹脂組成物から得られる成形体は、引張弾性率および引張衝撃強さに優れることが提案されている(特許文献3、特開2009−74076号公報参照)。しかしながら、特許文献3に記載の樹脂組成物よりも、得られる成形体に対し、さらに高い曲げ弾性率を付与し得る樹脂組成物が求められるようになっていた。
特開2007−91789号公報 特開平5−17637号公報 特開2009−74076号公報
このような状況下、本発明は、軽量性に優れ、成形加工時に臭気やブリードを発生させ難く、曲げ弾性および耐衝撃性に優れた成形体を供し得る新規なポリプロピレン系樹脂組成物を提供し、また、該ポリプロピレン系樹脂組成物からなるポリプロピレン系樹脂成形体を提供するとともに、該ポリプロピレン系樹脂成形体を簡便に製造する方法を提供することを目的とするものである。
上記技術課題を解決すべく、本発明者等が鋭意検討を行ったところ、特定の平均粒径を有するイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と、極性基含有率が0.1〜10モル%であり、13C−NMRによって測定されるプロピレン連鎖のイソタクチックトライアッド分率が90%以上である極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)とを、特定の割合となるように混合し、溶融混練してなるポリプロピレン系樹脂組成物により、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と、極性基含有率が0.1〜10モル%であり、13C−NMRによって測定されるプロピレン連鎖のイソタクチックトライアッド分率が90%以上である極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)とを混合し、溶融混練してなるポリプロピレン系樹脂組成物であって、
前記イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)は、平均粒径が500〜2000μmであって、下記式
粒度分布=(D90−D10)/D50
(ただし、D10、D50、D90は、それぞれ、体積積算粒度分布における積算粒度で10%、50%、90%の粒径を意味する。)
により求められる粒度分布が0.1〜2.0であり、
前記極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)は、平均粒径が10〜100μmであって、その含有割合がイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の合計に対し0.001〜10質量%である
ことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物、
(2)前記極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の極性基が、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エステル基およびチオール基から選ばれる1種以上である上記(1)に記載のポリプロピレン系樹脂組成物、
(3)上記(1)または(2)に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなることを特徴とするポリプロピレン系樹脂成形体、
(4)上記(1)または(2)に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を、射出成形、押し出し成形または熱プレス成形してなる上記(3)に記載のポリプロピレン系樹脂成形体、
(5)イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と、極性基含有率が0.1〜10モル%であり、13C−NMRによって測定されるプロピレン連鎖のイソタクチックトライアッド分率が90%以上である極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)とを混合し、溶融混練した後、成形するポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法であって、
前記イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)は、平均粒径が500〜2000μmであって、下記式
粒度分布=(D90−D10)/D50
(ただし、D10、D50、D90は、それぞれ、体積積算粒度分布における積算粒度で10%、50%、90%の粒径を意味する。)
により求められる粒度分布が0.1〜2.0であり、
前記極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)は、平均粒径が10〜100μmであって、その含有割合がイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の合計に対し0.001〜10質量%になるように混合する
ことを特徴とするポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、軽量性に優れ、成形加工時に臭気やブリードを発生させ難く、曲げ弾性および耐衝撃性に優れた成形体を供し得る新規なポリプロピレン系樹脂組成物を提供し、また、該ポリプロピレン系樹脂組成物からなるポリプロピレン系樹脂成形体を提供するとともに、該ポリプロピレン系樹脂成形体を簡便に製造する方法を提供することができる。
先ず、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物について、その製造方法とともに説明するものとする。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と、極性基含有率が0.1〜10モル%であり、13C−NMRによって測定されるプロピレン連鎖のイソタクチックトライアッド分率が90%以上である極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)とを混合し、溶融混練してなるポリプロピレン系樹脂組成物であって、前記イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)の平均粒径が100〜2000μmであり、前記極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の含有割合がイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の合計に対し0.001〜10質量%であることを特徴とするものである。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)は、平均粒径が100〜2000μmであり、500〜2000μmであるものがより好ましい。
なお、本発明において、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)の平均粒径は、デジタル画像解析式粒子径分布測定装置(Retsch Co.,Ltd製CAMSIZER)を用い、粒子の投影像から求めた面積を二等分する最小径(マーチン径)を各粒子の粒子径として求め、体積積算粒度分布を求めたときに、体積積算粒度分布における積算粒度で50%の粒径(D50)を意味する。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)の平均粒径が2000μm以下であることにより、後述する極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)との相溶性が向上し、分散性に優れた樹脂組成物を得ることができ、曲げ弾性率および耐衝撃性に優れた成形体を提供することができる。また、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)の平均粒径が100μm以上であることにより、粉体の取り扱いが容易になり、かつイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)のペレット化による粒径調節が不要となり、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)を直接混練に供することが可能となる。
また、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)は、下記式で表わされる粒度分布が0.1〜2.0であることが好ましく、0.1〜1.2であることがより好ましい。
粒度分布=(D90−D10)/D50
なお、D10、D50、D90は、デジタル画像解析式粒子径分布測定装置(Retsch Co.,Ltd製CAMSIZER)を用い、粒子の投影像から求めた面積を二等分する最小径(マーチン径)を各粒子の粒子径として求め、体積積算粒度分布を求めたときに、それぞれ、体積積算粒度分布における積算粒度で10%、50%、90%の粒径を意味する。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)の平均粒径や粒度分布が上記範囲内にあることにより、分散性に優れた樹脂組成物を容易に得ることができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)としては、例えば、プロピレン単独重合体や、プロピレンとエチレンおよび/またはα−オレフィンとの共重合体や、ポリプロピレンとエチレン−プロピレン共重合体とのブロック共重合体(耐衝撃性プロピレン共重合体(ICP))等や、プロピレンモノマーに由来する構成単位の他に、エチレン−プロピレンゴム(EPR)等のゴム類に由来する構成単位を含む共重合体から選ばれる一種以上からなるものを挙げることができる。
イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)としては、ポリマー中のプロピレン連鎖の立体規則性が、13CNMRによって測定されるイソタクチックトライアッド分率で90%以上であるものが好ましく、97%以上であるものがより好ましい。イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)のポリマー中のプロピレン連鎖の立体規則性の上限については特に制限はないが、13CNMRによって測定されるイソタクチックトライアッド分率で100%まで採ることができる。
本発明において、トライアッドとは、同一のプロキラル面を選択して挿入された隣接するモノマー単位3個からなる単位連鎖を意味し、イソタクチックトライアッドとは、イソタクチック構造を有する隣接するプロピレン単位3個からなる単位連鎖を意味する。また、イソタクチックトライアッド分率とは、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)を構成するポリマーのオレフィン鎖部分の全トライアッド数に対するイソタクチックトライアッド数の割合をパーセント表示したものである。
例えば、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)が、プロピレン単独重合体(ホモポリプロピレン)からなるものである場合、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)のイソタクチックトライアッド分率(PPP(mm)分率)は、13C−NMRスペクトルを測定し、下記式
により求めることができる。
ここで、PPP(mm)、PPP(mr)、PPP(rr)は、それぞれ、ポリプロピレン系粒子を構成する単位連鎖を平面ジグザグ構造で表現したときに、
で表わされる任意の3個の頭−尾結合したプロピレン単位連鎖において、第2単位目のメチル基に起因する吸収強度(ピーク面積)を意味する。
イソタクチックトライアッド分率が高い程、イソタクチックポリプロピレン系粒子を構成するプロピレン単位連鎖において、イソタクチック構造を採る割合が高くなる。
イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)を構成するポリマー中のプロピレン連鎖の立体規則性が、イソタクチックトライアッド分率で90%以上であることにより、後述する極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)との相溶性が向上し易くなり、曲げ弾性率と耐衝撃性に優れた成形体を簡便に作製し得るポリプロピレン系樹脂組成物を容易に提供することができる。
イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)を構成するポリマーは、プロピレンモノマーに由来する構成単位を、80〜100質量%含有するものであることが好ましく、80質量%以上100質量%未満含有するものであることがより好ましく、
90〜99質量%含有するものであることがさらに好ましい。
なお、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)を構成するポリマーは、プロピレン以外のモノマーに由来する構成単位を、0質量%を超え20質量%未満含むものであってもよい。上記プロピレン以外のモノマーとしては、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンおよび1−ヘキセンなどが挙げられ、これらの中でもエチレン、1−ブテンおよび1−へキセンが好ましい。
また、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)を構成するポリマーは、キシレン可溶分(XS)が0.1〜6質量%であるものが好ましく、0.1〜2質量%であるものがより好ましい。
なお、本発明において、キシレン可溶分(XS)は、後述した方法により測定した値を意味する。
また、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)を構成するポリマーは、溶融流れ性を示すメルトフローレート(MFR)が1〜300g/10分間であるものが好ましく、2〜200g/10分間であるものがより好ましい。
なお、本発明において、MFRについては、JIS K7210に準じて測定した値を意味する。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)を作製するための重合触媒や重合方法は、特に制限されず、プロピレンモノマーを単独で重合させたり、プロピレンモノマーとともにプロピレンモノマー以外のモノマーを重合させることにより、所望のイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)を作製することができる。
イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)の作製に使用する重合触媒としては、イソ特異性を示すものであれば特に限定されず、例えば、金属酸化物や金属ハロゲン化合物を支持体とし、これにチタン化合物および、必要に応じ内部電子供与性化合物を担持してなる固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物および、必要に応じ外部電子供与性化合物とからなる固体触媒および、メタロセン触媒などの均一系遷移金属触媒などが挙げられる。
また、重合方法としては、重合触媒のイソ特異性が発現する重合方法であれば特に制限されず、バルク重合法、スラリー重合法、気相重合法およびそれらを多段に組み合わせた重合法等を挙げることができる。
また、上記重合で得られたポリプロピレン系粒子の平均粒径が100μmに満たない場合には、ペレタイザー等によりさらに造粒処理して、平均粒径が100〜2000μmのペレットにすることができる。また、平均粒径が2000μmを超える場合は、適宜篩分けすることにより、平均粒径を100〜2000μmに調整することができる。
極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を構成するポリマーは、極性基含有率が0.1〜10モル%であるものであり、0.5〜10モル%であるものがより好ましい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を構成するポリマーの極性基含有率が上記範囲内にあることにより、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の高剛性化を達成できると考えられる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、極性基含有率は、後述する方法により測定することができる。
極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を構成するポリマーの極性基として、具体的には、水酸基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、ホルミル基、エステル基、エポキシ基、ニトリル基、チオール基、スルフィド基、スルホキシ基、スルホニル基、スルホン基等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を構成するポリマーは、13C−NMRによって測定されるプロピレン連鎖のイソタクチックトライアッド分率(PPP(mm)分率)が90%以上であるものであり、97%以上であるものがより好ましい。上記イソタクチックトライアッド分率の上限に特に制限はなく、100%までの任意の値をとることができる。
極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を構成するポリマーのPPP(mm)分率は、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)のPPP(mm)分率と同様に求めることができる。
イソタクチックトライアッド分率が高い程、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を構成するプロピレン単位連鎖において、イソタクチック構造を採る割合が高くなる。
極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を構成するポリマーの極性基含有率およびイソタクチックトライアッド分率が上記の範囲内にあることにより、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)との相溶性を向上させることができ、成形体に対し優れた曲げ弾性率と耐衝撃性の両者を付与することができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の平均粒径は特に制限は無いが、10〜100μmであるものが好ましい。
なお、本発明において、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の平均粒径は、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)の平均粒径と同様の方法で求めた値を意味する。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の平均粒径が上記範囲内にあることにより、粉体の加熱溶融時における劣化を抑制し、かつ上述したイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)中に均一に分散させることが可能となり、該ポリプロピレン系粒子(A)との相溶性が向上し、分散性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の形状は特に限定されないが、球状、馬鈴薯状、または顆粒状であることが好ましい。極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の形状がこのような形状であると、輸送や混合の際の利便性が向上し、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と混合する際にスムーズに均一分散させることができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)としては、プロピレンモノマーまたはプロピレンオリゴマー等のプロピレンと、極性基含有ビニルモノマーとのランダム共重合体からなるものを挙げることができる。
プロピレンと極性基含有ビニルモノマーとのランダム共重合体は、例えば、架橋メタロセン化合物と、アルキルアルミノキサンあるいは有機ホウ素化合物を含有する触媒の存在下に、プロピレンと、極性基含有ビニルモノマーとを共重合させることにより得ることができる。
上記共重合の際に好適に用いられる極性基含有ビニルモノマーとしては、例えば、含窒素基、含酸素基、含硫黄極性基などの極性基を有するビニルモノマーが挙げられる。
極性基含有ビニルモノマーを構成する極性基として、具体的には、水酸基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、ホルミル基、エステル基、エポキシ基、ニトリル基、チオール基、スルフィド基、スルホキシ基、スルホニル基、スルホン基等から選ばれる一種以上を挙げることができ、中でも水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エステル基、チオール基が好ましく、水酸基がより好ましい。
このような極性基含有ビニルモノマーとしては、例えば、3−ブテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、2−メチル−3−ブテン−1−オール、7−オクテン−1−オール、10−ウンデセン−1−オール、12−トリデセン−2−オール、10−ウンデカノイック酸、メチル−9−デセネート、t−ブチル−10−ウンデセネート、1,1−ジメチル−2−プロペン−1−オール、9−デセン−1−オール、3−ブテン酸、3−ブテン−1−オール、N−(3−ブテン−1−イル)フタルイミド、5−ヘキセン酸、5−ヘキセン酸メチル、5−ヘキセン−2−オン、アリルアルコール、アリルアミン、アリルメルカプタン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル等から選らばれる一種以上を挙げることができる。
上記共重合を行う際の詳細な方法、態様等については、特開2001−329023号公報、特開2005−105147号公報等に記載の方法を参酌することができる。
また、“次世代ポリオレフィン総合研究”Vol.4(2010),p.103に記載されている方法に従い、イソタクチックポリプロピレンを化学修飾することにより、ポリマーの主鎖および/または末端に、例えば、含窒素基、含酸素基、含硫黄極性基等の極性基を有する極性基含有ポリプロピレンを得ることもできる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物において、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)は、数平均分子量が、10,000〜500,000であるものが好ましく、30,000〜300,000であるものがより好ましい。極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の数平均分子量が上記範囲内にあることにより、得られるポリプロピレン系樹脂組成物の曲げ強度および溶融時の成形性を容易に向上させることができる。
また、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)は、数平均分子量(Mn)/重量平均分子量(Mw)で表わされる分子量分布が1.1〜4.0であるものが好ましく、1.5〜3.0であるものがより好ましく、1.8〜2.5であるものがさらに好ましい。
本発明のイソプロピレン系樹脂組成物は、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)とを混合した後、溶融、混練してなるものである。
本発明のイソプロピレン系樹脂組成物は、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の合計量に対して0.001〜10質量%の割合で混合して得られるものであり、2.0〜10質量%の割合で混合して得られるものであることがより好ましい。
イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の合計量に占める極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)が0.001〜10質量%であることにより、得られる成形体の曲げ弾性率および耐衝撃性の両者を向上させることができる。
溶融混練時に使用する混練装置は特に制限されないが、例えば、1軸混練機、2軸混練機およびバンバリーミキサーなどの、公知の溶融混練装置を用いることができ、上記装置の中でも1軸混練機が溶融混練時の樹脂劣化が抑えられることから好ましく用いられる。
溶融混練時の混練温度は、160〜300℃が好ましく、180〜250℃がより好ましい。また、溶融混練時の混練時間は、特に制限されないが、分散性を高め、かつ加熱による樹脂組成物の劣化を抑制する点から、30秒〜180秒であることが好ましく、30秒〜90秒であることがより好ましい。
本発明のイソプロピレン系樹脂組成物は、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)および極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)以外に、本発明の効果を阻害しない限度において、汎用されている樹脂用添加剤をさらに含んでもよい。
上記樹脂用添加剤としては、例えば、酸化防止剤、造核剤、潤滑剤、帯電防止剤、難燃剤等から選ばれる一種以上を挙げることができ、より具体的には、核剤、フェノール系酸化防止剤、燐系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、金属不活性剤、充填剤、抗菌剤、防黴剤、蛍光増白剤、着色剤、可塑剤、発泡剤等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
本発明のイソプロピレン系樹脂組成物が上記樹脂用添加剤をさらに含むものである場合、樹脂用添加剤の含有量は、0.01〜5質量%であることが好ましい。
本発明のイソプロピレン系樹脂組成物において、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)の含有割合が上記範囲内にあることにより、得られる成形体の曲げ弾性率および耐衝撃性の両者を向上させることができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を所定量含有するものであり、かつカルボン酸などの親和剤成分を必須成分として含まないことから成形加工時における臭気や成形体へのブリード(滲み)の発生を抑制することができる。
また、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、無機成分を必須成分として含まないことから優れた軽量性を発揮することができる。
さらに、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、特定のイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)とを所定量含有するものであることから、得られる成形体の曲げ弾性率および耐衝撃性を向上させることができる。
次に、本発明のポリプロピレン系樹脂成形体について説明する。
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなることを特徴とするものである。
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体において、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の詳細は、上述したとおりである。
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を、射出成形、押し出し成形または熱プレス成形してなるものであることが好ましい。
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体は、曲げ弾性率(FM)が、1500〜2500MPaであるものが好ましく、1500〜2300MPaであるものがより好ましく、1500〜2200MPaであるものがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、曲げ弾性率(FM)は、JIS K7152「プラスチック−熱可塑性プラスチック材料の射出成形試験片」の規定に従って測定した値を意味する。
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体は、アイゾット衝撃強度(Izod)が、1〜10J/mであるものが好ましく、2〜10J/mであるものがより好ましく、2〜8J/mであるものがさらに好ましい。なお、本発明において、アイゾット衝撃強度(Izod)は、JIS K7110「アイゾット衝撃試験」に従い、23℃の温度条件下で測定した値を意味する。
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなるものであることにより、優れた曲げ弾性、耐衝撃性および軽量性を発揮することができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体は、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を所定量含有する樹脂組成物からなるものであることから、極性物質との親和性に優れ、これにより高強度でありながら染色性、接着性、相溶性に優れた成形体、例えば、医療用製品、衛材用製品、食品容器、食品包装、自動車用製品、電子材料製品、OA機器用ハウジング部品、建材用部品および家電製品等として使用することができる。
次に、本発明のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法について説明する。
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法は、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と、極性基含有率が0.1〜10モル%であり、13C−NMRによって測定されるプロピレン連鎖のイソタクチックトライアッド分率が90%以上である極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)とを混合し、溶融混練した後、成形するポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法であって、前記イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)の平均粒径が100〜2000μmであり、前記極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の含有割合がイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の合計に対し0.001〜10質量%になるように混合する
ことを特徴とするものである。
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法において、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と極性基含有ポリプロピレン粒子(B)とを混合し、溶融混練するまでの工程は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を製造する方法と同様であり、その詳細については上述したとおりである。
また、溶融混練したのち、得られた溶融混練物を成形する方法としては、射出成形、押し出し成形または熱プレス成形等を挙げることができ、これ等の成形方法や成形条件としては、公知のものを採用することができる。
さらに、得られる本発明のポリプロピレン系樹脂成形体の詳細については上述したとおりである。
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法によれば、優れた曲げ弾性率、耐衝撃性および軽量性を発揮するポリプロピレン系樹脂成形体を簡便に製造することができる。
次に、実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の例により何ら制限されるものではない。
先ず、以下の製造例1〜製造例3において、実施例および比較例で使用する、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)、極性基含有ポリプロピレン粒子(B−1)および極性基含有ポリプロピレン粒子(B−2)を作製した。
なお、以下に示す、平均粒径、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mn/Mw)、キシレン可溶分(XS)、溶融流れ性(MFR)、イソタクチックトリアッド分率、極性基含有率は、以下の方法により算出したものである。
(平均粒径、粒度分布)
イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)および極性基含有ポリプロピレン粒子(B)の平均粒径と粒度分布は、デジタル画像解析式粒子径分布測定装置(カムサイザー レッチェテクノロジー社製)を用い、粒子の投影像から求められる面積を二等分する最小径(マーチン径)を粒子径とし粒度分布を測定した後、積算質量10%、50%および90%に相当する粒子の粒子径を求めた。平均粒径は積算質量50%の粒子径とした。
(数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw/Mn))
イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)および極性基含有ポリプロピレン粒子(B)の数平均分子量(Mn)、質量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)(GPCV2000 Waters社製)により求めた。
カラムとして、UT−806M(Shodex社製)を3本用い、o−ジクロロベンゼンを溶媒とし、1mg/1mL濃度のサンプルを導入して、140℃で測定を行った。Shodex社製標準ポリスチレンを用いて、検量線を作成した。
(キシレン可溶分(XS)の測定)
攪拌装置を具備したフラスコ内に、4.0gの試料と、200mlのp−キシレンを装入し、外部温度をキシレンの沸点(約150℃)以上の温度にすることにより、フラスコ内部のp−キシレンの温度を沸点以下の温度(約137〜138℃)に維持しつつ、2時間かけて重合体を溶解した。得られた溶液の液温をその後1時間かけて23℃まで冷却し、不溶解成分と溶解成分とを濾過分別した。
上記溶解成分を採取し、加熱減圧乾燥しp−キシレンを留去して得られた残留物をキシレン可溶分(XS)とし、その質量を重合体(イソタクチックポリプロピレン)に対する相対値(質量%)で求めた。
(重合体の溶融流れ性(MFR))
イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)の溶融流れ性を示すメルトフローレート(MFR)は、ASTM D 1238、JIS K 7210に準じて測定した。
(イソタクチックトリアッド分率の測定)
13C−NMRスペクトルを測定し、各イソタクチックトリアッド分率(PPP(mm)分率)を、下記式

により算出した。
ここで、第一領域はケミカルシフトが21.1〜21.9ppmである領域、第二領域はケミカルシフトが20.3〜21.0ppmである領域、第三領域はケミカルシフトが19.5〜20.3ppmである領域を意味し、頭−尾結合したプロピレン単位5連鎖がイソタクチック構造をしている中の第3単位目のメチル基に起因する炭素ピークのケミカルシフト値が21.593ppmであることに基づいて、上記三つの領域に区分した。
第一領域では、PPP(mm)で示されるプロピレン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基に由来するピークが観測される。
第二領域では、PPP(mr)で示されるプロピレン単位3連鎖の第2単位目のメチル基に由来するピークが観測される。
第三領域では、PPP(rr)で示されるプロピレン単位3連鎖の第2単位目のメチル基に由来するピークが観測される。
なお、13C−NMR測定は、日本電子(株)製JNM−ECA400を用いて、以下の条件で測定を行なった。
13C−NMR測定条件>
測定モード : プロトンデカップリング法
パルス幅 : 7.25μsec
パルス繰り返し時間 : 7.4sec
積算回数 : 10,000回
溶媒 : テトラクロロエタン−d2
試料濃度 : 200mg/3.0ml
(極性基含有率)
13C−NMRを使用して得られるスペクトルから算出した。具体的には、プロピレン系共重合体の場合、13C−NMRスペクトルの40〜50ppmに観測される主鎖中のメチレン炭素に由来する3種類のピークの面積値を用いて、下式により極性基含率を求めた。
コモノマー含有率=1/2[HP]+[HH]
[HP]=I(HP)/{I(HH)+I(HP)+I(PP)}
[HH]=I(HH)/{I(HH)+I(HP)+I(PP)}
ここで、[HP]および[HH]は、それぞれ、(コモノマー)−(プロピレン)連鎖の含有率および(コモノマー)−(コモノマー)連鎖の含有率を示す。また、I(HH)、I(HP)およびI(PP)は、それぞれ(コモノマー)−(コモノマー)連鎖、(コモノマー)−(プロピレン)連鎖、(プロピレン)−(プロピレン)連鎖に帰属されるメチレン炭素ピークの面積値を示す。
なお、13C−NMR測定は、日本電子社製JNM−ECA400を用いて以下の条件で行った。
13C−NMR測定条件>
測定モード : プロトンデカップリング法
パルス幅 : 7.25μsec
パルス繰り返し時間 : 7.4sec
積算回数 : 10,000回
溶媒 : テトラクロロエタン−d2
試料濃度 : 200mg/3.0ml
(製造例1)
<イソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)の合成>
特開昭63−3010号公報等に開示されている、アルコキシ含有マグネシウム化合物、ハロゲン化チタン化合物および電子供与性化合物から調製された高アイソ特異性を示す固体触媒を用い、トリエチルアルミニウムとシクロヘキシルメチルジメトキシシランを加え、液化プロピレン1.4Lと1.5Lの水素ガスを装入し、70℃で1時間重合を行った後、粒子を回収して、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)とした。
得られたイソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)の平均粒径は1240μm、粒度分布((D90−D10)/D50)は0.6であった。また、イソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)を構成するポリマーの数平均分子量(Mn)は37,000、分子量分布(Mw/Mn)が4.8、キシレン可溶分(XS)は1.4質量%、溶融流れ性(MFR)が4.6g/10分間であり、13C−NMRによって測定される、プロピレン連鎖部のイソタクチックトライアッド(mm)分率は97%であった。
(製造例2)
<極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−1)の合成>
特開2009−74076号公報の製法2に開示されている方法に従い、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−1)を調製した。すなわち、1000mlのガラス製反応容器に攪拌器および三方コックを接続した。系内を十分窒素置換した後、キシレン340ml、メチルアルモキサンのトルエン溶液(2.1モル/l)6.4mlおよびi−BuAl(OCCH=CH)10ml(36ミリモル)を導入した。次いで、−20℃に冷却し、プロピレン6gを導入した後、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(0.005モル/l)2mlを導入して重合を開始し、そのままプロピレン圧を一定に保ちながら、−20℃で半回分式にて5時間共重合を行った。少量のイソプロピルアルコールを導入して重合を停止した後、大量の希塩酸/メタノール溶液に注ぎ込むことにより脱アルミニウムおよび共重合体の沈殿を行い、沈殿物を濾過、乾燥した後、目開き100μmの金属篩で篩別し、篩下に落下した直径100μm以下の粒子を回収して、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−1)4.2gを得た。
得られた極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−1)の平均粒径は70μm、粒度分布((D90−D10)/D50)は1.1であった。また、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−1)を構成するポリマーの数平均分子量(Mn)は260,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.0、13C−NMRによって測定される、プロピレン連鎖部のイソタクチックトライアッド(mm)分率は98%であるものであった。
なお、13C−NMRにより解析したところ、極性基含有率(5−ヘキセン−1−オールの含有量)は1.3モル%であった。
(製造例3)
<極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−2)の合成>
製造例3と同様に、1000mlのガラス製反応容器に攪拌器および三方コックを接続した。系内を十分窒素置換した後、トルエン260ml、メチルアルモキサンのトルエン溶液(2.1モル/l)7.5mlおよび上記で合成したi−BuAl(OCCH=CH)5.9ml(21.2ミリモル)を導入した。−20℃に冷却し、プロピレン1.2gを導入した後、ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(0.010モル/l)4mlを導入して重合を開始し、そのままプロピレン圧を一定に保ちながら、−20℃で半回分式にて8時間共重合を行った。少量のイソプロピルアルコールを導入して重合を停止した後、大量の希塩酸/メタノール溶液に注ぎ込むことにより脱アルミニウムおよび共重合体の沈殿を行い、沈殿物を濾過、乾燥した後、目開き100μmの金属篩で篩別し、篩下に落下した直径100μm以下の粒子を回収して、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−2)6.5gを得た。
得られた極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−2)の平均粒径は90μm、粒度分布((D90−D10)/D50)は1.3であった。また、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−2)を構成するポリマーの数平均分子量(Mn)は76,600、分子量分布(Mw/Mn)は1.9、13C−NMRによって測定される、プロピレン連鎖部のイソタクチックトライアッド(mm)分率は98%であった。
なお、13C−NMRにより解析したところ、極性基含有率(5−ヘキセン−1−オールの含有量)は6.4モル%であった。
(実施例1)
製造例1で合成したイソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)が99.5質量%、製造例2で合成した極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−1)が0.5質量%になるように、混練機((株)東洋精機製作所製、LABO PLASTOMILL、直径φ20mm、長さ/直径(L/D)=20)に押出機((株)東洋精機製作所、D2020)を組み合わせ、混練温度220 ℃、回転数70rpmの条件で溶融混練し、コールドカットペレタイザー(東洋精機製作所)によりペレット化した。
なお、溶融混練およびペレット化の際、カルボン酸臭、脂肪臭などの強い臭気は感じられなかった。
(曲げ弾性率(FM)の測定)
JIS K7171 に従い、上記で得られたペレットを用いて物性測定用の試験片を射出成形し、試験片の曲げ弾性率(FM)を測定した。結果を表1に示す。また、成形後に23℃に温度管理された場所に7日間置いた試験片の表面には、液体や粉体の滲出が認められなかった。
(アイゾット衝撃強度(Izod)の測定)
JIS K7110 「アイゾット衝撃試験」に従い、上記で得られたペレットを用いて物性測定用の試験片を射出成形し、23℃の温度条件下、試験片のアイゾット衝撃強度を測定した。結果を表1に示す。
(実施例2)
製造例1で合成したイソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)が98.0質量%、製造例2で合成した極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−1)が2.0質量%になるように、混練機((株)東洋精機製作所製、LABO PLASTOMILL、直径φ20mm、長さ/直径(L/D)=20)に押出機((株)東洋精機製作所、D2020)を組み合わせ、混練温度220 ℃、回転数70rpmの条件で溶融混練し、コールドカットペレタイザー(東洋精機製作所)にてペレット化した。
上記で得られたペレットを用いた以外は実施例1と同様にして、試験片の曲げ弾性率(FM)およびアイゾット衝撃強度(Izod)をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
(実施例3)
製造例1で合成したイソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)90.0質量%および、製造例2で合成した極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−1)10.0質量%を、混練機((株)東洋精機製作所製、LABO PLASTOMILL、直径φ20mm、長さ/直径(L/D)=20)に押出機((株)東洋精機製作所、D2020)を組み合わせ、混練温度220 ℃、回転数70rpmの条件で溶融混練し、コールドカットペレタイザー(東洋精機製作所)にてペレット化した。
上記で得られたペレットを用いた以外は実施例1と同様にして、試験片の曲げ弾性率(FM)およびアイゾット衝撃強度(Izod)をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
(実施例4)
製造例1で合成したイソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)が99.0質量%、製造例3で合成した極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−2)が1.0質量%になるように、混練機((株)東洋精機製作所製、LABO PLASTOMILL、直径φ20mm、長さ/直径(L/D)=20)に押出機((株)東洋精機製作所、D2020)を組み合わせ、混練温度220 ℃、回転数70rpmの条件で溶融混練し、コールドカットペレタイザー(東洋精機製作所)にてペレット化した。
上記で得られたペレットを用いた以外は実施例1と同様にして、試験片の曲げ弾性率(FM)およびアイゾット衝撃強度(Izod)をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
極性基含有ポリプロピレン系粒子を添加せず、製造例1で合成したイソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)のみを混練機((株)東洋精機製作所製、LABO PLASTOMILL、直径φ20mm、長さ/直径(L/D)=20)に押出機((株)東洋精機製作所、D2020)を組み合わせ、混練温度220 ℃、回転数70rpmの条件で溶融混練し、コールドカットペレタイザー(東洋精機製作所)にてペレット化した。
上記で得られたペレットを用いた以外は実施例1と同様にして、試験片の曲げ弾性率(FM)およびアイゾット衝撃強度(Izod)をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
(比較例2)
<極性基を含まないポリプロピレン粒子(C−1)の合成>
特開平5−43624号公報等に開示されている、ジメチルシリルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリドにメチルアルミノキサンを加えて、プロピレンを常圧下、0℃で溶液重合を行った。得られたポリマー粒子を目開き100μmの金属篩で篩別し、篩下に落下した直径100μm以下の粒子を回収することにより、極性基含有ポリプロピレン系粒子と類似の構造を有するが、極性基を含有しないポリプロピレン粒子(C−1)を得た。
得られたポリプロピレン粒子(C−1)を構成するポリマーの数平均分子量(Mn)は76,600、分子量分布(Mw/Mn)は2.4、平均粒径は80μmであった。また、13C−NMRによって測定される、プロピレン連鎖部の規則性を示すアイソタクティックトライアッド(mm)は98%であった。
製造例1で合成したイソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)が99.0質量%、上記ポリプロピレン粒子(C−1)が1.0質量%になるように、混練機((株)東洋精機製作所製、LABO PLASTOMILL、直径φ20mm、長さ/直径(L/D)=20)に押出機((株)東洋精機製作所、D2020)を組み合わせ、混練温度220 ℃、回転数70rpmの条件で溶融混練し、コールドカットペレタイザー(東洋精機製作所)にてペレット化した。
上記で得られたペレットを用いた以外は実施例1と同様にして、試験片の曲げ弾性率(FM)およびアイゾット衝撃強度(Izod)をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
(比較例3)
イソタクチックポリプロピレンのペレット(日本ポリプロピレン株式会社製「ノバテックPP MA3」、数平均分子量:111,000、質量平均分子量:397,000、平均粒径3170μm)のみを、混練機((株)東洋精機製作所製、LABO PLASTOMILL、直径φ20mm、長さ/直径(L/D)=20)に押出機((株)東洋精機製作所、D2020)を組み合わせ、混練温度220 ℃、回転数70rpmの条件で溶融混練し、コールドカットペレタイザー(東洋精機製作所)にてペレット化した。
上記で得られたペレットを用いた以外は実施例1と同様にして、試験片の曲げ弾性率(FM)およびアイゾット衝撃強度(Izod)をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
(比較例4)
イソタクチックポリプロピレンのペレット(日本ポリプロピレン株式会社製「ノバテックPP MA3」、(数平均分子量:111,000、質量平均分子量:397,000、平均粒径3170μm、粒度分布((D90−D10)/D50):0.36)に、製造例2で合成した極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−1)を1.0wt%添加し、混練機((株)東洋精機製作所製、LABO PLASTOMILL、直径φ20mm、長さ/直径(L/D)=20)に押出機((株)東洋精機製作所、D2020)を組み合わせ、混練温度220 ℃、回転数70rpmの条件で溶融混練し、コールドカットペレタイザー(東洋精機製作所)にてペレット化した。
上記で得られたペレットを用いた以外は実施例1と同様にして、試験片の曲げ弾性率(FM)およびアイゾット衝撃強度(Izod)をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
(比較例5)
製造例1で合成したイソタクチックポリプロピレン系粒子(A−1)が85.0質量%、製造例2で合成した極性基含有ポリプロピレン系粒子(B−1)が15.0質量%になるように、混練機((株)東洋精機製作所製、LABO PLASTOMILL、直径φ20mm、長さ/直径(L/D)=20)に押出機((株)東洋精機製作所、D2020)を組み合わせ、混練温度220 ℃、回転数70rpmの条件で溶融混練し、コールドカットペレタイザー(東洋精機製作所)にてペレット化した。
上記で得られたペレットを用いた以外は実施例1と同様にして、試験片の曲げ弾性率(FM)およびアイゾット衝撃強度(Izod)をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
表1より、実施例1〜実施例4においては、特定のイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と特定の極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)とを所定量含むポリプロピレン系樹脂組成物から得られた成形体が、曲げ弾性率および耐衝撃性の両者に優れるものであることが分かる。さらには、上記ポリプロピレン系樹脂組成物は、無機成分を必須としないことから軽量性に優れ、さらにカルボン酸などの親和剤成分を必須としないことから成形加工時における臭気やブリードの発生を抑制できるものであることが分かる。
これに対して、表1より、比較例1および比較例2で得られたポリプロピレン系樹脂組成物は、いずれも特定の極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を含まないものであることから、得られる成形体の曲げ弾性率が低く、耐衝撃性も低めであることが分かる。
また、表1より、比較例3で得られたポリプロピレン系樹脂組成物は、特定のイソタクチックポリプレン系粒子(A)を含むものでないばかりか、特定の極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を含むものでもないことから、得られる成形体の曲げ弾性率および耐衝撃性がいずれも低いものであることが分かる。
さらに、比較例4で得られたポリプロピレン系樹脂組成物は、特許文献3の実施例4に相当する例であるが、表1より、比較例4で得られたポリプロピレン系樹脂組成物も、特定の極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)を含まないものであることから、得られる成形体の曲げ弾性率および耐衝撃性がいずれも低いものであることが分かる。これは、溶融混練の際、極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)が樹脂組成物中で均一に分散しないためと考えられる。
比較例5で得られたポリプロピレン系樹脂組成物は、特定の極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の含有割合が特定範囲内にないことから、得られる成形体の曲げ弾性率および耐衝撃性がいずれも低いものであることが分かる。
本発明によれば、成形加工時に臭気やブリードを発生させ難く、軽量性に優れ、得られる成形体の曲げ弾性および耐衝撃性に優れた新規なポリプロピレン系樹脂組成物を提供することができ、また、ポリプロピレン系樹脂成形体およびポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法を提供することができる。

Claims (5)

  1. イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と、極性基含有率が0.1〜10モル%であり、13C−NMRによって測定されるプロピレン連鎖のイソタクチックトライアッド分率が90%以上である極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)とを混合し、溶融混練してなるポリプロピレン系樹脂組成物であって、
    前記イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)は、平均粒径が500〜2000μmであって、下記式
    粒度分布=(D90−D10)/D50
    (ただし、D10、D50、D90は、それぞれ、体積積算粒度分布における積算粒度で10%、50%、90%の粒径を意味する。)
    により求められる粒度分布が0.1〜2.0であり、
    前記極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)は、平均粒径が10〜100μmであって、その含有割合がイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の合計に対し0.001〜10質量%である
    ことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
  2. 前記極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の極性基が、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エステル基およびチオール基から選ばれる1種以上である請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなることを特徴とするポリプロピレン系樹脂成形体。
  4. 請求項1または請求項2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を、射出成形、押し出し成形または熱プレス成形してなる請求項3に記載のポリプロピレン系樹脂成形体。
  5. イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と、極性基含有率が0.1〜10モル%であり、13C−NMRによって測定されるプロピレン連鎖のイソタクチックトライアッド分率が90%以上である極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)とを混合し、溶融混練した後、成形するポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法であって、
    前記イソタクチックポリプロピレン系粒子(A)は、平均粒径が500〜2000μmであって、下記式
    粒度分布=(D90−D10)/D50
    (ただし、D10、D50、D90は、それぞれ、体積積算粒度分布における積算粒度で10%、50%、90%の粒径を意味する。)
    により求められる粒度分布が0.1〜2.0であり、
    前記極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)は、平均粒径が10〜100μmであって、その含有割合がイソタクチックポリプロピレン系粒子(A)と極性基含有ポリプロピレン系粒子(B)の合計に対し0.001〜10質量%になるように混合する
    ことを特徴とするポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
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